説明

フォーム状頭髪化粧料

【課題】のびが良く毛髪に均一な皮膜を形成して、毛髪に良好なハリ、コシ及びボリューム感を与え、ゴワつかず、しなやかさを与えるフォーム状頭髪化粧料に関する。
【解決手段】下記成分(A)〜(D)を含有することを特徴とするフォーム状頭髪化粧料。(A)高級脂肪酸塩、(B)一般式で表されるシリコーン、(C)ポリウレタン、(D)噴射剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は毛髪用の化粧料に関し、詳しくは、のびが良く毛髪に均一な皮膜を形成して、毛髪に良好なハリ、コシ及びボリューム感を与え、ゴワつかず、しなやかさを与えるフォーム状頭髪化粧料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
毛髪のスタイリング性は美容上最も重要なポイントの一つであるが、毛髪は、加齢や損傷(パーマ、染毛、ブリーチなどによるダメージ、紫外線やドライヤー等によるダメージなど)により、ハリ、コシやボリュームがなくなり、スタイリングし難いという問題を有している。従来、これらを解決するために各種美容処理がおこなわれ、例えば、パーマネントウエーブによりウェーブを持たせてボリューム感を出したり、セット樹脂等を含有したヘアスプレー等を用いて一時的にハリ、コシを高めて、ボリューム感を出すことが一般に行われている。しかし、パーマネントウエーブによる処理では、毛髪に著しい損傷を与えその回復が不可能な状態としてしまう場合があり、また、セット樹脂等を含有したヘアスプレーによる処理は毛髪を一時的に強い樹脂皮膜により固定させるため、毛髪はごわつき、手触り感は極めて悪く、感触面で未だ十分満足できるものではなかった。
【0003】
ハリ、コシやボリュームを改善する目的で、各種の素材や毛髪化粧料が提案されており、例えば、ユーカリ抽出物を配合することにより、毛髪の水分保持性能を向上させ、毛髪の柔軟性及びハリ、コシ等の力学的性質を改善することができる髪質改善剤(例えば、特許文献1参照。)、ユーカリ、ホップ、ショウガ、クチナシ、チョウジ、ベニバナの群から選ばれる植物の抽出物と二酸化炭素を配合することにより、ハリコシ及びつやを向上させるエアゾール型毛髪化粧料(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。しかしながら、これらの発明は、育毛環境を整え、毛成長をコントロールするものであって、効果が発揮されるまでには非常に時間がかかり、また実行効果に個人差があるという課題を有している。また、ポリサッカライド系ポリマー、アクリル系コポリマーと両親媒性ポリマーとを組み合わせることによって、湿った毛髪にボリューム付与効果を示し、乾燥した毛髪にヘアスタイルを構造づける効果を有する毛髪処理剤(例えば、特許文献3参照。)が提案されているが、これについても毛髪のごわつきは軽減されるものの、感触面で十分満足できるものに至っていない。
【0004】
一方、頭髪でなく睫を対象とした睫用化粧料においても、ハリ、コシやボリューム感を付与することを目的として、様々なアプローチが行なわれている。その主たる方法としては、セット性を有する樹脂や油剤の組合せによるものであり、例えば、油溶性樹脂と脂肪酸石鹸と非イオン性界面活性剤を組み合わせることにより、睫のボリューム感を付与する睫用化粧料(例えば、特許文献4参照。)、曳糸性の水溶性高分子とシリコーン類を組み合わせることにより、ボリューム感を付与する睫用又は眉毛用化粧料(例えば、特許文献5参照。)が提案されている。しかし、これら睫用化粧料を頭髪に応用した場合、シャンプー等で簡単に落ちないこと、べたつきやごわつきなどの感触面で毛髪化粧料としては満足できるものとは言えない。従って、のびが良く毛髪に均一な皮膜を形成して、毛髪に良好なハリ、コシ及びボリューム感を与え、ゴワつかず、しなやかさを有する毛髪化粧料の開発が強く望まれていた。
【0005】
【特許文献1】特開2007−238635号公報
【特許文献2】特開2002−128644号公報
【特許文献3】特開2006−070030号公報
【特許文献4】特開2006−265216号公報
【特許文献5】特開2008−088112号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、のびが良く毛髪に均一な皮膜を形成して、毛髪に良好なハリ、コシ及びボリューム感を与え、ゴワつかず、しなやかさ付与する頭髪化粧料を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、高級脂肪酸塩、シリコーン、ポリウレタンと噴射剤を含有したフォーム状頭髪化粧料が、塗布時ののびがよく、毛髪に均一な組成物の皮膜を形成させることができ、ゴワつかず、しなやかさなどの感触面で優れながら、かつ良好なハリ、コシ及びボリューム感を有する特徴を有し、上記課題が達成されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記成分(A)〜(D)を含有することを特徴とするフォーム状頭髪化粧料を提供するものである。
(A)高級脂肪酸塩
(B)一般式:
【化1】

[式中、Rはメチル基または一部がフェニル基を表し、RはRと同一またはメチル基または水酸基を表し、Rは式RZ{Rは3〜6の炭素原子を有する2価のアルキレン基を表し、Zは−NR、−N、−NR(CHNR、−NR(CHおよび−NR(CHN(R)C=O(R)(R)は水素または1〜4の炭素原子を有するアルキル基を表し、Rは1から4の炭素原子を有するアルキル基を表し、Aは塩素、ヨウ素または臭素原子を表し、aは2〜6の整数である)からなる群から選ばれる1価の基を表す。}で表し、m+nは5〜2,500の整数を表す。]で表されるシリコーン
(C)ポリウレタン
(D)噴射剤
【発明の効果】
【0008】
本発明のフォーム状頭髪化粧料は、のびが良く毛髪に均一な皮膜を形成して、毛髪に良好なハリ、コシ及びボリューム感を与え、ゴワつかず、しなやかさ付与する特徴を有するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について詳述する。
【0010】
本発明で用いられる(A)高級脂肪酸塩は、塩を構成する高級脂肪酸としては特に限定はされず、具体的には牛脂等に代表される動物油脂や、ヤシ油、パーム油、パーム核油、オリーブ油、サフラワー油、大豆油、綿実油等に代表される植物油脂をケン化して得られる天然油脂脂肪酸、あるいはカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等の飽和直鎖脂肪酸、2−エチルヘキサン酸、イソステアリン酸等
の飽和分岐脂肪酸、オレイン酸、リノール酸等の不飽和脂肪酸等が挙げられる。これらのうち、高いフォーム形成力、およびシリコーンの乳化安定性に優れた泡質を得る上で、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸が好ましく、これらを単独で又は適宜組合わせて使用することができる。
【0011】
また、塩を構成するための対塩基であるアルカリ剤としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属や、トリエタノールアミン、アルギニン、アミノメチルプロパノール等の有機塩基が挙げられる。これらのうち、金属缶の耐圧容器への腐食が少ない点で、トリエタノールアミン、アルギニン、アミノメチルプロパノール等の有機アルカリが好ましく、これらを単独で又は適宜組合わせて使用することができる。
【0012】
また、高級脂肪酸塩として、具体的には、ヤシ油脂肪酸トリエタノールアミン塩、ヤシ油脂肪酸カリウム塩、ヤシ油脂肪酸ナトリウム塩、パーム核油脂肪酸トリエタノールアミン塩、パーム核油脂肪酸カリウム塩、パーム核油脂肪酸ナトリウム塩、ラウリン酸トリエタノールアミン塩、ラウリン酸カリウム塩、ラウリン酸ナトリウム塩、ミリスチン酸トリエタノールアミン塩、ミリスチン酸カリウム塩、ミリスチン酸ナトリウム塩、パルミチン酸トリエタノールアミン塩、パルミチン酸カリウム塩、ステアリン酸トリエタノールアミン塩、ステアリン酸カリウム塩が挙げられ、特にヤシ油脂肪酸トリエタノールアミン塩、ヤシ油脂肪酸カリウム塩、ミリスチン酸トリエタノールアミン塩、ミリスチン酸カリウム塩、パルミチン酸トリエタノールアミン塩、パルミチン酸カリウム塩、ステアリン酸トリエタノールアミン塩、ステアリン酸カリウム塩が挙げられる。これらの中でも、ラウリン酸トリエタノールアミン塩、ミリスチン酸トリエタノールアミン塩、パルミチン酸トリエタノールアミン塩、ステアリン酸トリエタノールアミン塩がより好ましく、これらを単独で又は適宜組合わせて使用することができる。
【0013】
高級脂肪酸のアルカリ剤による中和率は、80〜100%が好ましく、中和率が低いと冬場の低温で未中和の脂肪酸が析出して泡質に影響し、中和率が100%を越えるとフリーのアルカリ剤により皮膚刺激等の問題が発生する場合があり好ましくない。
【0014】
尚、高級脂肪酸塩は、処方中に高級脂肪酸カリウム塩、高級脂肪酸トリエタノールアミン塩等として配合するのみならず、水酸化カリウム、トリエタノールアミン等の塩基性物質と、高級脂肪酸とを別々に配合し、本発明のフォーム状頭髪化粧料の製造工程中の反応により生成させることもでき、本発明においては、この方法により生成する高級脂肪酸塩も(A)成分に含まれるものとする。
【0015】
前記高級脂肪酸塩の配合量は、特に制限はないが、高級脂肪酸塩として、(D)噴射剤を除いた組成物である原液中に0.1〜5質量%(以下、特に記載のあるもの以外は、質量%を単に「%」で示す)の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜2%の範囲である。この範囲であれば、良好な泡質と使用感を付与する処方の骨格成分として良好に作用し、他の必須成分との併用により、ハリ、コシ及びボリューム感を与え、ゴワつかず、しなやかさに優れたフォーム状頭髪化粧料が得られる。
【0016】
本発明で用いられる(B)シリコーンは、下記一般式
【化1】

で表される構造を有し、Rはメチル基または一部がフェニル基を表し、RはRと同一またはメチル基または水酸基を表し、Rは式RZ{Rは3〜6の炭素原子を有する2価のアルキレン基を表し、Zは−NR、−N、−NR(CHNR、−NR(CHおよび−NR(CHN(R)C=O(R)(R)は水素または1〜4の炭素原子を有するアルキル基を表し、Rは1から4の炭素原子を有するアルキル基を表し、Aは塩素、ヨウ素または臭素原子を表し、aは2〜6の整数である)からなる群から選ばれる1価の基を表す。}で表し、m+nは5〜2,500の整数で表され、常温で流動性のある液状で25℃において6〜50万mPa・sの粘度を示すものであり、より好ましくは、m+nは10〜1,000の整数で表され、常温で流動性のある液状で25℃において100〜5万mPa・sの粘度を示すものである。
【0017】
これらのシリコーンを例示すると、ジメチコン、フェニルメチコン、ジメチコノール、アモジメチコン等があげられる。また、これらシリコーンは市販されており、それらを例示すると、信越化学社製のKF−96A(6cs〜5000cs)、KF−50(100cs〜300cs)、KF−53、KF−54、KF−56、KF−96H(1万cs〜10万cs)、KF−8004、KF−8005、KF−865、KF−867S、KF−880、東レ・ダウコーニング社製のSH200C(10cs〜10万cs)、SH−556、SF8451C、SF8452C、SF8457C、SM8704C、BY22−083、GE東芝シリコーン社製のTSF−451(6cs〜10万cs)、TSF431、TSF433、TSF437、SF1550、TSF484等が挙げられるが、これらのものに限定されるものではない。また、これらのシリコーンを単独で又は適宜組み合わせて使用することができる。
【0018】
前記シリコーンの配合量は、特に制限はないが、シリコーンとして、(D)噴射剤を除いた組成物である原液中に0.5〜20%の範囲が好ましく、より好ましくは1〜5%の範囲である。この範囲であれば、良好な泡質と使用感を付与する処方の骨格成分として良好に作用し、他の必須成分との併用により、ハリ、コシ及びボリューム感を与え、ゴワつかず、しなやかさに優れたフォーム状頭髪化粧料が得られる。
【0019】
本発明で用いられる(C)ポリウレタンは、公知のウレタン構造を有するポリマーであって、具体的にはポリウレタン−1、ポリウレタン−2、ポリウレタン−4、ポリウレタン−10、ポリウレタン−11、ポリウレタン−14、ポリウレタン−15、ポリクオタニウム−56等が挙げられる。市販品を具体的に例示すると、BASF社製のルビセットP.U.R、NOVEON社製のAvalure UR405、Avalure UR425、ダイヤ工業社製のダイヤホログラムHG−S100UC、ダイヤホログラムHG−S400UC、日本エヌエスシー社製のDynamX、触媒化成工業社製のURETENDER−MP、三洋化成社製のヘヤロールUC−04を挙げることができる。上記具体的成分の中でより好ましくは、ポリウレタン−14及びポリクオタニウム−56であり、これらを単独で又は適宜組み合わせて使用することができる。
【0020】
前記ポリウレタンの配合量は、特に制限はないが、ポリウレタンとして、(D)噴射剤を除いた組成物である原液中に0.01〜5%が好ましく、より好ましくは、0.1〜2%である。この範囲であれば、良好な泡質と使用感を付与する処方の骨格成分として良好に作用し、他の必須成分との併用により、ハリ、コシ及びボリューム感を与え、ゴワつかず、しなやかさに優れたフォーム状頭髪化粧料が得られる。
【0021】
本発明で用いられる(D)噴射剤としては、プロパン、n−ブタン、i−ブタン等を主成分とする液化石油ガス(LPG)等の炭化水素類、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類、炭酸ガス、窒素ガス、酸素、亜酸化窒素等の圧縮ガスが挙げられ、これらを単独で又は適宜組み合わせて使用することができる。
【0022】
前記噴射剤の配合量は、特に制限はないが、エアゾール組成物の全量に対して1〜15%が好ましく、3〜12%が特に好ましい。この範囲であれば、良好な起泡性、泡のきめ細やさ、泡の持続性などが良好に作用し、使用時に髪全体に塗布することが可能となり、他の必須成分との併用により、ハリ、コシ及びボリューム感を与え、ゴワつかず、しなやかさに優れたフォーム状頭髪化粧料が得られる。
【0023】
本発明のフォーム状頭髪化粧料は、前記の必須成分に加えて必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲で通常化粧料に使用されている任意の成分を使用することが出来る。これらの成分としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、油分、紫外線吸収剤、防腐剤、保湿剤、ポリマー類、アミノ酸誘導体、糖誘導体、香料、水、アルコール、増粘剤、色剤、金属イオン封鎖剤、酸化防止剤、薬剤等が挙げられる。
【実施例】
【0024】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例により本発明の技術範囲が限定されるものではない。実施例に先立ち、各実施例及び比較例で採用した試験法、評価法を説明する。
【0025】
(1)ハリ・コシ
健常な日本人女性の毛髪1g(10cm)に実施例および比較例のフォーム状頭髪化粧料1gを均一に塗布し、乾燥後、テクスチャーアナライザーを用いて、毛髪を90度の角度に曲げたときの応力を計測し、フォーム状頭髪化粧料塗布前の毛髪を測定した値との比から、下式(1)に示すハリ・コシ向上率を算出した。尚、本計測においては、値が高いほど、ハリ・コシに優れていることを示す。
【0026】
【数1】

【0027】
(2)官能評価
健常な日本人女性の毛髪20g(15cm)に実施例および比較例のフォーム状頭髪化粧料5gを均一に塗布し、塗布時ののび、乾燥後の毛髪のボリューム感、ゴワつきのなさ、しなやかさについて、下記評価基準により専門パネラー10名によって評価した。
評価基準
・のびの良さ
◎:パネルの8名以上が、のびが良いと判断した
○:パネルの6名以上、8名未満が、のびが良いと判断した
△:パネルの4名以上、6名未満が、のびが良いと判断した
×:パネルの4名未満が、のびが良いと評価した
・髪のボリューム感
◎:パネルの8名以上が、ボリューム感があると判断した
○:パネルの6名以上、8名未満が、ボリューム感があると判断した
△:パネルの4名以上、6名未満が、ボリューム感があると判断した
×:パネルの4名未満が、ボリューム感があると評価した
・ごわつきのなさ
◎:パネルの8名以上が、ごわつきがないと判断した
○:パネルの6名以上、8名未満が、ごわつきがないと判断した
△:パネルの4名以上、6名未満が、ごわつきがないと判断した
×:パネルの4名未満が、ごわつきがないと評価した
・しなやかさ
◎:パネルの8名以上が、良好なしなやかさがあると判断した
○:パネルの6名以上、8名未満が、良好なしなやかさがあると判断した
△:パネルの4名以上、6名未満が、良好なしなやかさがあると判断した
×:パネルの4名未満が、良好なしなやかさがあると評価した
【0028】
実施例1〜7、比較例1〜4
表1に示す処方のフォーム状頭髪化粧料を常法に従って作成し、耐圧容器に充填した後、前記の諸試験を実施して評価を行った。その結果を併せて表1に示す。
【0029】
【表1】

【0030】
表1から明らかなように、本発明のフォーム状頭髪化粧料は、比較例と比べて塗布時ののび、乾燥後の毛髪のボリューム感、ゴワつきのなさ、しなやかさのいずれの項目においても、優れた特性を有しており良好であった。
【0031】
以下、本発明フォーム状頭髪化粧料のその他の処方例を実施例として挙げる。なお、これらの実施例の毛髪化粧料についても、上記の塗布時ののび、乾燥後の毛髪のボリューム感、ゴワつきのなさ、しなやかさの各項目を検討したところ、いずれの実施例においても、優れた特性を有しており良好であった。
【0032】
実施例8 スタイリングフォーム
<エアゾール原液>
配合量(%)
(1)ステアリン酸 0.5
(2)ミリスチン酸 0.5
(3)トリエタノールアミン 0.3
(4)メチルシクロポリシロキサン 2.0
(5)ジメチルポリシロキサン(5000cs) 1.5
(6)メチルフェニルポリシロキサン 0.5
(7)コハク酸2−エチルヘキシル 0.5
(8)セタノール 0.3
(9)ポリオキシエチレンセチルエーテル(5EO) 1.0
(10)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60EO) 0.5
(11)ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミン 0.3
(12)L−アルギニン 0.1
(13)グルタミン酸ナトリウム 0.1
(14)加水分解コラーゲン 0.5
(15)海藻抽出液 0.5
(16)ポリクオタニウム−56 1.0
(ヘアロールUC−4、三洋化成工業社製)
(17)フェノキシエタノール 0.2
(18)香料 0.1
(19)エタノール 10.0
(20)精製水 残 部
<ガス充填>
(21)原液 92.5
(22)噴射剤(液化石油ガス) 7.5
【0033】
<製法>
(1)〜(11)を80℃にて均一に混合溶解させ、80℃に加温した(20)を加えて乳化し、冷却する。30℃にて(12)〜(19)を加えて混合し、エアゾール原液(21)を得た。エアゾール原液をエアゾール缶に充填し、バルブ装着後、(22)の噴射剤を充填し、スパウトを装着してスタイリングフォームを調製した。
【0034】
実施例9 トリートメントフォーム
<エアゾール原液>
配合量(%)
(1)ミリスチン酸 1.0
(2)ラウリン酸 0.5
(3)トリエタノールアミン 0.4
(4)ジメチルポリシロキサン(1万cs) 3.0
(5)アモジメチコン 2.0
(シリコンBY22−079、東レダウコーニング)
(6)パラメトキシケイ皮酸オクチル 1.0
(7)ステアリルアルコール 0.5
(8)ポリオキシエチレンセチルエーテル(15EO) 1.0
(9)メチルパラベン 0.1
(10)エタノール 15.0
(11)ポリクオタニウム−56 0.5
(ヘアロールUC−4、三洋化成工業社製)
(12)ポリウレタン−1 0.5
(ルビセットPUR、BASF社製)
(13)加水分解コラーゲン 0.5
(14)真珠タンパク抽出液 0.5
(15)サボンソウエキス 0.5
(16)香料 0.2
(17)精製水 残 部
<ガス充填>
(18)エアゾール原液 95.0
(19)噴射剤(液化石油ガス) 5.0
【0035】
(製法)(1)〜(11)を均一に混合溶解させ、(12)〜(17)を混合したものを加えて乳化し、エアゾール原液(18)を得た。エアゾール原液をエアゾール缶に充填し、バルブ装着後、(19)の噴射剤を充填し、ボタンを装着してトリートメントフォームを調製した。
【0036】
実施例10 スプレーフォーム
<エアゾール原液>
配合量(%)
(1)ミリスチン酸トリエタノールアミン 0.5
(2)ジメチルポリシロキサン(100万cs) 2.0
(3)シクロメチコン 5.0
(4)1,3−ブチレングリコール 2.0
(5)ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミン 1.0
(6)ポリウレタン−14 1.0
(DynamX、日本エヌエスシー社製)
(7)ポリウレタン−2 0.5
(Avalure UR405、ノベオン社製)
(8)香料 0.1
(9)精製水 残 部
<ガス充填>
(10)エアゾール原液 75.0
(11)噴射剤(ジメチルエーテル) 25.0
【0037】
<製法>
(1)〜(5)を80℃に加温して均一に混合溶解させ、(9)を加えて混合した後、(6)〜(8)を添加してエアゾール原液(10)を得た。エアゾール原液をエアゾール缶に充填し、バルブ装着後、(11)の噴射剤を充填し、ボタンを装着してミスト状で噴出してフォームを形成するスプレーフォームを調製した。
【0038】
実施例11 ヘアクリームフォーム
<エアゾール原液>
配合量(%)
(1)ミリスチン酸トリエタノールアミン 1.5
(2)ラウリン酸AMP 0.5
(3)プロピレングリコール 2.5
(4)ジメチルポリシロキサン(100万cs) 5.0
(5)ポリウレタンー14 2.0
(DynamX、日本エヌエスシー社製)
(6)ポリウレタン−1 1.0
(ルビセットPUR、BASF社製)
(7)ポリオキシエチレンセチルエーテル(25EO) 2.0
(8)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60EO) 1.5
(9)流動パラフィン 10.0
(10)ステアリルアルコール 1.0
(11)ウンデシレン酸トレハロース 0.2
(12)香料 適 量
(13)メチルパラベン 0.3
(14)精製水 残 部
<ガス充填>
(15)エアゾール原液 90.0
(16)噴射剤(液化石油ガス) 10.0
【0039】
<製法>
(1)〜(4)、(7)〜(11)を80℃にて均一に混合溶解させ、80℃に加温した(13)及び(14)を混合したものを加えて乳化し、次いで50℃にて(5)、(6)及び(12)を加えた後、ホモミキサーで混合分散を行い30℃まで冷却してながら、室温まで冷却して、エアゾール原液(15)を得た。エアゾール原液をエアゾール缶に充填し、バルブ装着後、(16)の噴射剤を充填し、ボタンを装着してヘアクリームフォームを調製した。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明のフォーム状頭髪化粧料は、のびが良く毛髪に均一な皮膜を形成して、毛髪に良好なハリ、コシ及びボリューム感を与え、ゴワつかず、しなやかさを付与する優れた特性を有し、フォーム状頭髪化粧料としてきわめて有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分(A)〜(D)を含有することを特徴とするフォーム状頭髪化粧料。
(A)高級脂肪酸塩
(B)一般式:
【化1】

[式中、Rはメチル基または一部がフェニル基を表し、RはRと同一またはメチル基または水酸基を表し、Rは式RZ{Rは3〜6の炭素原子を有する2価のアルキレン基を表し、Zは−NR、−N、−NR(CHNR、−NR(CHおよび−NR(CHN(R)C=O(R)(Rは水素または1〜4の炭素原子を有するアルキル基を表し、Rは1から4の炭素原子を有するアルキル基を表し、Aは塩素、ヨウ素または臭素原子を表し、aは2〜6の整数である)からなる群から選ばれる1価の基を表す。}で表し、m+nは5〜2,500の整数を表す。]で表されるシリコーン
(C)ポリウレタン
(D)噴射剤

【公開番号】特開2009−280527(P2009−280527A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−135085(P2008−135085)
【出願日】平成20年5月23日(2008.5.23)
【出願人】(306018365)クラシエホームプロダクツ株式会社 (188)
【Fターム(参考)】