説明

ブレード取り付け治具セットおよび取り付け方法

【課題】非常に大型かつ薄型化されたブレードでも痛めることなく、バンドソー切断装置に簡単に取り付けることができるブレード取り付け治具セットおよび取り付け方法を提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも、前記プーリーの軸と同軸に取り付ける2つのガイドピンと、前記取り付けるブレードの側面を支持する複数の支持部材を有し、前記ガイドピンを挿入する穴を設けた2つのガイドを有する治具本体と、前記ガイドピンに係合する2つの止め具から成り、前記ブレードを前記治具本体に載置して側面を前記支持部材で支え、前記治具本体のガイドの穴に前記ガイドピンを挿入して、前記ブレードを前記プーリーに取り付ける位置となるように前記治具本体を持ち上げ、前記止め具を前記ガイドピンに係合して前記治具本体を所定高さ位置で固定するものであることを特徴とするブレード取り付け治具セット

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チョクラルスキー法(CZ法)等により引き上げられたシリコンインゴット等を切断するバンドソー切断装置のブレードの取り付け治具セットおよび取り付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
CZ法等によって製造されたシリコンインゴットは円柱状の胴体部にコーン状の端部(トップ部およびテイル部)を有している。シリコンインゴットの加工においては、これらコーン状の端部を切り離し円柱状の胴体部のみとし、胴体部を必要に応じて複数のブロックに切断する。次いで前記ブロックをウェーハとするためのスライス加工を行うことになる。
前記コーン状の端部の切断加工や胴体部を複数のブロックに切断加工する場合には、内周刃スライサー、外周刃スライサーなどが多く用いられてきた。近年のウェーハの大口径化に伴ってバンドソーも多く使用されるようになってきた。
【0003】
ここで、図6に従来の一般的なバンドソー切断装置の一例の概要を示す。
図6に示すように、バンドソー切断装置111は、薄いブレード台金109の端部にダイヤモンドの砥粒を糊着してなるブレード砥粒部110で構成されるエンドレスベルト状のブレード106がプーリー107、107’間に張設されている(特許文献1参照)。ブレード106はプーリー107、107’の回転により周回駆動され、該ブレード106のブレード砥粒部110でインゴット120を切断する。
【0004】
近年のウェーハの大型化に伴い、使用するバンドソー切断装置も大型化している。例えば、直径300mmのインゴットを前記のように切断する場合、前記プーリーは外径が例えば、600〜700mmという大型のものが使用される。このようなバンドソー切断装置にブレードを取り付ける際には、一般的に作業者がブレード106を支えながらプーリー107、107’間に張設する作業を行っている。
【0005】
また、インゴットの切断時における取り代を少なくすることによって、製品歩留りを向上させるため、薄型化されたブレードが使用されるようになってきている。
このような大型化および薄型化されたブレードをバンドソー切断装置に取り付ける際には、ブレード自体に形状を維持するための剛性がないため、数名の作業者でブレードの数箇所を支えながら取り付けを行う必要があり、作業が煩雑であった。さらに、ブレードをプーリーに取り付けた際に、ブレードが取り付け位置から僅かながらにもずれていたりすると、プーリー間でブレードに張力を加えた際に、ブレード台金が曲がったりしてブレードを痛めてしまうことがあった。
【0006】
【特許文献1】特開平9−85530号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記のような問題に鑑みてなされたもので、非常に大型かつ薄型化されたブレードでも、痛めることなくバンドソー切断装置に簡単に取り付けることができるブレード取り付け治具セットおよび取り付け方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも、軸回りに回転する2つのプーリーと前記プーリー間に張設されるブレードを有し、前記プーリーは前記軸間の距離を伸縮する方向に移動可能なものであるバンドソーに前記ブレードを取り付けるためのブレード取り付け治具セットであって、少なくとも、前記プーリーの軸と同軸に取り付ける2つのガイドピンと、前記取り付けるブレードの側面を支持する複数の支持部材を有し、前記ガイドピンを挿入する穴を設けた2つのガイドを有する治具本体と、前記ガイドピンに係合する2つの止め具から成り、前記ブレードを前記治具本体に載置して側面を前記支持部材で支え、前記治具本体のガイドの穴に前記ガイドピンを挿入して、前記ブレードを前記プーリーに取り付ける位置となるように前記治具本体を持ち上げ、前記止め具を前記ガイドピンに係合して前記治具本体を所定高さ位置で固定するものであることを特徴とするブレード取り付け治具セットを提供する(請求項1)。
【0009】
このように、本発明のブレード取り付け治具セットは、少なくとも、前記プーリーの軸と同軸に取り付ける2つのガイドピンと、前記取り付けるブレードの側面を支持する複数の支持部材を有し、前記ガイドピンを挿入する穴を設けた2つのガイドを有する治具本体と、前記ガイドピンに係合する2つの止め具から成り、前記ブレードを前記治具本体に載置して側面を前記支持部材で支え、前記治具本体のガイドの穴に前記ガイドピンを挿入して、前記ブレードを前記プーリーに取り付ける位置となるように前記治具本体を持ち上げ、前記止め具を前記ガイドピンに係合して前記治具本体を所定高さ位置で固定するので、ブレードの取り付け位置がずれてしまうのを抑制することができ、非常に大型かつ薄型化されたブレードでも、痛めることなく簡単に取り付けることができるものとなっている。
【0010】
このとき、前記2つのガイドのうち、少なくとも1つは前記治具本体に対して前記プーリーの軸間距離の伸縮移動に追従してスライド可能なものであることが好ましい(請求項2)。
このように、前記2つのガイドのうち、少なくとも1つは前記治具本体に対して前記プーリーの軸間距離の伸縮移動に追従してスライド可能なものであれば、前記プーリーが前記軸間の距離を伸縮する方向に移動した際に、前記ガイドピンや前記プーリーの軸が破損するのを防ぐことができる。
【0011】
またこのとき、前記治具本体のガイドの穴の形状は、前記ガイドピンおよび前記止め具の最大外径より大きい穴と前記ガイドピンおよび前記止め具の最大外径より小さい穴を連設した形状とすることができる(請求項3)。
このように、前記治具本体のガイドの穴の形状は、前記ガイドピンおよび前記止め具の最大外径より大きい穴と前記ガイドピンおよび前記止め具の最大外径より小さい穴を連設した形状とすることで、前記治具本体を所定高さ位置で固定する際、前記ガイドピンを前記ガイドの前記ガイドピンおよび前記止め具の最大外径より大きい穴に挿入してから、前記治具本体を前記最大外径より小さい穴側へ水平移動させれば良く、簡単な構造で前記治具本体を所定高さ位置で固定してブレードを取り付け位置に配置することができる。
【0012】
またこのとき、前記ガイドピンは、前記止め具と嵌合し、前記治具本体を固定する高さ位置を変更可能とするための複数の溝を有することができる(請求項4)。
このように、前記ガイドピンは、前記止め具と嵌合し、前記治具本体を固定する高さ位置を変更可能とするための複数の溝を有することで、前記治具本体を前記いずれか1つの溝の位置で固定してから、前記ブレードを前記プーリーに取り付ける位置となるように前記治具本体を持ち上げて固定することができる。こうすることで、前記治具本体を持ち上げる距離を小さくすることができ、前記治具本体を所定高さ位置へ固定してブレードを取り付け位置に配置するのを簡単に行うことができる。
【0013】
また、本発明は、少なくとも、軸回りに回転する2つのプーリーと前記プーリー間に張設されるブレードを有し、前記プーリーは前記軸間の距離を伸縮する方向に移動可能なものであるバンドソーに、前記プーリーの軸間の距離を縮めて前記ブレードを前記プーリーに取り付け、前記プーリーの軸間の距離を伸ばして前記ブレードを張設するブレードの取り付け方法であって、少なくとも、前記プーリーの軸と同軸に取り付ける2つのガイドピンと、前記取り付けるブレードの側面を支持する複数の支持部材を有し、前記ガイドピンを挿入する穴を設けた2つのガイドを有する治具本体と、前記ガイドピンに係合する2つの止め具から成るブレード取り付け治具セットを用いて、前記ブレードを前記治具本体に載置して側面を前記支持部材で支え、前記治具本体のガイドの穴に前記ガイドピンを挿入して、前記ブレードを前記プーリーに取り付ける位置となるように前記治具本体を持ち上げ、前記止め具を前記ガイドピンに係合して前記治具本体を所定高さ位置で固定して前記ブレードを取り付けることを特徴とするブレードの取り付け方法を提供する(請求項5)。
【0014】
このように、少なくとも、前記プーリーの軸と同軸に取り付ける2つのガイドピンと、前記取り付けるブレードの側面を支持する複数の支持部材を有し、前記ガイドピンを挿入する穴を設けた2つのガイドを有する治具本体と、前記ガイドピンに係合する2つの止め具から成るブレード取り付け治具セットを用いて、前記ブレードを前記治具本体に載置して側面を前記支持部材で支え、前記治具本体のガイドの穴に前記ガイドピンを挿入して、前記ブレードを前記プーリーに取り付ける位置となるように前記治具本体を持ち上げ、前記止め具を前記ガイドピンに係合して前記治具本体を所定高さ位置で固定して前記ブレードを前記プーリーに取り付けることで、ブレードの取り付け位置がずれてしまうのを抑制することができ、非常に大型かつ薄型化されたブレードでも、痛めることなく簡単に取り付けることができる。
【0015】
このとき、前記2つのガイドのうち、少なくとも1つを前記治具本体に対して前記プーリーの軸間距離の伸縮移動に追従してスライドさせることが好ましい(請求項6)。
このように、前記2つのガイドのうち、少なくとも1つを前記治具本体に対して前記プーリーの軸間距離の伸縮移動に追従してスライドさせれば、前記プーリーが前記軸間の距離を伸縮する方向に移動した際に、前記ガイドピンや前記プーリーの軸が破損するのを防ぐことができる。
【0016】
またこのとき、前記治具本体のガイドの穴の形状を、前記ガイドピンおよび止め具の最大外径より大きい穴と前記ガイドピンおよび前記止め具の最大外径より小さい穴を連設した形状とし、前記ガイドピンを前記ガイドの前記ガイドピンおよび止め具の最大外径より大きい穴に挿入してから、前記治具本体を前記最大外径より小さい穴側へ水平移動させ、前記止め具を前記ガイドピンに係合することができる(請求項7)。
このように、前記治具本体のガイドの穴の形状を、前記ガイドピンおよび止め具の最大外径より大きい穴と前記ガイドピンおよび前記止め具の最大外径より小さい穴を連設した形状とし、前記ガイドピンを前記ガイドの前記ガイドピンおよび止め具の最大外径より大きい穴に挿入してから、前記治具本体を前記最大外径より小さい穴側へ水平移動させ、前記止め具を前記ガイドピンに係合することで、簡単な構造で前記治具本体を所定高さ位置で固定してブレードを取り付け位置に配置することができる。
【0017】
またこのとき、前記ガイドピンとして、前記止め具と嵌合し、前記治具本体を固定する高さ位置を変更可能とするための複数の溝を有するものを用い、前記治具本体を前記いずれか1つの溝の位置で固定してから、前記ブレードを前記プーリーに取り付ける位置となるように前記治具本体を持ち上げて固定することができる(請求項8)。
このように、前記ガイドピンとして、前記止め具と嵌合し、前記治具本体を固定する高さ位置を変更可能とするための複数の溝を有するものを用い、前記治具本体を前記いずれか1つの溝の位置で固定してから、前記ブレードを前記プーリーに取り付ける位置となるように前記治具本体を持ち上げて固定することで、前記治具本体を持ち上げる距離を小さくすることができ、前記治具本体を所定高さ位置へ固定してブレードを取り付け位置に配置するのを簡単に行うことができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明では、バンドソー切断装置にブレードを取り付けにおいて、ブレード取り付け治具セットを、少なくとも、前記プーリーの軸と同軸に取り付ける2つのガイドピンと、前記取り付けるブレードの側面を支持する複数の支持部材を有し、前記ガイドピンを挿入する穴を設けた2つのガイドを有する治具本体と、前記ガイドピンに係合する2つの止め具から構成し、該ブレード取り付け治具セットを用いて、前記ブレードを前記治具本体に載置して側面を前記支持部材で支え、前記治具本体のガイドの穴に前記ガイドピンを挿入して、前記ブレードを前記プーリーに取り付ける位置となるように前記治具本体を持ち上げ、前記止め具を前記ガイドピンに係合して前記治具本体を所定高さ位置で固定して前記ブレードを取り付けるので、ブレード6の取り付け位置がずれてしまうのを抑制することができ、非常に大型かつ薄型化されたブレードでも痛めることなく、簡単に取り付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下では、本発明の実施の形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
従来、大型のバンドソー切断装置にブレード台金の厚さが、例えば0.7mm以下といった薄いブレードを取り付ける際、数名の作業者でブレードの数箇所を支えながら取り付けを行う必要があった。しかも、ブレードの取り付け位置が僅かながらにもずれていたりすると、プーリー間でブレードに張力を加えた際に、ブレード台金が曲がったりしてブレードを痛めてしまうことがあった。また、ブレード台金の厚さが0.3mmという非常に薄いブレードは従来の作業者による手作業では取り付けが非常に難しかった。
このような問題を解決すべく、本発明者は鋭意検討を重ねた。その結果、非常に大型かつ薄型化されたブレードでも痛めることなく取り付けるためには、ブレードを載置したブレード取り付け治具セットを用いて、ブレードが変形しないように支持しながらブレードを取り付け位置に移動させて取り付ければ良いことに想到し、本発明を完成させた。
【0020】
図1は本発明のブレード取り付け治具セットの一例を示す概略図である。
図1に示すように、ブレード取り付け治具セットは、少なくとも、プーリー7、7’の軸8、8’と同軸に取り付ける2つのガイドピン2、2’と、取り付けるブレード6の側面を支持する複数の支持部材5を有し、ガイドピン2、2’を挿入する穴16、16’を設けた2つのガイド3、3’を有し、ブレード6を載置する治具本体1と、ガイドピン2、2’に係合する2つの止め具4、4’から構成されている。
【0021】
図2は本発明のブレード取り付け治具セットを用いてブレードを取り付けるバンドソー切断装置の概略図である。
図2に示すように、バンドソー切断装置11は、薄いブレード台金9の端部にダイヤモンドの砥粒を糊着してなるブレード砥粒部10で構成されるエンドレスベルト状のブレード6がプーリー7、7’間に張設されている。ブレード6はプーリー7、7’の回転により周回駆動され、該ブレード6のブレード砥粒部10でインゴットを切断する。
また、前記プーリー7、7’はプーリーの軸8、8’間の距離を伸縮する方向に移動可能となっており、前記プーリーの軸8、8’間の距離を縮めることによって、ブレード6を前記プーリー7、7’に取り付けることができ、前記プーリーの軸8、8’間の距離を伸ばすことによって前記ブレード6を張設することができるようになっている。
本発明のブレード取り付け治具セットを用いてブレードを取り付けるバンドソー切断装置は、基本的な構成は、前記のような従来のバンドソー切断装置と同様であるが、プーリー7、7’には前記ガイドピン2、2’を取り付けるための穴が設けられてる。
【0022】
前記2つのガイドピンを前記2つのプーリーのそれぞれの軸と同軸に取り付けるために、例えば、プーリーの下面からタップ等により前記プーリーの穴にネジを切っておき、図1に示したようなガイドピン上部に設けたネジにより固定するようにすることができる。
しかし、本発明はガイドピンとプーリーの固定方法は特に限定されることはなく、前記ガイドピン2、2’がブレードの取り付け時に外れることなくプーリー7、7’に取り付けられていれば良い。
【0023】
また、図1に示すように、治具本体1には複数の支持部材5が設けられ、取り付けるブレード6の側面を支持するようになっている。
このように、治具本体1に複数の支持部材5が設けられ、取り付けるブレード6の側面を支持すれば、治具本体1をブレード6の取り付け位置に移動する際に、ブレード6が治具本体1から外れて落ちたり、プーリー7、7’に取り付けるまでの間にブレード6のブレード台金9が変形してしまうのを抑制することができる。
ここで、図1に示すブレード取り付け治具セットの例では、治具本体1の6箇所に支持部材5が設けられている。これらの支持部材の数は、特にこれに限定されず、取り付けるブレードの大きさに応じ、側面を安定して支持できる数の支持部材を適宜設置すれば良い。
【0024】
また、図1に示すように、前記治具本体1には、2つのガイド3、3’が設けられており、そのガイド3、3’にはそれぞれ前記ガイドピンを挿入する穴16、16’を有している。
ここで、前記ガイド3、3’が治具本体1に設置されている位置は、前記ガイドの穴16、16’に前記プーリー7、7’に取り付けた2つのガイドピン2、2’をそれぞれ挿入し、止め具4、4’をガイドピン2、2’と係合させた際に、治具本体1に載置されたブレード6の位置が丁度取り付け位置となるような位置となっている。
【0025】
図3(A)に示すように、本発明のブレード取り付け治具セットは、治具本体1に載置したブレード6が変形しないように治具本体1及び支持部材5で支持しながら、治具本体1を持ち上げ、ブレード6をプーリー7、7’に取り付ける位置に固定することができるものとなっている。こうすることで、ブレード6の取り付けの際、ブレード6の取り付け位置がずれてしまうのを抑制することができ、例えばブレード台金9の厚さが0.7〜0.3mmといった非常に薄型化されたブレードでも、痛めることなく簡単に取り付けることができるものとすることができる。
【0026】
ここで、治具本体1の形状は、ブレードを安定して載置して支持できれば板状でもパイプ状でも特に限定されない。
また、治具本体1の材質は、ブレード6を保持する強度があり、かつ、治具本体の移動が容易にできるように軽量であれば特に限定されないが、例えばアルミニウムとすることができる。
【0027】
図3(B)は本発明で使用することができる止め具の一例を示す概略図である。
止め具4の形状は、例えば、図3(B)に示すような、ガイドピン2に挿入可能なリング形状とすることができる。また、止め具4にはガイドピン2と係合して固定させるためのネジ状の固定ピン17があり、該固定ピン17がガイドピン2に圧接して止め具を固定するようになっている。そして、止め具4によって治具本体1を下から支持するようにして前記治具本体1を所定高さ位置で固定することができるようになっている。
ここで、前記固定ピンはネジ状でなくても良く、例えば、バネによって固定ピン17をガイドピン2に圧接するようにしても良い。さらに、ガイドピン2側にも穴を設け、前記固定ピンを前記ガイドピン2の穴に貫通させるようにすることもできる。
このようにして、止め具4、4’をガイドピン2、2’に係合して治具本体1を固定することができるようになっている。
【0028】
このとき、前記2つのガイド3、3’のうち、少なくとも1つは前記治具本体1に対して前記プーリーの軸間距離の伸縮移動に追従してスライド可能なものであることが好ましい。
このように、前記2つのガイド3、3’のうち、少なくとも1つは前記治具本体1に対して前記プーリーの軸間距離の伸縮移動に追従してスライド可能なものであれば、プーリー7、7’の軸間の距離を伸ばしてブレード6を張設する等のように前記プーリー7、7’が前記軸間の距離を伸縮する方向に移動した際に、前記ガイドピン2、2’や前記プーリーの軸8、8’が破損するのを防ぐことができる。
図4にプーリー7、7’の軸間距離の伸縮移動に追従してスライド可能なガイドの一例を示す。
図4に示すように、ガイド3には4箇所に長穴14が設けられており、治具本体1に固定されたボルト15が前記長穴14にそれぞれ挿入されている。そして、前記ボルト15の位置が前記長穴14内で移動することにより、ガイド3は治具本体1に対して前記プーリー7、7’の軸間距離の伸縮移動に追従してスライド可能となっている。
あるいは、治具本体1側に長穴を設け、ガイド3に固定されたボルトを治具本体1の長穴に挿入するようにしても良い。さらに、治具本体1が伸縮可能なようにすることも可能である。
【0029】
またこのとき、図5に示すように、前記治具本体1の2つのガイドの穴16、16’の形状は、前記ガイドピン2、2’および前記止め具4、4’の最大外径より大きい穴と前記ガイドピン2、2’および前記止め具4、4’の最大外径より小さい穴を連設した形状とすることができる。そして、前記2つのガイド3、3’の大きい穴が向いている方向がそれぞれ同一となるような向きにガイド3、3’を設置することができる。
このように、治具本体1のガイドの穴16、16’の形状は、前記ガイドピン2、2’および前記止め具4、4’の最大外径より大きい穴と前記ガイドピン2、2’および前記止め具4、4’の最大外径より小さい穴を連設した形状とすることで、治具本体1を所定高さ位置で固定する際、前記ガイドピン2、2’を前記ガイド3、3’の前記ガイドピン2、2’および前記止め具4、4’の最大外径より大きい穴に挿入してから、前記治具本体1を前記小さい方の穴側へ水平移動させて、前記ガイドピン2、2’に前記止め具4、4’を係合させれば良く、簡単な構造で前記治具本体1を所定高さ位置で固定してブレード6を取り付け位置に配置することができる。
【0030】
あるいはここで、図1に示すように、前記ガイド3、3’の大きい穴の方向がそれぞれ反対となるような向きにガイドを設置しても良い。この場合、前記ガイドピン2、2’を前記ガイド3、3’の大きい穴に挿入してから、治具本体1を水平に回転移動させて、前記ガイドピン2、2’に、例えば図3(B)に示すような止め具4、4’を係合させれば、治具本体1を所定高さ位置で固定することができる。
このように、ガイド3、3’の大きい穴の方向がそれぞれ反対となるような向きにガイド3、3’を設置すれば、ガイドピン2、2’および止め具4、4’がガイド3、3’の大きい穴から抜け出て治具本体1が落下するのを起こりにくくすることができる。
【0031】
またこのとき、前記ガイドピン2、2’は、止め具4、4’と嵌合し、治具本体1を固定する高さ位置を変更可能とするための複数の溝を有するものとすることができる。
例えば、前記ガイドピン2、2’の溝は、図3(C)に示すように、少なくとも、ブレード6の位置がプーリー7、7’に取り付けて張力を掛ける位置となるような溝(ブレード張上げ位置のガイドピンの溝12)の位置と、ブレードの上端がプーリーの下端より下となり、ブレード6がプーリー7、7’に接触しないような溝(初期ガイド取り付け位置のガイドピンの溝13)の位置の2箇所に設けることができる。そして、前記初期ガイド取り付け位置のガイドピンの溝13に、例えば図3(B)に示すような止め具4、4’を嵌合させ治具本体1を固定してから、前記ブレード張上げ位置のガイドピンの溝12の位置に前記治具本体1を固定する高さ位置を変更してブレード6を取り付け位置に配置することができる。
このように、前記ガイドピン2、2’の溝をブレード張上げ位置のガイドピンの溝12と初期ガイド取り付け位置のガイドピンの溝13の2箇所に設ければ、ブレード6の位置がプーリー7、7’に取り付ける位置となるように、治具本体1を持ち上げる距離を小さくすることができ、また、治具本体1を固定する位置の位置決めも容易となるので、前記治具本体1を所定高さ位置へ固定してブレード6を取り付け位置に配置するのを簡単に行うことができる。
【0032】
次に、本発明のブレードの取り付け方法について説明する。
本発明のブレードの取り付け方法では、前記のようなブレード取り付け治具セットを用いて、取り付けるブレード6を治具本体1に載置し、該ブレード6の側面を治具本体の支持部材5で支持させる。
このように取り付けるブレード6を治具本体1に載置し、該ブレード6の側面を治具本体1の支持部材5で支持させることで、例えブレードが大型で台金が薄いものだとしても、治具本体1をブレード6の取り付け位置に移動する際に、ブレード6が治具本体1から外れて落ちたり、プーリー7、7’に取り付けるまでにブレード6のブレード台金9が変形してしまうのを抑制することができる。
そして、治具本体1を移動して、治具本体1のガイドの穴16、16’に前記プーリー7、7’に取り付けた2つのガイドピン2、2’をそれぞれ挿入する。さらに、プーリー7、7’の軸間の距離を縮めた状態でブレード6を前記プーリー7、7’に取り付ける位置となるように治具本体1を持ち上げ、止め具4、4’を前記ガイドピン2、2’に係合して治具本体1を所定高さ位置で固定する。
【0033】
前記のようにして、ブレード6の位置がプーリー7、7’に取り付ける位置となるように治具本体1を固定して、ブレード6をプーリー7、7’に取り付けた後、プーリーの軸8、8’を移動してプーリー7、7’の軸間の距離を伸ばし、ブレード6を張設する。
このように、ブレード6の位置がプーリー7、7’に取り付ける位置となるように治具本体1を固定して、ブレード6をプーリー7、7’に取り付けた後、プーリーの軸8、8’を移動してプーリー7、7’の軸間の距離を伸ばし、ブレード6を張設することによって、ブレード6の取り付け位置がずれてしまうのを抑制することができ、例えばブレード台金9の厚さが0.7〜0.3mmといった非常に薄型化されたブレードでも、痛めることなく簡単に取り付けることができる。
【0034】
このとき、前記2つのガイド3、3’のうち、少なくとも1つを前記治具本体1に対して前記プーリー7、7’の軸間距離の伸縮移動に追従してスライドさせることが好ましい。
このように、前記2つのガイド3、3’のうち、少なくとも1つを前記治具本体1に対して前記プーリー7、7’の軸間距離の伸縮移動に追従してスライドさせれば、プーリー7、7’の軸間の距離を伸ばしてブレード6を張設する等のように前記プーリー7、7’が軸間の距離を伸縮する方向に移動した際に、前記ガイドピン2、2’や前記プーリーの軸8、8’が破損するのを防ぐことができる。
【0035】
またこのとき、図5に示すように、治具本体1の2つのガイドの穴16、16’の形状を、前記ガイドピン2、2’および止め具4、4’の最大外径より大きい穴と前記ガイドピン2、2’および前記止め具4、4’の最大外径より小さい穴を連設した形状とし、前記2つのガイド3、3’の大きい穴が向いている方向がそれぞれ同一となるような向きにガイド3、3’を設置することができる。そして、前記ガイドピン2、2’を前記ガイド3、3’の前記ガイドピン2、2’および止め具4、4’の最大外径より大きい穴に挿入してから、前記小さい方の穴側へ水平移動させて、前記止め具4、4’を前記ガイドピン2、2’に係合することができる。
このように、治具本体1の2つのガイドの穴16、16’の形状を、前記ガイドピン2、2’および止め具4、4’の最大外径より大きい穴と前記ガイドピン2、2’および前記止め具4、4’の最大外径より小さい穴を連設した形状とし、前記ガイドピン2、2’を前記ガイド3、3’の前記ガイドピン2、2’および止め具4、4’の最大外径より大きい穴に挿入してから、前記小さい方の穴側へ水平移動させて、前記止め具4、4’を前記ガイドピン2、2’に係合させれば、簡単な構造で前記治具本体1を所定高さ位置で固定してブレード6を取り付け位置に配置することができる。
【0036】
ここで、前記止め具4、4’として、図3(B)に示すような、止め具4の形状が、例えば、ガイドピン2に挿入可能なリング状のものとを使用することができる。このような止め具4を用いれば、ネジ状の固定ピン17でガイドピン2に圧接して止め具4を固定し、止め具4によって治具本体1を下から支持するようにして治具本体を所定高さ位置で固定することができる。また、前記固定ピン17として、ネジ状のものではなく、例えば、バネによって固定ピン17をガイドピン2に圧接するようなものを使用しても良い。あるいは、ガイドピン2側にも穴を設け、前記固定ピン17を前記ガイドピン2の穴に貫通させるようなものを使用することもできる。
このような止め具4、4’を用いて、ガイドピン2、2’に係合して治具本体1を固定することができる。
【0037】
あるいはここで、図1に示すように、前記ガイド3、3’の大きい穴の方向がそれぞれ反対となるような向きにガイドを設置しても良い。この場合、前記ガイドピン2、2’を前記ガイド3、3’の大きい穴に挿入してから、治具本体1を水平に回転移動させて、前記ガイドピン2、2’に、例えば図3(B)に示すような止め具4、4’を係合させれば、治具本体1を所定高さ位置で固定することができる。
このように、ガイド3、3’の大きい穴の方向がそれぞれ反対となるような向きにガイド3、3’を設置すれば、ガイドピン2、2’および止め具4、4’がガイド3、3’の大きい穴から抜け出て治具本体1が落下するのを起こりにくくすることができる。
【0038】
またこのとき、ガイドピン2、2’として、止め具4、4’と嵌合し、治具本体1を固定する高さ位置を変更可能とするための複数の溝を有するものを用い、前記治具本体1を前記いずれか1つの溝の位置で固定してから、ブレード6をプーリー7、7’に取り付ける位置となるように前記治具本体1を持ち上げて固定することができる。
例えば、前記治具本体1を取り付け位置に持ち上げる前に、前記初期ガイド取り付け位置のガイドピンの溝13に止め具4、4’を嵌合して、治具本体1を固定しておくことができる。そして、前記ブレード張上げ位置のガイドピンの溝12の位置に前記治具本体1を固定する高さ位置を変更してブレード6を取り付け位置に配置することができる。
このように、前記治具本体1を持ち上げる前に、前記初期ガイド取り付け位置のガイドピンの溝13に止め具4、4’を嵌合して、治具本体1を固定しておくことによって、ブレード6の位置がプーリー7、7’に取り付ける位置となるように、治具本体1を持ち上げる距離を小さくすることができ、また、治具本体1を固定する位置の位置決めも容易となる上、前記溝と止め具4、4’の嵌合を片側ずつ行うことができるので、作業者の人数を削減することができる。そのことによって、前記治具本体1を固定してブレード6を取り付け位置に配置するのを簡単に行うことができる。
【0039】
以上説明したように、本発明では、バンドソー切断装置にブレードを取り付けにおいて、ブレード取り付け治具セットを、少なくとも、前記プーリーの軸と同軸に取り付ける2つのガイドピンと、前記取り付けるブレードの側面を支持する複数の支持部材を有し、前記ガイドピンを挿入する穴を設けた2つのガイドを有する治具本体と、前記ガイドピンに係合する2つの止め具から構成し、該ブレード取り付け治具セットを用いて、前記ブレードを前記治具本体に載置して側面を前記支持部材で支え、前記治具本体のガイドの穴に前記ガイドピンを挿入して、前記ブレードを前記プーリーに取り付ける位置となるように前記治具本体を持ち上げ、前記止め具を前記ガイドピンに係合して前記治具本体を所定高さ位置で固定して前記ブレードを取り付けるので、ブレード6の取り付け位置がずれてしまうのを抑制することができ、非常に大型かつ薄型化されたブレードでも痛めることなく、簡単に取り付けることができる。
【実施例】
【0040】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
(実施例)
図1に示すようなブレード取り付け治具セットを用い、ブレード台金の厚さ0.7mm、0.5mm、0.3mmのブレードをバンドソー切断装置に取り付けた。バンドソー切断装置のプーリーは直径が700mmのものを使用した。
その結果、全ての厚さのブレードを曲げることなく、いずれも1名の作業者で簡単にバンドソー切断装置に取り付けることができた。
このことによって、本発明のブレード取り付け治具を用いたブレード取り付け方法は、ブレードの取り付け位置がずれてしまうのを抑制することができ、0.3mmといった非常に大型かつ薄型化されたブレードでも、痛めることなく、簡単に取り付けることができることが確認できた。また、厚さが0.7mm、0.5mmのブレードの取り付けは従来に比べ極めて短時間で行うことができた。
【0041】
(比較例)
従来の作業による手作業で、ブレード台金の厚さ0.7mm、0.5mm、0.3mmのブレードをバンドソー切断装置に取り付けた。バンドソー切断装置のプーリーは直径が700mmのものを使用した。また、厚さが0.7mmのブレードでは1名の作業者、厚さが0.5mmのブレードでは2名の作業者、厚さが0.3mmのブレードでは3名の作業者で取り付けを行った。
その結果、厚さが0.7mmと0.5mmのブレードは曲がることなく取り付けることができたが、取り付けに時間がかかり、しかも熟練が必要であった。厚さが0.3mmのブレードはブレードを取り付け、プーリー間で張設した際に、ブレード台金が曲がってしまったため、新しいブレードに交換し、ブレードの取り付け作業を再度やり直す必要があった。
【0042】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明のブレード取り付け治具セットの一例を示す概略図である。
【図2】本発明のブレード取り付け治具セットを用いて、ブレードを取付けることができるバンドソー切断装置の一例を示す概略図である。
【図3】本発明のブレード取り付け治具セットを用いて、ブレードをバンドソー切断装置に取り付ける位置に移動して固定する様子を示した概略図である。(A)治具本体の持ち上げ前後の状態を表した概略図。(B)本発明で使用することができる止め具の一例(C)本発明で使用することができるガイドピンの溝の一例。
【図4】本発明で使用することができるスライド可能なガイドの一例を示す概略図である。
【図5】本発明で使用することができるガイドの穴の一例を示す概略図である。
【図6】従来のバンドソー切断装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
【0044】
1…ブレード取り付け治具本体、 2、2’…ガイドピン、 3、3’…ガイド、
4、4’…止め具、 5…支持部材、
6…ブレード、7、7’…プーリー、8、8’…軸、
9…ブレード台金、10…ブレード砥粒部、
11…バンドソー切断装置、12…ブレード張上げ位置のガイドピンの溝、
13…初期ガイド取り付け位置のガイドピンの溝、14…長穴、15…ボルト、
16、16’…ガイドの穴、17…固定ピン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、軸回りに回転する2つのプーリーと前記プーリー間に張設されるブレードを有し、前記プーリーは前記軸間の距離を伸縮する方向に移動可能なものであるバンドソーに前記ブレードを取り付けるためのブレード取り付け治具セットであって、少なくとも、前記プーリーの軸と同軸に取り付ける2つのガイドピンと、前記取り付けるブレードの側面を支持する複数の支持部材を有し、前記ガイドピンを挿入する穴を設けた2つのガイドを有する治具本体と、前記ガイドピンに係合する2つの止め具から成り、前記ブレードを前記治具本体に載置して側面を前記支持部材で支え、前記治具本体のガイドの穴に前記ガイドピンを挿入して、前記ブレードを前記プーリーに取り付ける位置となるように前記治具本体を持ち上げ、前記止め具を前記ガイドピンに係合して前記治具本体を所定高さ位置で固定するものであることを特徴とするブレード取り付け治具セット。
【請求項2】
前記2つのガイドのうち、少なくとも1つは前記治具本体に対して前記プーリーの軸間距離の伸縮移動に追従してスライド可能なものであることを特徴とする請求項1に記載のブレード取り付け治具セット。
【請求項3】
前記治具本体のガイドの穴の形状は、前記ガイドピンおよび前記止め具の最大外径より大きい穴と前記ガイドピンおよび前記止め具の最大外径より小さい穴を連設した形状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブレード取り付け治具セット。
【請求項4】
前記ガイドピンは、前記止め具と嵌合し、前記治具本体を固定する高さ位置を変更可能とするための複数の溝を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のブレード取り付け治具セット。
【請求項5】
少なくとも、軸回りに回転する2つのプーリーと前記プーリー間に張設されるブレードを有し、前記プーリーは前記軸間の距離を伸縮する方向に移動可能なものであるバンドソーに、前記プーリーの軸間の距離を縮めて前記ブレードを前記プーリーに取り付け、前記プーリーの軸間の距離を伸ばして前記ブレードを張設するブレードの取り付け方法であって、少なくとも、前記プーリーの軸と同軸に取り付ける2つのガイドピンと、前記取り付けるブレードの側面を支持する複数の支持部材を有し、前記ガイドピンを挿入する穴を設けた2つのガイドを有する治具本体と、前記ガイドピンに係合する2つの止め具から成るブレード取り付け治具セットを用いて、前記ブレードを前記治具本体に載置して側面を前記支持部材で支え、前記治具本体のガイドの穴に前記ガイドピンを挿入して、前記ブレードを前記プーリーに取り付ける位置となるように前記治具本体を持ち上げ、前記止め具を前記ガイドピンに係合して前記治具本体を所定高さ位置で固定して前記ブレードを取り付けることを特徴とするブレードの取り付け方法。
【請求項6】
前記2つのガイドのうち、少なくとも1つを前記治具本体に対して前記プーリーの軸間距離の伸縮移動に追従してスライドさせることを特徴とする請求項5に記載のブレードの取り付け方法。
【請求項7】
前記治具本体のガイドの穴の形状を、前記ガイドピンおよび止め具の最大外径より大きい穴と前記ガイドピンおよび前記止め具の最大外径より小さい穴を連設した形状とし、前記ガイドピンを前記ガイドの前記ガイドピンおよび止め具の最大外径より大きい穴に挿入してから、前記治具本体を前記最大外径より小さい穴側へ水平移動させ、前記止め具を前記ガイドピンに係合することを特徴とする請求項5または請求項6に記載のブレードの取り付け方法。
【請求項8】
前記ガイドピンとして、前記止め具と嵌合し、前記治具本体を固定する高さ位置を変更可能とするための複数の溝を有するものを用い、前記治具本体を前記いずれか1つの溝の位置で固定してから、前記ブレードを前記プーリーに取り付ける位置となるように前記治具本体を持ち上げて固定することを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載のブレードの取り付け方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−190138(P2009−190138A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−34929(P2008−34929)
【出願日】平成20年2月15日(2008.2.15)
【出願人】(000190149)信越半導体株式会社 (867)
【Fターム(参考)】