説明

プラットホーム用エキスパンションジョイントカバー

【課題】 各躯体および各表層体などの相対変位を許容できるものでありながら、部分的な突没やスリップなどによる通行者の危険を回避して安全性を高め、かつ外因による劣化損傷を抑制して耐久性を向上させることにより信頼性を高めるとともに、着脱作業が容易でシール性にすぐれ、しかも外観を整えて見栄えをよくしたプラットホーム用エキスパンションジョイントカバーを提供する。
【解決手段】 プラットホーム20のクリアランス10内でプラットホーム20の幅方向に延在して長手方向で互いに対向する垂直部2a,3a、2h,3hを有する一対のL字状アルミ型材製の縁材2、3のカバー体係止溝2c,3c、2j,3jに、複数条の中空部4bを備えて熱可塑性エラストマーによって構成された高弾性材製のカバー体4の両端係止部部4aを係合跨架して前記クリアランス10を隠蔽して覆蓋する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラットホームに発生する熱伸縮,自重による撓み,地震による変位,あるいは基礎の不同沈下などを吸収するためのエキスパンション部として設けたクリアランスを隠蔽して覆蓋するプラットホーム用エキスパンションジョイントカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
長手方向の寸法が150Mにもおよぶ一般的な長さのプラットホームでは、熱伸縮,自重による撓み,地震による変位,あるいは基礎の不同沈下などを吸収するために、長手方向に10M程度の間隔を隔てて幅方向に横切るクリアランスが設けられ、これらクリアランスは、通行者の安全を考慮してプラットホーム用エキスパンションジョイントカバーによって隠蔽して覆蓋される。
【0003】
従来、図7(a),(b)に示すプラットホーム50では、タイルなどの一方の表層体51で表面が覆われたコンクリート製の一方の躯体52と、タイルなどの他方の表層体53で表面が覆われたコンクリート製の他方の躯体54とを、プラットホーム50の幅方向{図7(a)の矢印Y方向}に横切るクリアランス55を介して長手方向{図7(a)の矢印X方向}に隣接して配置することで、熱伸縮,自重による撓み,地震による変位あるいは基礎の不同沈下などによって各躯体52,54および各表層体51,53が相互に近接および離反する方向{図7(a)の矢印X方向}、該近接および離反する方向に水平面上で直交する方向{図7(a)の矢印Y方向}、ならびに前記水平面に垂直な方向{図7(b)の矢印Z方向}の直交3軸方向の各変位成分が合成された方向への動作として生じる相対変位を許容できるように構成され、前記クリアランス55をプラットホーム用エキスパンションジョイントカバー56により隠蔽して覆蓋することで通行者の安全を確保している。
【0004】
エキスパンションジョイントカバー56は、クリアランス55を隠蔽して覆蓋する金属製の踏板56aと、踏板56aと各躯体52,54および各表層体51,53相互間のシール性を確保してクリアランス55への塵芥や水の侵入を防ぐシーリング材57とから構成されている。
【0005】
ところが、この種のエキスパンションジョイントカバー56では、踏板56aに経時的な変形による反りが発生して、各表層体51,53の表面よりも上方に浮き上がったり凹んだりする突没が生じるで通行者にとって危険である。また踏板56aの面幅、つまり矢印X方向の寸法がクリアランス55の面幅(矢印X方向の寸法)よりもよりも相当に大きくなる上、降雨時には風雨にさらされる環境に構築されているプラットホームは勿論のこと、地下駅などのように風雨にさらされない環境に構築されているプラットホームであっても、前記面幅の大きい踏板56aの表面に水膜が形成されて通行者のスリップを誘発するおそれを有し、通行者にとっての危険を増大させているので安全性が低く信頼性に劣る。
【0006】
前記通行者のスリップは、踏板56aの表面に滑りどめシートを貼着することによって防止できる。しかし、滑りどめシートを貼着する追加加工を行っても、紫外線による劣化やタバコの火による焼損などで滑りどめシートが損傷し、短期間で滑りどめ機能が低下するので、滑りどめシートの張り替えを高頻度で実行しなければならず耐久性が低く信頼性に劣る。
【0007】
前記シーリング材57は、夏期の熱膨張により表層体51,53よりも上に盛り上がる現象を生じ、盛り上がり部を切除する修復作業が必要になる。また、冬季の熱収縮により隙間を生じてシール性が低下する現象を生じ、隙間を埋める修復作業が必要になる。しかも、シーリング材57は、一般に、硬度の低いポリサルファイド系のシーリング材57によって構成されているので、傘の先端やピンヒールの先端によって簡単に破損してシール破壊されやすく耐久性に劣る。
【0008】
すなわち、図7(a),(b)に示すエキスパンションジョイントカバー56は、煩雑な追加加工や修復作業を必要とするにもかかわらず、安全性および耐久性が低く信頼性に劣る欠点を有している。
【0009】
一方、図8,図9に示すプラットホーム用エキスパンションジョイントカバー100がある。このエキスパンションジョイントカバー100は、特許文献1に記載されている。すなわち、エキスパンションジョイントカバー100は、踏板101の下面両側に踏板長手方向の切欠部102aを有する係止片102を垂下して設けるとともに、クリアランス103上縁部の対向面には、踏板101から垂下する前記係止片102の切欠部102aと係止可能な係合ピン104を突設したものであり、踏板101の適所に踏板101の着脱時に使用される工具差し込み用の着脱用の孔101aを設けてある。
【0010】
【特許文献1】実公平4−13286号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前記特許文献1に記載されているエキスパンションジョイントカバー100では、踏板101が前記図7(a),(b)に示した踏板56aと同様に金属製のものであっても、係止片102の切欠部102aと係合ピン104との係合によって踏板101の経時変形による反りを抑制できるので、踏板101の部分的な突没が抑えられる。そのため、踏板101の部分的な突没に起因する通行者の危険は回避できる。しかし、踏板101の表面に水膜が形成されることによる歩行者のスリップや、踏板101の表面に滑りどめシートを貼着する煩雑な追加加工が必要な点および追加加工を行っても紫外線による劣化やタバコの火による焼損などにより滑りどめシートの張り替えを高頻度で実行しなければならない前述の欠点は依然として残存する。つまり、特許文献1に記載されているエキスパンションジョイントカバー100も安全性および耐久性が低く信頼性に劣る欠点を有している。
【0012】
一方、踏板101の交換必要時における既設踏板101の取り外し時には、工具着脱用の孔101aに工具を引っ掛けて、まず踏板101を切欠部102aと係合ピン104との係合を解く方向にスライドさせなければならない。そのため、交換が必要な踏板101のみならず該踏板101に隣接して配置されている交換不要な踏板101までも一旦取り外さなければならず、踏板101の交換作業が煩雑である。しかも、工具着脱用の孔101aからクリアランス103に塵芥が侵入したり雨水などが滴下するのでシール性に劣るなどの欠点を有している。さらに、プラットホーム105における線路側の端面は、クリアランス103がむき出しのままで開口しているので見栄えがよくないなどの問題点もある。
【0013】
本発明は、このような問題を解決するものであって、その目的とするところは、各躯体および各表層体などの相対変位を許容できるものでありながら、部分的な突没やスリップなどによる通行者の危険を回避して安全性を高め、かつ外因による劣化損傷を抑制して耐久性を向上させることにより信頼性を高めるとともに、着脱作業が容易でシール性にすぐれ、しかも外観を整えて見栄えをよくしたプラットホーム用エキスパンションジョイントカバーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、一方の表層体で表面が覆われた一方の躯体と、他方の表層体で表面が覆われた他方の躯体とが、幅方向に横切るクリアランスを介して長手方向に隣接して、各躯体および各表層体は相互に近接および離反する方向、該近接および離反する方向に水平面上で直交する方向、ならびに前記水平面に垂直な方向の直交3軸方向の各変位成分が合成された方向への動作として生じる相対変位を許容するプラットホームの、前記クリアランスを隠蔽して覆蓋するプラットホーム用エキスパンションジョイントカバーであって、
前記クリアランス内で前記幅方向に延在して前記長手方向で互いに対向する垂直部を有する一対のL字状アルミ型材製の縁材と、これら縁材の垂直部の上縁部に前記長手方向の両端部が係合跨架されてクリアランスを隠蔽して覆蓋する高弾性材製のカバー体と、このカバー体の下側で各垂直部に跨架されてカバー体を支持する受材とを備え、
前記一対の縁材の水平部は、前記クリアランスから離間する方向にのびてアンカー部材を介して各別に前記各躯体に固定され、
前記各垂直部の上縁部は、前記各表層体の位置まで延出しているとともに、上縁部には相手側の垂直部に向かって互いに対向してのびるカバー体係止溝が形成され、カバー体係止溝の下側にはカバー体係止溝ののび量よりも大きいのび量で、かつ前記各躯体と各表層が相互に近接する方向へ相対変位するのを許容する間隔を有して相手側の垂直部に向かって互いに対向してのびる受材支持片が形成されており、
前記受材の前記長手方向の両端部が前記受材支持片の上面に摺動自在に支持され、
前記カバー体の前記長手方向の両端部は前記カバー体係止溝に係合支持されているとともに、その中央部が前記受材の上面に載置されて該カバー体により前記クリアランスを隠蔽して覆蓋してなることを特徴とするプラットホーム用エキスパンションジョイントカバーである。
【0015】
また本発明は、前記カバー体の上端面は、前記各縁材の垂直部の上端面と面一であることを特徴とする。
【0016】
さらに本発明は、前記カバー体の線路側の端面は、前記各縁材の垂直部の線路側コーナ部間に配置される高弾性材製の楔状方向転換カバー体を介して、各縁材の垂直部の線路側端縁部間に配置される高弾性材製の垂直カバー体の上端部に連続しており、カバー体と楔状方向転換カバー体および垂直カバー体の3部材は熱溶着によって互いに結合されていることを特徴とする。
【0017】
また本発明は、前記楔状方向転換カバー体の表面は、前記カバー体の線路側の端面から前記垂直カバー体の上端面に向かって下がる傾斜面で形成され、前記各縁材の垂直部上縁部の線路側コーナ部は楔状方向転換カバー体の前記表面と面一に形成されているとともに、前記垂直カバー体の線路側端面は各縁材の垂直部の線路側端面と面一または略面一であることを特徴とする。
【0018】
さらに本発明は、前記垂直カバー体の前記長手方向の両端部は、前記各縁材の垂直部の線路側端部に互いに対向して締結された保持体に嵌合されていることを特徴とする。
【0019】
さらに本発明は、前記高弾性材は、長手方向に貫通する複数条の中空部を備えた熱可塑性エラストマーによって構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、各躯体および各表層体の直交3軸方向の各変位成分が合成された方向への動作として生じる相対変位が設計値の範囲内であれば、この相対変位に追従して高弾性材製のカバー体が弾性変形するので、高弾性材製のカバー体は損傷することなくクリアランスを隠蔽して覆蓋する基本形態を保持することができる。
また、高弾性材製のカバー体は、プラットホームの長手方向の両端部、つまりカバー体自体の幅方向の両端部が一対のL字状アルミ型材製の縁材の垂直部の上縁部に係合跨架され、かつ下側は前記一対の縁材に跨架された受材により支持されているので、高弾性材製のカバー体が各表層体の表面から突没するのを抑制して通行の安全を確保でき、前述の金属製の踏板よりも高弾性材製のカバー体の方が高い摩擦係数を有していることおよびすぐれた撥水性を有していることによって高いスリップ防止機能を発揮できるので安全性が高められて信頼性が向上する。
さらに、高弾性材製のカバー体は、その幅方向の両端部を上側から一対のL字状アルミ型材製の縁材の垂直部の上縁部に押し込んで係合する簡単な作業により、カバー体を垂直部の上縁部間に跨架して容易に取付けることができ、前記幅方向の両端部を上方へ引っ張って垂直部の上縁部から抜き取る簡単な作業により、カバー体を垂直部の上縁部から簡単に取り外すことができるので着脱作が容易になる。
【0021】
また、本発明によれば、高弾性材製のカバー体の上端面を各縁材の垂直部の上端面と面一にすることで、カバー体の上端面と各縁材の垂直部の上端面との段差を無くして、通行者の安全性をより一層高めることができる。
【0022】
さらに、本発明によれば、高弾性材製の楔状方向転換カバー体を介して、前記高弾性材製のカバー体の線路側の端面と、各縁材の垂直部の線路側端縁部間に配置される高弾性材製の垂直カバー体の上端部とを連続させ、これら3部材を熱溶着によって互いに結合しているので、プラットホームにおける線路側端面のクリアランスは、楔状方向転換カバー体と垂直カバー体とで隠蔽して覆蓋されることになる。そのため、外観が整えられて見栄えがよくなる。また、高弾性材製のカバー体のプラットホームの幅方向への熱伸縮、つまりカバー体自体の長手方向への熱伸縮は、楔状方向転換カバー体を介して垂直カバー体の上端部に作用させて、楔状方向転換カバーおよび垂直カバー体の上端部を弾性変形させることで吸収できるので、楔状方向転換カバー体と垂直カバー体とでプラットホームにおける線路側端面のクリアランスを隠蔽して覆蓋する形態が損なわれることはない。
【0023】
また、本発明によれば、楔状方向転換カバー体の表面をカバー体の線路側の端面から前記垂直カバー体の上端面に向かって下がる傾斜面で形成し、この傾斜面を各縁材の垂直部の線路側コーナ部の傾斜面と面一に形成するとともに、垂直カバー体の線路側端面を各縁材の垂直部の線路側端面と面一または略面一にしていることで、プラットホームにおける線路側端部の外観がより一層整えられて見栄えがさらによくなる。
【0024】
さらに、本発明によれば、前記垂直カバー体の前記長手方向の両端部を、前記各縁材の垂直部の線路側端部に互いに対向して締結された保持体に嵌合していることで、各縁材の垂直部に対する垂直カバー体の変位、延いては各縁材の垂直部に対する垂直カバー体と該垂直カバー体に熱溶着によって結合されている楔状方向転換カバー体との両者の変位が確実に防止されるので、垂直カバー体と楔状方向転換カバー体とでプラットホームにおける線路側端面のクリアランスを隠蔽して覆蓋する見栄えのよい形態を長期間維持することができる。
【0025】
また、本発明によれば、前記高弾性材を、長手方向に貫通する複数条の中空部を備えた熱可塑性エラストマーによって構成しているので、押し出し成形によって製造された長寸の素材を前記カバー体,楔状方向転換カバー体および垂直カバー体それぞれの長さに応じて切断する簡単な作業により、これらのカバー体を容易に製造できる。また、各カバー体は現場での熱溶着によって容易に結合して互いに連続させることができるので、現場の施工性を向上させることができる。さらに、長手方向に貫通する複数条の中空部を備えていることで、各カバー体の変形量が大きくなって前記相対変位に対する各カバー体の弾性変形追従性を高めることができるとともに、オレフィン系のエラストマーは機械的強度が高く耐久性にすぐれているので信頼性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明に係るプラットホーム用エキスパンションジョイントカバーの好ましい一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係るエキスパンションジョイントカバー1が適用されたプラットホーム20の部分斜視図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1のB−B線断面図である。これらの図において、プラットホーム20は、線路側の端部を除いてアスファルトや上面を粗面としたタイルからなる一方の表層体21で表面が覆われたコンクリート製の一方の躯体22と、アスファルトや上面を粗面としたタイルからなる他方の表層体23で表面が覆われたコンクリート製の他方の躯体24とを、プラットホーム20の幅方向 (図1の矢印Y方向)に横切るクリアランス10を介して長手方向(図1の矢印X方向)に隣接して配置されているとともに、一方の躯体22の線路側の端部はプレキャストコンクリート製のいわゆる笠石ブロックからなる一方の表層体21aで表面が覆われ、他方の躯体24の線路側の端部はプレキャストコンクリート製のいわゆる笠石ブロックからなる他方の表層体23aで表面が覆われている。
【0027】
このように、クリアランス10を介して各躯体22,24および各表層体21,21a、23,23aが長手方向(図1の矢印X方向)に隣接して配置されることにより、プラットホーム20は、熱伸縮,自重による撓み,地震による変位,あるいは基礎の不同沈下などによって、各躯体22,24および各表層体21,21a、23,23aが相互に近接および離反する方向(図1の矢印X方向)、該近接および離反する方向に水平面上で直交する方向(図1の矢印Y方向)ならびに前記水平面に垂直な方向(図1の矢印Z方向)の直交3軸方向の各変位成分が合成された方向への動作として生じる相対変位を許容できる。また、前記クリアランス10をプラットホーム用エキスパンションジョイントカバー1により隠蔽して覆蓋することで通行者の安全を確保している。
【0028】
前記エキスパンションジョイントカバー1は、一対のL字状アルミ型材製の縁材2,3と、高弾性材製のカバー体4と、アルミ製の受材5とを備えている。
【0029】
一対のL字状アルミ型材製の縁材2,3は、プラットホーム20の線路側端部に適用される役物縁材2A,3Aと、それ以外の部分に適用される中間縁材2B,3Bとからなり、一方のL字状アルミ型材製の縁材2と他方のL字状アルミ型材製の縁材3の断面形状および断面の大きさは同一に設定されている。そして、一方の役物縁材2Aの垂直部2aの上端面2eを一方の表層体21aの表面と面一なレベルに設定し、他方の役物縁材3Aの垂直部3aの上端面3eを他方の表層体23aの表面と面一なレベルに設定して、クリアランス10内でプラットホーム20の幅方向(図1の矢印Y方向)に延在して長手方向(図1の矢印X方向)で互いに対向させるとともに、一方の役物縁材2Aに連続して配置される一方の中間縁材2Bの垂直部2hの上端面2lを一方の表層体21の表面と面一なレベルに設定し、他方の役物縁材2Aに連続して配置される他方の中間縁材3Bの垂直部3hの上端面3lを他方の表層体23の表面と面一なレベルに設定して、クリアランス10内でプラットホーム20の幅方向(図1の矢印Y方向)に延在して長手方向(図1の矢印X方向)で互いに対向させている。
【0030】
一方の役物縁材2Aの水平部2bと他方の役物縁材3Aの水平部3bおよび一方の中間縁材2Bの水平部2iと他方の中間縁材3Bの水平部3iは、それぞれクリアランス10から離間する方向にのびており、水平部2b,2iはアンカー部材11を介して一方の躯体22に固定され、水平部3b,3iはアンカー部材11を介して他方の躯体24に固定される。すなわち、アンカー部材11はアンカープレート11Aと、上端部を残して躯体22,24に埋め込まれたアンカー11Bとからなり、アンカー11Bは溶接12によりアンカープレート11Aに結合されているとともに、アンカープレート11Aの上面に設けた一対の上向きの係止片11aに、各水平部2b,2i、3b,3iのそれぞれに設けた一対の下向きの係止片13を係合させることで、水平部2b,2iはアンカー部材11を介して一方の躯体22に固定し、水平3b,3iはアンカー部材11を介して他方の躯体24に固定してある。
【0031】
図1、図4(b)に示すように、一方の役物縁材2Aにおける垂直部2aの上端面2eと垂直部2aの先端面2fとの交叉部を切欠して、上端面2eから先端面2fに向けて下がり勾配で傾斜する傾斜面2gが形成され、図1,図3に示すように、他方の役物縁材3Aにおける垂直部3aの上端面3eと垂直部3aの先端面3fとの交叉部を切欠して、上端面3eから先端面3fに向けて下がり勾配で傾斜する傾斜面3gが形成されている。
【0032】
図3、図4(a),(b)に示すように、一方のL字状アルミ型材製の縁材2における役物縁材2Aの垂直部2aの上縁部には、他方のL字状アルミ型材製の縁材3における役物縁材3Aの垂直部3aに向かって水平にのびるカバー体係止溝2cが上向きに形成され、カバー体係止溝2cの下側には、該カバー体係止溝2cののび量よりも大きいのび量で垂直部3aに向かって水平にのびる受材支持片2dがカバー体係止溝2cに平行に形成されている。また、図3に示すように、他方のL字状アルミ型材製の縁材3における役物縁材3Aの垂直部3aの上縁部には、一方のL字状アルミ型材製の縁材2における役物縁材2Aの垂直部2aに向かって水平にのびるカバー体係止溝3cが上向きに形成され、カバー体係止溝3cの下側には、該カバー体係止溝3cののび量よりも大きいのび量で垂直部2aに向かって水平にのびる受材支持片3dがカバー体係止溝3cに平行に形成されている。したがって、一方の役物縁材2Aの垂直部2aに形成したカバー体係止溝2cと他方の役物縁材3Aの垂直部3aに形成したカバー体係止溝3cとが互いに対向するとともに、一方の役物縁材2Aの垂直部2aに形成した受材支持片2dと他方の役物縁材3Aの垂直部3aに形成した受材支持片3dとが、各躯体22,24および各表層体21,21a、23,23aが相互に近接する方向へ相対変位するのを許容する間隔wを隔てて互いに対向する。
【0033】
図2、図4(c),(d)に示すように、一方のL字状アルミ型材製の縁材2における中間縁材2Bの垂直部2hの上縁部には、他方のL字状アルミ型材製の縁材3における中間縁材3Bの垂直部3hに向かって水平にのびるカバー体係止溝2jが上向きに形成され、カバー体係止溝2jの下側には、該カバー体係止溝2jののび量よりも大きいのび量で垂直部3hに向かって水平にのびる受材支持片2kがカバー体係止溝2jに平行に形成されている。また、図2に示すように、他方のL字状アルミ型材製の縁材3における中間縁材3Bの垂直部3hの上縁部には、一方のL字状アルミ型材製の縁材2における中間縁材2Bの垂直部2hに向かって水平にのびるカバー体係止溝3jが上向きに形成され、カバー体係止溝3jの下側には、該カバー体係止溝3jののび量よりも大きいのび量で垂直部2hに向かって水平にのびる受材支持片3kがカバー体係止溝3jに平行に形成されている。したがって、一方の中間縁材2Bの垂直部2hに形成したカバー体係止溝2jと他方の中間縁材3Bの垂直部3hに形成したカバー体係止溝3jとが互いに対向するとともに、一方の中間縁材2Bの垂直部2hに形成した受材支持片2kと他方の中間縁材3Bの垂直部3hに形成した受材支持片3kとが、各躯体22,24および各表層体21,21a、23,23aが相互に近接する方向へ相対変位するのを許容する間隔wを隔てて互いに対向する。
【0034】
図1,図2および図3に示す高弾性材製のカバー体4は、プラットホーム20の長手方向(図1の矢印X方向)に相当するカバー体4自体の幅方向の両端部に下向きに形成された一対の係止部4aが前記カバー体係止溝2c,3c、2j,3jに係合跨架されて、クリアランス10を上側から隠蔽して覆蓋するためのもので、オレフィン系の熱可塑性エラストマーによって構成されている。
【0035】
カバー体4自体の幅方向の中央部と一対の係止部4aには、プラットホーム20の幅方向(図1の矢印Y方向)に相当するカバー体4自体の長手方向に貫通する複数条の中空部4bを備えており、中央部の上面は鋸歯状に形成されてその上端面およびカバー体4自体の幅方向両端部の平坦な上端面は、各縁材2A,2B、3A,3Bの垂直部2a,2h、3a,3hの上端面2e,2l、3e,3lと面一に設定され、中央部の下面は略鋸歯状に形成されてその下端面はカバー体係止溝2c,3c、2j,3jの下面よりも下側に僅かにのびてアルミ製の受材5の上面に載置され、プラットホーム20の長手方向(図1の矢印X方向)に相当するアルミ製の受材5自体の幅方向の両端部に下向きに形成された一対のリブが前記受材支持片2d,3d、2k,3kの上面に摺動自在に支持されている。
【0036】
図1および図5に示すように、オレフィン系の熱可塑性エラストマーからなるカバー体4の線路側の端面は、楔状方向転換カバー体6を介して垂直カバー体7の上端部に連続しており、楔状方向転換カバー体6および垂直カバー体7は、それぞれ前記カバー体4と同様のオレフィン系の熱可塑性エラストマーによって構成され、これらの断面形状および断面の大きさはカバー体4と同一に設定されているとともに、カバー体4と楔状方向転換カバー体6および垂直カバー体7の3部材は熱溶着によって互いに結合されている。これにより、楔状方向転換カバー体6は役物縁材2A,2Bそれぞれの垂直部2a,3aの線路側コーナ部間に配置されて、その表面6aは垂直部2a,3aの傾斜面2g,3gと面一に設定される。
【0037】
図1,図6に示すように、垂直カバー体7は、一対の係止部4aと幅方向両端部の平坦な上端面とを含む幅方向の両端部を、役物縁材2A,3Aの垂直部2a,3aの先端部に垂直姿勢で互いに対向してビス8Aにより締結した一対のステンレス製チャネルからなる保持体8に嵌合して、保持体8の線路側端面(表面)8aを垂直部2a,3aの先端面2f,3f、つまり線路側端面2f,3fと面一に設定してある。
なお、図2,図3において、9はモルタル層、14はポリサルファイド系又はシリコン系からなるシーリング材を示し、15はEPDM系の合成樹脂からなるエキスパンションジョイントで、クリアランス10の幅広部10Aと幅狭部10Bとの境界段部によって支持され、ポリサルファイド系からなるシーリング材16によって水密に保持されている。これにより、幅狭部10Bへの漏水を確実に防止することができる。
【0038】
前記構成のエキスパンションジョイントカバー1によれば、各躯体22,24および各表層体21,21a、23,23aの直交3軸方向の各変位成分の合成された方向への動作として生じる相対変位が設計値の範囲内であれば、この相対変位に追従して高弾性材製のカバー体4,楔状方向転換カバー体6および垂直カバー体7が弾性変形するので、これらは損傷することなくクリアランス10を隠蔽して覆蓋する基本形態を保持することができる。また、高弾性材製のカバー体4は、プラットホーム20の長手方向の両端部、つまりカバー体4自体の幅方向の両端部の一対の係止部4aが一対のL字状アルミ型材製の縁材2,3の垂直部2a,3a、2h,3h上縁部のカバ−体係止溝2c,3c、2j,3jに係合跨架され、かつ下側は一対の縁材2,3の受材支持片2d,3d、2k,3kに跨架されたアルミ製の受材5により支持されているので、高弾性材製のカバー体4が各表層体21,21a、23,23aの表面から突没するのを抑制して通行の安全を確保でき、図7(a),(b)で説明した金属製の踏板56aおよび図8,図9で説明した金属製の踏板101よりも高弾性材製のカバー体4の方が高い摩擦係数を有していることおよびすぐれた撥水性を有していることによって、高いスリップ防止機能を発揮できるので安全性が高められて信頼性が向上する。さらに、図7(a),(b)で説明したシーリング材57の硬度よりも高弾性材製のカバー体4の硬度の方が高い上に高い弾性を有しているので、傘の先端やピンヒールの先端などの外因による劣化損傷を抑制できるから耐久性が高くなって信頼性が向上し、シール性も向上する。しかも、高弾性材製のカバー体4は、その幅方向の両端部の一対の係止部4aを上側から一対のL字状アルミ型材製の縁材2,3のカバ−体係止溝2c,3c、2j,3jに押し込んで係合する簡単な作業により、カバー体4を垂直部2a,2h、3a,3hの上縁部間に跨架して容易に取付けることができ、カバー体4の幅方向の両端部を上方へ引っ張ってカバ−体係止溝2c,3c、2j,3jから一対の係止部4aを抜き取る簡単な作業により、カバー体4を垂直部2a,2h、3a,3hの上縁部から簡単に取り外すことができるので着脱作業が容易になる。
【0039】
高弾性材製のカバー体4における鋸歯状に形成された中央部の上端面およびカバー体4自体の幅方向両端部の平坦な上端面は、各縁材2A,2B、3A,3Bの垂直部2a,3a、2h,3hの上端面2e,3e、2l,3lと面一に設定されているので、カバー体4の上端面と各縁材2A,2B、3A,3Bの垂直部2a,2h、3a,3hの上端面2e,3e、2l,3lとの段差を無くして、通行者の安全性をより一層高めることができる。
【0040】
高弾性材製の楔状方向転換カバー体6を介して、高弾性材製のカバー体6の線路側の端面と、高弾性材製の垂直カバー体7の上端部とを連続させ、これら3部材4,6,7を熱溶着によって互いに結合しているので、プラットホーム20における線路側端面のクリアランス10は、楔状方向転換カバー体6と垂直カバー体7とで隠蔽して覆蓋されることになる。そのため、外観が整えられて見栄えがよくなる。また、高弾性材製のカバー体4のプラットホーム20の幅方向(図1の矢印Y方向)への熱伸縮、つまりカバー体4自体の長手方向への熱伸縮は、楔状方向転換カバー体6を介して垂直カバー体7の上端部に作用させて、楔状方向転換カバー体6および垂直カバー体7の上端部を弾性変形させることによって吸収できる。すなわち、図5の二点鎖線で示すカバー体4の熱膨張は、楔状方向転換カバー体6と垂直カバー体7の上端部が二点鎖線で示すように弾性変形することによって吸収され、破線で示すカバー体4の熱収縮は、楔状方向転換カバー体6と垂直カバー体7の上端部が破線で示すように弾性変形することによって吸収される。そのため、高弾性材製のカバー体4の熱伸縮により楔状方向転換カバー体6と垂直カバー体7によるプラットホームにおける線路側端面のクリアランスを隠蔽して覆蓋する形態が損なわれることはない。
【0041】
楔状方向転換カバー体6の表面6aをカバー体4の線路側の端面から垂直カバー体7の上端面に向かって下がる傾斜面で形成し、この傾斜面を役物縁材2A,2Bの垂直部2a,3aにおける線路側コーナ部の傾斜面2g,3gと面一に形成するとともに、垂直カバー体7の線路側端面を役物縁材2A,2Bの垂直部2a,3aの先端面2f,3fと略面一にしていることで、プラットホーム20における線路側端部の外観がより一層整えられて見栄えがさらによくなる。
【0042】
垂直カバー体7は、一対の係止部4aと幅方向両端部の平坦な上端面とを含む幅方向の両端部を、役物縁材2A,3Aの垂直部2a,3aの先端部に垂直姿勢で互いに対向してビス8Aにより締結した一対のステンレス製チャネルからなる保持体8に嵌合していることにより、一対の係止部4aが役物縁材2A,3Aの垂直部2a,3aに係合されていなくても、役物縁材2A,3Aの垂直部2a,3aに対する垂直カバー体7の変位、延いては役物縁材2A,3Aの垂直部2a,3aに対する垂直カバー体7と該垂直カバー体7に熱溶着によって結合されている楔状方向転換カバー体6との両者の変位が確実に防止される。そのため、垂直カバー体7と楔状方向転換カバー体6とでプラットホーム20における線路側端面のクリアランスを隠蔽して覆蓋する見栄えのよい形態を長期間維持することができる。
【0043】
さらに、高弾性材製のカバー体4,高弾性材製の楔状方向転換カバー体6およびタ高弾性材製の垂直カバー体7のそれぞれを、長手方向に貫通する複数条の中空部4bを備えた熱可塑性エラストマーによって構成しているので、押し出し成形によって製造された長寸の素材を前記カバー体4,楔状方向転換カバー体6および垂直カバー体7それぞれの長さに応じて切断する簡単な作業により、これらのカバー体4,6,7を容易に製造できる。また、各カバー体4,6,7は現場での熱溶着によって容易に結合して互いに連続させることができるので、現場の施工性を向上させることができ、長手方向に貫通する複数条の中空部4bを備えていることで、各カバー体4,6,7の変形量が大きくなって前記相対変位に対する各カバー体4,6,7の弾性変形追従性を高めることができるとともに、オレフィン系のエラストマーは機械的強度が高く耐久性にすぐれているので信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係るエキスパンションジョイントカバーの一実施形態が適用されたプラットホームの部分斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】L字状アルミ型材製の縁材の説明図であり、図4(a)は一方の役物縁材の断面図、図4(b)は一方の役物縁材の側面図を示し、図4(c)は一方の中間縁材の断面図、図4(d)は一方の中間縁材の側面図を示す。
【図5】高弾性材製のカバー体の熱伸縮に伴う楔状方向転換カバー体および垂直カバー体の挙動を示す説明図である。
【図6】図1のC−C線断面図である。
【図7】第1従来例の説明図であり、図7(a)はエキスパンションジョイントカバーが適用されたプラットホームの部分平面図を示し、図7(b)は図7(a)のD−D線拡大断面図である。
【図8】第2従来例の説明図であり、エキスパンションジョイントカバーが適用されたプラットホームを部分的に拡大して示す正面断面図である。
【図9】第2従来例の説明図であり、係止片の切欠部と係合ピンとの係合状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0045】
1 エキスパンションジョイントカバー
2 一方のL字状アルミ型材製の縁材
2A 一方の役物縁材
2B 一方の中間縁材
2a 垂直部
2b 水平部
2c カバー体係止溝
2d 受材支持片
2e 垂直部の上端面
2B 一方の中間縁材
2h 垂直部
2i 水平部
2j カバー体係止溝
2k 受材支持片
2l 垂直部の上端面
3 他方のL字状アルミ型材製の縁材
3A 他方の役物縁材
3B 他方の中間縁材
3a 垂直部
3b 水平部
3c カバー体係止溝
3d 受材支持片
3e 垂直部の上端面
3B 一方の中間縁材
3h 垂直部
3i 水平部
3j カバー体係止溝
3k 受材支持片
3l 垂直部の上端面
4 高弾性材製のカバー体
4b 中空部
5 アルミ製の受材(受材)
6 楔状方向転換カバー体
7 垂直カバー体
8 保持体
10 クリアランス
11 アンカー部材
20 プラットホーム
21 タイル(一方の表層体)
21a 笠石ブロック(一方の表層体)
22 一方の躯体
23 タイル(他方の表層体)
23a 笠石ブロック(他方の表層体)
24 他方の躯体
Y 相互に接近および離反する方向
X Yに水平面で直交する方向
Z 水平面に垂直な方向
w 受材支持片の間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の表層体で表面が覆われた一方の躯体と、他方の表層体で表面が覆われた他方の躯体とが、幅方向に横切るクリアランスを介して長手方向に隣接して、各躯体および各表層体は相互に近接および離反する方向、該近接および離反する方向に水平面上で直交する方向、ならびに前記水平面に垂直な方向の直交3軸方向の各変位成分が合成された方向への動作として生じる相対変位を許容するプラットホームの前記クリアランスを隠蔽して覆蓋するプラットホーム用エキスパンションジョイントカバーであって、
前記クリアランス内で前記幅方向に延在して前記長手方向で互いに対向する垂直部を有する一対のL字状アルミ型材製の縁材と、これら縁材の垂直部の上縁部に前記長手方向の両端部が係合跨架されてクリアランスを隠蔽して覆蓋する高弾性材製のカバー体と、このカバー体の下側で各垂直部に跨架されてカバー体を支持する受材とを備え、
前記一対の縁材の水平部は、前記クリアランスから離間する方向にのびてアンカー部材を介して各別に前記各躯体に固定され、
前記各垂直部の上縁部は、前記各表層体の位置まで延出しているとともに、上縁部には相手側の垂直部に向かって互いに対向してのびるカバー体係止溝が形成され、カバー体係止溝の下側にはカバー体係止溝ののび量よりも大きいのび量で、かつ前記各躯体と各表層が相互に近接する方向へ相対変位するのを許容する間隔を有して相手側の垂直部に向かって互いに対向してのびる受材支持片が形成されており、
前記受材の前記長手方向の両端部が前記受材支持片の上面に摺動自在に支持され、
前記カバー体の前記長手方向の両端部は前記カバー体係止溝に係合支持されているとともに、その中央部が前記受材の上面に載置されて該カバー体により前記クリアランスを隠蔽して覆蓋してなることを特徴とするプラットホーム用エキスパンションジョイントカバー。
【請求項2】
請求項1に記載のプラットホーム用エキスパンションジョイントカバーにおいて、
前記カバー体の上端面は、前記各縁材の垂直部の上端面と面一であることを特徴とするプラットホーム用エキスパンションジョイントカバー。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のプラットホーム用エキスパンションジョイントカバーにおいて、
前記カバー体の線路側の端面は、前記各縁材の垂直部の線路側コーナ部間に配置される高弾性材製の楔状方向転換カバー体を介して、各縁材の垂直部の線路側端縁部間に配置される高弾性材製の垂直カバー体の上端部に連続しており、カバー体と楔状方向転換カバー体および垂直カバー体の3部材は熱溶着によって互いに結合されていることを特徴とするプラットホーム用エキスパンションジョイントカバー。
【請求項4】
請求項3に記載のプラットホーム用エキスパンションジョイントカバーにおいて、
前記楔状方向転換カバー体の表面は、前記カバー体の線路側の端面から前記垂直カバー体の上端面に向かって下がる傾斜面で形成され、前記各縁材の垂直部上縁部の線路側コーナ部は楔状方向転換カバー体の前記表面と面一に形成されているとともに、前記垂直カバー体の線路側端面は各縁材の垂直部の線路側端面と面一または略面一であることを特徴とするプラットホーム用エキスパンションジョイントカバー。
【請求項5】
請求項3に記載のプラットホーム用エキスパンションジョイントカバーにおいて、
前記垂直カバー体の前記長手方向の両端部は、前記各縁材の垂直部の線路側端部に互いに対向して締結された保持体に嵌合されていることを特徴とするプラットホーム用エキスパンションジョイントカバー。
【請求項6】
請求項1,請求項2,請求項3,請求項4または請求項5に記載のプラットホーム用エキスパンションジョイントカバーにおいて、
前記高弾性材は、長手方向に貫通する複数条の中空部を備えた熱可塑性エラストマーによって構成されていることを特徴とするプラットホーム用エキスパンションジョイントカバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−38479(P2008−38479A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−214574(P2006−214574)
【出願日】平成18年8月7日(2006.8.7)
【出願人】(000004732)株式会社日本アルミ (64)
【Fターム(参考)】