説明

プランターと植栽方法

【課題】温湿度の制禦された植栽室を必要とせず、四季を通じて随時発芽と育苗を含む植栽が可能なプランターを提供する。
【解決手段】プランターを土壌層21と保湿層22と貯水層23の順の積層構造とする。保湿層には温度計10と湿度計14、加温手段11と冷却手段12と、それらの作動を指示する冷暖指示手段13、温度設定手段aと湿度設定手段c、設定温度と測定温度の差に応じて冷暖指示手段の作動を指示する温度演算手段b、設定湿度と測定湿度の差に応じて加湿指示手段16の作動を指示する湿度演算手段dを付設する。貯水層には水位計17と給水手段18と、給水手段の作動を指示する給水指示手段19、水位設定手段e、設定水位と測定水位との差に応じて給水指示手段19を作動する水位演算手段fを付設する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、種子の発芽、育苗、栽培に使用するプランターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
貯水層と繊維堆積層と土壌層の順に積層したプランターは公知である(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第3393205号公報(特開2001−258387)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術において、貯水層の水は蒸発して繊維堆積層に吸湿保持され、それが次第に土壌層へと移行して根から植物に吸収される仕組みになっている。このように貯水層の水は、蒸発して繊維堆積層に吸収されるので、貯水層の水面と繊維堆積層の間には空気層(保湿層)が形成されることになる。従来技術では、繊維堆積層が土壌層に水分を供給する媒体となるのであるが、その繊維堆積層に水分を供給する貯水層との間に空気層が介在し、その繊維堆積層が土壌層を構成する土砂、即ち、鉱物に比して比熱の小さい繊維に成るので、土壌層に比して結露し難く、貯水層から土壌層に水分が移行し難い。又、従来技術では、植物の生育に適した環境を整えるために、温室等の温湿度の制禦された室を必要とし、この植栽室の温湿度に応じて土壌層の温湿度を制禦することになるので、その制禦に多大なエネルギーを要する。
【0004】
そこで本発明は、温湿度の制禦された植栽室を必要とせず、四季を通じて随時発芽と育苗を含む植栽が可能なプランターを提供することを第1の目的とする。本発明の第2の目的は、発芽と育苗を含む植栽に必要な温湿度の制禦を自動的に行うことの出来るプランターを提供することにある。本発明の他の目的は、休耕時に土壌を簡便且つ確実に活性化することの出来るプランターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るプランターは、(イ) 周囲が側壁20で囲まれたプランター内部に上から順に土壌層21と保湿層22と貯水層23が形成されており、(ロ) 保湿層22の温度を測定する温度計10と、保湿層22を加温する加温手段11と、保湿層22を冷却する冷却手段12と、それらの冷却手段12の作動と加温手段11の作動を択一的に指示する冷暖指示手段13と、(ハ) 保湿層22の湿度を測定する湿度計14と、保湿層22を加湿する加湿手段15と、その加湿手段15の作動を指示する加湿指示手段16を具備することを第1の特徴とする。
【0006】
本発明に係るプランターの第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、(ニ) 保湿層内の温度を所定の温度に設定する温度設定手段aと、その設定温度と温度計10による測定温度との差に応じて冷暖指示手段13の作動を指示する温度演算手段bと、(ホ) 保湿層内の湿度を所定の湿度に設定する湿度設定手段cと、その設定湿度と湿度計による測定湿度との差に応じて加湿指示手段16の作動を指示する湿度演算手段dを具備する点にある。
【0007】
本発明に係るプランターの第3の特徴は、上記第1、第2の何れかの特徴に加えて、(ヘ) 貯水層23の水位を測定する水位計17と、貯水層23に給水する給水手段18と、その給水手段18の作動を指示する給水指示手段19を具備する点にある。
【0008】
本発明に係るプランターの第4の特徴は、上記第3の特徴に加えて、(ト) 貯水層内の水位を所定の水位に設定する水位設定手段eと、その設定水位と水位計の測定水位との差に応じて給水指示手段19を作動する水位演算手段fを具備する点にある。
【0009】
本発明に係るプランターの第5の特徴は、上記第1、第2、第3、第4の何れかの特徴に加えて、(チ) 土壌層21の温度を測定する温度計10’と、土壌層21を加温する加温手段11’と、土壌層21を冷却する冷却手段12’と、それらの冷却手段12’の作動と加温手段11’の作動を択一的に指示する冷暖指示手段13’と、(リ) 土壌層21の湿度を測定する湿度計14’と、土壌層21を加湿する加湿手段15’と、その加湿手段15’の作動を指示する加湿指示手段16’を具備する点にある。
【0010】
本発明に係るプランターの第6の特徴は、上記第5の特徴に加えて、(ヌ) 土壌層内の温度を所定の温度に設定する温度設定手段a’と、その設定温度と温度計10’による設定温度との差に応じて冷暖指示手段13’の作動を指示する温度演算手段b’と、(ル) 土壌層内の湿度を所定の湿度に設定する湿度設定手段c’と、その設定湿度と湿度計による測定湿度との差に応じて加湿指示手段16’の作動を指示する湿度演算手段d’を具備する点にある。
【0011】
本発明に係るプランターの第7の特徴は、上記第1、第2、第3、第4、第5および第6の何れかの特徴に加えて、(オ) 保湿層22と貯水層23が上下に連続した空隙室となっており、その空隙室内に繊維堆積物が装填されており、その繊維堆積物の上面が保湿層22と土壌層21を上下に仕切る仕切材24を構成している点にある。
【0012】
本発明に係る植栽方法は、土壌層21の下に流体が透過し得る仕切材24によって仕切られた空隙層(22・23)を形成し、その空隙層(22・23)に熱風や機能性成分含有ガス、過熱蒸気、熱水等を供給する機能性流体を供給し、その機能性流体を仕切材24を透過させて土壌層21へと供給し、土壌層中の悪性菌や害虫、害虫卵等を死滅させ、土壌層21を活性化させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るプランターでは、土壌層21に保湿層22が直接接しており、保湿層内の水分が土壌層21に移行し易い。プランターには、所定の温湿度を保つための温湿度制禦素子25が組み込まれており、その所定の温湿度を保つために補給される加温・冷却エネルギーが土壌層21に伝わる過程で外部に放逸せず、その加温・冷却エネルギーが有効に消費される。その加温・冷却エネルギーによって、保湿層22や貯水層23の水分が活性化され、水分の土壌層21への移行が促進される。
【0014】
特に、本発明に係るプランターは、冷却手段12を具備するので、発芽温度が低い種子を夏季に播いて発芽させることも可能になり、暑さに弱い植物を夏季に栽培することも可能になり、プランターの温度を下げて開花時期や収穫時期を遅らせるなど、四季を通じて植栽を楽しむことが出来る。
【0015】
本発明に係るプランターを使用するときは、土壌層21の下側の空隙層(22・23)に熱風や機能性成分含有ガス、過熱蒸気、熱水等を供給する機能性流体を供給し、その機能性流体を仕切材24を透過させて土壌層21へと供給し、土壌層中の悪性菌や害虫、害虫卵等を死滅させ、土壌層21を活性化させることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
一般市販の室内空調器機や加湿器機は、加湿手段と湿度計、湿度設定手段、設定湿度と測定湿度との差に応じて加湿手段の作動を指示する湿度演算手段を具備している。一般市販の室内冷却器機や冷蔵庫は、冷却手段と温度計、温度設定手段、設定温度と測定温度との差に応じて冷却手段の作動を指示する温度演算手段を具備している。一般市販の室内暖房器機や加熱器機は、加温手段と温度計、温度設定手段、設定温度と測定温度との差に応じて加熱手段の作動を指示する温度演算手段を具備している。屋上等に設置されている一般市販の貯水搭やプールは、給水手段と水位計、水位設定手段、設定水位と測定水位との差に応じて給水手段の作動を指示する水位演算手段を具備している。
【0017】
本発明の土壌層21や保湿層22の加温手段11、冷却手段12、加湿手段15には、温度計、温度設定手段、温度演算手段、或いは、湿度計、湿度設定手段、湿度演算手段を具備している一般市販の空調器機、加熱器機、冷却器機、或いは、加湿器機を採用することが出来る。同様に、貯水層23の給水手段18には、水位計、水位設定手段、水位演算手段を具備している一般市販の貯水器機を採用することが出来る。
【0018】
土壌層21の加温手段11’や冷却手段12’は、保湿層22の加温手段11や冷却手段12を兼ねて土壌層21と保湿層22を仕切る仕切板24に設置することが出来る。保湿層22の加温手段11や冷却手段12は、貯水層23に設置し、貯水層23の水を加温或いは冷却して間接的に保湿層22を加温或いは冷却することが出来る。その貯水層23に設置する加温手段11は、保湿層22の加湿手段15に代用することが出来る。
【0019】
加温手段11、冷却手段12、加湿手段15、給水手段18などの供給手段(11)を操作する冷暖指示手段13、加湿指示手段16、給水指示手段19などの指示手段(13)、温度計10、湿度計14、水位計17などの計測器機(10)、それら計測器機(10)に所定の温度、湿度、水位など制禦値を設定する温度設定手段a、湿度設定手段c、水位設定手段eなどの制禦値設定手段(a)、それら制禦値設定手段(a)によって測定された測定温度、測定湿度、測定水位などの測定値と制禦値の差に応じて供給手段(11)の作動を指示する温度演算手段b、湿度演算手段d、水位演算手段fなどの制禦値演算手段(b)は、機械的制禦装置として構成することが出来、又、電気的制禦素子25として構成してコンピューターに組み込むことも出来る。
【0020】
図2は、それらの冷却手段12、加湿手段15、給水手段18などの供給手段(11)と、計測器機(10)と、制禦値設定手段(a)と、指示手段(13)を機械的に組み立てた制禦装置を具備するプランターを図示する。仕切材24には、硬質メッシュ板が使用されている。保水層22に繊維堆積物を装填する場合、その装填された繊維堆積物の上面が仕切板24の代用となる。保湿層22には、温度等を感知する計測器機(10)のセンサー26が設置されている。27は、センサー26と計測器機(10)を接続する接続材である。計測器機(10)からは温度、湿度、水位等を表示する指針28が突き出ている。13は、冷却手段12や加湿手段15や給水手段18の配線や配管29を切り換える作動指示手段であり、その配線や配管29の切り換えを操作する操作桿30が突き出ている。32は、計測器機(10)の指針28の変位を作動指示手段(13)の操作桿30に伝達する連結桿である。
【0021】
連結桿32の先端にはピン33が突設されており、そのピン33は、操作桿30の先端の長孔34に遊嵌している。連結桿32は、固定ガイド31に導かれ、計測器機の指針28や作動指示手段の操作桿30の変位に応じて直線移動するようになっている。連結桿32には、その軸芯方向に摺動するスライダー35が装着されており、このスライダー35は連結桿32の所定の位置に仮止め固定出来るようになっている。連結桿32には、その仮止め位置を表示する目盛36が付けられている。スライダー35からは、計測器機の指針28に当接可能な位置まで突枝37が長く突き出ている。
【0022】
而して、土壌層21や保湿層22や貯水層23の温度や湿度や水位が変化して計測器機の指針28が変位して突枝37に突き当たると、連結桿32が指針28に押圧されてスライダー35と一体になって直線移動して操作桿30を揺動し、作動指示手段13が配線や配管29を切り換え、供給手段(11)から加温・冷却エネルギーや蒸気や水がプランターに供給され、土壌層21や保湿層22や貯水層23の温度や湿度や水位が変化して設定制御値(設定温度や設定湿度や設定水位)に達すると指針28が変位し、連結桿32や操作桿30が元の位置へと復帰し、配線や配管29が閉じられ供給手段(11)からの加温・冷却エネルギーや蒸気や水の供給が停止する。かくして、土壌層21や保湿層22や貯水層23の温度や湿度や水位が所定の設定制御値(設定温度や設定湿度や設定水位)に保たれ、発芽と育苗を含む植栽に必要な温湿度の制禦を自動的に行うことが出来る。
【0023】
図2に示す機械的制禦装置において、連結桿の目盛36とスライダー35は、土壌層21や保湿層22や貯水層23の温度や湿度や水位を設定する温度設定手段a、湿度設定手段c、水位設定手段eなどの制禦値設定手段(a)を構成している。又、計測器機の指針28と連結桿32と作動指示手段の操作桿30は、冷却手段12や加湿手段15や給水手段18などの作動指示手段(13)の作動を指示する温度演算手段b、湿度演算手段d、水位演算手段fなどの制禦値演算手段(b)を構成している。
【0024】
電気的制禦素子25の場合には、図2に示す機械的制禦装置の温度計10、湿度計14、水位計17などの計測器機(10)、制禦値設定手段(a)、制禦値演算手段(b)は電子回路として構成され、指針28や操作桿30の変位は電子信号に変換され、連結桿32は、その電子信号の媒体となる。
【0025】
保湿層22や貯水層23の側壁(20)には非通気性資材が使用されるが、土壌層21の側壁(20)には通気性資材を使用することが出来る。側壁20の内面には、土壌層21を囲うように厚手のフェルト等の多孔質壁材38を設けると、保湿層22から土壌層21へと湿気が移動し易くなり、空気中の酸素を土壌層21や保湿層22が吸収し易くなる。特に、土壌層21の側壁(20)に通気性資材を使用し、その内面に多孔質壁材38を設けると、土壌層21の側壁(20)から水分が蒸発して気化熱が奪われるので、プランターは暑さに弱い夏季植物の栽培に好適なものとなる。
【0026】
加温手段15が、加熱装置と送風装置を備えており、保湿層22へと配管29で接続されているものでは、休耕時に熱風を保湿層22に送り込み、土壌層21を透過させて地表へと熱風を噴出させて、土壌層中の悪性菌や害虫、害虫卵等を死滅させ、土壌層21を活性化させることが出来る。休耕時に土壌層中の悪性菌や害虫、害虫卵等を死滅させ、土壌層21を活性化させるためには、給水手段18から仕切板24を越えて土壌層21の地表に溢れ出る程の水を供給し、加温手段15によって土壌層内に浸潤した水を高温加熱し、或いは、給水手段18から仕切板24を越えて土壌層21の地表に溢れ出る程の熱水を供給することも出来る。悪性菌や害虫、害虫卵等を死滅させて土壌層21を活性化させるには、熱風や熱水によって土壌層21が60℃以上に加熱されるようにするとよい。
【0027】
加湿手段11が、水蒸気発生装置と送風装置を備えており、保湿層22へと配管29で接続されているもの、或いは、冷却手段12が、冷却装置と送風装置を備えており、保湿層22へと配管29で接続されているものでは、その配管29を介して酸素ガスや殺菌成分ガス、殺虫成分ガス、肥料成分ガス等の機能性成分含有ガスを保湿層22に送り込み、土壌層の底面から地表へと均等に透過させて、土壌層全体を活性化することが出来る。
【0028】
このように、加湿手段11や冷却手段12、加温手段15、給水手段18を保湿層22に配管29によって接続したプランターでは、それらの配管29を介して熱風や機能性成分含有ガス、過熱蒸気、或いは、熱水を保湿層22に送り込むことが出来る。その場合、配管29には、熱風や機能性成分含有ガス、過熱蒸気、熱水等を供給する機能性流体供給手段40と加湿手段11や冷却手段12、加温手段15、或いは、給水手段18の間にバルブやコック等の切換手段39が設けられる。勿論、熱風や機能性成分含有ガス、過熱蒸気、熱水等を保湿層22に送り込むためには、その熱風や機能性成分含有ガス、過熱蒸気、熱水等を供給する機能性流体供給手段40を別途設け、それぞれ異なる配管(29)によって保湿層22に接続することも出来る。保湿層22への熱風や機能性成分含有ガス、過熱蒸気、熱水等の供給量は、センサー(26)と計測器機41によって制御される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係るプランターの概念図である。
【図2】本発明に係るプランターの機械的制禦装置の概念図である。
【符号の説明】
【0030】
a:温度設定手段(設定手段)
b:温度演算手段(演算手段)
c:湿度設定手段
d:湿度演算手段
e:水位設定手段
f:水位演算手段
10:温度計(計測器機)
11:加温手段(供給手段)
12:冷却手段
13:冷暖指示手段(指示手段)
14:湿度計
15:加湿手段
16:加湿指示手段
17:水位計
18:給水手段
19:給水指示手段
20:側壁
21:土壌層
22:保湿層(空隙層)
23:貯水層(空隙層)
24:仕切材
25:制禦素子
26:センサー
27:接続材
28:指針
29:配管
30:操作桿
31:固定ガイド
32:連結桿
33:ピン
34:長孔
35:スライダー
36:目盛
37:突枝
38:多孔質壁材
39:切替手段
40:機能性流体供給手段
41:計測器機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(イ) 周囲が側壁(20)で囲まれたプランター内部に上から順に土壌層(21)と保湿層(22)と貯水層(23)が形成されており、(ロ) 保湿層(22)の温度を測定する温度計(10)と、保湿層(22)を加温する加温手段(11)と、保湿層(22)を冷却する冷却手段(12)と、それらの冷却手段(12)の作動と加温手段(11)の作動を択一的に指示する冷暖指示手段(13)と、(ハ) 保湿層(22)の湿度を測定する湿度計(14)と、保湿層(22)を加湿する加湿手段(15)と、その加湿手段(15)の作動を指示する加湿指示手段(16)を具備するプランター。
【請求項2】
(ニ) 保湿層内の温度を所定の温度に設定する温度設定手段(a)と、その設定温度と温度計(10)による測定温度との差に応じて冷暖指示手段(13)の作動を指示する温度演算手段(b)と、(ホ) 保湿層内の湿度を所定の湿度に設定する湿度設定手段(c)と、その設定湿度と湿度計による測定湿度との差に応じて加湿指示手段(16)の作動を指示する湿度演算手段(d)を具備する前掲請求項1に記載のプランター。
【請求項3】
(ヘ) 貯水層(23)の水位を測定する水位計(17)と、貯水層(23)に給水する給水手段(18)と、その給水手段(18)の作動を指示する給水指示手段(19)を具備する前掲請求項1と2の何れかに記載のプランター。
【請求項4】
(ト) 貯水層内の水位を所定の水位に設定する水位設定手段(e)と、その設定水位と水位計の測定水位との差に応じて給水指示手段(19)を作動する水位演算手段(f)を具備する前掲請求項3に記載のプランター。
【請求項5】
(チ) 土壌層(21)の温度を測定する温度計(10’)と、土壌層(21)を加温する加温手段(11’)と、土壌層(21)を冷却する冷却手段(12’)と、それらの冷却手段(12’)の作動と加温手段(11’)の作動を択一的に指示する冷暖指示手段(13’)と、(リ) 土壌層(21)の湿度を測定する湿度計(14’)と、土壌層(21)を加湿する加湿手段(15’)と、その加湿手段(15’)の作動を指示する加湿指示手段(16’)を具備する前掲請求項1と2と3と4の何れかに記載のプランター。
【請求項6】
(ヌ) 土壌層内の温度を所定の温度に設定する温度設定手段(a’)と、その設定温度と温度計(10’)による設定温度との差に応じて冷暖指示手段(13’)の作動を指示する温度演算手段(b’)と、(ル) 土壌層内の湿度を所定の湿度に設定する湿度設定手段(c’)と、その設定湿度と湿度計による測定湿度との差に応じて加湿指示手段(16’)の作動を指示する湿度演算手段(d’)を具備する前掲請求項5に記載のプランター。
【請求項7】
(オ) 保湿層(22)と貯水層(23)が上下に連続した空隙室となっており、その空隙室内に繊維堆積物が装填されており、その繊維堆積物の上面が保湿層(22)と土壌層(21)を上下に仕切る仕切材(24)を構成している前掲請求項1と2と3と4と5の何れかに記載のプランター。
【請求項8】
土壌層(21)の下に流体が透過し得る仕切材(24)によって仕切られた空隙層(22・23)を形成し、その空隙層(22・23)に熱風や機能性成分含有ガス、過熱蒸気、熱水等を供給する機能性流体を供給し、その機能性流体を仕切材(24)を透過させて土壌層(21)へと供給し、土壌層中の悪性菌や害虫、害虫卵等を死滅させ、土壌層(21)を活性化させることを特徴とする植栽方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−325460(P2006−325460A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−152064(P2005−152064)
【出願日】平成17年5月25日(2005.5.25)
【出願人】(391050215)ハニースチール株式会社 (3)
【Fターム(参考)】