説明

プリズム光学系および撮像装置

【課題】光学ローパスフィルタを表裏逆に配置しても色分解プリズムによる色分解効率が悪化することのないプリズム光学系および撮像装置を提供する。
【解決手段】光束の入射側に配設された光学ローパスフィルタ100と、光学薄膜12により複数色の色分解を行う色分解プリズム11とを備えたプリズム光学系において、光学ローパスフィルタ100を前記プリズム11の入射側に配置し、前記光学ローパスフィルタ100は、位相解消板5,7,9と複屈折板6,8を交互に配設し、光束の入射側位相解消板5を直交ニコルの間に入れた時の550nmでの位相解消効率をX1、出射側位相解消板9を直交ニコルの間に入れた時の550nmでの位相解消効率をX2としたとき、|X1/X2|>0.7を満足するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学的擬似信号を濾波して画質劣化を防ぐ光学ローパスフィルタと複数色の色分解を行うプリズムを備えたプリズム光学系および撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ビデオカメラやデジタルスチルカメラにおいて、CCD,CMOS等の撮像素子を用いた場合、色偽信号やモアレ縞などの発生を防ぐために、不要な高周波成分を除去する光学ローパスフィルタを鏡筒内に保持しておく必要がある。
【0003】
従来の色分解プリズムを持つビデオカメラ用光学ローパスフィルタでは、下記特許文献1,2に記載のような位相解消特性を持つ基板が配設されていた。
【特許文献1】特開平11−218612号公報
【特許文献2】特開2001−272632号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1,2に記載のものを含む、従来の光学ローパスフィルタは、位相解消特性をもつ基板を光束の出射面に配置してある為、光学ローパスフィルタの表裏を逆にして配置すると、位相解消されない光束が色分解プリズムに入射してしまい、光学薄膜による色分解効率が悪くなる不具合があった。更に、任意の波長に関して色分解効率を良くすることが困難であった。また近年、撮像素子画素の小型化が進みそれに伴い必要とされる単結晶硝子からなる光学ローパスフィルタの複屈折板の厚みが薄くなり、面精度を確保することが困難になっている。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものでその目的は、光学ローパスフィルタを表裏逆に配置しても色分解プリズムによる色分解効率が悪化することのないプリズム光学系および撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプリズム光学系は、光束の入射側に配設された光学ローパスフィルタと、光学薄膜により複数色の色分解を行うプリズムとを備えたプリズム光学系において、前記光学ローパスフィルタは前記プリズムの入射側に配置され、位相解消機能を有した位相解消板が前記光学ローパスフィルタの光束の入射面と出射面両方に少なくとも各々1枚以上配設されており、前記入射側位相解消板を直交ニコルの間に入れたときの550nmでの位相解消効率をX1、前記出射側位相解消板を直交ニコルの間に入れたときの550nmでの位相解消効率をX2としたとき、|X1/X2|>0.7を満足するように構成したことを特徴としている。
【0007】
また、前記光学ローパスフィルタには、入射側位相解消板と出射側位相解消板の間に、位相解消機能を有した1枚以上の中間側位相解消板が配設され、当該中間側位相解消板の550nmでの位相解消効率をX3としたとき、|X1/X3|>0.7を満足するように構成したことを特徴としている。
【0008】
また、前記光学ローパスフィルタの位相解消板は、有機材料からなる基板で構成されていることを特徴としている。
【0009】
また、前記光学ローパスフィルタの位相解消板は、単結晶硝子材料からなる基板で構成されていることを特徴としている。
【0010】
また、前記光学ローパスフィルタには赤外線カット効果が付与されていることを特徴としている。
【0011】
また、前記光学ローパスフィルタには紫外線カット効果が付与されていることを特徴としている。
【0012】
また、前記ローパスフィルタは、赤外線カット効果が付与された第1の光学ローパスフィルタと、赤外線カット効果が付与されていない第2の光学ローパスフィルタとを備え、前記第1又は第2の光学ローパスフィルタの少なくともいずれか一方を着脱可能に構成したことを特徴としている。
【0013】
また、前記光学ローパスフィルタおよびプリズムは別部品として構成されていることを特徴としている。
【0014】
また、前記光学ローパスフィルタおよびプリズムは一体化されていることを特徴としている。
【0015】
また本発明の撮像装置は、光束の入射側に配設された光学ローパスフィルタと、光学薄膜により複数色の色分解を行うプリズムとを備え、前記光学ローパスフィルタは前記プリズムの入射側に配置され、位相解消機能を有した位相解消板が前記光学ローパスフィルタの光束の入射面と出射面両方に少なくとも各々1枚以上配設されており、前記入射側位相解消板を直交ニコルの間に入れたときの550nmでの位相解消効率をX1、前記出射側位相解消板を直交ニコルの間に入れたときの550nmでの位相解消効率をX2としたとき、|X1/X2|>0.7を満足するように構成したプリズム光学系、を具備したことを特徴としている。
【0016】
また、前記光学ローパスフィルタには、入射側位相解消板と出射側位相解消板の間に、位相解消機能を有した1枚以上の中間側位相解消板が配設され、当該中間側位相解消板の550nmでの位相解消効率をX3としたとき、|X1/X3|>0.7を満足するように構成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
(1)請求項1〜16に記載の発明によれば、光学ローパスフィルタを表裏逆に配置しても位相解消機能が作用するので、色分解プリズムによる色分解効率が悪くなることはなく、最適な任意の波長を色分解することが可能となる。
【0018】
またプリズム光学系としての製造プロセスを簡易化することができる。
(2)請求項17、18に記載の発明によれば、光学ローパスフィルタを表裏逆に配置しても位相解消機能が作用するので、色分解プリズムによる色分解効率が悪くなることはなく、最適な任意の波長を色分解することが可能となる。これによってレンズの解像力を落とさず撮像素子における擬似信号を発生させないことが可能となる。
(3)請求項3,4に記載の発明によれば、位相解消板を例えば樹脂により構成することができ、コストダウンを図ることができる。
(4)請求項5,6に記載の発明によれば、位相解消板に単結晶材料を用いることで容易に面精度を確保することができ、設計自由度を拡大することが可能となる。
(5)請求項7,8に記載の発明によれば、赤外線カット効果を併せ持つことで機能拡大と部品点数削減が可能となる。
(6)請求項9,10に記載の発明によれば、紫外線カット効果を併せ持つことで撮像素子の信頼性が確保される。また例えば蒸着により紫外線カットコートを設けることで部品点数を削減することができる。
(7)請求項11,12に記載の発明によれば、低照度撮影用として構成することが可能である。
(8)請求項13,14に記載の発明によれば、光学ローパスフィルタと色分解プリズムを別部品として構成し、光学ローパスフィルタの光束の入射面,出射面に空気層を設けることができ、面精度を確保することが可能である。
(9)請求項15,16に記載の発明によれば、製造プロセスの簡易化、部品点数の削減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明は下記の実施形態例に限定されるものではない。
【0020】
図1は本発明のプリズム光学系の実施形態例の構成を表し、3は撮像レンズ、11は光学薄膜12により複数色の色分解を行う色分解プリズム、15,16は例えばCCD等の撮像素子、100は撮像レンズ3と色分解プリズム11の間に所定間隔隔てて配設された光学ローパスフィルタを示している。
【0021】
光学ローパスフィルタ100は、直線偏光を円偏光に変換する1/4波長板から成る位相解消板5,7,9と、円偏光を直線偏光に変換する複屈折板6,8とを交互に貼り合わせるとともに、位相解消板5および9の各片面に薄膜4,10を蒸着して構成されている。
【0022】
図1(a)の構成において、撮影を行う場合、物体50(太陽等の光源)より発せられた光束1は、被写体2に反射して撮像レンズ3を通過し、位相解消板5の片面に蒸着された薄膜4、位相解消板5、複屈折板6、位相解消板7、複屈折板8、位相解消板9、位相解消板9の片面に蒸着された薄膜10を順に通過し、色分解プリズム11に入射する。
【0023】
色分解プリズム11に入射した光束は光学薄膜12により色分解され、光束13は撮像素子15(緑用)、光束14は撮像素子16(青、赤用)に入射する。この時 位相解消板5の入射面に蒸着された薄膜4により、レンズ系を通過してくる光束から赤外光線をカットし、通常撮像するのに理想的な光束が撮像素子15、撮像素子16に到達される。
【0024】
このとき、光束1は、位相解消板5で円偏光光束17となり複屈折板6に入射し、複屈折板6の板厚をT、分離幅をd、常光線屈折率をno、異常光線屈折率をne、入射角をθとしたとき、複屈折効果により、d=T・((no2−ne2)・tanθ)/(no2・tanθ+ne2)により、常光線・異常光線の任意の分離幅で任意の方向に分離され直線偏光光束18となり、位相解消板7によって円偏光光束19となり複屈折板8に入射し、複屈折板6と同様の効果により直線偏光光束20となり位相解消板9によって円偏光に戻された光束21が、色分解プリズム11に入射する。
【0025】
このとき直交ニコルの間に位相解消板を入れたときの透過率を位相解消効率とすると、位相解消板5の550nmでの位相解消効率をX1、位相解消板9の550nmでの位相解消効率をX2としたとき、
|X1/X2|>0.7…(1)
を満足することで、色分解プリズム11の光学薄膜12によって分解される最適な任意の波長を色分解することが可能となり、撮像レンズ3の解像力を落とさずに擬似信号を発生させないことが可能となる。この条件を外れると、複屈折板6及び複屈折板8の複屈折効果によりレンズの解像力を落とさずに撮像素子における擬似信号を発生させないことが困難となる。
【0026】
また、図1(b)では、光学ローパスフィルタ100を撮像素子15,16に対して表裏逆に取り付けた場合の形態を示している。物体50より発せられた光束1は、被写体2に反射して撮像レンズ3を通過し、位相解消板9の片面に蒸着された薄膜10、位相解消板9、複屈折板8、位相解消板7、複屈折板6、位相解消板5、位相解消板5の片面に蒸着された薄膜4を順に通過し、色分解プリズム11に入射する。
【0027】
色分解プリズムに入射した光束は光学薄膜12により色分解され、光束13は撮像素子15、光束14は撮像素子16に入射する。この時 位相解消板5の出射面に蒸着された薄膜4により、レンズ系を通過してくる光束から赤外光線をカットし、通常撮像するのに理想的な光束が撮像素子15、撮像素子16に到達される。
【0028】
このとき、光束1は、位相解消板9で円偏光光束17となり複屈折板8に入射し、複屈折板8の板厚をT、分離幅をd、常光線屈折率をno、異常光線屈折率をne、入射角をθとしたとき、複屈折効果により、d=T・((no2−ne2)・tanθ)/(no2・tanθ+ne2)により、常光線・異常光線の任意の分離幅で任意の方向に分離され直線偏光光束18となり、位相解消板7によって円偏光光束19となり複屈折板6に入射し、複屈折板8と同様の効果により直線偏光光束20となり位相解消板5によって円偏光に戻された光束21が、色分解プリズム11に入射する。このとき位相解消板5の550nmでの位相解消効率をX1、位相解消板9の550nmでの位相解消効率をX2としたとき、
|X1/X2|>0.7
を満足することで、色分解プリズム11の光学薄膜12によって分解される最適な任意の波長を色分解することが可能となり、撮像レンズ3の解像力を落とさずに擬似信号を発生させないことが可能となる。この条件を外れると、複屈折板6及び複屈折板8の複屈折効果によりレンズの解像力を落とさずに撮像素子における擬似信号を発生させないことが困難となる。
【0029】
このとき光学ローパスフィルタ100の中間に配設されている位相解消板7の位相解消効率をX3としたとき、
|x1/x3|>0.7…(2)
を満足することで更に最適な任意の波長を色分解することが可能となり、この条件を外れると、複屈折板6及び複屈折板8の複屈折効果によりレンズの解像力を落とさずに撮像素子における擬似信号を発生させないことが困難となる。
【0030】
また位相解消板5,9が有機材料、例えば樹脂で構成される場合は、安価で構成を成り立たせることが可能となる。位相解消板5,9を単結晶硝子で構成した場合は面精度の確保が可能となり、前記条件式を満足することで光学ローパスフィルタの入射面、出射面に配置されている位相解消板5,9の厚みを確保することが可能となり、この条件から外れると位相解消板5,9が薄くなり面精度を確保することが困難になる。
【0031】
図2は光学ローパスフィルタの入射面、出射面の位相解消板が各2枚で構成されている形態の例を示している。ここで位相解消板22a、22b、23a,23bはウォラストンプリズムを用いており、より効率の良い偏光光束を作り出すことが可能である。
【0032】
図2において101は、図1の光学ローパスフィルタ100の入射面、出射面の位相解消板を位相解消板22a,22b,23a,23bで構成した光学ローパスフィルタであり、31は3色に色分解する色分解プリズムであり、32r,32g、32bは各赤、緑、青用の撮像素子である。
【0033】
図3は図1で使用される光学ローパスフィルタに吸収タイプの赤外線カットフィルタ24と紫外線カットコート25を設けた実施例を示している。吸収タイプの赤外線カットフィルタ24と紫外線カットコート25を構成上持つことで撮像素子にとって有害な近赤外光束と紫外光束を少なくすることが可能となる。
【0034】
図3において102は、図1の光学ローパスフィルタ100に赤外線カットフィルタ24および紫外線カットコート25を設けた光学ローパスフィルタであり、その他の部分は図2と同一符号を付している。尚前記紫外線カットコート25は蒸着により容易に配設することが可能である。
【0035】
図4は本発明の位相解消板を入射側、出射側に各々1枚以上備えた光学ローパスフィルタと色分解プリズムとを接着により一体化した実施例を示している。図4(a)において41は4色に色分解する色分解プリズムであり、図1の光学ローパスフィルタ100又は図2の光学ローパスフィルタ102と接着されている。尚32cYはターコイズ用の撮像素子であり、その他の部分は図3と同一符号を付している。
【0036】
図4(b)において、103,104は図1の光学ローパスフィルタ100と同様に入射面、出射面に各々位相解消板を設けた光学ローパスフィルタであり、色分解プリズム11の直交する2面に各々接着されている。図4(b)では、直交する2方向から色分解プリズム11を通過した光束が撮像素子15に入射するように構成されている。
【0037】
図4のように光学ローパスフィルタと色分解プリズムを接着により一体化することで製造プロセスが簡易化され、また部品点数が削減される。
【0038】
図5は、光学ローパスフィルタを、赤外線カット効果が付与された光学ローパスフィルタと付与されていない光学ローパスフィルタとで構成し、そのうちいずれかを移動可能とした実施例を示している。図5において105は、例えば図3の赤外線カットフィルタ24を有した光学ローパスフィルタであり、光束27の光路位置とそれ以外の位置とで移動可能に構成されている。
【0039】
200は、例えば図1の光学ローパスフィルタ100と同様に赤外線カット効果を付与していない光学ローパスフィルタであり、色分解プリズム11の入射側に配設されている。尚図5において図1と同一部分は同一符号をもって示している。
【0040】
赤外線カット効果を持つ光学ローパスフィルタ105は通常撮影時に図示(c)位置に配置され、低照度撮影時には図示(d)位置に移動される。これにより、通常撮影時に、光束27の不要な赤外線が撮像素子15,16に入射することが防止され、低照度撮影時は赤外線を撮像素子15,16に入射させることが可能となる。
【0041】
図6は本発明のプリズム光学系を備えた撮像装置の実施形態例を示している。図6において、61は撮像装置60の鏡筒を表しており、この鏡筒61内に図1で述べた撮像レンズ3および光学ローパスフィルタ100が配設されている。
【0042】
撮像レンズ3、光学ローパスフィルタ100、色分解プリズム11を通して入射した光は撮像素子15,16によって電気信号に変換され、アンプ62a,62bにより増幅されて画像処理部63に入力される。
【0043】
また撮像装置60には、画像処理部63の処理データ等を記憶する内部メモリ64、操作部65、制御部66、モニター駆動部67、撮影画像を同時再生することができるモニター68、外部メモリ等が設けられている。
【0044】
前記制御部66、画像処理部63、モニター駆動部67、外部メモリ69はインターフェースI/F70a〜70dを各々介して共通のバス80に接続されている。
【0045】
このように構成された撮像装置60において、光学ローパスフィルタ100が表裏逆に配置された場合であっても、前記図1と同様に、位相解消機能が作用して最適な任意の波長を色分解することができ、これによって撮像レンズ3の解像力を落とさず撮像素子15,16における擬似信号を発生させないことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明のプリズム光学系の一実施形態例を表し、(a)は光学ローパスフィルタを例えば表側に配設したときの構成図、(b)は光学ローパスフィルタを裏側に配設したときの構成図である。
【図2】本発明のプリズム光学系の他の実施形態例を示す構成図である。
【図3】本発明のプリズム光学系の他の実施形態例を示す構成図である。
【図4】本発明のプリズム光学系の他の実施形態例を示す構成図である。
【図5】本発明のプリズム光学系の他の実施形態例を示す構成図である。
【図6】本発明の撮像装置の一実施形態例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0047】
1、13、14、27…光束、3…撮像レンズ、4、10…薄膜、5,7,9,22a,22b、23a,23b…位相解消板、6,8…複屈折板、11,31、41…色分解プリズム、12…光学薄膜、15、16,32r,32g、32b,32cY…撮像素子、17,19,21…円偏光光束、18,20…直線偏光光束、24…赤外線カットフィルタ、25…紫外線カットコート、100,101,103,104,200…光学ローパスフィルタ、102,105…赤外線カット効果を持つ光学ローパスフィルタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光束の入射側に配設された光学ローパスフィルタと、光学薄膜により複数色の色分解を行うプリズムとを備えたプリズム光学系において、
前記光学ローパスフィルタは前記プリズムの入射側に配置され、位相解消機能を有した位相解消板が前記光学ローパスフィルタの光束の入射面と出射面両方に少なくとも各々1枚以上配設されており、前記入射側位相解消板を直交ニコルの間に入れたときの550nmでの位相解消効率をX1、前記出射側位相解消板を直交ニコルの間に入れたときの550nmでの位相解消効率をX2としたとき、
|X1/X2|>0.7
を満足するように構成したことを特徴とするプリズム光学系。
【請求項2】
前記光学ローパスフィルタには、入射側位相解消板と出射側位相解消板の間に、位相解消機能を有した1枚以上の中間側位相解消板が配設され、当該中間側位相解消板の550nmでの位相解消効率をX3としたとき、
|X1/X3|>0.7
を満足するように構成したことを特徴とする請求項1に記載のプリズム光学系。
【請求項3】
前記光学ローパスフィルタの位相解消板は、有機材料からなる基板で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のプリズム光学系。
【請求項4】
前記光学ローパスフィルタの位相解消板は、有機材料からなる基板で構成されていることを特徴とする請求項2に記載のプリズム光学系。
【請求項5】
前記光学ローパスフィルタの位相解消板は、単結晶硝子材料からなる基板で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のプリズム光学系。
【請求項6】
前記光学ローパスフィルタの位相解消板は、単結晶硝子材料からなる基板で構成されていることを特徴とする請求項2に記載のプリズム光学系。
【請求項7】
前記光学ローパスフィルタには赤外線カット効果が付与されていることを特徴とする請求項1に記載のプリズム光学系。
【請求項8】
前記光学ローパスフィルタには赤外線カット効果が付与されていることを特徴とする請求項2に記載のプリズム光学系。
【請求項9】
前記光学ローパスフィルタには紫外線カット効果が付与されていることを特徴とする請求項1に記載のプリズム光学系。
【請求項10】
前記光学ローパスフィルタには紫外線カット効果が付与されていることを特徴とする請求項2に記載のプリズム光学系。
【請求項11】
前記ローパスフィルタは、赤外線カット効果が付与された第1の光学ローパスフィルタと、赤外線カット効果が付与されていない第2の光学ローパスフィルタとを備え、前記第1又は第2の光学ローパスフィルタの少なくともいずれか一方を着脱可能に構成したことを特徴とする請求項7に記載のプリズム光学系。
【請求項12】
前記ローパスフィルタは、赤外線カット効果が付与された第1の光学ローパスフィルタと、赤外線カット効果が付与されていない第2の光学ローパスフィルタとを備え、前記第1又は第2の光学ローパスフィルタの少なくともいずれか一方を着脱可能に構成したことを特徴とする請求項8に記載のプリズム光学系。
【請求項13】
前記光学ローパスフィルタおよびプリズムは別部品として構成されていることを特徴とする請求項1に記載のプリズム光学系。
【請求項14】
前記光学ローパスフィルタおよびプリズムは別部品として構成されていることを特徴とする請求項2に記載のプリズム光学系。
【請求項15】
前記光学ローパスフィルタおよびプリズムは一体化されていることを特徴とする請求項1に記載のプリズム光学系。
【請求項16】
前記光学ローパスフィルタおよびプリズムは一体化されていることを特徴とする請求項2に記載のプリズム光学系。
【請求項17】
請求項1に記載のプリズム光学系を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項18】
請求項2に記載のプリズム光学系を備えたことを特徴とする撮像装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2007−187942(P2007−187942A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−6877(P2006−6877)
【出願日】平成18年1月16日(2006.1.16)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】