説明

プリフォーム用のツイスト運搬装置

この装置は、フレーム(17)によって支持され、プリフォームの首側(21)の端に対する一種のトンネルを形成する数本のレールからなる。このトンネルはねじれており、首下ガイダンスの働きをする2本のレール(12)および(13)は、多種多様なプリフォームを運搬するため、前記トンネルの入口(4)と出口(5)の間において一定の距離を有する。これらのうちの一方のレール(12)は直線であり、もう一方のレール(13)は湾曲しており、このレール(13)は、運搬するプリフォームのタイプに応じて形成された輪郭を有する。直線レール(12)は、フレーム(17)に固定された単純な平板の形態のガイド(15)の縁に相当し、湾曲レール(13)も、やはり前記フレーム(17)に適当に固定された単純な平板の形態のガイド(16)の縁に相当する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば瓶やフラスコなどのプリフォームタイプの製品を運搬する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
文献WO2007028627は、プリフォームを例えば水平位置から垂直位置に切り替えるために、その向きを一種のツイストによって変更できるようにするコンベヤ装置を示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この方式のツイストは、プロペラの形状に形成されたガイドによって実施される。この特殊なコンベヤ装置の入口と出口の間を流れるプリフォームの完全な流れを得るため、これらのガイドの縁間の間隔は一定でなければならない。
【0004】
形態の複雑さのために、また、ガイドを事故なく行うために必要とされる極端な精度の複雑さのために、この方式のツイストの実施は比較的に繊細である。
【0005】
さらに、この方式のツイストは、プリフォームのフォーマット変更に容易に対応するものではなく、コンベヤ装置全体を変更しなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に基づくプリフォームタイプの製品のためのコンベヤ装置は、前記プリフォームの首側の端部がガイドされて拘束される一種のトンネルを形成しており、
そのトンネルは、フレームによって支持され、前記トンネルの入口から出口まで延びるツイストを生み出すために形成された数本のレールからなる。具体的には、
−プリフォームを拘束状態に保持するために、首側で、プリフォームの端部と協働する湾曲レールと、
−首下でガイドを提供する2本のレール(一方が直線レールであり、もう一方が湾曲レール)であって、前記ツイストの入口と出口の間において一定な距離を確立できるようにする形状を有するように形成された2本のレールである。
【0007】
本発明の他の構成によれば、プリフォームのガイドレールは、フレームに固定された単純な平板の形態のガイドの縁に相当する。
【0008】
やはり本発明によれば、湾曲レールは、やはりフレームに固定された単純な平板の形態のガイドの縁に相当し、その縁は、直線レールの縁との距離が一定になるような曲率を有するように形成される。
【0009】
本発明の他の構成によれば、直線レールを有するガイドは、ツイストの入口と出口の間に水平に配置される。
【0010】
やはり本発明によれば、湾曲レールを有するガイドは、ツイストの入口と出口の間に垂直に配置されており、
その上流部分は、直線レールの上流部分と整列して位置しており、
その下流部分は、前記直線レールの下流部分と同じ高さで、横方向に離れて位置している。
【0011】
本発明の他の構成によれば、湾曲レールを備えるガイドは、その上流側部分に、ガイドをフレームに固定する手段を有しており、
その手段は、直線レールの入口と整列するようにその位置を調整できるようにする。
【0012】
やはり本発明によれば、湾曲レールを備えるガイドはさらに、その下流側部分に、ガイドをフレームに固定する手段を備え、
その手段は、直線レールの出口の水平線に対してその横位置を調整できるようにする。
【0013】
本発明の他の構成によれば、湾曲レールは、運搬されるプリフォームの形態および寸法にしたがって、考慮すべき新たな距離に適合する形状を有しており、直線レールは不変のままである。
【0014】
やはり本発明によれば、プリフォームが同時前進およびティッピング(tipping)運動で上方に滑動するときにプリフォームをガイドしてプリフォームの損傷を防ぐため、レールは半円形に形成される。
【0015】
次に、以下の説明および例を示す添付図面を使用して、本発明をさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】プリフォームをガイドすることができるツイストの形態の本発明に基づくコンベヤ装置の概略分解図である。
【図2】ツイストの上流端の概略図である。
【図3】ツイストの下流端の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1に示すように、このコンベヤ装置1は、プリフォーム2の長手方向運動と、長手方向変位軸3を軸としたプリフォーム2の回転運動とを結合させることを可能にする。
【0018】
このタイプの装置1は、プリフォームの最初の向きに関わらず、プリフォーム2の向きを変更する必要があるときに、プリフォーム2の運搬ラインに導入される。
【0019】
図1に示す例では、プリフォーム2は、装置1の入口4での水平位置から装置1の出口5での垂直位置に切り変わる。
【0020】
これらのプリフォーム2は、一般に、一端が閉じた管状のボディ6を備えており、もう一端は例えばねじが切られた先端7を有し、その先端とボディ6との境にはカラー8がある。
【0021】
プリフォーム2は、その運搬中、カラーの下に位置するボディ6の部分でのガイド(カラー8と協働したガイド)による利点を享受し、このガイドは一般に首下ガイドと呼ばれる。
【0022】
完全かつ効果的であるために、このガイドは、一方では、この首下ガイドを実行する2本のレール12、13を使用して実施され、他方では、場合に応じて、図2および図3に示す相補レール14を使用して実施される。このレール14は、後に詳細に説明するが、入口4と終端5との間に延びており、また、レール12、13と一緒になって、プリフォーム2の開端部を拘束する一種のトンネルを形作るように形成されている。
【0023】
本発明に基づくこのコンベヤ装置1は、入口4と出口5の間で、一方に直線レール12を備えるとともに、他方に湾曲レール13を備えるという特徴を有している。
【0024】
この湾曲レール13は、直線レール12に対する曲率および位置を有しており、それにより、プリフォーム2のガイドを実施するのに適した距離Dがこれらの2本のレール間に確立可能となり、その距離Dは、プリフォーム2のガイド経路の全長に沿って一定である。
【0025】
湾曲レール13の入口134は、直線レール12の入口124と整列するように配置されている。
【0026】
さらに、湾曲レール13の出口135は、直線レール12の出口125と同じ高さで、横方向すなわち横断方向に離れて配置されている。
【0027】
これらの各図に詳細に示した実施形態によれば、レール12および13は、符号15および16で示された、単純な平形態(フラット形態)である2つのガイドのそれぞれの縁に相当する。
【0028】
直線レール12は、実際には、水平に配置されたガイド15の縁の1つである。レール13も垂直に配置されたガイド16の縁であるが、この縁は、これらの2本のレール間の一定の距離Dの確立を可能にするように適当に形成されており、その距離Dは、カラー8の下における、プリフォーム2のボディ6の直径のところで実質的により大きい。
【0029】
レール12および13の縁は、フォーミング工具を使用して半円形に形成されている。プリフォーム2はレール12、13に沿ってガイドされ、これらの半円形の縁上でティッピング(tipping)することによって、損傷の危険なしに滑動する。
【0030】
ガイド15は、適当な手段によってコンベヤ装置1のフレーム17(図2、図3)に取り付けられており、このガイド15の位置は不変とすることができる。ガイド15は、実際、全てのタイプのプリフォーム2に対するガイドとして使用できる。
【0031】
他方、ガイド16もフレーム17に取り付けられているが、このガイド16の位置は、プリフォーム2のタイプ、具体的にはプリフォーム2のボディ6の直径に応じて変更可能である。このガイド16は、その上流部分に固定手段18(レール12の入口124と整列するようにその位置を調整することを、フレーム17と協働して可能にする固定手段18)を備えている。同様に、ガイド16は、その下流部分に、レール12の出口125の水平線に関してガイド16の横方向の距離を調整できるようにする固定手段19を備えている。
【0032】
レール14もまた、アーム20によって、コンベヤ装置1のフレーム17に取り付けられており、このアーム20の長さおよび形状は、前記装置上のそれらの位置に応じて適切である。このレール14は、残り2本のレール12、13と一緒になって、プリフォーム2の端部をガイドし拘束する一種のトンネルを形作るように形成される。
【0033】
アーム20は、調整可能および/または変形可能であってもよく、これは、例えばレール14の位置をプリフォーム2の寸法に容易に適合させるためであり、および、それ(レール14)を首21のほぼ中央部に配置するためである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリフォームの首側の端部がガイドされて拘束される一種のトンネルを形成する方式の、プリフォームタイプの製品のためのコンベヤ装置であって、
前記トンネルは、フレーム(17)によって支持されるとともにそのトンネルの入口(4)から出口(5)まで延びるツイストを形作るように形成された数本のレールからなり、具体的には、
−前記プリフォームを拘束状態に保持するために、前記首側(21)で前記プリフォームの端部と協働するレール(14)と、
−前記プリフォームの首下でガイドを提供する2本のレール、すなわち直線レール(12)および湾曲レール(13)であって、該湾曲レール(13)は、前記ツイストの前記入口(4)と前記出口(5)との間において一定の距離を確立できるようにする形状を有するように形成されている、直線レール(12)および湾曲レール(13)と、
を備えるコンベヤ装置。
【請求項2】
単純な平板の形態のガイド(15)の縁に相当する直線レール(12)を備えることを特徴とする、
請求項1に記載のツイスト形態のコンベヤ装置。
【請求項3】
単純な平板の形態のガイド(16)の縁に相当する湾曲レール(13)を備え、前記縁は、前記直線レール(12)との距離が一定となるような曲率を有するように形成されていることを特徴とする、
請求項1に記載のツイストの形態のコンベヤ装置。
【請求項4】
前記直線レール(12)を有し、前記ツイストの前記入口(4)と前記出口(5)の間に水平に配置されたガイド(15)を備えることを特徴とする、
請求項2に記載のツイスト形態のコンベヤ装置。
【請求項5】
前記湾曲レール(13)を有し、前記ツイストの前記入口(4)と前記出口(5)の間に垂直に配置されたガイド(16)を備え、
その上流部分(134)は、前記直線レール(12)の上流部分(124)と整列して位置しており、
その下流部分(135)は、前記直線レール(12)の下流部分(125)と同じ高さに位置していることを特徴とする、
請求項3に記載のツイスト形態のコンベヤ装置。
【請求項6】
前記湾曲レール(13)が、それを前記フレーム(17)に固定する手段(18)を上流部分(134)に有しており、
当該手段は、前記直線レール(12)の前記入口(124)と整列するようにその位置を調整できるようにすることを特徴とする、
請求項5に記載のツイスト形態のコンベヤ装置。
【請求項7】
前記湾曲レール(13)が、それを前記フレーム(17)に固定する手段(19)を下流部分(135)に有しており、
当該手段は、前記直線レール(12)の前記出口(125)の水平線に対して、その横位置を調整できるようにすることを特徴とする、
請求項5に記載のツイスト形態のコンベヤ装置。
【請求項8】
湾曲レール(13)であって、その形状が、運搬されるプリフォーム(2)の形態および寸法にしたがって、前記2本のレール(12)、(13)間の考慮すべき新しい距離に適合している湾曲レール(13)を備えることを特徴とする、
請求項1に記載のツイスト形態のコンベヤ装置。
【請求項9】
前記プリフォーム(2)に損傷を与えることを防ぐために、前記レール(12)および(13)が半円形に形成されていることを特徴とする、
請求項1に記載のツイスト形態のコンベヤ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−518092(P2011−518092A)
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−504514(P2011−504514)
【出願日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際出願番号】PCT/FR2009/050702
【国際公開番号】WO2009/138626
【国際公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(507294410)
【Fターム(参考)】