プリンタエラー時の印刷ジョブの再割当の管理方法
【課題】プリンタエラーが起こった後に、印刷ジョブの再割当を行うためのプリントショップ管理方法。
【解決手段】印刷ジョブが印刷装置に割り当てられた後、プリントショップ管理システムは、プリンタの状況を監視する。プリンタエラーが発生した場合、エラーの重大度に基づいて再割当が判断され、重大度が低いエラーは再割当することなくオペレータによって解決され、重大度が高いエラーに伴って自動的に他のプリンタへの再割当が実行される。いくつかのエラーでは、プリントショップ管理システムは、エラーをオペレータに通知し、タイムアウト期間待機し、オペレータがタイムアウト期間中に応答しない場合、印刷ジョブは他のプリンタに再割当される。プリンタエラーの扱いは、一日の時間やオペレータの位置などの他の要素により影響を受ける。
【解決手段】印刷ジョブが印刷装置に割り当てられた後、プリントショップ管理システムは、プリンタの状況を監視する。プリンタエラーが発生した場合、エラーの重大度に基づいて再割当が判断され、重大度が低いエラーは再割当することなくオペレータによって解決され、重大度が高いエラーに伴って自動的に他のプリンタへの再割当が実行される。いくつかのエラーでは、プリントショップ管理システムは、エラーをオペレータに通知し、タイムアウト期間待機し、オペレータがタイムアウト期間中に応答しない場合、印刷ジョブは他のプリンタに再割当される。プリンタエラーの扱いは、一日の時間やオペレータの位置などの他の要素により影響を受ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、印刷ジョブ処理方法およびその装置に関し、特に、複数のプリンタを用いるプリントショップのための印刷ジョブ処理方法およびその装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
複数のプリンタで多大な数の印刷ジョブを処理する環境では、組織的な方法で効率よく印刷ジョブを管理することが求められてきた。そのような環境の例として、専門的なプリントショップや大きな組織の印刷／コピー部門があり、そこには大量の複製および大量の文書の印刷などの様々な印刷要求があって、短いターンアラウンド時間内に複数のプリンタを使って処理され完了される必要がある。本出願では、このような環境は、総じて、「プリントショップ」という。一般的に、各印刷ジョブは、印刷される文書、そのサイズ、色および紙の種類、印刷分解能、両面または片面印刷、および、本綴じ、ステープル、部数印刷などの仕上げ状態等、印刷ジョブの要求者のニーズを電子的に含むソースファイルを特定する。ジョブパラメータの観点においてそれぞれ異なるこのような大量の印刷ジョブを処理するためには、プリントショップは、複数の業務用プリンタを用いる。各プリンタは、可能な印刷設定、たとえば、用紙サイズ、用紙種類、分解能設定などにおいて制限がある。加えて、プリントショップは、様々な仕上げ装置、たとえば、丁合機、ステープラ、穴あけ機、折り畳み機、とじ機等を採用する。
【０００３】
プリントショップ管理システムは、一般的に、プリンタおよび仕上げ装置を管理するためにプリンタに接続されたコンピュータのようなプリントショップ管理装置上で実行される。プリントショップ管理システムは、印刷ジョブを生成して、１つ以上の印刷機および仕上げ装置に各印刷ジョブを送信（すなわち、割り当て）する。ジョブ送信は、プリントショップ管理システムによって自動的に、あるいは、操作者の一定量の介入によって半自動的に、あるいは、どの適切なプリンタおよび仕上げ装置に送信するかを操作者が決めることによって手動的に、完了される。時には、プリンタのクラスタと呼ばれるように、一つの印刷ジョブを割り当てるために複数のプリンタが一緒にグループ化される。印刷ジョブがクラスタに割り当てられると、印刷ジョブは一連のサブジョブに分割され、クラスタの各プリンタに送信される。プリントショップ管理システムは、それから、クラスタの全てのプリンタがサブジョブを仕上げて、一つのジョブが完了されるまで待つ。
【０００４】
あるプリントショップ管理システムでは、割り当てられた印刷ジョブを完了する前に、プリンタがエラー状態に陥り、機能しなくなると、プリントショップ管理システムは、自動的に、未完了の印刷ジョブを一つ以上の機能できて完璧な（アイドル）状態のプリンタに再割当する。
【０００５】
従来のプリントショップ管理システムにおける印刷ジョブ再割当方法は柔軟性がなく、しばしば現実世界のプリントショップ環境に適していない。たとえば、その方法は、トナー切れや用紙切れのようないくつかのプリンタエラーの状態であればすぐに復旧できることを考慮しておらず、そのような状態ではオペレータが気づけばすぐに復旧できるから、一般的に印刷ジョブはデフォルトで再割当されるべきではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
したがって、本発明は、関連技術の制限や不利な点による一つ以上の問題を実質的に防ぐ方法およびその装置に関する。
【０００７】
本発明の目的は、プリンタが非稼働になったときに印刷ジョブをより柔軟に再割当する方法を提供することである。
【０００８】
本発明の更なる特徴および利点は、後述の詳細な説明において説明され、一部がその説明から明らかになり、また本発明の実施によって理解される。本発明の目的および利点は詳細な説明、特許請求の範囲、添付図面において示される構造によって理解され得られる。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
これらおよび／他の目的を達成するために、組み込まれ広く説明されるように、本発明は、複数のプリンタを管理する印刷ジョブ管理装置において実行される印刷ジョブの管理方法を提供し、当該方法は、（ａ）プリンタに印刷ジョブを割り当てるステップと、（ｂ）印刷ジョブの完了前にプリンタにエラー状態が発生したかどうかを判断するステップと、（ｃ）少なくともいくつかのエラー状態について、自動的に印刷ジョブを他のプリンタに再割り当てするステップと、（ｄ）少なくとも他のいくつかのエラー状態について、印刷ジョブを他のプリンタにすぐに再割り当てせずに少なくとも予め設定された期間待機するステップと、を含む。
【００１０】
より具体的には、ステップ（ｄ）は、エラー状態の第１グループに属するエラー状態が発生した場合、他のプリンタに印刷ジョブを再割当せずに、オペレータがエラー状態を復旧するのを待ち、エラー状態の第３グループに属するエラー状態が発生した場合、前記予め設定された期間待機し、予め設定された期間内にエラー状態が解決されなかったら、他のプリンタに印刷ジョブを再割当するステップを含む。ステップ（ｃ）は、第２グループに属するエラー状態が発生した場合、自動的に他のプリンタに印刷ジョブを再割当するステップを含む。
【００１１】
他の観点から、本発明は、上記方法をデータ処理装置に実行させるコンピュータ読取可能プログラムコードを有するコンピュータで使用可能な媒体（たとえば、メモリまたは記憶媒体）を含むコンピュータプログラム製品を提供する。
【００１２】
上記の一般的な説明および下記の詳細な説明の両者は、例示的および説明的であり、特許請求の範囲に記載された発明の更なる説明を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】図１は、本発明の実施形態が実行される複数のプリンタおよび印刷ジョブ管理サーバを有する印刷管理システムを示す図である。
【図２】図２は、本発明の実施形態に従って印刷ジョブの再割当を扱うために、プリントショップ管理システムにおいて実行される処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００１４】
図１は、本発明の実施形態が実行されうる複数のプリンタを有するプリントショップの実施例を示す。プリントショップシステムでは、クライアントコンピュータ１、２がローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）を介してサーバ４に接続されている。スキャナ３もＬＡＮを介してサーバ４に接続されている。この実施例では、白黒（Ｂ＆Ｗ）プリンタ５、６、７とカラープリンタ８、９がＬＡＮを介してサーバに接続されている。この実施例では、プリンタ５〜９は、高速、高品質印刷を達成できる商業用高性能プリンタである。各プリンタ５〜９は、様々なサイズ、カラー、種類の用紙を格納できる複数のトレイを有する。さらに、プリンタ５〜９のいくつかは、部数印刷または他の印刷仕上げ機能を実行するために、複数の出力トレイを有する高機能の出力ソート機構を備えている。各プリンタは、印刷状態や様々な警告や指示メッセージをユーザに向けて表示する一つ以上の表示モニタを有する。各プリンタは、自身の中央処理ユニット（ＣＰＵ）と適切なハードウェア／ソフトウェアを備え、自身の印刷操作を制御し、ＬＡＮを介してサーバと通信する。これらのプリンタのいくつかは、文書のコピーとスキャンもできる多機能プリンタであってもよい。適切なサーバソフトウェアは、サーバ４にインストールされ、様々な標準ネットワーク管理機能を実行する。
【００１５】
本発明の実施形態によると、サーバ管理ソフトウェアに加えて、印刷ジョブ管理ソフトウェアがサーバ４にインストールされ、プリントショップに来る多大な印刷ジョブを管理する。印刷ジョブ管理ソフトウェアは、サーバ４のＣＰＵによってアクセス可能な読み取り専用メモリ（ＲＯＭ）またはハードディスクドライバ（ＨＤＤ）に格納される。一度、プリントショップのオペレータが印刷ジョブ管理ソフトウェアを呼ぶと、サーバ４はＲＯＭまたはＨＤＤからサーバのランダム・アクセス・メモリ（ＲＡＭ）に印刷ジョブ管理ソフトウェアを読み出し、印刷ジョブの管理を含むソフトウェアの様々な機能を実行する。印刷ジョブ管理ソフトウェアは、好ましくは、ウィンドウズ（登録商標）ＯＳ、マッキントッシュ（登録商標）ＯＳまたはユニックスＸウィンドウズ（登録商標）、または、表示モニタに加えてタッチスクリーンおよび／またはマウスおよびキーボードのようなＧＵＩ（グラフィックユーザインタフェース）を実行できる他のコンピュータオペレーティングシステム上で動くように設計されている。本発明の実施形態の印刷ジョブ管理ソフトウェアを実行させるサーバ４（またはあらゆる適切なデータ処理装置）については、以下、「印刷ジョブ管理サーバ」と呼ぶ。本明細書では、「印刷ジョブ管理サーバ」および「印刷ジョブ管理装置」という用語は、広く、適切なハードウェア／ソフトウェアを用いて後述の本発明の実施形態の様々な特徴を実行できるいかなるデータ処理装置も示す。
【００１６】
図１に示すプリントショップ環境では、本発明は、ショップまたはネットワークのいかなる物理的な設定にも制限されず、サーバに接続され異なる位置にある複数のプリンタに割り当てられた設定を有するプリントショップシステムに適用されうる。特に、仮想私設ネットワーク（ＶＰＮ）またはインターネットを使った似たような手段を介して、プリントショップシステムの一つ以上の構成要素が、システムの残りの構成と通信できることは明らかである。さらに、図１では、サーバ４がネットワークサーバと共に印刷ジョブ管理サーバとして機能するが、別体のスタンドアローンコンピュータが印刷ジョブ管理ソフトウェアを実行させる為に提供されてもよい。あるいは、適切に構成されれば、クライアントコンピュータ１、２のうちの一つ、または、プリンタ５〜９の一つに取り付けられたコンピュータ（もしそのようなプリンタが存在すれば）が、印刷ジョブ管理サーバの役割を果たすように使用されてもよい。加えて、本発明の印刷管理システムは、上記の印刷管理システムの様々な機能を実行できるように特別に設計された適切なハードウェアシステムにおいて実行されてもよい。
【００１７】
印刷ジョブは、一つ以上の印刷される文書と共に様々な所望のオプションまたは要求を特定する印刷要求である。たとえば、顧客は、特定の仕上げオプションを付けて印刷するために、ＰＤＦ形式のフロッピーディスク（登録商標）を持ち運ぶ。プリントショップのオペレータは、顧客に印刷ジョブパラメータを考えるために、どのような印刷ジョブが所望されるかを尋ねる。あるいは、顧客は、所望の印刷オプションを明示するために、質問シートを記入するように言われる。たとえば、顧客は、２４ポンド、２５％綿製のレターサイズ用紙にフルカラーで両面印刷モードにより１００枚のコピーとして、文書の印刷を望む。プリントショップのオペレータは、それから、ファイルとしての顧客情報と共にこれらのジョブパラメータ値を記録し、印刷ジョブパラメータをそのファイルと関連付けるように、そのファイルおよびＰＤＦファイルをハードディスクまたは他の記録装置に格納する。
【００１８】
印刷ジョブと付随のファイルを示すこれらのデータファイルは、サーバ４に送信される。このように、数々の印刷ジョブが生成され、印刷ジョブ管理ソフトウェアが稼働されているサーバ４に集められる。印刷ジョブ管理ソフトウェアを稼働する印刷ジョブ管理サーバ４は、印刷ジョブファイルを受信し、分析し、印刷ジョブを処理し、そして、印刷および（もし要求があれば）仕上げのために、それらを印刷装置に送信する。
【００１９】
サーバ４が印刷ジョブを割り当てる印刷装置には、プリンタやクラスタが含まれる。プリンタは、サーバ４に接続されており、（ステープルのような仕上げ機能を含む）実際の物理的なプリンタである。クラスタは、ソフトウェアによって定義された仮想的な印刷装置であり、一定の分類の印刷ジョブをより効率的および正確に実行できるように設計されている。これは、特定のルールおよびアルゴリズムを伴う二つ以上のプリンタの組み合わせである。印刷ジョブがクラスタに割り当てられると、プリセットまたはユーザ定義のルールまたはアルゴリズムに従って、印刷ジョブが二つ以上に分割され、分割されたジョブは、クラスタによって指定された各プリンタおよび／または仕上げ装置によって処理される。クラスタに含まれるプリンタは、オンラインの仕上げ装置、すなわち、機械的および電気的にプリンタに付随する（仕分装置やステープラ等の）仕上げ装置を含んでもよい。
【００２０】
印刷ジョブは、「ジョブチケット」と呼ばれるデータベースエントリを使うことによって体系化される。ジョブチケットは、様々な印刷ジョブパラメータの値を特定し、複数または単数のソースファイルと関連付ける。ある詳細な実施例として、ジョブチケットは、ジョブ情報設定、基本設定（コピー枚数、用紙方向、部単位、オフセット印刷、元の用紙サイズ、出力用紙サイズ、用紙種類、用紙場所など）、レイアウト設定、表紙、仕上げ設定、内部シート設定、タブ用紙設定、画像品質設定および顧客情報といった、様々なジョブパラメータと共に、ジョブチケット番号、チケット名を含んでもよい。
【００２１】
毎日、プリントショップは、多大な数の様々な印刷要求を特定する新しい印刷ジョブを受信する。印刷ジョブ管理サーバは、入力された印刷ジョブを分析し、印刷するための適切な印刷装置にそれらを割り当てる。印刷ジョブの割当は、自動的または半自動的に行われる。手動で行われてもよい。
【００２２】
印刷装置に印刷ジョブが割り当てられた後、プリントショップ管理システムは、関連する印刷装置の状態を表示する。印刷装置がエラー状態になった場合、プリントショップ管理システムは、適正に他のプリンタに印刷ジョブを再割当できる。本発明は、概して、印刷ジョブの再割当の扱いに関する。本発明の実施形態によれば、再割当決定はエラーの重大度に基づいて行われ、重大度が低いエラーは、ジョブ再割当なしにオペレータによって解決され、一方、重大度が高いエラーの場合、印刷ジョブは自動的に他のプリンタに再割当される。たとえば、ジョブの優先度が高く、エラーが（技術者による修理が必要な）ハードウェアエラーであれば、プリンタエラーがすぐに解決されないと想定され、プリントショップ管理システムは、未完了の印刷ジョブまたはサブジョブを他のプリンタに自動的に再割当する。他のプリンタは、（クラスタ印刷の場合は）エラーが起こったプリンタと同じクラスタのプリンタ、または、バックアッププリンタ、あるいは、印刷ジョブを処理できるいかなる使用可能なプリンタである。
【００２３】
さらに、プリンタエラーの扱いは、一日うちの時間、オペレータとの物理的な距離などの他の要素によって影響を与えるようにしてもよい。たとえば、通常の勤務時間中では自動的に再割当をしないようなプリンタエラーであっても、昼食の時間、勤務時間外または一日のうちの他の一定の特定の時間であれば、同じエラーに伴って自動的な再割当を行ってもよい。他の例では、プリントショップ内またはエラーが起こったプリンタの周辺にオペレータが存在する場合には再割当しないようなプリンタエラーであっても、プリントショップ内またはエラーが起こったプリンタの周辺にオペレータが存在しない場合であれば、同じエラーに伴って自動的な再割当を行ってもよい。そのようなエラーの例としては、トナー切れや用紙切れがある。オペレータが近くにいて対応可能であれば、直接的な方法で処理される。オペレータが外におり、または、対応可能でない（たとえば、昼休憩のため）場合、そのようなエラーはしばらくの間処理されない。
【００２４】
プリントショップ管理システムは、様々な技術、たとえば、パンチイン／アウトシステム、ＲＦＩＤタグ、携帯電話のような個人携帯装置、ＷｉＦｉ（登録商標）通信可能な音楽プレイヤを使って、特定のオペレータの存在またはプリントショップ内の彼らの位置を追跡できる。
【００２５】
ある状態では、プリントショップ管理システムは、プリンタエラーをオペレータに通知し、予め決められたタイムアウト期間（たとえば、２、３分）待つ。タイムアウト期間中にエラー通知にオペレータが応じない場合、印刷ジョブは他のプリンタに再割当される。これは、用紙切れ、トナー切れのようにオペレータによって簡単に解決されうるエラーに適用できる。
【００２６】
図２は、印刷装置の状態を監視し、様々な要素に基づいて印刷ジョブを再割当するために、プリントショップ管理システムによって実行される方法を示す図である。図２に示されるように、プリントショップ管理システムは、印刷ジョブが完了したか判断する（ステップＳ２１）。完了した場合（ステップＳ２１「Ｙ」）、現在の監視処理が終了する（ステップＳ２２）。完了していない場合（ステップＳ２１「Ｎ」）、プリントショップ管理システムは印刷ジョブが割り当てられたプリンタにエラーが発生したか判断する（ステップＳ２３）。印刷ジョブがクラスタに割り当てられている場合、クラスタ中の全てのプリンタについてエラーが監視される。容易のため、この開示では、「印刷ジョブ」は、文脈から他の意味が示されない限り、サブジョブも含むと解する。
【００２７】
プリンタエラーが発生しない場合（ステップＳ２３「Ｎ」）、プリントショップ管理システムは、予め決められた期間待機してから（ステップＳ２４）、ステップＳ２１を再実行する。プリンタエラーが発生した場合（ステップＳ２３「Ｙ」）、プリントショップ管理システムは、エラーの重大度のレベルが一定の予め定義された重大度の閾値の範囲内（すなわち、閾値よりも低い）か判断する（ステップＳ２５）。各エラーは、システムアドミニストレータまたはオペレータによって、重大度のレベルが事前に割り当てられている。廃棄トナー満杯間近エラー、トナー切れ間近（トナーニアエンプティ）などの重大度が低いエラーは、低い重大度のレベルが割り当てられ、修理サービスの依頼電話を伴うエラー、ドア開放エラーなどのより重要度が高いエラーは、より高い重大度レベルが割り当てられる。加えて、エラーの重要度のレベルは、複数の要素の組み合わせによって決定されてもよい。たとえば、ハードウェアエラーは、印刷ジョブに高い優先順位が設定されている場合、重大度が高レベルと見なされるが、印刷ジョブに低い優先順位が設定されている場合、重大度が中レベルとしか見なされない。重大度のレベルおよび重大度の閾値は、数値的な値である。あるいは、重大度レベルは、「高、中、低」のように数値的ではない値であってもよい。後者の場合、重大度の閾値は、重大度が低いエラーから高いエラーまでの識別には、いかなる適切な表現が用いられてもよい。
【００２８】
重大度レベルが重大度閾値内の場合（ステップＳ２５「Ｙ」）、プリントショップ管理システムは、予め決められた期間待機してから（ステップＳ２４）、ステップＳ２１を再実行する。換言すると、重大度閾値を超えない一定の重大度が低いエラーは、印刷ジョブの再割当を伴わない。プリントショップ管理システムは、好ましくは、検出したエラー状態についてオペレータに通知を発行する。
【００２９】
エラーの重大度レベルが重大度閾値の範囲内でない場合（ステップＳ２５「Ｎ」）、プリントショップ管理システムは、さらに、このプリンタエラーが特別の状態を満たすか判断する（ステップＳ２６）。たとえば、特別の状態とは、一日の時間（たとえば昼食時間）、またはオペレータの位置（たとえば、プリントショップ内にオペレータがいない）などに関する。
【００３０】
特別の状態は、その状態がプリンタエラーに適用できてかつ条件が合う場合に、満たされる。また、特別の状態は、特定のプリンタエラー（たとえば、一日の時間状態は装置エラーに適用できない）に適用できない場合には満たされず、あるいは、特定のプリンタエラーに適用できても条件が合わない場合（たとえば、「昼食時間」条件が紙詰まりエラーに適用できるが、現在時刻が昼食時間でない）にも満たされない。
【００３１】
特別の状態に合致する場合（ステップＳ２６「Ｙ」）、プリントショップ管理システムは、他のプリンタに印刷ジョブを再割当する（ステップＳ２７）。他のプリンタは、元々印刷ジョブが割り当てられたプリンタクラスタ中の他のプリンタや、バックアッププリンタ、あるいは、他の使用可能なプリンタであってよい。プリントショップ管理システムは、元々の印刷ジョブの割当に使用されたものと似た分析アルゴリズムを使って、すなわち、印刷ジョブ要求をプリンタの能力にマッチさせることによって再割当を行う。
【００３２】
ステップＳ２６では、特別の状態に合致する場合、プリントショップ管理システムは、このエラーによってタイムアウト期間が経過したか判断する（ステップＳ２８）。タイムアウト期間が経過していない場合（ステップＳ２８「Ｎ」）、プリントショップ管理システムは、予め決められた期間の間待機してから（ステップＳ２４）、ステップＳ２１を再実行する。タイムアウト期間が経過した場合（ステップＳＳ２８「Ｙ」）、プリントショップ管理システムは、他のプリンタに印刷ジョブを再割当する（ステップＳ２７）。ステップＳ２８を実行するために、タイマを使用できる。プリンタエラーが初めて発生した場合、プリントショップ管理システムは、オペレータに通知を発行し、タイマをリセットする。それから、プリントショップ管理システムは、ステップＳ２８を実行するたびに、タイマを評価する。
【００３３】
より一般的に、図２の枠組み内において、様々なプリンタエラー状態が三つのグループに分類されると考えられてもよい。エラー状態の第１グループは、一般的に重大度が低いエラーであり、自動的に再割当されることはない。第１グループのエラーの例としては、たとえば、トナー切れ間近、用紙切れ間近、廃棄トナー満杯間近、保守要求等がある。したがって、ステップＳ２５における評価は、「エラー状態が第１グループに属しているか？」と置き換えられてもよい。エラー状態の第２グループは、一般的に重大度が最も高いエラーであり、常に再割当を伴う。第２グループのエラーの例としては、たとえば、部品紛失エラー、修理サービス依頼を伴うエラー、装置エラーなどである。それから、ステップＳ２６の評価は、「エラー状態が第２グループに属しているか？」と置き換えられてもよい。エラー状態の第３グループ、すなわち、第１または第２グループに属さないエラー状態では、プリントショップ管理システムは、タイムアウト期間中にオペレータがエラー通知に応じられない場合に限り、ジョブを再割当する。エラーの第３グループは、たとえば、トナー切れ、用紙切れ、紙詰まり、カバー開放などである。もちろん、ここで説明される実施形態に加えて、印刷ジョブの再割当をするか否かまたはいつするかを判断するために、他の適切な判断ロジックが実行されてもよい。
【００３４】
前述のように、プリンタエラーの性質に従って、一日の時間やオペレータの位置などのような特別の状態が、エラー状態の定義の一部とされることができる。たとえば、「オペレータがプリンタ周辺にいない場合の紙詰まり」や「オペレータがプリンタ周辺にいる場合の紙詰まり」は、エラー状態の異なるグループに属する二つの異なるエラー状態として定義されることができる。
【００３５】
エラー処理方針、すなわち、どのように様々なエラー状態が定義されるか、各エラー状態がどのように扱われるかは、システムアドミニストレータおよび／またはオペレータによって設定される。好ましい実施形態においては、デフォルトのエラー処理方針は、プリントショップ管理システムによって設定され、オペレータは、個々の印刷ジョブまたはオペレータによって管理される全てのジョブについて、デフォルトのエラー処理方針について訂正することもできる。デフォルト設定は、オペレータレベル（すなわち、特定のオペレータによって送信された全ての印刷ジョブに適用される）、サーバレベル（すなわち、特定のサーバによって管理される全ての印刷ジョブに適用される）、あるいは、ショップレベル（すなわち、プリントショップの全ての印刷ジョブに適用される）に適用されてもよい。
【００３６】
上述の印刷ジョブ再割当方法は、プリンタエラーにおける印刷ジョブの再割当を微調整する。それは、エラー回復を処理するためのより柔軟で効率的な提供する。その方法は、クラスタ印刷にも非クラスタ印刷にも適用できる。
【００３７】
本発明の技術的思想から逸脱することなく、本発明の印刷ジョブ再割当方法およびその装置について、様々な改変および変更が当業者によってなされることは明らかである。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲およびその均等の範囲内から導かれる改変および変更を包含する。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、印刷ジョブ処理方法およびその装置に関し、特に、複数のプリンタを用いるプリントショップのための印刷ジョブ処理方法およびその装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
複数のプリンタで多大な数の印刷ジョブを処理する環境では、組織的な方法で効率よく印刷ジョブを管理することが求められてきた。そのような環境の例として、専門的なプリントショップや大きな組織の印刷／コピー部門があり、そこには大量の複製および大量の文書の印刷などの様々な印刷要求があって、短いターンアラウンド時間内に複数のプリンタを使って処理され完了される必要がある。本出願では、このような環境は、総じて、「プリントショップ」という。一般的に、各印刷ジョブは、印刷される文書、そのサイズ、色および紙の種類、印刷分解能、両面または片面印刷、および、本綴じ、ステープル、部数印刷などの仕上げ状態等、印刷ジョブの要求者のニーズを電子的に含むソースファイルを特定する。ジョブパラメータの観点においてそれぞれ異なるこのような大量の印刷ジョブを処理するためには、プリントショップは、複数の業務用プリンタを用いる。各プリンタは、可能な印刷設定、たとえば、用紙サイズ、用紙種類、分解能設定などにおいて制限がある。加えて、プリントショップは、様々な仕上げ装置、たとえば、丁合機、ステープラ、穴あけ機、折り畳み機、とじ機等を採用する。
【０００３】
プリントショップ管理システムは、一般的に、プリンタおよび仕上げ装置を管理するためにプリンタに接続されたコンピュータのようなプリントショップ管理装置上で実行される。プリントショップ管理システムは、印刷ジョブを生成して、１つ以上の印刷機および仕上げ装置に各印刷ジョブを送信（すなわち、割り当て）する。ジョブ送信は、プリントショップ管理システムによって自動的に、あるいは、操作者の一定量の介入によって半自動的に、あるいは、どの適切なプリンタおよび仕上げ装置に送信するかを操作者が決めることによって手動的に、完了される。時には、プリンタのクラスタと呼ばれるように、一つの印刷ジョブを割り当てるために複数のプリンタが一緒にグループ化される。印刷ジョブがクラスタに割り当てられると、印刷ジョブは一連のサブジョブに分割され、クラスタの各プリンタに送信される。プリントショップ管理システムは、それから、クラスタの全てのプリンタがサブジョブを仕上げて、一つのジョブが完了されるまで待つ。
【０００４】
あるプリントショップ管理システムでは、割り当てられた印刷ジョブを完了する前に、プリンタがエラー状態に陥り、機能しなくなると、プリントショップ管理システムは、自動的に、未完了の印刷ジョブを一つ以上の機能できて完璧な（アイドル）状態のプリンタに再割当する。
【０００５】
従来のプリントショップ管理システムにおける印刷ジョブ再割当方法は柔軟性がなく、しばしば現実世界のプリントショップ環境に適していない。たとえば、その方法は、トナー切れや用紙切れのようないくつかのプリンタエラーの状態であればすぐに復旧できることを考慮しておらず、そのような状態ではオペレータが気づけばすぐに復旧できるから、一般的に印刷ジョブはデフォルトで再割当されるべきではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
したがって、本発明は、関連技術の制限や不利な点による一つ以上の問題を実質的に防ぐ方法およびその装置に関する。
【０００７】
本発明の目的は、プリンタが非稼働になったときに印刷ジョブをより柔軟に再割当する方法を提供することである。
【０００８】
本発明の更なる特徴および利点は、後述の詳細な説明において説明され、一部がその説明から明らかになり、また本発明の実施によって理解される。本発明の目的および利点は詳細な説明、特許請求の範囲、添付図面において示される構造によって理解され得られる。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
これらおよび／他の目的を達成するために、組み込まれ広く説明されるように、本発明は、複数のプリンタを管理する印刷ジョブ管理装置において実行される印刷ジョブの管理方法を提供し、当該方法は、（ａ）プリンタに印刷ジョブを割り当てるステップと、（ｂ）印刷ジョブの完了前にプリンタにエラー状態が発生したかどうかを判断するステップと、（ｃ）少なくともいくつかのエラー状態について、自動的に印刷ジョブを他のプリンタに再割り当てするステップと、（ｄ）少なくとも他のいくつかのエラー状態について、印刷ジョブを他のプリンタにすぐに再割り当てせずに少なくとも予め設定された期間待機するステップと、を含む。
【００１０】
より具体的には、ステップ（ｄ）は、エラー状態の第１グループに属するエラー状態が発生した場合、他のプリンタに印刷ジョブを再割当せずに、オペレータがエラー状態を復旧するのを待ち、エラー状態の第３グループに属するエラー状態が発生した場合、前記予め設定された期間待機し、予め設定された期間内にエラー状態が解決されなかったら、他のプリンタに印刷ジョブを再割当するステップを含む。ステップ（ｃ）は、第２グループに属するエラー状態が発生した場合、自動的に他のプリンタに印刷ジョブを再割当するステップを含む。
【００１１】
他の観点から、本発明は、上記方法をデータ処理装置に実行させるコンピュータ読取可能プログラムコードを有するコンピュータで使用可能な媒体（たとえば、メモリまたは記憶媒体）を含むコンピュータプログラム製品を提供する。
【００１２】
上記の一般的な説明および下記の詳細な説明の両者は、例示的および説明的であり、特許請求の範囲に記載された発明の更なる説明を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】図１は、本発明の実施形態が実行される複数のプリンタおよび印刷ジョブ管理サーバを有する印刷管理システムを示す図である。
【図２】図２は、本発明の実施形態に従って印刷ジョブの再割当を扱うために、プリントショップ管理システムにおいて実行される処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００１４】
図１は、本発明の実施形態が実行されうる複数のプリンタを有するプリントショップの実施例を示す。プリントショップシステムでは、クライアントコンピュータ１、２がローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）を介してサーバ４に接続されている。スキャナ３もＬＡＮを介してサーバ４に接続されている。この実施例では、白黒（Ｂ＆Ｗ）プリンタ５、６、７とカラープリンタ８、９がＬＡＮを介してサーバに接続されている。この実施例では、プリンタ５〜９は、高速、高品質印刷を達成できる商業用高性能プリンタである。各プリンタ５〜９は、様々なサイズ、カラー、種類の用紙を格納できる複数のトレイを有する。さらに、プリンタ５〜９のいくつかは、部数印刷または他の印刷仕上げ機能を実行するために、複数の出力トレイを有する高機能の出力ソート機構を備えている。各プリンタは、印刷状態や様々な警告や指示メッセージをユーザに向けて表示する一つ以上の表示モニタを有する。各プリンタは、自身の中央処理ユニット（ＣＰＵ）と適切なハードウェア／ソフトウェアを備え、自身の印刷操作を制御し、ＬＡＮを介してサーバと通信する。これらのプリンタのいくつかは、文書のコピーとスキャンもできる多機能プリンタであってもよい。適切なサーバソフトウェアは、サーバ４にインストールされ、様々な標準ネットワーク管理機能を実行する。
【００１５】
本発明の実施形態によると、サーバ管理ソフトウェアに加えて、印刷ジョブ管理ソフトウェアがサーバ４にインストールされ、プリントショップに来る多大な印刷ジョブを管理する。印刷ジョブ管理ソフトウェアは、サーバ４のＣＰＵによってアクセス可能な読み取り専用メモリ（ＲＯＭ）またはハードディスクドライバ（ＨＤＤ）に格納される。一度、プリントショップのオペレータが印刷ジョブ管理ソフトウェアを呼ぶと、サーバ４はＲＯＭまたはＨＤＤからサーバのランダム・アクセス・メモリ（ＲＡＭ）に印刷ジョブ管理ソフトウェアを読み出し、印刷ジョブの管理を含むソフトウェアの様々な機能を実行する。印刷ジョブ管理ソフトウェアは、好ましくは、ウィンドウズ（登録商標）ＯＳ、マッキントッシュ（登録商標）ＯＳまたはユニックスＸウィンドウズ（登録商標）、または、表示モニタに加えてタッチスクリーンおよび／またはマウスおよびキーボードのようなＧＵＩ（グラフィックユーザインタフェース）を実行できる他のコンピュータオペレーティングシステム上で動くように設計されている。本発明の実施形態の印刷ジョブ管理ソフトウェアを実行させるサーバ４（またはあらゆる適切なデータ処理装置）については、以下、「印刷ジョブ管理サーバ」と呼ぶ。本明細書では、「印刷ジョブ管理サーバ」および「印刷ジョブ管理装置」という用語は、広く、適切なハードウェア／ソフトウェアを用いて後述の本発明の実施形態の様々な特徴を実行できるいかなるデータ処理装置も示す。
【００１６】
図１に示すプリントショップ環境では、本発明は、ショップまたはネットワークのいかなる物理的な設定にも制限されず、サーバに接続され異なる位置にある複数のプリンタに割り当てられた設定を有するプリントショップシステムに適用されうる。特に、仮想私設ネットワーク（ＶＰＮ）またはインターネットを使った似たような手段を介して、プリントショップシステムの一つ以上の構成要素が、システムの残りの構成と通信できることは明らかである。さらに、図１では、サーバ４がネットワークサーバと共に印刷ジョブ管理サーバとして機能するが、別体のスタンドアローンコンピュータが印刷ジョブ管理ソフトウェアを実行させる為に提供されてもよい。あるいは、適切に構成されれば、クライアントコンピュータ１、２のうちの一つ、または、プリンタ５〜９の一つに取り付けられたコンピュータ（もしそのようなプリンタが存在すれば）が、印刷ジョブ管理サーバの役割を果たすように使用されてもよい。加えて、本発明の印刷管理システムは、上記の印刷管理システムの様々な機能を実行できるように特別に設計された適切なハードウェアシステムにおいて実行されてもよい。
【００１７】
印刷ジョブは、一つ以上の印刷される文書と共に様々な所望のオプションまたは要求を特定する印刷要求である。たとえば、顧客は、特定の仕上げオプションを付けて印刷するために、ＰＤＦ形式のフロッピーディスク（登録商標）を持ち運ぶ。プリントショップのオペレータは、顧客に印刷ジョブパラメータを考えるために、どのような印刷ジョブが所望されるかを尋ねる。あるいは、顧客は、所望の印刷オプションを明示するために、質問シートを記入するように言われる。たとえば、顧客は、２４ポンド、２５％綿製のレターサイズ用紙にフルカラーで両面印刷モードにより１００枚のコピーとして、文書の印刷を望む。プリントショップのオペレータは、それから、ファイルとしての顧客情報と共にこれらのジョブパラメータ値を記録し、印刷ジョブパラメータをそのファイルと関連付けるように、そのファイルおよびＰＤＦファイルをハードディスクまたは他の記録装置に格納する。
【００１８】
印刷ジョブと付随のファイルを示すこれらのデータファイルは、サーバ４に送信される。このように、数々の印刷ジョブが生成され、印刷ジョブ管理ソフトウェアが稼働されているサーバ４に集められる。印刷ジョブ管理ソフトウェアを稼働する印刷ジョブ管理サーバ４は、印刷ジョブファイルを受信し、分析し、印刷ジョブを処理し、そして、印刷および（もし要求があれば）仕上げのために、それらを印刷装置に送信する。
【００１９】
サーバ４が印刷ジョブを割り当てる印刷装置には、プリンタやクラスタが含まれる。プリンタは、サーバ４に接続されており、（ステープルのような仕上げ機能を含む）実際の物理的なプリンタである。クラスタは、ソフトウェアによって定義された仮想的な印刷装置であり、一定の分類の印刷ジョブをより効率的および正確に実行できるように設計されている。これは、特定のルールおよびアルゴリズムを伴う二つ以上のプリンタの組み合わせである。印刷ジョブがクラスタに割り当てられると、プリセットまたはユーザ定義のルールまたはアルゴリズムに従って、印刷ジョブが二つ以上に分割され、分割されたジョブは、クラスタによって指定された各プリンタおよび／または仕上げ装置によって処理される。クラスタに含まれるプリンタは、オンラインの仕上げ装置、すなわち、機械的および電気的にプリンタに付随する（仕分装置やステープラ等の）仕上げ装置を含んでもよい。
【００２０】
印刷ジョブは、「ジョブチケット」と呼ばれるデータベースエントリを使うことによって体系化される。ジョブチケットは、様々な印刷ジョブパラメータの値を特定し、複数または単数のソースファイルと関連付ける。ある詳細な実施例として、ジョブチケットは、ジョブ情報設定、基本設定（コピー枚数、用紙方向、部単位、オフセット印刷、元の用紙サイズ、出力用紙サイズ、用紙種類、用紙場所など）、レイアウト設定、表紙、仕上げ設定、内部シート設定、タブ用紙設定、画像品質設定および顧客情報といった、様々なジョブパラメータと共に、ジョブチケット番号、チケット名を含んでもよい。
【００２１】
毎日、プリントショップは、多大な数の様々な印刷要求を特定する新しい印刷ジョブを受信する。印刷ジョブ管理サーバは、入力された印刷ジョブを分析し、印刷するための適切な印刷装置にそれらを割り当てる。印刷ジョブの割当は、自動的または半自動的に行われる。手動で行われてもよい。
【００２２】
印刷装置に印刷ジョブが割り当てられた後、プリントショップ管理システムは、関連する印刷装置の状態を表示する。印刷装置がエラー状態になった場合、プリントショップ管理システムは、適正に他のプリンタに印刷ジョブを再割当できる。本発明は、概して、印刷ジョブの再割当の扱いに関する。本発明の実施形態によれば、再割当決定はエラーの重大度に基づいて行われ、重大度が低いエラーは、ジョブ再割当なしにオペレータによって解決され、一方、重大度が高いエラーの場合、印刷ジョブは自動的に他のプリンタに再割当される。たとえば、ジョブの優先度が高く、エラーが（技術者による修理が必要な）ハードウェアエラーであれば、プリンタエラーがすぐに解決されないと想定され、プリントショップ管理システムは、未完了の印刷ジョブまたはサブジョブを他のプリンタに自動的に再割当する。他のプリンタは、（クラスタ印刷の場合は）エラーが起こったプリンタと同じクラスタのプリンタ、または、バックアッププリンタ、あるいは、印刷ジョブを処理できるいかなる使用可能なプリンタである。
【００２３】
さらに、プリンタエラーの扱いは、一日うちの時間、オペレータとの物理的な距離などの他の要素によって影響を与えるようにしてもよい。たとえば、通常の勤務時間中では自動的に再割当をしないようなプリンタエラーであっても、昼食の時間、勤務時間外または一日のうちの他の一定の特定の時間であれば、同じエラーに伴って自動的な再割当を行ってもよい。他の例では、プリントショップ内またはエラーが起こったプリンタの周辺にオペレータが存在する場合には再割当しないようなプリンタエラーであっても、プリントショップ内またはエラーが起こったプリンタの周辺にオペレータが存在しない場合であれば、同じエラーに伴って自動的な再割当を行ってもよい。そのようなエラーの例としては、トナー切れや用紙切れがある。オペレータが近くにいて対応可能であれば、直接的な方法で処理される。オペレータが外におり、または、対応可能でない（たとえば、昼休憩のため）場合、そのようなエラーはしばらくの間処理されない。
【００２４】
プリントショップ管理システムは、様々な技術、たとえば、パンチイン／アウトシステム、ＲＦＩＤタグ、携帯電話のような個人携帯装置、ＷｉＦｉ（登録商標）通信可能な音楽プレイヤを使って、特定のオペレータの存在またはプリントショップ内の彼らの位置を追跡できる。
【００２５】
ある状態では、プリントショップ管理システムは、プリンタエラーをオペレータに通知し、予め決められたタイムアウト期間（たとえば、２、３分）待つ。タイムアウト期間中にエラー通知にオペレータが応じない場合、印刷ジョブは他のプリンタに再割当される。これは、用紙切れ、トナー切れのようにオペレータによって簡単に解決されうるエラーに適用できる。
【００２６】
図２は、印刷装置の状態を監視し、様々な要素に基づいて印刷ジョブを再割当するために、プリントショップ管理システムによって実行される方法を示す図である。図２に示されるように、プリントショップ管理システムは、印刷ジョブが完了したか判断する（ステップＳ２１）。完了した場合（ステップＳ２１「Ｙ」）、現在の監視処理が終了する（ステップＳ２２）。完了していない場合（ステップＳ２１「Ｎ」）、プリントショップ管理システムは印刷ジョブが割り当てられたプリンタにエラーが発生したか判断する（ステップＳ２３）。印刷ジョブがクラスタに割り当てられている場合、クラスタ中の全てのプリンタについてエラーが監視される。容易のため、この開示では、「印刷ジョブ」は、文脈から他の意味が示されない限り、サブジョブも含むと解する。
【００２７】
プリンタエラーが発生しない場合（ステップＳ２３「Ｎ」）、プリントショップ管理システムは、予め決められた期間待機してから（ステップＳ２４）、ステップＳ２１を再実行する。プリンタエラーが発生した場合（ステップＳ２３「Ｙ」）、プリントショップ管理システムは、エラーの重大度のレベルが一定の予め定義された重大度の閾値の範囲内（すなわち、閾値よりも低い）か判断する（ステップＳ２５）。各エラーは、システムアドミニストレータまたはオペレータによって、重大度のレベルが事前に割り当てられている。廃棄トナー満杯間近エラー、トナー切れ間近（トナーニアエンプティ）などの重大度が低いエラーは、低い重大度のレベルが割り当てられ、修理サービスの依頼電話を伴うエラー、ドア開放エラーなどのより重要度が高いエラーは、より高い重大度レベルが割り当てられる。加えて、エラーの重要度のレベルは、複数の要素の組み合わせによって決定されてもよい。たとえば、ハードウェアエラーは、印刷ジョブに高い優先順位が設定されている場合、重大度が高レベルと見なされるが、印刷ジョブに低い優先順位が設定されている場合、重大度が中レベルとしか見なされない。重大度のレベルおよび重大度の閾値は、数値的な値である。あるいは、重大度レベルは、「高、中、低」のように数値的ではない値であってもよい。後者の場合、重大度の閾値は、重大度が低いエラーから高いエラーまでの識別には、いかなる適切な表現が用いられてもよい。
【００２８】
重大度レベルが重大度閾値内の場合（ステップＳ２５「Ｙ」）、プリントショップ管理システムは、予め決められた期間待機してから（ステップＳ２４）、ステップＳ２１を再実行する。換言すると、重大度閾値を超えない一定の重大度が低いエラーは、印刷ジョブの再割当を伴わない。プリントショップ管理システムは、好ましくは、検出したエラー状態についてオペレータに通知を発行する。
【００２９】
エラーの重大度レベルが重大度閾値の範囲内でない場合（ステップＳ２５「Ｎ」）、プリントショップ管理システムは、さらに、このプリンタエラーが特別の状態を満たすか判断する（ステップＳ２６）。たとえば、特別の状態とは、一日の時間（たとえば昼食時間）、またはオペレータの位置（たとえば、プリントショップ内にオペレータがいない）などに関する。
【００３０】
特別の状態は、その状態がプリンタエラーに適用できてかつ条件が合う場合に、満たされる。また、特別の状態は、特定のプリンタエラー（たとえば、一日の時間状態は装置エラーに適用できない）に適用できない場合には満たされず、あるいは、特定のプリンタエラーに適用できても条件が合わない場合（たとえば、「昼食時間」条件が紙詰まりエラーに適用できるが、現在時刻が昼食時間でない）にも満たされない。
【００３１】
特別の状態に合致する場合（ステップＳ２６「Ｙ」）、プリントショップ管理システムは、他のプリンタに印刷ジョブを再割当する（ステップＳ２７）。他のプリンタは、元々印刷ジョブが割り当てられたプリンタクラスタ中の他のプリンタや、バックアッププリンタ、あるいは、他の使用可能なプリンタであってよい。プリントショップ管理システムは、元々の印刷ジョブの割当に使用されたものと似た分析アルゴリズムを使って、すなわち、印刷ジョブ要求をプリンタの能力にマッチさせることによって再割当を行う。
【００３２】
ステップＳ２６では、特別の状態に合致する場合、プリントショップ管理システムは、このエラーによってタイムアウト期間が経過したか判断する（ステップＳ２８）。タイムアウト期間が経過していない場合（ステップＳ２８「Ｎ」）、プリントショップ管理システムは、予め決められた期間の間待機してから（ステップＳ２４）、ステップＳ２１を再実行する。タイムアウト期間が経過した場合（ステップＳＳ２８「Ｙ」）、プリントショップ管理システムは、他のプリンタに印刷ジョブを再割当する（ステップＳ２７）。ステップＳ２８を実行するために、タイマを使用できる。プリンタエラーが初めて発生した場合、プリントショップ管理システムは、オペレータに通知を発行し、タイマをリセットする。それから、プリントショップ管理システムは、ステップＳ２８を実行するたびに、タイマを評価する。
【００３３】
より一般的に、図２の枠組み内において、様々なプリンタエラー状態が三つのグループに分類されると考えられてもよい。エラー状態の第１グループは、一般的に重大度が低いエラーであり、自動的に再割当されることはない。第１グループのエラーの例としては、たとえば、トナー切れ間近、用紙切れ間近、廃棄トナー満杯間近、保守要求等がある。したがって、ステップＳ２５における評価は、「エラー状態が第１グループに属しているか？」と置き換えられてもよい。エラー状態の第２グループは、一般的に重大度が最も高いエラーであり、常に再割当を伴う。第２グループのエラーの例としては、たとえば、部品紛失エラー、修理サービス依頼を伴うエラー、装置エラーなどである。それから、ステップＳ２６の評価は、「エラー状態が第２グループに属しているか？」と置き換えられてもよい。エラー状態の第３グループ、すなわち、第１または第２グループに属さないエラー状態では、プリントショップ管理システムは、タイムアウト期間中にオペレータがエラー通知に応じられない場合に限り、ジョブを再割当する。エラーの第３グループは、たとえば、トナー切れ、用紙切れ、紙詰まり、カバー開放などである。もちろん、ここで説明される実施形態に加えて、印刷ジョブの再割当をするか否かまたはいつするかを判断するために、他の適切な判断ロジックが実行されてもよい。
【００３４】
前述のように、プリンタエラーの性質に従って、一日の時間やオペレータの位置などのような特別の状態が、エラー状態の定義の一部とされることができる。たとえば、「オペレータがプリンタ周辺にいない場合の紙詰まり」や「オペレータがプリンタ周辺にいる場合の紙詰まり」は、エラー状態の異なるグループに属する二つの異なるエラー状態として定義されることができる。
【００３５】
エラー処理方針、すなわち、どのように様々なエラー状態が定義されるか、各エラー状態がどのように扱われるかは、システムアドミニストレータおよび／またはオペレータによって設定される。好ましい実施形態においては、デフォルトのエラー処理方針は、プリントショップ管理システムによって設定され、オペレータは、個々の印刷ジョブまたはオペレータによって管理される全てのジョブについて、デフォルトのエラー処理方針について訂正することもできる。デフォルト設定は、オペレータレベル（すなわち、特定のオペレータによって送信された全ての印刷ジョブに適用される）、サーバレベル（すなわち、特定のサーバによって管理される全ての印刷ジョブに適用される）、あるいは、ショップレベル（すなわち、プリントショップの全ての印刷ジョブに適用される）に適用されてもよい。
【００３６】
上述の印刷ジョブ再割当方法は、プリンタエラーにおける印刷ジョブの再割当を微調整する。それは、エラー回復を処理するためのより柔軟で効率的な提供する。その方法は、クラスタ印刷にも非クラスタ印刷にも適用できる。
【００３７】
本発明の技術的思想から逸脱することなく、本発明の印刷ジョブ再割当方法およびその装置について、様々な改変および変更が当業者によってなされることは明らかである。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲およびその均等の範囲内から導かれる改変および変更を包含する。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
複数のプリンタを管理する印刷ジョブ管理装置において実行される印刷ジョブの管理方法であって、
（ａ）プリンタに印刷ジョブを割り当てるステップと、
（ｂ）前記印刷ジョブの完了前に、プリンタにエラー状態が起こったか判断するステップと、
（ｃ）少なくともいくつかのエラー状態の場合、自動的に印刷ジョブを他のプリンタに再割当するステップと、
（ｄ）少なくとも他のいくつかのエラー状態の場合、他のプリンタに印刷ジョブを直ちに再割当することなく、予め決められた期間待機するステップと、
を有する印刷ジョブの再割当管理方法。
【請求項２】
ステップ（ｄ）は、
第１グループに属するエラー状態が発生した場合、他のプリンタに印刷ジョブを再割当せずに、オペレータがエラー状態を直すのを待つステップと、
第３グループに属するエラー状態が発生した場合、前記予め設定された期間待機し、予め設定された期間内にエラー状態が解決されなかったら、他のプリンタに印刷ジョブを再割当するステップとを含み、
ステップ（ｃ）は、
第２グループに属するエラー状態が発生した場合、自動的に他のプリンタに印刷ジョブを再割当するステップを含む請求項１記載の印刷ジョブの再割当管理方法。
【請求項３】
各エラー状態は重大度のレベルを有し、前記第１グループのエラー状態は、重大度閾値よりも低い重大度レベルのエラー状態である請求項２記載の印刷ジョブの再割当管理方法。
【請求項４】
前記第１グループのエラー状態は、トナー切れ間近、用紙切れ間近、廃棄トナー満杯間近、保守要求を含み、前記第２グループのエラー状態は、部品紛失エラー、修理サービスの依頼電話を伴うエラー、装置エラーを含み、前記第３グループのエラー状態はトナー切れ、用紙切れ、用紙詰まりおよびカバー開放を含む請求項２または請求項３記載の印刷ジョブの再割当管理方法。
【請求項５】
少なくともいくつかのエラー状態は、一日の時間またはオペレータの位置を含む特別の状態によって部分的に定義される請求項１〜４のいずれか一項に記載の印刷ジョブの再割当管理方法。
【請求項６】
ステップ（ｂ）は、エラー状態が前記プリンタに起こったかを繰り返し判断するステップを含む請求項１〜５のいずれか一項に記載の印刷ジョブの再割当管理方法。
【請求項７】
複数のプリンタに接続されたデータ処理装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
（ａ）プリンタに印刷ジョブを割り当てるステップと、
（ｂ）前記印刷ジョブの完了前に、プリンタにエラー状態が起こったか判断するステップと、
（ｃ）少なくともいくつかのエラー状態の場合、自動的に印刷ジョブを他のプリンタに再割当するステップと、
（ｄ）少なくとも他のいくつかのエラー状態の場合、他のプリンタに印刷ジョブを直ちに再割当することなく、予め決められた期間待機するステップと、
前記データ処理装置に印刷ジョブを管理させる処理を実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項８】
ステップ（ｄ）は、
第１グループに属するエラー状態が発生した場合、他のプリンタに印刷ジョブを再割当せずに、オペレータがエラー状態を直すのを待つステップと、
第３グループに属するエラー状態が発生した場合、前記予め設定された期間待機し、予め設定された期間内にエラー状態が解決されなかったら、他のプリンタに印刷ジョブを再割当するステップとを含み、
ステップ（ｃ）は、
第２グループに属するエラー状態が発生した場合、自動的に他のプリンタに印刷ジョブを再割当するステップを含む請求項７記載のコンピュータプログラム。
【請求項９】
各エラー状態は重大度のレベルを有し、前記第１グループのエラー状態は、重大度閾値よりも低い重大度レベルのエラー状態である請求項８記載のコンピュータプログラム。
【請求項１０】
前記第１グループのエラー状態は、トナー切れ間近、用紙切れ間近、廃棄トナー満杯間近、保守要求を含み、前記第２グループのエラー状態は、部品紛失エラー、修理サービスの依頼電話を伴うエラー、装置エラーを含み、前記第３グループのエラー状態はトナー切れ、用紙切れ、用紙詰まりおよびカバー開放を含む請求項８または請求項９記載のコンピュータプログラム。
【請求項１１】
少なくともいくつかのエラー状態は、一日の時間またはオペレータの位置を含む特別の状態によって部分的に定義される請求項７〜１０のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項１２】
ステップ（ｂ）は、エラー状態が前記プリンタに起こったかを繰り返し判断するステップを含む請求項７〜１１のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項１３】
請求項７〜１２のいずれか一項に記載のコンピュータプログラムを格納したコンピュータ読取可能記録媒体。
【請求項１】
複数のプリンタを管理する印刷ジョブ管理装置において実行される印刷ジョブの管理方法であって、
（ａ）プリンタに印刷ジョブを割り当てるステップと、
（ｂ）前記印刷ジョブの完了前に、プリンタにエラー状態が起こったか判断するステップと、
（ｃ）少なくともいくつかのエラー状態の場合、自動的に印刷ジョブを他のプリンタに再割当するステップと、
（ｄ）少なくとも他のいくつかのエラー状態の場合、他のプリンタに印刷ジョブを直ちに再割当することなく、予め決められた期間待機するステップと、
を有する印刷ジョブの再割当管理方法。
【請求項２】
ステップ（ｄ）は、
第１グループに属するエラー状態が発生した場合、他のプリンタに印刷ジョブを再割当せずに、オペレータがエラー状態を直すのを待つステップと、
第３グループに属するエラー状態が発生した場合、前記予め設定された期間待機し、予め設定された期間内にエラー状態が解決されなかったら、他のプリンタに印刷ジョブを再割当するステップとを含み、
ステップ（ｃ）は、
第２グループに属するエラー状態が発生した場合、自動的に他のプリンタに印刷ジョブを再割当するステップを含む請求項１記載の印刷ジョブの再割当管理方法。
【請求項３】
各エラー状態は重大度のレベルを有し、前記第１グループのエラー状態は、重大度閾値よりも低い重大度レベルのエラー状態である請求項２記載の印刷ジョブの再割当管理方法。
【請求項４】
前記第１グループのエラー状態は、トナー切れ間近、用紙切れ間近、廃棄トナー満杯間近、保守要求を含み、前記第２グループのエラー状態は、部品紛失エラー、修理サービスの依頼電話を伴うエラー、装置エラーを含み、前記第３グループのエラー状態はトナー切れ、用紙切れ、用紙詰まりおよびカバー開放を含む請求項２または請求項３記載の印刷ジョブの再割当管理方法。
【請求項５】
少なくともいくつかのエラー状態は、一日の時間またはオペレータの位置を含む特別の状態によって部分的に定義される請求項１〜４のいずれか一項に記載の印刷ジョブの再割当管理方法。
【請求項６】
ステップ（ｂ）は、エラー状態が前記プリンタに起こったかを繰り返し判断するステップを含む請求項１〜５のいずれか一項に記載の印刷ジョブの再割当管理方法。
【請求項７】
複数のプリンタに接続されたデータ処理装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
（ａ）プリンタに印刷ジョブを割り当てるステップと、
（ｂ）前記印刷ジョブの完了前に、プリンタにエラー状態が起こったか判断するステップと、
（ｃ）少なくともいくつかのエラー状態の場合、自動的に印刷ジョブを他のプリンタに再割当するステップと、
（ｄ）少なくとも他のいくつかのエラー状態の場合、他のプリンタに印刷ジョブを直ちに再割当することなく、予め決められた期間待機するステップと、
前記データ処理装置に印刷ジョブを管理させる処理を実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項８】
ステップ（ｄ）は、
第１グループに属するエラー状態が発生した場合、他のプリンタに印刷ジョブを再割当せずに、オペレータがエラー状態を直すのを待つステップと、
第３グループに属するエラー状態が発生した場合、前記予め設定された期間待機し、予め設定された期間内にエラー状態が解決されなかったら、他のプリンタに印刷ジョブを再割当するステップとを含み、
ステップ（ｃ）は、
第２グループに属するエラー状態が発生した場合、自動的に他のプリンタに印刷ジョブを再割当するステップを含む請求項７記載のコンピュータプログラム。
【請求項９】
各エラー状態は重大度のレベルを有し、前記第１グループのエラー状態は、重大度閾値よりも低い重大度レベルのエラー状態である請求項８記載のコンピュータプログラム。
【請求項１０】
前記第１グループのエラー状態は、トナー切れ間近、用紙切れ間近、廃棄トナー満杯間近、保守要求を含み、前記第２グループのエラー状態は、部品紛失エラー、修理サービスの依頼電話を伴うエラー、装置エラーを含み、前記第３グループのエラー状態はトナー切れ、用紙切れ、用紙詰まりおよびカバー開放を含む請求項８または請求項９記載のコンピュータプログラム。
【請求項１１】
少なくともいくつかのエラー状態は、一日の時間またはオペレータの位置を含む特別の状態によって部分的に定義される請求項７〜１０のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項１２】
ステップ（ｂ）は、エラー状態が前記プリンタに起こったかを繰り返し判断するステップを含む請求項７〜１１のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項１３】
請求項７〜１２のいずれか一項に記載のコンピュータプログラムを格納したコンピュータ読取可能記録媒体。
【図１】
【図２】
【図２】
【公開番号】特開２０１１−９６２４２（Ｐ２０１１−９６２４２Ａ）
【公開日】平成２３年５月１２日（２０１１．５．１２）
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願２０１０−２０４７３５（Ｐ２０１０−２０４７３５）
【出願日】平成２２年９月１３日（２０１０．９．１３）
【出願人】（５０７０３１９１８）コニカ ミノルタ ラボラトリー ユー．エス．エー．，インコーポレイテッド (157)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年５月１２日（２０１１．５．１２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−２０４７３５（Ｐ２０１０−２０４７３５）
【出願日】平成２２年９月１３日（２０１０．９．１３）
【出願人】（５０７０３１９１８）コニカ ミノルタ ラボラトリー ユー．エス．エー．，インコーポレイテッド (157)
【Ｆターム（参考）】
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