説明

プログラムタイマー

【課題】 標準時刻信号を含む標準時刻電波を受信し、標準時刻に基づいて時計手段の現在時刻を修正することができるプログラムタイマーを提供する。
【解決手段】 時刻コード形成パルス生成手段333は、電波受信手段331で受信した標準時刻電波から標準時刻の時刻コードを形成するパルスを含む時刻コード形成パルスを生成し、プログラムタイマー本体100の時刻コード化手段126は、時刻コード形成パルスを標準時刻の時刻コードとし、時刻データ生成手段127は、この標準時刻の時刻コードから標準時刻を生成し、電波受信制御手段129,246は、生成された標準時刻に基づいて、時計手段135,240の現在時刻を修正する指示を時刻修正手段148,233に与え、時刻修正手段148,233はこの指示にしたがって時計手段135,240の現在時刻を修正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学校、塾、公共施設、事務所、工場などにおいて、希望する時刻にチャイム音、メロディー、アナウンス等の報知音声の鳴動、外部機器の制御を行うプログラムタイマーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、現在時刻を計時する手段と、現在時刻が記憶手段に記憶しているプログラムの設定時刻と一致したときに報知音を発生させたり、外部機器を制御するプログラムタイマーがあり、報知音の発生用プログラムや外部機器の制御用プログラムを設定する設定器をタイマー本体に着脱自在に取り付けることで、設定器をタイマー本体から外してプログラム設定を行うことができ、設定操作を簡単にしている。(例えば、特許文献1参照)
【特許文献1】特開平6−289158号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来のプログラムタイマーは、標準時刻信号を含む標準時刻電波を受信し、標準時刻に基づいて時計手段の現在時刻を修正することができない。
【0004】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、請求項1の発明は、標準時刻信号を含む標準時刻電波を受信し、標準時刻に基づいて時計手段の現在時刻を修正することができるプログラムタイマーを提供することを目的とする。
【0005】
請求項2の発明は、自動的に時計手段の現在時刻を修正することができるプログラムタイマーを提供することを目的とする。
【0006】
請求項3の発明は、手動操作によって時計手段の現在時刻を修正することができるプログラムタイマーを提供することを目的とする。
【0007】
請求項4の発明は、受信電波が標準時刻電波である可能性を示す電波強度を表示可能なプログラムタイマーを提供することを目的とする。
【0008】
請求項5の発明は、時計手段の現在時刻の修正の成否を表示可能なプログラムタイマーを提供することを目的とする。
【0009】
請求項6の発明は、時計手段の現在時刻を修正した受信曜日を表示可能なプログラムタイマーを提供することを目的とする。
【0010】
請求項7の発明は、電波受信ユニット単独で標準時刻電波を受信可能な位置を確認して設置でき、プログラムタイマー本体は標準時刻電波受信の可否に関わらず任意の位置に設置することができるプログラムタイマーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明は、現在時刻を計時する時計手段と、所望の時刻に報知音声を発生させるまたは外部機器を制御するためのプログラムを設定するプログラム設定手段と、設定されたプログラムを記憶するプログラム記憶手段と、現在時刻がプログラム記憶手段に記憶しているプログラムの設定時刻と一致したときに報知音声を発生させるまたは外部機器を制御する制御出力を出力する出力制御手段と、標準時刻信号を含む標準時刻電波を受信する電波受信手段と、異なる周波数の複数の標準時刻電波のうちから受信する標準時刻電波を選択する周波数選択手段と、受信した標準時刻電波から標準時刻の時刻コードを形成するパルスを含む時刻コード形成パルスを生成する時刻コード形成パルス生成手段と、生成された時刻コード形成パルスを標準時刻の時刻コードとする時刻コード化手段と、時刻コードから標準時刻を生成する時刻データ生成手段と、生成した標準時刻に基づいて時計手段の現在時刻を修正する指示を時刻修正手段に与える電波受信制御手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、標準時刻信号を含む標準時刻電波を受信し、標準時刻に基づいて時計手段の現在時刻を修正することができる。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1において、前記時刻コード化手段での時刻コード化状態、前記時刻データ生成手段での時刻データ生成状態を記憶する電波受信動作制御状態記憶手段を備え、生成された時刻コード形成パルスを標準時刻の時刻コードとする時刻コード化状態である場合、前記電波受信制御手段は、時刻コードから生成された標準時刻に基づいて前記時計手段の現在時刻を修正することを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、自動的に時計手段の現在時刻を修正することができる。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1において、手動操作で前記電波受信手段に標準時刻電波を強制受信させる強制受信操作手段を備え、前記電波受信制御手段は、強制受信時に生成された時刻コード形成パルスを標準時刻の時刻コードとする時刻コード化を試行するように前記時刻コード化手段を制御し、時刻コードから生成された標準時刻に基づいて前記時計手段の現在時刻を修正することを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、手動操作によって時計手段の現在時刻を修正することができる。
【0017】
請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかにおいて、受信した電波の電界強度を判定する電界強度判定手段と、時刻コード形成パルスのパルス幅に基づいて時刻コード形成パルスの信頼度を判定する時刻コード形成パルス信頼度判定手段と、電界強度と時刻コード形成パルスの信頼度とに基づいて受信した電波が標準時刻電波である可能性を示す電波強度を判定する電波強度判定手段と、電波強度を表示する電波強度表示手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、受信電波が標準時刻電波である可能性を示す電波強度を表示することができる。
【0019】
請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかにおいて、前記時計手段の現在時刻の修正の成否を判定する受信状況判定手段と、現在時刻の修正が成功している場合に受信完了状態を表示する受信完了表示手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、時計手段の現在時刻の修正の成否を表示することができる。
【0021】
請求項6の発明は、請求項1乃至5いずれかにおいて、標準時刻電波を受信して前記時計手段の現在時刻を修正した受信曜日を記憶する受信曜日記憶手段と、受信曜日記憶手段に記憶している受信曜日を表示する受信曜日表示手段と、手動操作によって受信曜日表示手段に受信曜日を表示させる受信曜日確認操作手段とを備えることを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、時計手段の現在時刻を修正した受信曜日を表示することができる。
【0023】
請求項7、請求項1乃至6いずれかにおいて、前記電波受信手段と、前記周波数選択手段と、前記受信周波数表示手段と、前記時刻コード形成パルス生成手段と、前記時刻コード形成パルス信頼度判定手段と、前記電界強度判定手段と、前記電界強度判定手段によって判定された電界強度を表示する電界強度表示手段とを備える電波受信ユニットと、前記時計手段と、前記出力制御手段とを備えるプログラムタイマー本体と、前記時計手段と、前記プログラム設定手段と、前記プログラム記憶手段とを備える設定器と、から構成され、電波受信ユニットとプログラムタイマー本体とは、ケーブルを介して電気的に接続していることを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、電波受信ユニット単独で標準時刻電波を受信可能な位置を確認して設置でき、プログラムタイマー本体は標準時刻電波受信の可否に関わらず任意の位置に設置することができる。
【発明の効果】
【0025】
以上説明したように、本発明では、標準時刻信号を含む標準時刻電波を受信し、標準時刻に基づいて時計手段の現在時刻を修正することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
(実施形態)
本発明の実施形態のプログラムタイマーは、図1に示すように、プログラムタイマー本体100と、設定器200と、電波受信ユニット300とから構成され、図2にプログラムタイマーの斜視図を示し、プログラムタイマー本体100は壁面などに取り付けられ、設定器200はプログラムタイマー本体100に着脱自在に取り付けられ、電波受信ユニット300はケーブルLを介してプログラムタイマー本体100に電気的に接続される。そして、プログラムタイマー本体100は、設定器200で設定したプログラムや、外部に設けた人体検知センサーまたは呼出スイッチ等からの外部割込入力に応じて、報知音声の出力制御や外部機器の動作制御を行い、さらにプログラムタイマー本体100、設定器200は、標準時刻電波を受信する電波受信ユニット300からの信号に基づいて現在時刻を修正する。また、図3は設定器200をプログラムタイマー本体100から外した状態である。
【0028】
プログラムタイマー本体100は、アナログ時計部101を前面上部に備え、その下方の右側にチャイム音などの報知音声を発生するスピーカを内蔵するスピーカ部102を設け、左側に設定器200を収納する収納部103を形成している。また、外部機器を制御する制御出力を2回路(夫々「回路1」、「回路2」と呼ぶ)備えており、収納部103の下方のスイッチ104a,104bは、夫々の回路の制御出力を手動で切り換える制御出力手動操作スイッチであり、スイッチ104cは、アナログ時計部101を手動で調節するためのアナログ時計調整スイッチである。さらに、制御出力手動操作スイッチ104a,104bの上部には、それぞれのスイッチの操作による制御出力の状態を表示する発光ダイオード等からなる制御出力状態表示器105a,105bを設けている。
【0029】
プログラムタイマー本体100のハウジング106は合成樹脂製であり、壁面への取付時に壁面側に臨むボディ106aと、アナログ時計部101が取り付けられた上カバー106bと、収納部103及びスピーカの音出孔107が形成された下カバー106cとで構成されている。また、上カバー106bはボディ106aに対して開閉自在になっている。収納部103には、収納された設定器200の前面を閉塞する開閉自在な設定器カバー108が取り付けられている。
【0030】
設定器200を収納する収納部103は、矩形状の収納凹部103aが形成され、収納凹部103aの開口縁の上下には設定器200を着脱する場合に指が挿入される切欠き部103b,103bを形成している。収納凹部103aの底面中央には、プログラムタイマー本体100を設定器200に電気的に接続するためのコネクタ109を設け、コネクタ109の周りには矩形筒状のコネクタガイド110を突設して、設定器200に設けられたコネクタ207(図5参照)をコネクタ109に導くようにしている。コネクタ109の両側には、設定器200を収納する場合に所定位置に案内するガイドボス112,112を突設している。また、コネクタ109の上下には、設定器200を機械的に保持する係止片111,111を突設している。係止片111の先端は係止爪111aが内向きに形成されて、係止爪111aの先端面の外周は曲成または面取りされている。
【0031】
次に、図4は設定器200の正面図である。設定器200は矩形箱状に形成され、前面の上部右寄りに液晶ディスプレイからなる表示部201を設け、その下部に各種設定用スイッチ202(202a〜202s)、録音用ジャック203を配置し、左側部にはスライド式のモード切換スイッチ204を配置している。
【0032】
図4における表示部201の表示は、モード切換スイッチ204が通常(時刻表示)モードにおける表示であり、時/分を表示する略中央の時刻表示部201aとその上部に設けられた曜日表示部201bとを備え、さらには標準時刻電波受信機能のため電波受信ユニット300をプログラムタイマー本体100に接続するので、受信ユニット接続状態表示部201cと電波強度表示部201dと受信完了表示部201eとを備えて、現在時刻(曜日、時、分、秒)、受信ユニット接続状態、電波強度、受信完了を表示している。また、この設定器200の上下面には、設定器200を収納部103から取り外す場合に切欠き部103bに露出して操作される取外し釦205を設けている。また、プログラムタイマー本体100から取外された場合にも動作可能とするために、ニッケル・水素電池、リチウム電池、乾電池、太陽電池などを電源として備えている。
【0033】
図5は、設定器200の裏面を示す斜視図である。設定器200の裏面略中央には矩形状の凹部に形成されたガイド受け206が形成され、ガイド受け206の底面にはコネクタ207を設け、ガイド受け206の上下には係止片111が挿通する挿通孔208、208が穿設され、ガイド受け206の両側にはガイドボス112が導かれるガイド孔209,209が穿設されている。また、電源スイッチ210、設定器スピーカー部211も配置され、一方の側面には外部電池接続用コネクタ212が配置されている。また、設定器200のハウジング220の前面と裏面は、裏面から螺挿したねじ213によって4箇所で固定される。
【0034】
そして、設定器200は抜け止め状態で収納部103内に収納され、設定器200のコネクタ207はプログラムタイマー本体100のコネクタ109に嵌合して電気的に接続される。設定器200を収納部103から外す場合には、切欠き部103b内に指を挿入して、両取外し釦205,205を内側に押し込むことにより、挿通孔208を係止片111が挿通できる状態とし、設定器200を前方に引き外せばよい。
【0035】
次に、電波受信ユニット300は、受信ユニット本体部301、受信ユニット保持部302、受信ユニット台303とからなり、合成樹脂製の防雨構造であり、屋外に設置することも可能である。
【0036】
受信ユニット本体部301は、上ケース304と下ケース305とにより外郭を形成し、内部にはアンテナを組み込んだ受信回路部が収納され、上ケース304側に露出するように、後述する電源状態表示手段335dとなる電源状態表示LED310と、後述する受信周波数表示手段335bとなる40KHz受信表示LED306a、60KHz受信表示LED306bと、後述する電界強度表示手段335aとなる4つの電界強度表示LED307と、後述する時刻コード形成パルス信頼度表示手段335cとなる信頼度表示LED308とを備えている。さらに、ケーブルLは、受信ユニット本体部301内部の受信回路部から一方の受信ユニット保持部302を通して電波受信ユニット300の外部に引き出されており、プログラムタイマー本体100のボディ106aの上面に穿設した通線孔113を介してプログラムタイマー本体100内の端子台に接続して、プログラムタイマー本体100から電波受信ユニット300に電源を供給するとともに、電波受信ユニット300が受信した標準時刻電波から標準時刻の時刻コードを形成するパルスを生成して、時刻コード形成パルス、時刻コード形成パルス信頼度、電界強度を示す信号をプログラムタイマー本体100に伝達する。
【0037】
受信ユニット保持部302は、左ケース309aと右ケース309bとによりコの字状の外郭を形成する。
【0038】
受信ユニット台303は矩形状に形成されて受信ユニット保持部302が着脱自在に取り付けられ、受信ユニット保持部302の両端間に函体の受信ユニット本体部301が回動自在に保持される。そして、受信ユニット台303を壁面又は天井などに取り付けた後、受信ユニット本体部301を保持した受信ユニット保持部302を受信ユニット台303に嵌め込むことにより電波受信ユニット300を壁面又は天井等に取り付けることができる。
【0039】
そして、電波受信ユニット300はプログラムタイマー本体100からケーブルLを介して分離しており、電波受信ユニット300単独で標準時刻電波を受信できる位置を確認でき、また、後述するプログラムタイマー本体100の停電補償用電池を外部電源として使用できるように、プログラムタイマー本体100の停電補償用電池に接続可能な外部電源接続手段を備えている。
【0040】
次に、プログラムタイマーの概略構成について図1を用いて説明する。図1に示すプログラムタイマーは、プログラムタイマー本体100と、設定器200と、電波受信ユニット300とで構成され、プログラムタイマー本体100と設定器200とは、コネクタ145,229を介して電気的に接続され、プログラムタイマー本体100と電波受信ユニット300とは端子台146,341間を接続したケーブルLで電気的に接続される。
【0041】
図1では、プログラムタイマー本体100と電波受信ユニット300に端子台146,341を各々設けて、端子台146,341に両端を接続したケーブルLにて電気的接続を行うようにしているが、プログラムタイマー本体100から直接ケーブルLを引き出して電波受信ユニット300の端子台341に接続して電気的接続を行うようにしたり、電波受信ユニット300から直接ケーブルLを引き出してプログラムタイマー本体100の端子台146にケーブルLを接続して電気的接続を行うようにしたり、プログラムタイマー本体100から直接ケーブルLを引き出して電波受信ユニット300に直接ケーブルLを引き込んで電気的接続を行うようにしてもよい。
【0042】
プログラムタイマー本体100は、制御出力手動操作スイッチ104a,104b等の手動スイッチの操作を判定するスイッチ操作判定手段130と、外部に設けた人体検知センサーまたは呼出スイッチ等からの外部割込入力の有無を判定する外部割込入力判定手段131と、制御出力手動操作スイッチ104a,104b等の手動スイッチの操作または上記外部割込入力の判定に応じた出力状態を選択するとともに選択した出力状態を表示する出力選択・表示手段132と、スイッチ操作判定手段130、外部割込入力判定手段131、設定器200からの各出力に基づいて行なう内蔵スピーカー(スピーカ部102)、外部スピーカー、照明等の動作制御の判定や、スピーカから出力させるメロディ、チャイム音、アナウンス等の報知音声の選択等の判定を行う出力判定手段133と、出力判定手段133の判定結果を記憶する出力状態判定記憶手段134と、現在時刻を計時する時計手段135と、この出力判定手段133の判定結果及び時計手段135の計時出力に基づいて「回路1」の制御出力手段137、「回路2」の制御出力手段138、報知音声出力手段139、アナログ時計出力手段140(時計手段135とでアナログ時計部101を構成する)を制御する出力制御手段136とを基本構成として備えている。
【0043】
また、プログラムタイマー本体100の本体電源形成手段147は、交流電源入力手段143からの商用電源を入力としてプログラムタイマー本体100の各手段に電源を供給するとともに設定器200の設定器電源形成手段248、電波受信ユニット300の電波受信ユニット電源形成手段340にも電源を供給する。
【0044】
また、手動スイッチ操作表示手段141は、発光ダイオード等からなる制御出力状態表示器105a,105bを構成する。
【0045】
さらに、電波受信ユニット300からの信号の電圧を変換する信号電圧変換手段142と、電波受信ユニット300からの時刻コード形成パルス信号を受けて時刻コード化する時刻コード化手段126と、時刻コード化手段126から得られる時刻コードに基づいて時刻に変換する時刻データ生成手段127と、電波受信ユニット300からの電界強度及び電波信頼度の各信号に基づいて電波強度を判定して後述する設定器200の電波強度表示手段235aに電波強度を表示する表示制御手段を含む電波強度判定手段128と、時計手段135の現在時刻を修正する時刻修正手段148と、時刻コード化手段126や時刻データ生成手段127等の電波受信を制御し受信した標準時刻に基づいて時計手段135の現在時刻を修正する時刻修正指示を時刻修正手段148に与える電波受信制御手段129と、電波受信制御手段129の制御状態を記憶する電波受信動作制御状態記憶手段149とを備えている。
【0046】
設定器200は、報知数設定手段231a、報知音声信号番号設定手段231b、再生・録音・編集操作手段231cを含みモード切換スイッチ204及び各種設定スイッチ202を用いて時計設定、プログラム設定・呼出、報知音声信号の再生・録音・編集を行なうプログラム設定手段230aと、強制受信操作手段232a、受信確認操作手段232bを含み標準時刻電波受信時の電波受信処理を行なうプログラム設定手段230bと(以下、プログラム設定手段230a,230bを併せてプログラム設定手段230と称す)、プログラム設定手段230aで設定されたプログラムを記憶するプログラム記憶手段234と、電波強度表示手段235a、受信完了表示手段235b、受信ユニット接続状態表示手段235cを含んで時計・プログラム・電波受信状態等を表示する表示手段235と、プログラム設定手段230aの設定状態及びプログラム記憶手段234の記憶内容を表示手段235に表示するための表示制御手段238と、各種設定スイッチで構成されて時間に関する各種設定を行なう時計設定手段239と、時刻を計時する時計手段240と、複数の報知音声信号と各報知音声信号に対応した報知音声信号番号とを記憶する報知音声信号記憶手段241と、報知音声制御手段242を通して報知音声信号記憶手段241に報知音声信号を入力する報知音声入力手段243と、報知音声制御手段242を通して報知音声信号記憶手段241から呼び出した報知音声信号を報知音声に変換して出力する報知音声確認手段244(設定器スピーカー部211)と、プログラム記憶手段234のプログラムと時計手段240で発生する時刻とに基づいて所定の動作制御、報知音声信号(メロディ、チャイム音、アナウンス等)の選択判断をするプログラム判断手段245と、プログラム判断手段245の判断結果及びプログラムタイマー本体100の出力判定手段133の判定結果による制御や、モード切換スイッチ204の操作に応じて報知音声信号記憶手段241に記憶している報知音声信号の再生処理や、外部の報知音声アナログ信号をデジタル信号に変換して報知音声信号記憶手段241に記憶させる録音処理や、報知音声信号記憶手段241に記憶している報知音声信号の編集処理を制御する報知音声制御手段242と、時計手段240の現在時刻を修正する時刻修正手段233と、受信した標準時刻に基づいて時計手段240の現在時刻を修正する時刻修正指示を時刻修正手段233に与える電波受信制御手段246と、電波受信制御手段246の制御状態を記憶する電波受信制御記憶手段247と、設定器200の各手段に電源を供給する設定器電源形成手段248とを基本的な機能構成として備えている。
【0047】
電波受信ユニット300は、標準時刻信号を含む標準時刻電波を受信する電波受信手段331と、異なる周波数の標準時刻電波の中から受信する標準時刻電波を選択する周波数選択手段332と、受信した電波から標準時刻の時刻コードを形成するパルスを含む時刻コード形成パルスを生成する時刻コード形成パルス生成手段333と、時刻コード形成パルスのパルス幅を判定して時刻コード形成パルスの信頼度を判定する時刻コード形成パルス信頼度判定手段334と、電界強度表示手段335aと、電界強度表示手段335aに電界強度を表示する制御手段を含み受信する標準時刻電波の電界強度を判定する電界強度判定手段336と、受信周波数識別信号生成手段337と、電源状態判定手段338と、受信周波数表示手段335bと、時刻コード形成パルス信頼度表示手段335cと、電源状態表示手段335dと、信号電圧変換手段339と、電波受信ユニット300の各手段に電源を供給する受信ユニット電源形成手段340とを備えている。さらに、受信ユニット電源形成手段340には、外部から電源を供給される外部電源接続手段と、接続する外部電源を切り換える切換手段とを設けている。
【0048】
図1の構成では、プログラムタイマー本体100に時刻コード化手段126、時刻データ生成手段127、電波強度判定手段128を備えているが、設定器300に時刻コード化手段、時刻データ生成手段、電波強度生成手段を備えてもよい。
【0049】
さらに、プログラムタイマー本体100の時計手段135と設定器200の時計手段240との動作を同期させるために、プログラムタイマー本体100は時計手段135の信号を基に同期信号を出力する同期出力発生手段144を備えて、設定器200は同期出力発生手段144からの同期信号を判定する同期入力判定手段249と、時計手段240の信号を基に同期スタート信号を出力する同期スタート信号発生手段236と、設定器200がプログラムタイマー本体100に取り付けられたときにコネクタが接続されたことを判定するコネクタ接続判定手段237とを備えている。
【0050】
以下、プログラムタイマー本体100と設定器200との各時計手段の同期動作について詳述する。まず、設定器200がプログラムタイマー本体100に接続されると、設定器200ではコネクタ接続判定手段237の判定出力からプログラムタイマー本体100に接続されたことを判断する。その後、時計手段240による計時結果で30秒が経過した時点で、同期スタート信号発生手段236からプログラムタイマー本体100の同期出力発生手段144に対して同期スタート信号を送る。同期スタート信号を受けた同期出力発生手段144では、内蔵カウンタのカウント値を0にクリアし、その後は1分毎に同期信号を設定器200に対して送る。設定器200ではこの同期信号に応じて時計手段240の計時時刻を1分毎に修正する。以後、設定器200がプログラムタイマー本体100に対して接続されている間は上記修正動作が継続される。
【0051】
そして、設定器200では、制御出力手段137,138から外部機器への制御出力のオン動作の時刻をプログラムで設定するのであるが、制御出力手段137,138から外部機器への制御出力のオン動作のタイミングを、アナログ時計手段の計時時刻がプログラムでの設定時刻になったときに正確に一致させるためには、制御出力手段137,138から実際に制御信号が出力される時点より少し前に、設定器200のプログラム判断手段245からの出力をプログラムタイマー本体100に与える必要がある。そこで、プログラム判断手段245の出力をプログラムタイマー本体100に与えるのに要する時間ΔTは次のように設定される。
ΔT>t1+t2+t3
(t1:プログラムタイマー本体100で同期入力を検知するのに要する時間, t2:設定器200で同期入力を受け付けてから実際に出力を行うまでの処理時間, t3:プログラムタイマー本体100で同期入力を検知してから設定器200で実際に出力を行うまでに発生する設定器200の時計手段240とプログラムタイマー本体100の計時手段135との各計時時刻の互いのずれ)
なお、プログラムタイマー本体100及び設定器200は、水晶発振回路(例えば図15における水晶発振回路155)から与えられるサブクロックを同期入力としている。
【0052】
いま、例えばプログラムタイマー本体100及び設定器200が30ms毎に与えられる同期入力を2度受け付けたときに同期入力を検知するとすれば、同期入力を検知するのに要する時間t1は、30ms≦t1≦60msとなる。また、設定器200のプログラム判断手段245の内部処理時間をα(≦10ms)とすると、設定器200で同期入力を受け付けてから実際に出力を行うまでの処理時間t2は、30ms+α≦t2≦60ms+αとなる。さらに、毎正分(秒針が12を指すとき)から30秒を経過した時点で、1分毎に上述した時刻修正を行うとすれば、設定器200の時計手段240とプログラムタイマー本体100の時計手段135との計時時刻ずれt3は、−5ms≦t3≦5msとなる。ここで、5msは、プログラムタイマー本体100の水晶発振回路を構成する水晶振動子の発振誤差の最大値である。
【0053】
以上から、ΔT>125msとなる。よって本実施形態では、制御出力手段137,138から外部機器への制御出力をオンさせるプログラムの設定時刻に対して、設定時刻の500ms前に設定器200のプログラム判断手段245からプログラムタイマー本体100に出力を与えるようにしている。
【0054】
次にプログラムタイマーの各種設定について説明する。設定器200は、図4に示すように、表示部201における表示状態の切換や、報知音声信号記憶手段241に記憶した報知音声信号の発生プログラムを含む制御プログラムの設定や、その制御プログラムに基づいたプログラムの実行や、録音・再生・編集等のモードの切換を行うモード切換スイッチ204を備えている。
【0055】
また、本実施形態のプログラムタイマーでは、外部機器を異なるプログラムで各々動作制御する2つの制御出力手段137,138を備えており、設定器200では、それぞれの制御出力手段137,138の出力制御を行う制御プログラムの設定、確認、変更を行えるようにしている。また、以下の説明ではそれぞれの制御出力手段137,138による制御可能な2つの回路をそれぞれ「回路1」,「回路2」と呼ぶ。
【0056】
モード切換スイッチ204は、表示器の左側方に設けられ、上下方向にスライド操作されるスライドスイッチ204aを用いて構成され、スライドスイッチ204aのスライド位置によって各種モードを選択している。このモード切換スイッチ204では、(1)時刻表示部201aで時刻表示(曜日、時、分等を表示)を行わせる通常(時刻表示)モードと、(2)年月日または時分秒を表示させるとともに年月日または時分秒を設定・変更させる時計調整モードと、(3)「回路1」の週間プログラムを設定するために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける「回路1」週間プログラム設定モードと、(4)「回路1」の週間プログラムの設定内容の確認・変更あるいは設定内容の取消を行うために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける「回路1」週間プログラム呼出モードと、(5)「回路1」の休日プログラムを設定するために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける「回路1」休日プログラム設定モードと、(6)「回路1」の休日プログラムの設定内容の確認・変更あるいは設定内容の取消を行うために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける「回路1」休日プログラム呼出モードと、(7)「回路2」の週間プログラムを設定するために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける「回路2」週間プログラム設定モードと、(8)「回路2」の週間プログラムの設定内容の確認・変更あるいは設定内容の取消を行うために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける「回路2」週間プログラム呼出モードと、(9)「回路2」の休日プログラムを設定するために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける「回路2」休日プログラム設定モードと、(10)「回路2」の休日プログラムの設定内容の確認・変更あるいは設定内容の取消を行うために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける「回路2」休日プログラム呼出モードと、(11)デジタル信号で記憶した報知音声信号(チャイム音、メロディ、アナウンス)の再生、アナログ信号の報知音声信号をデジタル信号に変換して記憶する録音、デジタル信号で記憶した報知音声信号の編集、報知音声信号記憶手段241に記憶した複数の報知音声信号間の出力レベルの調整を行うために必要な表示とスイッチの操作を受け付ける再生・録音・編集モードとのモード切換を行う。
【0057】
そして、各種設定用スイッチ202a〜202sは、各モードにおいて各々の機能に割り付けられるのであるが、設定器200をプログラムタイマー本体100に取り付けた状態において、上記(1)通常(時刻表示)モードで、受信曜日確認スイッチがスイッチ202aに割り付けられ、強制受信設定スイッチがスイッチ202bに割り付けられる。
【0058】
また、スイッチ202m〜スイッチ202rは、上下方向でシーソ動作が自在な押しボタンとこの押しボタンの操作でオン・オフされる2個のスイッチとで構成されて、プログラム設定手段230内では押しボタンの上側を押すと1ずつ加算され、逆に下側を押すと1ずつ減算されて、押しボタンを押し続けると連続的に加算あるいは減算され、その加算値、減算値に応じた処理を行なう。また、スイッチ202a〜202iは、押しボタンとスイッチとから構成される周知のプッシュスイッチである。これらのスイッチは、プリント基板に実装されている。
【0059】
以下、標準時刻に基づいて時計手段135,240の現在時刻を修正する動作について図6(a)〜(d)に基づいて説明する。
【0060】
まず、日本標準時を高精度で伝える長波は、独立行政法人情報通信研究機構で運用している電波であり、独立行政法人情報通信研究機構では、標準電波と呼んでいるが、本発明の説明においては、時刻情報を含んだ電波であることを明確に表現するため、標準時刻電波と呼ぶ。この標準時刻電波は、福島長波局(おおたかどや山)から40KHzの周波数で、九州局(はがね山)から60KHzの周波数で送信されている。この標準時刻電波は、長波局からの距離によって変わるとともにアンテナの設置場所(例えば、地形、建物など)や、天候や、電離層の状態の影響、および電力の鉄塔、高圧線、テレビやラジオの送信塔、電車の架線などからの電界あるいは磁界の影響を受けるとともに、航空機、電車、自動車などの運行によって遮断されたり、あるいは反射される。
【0061】
このような標準時刻電波を電波受信手段331で受信する場合には、航空機、電車、自動車、工場、オフィスの電子機器等から発生する標準時刻電波の周波数に近い電波ノイズも同時に取り込むので、電波受信手段331における電気信号には、標準時刻電波による電気信号だけでなく、標準時刻電波の周波数に近い電波ノイズによる電気信号、一部欠けた電気信号などがあり、そのレベルも強い電気信号、弱い電気信号がある。
【0062】
そして、時刻コード形成パルス生成手段333は、標準時刻電波から標準時刻の時刻コードを形成するパルスを含む時刻コード形成パルスを生成し、この時刻コード形成パルスは、信号電圧変換手段339、端子台341,146、信号電圧変換手段142を介して、プログラムタイマー本体100の時刻コード化手段126に入力される。
【0063】
時刻コード化手段126は、時刻コード形成パルスを標準時刻の時刻コードとし、時刻データ生成手段127は、この標準時刻の時刻コードから標準時刻を生成し、電波受信制御手段129は、生成された標準時刻に基づいて、時計手段135の現在時刻を修正する指示を時刻修正手段148に与え、時刻修正手段148はこの指示にしたがって時計手段135の現在時刻を修正する。
【0064】
さらに、上記生成された標準時刻は、コネクタ145,229を介して設定器200の電波受信制御手段246に入力され、電波受信制御手段246は、生成された標準時刻に基づいて、時計手段240の現在時刻を修正する指示を時刻修正手段233に与え、時刻修正手段233はこの指示にしたがって時計手段240の現在時刻を修正する。
【0065】
また、時刻コード化手段126での時刻コード化状態、時刻データ生成手段127での時刻データ生成状態は、電波受信動作制御状態記憶手段149に記憶される。
【0066】
上記現在時刻修正動作は、自動受信動作または強制受信操作によって行われ、自動受信動作時には、標準時刻電波を電波受信手段331で定期的に受信し、電波受信制御手段129は、電波受信動作制御状態記憶手段149に記憶されている時刻コード化状態が、生成された時刻コード形成パルスを標準時刻の時刻コードとする状態であれば、この時刻コードから生成された標準時刻に基づいて時計手段135の現在時刻を修正する指示を時刻修正手段148に与え、電波受信制御手段246も時計手段240の現在時刻を修正する指示を時刻修正手段233に与える。
【0067】
また、強制受信時には、強制受信設定スイッチ202bを手動操作すると、標準時刻電波を電波受信手段331で強制的に受信する。そして、電波受信制御手段129は、時刻コード化手段126に、この強制受信によって生成された時刻コード形成パルスを標準時刻の時刻コードとする時刻コード化を試行させ、この時刻コードから生成された標準時刻に基づいて時計手段135の現在時刻を修正する指示を時刻修正手段148に与え、電波受信制御手段246も時計手段240の現在時刻を修正する指示を時刻修正手段233に与える。
【0068】
図6(a)〜(d)は、本発明の実施例のプログラムタイマーの標準時刻電波から時刻コード形成パルスを生成するまでの概略信号波形を示す図である。長波局からは、マーカー(M)及びポジションマーカー(P0〜P5)としてパルス幅0.2s±5msの標準時刻電波、2進数の0としてパルス幅0.8s±5msの標準時刻電波、2進数の1としてパルス幅0.5ms±5msの標準時刻電波が40KHz又は60KHzの周波数の搬送波で送信される。図6(a)〜(d)では長波局の標準時刻の時刻コードが25分の例を示す。
【0069】
図6(a)は、長波局における標準時刻電波を示し、長波局の送信出力が決まっているので、標準時刻電波の強さは一定である。
【0070】
図6(b)は、電波受信手段331で受信した標準時刻電波により得られた電気信号波形である。電波受信手段331の電気信号波形は、信号レベルのノイズを含む電気信号波形(0秒〜1秒)、うねりを含む電気信号波形(1秒〜2秒)、幅の狭いノイズを含む電気信号波形(2秒〜3秒)、低レベルのノイズを含む電気信号波形(3秒〜4秒)、弱い標準時刻電波による電気信号波形(4秒〜5秒)、強い標準時刻電波による電気信号波形(5秒〜6秒)、高レベルのノイズを含む電気信号波形(6秒〜7秒)、信号が欠けた標準時刻信号波形(7秒〜8秒)などを合わせたものとなる。
【0071】
図6(c)は、電波受信手段331の電気信号波形をゲインコントロールして全波整流し、包絡線検波した後にデコーダ回路に入力したデコーダ回路の出力波形で、時刻コードを反転させた矩形パルスを含んだ電気信号波形である。このデコーダ回路では、48dB以上110dB以下の電気信号波形であって、0.1sより長く、且つ0.3sより短いパルス幅の電気信号波形はマーカー(M)またはポジションマーカー(P0〜P5)として認識し、0.35sより長く、且つ0.55sより短いパルス幅の電気信号波形は2進数の1として認識し、0.65sより長く、且つ0.85sより短いパルス幅の電気信号波形は2進数の0として認識する。また、パルスの立ち上がりが1秒間隔でない電気信号波形、幅の狭い電気信号波形、低レベルの電気信号波形のノイズは無視する。
【0072】
上記電波受信手段331の電気信号波形(図6(b))から時刻コードを反転した矩形パルスを含んだ電気信号波形(図6(c))の形成までは、時刻コード用受信ICにより行われる。この受信ICは、時刻コードの矩形パルスのパルス幅又はパルスの立上り間隔を確認する機能を備えていて、ノイズ又は電界強度の変化による不適切な矩形パルスはデコーダ回路から出力されない。
【0073】
図6(d)は、デコーダ回路の出力波形を反転させて生成した時刻コードパルスを信号電圧変換した後の時刻コード形成パルスである。この時刻コード形成パルスは、標準時刻電波の伝送による遅れ、電気信号波形のゲインコントロールのための電子回路の立上り特性による遅れ、ゲインコントロール後の電気信号波形を検波して矩形パルスにする電子回路の立上り特性による遅れ等により、長波局の標準時刻電波の立上りに比べて僅かに遅れを生じるが、本発明では、この僅かな遅れについては言及しない。
【0074】
図4は、設定器200をプログラムタイマー本体100に取り付けた状態において、上記(1)通常(時刻表示)モードでの表示部201の状態を示しており、表示部201には、時刻表示部201a、曜日表示部201bに表示される現在時刻(時刻、曜日)の他に、ユニット接続状態表示部201c、電波強度表示部201d、受信完了表示部201eが表示される。
【0075】
受信ユニット接続状態表示部201cは、電波受信ユニット300が正しく接続されてプログラムタイマー本体100から正常に電源が供給され、且つ電波受信ユニット300から正常に信号が送出されているときに点灯表示する。さらに、誤結線又は未結線等の接続状態が異常なときや、電波受信ユニット300からの信号が異常なときや、電波受信ユニット300からの信号がないときには2Hzで点滅する。この受信ユニット接続状態表示部201cは、図1において、受信ユニット接続状態表示手段235cに相当し、電波受信制御手段246は、電波受信ユニット接続状態判定手段を具備して表示制御を行う。
【0076】
電波強度表示部201dは、電波受信ユニット300からの電界強度及び電波信頼度の各データを基に電波状態を4段階に判定して、その判定結果に応じて3本のバーで表示する。電波状態が最も良い場合はバーが3本点灯し、中レベルの場合はバーが2本点灯し、小レベルの場合はバーが1本点灯し、最も悪い場合は点灯しない。図1において、この電波強度表示部201dは電波強度表示手段235aに相当しており、電波強度判定手段128は、電界強度判定手段336で判定した電界強度と、時刻コード形成パルス信頼度判定手段334で判定した時刻コード形成パルスの信頼度とに基づいて電波強度を判定し、電波受信制御手段246は、電波強度表示手段235に電波強度を表示させる。
【0077】
受信完了表示部201eは、強制受信操作または自動受信動作時に電波受信ユニット300で受信した標準時刻電波から標準時刻信号を得ることができ、標準時刻に基づいて時計手段の現在時刻を修正することができたときに点灯し、標準時刻の取得ができず時刻が修正できないときに消灯する。また、強制受信設定スイッチ202bを押すと、受信完了表示部201は点滅する。この受信完了表示部201eは、図1において、受信完了表示手段235bに相当し、電波受信制御手段246は、現在時刻の修正が成功している場合に受信完了状態を表示する受信状況判定手段を具備して表示制御を行う。
【0078】
さらに、図7は、標準時刻電波を受信して時計手段の現在時刻を修正した曜日を表示する受信曜日確認中の表示部201を示す図である。設定器200をプログラムタイマー本体100に取り付けた状態において、モード切換スイッチ204を通常(時刻表示)モードに切り換え、受信曜日確認スイッチ202aを押すと、当日より一週間前までの間で、標準時刻電波から標準時刻信号が得られて標準時刻に基づいて時計手段の現在時刻を修正することができた曜日(曜日表示部201b)が受信曜日確認中表示部201fとともに1Hzで点滅して表示される。この曜日の点滅表示は、受信曜日確認スイッチ202aを押してから所定時間(例えば30秒間)のみ行い、この所定の時間を過ぎると現在の曜日の表示に戻る。また、この曜日を点滅して表示しているときに受信曜日確認スイッチ202aを押すと、点滅している曜日が消灯して現在時刻の現在の曜日が点灯する。この受信曜日確認動作は、図1において、電波受信制御記憶手段247に標準時刻電波を受信して時計手段の現在時刻を修正した受信曜日を記憶し、受信確認操作手段232bによって操作されて表示手段235にその受信曜日を表示し、電波受信制御手段246によって制御される。
【0079】
また、図1における周波数選択手段332によって、搬送波周波数が40KHz又は60KHzの標準時刻電波のうちいずれの電波を受信するか選択できる。さらに、受信周波数識別信号生成手段337によって選択した周波数に応じた信号が生成され、受信周波数表示手段335bには選択した周波数が表示される。本実施形態では、40KHz受信表示LED306a、60KHz受信表示LED306bのうちいずれかのLEDが点灯する。
【0080】
また、時刻コード形成パルス信頼度判定手段334によって判定された時刻コード形成パルスの信頼度は、時刻コード形成パルス信頼度表示手段335cに表示される。本実施形態では、信頼度が一定値以上であれば図2に示す信頼度表示LED308が点灯する。
【0081】
また、受信ユニット電源形成手段340に接続された外部電源の状態は電源状態判定手段338で判定され、電源状態表示手段335dに表示される。本実施形態では、動作可能な電源状態であれば図2に示す電源状態表示LED310が点灯する。
【0082】
図8は、プログラムタイマーの動作を制御するプログラムのメインルーチンの一部を示すフローチャートであり、初期処理(ステップS1)、停電モード処理(ステップS2)、アナログ時計処理(ステップS3)、電波受信処理(ステップS4)、手動スイッチ制御(ステップS5)等で構成されている。
【0083】
ステップS1の初期処理では、内部のレジスタ等の状態を初期状態にリセットする。
【0084】
ステップS2の停電モード処理では、商用電源の停電時に、停電補償用電池による動作に切り替える。
【0085】
ステップS3のアナログ時計制御では、定期的に報知音声記憶更新コマンドを設定器制御回路253から報知音声制御回路273に送出する処理をしている。
【0086】
ステップS4の電波受信処理では、電波受信ユニット300で受信した標準時刻電波に基づいて、時計手段135,240の現在時刻を修正する。
【0087】
ステップS5の手動スイッチ制御では、プログラムタイマー本体100のスイッチ操作判定を行う。
【0088】
図9は、プログラムタイマー本体100におけるステップS4の電波受信処理を示すフローチャートである。まず、電波受信機能付であるか否かを判定する(ステップS10)。本実施形態では、電波受信ユニット300がプログラムタイマー本体100に接続されており、電波受信機能付であると判定されるが、電波受信ユニット300が接続されていない場合は電波受信機能付でないと判定されて、処理は終了する。
【0089】
電波受信機能付であると判定された場合、電波受信ユニット300から送信された時刻コード形成パルスに基づいて検波データ処理を行い(ステップS11)、次に電波受信ユニット300からの電界強度及び電波信頼度の各信号に基づいて電波強度を判定する電波強度データ処理を行い(ステップS12)、次に電波受信ユニット300がプログラムタイマー本体100に正しく接続されているか否か、電波受信ユニット300からの信号が正常か否かを判定する受信ユニット接続状態検査を行って(ステップS13)、本処理を終了する。
【0090】
図10は、プログラムタイマー本体100におけるステップS11の検波データ処理を示すフローチャートである。まず、ノイズ防止タイマーが動作中であるか否かを判定する(ステップS20)。このノイズ防止タイマーは、電波受信ユニット300から送信された時刻コード形成パルスの立ち上がりから900msの間に入力された信号は無視するもので、ノイズ防止タイマーが動作中であれば、本処理は終了する。ノイズ防止タイマーが動作中でなければ、現状のフェイズ1の動作に応じて各動作に移行する(ステップS21)。
【0091】
以下、フェイズ1の動作について、図11の200msのパルス波形を用いて説明する。まず、指示待ち(初期値)状態であればパルスオフ待ちに移行して(ステップS22)(この状態は、図11中のaに示される)、本処理を終了する。
【0092】
パルスオフ待ち状態であれば、パルスオフであるか否かを判定する(ステップS23)。パルスオフでなければ本処理を終了する。パルスオフであれば(この状態は、図11中のbに示される)、パルスオン待ちに移行して(ステップS24)本処理を終了する。
【0093】
パルスオン待ち状態であれば、パルスオンであるか否かを判定する(ステップS25)。パルスオンでなければ(この状態は、図11中のcに示される)、本処理を終了する。パルスオンであれば(この状態は、図11中のdに示される)、パルス計測中に移行し(ステップS26)、パルス長計測を開始して(ステップS27)、本処理を終了する。
【0094】
パルス計測中状態であれば、パルスオフであるか否かを判定する(ステップS28)。パルスオフでなければ本処理を終了する(この状態は、図11中のeに示される)。パルスオフであれば(この状態は、図11中のfに示される)、パルスオン待ちに移行して(ステップS29)、パルス長の判定を行う(ステップS30)。このパルス長の判定は、200ms±100ms、500ms±100ms、800ms±100msであればOKであり、上記範囲以外であればNGであり、パルス長の判定がOKの場合は、パルス間隔判定を行い(ステップS31)、パルス長の判定がNGの場合は、本処理を終了する。
【0095】
パルス間隔の判定は、パルスの立ち下がりから1800msの間、パルス間隔チェッカを動作させ、1800msの範囲外で次のパルスの立ち下がりが発生した場合(NG)、後述するブロックワークバッファBBを初期化する(ステップS32)。
【0096】
そして、ブロックワークバッファBBを初期化した後、あるいはパルス間隔の判定において1800msの範囲内で次のパルスの立ち下がりが発生した場合(OK)、データ分析処理を行い(ステップS33)、ノイズ防止タイマをスタートさせて(ステップS34)、本処理を終了する。
【0097】
なお、図11中のチェック間隔T1は数msである。
【0098】
次に、図12(a)〜(i)に、自動受信時における時刻コード化手段126,時刻データ生成手段127でのステップS33のデータ分析処理の流れを示す。まず、分位置が確定するまでは、60桁のブロックバックバッファBBに順番にデータを格納する(図12(a))。マーカMが2回連続し、且つ2回目のマーカMの9秒後にマーカMが発生して分位置が確定した時点で、分データのみを1段目バッファFBに転送する(図12(b))。
【0099】
次に、1段目バッファFBに続きのデータを格納する(図12(c))。
【0100】
次に、1段目バッファFBのデータが完成した時点でデータを数値化し、受信バッファRBへ格納する(図12(d))。
【0101】
次に、受信バッファRBのデータにあり得ない数値があるか否かを調べて、正当性をチェックし、正当なデータであれば1分桁上げを行う(図12(e))。
【0102】
次に受信バッファRBのデータを比較用バッファCBに格納する(図12(f))。
【0103】
そして、次の1分間のデータについて上記図12(a)〜(d)の処理を実施し、受信バッファRBのデータと比較用バッファCBのデータとを比較し(図12(g))、比較結果が一致すれば、受信バッファRBのデータの通算日から月日を算出して、通信用バッファABに格納し(図12(h))、前回、設定器200に送信した時刻に対して「時」または「日」または「月」または「年」が変わっているときのみ、通信用バッファABのデータを1分桁上げし、次の0秒のタイミングで設定器200にデータを送信する(図12(i))。
【0104】
自動受信時においては上記動作を毎分繰り返し行う。
【0105】
さらに、図13(a)〜(g)に、強制受信時におけるステップS33のデータ分析処理の流れを示す。まず、分位置が確定するまでは、60桁のブロックバックバッファBBに順番にデータを格納する(図13(a))。マーカMが2回連続し、且つ2回目のマーカMの9秒後にマーカMが発生して分位置が確定した時点で、分データのみを1段目バッファFBに転送する(図13(b))。
【0106】
次に、2段目バッファSBに続きのデータを格納する(図13(c))。
【0107】
次に、2段目バッファSBにマーカMが格納された時点で、1段目バッファFBと2段目バッファSBの有効/無効を判定し、2段目バッファSBが有効であれば2段目バッファSBのデータを1段目バッファFBに格納する(図13(d)。
【0108】
次に、上記図13(d)の処理を繰り返し、1段目バッファFBのデータが完成した時点でデータを数値化し、受信バッファRBへ格納する(図13(e))。
【0109】
次に、受信バッファRBのデータにあり得ない数値があるか否かを調べて、正当性をチェックし、正当なデータであれば1分桁上げを行う(図13(f))。
【0110】
次に受信バッファRBのデータを比較用バッファCBに格納し、受信バッファRBに比較用のデータが完成するまで0秒のタイミング毎に分の桁上げを行う(図13(g))。
【0111】
そして、次の1分間以降のデータについて上記図13(a)〜(e)の処理を実施する。
【0112】
次に、受信バッファRBのデータと比較用バッファCBのデータとを比較し(図13(h))、比較結果が一致すれば、受信バッファRBのデータの通算日から月日を算出して、通信用バッファABに格納し(図13(i))、通信用バッファABのデータを1分桁上げし、次の0秒のタイミングで設定器200にデータを送信する(図13(j))。
【0113】
なお、強制受信開始から15分経過しても通信用バッファABにデータがない場合は、受信動作を強制的に終了させる。
【0114】
図14は、事務所などにプログラムタイマーを設置し、このプログラムタイマーの制御により工場C内の制御盤520を介した照明530の点灯制御(照明用の電源は分電盤510から供給される)、あるいは報知音声信号増幅装置400を介してスピーカ部500から始業、終業及び休み時間などを知らせるチャイム音、あるいは休み時間などのBGMとして流すメロディーの発生制御を行う一構成例を示している。プログラムタイマー本体100及び設定器200、報知音声信号増幅装置400を事務所A内に設置し、事務所Aの出入口には人体感知センサ410、呼出スイッチ420を設定して来客検知を行なう。
【0115】
また、別事務所B内には電波受信ユニット300が配置され、ケーブルLを介して事務所A内のプログラムタイマー本体100の端子台TBAに接続されており、標準時刻電波の標準時刻信号により時刻修正を行う。別事務所B内のスピーカ部600からの報知音声出力は、プログラムによる設定時間だけでなく、人体感知センサ410、呼出スイッチ420の無電圧接点出力による外部割込み制御によってもオン・オフされる。
【0116】
図14のシステム説明図では、電波受信ユニット300を別事務所Bに設置しているが、本実施形態の電波受信ユニット300は、プログラムタイマー本体100の近傍や建物の屋外の側壁に取り付けできるように防雨構造としている。
【0117】
次に、図15〜図17は、図1のプログラムタイマーの概略構成を具体回路で表したもので、図15にプログラムタイマー本体100の具体回路構成、図16に設定器200の具体回路構成、図17に電波受信ユニット300の具体回路構成を各々示す。
【0118】
プログラムタイマー本体100−設定器200間はコネクタCN6a−CN6b(コネクタ109−207)を介して接続され、設定器200−電波受信ユニット300間は端子台TB2−TB3(端子台146−341)を介して接続される。
【0119】
プログラムタイマー本体100は、電源基板100a、制御基板100b、スイッチ基板100cからなり、電源基板100a−制御基板100b間はコネクタCN3a−CN3bで接続され、制御基板100b−スイッチ基板100c間はコネクタCN4a−CN4b、コネクタCN5a−CN5bで接続される。
【0120】
電源基板100aは、本体電源回路150、報知音声信号増幅回路165、リレー駆動回路169、受信回路171、報知音声信号ジャック173を実装し、コネクタCN7、CN8を介してトランス151の両端に接続している。
【0121】
制御基板100bは、本体信号電源回路152、停電補償用電池153、本体制御回路154、水晶発振回路155、テスト周波数発振回路157、本体/設定器切換回路158、液晶160、キーマトリクス163、報知音声増幅回路164、増幅回路(マイク)168、本体I/O部172、リセット回路174を実装し、アナログ時計部159が接続している。
【0122】
スイッチ基板100cは、手動出力切換スイッチ159、マイク信号入力ジャック167、リレー出力中表示回路170を実装している。
【0123】
設定器200は、設定器基板200a上に実装された設定器電源回路250、停電補償用電池251、報知音声録音再生回路252、設定器制御回路253、本体/設定器切換回路254、クロック発振回路255,267,274、リセット回路256、テスト周波数発振回路257、液晶261、記憶回路262、操作部265、キーマトリクス266、増幅回路269、キー受付音発振回路271、設定器I/O部272、報知音声制御回路273と、録音信号入力ジャック268と、コネクタCN7を介して設定器基板200aに接続された設定器内蔵スピーカ270とを備える。
【0124】
電波受信ユニット300は、受信ユニット電源回路350と、電波受信制御回路351と、バーアンテナ352と、電波受信回路353と、通信回路354と、リセット回路355と、クロック発振回路356と、受信周波数表示LED306(306a,306b)、電界強度表示LED307、時刻コード形成パルス信頼度表示LED308とを受信ユニット基板300a上に実装している。
【0125】
まず、プログラムタイマー本体100について説明する。本体電源回路150は、商用電源からの電源を後述する各回路に供給するもので、商用電源を降圧するトランス151の出力を整流平滑する整流平滑回路及びさらに降圧する降圧回路とで構成され、本体信号電源回路152等の各回路、設定器200の設定器電源回路250、電波受信ユニット300の受信ユニット電源回路350にも電源を供給している。
【0126】
本体信号電源回路152と設定器200の設定器電源回路250には、停電時などにおける非常電源として、ニッケル・水素電池などの停電補償用電池153,251を接続しているが、この停電補償用電池153,251の充放電は図示しない充放電切換回路で各々切り換えられる。つまり、充放電切換回路は、商用電源供給時には本体電源回路150の出力で停電補償用電池153,251を充電し、プログラムタイマー本体100に設定器200、電波受信ユニット300が取り付けられた状態で停電した時には、プログラムタイマー本体100の停電補償用電池153を外部電池として設定器電源回路250、受信ユニット電源回路350に電源供給する。なお、設定器200においては、プログラムタイマー本体100の停電補償用電池153が消耗すると自器の停電補償用電池251から電源供給を行なう。また、設定器200をプログラムタイマー本体100から取り外した場合は、充放電回路によって自器の停電補償用電池251から電源供給を行なうように動作する。
【0127】
さらに、停電補償用電池153にはコネクタCN1aが接続されており、このコネクタCN1aは、設定器電源回路250及び受信ユニット電源回路350の各入力に接続されたコネクタCN1b,CN1cに接続可能で、停電補償用電池153を、設定器電源回路251または受信ユニット電源回路350に外部電池として容易に接続できるようにしている。例えば、設定器200の消費電力が大きくなる再生・録音・編集モード時にはCN1a,CN1cを介してプログラムタイマー本体100の停電補償用電池153から設定器電源回路250に電源供給する。さらに、電池切れを検出するために本体信号電源回路152、設定器電源回路250には電池電圧の検出回路を設けており、この電池容量のチェック時にも充放電切換回路を動作させる。
【0128】
本体制御回路154は、中枢的な機能を果たす1つのマイクロコンピュータにプログラムタイマー本体100の制御機能と設定器200のの制御機能との2つの制御機能を内蔵しているため、本体制御機能として使用する場合と設定器制御機能として使用する場合とを切換える本体/設定器切換回路158をマイクロコンピュータの周辺構成として備える。さらに、本体制御回路用クロックを発振する水晶発振回路155、テスト周波数発振回路157、起動時などに本体制御回路154をリセットするリセット回路174も同様にマイクロコンピュータの周辺構成として備え、本体制御回路154はチャイム音などの鳴動制御、外部機器の制御またはアナログ時計部159の駆動制御等の信号処理を行う。
【0129】
また、本体制御回路154は液晶駆動回路156を内蔵しており、手動出力切換スイッチ159(制御出力手動操作スイッチ104a,104b)の操作または外部割込入力の判定による出力の選択状態や、各プログラムの内容等を液晶160に表示する。
【0130】
また、本体制御回路154には、各スイッチの操作入力や、設定器200、電波受信ユニット300、外部機器からの入力信号が与えられる。例えば、手動出力切換スイッチ159(制御出力手動操作スイッチ104a,104b)、アナログ時計調整スイッチ104cの操作入力や、設定器200の各スイッチからの入力信号や、手動出力切換スイッチ159によって外部機器を動作させたり報知音声を出力させるか否かを選択する外部割込出力選択スイッチからの入力信号や、報知音声の鳴動可否及びメロディ番号の選択を行なうメロディ選択スイッチの入力信号や、人体検知センサー410や呼び出しボタン420等の外部機器の無電圧接点出力に応じた外部割込入力信号や、外部割込入力信号に応じてメロディ番号の選択を行なう外部割込メロディ選択スイッチの入力信号等である。なお、外部割込出力選択スイッチ、メロディ選択スイッチ、外部割込メロディ選択スイッチは、プログラムタイマー本体100の内部に設けてある。また、スイッチ基板100cからの入力はキーマトリクス163を介して入力され、キーマトリクス163はマイクロコンピュータの周辺構成として備えている。
【0131】
また、本体制御回路154は、手動出力切換スイッチ159(制御出力手動操作スイッチ104a,104b)、アナログ時計調整スイッチ104cの操作状態、外部割込入力の判定状態、メロディ選択スイッチ、外部割込出力選択スイッチ、外部割込メロディ選択スイッチの各設定状態を記憶する記憶回路162と、本体I/O部172と設定器I/O部272とを介して設定器200との間の通信を行う通信回路161とを内蔵している。
【0132】
さらの、この通信回路161は、電波受信ユニット300に備えた通信回路354との間で通信を行い、時刻コード形成パルス、時刻形成パルス信頼度、電界強度を示す信号を受信する。この通信回路161には、電波受信ユニット300から送られてくる電気信号の電圧を変換する信号電圧変換手段142を含んでいる。
【0133】
また、プログラムタイマー本体100には、設定器200の報知音声録音再生回路252からの報知音声信号を増幅して各種のチャイム音あるいはメロディ等の報知音声を増幅する報知音声増幅回路164を備え、報知音声増幅回路164は報知音声信号増幅回路165に接続し、報知音声信号増幅回路165はコネクタCN2を介して内蔵スピーカ166に接続している。
【0134】
さらには、マイクからのマイク音声信号は、マイク信号入力ジャック167、増幅回路(マイク)168を介して報知音声信号増幅回路165に入力しており、報知音声信号増幅回路165の出力は、内蔵スピーカ166とともに端子台TB1の外部スピーカ出力端子に接続しており、外部スピーカ出力端子にスピーカ部600等の外部スピーカを接続して報知音声を出力することができる。
【0135】
プログラムタイマー本体100が回路1,回路2の各外部機器を制御する制御出力を発生するために備えるリレー駆動回路169は、2巻線タイプのラッチングリレーからなるリレーと、本体制御回路154の制御に応じてリレーの駆動制御を行うリレー駆動制御回路とで構成され、その制御出力は端子台TB1から出力される。また、本体制御回路154には、2巻線タイプのラッチングリレーではなく1巻線タイプのステイブルリレーが使用できるようにステイブルリレー駆動手段を備えている。
【0136】
また、手動出力切換スイッチ159(制御出力手動操作スイッチ104a,104b)の操作によるリレー駆動回路169の状態を表示する発光ダイオード等からなるリレー出力中表示回路170を備える。
【0137】
また、駆動源としてモーターを備えたアナログ時計159を駆動するアナログ時計駆動回路171は、モーターを駆動制御するモーター駆動回路からなる。
【0138】
なお、本体電源回路150と本体信号電源回路152とにより図1に示す本体電源形成手段147を構成し、液晶駆動回路156と液晶160により出力選択・表示手段132を構成し、記憶回路162により出力判定状態記憶手段134を構成し、本体制御回路154により時刻コード化手段126、時刻データ生成手段127、電波強度判定手段128、電波受信制御手段129、スイッチ操作判定手段130、外部割込入力判定手段131、出力選択・表示手段132、出力判定手段133、出力判定状態記憶手段134、時計手段135、出力制御手段136、信号電圧変換手段142、同期出力発生手段144、時刻修正手段148、電波受信動作制御状態記憶手段149を構成し、報知音声増幅回路164、報知音声信号増幅回路165、内蔵スピーカ166により報知音声を発生する報知音声出力手段139を構成し、リレー駆動回路169により制御出力手段137、制御出力手段138を構成し、リレー出力中表示回路170により手動スイッチ操作表示手段141を構成し、アナログ時計駆動回路171によりアナログ時計手段140を構成し、コネクタCN3aによりコネクタ145を構成し、端子台TB2により端子台146を構成している。
【0139】
次に、設定器200について説明する。設定器制御回路253は、中枢的な機能を果たす1つのマイクロコンピュータにプログラムタイマー本体100の制御機能と設定器200の制御機能との2つの制御機能を内蔵しているため本体制御機能として使用する場合と設定器制御機能として使用する場合とを切換える本体/設定器切換回路254をマイクロコンピュータの周辺構成として備える。さらに、クロック発振回路255、起動時などに設定器制御回路253をリセットするリセット回路256、テスト周波数発振回路257も同様にマイクロコンピュータの周辺構成として備える。
【0140】
さらに、設定器制御回路253は、操作部265(スイッチ202、モード切換スイッチ204)の操作状態を記憶する記憶回路258を内蔵するとともに、本体I/O部172と設定器I/O部272とを介してプログラムタイマー本体100との間の通信を行う通信回路259を内蔵している。
【0141】
また、設定器制御回路253の入力部としてキーマトリックス266を備え、このキーマトリックス266は操作部265に接続される。
【0142】
さらに、設定器200は、報知音声記憶部263に記憶したチャイム音やメロディやアナウンス等の複数の報知音声信号の再生、録音、編集や、報知音声信号間の出力レベルを調整するために記憶回路262に記憶した報知音声信号を呼び出して報知音声録音再生回路252へ出力する制御等の中枢的な機能を果たすマイクロコンピューターからなる報知音声制御回路273を備えており、その周辺回路としてクロック発振回路267,274と上述のリセット回路256とを設けている。
【0143】
記憶回路262は、複数の報知音声信号を記憶する報知音声記憶部263と、操作部265によって設定されたプログラムを記憶するプログラム記憶部264とから構成される。
【0144】
また、報知音声を外部機器から録音する場合は、設定器200の録音信号入力ジャック268から入力された報知音声信号が増幅回路269を介して報知音声録音再生回路252に入力され、報知音声録音再生回路252から報知音声制御回路273を介して報知音声記憶部263に記憶されることで行なわれる。
【0145】
また、報知音声の再生時には、報知音声記憶部263に記憶した報知音声信号を呼び出して、報知音声制御回路273、報知音声録音再生回路252を介して設定器内蔵スピーカ270から報知音声を出力する。
【0146】
また、キー受付音発振回路271を備えて、操作部265の操作に伴うキーマトリックス266動作時に受付音をスピーカー270から出力し、誤操作した場合には警報音をスピーカー270から出力するようになっている。
【0147】
なお、設定器制御回路253により図1に示すプログラム設定手段230a,230b、時刻修正手段233、表示制御手段238、時計設定手段239、時計手段240、報知音声制御手段242、プログラム判断手段245、電波受信制御手段246、同期入力判定手段249、同期スタート信号発生手段236、コネクタ接続判定手段237、電波受信制御手段246を構成し、LCD駆動回路260、液晶ディスプレイ(LCD)261により表示手段235を構成し、記憶回路262によりプログラム記憶手段234,報知音声信号記憶手段241を構成し、スピーカ270で報知音声確認手段244を構成している。
【0148】
次に、電波受信ユニット300について説明する。電波受信制御回路351は、中枢的な機能を果たす1つのマイクロコンピュータで構成され、バーアンテナ352が電波受信回路353を介して接続されるとともに、通信回路354を介してプログラムタイマー本体100に接続され、さらにはクロック発振回路356や起動時などに電波受信制御回路351をリセットするリセット回路355などを電波受信制御回路351の周辺回路として備えている。
【0149】
また、電波受信制御回路351はLED駆動回路を備えており、受信周波数表示LED306、電界強度表示LED307、時刻コード形成パルス信頼度表示LED308、電源状態表示LED310などのLEDを点灯又は消灯させている。
【0150】
さらに、受信ユニット電源回路350は、電波受信ユニット300の各回路に電源を供給するもので、プログラムタイマー本体100に電源が通電されて、端子台TB2−TB3間にケーブルLを接続してプログラムタイマー本体100と電波受信ユニット300とが電気的に接続されているときは、プログラムタイマー本体100の本体電源回路150から受信ユニット電源回路350に電源が供給されて、電波受信ユニット300の各回路が動作する。
【0151】
また、受信ユニット電源回路350には、プログラムタイマー本体100から電波受信ユニット300を離しても使用できるように、外部電源が接続できるコネクタCN1cを備えている。さらに、この外部電源としてプログラムタイマー本体100の停電補償用電池153が使用できるように電波受信ユニット300のコネクタCN1cとプログラムタイマー本体100のコネクタCN1aとは互いに接続可能に構成される。
【0152】
また、通信回路354は、プログラムタイマー本体100に備えた通信回路161との間で、時刻コード形成パルス、時刻形成パルス信頼度、電界強度を示す各信号を伝送する。この通信回路354には、電波受信制御回路351から送られてくる電気信号の電圧を変換する信号電圧変換手段339を含んでいる。
【0153】
なお、電波受信制御回路351により図1における周波数選択手段332、時刻コード形成パルス信頼度判定手段334、電界強度判定手段336、受信周波数識別信号生成手段337、電源状態判定手段338を構成し、受信周波数表示LED306、電界強度表示LED307、時刻コード形成パルス信頼度表示LED308、電源状態表示LED310により電界強度表示手段335a、受信周波数表示手段335b、時刻コード形成パルス信頼度表示手段335c、電源状態表示手段335dを構成し、電波受信回路353、バーアンテナ352により電波受信手段331、時刻コード形成パルス生成手段333を構成し、電波受信ユニット電源回路350により電波受信ユニット電源形成手段340を構成する。
【図面の簡単な説明】
【0154】
【図1】本発明の実施形態のプログラムタイマーの概略構成を示す図である。
【図2】同上のプログラムタイマーを示す斜視図である。
【図3】同上のプログラムタイマー本体と設定器とを示す分解斜視図である。
【図4】同上の設定器を示す正面図である。
【図5】同上の設定器の裏面を示す斜視図である。
【図6】(a)〜(d)同上の時刻コード形成パルスの生成動作を示す波形図である。
【図7】同上の受信曜日確認中の表示部を示す図である。
【図8】プログラムタイマー本体の動作のメインルーチンの一部を示すフローチャート図である。
【図9】電波受信処理を示すフローチャート図である。
【図10】検波データ処理を示すフローチャート図である。
【図11】検波データ処理を示すパルス波形図である。
【図12】(a)〜(i)自動受信時のデータ分析処理の流れを示す図である。
【図13】(a)〜(j)強制受信時のデータ分析処理の流れを示す図である。
【図14】同上のプログラムタイマーを用いた制御の一構成例を示す図である。
【図15】同上のプログラムタイマー本体の具体回路構成を示す図である。
【図16】同上の設定器の具体回路構成を示す図である。
【図17】同上の電波受信ユニットの具体回路構成を示す図である。
【符号の説明】
【0155】
100 プログラムタイマー本体
200 設定器
300 電波受信ユニット
126 時刻コード化手段
127 時刻データ生成手段
129,246 電波受信制御手段
135,240 時計手段
136 出力制御手段
148,233 時刻修正手段
230a,230b プログラム設定手段
234 プログラム記憶手段
331 電波受信手段
332 周波数選択手段
333 時刻コード形成パルス生成手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在時刻を計時する時計手段と、所望の時刻に報知音声を発生させるまたは外部機器を制御するためのプログラムを設定するプログラム設定手段と、設定されたプログラムを記憶するプログラム記憶手段と、現在時刻がプログラム記憶手段に記憶しているプログラムの設定時刻と一致したときに報知音声を発生させるまたは外部機器を制御する制御出力を出力する出力制御手段と、標準時刻信号を含む標準時刻電波を受信する電波受信手段と、異なる周波数の複数の標準時刻電波のうちから受信する標準時刻電波を選択する周波数選択手段と、受信した標準時刻電波から標準時刻の時刻コードを形成するパルスを含む時刻コード形成パルスを生成する時刻コード形成パルス生成手段と、生成された時刻コード形成パルスを標準時刻の時刻コードとする時刻コード化手段と、時刻コードから標準時刻を生成する時刻データ生成手段と、生成した標準時刻に基づいて時計手段の現在時刻を修正する指示を時刻修正手段に与える電波受信制御手段とを備えることを特徴とするプログラムタイマー。
【請求項2】
前記時刻コード化手段での時刻コード化状態、前記時刻データ生成手段での時刻データ生成状態を記憶する電波受信動作制御状態記憶手段を備え、生成された時刻コード形成パルスを標準時刻の時刻コードとする時刻コード化状態である場合、前記電波受信制御手段は、時刻コードから生成された標準時刻に基づいて前記時計手段の現在時刻を修正することを特徴とする請求項1記載のプログラムタイマー。
【請求項3】
手動操作で前記電波受信手段に標準時刻電波を強制受信させる強制受信操作手段を備え、前記電波受信制御手段は、強制受信時に生成された時刻コード形成パルスを標準時刻の時刻コードとする時刻コード化を試行するように前記時刻コード化手段を制御し、時刻コードから生成された標準時刻に基づいて前記時計手段の現在時刻を修正することを特徴とする請求項1記載のプログラムタイマー。
【請求項4】
受信した電波の電界強度を判定する電界強度判定手段と、時刻コード形成パルスのパルス幅に基づいて時刻コード形成パルスの信頼度を判定する時刻コード形成パルス信頼度判定手段と、電界強度と時刻コード形成パルスの信頼度とに基づいて受信した電波が標準時刻電波である可能性を示す電波強度を判定する電波強度判定手段と、電波強度を表示する電波強度表示手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載のプログラムタイマー。
【請求項5】
前記時計手段の現在時刻の修正の成否を判定する受信状況判定手段と、現在時刻の修正が成功している場合に受信完了状態を表示する受信完了表示手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載のプログラムタイマー。
【請求項6】
標準時刻電波を受信して前記時計手段の現在時刻を修正した受信曜日を記憶する受信曜日記憶手段と、受信曜日記憶手段に記憶している受信曜日を表示する受信曜日表示手段と、手動操作によって受信曜日表示手段に受信曜日を表示させる受信曜日確認操作手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載のプログラムタイマー。
【請求項7】
前記電波受信手段と、前記周波数選択手段と、前記受信周波数表示手段と、前記時刻コード形成パルス生成手段と、前記時刻コード形成パルス信頼度判定手段と、前記電界強度判定手段と、前記電界強度判定手段によって判定された電界強度を表示する電界強度表示手段とを備える電波受信ユニットと、
前記時計手段と、前記出力制御手段とを備えるプログラムタイマー本体と、
前記時計手段と、前記プログラム設定手段と、前記プログラム記憶手段とを備える設定器とから構成され、
電波受信ユニットとプログラムタイマー本体とは、ケーブルを介して電気的に接続していることを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載のプログラムタイマー。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2006−329956(P2006−329956A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−157898(P2005−157898)
【出願日】平成17年5月30日(2005.5.30)
【出願人】(505155012)松下電工電路システム株式会社 (140)
【出願人】(392000567)朝日松下電工株式会社 (100)
【Fターム(参考)】