説明

プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置

【課題】
プロセスカートリッジのトナー室内からトナー室外側へ接点の経路を有する場合のトナー封止性能を簡単な構成で向上させる。
【解決手段】
カートリッジ2は、現像剤を収納する現像剤収納部45を有する。現像ローラに現像バイアスが印加された際に前記現像ローラとの間で静電容量を生じる第1導電性部材70を有する。
第1導電性部材70は、前記長手方向に沿って前記第2枠体32に設けられ、前記現像剤収納部45内に位置する内側部分70aと、前記内側部分から延出し前記非接着部を通過して前記現像剤収納部の外側に至り折曲した外側部分70cとを有する。
前記第1導電性部材70は前記非接着部の箇所を接着手段72によって前記第2枠体32に貼付されており、前記第1導電性部材70は前記接着手段72と前記第1枠体31に取り付けられている弾性シール部材71とで挟まれた状態で、前記現像剤収納部に取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロセスカートリッジ、及び、前記プロセスカートリッジを取り外し可能に装着される電子写真画像形成装置に関する。
【0002】
ここで、本発明において、プロセスカートリッジとは、電子写真感光体と、この電子写真感光体に作用するプロセス手段とを一体的にカートリッジ化して、電子写真画像形成装置本体に対して取り外し可能に装着されるものである。例えば、電子写真感光体と、前記プロセス手段としての、現像手段、帯電手段、クリーニング手段の少なくとも一つを一体的にカートリッジ化したものが挙げられる。また、例えば、電子写真感光体と、前記プロセス手段としての帯電手段、クリーニング手段を一体的にカートリッジ化したものが挙げられる。また、例えば、電子写真感光体と、前記プロセス手段としての現像手段を一体的にカートリッジ化したものが挙げられる。
【0003】
また、電子写真画像形成装置とは電子写真画像形成方式を用いて記録媒体に画像を形成するものである。電子写真画像形成装置の例としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(LEDプリンタ、レーザービームプリンタ等)、ファクシミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれる。
【0004】
また、記録媒体とは、画像を形成されるものである。そこで、例えば、記録媒体とは、紙、OHPシート、シート材等が挙げられる。
【0005】
また、電子写真画像形成装置の装置本体とは、プロセスカートリッジを除いた電子写真画像形成装置部分である。
【背景技術】
【0006】
従来、電子写真画像形成装置においては、プロセスカートリッジ方式が採用されている。プロセスカートリッジ方式によれば、画像形成装置のメンテナンスをサービスマンによらず使用者自身で行うことができる。したがって、格段にメンテナンスの操作性を向上させることができる。
【0007】
また、従来、プロセスカートリッジにおいては、電気接点構成として下記の構成が知られている。
【0008】
カートリッジが第1枠体と第2枠体を有する。そして、前記第1枠体、及び、前記第2枠体は、それぞれ第1接点部、第2接点部を有する。前記第1枠体と前記第2枠体の溶着による接合部において、前記第1接点部と前記第2接点部が電気的に接触する。その際のトナー封止構成として、前記接触部を弾性シール部材で囲っている(特許文献1)。
【0009】
この技術は電気接点を確実に接触させる構成として有効なものである。
【0010】
【特許文献1】特許第3745231号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は前述した従来技術を更に発展させたものである。
【0012】
本発明の目的は、第1導電性部材を現像剤収納部の内側と外側とにわたって効率的に配置することを実現したプロセスカートリッジを提供するものである。また、前記プロセスカートリッジを取り外し可能に装着する電子写真画像形成装置を提供するものである。
また、本発明の目的は、第1導電性部材と第2導電性部材との電気的接続を確実に行うことのできるプロセスカートリッジを提供するものである。また、前記プロセスカートリッジを取り外し可能に装着する電子写真画像形成装置を提供するものである。
【0013】
また、本発明の目的は、プロセスカートリッジ内の電気接点の接点を確実に接触させ、電気的接続を確実に行うことである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するための本発明に係るプロセスカートリッジの代表的な構成は、電子写真画像形成装置の本体に取り外し可能に装着されるプロセスカートリッジにおいて、電子写真感光体ドラムと、前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像するための現像ローラと、前記現像ローラによって前記静電潜像の現像に用いられる現像剤を収納する現像剤収納部であって、収納している現像剤を前記現像ローラに供給するための前記現像ローラの長手方向に沿って設けられた開口を有する第1枠体と、前記長手方向の一端側に短手方向に沿って設けられた非接着部を除いて周囲を接着されることによって前記第1枠体と結合している第2枠体とを有する現像剤収納部と、前記現像剤収納部の前記長手方向の前記一端に取り付けられた一端側端部部材であって、前記現像ローラの一端を支持する一端側端部部材と、前記現像剤収納部の前記長手方向の他端に取り付けられた他端側端部部材であって、前記現像ローラの他端を支持する他端側端部部材と、前記現像ローラに現像バイアスが印加された際に前記現像ローラとの間で静電容量を生じる第1導電性部材であって、前記長手方向に沿って前記第2枠体に設けられ、前記現像剤収納部の内側に位置する内側部分と、前記内側部分から延出し前記非接着部を通過して前記現像剤収納部の外側に至り折曲した外側部分とを有する第1導電性部材と、前記第1導電性部材の有する外側部分の折曲した折曲部分と弾性的に接触する接触部と、前記接触部と電気的に接続している第1電気接点部であって、前記現像ローラと前記第1導電性部材との間で生じる静電容量の値に応じた電気信号を前記本体に伝えるための第1電気接点部とを有し、前記接触部は前記一端側端部部材の内側に、かつ、前記第1電気接点部は前記一端側端部部材の外側に位置するように、前記一端側端部部材に取り付けられた第2導電性部材と、を有することを特徴とする。
【0015】
また、前記目的を達成するための本発明に係る電子写真画像形成装置の代表的な構成は、プロセスカートリッジを電子写真画像形成装置の装置本体に取り外し可能に装着する電子写真画像形成装置において、
a)電子写真感光体ドラムと、
前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像するための現像ローラと、
前記現像ローラによって前記静電潜像の現像に用いられる現像剤を収納する現像剤収納部であって、収納している現像剤を前記現像ローラに供給するための前記現像ローラの長手方向に沿って設けられた開口を有する第1枠体と、前記長手方向の一端側に短手方向に沿って設けられた非接着部を除いて周囲を接着されることによって前記第1枠体と結合している第2枠体とを有する現像剤収納部と、
前記現像剤収納部の前記長手方向の前記一端に取り付けられた一端側端部部材であって、前記現像ローラの一端を支持する一端側端部部材と、
前記現像剤収納部の前記長手方向の他端に取り付けられた他端側端部部材であって、前記現像ローラの他端を支持する他端側端部部材と、
前記現像ローラに現像バイアスが印加された際に前記現像ローラとの間で静電容量を生じる第1導電性部材であって、前記長手方向に沿って前記第2枠体に設けられ、前記現像剤収納部の内側に位置する内側部分と、前記内側部分から延出し前記非接着部を通過して前記現像剤収納部の外側に至り折曲した外側部分とを有する第1導電性部材と、
前記第1導電性部材の有する外側部分の折曲した折曲部分と弾性的に接触する接触部と、前記接触部と電気的に接続している第1電気接点部であって、前記現像ローラと前記第1導電性部材との間で生じる静電容量の値に応じた電気信号を前記本体に伝えるための第1電気接点部とを有し、前記接触部は前記一端側端部部材の内側に、かつ、前記第1電気接点部は前記一端側端部部材の外側に位置するように、前記一端側端部部材に取り付けられた第2導電性部材と、
を有するプロセスカートリッジと、
b)前記第1電気接点部から受けた電気信号によって、前記プロセスカートリッジの現像剤量を検出する検出手段と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、第1導電性部材を現像剤収納部の内側と外側とにわたって効率的に配置することができる。
また、本発明によれば、第1導電性部材と第2導電性部材との電気的接続を確実に行うことができる。
【0017】
また、本発明によれば、カートリッジ内の電気接点の接点を確実に接触させ、電気的接続を確実に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成部品の機能、材質、形状、機能、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、以下の説明で一度説明した部材についての材質、形状などは、特に改めて記載しない限り初めの説明と同様のものである。
【0019】
(全体構成)
図1は本実施形態における電子写真画像形成装置300を構成する画像形成装置本体1(以下、装置本体と記載する)及びプロセスカートリッジ2(以下、カートリッジと記載する)の断面図である。図2はカートリッジ2の拡大断面図である。以下、図1及び図2を用いて、本実施形態における画像形成装置の全体構成および画像形成プロセスについて説明する。なお、装置本体1とは、画像形成装置300からカートリッジ2を除いたものである。
【0020】
本実施形態における電子写真画像形成装置300は、カートリッジ2を装置本体1に着脱可能としたレーザービームプリンタである。カートリッジ2が装置本体1に装着された状態で、カートリッジ2の上側には露光装置(レーザースキャナユニット)3が配置されている。また、カートリッジ2の下側には記録媒体(シート材)Pを収容したシートトレイ4が配置されている。更に、装置本体1には、記録媒体Pの搬送方向に沿って、ピックアップローラ5a、給送ローラ5b、搬送ローラ対5c、転写ガイド6、転写用帯電ローラ7、搬送ガイド8、定着装置9、排出ローラ対10、排出トレイ11等が配置されている。
【0021】
(画像形成プロセスの説明)
次に、画像形成プロセスについて説明する。プリントスタート信号に基づいて、電子写真感光体ドラム(以下、ドラムと記載する)20は矢印R1方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転する。ドラム20の外周面にはバイアス電圧が印加された帯電ローラ12が接触している。帯電ローラ12によってドラム20の外周面は、一様かつ均一に帯電される。
【0022】
露光装置3からは、画像情報に対応して変調されたレーザー光Lが出力される。レーザー光Lがカートリッジ2の上面の開口53からカートリッジ2の内部に入光してドラム20の外周面を走査露光する。これにより、ドラム20の外周面には画像情報に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像枠体ユニット30に収納されている現像剤T(以下、トナーと記載する)によって可視化されトナー像として現像される。
【0023】
さらに説明する。帯電ローラ12はドラム20に接触して設けられており、ドラム20に帯電を行う。帯電ローラ12は、ドラム20に従動回転する。また、現像枠体ユニット30は、ドラム20の現像領域へトナーTを供給して、ドラム20に形成された潜像を現像する。
【0024】
撹拌部材43は回転によって、現像剤収納部であるトナー室45内のトナーTをトナー供給室44に送り出す。そして、マグネットローラ(固定磁石)41aを内蔵した現像ローラ41が回転するとともに、現像ブレード42によって摩擦帯電電荷を付与したトナー層を現像ローラ41の表面に形成する。そして、トナーTを潜像に応じてドラム20へ転移させることによってトナー像を形成する。即ち、現像ローラ41は、トナーTを用いて、ドラム20に形成された静電潜像を現像する。現像ブレード42は、現像ローラ41の周面のトナー量を規定すると共に摩擦帯電電荷を付与する。
【0025】
尚、現像枠体ユニット30は、撹拌部材43及びトナー室45を有する。
【0026】
一方、レーザー光Lの出力するタイミングとあわせて、ピックアップローラ5a、給送るローラ5b、搬送ローラ対5cによって、記録媒体Pがシートトレイ4から給送される。尚、シートトレイ4は、装置本体1の下部に配置されている。そして、記録媒体Pが転写ガイド6を経由して、ドラム20と転写用帯電ローラ7との間の転写位置へ供給される。この転写位置において、トナー像はドラム20から記録媒体Pに順次転写されていく。
【0027】
トナー像が転写された記録媒体Pは、ドラム20から分離されて搬送ガイド8に沿って定着装置9に搬送される。そして記録媒体Pは、定着装置9を構成する定着ローラ9aと加圧ローラ9bとのニップ部を通過する。このニップ部で加圧・加熱定着処理が行われてトナー像は記録媒体Pに定着される。トナー像の定着処理を受けた記録媒体Pは排出ローラ対10によって、排出トレイ11に排出される。
【0028】
一方、転写後のドラム20は、クリーニングブレード52により外周面上の残留トナーが除去されて、再び、帯電から始まる画像形成に供される。ドラム20から除去された除去トナーは除去トナー室52aに収納される。
【0029】
本実施例によれば、前述した帯電ローラ12、現像ローラ41、及び、クリーニングブレード52がドラム20に作用するプロセス手段である。
【0030】
(プロセスカートリッジの枠体構成)
図3、図4はカートリッジ2の枠体構成を説明する斜視図である。
【0031】
図2乃至図4を用いて、カートリッジ2の枠体構成について説明する。
【0032】
図2に示すように、ドラム20、帯電ローラ12およびクリーニングブレード52は、ドラム枠体51に取り付けられ、一体的なドラム枠体ユニット50を構成している。
【0033】
一方、現像枠体ユニット30は、第1枠体としてのトナー収納容器31と、第2枠体としての蓋32により構成される。そして、現像剤収納部としてのトナー室45やトナー供給室44を構成する。トナー収納容器31と蓋32は、溶着等により、一体に結合されている。また、使用者がカートリッジ2を使用する前は、開口部31aに現像剤シール部材47(以下、トナーシールと記載する)が溶着されており、開口部31aを開封可能に封止している。カートリッジ未使用状態では、トナーシール47を溶着することでトナーをトナー室45内に封止している。
【0034】
カートリッジ2を使用する前には、即ち、カートリッジ2を装置本体1に取り付ける前には、使用者がトナーシール47を通過開口62cから引き抜く。これによって、開口部31aが開封される。そして、トナー室45に収納されているトナーTが、現像ローラ41の設けられている領域に供給される。
【0035】
また、トナー収納容器31と蓋32の接合は、溶着に限定されるものではなくて、例えば、接着剤、樹脂接合、或いは、機械的結合等を用いても良い。また、トナーシール47とユニット30の接合も、溶着に限定されるものではなくて、例えば、接着剤等を用いても良い。
【0036】
トナー室45の内部には、底面である蓋32に対して、第1導電性部材としてのトナー残量検知部材70、可撓性のシートであるトナー搬送部材46を設けている。前記底面とは、カートリッジ2が装置本体1に装着された状態で、下方に位置する面である。
【0037】
カートリッジ2が装置本体1に装着された状態で、装置本体1から現像ローラ41に現像バイアスが印加されると、現像ローラ41とトナー残量検知部材70との間に静電容量が誘起される。トナーTが消費されていくと、現像ローラ41とトナー残量検知部材70間のトナー量が変化する。トナーTの誘電率は空気より大きい。そのため、トナーTの量が変化するに従って、静電容量が徐々に小さく変化していく。前記静電容量の値に応じた電気信号を装置本体1の制御部200に設けられた検出手段80(図1)に伝えて現像剤量を検出する。
【0038】
なお、検出手段80は、公知の構成を適宜適用することができる。
【0039】
また、検出手段80によって検出されたトナーTの量が、所定の量よりも減少している場合には、例えば、装置本体1に設けた表示部400(図1)に現像剤量が少なくなっていることを表示する。或いは、パーソナルコンピュタ(不図示)のディスプレイ画面(不図示)に、現像剤量が少なくなっていることを表示する。これによって、使用者は、トナーTが少なくなっていることを認識し、新しいカートリッジ2を準備することができる。
【0040】
なお、表示部400の表示及び前記ディスプレイ画面の表示は、検出手段80きあらの電気信号を受けた制御部200からの電気信号によって行われる。また、検知部材70から発せられる、前記静電容量の値に応じた電気信号は、接点70c、接触部64a、接点部64b、及び、本体側検知接点101を介して、検出手段80に伝達される。
【0041】
なお、トナー残量検知部材及びトナー搬送部材の詳細については、後述する。
【0042】
図3、図4に示すように、ユニット30の長手方向(現像ローラ41の軸線方向)の両側に一端側端部部材としてのサイドカバー62と他端側端部部材としてのサイドカバー61を有する。サイドカバー61,62は、軸受部材(不図示)を支持している。現像ローラ41は、前記軸受部材によって回転可能に支持されている。
【0043】
サイドカバー61,62に設けたアーム部61a,62aの先端には、現像ローラ41と平行に回動穴61b(丸穴)、62b(長丸穴)が設けてある。アーム部61a,62aをドラム枠体51の所定の位置に挿入すると、ドラム枠体51には回動穴61b,62bの同軸線上に結合部材54を嵌入するための嵌入穴51R,51Lが空いている。結合部材54を回動穴61b,62bと嵌入穴51R,51Lとにわたって挿入する。これによって、ユニット50とユニット30は結合部材54を中心に回動可能に結合される。この状態で、アーム部61a,62aの根元に取り付けられた圧縮コイルばね63が、ドラム枠体51に接触して、ユニット30を下方へ弾性的に付勢している。これにより、現像ローラ41(図2)をドラム20方向へ確実に押し付けている。現像ローラ41の両端部には間隔保持部材(不図示)が取り付けられ、現像ローラ41はドラム20から所定の間隔をもって保持される。即ち、間隔保持部材(不図示)がドラム20に接触することによって、現像ローラ41とドラム20は間隔(約300μ)を維持している。
【0044】
なお、ユニット50の長手方向の一端側には、装置本体1からのドラム20を回転させるためのカップリング部材150が設けられている。また、図4に示すように、サイドカバー62には、トナー残量検知部材のカートリッジ側検知接点64と現像ローラ41に電圧を印加するためのカートリッジ側現像接点65が設けられている。また、サイドカバー62には、使用者がトナーシール47を引き抜くための通過開口62cが設けられている。
【0045】
そして、カートリッジが未使用状態では、使用するのに先立って、使用者がトナーシール47を引き抜くために、トナーシール47の一端が開口62cを介してカートリッジ2の内部から外部へ突出している。
【0046】
このような構成により、ユニット50とユニット30とが回動可能に結合され、一体的なプロセスカートリッジ2が構成されている。
【0047】
次に装置本体側の説明をする。
【0048】
図5(a)、(b)に示すように、装置本体1にはカートリッジ2を装置本体1に着脱するためのガイドレールである装着手段130が備えてある。カートリッジ2は使用者に把持された状態で、装着手段130に沿って装置本体1内に装着される。この際に、カートリッジ2の装着動作に連動して、装置本体1に設けられた駆動軸100とカートリッジ2が有する回転力伝達部品であるカップリング部材150とが結合する。これにより、ドラム20は装置本体1から回転力を受けて回転する。尚、カップリング部材150は、駆動軸100の軸線と実質的に直交する方向から、駆動軸100と係合することができる。また、カートリッジ2を装置本体1から取り外す際には、前記方向から、カップリング部材150は、駆動軸100から離間することができる。カップリング部材150が駆動軸100から受けた回転力でもって、ドラム20及び現像ローラ41を回転する。
【0049】
カートリッジ2が装置本体1に装着された状態において、カートリッジ側検知接点64が本体側検知接点101と、カートリッジ側現像接点65が本体側現像接点102と接触する。これによって、装置本体1からの電圧をカートリッジ2に印加することができる。
【0050】
(トナー量検知部材周辺の構成)
図6に示すように、蓋32にはトナー収納容器31との当接面32aに、蓋32と容器31とw接着するための溶着リブ32bが設けられている。溶着リブ32bは当接面32aのほぼ全周にわたって設けられている。トナー収納容器31は溶着リブ32bとの結合面31bを有している。蓋32が有する溶着リブ32bは、短手方向に沿って一部が切り欠かれており、非接着部としての切り欠き部32cを有する。
【0051】
なお、本実施形態においてはトナー収納容器31と蓋32の結合を溶着にて行っているが、前述したとおり、接着剤による接着することも可能である。
【0052】
本実施形態のカートリッジ2は、トナー収納容器31内のトナーTの残量を検知するためのトナー残量検知手段を有している。なお、トナーTの残量検知は、装置本体1に設けられた検出手段80によって行う。
【0053】
図6に示すように、トナー残量検知部材70は、板状の金属部材で構成されている。そして、検知部材70は、トナー室45の内側(現像剤収納部の内側)に位置する内側部分である検知部70aと、前記内側部分から延出して前記非接着部を通過する経路部70bと、トナー収納容器の外側に至り、折曲した外側部分である接点部70cを有している。なお、蓋32の貼付け面に対してトナー残量検知部70aを、接着剤である両面テープ(不図示)で固定している。
【0054】
検知部材70aは、現像ローラ41の長手方向に沿って配置されている。また、切り欠き部32cに経路部70bが配置されている。切り欠き部32cにおいて、蓋32と経路部70bは両面テープ等の接着手段72で接着されている。また、接点部70cは経路部70bからトナー収納容器31側に折り曲げられている。そして、接点部70cは、容器31と蓋32とが溶着された状態において、容器31の長手方向一端の外側に設けられた凸部31dと対向する。
【0055】
容器31には、発泡性の弾性シール部材であるトナー封止部材71が両面テープ等によって接着されている。そして、封止部材71は、経路部70bと重なるように設けられている。
【0056】
蓋32には、トナー搬送部材としてのシート46が設けられている。このシート46は熱カシメや両面テープ等の手段により、蓋32の斜面上側の一端を蓋32に対して固定されている。
【0057】
なお、本実施形態において両面テープで接着している箇所は、接着機能を満足すれば両面テープでなくても良い。
【0058】
容器31と蓋32とを溶着する際には、トナー室45内の部品を組み込んだ後、容器31のフランジ部31cと蓋32のフランジ部32f(図3に示す)を挟み込んだ状態で圧接する。その状態で、リブ32bに超音波振動を加える。それにより、摩擦熱でリブ32bが溶けて結合面31bと溶着し、切り欠き部32cを除いて周囲が溶着される。これにより、容器31と蓋32が一体に結合される。容器31と蓋32とが溶着等で固定されることにより、容器31と蓋32で構成される空隙にならうようにトナー封止部材71が圧縮される。
前述したとおり、トナー室45(現像剤収納部)は、現像ローラ41によって前記静電潜像の現像に用いられる現像剤Tを収納している。そして、トナー室45は、第1枠体としてのトナー収納容器31と、第2枠体としての蓋32とを有する。また、容器31は、収納している現像剤Tを現像ローラ41に供給するための現像ローラ41の長手方向に沿って設けられた開口31aを有する。また、蓋32は、前記長手方向の一端側に短手方向に沿って設けられた非接着部32cを除いて周囲を接着されることによって容器31と結合している。なお、非接着部32cは、蓋32に設けられている。
【0059】
図7に示すように、サイドカバー62に第2導電性部材としてのカートリッジ側検知接点64と、第3導電性部材としてのカートリッジ側現像接点65を設けている。接点64は、検知部材70の接点部70c(折曲部分)と弾性的に接触する接触部64aと本体側検知接点101(図5)と接触する第1電気接点部64bを有する。そして、接触部64aはサイドカバー62の内側に、かつ、接点部64bはサイドカバー62の外側に位置するように、サイドカバー62に取り付けられている。
【0060】
また、接点65は、現像ローラ41と電気的に接続している現像ローラ電極41bと接触する接点部65aと本体側現像接点102(図5)と接触し、現像バイアスを受ける第2電気接点部65bを有する。
【0061】
トナー収納容器31の固定部31eに対してサイドカバー62の固定部62dが、樹脂接合もしくはビス止め等で固定されている。
【0062】
図11に接点64の固定部62cの断面図を示す。
【0063】
サイドカバー62と容器31との固定を接合にて行う場合は、図11(a)に示すように、まず、接点64の一部に設けた貫通穴64cにサイドカバー62の固定部62dを貫通させる。その状態で、固定部62dと容器31との間に樹脂J(ハッチングで示す)を注入し、サイドカバー62と容器31とを固定する。それにより、接点64はサイドカバー62と容器31とに挟みこまれて固定される。その際、接点64は自由端を接触部64aとする板バネとなっており、接触部64aは板バネの弾性力に抗して、検知部材70の接点部70cと接触する。
【0064】
これによって、電気的接続を確実に行うことができる。
【0065】
一方、サイドカバー62と容器31の固定をビスにて行う場合は、図11(b)に示すように、接点64の一部に設けた貫通穴64cに、固定部としてのビス66を貫通させる。この場合も樹脂接合と同様に、接点64はサイドカバー62と容器31に挟み込まれて固定される。
【0066】
なお、樹脂接合の場合も、ビス止めの場合も共に、固定部は先端が接触部64aであるが板バネ部分の根元近傍を押さえるように構成されている。それにより、接点圧が加わった場合でも、接点64が逃げることを抑制することができる。したがって、安定した接点圧を加えることが出来る。
【0067】
図8及び図9を用いて、トナー封止部について説明する。
【0068】
図8は容器31に蓋32を溶着する前のトナー残量検知部材70とトナー封止部材71とを示した斜視図である。また、図9は容器31に蓋32を溶着した状態を示した断面図である。検知部材70が有する経路部70bは両面テープ72によって、蓋32に固定されている。封止部材71は容器31に接着されている。そして、封止部材71は、容器31と蓋32が溶着された状態では、厚み方向に圧縮される。これにより、検知部材70は両面テープ72と封止部材71とで挟まれた状態となる。そして、封止部材71がトナー室45からのトナー経路を封止する。即ち、トナー室45内に収納されているトナーが外部に漏れることが無い。検知部材70の有する接点部70cは、サイドカバー62が有する接点64の接点圧を受け、矢印S方向に押される。その際、容器31が有する凸部31dが接点圧に抗する位置に設けられている。したがって、凸部31dは、接点部70cが凸部31dに弾性的に接触した際に、接点部70cがそれ以上撓むのを規制している。これによって、凸部31dは、接点部70cの倒れを抑制している。
【0069】
以上の構成により、トナー封止性能の向上と、接点圧の安定化を実現することができた。
【0070】
(撹拌構成の説明)
図10に現像枠体ユニット30の断面図を示す。
【0071】
前述したように、トナー搬送部材としての可撓性のシート46は、トナー室45の底面である蓋32に設けられている。そして、シート46の一部分である先端部は、検知部材70の一部分である上端部と垂直方向において重なるように設けられている。
【0072】
また、カートリッジ2が装置本体1に装着された状態で、検知部材70の設けられたトナー室45の第1面32dは、シート46が設けられている第2面32eから下方へ下降している。さらに、シート46の先端46a(図10)は前記第2面32eから突出している。
【0073】
図10(a)は、撹拌部材43の回転先端に設けられたシート部43aがシート46に触れる直前を示している。撹拌部材43が回転すると、図10(b)に示すように、シート部43aが撓み、シート46の先端46aを弾く。これにより、シート(トナー搬送部材)46に振動が伝わり、シート46上に存在するトナーが落ち易くなる。更に撹拌部材43が回転すると、図10(c)に示すように、シート46の先端46aを弾いた後、検知部材70の内側部分の表面を摺擦していく。
【0074】
このような構成により、カートリッジ2が装置本体1に装着された状態で、シート46が存在しない場合と比較して、水平面に対する蓋32の傾斜角度を小さくすることができる。したがって、トナー室45の空間を有効活用することができる。また、シート46の先端46aが検知部材70の上端部と重なっていることによって、検知部材70のエッジ部とトナーが擦れる箇所を減らすことができる。そのため、トナーの劣化を抑制することができる。
【0075】
以上前述した実施形態のカートリッジ2の構成をまとめると次の通りである。
【0076】
(1)カートリッジ2は、使用者によって、画像形成装置1の本体1に取り外し可能に装着されるものである。そして、カートリッジ2は、ドラム20と、ドラム20に形成された静電潜像を現像するための現像ローラ41と、現像ローラ41によって前記静電潜像の現像に用いられる現像剤Tを収納するトナー室(現像剤収納部)45とを有する。トナー室45は、収納している現像剤Tを現像ローラ41に供給するための、現像ローラ41の長手方向に沿って設けられた開口31aを有するトナー収納容器(第1枠体)31有する。また、トナー室45は、前記長手方向の一端側に短手方向に沿って設けられた非接着部32cを除いて周囲を接着されることによって容器31と結合している蓋(第2枠体)32を有する。
【0077】
また、カートリッジ2はトナー室45の前記長手方向の前記一端に取り付けられたサイドカバー(一端側端部部材)62であって、現像ローラ41の一端を支持するサイドカバー62を有する。また、カートリッジ2は、トナー室45の前記長手方向の他端に取り付けられたサイドカバー(他端側端部部材)61であって、現像ローラ41の他端を支持するサイドカバー61を有する。また、カートリッジ2は、現像ローラ41に現像バイアスが印加された際に現像ローラ41との間で静電容量を生じる第1導電性部材70を有する。
【0078】
導電性部材70は、前記長手方向に沿って蓋(第2枠体)32に設けられている。そして、導電性部材70は、トナー室45の内側に位置する内側部分70aと、前記内側部分から延出し非接着部32cを通過してトナー室45の外側に至り折曲した外側部分70cとを有する。
【0079】
更に、カートリッジ2は、第2導電性部材64を有する。導電性部材64は導電性部材70の有する外側部分の折曲した折曲部分70cと弾性的に接触する接触部64aと、接触部64aと電気的に接続している第1電気接点部64bを有する。ここで、接点部64bは、現像ローラ41と導電性部材70との間で生じる静電容量の値に応じた電気信号を本体1に伝えるためのものである。なお、接触部64aはサイドカバー62の内側に、かつ、接点部64bはサイドカバー62の外側に位置するように、サイドカバー62に取り付けられている。
【0080】
この構成により、トナー室45の内部と外部にまたがる接点の構成を簡素化できる。そのため、コストの低減が実現できた。
【0081】
(2)また、導電性部材70は非接着部32cの箇所を両面テープ(接着部材)72によって蓋32に貼付されている。また、導電性部材70は、両面テープ72と容器31に取り付けられている弾性シール部材71とで挟まれた状態で、トナー室45に取り付けられている。
【0082】
この構成により、接点構成を簡素化できるのに加えて、トナー封止性能を向上させることができた。
【0083】
(3)導電性部材70の有する折曲部分70cは、トナー室45の前記長手方向一端の外側に設けられた凸部31dと向い合っている。そして、接触部64aが折曲部分70cと弾性的に接触した際に、折曲部分70cが凸部31dと接触する。これによって、凸部31dは、折曲部分70cがそれ以上撓むのを規制している。
【0084】
この構成により、接触部の接点圧のばらつきを減らして、安定した電気導通性能を得ることができた。
【0085】
(4)更に、サイドカバー62には、第3導電性部材65が取り付けられている。導電性部材65は、カートリッジ2が本体1に装着された状態で、本体1から現像ローラ41に印加する現像バイアスを受ける第2電気接点部65bを有する。
【0086】
この構成により、導電性部材64と導電性部材65の位置がサイドカバー62のみで決まる。そのため、導電性部材64と導電性部材65との間における静電容量のばらつきを減らすことができる。それによって、トナー残量の検知精度を向上させることができた。
【0087】
(5)更に、カートリッジ2には、開口31aを開封可能に封止するトナーシール(現像剤シール部材)47が設けられている。また、サイドカバー62には、カートリッジ2を使用するのに先立って、使用者がトナーシール47を引き抜くために、トナーシール47の一端がカートリッジ2の内部から外部へ突出するための通過開口62cが設けられている。
【0088】
このように、トナーシール47を設ける事により、カートリッジ2を使用する前のトナー封止性能を向上させることができた。
【0089】
(6)更に、カートリッジ2には、回転することによって、トナー室45内に収納されている現像剤Tを撹拌するための撹拌部材43が設けられている。そして、撹拌部材43は前記回転する際に、導電性部材70の前記内側部分の表面70aを摺擦する。
【0090】
この構成により、検知部材70上に残るトナーを減少させることができる。そのため、トナー残量の検知精度を向上させることができた。
【0091】
(7)また、カートリッジ2が本体1に装着された状態で、蓋32はトナー室45底面となる。更に、蓋32には、前記状態において、垂直方向において、その一部分が導電性部材70の一部分70aと重なるように、可撓性のシート46が設けられている。
【0092】
この構成により、撹拌部材43と導電性部材70の一部分70aが直接摺擦することを防止できる。したがって、トナーの劣化を軽減することができる。
【0093】
(8)また、カートリッジ2が本体1に装着された状態で、導電性部材70の設けられた第1面32dは可撓性のシート46が設けられている第2面32eから下方へ下降している。かつ、シート46の先端46aは第2面32eから突出している。そこで、撹拌部材43が回転する際に、撹拌部材43の先端43aがシート46の先端46aと接触してシート46に振動を与える。また、撹拌部材43の先端43aが、導電性部材70の内側部分70aの表面を摺擦する。
【0094】
この構成によって、第2面32eの傾斜角度が小さくてもトナーを搬送できる。そのため、トナー収納スペースを有効活用することによって、装置300を小型化することができる。
【0095】
(9)なお、電子写真画像形成装置300の装置本体1は、第1電気接点部64bから受けた電気信号によって、カートリッジ2の現像剤量を検出する検出手段80(図1)を有する。これによって、本実施例によれば、カートリッジ2から発せられた電気信号によって、装置本体1において、カートリッジ2内の現像剤量を検出することができる。
【0096】
前述した実施例によれば、第1導電性部材を現像剤収納部の内側と外側とにわたって効率的に配置することができる。
また、前述した実施例によれば、第1導電性部材と第2導電性部材との電気的接続を確実に行うことができる。
【0097】
また、前述した実施例によれば、カートリッジ内の電気接点の接点を確実に接触させ、電気的接続を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】実施形態の画像形成装置の断面図である。
【図2】カートリッジの拡大断面図である
【図3】カートリッジの枠体構成を説明する斜視図である。
【図4】カートリッジの枠体構成を説明する斜視図である。
【図5】装置本体の駆動側と非駆動側のカートリッジ着脱部を示す斜視図である。
【図6】トナー残量検知部材の構成を説明する斜視図である。
【図7】トナー残量検知部材の接点構成を説明する斜視図である。
【図8】トナー残量検知部材のトナー封止構成を説明する斜視図である。
【図9】トナー収納容器31に蓋32を溶着した状態での断面図である。
【図10】撹拌部材とトナー搬送部材及びトナー残量検知部材の関係を示す断面図である。
【図11】カートリッジ側検知接点の固定部の断面図である。
【符号の説明】
【0099】
1 …画像形成装置本体(装置本体)
2 …プロセスカートリッジ
20 …電子写真感光体ドラム
30 …現像枠体ユニット
31 …トナー収納容器
32 …蓋
41 …現像ローラ
43 …撹拌部材
45 …トナー室
46 …トナー搬送部材
47 …トナーシール(現像剤シール部材)
50 …ドラム枠体ユニット
61,62 …サイドカバー
64 …カートリッジ側検知接点
65 …カートリッジ側現像接点
70 …トナー残量検知部材
71 …トナー封止部材
72 …両面テープ(接着部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真画像形成装置の本体に取り外し可能に装着されるプロセスカートリッジにおいて、
電子写真感光体ドラムと、
前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像するための現像ローラと、
前記現像ローラによって前記静電潜像の現像に用いられる現像剤を収納する現像剤収納部であって、収納している現像剤を前記現像ローラに供給するための前記現像ローラの長手方向に沿って設けられた開口を有する第1枠体と、前記長手方向の一端側に短手方向に沿って設けられた非接着部を除いて周囲を接着されることによって前記第1枠体と結合している第2枠体とを有する現像剤収納部と、
前記現像剤収納部の前記長手方向の前記一端に取り付けられた一端側端部部材であって、前記現像ローラの一端を支持する一端側端部部材と、
前記現像剤収納部の前記長手方向の他端に取り付けられた他端側端部部材であって、前記現像ローラの他端を支持する他端側端部部材と、
前記現像ローラに現像バイアスが印加された際に前記現像ローラとの間で静電容量を生じる第1導電性部材であって、前記長手方向に沿って前記第2枠体に設けられ、前記現像剤収納部の内側に位置する内側部分と、前記内側部分から延出し前記非接着部を通過して前記現像剤収納部の外側に至り折曲した外側部分とを有する第1導電性部材と、
前記第1導電性部材の有する外側部分の折曲した折曲部分と弾性的に接触する接触部と、前記接触部と電気的に接続している第1電気接点部であって、前記現像ローラと前記第1導電性部材との間で生じる静電容量の値に応じた電気信号を前記本体に伝えるための第1電気接点部とを有し、前記接触部は前記一端側端部部材の内側に、かつ、前記第1電気接点部は前記一端側端部部材の外側に位置するように、前記一端側端部部材に取り付けられた第2導電性部材と、
を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項2】
前記第1導電性部材は前記非接着部の箇所を接着手段によって前記第2枠体に貼付されており、前記第1導電性部材は前記接着手段と前記第1枠体に取り付けられている弾性シール部材とで挟まれた状態で、前記現像剤収納部に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
前記第1導電性部材の有する前記折曲部分は、前記現像剤収納部の前記長手方向の一端の外側に設けられた凸部と向い合っており、前記接触部が前記折曲部分と弾性的に接触した際に、前記折曲部分が前記凸部と接触することによって前記折曲部分がそれ以上撓むのを規制されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
更に、前記一端側端部部材には、前記プロセスカートリッジが前記本体に装着された状態で、前記本体から前記現像ローラに印加する現像バイアスを受ける第2電気接点部を有する第3導電性部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項5】
更に、前記プロセスカートリッジには、前記開口を開封可能に封止する現像剤シール部材が設けられており、かつ、前記一端側端部部材には、前記プロセスカートリッジを使用するのに先立って、使用者が前記現像剤シール部材を引き抜くために、前記現像剤シール部材の一端が前記プロセスカートリッジの内部から外部へ突出するための通過開口が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項6】
更に、前記プロセスカートリッジには、回転することによって、前記現像剤収納部に収納されている現像剤を撹拌するための撹拌部材が設けられており、前記撹拌部材は前記回転する際に、前記第1導電性部材の前記内側部分の表面を摺擦することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項7】
前記プロセスカートリッジが前記本体に装着された状態で、前記第2枠体は前記現像剤収納部の底面となり、更に、前記第2枠体には、垂直方向において、その一部分が前記第1導電性部材の一部分と重なるように、可撓性のシートが設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項8】
前記プロセスカートリッジが前記本体に装着された状態で、前記第1導電性部材の設けられた第1面は前記可撓性のシートが設けられている第2面から下方へ下降しており、かつ、可撓性の前記シートの先端は前記第2面から突出しており、前記撹拌部材が前記回転する際に、前記撹拌部材の先端が前記可撓性のシートの先端と接触して可撓性の前記シートに振動を与え、また、前記第1導電性部材の前記内側部分の表面を摺擦することを特徴とする請求項7に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項9】
プロセスカートリッジを取り外し可能に装着する電子写真画像形成装置において、
a)電子写真感光体ドラムと、
前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像するための現像ローラと、
前記現像ローラによって前記静電潜像の現像に用いられる現像剤を収納する現像剤収納部であって、収納している現像剤を前記現像ローラに供給するための前記現像ローラの長手方向に沿って設けられた開口を有する第1枠体と、前記長手方向の一端側に短手方向に沿って設けられた非接着部を除いて周囲を接着されることによって前記第1枠体と結合している第2枠体とを有する現像剤収納部と、
前記現像剤収納部の前記長手方向の前記一端に取り付けられた一端側端部部材であって、前記現像ローラの一端を支持する一端側端部部材と、
前記現像剤収納部の前記長手方向の他端に取り付けられた他端側端部部材であって、前記現像ローラの他端を支持する他端側端部部材と、
前記現像ローラに現像バイアスが印加された際に前記現像ローラとの間で静電容量を生じる第1導電性部材であって、前記長手方向に沿って前記第2枠体に設けられ、前記現像剤収納部の内側に位置する内側部分と、前記内側部分から延出し前記非接着部を通過して前記現像剤収納部の外側に至り折曲した外側部分とを有する第1導電性部材と、
前記第1導電性部材の有する外側部分の折曲した折曲部分と弾性的に接触する接触部と、前記接触部と電気的に接続している第1電気接点部であって、前記現像ローラと前記第1導電性部材との間で生じる静電容量の値に応じた電気信号を前記電子写真画像形成装置の装置本体に伝えるための第1電気接点部とを有し、前記接触部は前記一端側端部部材の内側に、かつ、前記第1電気接点部は前記一端側端部部材の外側に位置するように、前記一端側端部部材に取り付けられた第2導電性部材と、
を有するプロセスカートリッジと、
b)前記第1電気接点部から受けた電気信号によって、前記プロセスカートリッジの現像剤量を検出する検出手段と、
を有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項10】
前記第1導電性部材は前記非接着部の箇所を接着手段によって前記第2枠体に貼付されており、前記第1導電性部材は前記接着手段と前記第1枠体に取り付けられている弾性シール部材とで挟まれた状態で、前記現像剤収納部に取り付けられていることを特徴とする請求項9に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項11】
前記第1導電性部材の有する前記折曲部分は、前記現像剤収納部の前記長手方向の一端の外側に設けられた凸部と向い合っており、前記接触部が前記折曲部分と弾性的に接触した際に、前記折曲部分が前記凸部と接触することによって前記折曲部分がそれ以上撓むのを規制されていることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項12】
更に、前記一端側端部部材には、前記プロセスカートリッジが前記本体に装着された状態で、前記本体から前記現像ローラに印加する現像バイアスを受ける第2電気接点部が取り付けられていることを特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれかに記載の電子写真画像形成装置。
【請求項13】
更に、前記プロセスカートリッジには、前記開口を開封可能に封止する現像剤シール部材が設けられており、かつ、前記一端側端部部材には、前記プロセスカートリッジを使用するのに先立って、使用者が前記現像剤シール部材を引き抜くために、前記現像剤シール部材の一端が前記プロセスカートリッジの内部から外部へ突出するための通過開口が設けられていることを特徴とする請求項9乃至請求項12のいずれかに記載の電子写真画像形成装置。
【請求項14】
更に、前記プロセスカートリッジには、回転することによって、前記現像剤収納部に収納されている現像剤を撹拌するための撹拌部材が設けられており、前記撹拌部材は前記回転する際に、前記第1導電性部材の前記内側部分の表面を摺擦することを特徴とする請求項8乃至請求項13のいずれかに記載の電子写真画像形成装置。
【請求項15】
前記プロセスカートリッジが前記本体に装着された状態で、前記第2枠体は前記現像剤収納部の底面となり、更に、前記第2枠体には、垂直方向において、その一部分が前記第1導電性部材の一部分と重なるように、可撓性のシートが設けられていることを特徴とする請求項9乃至請求項14のいずれかに記載の電子写真画像形成装置。
【請求項16】
前記プロセスカートリッジが前記本体に装着された状態で、前記第1導電性部材の設けられた第1面は前記可撓性のシートが設けられている第2面から下方へ下降しており、かつ、前記可撓性のシートの先端は前記第2面から突出しており、前記撹拌部材が前記回転する際に、前記撹拌部材の先端が可撓性の前記シートの先端と接触して可撓性の前記シートに振動を与え、また、前記第1導電性部材の前記内側部分の表面を摺擦することを特徴とする請求項15に記載の電子写真画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−38963(P2010−38963A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−198424(P2008−198424)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】