説明

ベルト式無段変速機

【課題】簡素な構成によってベルトノイズによる騒音の発生を抑制することができ、製造コストが増大するのを防止することができるベルト式無段変速機を提供すること。
【解決手段】固定シーブ25aの背面と対向するパーキングギヤ95の対向面に、固定シーブ25aの背面に弾性部材96を介して当接する当接部95aを設け、固定シーブ25aの振動を減衰する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベルト式無段変速機に関し、特に、プライマリプーリおよびセカンダリプーリの伝動ベルトの巻き掛け半径を変化させることにより、所望の変速比を得ることができるようにしたベルト式無段変速機に関する。
【背景技術】
【0002】
ベルト式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)としては、図6に示すようなものが知られている(例えば、特許文献1参照)。図6において、ベルト式無段変速機は、互いに平行に配置され、軸受110a、110bを介して変速機ケース110に回転自在に支持された2つの回転軸111、112と、各回転軸111、112にそれぞれ個別に設けられたプライマリプーリ113およびセカンダリプーリ114とを備えている。
【0003】
これらプライマリプーリ113およびセカンダリプーリ114は、何れも固定シーブ115、117と可動シーブ116、118とを組み合わせた構成となっており、これら固定シーブ115、117および可動シーブ116、118の対向面にV字形状のプーリ溝119、120が形成されている。
【0004】
また、可動シーブ116、118は、固定シーブ115、117に対して近接・離隔自在となっており、プライマリプーリ113のプーリ溝119およびセカンダリプーリ114のプーリ溝120に亘って伝動ベルト121が巻き掛けられている。
【0005】
また、可動シーブ116、118には回転軸111、112の軸線方向の挟圧力を発生させるための油圧室122、123がプライマリプーリ113およびセカンダリプーリ114に対応して別個に設けられており、油圧室122、123の油圧を個別に制御することで、プライマリプーリ113およびセカンダリプーリ114のプーリ溝119、120の幅が変更されて伝動ベルト121の巻き掛け半径が変化し、その変速比が変更されるようになっている。
【0006】
また、回転軸112にはパーキングギヤ124がスプライン嵌合されており、このパーキングギヤ124は、固定シーブ117の背面に設けられている。このパーキングギヤ124には図示しないシフトレバーがP(パーキング)レンジに操作されたときに、図示しないパーキングポールが噛合するようになっており、パーキングギヤにパーキングポールが噛合したときに、回転軸112の回転が規制され、車輪の回転が禁止される。
【0007】
ところで、このベルト式無段変速機の伝動ベルト121は、複数のブロックエレメントを周方向に配列して構成されているため、複数のブロックエレメントが次々にプーリ溝119、120に噛み込まれてしまい、この噛み込みの周波数により固定シーブ115、117が振動してしまう。
【0008】
具体的には、伝動ベルト121は、複数のブロックエレメントと、周方向に延在して複数のブロックエレメントを保持する無端状の一対のフープとを含んで構成されているため、伝動ベルト121の各ブロックエレメントがプライマリプーリ113およびセカンダリプーリ114に噛み込まれた際に、伝動ベルト121に加振力が作用して振動が発生する。
【0009】
ここで発生する振動の周波数特性は、複数のブロックエレメントがプライマリプーリ113およびセカンダリプーリ114に噛み込む周期、すなわち、噛み込み周波数に依存する。
【0010】
図7(a)に示すように伝動ベルト121の周方向に配列されたm個のブロックエレメント125の板厚(伝動ベルト121の周方向の厚さ)tが均一に設定されている場合には、伝動ベルト121(各ブロックエレメント125)に入力される加振力は、図7(b)および図7(c)に示すように、ブロックエレメント125の板厚tに依存した規則的な波形になる。
【0011】
このため、この加振力によって伝動ベルト121に生じる振動の周波数特性は、図7(d)に示すように、伝動ベルト121の1周当たりの振動周期数(ベルト周回次数)がmである周波数(ベルト周回m次に相当する周波数)およびその近傍で振幅のピーク値が大幅に増大する。この結果、プライマリプーリ113およびセカンダリプーリ114の振動のピーク値が増大することになる。
【0012】
このため、この振動が図6に矢印aで示すように、固定シーブ117から回転軸112および軸受110bを介して変速機ケース110に伝達されてしまう(プライマリプーリ113側も同様)。したがって、変速機ケース110が振動して変速機ケース110からベルトノイズが放射されてしまい、このベルトノイズが騒音となってしまった。
【0013】
特に、振動のピーク値が固定シーブ117、回転軸112および変速機ケース110の固有振動数と一致した場合には、共振によりベルトノイズがより一層増大されてしまい、ベルトノイズによる騒音が助長されてしまう。
【0014】
このようなベルトノイズの放射を抑制するものとしては、厚さの異なるブロックエレメントを有する伝動ベルトを用いることで、噛み込みの周波数を分散させ、振動ピークを低減するようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0015】
また、セカンダリプーリの固定シーブの近傍の変速機ケースの内周面に吸音材を設けてベルトノイズによる放射音を吸音できるようにしたり(例えば、特許文献3参照)、変速機ケースと室内の間に防音材を貼付することにより、ベルトノイズによる騒音を低減するようにしたものが知られている。
【特許文献1】特開2009−2380号公報
【特許文献2】特開2008−223938号公報
【特許文献3】特開平9−329216号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、特許文献2に記載される無段変速機にあっては、厚さの異なるブロックエレメントを用いるようになっているため、伝動ベルトの製造コストが増大してしまい、結果的に無段変速機の製造コストが増大してしまうという問題があった。
【0017】
また、特許文献3に記載されるものにあっては、セカンダリプーリの固定シーブの近傍の変速機ケースの内周面に吸音材を設けているため、無段変速機に吸音材を設ける分だけ、無段変速機の製造コストが増大してしまうという問題があった。
【0018】
また、変速機ケースと室内の間に防音材を貼付するものにあっては、ベルトノイズによる騒音を低減する場合に防音材が必要になり、無段変速機の製造コストが増大してしまうという問題があった。
したがって、上述した従来の何れの方法を用いた場合にあっても、ベルトノイズを抑制するために無段変速機の製造コストを増大させることになってしまった。
【0019】
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、簡素な構成によってベルトノイズによる騒音の発生を抑制することができ、製造コストが増大するのを防止することができるベルト式無段変速機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明に係るベルト式無段変速機は、上記目的を達成するため、(1)変速機ケースに回転自在に支持される第1の回転軸に固定された第1の固定シーブと、前記第1の固定シーブに対して前記第1の回転軸の軸方向に対向するとともに前記第1の回転軸に対して軸方向に移動自在に設けられた第1の可動シーブとを有するプライマリプーリと、前記変速機ケースに回転自在に支持される第2の回転軸に固定された第2の固定シーブと、前記第2の固定シーブに対して前記第2の回転軸の軸方向に対向し、前記第2の回転軸に対して軸方向に移動自在に設けられた第2の可動シーブとを有するセカンダリプーリと、前記第1の固定シーブおよび前記第1の可動シーブの対向面に形成されたV字形状の第1のプーリ溝と前記第2の固定シーブおよび前記第2の可動シーブの対向面に形成されたV字形状の第2のプーリ溝とに巻き掛けられ、周方向に複数のブロックエレメントが配列された伝動ベルトと、前記第2の固定シーブの対向面と反対の前記第2の固定シーブの背面に位置するようにして前記第2の回転軸に設けられたパーキングギヤとを備えたベルト式無段変速機において、前記第2の固定シーブの背面と対向するパーキングギヤの対向面に、前記第2の固定シーブの背面に弾性部材を介して当接する当接部を設けたものから構成されている。
【0021】
この構成により、第2の固定シーブの背面と対向するパーキングギヤの対向面に、第2の固定シーブの背面に弾性部材を介して当接する当接部を設けたので、パーキングギヤの当接部が弾性部材を介して第2固定シーブを押圧することにより、第2の固定シーブおよび第2の可動シーブのプーリ溝に伝動ベルトのブロックエレメントが順次衝突したときに、弾性部材によって第2の固定シーブの振動を減衰させることができる。
このため、伝動ベルトのブロックエレメントの噛み込み周波数に依存する振動のピーク値を小さくすることができ、第2の固定シーブから第2の回転軸に振動が伝達されるのを抑制することができる。
また、セカンダリプーリの第2の固定シーブの振動に発生する振動を低減することができるため、変速機ケースからベルトノイズが放射されてしまうのを抑制することができ、ベルト式無段変速機から発生する騒音を抑制することができる。
【0022】
また、上記(1)に記載のベルト式無段変速機において、(2)前記当接部および弾性部材が、前記パーキングギヤの円周方向に沿って環状に延在するものから構成されている。
この構成により、パーキングギヤの当接部を、弾性部材を介して第2の固定シーブの円周方向に亘って当接させることができるため、当接部および弾性部材によって第2の固定シーブに発生する振動をより一層減衰することができる。
【0023】
また、上記(1)に記載のベルト式無段変速機において、(3)前記当接部が、前記パーキングギヤの円周方向に沿って環状に延在するとともに、前記弾性部材が、前記当接部の円周方向に沿って離隔して複数個設置され、個々の弾性部材の周方向長さが異なる前記弾性部材が、前記パーキングギヤの円周方向に沿って離隔して複数個設置され、個々の弾性部材の周方向長さが異なるものから構成されている。
【0024】
この構成により、弾性部材をパーキングギヤの周方向に不連続にして個々の周方向長さを異なるようにしたので、第2の固定シーブの背面に当接する弾性部材の総面積を調整することにより、第2の固定シーブから変速機ケースまでの振動の伝達経路の固有振動数を変更することができる。
このため、伝動ベルトのブロックエレメントの噛み込み周波数に依存する振動のピーク値を低減することができることに加えて、振動のピーク値と第2の固定シーブから変速機ケースまでの振動の伝達経路の固有振動数とが一致するのを避けることができ、共振振動が発生するのを抑制することができる。このため、当接部および弾性部材によって第2の固定シーブに発生する振動をより一層減衰することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、簡素な構成によってベルトノイズによる騒音の発生を抑制することができ、製造コストが増大するのを防止することができるベルト式無段変速機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係るベルト式無段変速機の一実施の形態を示す図であり、ベルト式無段変速機を備えた車両用動力伝達装置の骨子図である。
【図2】本発明に係るベルト式無段変速機の一実施の形態を示す図であり、ベルト式無段変速機の断面図である。
【図3】本発明に係るベルト式無段変速機の一実施の形態を示す図であり、伝動ベルトの構成図である。
【図4】本発明に係るベルト式無段変速機の一実施の形態を示す図であり、(a)は、パーキングギヤの正面図、(b)は、弾性部材の正面図である。
【図5】本発明に係るベルト式無段変速機の一実施の形態を示す図であり、(a)は、他の形状の弾性部材の正面図、(b)は、他の形状の弾性部材の側面図である。
【図6】従来のベルト式無段変速機の断面図である。
【図7】従来のベルト式無段変速機の伝動ベルトの振動周波数特性を示す図であり、(a)は、ブロックエレメントの配列状態を示す概略図、(b)、(c)は、噛み込み周波数に依存した波形を示す図、(d)は、伝動ベルトの振動の周波数特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明に係るベルト式無段変速機の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図5は、本発明に係るベルト式無段変速機の一実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1において、車両用動力伝達装置10は、横置き型の自動変速機であって、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両に好適に採用されるものであり、走行用の駆動源としてエンジン11を備えている。
【0028】
なお、車両用動力伝達装置10は、FF型車両に限定されるものではなく、FR型車両等、他の形式の車両に備えられるベルト式無段変速機であっても本発明を適用することができる。
【0029】
エンジン11の出力は、エンジン11のクランクシャフト11a、トルクコンバータ12から前後進切換装置13、入力軸14、ベルト式無段変速機(CVT)15、減速歯車装置16を介して終減速機17に伝達され、左右の駆動輪18L、18Rに分配される。
【0030】
トルクコンバータ12は、エンジン11のクランクシャフト11aに連結されたポンプ翼車12pおよびタービン軸19を介して前後進切換装置13に連結されたタービン翼車12tを備えており、流体を介して動力伝達を行うようになっている。
【0031】
また、トルクコンバータ12のポンプ翼車12pおよびタービン翼車12tの間にはロックアップクラッチ20が設けられており、図示しない油圧制御装置の切換弁等によって係合側油室および解放側油室に対する油圧供給が切換えられることにより、係合または解放されるようになっている。
【0032】
そして、油圧制御装置の切換弁等によって係合側油室に油圧を供給し、ロックアップクラッチ20がポンプ翼車12p側に完全係合されることによって、ポンプ翼車12pおよびタービン翼車12tを一体回転させることで、クランクシャフト11aとタービン軸19とを直結させることができる。
【0033】
また、ポンプ翼車12pにはベルト式無段変速機15を変速制御したり、ベルト挟圧力を発生させたり、あるいは各部に潤滑油を供給するための油圧を発生させる機械式のオイルポンプ22が設けられている。
【0034】
前後進切換装置13は、ダブルピニオン型の遊星歯車装置を主体として構成されており、トルクコンバータ12のタービン軸19はサンギヤ23sに一体的に連結され、ベルト式無段変速機15の入力軸14は、キャリヤ23cに一体的に連結されている一方、キャリヤ23cとサンギヤ23sは前進用クラッチC1を介して選択的に連結され、リングギヤ23rは、後進用ブレーキB1を介してハウジングに選択的に固定されるようになっている。
【0035】
前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1は、何れも油圧シリンダによって摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置であり、前進用クラッチC1が係合させられるとともに後進用ブレーキB1が解放されることにより、前後進切換装置13は、一体回転状態とされる。
【0036】
このとき、前進用動力伝達経路が成立され、前進方向の駆動力がベルト式無段変速機15側に伝達される。一方、後進用ブレーキB1が係合させられるとともに前進用クラッチC1が解放されると、前後進切換装置13は、後進用動力伝達経路が成立させられて、入力軸14はタービン軸19に対して逆方向に回転され、後進方向の駆動力がベルト式無段変速機15側に伝達される。
また、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1が共に解放されると、前後進切換装置13は動力伝達を遮断するニュートラル(遮断状態)状態になる。
【0037】
ベルト式無段変速機15は、入力軸14に設けられている入力側部材である有効径が可変のプライマリプーリ24と、出力軸26に設けられている出力側部材である有効径が可変のセカンダリプーリ25と、プライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25に巻き掛けられてプライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25に摩擦接触する動力伝達部材として機能する伝動ベルト27とを備えており、プライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25と伝動ベルト27との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。
【0038】
プライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25は、入力軸14および出力軸26にそれぞれ固定された固定シーブ(第1の固定シーブ)24aおよび固定シーブ(第2の固定シーブ)25aと、入力軸14および出力軸26に対して軸心周り相対回転不能、かつ入力軸14および出力軸26の軸線方向に移動可能に設けられた可動シーブ(第1の可動シーブ)24bおよび可動シーブ(第2の可動シーブ)25bとを備えており、固定シーブ24aと可動シーブ24bとの対向面および固定シーブ25aと可動シーブ25bとの対向面に形成されたV字形状のプーリ溝28、29に伝動ベルト27が巻き掛けられている。なお、プーリ溝28が第1のプーリ溝に対応し、プーリ溝29が第2のプーリ溝に対応している。
【0039】
図3に示すように、伝動ベルト27は、周方向に配列された複数の金属製のブロックエレメント91を備えており、このブロックエレメント91は、周方向において左右2本のフープ92によって束ねられて配列されている。
【0040】
左右2本のフープ92は、それぞれ薄い鋼製のバンド93が積層して形成されており、この鋼製のバンド93の枚数は、主にベルト式無段変速機15の最大伝達トルクにより決定され、十分な強度が達成されれば、1枚にしてもよい。
【0041】
また、プライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25には可動シーブ24b、25bを固定シーブ24a、25aに近接、離隔するように入力軸14の軸方向に移動させることでプーリ溝28、29の幅を可変とする推力が付与されるようになっており、この推力は、後述する油圧によって付与されるようになっている。
【0042】
ベルト式無段変速機15は、この油圧による推力によってプライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25のプーリ溝28、29の幅が変化することで、伝動ベルト27の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(=入力軸14の回転速度NIN/出力軸26の回転速度NOUT)が連続的に変化させられる。
【0043】
図2において、ベルト式無段変速機15は、変速機ケースとしてのトランスミッションケース30内において、互いに平行に配設されている第1の回転軸である入力軸14および第2の回転軸である出力軸26、入力軸14に相対回転不能に設けられているプライマリプーリ24、出力軸26に相対回転不能に設けられているセカンダリプーリ25およびこれらのプライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25にそれぞれ巻き掛けられてプライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25を作動的に連結する伝動ベルト27を備えている。
【0044】
また、トランスミッションケース30は、フロントトランスミッションケース30aと、フロントトランスミッションケース30aにボルトによって締結されるリヤトランスミッションケース30bとから構成されている。
【0045】
入力軸14は、軸受31および軸受32等によってフロントトランスミッションケース30aに回転可能に支持されており、図1に示すエンジン11の駆動力がトルクコンバータ12および前後進切換装置13を介して伝達されることで回転駆動される。
【0046】
出力軸26は、軸受33、34等によってリヤトランスミッションケース30bに回転可能に支持されており、入力軸14の回転が伝動ベルト27を介して作動的に伝達されることで回転させられる。なお、この出力軸26の出力が、図1に示す減速歯車装置16および終減速機17を介して左右の駆動輪18L、18Rに伝達される。
【0047】
入力軸14にはプライマリプーリ24が相対回転不能に設けられており、プライマリプーリ24は、入力軸14に対して相対回転不能、かつ入力軸14の軸線方向に移動不能に固定されている固定シーブ24aと、入力軸14に対して相対回転不能、かつ入力軸14の軸線方向に移動可能に嵌合されている可動シーブ24bとを備えている。
【0048】
固定シーブ24aは、入力軸14に一体成形された略円板状の部材であり、伝動ベルト27が巻き掛けられる側の壁面は、プーリ溝28の一方を構成する斜面が形成されている。可動シーブ24bは、入力軸14の軸線方向に移動自在となるように入力軸14に嵌合されている。
【0049】
また、可動シーブ24bは、入力軸14の外周部に摺動自在となるように入力軸14に嵌合された円筒状の内側筒部41と、その内側筒部41の固定シーブ24a側の端部から放射方向外側に向かって伸びる略円板状の接続部42と、その接続部42の背面から固定シーブ24aに対して隔離する方向に延在する外側筒部43とを備えている。
【0050】
接続部42の固定シーブ24a側の側壁には、プーリ溝28の他方を構成する斜面が形成されており、固定シーブ24aの斜面と可動シーブ24bの斜面は同一の勾配を有している。
【0051】
ここで、可動シーブ24bが軸線方向に移動することで、プーリ溝28の溝幅が変化して伝動ベルト27の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(=入力軸14の回転速度NIN/出力軸26の回転速度NOUT)を連続的に変化させることができる。
【0052】
なお、図2の実線に示すプライマリプーリ24側の伝動ベルト27の掛かり径が最小値となっている状態が、変速比γが最大変速比γmaxに変速された状態に対応しており、一点鎖線で示す伝動ベルト27の掛かり径が最大値となっている状態が、変速比γが最小変速比γminに変速された状態に対応している。
【0053】
この可動シーブ24bは、可動シーブ24bの伝動ベルト27側とは反対側の可動シーブ24bの背面に形成されている第1の油室44および第2の油室45の油圧に基づく押圧力によって軸線方向に移動するようになっており、第1の油室44および第2の油室45には入力軸14の軸線方向と平行に形成されている供給油路46および供給油路46に放射方向に形成されている供給油路47、48を通って作動油が供給されるようになっている。なお、この作動油の油圧は、図1に示す電子制御装置82によって制御されるリニアソレノイドバルブ等を有する油圧制御回路81によって適宜調圧制御される。
【0054】
第1の油室44は、可動シーブ24bの背面に沿うように配設されている第1のシリンダ部材54に囲まれる空間によって形成されている。
第1のシリンダ部材54は、軸受31および第2のシリンダ部材58と共に入力軸14の軸線方向に移動しないように入力軸14に固定されており、放射方向外端が外側筒部43に摺接している。
【0055】
また、第1の油室44には、供給油路47および供給油路48から内側筒部41を貫通するように形成されている連通油路40を通って作動油が供給されるようになっており、この作動油の油圧に基づいて押圧力が発生し、可動シーブ24bが押圧されて入力軸14の軸線方向に移動させられる。
【0056】
また、第2の油室45は、軸受31と第1のシリンダ部材54との間に挟まれるようにして固定されている第2のシリンダ部材58と、この第2のシリンダ部材58と第1のシリンダ部材54との間を仕切るように配設されているピストン部材56とによって囲まれる空間によって構成されている。
【0057】
第2のシリンダ部材58は、第1のシリンダ部材54の外周部を取り囲むようにして設けられており、放射方向内端が軸受31と第1のシリンダ部材54との間に挟まれることで入力軸14の軸線方向への移動が阻止されている。
【0058】
また、ピストン部材56は、放射方向外端部が第2のシリンダ部材58の内周部に摺動自在に設けられているとともに、放射方向内端部が第1のシリンダ部材54の外周部に摺動自在に設けられており、第1のシリンダ部材54の内周部と第2のシリンダ部材58の外周部とによって画成される空間を、第2の油室45と第1の油室44に隣接する空気室61とに画成するようになっている。
【0059】
また、第2の油室45には第1のシリンダ部材54に形成され、第1の油室44と第2の油室45とを連通する連通油路62を介して作動油が供給されるようになっており、第2の油室45に作動油が供給されると、この作動油の油圧に基づいてピストン部材56が入力軸14の軸線方向に移動し、可動シーブ24bの外側筒部43の端部を押圧することで可動シーブ24bを軸線方向に移動させるようになっている。
【0060】
このように、可動シーブ24bは、第1の油室44および第2の油室45の2つの油室より発生する押圧力によって移動させられることにより、作動油による押圧面積が増大されて十分な押圧力が確保される。
【0061】
また、出力軸26には、セカンダリプーリ25が相対回転不能に設けられており、セカンダリプーリ25は、出力軸26に対して相対回転不能、かつ出力軸26の軸線方向に移動自在に出力軸26に固定されている固定シーブ25aと、出力軸26に対して相対回転不能、かつ出力軸26の軸線方向に移動自在に嵌合されている可動シーブ25bとを備えている。
【0062】
固定シーブ25aは、出力軸26と一体成形された略円板状の部材であり、伝動ベルト27が巻き掛けられる側の壁面には、プーリ溝29の一方を構成する斜面が形成されている。
【0063】
可動シーブ25bは、出力軸26の軸線方向に移動するように出力軸26に嵌合されており、可動シーブ25bは、出力軸26の外周部に摺動可能に嵌合される円筒状の内側筒部63と、内側筒部63の固定シーブ25a側の端部から放射方向外側に向かって延在する略円板状の接続部64と、接続部64の外周部から固定シーブ25aに対して隔離する方向に延在する外側筒部65とを備えている。
【0064】
接続部64の固定シーブ25a側の側壁には、プーリ溝29の他方を構成する斜面が形成されており、固定シーブ25aの斜面と可動シーブ25bの斜面は、同一の勾配を有している。
【0065】
ここで、可動シーブ25bが出力軸26の軸線方向に移動することで、プーリ溝29の溝幅が変化して伝動ベルト27の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(=入力軸14の回転速度NIN/出力軸26の回転速度NOUT)が連続的に変化させられる。
なお、図2の実線に示すセカンダリプーリ25側の伝動ベルト27の掛かり径が最大値となっている状態が、変速比γが最大変速比γmaxに変速された状態に対応しており、一点鎖線で示す伝動ベルト27の掛かり径が最小値となっている状態が、変速比γが最小変速比γminに変速された状態に対応している。
【0066】
この可動シーブ25bは、可動シーブ25bの伝動ベルト27と反対側に形成されている第3の油室66の油圧に基づく押圧力によって出力軸26の軸線方向に移動させられる。第3の油室66には、出力軸26の軸線方向と平行に形成されている供給油路67および供給油路67から放射方向に形成されている供給油路68、69を通って作動油が供給される。なお、この作動油の油圧は、電子制御装置82によって制御されるリニアソレノイドバルブ等を有する油圧制御回路81によって適宜調圧制御される。
【0067】
第3のシリンダ部材70は、出力軸26と軸受34との間に挟まれており、出力軸26の軸線方向の移動が阻止されている。また、可動シーブ25bと第3のシリンダ部材70との間にはコイル状のスプリング72が介装されており、可動シーブ25bはスプリング72の弾性力によって、常時伝動ベルト27側に付勢されている。
【0068】
この第3の油室66に供給油路68および供給油路69を通って作動油が供給されると、この作動油の油圧に基づく押圧力が発生し、この押圧力およびスプリング72の弾性力に従って可動シーブ25bが出力軸26の軸線方向に移動させられる。
【0069】
また、出力軸26にはパーキングギヤ95が設けられており、図4(a)に示すように、パーキングギヤ95の内周部には内周スプライン部95cが形成されている。この内周スプライン部95cは、出力軸26の外周部に形成された外周スプライン部26aにスプライン嵌合されることにより、出力軸26と一体回転するようになっている。
【0070】
また、パーキングギヤ95は、軸受33および固定シーブ25aの背面の間に挟持されるようにして出力軸26に取付けられており、出力軸26の軸方向に移動しないようになっている。
【0071】
また、パーキングギヤ95のギヤ部95bには図示しないパーキングポールが噛合するようになっており、このパーキングポールは、図示しないシフトレバーがP(パーキング)レンジに操作されたときに、シフトレバーの操作に伴ってパーキングギヤ95のギヤ部95bに噛合されるように変位するようになっている。そして、パーキングポールがパーキングギヤ95のギヤ部95bに噛合されると、出力軸26の回転が規制され、駆動輪18L、18Rの回転が禁止される。
【0072】
また、固定シーブ25aの背面と対向するパーキングギヤ95の対向面には、パーキングギヤ95の円周方向に亘って延在する環状の当接部95aが形成されており(図4(a)参照)、この当接部95aは、弾性部材96を介して固定シーブ25aの背面に当接するようになっている。
【0073】
弾性部材96は、ゴム等から構成されており、弾性部材96は、パーキングギヤ95の円周方向に沿って環状に延在し(図4(b)参照)、当接部95aの表面に取付けられている。このため、パーキングギヤ95は、当接部95aが弾性部材96を介して固定シーブ25aの背面を押さえ付けることになる。
【0074】
次に、作用を説明する。
車両が減速されるときは、アクセルペダルの開度をパラメータとして車速を変速比がLow側になるようにベルト式無段変速機15の電子制御装置82により油圧制御回路81が制御される。
【0075】
すなわち、油圧制御回路81により、図2に示すように、供給油路67から供給油路68、69を通って第3の油室66に作動油が供給され、第3の油室66の油圧が高まると、可動シーブ25bの接続部64の背面を押圧する。
【0076】
可動シーブ25bは、この圧力を受けて固定シーブ25a側に速やかに移動することにより、プーリ溝29が狭められ、伝動ベルト27が放射方向にスライドすることでセカンダリプーリ25側の伝動ベルト27の有効径が大きくなる。
【0077】
他方、電子制御装置82は、油圧制御回路81を制御して供給油路46をドレーン側に開放すると、第1の油室44および第2の油室45内の油圧が低下する。
【0078】
このとき、可動シーブ24bが固定シーブ24aから離隔するため、可動シーブ24bの外側筒部43がピストン部材56を固定シーブ24aから離隔する方向に押圧する。このとき、ピストン部材56が第2のシリンダ部材58の内周部および第1のシリンダ部材54の外周部を摺動しながら第2のシリンダ部材58に徐々に近づいていくため、第2の油室45の容積が小さくなり、第2の油室45内の作動油が連通油路62から供給油路47を通って供給油路46に排出される。
【0079】
また、可動シーブ24bが第1のシリンダ部材54に徐々に近づいて第1の油室44の容積が小さくなるため、第1の油室44内の作動油は、連通油路40から供給油路48を通って供給油路46に排出される。
【0080】
このため、プライマリプーリ24の可動シーブ24bの押圧力の作用により、伝動ベルト27が放射方向にスライドして、プライマリプーリ24の可動シーブ24bが固定シーブ24aから離隔する方向に移動し、プーリ溝28の幅が大きくなってプライマリプーリ24側の伝動ベルト27の有効径が小さくなる。
【0081】
このようにして変速比γ(=入力軸14の回転速度NIN/出力軸26の回転速度NOUT)が連続的に変化して無段階で徐々にLow側に移行して車両が減速されることになる。
【0082】
一方、車両が加速されるときは、アクセルペダルの開度をパラメータとして、変速比がHigh側になるよう電子制御装置82により制御される。すなわち、油圧制御回路81によって所定の変速圧になるように、供給油路46から供給油路47、48を介して第1の油室44および第2の油室45に供給される。
【0083】
このとき、第1の油室44内の油圧が高まり、第1の油室44内の油圧により可動シーブ24bの接続部42の背面が押圧される。また、第2の油室45内の油圧が高まり、ピストン部材56が外側筒部43の内周部および第1のシリンダ部材54の外周部の間を摺動しながら可動シーブ24bの外側筒部43を押圧するため、第1の油室44および第2の油室45内の油圧により可動シーブ24bが固定シーブ24aに近接するように速やかに移動し、プーリ溝28が狭められて伝動ベルト27が放射方向にスライドすることでプライマリプーリ24側の伝動ベルト27の有効径が大きくなる。
【0084】
このようにして変速比γ(=入力軸14の回転速度NIN/出力軸26の回転速度NOUT)が連続的に変化して無段階で徐々にHigh側(変速比が小さくなる側)に移行して車両が加速されることになる。
【0085】
上述したように伝動ベルト27が複数のブロックエレメント91を周方向に配列して構成されているため、車両の加速時および減速時には複数のブロックエレメント91が次々にプーリ溝29に噛み込まれてしまうため、この噛み込みの周波数による振動が固定シーブ25aに発生する。
【0086】
本実施の形態では、固定シーブ25aの背面と対向するパーキングギヤ95の対向面に、固定シーブ25aの背面に弾性部材96を介して当接する当接部95aを形成し、当接部95aが弾性部材96を介して固定シーブ25aの背面を押さえ付けることにより、固定シーブ25aおよび可動シーブ25bのプーリ溝29に伝動ベルト27のブロックエレメント91が順次衝突したときに、当接部95aおよび弾性部材96によって固定シーブ25aに発生する振動(図2中、矢印bで示す)を減衰することができる。
このため、伝動ベルト27のブロックエレメント91の噛み込み周波数に依存する振動のピーク値(図7(d)参照)を小さくすることができ、図2中、矢印cで示すように固定シーブ25aから出力軸26に振動が伝達されるのを抑制することができる。
【0087】
また、セカンダリプーリ25の固定シーブ25aに発生する振動を減衰することができるため、トランスミッションケース30のリヤトランスミッションケース30bからベルトノイズが放射されてしまうのを抑制することができ、全体としてベルト式無段変速機15から発生する騒音を抑制することができる。
【0088】
また、本実施の形態では、当接部95aおよび弾性部材96を、パーキングギヤ95の円周方向に沿って環状に延在するように構成したので、パーキングギヤ95の当接部95aを、弾性部材96を介して固定シーブ25aの円周方向に亘って当接させることができ、当接部95aおよび弾性部材96によって固定シーブ25aに発生する振動をより一層減衰することができる。
【0089】
なお、本実施の形態では、弾性部材96を環状に構成しているが、図5に示すような構成としてもよい。図5において、弾性部材100は、ゴム等の薄板からなる環状弾性部101と、パーキングギヤ95の円周方向に沿って離隔するように環状弾性部101に一体的に形成され、周方向長さが異なるようにして環状弾性部101から突出する複数の突出弾性部102(図5(a)にハッチングで示す)とから構成されており、弾性部材100は、突出弾性部102が固定シーブ25aの背面に当接するようにパーキングギヤ95の当接部95aと固定シーブ25aの背面との間に介装されている。
【0090】
本実施の形態の弾性部材100は、パーキングギヤ95の周方向に不連続にして個々の突出弾性部102の周方向長さを異なるようにしたので、固定シーブ25aの背面に当接する突出弾性部102の周方向長さaと固定シーブ25aの背面に非接触の環状弾性部101の周方向長さbとを調整して、固定シーブ25aの背面に当接する突出弾性部102の総面積を調整することにより、固定シーブ25aからリヤトランスミッションケース30bまでの振動の伝達経路の固有振動数、すなわち、固定シーブ25a、出力軸26、軸受33およびリアトランスミッション30bの固有振動数を変更することができる。
【0091】
このため、伝動ベルト27のブロックエレメント91の噛み込み周波数に依存する振動のピーク値を低減することができることに加えて、振動のピーク値と固定シーブ25aからリヤトランスミッションケース30bまでの振動の伝達経路の固有振動数とが一致するのを避けることができ、共振振動が発生するのを抑制することができる。このため、当接部95aおよび弾性部材100によって固定シーブ25aに発生する振動をより一層減衰することができる。
【0092】
なお、本実施の形態では、環状弾性部101と突出弾性部102を一体化して弾性部材100を構成しているが、パーキングギヤ95の当接部95aに突出弾性部102を直接取付けるようにしてもよい。
【0093】
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施の形態のみの説明はなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0094】
以上のように、本発明に係るベルト式無段変速機は、簡素な構成によってベルトノイズによる騒音の発生を抑制することができ、製造コストが増大するのを防止することができるという効果を有し、プライマリプーリおよびセカンダリプーリの伝動ベルトの巻き掛け半径を変化させることにより、所望の変速比を得ることができるようにしたベルト式無段変速機等として有用である。
【符号の説明】
【0095】
14 入力軸(第1の回転軸)
15 ベルト式無段変速機
20 ロックアップクラッチ
24 プライマリプーリ
24a 固定シーブ(第1の固定シーブ)
24b 可動シーブ(第1の可動シーブ)
25 セカンダリプーリ
25a 固定シーブ(第2の固定シーブ)
25b 可動シーブ(第2の可動シーブ)
26 出力軸(第2の回転軸)
27 伝動ベルト
28 プーリ溝(第1のプーリ溝)
29 プーリ溝(第2のプーリ溝)
95 パーキングギヤ
95a 当接部
96、100 弾性部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変速機ケースに回転自在に支持される第1の回転軸に固定された第1の固定シーブと、前記第1の固定シーブに対して前記第1の回転軸の軸方向に対向するとともに前記第1の回転軸に対して軸方向に移動自在に設けられた第1の可動シーブとを有するプライマリプーリと、
前記変速機ケースに回転自在に支持される第2の回転軸に固定された第2の固定シーブと、前記第2の固定シーブに対して前記第2の回転軸の軸方向に対向し、前記第2の回転軸に対して軸方向に移動自在に設けられた第2の可動シーブとを有するセカンダリプーリと、
前記第1の固定シーブおよび前記第1の可動シーブの対向面に形成されたV字形状の第1のプーリ溝と前記第2の固定シーブおよび前記第2の可動シーブの対向面に形成されたV字形状の第2のプーリ溝とに巻き掛けられ、周方向に複数のブロックエレメントが配列された伝動ベルトと、
前記第2の固定シーブの対向面と反対の前記第2の固定シーブの背面に位置するようにして前記第2の回転軸に設けられたパーキングギヤとを備えたベルト式無段変速機において、
前記第2の固定シーブの背面と対向するパーキングギヤの対向面に、前記第2の固定シーブの背面に弾性部材を介して当接する当接部を設けたことを特徴とするベルト式無段変速機。
【請求項2】
前記当接部および弾性部材が、前記パーキングギヤの円周方向に沿って環状に延在することを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機。
【請求項3】
前記当接部が、前記パーキングギヤの円周方向に沿って環状に延在するとともに、前記弾性部材が、前記当接部の円周方向に沿って離隔して複数個設置され、個々の弾性部材の周方向長さが異なることを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2010−242863(P2010−242863A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−92552(P2009−92552)
【出願日】平成21年4月7日(2009.4.7)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】