説明

ベンゾアリールウレイド化合物、及びこれを含有する神経退行性脳疾患予防又は治療用組成物

ベンゾアリールウレイド化合物、及びこれを含有する神経退行性脳疾患予防又は治療用組成物を提供すること。本発明は、新規なベンゾアリールウレイド化合物及びこの神経退行性疾患予防又は治療における用途に関する。前記神経退行性疾患は、アルツハイマー病、痴呆、パーキンソン病、脳卒中、アミロイド症、ピック病(Pick’s disease)、ルー・ゲーリッグ病、遺伝性進行性舞踏病、クロイツフェルト・ヤコブ(Creutzfeldt−Jakob)病などを含む。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[技術分野]
本発明は、新規なベンゾアリールウレイド化合物及びこれを有効成分として含有する神経退行性脳疾患の予防又は治療用組成物に関する。前記神経退行性脳疾患は、アルツハイマー病、痴呆、パーキンソン病、脳卒中、アミロイド症、ピック病(Pick’s disease)、ルー・ゲーリッグ病、遺伝性進行性舞踏病(ハンチントン舞踏病)、クロイツフェルト・ヤコブ(Creutzfeldt−Jakob)病などであり得る。
【0002】
[背景技術]
最近、韓国の各種の疾病の中で、脳疾患は、国家的な問題として取り上げられている。脳疾患は、去る10年間の死亡原因として最も大きな上昇幅を示しているが、他の疾患に比べて診断及び治療が困難であり、これによる被害は増加する見通しである。
【0003】
特に、痴呆は、記憶力障害及び判断力喪失などの全般的な精神機能障害を招いて、人生の質を損なう疾患である。痴呆の原因は多岐に渡っており、約50%はアルツハイマー型痴呆であり、20−30%は血管性痴呆、アルコール性痴呆又はパーキンソン病痴呆などであり、約15−20%は、アルツハイマー型と血管性痴呆の両方に起因するものである。
【0004】
中でも、アルツハイマー病(Alzheimer’s disease、以下、「AD」と称する。)痴呆は、老人性痴呆とも呼ばれ、40代から多く発症している。発症原因は明らかではあるが、老化と深い関係があることが知られている。
【0005】
痴呆は、神経細胞の損傷やアセチルコリンの濃度低下によって発症することが報告されている。神経細胞損傷は、自由ラジカル、グルタマート、カルシウム過多、窒素、アミロイドベータタンパク質及びサイトカインなどの各種の要因によって引き起こされ、中でも、アルツハイマー病を有する患者の神経細胞の場合、過量のベータ−アミロイド(β−Amyloid)を含む神経塩プラークを示す。このようなベータ−アミロイドは、アミロイド前駆体タンパク質(amyloid precursor protein、以下、「APP」と称する。)から形成され、健常人の場合には、前記アミロイド前駆体タンパク質からP3アミロイドを形成することとなる。
【0006】
しかしながら、アルツハイマー病患者の場合には、APPが変形されてベータ−アミロイドタンパク質からなるアミロイドプラーク(神経細胞の外部に形成される)と、神経細胞の構造を維持して神経の伝達を手伝う作用をするタウ(tau)タンパク質が過剰に酸化されて形成される神経原線維濃縮体(神経細胞の内部に形成される)など2種類の特徴的な病変を示す。
【0007】
上述したように、過量のベータ−アミロイドの形成は、神経退行的な段階の開始点に代表され得る。脳におけるベータ−アミロイド集合体の形成は、現在、神経塩プラークの形成を引き起こす神経細胞における様々な毒性の効果であると見なされる。
【0008】
細胞内外的な実験の両方において、神経細胞の細胞自滅の誘発を含むベータ−アミロイドの神経毒性効果が証明されている。例えば、培養された中枢神経系ニューロン及び神経細胞PC12がベータ−アミロイドに露出されれば、神経細胞自滅死を引き起こす(Loo et al., Proc Natl Acad Sci USA, 1993, 7951−7955; Ivins et al., J Bio Chem, 1999, 2107− 2112)。ベータ−アミロイドは、小膠細胞の存在下において中間脳又は皮質ニューロンに対して神経細胞毒性を大幅に増加させる。小膠細胞の活性化及び過酸化物自由ラジカルの形成が神経細胞毒性を増加させることが知られている (Gao et al., J Neurochem., 2002, 1285−1297; Qin et al., Neurochem., 2002, 973−983)。脳における炎症はパーキンソン病及びアルツハイマー病などを含む様々な神経退行性疾病において重要な役割を果たすことが広く認識されている。炎症媒介性神経細胞退行は、ニューロンが神経退行を引き起こすのに影響を及ぼすエイコサノイド、サイトカイン、反応性酸素中間物、窒素酸化物などを含む前炎症及び神経毒性因子を生産する、脳に存在する免疫細胞である小膠細胞の活性化を随伴する(Qin et al., Neurochem., 2002, 973−983)。先行研究においては、小膠細胞のベータ−アミロイド依存性活性化と、アルツハイマー病患者の脳において起こるニューロン死滅の様々な特徴的なマーカーとの間の相関関係を証明している(Combs et al., J Neurosci., 2001, 1179−1188)。
【0009】
興味深いことに、ベータ−アミロイドは、小膠細胞の存在下における中間脳及び皮質ニューロンの両方に対して大幅に増加された神経細胞毒性を有している(Gao et al., J Neurochem., 2002, 1285−1297; Qin et al., Neurochem., 2002, 973−983)。このため、アミロイドペプチドは、アルツハイマー病に加えて、PD(Parkinson’s Disease)などの他の神経細胞退行的な疾病の発症機序に随伴され得る(Puglielli and Kovacs, Rev Med Chil., 2001, 569−575; Small et al., Nature Rev., 2001, 595−598)。パーキンソニズム症状は、アルツハイマー病患者にとっても一般的であり、アルツハイマー病患者における認知力(cognitive)の減少は、パーキンソニズムの進行と関連していることが判明している(Wilson et al., Psychol Aging, 2000, 18−28)。ドーパミンニューロンは、酸化刺激に弱いことが知られているため(Greenamyre et al., Biochem Soc Symp 1999, 85−97)、小膠細胞の活性抑制が潜在的な治療物質の開発に対する効果的な戦略であり得る。
【0010】
この理由から、神経細胞退行性疾患の治療と予防において、ベータ−アミロイドと小膠細胞活性抑制効果を有する物質の探索及び開発が極めて有用であることが期待され、これに関する研究が望まれる。
【0011】
[図面の簡単な説明]
図1A及び図1Bは、BV−2細胞において、ベータ−アミロイドによる神経細胞毒性(Aβ25−35−induced cytotoxicity)に対する化合物KHG25967の保護効果を示すものであり、図1Aは、顕微鏡分析結果を示すものであり、図1Bは、MTT結果に対する細胞生存率の定量分析結果を示すものである。
【0012】
(Control:ベータ−アミロイドを処理せず、5%DMSOのみを26時間処理した対照群、
Ab:ベータ−アミロイド50μMを2時間かけて処理した後、5%DMSOをさらに投与して24時間処理した場合、
Ab+KHG25967:ベータ−アミロイド50μMを2時間かけて処理した後、5%DMSOに溶かしたKHG25967 50nMを24時間処理した場合)
図2Aから図2Cは、BV−2細胞において、ERK1とERK2のリン酸化活性及びCaspase 3の活性に対するKHG25967の効果を示すものであり、図2Aは、リン酸化−ERK1、リン酸化−ERK2、ERK1、ERK2、及びcleaved caspase 3に対する免疫ブロット分析結果であり、図2Bは、図2Aに対するp−ERKの定量分析結果であり、図2Cは、図2Aに対するcaspase 3の定量分析結果である。各レーンに対する条件は、図1と同様である。
【0013】
図3A及び図3Bは、BV−2細胞において、LPSにより引き起こされたサイトカインに対するKHG25967のin vitro保護効果を示すものであり、図3Aは、インターロイキン−1ベータの定量分析結果であり、LPS処理後の反応結果を100%として比較した相対的な%数値で計算した結果を示すものであり、図3Bは、腫瘍怪死因子−アルファの定量分析結果であり、LPS処理後の反応結果を100%として比較した相対的%数値で計算した結果を示すものである。
【0014】
(Control:PBSを2時間前処理した後、5%DMSOを6時間処理した場合、
LPS:PBSに溶かしたLPS1μg/mlを2時間前処理した後、5%DMSOを6時間処理した場合、
LPS+KHG25967:PBSに溶かしたLPS1μg/mlを2時間前処理した後、化合物5%DMSOに溶かしたKHG25967 50nMを6時間処理した場合)。
【0015】
図4Aから図4Dは、LPSにより引き起こされたC57BL/6 miceの脳と血液のサイトカイン変化に対するKHG25967の効果を示すものであり、図4A及び図4Bは、脳内インターロイキン−1ベータと腫瘍怪死因子−アルファの定量分析結果であり、図4C及び図4Dは、血液(血清)内インターロイキン−1ベータと腫瘍怪死因子−アルファの定量分析結果を示すものである。
【0016】
(Control:2週間5%DMSOのみを投与した後、PBSを6時間かけて処理した場合
LPS:2週間5%DMSOのみを投与後、PBSに溶かしたLPS 10mg/kgを6時間かけて処理した場合
LPS+KHG25967:5%DMSOに溶かしたKHG25967(10mg/kg又は20mg/kg)を経口投与により毎日繰り返して2週間処理した後、PBSに溶かしたLPS 10mg/kgを6時間かけて処理した場合)
【0017】
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
上述したニーズに応えるために、本発明の一実施形態は、ベータ−アミロイド形成による神経退行性脳疾患の予防又は治療に有用であり、しかも、副作用が少ない化合物と、これを含有する効果的な神経退行性脳疾患の予防又は治療用組成物を提供することを目的とする。
【0018】
本発明の他の実施形態は、前記化合物の神経退行性脳疾患治療のための用途、及び前記化合物の有効量を神経退行性脳疾患の治療を必要とする患者に投与する段階を含む神経退行性脳疾患の治療方法を提供することを目的とする。
【0019】
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、新規なベンゾアリールウレイド化合物、及びこれを有効成分として含有する神経退行性脳疾患の予防又は治療用組成物を提供する。前記神経退行性脳疾患は、痴呆、パーキンソン病、脳卒中、アミロイド症、ピック病(Pick’s disease)、ルー・ゲーリッグ病、遺伝性進行性舞踏病、クロイツフェルト・ヤコブ(Creutzfeldt−Jakob)病などであり得る。
【0020】
以下、本発明をより具体的に説明する。
【0021】
本発明の一実施形態は、新規なベンゾアリールウレイド化合物を提供する。前記ベンゾアリールウレイド化合物は、下記の一般式1で表される構造を有するものであってもよい:
【0022】
【数1】

【0023】
式中、
Xは、S、O、NH、及びNCHよりなる群から選ばれたものであり、
Yは、O又はSであり、
及びRは、それぞれ独立して、H、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5のアルコキシよりなる群からそれぞれ選ばれたものであり、
は、OH、シアノ、炭素数1〜5のアルコキシ、COOR、テトラゾール、フェニル基、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル置換されたフェニル及び炭素数1〜5のアルコキシ置換されたフェニルよりなる群から選ばれたものであり、Rは、H、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びアルカリ金属よりなる群から選ばれたものであり、
nは、1〜5の整数である。
【0024】
本発明の好適な実施形態において、
Xは、S、O、NH、及びNCHよりなる群から選ばれたものであり、
Yは、O又はSであり、
及びRは、それぞれ独立して、H、F、Cl、炭素数1〜3のアルキル及び炭素数1〜3のアルコキシよりなる群からそれぞれ選ばれたものであり、
は、OH、シアノ、炭素数1〜5のアルコキシ、COOR、テトラゾール、フェニル、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル置換されたフェニル及び炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルコキシ置換されたフェニルよりなる群から選ばれたものであり、このとき、Rは、水素、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びKよりなる群から選ばれたものであり、
Nは、1〜3の整数であってもよい。
【0025】
本発明の一実施形態において、nが1である場合、XはO又はNCHであるか、YがSであるか、R及びRのうちいずれか一方以上はハロゲン原子であるか、Rは、フェニル基、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル又はアルコキシ置換されたフェニル、シアノ、炭素数1〜5のアルコキシ、テトラゾール、OH及びCOOR(但し、Rは、H、メチル、炭素数3〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びアルカリ金属よりなる群から選ばれたもの)よりなる群から選ばれたものであってもよい。
【0026】
また、XがSであり、YがOであり、R及びRが両方とも水素であり、nが2又は3である場合、Rは、フェニル基、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル又はアルコキシ置換されたフェニル、シアノ、炭素数1〜5のアルコキシ、テトラゾール、OH及びCOOR(但し、Rは、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びアルカリ金属よりなる群から選ばれたもの)よりなる群から選ばれたものであってもよい。
【0027】
XがNCHである場合、YはSであるか、あるいは、R及びRのうちいずれか一方以上は、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5のアルコキシよりなる群から選ばれたものであってもよい。
【0028】
X及びYが両方ともSである場合、R及びRのうちいずれか一方以上は、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5のアルコキシよりなる群から選ばれたものであるか、Rは、フェニル、炭素数1〜3のアルキル置換されたフェニル、炭素数1〜3のアルコキシ置換されたフェニル、シアノ、炭素数1〜3のアルコキシ、テトラゾール、OH及びCOOR(但し、Rは、H、メチル、炭素数3〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びKよりなる群から選ばれたものである)よりなる群から選ばれたものであってもよい。
【0029】
本発明者らは、ベータ−アミロイドによって誘導された神経細胞の死滅に対抗する効果的な神経細胞保護剤の開発に関心をもって研究する間に、様々なベンゾアリールウレイド化合物を合成し、これを培養されたPC12細胞及び中間脳(mesencephalic)及び皮質(cortical)ニューロン−膠細胞に適用して実験を行った結果、前記一般式1で表される構造を有するベンゾアリールウレイド化合物が優れたベータ−アミロイド合成抑制能、小膠細胞活性抑制能及びこれによる優れた神経細胞保護能を有していることを見出した。
【0030】
前記ベンゾアリールウレイド化合物が神経細胞保護剤の能力を有するかどうかは、TUNEL(In situ transferase−mediated dUTP nick end labeling)ラベリング測定法、TH抗体を用いて神経細胞の退行有無を免疫生化学的に分析する方法によって調べることができ、てんかん、痙攣、発作などの原因となるGABA(γ−aminobutyrate)の減少率及び/又は神経伝達物質であるドーパミンの減少率測定、ERK(Extracellular signal−regulated kinase)リン酸化度合いの測定、MAP−2(microtubule−associated proteins)染色法及び/又はLDH(lactate dehydrogenase)放出分析によって調べることができる。
【0031】
GABAは、興奮を抑制するシナプスに代表的に見られるアミノ酸類の神経伝達物質であり、全身のうち、中枢神経系に高濃度(30mM)にて分布する。ベータ−アミロイドによって減少していたGABAの量が回復することは、神経伝達物質の機能を正常に行い得る濃度に達することを意味する。すなわち、脳が正常的な機能のために回復することを意味するのである。ドーパミンニューロンにおいて主として現れるドーパミン吸収の減少が弱化することも、前記GABAの場合と同様に解釈することができる。このため、GABA及び/又はドーパミン含量を測定することにより、神経細胞保護作用を評価することができる。
【0032】
また、ERKリン酸化は、細胞が枯死するための信号伝達体系の一部分であり、外部の刺激又は内部の細胞死滅時に活性化(リン酸化)され得る。このため、前記ERKリン酸化は、神経細胞の死滅を示す指標として利用され得る。また、MAP−2染色法は、皮質神経細胞又は神経突起の形状変化において、細胞が損傷される度合いを示す指標として利用され得る。さらに、刺激により細胞膜が損傷される場合、細胞の外部にLDHが遊離される特徴を用いて、LDH分析により細胞損傷及び神経細胞の死滅を測定することができる。
【0033】
本発明においては、上述した測定方法によって、前記一般式1で表される構造を有するベンゾアリールウレイド化合物が神経退行性疾患の直接的な原因となる神経細胞の死滅又は変性の予防又は治療効能を確認することにより、これらのベンゾアリールウレイド化合物が神経退行性疾患に予防又は治療効果があることを確認した。
【0034】
このため、本発明の他の側面において、本発明は、前記一般式1で表される構造を有する化合物、及びこの薬学的に許容可能な塩よりなる群から選ばれたいずれか一種以上を有効成分として含有する退行性脳疾患の予防及び/又は治療用組成物を提供する。また、本発明の他の実施形態は、一般式1で表される構造を有する化合物及びこれらの薬学的に許容可能な塩よりなる群から選ばれたいずれか一種以上の神経退行性疾患の予防及び/又は治療のための用途を提供する。さらに、本発明のさらに他の実施形態は、一般式1で表される構造を有する化合物及びこの薬学的に許容可能な塩を神経退行性疾患の予防及び/又は治療を必要とする患者に投与する段階を含む神経退行性疾患の予防及び/又は治療方法を提供する。
【0035】
本発明のさらに他の側面において、本発明は、前記一般式1で表される構造を有する化合物、及びこれらの薬学的に許容可能な塩よりなる群から選ばれたいずれか一種以上を含有する神経退行性疾患の予防又は改善用健康機能性食品を提供する。
【0036】
前記神経退行性疾患は、ベータ−アミロイドによる脳神経細胞死滅に起因するものであり、例えば、アルツハイマー病、痴呆、パーキンソン病、脳卒中、アミロイド症、ピック病(Pick’s disease)、ルー・ゲーリッグ病、遺伝性進行性舞踏病、クロイツフェルト・ヤコブ(Creutzfeldt−Jakob)病などよりなる群から選ばれたものであってもよい。
【0037】
前記ベンゾアリールウレイド化合物は、組成物内に単独で使用されてもよく、その他に、薬理学的に許容可能な担体又は賦形剤をさらに含んでいてもよい。この場合、前記組成物内ベンゾアリールウレイド化合物は、0.1〜99重量%であってもよいが、より好ましくは、組成物の使用方法によって適切に調節する。
【0038】
本発明において使用可能な担体又は賦形剤は、剤形に応じて適切な物質を選択して使用することができるが、剤形化する場合、通常の充填剤、増量剤、湿潤剤、崩壊剤又は界面活性剤を使用することができる。希釈剤又は賦形剤の代表例としては、水、デキストリン、カルシウムカーボネート、ラクトース、プロピレングリコール、流動パラフィン、タルク、異性化糖、ソジウムメタバイサルファイト、メチルパラベン、プロピルパラベン、ステアリン酸マグネシウム、乳糖、生理食塩水、香料及び色素が挙げられる。
【0039】
本発明の神経退行性疾患予防又は治療用組成物は、薬剤、食品添加剤又は食品として使用することができ、薬剤として使用する場合、投与方法は、経口であってもよく、非経口であってもよい。前記組成物の剤形は、使用方法によるが、硬膏剤(PLASTERS)、顆粒剤(GRANULES)、ローション剤(LOTIONS)、散剤(POWDERS)、シロップ剤(SYRUPS)、液剤(LIQUIDS AND SOLUTIONS)、エアロゾル剤(AEROSOLS)、軟膏剤(OINTMENTS)、流エキス剤(FRUIDEXTRACTS)、乳剤(EMULSIONS)、懸濁剤(SUSTESIONS)、浸剤(INFUSIONS)、錠剤(TABLETS)、注射剤(INJECTIONS)、カプセル剤(CAPSULES)及び丸剤(PILLS)などであってもよい。
【0040】
神経退行性疾患予防又は治療用組成物の投与量は、服用者の年齢、性別、状態、体内における活性成分の吸収度、不活性率及び併用薬物を考慮して決定することが好ましく、一日有効成分を基準としたとき、1mg/kg(体重)〜500mg/kg(体重)で投与すればよい。
【0041】
本発明の神経退行性疾患防止用組成物は、ベータ−アミロイドにより発生する脳細胞の退行及び損傷を防止するアリールウレイドアセタート化合物を含んで、細胞毒性が少ない退行性脳疾患を予防又は治療する効果を有する。
【0042】
[実施例]
以下、本発明の好適な実施例を記載する。但し、下記の実施例は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明が下記の実施例により限定されることはない。
【0043】
[製造例]
KHG25967
[2−(3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルウレイド)酢酸]の製造
【0044】
【数2】

【0045】
加水分解方法により前記化合物を製造した。水10mlにエチル2−(3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルウレイド)アセタート100mgとKOH60mgを加え、2時間かけて100℃に加熱還流した。反応混合物を室温において30分間攪拌後、氷浴中において冷却し、濃い塩酸1mlを加えて反応混合物を酸性化させた。白い固体である2−(3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルウレイド)酢酸74mgを得た。
【0046】
KHG26027
[エチル3−(3−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イルウレイド)プロパノアート]の製造
【0047】
【数3】

【0048】
エステル化方法により前記化合物を製造した。2−アミノ−ベンズイミダゾール(0.162g、1.22mmol)をテトラヒドロフラン3mLに溶解させた溶液にエチル3−イソシアナトプロピオナート(0.174g、0.16mL、1.22mmol)を加え、40分間66℃に加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却し、生成された沈殿物をろ過して白い固体79mgを得た。
【0049】
KHG26096
[ポタシウム2−(3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルウレイド)アセタート]の製造
【0050】
【数4】

【0051】
下記の反応式1−1に示す方法と同様にして、本発明に係る代表的なアルカリ金属塩化合物を製造した。
【0052】
【数5】

【0053】
2−(3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルウレイド)酢酸(0.26mmol、70mg)をKOH15mgを溶かした水溶液0.55mlに加えて室温において2時間攪拌した後、Millepore Sterivex−GV(0.22um fliter unit)を用いてろ過した。凍結乾燥器を用いて溶媒を除去して、白い固体64mg(収率:80%)を得た。
【0054】
KHG26342
[N−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−2−シアノアセトアミド]の製造
本発明に係るチアゾール基を有する化合物を反応式1−2のようにして合成した。
【0055】
【数6】

【0056】
ベンゾチアゾール0.3gをテトラヒドロフラン50mlに溶かした後、氷浴において前記溶液にカルボジイミド0.32gを滴加した。得られた反応混合物を室温において10時間かけて攪拌した。生成された白い固体をろ過してN−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキサミドを得た(0.261g、54%)。N−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(30mg)をテトラヒドロフラン5mlに溶かした後、2−アミノアセトニトリル11.1mgを滴加し、酢酸29μlを滴加した。30℃において18時間攪拌した後、薄い茶色の固体であるN−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−2−シアノアセトアミド(10mg)を得た。
【0057】
KHG26345
[N−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−2−(2H−テトラゾール−5−イル)アセトアミド]の製造
反応式1−3に示す方法と同様にして、本発明に係るチアゾール基を有する化合物を合成した。
【0058】
【数7】

【0059】
N−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−2−シアノアセトアミド(0.1g)とNHCl(5.0eq、0.1g)、NaN(5.2eq、0.13g)をDMF(dimethylformamide)2.1mLに溶かした後、120℃において6時間加熱した。減圧蒸留してDMFを除去した後、水10mlと5%NaOH溶液を加えた。水層をEt2O 15mlにより洗浄した後、活性炭により処理後、反応混合物に10%塩酸水を加えてpH=2になるようにし、メチレンクロリドにより抽出して薄い黄色の固体であるN−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−2−(2H−テトラゾール−5−イル)アセトアミド(20%、21mg)を得た。
【0060】
上述した方法により下記表1の化合物を製造した。
【0061】
【表1】

【0062】

【0063】
同定データ
KHG25948
1−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−(4−メチルベンジル)ウレア
【0064】
【数8】

【0065】
収率:73%
mp:257℃
H NMR (300 MHz, CDCl) δ 10.75 (s, 1H, NH), 7.88 (d, 1H, J = 7.83 Hz, NH), 7.13−7.62 (m, 8H, Ar−H), 4.32 (d, 2H, J = 5.73 Hz, CH), 2.27 (s, 3H, CH)。
【0066】
KHG25954
ブチル2−(3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルウレイド)アセタート
【0067】
【数9】

【0068】
収率:8%
mp:294℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 11.01 (brs, 1H, NH), 7.88−7.19 (m, 4H, Ar−H), 7.09 (brs, 1H, NH), 4.09 (t, 2H, J = 7.2 Hz, OCHCHCHCH), 3.97 (d, 2H, J = 5.7 Hz, CH), 1.57 (q, 2H, J = 7.2 Hz, OCHCHCHCH), 1.34 (m, 2H, J = 7.2 Hz, OCHCHCHCH), 0.88 (t, 3H, J = 7.2 Hz, OCHCHCHCH)。
【0069】
KHG25956
エチル2−(3−(6−フルオロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)アセタート
【0070】
【数10】

【0071】
収率:30%
mp:291℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 11.05 (brs, 1H, NH), 7.82−7.17 (m, 3H, Ar−H), 7.04 (brs, 1H, NH), 4.13 (q, 2H, J = 7.2 Hz, OCHCH), 3.96 (d, 2H, J = 5.7 Hz, CH), 1.21 (t, 3H, J = 7.2 Hz, OCHCH)。
【0072】
KHG25967
2−(3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルウレイド)酢酸
【0073】
【数11】

【0074】
収率:85%
mp:217℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.18−7.89 (m, 4H, ArH), 7.01 (t, 1H, J = 5.7 Hz, NH), 3.89 (d, 2H, J = 5.7 Hz, CH)。
【0075】
KHG25989
エチル2−(3−(6−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)ウレイド)アセタート
【0076】
【数12】

【0077】
収率:21%
mp:225℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 11.42 (brs, 1H, NH), 8.55 (brs, 1H, NH), 7.62−7.23 (m, 3H, Ar−H), 4.12 (q, 2H, J = 7.1Hz, CH), 4.05 (d, 2H, J = 5.5 Hz, CH), 1.21 (t, 3H, J = 7.1 Hz, CH)。
【0078】
KHG25990
エチル2−(3−(6−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)ウレイド)アセタート
【0079】
【数13】

【0080】
収率:31%
mp:233℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 11.31 (brs, 1H, NH), 8.61 (brs, 1H, NH), 7.61−7.14 (m, 3H, Ar−H), 4.43 (d, 2H, J = 6.0 Hz, CH), 2.07 (s, 3H, CH)。
【0081】
KHG26004
エチル4−(3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルウレイド)ブタノアート
【0082】
【数14】

【0083】
収率:56%
mp:278℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 10.65 (s, 1H, NH), 7.87−7.17 (m, 4H, Ar−H), 6.80 (brs, 1H, NH), 4.05 (q, 2H, J = 6.0 Hz, OCHCH), 3.16 (q, 2H, J = 6.0 Hz, CHCHCH), 2.33 (t, 2H, J = 9.0 Hz, CHCHCH), 1.77−1.67 (m, 2H, J = 6.0 Hz, CHCHCH), 1.17 (t, 2H, J = 6.0 Hz, OCHCH)。
【0084】
KHG26005
エチル3−(3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルウレイド)プロパノアート
【0085】
【数15】

【0086】
収率:89%
mp:256℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 10.76 (s, 1H, NH), 7.90−7.20 (m, 4H, Ar−H), 6.92 (t, 1H, J = 6.0 Hz, NH), 4.11 (q, 2H, J = 6.3 Hz, OCHCH), 3.42 (q, 2H, J = 6.3 Hz, CH), 2.56 (t, 2H, J = 6.3 Hz, CH), 1.22 (t, 2H, J = 7.2 Hz, OCHCH)。
【0087】
KHG26019
エチル2−(3−(6−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)アセタート
【0088】
【数16】

【0089】
収率:79%
mp:281.9℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 10.86 (s, 1H, NH), 7.53−6.93 (m, 3H, Ar−H), 7.03 (brs, 1H, NH), 4.13 (q, 2H, J = 7.2 Hz, OCHCH), 3.95 (d, 2H, J = 5.7 Hz, CH), 3.32 (s, 3H, OCH), 1.21 (t, 3H, J = 7.2 Hz, OCHCH)。
【0090】
KHG26025
4−(3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルウレイド)ブタン酸
【0091】
【数17】

【0092】
収率:99%
mp:210℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 10.6 (brs, 2H, NH, COOH), 7.88−7.18 (m, 4H, Ar−H), 6.88 (t, 1H, J = 5.4 Hz, NH), 3.18 (q, 2H, J = 6.6 Hz, CHCHCH), 2.27 (t, 2H, J = 7.4 Hz, CHCHCH), 1.75−1.65 (m, 2H, CHCHCH)。
【0093】
KHG26026
3−(3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルウレイド)プロパン酸
【0094】
【数18】

【0095】
収率:70%
mp:243℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.17−7.87 (m, 4H, ArH), 6.89 (t, 1H, J = 5.5 Hz, NH), 3.35 (m, 2H, CH), 2.47 (m, 2H, CH)。
【0096】
KHG26027
エチル3−(3−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イルウレイド)プロパノアート
【0097】
【数19】

【0098】
収率:23%
mp:264℃
H NMR (300 MHz, DMSO) δ 11.33 (s, 1H, NH), 9.89 (s, 1H, NH), 7.34 (s, 1H, NH), 7.25 (s, 2H, Ar−H), 6.99−7.02 (m, 2H, Ar−H), 4.05−4.12 (q, 2H, J = 6.9 Hz, J = 14.1 Hz, エチル−CH), 3.37−3.46 (q, 2H, J = 11.1 Hz, J = 17.7 Hz, CH), 2.52−2.57 (t, 2H, J = 6.6 Hz, J = 13.2 Hz, CH), 1.19 (t, 3H, J = 7.2 Hz, J = 14.1 Hz, エチル−CH)。
【0099】
KHG26028
エチル4−(3−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イルウレイド)ブタノアート
【0100】
【数20】

【0101】
収率:16%
mp:277℃
H NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.30 (s, 2H, Ar−H), 7.04−7.07 (m, 2H, Ar−H), 4.03−4.10 (q, 2H, J = 6.9 Hz, J = 15.6 Hz, エチル−CH), 3.26−3.33 (q, 2H, J = 6.9 Hz, J = 13.5 Hz, CH), 2.31−2.36 (t, 2H, J = 7.8 Hz, J = 15.0 Hz, CH), 1.85−1.92 (m, 2H, J = 12.0 Hz, J = 19.2 Hz, CH), 1.19 (t, 3H, J = 7.2 Hz, J = 14.4 Hz, エチル−CH)。
【0102】
KHG26029
エチル2−(3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ウレイド)アセタート
【0103】
【数21】

【0104】
収率:38%
mp:157℃
H NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.10−7.17 (m, 4H, Ar−H), 4.19−4.26 (q, 2H, J = 7.2 Hz, J = 14.4 Hz, エチル−CH), 4.07 (d, 2H, J = 5.4 Hz, CH), 3.54 (s, 3H, N−CH), 1.29 (t, 3H, J = 7.5 Hz, J = 14.4 Hz, エチル−CH)。
【0105】
KHG26030
エチル3−(3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ウレイド)プロパノアート
【0106】
【数22】

【0107】
収率:8%
mp:105℃
H NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.12−7.23 (m, 4H, Ar−H), 4.13−4.20 (q, 2H, J = 6.9 Hz, J = 14.1 Hz, エチル−CH), 3.58−3.69 (d, 2H, J = 7.5 Hz, CH), 3.54 (s, 3H, N−CH), 2.59−2.63 (t, 2H, J = 5.7 Hz, J = 12.0 Hz, CH), 1.27 (t, 3H, J = 7.5 Hz, J = 14.4 Hz, エチル−CH)。
【0108】
KHG26031
エチル4−(3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ウレイド)ブタノアート
【0109】
【数23】

【0110】
収率:8%
mp:81℃
H NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.12−7.23 (m, 4H, Ar−H), 4.13−4.20 (q, 2H, J = 6.9 Hz, J = 14.1 Hz, OCHCH), 3.58−3.69 (d, 2H, J = 7.5 Hz, CH), 3.54 (s, 3H, N−CH), 2.59−2.63 (t, 2H, J = 5.7 Hz, J = 12.0 Hz, CH), 1.27 (t, 3H, J = 7.5 Hz, J = 14.4 Hz, OCHCH)。
【0111】
KHG26096
ポタシウム2−(3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルウレイド)アセタート
【0112】
【数24】

【0113】
収率:86.7%
mp:234℃
H NMR (300 MHz, DO) δ 7.75−7.20 (m, 4H, Ar−H), 3.70 (s, 2H, CH)。
【0114】
KHG26172
ポタシウム2−(3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ウレイド)アセタート
【0115】
【数25】

【0116】
収率:76.61%
mp:229℃
H NMR (300 MHz, DO) δ 7.20−7.07 (m, 4H, Ar−H), 3.60 (s, 2H, CH), 3.36 (s, 3H, CH)。
【0117】
KHG26175
ポタシウム2−(3−(6−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)アセタート
【0118】
【数26】

【0119】
収率:71.38%
mp:264℃
H NMR (300 MHz, DO) δ 7.34−6.83 (m, 3H, Ar−H), 3.70 (d, 3H, J = 1.5 Hz, OCH), 3.67 (d, 2H, J = 1.8 Hz, CH)。
【0120】
KHG26176
ポタシウム2−(3−(6−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)アセタート
【0121】
【数27】

【0122】
収率:44%
mp:246℃
H NMR (300 MHz, DO) δ 7.40−6.88 (m, 3H, Ar−H), 4.00 (q, 2H, J = 6.9 Hz, OCHCH), 3.77 (s, 2H, CH), 1.35 (t, 3H, J = 6.9 Hz, OCHCH)。
【0123】
KHG26177
ポタシウム2−(3−(6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)アセタート
【0124】
【数28】

【0125】
収率:24%
mp:237℃
H NMR (300 MHz, DO) δ 7.61−7.26 (m, 3H, Ar−H), 3.76 (s, 2H, CH)。
【0126】
KHG26178
ポタシウム2−(3−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)アセタート
【0127】
【数29】

【0128】
収率:50%
mp:259℃
H NMR (300 MHz, DO) δ 7.57−7.07 (m, 3H, Ar−H), 3.74 (s, 2H, CH)。
【0129】
KHG26180
ポタシウム2−(3−(5,6−ジメチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)アセタート
【0130】
【数30】

【0131】
収率:92.5%
mp:278℃
H NMR (300 MHz, DO) δ 7.34 (m, 2H, Ar−H), 3.74 (s, 2H, CH), 2.24 (d, 6H, J = 4.5 Hz, 2×CH)。
【0132】
KHG26216
ポタシウム2−(3−(6−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)アセタート
【0133】
【数31】

【0134】
収率:48.2%
mp:236℃
H NMR (300 MHz, DO) δ 7.07−7.37 (m, 3H, Ar−H), 3.64 (s, 2H, CH), 2.26 (s, 3H, CH)。
【0135】
KHG26217
ポタシウム2−(3−(4−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)アセタート
【0136】
【数32】

【0137】
収率:56.1%
mp:264.4℃
H NMR (300 MHz, DO) δ 7.07−7.54 (m, 3H, Ar−H), 3.69 (s, 2H, CH), 2.41 (s, 3H, CH)。
【0138】
KHG26220
ポタシウム3−(3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルウレイド)プロパノアート
【0139】
【数33】

【0140】
収率:54.9%
mp:249℃
H NMR (300 MHz, DO) δ 7.19−7.73 (m, 4H, Ar−H), 3.35 (t, J = 6.7 Hz, 2H, CH), 2.37 (t, J = 6.7 Hz, 3H, CH)。
【0141】
KHG26221
ポタシウム4−(3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルウレイド)ブタノアート
【0142】
【数34】

【0143】
収率:63.8%
mp:241℃
H NMR (300 MHz, DO) δ 7.66−7.15 (m, 4H, Ar−H), 3.11 (t, 2H, J = 6.9 Hz, CHCHCH), 2.21 (t, 3H, J = 7.2 Hz, CHCHCH), 1.74 (q, 2H, J = 7.5 Hz, CHCHCH)。
【0144】
KHG26222
ポタシウム3−(3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ウレイド)プロパノアート
【0145】
【数35】

【0146】
収率:5.5%
mp:219℃
H NMR (300 MHz, DO) δ 7.21−7.14 (m, 4H, Ar−H), 3.42 (t, 2H, J = 6.6 Hz, CHCH), 3.3 (s, 3H, N−CH), 2.45 (t, 2H, J = 7.2, CHCH)。
【0147】
KHG26223
ポタシウム3−(3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ウレイド)プロパノアート
【0148】
【数36】

【0149】
収率:57.1%
mp:222℃
H NMR (300 MHz, DO) δ 7.04−7.40 (m, 4H, Ar−H), 3.57 (s, 3H, CH), 3.13 (q, J = 6.1 Hz, 2H, N−CHCHCH), 1.89 (t, J = 7.1 Hz, 2H, N−CHCHCH), 1.62 (q, J = 6.9 Hz, 2H, N−CHCHCH)。
【0150】
KHG26279
1−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−(2−ヒドロキシエチル)ウレア
【0151】
【数37】

【0152】
収率:27.2%
mp:223℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 10.65 (s, 1H, NH), 7.17−7.87 (m, 4H, Ar−H), 6.83 (brs, 1H, NH), 4.84 (q, J = 5.1 Hz, 1H, OH), 3.47 (q, J = 5.7 Hz, J = 5.1 Hz, 2H, N−CHCH), 3.22 (q, J = 5.7 Hz, 2H, CHCHOH)。
【0153】
KHG26280
2−(3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ウレイド)酢酸
【0154】
【数38】

【0155】
収率:91.8%
mp:200℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.28−7.63 (m, 4H, Ar−H), 3.91 (d, J = 5.5 Hz, 2H, CH), 3.77 (s, 3H, CH)。
【0156】
KHG26303
エチル2−(3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)チオウレイド)アセタート
【0157】
【数39】

【0158】
収率:58.5%
mp:185℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.28−7.63 (m, 4H, Ar−H), 4.11 (q, 2H, J = 7.2 Hz, OCHCH), 3.91 (d, J = 5.5 Hz, 2H, CH), 3.32 (s, 3H, CH), 1.17 (t, J = 7.2 Hz, 3H, OCHCH)。
【0159】
KHG26304
エチル2−(3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルチオウレイド)アセタート
【0160】
【数40】

【0161】
収率:18.5%
mp:204℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.26−7.92 (m, 4H, Ar−H), 4.40 (brs, 2H, CH), 4.15 (q, J = 7.2 Hz, 2H, OCHCH), 1.22 (t, J = 7.2 Hz, 3H, OCHCH)。
【0162】
KHG26305
エチル2−(3−(6−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)アセタート
【0163】
【数41】

【0164】
収率:40%
mp:290.8℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.57−7.12 (m, 3H, Ar−H), 4.30 (d, 2H, J = 5.1 Hz, CH), 4.24 (q, 2H, J = 7.2 Hz, OCHCH), 2.33 (s, 3H, CH), 1.29 (t, 3H, J = 6.9 Hz, OCHCH)。
【0165】
KHG26306
エチル2−(3−(4−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)アセタート
【0166】
【数42】

【0167】
収率:10.0%
mp:219℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.59−7.02 (m, 3H, Ar−H), 4.43 (d, 2H, J = 5.1 Hz, CH), 4.17 (q, 2H, J = 7.2 Hz, OCHCH), 2.42 (s, 3H, CH), 1.23 (t, 3H, J = 7.2 Hz, OCHCH)。
【0168】
KHG26307
エチル2−(3−(5,6−ジメチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)アセタート
【0169】
【数43】

【0170】
収率:32.5%
mp:255℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.12−7.65 (m, 2H, Ar−H), 4.39 (brs, 2H, CH), 4.15 (q, J = 6.9 Hz, 2H, OCHCH), 2.29 (d, J = 4.5 Hz, 2×CH), 1.22 (t, J = 6.9 Hz, 3H, OCHCH)。
【0171】
KHG26308
エチル2−(3−(6−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)アセタート
【0172】
【数44】

【0173】
収率:23.2%
mp:324℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.29−6.78 (m, 3H, Ar−H), 4.31 (d, 2H, J = 4.8 Hz, CH), 4.24 (q, 2H, J = 7.2 Hz, OCHCH), 3.72 (s, 3H, OCH), 1.31 (t, 3H, J = 7.2 Hz, OCHCH)。
【0174】
KHG26309
エチル2−(3−(6−エトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)アセタート
【0175】
【数45】

【0176】
収率:26.0%
mp:183℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.12−7.65 (m, 2H, Ar−H), 4.39 (brs, 2H, CH), 4.15 (q, J = 6.9 Hz, 2H, OCHCH), 1.22 (t, J = 6.9 Hz, 3H, OCHCH)。
【0177】
KHG26310
エチル2−(3−(6−フルオロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)アセタート
【0178】
【数46】

【0179】
収率:5.4%
mp:160℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.59−6.99 (m, 3H, Ar−H), 4.39 (brs, 2H, CH), 4.15 (q, J = 6.9 Hz, 2H, OCHCH), 1.22 (t, J = 6.9 Hz, 3H, OCHCH)。
【0180】
KHG26311
エチル2−(3−(6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)アセタート
【0181】
【数47】

【0182】
収率:15.2%
mp:184℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.77−7.19 (m, 3H, Ar−H), 4.31 (d, 2H, J = 4.8 Hz, CH), 4.24 (q, J = 6.9 Hz, 2H, OCHCH), 1.29 (t, J = 7.2 Hz, 3H, OCHCH)。
【0183】
KHG26312
エチル2−(3−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)アセタート
【0184】
【数48】

【0185】
収率:12.3%
mp:198℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.83−6.96 (m, 3H, Ar−H), 4.31 (d, 2H, J = 4.8 Hz, CH), 4.24 (q, J = 6.9 Hz, 2H, OCHCH), 1.29 (t, J = 7.2 Hz, 3H, OCHCH)。
【0186】
KHG26316
2−(3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルチオウレイド)酢酸
【0187】
【数49】

【0188】
収率:93.3%
mp:200℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 10.05 (brs, 1H, NH), 7.97−7.18 (m, 4H, Ar−H), 4.32 (d, 2H, J = 5.4 Hz, CH)。
【0189】
KHG26332
1−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−エチルウレア
【0190】
【数50】

【0191】
収率:73%
mp:197℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 10.66 (brs, 1H, NH), 7.87−7.17 (m, 4H, Ar−H), 6.71 (t, 1H, J = 8.7 Hz, NH), 3.23−3.14 (m, 2H, エチル CH), 1.08 (t, 3H, J = 7.2 Hz, CH)。
【0192】
KHG26334
2−(3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)チオウレイド)酢酸
【0193】
【数51】

【0194】
収率:67%
mp:172℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 13.24 (brs, 1H, NH), 8.11 (brs, 1H, NH), 7.63−7.18 (m, 4H, Ar−H), 3.92 (d, 2H, J = 6.0 Hz, CH), 3.52 (s, 3H, CH)。
【0195】
KHG26335
2−(3−(5,6−ジメチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)酢酸
【0196】
【数52】

【0197】
収率:91%
mp:212℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.65−7.43 (m, 2H, Ar−H), 4.32 (d, 2H, J = 5.1 Hz, CH), 2.30 (d, 6H, J = 3.9 Hz, 2×CH)。
【0198】
KHG26336
2−(3−(6−エトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)酢酸
【0199】
【数53】

【0200】
収率:24%
mp:200℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.55−6.98 (m, 3H, Ar−H), 4.34 (d, 2H, 3J = Hz, CH2), 4.05 (q, 2H, J = 7.2 Hz, OCHCH), 1.34 (t, 3H, J = 6.9 Hz, OCHCH)。
【0201】
KHG26340
2−(3−(4−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)酢酸
【0202】
【数54】

【0203】
収率:60%
mp:214℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.75−7.16 (m, 3H, Ar−H), 4.34 (d, 2H, J = 4.8 Hz, CH), 2.58 (s, 3H, CH)。
【0204】
KHG26342
N−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−2−シアノアセトアミド
【0205】
【数55】

【0206】
収率:54%
mp:143℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 11.43 (brs, 1H, NH), 7.91−7.20 (m, 4H, Ar−H), 7.44 (t, 1H, J = 5.4 Hz, NH), 4.23 (d, 2H, J = 5.7 Hz, CH)。
【0207】
KHG26344
1−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−(2−メトキシエチル)ウレア
【0208】
【数56】

【0209】
収率:80%
mp:257℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 10.62 (brs, 1H, NH), 7.89−7.19 (m, 4H, Ar−H), 6.86 (brs, 1H, NH), 3.43 (q, 2H, J = 5.1 Hz, CHCH), 3.30 (s, 3H, OCH), 3.2 (brs 2H, CHCH)。
【0210】
KHG26345
N−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−2−(2H−テトラゾール−5−イル)アセトアミド
【0211】
【数57】

【0212】
収率:20%
mp:249℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 8.30−7.19 (m, 4H, Ar−H), 7.04 (t, 1H, J = 6.6 Hz, NH), 3.89 (d, 2H, J = 5.7 Hz, CH)。
【0213】
KHG26346
2−(3−(6−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)酢酸
【0214】
【数58】

【0215】
収率:95%
mp:198.3℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.53−6.93 (m, 3H, Ar−H), 6.98 (brs, 1H, NH), 3.87 (d, 2H, J = 5.7 Hz, CH), 3.78 (s, 3H, OCH)。
【0216】
KHG26347
エチル2−(3−(6−エトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)アセタート
【0217】
【数59】

【0218】
収率:81%
mp:264℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 10.85 (s, 1H, NH), 7.52−6.92 (m, 3H, Ar−H), 7.03 (brs, 1H, NH), 4.13 (q, 2H, J = 7.2 Hz, OCHCH), 4.03 (q, 2H, J = 6.9 Hz, OCHCH), 3.95 (d, 2H, J = 5.7 Hz, CH) 1.33 (t, 3H, J = 6.9 Hz, OCHCH) 1.21 (t, 3H, J = 7.2 Hz, OCHCH)。
【0219】
KHG26348
2−(3−(6−エトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)酢酸
【0220】
【数60】

【0221】
収率:97%
mp:197℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.52−6.92 (m, 3H, Ar−H), 6.98 (t, 1H, J = 5.7 Hz, NH), 4.03 (q, 2H, J = 6.9 Hz, OCHCH), 3.88 (d, 2H, J = 5.7 Hz, CH) 1.33 (t, 3H, J = 6.9 Hz, OCHCH)。
【0222】
KHG26349
エチル2−(3−(6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)アセタート
【0223】
【数61】

【0224】
収率:93%
mp:295℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 11.15 (s, 1H, NH), 8.02−7.36 (m, 3H, Ar−H), 7.08 (brs, 1H, NH), 4.13 (q, 2H, J = 7.2 Hz, OCHCH), 3.96 (d, 2H, J = 5.7 Hz, CH), 1.21 (t, 3H, J = 6.9 Hz, OCHCH)。
【0225】
KHG26350
2−(3−(6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)酢酸
【0226】
【数62】

【0227】
収率:87%
mp:216℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 8.02−7.35 (m, 3H, Ar−H), 7.01 (t, 1H, J = 5.4 Hz, NH), 3.89 (d, 2H, J = 5.7 Hz, CH)。
【0228】
KHG26351
エチル2−(3−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)アセタート
【0229】
【数63】

【0230】
収率:96%
mp:213℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 11.59 (s, 1H, NH), 7.88−7.18 (m, 3H, Ar−H), 6.91 (brs, 1H, NH), 4.13 (q, 2H, 3J = 7.2 Hz, OCHCH), 3.95 (d, 2H, J = 5.4 Hz, CH), 1.21 (t, 3H, J = 6.9 Hz, OCHCH)。
【0231】
KHG26352
2−(3−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)酢酸
【0232】
【数64】

【0233】
収率:98%
mp:198℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 11.52 (s, 1H, NH), 7.89−7.18 (m, 3H, Ar−H), 6.85 (brs, 1H, NH), 3.88 (d, 2H, J = 5.4 Hz, CH)。
【0234】
KHG26353
エチル2−(3−(5,6−ジメチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)アセタート
【0235】
【数65】

【0236】
収率:97%
mp:268℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ。
【0237】
KHG26354
2−(3−(5,6−ジメチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)酢酸
【0238】
【数66】

【0239】
収率:89%
mp:198℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.61−7.41 (m, 2H, Ar−H), 7.03 (brs, 1H, NH), 3.87 (d, 2H, J = 5.4 Hz, CH), 2.27 (d, 6H, J = 2.7 Hz, 2×CH)。
【0240】
KHG26355
2−(3−(6−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)酢酸
【0241】
【数67】

【0242】
収率:90%
mp:201℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.66−7.15 (m, 3H, Ar−H), 7.05 (t, 1H, J = 5.4 Hz, NH), 3.88 (d, 2H, J = 5.7 Hz, CH), 2.37 (s, 3H, CH)。
【0243】
KHG26356
2−(3−(4−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)酢酸
【0244】
【数68】

【0245】
収率:96%
mp:203℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.69−7.08 (m, 3H, NH), 6.92 (brs, 1H, NH), 3.88 (d, 2H, J = 5.6 Hz, CH), 2.52 (s, 3H, CH)。
【0246】
KHG26357
3−(3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ウレイド)プロパン酸
【0247】
【数69】

【0248】
収率:37.5%
mp:237℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 12.35 (brs, 1H, NH), 7.54−7.26 (m, 4H, Ar−H), 3.73 (s, 3H, CH), 3.42 (q, 2H, J = 6.0 Hz, CH), 2.50 (brs, 2H, CH)。
【0249】
KHG26358
4−(3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ウレイド)ブタン酸
【0250】
【数70】

【0251】
収率:52%
mp:197℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 7.36−7.11 (m, 4H, Ar−H), 3.64 (brs, 2H, CHCHCH), 3.33 (s, 3H, N−CH), 2.27 (t, 2H, J = 6.6 Hz, CHCHCH), 1.72 (m, 2H, CHCHCH)。
【0252】
KHG26341
2−(3−(6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)酢酸
【0253】
【数71】

【0254】
収率:38%
mp:193℃
H NMR (300 MHz, DMSO−d) δ 8.06−7.42 (m, 3H, Ar−H), 4.31 (d, 2H, J = 5.4 Hz, CH)。
【0255】
[実験例1]
<ベータ−アミロイドの処理>
ベータ−アミロイド(Aβ25−35、Sigma Chemical Co.、St. Louis、MO、USA)は、無菌の脱塩水及び保存溶液(1mM、GIBCO)により希釈し、零下70℃において部分標本として保管した。処理のためにベータ−アミロイド保存溶液を処理培地(DMEM、GIBCO)において所望の濃度に合わせて希釈した。試薬は、DMSO(dimethylsulfoxide)下において保存溶液(10mM)として新たに準備され、処理培地において所望の濃度に希釈した。
【0256】
<細胞培養>
BV−2小膠細胞(亜洲大学薬理学教室から分譲)は、5%牛胎児血清(Invitrogen、Carlsbad、CA、USA)50U/mLペニシリン(Invitrogen、Carlsbad、CA、USA)及び50μg/mLストレプトマイシン(Invitrogen、Carlsbad、CA、USA)が補充されたDMEM(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium)培地において5%CO及び95%空気を含む大気条件下、37℃において培養された。前記培地を1日につき1回ずつ交換し、細胞をそれぞれの実験規模に応じて適切な密度で平板培養した。
【0257】
<細胞生存率の測定>
BV−2細胞を96ウェルプレートに5×10の密度で平板培養し、細胞生存率を通常のMTT分析法及びラクタートデヒドロゲナーゼ(LDH)分析法によって測定した。前記MTT分析法は、生存細胞のミトコンドリア代謝能によって異なり、細胞内酸化還元状態を反映する。培養後、細胞をMTT溶液(最終濃度:1mg/mL)により4時間処理した。元の細胞に形成された藍色のホルマザン結晶を溶解バッファーに溶解させ、マイクロプレートリーダーにより595nmにおける吸光度を測定した。前記培養培地から放出されたLDH活性を測定し、これを細胞死滅指数として評価した。前記培養培地をソジウムラクタート、NADH及びソジウムピルバートを含有する試薬(test、Sigma Chemical Co.、St. Louis、MO、USA)に添加した後、NADHによる340nmにおける吸光度減少を測定した。未処理対照群の均等液におけるLDH活性を100%として結果値を計算した。
【0258】
<サイトカイン測定>
リポポリサッカライド(lipopolysaccharide;LPS)により処理された細胞(6ウェルの5×10セル/3mL、Fluka、Sigma−Aldrich、St. Louis、MO、USA)を寄せ集めてリン酸塩緩衝食塩水(phosphate−buffered saline;PBS)により洗浄した。遠心分離後、前記細胞を4℃においてPro−prep lysis bufferを用いて溶解させた。溶解させた細胞溶解液からインターロイキン−1ベータと腫瘍怪死因子−アルファを測定するために酵素結合免疫吸着剤分析法プレート(R&D systems inc、Minneapolis、MN、USA)を用いて測定した。マイクロプレートリーダーにより450nmにおける吸光度を測定した。なお、サイトカイン測定システム(R&D systems inc、Minneapolis、MN、USA)を用いてサイトカインを測定した。
【0259】
<動物実験>
12〜14週齢(20−25kg)のC57BL/6 mice(Harlan Sprague Dawley inc, Indianapolis, IN, USA)を用いてstreotaxisにより動物実験を行った。intracerebroventricular(ICV)注入方法は、Craft et al.、2004bの脳室注入システムに準拠した。特定病原体未感染(SPF)の施設において概ね12時間明るさ/暗さの繰り返しを経験させた後、特定病原体未感染の施設において推奨する食餌及び水を供給した。全ての手順は、動物施設委員会において承認された手順に従い行った。
【0260】
<ウェスターンブロット分析>
ベータ−アミロイドにより処理された細胞(6ウェルの5×10セル/3mL、亜洲大学薬理学教室から分譲)を寄せ集めて、リン酸塩緩衝食塩水(phosphate−buffered saline;PBS)により洗浄した。遠心分離後、前記細胞を4℃において0.1mLのRIPAバッファー(150mM NaCl、1%NP−40、0.5%ソジウムジオキシコラート、0.1%SDS、50mM Tris−HCl、pH7.4、50mMグリセロホスファート、20mM NaF、20mM EGTA、1mM DTT、1mM NaVO及びプロテアーゼ抑制剤を含む)下において15分間激しく振とうして溶解させた。氷において10分間培養後、溶解質を5分間14,000rpmにて遠心分離した。細胞溶解質から得たタンパク質20μgを加熱して沸騰し、12%ポリアクリルアミドゲルにおいて還元条件下において電気泳動した。1時間ブロッキングバッファー(20mM Tris、5%無脂肪乾燥牛乳を含む0.1%ツイン20を含有するpH7.4−バッファー食塩水)において培養して非特異的結合を抑制した。
【0261】
一次抗体(抗ERK1、抗ERK2、抗リン酸−ERK1及び抗リン酸−ERK2、Cell Signaling Technology Inc、Beverly、Massachusetts、USAから入手)を90分メンブレインに露出させた。洗浄後、ブロットを1:1,000にて希釈したセイヨウワサビ(horseradish)過酸化酵素接合型抗マウスIgGと一緒に1時間かけて培養し、化学発光物質(Chemiluminescent Substrate、Pierce)を用いて製造者の使用説明書に従い1分間検出し、X−レイフィルムにより可視化させた。
【0262】
<統計学的分析>
細胞生存率の変化をANOVA(analysis of variance)によって分析後、スチューデントのt検定を行った。p値が0.05以下である場合を統計学的な有意差ありとした。
【0263】
<結果及び考察>
1.BV−2細胞においてベータ−アミロイドにより誘導された細胞炎症に対するKHG25967の効果
BV−2細胞を50μMのベータ−アミロイドにより2時間かけて前処理し、前記ベータ−アミロイドにより処理された細胞に50nMKHG25967を24時間かけて処理した。顕微鏡分析に際しては、BV−2細胞を6ウェルプレートに5×10cells/wellを使用し、MTT分析に際しては、96ウェルプレートにBV−2細胞5×10cells/wellを使用した。
【0264】
前記試験において得られたKHG25967化合物のBV−2細胞におけるベータ−アミロイドにより誘起された毒性予防効果を図1A及び図1Bに示す。図1Aは、前記細胞を顕微鏡分析して得られた形態変化を示すものであり、図1Bは、MTT分析による細胞生存率を測定して示すものであり、より具体的に、図1Aは、ベータ−アミロイド及びKHG25967を処理しなかった対照群、ベータ−アミロイド50μMを24時間かけて処理した場合、及びベータ−アミロイド50μMを2時間処理後に50nMKHG25967を24時間処理した場合を示しており、図1Bは、図1Aの各場合に対する細胞生存率の分析結果である。
【0265】
図1Aに示すように、正常のBV−2細胞(対照群)と比較して、ベータ−アミロイドにより処理された細胞は神経細胞のような突起を示し、底面から離脱して凝集された状態で存在していたが、KHG25967を処理した場合には、損傷細胞の形態学的な特徴が緩和されることが確認できた。
【0266】
また、図1Bに示すように、ベータ−アミロイドを処理した場合(対照群)の細胞生存率は35%であったが、ここにKHG25967を処理した場合には、細胞生存率が83%と対照群と比較して格段に増加した。
【0267】
一方、BV−2細胞におけるベータ−アミロイドによる神経細胞退行において、ベータ−アミロイドを添加する前に、予めKHG25967を添加した培養液における神経退行に対する保護効果の結果も、上記のKHG25967を後処理した場合とほとんど同様であることが確認できた。
【0268】
2.ベータ−アミロイドにより誘起されたERK1/2とcaspase 3の活性に及ぼすKHG25967の効果
化合物KHG25967のベータ−アミロイドによるERKのリン酸化とcaspase 3発現に及ぼす効果を調べるために、ベータ−アミロイドにより刺激されたBV−2細胞培養液においてERK1/2(extracellular signal−regulated kinase 1 & 2)とcaspase 3の可能なタンパク質発現を測定した。
【0269】
ERKの活性は、トレオニン及びチロシンのリン酸化によるため、特異的な抗ホスホ−ERK1/2抗体及び抗ERK1/2抗体(Cell Signaling Technology Inc、Beverly、Massachusetts、USA)を用いた免疫ブロット分析により測定した。
【0270】
Caspase 3活性は、アスパラギン酸とセリンが刺激により開裂されることを抗クリービッジ−caspase 3抗体(Cell Signaling Technology Inc、Beverly、Massachusetts、USA)を用いて免疫ブロット分析により測定した。対照群としては、ベータ−アクチン(Sigma Chemical Co、St. Louis、MO、USA)を用いて相対的な発現の度合いを測定した。
【0271】
上記において得られた結果を図2Aから図2Cに示す。図2Aは、BV−2細胞においてLPSにより誘起されたp−ERK及びcaspase 3に対するKHG25967の阻害度をウェスターンブロットを用いて示すものであり、BV−2細胞培養において50nM KHG25967の存在下においてベータ−アミロイドを処理した場合、ベータ−アミロイドによるホスホ−ERK1/2の増加が格段に抑えられることが分かった。
【0272】
また、図2Bは、BV−2細胞においてLPSにより誘起されたp−ERKに対するKHG25967の阻害度を濃度計測的な分析により示すものであり、KHG25967と一緒に処理された培養液におけるホスホ−ERK1及びホスホ−ERK2の発現の度合いは、ベータ−アミロイドのみ処理された場合に比べて、90%及び70%減少されていることが分かる。
【0273】
また、図2Cは、BV−2細胞においてLPSにより誘起されたcaspase 3に対するKHG25967の阻害度を濃度計測的な分析により示すものであり、KHG25967と一緒に処理された培養液におけるクリービッジ−casepase 3の発現の度合いは、ベータ−アミロイドのみ処理された場合に比べて93%減少されていることが分かる。
【0274】
3.BV−2細胞においてLPSにより誘起された神経炎症変化によるサイトカイン変化に対するKHG25967の効果
BV−2細胞を1μg/mlのLPS(Fluka、Sigma−Aldrich、St. Louis、MO、USA)により2時間かけて前処理した後、50nM KHG25967を6時間さらに処理した。細胞溶解液(Intron Biotechnology、Seoul、Korea)から溶解させた溶解液からインターロイキン−1ベータと腫瘍怪死因子−アルファのサイトカイン変化量を測定した。インターロイキン−1ベータと腫瘍怪死因子−アルファのサイトカインは、神経細胞炎症反応において特異的に上昇する物質であり、酵素結合免疫吸着剤の分析は特異的なサイトカインを測定することができる。
【0275】
このようにして得られたBV−2細胞培養においてKHG25967による炎症性サイトカインIL−1β及びTNF−αの生成阻害効果を図3A及び図3Bにそれぞれ示す。図3A及び図3Bに示すように、LPSを処理したもののサイトカインを100%としたとき、LPSと50nMKHG25967を一緒に処理した場合に、インターロイキン−1ベータは70%、腫瘍怪死因子−アルファは61%抑制された。
【0276】
4.C57BL/6 mice brainにおいてLPSにより誘起された神経炎症変化によるサイトカイン変化に対するKHG25967のbrain特異的な効果
12−14週齢のC57BL/6 miceを用いてin vivoにおける前炎症性サイトカインの変化に対するKHG25967の効果を調べてみた。Control群は2週間PBSのみを投与した後、さらにPBSを6時間かけて処理した。LPS群は2週間PBSのみを投与後、LPS10mg/kgをstreotaxisを用いて脳に投与した。KHG25967処理群は、KHG25967(10mg/kg又は20mg/kg)を経口投与により毎日繰り返して2週間処理した後、LPS 10mg/kgをstreotaxisを用いて脳に投与した。LPS投与6時間後に心臓や腹大靜脈を通じてblood(血清)を寄せ集め、brainを取り出して溶解させた後、bloodとbrain内における前炎症性サイトカイン(インターロイキン−1ベータと腫瘍怪死因子−アルファ)の変化量を測定した。
【0277】
このようにして得られたKHG25967の経口投与による中枢神経系炎症に対する選択性結果を図4Aから図4Dに示す。図4Aは、脳におけるインターロイキン−1ベータ変化量を、図4Bは、脳における腫瘍怪死因子−アルファの変化量を、図4Cは、血清におけるインターロイキン−1ベータ変化量を、そして図4Dは、血清における腫瘍怪死因子−アルファの変化量を示すものである。図4A及び図4Bに示すように、LPSのみ処理したもののサイトカインを100%としたとき、KHG25967を2週間投与した後にLPSを処理した群においては、インターロイキン−1ベータは55%、腫瘍怪死因子−アルファは約42%減少していた。
【0278】
これに対し、図4C及び図4Dに示すように、bloodにおけるインターロイキン−1ベータと腫瘍怪死因子−アルファは、KHG25967の経口投与にも拘わらず、大したレベル差を示さなかった。このように抹消血液における前炎症性サイトカインの変化量と脳内サイトカインの変化量を比較してみたとき、KHG25967の脳特異的な効果を確認することができた。
【0279】
[実験例2]生物活性(細胞死滅抑制)試験結果
BV−2細胞を50μMのベータ−アミロイドにより2時間かけて前処理し、前記ベータ−アミロイドにより処理された細胞に各薬物を24時間かけて処理した。MTT分析に際しては、96ウェルプレートにBV−2細胞5×10cells/wellを使用した。MTT結果に対する細胞生存率の定量分析結果(単位:%)を下記表2に示し、濃度別に実験を3回繰り返し行って得られた平均値である。
【0280】
【表2】

【0281】

【0282】
図1Bから明らかなように、本発明に係る化合物を処理することなく、ベータ−アミロイドのみ処理された細胞(control)の生存率が35%であることを考慮するとき、上記表2に示すほとんどの化合物は、controlと比較して、有意な細胞死滅抑制効果を示し、35%以下を示す化合物はいずれも500nM以下の低濃度における結果であるため、濃度を高めることにより、controlと比較して有意な細胞死滅抑制効果が得られることが期待される。
【図面の簡単な説明】
【0283】
【図1A】図1Aは、BV−2細胞において、ベータ−アミロイドによる神経細胞毒性(Aβ25−35−induced cytotoxicity)に対する化合物KHG25967の保護効果を示すものであり、顕微鏡分析結果を示すものである。
【0284】
(Control:ベータ−アミロイドを処理せず、5%DMSOのみを26時間処理した対照群、
Ab:ベータ−アミロイド50μMを2時間かけて処理した後、5%DMSOをさらに投与して24時間処理した場合、
Ab+KHG25967:ベータ−アミロイド50μMを2時間かけて処理した後、5%DMSOに溶かしたKHG25967 50nMを24時間処理した場合)
【図1B】図1Bは、BV−2細胞において、ベータ−アミロイドによる神経細胞毒性(Aβ25−35−induced cytotoxicity)に対する化合物KHG25967の保護効果を示すものであり、MTT結果に対する細胞生存率の定量分析結果を示すものである。
【0285】
(Control:ベータ−アミロイドを処理せず、5%DMSOのみを26時間処理した対照群、
Ab:ベータ−アミロイド50μMを2時間かけて処理した後、5%DMSOをさらに投与して24時間処理した場合、
Ab+KHG25967:ベータ−アミロイド50μMを2時間かけて処理した後、5%DMSOに溶かしたKHG25967 50nMを24時間処理した場合)
【図2A】図2Aは、BV−2細胞において、ERK1とERK2のリン酸化活性及びCaspase 3の活性に対するKHG25967の効果を示すものであり、リン酸化−ERK1、リン酸化−ERK2、ERK1、ERK2、及びcleaved caspase 3に対する免疫ブロット分析結果である。各レーンに対する条件は、図1と同様である。
【図2B】図2Bは、BV−2細胞において、ERK1とERK2のリン酸化活性及びCaspase 3の活性に対するKHG25967の効果を示すものであり、図2Aに対するp−ERKの定量分析結果である。各レーンに対する条件は、図1と同様である。
【図2C】図2Cは、BV−2細胞において、ERK1とERK2のリン酸化活性及びCaspase 3の活性に対するKHG25967の効果を示すものであり、図2Aに対するcaspase 3の定量分析結果である。各レーンに対する条件は、図1と同様である。
【図3A】図3Aは、BV−2細胞において、LPSにより引き起こされたサイトカインに対するKHG25967のin vitro保護効果を示すものであり、インターロイキン−1ベータの定量分析結果であり、LPS処理後の反応結果を100%として比較した相対的な%数値で計算した結果を示すものである。
【0286】
(Control:PBSを2時間前処理した後、5%DMSOを6時間処理した場合、
LPS:PBSに溶かしたLPS1μg/mlを2時間前処理した後、5%DMSOを6時間処理した場合、
LPS+KHG25967:PBSに溶かしたLPS1μg/mlを2時間前処理した後、化合物5%DMSOに溶かしたKHG25967 50nMを6時間処理した場合)。
【図3B】図3Bは、BV−2細胞において、LPSにより引き起こされたサイトカインに対するKHG25967のin vitro保護効果を示すものであり、腫瘍怪死因子−アルファの定量分析結果であり、LPS処理後の反応結果を100%として比較した相対的%数値で計算した結果を示すものである。
【0287】
(Control:PBSを2時間前処理した後、5%DMSOを6時間処理した場合、
LPS:PBSに溶かしたLPS1μg/mlを2時間前処理した後、5%DMSOを6時間処理した場合、
LPS+KHG25967:PBSに溶かしたLPS1μg/mlを2時間前処理した後、化合物5%DMSOに溶かしたKHG25967 50nMを6時間処理した場合)。
【図4A】図4A、LPSにより引き起こされたC57BL/6 miceの脳と血液のサイトカイン変化に対するKHG25967の効果を示すものであり、脳内インターロイキン−1ベータと腫瘍怪死因子−アルファの定量分析結果を示すものである。
【0288】
(Control:2週間5%DMSOのみを投与した後、PBSを6時間かけて処理した場合
LPS:2週間5%DMSOのみを投与後、PBSに溶かしたLPS 10mg/kgを6時間かけて処理した場合
LPS+KHG25967:5%DMSOに溶かしたKHG25967(10mg/kg又は20mg/kg)を経口投与により毎日繰り返して2週間処理した後、PBSに溶かしたLPS 10mg/kgを6時間かけて処理した場合)
【図4B】図4B、LPSにより引き起こされたC57BL/6 miceの脳と血液のサイトカイン変化に対するKHG25967の効果を示すものであり、脳内インターロイキン−1ベータと腫瘍怪死因子−アルファの定量分析結果を示すものである。
【0289】
(Control:2週間5%DMSOのみを投与した後、PBSを6時間かけて処理した場合
LPS:2週間5%DMSOのみを投与後、PBSに溶かしたLPS 10mg/kgを6時間かけて処理した場合
LPS+KHG25967:5%DMSOに溶かしたKHG25967(10mg/kg又は20mg/kg)を経口投与により毎日繰り返して2週間処理した後、PBSに溶かしたLPS 10mg/kgを6時間かけて処理した場合)
【図4C】図4Cは、LPSにより引き起こされたC57BL/6 miceの脳と血液のサイトカイン変化に対するKHG25967の効果を示すものであり、血液(血清)内インターロイキン−1ベータと腫瘍怪死因子−アルファの定量分析結果を示すものである。
【0290】
(Control:2週間5%DMSOのみを投与した後、PBSを6時間かけて処理した場合
LPS:2週間5%DMSOのみを投与後、PBSに溶かしたLPS 10mg/kgを6時間かけて処理した場合
LPS+KHG25967:5%DMSOに溶かしたKHG25967(10mg/kg又は20mg/kg)を経口投与により毎日繰り返して2週間処理した後、PBSに溶かしたLPS 10mg/kgを6時間かけて処理した場合)
【図4D】図4Dは、LPSにより引き起こされたC57BL/6 miceの脳と血液のサイトカイン変化に対するKHG25967の効果を示すものであり、血液(血清)内インターロイキン−1ベータと腫瘍怪死因子−アルファの定量分析結果を示すものである。
【0291】
(Control:2週間5%DMSOのみを投与した後、PBSを6時間かけて処理した場合
LPS:2週間5%DMSOのみを投与後、PBSに溶かしたLPS 10mg/kgを6時間かけて処理した場合
LPS+KHG25967:5%DMSOに溶かしたKHG25967(10mg/kg又は20mg/kg)を経口投与により毎日繰り返して2週間処理した後、PBSに溶かしたLPS 10mg/kgを6時間かけて処理した場合)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の一般式1で表される構造を有する化合物:
【数1】

式中、
Xは、S、O、NH、及びNCHよりなる群から選ばれたものであり、
Yは、O又はSであり、
及びRは、それぞれ独立して、H、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5のアルコキシよりなる群からそれぞれ選ばれたものであり、
は、OH、シアノ、炭素数1〜5のアルコキシ、COOR、テトラゾール、フェニル基、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル置換されたフェニル及び炭素数1〜5のアルコキシ置換されたフェニルよりなる群から選ばれたものであり、Rは、H、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びアルカリ金属よりなる群から選ばれたものであり、
nは、1〜5の整数であり、
1)XがNCHである場合、YはSであるか、あるいは、R及びRのうちいずれか一方以上は、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルコキシよりなる群から選ばれたものであり、
2)X及びYが両方ともSである場合、R及びRのうちいずれか一方以上は、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5のアルコキシよりなる群から選ばれたものであるか、Rは、フェニル、炭素数1〜5のアルキル置換されたフェニル、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルコキシ置換されたフェニル、シアノ、炭素数1〜3のアルコキシ、テトラゾール、OH及びCOOR(このとき、Rは、H、メチル、炭素数3〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びKよりなる群から選ばれたものである)よりなる群から選ばれたものである。
【請求項2】
nが1である場合、
Xは、O又はNCHであるか、
YがSであるか、
及びRのうちいずれか一方以上はハロゲン原子であるか、
は、OH、シアノ、炭素数1〜5のアルコキシ、COOR、テトラゾール、フェニル基、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル置換されたフェニル及び炭素数1〜5のアルコキシ置換されたフェニルよりなる群から選ばれたものであり、このとき、Rは、H、メチル、炭素数3〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びアルカリ金属よりなる群から選ばれたものである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Nが2又は3であり、XがSであり、YがOであり、R及びRが両方とも水素である場合、
は、OH、シアノ、炭素数1〜5のアルコキシ、COOR、テトラゾール、フェニル基、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル置換されたフェニル、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルコキシ置換されたフェニルよりなる群から選ばれたものであり、このとき、Rは、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びアルカリ金属よりなる群から選ばれたものである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
Xは、S、O、NH、及びNCHよりなる群から選ばれたものであり、
Yは、O又はSであり、
及びRは、それぞれ独立して、H、F、Cl、炭素数1〜3のアルキル及び炭素数1〜3のアルコキシよりなる群からそれぞれ選ばれたものであり、
は、OH、シアノ、炭素数1〜5のアルコキシ、COOR、テトラゾール、フェニル、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル置換されたフェニル及び炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルコキシ置換されたフェニルよりなる群から選ばれたものであり、このとき、Rは、水素、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びKよりなる群から選ばれたものであり、
Nは、1〜3の整数である、請求項1から請求項3のいずれかに記載の化合物。
【請求項5】
下記の表1−1の化合物のうちいずれか一種である、請求項1に記載の化合物。
【表1】


【請求項6】
下記の一般式1で表される構造を有する化合物又はこの薬学的に許容可能な塩を有効成分として含有するアルツハイマー病、痴呆、パーキンソン病、脳卒中、アミロイド症、ピック病(Pick’s disease)、ルー・ゲーリッグ病、遺伝性進行性舞踏病及びクロイツフェルト・ヤコブ(Creutzfeldt−Jakob)病よりなる群から選ばれる神経退行性脳疾患予防又は治療用組成物:
【数2】

式中、
Xは、S、O、NH、及びNCHよりなる群から選ばれたものであり、
Yは、O又はSであり、
及びRは、それぞれ独立して、H、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5のアルコキシよりなる群からそれぞれ選ばれたものであり、
は、OH、シアノ、炭素数1〜5のアルコキシ、COOR、テトラゾール、フェニル基、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル置換されたフェニル及び炭素数1〜5のアルコキシ置換されたフェニルよりなる群から選ばれたものであり、このとき、Rは、H、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びアルカリ金属よりなる群から選ばれたものであり、
nは、1〜5の整数であり、
1)XがNCHである場合、YはSであるか、R及びRのうちいずれか一方以上は、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルコキシよりなる群から選ばれたものであり、
2)X及びYが両方ともSである場合、R及びRのうちいずれか一方以上は、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5のアルコキシよりなる群から選ばれたものであるか、Rは、フェニル、炭素数1〜5のアルキル置換されたフェニル、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルコキシ置換されたフェニル、シアノ、炭素数1〜3のアルコキシ、テトラゾール、OH、及びCOOR(このとき、Rは、H、メチル、炭素数3〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びKよりなる群から選ばれたものである)よりなる群から選ばれたものである。
【請求項7】
前記化合物は、下記の表1の化合物のうちいずれか一種である、請求項6に記載の組成物。
【表2】


【請求項8】
前記組成物は、硬膏剤、顆粒剤、ローション剤、散剤、シロップ剤、液剤、エアロゾル剤、軟膏剤、流エキス剤、乳剤、懸濁剤、浸剤、錠剤、注射剤、カプセル剤及び丸剤よりなる群から選ばれる剤形として剤形化されたものである、請求項6又は請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
下記の一般式1で表される構造を有する化合物又はこの薬学的に許容可能な塩を含有する神経退行性脳疾患予防又は改善用食品:
【数3】

式中、
Xは、S、O、NH及びNCHよりなる群から選ばれたものであり、
Yは、O又はSであり、
及びRは、それぞれ独立して、H、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5のアルコキシよりなる群からそれぞれ選ばれたものであり、
は、OH、シアノ、炭素数1〜5のアルコキシ、COOR、テトラゾール、フェニル基、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル置換されたフェニル及び炭素数1〜5のアルコキシ置換されたフェニルよりなる群から選ばれたものであり、このとき、Rは、H、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びアルカリ金属よりなる群から選ばれたものであり、
nは、1〜5の整数であり、
1)XがNCHである場合、YはSであるか、あるいは、R及びRのうちいずれか一方以上は、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルコキシよりなる群から選ばれたものであり、
2)X及びYが両方ともSである場合、R及びRのうちいずれか一方以上は、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5のアルコキシよりなる群から選ばれたものであるか、あるいは、Rは、フェニル、炭素数1〜5のアルキル置換されたフェニル、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルコキシ置換されたフェニル、シアノ、炭素数1〜3のアルコキシ、テトラゾール、OH、及びCOOR(このとき、Rは、H、メチル、炭素数3〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びKよりなる群から選ばれたものである)よりなる群から選ばれたものである。
【請求項10】
下記の一般式1で表される構造を有する化合物又はこの薬学的に許容可能な塩をこれを必要とする患者に投与するステップを含む、アルツハイマー病、痴呆、パーキンソン病、脳卒中、アミロイド症、ピック病(Pick’s disease)、ルー・ゲーリッグ病、遺伝性進行性舞踏病及びクロイツフェルト・ヤコブ(Creutzfeldt−Jakob)病よりなる群から選ばれる神経退行性脳疾患の予防又は治療方法:
【数4】

式中、
Xは、S、O、NH、及びNCHよりなる群から選ばれたものであり、
Yは、O又はSであり、
及びRは、それぞれ独立して、H、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5のアルコキシよりなる群からそれぞれ選ばれたものであり、
は、OH、シアノ、炭素数1〜5のアルコキシ、COOR、テトラゾール、フェニル基、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル置換されたフェニル及び炭素数1〜5のアルコキシ置換されたフェニルよりなる群から選ばれたものであり、このとき、Rは、H、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びアルカリ金属よりなる群から選ばれたものであり、
nは、1〜5の整数であり、
1)XがNCHである場合、YはSであるか、あるいは、R及びRのうちいずれか一方以上は、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルコキシよりなる群から選ばれたものであり、
2)X及びYが両方ともSである場合、R及びRのうちいずれか一方以上は、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5のアルコキシよりなる群から選ばれたものであるか、あるいは、Rは、フェニル、炭素数1〜5のアルキル置換されたフェニル、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルコキシ置換されたフェニル、シアノ、炭素数1〜3のアルコキシ、テトラゾール、OH、及びCOOR(このとき、Rは、H、メチル、炭素数3〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びKよりなる群から選ばれたものである)よりなる群から選ばれたものである。
【請求項11】
一般式1で表される構造を有する化合物又はこの薬学的に許容可能な塩のアルツハイマー病、痴呆、パーキンソン病、脳卒中、アミロイド症、ピック病(Pick’s disease)、ルー・ゲーリッグ病、遺伝性進行性舞踏病及びクロイツフェルト・ヤコブ(Creutzfeldt−Jakob)病よりなる群から選ばれる神経退行性脳疾患の予防又は治療のための用途:
【数5】

式中、
Xは、S、O、NH、及びNCHよりなる群から選ばれたものであり、
Yは、O又はSであり、
及びRは、それぞれ独立して、H、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5のアルコキシよりなる群からそれぞれ選ばれたものであり、
は、OH、シアノ、炭素数1〜5のアルコキシ、COOR、テトラゾール、フェニル基、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル置換されたフェニル及び炭素数1〜5のアルコキシ置換されたフェニルよりなる群から選ばれたものであり、このとき、Rは、H、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びアルカリ金属よりなる群から選ばれたものであり、
nは、1〜5の整数であり、
1)XがNCHである場合、YはSであるか、あるいは、R及びRのうちいずれか一方以上は、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルコキシよりなる群から選ばれたものであり、
2)X及びYが両方ともSである場合、R及びRのうちいずれか一方以上は、ハロゲン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及び炭素数1〜5のアルコキシよりなる群から選ばれたものであるか、あるいは、Rは、フェニル、炭素数1〜5のアルキル置換されたフェニル、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルコキシ置換されたフェニル、シアノ、炭素数1〜3のアルコキシ、テトラゾール、OH、及びCOOR(このとき、Rは、H、メチル、炭素数3〜5の直鎖状又は分岐状アルキル及びKよりなる群から選ばれたものである)よりなる群から選ばれたものである。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【公表番号】特表2012−514032(P2012−514032A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−544372(P2011−544372)
【出願日】平成21年12月29日(2009.12.29)
【国際出願番号】PCT/KR2009/007898
【国際公開番号】WO2010/077068
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(304039548)コリア・インスティテュート・オブ・サイエンス・アンド・テクノロジー (36)
【Fターム(参考)】