説明

ベンゾイルピラゾール系化合物を含有する除草剤

【課題】 農耕地、非農耕地などの適用範囲及び土壌処理、茎葉処理などの適用方法が多岐にわたり、優れた除草効果を示す新規な除草剤を提供する。
【解決手段】 式(I):
【化1】


(式中、Rはアルキル又はシクロアルキルであり、Rは水素原子又はアルキルであり、Rはヒドロキシであり、Rはアルキル、ハロアルキルなどであり、Rはハロゲン、シアノ、シアノアルキルなどであり、Rはハロアルキル、ハロゲンなどである)で表されるベンゾイルピラゾール系化合物又はその塩を有効成分として含有する除草剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベンゾイルピラゾール系化合物を有効成分として含有する新規な除草剤に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、種々のベンゾイルピラゾール系化合物が開示されている。しかし、そこには下記式(I)で表されるベンゾイルピラゾール系化合物を有効成分として含有する除草剤は開示されていない。
【0003】
【特許文献1】欧州特許出願公開公報第0352543号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来から、雑草を防除する作業の省力化や農園芸用作物の生産性向上を図る為、雑草に対して優れた除草性能を有し、且つ栽培作物に対する安全性を有する除草剤が所望されている。しかし、そのような目的に適した除草剤の探索は試行錯誤に頼っている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明者等は、上記のような課題を解決するようなより優れた除草剤を見出すべくベンゾイルピラゾール系化合物につき、種々検討した結果、本発明を完成した。即ち本発明は、式(I):
【0006】
【化1】

【0007】
(式中、Rはアルキル又はシクロアルキルであり、Rは水素原子又はアルキルであり、Rはヒドロキシであり、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、Rはハロゲン;シアノ;シアノアルキル;ハロアルコキシアルキル;アルキル、シアノ、シアノアルキル、(アルキルチオ)カルボニルアルキル、アルキル(チオカルボニル)アルキル、−C(O)OR及び−C(O)SRからなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されてもよいアミノ(チオカルボニル)アルキル;チオシアナトアルキル;ハロアルコキシ;アルコキシアルコキシ;2以上のハロアルコキシで置換されたアルコキシ;アルコキシハロアルコキシ;ハロアルコキシハロアルコキシ;2以上のアルコキシで置換されたアルコキシアルキル;2以上のアルコキシで置換されたアルキルチオ;2以上のハロアルコキシで置換されたアルキルチオ;アルコキシハロアルキルチオ;ハロアルコキシハロアルキルチオ;アルキルチオアルキルチオ;ハロアルキルチオアルキルチオ;アルキルチオハロアルキルチオ;ハロアルキルチオハロアルキルチオ;アルキルチオアルコキシ;アルキルスルホニル;アルキルスルホニルアルキル;アルコキシカルボニルアルキル;アルコキシカルボニルアルコキシ;ヘテロシクリルアルキル;2以上のヘテロシクリルで置換されたアルコキシ;2以上のヘテロシクリルアルコキシで置換されたアルキル;−OC(O)SR;又はアルキル、シアノ、シアノアルキル、(アルキルチオ)カルボニルアルキル、アルキル(チオカルボニル)アルキル、−C(O)OR及び−C(O)SRからなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されてもよいアミノアルキルであり、Rはハロアルキル;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシアルキル;アルケニル;ハロアルケニル;アルキニル;又はRで置換されてもよいアリールアルキルであり、Rはハロゲン;アルキル;又はアルコキシであり、但し、Rがハロゲンのとき、Rはシアノアルキル;1つのハロアルコキシで置換されたアルキル;又は1つのアルコキシで置換されたアルコキシでない)で表されるベンゾイルピラゾール系化合物又はその塩を有効成分として含有する除草剤に関する。また本発明は、前記ベンゾイルピラゾール系化合物又はその塩及び農業用補助剤を含有する除草性組成物に関する。また本発明は、前記ベンゾイルピラゾール系化合物又はその塩の除草有効量を、望ましくない植物又はそれが生育する場所に施用し、望ましくない植物を防除又はその生育を抑制する方法に関する。
【発明の効果】
【0008】
上記式(I)で表される化合物を含有する除草剤は、優れた除草効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
上記式(I)中、アルキル又はアルキル部分は、直鎖又は分枝状のいずれでもよく、その具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、iso-ペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、n-ヘキシル、iso-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニルのようなC1−9のものが挙げられる。
【0010】
上記式(I)中、シクロアルキルとしては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルのようなC3−6のものが挙げられる。
上記式(I)中、アルケニル又はアルケニル部分は、直鎖又は分枝状のいずれでもよく、その具体例としては、ビニル、1-プロペニル、2-プロペニル、iso-プロペニル、アリル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1,3-ブタジエニル、2-ペンテニル、4-ペンテニル、2-ヘキセニル、4-ヘキセニル、2-ヘプテニル、4-ヘプテニル、2-オクテニル、6-オクテニル、2-ノネニルのようなC2−9のものが挙げられる。
【0011】
上記式(I)中、アルキニルは、直鎖又は分枝状のいずれでもよく、その具体例としては、エチニル、プロパルギル、1-プロピニル、1-ペンチニル、3-ペンチニル、1-ヘプチニル、1-ノニニルのようなC2−9のものが挙げられる。
上記式(I)中、ハロゲン又は置換基としてのハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素の各原子が挙げられる。置換基としてのハロゲンの置換数は、1又は2以上であってよく、2以上の場合、それらは同一でも相異なってもよい。又、ハロゲンの置換位置はいずれの位置でもよい。
【0012】
上記式(I)中、Rにおける置換基としてのアリール又はアリール部分としては、フェニル、ナフチルなどが挙げられる。アリール又はアリール部分の置換数は、1又は2以上であってよく、2以上の場合、それらは同一でも相異なってもよい。又、それらの置換位置はいずれの位置でもよい。
【0013】
上記式(I)中、Rのアリールアルキルを置換するRの置換数は1又は2以上であってよく、2以上の場合、それらは同一でも相異なってもよい。又、各置換基の置換位置はいずれの位置でもよい。
【0014】
上記式(I)中、Rの2以上のハロアルコキシで置換されたアルコキシは、アルコキシ基に対して同一又は異なる2以上のハロアルコキシが結合していることを意味する。ハロアルコキシの置換位置はいずれの位置でもよい。
【0015】
上記式(I)中、Rのアルコキシハロアルコキシは、ハロアルコキシ基に対して同一又は異なるアルコキシが結合していることを意味する。アルコキシの置換数は1又は2以上であってよく、また、それらの置換位置はいずれの位置でもよい。このことはアルキルチオアルキルチオなどについても同様である。
【0016】
上記式(I)中、Rにおけるヘテロシクリル部分としては、例えば、O、S又はNから任意に選ばれる1種又は2種以上のヘテロ原子を1〜4個含む5員環又は6員環のものであって、飽和のものでも不飽和のものでもよく、具体的には、オキソラニル、1,3-ジオキソラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロ-2H-ピラニルなどが挙げられる。また、ヘテロシクリル部分の置換数は、1又は2以上であってよく、2以上の場合、それらは同一でも相異なってもよい。ヘテロシクリル部分の置換位置はいずれの位置でもよい。
【0017】
上記式(I)で表されるベンゾイルピラゾール系化合物の塩としては、農業上許容されるものであればあらゆるものが含まれるが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩のようなアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩のようなアルカリ土類金属塩;ジメチルアミン塩、トリエチルアミン塩のようなアミン塩;塩酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、硝酸塩のような無機酸塩;酢酸塩、メタンスルホン酸塩のような有機酸塩などが挙げられる。
【0018】
上記式(I)で表されるベンゾイルピラゾール系化合物を包含する式(I-a)で表される化合物又はその塩は、以下の反応[A]及び通常の塩の製造方法に従って製造することができる。
【0019】
【化2】

【0020】
(式中、R、R、R、R及びRは前述の通りであり、R5-aは水素原子;アルキル;アルケニル;アルキニル;ハロゲン;シアノ;シアノアルキル;シアノアルケニル;ハロアルキル;アルコキシアルキル;ハロアルコキシアルキル;アルキル、シアノ、シアノアルキル、(アルキルチオ)カルボニルアルキル、アルキル(チオカルボニル)アルキル、−C(O)OR及び−C(O)SRからなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されてもよいアミノ(チオカルボニル)アルキル;チオシアナトアルキル;アルコキシ;アルケニルオキシ;アルキニルオキシ;ハロアルコキシ;アルコキシアルコキシ;ハロアルコキシアルコキシ;アルコキシハロアルコキシ;ハロアルコキシハロアルコキシ;アルコキシアルコキシアルキル;アルキルチオ;アルコキシアルキルチオ;ハロアルコキシアルキルチオ;アルコキシハロアルキルチオ;ハロアルコキシハロアルキルチオ;アルキルチオアルキルチオ;ハロアルキルチオアルキルチオ;アルキルチオハロアルキルチオ;ハロアルキルチオハロアルキルチオ;アルキルチオアルコキシ;アルキルスルホニル;アルキルスルホニルアルキル;アルコキシカルボニルアルキル;アルコキシカルボニルアルコキシ;ヘテロシクリルアルキル;ヘテロシクリルオキシ;ヘテロシクリルアルコキシ;ヘテロシクリルアルコキシアルキル;ヘテロシクリルオキシアルキル;シクロアルキルオキシ;−OC(O)SR;−OC(O)OR;−C(O)OR;−C(O)SR;−C(S)OR;−C(S)SR;アルキル、シアノ、シアノアルキル、(アルキルチオ)カルボニルアルキル、アルキル(チオカルボニル)アルキル、−C(O)OR及び−C(O)SRからなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されてもよいアミノアルキル;又はアルキル、ハロゲン又はアルコキシで置換されてもよい4,5-ジヒドロイソキサゾール-3-イルである。)
【0021】
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、クロロベンゼンのような芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類;アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルアセトアミド(DMA)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)、スルホランのような非プロトン性極性溶媒;ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル類などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0022】
上記反応は、必要に応じて塩基の存在下に行なうことができる。塩基としては、有機塩基でも無機塩基でもいずれでもよい。有機塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンのような第三級アミン類;ピリジン;4-(ジメチルアミノ)ピリジン;2,6-ルチジンなどが挙げられる。無機塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムのようなアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸カルシウム、炭酸バリウムのようなアルカリ土類金属炭酸塩;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化バリウムのようなアルカリ土類金属水酸化物などが挙げられる。塩基類としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択、混合して使用することができる。
【0023】
また上記反応では、必要に応じて触媒を添加することができる。触媒としては、アセトンシアノヒドリンを式(II)の化合物に対して0.01〜10当量用いることが出来る。
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(II)で表される化合物は、下記反応[B]に従って製造することができる。
【0024】
【化3】

【0025】
(式中、R、R、R、R5-a及びRは前述の通りであり、Halはハロゲン原子である。)
式(III)で表される化合物の塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩などが挙げられる。
【0026】
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、上記反応[A]で例示したものなどが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応は、必要に応じて塩基の存在下に行なうことができる。塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよく、上記反応[A]で例示したものなどが挙げられる。塩基類は、これらの1種又は2種以上を適宜選択、混合して使用することができる。
【0027】
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(IV)で表される化合物は、下記反応[C]に従って製造することができる。
【0028】
【化4】

【0029】
(式中、R、R5-a、R及びHalは前述の通りである。)
上記反応におけるハロゲン化剤としては、例えばチオニルクロライド或いはオキザリルクロライドなどが挙げられる。ハロゲン化剤は、式(V)で表される化合物に対して1〜100当量反応させることが出来る。
【0030】
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、クロロベンゼンのような芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類;ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル類などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0031】
上記反応は、必要に応じて触媒を用いることができる。触媒としてはDMFなどが挙げられる。
【0032】
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記方法の他、式(II)で表される化合物は、下記反応[D]に従って製造することができる。
【0033】
【化5】

【0034】
(式中、R、R、R、R5−a及びRは前述の通りである。)
式(III)で表される化合物の塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩などが挙げられる。
【0035】
上記反応で用いる脱水剤としては、例えば、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)や1-エチル3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド塩酸塩などが挙げられる。
【0036】
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、上記反応[A]で例示したものなどが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0037】
上記反応は、必要に応じて塩基の存在下に行なうことができる。塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンのような第三級アミン類;ピリジン;4-(ジメチルアミノ)ピリジン;2,6-ルチジンなどが挙げられる。塩基類は、これらの1種又は2種以上を適宜選択、混合して使用することができる。
【0038】
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(V)で表される化合物は、下記反応[E]に従って製造することができる。
【0039】
【化6】

【0040】
(式中、R、R5−a及びRは前述の通りであり、Lはアルキルなどの保護基である。)
上記反応は、水の存在下に行なうことができる。
【0041】
上記反応は必要に応じて溶媒の存在下に行うことができる。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、クロロベンゼンのような芳香族炭化水素類;アセトニトリル、DMF、DMSO、DMA、HMPA、スルホランのような非プロトン性極性溶媒;ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、THF、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル類;メタノール、エタノール、プロパノールのようなアルコール類;水などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0042】
上記反応は、必要に応じて塩基または酸の存在下で行うことができる。塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよい。無機塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムのようなアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸カルシウム、炭酸バリウムのようなアルカリ土類金属炭酸塩などが挙げられる。有機塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンのような第三級アミン類などが挙げられる。酸としては、例えば、塩酸、硫酸、過塩素酸などが挙げられる。塩基類又は酸類は、各々これらの1種又は2種以上を適宜選択、混合して使用することができる。
【0043】
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(VI)で表される化合物のうち、R5−aがR5−a−1である化合物は、下記反応[F]に従って製造することができる。
【0044】
【化7】

【0045】
(式中、R、R及びLは前述の通りであり、R5−a−1はアルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシアルコキシ、ハロアルコキシアルコキシ、アルコキシハロアルコキシ、ハロアルコキシハロアルコキシ、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルコキシ、シクロアルキルオキシ、-OC(O)SR7、-OC(O)OR7、アルキルチオアルコキシ、アルコキシカルボニルアルコキシ、アルケニルオキシ又はアルキニルオキシであり、Rαはアルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、アルコキシハロアルキル、ハロアルコキシハロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、−C(O)SR7、−C(O)OR7、アルキルチオアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルケニル又はアルキニルである。)
【0046】
上記反応で用いる脱水剤としては、例えば、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)や1-エチル3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド塩酸塩などが挙げられる。又、ジエチルアゾジカルボキシレートをトリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどと共に使用することもできる。
【0047】
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、上記反応[A]で例示したものなどが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0048】
上記反応は、必要に応じて塩基の存在下に行なうことができる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンのような第三級アミン類;ピリジン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン、2,6-ルチジンなどが挙げられる。塩基類は、これらの1種又は2種以上を適宜選択、混合して使用することができる。
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
【0049】
上記方法の他、式(VI−a−1)で表される化合物は、下記反応[G]に従って製造することもできる。
【0050】
【化8】

【0051】
(式中、R、R5−a−1、R、Rα及びLは前述の通りである。Xはハロゲン又はメタンスルホニルオキシ基などの脱離基を表す。)
上記反応で使用する塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよい。無機塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムのようなアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸カルシウム、炭酸バリウムのようなアルカリ土類金属炭酸塩;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物などが挙げられる。有機塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン、2,6-ルチジンなどが挙げられる。塩基類は、これらの1種又は2種以上を適宜選択、混合して使用することができる。
【0052】
上記反応は、必要に応じて、溶媒の存在下に行なうことができる。溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、上記反応[A]で例示したものなどが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応は、必要に応じて、触媒の存在下に行なうことができる。触媒としては、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化テトラノルマルブチルアンモニウム、ヨウ化銅、酸化銅などが挙げられる。
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜200 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記反応は、必要に応じ不活性ガスの下に行うことができる。当該不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどが挙げられる。
【0053】
上記式(VII)で表される化合物は、下記反応[H]に従って製造することができる。
【0054】
【化9】

【0055】
(式中、R、R及びLは前述の通りである。)
上記反応において使用するルイス酸としては、三臭化ホウ素、塩化アルミニウム、臭化鉄などが挙げられる。
【0056】
上記反応は、必要に応じて、溶媒の存在下に行なうことができる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、クロロベンゼンのような芳香族炭化水素類;二硫化炭素;ニトロメタンなどが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0057】
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(X)で表される化合物は、下記反応[I]に従って製造することができる。
【0058】
【化10】

【0059】
(式中、R、R及びLは前述の通りである。)
上記反応において、式L−OHは、過剰量用いることにより溶媒を兼ねることができる。また上記反応は、必要に応じて別の溶媒の存在下に行うことができる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、クロロベンゼンのような芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類;アセトニトリル、DMF、DMSO、DMA、HMPA、スルホランのような非プロトン性極性溶媒などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0060】
上記反応は、必要に応じて、酸の存在下に行うことができる。上記反応に使用できる酸としては、塩酸、硫酸などが挙げられる。
【0061】
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(VI)で表される化合物のうち、R5−aがR5−a−2である化合物は下記反応[J]に従って製造することができる。
【0062】
【化11】

【0063】
(式中、R、R及びLは前述の通りであり、R5−a−2はアルキルスルホニルで置換されたアルキルであり、R5−a−3はアルキルチオアルキルである。)
上記反応で使用する酸化剤としては、例えば、過酸化水素、過酢酸、メタクロロ過安息香酸などが挙げられる。
【0064】
上記反応で使用する溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類;アセトン、ジメチルエチルケトンのようなケトン類;ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、THF、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、クロロベンゼンのような芳香族炭化水素類;酢酸、プロピオン酸などの有機酸が挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0065】
上記反応は、必要に応じて、触媒の存在下に行うことができる。上記反応に使用できる触媒としては、例えばタングステン酸ナトリウムなどが挙げられる。
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(XII)で表される化合物は、下記反応[K]に従って製造することができる。
【0066】
【化12】

【0067】
(式中、R、R5−a−3、R及びLは前述の通りであり、R5−a−4はブロモアルキルである。)
アルキルチオールの金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩などが挙げられる。
上記反応で使用する溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類;ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、THF、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル類;水;DMF、DMSO、DMA、HMPA、スルホランのような非プロトン性極性溶媒などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0068】
上記反応においては、必要に応じて、塩基の存在下に反応を行うことができる。塩基としては無機塩基又は有機塩基のいずれでもよい。無機塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムのようなアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムのようなアルカリ土類金属炭酸塩;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化バリウムのようなアルカリ土類金属水酸化物;水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物などが挙げられる。有機塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン、2,6-ルチジンなどが挙げられる。塩基としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択、混合して使用することができる。
【0069】
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(VI)で表される化合物のうち、R5−aがR5−a−5である化合物は、下記反応[L]に従って製造することができる。
【0070】
【化13】

【0071】
(式中、R、R5−a−4、R及びLは前述の通りであり、R5−a−5はアルコキシアルコキシアルキル又はヘテロシクリルオキシアルキルである。)
即ち、式(VI-a-5)で表される化合物で表される化合物は、アルキル部分がアルコキシで置換されたアルコール、アルキル部分がヘテロシクリルで置換されたアルコール又はそれらの金属塩と式(XIII)で表される化合物とを反応させることにより製造することができる。
【0072】
上記反応で使用できるアルキル部分がアルコキシで置換されたアルコール又はアルキル部分がヘテロシクリルで置換されたアルコールの金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩などが挙げられる。
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、メタノール、エタノール、プロパノールのようなアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類;ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、THF、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル類;アセトニトリル、DMF、DMSO、DMA、HMPA、スルホランのような非プロトン性極性溶媒などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0073】
上記反応は、必要に応じて塩基の存在下に行なうことができる。塩基としては、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物;ナトリウムアミドなどが挙げられる。
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(VI)で表される化合物のうち、R5−aがR5−a−6である化合物は、下記反応[M]に従って製造することができる。
【0074】
【化14】

【0075】
(式中、R、R及びLは前述の通りであり、R5−a−6はアルキルチオ、アルコキシアルキルチオ、ハロアルコキシアルキルチオ、アルコキシハロアルキルチオ、ハロアルコキシハロアルキルチオ、アルキルチオアルキルチオ、ハロアルキルチオアルキルチオ、アルキルチオハロアルキルチオ又はハロアルキルチオハロアルキルチオであり、R5−a−7はハロゲンである。)
【0076】
上記反応に使用できるチオールの金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩が挙げられる。
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、メタノール、エタノール、プロパノールのようなアルコール類;ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、THF、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル類;アセトニトリル、DMF、DMSO、DMA、HMPA、スルホランのような非プロトン性極性溶媒;水などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0077】
上記反応は、必要に応じて塩基の存在下に行なうことができる。塩基としては、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどのアルカリ土類金属水酸化物などが挙げられる。塩基としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択、混合して使用することができる。
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜250 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(I-a)で表される化合物のうち、R5−aがR5−a−8である式(I-a-8)で表される化合物は、下記反応[N]に従って製造することができる。
【0078】
【化15】

【0079】
(式中、R、R、R、R、R5−a−4及びRは前述の通りであり、R5−a−8はチオシアナトアルキルである。)
【0080】
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、クロロベンゼンのような芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類;アセトニトリル、DMF、DMSO、DMA、HMPA、スルホランのような非プロトン性極性溶媒;ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、THF、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル類;メタノール、エタノール、プロパノールのようなアルコール類などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0081】
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(VI)で表される化合物のうち、R5−aがR5-a-9である化合物は、下記反応[O]に従って製造することができる。
【0082】
【化16】

【0083】
(式中、R、R及びLは前述の通りであり、R5−a−9はアミノ(チオカルボニル)アルキルであり、R5−a−11はシアノアルキルである。)
上記反応に使用する溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、上記反応[N]で例示したものなどが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜250 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(VI)で表される化合物のうち、R5−aがR5−a−10である化合物は、下記反応[P]に従って製造することができる。
【0084】
【化17】

【0085】
(式中、R、R、R5−a−9、L及びHalは前述の通りであり、R5−a−10はアルキル、シアノ、シアノアルキル、(アルキルチオ)カルボニルアルキル、アルキル(チオカルボニル)アルキル、−C(O)OR及び−C(O)SRからなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されたアミノ(チオカルボニル)アルキルであり、Zはアルキル、シアノ、シアノアルキル、(アルキルチオ)カルボニルアルキル、アルキル(チオカルボニル)アルキル、−C(O)OR又は−C(O)SRであり、Rは前述の通りである。)
【0086】
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。上記反応に使用する溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、上記反応[N]で例示したものなどが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0087】
上記反応は、必要に応じて塩基の存在下で行うことができる。塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよい。無機塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムのようなアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムのようなアルカリ土類金属炭酸塩などが挙げられる。有機塩基としては、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルアミノピリジン、DBU(ジアザビシクロウンデセン)のようなアミン類などが挙げられる。
【0088】
上記反応の反応温度は、通常0℃〜150℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(VI-a-11)で表される化合物は、下記反応[Q]に従って製造することができる。
【0089】
【化18】

【0090】
(式中、R、R5-a-11、R及びLは前述の通りである。)
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類;ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、THF、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、クロロベンゼンのような芳香族炭化水素類;ピリジンなどが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0091】
上記反応は、必要に応じて塩基の存在下に行なうことができる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルアミノピリジンなどが挙げられる。塩基としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択、混合して使用することができる。
【0092】
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(XVI)で表される化合物は、下記反応[R]に従って製造することができる。
【0093】
【化19】

【0094】
(式中、R、R及びLは前述の通りである。)
上記反応に使用する溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、メタノール、エタノール、プロパノールのようなアルコール類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類;ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、THF、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル類などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0095】
上記反応は、必要に応じて酸又は塩基の存在下に行なうことができる。酸としては例えば、パラトルエンスルホン酸などが挙げられる。塩基としては例えば、酢酸ナトリウムなどが挙げられる。
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(XVII)で表される化合物は、下記反応[S]に従って製造することができる。
【0096】
【化20】

【0097】
(式中、R、R及びLは前述の通りであり、Aはアルキルである。)
上記反応に使用する酸としては、例えば、塩酸などが挙げられる。
【0098】
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノールのようなアルコール類;ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、THF、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル類などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
【0099】
上記式(XVIII)で表される化合物は、下記反応[T]に従って製造することができる。
【0100】
【化21】

【0101】
(式中、R、R、L及びAは前述の通りである。)
上記反応で使用する酸としては、例えば、塩酸やトルエンスルホン酸などが挙げられる。
【0102】
上記反応において、式A−OHは、過剰量用いることにより溶媒を兼ねることができる。また上記反応は、必要に応じて別の溶媒の存在下に行うことができる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、クロロベンゼンのような芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類;アセトニトリル、DMF、DMSO、DMA、HMPA、スルホランのような非プロトン性極性溶媒;ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、THF、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル類;アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(XIX)で表される化合物は、下記反応[U]に従って製造することができる。
【0103】
【化22】

【0104】
(式中、R、R及びLは前述の通りであり、Tはハロゲンである。Phはフェニルを、Meはメチルを各々表す。)
上記反応で使用する溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、THF、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、クロロベンゼンのような芳香族炭化水素類;アセトニトリル、DMF、DMSO、DMA、HMPA、スルホランのような非プロトン性極性溶媒などが挙げられる。
【0105】
上記反応は、必要に応じて塩基の存在下で行うことができる。塩基としては、水素化ナトリウム(NaH);ノルマルブチルリチウムのようなアルカリリチウム試薬;ナトリウムアミド(NaNH2)のような金属アミドなどが挙げられる。
上記反応の反応温度は、通常−80 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(XX)で表される化合物は、下記反応[V]に従って製造することができる。
【0106】
【化23】

【0107】
(式中、R、R5−a−4、R及びLは前述の通りである。)
上記反応で用いる酸化剤としては、例えば、N-メチルモルホリンオキシドのような有機酸化剤;ニ酸化マンガンのような無機酸化剤などが挙げられる。
【0108】
上記反応で用いる溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、アセトニトリル、DMF、DMSO、DMA、HMPA、スルホランのような非プロトン性極性溶媒;ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、THF、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル類などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(VI)で表される化合物のうち、R5−aがR5-a-12である化合物は、下記反応[W]に従って製造することができる。
【0109】
【化24】

【0110】
(式中、R、R5−a−4、R及びLは前述の通りであり、R5−a−12はアルキル、シアノ、シアノアルキル、(アルキルチオ)カルボニルアルキル、アルキル(チオカルボニル)アルキル、−C(O)OR及び−C(O)SRからなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されてもよいアミノアルキルであり、Y及びYは各々水素原子、アルキル、シアノ、シアノアルキル、(アルキルチオ)カルボニルアルキル、アルキル(チオカルボニル)アルキル、−C(O)OR又は−C(O)SRであり、Rは前述の通りである。)
【0111】
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、上記反応[A]で例示したものなどが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0112】
上記反応は、必要に応じて塩基の存在下で行うことができる。塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよい。無機塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムのようなアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムのようなアルカリ土類金属炭酸塩;水素化ナトリウム(NaH);ノルマルブチルリチウムなどのアルキルリチウム試薬;ナトリウムアミド(NaNH2)のような金属アミドなどが挙げられる。有機塩基としては、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルアミノピリジン、DBU(ジアザビシクロウンデセン)のようなアミン類などが挙げられる。
【0113】
上記反応は、必要に応じて触媒の存在下に行うことができる。触媒としては、例えば、TBAI(ヨウ化ターシャリーブチルアンモニウム)などが挙げられる。
上記反応の反応温度は、通常0℃〜150℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(VI)で表される化合物のうち、R5−aがR5-a-13である化合物は、下記反応[X]に従って製造することができる。
【0114】
【化25】

【0115】
(式中、R、R及びLは前述の通りであり、R5−a−13はアルキル又はシアノアルキルで置換されたアミノアルキルであり、R5−a−16はアミノアルキルである。)
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下で行うことができる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、上記反応[N]で例示したものなどが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0116】
上記反応は、必要に応じて塩基の存在下で行うことができる。塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよい。無機塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムのようなアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムのようなアルカリ土類金属炭酸塩などが挙げられる。有機塩基としては、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルアミノピリジン、DBU(ジアザビシクロウンデセン)のようなアミン類などが挙げられる。
【0117】
上記反応の反応温度は、通常0℃〜150℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(VI)で表される化合物のうち、R5−aがR5−a−14である化合物は以下の反応[Y]に従って製造することができる。
【0118】
【化26】

【0119】
(式中、R、R、L及びHalは前述の通りであり、R5−a−14はアルキルチオカルボニルである。)
【0120】
上記反応で用いるアルキルチオールの金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩が挙げられる。
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行うことができる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、THF、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、クロロベンゼンのような芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類;アセトニトリル、DMF、DMSO、DMA、HMPA、スルホランのような非プロトン性極性溶媒などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0121】
上記反応は、必要に応じて塩基の存在下に行うことができる。塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよい。有機塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン、2,6-ルチジンなどが挙げられる。無機塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムのようなアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムのようなアルカリ土類金属炭酸塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物などが挙げられる。塩基としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択、混合して使用することができる。
【0122】
上記式(XXI)で表される化合物は、下記反応[Z]に従って製造することができる。
【0123】
【化27】

【0124】
(式中、Hal、R、R及びLは前述の通りである。)
この反応は、前述の反応[C]と同様に行うことができる。
【0125】
上記式(XXII)で表される化合物は、下記反応[AA]に従って製造することができる。
【0126】
【化28】

【0127】
(式中、R、R及びLは前述の通りである。)
上記反応における酸化剤としては、例えば、過マンガン酸カリウム、三酸化クロムなどが挙げられる。
【0128】
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類;ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、THF、1,2-メトキシエタンのようなエーテル類などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
【0129】
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(VI)で表される化合物のうち、R5−aがR5−a−15である化合物は、下記反応[AB]に従って製造することができる。
【0130】
【化29】

【0131】
(式中、R、R及びLは前述の通りであり、R5−a−15はシアノである。)
この反応は、前述の反応[Q]と同様に行うことができる。
【0132】
上記式(XXIII)で表される化合物は、下記反応[AC]に従って製造することができる。
【0133】
【化30】

【0134】
(式中、R、R及びLは前述の通りである。)
この反応は、前述の反応[R]と同様に行うことができる。
【0135】
上記式(VI)で表される化合物のうち、R5−aがR5−a−17であり、RがR6−a−1である化合物は、下記反応[AD]に従って製造することができる。
【0136】
【化31】

【0137】
(式中、R及びLは前述の通りであり、R5−a−17はアルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルコキシ、アルコキシアルコキシ、ハロアルコキシアルコキシ、アルコキシハロアルコキシ、ハロアルコキシハロアルコキシ、アルコキシカルボニルアルコキシ、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルコキシ、シクロアルキルオキシ又は-OC(O)Rであり、R6−a−1はアルキルスルフィニル又はアルキルスルホニルであり、R6−a−2はアルキルチオである。)
この反応は、前述の反応[J]と同様に行なうことができる。
上記式(VI-a-17-2)で表される化合物は、下記反応[AE]に従って製造することができる。
【0138】
【化32】

【0139】
(式中、R、R5−a−17、R6−a−2及びLは前述の通りである。)
上記反応で使用するアルカリ金属のチオアルコキシドとしては、例えば、ナトリウムチオメトキシドやナトリウムチオエトキシドなどが挙げられる。
【0140】
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行うことができる。例えば、アセトニトリル、DMF、DMSO、DMA、HMPA、スルホラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのような非プロトン性極性溶媒などが挙げられる。
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記式(VI-a-17-3)で表される化合物は、下記反応[AF]に従って製造することができる。
【0141】
【化33】

【0142】
(式中、L、X、R及びR5−a−17は前述の通りであり、Rβはアルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、アルコキシハロアルキル、ハロアルコキシハロアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル又は-C(O)R(Rは前述の通り)である。)
上記反応は、必要に応じて、溶媒の存在下に行なうことができる。溶媒としては、上記反応[A]において例示したものを使用することができる。又、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応で使用できる塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよい。有機塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン、2,6-ルチジンなどが挙げられる。無機塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムのようなアルカリ金属炭酸塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物などが挙げられる。これら塩基類は、式(XXV)の化合物に対して0.5〜100当量にて、これらの1種又は2種以上を適宜選択、混合して使用することができる。
上記反応は、必要に応じて、触媒の存在下に行なうことができる。触媒としては、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化テトラノルマルブチルアンモニウムなどが挙げられる。
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
【0143】
上記式(V)で表される化合物のうち、R5−aがR5−a−1である化合物は、下記反応[AG]に従って製造することができる。
【0144】
【化34】

【0145】
(式中、R、R5−a−1、R、Rα及びHalは前述の通りである。)
上記反応で使用する塩基としては、前述の反応[G]と同様のものを使用することができる。
上記反応で用いる式(VIII)で表される化合物の金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩が挙げられる。
上記反応は、必要に応じて、溶媒の存在下に行なうことができる。溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、上記反応[A]で例示したものなどが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応は、必要に応じて、触媒の存在下に行なうことができる。触媒としては、前述の反応[G]と同様のものを使用することができる。
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜200 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記反応は、必要に応じ不活性ガスの下に行うことができる。当該不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどが挙げられる。
なお、反応に使用できる溶媒としては、前記反応[A]で挙げられたものの他、式(VIII)で表されるアルコール類を過剰量用いることにより、溶媒を兼ねることもできる。
【0146】
上記式(I)で表される化合物のうち、RがR5−a−1である化合物は、下記反応[AH]に従って製造することができる。
【0147】
【化35】

【0148】
(式中、R、R、R、R、R5−a−1、R、Rα及びHalは前述の通りである。)
上記反応で使用する塩基としては、前述の反応[G]と同様のものを使用することができる。
上記反応で用いる式(VIII)で表される化合物の金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩が挙げられる。
上記反応は、必要に応じて、溶媒の存在下に行なうことができる。溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、上記反応[A]で例示したものなどが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応は、必要に応じて、触媒の存在下に行なうことができる。触媒としては、前述の反応[G]と同様のものを使用することができる。
上記反応の反応温度は、通常0 ℃〜200 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行なうことができる。
上記反応は、必要に応じ不活性ガスの下に行うことができる。当該不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどが挙げられる。
なお、反応に使用できる溶媒としては、前記反応[A]で挙げられたものの他、式(VIII)で表されるアルコール類を過剰量用いることにより、溶媒を兼ねることもできる。
【0149】
上記式(V-b)で表される化合物のうち、RがR6−a−1である化合物は、下記反応[AI]に従って製造することができる。
【0150】
【化36】

【0151】
(式中、Hal、R、R6−a−1及びR6−a−2は前述の通りである。)
この反応は、前述の反応[J]と同様に行なうことができる。
【0152】
上記式(V-b-a-2)で表される化合物は、下記反応[AJ]に従って製造することができる。
【0153】
【化37】

【0154】
(式中、R及びR6−a−2は前述の通りであり、Hal及びHal-2はハロゲンである。Hal及びHal-2はお互いに同一であっても異なってもよい。)
上記反応で使用する溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えばジエチルエーテル、THF、1,2-ジメトキシエタン、1,4-ジオキサンのようなエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、クロロベンゼンのような芳香族炭化水素類などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種類又は2種類以上を適宜選択することができる。上記反応で使用するCOとしては、例えばCOガス、ドライアイスなどが挙げられる。
上記反応の反応温度は、通常−20℃〜150℃、反応時間は通常1分〜48時間で行うことができる。
【0155】
上記式(XXVI)で表される化合物は、下記反応[AK]に従って製造することができる。
【0156】
【化38】

【0157】
(式中、R、R6−a−2、Hal及びHal-2は前述の通りである。)
上記反応で使用する溶媒は、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、ジエチルエーテル、THF、1,2-ジメトキシエタン、1,4-ジオキサンのようなエーテル類などが挙げられる。溶媒としてはこれら1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応に用いるマグネシウム金属は式(XXVII)で表される化合物に対して1〜5当量の範囲で用いることができる。上記反応に用いるグリニヤール試薬としては、イソプロピルマグネシウムクロライドなどが挙げられ、式(XXVII)で表される化合物に対して必要に応じて1当量〜10当量の範囲で用いることができる。
上記反応は、必要に応じて触媒の存在下に行うことができる。触媒としては、例えばヨウ素、あるいはヨウ化メチル又は臭化イソプロピルのようなハロゲン化アルキルが挙げられる。
上記反応の反応温度は、通常0℃〜150℃、反応時間は通常10分〜48時間で行うことができる。
上記反応は必要に応じ不活性ガスの下に行うことができる。不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどが挙げられる。
【0158】
上記式(XXVII)で表される化合物は、下記反応[AL]に従って製造することができる。
【0159】
【化39】

【0160】
(式中、R、R6−a−2、Hal及びHal-2は前述の通りであり、YはCl、Br、I、BF、HSO、NO、ClO又はOHである。)
上記反応で用いるハロゲン化剤としては、例えば、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅などの銅ハロゲン化物;塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素などのハロゲン化水素若しくはその水溶液;ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、臭化カリウムなどのアルカリ金属塩;塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン単体;ブロモホルムのようなポリハロゲン化物などが挙げられる。
上記反応は、必要に応じて上記ハロゲン化剤とトリフェニルホスフィン、トリアルキルホスフィンなどのホスフィン類;又はジメチルスルフィドなどのスルフィド類とを共存あるいは系中でホスフィン類又はスルフィド類を発生させることで行うことができる。
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行うことができる。溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール;クロロホルム、ブロモホルムなどのハロゲン化炭化水素類;アセトニトリル;水;DMSOなどの極性溶媒が挙げられる。溶媒としてはこれら1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応の反応温度は、通常−10℃〜150℃、反応時間は通常1分〜48時間で行うことができる。
【0161】
上記式(XXVIII)で表される化合物は、下記反応[AM]に従って製造することができる。
【0162】
【化40】

【0163】
(式中、R、R6−a−2、Y及びHalは前述の通りである。)
上記反応で用いるジアゾ化剤としては、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウムなどのアルカリ金属亜硝酸塩;亜硝酸カルシウム、亜硝酸バリウムなどのアルカリ土類金属亜硝酸塩;亜硝酸メチル、亜硝酸エチル、亜硝酸イソプロピル、亜硝酸ブチルなどの亜硝酸エステルが挙げられる。
上記反応は必要に応じて酸の存在下で行うことができる。酸としては、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素などのハロゲン化水素類若しくはその水溶液;硫酸、硝酸、過塩素酸などの酸類若しくはその水溶液が挙げられる。
上記反応は必要に応じて溶媒の存在下に行うことができる。上記反応で使用する溶媒は、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、上記反応[AL]で例示したものなどが挙げられる。溶媒としてはこれら1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応の反応温度は、通常−20℃〜150℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行うことができる。
【0164】
上記式(XXIX)で表される化合物は、下記反応[AN]に従って製造することができる。
【0165】
【化41】

【0166】
(式中、R、R6−a−2及びHalは前述の通りである。)
上記反応は必要に応じて溶媒の存在下に行うことができる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、水又は上記反応[A]において例示したものなどが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応で使用するアルキル化剤としては、よう化メチル、よう化エチル、よう化イソプロピル、よう化ノルマルプロピル、臭化メチル、臭化エチル、臭化イソプロピル、臭化ノルマルプロピルなどのハロゲン化アルキル;ジメチル硫酸などが挙げられる。
上記反応で使用する塩基としては、硫化ナトリウム、硫化カリウムなどの硫化アルカリ金属塩若しくはその水和物又は前述の反応[G]と同様のものを使用することができる。
上記反応は必要に応じて、触媒の存在下に行うことができる。触媒としては上記反応[AF]において例示したものなどを使用することができる。
上記反応の反応温度は、通常−10℃〜200℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行うことができる
【0167】
上記式(XXX)で表される化合物は、下記反応[AO]に従って合成することができる。
【0168】
【化42】

【0169】
(式中、R及びHalは前述の通りである。)
上記反応は、水の存在下に行なうことができる。
上記反応は必要に応じて溶媒の存在下に行うことができる。溶媒としては、反応に不活性なものであればいずれのものでもよく、上記反応[E]で例示したものなどが挙げられる。溶媒としては、これら1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応は必要に応じて塩基の存在下に行うことができる。塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよい。有機塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソブチルエチルアミン、ピリジン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン、2,6-ルチジンなどが挙げられる。無機塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムのようなアルカリ金属炭酸塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;硫化ナトリウム、硫化カリウムなどのアルカリ金属硫化物;それらの水和物などが挙げられる。これら塩基は式(XXXI)の化合物に対して0.1〜100当量にて、これらの1種又は2種以上を適宜選択、混合して使用することができる。
上記反応の反応温度は、通常0℃〜150℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行うことができる。
【0170】
上記式(V)で表される化合物のうち、RがR6−a−3である、式(V-a-1-3)で表される化合物は、下記反応[AP]に従って製造することができる。
【0171】
【化43】

【0172】
(式中、R、R5−a−1及びHalは前述の通りであり、R6−a−3はアルキルスルホニルである。)
即ち、式(V-a-1-3)で表される化合物は、触媒及び塩基の存在下に、式(XXXII)で表される化合物と、一酸化炭素又はその等価体と、H2Oとを反応させることにより製造することができる。
上記反応で用いる塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよい。有機塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソブチルエチルアミン、ピリジン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン、2,6-ルチジンなどが挙げられる。無機塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムのようなアルカリ金属炭酸塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;酢酸ナトリウム、酢酸カリウムなどのアルカリ金属酢酸塩が挙げられる。これら塩基は、式(XXXII)で表される化合物に対して0.1〜100当量にて、これらの1種又は2種以上を適宜選択、混合して使用することができる。
上記反応で用いる触媒としては、例えば、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、トランス−ジ(μ−アセテート)ビス[o−(ジ−o−トリルホスフィノ)ベンジル]ジパラジウム、パラジウム炭素などのパラジウム触媒;トリルテニウムドデカカルボニルなどのルテニウム触媒;クロロビス(シクロオクテン)ロジウム(I)などのロジウム触媒といった金属系触媒が挙げられる。これら触媒は、式(XXXII)で表される化合物に対して10−10〜1当量にて、これら1種又は2種以上を適宜選択、混合して使用することができる。
上記反応で用いることができる一酸化炭素の等価体としては、例えば、ヘキサカルボニルモリブデン、ギ酸、クロロホルムなどが挙げられる。一酸化炭素又はその等価体は式(XXXII)で表される化合物に対して、1〜1000等量にて、必要に応じて加圧下で反応することができる。圧力は1〜100MPaの範囲で適宜選択することができる。
【0173】
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行うことができる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、水又は上記反応[A]において例示したものなどが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応は、必要に応じて配位子の存在下に行うことができる。配位子としては、トリt−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンなどが挙げられる。これら配位子は、式(XXXII)で表される化合物に対して10−10〜1当量にて、これら1種又は2種以上を適宜選択、混合して用いることができる。
上記反応は、必要に応じて助触媒の存在下に行うことができる。助触媒としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウムなどのアルカリ金属ハロゲン化物;テトラ(n−ブチル)アンモニウムブロマイドなどの4級アンモニウム塩が挙げられる。これら助触媒は、式(XXXII)で表される化合物に対して0.001〜1当量にて、これら1種又は2種以上を適宜選択、混合して用いることができる。
上記反応は、必要に応じ不活性ガスの下に行うことができる。不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどが挙げられる。
上記反応の反応温度は、通常0℃〜300℃、反応時間は通常1分〜72時間で行うことができる。
【0174】
上記式(XXXII)で表される化合物は、下記反応[AQ]に従って製造することができる。
【0175】
【化44】

【0176】
(式中、Rα、R、R5−a−1、R6−a−3、Hal-1及びHalは前述の通りである。)
上記反応は、必要に応じて塩基の存在下で行うことができる。塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムのようなアルカリ金属炭酸塩;炭酸カルシウム、炭酸バリウムのようなアルカリ土類金属炭酸塩;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;水素化リチウム、水素化ナトリウム又は水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物;ノルマルブチルリチウムのようなアルカリリチウム試薬;ナトリウムアミド(NaNH2);メチルマグネシウムブロマイド、イソプロピルマグネシウムクロライドなどのグリニヤール試薬が挙げられる。
上記反応で用いることができる式(VIII)で表される化合物の金属塩としては、前述の反応[AH]と同様のものを挙げることができる。
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行うことができる。溶媒としては反応に不活性の溶媒であればいずれのものでもよく、例えばメタノール、エタノール、メトキシエタノールのようなアルコール類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、シクロヘキシルメチルエーテルのようなエーテル類;DMF、DMSO、DMA、スルホランのような非プロトン性極性溶媒;ベンゼン、トルエンのような非極性溶媒などが挙げられる。また、式(VIII)で表される化合物が反応試薬と溶媒とを兼ねることもできる。溶媒としては、これら1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応は、必要に応じ不活性ガスの下に行うことができる。不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどが挙げられる。
上記反応の反応温度は、通常0℃〜200℃、反応時間は、通常1分〜48時間で行うことができる。
【0177】
上記式(XXXIII)で表される化合物は、下記反応[AR]に従って製造することができる。
【0178】
【化45】

【0179】
(式中、R、R6−a−3、Hal-1及びHalは前述の通りであり、Hal-3はハロゲンであり、お互いに同一であっても異なってもよい。)
上記反応に使用する酸としては、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、塩化鉄、塩化ビスマス、塩化インジウム、塩化アンチモン、三臭化ホウ素、臭化鉄、のようなルイス酸;メタンスルホン酸、硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸などが挙げられ、式(XXXIV)で表される化合物に対して0.01当量〜10当量の範囲で用いることができる。酸としては、必要に応じ1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応に使用する、アルキルスルホニルハライド[(R6−a−3)(Hal-3)]又はアルキルスルホン酸無水物[(R6−a−3O]としては、式(XXXIV)で表される化合物に対して1当量〜10当量の範囲で用いることができる。アルキルスルホニルハライドにおけるハロゲンはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行うことができる。溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素;二硫化炭素、ニトロメタンなどが挙げられる。溶媒としては、これら1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応の反応温度は、通常0℃〜250℃、反応時間は通常1分〜48時間で行うことができる。
【0180】
上記式(I-a)で表される化合物のうち、RがR6−a−3である、式(I-a-3)で表される化合物は、下記反応[AS]に従って製造することができる。
【0181】
【化46】

【0182】
(式中、R、R、R、R、R5−a−1、R6−a−3及びHalは前述の通りである。)
即ち、式(I-a-3)で表される化合物は、触媒及び塩基の存在下に、式(XXXII)で表される化合物と、一酸化炭素又はその等価体と、式(III):
【0183】
【化47】

【0184】
(式中、R及びRは前述の通りである)で表される化合物又はその塩とを反応させることにより製造することができる。
式(III)で表される化合物の塩としては、上記反応[B]で例示したものなどが挙げられる。
上記反応で用いる塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよく、上記反応[AP]で例示したものなどが挙げられる。これら塩基は、式(XXXII)で表される化合物に対して0.1〜100当量にて、これらの1種又は2種以上を適宜選択、混合して使用することができる。
上記反応で用いる触媒としては、上記反応[AP]で例示したものなどが挙げられる。これら触媒は、式(XXXII)で表される化合物に対して10−10〜1当量にて、これら1種又は2種以上を適宜選択、混合して使用することができる。
上記反応で用いることができる一酸化炭素等価体としては、例えば、ヘキサカルボニルモリブデン、ギ酸、クロロホルムなどが挙げられる。一酸化炭素又はその等価体は式(XXXII)で表される化合物に対して、1〜1000等量にて、必要に応じて加圧下で反応することができる。圧力は1〜100MPaの範囲で適宜選択することができる。
【0185】
上記反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行うことができる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、上記反応[A]において例示したものなどが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
上記反応は、必要に応じて配位子の存在下に行うことができる。配位子としては、上記反応[AP]で例示したものなどが挙げられる。これら配位子は、式(XXXII)で表される化合物に対して10−10〜1当量にて、これら1種又は2種以上を適宜選択、混合して用いることができる。
上記反応は、必要に応じて助触媒の存在下に行うことができる。助触媒としては、上記反応[AP]で例示したものなどが挙げられる。これら助触媒は、式(XXXII)で表される化合物に対して0.001〜1当量にて、これら1種又は2種以上を適宜選択、混合して用いることができる。
上記反応は、必要に応じ不活性ガスの下に行うことができる。不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどが挙げられる。
上記反応の反応温度は、通常0℃〜300℃、反応時間は通常1分〜72時間で行うことができる。
【0186】
上記式(I-a-Hal)で表される化合物のうち、RがR6−a−3である、式(I-a-Hal-3)で表される化合物は、下記反応[AT]に従って製造することができる。
【0187】
【化48】

【0188】
(式中、R、R、R、R、R6−a−3、Hal-1及びHalは前述の通りである。)
即ち、式(I-a-Hal-3)で表される化合物は、触媒及び塩基の存在下に、式(XXXIII)で表される化合物と、一酸化炭素又はその等価体と、式(III):
【0189】
【化49】

【0190】
(式中、R及びRは前述の通りである)で表される化合物又はその塩とを反応させることにより製造することができる。
この反応は、前述の反応[AS]と同様に行うことができる。
【0191】
本発明の除草剤は、優れた除草効果を示す。その適用範囲は、水田、畑地、果樹園、桑園などの農耕地、山林、農道、グランド、工場敷地などの非農耕地と多岐にわたり、適用方法も土壌処理、茎葉処理、湛水処理等を適宜選択できる。
【0192】
本発明の除草剤は、例えばイヌビエ、タイヌビエ、メヒシバ、エノコログサ、アキノエノコログサ、オヒシバ、カラスムギ、セイバンモロコシ、シバムギ、ビロードキビ、ギネアキビ、パラグラス、アゼガヤ、イトアゼガヤ、スズメノカタビラ、スズメノテッポウ、カモジグサのようなイネ科雑草;コゴメガヤツリ、ハマスゲ、キハマスゲ、ホタルイ、ミズガヤツリ、タマガヤツリ、マツバイ、クログワイのようなカヤツリグサ科雑草;ウリカワ、オモダカ、ヘラオモダカのようなオモダカ科雑草;コナギ、ミズアオイのようなミズアオイ科雑草;アゼナ、アブノメのようなゴマノハグサ科雑草;キカシグサ、ヒメミソハギのようなミソハギ科雑草;ミゾハコベのようなミゾハコベ科雑草;イチビ、アメリカキンゴジカのようなアオイ科雑草;オナモミ、ブタクサ、エゾノキツネアザミのようなキク科雑草;イヌホウズキ、シロバナチョウセンアサガオのようなナス科雑草;アオビユ、アオゲイトウのようなヒユ科雑草;サナエタデ、ハルタデのようなタデ科雑草;タネツケバナ、ナズナのようなアブラナ科雑草;マルバアサガオ、セイヨウヒルガオ、アメリカアサガオのようなヒルガオ科雑草;シロザのようなアカザ科雑草;スベリヒユのようなスベリヒユ科雑草;エビスグサのようなマメ科雑草;ハコベのようなナデシコ科雑草;ホトケノザのようなシソ科雑草;ヤエムグラのようなアカネ科雑草;エノキグサのようなトウダイグサ科雑草;ツユクサのようなツユクサ科雑草などの各種有害雑草を防除することができる。よって、有用作物、例えばトウモロコシ、ダイズ、ワタ、コムギ、イネ、オオムギ、エンバク、ソルガム、アブラナ、ヒマワリ、テンサイ、サトウキビ、芝、ピーナッツ、アマ、タバコ、コーヒーなどの栽培において選択的に有害雑草を防除する場合或は非選択的に有害雑草を防除する場合において有効に使用される。特に本発明の除草剤は、トウモロコシ、ダイズ、ワタ、コムギ、イネ、アブラナ、ヒマワリ、テンサイ、サトウキビ、芝、ピーナッツ、アマ、タバコ、コーヒーなどの栽培、その中でもトウモロコシ、コムギ、イネ、芝などの栽培において選択的に有害雑草を防除する場合において有効に使用される。
【0193】
本発明の除草剤は、上記式(I)の化合物と通常各種農業上の補助剤とを混合して、粉剤、粒剤、顆粒水和剤、水和剤、錠剤、丸剤、カプセル剤(水溶性フィルムで包装する形態を含む)、水性懸濁剤、油性懸濁剤、マイクロエマルジョン製剤、サスポエマルジョン製剤、水溶剤、乳剤、液剤、ペースト剤などの形態に製剤調製し、施用することができるが、本発明の目的に適合するかぎり、通常の当該分野で用いられているあらゆる製剤形態にすることができる。
【0194】
製剤に使用する補助剤としては、珪藻土、消石灰、炭酸カルシウム、タルク、ホワイトカーボン、カオリン、ベントナイト、カオリナイト、セリサイト、クレー、炭酸ナトリウム、重曹、芒硝、ゼオライト、澱粉などの固型担体;水、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、ジオキサン、アセトン、イソホロン、メチルイソブチルケトン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アルコールなどの溶剤;脂肪酸塩、安息香酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、アルキルジグリコールエーテル硫酸塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルアリールリン酸塩、スチリルアリールリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアリールエーテルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物のような陰イオン系の界面活性剤や展着剤;ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセライド、脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシプロピレン脂肪酸エステルのような非イオン系の界面活性剤や展着剤;オリーブ油、カポック油、ひまし油、シュロ油、椿油、ヤシ油、ごま油、トウモロコシ油、米ぬか油、落花生油、綿実油、大豆油、菜種油、亜麻仁油、きり油、液状パラフィンなどの植物油や鉱物油などが挙げられる。これら補助剤は本発明の目的から逸脱しないかぎり、1種又は2種以上を適宜選択して使用することができ、また、例えば、増量剤、増粘剤、沈降防止剤、凍結防止剤、分散安定剤、薬害軽減剤、防黴剤、発泡剤、崩壊剤、結合剤など通常使用される各種補助剤も使用することができる。上記式(I)の化合物と各種補助剤との配合割合は0.1:99.9〜95:5、望ましくは0.2:99.8〜85:15である。
【0195】
本発明の除草性組成物は、優れた除草効果を示す。その適用範囲は、水田、畑地、果樹園、桑園などの農耕地、山林、農道、グランド、工場敷地などの非農耕地と多岐にわたり、適用方法も土壌処理、茎葉処理、湛水処理等を適宜選択できる。
【0196】
本発明の除草剤の施用量は、気象条件、土壌条件、製剤形態、対象雑草の種類、施用時期などの相違により一概に規定できないが、一般に上記式(I)の化合物は、通常、0.1〜10,000 g/ha、望ましくは、1〜2,000 g/ha、更に望ましくは、1〜1,000 g/haとなるように施用する。本発明には、このような除草剤の施用による有害雑草の防除方法も含まれる。
【0197】
また、本発明の除草剤は、他の農薬、肥料、薬害軽減剤などと混用或は併用することができ、この場合に一層優れた効果、作用性を示すことがある。他の農薬としては、除草剤、殺菌剤、抗生物質、植物ホルモン、殺虫剤などが挙げられる。特に、上記式(I)の化合物と他の除草剤の有効成分化合物の1種又は2種以上とを混用或は併用した混合除草性組成物は、適用草種の範囲、薬剤処理の時期、除草活性等を好ましい方向へ改良することが可能である。尚、上記式(I)の化合物と他の除草剤の有効成分化合物は各々別々に製剤したものを散布時に混合して使用しても、両者を一緒に製剤して使用してもよい。本発明には、前記した混合除草性組成物も含まれる。
【0198】
本発明における他の除草剤の有効成分化合物としては、例えば以下のもの(一般名:一部ISO申請中を含む、又は試験コード)が挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。また、特に記載がない場合であってもこれら化合物に塩、アルキルエステル、水和物、異なる結晶形態、各種構造異性体などが存在する場合は、当然それらも含まれる。
(1)2,4−D、2,4−Dブトチル(2,4-D-butotyl)、2,4−Dブチル(2,4-D-butyl)、2,4−Dジメチルアンモニウム(2,4-D-dimethylammonimum)、2,4−Dジオールアミン(2,4-D-diolamine)、2,4−Dエチル(2,4-D-ethyl)、2,4−D−2−エチルヘキシル(2,4-D-2-ethylhexyl)、2,4−Dイソブチル(2,4-D-isobutyl)、2,4−Dイソオクチル(2,4-D-isoctyl)、2,4−Dイソプロピル(2,4-D-isopropyl)、2,4−Dイソプロピルアンモニウム(2,4-D-isopropylammonium)、2,4−Dナトリウム(2,4-D-sodium)、2,4−Dイソプロパノールアンモニウム(2,4-D-isopropanolammonium)、2,4−Dトロールアミン(2,4-D-trolamine)、2,4−DB、2,4−DBブチル(2,4-DB-butyl)、2,4−DBジメチルアンモニウム(2,4-DB-dimethylammonium)、2,4−DBイソオクチル(2,4-DB-isoctyl)、2,4−DBカリウム(2,4-DB-potassium)、2,4−DBナトリウム(2,4-DB-sodium)、ジクロロプロップ(dichorprop)、ジクロロプロップブトチル(dichorprop-butotyl)、ジクロロプロップジメチルアンモニウム(dichorprop-dimethylammonium)、ジクロロプロップイソオクチル(dichorprop-isoctyl)、ジクロロプロップカリウム(dichorprop-potassium)、ジクロロプロップ−P(dichlorprop-P)、ジクロロプロップ−Pジメチルアンモニウム(dichlorprop-P-dimethylammonium)、ジクロロプロップ−Pカリウム(dichlorprop-P-potassium)、ジクロロプロップ−Pナトリウム(dichlorprop-P-sodium)、MCPA、MCPAブトチル(MCPA-butotyl)、MCPAジメチルアンモニウム(MCPA-dimethylammonium)、MCPA−2−エチルヘキシル(MCPA-2-ethylhexyl)、MCPAカリウム(MCPA-potassium)、MCPAナトリウム(MCPA-sodium)、MCPAチオエチル(MCPA-thioethyl)、MCPB、MCPBエチル(MCPB-ethyl)、MCPBナトリウム(MCPB-sodium)、メコプロップ(mecoprop)、メコプロップブトチル(mecoprop-butotyl)、メコプロップナトリウム(mecoprop-sodium)、メコプロップ−P(mecoprop-P)、メコプロップ−Pブトチル(mecoprop-P-butotyl)、メコプロップ−Pジメチルアンモニウム(mecoprop-P-dimethylammonium)、メコプロップ−P−2−エチルヘキシル(mecoprop-P-2-ethylhexyl)、メコプロップ−Pカリウム(mecoprop-P-potassium)、ナプロアニリド(naproanilide)、クロメプロップ(clomeprop)のようなフェノキシ系;2,3,6−TBA、ジカンバ(dicamba)、ジカンバブトチル(dicamba-butotyl)、ジカンバジグリコールアミン(dicamba-diglycolamine)、ジカンバジメチルアンモニウム(dicamba-dimethylammonium)、ジカンバジオールアミン(dicamba-diolamine)、ジカンバイソプロピルアンモニウム(dicamba-isopropylammonium)、ジカンバカリウム(dicamba-potassium)、ジカンバナトリウム(dicamba-sodium)、ジクロベニル(dichlobenil)、ピクロラム(picloram)、ピクロラムジメチルアンモニウム(picloram-dimethylammonium)、ピクロラムイソオクチル(picloram-isoctyl)、ピクロラムカリウム(picloram-potassium)、ピクロラムトリイソプロパノールアンモニウム(picloram-triisopropanolammonium)、ピクロラムトリイソプロピルアンモニウム(picloram-triisopropylammonium)、ピクロラムトロールアミン(picloram-trolamine)、トリクロピル(triclopyr)、トリクロピルブトチル(triclopyr-butotyl)、トリクロピルトリエチルアンモニウム(triclopyr-triethylammonium)、クロピラリド(clopyralid)、クロピラリドオールアミン(clopyralid-olamine)、クロピラリドカリウム(clopyralid-potassium)、クロピラリドトリイソプロパノールアンモニウム(clopyralid-triisopropanolammonium)、アミノピラリド(aminopyralid)のような芳香族カルボン酸系;その他ナプタラム(naptalam)、ナプタラムナトリウム(naptalam-sodium)、ベナゾリン(benazolin)、ベナゾリンエチル(benazolin-ethyl)、キンクロラック(quinclorac)、キンメラック(quinmerac)、ダイフルフェンゾピル(diflufenzopyr)、ダイフルフェンゾピルナトリウム(diflufenzopyr-sodium)、フルオキシピル(fluroxypyr)、フルオキシピル−2−ブトキシ−1−メチルエチル(fluroxypyr-2-butoxy-1-methylethyl)、フルオキシピルメプチル(fluroxypyr-meptyl)、クロロフルレノール(chlorflurenol)、クロロフルレノールメチル(chlorflurenol-methyl)などのように植物のホルモン作用を攪乱することで除草効力を示すとされているもの。
【0199】
(2)クロロトルロン(chlorotoluron)、ジウロン(diuron)、フルオメツロン(fluometuron)、リニュロン(linuron)、イソプロチュロン(isoproturon)、メトベンズロン(metobenzuron)、テブチウロン(tebuthiuron)、ジメフロン(dimefuron)、イソウロン(isouron)、カルブチレート(karbutilate)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、メトクスロン(metoxuron)、モノリニュロン(monolinuron)、ネブロン(neburon)、シデュロン(siduron)、ターブメトン(terbumeton)、トリエタジン(trietazine)のような尿素系;シマジン(simazine)、アトラジン(atrazine)、アトラトン(atratone)、シメトリン(simetryn)、プロメトリン(prometryn)、ジメタメトリン(dimethametryn)、ヘキサジノン(hexazinone)、メトリブジン(metribuzin)、ターブチラジン(terbuthylazine)、シアナジン(cyanazine)、アメトリン(ametryn)、シブトリン(cybutryne)、トリアジフラム(triaziflam)、ターブトリン(terbutryn)、プロパジン(propazine)、メタミトロン(metamitron)、プロメトン(prometon)のようなトリアジン系;ブロマシル(bromacil)、ブロマシルリチウム(bromacyl-lithium)、レナシル(lenacil)、ターバシル(terbacil)のようなウラシル系;プロパニル(propanil)、シプロミッド(cypromid)のようなアニリド系;スエップ(swep)、デスメディファム(desmedipham)、フェンメディファム(phenmedipham)のようなカーバメート系;ブロモキシニル(bromoxynil)、ブロモキシニルオクタノエート(bromoxynil-octanoate)、ブロモキシニルヘプタノエート(bromoxynil-heptanoate)、アイオキシニル(ioxynil)、アイオキシニルオクタノエート(ioxynil-octanoate)、アイオキシニルカリウム(ioxynil-potassium)、アイオキシニルナトリウム(ioxynil-sodium)のようなヒドロキシベンゾニトリル系;その他ピリデート(pyridate)、ベンタゾン(bentazone)、ベンタゾンナトリウム(bentazone-sodium)、アミカルバゾン(amicarbazone)、メタゾール(methazole)、ペンタノクロール(pentanochlor)などのように植物の光合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0200】
(3)それ自身が植物体中でフリーラジカルとなり、活性酸素を生成させて速効的な除草効力を示すとされているパラコート(paraquat)、ジクワット(diquat)のような4級アンモニウム塩系。
【0201】
(4)ニトロフェン(nitrofen)、クロメトキシフェン(chlomethoxyfen)、ビフェノックス(bifenox)、アシフルオルフェン(acifluorfen)、アシフルオルフェンナトリウム(acifluorfen-sodium)、ホメサフェン(fomesafen)、ホメサフェンナトリウム(fomesafen-sodium)、オキシフルオルフェン(oxyfluorfen)、ラクトフェン(lactofen)、アクロニフェン(aclonifen)、エトキシフェンエチル(ethoxyfen-ethyl、HC−252)、フルオログリコフェンエチル(fluoroglycofen-ethyl)、フルオログリコフェン(fluoroglycofen)のようなジフェニルエーテル系;クロルフタリム(chlorphthalim)、フルミオキサジン(flumioxazin)、フルミクロラック(flumiclorac)、フルミクロラックペンチル(flumiclorac-pentyl)、シニドンエチル(cinidon-ethyl)、フルチアセットメチル(fluthiacet-methyl)のような環状イミド系;その他オキサジアルギル(oxadiargyl)、オキサジアゾン(oxadiazon)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)、カルフェントラゾンエチル(carfentrazone-ethyl)、チジアジミン(thidiazimin)、ペントキサゾン(pentoxazone)、アザフェニジン(azafenidin)、イソプロパゾール(isopropazole)、ピラフルフェンエチル(pyraflufen-ethyl)、ベンズフェンジゾン(benzfendizone)、ブタフェナシル(butafenacil)、サフルフェナシル(saflufenacil)、フルポキサム(flupoxam)、フルアゾレート(fluazolate)、プロフルアゾール(profluazol)、ピラクロニル(pyraclonil)、フルフェンピルエチル(flufenpyr-ethyl)、ベンカルバゾン(bencarbazone)などのように植物のクロロフィル生合成を阻害し、光増感過酸化物質を植物体中に異常蓄積させることで除草効力を示すとされているもの。
【0202】
(5)ノルフルラゾン(norflurazon)、クロリダゾン(chloridazon)、メトフルラゾン(metflurazon)のようなピリダジノン系;ピラゾリネート(pyrazolynate)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、トプラメゾン(topramezone, BAS−670H)、ピラスルフォトール(pyrasulfotole)のようなピラゾール系;その他アミトロール(amitrole)、フルリドン(fluridone)、フルルタモン(flurtamone)、ジフルフェニカン(diflufenican)、メトキシフェノン(methoxyphenone)、クロマゾン(clomazone)、スルコトリオン(sulcotrione)、メソトリオン(mesotrione)、テンボトリオン(tembotrione)、テフリルトリオン(tefuryltrione, AVH−301)、イソキサフルトール(isoxaflutole)、ジフェンゾコート(difenzoquat)、ジフェンゾコートメチルサルフェート(difenzoquat-metilsulfate)、イソキサクロロトール(isoxachlortole)、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、ピコリナフェン(picolinafen)、ビフルブタミド(beflubutamid)などのようにカロチノイドなどの植物の色素生合成を阻害し、白化作用を特徴とする除草効力を示すとされているもの。
【0203】
(6)ジクロホップメチル(diclofop-methyl)、ジクロホップ(diclofop)、ピリフェノップナトリウム(pyriphenop-sodium)、フルアジホップブチル(fluazifop-butyl)、フルアジホップ(fluazifop)、フルアジホップ-P(fluazifop-P)、フルアジホップ−P−ブチル(fluazifop-P-butyl)、ハロキシホップメチル(haloxyfop-methyl)、ハロキシホップ(haloxyfop)、ハロキシホップエトチル(haloxyfop-etotyl)、ハロキシホップ−P(haloxyfop-P)、ハロキシホップ−P−メチル(haloxyfop-P-methyl)、キザロホップエチル(quizalofop-ethyl)、キザロホップ−P(quizalofop-P)、キザロホップ−P−エチル(quizalofop-P-ethyl)、キザロホップ−P−テフリル(quizalofop-P-tefuryl)、シハロホップブチル(cyhalofop-butyl)、フェノキサプロップエチル(fenoxaprop-ethyl)、フェノキサプロップ−P(fenoxaprop-P)、フェノキサプロップ−P−エチル(fenoxaprop-P-ethyl)、メタミホッププロピル(metamifop-propyl)、メタミホップ(metamifop)、クロジナホッププロパルギル(clodinafop-propargyl)、クロジナホップ(clodinafop)、プロパキザホップ(propaquizafop)のようなアリールオキシフェノキシプロピオン酸系;アロキシジムナトリウム(alloxydim-sodium)、アロキシジウム(alloxydim)、クレソジム(clethodim)、セトキシジム(sethoxydim)、トラルコキシジム(tralkoxydim)、ブトロキシジム(butroxydim)、テプラロキシジム(tepraloxydim)、プロホキシジム(profoxydim)、シクロキシジム(cycloxydim)のようなシクロヘキサンジオン系;その他、フラムプロップ−M−メチル(flamprop-M-methyl)、フラムプロップ−M(flamprop-M)、フラムプロップ−M−イソプロピル(flamprop-M-isopropyl)などのようにイネ科植物に特異的に除草効力が強く認められるもの。
【0204】
(7)クロリムロンエチル(chlorimuron-ethyl)、クロリムロン(chlorimuron)、スルホメツロンメチル(sulfometuron-methyl)、スルホメツロン(sulfometuron)、プリミスルフロンメチル(primisulfuron-methyl)、プリミスルフロン(primisulfuron)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron-methyl)、ベンスルフロン(bensulfuron)、クロルスルフロン(chlorsulfuron)、メトスルフロンメチル(metsulfuron-methyl)、メトスルフロン(metsulfuron)、シノスルフロン(cinosulfuron)、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron-ethyl)、ピラゾスルフロン(pyrazosulfuron)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、フラザスルフロン(flazasulfuron)、リムスルフロン(rimsulfuron)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、プロスルフロン(prosulfuron)、フルピルスルフロンメチルナトリウム(flupyrsulfuron-methyl-sodium)、フルピルスルフロン(flupyrsulfuron)、トリフルスルフロンメチル(triflusulfuron-methyl)、トリフルスルフロン(triflusulfuron)、ハロスルフロンメチル(halosulfuron-methyl)、ハロスルフロン(halosulfuron)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron-methyl)、チフェンスルフロン(thifensulfuron)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、エタメトスルフロン(ethametsulfuron)、エタメトスルフロンメチル(ethametsulfuron-methyl)、イオドスルフロン(iodosulfuron)、イオドスルフロンメチルナトリウム(iodosulfuron-methyl-sodium)、スルフォスルフロン(sulfosulfuron)、トリアスルフロン(triasulfuron)、トリベヌロンメチル(tribenuron-methyl)、トリベヌロン(tribenuron)、トリトスルフロン(tritosulfuron)、フォーラムスルフロン(foramsulfuron)、トリフルオキシスルフロン(trifloxysulfuron)、トリフルオキシスルフロンナトリウム(trifloxysulfuron-sodium)、メソスルフロンメチル(mesosulfuron-methyl)、メソスルフロン(mesosulfuron)、オルソスルファムロン(orthosulfamuron)、フルセトスルフロン(flucetosulfuron)、アミドスルフロン(amidosulfuron)、TH−547、国際公開公報WO2005092104に記載されている化合物のようなスルホニルウレア系;フルメツラム(flumetsulam)、メトスラム(metosulam)、ジクロスラム(diclosulam)、クロランスラムメチル(cloransulam-methyl)、フロラスラム(florasulam)、ペノクススラム(penoxsulam)のようなトリアゾロピリミジンスルホンアミド系;イマザピル(imazapyr)、イマザピルイソプロピルアンモニウム(imazapyr-isopropylammonium)、イマゼタピル(imazethapyr)、イマゼタピルアンモニウム(imazethapyr-ammonium)、イマザキン(imazaquin)、イマザキンアンモニウム(imazaquin-ammonium)、イマザモックス(imazamox)、イマザモックスアンモニウム(imazamox-ammonium)、イマザメタベンズ(imazamethabenz)、イマザメタベンズメチル(imazamethabenz-methyl)、イマザピック(imazapic)のようなイミダゾリノン系;ピリチオバックナトリウム(pyrithiobac-sodium)、ビスピリバックナトリウム(bispyribac-sodium)、ピリミノバックメチル(pyriminobac-methyl)、ピリベンゾキシム(pyribenzoxim)、ピリフタリド(pyriftalid)、ピリミスルファン(pyrimisulfan, KUH−021)のようなピリミジニルサリチル酸系;フルカーバゾン(flucarbazone)、フルカーバゾンナトリウム(flucarbazone-sodium)、プロポキシカーバゾンナトリウム(propoxycarbazone-sodium)、プロポキシカーバゾン(propoxycarbazone)のようなスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン系;その他グリホサート(glyphosate)、グリホサートナトリウム(glyphosate-sodium)、グリホサートカリウム(glyphosate-potassium)、グリホサートアンモニウム(glyphosate-ammonium)、グリホサートジアンモニウム(glyphosate-diammonium)、グリホサートイソプロピルアンモニウム(glyphosate-isopropylammonium)、グリホサートトリメシウム(glyphosate-trimesium)、グリホサートセスキナトリウム(glyphosate-sesquisodium)、グルホシネート(glufosinate)、グルホシネートアンモニウム(glufosinate-ammonium)、ビラナホス(bilanafos)、ビラナホスナトリウム(bilanafos-sodium)、シンメチリン(cinmethylin)などのように植物のアミノ酸生合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0205】
(8)トリフルラリン(trifluralin)、オリザリン(oryzalin)、ニトラリン(nitralin)、ペンディメタリン(pendimethalin)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、ベンフルラリン(benfluralin)、プロジアミン(prodiamine)、ブトラリン(butralin)、ジニトラミン(dinitramine)のようなジニトロアニリン系;ベンスリド(bensulide)、ナプロパミド(napropamide)、プロピザミド(propyzamide、プロナミド(pronamide))のようなアミド系;アミプロホスメチル(amiprofos-methyl)、ブタミホス(butamifos)、アニロホス(anilofos)、ピペロホス(piperophos)のような有機リン系;プロファム(propham)、クロルプロファム(chlorpropham)、バーバン(barban)、カルベタミド(carbetamide)のようなフェニルカーバメート系;ダイムロン(daimuron)、クミルロン(cumyluron)、ブロモブチド(bromobutide)、メチルダイムロン(methyldymron)のようなクミルアミン系;その他アシュラム(asulam)、アシュラムナトリウム(asulam-sodium)、ジチオピル(dithiopyr)、チアゾピル(thiazopyr)、クロルタールジメチル(chlorthal-dimethyl)、クロルタール(chlorthal)、ジフェナミド(diphenamid)などのように植物の細胞有糸分裂を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0206】
(9)アラクロール(alachlor)、メタザクロール(metazachlor)、ブタクロール(butachlor)、プレチラクロール(pretilachlor)、メトラクロール(metolachlor)、S−メトラクロール(S-metolachlor)、テニルクロール(thenylchlor)、ペトキサマイド(pethoxamid)、アセトクロール(acetochlor)、プロパクロール(propachlor)、ジメテナミド(dimethenamid)、ジメテナミド−P(dimethenamid−P)、プロピソクロール(propisochlor)、ジメタクロール(dimethachlor)のようなクロロアセトアミド系;モリネート(molinate)、ジメピペレート(dimepiperate)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、EPTC、ブチレート(butylate)、ベルノレート(vernolate)、ペブレート(pebulate)、シクロエート(cycloate)、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、エスプロカルブ(esprocarb)、チオベンカルブ(thiobencarb)、ジアレート(diallate)、トリアレート(tri-allate)、オルベンカルブ(orbencarb)のようなチオカーバメート系;その他エトベンザニド(etobenzanid)、メフェナセット(mefenacet)、フルフェナセット(flufenacet)、トリディファン(tridiphane)、カフェンストロール(cafenstrole)、フェントラザミド(fentrazamide)、オキサジクロメフォン(oxaziclomefone)、インダノファン(indanofan)、ベンフレセート(benfuresate)、ピロキサスルフォン(pyroxasulfone、KIH−485)、ダラポン(dalapon)、ダラポンナトリウム(dalapon-sodium)、TCAナトリウム(TCA-sodium)、トリクロロ酢酸(trichloroacetic acid)などのように植物のタンパク質生合成あるいは脂質生合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0207】
(10)MSMA、DSMA、CMA、エンドタール(endothall)、エンドタールジカリウム(endothall-dipotassium)、エンドタールナトリウム(endothall-sodium)、エンドタールモノ(N,N−ジメチルアルキルアンモニウム)(endothall-mono(N,N-dimethylalkylammonium))、エトフメセート(ethofumesate)、ソディウムクロレート(sodium chlorate)、ペラルゴン酸(pelargonic acid、ノナン酸(nonanoic acid))、ホスアミン(fosamine)、ホスアミンアンモニウム(fosamine-ammonium)、ピノキサデン(pinoxaden)、HOK−201、アクロレイン(aclolein)、スルファミン酸アンモニウム(ammonium sulfamate)、ボラックス(borax)、クロロ酢酸(chloroacetic acid)、クロロ酢酸ナトリウム(sodium chloroacete)、シアナミド(cyanamide)、メチルアルソン酸(methylarsonic acid)、ジメチルアルソン酸(dimethylarsinic acid)、ジメチルアルソン酸ナトリウム(sodium dimethylarsinate)、ジノターブ(dinoterb)、ジノターブアンモニウム(dinoterb-ammonium)、ジノターブジオールアミン(dinoterb-diolamine)、ジノターブアセテート(dinoterb-acetate)、DNOC、硫酸第一鉄(ferrous sulfate)、フルプロパネート(flupropanate)、フルプロパネートナトリウム(flupropanate-sodium)、イソキサベン(isoxaben)、メフルイジド(mefluidide)、メフルイジドジオールアミン(mefluidide-diolamine)、メタム(metam)、メタムアンモニウム(metam-ammonium)、メタムカリウム(metam-potassium)、メタムナトリウム(metam-sodium)、イソチオシアン酸メチル(methyl isothiocyanate)、ペンタクロロフェノール(pentachlorophenol)、ペンタクロロフェノールナトリウム(sodium pentachlorophenoxide)、ペンタクロロフェノールラウレート(pentachlorophenol laurate)、キノクラミン(quinoclamine)、硫酸(sulfuric acid)、ウレアサルフェート(urea sulfate)など。
【0208】
(11)ザントモナス キャンペストリス(Xanthomonas campestris)、エピココロシルス ネマトソルス(Epicoccosirus nematosorus)、エピココロシルス ネマトスペラス(Epicoccosirus nematosperus)、エキセロヒラム モノセラス(Exserohilum monoseras)、ドレクスレラ モノセラス(Drechsrela monoceras)などのように植物に寄生することで除草効力を示すとされているもの。
【0209】
本発明の式(I)で表される化合物と上記した他の除草剤の有効成分化合物との配合比率は、気象条件、土壌条件、製剤形態、対象雑草の種類、施用時期などの相違により一概に規定できないが、通常、1:1000〜1000:1、望ましくは、1:800〜100:1、更に望ましくは1:600〜20:1となるように施用する。
【0210】
次に本発明の望ましい態様の一例を記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)前記式(I)中、Rがアルキルであり、Rがシアノ;シアノアルキル;ハロアルコキシアルキル;アルキル、シアノ、シアノアルキル、(アルキルチオ)カルボニルアルキル、アルキル(チオカルボニル)アルキル、−C(O)OR及び−C(O)SRからなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されてもよいアミノ(チオカルボニル)アルキル;チオシアナトアルキル;ハロアルコキシ;アルコキシアルコキシ;アルキルスルホニル;アルキルスルホニルアルキル;アルコキシカルボニルアルキル;アルコキシカルボニルアルコキシ;ヘテロシクリルアルキル;アルキル、シアノ、シアノアルキル、(アルキルチオ)カルボニルアルキル、アルキル(チオカルボニル)アルキル、−C(O)OR及び−C(O)SRから選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されてもよいアミノアルキルであるベンゾイルピラゾール系化合物又はその塩を有効成分として含有する除草剤。
【0211】
(2)前記式(I)中、Rがアルキルであり、Rが水素原子であり、Rがヒドロキシであり、Rがアルキルであり、Rがアルコキシアルコキシであり、Rがアルキルスルホニルである、前記(1)のベンゾイルピラゾール系化合物又はその塩を有効成分として含有する除草剤。
(3)前記式(I)中、Rがメチル、エチル又はイソプロピルであり、Rが水素原子であり、Rがヒドロキシであり、Rがメチルであり、Rが2−メトキシエトキシであり、Rがメチルスルホニルである、前記(2)のベンゾイルピラゾール系化合物又はその塩を有効成分として含有する除草剤。
(4)前記式(I)中、Rがメチルである、前記(3)のベンゾイルピラゾール系化合物又はその塩を有効成分として含有する除草剤。
(5)前記式(I)中、Rがエチルである、前記(3)のベンゾイルピラゾール系化合物又はその塩を有効成分として含有する除草剤。
(6)前記式(I)中、Rがイソプロピルである、前記(3)のベンゾイルピラゾール系化合物又はその塩を有効成分として含有する除草剤。
(7)前記式(I)のベンゾイルピラゾール系化合物又はその塩及び農業用補助剤を含有する除草性組成物。
【0212】
(8)前記式(I)のベンゾイルピラゾール系化合物又はその塩の除草有効量を、望ましくない植物又はそれが生育する場所に施用し、望ましくない植物を防除又はその生育を抑制する方法。
(9)トウモロコシ圃場において望ましくない植物を防除又はその生育を抑制する、前記(8)の方法。
(10)トウモロコシが形質転換されたものである、前記(9)の方法。
(11)ムギ類圃場において望ましくない植物を防除又はその生育を抑制する、前記(8)の方法。
(12)イネ圃場において望ましくない植物を防除又はその生育を抑制する、前記(8)の方法。
(13)非農耕地において望ましくない植物を防除又はその生育を抑制する、前記(8)の方法。
(14)トウモロコシ圃場における選択的除草剤の有効成分としての、前記式(I)のベンゾイルピラゾール系化合物又はその塩の使用。
【0213】
(15)前記式(I)で表される化合物に含まれる、式(I-a):
【0214】
【化50】

(式中、Rはアルキル又はシクロアルキルであり、Rは水素原子又はアルキルであり、Rはヒドロキシであり、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、R5−a−1はアルコキシ;ハロアルコキシ;アルコキシアルコキシ;ハロアルコキシアルコキシ;アルコキシハロアルコキシ;ハロアルコキシハロアルコキシ;ヘテロシクリルオキシ;ヘテロシクリルアルコキシ;シクロアルキルオキシ;-OC(O)SR7;-OC(O)OR7;アルキルチオアルコキシ;アルコキシカルボニルアルコキシ;アルケニルオキシ;又はアルキニルオキシであり、Rはハロアルキル;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルである)で表される化合物を製造する方法であって、
式(I-b):
【0215】
【化51】

【0216】
(式中、R、R、R、R及びRは前記の通りであり、Halはハロゲンである)で表される化合物と、式(VIII):
【0217】
【化52】

【0218】
(式中、Rαはアルキル;ハロアルキル;アルコキシアルキル;ハロアルコキシアルキル;アルコキシハロアルキル;ハロアルコキシハロアルキル;ヘテロシクリル;ヘテロシクリルアルキル;シクロアルキル;−C(O)SR7;−C(O)OR7;アルキルチオアルキル;アルコキシカルボニルアルキル;アルケニル;又はアルキニルであり、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシアルキル;アルケニル;ハロアルケニル;アルキニル;又はRで置換されてもよいアリールアルキルであり、Rはハロゲン;アルキル;又はアルコキシである)で表される化合物と、塩基とを反応させるか或いは、前記式(I-b)で表される化合物と、前記式(VIII)で表される化合物の金属塩とを反応させ、式(I-a)で表される化合物を製造する方法。
(16)Rがアルキルであり、Rが水素原子であり、Rがアルキルであり、R5−a−1がアルコキシアルコキシであり、Rαがアルコキシアルキルである、前記(15)の方法。
(17)Rがアルキルであり、Rが水素原子であり、Rがアルキルであり、R5−a−1がアルコキシであり、Rαがアルキルである、前記(15)の方法。
【0219】
(18)前記式(I-a-Hal-3):
【0220】
【化53】

【0221】
(式中、Rはアルキル又はシクロアルキルであり、Rは水素原子又はアルキルであり、Rはヒドロキシであり、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、R6-a-3はアルキルスルホニルであり、Hal-1はハロゲンである)で表される化合物を製造する方法であって、
式(XXXIII):
【0222】
【化54】

【0223】
(式中、R6−a−3は前記の通りであり、Hal-1及びHalはハロゲンであり、お互いに同一であっても異なってもよい。)で表される化合物と、
式(III):
【0224】
【化55】

【0225】
(式中、R及びRは前記の通りである。)で表される化合物又はその塩と、一酸化炭素又はその等価体とを、触媒及び塩基の存在下に反応させ、式(I-a-Hal-3)で表される化合物を製造する方法。
(19)Rがアルキルであり、Rが水素原子であり、Rがアルキルである、前記(18)の方法。
(20)触媒が金属系触媒である、前記(18)の方法。
(21)金属系触媒がパラジウム触媒である、前記(20)の方法。
【0226】
(22)前記式(XXXIII):
【0227】
【化56】

【0228】
(式中、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、R6−a−3はアルキルスルホニルであり、Hal-1及びHalはハロゲンであり、Hal-1とHalとはお互いに同一であっても異なってもよい)で表される化合物を製造する方法であって、
式(XXXIV):
【0229】
【化57】

【0230】
(式中、R、Hal-1及びHalは前記の通りである)で表される化合物と、式:
【0231】
【化58】

【0232】
(式中、R6−a−3は前記の通りであり、Hal-3はハロゲンであり、Hal-1、Hal及びHal-3はお互いに同一であっても異なってもよい)で表される化合物とを酸の存在下に反応させ、式(XXXIII)で表される化合物を製造する方法。
(23)Rがアルキルである、前記(22)の方法。
【0233】
(24)前記式(V-a-1-3):
【0234】
【化59】

【0235】
(式中、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、R5−a−1はアルコキシ;ハロアルコキシ;アルコキシアルコキシ;ハロアルコキシアルコキシ;アルコキシハロアルコキシ;ハロアルコキシハロアルコキシ;ヘテロシクリルオキシ;ヘテロシクリルアルコキシ;シクロアルキルオキシ;-OC(O)SR7;-OC(O)OR7;アルキルチオアルコキシ;アルコキシカルボニルアルコキシ;アルケニルオキシ;又はアルキニルオキシであり、R6−a−3はアルキルスルホニルであり、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシアルキル;アルケニル;ハロアルケニル;アルキニル;又はRで置換されてもよいアリールアルキルであり、Rはハロゲン;アルキル;又はアルコキシである)で表される化合物を製造する方法であって、
式(XXXII):
【0236】
【化60】

【0237】
(式中、R、R5−a−1、R6−a−3は前記の通りであり、Halはハロゲンである)で表される化合物と、一酸化炭素又はその等価体と、H2Oとを、触媒と塩基の存在下に反応させ、式(V-a-1-3)で表される化合物を製造する方法。
(25)Rがアルキルであり、R5−a−1がアルコキシアルコキシである、前記(24)の方法。
(26)触媒が金属系触媒である、前記(24)の方法。
(27)金属系触媒がパラジウム触媒である、前記(26)の方法。
【0238】
(28)前記式(XXXII):
【0239】
【化61】

【0240】
(式中、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、R5−a−1はアルコキシ;ハロアルコキシ;アルコキシアルコキシ;ハロアルコキシアルコキシ;アルコキシハロアルコキシ;ハロアルコキシハロアルコキシ;ヘテロシクリルオキシ;ヘテロシクリルアルコキシ;シクロアルキルオキシ;-OC(O)SR7;-OC(O)OR7;アルキルチオアルコキシ;アルコキシカルボニルアルコキシ;アルケニルオキシ;又はアルキニルオキシであり、R6-a-3はアルキルスルホニルであり、Halはハロゲンである)で表される化合物を製造する方法であって、
式(XXXIII):
【0241】
【化62】

【0242】
(式中、R及びR6−a−3は、前記の通りであり、Hal-1及びHalはハロゲンであり、Hal-1及びHalはお互いに同一であっても異なってもよい)で表される化合物と、式(VIII):
【0243】
【化63】

【0244】
(式中、Rαはアルキル;ハロアルキル;アルコキシアルキル;ハロアルコキシアルキル;アルコキシハロアルキル;ハロアルコキシハロアルキル;ヘテロシクリル;ヘテロシクリルアルキル;シクロアルキル;−C(O)SR7;−C(O)OR7;アルキルチオアルキル;アルコキシカルボニルアルキル;アルケニル;又はアルキニルであり、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシアルキル;アルケニル;ハロアルケニル;アルキニル;又はRで置換されてもよいアリールアルキルであり、Rはハロゲン;アルキル;又はアルコキシである)で表される化合物とを塩基の存在下に反応させるか或いは、前記式(XXXIII)で表される化合物と、前記式(VIII)で表される化合物の金属塩とを反応させ、式(XXXII)で表される化合物を製造する方法。
(29)Rがアルキルであり、R5−a−1がアルコキシアルコキシであり、Rαがアルコキシアルキルである、前記(28)の方法。
(30)Rがアルキルであり、R5−a−1がアルコキシであり、Rαがアルキルである、前記(28)の方法。
【0245】
(31)式(XXXII−a):
【0246】
【化64】

(式中、R4−aはアルキルであり、R5−a−1はアルコキシ;ハロアルコキシ;アルコキシアルコキシ;ハロアルコキシアルコキシ;アルコキシハロアルコキシ;ハロアルコキシハロアルコキシ;ヘテロシクリルオキシ;ヘテロシクリルアルコキシ;シクロアルキルオキシ;-OC(O)SR7;-OC(O)OR7;アルキルチオアルコキシ;アルコキシカルボニルアルコキシ;アルケニルオキシ;又はアルキニルオキシであり、R6−a−3はアルキルスルホニルであり、Halはハロゲンである)で表される化合物。
(32)R5−a−1がアルコキシアルコキシである、前記(31)の化合物。
(33)前記式(XXVI):
【0247】
【化65】

【0248】
(式中、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、R6−a−2がアルキルチオであり、Hal及びHal-2はハロゲンであり、Hal及びHal-2はお互いに同一であっても異なってもよい)を製造する方法であって、式(XXVII):
【0249】
【化66】

【0250】
(式中、R、R6−a−2、Hal及びHal-2は前述の通りである)で表される化合物と、マグネシウム金属又はグリニヤール試薬とを溶媒の存在下に反応させ、式(XXVI)の化合物を製造する方法。
(34)Rがアルキルである前記(33)の方法。
【0251】
(35)前記(XXVII):
【0252】
【化67】

【0253】
(式中、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、R6−a−2はアルキルチオであり、Hal及びHal-2はハロゲンであり、Hal及びHal-2はお互いに同一であっても異なってもよい)で表される化合物を製造する方法であって、式(XXVIII):
【0254】
【化68】

【0255】
(式中、R、R6−a−2、Halは前述の通りであり、YはCl、Br、I、BF、HSO、NO、ClO又はOHである。)で表される化合物と、ハロゲン化剤とを反応させることにより、式(XXVII)で表される化合物を製造する方法。
(36)Rがアルキルである、前記(35)の方法。
(37)前記式(XXVIII):
【0256】
【化69】

【0257】
(式中、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、R6−a−2はアルキルチオであり、Halはハロゲンであり、YはCl、Br、I、BF、HSO、NO、ClO又はOHである。)で表される化合物を製造する方法であって、式(XXIX):
【0258】
【化70】

【0259】
(式中、R、R6−a−2、Halは前述の通りである。)で表される化合物と、ジアゾ化剤とを反応させ、式(XXVIII)で表される化合物を製造する方法。
(38)Rがアルキルである、前記(37)の方法。
(39)前記式(XXIX):
【0260】
【化71】

【0261】
(式中、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、R6−a−2はアルキルチオであり、Halはハロゲンである。)で表される化合物の製造方法であって、式(XXX):
【0262】
【化72】

(式中、Rは前述の通りである)で表される化合物と、アルキル化剤とを、塩基の存在下に反応させることにより前記式(XXIX)で表される化合物を製造する方法。
(40)Rがアルキルである、前記(39)の方法。
(41)前記(XXVII):
【0263】
【化73】

【0264】
(式中、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、R6−a−2はアルキルチオであり、Hal及びHal-2はハロゲンであり、Hal及びHal-2はお互いに同一であっても異なってもよい)で表される化合物。
(42)Rがアルキルである、前記(41)の化合物。
(43)前記式(XXIX):
【0265】
【化74】

【0266】
(式中、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、R6−a−2はアルキルチオであり、Halはハロゲンである。)で表される化合物。
(44)Rがアルキルである、前記(43)の化合物。
【実施例】
【0267】
次に本発明の実施例を記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、上記式(I)の化合物の合成例を記載する。
合成例1
5-ヒドロキシ-1-メチルピラゾール-4-イル 3-(2,2-ジメトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル ケトンの合成(後記化合物No.1)
【0268】
(1)3-ヒドロキシ-2-メチル-4-(メチルスルホニル) 安息香酸(300mg)をN,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)に溶解し、炭酸カリウム(360mg)及びブロモアセトアルデヒドジメチルアセタール(660 mg)を室温で加えた。反応混合物を80℃に加熱し、32時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、100 mLの水と0.5 Nの水酸化ナトリウム水溶液(10 mL)を加えた。その後、酢酸エチル(200 mL)で抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、オイル状の3-(2,2-ジメトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル) 安息香酸 2,2-ジメトキシエチルを得た。
1H-NMR 400MHz(CDCl3 δppm) : 2.54(s, 3H), 3.31(s, 1H), 3.39(s, 6H), 3.44(s, 6H), 4.06(d, 2H, J=5.4Hz), 4.31(d, 2H, J=5.4Hz), 4.73(t, 1H, J=5.4Hz), 4.87(t, 1H, J=5.4Hz), 7.76(d, 1H, J=8.4Hz), 7.82(d, 1H, J=8.4Hz).
【0269】
(2)前記工程(1)で得た3-(2,2-ジメトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル) 安息香酸 2,2-ジメトキシエチルをメタノール(20 mL)に溶解し、20 wt%濃度の水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)を室温で加えた。30分間攪拌後、反応溶液に1 規定の塩酸100 mLを加え、酢酸エチル(200 mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、3-(2,2-ジメトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル) 安息香酸(390 mg)を白色固体として得た。
1H-NMR 400MHz(acetone-d6 δppm) : 2.56(s, 3H), 3.31(s, 3H), 3.44(s, 6H), 4.06(d, 2H, J=5.2Hz), 4.88(t, 1H, J=5.2Hz), 7.82(br s, 2H).
【0270】
(3)3-(2,2-ジメトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル) 安息香酸(390mg)をクロロホルム(15 mL)に溶解し、オキザリルクロライド(0.5 mL)及び触媒量のDMFを加えた。反応混合物を室温で30分間攪拌し、溶媒を減圧下で留去した。残渣を無水THF(20 mL)に溶解し、5-ヒドロキシ-1-メチルピラゾール(132 mg)、トリエチルアミン(250 mg)及びN,N-ジメチルアミノピリジン(300 mg)を加え、1時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(200 mL)を加え、飽和食塩水で2回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去した。残渣を無水アセトニトリル(10 mL)に溶解し、トリエチルアミン(250 mg)と触媒量のアセトンシアノヒドリンを加え、室温で12時間攪拌した。溶媒を減圧下で留去し、粗5-ヒドロキシ-1-メチルピラゾール-4-イル 3-(2,2-ジメトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル ケトンを得た。
1H-NMR (400MHz CDCl3 δppm) : 2.38(s, 3H), 3.29(s, 3H), 3.47(s, 6H), 3.70(s, 3H), 4.09(d, 2H, J=5.2Hz), 4.1(br s, 1H), 4.83(t, 1H, J=5.2Hz), 7.32(s, 1H), 7.35(d, 1H, J=8.4Hz), 7.91(d, 1H, J=8.4Hz).
【0271】
(4)前記工程(3)で得た粗5-ヒドロキシ-1-メチルピラゾール-4-イル 3-(2,2-ジメトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル ケトンを無水THF(10 mL)に溶解し、トリエチルアミン(250 mg)及び純度96 %クロロチオール蟻酸S-エチル(200mg)を加え室温で1時間攪拌した。得られた反応混合物に酢酸エチル(200 mL)を加え、飽和食塩水で2回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、5-(エチルチオ)カルボニルオキシ-1-メチルピラゾール-4-イル 3-(2,2-ジメトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル ケトン(150 mg)を得た。
【0272】
(5)前記工程(4)で得た5-(エチルチオ)カルボニルオキシ-1-メチルピラゾール-4-イル 3-(2,2-ジメトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル ケトン(91mg)をメタノール(10ml)に溶解し0.5N の水酸化ナトリウム水溶液(3ml)を室温で加えた。反応溶液を室温で1時間攪拌し、酢酸エチル(200ml)を加え、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で留去し、目的物(80mg)を得た。
【0273】
合成例2
5-ヒドロキシ-1-メチルピラゾール-4-イル 3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル ケトンの合成(後記化合物No.151)
(1)3-ヒドロキシ-2-メチル-4-ニトロ安息香酸 メチル(63.3 g)をDMF(400 mL)に溶解し、炭酸カリウム(41.4 g)及びヨウ化カリウム(3 g)を加え攪拌した。この混合液にクロロエチルメチルエーテル(56.7 g)を加え、90℃に加熱下20時間攪拌した。反応混合液を食塩水に加え、酢酸エチル・n-ヘキサン混合溶媒で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去して3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-ニトロ安息香酸 メチル(80.0 g)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3, δppm) 2.54(3H, s), 3.39(3H, s), 3.70(2H, m), 3.91(3H, m), 4.11(2H, m), 7.59(1H, d, J=8.0Hz), 7.64(1H, d, J=8.0Hz).
【0274】
(2)3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-ニトロ安息香酸 メチル(50 g)をDMF(320 mL)に溶かし、水冷下にナトリウムチオメトキシド(95wt%品,14.4 g)を加えた。30分攪拌後、反応液に酢酸エチル・n-ヘキサン混合溶媒(300 mL/100 mL)、次いで1N-塩酸(300 mL)を加えて攪拌した。有機層を食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルチオ)安息香酸 メチル(47.7 g)を固体として得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3, δppm) ; 2.24(3H, s), 2.53(3H, s), 3.48(3H, s), 3.78(2H, m), 3.86(3H, s), 4.01(2H, m), 6.96(1H, d, J=8.4Hz), 7.68(1H, d, J=8.4Hz).
【0275】
(3)3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルチオ)安息香酸 メチル(47.7 g)を酢酸(350 mL)に溶かし、タングステン酸(IV)ナトリウム2水和物 (4.6 g)、次いで30%過酸化水素水(60.0 g)を室温で徐々に滴下した。1時間攪拌後、60℃で加熱し40分間攪拌した。反応混合液に食塩水を加え、酢酸エチル・n-ヘキサン混合溶媒(1:1)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、メタノール再結晶により3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)安息香酸メチル(46.8 g)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3, δppm) ; 2.54(3H, s), 3.26(3H, s), 3.46(3H, s), 3.79(2H, m), 3.91(3H, s), 4.19(2H, m), 7.71(1H, d, J=8.4Hz), 7.84(1H, d, J=8.4Hz).
【0276】
(4)3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)安息香酸 メチル(46.79 g)をメタノール・DMSO混合溶媒(280 mL/100 mL)に溶解し、室温で20 wt%水酸化ナトリウム水溶液(77.5 g)を加えた。終夜攪拌後、反応溶液に食塩水を加え、炭酸カリウム水溶液でアルカリ性にしてエーテルで洗浄した。水層を希塩酸で酸性にして酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)安息香酸(30.4 g)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3, δppm) ; 2.63(3H, s), 3.31(3H, s), 3.49(3H, s), 3.83(2H, m), 4.23(2H, m), 7.91(2H, s).
【0277】
(5)3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル) 安息香酸(16.98g)をクロロホルム(200 mL)に溶解し、塩化オキザリル(15 g)及び触媒量のDMFを加えた。反応混合物を室温で1 時間攪拌し、溶媒を減圧下で留去した。残渣を無水テトラヒドロフラン(150 mL)に溶解し、5-ヒドロキシ-1-メチルピラゾール(6.35 g)、トリエチルアミン(8.92 g)及び4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン(10.8 g)を加え、室温で17時間攪拌した。反応混合物を水中へ投入し、希塩酸で酸性化した後、生成物を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル溶液を飽和食塩水で2回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去した。残渣を無水アセトニトリル(200 mL)に溶解し、トリエチルアミン(8.1 g)と触媒量(0.75 g)のアセトンシアノヒドリンを加え、室温で3時間攪拌した。溶媒を減圧留去した後、水中へ投入し、塩酸で酸性化して生成物を酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、融点112-114 ℃の目的物(16.8 g)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3, δppm) ; 2.41(3H, s), 3.31(3H, s), 3.48(3H, s), 3.73(3H, s), 3.82(2H, m), 4.26(2H, m), 7.34(1H, s), 7.36(1H, d, J=8.4Hz), 7.94(1H, d, J=8.4Hz).
【0278】
合成例3
5-ヒドロキシ-1-メチルピラゾール-4-イル 3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル ケトンの合成
(1)塩化チオニル(120 g)及びメタンスルホン酸(240 g)を室温で混合し、攪拌しながら120 ℃で1時間還流させた。ガスの発生が収束したことを確認し、反応混合物を50 ℃まで冷却した。そこへ1,3-ジクロロ-2-メチルベンゼン(81 g)及びトリフルオロメタンスルホン酸(5 g)を加えて、120 ℃で5時間還流させた。反応混合物を50 ℃まで冷却し、1 Lの氷水へ投入した。沈殿した粗結晶をクロロホルム(1 L)に溶解し、水と2 Mの水酸化ナトリウム水溶液で各1回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗結晶をエタノールから再結晶させ、1,3-ジクロロ-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(88 g)を白色結晶として得た。
1H-NMR 400MHz(CDCl3 δppm) :2.58(s, 3H), 3.28(s, 3H), 7.50(d, 1H, J=8.2Hz), 7.97(d, 1H, J=8.2Hz).
【0279】
(2)1,3-ジクロロ-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(31 g)、重曹(33 g)、酢酸パラジウム(0.875 g)及び1,4-ビス(ジフェニルフォスフィノ)ブタン(3.25 g)を容量500 mLのステンレス製オートクレーブに入れ、窒素ガスで脱気処理した混合溶媒(t-ブタノール:水=10:1、250 mL)を加えた。容器を密閉し、内部を一酸化炭素で2回置換した後、一酸化炭素の圧力を2 MPaに設定して、125 ℃で8時間攪拌した後、室温まで冷却した。翌日に同じく125 ℃で8時間撹拌した後、室温まで冷却し、その翌日に同じく125 ℃で4時間攪拌を行った。反応容器を冷却後、2 M水酸化ナトリウム溶液(200 mL)を加えた。15分間攪拌した後、不溶物をセライトでろ過し、残渣を2 M水酸化ナトリウム溶液(200 mL)で洗浄した。ろ液をトルエン(200 mL)で3回洗浄した後、水層に濃塩酸をpH 1となるまで加えた。析出した沈殿を濾取後、乾燥し、3-クロロ-2-メチル-4-(メチルスルホニル)安息香酸 (30 g)を白色固体として得た。
1H-NMR 400 MHz(CDCl3 δppm) : 2.72(s, 3H), 3.30(s, 3H), 7.97(d, 1H, J=8.4Hz), 8.11(d, 1H, J=8.4Hz).
【0280】
(3)窒素雰囲気下、水酸化ナトリウム(0.8 g)を2-メトキシエタノール(30 mL)に室温で加えて、固体が完全に溶解するまで120 ℃で15分間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で溶媒を約15 mL留去した。そこへ3-クロロ-2-メチル-4-(メチルスルホニル)安息香酸(1 g)を加えて、120 ℃で12時間攪拌した。その後反応溶液を室温まで冷却し、濃塩酸をpH 1となるまで加えた。酢酸エチル(100 mL)で2回抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル(20 mL)に溶解し、ヘキサン(5 mL)を加えた。この溶液を冷蔵庫(約5 ℃)で12時間静置し、3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)安息香酸(0.92 g)を淡褐色固体として得た。
1H-NMR 400MHz(CDCl3, δppm) : 2.63(3H, s), 3.31(3H, s), 3.49(3H, s), 3.83(2H, m), 4.23(2H, m), 7.91(2H, s).
(4)3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)安息香酸を用い、前記合成例2(5)と同様にして目的物を得る。
【0281】
合成例4
5-ヒドロキシ-1-メチルピラゾール-4-イル 3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル ケトンの合成
(1)3-クロロ-2-メチル-4-(メチルスルホニル)安息香酸(40 g)及びクロロホルム(400 mL)を室温で混合し、更に塩化オキザリル(28.1 mL)及びDMF(3滴)を加えた。ガスの発生が収束するまで約4時間攪拌した後、40 ℃で30分間攪拌した。溶媒と過剰な試薬を減圧下で留去し、残渣にクロロホルム(400 mL)、5-ヒドロキシ-1-メチル-1H-ピラゾール(16.6 g)及びトリエチルアミン(17.9 g)を加え室温で5時間攪拌した。反応溶液を希塩酸(100 mL)で洗浄し、水層をクロロホルム(100 mL)で抽出した。有機層を一つにまとめ、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。残渣を無水アセトニトリル(400 mL)に溶解した後、5-ヒドロキシ-1-メチル-1H-ピラゾール(1.58 g)、アセトンシアノヒドリン(1.37 g)及びトリエチルアミン(16.3 g)を加えて、40 ℃で12時間攪拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、トルエン(200 mL)を加えて1N水酸化ナトリウム水溶液(200 mL)で抽出した。水層に濃塩酸をpH 1となるまで加え、生成した固体を濾取した。濾取した固体をトルエン及び酢酸エチルで洗浄した後乾燥させ、5-ヒドロキシ-1-メチルピラゾール-4-イル 3-クロロ-2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル ケトン(42 g)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR 400 MHz(DMSO-d6 δppm):2.32(s, 3H), 3.40(s, 3H), 3.53(s, 3H), 7.35(s, 1H), 7.51(d, 1H, J=8.0Hz), 7.97(d, 1H, J=8.0Hz).
【0282】
(2)窒素雰囲気下、水酸化ナトリウム(0.6 g)を2-メトキシエタノール(30 mL)に加えて、100 ℃で15分間固体が完全に溶解するまで攪拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、減圧下で溶媒を約15 mL留去した。そこへ5-ヒドロキシ-1-メチルピラゾール-4-イル 3-クロロ-2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル ケトン(1 g)を加えて、85 ℃で2時間撹拌し、更に120 ℃で3時間攪拌した。1 Mの水酸化ナトリウム水溶液(150 mL)を加え、ジエチルエーテル(150 mL)で洗浄した。水層に濃塩酸をpH 1となるまで加え、酢酸エチル(100 mL)で2回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去し、油状の粗生成物を得た。これを酢酸エチル(20 mL)に溶解した後、ヘキサン(5 mL)を室温で加え12時間静置し、目的物(0.84 g)を淡褐色の結晶として得た。
【0283】
合成例5
5-ヒドロキシ-1-メチルピラゾール-4-イル 3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル ケトンの合成
(1)硫化ナトリウム・九水和物(18 g)を水(50 mL)に溶かし、そこへ3-クロロ-2-メチル-4-チオイソシアネートアニリン(13 g)をエタノール(250 mL)に懸濁させた混合物を室温下で滴下し、その後2時間撹拌した。反応器を氷浴下に置き、ヨウ化メチル(13 g)をゆっくりと加え10分撹拌させた後、更に室温で3時間撹拌した。減圧下で溶媒を留去し、飽和食塩水(150 mL)を加えてクロロホルム(100 mL)で2回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、減圧下で溶媒を留去し、3-クロロ-2-メチル-4-(メチルチオ)アニリン(13 g)を得た。
1H-NMR 400 MHz(CDCl3 δppm) : 2.25(s, 3H), 2.40(s, 3H), 6.60(d, 1H, J=8.4Hz), 7.01(d, 1H, J=8.4Hz).
(2)3-クロロ-2-メチル-4-(メチルチオ)アニリン(0.94 g)と亜硝酸ナトリウム(0.69 g)をDMSO(25 mL)に溶かし35℃に加熱して、47wt%臭化水素酸(2.35 mL)とDMSO(25 mL)の混合物を滴下した。同温にて20時間撹拌した後、炭酸カリウム(5 g)を溶かし込んだ氷水の溶液(100 mL)に投入し、エーテル(50 mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮して得られた反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで単離し、(4-ブロモ-2-クロロ-3-メチルフェニル)(メチル)スルフィド(0.61 g)を得た。
1H-NMR 400 MHz(CDCl3 δppm) : 2.45(s, 3H), 2.53(s, 3H), 6.85(d, 1H, J=8.4Hz), 7.43(d, 1H, J=8.4Hz).
【0284】
(3)還流冷却管を取り付けて窒素雰囲気下に置いた容器内に、マグネシウム金属(0.58 g)と無水THF(10 mL)を入れ、イソプロピルブロミド(0.70 mL)を温度が上がり過ぎないようにゆっくりと滴下した。その後室温で25分間撹拌し、(4-ブロモ-2-クロロ-3-メチルフェニル)(メチル)スルフィド(3.7 g)の無水THF溶液(15 mL)を20分かけて滴下して、更に室温で更に3時間撹拌した。反応容器を氷浴し炭酸ガスを1時間吹き込みながら撹拌した後、室温に戻してから20wt%塩酸(12 mL)を加え、更に30分間撹拌した。反応混合物にクロロホルム(40 mL)を加えて抽出操作を3回行った。合わせた有機層を水で洗浄し、20wt%水酸化ナトリウム水溶液(50 mL)でアルカリ抽出を行い、35wt%塩酸でpH1に調節して酢酸エチル(50 mL)で3回抽出した。合わせた有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、減圧下で溶媒を留去し、3-クロロ-2-メチル-4-(メチルチオ)安息香酸(2.1 g)を得た。
1H-NMR 400 MHz(CDCl3 δppm) : 2.51(s, 3H), 2.72(s, 3H), 7.03(d, 1H, J=8.4Hz), 7.93(d, 1H, J=8.4Hz).
(4)3-クロロ-2-メチル-4-(メチルチオ)-安息香酸を用い、前記反応[AI]と同様にして、3-クロロ-2-メチル-4-(メチルスルホニル)-安息香酸を得る。
(5)3-クロロ-2-メチル-4-(メチルスルホニル)-安息香酸を用い、前記合成例4の(1)及び(2)と同様にして目的物を得る。
【0285】
合成例6
5-ヒドロキシ-1-メチルピラゾール-4-イル 3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル ケトンの合成
(1)1Lのフラスコに、2,6-ジクロロトルエン(100 g)、メタンスルホニルクロライド(71 g)及び無水塩化アルミニウム(83 g)を入れ、オイルバスで120 ℃に加熱しながら12時間攪拌した。氷浴で冷却しながら、2N-塩酸(400 mL)をゆっくり加えた。1時間室温で攪拌した後、ヘキサン(300 mL)を加え、引き続き室温で2時間攪拌した。得られた白色の結晶をろ過し、水(100 mL)及びへキサン(100 mL)で洗浄し、乾燥した。1,3-ジクロロ-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(90 g)を白色結晶(融点:125-127 ℃)として得た。
1H-NMR 400MHz(CDCl3, δppm) : 2.55(3H, s), 3.25(3H, s), 7.47(1H, d, J=8.4Hz), 7.94(1H, d, d=8.4Hz).
(2)無水THF(50 mL)に、60wt%水素化ナトリウム・パラフィン分散物(550 mg)を加えた懸濁液に、2−メトキシエタノール(1.15 g)を室温でゆっくり加えた。30分攪拌した後、1,3-ジクロロ-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(3 g)を加え、50 ℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(250 mL)を加え、分液漏斗に移した。飽和食塩水で2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。1-クロロ-3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(3.4 g)を白色固体(融点:83-85 ℃)として得た。
1H-NMR 400MHz(CDCl3, δppm) : 2.39(3H, s), 3.23(3H, s), 3.46(3H, s), 3.77(2H, m), 4.18(2H, m), 7.30(1H, d, J=8.8Hz), 7.73(1H, d, J=8.8Hz).
【0286】
(3)1-クロロ-3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(2 g)、5wt%パラジウム炭素(20 mg)、1,4-ビス(ジフェニルフォスフィノ)ブタン(16 mg)及び炭酸ナトリウム(1.1 g)をオートクレーブに入れ、イソプロパノール(8.5 mL)、水(1.5 mL)を加えた。内部を一酸化炭素で置換し、190 ℃、2 MPaの圧力下で18時間攪拌した。過剰なガスを除去し、反応混合物に1N-水酸化ナトリウム水溶液(10 mL)及びt-ブチルメチルエーテル(10 mL)を加えた。5分間激しく攪拌した後、不溶物をセライトで濾過して除いた。ろ液を分液漏斗に移し、t−ブチルメチルエーテル(200-mL)を加え、1N-水酸化ナトリウム水溶液(100 mL x 2)で抽出した。水層を2N-塩酸(150 mL)で酸性とし、酢酸エチル(150 mL x 2)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)安息香酸(1.93 g)を白色結晶(融点:104-106 ℃)として得た。
(4)3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)安息香酸を用い、前記合成例2(5)と同様にして目的物を得る。
【0287】
合成例7
5-ヒドロキシ-1-メチルピラゾール-4-イル 3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル ケトンの合成
(1)1,3-ジクロロ-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(1 g)、5-ヒドロキシ-1-メチル-ピラゾール(820 mg)を1,4-ジオキサン(20 mL)に溶解させ、ここへ酢酸パラジウム(50 mg)、トリエチルアミン(630 mg)、炭酸カリウム(1.15 g)及び1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(230 mg)を加えた。この混合物をオートクレーブに入れ、内部を一酸化炭素で置換し、130 ℃、2 MPaの圧力下で12時間攪拌した。室温まで冷却後、過剰なガスを除去し、反応溶液に1N-水酸化ナトリウム水溶液(10 mL)及びジエチルエーテル(10 mL)を加えた。5分間激しく攪拌した後、不溶物をセライトで濾過し、ろ液を分液漏斗に移した。ジエチルエーテル(200 mL)を加えた後、1N-水酸化ナトリウム水溶液(100 mL x 2)で抽出した。合わせた水層を2N-塩酸(150 mL)で酸性とし、酢酸エチル(150 mL x 2)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去し、(3-クロロ-2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル)(5-ヒドロキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ケトン (620 mg)を得た。
(2)(3-クロロ-2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル)(5-ヒドロキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ケトンを用い、前記合成例4(2)と同様にして目的物を得る。
【0288】
合成例8
5-ヒドロキシ-1-メチルピラゾール-4-イル 3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル ケトンの合成
(1)内容積50 mLのオートクレーブ内に、無水THF(18 mL)と60wt%水素化ナトリウム・パラフィン分散物(316 mg)を仕込み、窒素雰囲気下かつ氷冷攪拌下で5-ヒドロキシ-1-メチルピラゾール(739 mg)を少量ずつ添加した。放冷しながら1時間攪拌した後に1-クロロ-3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(2.0 g)、1,4-ビス(ジフェニルフォスフィノ)ブタン(100 mg)及び10wt%パラジウム炭素の53wt%含水品(100 mg)を加えて一酸化炭素で2 MPaに加圧した後、190 ℃に加温し、20時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、水(200 mL)と有機溶媒(ジエチルエーテル30 mL、酢酸エチル70 mL)との混合物の中へ投入攪拌した。水層を希塩酸でpH 3程度に酸性化して酢酸エチルで生成物を抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去して目的物(1.6 g)を得た。
【0289】
次に、上記式(I)の化合物の代表例及びその周辺化合物を第1表に挙げ、それらの1H-NMRスペクトルデータを第2表に挙げる。これらの化合物は、前記合成例或いは前記した種々の製造方法に基づいて合成することができる。尚、第1〜2表中、No.は化合物番号を示す。又、第1表中、Meはメチル基を、Etはエチル基を、n-Pr基はノルマルプロピル基を、i-Prはイソプロピル基を、t-Buは第三級ブチル基を各々示す。
【0290】
【表1】

【0291】
【表2】

【0292】
【表3】

【0293】
【表4】

【0294】
【表5】

【0295】
【表6】

【0296】
【表7】

【0297】
【表8】

【0298】
【表9】

【0299】
【表10】

【0300】
【表11】

【0301】
【表12】

【0302】
試験例1
1/170,000ヘクタールポットに畑作土壌をつめ、各種植物の種子を播種した。その後、植物が一定の葉令((1)イヌビエ:1.0〜3.0葉期、(2)メヒシバ:1.0〜3.0葉期、(3)エノコログサ:1.0〜3.0葉期、(4)アオゲイトウ:子葉〜2.0葉期、(5)アメリカキンゴジカ:子葉〜1.0葉期、(6)イチビ:0.1〜1.5葉期、(7)イネ:1.0〜3.0葉期、(8)コムギ:1.7〜3.4葉期、(9)トウモロコシ:2.0〜3.5葉期、(10)ダイズ:初生葉〜0.4葉期)に達したとき、上記式(I)の化合物を通常の製剤方法に準じて調製した水和剤又は乳剤を所定有効成分量となるように秤量し、1ヘクタール当り500リットル相当の水(農業用展着剤として、クサリノー:日本農薬株式会社製を0.1容量%含有)に希釈した。調製した散布液を小型スプレーで茎葉処理した。
薬剤処理後17〜25日目に各種植物の生育状態を肉眼観察し、0(無処理区と同等)〜100(完全枯殺)の生育抑制率(%)で除草効果を評価し、第3表の結果を得た。
【0303】
【表13】

【0304】
試験例2
1/170,000ヘクタールポットに畑作土壌をつめ、各種植物の種子(イヌビエ、メヒシバ、エノコログサ、アオゲイトウ、アメリカキンゴジカ、イチビ、イネ、コムギ、トウモロコシ及びダイズ)を播種した。播種翌日、上記式(I)の化合物を通常の製剤方法に準じて調製した水和剤又は乳剤を所定有効成分量となるように秤量し、1ヘクタール当り500リットル相当の水に希釈し、小型スプレーで土壌処理した。
薬剤処理後19〜28日目に各種植物の生育状態を肉眼観察し、0(無処理区と同等)〜100(完全枯殺)の生育抑制率(%)で除草効果を評価し、第4表の結果を得た。
【0305】
【表14】

【0306】
試験例3
1/1,000,000 haポットに畑作土壌をつめ、各種植物の種子を播種した。その後、植物が一定の葉令((1)エノコログサ:4.0〜4.5葉期、(2)ギネアキビ:3.5〜4.3葉期、(3)トウモロコシ:4.0〜4.3葉期))に達したとき、上記式(I)の化合物を通常の製剤方法に準じて調製した水和剤又は乳剤を所定有効成分量となるように秤量し、1ヘクタール当り300または500リットル相当の水(農業用展着剤として、MSO Concentrate:Cognis Corporation製又はクサリノー:日本農薬株式会社製を含有)に希釈した。調製した散布液を小型スプレーで茎葉処理した。
薬剤処理後18〜24日目に各種植物の生育状態を肉眼観察し、0(無処理区と同等)〜100(完全枯殺)の生育抑制率(%)で除草効果を評価し、第5表から第7表の結果を得た。
【0307】
【表15】

【0308】
【表16】

【0309】
【表17】

【0310】
次に、製剤例を記載する。
製剤例1
(1)上記式(I)の化合物 75 重量部
(2)ゲロポンT−77(商品名;ローヌ・プーラン社製) 14.5 重量部
(3)NaCl 10 重量部
(4)デキストリン 0.5 重量部
以上の各成分を高速混合細粒機に入れ、さらにそこへ20wt%の水を加え造粒、乾燥して顆粒水和剤が得られる。
【0311】
製剤例2
(1)カオリン 78 重量部
(2)ラベリンFAN(商品名;第一工業製薬(株)製) 2 重量部
(3)ソルポール5039(商品名;東邦化学工業(株)製) 5 重量部
(4)カープレックス(商品名;塩野義製薬(株)製) 15 重量部
以上、(1)〜(4)の成分の混合物と上記式(I)の化合物とを9:1の重量割合で混合して水和剤が得られる。
【0312】
製剤例3
(1)ハイフィラーNo.10(商品名;松村産業(株)製) 33 重量部
(2)ソルポール5050(商品名;東邦化学工業(株)製) 3 重量部
(3)ソルポール5073(商品名;東邦化学工業(株)製) 4 重量部
(4)上記式(I)の化合物 60 重量部
以上の(1)〜(4)の各成分を混合して水和剤が得られる。
【0313】
製剤例4
(1)上記式(I)の化合物 4 重量部
(2)ベントナイト 30 重量部
(3)炭酸カルシウム 61.5重量部
(4)トキサノンGR−31A(商品名;三洋化成工業(株)製) 3 重量部
(5)リグニンスルホン酸カルシウム塩 1.5 重量部
予め粉砕した(1)と、(2)及び(3)とを混合し、そこへ(4)、(5)及び水を加えて混合し、押出し造粒する。その後、乾燥、整粒して粒剤が得られる。
【0314】
製剤例5
(1)上記式(I)の化合物 30 重量部
(2)ジークライト(商品名;ジークライト(株)製) 60 重量部
(3)ニューカルゲン WG−1(商品名;竹本油脂(株)製) 5 重量部
(4)ニューカルゲン FS−7(商品名;竹本油脂(株)製) 5 重量部
(1)、(2)及び(3)を混合し、粉砕機を通した後、(4)を加えて混練後、押出し造粒する。その後、乾燥、整粒して顆粒水和剤が得られる。
【0315】
製剤例6
(1)上記式(I)の化合物 28 重量部
(2)ソプロポールFL(商品名;ローヌ・プーラン社製) 2 重量部
(3)ソルポール355 (商品名;東邦化学工業(株)製) 1 重量部
(4)IPソルベント1620(商品名;出光石油化学(株)製) 32 重量部
(5)エチレングリコール 6 重量部
(6)水 31 重量部
以上の(1)〜(6)の成分を混合し、湿式粉砕機(ダイノ−ミル)を用いて粉砕して水性懸濁剤が得られる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

(式中、Rはアルキル又はシクロアルキルであり、Rは水素原子又はアルキルであり、Rはヒドロキシであり、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、Rはハロゲン;シアノ;シアノアルキル;ハロアルコキシアルキル;アルキル、シアノ、シアノアルキル、(アルキルチオ)カルボニルアルキル、アルキル(チオカルボニル)アルキル、−C(O)OR及び−C(O)SRからなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されてもよいアミノ(チオカルボニル)アルキル;チオシアナトアルキル;ハロアルコキシ;アルコキシアルコキシ;2以上のハロアルコキシで置換されたアルコキシ;アルコキシハロアルコキシ;ハロアルコキシハロアルコキシ;2以上のアルコキシで置換されたアルコキシアルキル;2以上のアルコキシで置換されたアルキルチオ;2以上のハロアルコキシで置換されたアルキルチオ;アルコキシハロアルキルチオ;ハロアルコキシハロアルキルチオ;アルキルチオアルキルチオ;ハロアルキルチオアルキルチオ;アルキルチオハロアルキルチオ;ハロアルキルチオハロアルキルチオ;アルキルチオアルコキシ;アルキルスルホニル;アルキルスルホニルアルキル;アルコキシカルボニルアルキル;アルコキシカルボニルアルコキシ;ヘテロシクリルアルキル;2以上のヘテロシクリルで置換されたアルコキシ;2以上のヘテロシクリルアルコキシで置換されたアルキル;−OC(O)SR;又はアルキル、シアノ、シアノアルキル、(アルキルチオ)カルボニルアルキル、アルキル(チオカルボニル)アルキル、−C(O)OR及び−C(O)SRからなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されてもよいアミノアルキルであり、Rはハロアルキル;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシアルキル;アルケニル;ハロアルケニル;アルキニル;又はRで置換されてもよいアリールアルキルであり、Rはハロゲン;アルキル;又はアルコキシであり、但し、Rがハロゲンのとき、Rはシアノアルキル;1つのハロアルコキシで置換されたアルキル;又は1つのアルコキシで置換されたアルコキシでない)で表されるベンゾイルピラゾール系化合物又はその塩を有効成分として含有する除草剤。
【請求項2】
がアルキルであり、Rがシアノ;シアノアルキル;ハロアルコキシアルキル;アルキル、シアノ、シアノアルキル、(アルキルチオ)カルボニルアルキル、アルキル(チオカルボニル)アルキル、−C(O)OR及び−C(O)SRからなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されてもよいアミノ(チオカルボニル)アルキル;チオシアナトアルキル;ハロアルコキシ;アルコキシアルコキシ;アルキルスルホニル;アルキルスルホニルアルキル;アルコキシカルボニルアルキル;アルコキシカルボニルアルコキシ;ヘテロシクリルアルキル;又はアルキル、シアノ、シアノアルキル、(アルキルチオ)カルボニルアルキル、アルキル(チオカルボニル)アルキル、−C(O)OR及び−C(O)SRからなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されてもよいアミノアルキルである、前記請求項1に記載のベンゾイルピラゾール系化合物又はその塩を有効成分として含有する除草剤。
【請求項3】
前記請求項1に記載のベンゾイルピラゾール系化合物又はその塩及び農業用補助剤を含有する除草性組成物。
【請求項4】
前記請求項1に記載のベンゾイルピラゾール系化合物又はその塩の除草有効量を、望ましくない植物又はそれが生育する場所に施用し、望ましくない植物を防除又はその生育を抑制する方法。
【請求項5】
トウモロコシ圃場において有害植物を防除する、前記請求項4に記載の方法。
【請求項6】
トウモロコシが形質転換されたものである、前記請求項5に記載の方法。
【請求項7】
式(I-a):
【化2】

(式中、Rはアルキル又はシクロアルキルであり、Rは水素原子又はアルキルであり、Rはヒドロキシであり、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、R5−a−1はアルコキシ;ハロアルコキシ;アルコキシアルコキシ;ハロアルコキシアルコキシ;アルコキシハロアルコキシ;ハロアルコキシハロアルコキシ;ヘテロシクリルオキシ;ヘテロシクリルアルコキシ;シクロアルキルオキシ;-OC(O)SR7;-OC(O)OR7;アルキルチオアルコキシ;アルコキシカルボニルアルコキシ;アルケニルオキシ;又はアルキニルオキシであり、Rはハロアルキル;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシアルキル;アルケニル;ハロアルケニル;アルキニル;又はRで置換されてもよいアリールアルキルであり、Rはハロゲン;アルキル;又はアルコキシである)で表される化合物を製造する方法であって、
式(I-b):
【化3】

(式中、R、R、R、R及びRは前記の通りであり、Halはハロゲンである)で表される化合物と、式(VIII):
【化4】

(式中、Rαはアルキル;ハロアルキル;アルコキシアルキル;ハロアルコキシアルキル;アルコキシハロアルキル;ハロアルコキシハロアルキル;ヘテロシクリル;ヘテロシクリルアルキル;シクロアルキル;−C(O)SR7;−C(O)OR7;アルキルチオアルキル;アルコキシカルボニルアルキル;アルケニル;又はアルキニルであり、Rは前記の通りである)で表される化合物と、塩基とを反応させるか或いは、前記式(I-b)で表される化合物と前記式(VIII)で表される化合物の金属塩とを反応させ、式(I-a)で表される化合物を製造する方法。
【請求項8】
式(I-a-Hal-3):
【化5】

(式中、Rはアルキル又はシクロアルキルであり、Rは水素原子又はアルキルであり、Rはヒドロキシであり、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、R6-a-3はアルキルスルホニルであり、Hal-1はハロゲンである)で表される化合物を製造する方法であって、
式(XXXIII):
【化6】

(式中、R6−a−3は前記の通りであり、Hal-1及びHalはハロゲンであり、お互いに同一であっても異なってもよい。)で表される化合物と、
式(III):
【化7】

(式中、R及びRは前記の通りである。)で表される化合物又はその塩と、一酸化炭素又はその等価体とを、触媒及び塩基の存在下に反応させ、式(I-a-Hal-3)で表される化合物を製造する方法。
【請求項9】
式(XXXIII):
【化8】

(式中、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、R6−a−3はアルキルスルホニルであり、Hal-1及びHalはハロゲンであり、Hal-1とHalとはお互いに同一であっても異なってもよい)で表される化合物を製造する方法であって、
式(XXXIV):
【化9】

(式中、R、Hal-1及びHalは前記の通りである)で表される化合物と、式:
【化10】

(式中、R6−a−3は前記の通りであり、Hal-3はハロゲンであり、Hal-1、Hal及びHal-3とはお互いに同一であっても異なってもよい)で表される化合物とを酸の存在下に反応させ、式(XXXIII)で表される化合物を製造する方法。
【請求項10】
式(V-a-1-3):
【化11】

(式中、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、R5−a−1はアルコキシ;ハロアルコキシ;アルコキシアルコキシ;ハロアルコキシアルコキシ;アルコキシハロアルコキシ;ハロアルコキシハロアルコキシ;ヘテロシクリルオキシ;ヘテロシクリルアルコキシ;シクロアルキルオキシ;-OC(O)SR7;-OC(O)OR7;アルキルチオアルコキシ;アルコキシカルボニルアルコキシ;アルケニルオキシ;又はアルキニルオキシであり、R6−a−3はアルキルスルホニルであり、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシアルキル;アルケニル;ハロアルケニル;アルキニル;又はRで置換されてもよいアリールアルキルであり、Rはハロゲン;アルキル;又はアルコキシである)で表される化合物を製造する方法であって、
式(XXXII):
【化12】

(式中、R、R5−a−1、R6−a−3は前記の通りであり、Halはハロゲンである)で表される化合物と、一酸化炭素又はその等価体と、H2Oとを、触媒及び塩基の存在下に反応させ、式(V-a-1-3)で表される化合物を製造する方法。
【請求項11】
式(XXXII):
【化13】

(式中、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシ;ハロゲン;ニトロ;シアノ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;又はアルキルスルホニルであり、R5−a−1はアルコキシ;ハロアルコキシ;アルコキシアルコキシ;ハロアルコキシアルコキシ;アルコキシハロアルコキシ;ハロアルコキシハロアルコキシ;ヘテロシクリルオキシ;ヘテロシクリルアルコキシ;シクロアルキルオキシ;-OC(O)SR7;-OC(O)OR7;アルキルチオアルコキシ;アルコキシカルボニルアルコキシ;アルケニルオキシ;又はアルキニルオキシであり、R6-a-3はアルキルスルホニルであり、Halはハロゲンである)で表される化合物を製造する方法であって、
式(XXXIII):
【化14】

(式中、R及びR6−a−3は、前記の通りであり、Hal-1及びHalはハロゲンであり、Hal-1及びHalとはお互いに同一であっても異なってもよい)で表される化合物と、式(VIII):
【化15】

(式中、Rαはアルキル;ハロアルキル;アルコキシアルキル;ハロアルコキシアルキル;アルコキシハロアルキル;ハロアルコキシハロアルキル;ヘテロシクリル;ヘテロシクリルアルキル;シクロアルキル;−C(O)SR7;−C(O)OR7;アルキルチオアルキル;アルコキシカルボニルアルキル;アルケニル;又はアルキニルであり、Rはアルキル;ハロアルキル;アルコキシアルキル;アルケニル;ハロアルケニル;アルキニル;又はRで置換されてもよいアリールアルキルであり、Rはハロゲン;アルキル;又はアルコキシである)で表される化合物とを塩基の存在下に反応させるか或いは、前記式(XXXIII)で表される化合物と前記式(VIII)で表される化合物の金属塩とを反応させ、式(XXXII)で表される化合物を製造する方法。
【請求項12】
式(XXXII−a):
【化16】

(式中、R4−aはアルキルであり、R5−a−1はアルコキシ;ハロアルコキシ;アルコキシアルコキシ;ハロアルコキシアルコキシ;アルコキシハロアルコキシ;ハロアルコキシハロアルコキシ;ヘテロシクリルオキシ;ヘテロシクリルアルコキシ;シクロアルキルオキシ;-OC(O)SR7;-OC(O)OR7;アルキルチオアルコキシ;アルコキシカルボニルアルコキシ;アルケニルオキシ;又はアルキニルオキシであり、R6−a−3はアルキルスルホニルであり、Halはハロゲンである)で表される化合物。

【公開番号】特開2009−51806(P2009−51806A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−334082(P2007−334082)
【出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【出願人】(000000354)石原産業株式会社 (289)
【Fターム(参考)】