説明

ベンゾオキサゾールアセトニトリル

本発明は、式(I)のベンゾオキサゾールアセトニトリルならびにそのようなベンゾオキサゾールアセトニトリルを含有する医薬調合物に関する。前記ベンゾオキサゾールアセトニトリルは、II型糖尿病、耐糖能不全、インスリン抵抗性、肥満、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)を含んで成る、インスリン抵抗性または高血糖によって媒介される代謝性障害の処置に有用である。さらに、本発明は、ベンゾオキサゾールアセトニトリル(I)の調製方法に関する。Aは、ピリミジニルである。Lは、第二もしくは第三アミノ基であるか、もしくはN、O、Sから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜8員ヘテロシクロアルキルであり、またはLは、アシルアミノ部分である。R1は、水素、スルホニル、アミノ、Ci6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニルもしくはC1〜C6−アルコキシ、アリール、ハロゲン、カルボキシ、アミノカルボニル、シアノまたはヒドロキシを含んで成る、またはこれらから成る群より選択される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベンゾオキサゾールアセトニトリル、ならびにそのようなベンゾオキサゾールアセトニトリルを含有する医薬組成物に関する。本発明の化合物は、II型糖尿病、耐糖能不全、インスリン抵抗性、肥満、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)を含んで成る、インスリン抵抗性または高血糖によって媒介される代謝性障害の処置に有用である。一つの実施形態において、本発明の化合物は、グリコーゲンシンターゼキナーゼ3(GSK3)の阻害剤である。さらに、本発明は、ベンゾオキサゾールアセトニトリルの調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病は、血糖値の化学的上昇(高血糖)の存在によって定義される重症代謝性障害である。糖尿病という用語は、幾つかの異なる高血糖状態を包含する。これらの状態には、1型糖尿病(インスリン依存性糖尿病、すなわちIDDM)および2型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病、すなわちNIDDM)が挙げられる。1型糖尿病の個体に存在する高血糖は、生理学的範囲内の血糖値を維持するには不十分であるインスリン濃度の不足、低下または非存在を随伴する。従来、1型糖尿病は、一般には非経口経路によりインスリンの補充用量を投与することによって処置されている。
【0003】
2型糖尿病は、有病率が高まりつつある年齢疾患である。初期の特徴は、インスリンに対する感受性低下および代償的な循環インスリン濃度上昇であり、後者は、正常血糖値を維持するために必要とされる。下記のように、GSK3阻害剤は、インスリン依存性プロセスを刺激し、それ故、2型糖尿病の処置に有用であると見られている。リチウム塩を使用して得られた最近のデータが、この概念の証拠となっている。
【0004】
糖不耐性被験者においてインスリン抵抗性が一般的であることは、周知である。Reavenら(American Juornal of Medicine,60,80(1976))は、グルコースおよびインスリンの持続注入(インスリン/グルコースクランプ法)および経口耐糖能試験を用いて、様々な非肥満非ケトーシス被験者グループにインスリン抵抗性が存在することを実証した。これらの被験者は、ボーダーラインの糖耐性から顕性の空腹時高血糖に及んた。これらの研究における糖尿病グループは、インスリン依存性(IDDM)被験者とインスリン非依存性(NIDDM)被験者の両方を含んだ。
【0005】
持続性インスリン抵抗性と同時に起こるのが、より容易に判定される高インスリン血であり、これは、被験者の血漿における循環血漿インスリン濃度の厳密な判定によって測定することができる。高インスリン血は、インスリン抵抗性の結果として存在でき、例えば、肥満および/または糖尿病(NIDDM)被験者および/または糖不耐性被験者に存在し、または膵臓内分泌腺による正常な生理学的ホルモン放出と比較して過剰なインスリン注射の結果としてIDDM被験者に存在し得る。
【0006】
高インスリン血およびインスリン抵抗性と肥満の関連は、非常に多数の実験研究、臨床試験および疫学的研究により十分に確立されている(Stout,Metabolism,34,7(1985))。
【0007】
高インスリン血およびインスリン抵抗性と多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の関係も、十分認められている(Diamanti−Kandarakisら;Therapeutic effects of metformin on insulin resistance and hyperandrogenism in polycystic ovary syndrome;European Journal of Endocrinology 138,269−274(1998),Andrea Dunaif;Insulin Resistance and the Polycystic Ovary Syndrome:Mechanism and Implications for Pathogenesis;Endocrine Reviews 18(6),774−800(1997))。
【0008】
II型糖尿病は、スルホニル尿素、ビグアニド(Metforminなど)およびチアゾリデンジオン(トログリタゾン、ロシグリタゾンまたはピオグリタゾンなど)を経口血糖降下薬として用いて、目下、処置されている。
【0009】
グリコーゲンシンターゼキナーゼ3(GSK3)は、セリン/トレオニンキナーゼであり、これについては、二つのアイソフォーム、αおよびβが同定されている(WoodgettらによるTrends Biochem.Sci.,16 p.177−81(1991))。両方のGSK3アイソフォームが、休止細胞において構成的活性である。GSK3は、直接リン酸化によりグリコーゲンシンターゼを阻害するキナーゼとして元来同定された。インスリンが活性化すると、GSK3は不活性化し、それによってグリコーゲンシンターゼおよび場合により他のインスリン依存性事象、例えばグルコース輸送、の活性化が可能となる。その後、GSK3活性は、インスリン同様、受容体チロシンキナーゼ(RTK)によりシグナル伝達する他の成長因子によって不活性化されることが証明された。このようなシグナル伝達分子の例には、IGF−1およびEGFが挙げられる。GSK3βの活性は、セリン(抑制性)およびチロシン(刺激性)リン酸化によって、タンパク質複合体の形成によって、ならびにその細胞内局在によって調節される。GSKβは、多数の代謝性タンパク質、シグナル伝達タンパク質および構造タンパク質をリン酸化し、それによってそれらの機能を調節する。GSK3βによって調節されるシグナル伝達タンパク質の中でも注目に値するのは、アクチβタンパク質−1細胞、Myc、β−カテニン、CCAAT/エンハンサ結合タンパク質およびNFκBを含む、多数の転写因子である。
【0010】
GSK3活性を阻害する物質は、II型糖尿病の処置に有用であると見られる。
【0011】
特許文献には、種々の種類のGSK3阻害剤が開示されている(例えば、国際公開第02/20495号パンフレット、Chiron Corporation;国際公開第02/10141号パンフレット、Pfizer Products Inc.;国際公開第02/22608号パンフレット、Vertex Pharmaceuticals Inc.)。
【0012】
国際公開第01/47902号パンフレットには、特に神経性障害、自己免疫疾患、癌および心血管疾患の処置のための、式(A)のベンズアゾールが開示されている。
【化1】

【0013】
さらに驚くべきことに、式(A)の一定の化合物は、II型糖尿病、耐糖能不全、インスリン抵抗性、肥満、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)を含んで成る、インスリン抵抗性または高血糖によって媒介される代謝性障害の処置に有用であることが、今般、判明した。
【発明の開示】
【0014】
本発明は、式(I)
【化2】

のベンゾオキサゾールアセトニトリルならびにそれらの医薬として許容される塩に関する。
【0015】
また、本発明は、医薬品としての、特にインスリン抵抗性または高血糖によって媒介される代謝性障害、例えばII型糖尿病、耐糖能不全、インスリン抵抗性、肥満、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、の処置および/または予防のための薬物としての、式(I)の化合物の使用に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下の段落では、本発明の化合物を構成する様々な化学部分の定義を提供する。これらの定義は、特に別様に記載された定義がより広い定義を規定するものでない限り、本明細書および特許請求の範囲、全体を通して一様に適用されるものと解釈する。
【0017】
「C1〜C6−アルキル」は、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を指す。この用語は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルなどのような基によって例示される。
【0018】
「アリール」は、単一の環(例えばフェニル)または複数の縮合環(例えばナフチル)を有する炭素原子数6から14の不飽和芳香族炭素環式の基を指す。好ましいアリールには、フェニル、ナフチル、フェナントレニルなどが挙げられる。
【0019】
「C1〜C6−アルキルアリール」は、ベンジル、フェネチルなどを含む、アリール置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指す。
【0020】
「ヘテロアリール」は、単環式へテロ芳香族基または二環式もしくは三環式縮合環へテロ芳香族基を指す。ヘテロ芳香族基の具体例には、任意で置換されているピリジル、ピロリル、フリル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,3,4−トリアジニル、1,2,3−トリアジニル、ベンゾフリル、[2,3−ジヒドロ]ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、イソベンゾチエニル、インドリル、イソインドリル、3H−インドリル、ベンズイミダゾリル、イミダゾ[1,2−a]ピリジル、ベンゾチアゾリル、ベンズオキサゾリル、キノリジニル、キナゾリニル、フタラジニル、キノキサリニル、シンノリニル、ナフチリジニル、ピリド[3,4−b]ピリジル、ピリド[3,2−b]ピリジル、ピリド[4,3−b]ピリジル、キノリル、イソキノリル、テトラゾリル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリル、5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、キサンテニルまたはベンゾキノリルが挙げられる。
【0021】
「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」は、ヘテロアリール置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−フリルメチル、2−チエニルメチル、2−(1H−インドール−3−イル)エチルなどが挙げられる。
【0022】
「C2〜C6−アルケニル」は、好ましくは2から6個の炭素原子を有すると共に少なくとも1つまたは2つのアルケニル不飽和部位を有するアルケニル基を指す。好ましいアルケニル基には、エテニル(−CH=CH2)、n−2−プロペニル(アリル、−CH2CH=CH2)などが挙げられる。
【0023】
「C2〜C6−アルケニルアリール」は、アリール置換基を有するC2〜C6アルケニル基を指し、2−フェニルビニルなどが挙げられる。
【0024】
「C2〜C6−アルケニルヘテロアリール」は、ヘテロアリール置換基を有するC1〜C6−アルケニル基を指し、2−(3−ピリジニル)ビニルなどが挙げられる。
【0025】
「C2〜C6−アルキニル」は、好ましくは2から6個の炭素原子を有すると共に少なくとも1〜2のアルキニル不飽和部位を有するアルキニル基を指し、好ましいアルキニル基には、エチニル(−C≡CH)、プロパルギル(−CH2C≡CH)などが挙げられる。
【0026】
「C2〜C6−アルキニルアリール」は、アリール置換基を有するC2〜C6−アルキニル基を指し、フェニルエチニルなどが挙げられる。
【0027】
「C2〜C6−アルキニルヘテロアリール」は、ヘテロアリール置換基を有するC1〜C6−アルキニル基を指し、2−チエニルエチニルなどが挙げられる。
【0028】
「C3〜C8−シクロアルキル」は、単一の環(例えばシクロヘキシル)または複数の縮合環(例えばノルボルニル)を有する炭素原子数3から8の飽和炭素環式の基を指す。好ましいシクロアルキルには、シクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニルなどが挙げられる。
【0029】
「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」は、シクロアルキル置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、シクロヘキシルメチル、シクロペンチルプロピルなどが挙げられる。
【0030】
「ヘテロシクロアルキル」は、1から3個の炭素原子が、O、S、NR、(Rは、水素またはC1〜C6−アルキルと定義する)から成る群より選択されるヘテロ原子によって置換されている、上の定義に従うC3〜C8−シクロアルキル基を指す。好ましいヘテロシクロアルキルには、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、1−メチルピペラジン、モルホリンなどが挙げられる。
【0031】
「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」は、ヘテロシクロアルキル置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−(1−ピロリジニル)エチル、4−モルホリニルメチル、(1−メチル−4−ピペリジニル)メチルなどが挙げられる。
【0032】
「カルボキシ」は、基−C(O)OHを指す。
【0033】
「C1〜C6−アルキルカルボキシ」は、カルボキシ置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−カルボキシエチルなどが挙げられる。
【0034】
「アシル」は、基−C(O)Rを指し、Rには、H、「C1〜C6−アルキル」、「C2〜C6−アルケニル」、「C2〜C6−アルキニル」、「C3〜C8−シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルアリール」または「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルケニルアリール」、「C2〜C6−アルケニルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルキニルアリール」、「C2〜C6−アルキニルヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」が挙げられる。
【0035】
「C1〜C6−アルキルアシル」は、アシル置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−アセチルエチルなどが挙げられる。
【0036】
「アリールアシル」は、アシル置換基を有するアリール基を指し、2−アセチルフェニルなどが挙げられる。
【0037】
「ヘテロアリールアシル」は、アシル置換基を有するヘテロアリール基を指し、2−アセチルピリジルなどが挙げられる。
【0038】
「C3〜C8−(ヘテロ)シクロアシル」は、アシル置換基を有する3から8員シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基を指す。
【0039】
「アシルオキシ」は、基−OC(O)Rを指し、Rには、H、「C1〜C6−アルキル」、「C2〜C6−アルケニル」、「C2〜C6−アルキニル」、「C3〜C8−シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルアリール」または「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルケニルアリール」、「C2〜C6−アルケニルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルキニルアリール」、「C2〜C6−アルキニルヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」が挙げられる。
【0040】
「C1〜C6−アルキルアシルオキシ」は、アシルオキシ置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−(アセチルオキシ)エチルなどが挙げられる。
【0041】
「アルコキシ」は、基−O−Rを指し、Rには、「C1〜C6−アルキル」、「C2〜C6−アルケニル」、「C2〜C6−アルキニル」、「C3〜C8−シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルアリール」または「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルケニルアリール」、「C2〜C6−アルケニルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルキニルアリール」、「C2〜C6−アルキニルヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」が挙げられる。
【0042】
「C1〜C6−アルキルアルコキシ」は、アルコキシ置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−エトキシエチルなどが挙げられる。
【0043】
「アルコキシカルボニル」は、基−C(O)ORを指し、Rには、「C1〜C6−アルキル」、「C2〜C6−アルケニル」、「C2〜C6−アルキニル」、「C3〜C8−シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルアリール」または「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルケニルアリール」、「C2〜C6−アルケニルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルキニルアリール」、「C2〜C6−アルキニルヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」が挙げられる。
【0044】
「C1〜C6−アルキルアルコキシカルボニル」は、アルコキシカルボニル置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−(ベンジルオキシカルボニル)エチルなどが挙げられる。
【0045】
「アミノカルボニル」は、基−C(O)NRR’を指し、R、R’としては、それぞれ独立して、水素、「C1〜C6−アルキル」、「C2〜C6−アルケニル」、「C2〜C6−アルキニル」、「C3〜C8−シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルアリール」または「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルケニルアリール」、「C2〜C6−アルケニルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルキニルアリール」、「C2〜C6−アルキニルヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」が挙げられる。
【0046】
「C1〜C6−アルキルアミノカルボニル」は、アミノカルボニル置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−(ジメチルアミノカルボニル)エチルなどが挙げられる。
【0047】
「アシルアミノ」は、基−NRC(O)R’を指し、R、R’は、それぞれ独立して、水素、「C1〜C6−アルキル」、「C2〜C6−アルケニル」、「C2〜C6−アルキニル」、「C3〜C8−シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルアリール」または「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルケニルアリール」、「C2〜C6−アルケニルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルキニルアリール」、「C2〜C6−アルキニルヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」である。
【0048】
「C1〜C6−アルキルアシルアミノ」は、アシルアミノ置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−(プロピオニルアミノ)エチルなどが挙げられる。
【0049】
「ウレイド」は、基−NRC(O)NR’R’’を指し、R、R’、R’’は、それぞれ独立して、水素、「C1〜C6−アルキル」、「C2〜C6−アルケニル」、「C2〜C6−アルキニル」、「C3〜C8−シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルアリール」または「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルケニルアリール」、「C2〜C6−アルケニルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルキニルアリール」、「C2〜C6−アルキニルヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」であり、そしてR’とR’’は、それらが結合している窒素原子と一緒に、任意で3〜8員ヘテロシクロアルキル環を形成していてもよい。
【0050】
「C1〜C6−アルキルウレイド」は、ウレイド置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−(N’−メチルウレイド)エチルなどが挙げられる。
【0051】
「カルバメート」は、基−NRC(O)OR’を指し、R、R’は、それぞれ独立して、水素、「C1〜C6−アルキル」、「C2〜C6−アルケニル」、「C2〜C6−アルキニル」、「C3〜C8−シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルアリール」または「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルケニルアリール」、「C2〜C6−アルケニルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルキニルアリール」、「C2〜C6−アルキニルヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」である。
【0052】
「アミノ」は、基−NRR’を指し、この場合、R、R’は、それぞれ独立して、水素、「C1〜C6−アルキル」、「C2〜C6−アルケニル」、「C2〜C6−アルキニル」、「C3〜C8−シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルアリール」または「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルケニルアリール」、「C2〜C6−アルケニルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルキニルアリール」、「C2〜C6−アルキニルヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」であり、そしてRとR’は、それらが結合している窒素原子と一緒に、任意で3〜8員ヘテロシクロアルキル環を形成していてもよい。
【0053】
「C1〜C6−アルキルアミノ」は、アミノ置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−(1−ピロリジニル)エチルなどが挙げられる。
【0054】
「アンモニウム」は、正の電荷を有する基−N+RR’R’’を指し、この場合、R、R’、R’’は、それぞれ独立して、「C1〜C6−アルキル」、「C2〜C6−アルケニル」、「C2〜C6−アルキニル」、「C3〜C8−シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルアリール」または「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルケニルアリール」、「C2〜C6−アルケニルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルキニルアリール」、「C2〜C6−アルキニルヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」であり、そしてRとR’は、それらが結合している窒素原子と一緒に、任意で3〜8員ヘテロシクロアルキル環を形成していてもよい。
【0055】
「C1〜C6−アルキルアンモニウム」は、アンモニウム置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−(1−ピロリジニル)エチルなどが挙げられる。
【0056】
「ハロゲン」は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を指す。
【0057】
「スルホニルオキシ」は、基−OSO2−Rを指し、Rは、H、「C1〜C6−アルキル」、ハロゲンで置換されている「C1〜C6−アルキル」、例えば−OSO2−CF3基、「C2〜C6−アルケニル」、「C2〜C6−アルキニル」、「C3〜C8−シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルアリール」または「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルケニルアリール」、「C2〜C6−アルケニルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルキニルアリール」、「C2〜C6−アルキニルヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」から選択される。
【0058】
「C1〜C6−アルキルスルホニルオキシ」は、スルホニル置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−(メチルスルホニルオキシ)エチルなどが挙げられる。
【0059】
「スルホニル」は、基「−SO2−R」を指し、Rは、H、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキル」、ハロゲンで置換されている「C1〜C6−アルキル」、例えば−SO2−CF3基、「C2〜C6−アルケニル」、「C2〜C6−アルキニル」、「C3〜C8−シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルアリール」または「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルケニルアリール」、「C2〜C6−アルケニルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルキニルアリール」、「C2〜C6−アルキニルヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」から選択される。
【0060】
「C1〜C6−アルキルスルホニル」は、スルホニル置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−(メチルスルホニル)エチルなどが挙げられる。
【0061】
「スルフィニル」は、基「−S(O)−R」を指し、Rは、H、「C1〜C6−アルキル」、ハロゲンで置換されている「C1〜C6−アルキル」、例えば−SO−CF3基、「C2〜C6−アルケニル」、「C2〜C6−アルキニル」、「C3〜C8−シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルアリール」または「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルケニルアリール」、「C2〜C6−アルケニルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルキニルアリール」、「C2〜C6−アルキニルヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」から選択される。
【0062】
「C1〜C6−アルキルスルフィニル」は、スルフィニル置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−(メチルスルフィニル)エチルなどが挙げられる。
【0063】
「スルファニル」は、基「−S−R」を指し、Rには、H、「C1〜C6−アルキル」、ハロゲンで置換されている「C1〜C6−アルキル」、例えば−SO2−CF3基、「C2〜C6−アルケニル」、「C2〜C6−アルキニル」、「C3〜C8−シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルアリール」または「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルケニルアリール」、「C2〜C6−アルケニルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルキニルアリール」、「C2〜C6−アルキニルヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」が挙げられる。好ましいスルファニル基には、メチルスルファニル、エチルスルファニルなどが挙げられる。
【0064】
「C1〜C6−アルキルスルファニル」は、スルファニル置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−(エチルスルファニル)エチルなどが挙げられる。
【0065】
「スルホニルアミノ」は、基−NRSO2−R’を指し、R、R’としては、それぞれ独立して、水素、「C1〜C6−アルキル」、「C2〜C6−アルケニル」、「C2〜C6−アルキニル」、「C3〜C8−シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルアリール」または「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルケニルアリール」、「C2〜C6−アルケニルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルキニルアリール」、「C2〜C6−アルキニルヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」が挙げられる。
【0066】
「C1〜C6−アルキルスルホニルアミノ」は、スルホニルアミノ置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−(エチルスルホニルアミノ)エチルなどが挙げられる。
【0067】
「アミノスルホニル」は、基−SO2−NRR’を指し、R、R’としては、それぞれ独立して、水素、「C1〜C6−アルキル」、「C2〜C6−アルケニル」、「C2〜C6−アルキニル」、「C3〜C8−シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルアリール」または「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルケニルアリール」、「C2〜C6−アルケニルヘテロアリール」、「C2〜C6−アルキニルアリール」、「C2〜C6−アルキニルヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」が挙げられる。
【0068】
「C1〜C6−アルキルアミノスルホニル」は、アミノスルホニル置換基を有するC1〜C6−アルキル基を指し、2−(シクロヘキシルアミノスルホニル)エチルなどが挙げられる。
【0069】
「置換されているまたは非置換の」:個々の置換基の定義による他の制約がない限り、上で説明した基、例えば、「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」、「アリール」および「ヘテロアリール」基などは、「C1〜C6−アルキル」、「C2〜C6−アルケニル」、「C2〜C6−アルキニル」、「シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルアリール」、「C1〜C6−アルキルヘテロアリール」、「C1〜C6−アルキルシクロアルキル」、「C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル」、「アミノ」、「アンモニウム」、「アシル」、「アシルオキシ」、「アシルアミノ」、「アミノカルボニル」、「アルコキシカルボニル」、「ウレイド」、「カルバメート」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「スルフィニル」、「スルホニル」、「アルコキシ」、「スルファニル」、「ハロゲン」、「カルボキシ」、トリハロメチル、シアノ、ヒドロキシ、メルカプト、ニトロなどから成る群より選択される1から5個の置換基で任意で置換されていてもよい。あるいは、前記置換は、隣接する置換基が閉環に付された状況、特に、隣接官能置換基が関与して、例えばラクタム、ラクトン、環式無水物を形成する状況も包含し得るが、例えば保護基を得る目的で、閉環によりアセタール、チオアセタール、アミナールも形成される状況も包含し得る。
【0070】
「医薬として許容される塩または複合体」は、所望の生物学的活性を保持する、下記で特定する式(I)の化合物の塩または複合体を指す。そのような塩の例には、限定しないが、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸など)とで形成される酸付加塩、ならびに酢酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、マレイン酸、アスコルビン酸、安息香酸、タンニン酸、パモ酸、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、メタンスルホン酸およびポリガラクツロン酸などの有機酸とで形成される塩が含まれる。前記化合物は、当業者に知られている医薬として許容される第四級塩として投与することもできる。前記第四級塩には、具体的には、式−NR,R’,R’’+-の第四アンモニウム塩が挙げられ、この場合、R、R’、R’’は、独立して、水素、アルキルまたはベンジル、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル、C1〜C6−アルキルアリール、C1〜C6−アルキルヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルであり、Zは、塩化物、臭化物、ヨウ化物、−O−アルキル、トルエンスルホネート、メチルスルホネート、スルホネート、ホスフェートまたはカルボキシレート(ベンゾエート、スクシネート、アセテート、グリコレート、マレエート、マレート、フマレート、シトレート、タータレート、アスコルベート、シンナメート、マンデロエート、およびジフェニルアセテートなど)を含む対イオンである。
【0071】
「医薬活性誘導体」は、被験者に投与されたときに本明細書で開示する活性を直接または間接的にもたらすことができる、あらゆる化合物を指す。
【0072】
「鏡像体過剰率」(ee)は、結果として、少なくとも約52%ee程度で一方のエナンチオマーを過剰に生じさせる、不斉合成、すなわち非ラセミ出発材料および/または試薬を伴う合成または少なくとも1つのエナンチオ選択的工程を含む合成、によって得られる生成物をいう。
【0073】
本発明の第一の態様は、式I:
【化3】

のベンゾオキサゾールアセトニトリルに存する。
【0074】
Aは、非置換または置換ピリミジニルである。
【0075】
特に、Aは、置換ピリミジニル部分:
【化4】

のいずれかであり得る。
【0076】
Lは、アミノ基であるか、もしくはN、O、Sから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する非置換または置換3〜8員ヘテロシクロアルキルであり、またはLは、アシルアミノ部分である。
【0077】
1は、水素、スルホニル、アミノ、カルボキシ、アミノカルボニル、非置換もしくは置換C1〜C6−アルキル、非置換もしくは置換C2〜C6−アルケニル、非置換もしくは置換C2〜C6−アルキニルもしくはC1〜C6−アルコキシ、非置換もしくは置換アリール(例えばフェニル)、ハロゲン、シアノまたはヒドロキシを含んで成る、またはこれらから成る群より選択される。
【0078】
好ましくは、R1は、HまたはC1〜C3アルキル(例えば、メチルもしくはエチル基)である。
【0079】
2は、H、非置換もしくは置換C1〜C6−アルキル、非置換もしくは置換C2〜C6−アルケニル、非置換もしくは置換C2〜C6−アルキニルから成る群より選択される。特に、R2は、C1〜C6−アルキル、例えばメチルまたはエチル部分であり得る。
【0080】
式(I)は、その互変異性体、その幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマーのようなその光学活性形態およびそのラセミ形態、ならびにそれらの医薬として許容される塩も含む。式(I)の好ましい医薬として許容される塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩または重硫酸塩、リン酸塩またはリン酸水素塩、酢酸塩、安息香酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、グルコン酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩およびp−トルエンスルホン酸塩のような、医薬として許容される酸とで形成される酸付加塩である。
【0081】
より具体的には、本発明のベンゾオキサゾールアセトニトリルは、互変異性形、例えば下記:
【化5】

を含む。
【0082】
本発明の一つの具体的な実施形態は、その互変異性形の式(Ia)のベンゾオキサゾールアセトニトリル、例えば下記:
【化6】

に存する。
【0083】
1、R2およびLは、式(I)について定義したとおりである。
【0084】
一つの具体的な実施形態によると、部分Lは、式−NR34のアミノ基であり、R3とR4は、それぞれ互いに独立して、H、非置換または置換C1〜C6−アルキル、非置換または置換C2〜C6−アルケニル、非置換または置換C2〜C6−アルキニル、非置換または置換C1〜C6−アルコキシ、非置換または置換アリール、非置換または置換ヘテロアリール、非置換または置換飽和または不飽和3〜8員シクロアルキル、非置換または置換3〜8員ヘテロシクロアルキル、(ここで、前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基は、1〜2個のさらなるシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基と縮合していてもよい)、非置換または置換C1〜C6−アルキルアリール、非置換または置換C1〜C6−アルキルヘテロアリール、非置換または置換C1〜C6−アルケニルアリール、非置換または置換C1〜C6−アルケニルヘテロアリール、非置換または置換C1〜C6−アルキニルアリール、非置換または置換C1〜C6−アルキニルヘテロアリール、非置換または置換C1〜C6−アルキルシクロアルキル、非置換または置換C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル、非置換または置換C1〜C6−アルケニルシクロアルキル、非置換または置換C1〜C6−アルケニルへテロシクロアルキル、非置換または置換C1〜C6−アルキニルシクロアルキル、非置換または置換C1〜C6−アルキニルヘテロシクロアルキルである。
【0085】
あるいは、R3とR4は、それらが結合している窒素と一緒に環を形成していてもよい。これには、ピペラジン、ピペリジン、ピロリジンまたはモルホリンが挙げられる。
【0086】
一つの具体的な実施形態において、R3は、水素またはメチルまたはエチルまたはプロピル基であり、そしてR4は、H、非置換または置換(C1〜C6)−アルキル、非置換または置換C1〜C6−アルキル−アリール、非置換または置換C1〜C6−アルキル−ヘテロアリール、非置換または置換シクロアルキル、非置換または置換ヘテロシクロアルキル、非置換または置換アリールまたはヘテロアリール、および非置換または置換4〜8員飽和または不飽和シクロアルキルから成る群より選択される。
【0087】
より更に具体的な実施形態において、R3は、Hであり、そしてR4は、C1〜C6アルキル、3〜8員シクロアルキル、3〜8員ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C1〜C6−アルキルアリール、C1〜C6−アルキルヘテロアリール、C1〜C6−アルキルシクロアルキル、C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキルから成る群より選択される。シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである。
【0088】
より具体的には、R4は、非置換もしくは置換ヘテロアリールもしくはヘテロシクロアルキル基、例えば非置換もしくは置換ピリジルもしくは2−ピロリジノン(2−オキソピロリジン)またはトリアゾリル部分で任意で置換されている、C2〜C4アルキル、特にエチレンまたはプロピレン部分であり得;またはR4は、非置換もしくは置換ヘテロアリールもしくはヘテロシクロアルキル−アシル基(−CO−ヘテロアリール(すなわちヘテロシクロアルキル))によって置換されている、C2〜C4アルキル、特にエチレンもしくはプロピレン部分である。この実施形態の一例は、R4が、非置換または置換プロピレン−CO−ピペラジノ部分である場合である。
【0089】
さらに具体的な実施形態によると、部分Lは、式−NR3C(O)R4のアシルアミノ部分であり、この場合、R3とR4は、それぞれ互いに独立して、H、非置換または置換C1〜C6−アルキル、非置換または置換C2〜C6−アルケニル、非置換または置換C2〜C6−アルキニル、非置換または置換C1〜C6−アルコキシ、非置換または置換アリール、非置換または置換ヘテロアリール、非置換または置換飽和または不飽和3〜8員シクロアルキル、非置換または置換3〜8員ヘテロシクロアルキル、非置換または置換C1〜C6−アルキルアリール、非置換または置換C1〜C6−アルキルヘテロアリール、非置換または置換C1〜C6−アルケニルアリール、非置換または置換C1〜C6−アルキニルヘテロアリール、非置換または置換C1〜C6−アルキニルアリール、非置換または置換C1〜C6−アルキニルヘテロアリール、非置換または置換C1〜C6−アルキルシクロアルキル、非置換または置換C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル、非置換または置換C1〜C6−アルケニルシクロアルキル、非置換または置換C1〜C6−アルケニルヘテロシクロアルキル、非置換または置換C1〜C6−アルキニルシクロアルキル、非置換または置換C1〜C6−アルキニルヘテロシクロアルキルである。
【0090】
式(I)の具体的なベンゾオキサゾールアセトニトリルには、次のものが挙げられる。
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(6−クロロピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−5−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(2−オキソピロリジン−1−イル)プロピル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(1H−ピラゾール−1−イル)プロピル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)エチル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[2−(1H−ピラゾール−1−イル)エチル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(2−ピリジン−3−イルエチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(シクロプロピルアミノ)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(6−{[3−(3−オキソ−4−モルホリニル)プロピル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(5−メチル−2−{[3−(1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イル)プロピル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(5−メチル−2−{[3−(3−オキソ−4−モルホリニル)プロピル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(3−オキソ−4−モルホリニル)プロピル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[(2,2−ジメチル−4−オキソ−4H−1,3−ベンゾジオキシン−6−イル)メチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
5−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−2−(2−メトキシ−2−オキソエトキシ)安息香酸メチル
N−[3−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)プロピル]−2−エトキシ−N−グリコロイルアセトアミド
4−[2−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)エチル]安息香酸メチル
4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]安息香酸メチル
{4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]フェノキシ}酢酸メチル
5−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−2−チオフェンカルボン酸メチル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−({3−[4−(1−ピペリジニルスルホニル)フェニル]プロピル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−5−メチル−2−フロン酸エチル
4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−1−ピペリジンカルボン酸t−ブチル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(1−ピペリジニルスルホニル)ベンジル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
4−[2−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)エチル]安息香酸メチル
4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチル
(2−アミノ−4−ピリミジニル)(1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン)エタンニトリル
4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]安息香酸メチル
4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−1−ピペリジンカルボン酸t−ブチル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(2−ピリジン−2−イルエチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(イソプロピルアミノ)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(2,3−ジメチルシクロヘキシル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(1−メチルブチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(ピリジン−2−イルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(3−ブトキシプロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(ピリジン−3−イルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(3−イソプロポキシプロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(1−エチルプロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[エチル(イソプロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(6−メチル−2−{[3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(シクロペンチルアミノ)−6−メチルピリミジン−4−イル]アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[6−(4−エチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(シクロヘキシルアミノ)−6−メチルピリミジン−4−イル]アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[ベンジル(イソプロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[6−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(1−{[4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(4−モルホリニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−オキソ−4−(1−ピペリジニル)ブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−({4−[4−(2−メトキシエチル)−1−ピペラジニル]−4−オキソブチル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−オキソ−4−(1−ピペラジニル)ブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]安息香酸
4−[2−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)エチル]安息香酸
4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]安息香酸
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[5−メチル−2−({4−[(4−メチル−1−ピペラジニル)カルボニル]ベンジル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(2−{4−[(4−メチル−1−ピペラジニル)カルボニル]フェニル}エチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル
4−[2−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)エチル]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]ベンズアミド
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−({4−[(4−メチル−1−ピペラジニル)カルボニル]ベンジル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{5−メチル−2−[(4−ピペリジニルメチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(4−ピペリジニルメチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル
(2−{[(1−アセチル−4−ピペリジニル)メチル]アミノ}−4−ピリミジニル)(1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[({1−[(ジメチルアミノ)アセチル]−4−ピペリジニル}メチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル
(2−{[(1−アセチル−4−ピペリジニル)メチル]アミノ}−5−メチル−4−ピリミジニル)(1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン)エタンニトリル
N−{4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}−4−(ジメチルアミノ)ブタンアミド
N−{4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}−1−メチル−4−ピペリジンカルボキサミド。
【0091】
式(I)の化合物は、医薬品、特に、II型糖尿病、耐糖能不全、インスリン抵抗性、肥満、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)を含んで成る、インスリン抵抗性または高血糖によって媒介される代謝性障害の予防および/または処置のための薬物、としての使用に適する。
【0092】
式Iの化合物は、単独で利用してもよいし、追加の製剤と併用してもよい。
【0093】
本発明のさらなる態様は、式(I)のベンゾオキサゾール誘導体および少なくとも一つのさらなる薬物(特に、抗糖尿病薬)を含む医薬組成物に関する。一つの実施形態において、前記さらなる糖尿病薬は、インスリン(またはインスリン模倣薬)、アルドースレダクターゼ阻害剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、スルホニル尿素薬、ビグアニド(例えば、メトホルミン)、チアゾリジン(例えば、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、国際公開第02/100396号パンフレット参照)、PTP1B阻害剤、PPAR作動薬またはGSK−3阻害剤を含むか、またはこれらから成る群より選択される。
【0094】
本発明の方法で有用なインスリンには、速効型インスリン、中間型インスリン、持続型インスリン、および中間型インスリンと速効型インスリンの配合薬が挙げられる。
【0095】
本発明の方法に有用なアルドースレダクターゼ阻害剤には、当業界で周知のものが挙げられる。
【0096】
本発明のより好ましいアルドースレダクターゼ阻害剤には、ミナルレスタット、トルレスタット、ソルビニル、メトソルビニル、ゾポルレスタット、エパルレスタット、ゼナルレスタット、イミレスタットおよびポナルレスタット、またはこれらの医薬として許容される塩の形態などがある。
【0097】
本発明の方法に有用なα−グルコシダーゼ阻害剤には、ミグリトールもしくはアカルボースまたはこれらの医薬として許容される塩の形態が挙げられる。
【0098】
本発明の方法で有用なスルホニル尿素薬には、グリピジド、グリブリド(Glibenclamide)、クロルプロパミド、トルブタミド、トラザミドおよびグリメピリド、またはこれらの医薬として許容される塩の形態が挙げられる。
【0099】
好ましくは、前記医薬活性補足薬は、速効型インスリン、中間型インスリン、持続型インスリン、中間型インスリンと速効型インスリンの配合薬、イナルレスタット、トルレスタット、ソルビニル、メトソルビニル、ゾポルレスタット、エパルレスタット、ゼナルレスタット、イミレスタット、ポナルレスタット、ONO−2235、GP−1447、CT−112、BAL−ARI8、AD−5467、ZD5522、M−16209、NZ−314、M−79175、SPR−210、ADN 138、またはSNK−860、ミグリトール、アカルボース、グリピジド、グリブリド、クロルプロパミド、トルブタミド、トラザミド、またはグリメプリリド(glimepriride)から成る群より選択される。
【0100】
一つの実施形態において、式(I)の化合物は、グリコーゲンシンターゼキナーゼ3の阻害に有用である。
【0101】
本発明のなおさらなる目的は、式(I)のベンゾオキサゾールアセトニトリルの調製方法である。
【化7】

【0102】
本発明において例示されるベンゾオキサゾールアセトニトリルは、容易に入手できる出発原料から、以下の一般法および手順を用いて調製することができる。典型的なまたは好ましい実験条件(すなわち、反応温度、時間、試薬のモル数、溶媒など)が与えられている場合でも、特に指定のない限り、他の実験条件も用いることができることは、理解されよう。任意の反応条件は、使用される特定の反応体または溶媒によって変わり得るが、そのような条件は、当業者が常用の最適化手順によって決定できる。
【0103】
一般に、一般式Iのベンゾオキサゾールアセトニトリル誘導体は、溶液相化学プロトコルを用いる幾つかのプロセスによって得ることができる。
【0104】
一つのプロセスによると、一般式(I)(この場合、置換基A、LおよびR1は、上で定義したとおりである)のベンゾオキサゾールアセトニトリル誘導体は、実施例において説明するものおよび下記のスキーム1で示すものなどの周知である溶液相化学プロトコルによって、対応するアセトニトリル誘導体IIおよびクロロ誘導体IIIから調製する。
【化8】

【0105】
クロロ誘導体IIIは、商業的供給業者から入手してもよいし、当業者には既知の従来の手順を用いて既知化合物から調製してもよい。好ましいクロロ誘導体IIIは、下記のスキーム2に示すようなものと定義する。
【0106】
さらに具体的には、一般式Iのベンゾオキサゾールアセトニトリルは、次のように調製することができる。ベンゾオキサゾールアセトニトリル誘導体II(この場合、R1は、上で定義とおりである)をビス−クロロ誘導体III’(この場合、A’は、上で定義したとおりである)と反応させて、中間体II’を合成する。次の工程では、下記の実施例において説明するものおよび下記のスキーム2に図示するものなどの周知の溶液相化学プロトコルを利用して、その中間体II’をアミンIV(この場合、置換基R3、R4は、上で定義したとおりである)で処理して、最終ベンゾオキサゾールアセトニトリル誘導体Iを得る。
【0107】
【化9】

【0108】
A’は、下記のスキーム3に示すようなピリミジニル核A’aおよびA’bである。
【0109】
【化10】

【0110】
一般式Ia(この場合、置換基R1は、上で定義したとおりである)のベンゾオキサゾールアセトニトリル誘導体は、スキーム4に図示するような二つの後続工程において得られる。第一の工程では、ベンゾオキサゾールアセトニトリル化合物IIとビス−クロロ誘導体III’a(この場合、そのヘテロ芳香族核は、A’aであり、R2は、上で定義したとおりである)の縮合後にクロロベンゾオキサゾールアセトニトリル誘導体II’aが単離される。この第一反応工程は、例えば、THFまたはDMFなどの適切な溶媒中の水素化リチウムもしくは水素化ナトリウムまたは類似の試薬を使用して行うことができる。この反応は、当業者に周知の標準的な条件を使用し、伝統的な熱による方法により、またはマイクロ波技術を用いて、化合物IIおよびIII’aの反応性に依存して様々な温度で行うことができる(下記の実施例参照)。次の工程において、クロロベンゾオキサゾールアセトニトリル誘導体II’aを様々なアミンIVで処理して、ベンゾオキサゾールアセトニトリル誘導体Iaを得る。アミンIVによるピリミジニル部分のクロロ原子の求核置換は、触媒としてヨウ化ナトリウム、およびトリエチルアミンもしくはジイソプロピルエチルアミンなどの塩基または類似の試薬が任意に存在する状態で、幾つかのアミンIVに相当するもので処理することにより達成することができる。この反応は、後で実施例において説明するものなどの当業者に周知の標準的な条件を使用し、伝統的な熱による方法により、またはマイクロ波技術を用いて、化合物IVおよびII’aの固有の反応性に依存して様々な反応温度で行うことができる。
【0111】
【化11】

【0112】
一般式Ib(この場合、置換基R1は、上で定義したとおりである)のベンゾオキサゾールアセトニトリル誘導体は、下記のスキーム5に図示するような二つの後続工程で得ることができる。第一の工程は、アゾールアセトニトリル化合物IIとビス−クロロ誘導体III’b(この場合、そのヘテロ芳香族核は、A’bであり、R2は、上で定義したとおりである)の縮合後にベンゾオキサゾールアセトニトリル誘導体II’bが単離される。この第一反応工程は、例えば、THFまたはDMFなどの適切な溶媒中の水素化リチウムもしくは水素化ナトリウムまたは類似の試薬を使用して行うことができる。この反応は、後で実施例において説明するものなどの当業者に周知の標準的な条件を使用し、伝統的な熱による方法により、またはマイクロ波技術を用いて、化合物IIおよびIII’bの反応性に依存して様々な温度で行うことができる。次の工程において、クロロベンゾオキサゾールアセトニトリル誘導体II’bを様々なアミンIVで処理して、期待されるベンゾオキサゾールアセトニトリル誘導体Ibを得る。アミンIVによるピリミジニル部分のクロロ原子の求核置換は、ヨウ化ナトリウムのような触媒およびトリエチルアミンもしくはジイソプロピルエチルアミンなどの塩基または類似の試薬が任意に存在する状態で、幾つかのアミンIVに相当するもので処理することにより達成することができる。この反応は、後で実施例において説明するものなどの当業者に周知の標準的な条件を使用し、伝統的な熱による方法により、またはマイクロ波技術を用いて、化合物IVおよびII’bの反応性に依存して様々な反応温度で行うことができる。
【0113】
【化12】

【0114】
一般式Idのベンゾオキサゾールアセトニトリル誘導体は、出発原料および構成単位の利用度に依存して2〜6の後続工程で得ることができる。第一の工程では、スキーム6に示すように、ベンゾオキサゾール化合物II’aと水酸化アンモニウム溶液の縮合後にベンゾオキサゾールアセトニトリル誘導体Icが単離される。この反応は、後で実施例において説明するものなどの当業者に周知の標準的な条件を使用し、伝統的な熱による方法によって、またはマイクロ波技術を用いて、DMA、イソプロパノールのような溶媒、または両方の溶媒を様々な比率で含有する溶液中、化合物II’aの固有の反応性に依存して様々な温度で行うことができる。
【0115】
【化13】

【0116】
スキーム7に示すような後続工程において、一般式Idのベンゾオキサゾールアセトニトリル誘導体を中間体Ic(この場合、R3は、上で定義したとおりである)から得ることができる。このベンゾオキサゾール誘導体Idは、DCM、THFまたはDMFなどの適切な溶媒中、上に挙げたもののような適切な反応体ならびに塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジンなど)および活性化剤(例えば、HOBt、EDC、Mukayama試薬)などの試薬または類似の試薬を使用し、アミド結合形成プロトコルなどの当業者に周知の標準的な条件を用いて、塩化アシルまたはカルボン酸のいずれかで中間体Icを処理することによって得ることができる。この反応は、後で実施例において説明するものなどの当業者に周知の標準的な条件を使用し、伝統的な熱による方法によって、またはマイクロ波技術を用いて、化合物IcおよびXの固有の反応性に依存して様々な温度で行うことができる。
【0117】
【化14】

【0118】
ベンゾオキサゾールアセトニトリル化合物IIは、商業的供給業者から入手するか、対応するオルトヒドロキシアニリン誘導体VIとシアノ酢酸誘導体VIIの縮合からの従来の手順による、それに続く、スキーム8に概略を示すような環化による二段階で調製する。オルトヒドロキシアニリン誘導体VIおよびシアノ酢酸誘導体VIIは、商業的供給業者から入手するか、当業者には既知の従来の手順によって調製する。
【0119】
式(II’a)または(II’b)の好ましい中間化合物は、
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(6−クロロピリミジン−4−イル)アセトニトリル
から成る群より選択される。
【0120】
【化15】

【0121】
ジクロロピリミジニル前駆化合物III’aおよびbは、商業的供給業者から入手することができる。
【0122】
上に挙げた一般合成法が、式Iの化合物の獲得に適用できない場合、当業者には既知の適する調製法を用いるべきである。
【0123】
製剤として利用する場合、本発明のベンゾオキサゾールアセトニトリルは、典型的には医薬組成物の形態で投与される。従って、式(I)の化合物およびその医薬として許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物も本発明の範囲内である。当業者は、医薬組成物の調合に適するそのような担体、希釈剤または賦形剤化合物の全種類を承知している。
【0124】
本発明の化合物は、従来利用されているアジュバント、担体、希釈剤または賦形剤とともに、医薬組成物の形態およびそれらの単位剤形に入れることができ、錠剤もしくは充填カプセルなどの固体、または溶液、懸濁液、乳剤、エリキシルなどの液体もしくはそれらを充填したカプセルのような形態(これらは、全て、経口用)で、または非経口用(皮下使用を含む)の滅菌注射用溶液の形態で、利用することができる。このような医薬組成物およびそれらの単位剤形は、成分を通常の比率で、追加の活性化合物または成分とともにまたは伴わずに含むことができ、ならびにそのような単位剤形は、使用すべき目的とする日用量範囲に見合ったあらゆる適切で有効な量の活性成分を含有することができる。
【0125】
製剤として利用する場合、本発明のベンゾオキサゾールアセトニトリルは、典型的には医薬組成物の形態で投与される。そのような組成物は、製薬分野において周知の手法で調製することができ、ならびに少なくとも一つの活性化合物を含む。一般に、本発明の化合物は、医薬有効量で投与される。実際に投与される化合物の量は、処置すべき状態、選択される投与経路、投与される実際の化合物、個々の患者の年齢、体重および応答、その患者の症状の重症度などを含む関連がある状況に鑑みて、一般に、医師により決定される。
【0126】
本発明の医薬組成物は、経口経路、直腸内経路、経皮経路、皮下経路、静脈内経路、筋肉内経路、クモ膜下経路、腹腔内経路および経鼻経路を含む様々な経路によって投与することができる。目的とする送達経路に依存して、本化合物は、好ましくは、注射用組成物、局所用組成物または経口用組成物のいずれかとして調合される。経口投与用の組成物は、バルク溶液または懸濁液または原薬粉末の形態をとることができる。しかし、より一般的には、これらの組成物は、正確な投薬を助長する単位剤形で提供される。用語「単位剤形」は、ヒト被験者および他の哺乳動物のための単位投薬量として適する物理的に別個の単位を指し、各単位は、所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性材料を適する製薬用賦形剤とともに含有する。典型的な単位剤形には、液体組成物の充填済み、測定済みアンプルもしくは注射器、または固体組成物の場合にはピル、錠剤、カプセルなどが挙げられる。そのような組成物では、ベンゾオキサゾールアセトニトリル化合物は、通常、微量成分(約0.1から約50重量%、または好ましくは約1から約40重量%)であり、残りは、様々な溶剤または担体および所望の投薬形の形成に役立つ加工助剤である。
【0127】
経口投与に適する液体形には、適する水性または非水性溶剤を緩衝液、懸濁化および分散剤、着色剤、着香剤などとともに含むことができる。固体形は、例えば、以下の成分のうちのいずれか、または同様の性質の化合物を含むことができる。微結晶性セルロース、トラガカントゴムもしくはゼラチンなどの結合剤;デンプンもしくはラクトースなどの賦形剤;アルギン酸、Primogelもしくはトウモロコシデンプンなどの崩壊剤;ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤;コロイド状二酸化ケイ素などの潤滑剤;スクロースもしくはサッカリンなどの甘味料;またはペパーミント、サリチル酸メチルもしくはオレンジフレーバリングなどの着香剤。
【0128】
注射用組成物は、一般に、注射用滅菌食塩水もしくはリン酸緩衝食塩水、または当業界で知られている他の注射用担体に基づく。上記のように、そのような組成物中の式Iのベンゾオキサゾールアセトニトリルは、一般に、微量成分であり、多くの場合、0.05から10重量%の範囲であり、残りは、注射用担体などである。
【0129】
上で説明した経口投与用または注射用組成物の成分は、単に代表例である。さらなる材料ならびに加工法などは、Remington’s Pharmaceutical Sciences,20th Edition,2000,Marck Publishing Company,Easton,PennsylvaniaのPart 5に記載されている。これは引用により本明細書に組み入れられる。
【0130】
本発明の化合物は、持続放出形で、または持続放出型薬物送達系から投与することもできる。代表的な持続放出材料の説明は、Remington’s Pharmaceutical Sciencesにもある。
【0131】
以下、幾つかの実施例によって本発明を説明する。それらの実施例は、本発明の範囲を限定するものとして見なされるようには解釈されない。
【0132】
以下の添付の実施例では、次の略語を用いる。min(分)、hr(時間)、g(グラム)、mmol(ミリモル)、m.p.(融点)、eq(当量)、mL(ミリリットル)、μL(マイクロリットル)、mL(ミリリットル)、ACN(アセトニトリル)、Boc(ブトキシカルボニル)、CDCl3(重水素化クロロホルム)、CsCO3(炭酸セシウム)、cHex(シクロヘキサン)、DCM(ジクロロメタン)、DIC(ジイソプロピルカルボジイミド)、DIPEA(ジイソプロピルアミン)、DMA(ジメチルアセトアミド)、DMAP(4−ジメチルアミノピリジン)、DMF(ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメチル−スルホキシド)、DMSO−d6(重水素化ジメチルスルホキシド)、EDC(1−(3−ジメチル−アミノ−プロピル)−3−エチルカルボジイミド)、Et3N(トリエチルアミン)、EtOAc(酢酸エチル)、EtOH(エタノール)、Et2O(ジエチルエーテル)、Fmoc(9−フルオレニル−メトキシカルボニル)、HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)、iPrOH(イソプロパノール)、K2CO3(炭酸カリウム)、LiH(水素化リチウム)、Mukayama試薬(ヨウ化1−メチル−2−クロロピリジニウム)、NaI(ヨウ化ナトリウム)、NaH(水素化ナトリウム)、NaHCO3(重炭酸ナトリウム)、NH4Cl(塩化アンモニウム)、nBuLi(nブチルリチウム)、Pd(PPh34(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム)、PTSA(p−トルエンスルホン酸)、TBTU(テトラフルオロホウ酸O−ベンゾトリアゾリル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム)、TEA(トリエチルアミン)、TFA(トリフルオロ−酢酸)、THF(テトラヒドロフラン)、TMOF(オルトギ酸トリメチル)、MgSO4(硫酸マグネシウム)、PetEther(石油エーテル)、rt(室温)。
【0133】
下記の実施例において提供するHPLC、NMRおよびMSデータは、次のように得た。HPLC:カラム Waters Symmetry C8 50×4.6mm、条件:MeCN/H2O、5から100%(8分)、最大プロット230〜400nm;質量スペクトル:PE−SCIEX API 150EX(APCIおよびESI)、LC/MSスペクトル:Waters ZMD(ES);1H NMR:Bruker DPX−300MHz。精製は、次のように行った。カラムPrep Nova−Pak(登録商標)HR C186μm 60Å、40×30mm(100mg以下)または40×300mm(1g以下)を装備したPreparative HPLC Water Prep LC 4000 System。精製は、全て、MeCN/H2O 0.09% TFAの勾配で行った。
【実施例】
【0134】
中間体1:3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロパン−1−アミン
工程−1:3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロパンニトリル
【化16】

1,2,4−トリアゾール(25g、0.362mol)およびアクリロニトリル(100mL、4w/v)の混合物を窒素下で16時間、80℃に加熱した。その反応混合物を減圧下で濃縮して、過剰のアクリロニトリルを除去することにより、41gの表題化合物を無色の液体として得た(93%)。それをさらに精製せずに次の工程で使用した。
【0135】
工程−2:3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロパン−1−アミン
【化17】

メタノール(300mL)中の3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロパンニトリル(25g、0.204mol)とラネーニッケル(5g、0.2w/w、湿潤)の混合物に、25%NH4OH水溶液(75mL)を添加した。上記反応混合物を加圧(75psiの水素)下で6時間にわたって水素化した。その後、触媒を濾過して除去し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をDCM(150mL)に吸収させ、その後、4回研和し、合わせた有機層を減圧下で濃縮して、22gの表題化合物を液体として得た(85%)。エーテル/メタノール(9.5/0.5)の混合物中、HClガスを使用して、上記化合物をその塩酸塩に転化させて、20gの生成物をその二塩酸塩として得た。
1H NMR(DMSO−d6)δ8.89(s,1H)、8.26(s,1H)、7.83(s,2H交換可能)、4.33(t,J=6.8Hz,2H)、2.85−2.74(m,2H)、2.13−2.03(m,2H)。
【0136】
中間体2:[2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)エチル]アミン
工程−1
2−[2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)エチル]−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
【化18】

0℃で乾燥DMF(300mL)中の1,2,4−トリアゾール(50g、0.724mol)の溶液に、水素化ナトリウム(38g、0.797mol、50%)を40分間にわたって少しずつ添加し、周囲温度で2時間攪拌した。上記反応混合物にDMF(200mL)中の2−(ブロモエチル)フタルイミド(183g、0.724mol)の溶液を45分間にわたって添加した。その反応混合物を窒素下で16時間、60℃に加熱し、室温に冷却した。その後、その反応混合物を過剰の水で希釈し、酢酸エチル(3×250mL)で抽出し、食塩水で洗浄し、乾燥させ、蒸発させて、残渣を得た。その残渣を、石油エーテル/EtOAc(9/1から6/4)を使用するクロマトグラフィーによって精製して、40g(85%)の表題化合物を固体として得た。
TLC−Pet/EtOAc(8/2)、Rf=0.55
【0137】
工程2
[2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)エチル]アミン・HCl
【化19】

室温でエタノール(450mL)中の2−[2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)エチル]−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(40g、0.165mol)の溶液にヒドラジン水化物(25g、0.495mol)を添加し、その反応混合物を加熱して10時間還流させた。反応混合物を冷却し、沈殿した固体を濾過して除去した。濾液を蒸発させて残渣を得、溶離剤としてクロロホルム/メタノール(9/1から6/4)を使用するクロマトグラフィーによって精製して、15gの遊離アミンを液体として得た。酢酸エチル中、HClガスを通すことにより、その遊離アミンをその塩酸塩に転化させて、15g(63%)の表題化合物をその二塩酸塩として得た。
TLC−CHCl3/MeOH(7/3)、Rf=0.3(遊離アミン)
【0138】
中間体3:1−(2’−アミノプロピル)ピラゾール
工程−1:3−(1H−ピラゾール−1−イル)プロパンニトリル
【化20】

ピラゾール(25g、0.367mol)とアクリロニトリル(100mL、4w/v)の混合物を窒素下で20時間、80℃に加熱した。その後、その反応混合物を減圧下で蒸発させて、過剰のアクリロニトリルを除去して、表題化合物(40g、90%)を無色の液体として得た。
TLC−CHCl3/MeOH(8/2)、Rf=0.5
【0139】
工程−2:3:1−(2’−アミノプロピル)ピラゾール・HCl
【化21】

メタノール(300mL)中の3−(1H−ピラゾール−1−イル)プロパンニトリル(25g、0.206mol)とラネーニッケル(5g、0.2w/w、湿潤)の混合物に、25%NH4OH溶液(75mL、水溶液)を添加した。上記反応混合物を75psiの水素圧下で8時間にわたって水素化した。その後、触媒を濾過して除去し、濾液を減圧下で蒸発させて残渣を得た。その残渣をCH2Cl2(150mL/4)と研和し、合わせた有機層を蒸発させて、表題化合物(22g、85%)を液体として得た。EtOAc/メタノール(9.5/0.5)の混合物中、HClガスを通すことにより、上記化合物をその塩酸塩に転化させて、20gの生成物をその二塩酸塩として得た。
TLC−CHCl3/MeOH(7/3)、Rf=0.35(遊離アミン)
【0140】
中間体4:1−(2’−アミノエチル)ピラゾール
工程−1:2−[2−(1H−ピラゾール−1−イル)エチル]−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
【化22】

0℃で乾燥DMF(200mL)中のピラゾール(25g、0.367mol)の溶液に水素化ナトリウム(19g、0.404mol、50%)を30分間にわたって少しずつ添加し、1時間、周囲温度で攪拌した。上記反応混合物にDMF(100mL)中の2−(ブロモメチル)フタルイミド(93g、0.367mol)を30分間にわたって添加した。この反応混合物を窒素下で12時間、60℃に加熱し、室温に冷却した。その後、反応混合物を過剰の水で希釈し、酢酸エチル(3×250mL)で抽出し、食塩水で洗浄し、乾燥させ、蒸発させて残渣を得た。その残渣を、石油エーテル/EtOAc(9/1から7/3)を使用するクロマトグラフィーによって精製して、14g(60%)の表題化合物を固体として得た。
TLC−Pet/EtOAc(8/2)、Rf=0.6
【0141】
工程−2:2−(1H−ピラゾール−1−イル)エタナミン
【化23】

室温でエタノール(150mL)中の2−[2−(1H−ピラゾール−1−イル)エチル]−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(13g、0.054mol)の溶液にヒドラジン水化物(5.5g、0.108mol)を添加し、その反応混合物を加熱して6時間還流させた。反応混合物を冷却し、沈殿した固体を濾過して除去した。濾液を蒸発させて、残渣を得、溶離剤としてクロロホルム/メタノール(9/1から6/4)を使用するクロマトグラフィーによって精製して、5g(78%)の表題化合物を液体として得た。
TLC−CHCl3/MeOH(7/3)、Rf=0.3
【0142】
中間体5:1,3−ベンゾオキサゾール−2−イルアセトニトリル
工程−1:2−シアノ−N−(2−ヒドロキシフェニル)アセトアミド
【化24】

2下、室温で乾燥DCM中のシアノ酢酸(17.1g、201mmol)の溶液に塩化オキサリル(26.7g、210mmol)および5滴の乾燥DMFを添加した。反応が直ぐに開始して、排ガスが発生し、それを放置して、室温で一晩攪拌した。HPLC分析は、ほんの少量の未反応ヒドロキシアニリンを示した。250mLの1N HClの添加により反応を停止させ、10分間攪拌した。固体を濾過し、50mLのDCM、50mLのH2O、そして50mLのDCMで洗浄し、2時間、空気乾燥させることによって、22.8g(71%)の2−シアノ−N−(2−ヒドロキシフェニル)アセトアミドを得た。それをさらに精製せずに次の工程で使用した。
【0143】
工程−2:1,3−ベンゾオキサゾール−2−イルアセトニトリル
【化25】

2下、500mLのトルエン中の2−シアノ−N−(2−ヒドロキシフェニル)アセトアミド(22.50g、127mmol)の懸濁液にPTSA(2.2g、12.7mmol)を添加し、5時間、Dean−Starkフラスコで、還流させながら加熱した。その反応物を60℃に冷却し、塩基性アルミナのパッドを用いて濾過した。そのアルミナを2×250mLのトルエンで洗浄し、濾液を50mLに濃縮した。これを100mLのヘキサンで希釈し、0℃に冷却した。その後、それを一晩放置した。固体を濾過し、1×50mLのヘキサン中10%のトルエンで洗浄して、9.75g(48%)の表題化合物を淡褐色の固体として得た。
LC(最大プロット):99%、Rt:1.82分。
1H−NMR(DMSO−d6)δ7.85−7.70(m,2H)、7.52−7.35(m,2H)、4.69(s,2H)
LC(最大プロット):99%、Rt:1.82分。
【0144】
中間体6:4−(3−アミノプロピル)モルフィン−3−オン・塩酸塩
工程−1:3−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]プロパンニトリル
【化26】

エタノールアミン(50g、0.819mol)とアクリロニトリル(43.4g、0.0819mol)の混合物を12時間、50℃まで加熱した。その後、その反応混合物を減圧下で蒸発させて、表題化合物(94g、99%)を得た。それをさらに精製せずに次の工程で使用した。
GC純度−>96%
TLC−CHCl3/MeOH(8.5/1.5)、Rf=0.3
【0145】
工程−2:2−クロロ−N−(2−シアノエチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)アセトアミド
【化27】

0℃で乾燥ジクロロメタン(750mL)中の3−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]プロパンニトリル(50g、0.435mol)の溶液に塩化クロロアセチル(59g、0.526mol)を窒素下で30分間にわたって滴下した。その反応混合物を室温で6時間攪拌し、ほぼ蒸発乾固させた。残渣を、溶離剤として石油エーテル/酢酸エチル(8/2)を使用するクロマトグラフィーによって精製して、50g(60%)の表題化合物を液体として得た。
TLC−CHCl3/MeOH(8.5/1.5)、Rf=0.6
【0146】
工程−3:3−(3−オキソモルホリン−4−イル)プロパンニトリル
【化28】

窒素下、0℃で乾燥t−ブチルアルコール(500mL)中の2−クロロ−N−(2−シアノエチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)アセトアミド(40g、0.209mol)の溶液にカリウムt−ブトキシド(23.5g、0.2209mol)を添加した。その反応混合物を12時間還流させ、冷却し、減圧下で蒸発乾固させた。残渣を冷水(500mL)で希釈し、その生成物を酢酸エチル(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、乾燥させ、ほぼ蒸発乾固させた。残渣を、溶離剤としてクロロホルム/メタノール(9/1)を使用するクロマトグラフィーによって精製して、25g(78%)の表題化合物を固体として得た。
TLC−CHCl3/MeOH(8.5/1.5)、Rf=0.8
【0147】
工程−4:4−(3−アミノプロピル)モルホリン−3−オン・塩酸塩
【化29】

メタノール(300mL)中の3−(3−オキソモルホリン−4−イル)プロパンニトリル(25g、0.162mol)の溶液に、水酸化アンモニウム(75mL、25%水溶液)を添加し、続いてRa−Ni(5g、湿潤)を添加し、その反応混合物を加圧(50psiの水素)下で8時間水素化した。その後、触媒を濾過して除去し、濾液を減圧下で濃縮して、表題化合物を得た。エーテル中、HClガスを通すことによって、上記化合物をその塩酸塩に転化させて、24g(77%)の表題化合物を固体として得た。
TLC−CHCl3/MeOH(8.5/1.5)、Rf=0.2(遊離アミン)
【0148】
中間体7:4−(3−アミノプロピル)モルホリン−3,5−ジオン・HCl
工程−1:カルバミン酸t−ブチル−3−アミノプロピル
【化30】

0℃で乾燥THF(1L)中の1,3−ジアミノプロパン(100g、1.34mol)の溶液にBoc−無水物(98g、0.45mol)を添加した。その反応混合物をN2下、室温で、24時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(2L)に吸収させ、食塩水(3×250mL)で洗浄し、その後、乾燥させ、濃縮した。その粗生成物をクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノールおよびメタノール)によって精製して、カルバミン酸t−ブチル−3−アミノプロピル(65g、82%)を得た。
TLC、クロロホルム/メタノール、9.5:0.5、Rf=0.2
【0149】
工程−2:カルバミン酸t−ブチル−3−(3,5−ジオキソモルホリン−4−イル)プロピル
【化31】

ジメチルアセトアミド(300mL)中の無水ジグリコール酸(22g、0.188mol)、カルバミン酸t−ブチル−3−アミノプロピル(65g、0.377mol)およびN−メチルモルホリン(21mL、0.188mol)の混合物を48時間、120℃まで加熱した。その反応混合物を室温に冷却した。過剰の酢酸エチル(1.5L)を添加し、食塩水(5×150mL)で洗浄し、その後、乾燥させ、減圧下で濃縮した。その粗製物をクロマトグラフィー(クロロホルム中、15%の酢酸エチル)によって精製して、表題化合物(15g、30%)を得た。
TLC、クロロホルム/メタノール、9:1、Rf=0.8
【0150】
工程−3:4−(3−アミノプロピル)モルホリン−3,5−ジオン・HCl
【化32】

乾燥エーテル(150mL)中のカルバミン酸t−ブチル−3−(3,5−ジオキソモルホリン−4−イル)プロピル(15g)の溶液に、0℃で乾燥HCl(g)で飽和させたジエチルエーテルの溶液(300mL)を添加した。その反応混合物を放置して、ゆっくりと室温に温めた。得られた沈殿を濾過して除去し、冷エーテルで洗浄し、その後、真空下で乾燥させて、表題化合物(11g、94%)を得た。
TLC、クロロホルム/メタノール、9:1、Rf=0.05
【0151】
手順A
実施例1:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリル
【化33】

THF(300.00mL)中の水素化ナトリウム(8.27g、0.19mol)の懸濁液に、0℃でTHF(300.00mL)中の1,3−ベンゾオキサゾール−2−イルアセトニトリル(10g、0.063mol)の溶液を一滴ずつ添加した。その混合物を0℃で1時間攪拌した。その後、2,4−ジクロロピリミジン(10.36g、0.07mol)を少しずつ添加し、その反応物を室温で一晩攪拌した。0℃の水(100mL)を添加することにより反応を停止させ、その溶液を蒸発させた。THFを蒸発させ、生じた水性相を5NのHClで酸性化した。4℃で3時間後、固体を濾過して除去し、中性pHになるまで水で洗浄し、その後、ペンタンで洗浄して、油を除去した。その赤色の固体を真空下、40℃で乾燥させて、16g(97%)の表題化合物を得た。
HPLC(最大プロット)75%、Rt=3.33分。
1H−NMR(MeOD):d:7.80−7.67(m,2H)、7.40−7.22(m,2H)、7.13−6.92(m,2H)
【0152】
実施例2:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリル
【化34】

手順Aにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、THF中、NaHの存在下、1,3−ベンゾオキサゾール−2−イルアセトニトリルおよび6−メチル−2,4−ジクロロピリミジンから表題化合物を得た(94%)。
+(ES):285.22;LC(215nm):71%、Rt:1.41分
【0153】
実施例3:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(6−クロロピリミジン−4−イル)アセトニトリル
【化35】

手順Aにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、THF中、NaHの存在下、1,3−ベンゾオキサゾール−2−イルアセトニトリルおよび6,4−ジクロロピリミジンから表題化合物を得た(98%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ13.46(br s,1H 交換可能)、8.72(s,1H)、7.70(d,J=7.5Hz,1H)、7.60(d,J=7.6Hz,1H)、7.39−7.29(m,2H)、7.18(br s,1H)
-(ES):271.2;M+(ES):269.2;HPLC(最大プロット)99.83%;Rt:3.50分。
【0154】
実施例4:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−5−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリル
【化36】

手順Aにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、THF中、NaHの存在下、1,3−ベンゾオキサゾール−2−イルアセトニトリルおよび5−メチル−2,4−ジクロロピリミジンから表題化合物を得た(99%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ12.68(br s,1H 交換可能)、8.26(s,1H)、7.69(d,J=7.9Hz,1H)、7.61(d,J=7.5Hz,1H)、7.40−7.29(m,2H)、2.41(s,3H)
-(ES):283.1;M+(ES):285.2;HPLC(最大プロット)96.41%;Rt:3.46分。
【0155】
手順B
実施例5:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(2−オキソピロリジン−1−イル)プロピル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
【化37】

EtOH中の1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリル(243mg、0.81mmol)の溶液にアミン(0.23mL、1.62mmol)およびトリエチルアミン(0.375mL、1.62mmol)を添加し、その溶液をマイクロ波装置において高吸収で4分間、155℃まで加熱した。分析は、反応の完了を示した。形成された黄色の沈殿を濾過して除去し、水(×3)で洗浄し、その後、真空下、40℃で乾燥させた。
【0156】
固体をDCMに吸収させ、それにTFAを添加した。エーテルを過剰に添加し、得られた沈殿を濾過して除去し、エーテル(3×)で洗浄し、その後、真空下40℃で一晩乾燥させることによって、240mg(60%)の表題化合物を黄色の粉末として得た。
HPLC(最大プロット)99.8%、rt=2.46分、LCMS(ES+):377.26、
1H−NMR(DMSO)7.93−7.23(m,6H)、3.38−3.27(m,6H)、2.23−2.18(m,2H)、1.94−1.77(m,4H)。
【0157】
実施例6:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(1H−ピラゾール−1−イル)プロピル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
【化38】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH中、155℃で、5分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび[3−(1H−ピラゾール−1−イル)プロピル]アミンから表題化合物を得た(74%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ12.87−8.62(brs,1H)、8.00−6.20(m,8H)、6.14(s,1H)、4.20−4.00(m,2H)、3.50−3.10(m,2H)、2.25−2.1.80(m,2H)。
-(ES):358.37;M+(ES):360.35;HPLC(最大プロット)98%;Rt:2.65分。
【0158】
実施例7:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)エチル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
【化39】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH中、155℃で、5分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび[2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)エチル]アミンから表題化合物を得た(74%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ12.98−11.18(br s,1H)、8.53(s,1H)、8.15−7.00(m,8H)、6.41(d,J=5.5Hz,0.4H)、4.53−4.42(m,2H)、3.85−3.68(m,2H)。
-(ES):345.34;M+(ES):347.34;HPLC(最大プロット)98%;Rt:2.14分。
【0159】
実施例8:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[2−(1H−ピラゾール−1−イル)エチル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
【化40】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH中、155℃で、5分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび[2−(1H−ピラゾール−1−イル)エチル]アミンから表題化合物を得た(74%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ13.01−11.22(brs,1H)、8.00−6.20(m,9H)、4.60−4.20(m,2H)、4.00−3.60(m,2H)。
-(ES):344.39;M+(ES):346.36;HPLC(最大プロット)98%;Rt:2.58分。
【0160】
実施例9:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(2−ピリジン−3−イルエチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
【化41】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH中、155℃で、5分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび3−(2−アミノエチル)ピリジンから表題化合物を得た(51%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ11.28(br s,1H)、8.79(m,1H)、8.71−8.69(m,1H)、8.38−8.30(m,1H)、7.84−7.73(m,2H)、7.67−7.74(m,3H)、7.34−7.14(m,2H)、3.72−3.63(m,2H)、3.11−3.07(m,2H)。
-(ES):355.26;M+(ES):357.26;HPLC(最大プロット)99.7%;Rt:1.93分。
【0161】
実施例10:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(シクロプロピルアミノ)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
【化42】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH中、155℃で、5分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよびシクロプロピルアミンから表題化合物を得た(74%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ13.89−11.2(br s,1H)、8.90(s,1H)、8.50−7.0(m,8H)、6.38(d,J=5.3Hz,1H)、3.00−2.75(m,1H)、1.23−0.60(m,4H)。
-(ES):290.34;M+(ES):292.37;HPLC(最大プロット)99%;Rt:2.53分。
【0162】
実施例11:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
【化43】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH中、155℃で、5分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび[3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]アミンから表題化合物を得た(74%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ13.01−11.17(br s,1H)、8.80−620(m,8H)、4.80−4.00(m,2H)3.60−3.20(m,2H)、2.30−2.00(m,2H)。
-(ES):359.37;M+(ES):361.33;HPLC(最大プロット)98%;Rt:2.22分。
【0163】
実施例12:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(6−{[3−(3−オキソ−4−モルホリニル)プロピル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化44】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH中、155℃で、20分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(6−クロロピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび4−(3−アミノプロピル)モルホリン−3−オン・HClから表題化合物を得た(13%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 13.37−13.27(m,1H)、8.56−8.44(m,1H)、8.24−8.11(m,1H)、7.56−7.43(m,2H)、7.26−7.12(m,2H)、6.14−5.74(m,1H)、4.01(s,2H)、3.85−3.78(m,2H)、3.45−3.27(m,6H)、1.90−1.75(m,2H)
-(ES):391.2;M+(ES):393.2;HPLC(最大プロット)93.59%;Rt:2.80分。
【0164】
実施例13:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(5−メチル−2−{[3−(1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イル)プロピル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化45】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH/iPrOH 1:1中、155℃で、10分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−5−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロパン−1−アミン・HClから表題化合物を得た(48%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 13.91(br s,1H 交換可能)、8.57(s,1H)、8.47(br s,1H 交換可能)、7.99(s,1H)、7.76(s,1H)、7.68(d,J=7.9Hz,1H)、7.59(d,J=7.2Hz,1H)、7.39−7.26(m,2H)、4.30(t,J=6.8Hz,2H)、3.38−3.37(m,2H)、2.34(s,3H)、2.15(quint.,J=6.8Hz,2H)
-(ES):373.3;M+(ES):375.3;HPLC(最大プロット)93.3%;Rt:2.33分。
【0165】
実施例14:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(5−メチル−2−{[3−(3−オキソ−4−モルホリニル)プロピル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化46】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH/iPrOH 1:1中、155℃で、10分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−5−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび4−(3−アミノプロピル)モルホリン−3−オン・HClから表題化合物を得た(37%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 13.85(br s,1H)、8.39 br s,1H)、7.76(s,1H)、7.68(d,J=7.6Hz,2H)、7.62(d,J=7.2Hz,2H)、4(s,2H)、3.80(m,2H)、3.46−3.33(m,6H)、2.34(s,3H)、1.86(m,2H)
-(ES):405.3;M+(ES):407.3;HPLC(最大プロット)98.6%;Rt:2.44分。
【0166】
実施例15:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(3−オキソ−4−モルホリニル)プロピル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化47】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH中、155℃で、15分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−4−ピリミジニル)エタンニトリルおよび4−(3−アミノプロピル)モルホリン−3−オン・HClから表題化合物を得た(14%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 11.40−11.10(s,1H)、8.80−6.20(m,7H)、4.02(s,2H)、3.90−3.75(m,2H)、3.55−3.25(m,6H)、1.95−1.75(m,2H)
-(ES):391;M+(ES):393;HPLC(最大プロット)91.47%;Rt:2.33分。
【0167】
実施例16:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[(2,2−ジメチル−4−オキソ−4H−1,3−ベンゾジオキシン−6−イル)メチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化48】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH中、155℃で、6分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−4−ピリミジニル)エタンニトリルおよび6−(アミノメチル)−2,2−ジメチル−4H−1,3−ベンゾジオキシン・酢酸塩から表題化合物を得た(45%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 11.40−11.20(br s,1H)、9.20−6.20(m,10H)、4.70−4.50(m,2H)、1.67(s,6H)
-(ES):440.3;M+(ES):442.3;HPLC(最大プロット)89.60%;Rt:3.22分。
【0168】
実施例17:5−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−2−(2−メトキシ−2−オキソエトキシ)安息香酸メチル
【化49】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、MeOH中、155℃で、6分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−4−ピリミジニル)エタンニトリルおよび5−(アミノメチル)−2−(2−メトキシ−2−オキソエトキシ)安息香酸メチル・酢酸塩から表題化合物を得た(21%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 11.30−11−10(br s,1H)、9.20−6.20(m,10H)、4.86(s,2H)、4.65−4.45(m,2H)、3.78(s,3H)、3.67(s,3H)
-(ES):486.3;M+(ES):488.4;HPLC(最大プロット)98.62%;Rt:2.98分。
【0169】
実施例18:N−[3−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)プロピル]−2−エトキシ−N−グリコロイルアセトアミド
【化50】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH中、155℃で、16分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−4−ピリミジニル)エタンニトリルおよび4−(3−アミノプロピル)モルホリン−3,5−ジオンから表題化合物を得た(10%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 11.40−11.00(br s,1H)、8.90−6.02(m,7H)、4.18(s,2H)、4.10(q,J=7.2Hz,2H)、3.96(s,2H)、3.60−310(m,4H)、1.90−1−60(m,3H)、1.18(t,J=7.2Hz Hz,3H)
-(ES):451.4;M+(ES):453.5;HPLC(最大プロット)97.10%;Rt:2.63分。
【0170】
実施例19:4−[2−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)エチル]安息香酸メチル
【化51】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、MeOH中、155℃で、5分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−4−ピリミジニル)エタンニトリルおよび4−(2−アミノエチル)安息香酸メチル・HClから表題化合物を得た(20%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 11.30.11.00(br s,1H)、9.10−6.2(m,11H)、3.82(s,3H)、3.70−3.50(m,2H)、3.15−2.90(m,2H)
-(ES):412;M+(ES):414;HPLC(最大プロット)91.52%;Rt:3.20分。
【0171】
実施例20:4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]安息香酸メチル
【化52】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、MeOH中、155℃で、5分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−5−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび4−(アミノメチル)安息香酸メチル・HClから表題化合物を得た(75%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ:8.98(s 交換可能,1H)、7.94(d,J=8.3Hz,2H)、7.76(s,1H)、7.67(d,J=7.9Hz,1H)、7.56−7.50(m,3H)、7.38−7.25(m,2H)、4.71−4.70(br d,2H)、3.82(s,3H)、2.34(s,3H)
-(ES):412.1;M+(ES):414.1;HPLC(最大プロット)94.89%;Rt:3.29分。
【0172】
実施例21:{4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]フェノキシ}酢酸メチル
【化53】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、MeOH中、155℃で、10分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−4−ピリミジニル)エタンニトリルおよび[4−(アミノメチル)フェノキシ]酢酸メチル・酢酸塩から表題化合物を得た(31%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 11.10−11.05(br s,1H)、9.20−6.20(m,11H)、4.77(s,2H)、4.60−4.40(m,2H)、3.68(s,3H)
-(ES):428.2;M+(ES):430.2;HPLC(最大プロット)82.00%;Rt:3.02分。
【0173】
実施例22:5−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−2−チオフェンカルボン酸メチル
【化54】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、MeOH中、155℃で、10分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−4−ピリミジニル)エタンニトリルおよび5−(アミノエチル)チオフェン−2−カルボン酸メチル・HClから表題化合物を得た(39%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ:11.50−11.40(br s,1H)、9.50−6.20(m,9H)、4.95−4.83(m,2H)、3.87(s,3H)
-(ES):404.1;M+(ES):406.1;HPLC(最大プロット)96.91%;Rt:3.07分。
【0174】
実施例23:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−({3−[4−(1−ピペリジニルスルホニル)フェニル]プロピル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
【化55】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH中、155℃で、5分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−4−ピリミジニル)エタンニトリルおよび3−[4−(ピペリジン−1−スルホニル)−フェニル]−プロピルアミン・HClから表題化合物を得た(55%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 11.10−11.06(br s,1H)、9.00−6.20(m,11H)、3.50−3.25(m,2H)、2.90−2.70(m,6H)、2.05−1.85(m,2H)、1.60−1.45(m,4H)、1.40−1.25(m,2H)
-(ES):515.2;M+(ES):517.2;HPLC(最大プロット)97.68%;Rt:3.59分。
【0175】
実施例24:4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−5−メチル−2−フロン酸エチル
【化56】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH中、155℃で、10分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−4−ピリミジニル)エタンニトリルおよび4−アミノメチル−5−メチルフラン−2−カルボン酸エチルエステルから表題化合物を得た(27%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 11.20−11.10(br s,1H)、9.20−6.20(m,8H)、4.50−4.30(m,2H)、4.22(q J=6.8Hz;J=7.1Hz,2H)、2.41(s,3H)、1.24(t,J=J=6.8Hz,J=7.1Hz,3H)
-(ES):416.2;M+(ES):418.1;HPLC(最大プロット)97.23%;Rt:3.21分。
【0176】
実施例25:4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−1−ピペリジンカルボン酸t−ブチル
【化57】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、MeOH中、155℃で、10分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−5−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリル(100.00mg;0.35mmol)および4−(アミノメチル)−N−boc−ピペリジン(150.90mg;0.70mmol)から表題化合物を得た(84%)。
HPLC(最大プロット)3.51%;Rt:3.51分。
【0177】
実施例26:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(1−ピペリジニルスルホニル)ベンジル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化58】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH中、155℃で、10分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−4−ピリミジニル)エタンニトリルおよび3−(ピペリジン−1−スルホニル)−ベンジルアミン・HClから表題化合物を得た(57%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 11.50−11.20(br s,1H)、9.20−6.20(m,11H)、4.90−4.50(m,2H)、2.90−2.60(m,4H)、1.60−1.00(m,6H)
-(ES):487.1;M+(ES):489.2;HPLC(最大プロット)91.09%;Rt:3.42分。
【0178】
実施例27:4−[2−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)エチル]安息香酸メチル
【化59】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、MeOH中、155℃で、5分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−5−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび4−(2−アミノエチル)安息香酸メチル・HClから表題化合物を得た(33%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 13.99(s,1H)、8.46(br t,1H)、7.88(d,J=7.9Hz,2H)、7.78(s,1H)、7.67−7.64(m,1H)、7.44−7.41(m,3H)、7.33−7.23(m,2H)、3.83(s,3H)、3.66−3.64(m,2H)、3.05−3.00(m,2H)、2.34(s,3H)
-(ES):426.2;M+(ES):428.2;HPLC(最大プロット)89.06%;Rt:3.35分。
【0179】
実施例28:4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチル
【化60】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、MeOH中、155℃で、6分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−4−ピリミジニル)エタンニトリルおよび4−アミノ酪酸メチル・HClから表題化合物を得た(79%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 12.93−11.1(m,1H)、8.67−6.35(m,7H)、3.58(s,3H)、3.40−3.29(m,2H)、2.44−2.36(m,2H)、1.90−1.81(m,2H)
-(ES):350.2;M+(ES):352.3;HPLC(最大プロット)81.61%;Rt:2.55分。
【0180】
実施例29:(2−アミノ−4−ピリミジニル)(1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン)エタンニトリル
【化61】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、iPrOH中、30分間、160℃で、(2−アミノ−4−ピリミジニル)(1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン)エタンニトリル(245.00mg;0.91mmol)および水酸化アンモニウム(0.70mL;18.15mmol)から表題化合物を得た(87%)。
1H NMR(CDCl3)δ 7.73(d,J=6.03Hz,1H)、7.45−7.41(m,2H)、7.22−7.16(m,2H)、6.59(d,J=6.03Hz,1H)、5.24(s,2H)
-(ES):250.2;M+(ES):252.2;HPLC(最大プロット)83.56%;Rt:2.08分。
【0181】
実施例30:4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]安息香酸メチル
【化62】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、MeOH中、155℃で、5分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−4−ピリミジニル)エタンニトリルおよび4−(3−アミノメチル)安息香酸メチル・HClから表題化合物を得た(83%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 13.5−6.0(m,12H)、4.90−4.50(m,2H)、3.83(s,3H)
-(ES):398.1;M+(ES):399.8;HPLC(最大プロット)96.37%;Rt:3.21分。
【0182】
実施例31:4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−1−ピペリジンカルボン酸t−ブチル
【化63】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH中、155℃で、5分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−4−ピリミジニル)エタンニトリルおよび4−(3−アミノメチル)−1−N−Boc−ピペリジンから表題化合物を得た(86%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 12.87−10.98(m,1H)、8.73−6.35(m,7H)、3.96−3.92(m,2H)、3.31−3.20(m,1H)、2.78−2.59(m,2H)、1.87−1.65(m,3H)、1.38(s,9H)、1.16−1.03(m,3H)
-(ES):447.1;M+(ES):449.1;HPLC(最大プロット)99.63%;Rt:3.39分。
【0183】
実施例32:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル
【化64】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH中、155℃で、5分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−4−ピリミジニル)エタンニトリルおよびエタノールアミンから表題化合物を得た(82%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 12.97−10.99(m,1H)、8.79−6.35(m,7H)、4.91(s,1H)、3.58(s,2H)、3.44−3.38(s,2H)
HPLC(最大プロット)97.5%;Rt:2.08分。
【0184】
実施例33:4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチル
【化65】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、MeOH中、155℃で、12分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−5−メチル−4−ピリミジニル)エタンニトリルおよび4−アミノ酪酸メチル・HClから表題化合物を得た(84%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 7.8−7(m,6H)、3.57(s,3H)、3.5−3.35(m,2H)、2.47−2.37(m,2H)、2.33(s,3H)、1.95−1.80(m,2H)
-(ES):364.1;M+(ES):366.1;HPLC(最大プロット)84%;Rt:2.70分。
【0185】
実施例34:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(4−メチル−2−オキソ−1−ピペラジニル)プロピル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化66】

手順Bにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、EtOH中、155℃で、4×10分間、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−4−ピリミジニル)エタンニトリルおよび1−(3−アミノ−プロピル)−4−メチル−ピペラジ−2−オン・HClから表題化合物を得た(13.4%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 14.00−6.45(m,8H)、3.87(s,2H)、3.57−3.36(m,8H)、2.86(s,3H)、1.82(s,2H)
-(ES):404.3;M+(ES):406.3;HPLC(最大プロット)99.9%;Rt:1.86分。
【0186】
一般手順C
10mgの構成単位を0.3mLのDMAに溶解した。その後、DMA(0.3mL)に溶解したEt3N(4当量)およびアミン(4当量)をその反応混合物に添加し、そのプレートを封止し、次のようにマイクロ波装置(Mars 5)内で加熱した。一度に2枚のプレートを4分間、300ワットで加熱し、その後、10分間放置して冷却した。これを4回繰り返した。その後、これらの反応混合物を2mLプレートに移し、Genevacで溶媒を除去した。処理:次に、1mLの水/CH3COOH(2%)を添加し、プレートを3時間00振盪した。Zymarkを使用して水性層を除去し、固体を残した。この固体を水(2×)でさらに洗浄した。1mLのMeOH/TFA(20%)をプレートに添加し、それらを室温で48時間振盪し、Lissyを使用して上清を回収した。分析用プレートを作り、Genevacで溶媒を除去した。
【0187】
実施例35:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(2−ピリジン−2−イルエチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
【化67】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび2−(2−アミノエチル)ピリジンから表題化合物を得た。
+(ES):357.2;LC(215nm):64%、Rt:1.38分
【0188】
実施例36:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(イソプロピルアミノ)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
【化68】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよびイソプロピルアミンから表題化合物を得た。
+(ES):294.2;LC(215nm):61%、Rt:1.54分
【0189】
実施例37:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(2,3−ジメチルシクロヘキシル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
【化69】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび(2,3−ジメチルシクロヘキシル)アミンから表題化合物を得た。
+(ES):362.2;LC(215nm):52%、Rt:1.82分
【0190】
実施例38:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(1−メチルブチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
【化70】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび(1−メチルブチル)アミンから表題化合物を得た。
+(ES):322.2;LC(215nm):66%、Rt:1.76分
【0191】
実施例39:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(ピリジン−2−イルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
【化71】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび(ピリジン−2−イルメチル)アミンから表題化合物を得た。
+(ES):343.2;LC(215nm):90%、Rt:1.49分
【0192】
実施例40:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(3−ブトキシプロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
【化72】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび(3−ブトキシプロピル)アミンから表題化合物を得た。
+(ES):366.3;LC(215nm):75.5%、Rt:1.73分
【0193】
実施例41:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(ピリジン−3−イルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
【化73】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび(ピリジン−3−イルメチル)アミンから表題化合物を得た。
+(ES):343.2;LC(215nm):82%、Rt:1.41分
【0194】
実施例42:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(3−イソプロポキシプロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
【化74】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび(3−イソプロポキシプロピル)アミンから表題化合物を得た。
+(ES):352.2;LC(215nm):76%、Rt:1.71分
【0195】
実施例43:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(1−エチルプロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
【化75】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび(1−エチルプロピル)アミンから表題化合物を得た。
+(ES):322.2;LC(215nm):39%、Rt:1.67分
【0196】
実施例44:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[エチル(イソプロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
【化76】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよびN−エチルプロパン−2−アミンから表題化合物を得た。
+(ES):322.2;LC(215nm):30%、Rt:1.89分
【0197】
実施例45:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
【化77】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよびシクロペンチルアミンから表題化合物を得た。
+(ES):320.2;LC(215nm):41.5%、Rt:1.64分
【0198】
実施例46:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
【化78】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよびシクロヘキシルアミンから表題化合物を得た。
+(ES):334.2;LC(215nm):34%、Rt:1.77分
【0199】
実施例47:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(6−メチル−2−{[3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
【化79】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび[3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]アミンから表題化合物を得た。
+(ES):375.3;LC(215nm):56.5%、Rt:1.56分
【0200】
実施例48:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(シクロペンチルアミノ)−6−メチルピリミジン−4−イル]アセトニトリル
【化80】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよびシクロペンチルアミンから表題化合物を得た。
+(ES):334.2;LC(215nm):44%、Rt:1.72分
【0201】
実施例49:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[6−(4−エチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
【化81】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよび1−エチルピペラジンから表題化合物を得た。
+(ES):349.3;LC(215nm):34.5%、Rt:1.62分
【0202】
実施例50:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(シクロヘキシルアミノ)−6−メチルピリミジン−4−イル]アセトニトリル
【化82】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよびシクロヘキシルアミンから表題化合物を得た。
+(ES):348.2;LC(215nm):51%、Rt:1.79分
【0203】
実施例51:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[ベンジル(イソプロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
【化83】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよびN−ベンジルプロパン−2−アミンから表題化合物を得た。
+(ES):384.2;LC(215nm):35%、Rt:2.05分
【0204】
実施例52:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[6−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
【化84】

手順Cにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、DMA中、トリエチルアミンの存在下で、1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)アセトニトリルおよびシクロペンチルアミンから表題化合物を得た。
+(ES):320.2;LC(215nm):35%、Rt:1.94分。
【0205】
手順D
実施例53:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化85】

ニートの1−メチルピペラジン(2mL)中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチル(200.00mg、0.57mmol)の懸濁液をマイクロ波装置において正常吸収で20分間、150℃まで加熱した。その混合物を蒸発乾固させた。残渣をエーテル/EtOH 9:1に吸収させた。生じた沈殿を濾過して除去し、エーテルで洗浄し、その後、真空下、40℃で乾燥させた。残渣をDCMに吸収させて、それにTFAを添加した。エーテルを過剰に添加し、得られた沈殿を濾過して除去し、エーテル(3×)で洗浄し、その後、真空下、40℃で乾燥させた。この固体を分取HPLCによって精製して、凍結乾燥後、固体を得た。その後、それをMeOH中で可溶化し、減圧下で蒸発させて、表題化合物を黄色の固体として得た(35%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 12.96−11.39(m,1H)、9.87−8.75(m,1H)、7.92−6.26(m,5H)、4.55−4.35(m,2H)、4.15−4.00(m,2H)、3.50−3.25(m,4H)、3.08−2.85(m,2H)、2.79(s,3H)、2.55−2.40(m,2H)、1.90−1.75(m,2H)
-(ES):418.1;M+(ES):419.9;HPLC(最大プロット)100%;Rt:1.97分。
【0206】
実施例54:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(4−モルホリニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化86】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、20分間、150℃で、ニートのモルホリン中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルメチルから、表題化合物を得た(67%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ 7.74(d,J=6.1Hz,1H)、7.39−7.30(m,2H)、7.25−7.00(m,3H)、3.70−3.52(m,8H)、3.50−3.40(m,2H)、2.60−2.48(m,2H)、2.20−1.87(m,2H)。
-(ES):405.4;M+(ES):407.2;HPLC(最大プロット)95%;Rt:2.51分。
【0207】
実施例55:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−オキソ−4−(1−ピペリジニル)ブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化87】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、20分間、150℃で、ニートのピペリジン中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルメチルから、表題化合物を得た(53%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ 7.75(d,J=6.0Hz,1H)、7.40−7.31(m,2H)、7.22−7.00(m,3H)、3.63−3.40(m,6H)、2.60−2.48(m,2H)、2.05−1.88(m,2H)、1.75−1.45(m,6H)
-(ES):403.2;M+(ES):405.3;HPLC(最大プロット)98%;Rt:2.99分。
【0208】
実施例56:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−({4−[4−(2−メトキシエチル)−1−ピペラジニル]−4−オキソブチル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
【化88】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、20分間、150℃で、ニートの1−(2−メトキシエチル)−ピペラジン中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルから、表題化合物を得た(48%)。
1H NMR(MeOD)δ:8.00−7.78(br s,1H)、7.75−7.55(m,2H)、7.55−7.35(m,2H)、6.9−6.65(m,1H)、4−3.62(m,2H)、3.62−3.05(m,28H)、2.78−2.48(t,2H)、2.21−1.83(q,2H)。
-(ES):462.3;M+(ES):464.4;HPLC(最大プロット)95.8%;Rt:199分。
【0209】
実施例57:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化89】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、20分間、150℃で、THF(1mL)中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルおよび1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン(13.7当量)から、表題化合物を得た(55%)。
1H NMR(MeOD)δ 7.75(d,J=6.0Hz,1H)、7.40−7.32(m,2H)、7.22−7.12(m,2H)、7.10−7.00(m,1H)、3.97(s,4H)、3.75−3.57(m,4H)、3.50−3.40(m,2H)、2.62−2.52(m,2H)、2.22−1.85(m,2H)、1.75−1.60(m,4H)。
-(ES):461.4;M+(ES):463.3;HPLC(最大プロット)98.9%;Rt:2.74分。
【0210】
実施例58:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−オキソ−4−(1−ピペラジニル)ブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化90】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、20分間、150℃で、THF(3mL)中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルおよびピペラジン(10当量)から、表題化合物を得た(20%)。
1H NMR(MeOD)δ 8.1−7.8(s,1H)、7.8−7.6(m,2H)、7.58−7.37(m,2H)、6.95−6.66(s,1H)、4−3.8(m,4H)、3.7−3.5(m,2H)、3.4−3.23(m,4H)、2.74−2.65(t,2H)、2.17−2.04(m,2H)。
-(ES):404.2;M+(ES):406.2;HPLC(最大プロット)98.4%;Rt:1.89分。
【0211】
実施例59:4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)−N,N−ビス(2−メトキシエチル)ブタンアミド
【化91】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、4×20分間、150℃で、ニートのビス(2−メトキシエチル)アミン中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルから、表題化合物を得た(12%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:7.88(s,1H)、7.75−7.55(m,2H)、7.55−7.30(m,2H)、6.85−6.60(s,1H)、3.70−3.40(m,10H)、2.68−2.64(t,J=6.8Hz,2H)、2.05−1.96(q,J=6.8Hz,2H)
-(ES):451.2;M+(ES):453.1;HPLC(最大プロット)99.4%;Rt:2.71分。
【0212】
実施例60:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化92】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、3×15分間、140℃で、THF(3mL)中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルおよび4−ヒドロキシピペリジン(5当量)から、表題化合物を得た(36%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ 8−7.3(m,5H)、6.75(s,1H)、4.20−4(m,1H)、3.90−3.76(m,2H)、3.60−3.40(m,2H)、3.26−3.12(m,2H)、2.62−2.58(t,J=6.8Hz,2H)、2.10−1.95(q,2H)、1.95−1.75(m,2H)、1.60−1.35(m,2H)
-(ES):419.2;M+(ES):421.3;HPLC(最大プロット)99%;Rt:2.32分。
【0213】
実施例61:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(4−イソプロピル−1−ピペラジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化93】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、20分間、150℃で、ニートの1−イソプロピル−ピペラジン中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルから、表題化合物を得た(27%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:8−7.2(m,5H)、6.6−6.8(m,1H)、4.4−4.1(m,1H)、3.8−3.4(m,6H)、3.4−2.9(m,4H)、2.8−2.55(m,2H)、2.15−2.00(m,2H)、1.41−1.38(d,J=6.7Hz,6H)
-(ES):446.3;M+(ES):448.4;HPLC(最大プロット)97.4%;Rt:2.06分。
【0214】
実施例62:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(4−エチル−1−ピペラジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化94】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、7×20分間、150℃で、THF(3mL)中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルおよび1−エチルピペラジン(5当量)から、表題化合物を得た(23%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:8−7.2(m,5H)、6.75(m,1H)、4.4−4.1(m,1H)、3.9−2.85(m,11H)、2.8−2.5(t,J=6.1Hz,2H)、2.2−1.9(q,J=7Hz,2H)、1.5−1.25(t,J=7.4Hz,3H)
-(ES):423.4;M+(ES):434.3;HPLC(最大プロット)99.7%;Rt:1.94分。
【0215】
実施例63:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(4−シクロヘキシル−1−ピペラジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化95】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、5×20分間、150℃で、THF(3mL)中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルおよび1−シクロヘキシルピペラジン(5当量)から、表題化合物を得た(23%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:7.96−7.82(m,1H)、7.72−7.66(m,2H)、7.49−7.40(m,2H)、6.84−6.69(m,1H)、4.80−4.65(m,1H)、4.38−4.16(m,1H)、3.70−2.94(m,8H)、2.75−2.60(m,2H)、2.16−1.94(m,6H)、1.76−1.72(m,1H)、1.55−1.20(m,6H)。
-(ES):486.5;M+(ES):488.5;HPLC(最大プロット)97%;Rt:2.32分。
【0216】
実施例64:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(5−メチル−2−{[4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化96】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、20分間、150℃で、ニートの1−メチルピペラジン中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5メチル−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルから、表題化合物を得た(5%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:7.67−7.64(m,3H)、7.47−7.38(m,2H)、3.60−3.10(m,8H)、3.54−3.49(m,2H)、2.96(s,3H)、2.67−2.62(m,2H)、2.48(s,3H)、2.10−2.03(m,2H)。
-(ES):432.2;M+(ES):434.3;HPLC(最大プロット)100%;Rt:2.03分。
【0217】
実施例65:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−({4−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−4−オキソブチル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
【化97】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、2×40分間、150℃で、THF(3mL)中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルおよびN−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン(5当量)から、表題化合物を得た(21%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:7.80−7.68(d,J=6Hz,1H)、7.37−7.27(m,2H)、7.20−6.95(m,3H)、3.70−3.50(m,6H)、3.50−3.35(t,J=6.4Hz,2H)、2.60−2.35(m,8H)、2.00−1.85(q,J=6.4,14Hz,2H)
-(ES):448.3;M+(ES):450.4;HPLC(最大プロット)99.9%;Rt:1.89分。
【0218】
実施例66:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−オキソ−4−(4−フェニル−1−ピペラジニル)ブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化98】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、5×20分間、140℃で、THF(3mL)中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルおよび1−フェニルピペラジン(5当量)から、表題化合物を得た(45%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:7.8−7.65(d,J=6Hz,1H)、7.45−7.3(dd,J=3.4;7.5Hz,2H)、7.25−6.75(m,8H)、3.8−3.65(m,4H)、3.55−3.4(t,J=6.7Hz,2H)、3.15−3.05(m,4H)、2.65−2.53(t,J=7.5Hz,2H)、2.07−1.95(q,J=6.4;7.5Hz,2H)
-(ES):480.3;M+(ES):482.4;HPLC(最大プロット)99.6%;Rt:2.91分。
【0219】
実施例67:4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ブタンアミド
【化99】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、4×40分間、150℃で、THF(3mL)中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルおよびジエタノールアミン(5当量)から、表題化合物を得た(21%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:7.75−7.65(m,1H)、7.35−6.90(m,5H)、3.75−3.60(m,4H)、3.60−3.42(m,4H)、253.30(m,2H)、2.60−2.49(m,2H)、1.98−1.82(m,2H)
-(ES):423.3;M+(ES):425.3;HPLC(最大プロット)96.3%;Rt:2.11分。
【0220】
実施例68:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−({4−オキソ−4−[4−(2−ピリジニル)−1−ピペラジニル]ブチル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
【化100】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、40+80分間、150℃で、THF(3mL)中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルおよび1−(2−ピリジル)ピペラジン(5当量)から、表題化合物を得た(52%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:8.15−7.95(m,2H)、7.95−7.80(s,1H)、7.75−7.57(m,2H)、7.52−7.30(m,3H)、7.10−6.95(t,1H)、6.80−6.65(s,1H)、3.95−3.72(m,8H)、3.65−3.45(m,2H)、2.75−2.62(t,J=6.8Hz,2H)、2.15−2.00(q,J=6.8Hz,2H)
-(ES):481.4;M+(ES):483.3;HPLC(最大プロット)100%;Rt:2.11分。
【0221】
実施例69:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(4−オキソ−4−{4−[2−オキソ−2−(1−ピロリジニル)エチル]−1−ピペラジニル}ブチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル
【化101】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、40分間、150℃で、THF(3mL)中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルおよび1−(ピロリジノカルボニルメチル)ピペラジン(5当量)から、表題化合物を得た(52%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:8.00−7.75(m,1H)、7.75−7.55(t,2H)、7.55−7.35(q,2H)、6.85−6.65(m,1H)、4.22(s,2H)、4.10−3.80(m,4H)、3.65−3.37(m,10H)、2.75−2.57(t,J=6.8Hz,2H)、2.15−1.85(m,6H)
-(ES):515.4;M+(ES):517.4;HPLC(最大プロット)99.5%;Rt:2.11分。
【0222】
実施例70:(2−{[4−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)(1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン)エタンニトリル
【化102】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、40+6×80分間、150℃で、THF(3mL)中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルおよび1−アセチルピペラジン(5当量)から、表題化合物を得た(68.6%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:7.80−7.70(d,J=6Hz,1H)、7.40−7.30(d,J=7.9Hz,2H)、7.25−6.95(m,3H)、3.75−3.50(m,8H)、3.50−3.40(t,J=6.4Hz,2H)、2.65−2.50(t,J=7.5Hz,2H)、2.13−2.02(d,J=14.4Hz,3H)、2.02−1.85(m,2H)
-(ES):446.3;M+(ES):448.3;HPLC(最大プロット)99.9%;Rt:2.33分。
【0223】
実施例71:{4−[4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタノイル]−1−ピペラジニル}酢酸エチル
【化103】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、40+4×80分間、150℃で、THF(3mL)中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルおよび1−(エトキシカルボニルメチル)ピペラジン(5当量)から、表題化合物を得た(10.3%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:8.00−7.30(m,5H)、6.85−6.60(m,1H)、4.40−4.25(四重項,J=7.2Hz,2H)、4.09(s,2H)、3.95−3.80(m,4H)、3.65−3.45(m,2H)、3.45−3.20(m,4H)、2.70−2.57(t,J=7.2Hz,2H)、2.15−1.95(m,2H)、1.40−1.25(t,J=7.1Hz,3H)
-(ES):490.4;M+(ES):492.4;HPLC(最大プロット)99.4%;Rt:2.15分。
【0224】
実施例72:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(4−ベンジル−1−ピペラジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化104】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、40+2×80分間、150℃で、THF(3mL)中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルおよび1−ベンジルピペラジン(5当量)から、表題化合物を得た(54%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:8.00−7.80(m,1H)、7.75−7.40(m,9H)、6.85−6.70(m,1H)、4.40(s,2H)、4.10−3.75(m,2H)、3.75−3.20(m,8H)、2.70−2.55(t,J=6.8Hz,2H)、2.15−1.95(m,2H)
-(ES):494.3;M+(ES):496.3;HPLC(最大プロット)99.9%;Rt:2.38分。
【0225】
実施例73:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−({4−オキソ−4−[4−(2−ピリミジニル)−1−ピペラジニル]ブチル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
【化105】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、40+5×80分間、150℃で、THF(3mL)中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルおよび1−(2−ピリミジル)ピペラジン(5当量)から、表題化合物を得た(22%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:8.33−8.25(d,J=4.5Hz,2H)、7.77−7.68(d,J=6Hz,1H)、7.38−7.28(m,2H)、7.20−7.09(m,2H)、7.09−6.97(m,1H)、6.60−6.52(t,J=4.9Hz,1H)、3.87−3.72(m,4H)、3.72−3.57(m,4H)、3.52−3.42(t,J=6.4Hz,2H)、2.65−2.53(t,J=7.5Hz,2H)、2.06−1.90(m,2H)
-(ES):482.3;M+(ES):484.3;HPLC(最大プロット)99.7%;Rt:2.57分。
【0226】
実施例74:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−({4−[4−(2−メトキシエチル)−1−ピペラジニル]−4−オキソブチル}アミノ)−5−メチル−4−ピリミジニル]エタンニトリル
【化106】

手順Dにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、3×20分間、150℃で、THF(3mL)中の4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルおよび1−(2−メトキシエチル)ピペラジン(5当量)から、表題化合物を得た(8%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:7.62(s,lH)、7.35−7.22(m,2H)、7.17−6.95(m,2H)、3.60−3.53(m,2H)、3.53−3.44(m,4H)、3.44−3.35(t,J=6.4Hz,2H)、3.35−3.28(s,3H)、2.60−2.35(m,8H)、2.20(s,3H)、2.00−1.85(m,2H)
-(ES):476.4;M+(ES):478.4;HPLC(最大プロット)96.2%;Rt:2.16分。
【0227】
手順E
実施例75:4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]安息香酸
【化107】

EtOH(5.00mL)およびNaOH(0.23mL;5.00M;1.14mmol)中の4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]安息香酸メチル・トリフルオロ酢酸塩(120.00mg;0.23mmol)の溶液を、一晩、50℃まで加熱した。溶媒を蒸発させ、過剰な水を添加した。その溶液を1NのHCl溶液で中和した。得られた沈殿を濾過して除去し、水で洗浄し、その後、真空下で乾燥させて、表題化合物を得た(92%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 14.02(br s,1H 交換可能)、9.03(br s,1H 交換可能)、7.91(d,J=8.3Hz,2H)、7.76(s,1H)、7.67(d,J=7.9Hz,1H)、7.57(d,J=7.9Hz,1H)、7.49(d,J=8.3Hz,2H)、7.38−7.25(m,2H)、4.70−4.68(m,2H)、2.34(s,3H)。
-(ES):398.2;M+(ES):400.1;HPLC(最大プロット)93.30%;Rt:2.78分。
【0228】
実施例76:4−[2−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)エチル]安息香酸
【化108】

手順Eにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、3時間、室温で、EtOH中、NaOHの存在下、4−[2−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)エチル]安息香酸メチルから表題化合物を得た(90%)。
HPLC(最大プロット)89.77%;Rt:2.72分。
【0229】
実施例77:4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]安息香酸
【化109】

手順Eにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、一晩、室温で、EtOH中、NaOHの存在下、4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]安息香酸メチルから表題化合物を得た(97%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 14.00−6.00(m,11H)、5.00−4.50(m,2H)
-(ES):;M+(ES):;HPLC(最大プロット)92.05%;Rt:2.63分。
【0230】
実施例78:4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸
【化110】

手順Eにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、1時間、50℃で、EtOH中、NaOHの存在下、4−({4−[(Z)−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチルから表題化合物を得た(34%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 7.68−6.90(m,6H)、6.31(s,1H)、3.27−3.16(m,3H)、2.26−2.21(t,2H)、1.78−1.68(t,2H)
HPLC(最大プロット)100%;Rt:2.30分。
【0231】
手順F
実施例79:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[5−メチル−2−({4−[(4−メチル−1−ピペラジニル)カルボニル]ベンジル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
【化111】

DCM(7.00mL)中の1−メチルピペラジン(0.02mL;0.21mmol)、4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]安息香酸(83.30mg、0.21mmol)、EDC−HCl(43.98mg、0.23mmol)およびHOBT(31.00mg、0.23mmol)の溶液に、DIEA(0.05mL;0.31mmol)を添加し、この反応混合物を一晩、室温で攪拌した。その後、その反応混合物をDCMで希釈し、NaHCO3飽和溶液、NH4Clおよび食塩水で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、蒸発させ、その後、真空下で乾燥させた。残渣をDCMに吸収させ、それにTFAを添加した。エーテルを過剰に添加し、得られた沈殿を濾過して除去し、エーテル(3×)で洗浄し、その後、真空下、40℃で乾燥させた。その固体を分取HPLCによって精製して、凍結乾燥後、表題化合物を黄色の粉末として得た(21%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 9.76(m,1H)、8.94(m,1H)、7.77−7.25(m,9H)、4.67(m,2H)、3.55−3.00(m,8H)、2.80(s,3H)、2.34(s,3H)
-(ES):480.0;M+(ES):482.1;HPLC(最大プロット)100%;Rt:2.13分。
【0232】
実施例80:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(2−{4−[(4−メチル−1−ピペラジニル)カルボニル]フェニル}エチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル
【化112】

手順Fにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、5日間、室温で、DCM中、EDC−HCl、HOBTおよびDIEAの存在下、4−[2−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)エチル]安息香酸および1−メチルピペラジンから、表題化合物を得た(24%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 11.29−6.38(m,11H)、3.66−2.93(m,12H)、2,79(s,3H)
-(ES):480.1;M+(ES):482.1;HPLC(最大プロット)99.07%;Rt:2.08分。
【0233】
実施例81:4−[2−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)エチル]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]ベンズアミド
【化113】

手順Fにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、室温で5日間および50℃で1日間、DCM中、EDC−HCl、HOBTおよびDIEAの存在下、4−[2−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)エチル]安息香酸および2−ジメチルアミノエチルアミンから、表題化合物を得た(38%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 11.4−6.40(m,12H)、3.66−3.55(m,4H)、3.25−3.24(m,2H)、2,96−2.98(m,2H)、2.84−2.82(m,5H)
-(ES):;M+(ES):;HPLC(最大プロット)97.99%;Rt:2.17分。
【0234】
実施例82:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−({4−[(4−メチル−1−ピペラジニル)カルボニル]ベンジル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
【化114】

手順Fにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、6日間、室温で、DCM中、EDC−HCl、HOBTおよびDIEAの存在下、4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)エチル]安息香酸および1−メチルピペラジンから、表題化合物を得た(53%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 11.80−6.10(m,13H)、5.50−3.65(m,4H)、3.60−3.00(m,6H)、2,80(s,3H)
-(ES):;M+(ES):;HPLC(最大プロット)100%;Rt:2.01分。
【0235】
実施例83:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(4−フルオロ−1−ピペリジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
【化115】

手順Fにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、1.5日間、室温で、DCM中、EDC−HCl、HOBTおよびDIEAの存在下、4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸および4−フルオロピペリジンから、表題化合物を得た(5%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ 7.75−7.68(d,J=6Hz,1H)、7.33−7.31(d,2H)、7.2−6.9(m,3H)、4.95−4.65(m,1H)、3.80−3.47(m,4H)、3.47−3.35(t,2H)、2.60−2.48(m,2H)、2.00−1.86(m,4H)、1.86−1.65(m,2H)
-(ES):421.1;M+(ES):423.2;HPLC(最大プロット)100%;Rt:2.78分。
【0236】
手順G
実施例84:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{5−メチル−2−[(4−ピペリジニルメチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル
【化116】

DCM(4.50mL)中の4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−1−ピペリジンカルボン酸t−ブチル(136.70mg;0.30mmol)の溶液にTFA(0.5mL)を添加し、その溶液を1時間、室温で攪拌した。エーテルを過剰に添加し、得られた沈殿を濾過して除去し、エーテル(3×)で洗浄し、その後、真空下、40℃で乾燥させることによって、表題化合物を黄色の固体として得た(94%)。
HPLC(最大プロット)96.74%;Rt:1.99分。
【0237】
実施例85:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(4−ピペリジニルメチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル
【化117】

手順Gにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、一晩、室温で、DCM中、TFAの存在下、4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−1−ピペリジンカルボン酸t−ブチルから、表題化合物を得た(108%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 13.00−11.43(m,1H)、8.86−6.40(m,7H)、3.56−3.27(m,4H)、2.90−2.80(m,2H)、1.90−1.83(m,3H)、1.40−1.28(m,2H)
-(ES):347.2;M+(ES):349.1;HPLC(最大プロット)99.75%;Rt:1.87分。
【0238】
手順H
実施例86:(2−{[(1−アセチル−4−ピペリジニル)メチル]アミノ}−4−ピリミジニル)(1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン)エタンニトリル
【化118】

0℃でDMA(3mL)中のビス(トリフルオロ酢酸)1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(4−ピペリジニルメチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル(200.00mg;0.35mmol)の溶液に、Et3N(0.19mL;1.39mmol)および塩化アセチル(0.02mL;0.35mmol)を添加し、得られた溶液を0℃で10分間、その後、室温で4時間攪拌した。別当量の塩化アセチルを添加し、その混合物を1時間攪拌した。Genevacで溶媒を蒸発させた。残渣をDCMに吸収させ、それにTFAを添加した。エーテルを過剰に添加し、得られた沈殿を濾過して除去し、エーテル(3×)で洗浄し、その後、真空下、40℃で乾燥させた。その粗製固体を分取HPLCによって精製して、凍結乾燥後、表題化合物を黄色の粉末として得た(55%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:7.71−7.45(m,5H)、6.76(br s,1H)、4.65−4.60(m,1H)、4.06−4.01(m,1H)、3.41−3.40(m,2H)、3.24−3.16(m,1H)、2.75−2.67(m,1H)、2.15(s,3H)、2.10−1.94(m,3H)、1.44−1.25(m,H)
-(ES):389.2;M+(ES):391.2;HPLC(最大プロット)100%;Rt:2.47分。
【0239】
実施例87:1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[({1−[(ジメチルアミノ)アセチル]−4−ピペリジニル}メチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル
【化119】

手順Hにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、二日間、室温で、DMA中、トリエチルアミンの存在下、ビス(トリフルオロ酢酸)1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−(4−ピペリジニルメチル)−アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリルおよび塩化ジメチルアミノアセチル・塩酸塩から、表題化合物を得た(22%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 12.9−6.38(m,8H)、4.38−4.33(m,1H)、4.28−4.22(m,2H)、3.62−3.58(m,1H)、3.30(s,2H)、3.60−2.98(m,1H)、2.79(s,6H)、2.69−2.65(m,1H)、1.90−1.75(m,3H)、1.21−1.05(m,2H)
-(ES):;M+(ES):;HPLC(最大プロット)86.43%;Rt:1.96分。
【0240】
実施例88:(2−{[(1−アセチル−4−ピペリジニル)メチル]アミノ}−5−メチル−4−ピリミジニル)(1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン)エタンニトリル
【化120】

手順Hにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、6時間、室温で、DMA中、トリエチルアミンの存在下、ビス(トリフルオロ酢酸)1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{5−メチル−2−(4−ピペリジニルメチル)−アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリルおよび塩化アセチルから、表題化合物を得た(50%)。
1H NMR(DMSO−d6)δ 8.49(br s,1H)、7.76(s,1H)、7.69−7.67(m,1H)、7.57−7.55(m,1H)、7.38−7.26(m,2H)、4.39−4.34(m,1H)、3.83−3.79(m,1H)、3.29−3.28(m,2H)、3.01−2.94(m,1H)、2.34(s,3H)、1.96(s,3H)、1.90−1.72(m,3H)、1.22−0.99(m,3H)
-(ES):403.2;M+(ES):405.1;HPLC(最大プロット)100%;Rt:2.61分。
【0241】
手順I
実施例89:N−{4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}−4−(ジメチルアミノ)ブタンアミド
【化121】

DCM/THF(3/1、16mL)中の(2−アミノ−4−ピリミジニル)(1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン)エタンニトリル(198.00mg;0.66mmol)、4−ジメチルアミノ酪酸・HCl(166.46mg;0.99mmol)およびヨウ化2−クロロ−1−メチルピリジニウム(507.37mg;1.99mmol)の懸濁液に、N−エチルジイソプロピルアミン(0.38mL;2.19mmol)を添加した。その反応混合物を室温で一晩攪拌し、その後、DCMで希釈し、飽和NaHCO3および食塩水で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、蒸発させた。固体をDCMに吸収させ、それにTFAを添加した。エーテルを過剰に添加し、得られた沈殿を濾過して除去し、エーテル(3×)で洗浄し、その後、真空下、40℃で乾燥させた。その固体を分取HPLCによって精製して、凍結乾燥後、表題化合物を黄色の粉末として得た(48%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:8.12(d,J=5.7Hz,1H)、7.54−7.49(m,2H)、7.37−7.26(m,2H)、6.86(d,J=5.7Hz,1H)、3.35−3.27(m,2H)、2.98(s,6H)、2.73−2.69(m,2H)、2.24−2.17(m,2H)
-(ES):363.1;M+(ES):365.1;HPLC(最大プロット)99.14%;Rt:1.86分。
【0242】
手順J
実施例90:N−{4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}−1−メチル−4−ピペリジンカルボキサミド
【化122】

THF(4.00mL)中の(2−アミノ−4−ピリミジニル)(1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン)エタンニトリル(100.00mg;0.40mmol)、1−メチル−ピペリジン−4−カルボン酸・HCl(107.25mg、0.60mmol)およびヨウ化2−クロロ−1−メチルピリジニウム(203.37mg;0.80mmol)の懸濁液に、DIEA(0.34mL;1.99mmol)を添加し、得られた懸濁液を、900秒間、マイクロ波条件下(正常吸収、9bar)で150℃まで加熱した。4℃で放置した後、形成した沈殿を濾過して除去し、THF、次に水で徹底的に洗浄した。40℃で2日間乾燥させた後、固体をDCMに吸収させ、それにTFAを添加した。エーテルを過剰に添加し、得られた沈殿を濾過して除去し、エーテル(3×)で洗浄し、真空下、40℃で乾燥させた。固体を分取HPLCによって精製して、凍結乾燥後、表題化合物を黄色の飛散性固体として得た(19%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:8.15−7.95(m,1H)、7.47−7.10(m,4H)、6.83−6.65(m,1H)、3.65−3.30(m,4H)、3.16−3.08(m,3H)、3.07−2.90(m,1H)、2.42−1.90(m,4H)
-(ES):375.1;M+(ES):377.1;HPLC(最大プロット)98.1%;Rt:2.00分。
【0243】
手順K
実施例91:2−{4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−1−ピペリジニル}−N,N−ジメチルアセトアミド
【化123】

8mLのDMA中のビス(トリフルオロ酢酸)1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(4−ピペリジニルメチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル(330.00mg;0.57mmol;1.00当量)の懸濁液に、0℃でトリエチルアミン(0.48mL;3.43mmol;6.00当量)、および3mLのDMA中の2−クロロ−N,N−ジメチルアセトアミド(83.51mg;0.69mmol;1.20当量)の溶液を滴下した。その混合物を一晩、室温で攪拌した。溶媒を蒸発させ水を添加し、その後、10%NaHCO3を添加した。その生成物をDCMで抽出した。合わせた有機層を食塩水(4×)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。得られた固体をDCMに吸収させ、それに過剰のTFAを添加し、その後過剰のエーテルを添加した。得られた沈殿を濾過して除去し、エーテル(3×)で洗浄し、その後真空下、40℃で一晩乾燥させることによって、112mg(30%)の表題化合物を黄色の粉末として得た。
1H NMR(メタノール−d4)δ:8−7.2(m,5H)、6.8−6.6(m,1H)、4.22(s,2H)、3.85−3.65(m,2H)、3.55−3.40(m,2H)、3.2−3.05(m,2H)、3.06−3.02(s,6H)、2.25−2.00(m,3H)、1.75−1.60(m,2H)
-(ES):432.4;M+(ES):434.4;HPLC(最大プロット)98.4%;Rt:1.99分。
【0244】
実施例92:2−{4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−1−ピペリジニル}−N,N−ジメチルアセトアミド
【化124】

手順Kにおいて概説した一般的なストラテジーおよびプロトコルに従って、3日間、室温で、DMA(11mL)中、トリエチルアミンの存在下で、ビス(トリフルオロ酢酸)1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{5−メチル−2−[(4−ピペリジニルメチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリルおよび2−クロロ−N,N−ジメチルアセトアミド(1当量)から、表題化合物を得た(52%)。
1H NMR(メタノール−d4)δ:9.35(br s,1H)、8.54(br s,1H)、7.76(s,1H)、7.68(d,J=7.91Hz,1H)、7.58−7.56(m,1H)、7.38−7.26(m,2H)、4.27−4.15(m,2H)、3.80−3.41(m,2H9,3.35−3.18(m,2H)、2.99−2.87(m,2H)、2.90(s,3H)、2.88(s,3H)、2.34(s,3H)、2.01−1.80(m,3H)、1.63−1.48(m,2H)。
-(ES):446.2;M+(ES):448.3;HPLC(最大プロット)99.5%;Rt:2.10分。
【0245】
実施例93:医薬調合物の調製
以下の調合例は、本発明の代表的な医薬組成物(これらに限定されない)を説明するものである。
【0246】
調合1−錠剤
式Iのベンゾオキサゾールアセトニトリルを乾燥粉末として乾燥ゼラチン結合剤と約1:2の重量比で混合する。滑沢剤として少量のステアリン酸マグネシウムを添加する。その混合物を錠剤プレスで240〜270mgの錠剤にする(錠剤あたり80〜90mgの活性ベンゾオキサゾールアセトニトリル化合物)。
【0247】
調合2−カプセル
式Iのベンゾオキサゾールアセトニトリルを乾燥粉末としてデンプン希釈剤と約1:1の重量比で混合する。その混合物を250mgカプセルに充填する(カプセルあたり125mgの活性ベンゾオキサゾールアセトニトリル化合物)。
【0248】
調合3−液剤
式Iのベンゾオキサゾールアセトニトリル(1250mg)、スクロース(1.75g)およびキサンタンガム(4mg)をブレンドし、篩(No.10メッシュU.S.)に通し、その後、予め調製しておいた水中の微結晶性セルロースとカルボキシメチルセルロースナトリウムの溶液(11:89、50mg)と混合する。安息香酸ナトリウム(10mg)、着香剤および着色剤を水で希釈し、攪拌しながら添加する。その後、全量5mLにするために十分な水を添加する。
【0249】
調合4−錠剤
式Iのベンゾオキサゾールアセトニトリルを乾燥粉末として乾燥ゼラチン結合剤と約1:2の重量比で混合する。滑沢剤として少量のステアリン酸マグネシウムを添加する。その混合物を錠剤プレスで450〜900mgの錠剤(150〜300mgの活性ベンゾオキサゾールアセトニトリル化合物)にする。
【0250】
調合5−注射
式(I)のベンゾオキサゾールアセトニトリルを滅菌緩衝食塩水注射用水性媒体に溶解して、約5mg/mLの濃度にする。
【0251】
生物学的アッセイ
本発明の化合物は、次のアッセイに供することができる。
a)GSK3インビトロアッセイ:
GSK3βアッセイ(NaerumらによるBioorg.Med.Chem.Lett,12 p.1525−1528(2002)参照)
25μLの最終反応量で、GSK3β(h)(5〜10mU)を、8mM MOPS(pH7.0)、0.2mM EDTA、20μM YRRAAVPPSPSLSRHSSPHQS(p)EDEEE(GSK3基質である;ホスホGS2ペプチド)、10mM 酢酸Mgおよび[γ−33P−ATP](比活性約500cpm/pmol、必要な場合には濃縮)とともにインキュベートする。Mg2+[γ−33P−ATP]の添加により反応を開始させる。室温で40分間インキュベートした後、5μLの3%リン酸溶液の添加により反応を停止させる。その後、その反応物の10μLでP30フィラメントにスポットを付け、50mMのリン酸中で5分間、3回、メタノール中で1回洗浄した後、乾燥させ、その基質のリン酸化度をシンチレーションカウンティングによって測定する。
【0252】
試験した式Iの化合物は、典型的に、20μM未満、好ましくは10μM未満、さらに一層好ましくは1μM未満のGSK3に対する阻害(IC50)を示す。
【0253】
上記のインビトロ生物学的アッセイを用いて、式(I)の化合物の結合親和性を評価した。一部の実施例化合物の代表値を下記の表1および2に示す。
【0254】
表1の値は、式Iの典型的な実施例化合物のGSK3に対する結合親和性(IC50;μM)を指す。
【表1】

【0255】
b)インビトロアッセイ:II型糖尿病の実験モデル(db/dbマウスにおける経口食後血糖)
以下のアッセイの目的は、db/dbマウスのインビボでの食後血糖のモデルにおける式(I)の試験化合物の抗糖尿病効果を判定することである。
【0256】
このアッセイは、次のように行った。
【0257】
全24匹のdb/dbマウス(週齢約8〜9週;IFFACREDO,l’Arbreste,France)から入手したもの)を20時間、絶食させた。
【0258】
各々が6匹の動物から成る2つのグループを作った。
・グループ1:動物に10mg/kgの用量の溶剤を(経口)投与した。
・グループ2:動物に50mg/kgの用量の式(I)の試験化合物を(経口)投与した。
【0259】
溶剤としてのカルボキシメチルセルロース(0.5%)、Tween 20(0.25%)および水に可溶化または懸濁させた式(I)の化合物を経口投与した後、動物に、市販の餌(D04、UAR、Villemoisson/Orge,France)を自由に摂取させた。薬物投与前の血糖値を測定することによってこれらのマウスの糖尿病状態を検証した。その後、薬物投与の4時間後に血糖値および血清インスリン濃度を測定した。
【0260】
血糖値の測定は、血糖計(Precision Q.I.D.,Medisense,Abbot,ref.212.62.31)を使用して行った。
【0261】
インスリン濃度の測定は、ELISA kit(Crystal CHEM,Ref.INSK R020)を使用して行った。
【0262】
薬物で処置したマウスの血糖および血清インスリンの変化を対照に対する百分率として表した(グループ1:溶剤処置マウス)。
【0263】
50mg/kgの投薬量での式(I)の置換ベンゾオキサゾールアセトニトリル化合物による(経口からの)動物の処置は、餌の摂取によって誘導された血糖値を約20〜40%低下させた。
【0264】
例えば、実施例5の化合物、すなわち1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(2−オキソピロリジン−1−イル)プロピル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリルを投与すると(経口投与、50mg/kg)、グループ1の動物と比較して、血糖値は、約25%での低下が判明し、インスリン濃度は、約11%での低下が判明した。
【0265】
参考文献リスト
1.Woodgettら:Trends Biochem.Sci.,16 p.177−81(1991);
2.Reavenら(American Journal of Medicine,60,80(1976);
3.Stout,Metabolism,34,7(1985)
4.Diamanti−Kandarakisら;European Journal of Endocrinology 138,269−274(1998),
5.Andrea Dunaif;Endocrine Reviews 18(6),774−800(1997));
6.国際公開第01/47920号パンフレット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

(式中、
Gは、ピリミジニルであり;
Lは、アミノ基であるか、もしくはN、O、Sから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3〜8員ヘテロシクロアルキルであり、またはLは、アシルアミノ部分であり;
1は、水素、スルホニル、アミノ、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニルまたはC1〜C6−アルコキシ、アリール、ハロゲン、カルボキシ、アミノカルボニル、シアノまたはヒドロキシを含んで成る、またはこれらから成る群より選択される)
のベンゾオキサゾールアセトニトリルならびにその互変異性体、その幾何異性体、エナンチオマー、ジアステレオマーのようなその光学活性形態およびそのラセミ体形、ならびにそれらの医薬として許容される塩。
【請求項2】
1が、HまたはC1〜C3アルキルである、請求項1に記載のベンゾオキサゾールアセトニトリル。
【請求項3】
式:
【化2】

(式中、
1は、上で定義したとおりであり;そして
Lは、式−NR34のアミノ基であり、R3とR4は、それぞれ互いに独立して、H、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル、C1〜C6−アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、飽和もしくは不飽和3〜8員シクロアルキル、3〜8員ヘテロシクロアルキル、C1〜C6−アルキルアリール、C1〜C6−アルキルヘテロアリール、C1〜C6−アルケニルアリール、C1〜C6−アルケニルヘテロアリール、C1〜C6−アルキニルアリール、C1〜C6−アルキニルヘテロアリール、C1〜C6−アルキルシクロアルキル、C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル、C1〜C6−アルケニルシクロアルキル、C1〜C6−アルケニルヘテロシクロアルキル、C1〜C6−アルキニルシクロアルキル、C1〜C6−アルキニルへテロシクロアルキルであり、または
3とR4は、それらが結合している窒素と一緒に環を形成していてもよく;
2は、H、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニルから成る群より選択される)
を有する、請求項1または2に記載のベンゾオキサゾールアセトニトリル。
【請求項4】
3が、水素またはメチル、エチルもしくはプロピル基であり、そしてR4が、H、(C1〜C6)−アルキル、C1〜C6アルキル−アリール、C1〜C6アルキル−ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールおよび4〜8員飽和または不飽和シクロアルキルから成る群より選択される、請求項1〜3ののいずれか1項に記載のベンゾオキサゾールアセトニトリル。
【請求項5】
3が、Hであり、そしてR4が、C1〜C6アルキル、3〜8員シクロアルキル、3〜8員ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C1〜C6−アルキルアリール、C1〜C6−アルキルヘテロアリール、C1〜C6−アルキルシクロアルキル、C1〜C6アルキルへテロシクロアルキルから成る群より選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾールアセトニトリル。
【請求項6】
4が、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル基で置換されているC2〜C4アルキルから成る群より選択されるか、R4が、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル−アシル基で置換されているC2〜C4アルキルである、請求項5に記載のベンゾオキサゾールアセトニトリル。
【請求項7】
4が、プロピレン−CO−ピペラジノ部分である、請求項6に記載のベンゾオキサゾールアセトニトリル。
【請求項8】
Lが、式−NR3C(O)R4のアシルアミノ部分であり、R3とR4は、それぞれ互いに独立して、H、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル、C1〜C6−アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、飽和もしくは不飽和3〜8員シクロアルキル、3〜8員ヘテロシクロアルキル、C1〜C6−アルキルアリール、C1〜C6−アルキルヘテロアリール、C1〜C6−アルケニルアリール、C1〜C6−アルケニルヘテロアリール、C1〜C6−アルキニルアリール、C1〜C6−アルキニルヘテロアリール、C1〜C6−アルキルシクロアルキル、C1〜C6−アルキルヘテロシクロアルキル、C1〜C6−アルケニルシクロアルキル、C1〜C6−アルケニルヘテロシクロアルキル、C1〜C6−アルキニルシクロアルキル、C1〜C6−アルキニルへテロシクロアルキルである、請求項1〜7のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾールアセトニトリル。
【請求項9】
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(6−クロロピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−5−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(2−オキソピロリジン−1−イル)プロピル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(1H−ピラゾール−1−イル)プロピル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)エチル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[2−(1H−ピラゾール−1−イル)エチル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(2−ピリジン−3−イルエチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(シクロプロピルアミノ)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(6−{[3−(3−オキソ−4−モルホリニル)プロピル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(5−メチル−2−{[3−(1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イル)プロピル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(5−メチル−2−{[3−(3−オキソ−4−モルホリニル)プロピル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(3−オキソ−4−モルホリニル)プロピル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[(2,2−ジメチル−4−オキソ−4H−1,3−ベンゾジオキシン−6−イル)メチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
5−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−2−(2−メトキシ−2−オキソエトキシ)安息香酸メチル
N−[3−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)プロピル]−2−エトキシ−N−グリコロイルアセトアミド
4−[2−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)エチル]安息香酸メチル
4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]安息香酸メチル
{4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]フェノキシ}酢酸メチル
5−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−2−チオフェンカルボン酸メチル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−({3−[4−(1−ピペリジニルスルホニル)フェニル]プロピル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−5−メチル−2−フロン酸エチル
4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−1−ピペリジンカルボン酸t−ブチル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(1−ピペリジニルスルホニル)ベンジル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
4−[2−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)エチル]安息香酸メチル
4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチル
(2−アミノ−4−ピリミジニル)(1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン)エタンニトリル
4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]安息香酸メチル
4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−1−ピペリジンカルボン酸t−ブチル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(2−ピリジン−2−イルエチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(イソプロピルアミノ)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(2,3−ジメチルシクロヘキシル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(1−メチルブチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(ピリジン−2−イルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(3−ブトキシプロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(ピリジン−3−イルメチル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(3−イソプロポキシプロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(1−エチルプロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[エチル(イソプロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(シクロヘキシルアミノ)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(6−メチル−2−{[3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]アミノ}ピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(シクロペンチルアミノ)−6−メチルピリミジン−4−イル]アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[6−(4−エチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−(シクロヘキシルアミノ)−6−メチルピリミジン−4−イル]アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[ベンジル(イソプロピル)アミノ]ピリミジン−4−イル}アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[6−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル]アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(4−モルホリニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−オキソ−4−(1−ピペリジニル)ブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−({4−[4−(2−メトキシエチル)−1−ピペラジニル]−4−オキソブチル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−オキソ−4−(1−ピペラジニル)ブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]安息香酸
4−[2−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)エチル]安息香酸
4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]安息香酸
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[5−メチル−2−({4−[(4−メチル−1−ピペラジニル)カルボニル]ベンジル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(2−{4−[(4−メチル−1−ピペラジニル)カルボニル]フェニル}エチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル
4−[2−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)エチル]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]ベンズアミド
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−({4−[(4−メチル−1−ピペラジニル)カルボニル]ベンジル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{5−メチル−2−[(4−ピペリジニルメチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(4−ピペリジニルメチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル
(2−{[(1−アセチル−4−ピペリジニル)メチル]アミノ}−4−ピリミジニル)(1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[({1−[(ジメチルアミノ)アセチル]−4−ピペリジニル}メチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル
(2−{[(1−アセチル−4−ピペリジニル)メチル]アミノ}−5−メチル−4−ピリミジニル)(1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン)エタンニトリル
N−{4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}−4−(ジメチルアミノ)ブタンアミド
N−{4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}−1−メチル−4−ピペリジンカルボキサミド
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル
4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸メチル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[3−(4−メチル−2−オキソ−1−ピペラジニル)プロピル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)−N,N−ビス(2−メトキシエチル)ブタンアミド
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(4−イソプロピル−1−ピペラジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(4−エチル−1−ピペラジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(4−シクロヘキシル−1−ピペラジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(5−メチル−2−{[4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−({4−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−4−オキソブチル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−オキソ−4−(4−フェニル−1−ピペラジニル)ブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ブタンアミド
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−({4−オキソ−4−[4−(2−ピリジニル)−1−ピペラジニル]ブチル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン{2−[(4−オキソ−4−{4−[2−オキソ−2−(1−ピロリジニル)エチル]−1−ピペラジニル}ブチル)アミノ]−4−ピリミジニル}エタンニトリル
(2−{[4−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)(1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン)エタンニトリル
{4−[4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタノイル]−1−ピペラジニル}酢酸エチル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(4−ベンジル−1−ピペラジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−({4−オキソ−4−[4−(2−ピリミジニル)−1−ピペラジニル]ブチル}アミノ)−4−ピリミジニル]エタンニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン[2−({4−[4−(2−メトキシエチル)−1−ピペラジニル]−4−オキソブチル}アミノ)−5−メチル−4−ピリミジニル]エタンニトリル
4−({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)ブタン酸
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−{[4−(4−フルオロ−1−ピペリジニル)−4−オキソブチル]アミノ}−4−ピリミジニル)エタンニトリル
2−{4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−1−ピペリジニル}−N,N−ジメチルアセトアミド
2−{4−[({4−[1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(シアノ)メチル]−5−メチル−2−ピリミジニル}アミノ)メチル]−1−ピペリジニル}−N,N−ジメチルアセトアミド
から成る群の中より選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾールアセトニトリル。
【請求項10】
医薬品として使用するための請求項1〜9のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾールアセトニトリル。
【請求項11】
II型糖尿病、耐糖能不全、インスリン抵抗性、肥満、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)を含んで成る、インスリン抵抗性または高血糖によって媒介される代謝性障害の予防および/または処置のための薬物の調製における請求項1から9のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾールアセトニトリルの使用。
【請求項12】
疾患が、II型糖尿病である、請求項11に記載のベンゾオキサゾールアセトニトリルの使用。
【請求項13】
請求項1から9のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾールアセトニトリルおよびその医薬として許容される担体、希釈剤または賦形剤を含有する医薬組成物。
【請求項14】
インスリン、アルドースレダクターゼ阻害剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、スルホニル尿素薬、ビグアニド、チアゾリジン、PPAR作動薬、GSK−3阻害剤から成る群より選択される少なくとも1つの補足薬をさらに含む、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
前記補足薬が、速効型インスリン、中間型インスリン、持続型インスリン、中間型インスリンと速効型インスリンの配合薬、ミナルレスタット、トルレスタット、ソルビニル、メトソルビニル、ゾポルレスタット、エパルレスタット、ゼナルレスタット、イミレスタット、ポナルレスタット、ONO−2235、GP−1447、CT−112、BAL−ARI8、AD−5467、ZD5522、M−16209、NZ−314、M−79175、SPR−210、ADN 138、またはSNK−860、ミグリトール、アカルボース、グリピジド、グリブリド、クロルプロパミド、トルブタミド、トラザミド、またはグリメプリリド(glimepriride)から成る群より選択される、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の式(I)のベンゾオキサゾールアセトニトリルの調製方法であって、以下の工程:
【化3】

(式中、R1、AおよびLは、上で定義したとおりである)を含んで成る方法。
【請求項17】
以下の工程:
【化4】

(式中、R1、R2、R3およびR4は、上で定義したとおりである)
を含んで成る、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
以下の工程:
【化5】

を含んで成る、請求項1〜9のいずれか1項に記載の式(I)のベンゾオキサゾールアセトニトリルの調製方法。
【請求項19】
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アセトニトリル
1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−イリデン(6−クロロピリミジン−4−イル)アセトニトリル
から成る群より選択される、式(II’a)または(II’b)の中間化合物。

【公表番号】特表2007−505087(P2007−505087A)
【公表日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525835(P2006−525835)
【出願日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【国際出願番号】PCT/EP2004/052141
【国際公開番号】WO2005/026159
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(599177396)アプライド リサーチ システムズ エーアールエス ホールディング ナームロゼ フェンノートシャップ (70)
【Fターム(参考)】