説明

ペプチド誘導体の製造のための方法

本発明は、固相合成法及びポストアセンブリ液相合成法の組み合わせによる、C末端アミド誘導体であるペプチドの調製のための方法に関する。C末端誘導体であるペプチドは、酢酸ペプチドへと更に変換される。本発明は、純粋な酢酸ペプチド及び保護ペプチド誘導体にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2005年5月3日付けで出願された米国特許仮出願第60/677,582号の利益を主張するものであり、引用文献により本明細書中に組み込まれる。
【0002】
本発明は、C末端アミド誘導体であるペプチドを調製する方法及びその生成物に関する。
【背景技術】
【0003】
ペプチド合成は、固相合成法(SPPS)又は液相合成法のいずれかであることができ、一般的にC末端又はN末端から開始する。ペプチド鎖のカルボキシ末端における誘導体化により特徴付けられる、ペプチド及びペプチド模倣化合物のいくつかのグループが存在する。
【0004】
C末端において誘導体化されたペプチドのカテゴリーの中で、医薬品の最も重要なファミリーの1つは、LH−RH類似体である。このファミリーは、様々なペプチド、例えばロイプロリド、トリプトレリン、ブセレリン、ゴセレリン、及び他の類似体から成る。
【0005】
酢酸ロイプロリドは、天然のゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH又はLH−RH)の合成非ペプチド類似体である。その化学名は、5−オキソ−L−プロリル−L−ヒスチジル−L−トリプトフィル−L−セリル−L−チロシル−D−ロイシル−L−ロイシル−L−アルギニル−N−エチル−L−プロリンアミドであり、その一次配列は、pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Leu−Leu−Arg−Pro−NHEt(配列番号1)である。ロイプロリドは、その天然のホルモンより大きな可能性を有する。雄性においては、ロイプロリドは、テストステロンの産生を阻害することにより作用し、これは、前立腺癌の成長において重要な役割を果たす。雌性においては、これはエストロゲンの産生を減少させ、子宮内膜症及び子宮筋腫の対処において用いられる。子供においては、これは、思春期早発症の処置に用いられる。それは、アメリカ合衆国において、VIADUR(登録商標)の名前の移植として、又はLEUPRON DEPOT(登録商標)の名前の注射として市販されている。
【0006】
ペプチド中のアミノ酸の小さな変更が、ペプチドの生理活性を著しく減少させることが見出された(Schally et al,Biochem.Biophys.Res.Commun.,4,(366(1972))。
【0007】
誘導体化ペプチドの合成は、通常、固相ペプチド合成法(SPPS)又は液相合成法により実施される。SPPSは、通常、誘導体化ペプチドが足場とする樹脂の使用を伴う。液相合成法は、通常、フラグメント縮合に基づいている。
【0008】
SPPSは、BE841180及び米国特許第4,002,738号に記載されている。この手順により、保護基としてアミノ基上にt−ブチルオキシ−カルボニル−置換基(Boc−)を有するプロリンを、Stewart等の「SOLID PHASE PEPTIDE SYNTHESIS」(Freeman & Companyにより1969年に発行)に記載されている方法を用いて、クロロメチル化ジビニルベンゼン−スチレン共重合体(メリフィールド樹脂)との結合によりエステル化する。この合成は、自動合成装置において連続的に継続して、Boc化学を所望の非ペプチドの合成に適用する。Boc基の脱保護は、4Nの塩酸/ジオキサンによりなされた。カップリングは、2.9倍過剰のジクロロメタン中のジシクロヘキシルカルボジイミドの使用により達成された。最後に、この手順により得られたペプチド樹脂は、200mlの5%のトリエチルアミン/メタノール中に懸濁し、そこに、100mlの蒸留エチルアミンを添加した。24時間後に、樹脂をろ過により除去し、溶液を蒸発させて固体を得た。この固体を、氷酢酸中に溶解し、シリカゲルカラム上で精製し、3−保護非ペプチドを得た(Ser、Tyr、及びArgにおいて保護基を有する)。最後の脱保護は、無水フッ化水素により実施した。粗生成物を、最後に、Sephadex G−25カラム上のクロマトグラフィーにより精製した(Pharmacia(Uppsala、Sweden)により市販)。
【0009】
SPPSの別の例は、米国特許第4,005,063号に見出される。
【0010】
一般的に、ペプチドは、J.Am.Chem.Soc,85,2149(1963)においてMerrifieldにより記載されたSPPSを用いて作製することができる。より具体的には、N保護プロリンは、クロロメチル化ジビニルベンゼンスチレン共重合体にエステル化される。脱保護後、イミノ−N上の不安定な保護基を有するNγ保護アルギニンは、プロリンエステルの遊離イミノ基に結合し、脱保護後に、カップリングと脱保護段階のこの順序は、所望のペプチドの配列中の他のアミノ酸を用いて繰り返される。全てのアミノ酸は、化学式でD−アミノ酸として同定されるアミノ酸を除いて、L型で用いられる。全てのこれらのアミノ酸が、保護基を有するアルギニン、チロシン、セリン及び任意にヒスチジンにより、上記の配列で結合された後、非ペプチドは、エステル交換/アンモノリシスにより樹脂から除去され、それにより樹脂結合は、エチルアミド末端により置換される。その後、既知の方法による処理は、全ての保護基を除去し、実質的に純粋な形態で且つ許容される収率においてペプチドを生成する。
【0011】
欧州特許出願EP0518656A2は、ヒドラジンに対して不安定な結合による、樹脂上のゴセレリン配列のSPPSについて記載している。ペプチドの樹脂からの切断は、ヒドラジド誘導体を生じさせ、これはaza−Gly末端残基に変換され得る。側鎖の保護は、以下の保護基の使用により達成され:Tyrに対するBrZ、Hisに対するFmoc、及び6位のD−Serに対するtBu、4位のSerの保護を回避する。
【0012】
別の欧州特許出願EP0518655A2は、AzaGly基礎単位をあらかじめ組み込んだ樹脂により出発するSPPSについて記載している。4位のTyr及びSer側鎖に対する非保護が用いられる。最終的なペプチドは、ヒドラジンにより処理され、遊離の形態で組み込まれるアシル化アミノ酸側鎖を有する可能な副生成物を加水分解する。
【0013】
欧州特許出願EP1179537は、別の酸処理により後に除去され得る側鎖保護基を保持しながら、ペプチドを樹脂から除去することができるように、超酸性不安定型保護基及び別のタイプの超酸性不安定型樹脂を順次用いて実施される、ペプチド配列のSPPSについて記載する。アザ−グリシン又はエチルアミンのようなC末端基は、標準的なアミド形成方法により、保護ペプチド鎖に結合される。この方法の主な不利点は、固有の高価な保護ストラテジーを適用する必要があることである。
【0014】
別の方法論は、国際公開公報WO99/07874に記載されているフラグメント縮合に基づいた液相合成法である。この方法により、必要とされるペプチドは、以下の一般式pGlu−His−Trp−OR1により表されるペプチドフラグメント(式中、R1は、低級アルキルを表す)を、以下の一般式H−Ser−Tyr−X−Leu−Arg−Pro−Yにより表される別のペプチドフラグメントと、キモトリプシン又はキモトリプシン様酵素の存在下で反応させることにより得ることができる。
【0015】
別のバリエーションのラグメント縮合方法は、米国特許第4,008,209号に開示されている。この特許においては、非ペプチドアミド誘導体は、試薬(A)−−L−ピログルタミン酸又はN末端にピログルタミン酸単位(すなわち、(Pyr)Glu−)を有するペプチドフラグメントであって、同時に、そこから所望のアミノ酸配列を含んで成るものを、試薬(B)−−非ペプチドアミド誘導体のバランスに対応するアミン成分と縮合する方法により生成され、2つの試薬(A)及び(B)は、保護基により任意に保護され、その後、その保護基は(もしあれば)除去される。
【0016】
同一の液相合成アプローチ(ロシア特許出願RU2074191)においては、Cbz化学及び側鎖非保護Arg残基を適用する、2+[2+(4+1)]フラグメント化スキームにより、合成が実施される。
【0017】
別の実施例(国際公開公報WO97/48726)においては、ペプチド鎖は、2+4+3フラグメント結合ストラテジーにより構築される。Cbz保護化学が適用され、そして、中間体の1つは結晶化により精製され、同時に、最終的なペプチドは、イオン交換クロマトグラフィーにより精製される。
【0018】
米国特許第4,100,274号は、アルギニンに対する保護基としての−NO2、チロシンに対する保護基としての−Bzl(両方とも、水素化分解に対して不安定である)を含む3つの予備成形フラグメントの縮合による、ゴセレリンを得る方法について記載している。この方法においては、アザグリシン残基は、C末端トリペプチドに導入され、これは、その後、Z−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−N3に結合してフラグメントを得、Z基が除去されたら、Pyr−His−Trp−Ser−N3に結合して、ゴセレリンを得る。この最後の反応は、D−Ser(tBu)に属しているものを除いた、全ての非保護の側鎖を用いて実施される。
【発明の開示】
【0019】
発明の概要
1つの実施態様において、本発明は、以下の段階:保護又は非保護の、C末端において超酸性不安定型樹脂に結合したアミノ酸を調製すること;当該アミノ酸を、カップリング試薬の存在下で、保護又は非保護の別のアミノ酸とカップリングすること;このカップリング段階を繰り返して、ペプチドを得ること、ここで、当該ペプチドは、樹脂からの切断の際にペプチド上に残る少なくとも1つの保護基で保護される;弱酸性溶液と混合することにより、樹脂から当該保護ペプチドを切断すること;及び、得られた保護ペプチドを適切なアミンでアミド化すること、を含んで成る、C末端アミド誘導体であるペプチドを調製する方法を提供する。
【0020】
別の実施態様において、本発明は、約0.1%未満のD−Ser4−ロイプロリドを含む酢酸ロイプロリドを提供する。
【0021】
更に別の実施態様において、本発明は、約0.2%未満のD−His4−ロイプロリドを含む酢酸ロイプロリドを提供する。
【0022】
1つの実施態様において、本発明は、約0.1%未満のD−pGlu4−ロイプロリドを含む酢酸ロイプロリドを提供する。
【0023】
別の実施態様において、本発明は、約0.1%以下の任意の他の不純物を含む酢酸ロイプロリドを提供する。
【0024】
更に別の実施態様において、本発明は、約0.5%未満の任意の他の不純物を含む酢酸ゴセレリンを提供する。
【0025】
1つの実施態様において、本発明は、約0.5%未満の任意の他の不純物を含む酢酸トリプトレリンを提供する。
【0026】
別の実施態様において、本発明は、pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Leu−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号1)(保護ロイプロリド前駆体)を提供する。
【0027】
更に別の実施態様において、本発明は、pGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−OH(配列番号4)(保護ゴセレリン前駆体)を提供する。
【0028】
1つの実施態様において、本発明は、pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Trp−Leu−Arg(Pbf)−Pro−Gly−OH(配列番号2)(保護トリプトレリン前駆体)を提供する。
【0029】
別の実施態様において、本発明は、Mpa(Trt)−Har−Gly−Asp(tBu)−Trp−Pro−OH(配列番号7)(保護エプチフィバチド前駆体)を提供する。
【0030】
更に別の実施態様において、本発明は、以下のものから成る群から選択される酢酸ペプチドを提供する:HPLC法により測定した場合に、少なくとも約99.0%の純度を有する、酢酸ロイプロリド、酢酸トリプトレリン、酢酸ブセレリン、酢酸ゴセレリン、酢酸デスモプレシン、酢酸カルシトニン(サケ)、酢酸ランレオチド、酢酸バブレオチド、酢酸アトシバン、酢酸テルリプレシン、酢酸フェリプレシン 、酢酸オルニプレシン、酢酸バソプレッシン、酢酸オキシトシン、酢酸シンカリド、酢酸エンフビルチド、酢酸エクセナチド、酢酸エプチフィバチド、酢酸エルカトニン、ブタ酢酸セクレチン、ヒト酢酸セレクチン、及び酢酸ジコノチド。
【0031】
1つの実施態様において、本発明は、本発明の方法の1つにより生成された酢酸ペプチド及び少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤を含んで成る医薬組成物を提供する。
【0032】
別の実施態様において、本発明は、本発明の方法の1つにより生成された酢酸ペプチドを、少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤と混合することを含んで成る医薬製剤を調製するための方法を提供する。
【0033】
更に別の実施態様において、本発明は、医薬組成物の製造のための、本発明の方法の1つにより生成された酢酸ペプチドの使用を提供する。
【0034】
1つの実施態様において、本発明は、本発明の方法によりC末端アミド誘導体であるペプチドを得ること、得られたC末端アミド誘導体であるペプチドを以下のものから成る群から選択される酢酸ペプチド:酢酸ロイプロリド、酢酸トリプトレリン、酢酸ブセレリン、酢酸ゴセレリン、酢酸デスモプレシン、酢酸カルシトニン(サケ)、酢酸ランレオチド、酢酸バブレオチド、酢酸アトシバン、酢酸テルリプレシン、酢酸フェリプレシン 、酢酸オルニプレシン、酢酸バソプレッシン、酢酸オキシトシン、酢酸シンカリド、酢酸エンフビルチド、酢酸エクセナチド、酢酸エプチフィバチド、酢酸エルカトニン、ブタ酢酸セクレチン、ヒト酢酸セレクチン、及び酢酸ジコノチド、に変換することを含んで成る、以下のものから成る群から選択される酢酸ペプチド:酢酸ロイプロリド、酢酸トリプトレリン、酢酸ブセレリン、酢酸ゴセレリン、酢酸デスモプレシン、酢酸カルシトニン(サケ)、酢酸ランレオチド、酢酸バブレオチド、酢酸アトシバン、酢酸テルリプレシン、酢酸フェリプレシン 、酢酸オルニプレシン、酢酸バソプレッシン、酢酸オキシトシン、酢酸シンカリド、酢酸エンフビルチド、酢酸エクセナチド、酢酸エプチフィバチド、酢酸エルカトニン、ブタ酢酸セクレチン、ヒト酢酸セレクチン、及び酢酸ジコノチド、を調製するための方法を提供する。
【0035】
別の実施態様において、本発明は、本発明の方法により得られる酢酸ペプチドを、少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤と混合することを含んで成る、医薬製剤を調製するための方法を提供する。
【0036】
発明の詳細な説明
本明細書中で用いる場合、用語「ACN」は、アセトニトリルを指す。
本明細書中で用いる場合、用語「Boc」は、t−ブチルオキシカルボニルを指す。
本明細書中で用いる場合、用語「Bzl」は、ベンジルを指す。
本明細書中で用いる場合、用語「Cbz」は、ベンジルオキシカルボニルを指す。
本明細書中で用いる場合、用語「DCM」は、ジクロロメタンを指す。
本明細書中で用いる場合、用語「DIEA」は、ジイソプロピルエチルアミンを指す。
本明細書中で用いる場合、用語「DMF」は、ジメチルホルムアミドを指す。
本明細書中で用いる場合、用語「EDT」は、エタンジチオールを指す。
本明細書中で用いる場合、用語「Fmoc」は、9−フルオレニルメトキシカルボニルを指す。
本明細書中で用いる場合、用語「HBTU」は、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩を指す。
本明細書中で用いる場合、用語「HOBt」は、N−ヒドロキシベンゾトリアゾールを指す。
本明細書中で用いる場合、用語「Pbf」は、ペンタメチルジヒドロベンゾフランスルホニルを指す。
本明細書中で用いる場合、用語「SPPS」は、固相ペプチド合成を指す。
本明細書中で用いる場合、用語「TBTU」は、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロホウ酸塩を指す。
本明細書中で用いる場合、用語「tBu」は、tert−ブチルを指す。
本明細書中で用いる場合、用語「TFA」は、トリフルオロ酢酸を指す。
本明細書中で用いる場合、用語「TIS」は、トリイソプロピルシランを指す。
本明細書中で用いる場合、用語「Trt」は、トリチルを指す。
本明細書中で用いる場合、用語「RT」又は「室温」は、約18〜25℃、好ましくは約20〜22℃の温度を指す。
本明細書中で用いる場合、用語「弱酸性溶液」は、ペプチドの樹脂からの切断の際に、保護基がペプチドに残るような濃度で、不活性有機溶媒中に酸を含んで成る溶液を指す。
本明細書中で用いる場合、用語「カップリング試薬」は、保護ペプチドフラグメントのカルボキシル基を活性化する任意の生成物を指す。
【0037】
本発明は、カルボン酸C末端を有する保護ペプチドを得るための、固形担体として樹脂を用いる固相合成法(SPPS)、及びC末端のアミド化のための液相合成を組み合わせることを含んで成る、C末端アミド誘導体であるペプチドを調製するための方法に関する。本発明は、更に、保護ペプチド前駆体、及びHPLC法により測定した場合に、少なくとも約99.0%の純度を有する酢酸ペプチドに関する。
【0038】
本発明の方法における全ての段階は、穏和な条件下で実施され、それにより、低含量の副生成物、高い収率及び高い純度の最終生成物を提供する。更に、本発明の方法は、標準的な市販の保護アミノ酸を必要とする。
【0039】
本発明は、以下の段階:保護又は非保護の、C末端において超酸性不安定型樹脂に結合したアミノ酸を調製すること;当該アミノ酸を、カップリング試薬の存在下で、保護又は非保護の別のアミノ酸とカップリングすること;このカップリング段階を繰り返して、ペプチドを得ること、ここで、当該ペプチドは、樹脂からの切断の際にペプチド上に残る少なくとも1つの保護基で保護される;弱酸性溶液と混合することにより、樹脂から当該保護ペプチドを切断すること;及び、得られた保護ペプチドを適切なアミンでアミド化すること、を含んで成る、C末端アミド誘導体であるペプチドを調製する方法を提供する。
【0040】
任意に、アミド化段階は、塩基を添加することを含んで成る。好ましくは、塩基はジイソプロピルエチルアミンである。
【0041】
好ましくは、超酸性不安定型樹脂は、以下のものから成る群から選択される:クロロトリチル樹脂、Rink酸樹脂、NovaSyn TGT樹脂、及びHMPB−AM樹脂。
【0042】
好ましくは、カップリング試薬は、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロホウ酸塩(TBTU)である。
【0043】
好ましくは、弱酸性溶液は、有機不活性溶媒中の約0.1%〜約5%のTFA、又は酢酸のトリフルオロエタノール及びDCMとの混合物を含んで成る溶液である。
【0044】
好ましくは、アミド化の前に、保護ペプチドは単離される。好ましくは、単離は、沈殿、結晶化、抽出、又はクロマトグラフィーによる。より好ましくは、単離は、沈殿による。
【0045】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ロイプロリド前駆体である:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Leu−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号1)。好ましくは、アミド化は、保護ロイプロリド前駆体を、DMF中のエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ロイプロリドを得ることを含んで成る:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Leu−Leu−Arg(Pbf)−Pro−NHEt(配列番号1)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護ロイプロリドを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;MTBEを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るロイプロリドの沈殿を得ること:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Leu−Leu−Arg−Pro−NHEt(配列番号1);及び、ロイプロリドを単離すること。
【0046】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ゴセレリン前駆体である:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−OH(配列番号4)。好ましくは、アミド化は、保護ゴセレリン前駆体を、DMF/水中のセミカルバジド及びジイソプロピルエチルアミンの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ゴセレリンを得ることを含んで成る:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−HNNHCONH2(配列番号4)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護ゴセレリンを、水素化分解条件下で処理すること;MTBEを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るロイプロリドの沈殿を得ること:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser(tBu)−Leu−Arg−Pro−HNNHCONH2(配列番号4);及び、ゴセレリンを単離すること。
【0047】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ブセレリン前駆体である:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−OH(配列番号3)。好ましくは、アミド化は、保護ブセレリン前駆体を、DMF中のエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ブセレリンを得ることを含んで成る:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−NHEt(配列番号3)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護ブセレリンを、水素化分解条件下で処理すること;MTBEを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るブセレリンの沈殿を得ること:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser(tBu)−Leu−Arg−Pro−HNEt(配列番号3);及び、ブセレリンを単離すること。
【0048】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護トリプトレリン前駆体である:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Trp−Leu−Arg(Pbf)−Pro−Gly−OH(配列番号2)。好ましくは、アミド化は、保護トリプトレリン前駆体を、DMF中のアンモニア及びジイソプロピルエチルアミンの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護トリプトレリンを得ることを含んで成る:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Trp−Leu−Arg(Pbf)−Pro−Gly−NH2(配列番号2)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護トリプトレリンを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;MTBEを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るトリプトレリンの沈殿を得ること:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Trp−Leu−Arg−Pro−Gly−NH2(配列番号2);及び、トリプトレリンを単離すること。
【0049】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護デスモプレシン前駆体である:Mpa(Trt)−Tyr(tBu)−Phe−Gln(Trt)−Asn−Cys(Acm)−Pro−D−Arg(Pbf)−Gly−OH(配列番号5)。好ましくは、アミド化は、保護デスモプレシン前駆体を、DMF中のアンモニア及びジイソプロピルエチルアミンの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護デスモプレシンを得ることを含んで成る:Mpa(Trt)−Tyr(tBu)−Phe−Gln(Trt)−Asn−Cys(Acm)−Pro−D−Arg(Pbf)−Gly−NH2(配列番号5)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護デスモプレシンを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成る非環状デスモプレシンの沈殿を得ること:Mpa−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys(Acm)−Pro−D−Arg−Gly−NH2(配列番号5)(非環状デスモプレシン);非環状デスモプレシンを環化すること;及び、以下の構造を有するデスモプレシンを単離すること:
【化1】

【0050】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護カルシトニン前駆体である:Boc−Cys(Trt)−Ser(tBu)−Asn(Trt)−Leu−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Cys(Acm)−Val−Leu−Gly−Lys(Bod)−Leu−Ser(tBu)−Gln(Trt)−Glu(tBu)−Leu−His(Trt)−Lys(Boc)−Leu−Gln(Trt)−Thr(tBu)−Tyr(tBu)−Pro−Arg(Pbf)−Thr(tBu)−Asn(Trt)−Thr(tBu)−Gly−Ser(tBu)−Gly−Thr(tBu)−Pro−OH(配列番号6)。好ましくは、アミド化は、保護カルシトニン前駆体を、DMF中のアンモニア及びジイソプロピルエチルアミンの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護カルシトニンを得ることを含んで成る:Boc−Cys(Trt)−Ser(tBu)−Asn(Trt)−Leu−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Cys(Acm)−Val−Leu−Gly−Lys(Boc)−Leu−Ser(tBu)−Gln(Trt)−Glu(tBu)−Leu−His(Trt)−Lys(Boc)−Leu−Gln(Trt)−Thr(tBu)−Tyr(tBu)−Pro−Arg(Pbf)−Thr(tBu)−Asn(Trt)−Thr(tBu)−Gly−Ser(tBu)−Gly−Thr(tBu)−Pro−NH2(配列番号6)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護カルシトニンを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成る非環状カルシトニンの沈殿を得ること:Cys−Ser−Asn−Leu−Ser−Thr−Cys(Acm)−Val−Leu−Gly−Lys−Leu−Ser−Gln−Glu−Leu−His−Lys−Leu−Gln−Thr−Tyr−Pro−Arg−Thr−Asn−Thr−Gly−Ser−Gly−Thr−Pro−NH2(配列番号6);非環状カルシトニンを環化すること;及び、以下の配列を有するアミノ酸から成るカルシトニンを単離すること:Cys−Ser−Asn−Leu−Ser−Thr−Cys−Val−Leu−Gly−Lys−Leu−Ser−Gln−Glu−Leu−His−Lys−Leu−Gln−Thr−Tyr−Pro−Arg−Thr−Asn−Thr−Gly−Ser−Gly−Thr−Pro−NH2(配列番号6)、環状1−7ジスルフィド。
【0051】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護デスロレリン(Deslorelin)前駆体である:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Trp−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号8)。好ましくは、アミド化は、保護デスロレリン前駆体を、DMF中のエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護デスロレリンを得ることを含んで成る:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Trp−Leu−Arg(Pbf)−Pro−NHEt(配列番号8)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護デスロレリンを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るデスロレリンの沈殿を得ること:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Trp−Leu−Arg−Pro−NHEt;及び、デスロレリンを単離すること。
【0052】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護フェルチレリン前駆体である:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−Gly−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号9)。好ましくは、アミド化は、保護フェルチレリン前駆体を、DMF中のエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護フェルチレリンを得ることを含んで成る:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−Gly−Leu−Arg(Pbf)−Pro−NHEt。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護フェルチレリンを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るフェルチレリンの沈殿を得ること:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−Gly−Leu−Arg−Pro−NHEt(配列番号9);及び、フェルチレリンを単離すること。
【0053】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ゴナドレリン前駆体である:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−Gly−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号10)。好ましくは、アミド化は、保護ゴナドレリン前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ゴナドレリンを得ることを含んで成る:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−Gly−Leu−Arg(Pbf)−Pro−NH2(配列番号10)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護ゴナドレリンを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るゴナドレリンの沈殿を得ること:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−Gly−Leu−Arg−Pro−NH2(配列番号10);及び、ゴナドレリンを単離すること。
【0054】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ヒステレリン(Histerelin)前駆体である:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−His(Bzl)−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号11)。好ましくは、アミド化は、保護ヒステレリン前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ヒステレリンを得ることを含んで成る:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−His(Bzl)−Leu−Arg(Pbf)−Pro−NH2(配列番号11)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護ヒステレリンを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るヒステレリンの沈殿を得ること:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−His(Bzl)−Leu−Arg−Pro−NH2(配列番号11);及び、ヒステレリンを単離すること。
【0055】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ナファレリン前駆体である:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−2−Nal−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号12)。好ましくは、アミド化は、保護ナファレリン前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ナファレリンを得ることを含んで成る:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−2−Nal−Leu−Arg(Pbf)−Pro−NH2(配列番号12)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護ナファレリンを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るナファレリンの沈殿を得ること:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−2−Nal−Leu−Arg−Pro−NH2(配列番号12);及び、ナファレリンを単離すること。
【0056】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護プラルモレリン前駆体である:Boc−D−Ala−D−2−Nal−Ala−Trp−D−Phe−Lys(Bod)−OH(配列番号13)。好ましくは、アミド化は、保護プラルモレリン前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護プラルモレリンを得ることを含んで成る:Boc−D−Ala−D−2−Nal−Ala−Trp−D−Phe−Lys(Bod)−NH2(配列番号13)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護プラルモレリンを、水を含むTFA溶液を含んで成る酸組成物と反応させ、エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るプラルモレリンの沈殿を得ること:D−Ala−D−2−Nal−Ala−Trp−D−Phe−Lys−NH2(配列番号13);及び、プラルモレリンを単離すること。
【0057】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護セトロレリクス前駆体である:Ac−D−Nal−D−Cpa−D−Pal−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Cit−Leu−Arg(Pbf)−Pro−D−Ala−OH(配列番号14)。好ましくは、アミド化は、保護セトロレリクス前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護セトロレリクスを得ることを含んで成る:Ac−D−Nal−D−Cpa−D−Pal−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Cit−Leu−Arg(Pbf)−Pro−D−Ala−NH2(配列番号14)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護セトロレリクスを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るセトロレリクスの沈殿を得ること:Ac−D−Nal−D−Cpa−D−Pal−Ser−Tyr−D−Cit−Leu−Arg−Pro−D−Ala−NH2(配列番号14);及び、セトロレリクスを単離すること。
【0058】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護テベレリクス前駆体である:Ac−D−Nal−D−Cpa−D−Pal−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Cit−Leu−Lys(イソプロピル)-Pro−D−Ala−OH(配列番号15)。好ましくは、アミド化は、保護テベレリクス前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護テベレリクスを得ることを含んで成る:Ac−D−Nal−D−Cpa−D−Pal−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Cit−Leu−Lys(イソプロピル)−Pro−D−Ala−NH2(配列番号15)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護テベレリクスを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るテベレリクスの沈殿を得ること:Ac−D−Nal−D−Cpa−D−Pal−Ser−Tyr−D−Cit−Leu−Lys(イソプロピル)−Pro−D−Ala−NH2(配列番号15);及び、テベレリクスを単離すること。
【0059】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護アボレリン(Avorelin)前駆体である:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−DTrp(2−Me)−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号16)。好ましくは、アミド化は、保護アボレリン前駆体を、DMF中のエチルアミンの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護アボレリンを得ることを含んで成る:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−DTrp(2−Me)−Leu−Arg(Pbf)−Pro−NHEt(配列番号16)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護アボレリンを、水を含むTFA溶液を含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るアボレリンの沈殿を得ること:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−DTrp(2−Me)−Leu−Arg−Pro−NHEt(配列番号16);及び、アボレリンを単離すること。
【0060】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ランレオチド前駆体である:Boc−D−Nal−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−D−Trp−Lys(Boc)−Val−Cys(Acm)−Thr(tBu)−OH(配列番号17)。好ましくは、アミド化は、保護ランレオチド前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ランレオチドを得ることを含んで成る:Boc−D−Nal−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−D−Trp−Lys(Boc)−Val−Cys(Acm)−Thr(tBu)−NH2(配列番号17)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護ランレオチドを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成る非環状ランレオチドの沈殿を得ること:D−Nal−Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Val−Cys(Acm)−Thr−NH2(配列番号17);非環状ランレオチドを環化すること;及び、以下の配列を有するアミノ酸から成るランレオチドを単離すること:D−Nal−Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Val−Cys−Thr−NH2環状(2−7)(配列番号17)ジスルフィド。
【0061】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護バプレオチド前駆体である:Boc−D−Phe−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−D−Trp−Lys(Boc)−Cys(Acm)−Trp−OH(配列番号18)。好ましくは、アミド化は、保護バプレオチド前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護バプレオチドを得ることを含んで成る:Boc−D−Phe−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−D−Trp−Lys(Boc)−Cys(Acm)−Trp−NH2(配列番号18)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護バプレオチドを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るバプレオチドの沈殿を得ること:H−D−Phe−Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Cys(Acm)−Trp−NH2;非環状バプレオチドを環化すること;及び、以下の配列を有するアミノ酸から成るバプレオチドを単離すること:H−D−Phe−Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Cys−Trp−NH2(配列番号18)環状(2−6)ジスルフィド。
【0062】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護アトシバン前駆体である:Mpa(Trt)−D−Tyr(Et)−Ile−Thr(tBu)−Asn(Trt)−Cys(Acm)−Pro−Orn(Boc)−Gly−OH(配列番号19)。好ましくは、アミド化は、保護アトシバン前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護アトシバンを得ることを含んで成る:Mpa(Trt)−D−Tyr(Et)−Ile−Thr(tBu)−Asn(Trt)−Cys(Acm)−Pro−Orn(Boc)−Gly−NH2(配列番号19)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護アトシバンを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成る非環状アトシバンの沈殿を得ること:Mpa−D−Tyr(Et)−Ile−Thr−Asn−Cys(Acm)−Pro−Orn−Gly−NH2(配列番号19);非環状アトシバンを環化すること;及び、以下の配列を有するアミノ酸から成るアトシバンを単離すること:Mpa−D−Tyr(Et)−Ile−Thr−Asn−Cys−Pro−Orn−Gly−NH2(配列番号19)環状(1−6)ジスルフィド。
【0063】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護テルリプレッシン前駆体である:Boc−Gly−Gly−Gly−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−Phe−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Cys(Acm)−Pro−Lys(Boc)−Gly−OH(配列番号20)。好ましくは、アミド化は、保護テルリプレッシン前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護テルリプレッシンを得ることを含んで成る:Boc−Gly−Gly−Gly−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−Phe−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Cys(Acm)−Pro−Lys(Boc)−Gly−NH2(配列番号20)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護テルリプレッシンを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成る非環状テルリプレッシンの沈殿を得ること:Gly−Gly−Gly−Cys−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys(Acm)−Pro−Lys−Gly−NH2(配列番号20);非環状テルリプレッシンを環化すること;及び、以下の配列を有するアミノ酸から成るテルリプレッシンを単離すること:Gly−Gly−GIy−CyS−TyT−PhC−GIn−ASn−CyS(ACm)−PrO−LyS−GIy−NH2(配列番号20)環状(4−9)ジスルフィド。
【0064】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ランレオチド前駆体である:Boc−Cys(Trt)−Phe−Phe−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Cys(Acm)−Pro−Lys(Boc)−Gly−OH(配列番号21)。好ましくは、アミド化は、保護ランレオチド前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ランレオチドを得ることを含んで成る:Boc−Cys(Trt)−Phe−Phe−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Cys(Acm)−Pro−Lys(Boc)−Gly−NH2(配列番号21)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護ランレオチドを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成る非環状ランレオチドの沈殿を得ること:H−Cys−Phe−Phe−Gln−Asn−Cys(Acm)−Pro−Lys−Gly−NH2(配列番号21);非環状ランレオチドを環化すること;及び、以下の配列を有するアミノ酸から成るランレオチドを単離すること:H−Cys−Phe−Phe−Gln−Asn−Cys−Pro−Lys−Gly−NH2(配列番号21)環状(1−6)ジスルフィド。
【0065】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護オルニプレッシン前駆体である:Boc−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−Phe−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Cys(Acm)−Pro−Orn(Boc)−Gly−OH(配列番号22)。好ましくは、アミド化は、保護オルニプレッシン前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護オルニプレッシンを得ることを含んで成る:Boc−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−Phe−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Cys(Acm)−Pro−Orn(Boc)−Gly−NH2(配列番号22)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護オルニプレッシンを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成る非環状オルニプレッシンの沈殿を得ること:H−Cys−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys(ACm)−Pro−Orn−Gly−NH2(配列番号22);非環状オルニプレッシンを環化すること;及び、以下の配列を有するアミノ酸から成るオルニプレッシンを単離すること:H−Cys−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys−Pro−Orn−Gly−NH2(配列番号22)環状(1−6)ジスルフィド。
【0066】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護バソプレッシン前駆体である:Boc−Cys(Acm)−Tyr(tBu)−Phe−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Cys(Trt)−Pro−Arg(Pbf)−Gly−OH(配列番号23)。好ましくは、アミド化は、保護バソプレッシン前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護バソプレッシンを得ることを含んで成る:Boc−Cys(Acm)−Tyr(tBu)−Phe−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Cys(Trt)−Pro−Arg(Pbf)−Gly−NH2(配列番号23)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護バソプレッシンを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成る非環状バソプレッシンの沈殿を得ること:H−Cys(Acm)−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys−Pro−Arg−Gly−NH2(配列番号23);非環状バソプレッシンを環化すること;及び、H−Cys−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys−Pro−Arg−Gly−NH2(配列番号23)環状(1−6)ジスルフィドを単離すること。
【0067】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護オキシトシン前駆体である:Boc−Cys(Acm)−Tyr(tBu)−Ile−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Cys(Trt)−Pro−Leu−Gly−OH(配列番号24)。好ましくは、アミド化は、保護オキシトシン前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護オキシトシンを得ることを含んで成る:Boc−Cys(Acm)−Tyr(tBu)−Ile−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Cys(Trt)−Pro−Leu−Gly−NH2(配列番号24)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護オキシトシンを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成る非環状オキシトシンの沈殿を得ること:H−Cys(Acm)−Tyr−Ile−Gln−Asn−Cys−Pro−Leu−Gly−NH2(配列番号24);非環状オキシトシンを環化すること;及び、以下の配列を有するアミノ酸から成るオキシトシンを単離すること:H−Cys−Tyr−Ile−Gln−Asn−Cys−Pro−Leu−Gly−NH2(配列番号24)環状(1−6)ジスルフィド。
【0068】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護シンカリド前駆体である:Boc−Asp(tBu)−Tyr(SO3H)−Met−Gly−Trp−Met−Asp(tBu)−Phe−OH(配列番号25)。好ましくは、アミド化は、保護シンカリド前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護シンカリドを得ることを含んで成る:Boc−Asp(tBu)−Tyr(SO3H)−Met−Gly−Trp−Met−Asp(tBu)−Phe−NH2(配列番号25)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護シンカリドを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るシンカリドの沈殿を得ること:H−Asp−Tyr(SO3H)−Met−Gly−Trp−Met−Asp−Phe−NH2(配列番号25);及び、シンカリドを単離すること。
【0069】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護エンフビルチド前駆体である:N−アセチル−Tyr(tBu)−Thr(tBu)−Ser(tBu)−Leu−Ile−His(Trt)−Ser(tBu)−Leu−Ile−Glu(tBu)−Glu(tBu)−Ser(tBu)−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Gln(Trt)−Gln(Trt)−Glu(tBu)−Lys(Boc)−Asn(Trt)−Glu(tBu)−Gln(Trt)−Glu(tBu)−Leu−Leu−Glu(tBu)−Leu−Asp(tBu)−Lys(Boc)−Trp−Ala−Ser(tBu)−Leu−Trp−Asn(Trt)−Trp−Phe−OH(配列番号26)。好ましくは、アミド化は、保護エンフビルチド前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護エンフビルチドを得ることを含んで成る:N−アセチル−Tyr(tBu)−Thr(tBu)−Ser(tBu)−Leu−Ile−His(Trt)−Ser(tBu)−Leu−Ile−Glu(tBu)−Glu(tBu)−Ser(tBu)−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Gln(Trt)−Gln(Trt)−Glu(tBu)−Lys(Boc)−Asn(Trt)−Glu(tBu)−Gln(Trt)−Glu(tBu)−Leu−Leu−Glu(tBu)−Leu−Asp(tBu)−Lys(Boc)−Trp−Ala−Ser(tBu)−Leu−Trp−Asn(Trt)−Trp−Phe−NH2(配列番号26)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護エンフビルチドを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るエンフビルチドの沈殿を得ること:N−アセチル−Tyr−Thr−Ser−Leu−Ile−His−Ser−Leu−Ile−Glu−Glu−Ser−Gln−Asn−Gln−Gln−Glu−Lys−Asn−Glu−Gln−Glu−Leu−Leu−Glu−Leu−Asp−Lys−Trp−Ala−Ser−Leu−Trp−Asn−Trp−Phe−NH2(配列番号26);及び、エンフビルチドを単離すること。
【0070】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護エルカトニン前駆体である:Boc−Ser(tBu)−Asn(Trt)−Leu−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Asn(Trt)−Val−Leu−Gly−Lys(Boc)−Leu−Ser(tBu)−Gln(Trt)−Glu(tBu)−Leu−His(Trt)−Lys(Boc)−Leu−Gln(Trt)−Thr(tBu)−Tyr(tBu)−Pro−Arg(Pbf)−Thr(tBu)−Asp(tBu)−Val−Gly−Ala−Gly−Thr(tBu)−Pro−OH(配列番号27)。好ましくは、アミド化は、保護エルカトニン前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護エルカトニンを得ることを含んで成る:Boc−Ser(tBu)−Asn(Trt)−Leu−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Asn(Trt)−Val−Leu−Gly−Lys(Boc)−Leu−Ser(tBu)−Gln(Trt)−Glu(tBu)−Leu−His(Trt)−Lys(Boc)−Leu−Gln(Trt)−Thr(tBu)−Tyr(tBu)−Pro−Arg(Pbf)−Thr(tBu)−Asp(tBu)−Val−Gly−Ala−Gly−Thr(tBu)−Pro−NH2(配列番号27)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護エルカトニンを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るエルカトニンの沈殿を得ること:H−Ser−Asn−Leu−Ser−Thr−Asn−Val−Leu−Gly−Lys−Leu−Ser−Gln−Glu−Leu−His−Lys−Leu−Gln−Thr−Tyr−Pro−Arg−Thr−Asp−Val−Gly−Ala−Gly−Thr−Pro−NH2(配列番号27);及び、エルカトニンを単離すること。
【0071】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ヒトセクレチン前駆体である:Boc−His(Trt)−Ser(tBu)−Asp(tBu)−Gly−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(tBu)−Glu(tBu)−Leu−Ser(tBu)−Arg(Pbf)−Leu−Arg(Pbf)−Glu(tBu)−Gly−Ala−Arg(Pbf)−Leu−Gln(Trt)−Arg(Pbf)−Leu−Leu−Gln(Trt)−Gly−Leu−VaI−OH(配列番号28)。好ましくは、アミド化は、保護ヒトセクレチン前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ヒトセクレチンを得ることを含んで成る:Boc−His(Trt)−Ser(tBu)−Asp(tBu)−Gly−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(tBu)−Glu(tBu)−Leu−Ser(tBu)−Arg(Pbf)−Leu−Arg(Pbf)−Glu(tBu)−Gly−Ala−Arg(Pbf)−Leu−Gln(Trt)−Arg(Pbf)−Leu−Leu−Gln(Trt)−Gly−Leu−VaI−NH2(配列番号28)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護ヒトセクレチンを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るヒトセクレチンの沈殿を得ること:H−His−Ser−Asp−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Glu−Leu−Ser−Arg−Leu−Arg−Glu−Gly−Ala−Arg−Leu−Gln−Arg−Leu−Leu−Gln−Gly−Leu−Val−NH2(配列番号28);及び、ヒトセクレチンを単離すること。
【0072】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ブタセクレチン前駆体である:Boc−His(Trt)−Ser(tBu)−Asp(tBu)−Gly−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(tBu)−Glu(tBu)−Leu−Ser(tBu)−Arg(Pbf)−Leu−Arg(Pbf)−Asp(tBu)−Ser(tBu)−Ala−Arg(Pbf)−Leu−Gln(Trt)−Arg(Pbf)−Leu−Leu−Gln(Trt)−Gly−Leu−Val−OH(配列番号29)。好ましくは、アミド化は、保護ブタセクレチン前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ブタセクレチンを得ることを含んで成る:Boc−His(Trt)−Ser(tBu)−Asp(tBu)−Gly−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(tBu)−Glu(tBu)−Leu−Ser(tBu)−Arg(Pbf)−Leu−Arg(Pbf)−Asp(tBu)−Ser(tBu)−Ala−Arg(Pbf)−Leu−Gln(Trt)−Arg(Pbf)−Leu−Leu−Gln(Trt)−Gly−Leu−Val−NH2(配列番号29)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護ブタセクレチンを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るブタセクレチンの沈殿を得ること:H−His−Ser−Asp−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Glu−Leu−Ser−Arg−Leu−Arg−Asp−Ser−Ala−Arg−Leu−Gln−Arg−Leu−Leu−Gln−Gly−Leu−VaI−NH2(配列番号29);及び、ブタセクレチンを単離すること。
【0073】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ジコノチド前駆体である:Boc−Cys(Trt)−Lys(Boc)−Gly−Lys(Boc)−Gly−Ala−Lys(Boc)−Cys(Trt)−Ser(tBu)−Arg(Pbf)−Leu−Met−Tyr(tBu)−Asp(tBu)−Cys(Trt)−Cys(Trt)−Thr(tBu)−Gly−Ser(tBu)−Cys(Trt)−Arg(Pbf)−Ser(tBu)−Gly−Lys(Boc)−Cys(Trt)−OH(配列番号30)。好ましくは、アミド化は、保護ジコノチド前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護ジコノチドを得ることを含んで成る:Boc−Cys(Trt)−Lys(Boc)−Gly−Lys(Boc)−Gly−Ala−Lys(Boc)−Cys(Trt)−Ser(tBu)−Arg(Pbf)−Leu−Met−Tyr(tBu)−Asp(tBu)−Cys(Trt)−Cys(Trt)−Thr(tBu)−Gly−Ser(tBu)−Cys(Trt)−Arg(Pbf)−Ser(tBu)−Gly−Lys(Boc)−Cys(Trt)−NH2(配列番号30)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護ジコノチドを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成る非環状ジコノチドの沈殿を得ること:H−Cys−Lys−Gly−Lys−Gly−Ala−Lys−Cys−Ser−Arg−Leu−Met−Tyr−Asp−Cys−Cys−Thr−Gly−Ser−Cys−Arg−Ser−Gly−Lys−Cys−NH2(配列番号30);非環状ジコノチドを環化すること;及び、以下の配列を有するアミノ酸から成るジコノチドを単離すること:H−Cys−Lys−Gly−Lys−Gly−Ala−Lys−Cys−Ser−Arg−Leu−Met−Tyr−Asp−Cys−Cys−Thr−Gly−Ser−Cys−Arg−Ser−Gly−Lys−Cys−NH2(配列番号30)(環状1−16、8−20、15−25)。
【0074】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護エプチフィバチド前駆体である:Mpa(Trt)−Har−Gly−Asp(tBu)−Trp−Pro−OH(配列番号7)。好ましくは、アミド化は、保護エプチフィバチド前駆体を、DMF中のCys(Trt)−NH2の存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護エプチフィバチドを得ることを含んで成る:Mpa−Har−Gly−Asp−Trp−Pro−Cys(Acm)−NH2(配列番号7)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護エプチフィバチドを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成る非環状エプチフィバチドの沈殿を得ること:Mpa−Har−Gly−Asp−Trp−Pro−Cys(Acm)−NH2(配列番号7);非環状エプチフィバチドを環化すること;及び、以下の配列を有するアミノ酸から成るエプチフィバチドを単離すること:Mpa−Har−Gly−Asp−Trp−Pro−Cys−NH2(配列番号7)環状(1−7)ジスルフィド。
【0075】
任意に、樹脂からの切断の後に得られるペプチドは、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護エクセナチド前駆体である:Boc−His(Trt)−Gly−Glu(tBu)−Gly−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(tBu)−Asp(tBu)−Leu−Ser(tBu)−Lys(Boc)−Gln(Trt)−Met−Glu(tBu)−Glu(tBu)−Glu(tBu)−Ala−Val−Arg(Pbf)−Leu−Phe−Ile−Glu(tBu)−Trp−Leu−Lys(Boc)−Asp(tBu)−Gly−Gly−Pro−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser(tBu)−OH(配列番号31)。好ましくは、アミド化は、保護エクセナチド前駆体を、DMF中のアンモニアの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、以下の配列を有するアミノ酸から成る保護エクセナチドを得ることを含んで成る:Boc−His(Trt)−Gly−Glu(tBu)−Gly−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(tBu)−Asp(tBu)−Leu−Ser(tBu)−Lys(Boc)−Gln(Trt)−Met−Glu(tBu)−Glu(tBu)−Glu(tBu)−Ala−Val−Arg(Pbf)−Leu−Phe−Ile−Glu(tBu)−Trp−Leu−Lys(Boc)−Asp(tBu)−Gly−Gly−Pro−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser(tBu)−NH2(配列番号31)。好ましくは、アミド化の後に、本方法は以下の段階を含んで成る:保護エクセナチドを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るエクセナチドの沈殿を得ること:H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asp−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2(配列番号31);及び、エクセナチドを単離すること。
【0076】
好ましくは、ペプチドの単離は沈殿による。
【0077】
好ましくは、沈殿は、以下のものから成る群から選択される溶媒からである:メチル−tert−ブチルエーテル(MTBE)、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル及びそれらの混合物。好ましくは、溶媒は、メタノール、エタノール又はアセトニトリルと混合される。
【0078】
好ましくは、ペプチドの単離の後、本方法は、更に以下の段階を含んで成る:以下のものから成る群から選択されるペプチド:ロイプロリド、ゴセレリン、トリプトレリン及びエプチフィバチドを、HPLCクロマトグラフィーにより精製し、同時にペプチドの対イオンを酢酸で置換し、酢酸ペプチドを得ること;及び以下のものから成る群から選択される酢酸ペプチド:酢酸ロイプロリド、酢酸ゴセレリン、酢酸トリプトレリン及び酢酸エプチフィバチドの溶液を乾燥させること。好ましくは、乾燥は、凍結乾燥又は噴霧乾燥による。
【0079】
好ましくは、乾燥酢酸ロイプロリドは、約0.1%未満のD−Ser4−ロイプロリドを含む。
【0080】
好ましくは、乾燥酢酸ロイプロリドは、約0.2%未満のD−His2−ロイプロリドを含む。
【0081】
好ましくは、乾燥酢酸ロイプロリドは、約0.1%未満のD−pGlu1−ロイプロリドを含む。
【0082】
好ましくは、乾燥酢酸ロイプロリドは、約0.1%以下の任意の他の不純物を含む。
【0083】
好ましくは、乾燥酢酸ゴセレリンは、約0.5%未満の任意の他の不純物を含む。
【0084】
好ましくは、乾燥酢酸トリプトレリンは、約0.5%未満の任意の他の不純物を含む。
【0085】
本発明は、約0.1%未満のD−Ser4−ロイプロリドを含む酢酸ロイプロリドを提供する。
【0086】
本発明は、約0.2%未満のD−His2−ロイプロリドを含む酢酸ロイプロリドを提供する。
【0087】
本発明は、約0.1%未満のD−pGlu1−ロイプロリドを含む酢酸ロイプロリドを提供する。
【0088】
本発明は、約0.1%以下の任意の他の不純物を含む酢酸ロイプロリドを提供する。
【0089】
本発明は、約0.5%未満の任意の他の不純物を含む酢酸ゴセレリンを提供する。
【0090】
本発明は、約0.5%未満の任意の他の不純物を含む酢酸トリプトレリンを提供する。
【0091】
本発明の別の側面は、保護ペプチド前駆体に関し、本発明は、pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Leu−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号1)(保護ロイプロリド前駆体)も提供する。
【0092】
本発明は、pGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−OH(配列番号4)(保護ゴセレリン前駆体)も提供する。
【0093】
本発明は、pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Trp−Leu−Arg(Pbf)−Pro−Gly−OH(配列番号2)(保護トリプトレリン前駆体)も提供する。
【0094】
本発明は、Mpa(Trt)−Har−Gly−Asp(tBu)−Trp−Pro−OH(配列番号7)(保護エプチフィバチド前駆体)も提供する。
【0095】
本発明は、以下のものから成る群から選択される酢酸ペプチドを提供する:HPLC法による決定した場合に、少なくとも約99.0%の純度を有する、酢酸ロイプロリド、酢酸トリプトレリン、酢酸ブセレリン、酢酸ゴセレリン、酢酸デスモプレシン、酢酸カルシトニン(サケ)、酢酸ランレオチド、酢酸バブレオチド、酢酸アトシバン、酢酸テルリプレシン、酢酸フェリプレシン 、酢酸オルニプレシン、酢酸バソプレッシン、酢酸オキシトシン、酢酸シンカリド、酢酸エンフビルチド、酢酸エクセナチド、酢酸エプチフィバチド、酢酸エルカトニン、ブタ酢酸セクレチン、ヒト酢酸セレクチン、及び酢酸ジコノチド。
【0096】
本発明は、本発明の方法により生成された酢酸ペプチド及び少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤を含んで成る医薬組成物を提供する。
【0097】
本発明は、本発明の1つの方法により生成された酢酸ペプチドを、少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤と混合することを含んで成る、医薬製剤を調製するための方法を提供する。
【0098】
本発明は、医薬組成物の製造のための、本発明の方法の1つにより生成された酢酸ペプチドの使用を提供する。
【0099】
本発明は、本発明の方法によりC末端アミド誘導体であるペプチドを得ること、得られたC末端アミド誘導体であるペプチドを以下のものから成る群から選択される酢酸ペプチド:酢酸ロイプロリド、酢酸トリプトレリン、酢酸ブセレリン、酢酸ゴセレリン、酢酸デスモプレシン、酢酸カルシトニン(サケ)、酢酸ランレオチド、酢酸バブレオチド、酢酸アトシバン、酢酸テルリプレシン、酢酸フェリプレシン 、酢酸オルニプレシン、酢酸バソプレッシン、酢酸オキシトシン、酢酸シンカリド、酢酸エンフビルチド、酢酸エクセナチド、酢酸エプチフィバチド、酢酸エルカトニン、ブタ酢酸セクレチン、ヒト酢酸セレクチン、及び酢酸ジコノチド、に変換することを含んで成る、以下のものから成る群から選択される酢酸ペプチド:酢酸ロイプロリド、酢酸トリプトレリン、酢酸ブセレリン、酢酸ゴセレリン、酢酸デスモプレシン、酢酸カルシトニン(サケ)、酢酸ランレオチド、酢酸バブレオチド、酢酸アトシバン、酢酸テルリプレシン、酢酸フェリプレシン 、酢酸オルニプレシン、酢酸バソプレッシン、酢酸オキシトシン、酢酸シンカリド、酢酸エンフビルチド、酢酸エクセナチド、酢酸エプチフィバチド、酢酸エルカトニン、ブタ酢酸セクレチン、ヒト酢酸セレクチン、及び酢酸ジコノチド、を調製するための方法を提供する。
【0100】
本発明は、本発明の方法により得られる酢酸ペプチドを、少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤と混合することを含んで成る、医薬製剤を調製するための方法を提供する。
【0101】
本発明の医薬組成物の投与方法は、患者の年齢、性別、及び症状に依存して、様々な調製物において投与することができる。医薬組成物は、例えば錠剤、ピル、粉末、液体、懸濁液、エマルジョン、顆粒、カプセル、坐剤、注射用調製物(溶液及び懸濁液)などとして投与することができる。
【0102】
本発明の医薬組成物は、任意に、本発明において得られる酢酸ペプチド及び他の活性成分と混合することができる。更に、本発明の医薬組成物は、不活性成分、例えば希釈剤、担体、充填剤、バルキング剤、結合剤、崩壊剤、崩壊阻害剤、吸収促進剤、湿潤剤、潤滑剤、流動促進剤、界面活性剤、着香料などを含むことができる。
【0103】
希釈剤は、固形医薬組成物の嵩を増大させ、当該組成物を含む医薬製剤を、患者及び介護者が取り扱うのを容易にし得る。固形組成物のための希釈剤としては、例えば微結晶性セルロース(例えば、Avicel(登録商標))、超微粒セルロース、ラクトール、デンプン、アルファ化デンプン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、糖質、デキストレート、デキストリン、デキストロース、第二リン酸カルシウム二水和物、第三リン酸カルシウム、カオリン、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マルトデキストリン、マンニトール、ポリメタクリル酸塩(例えば、Eudragit(登録商標))、塩化カリウム、粉末化セルロース、塩化ナトリウム、ソルビトールなどが挙げられる。
【0104】
製剤、例えば錠剤中に圧縮された固形医薬組成物は、機能として圧縮後に活性成分と他の賦形剤を結合させるのを助けることが挙げられる賦形剤を含むことができる。固形医薬組成物のための結合剤としては、アカシア、アルギン酸、カーボマー(例えば、カーボポール)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストリン、エチルセルロース、ゼラチン、グアーガム、硬化植物油、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(例えば、Klucel(登録商標))、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、メトセル)、液状グルコース、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、マルトデキストリン、メチルセルロース、ポリメタクリル酸塩、ポビドン(例えば、Kollidon(登録商標)、Plasdone(登録商標))、アルファ化デンプン、アルギン酸ナトリウム及びデンプンが挙げられる。
【0105】
圧縮された固形医薬組成物の、患者の胃の中における溶解速度は、当該組成物への崩壊剤の添加により増大され得る。崩壊剤としては、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム(例えば、Ac−Di−Sol(登録商標)、Primellose(登録商標))、コロイド状二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン(例えば、Kollidon(登録商標)、Polyplasdone(登録商標))、グアーガム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、メチルセルロース、微結晶性セルロース、ポラクリリンカリウム、粉末状セルロース、アルファ化デンプン、アルギン酸ナトリム、デンプングリコール酸ナトリウム(例えば、Explotab(登録商標))及びデンプンが挙げられる。
【0106】
流動促進剤は、非圧縮固形組成物の流動性及び用量の正確性を向上させるために添加することができる。流動促進剤として機能し得る賦形剤としては、コロイド状二酸化ケイ素、三ケイ酸マグネシウム、粉末状セルロース、デンプン、タルク及び第三リン酸カルシウムが挙げられる。
【0107】
錠剤などの製剤が、粉末化組成物の圧縮により作製される場合、当該組成物は、穿孔器及び色素からの圧力にかけられる。いくつかの賦形剤及び活性成分は、穿孔器及び色素の表面に付着する傾向を有し、これは生成物の孔食及び他の表面のでこぼこを引き起こし得る。潤滑剤は、組成物に添加して、付着を減少させ、そして生成物の色素から放出を容易にすることができる。潤滑剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、モノステアリン酸グリセリン、パルミトステアリン酸グリセリン、硬化ヒマシ油、硬化植物油、鉱油、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ナトリウムステアリルフマル酸塩、ステアリン酸、タルク及びステアリン酸亜鉛が挙げられる。
【0108】
着香料及び調味料は、製剤を、患者に対してより口当たり良くする。本発明の組成物中に含まれ得る医薬品ための一般的な着香料及び調味料としては、マルトール、バニリン、エチルバニリン、メントール、クエン酸、フマル酸、エチルマルトール及び酒石酸が挙げられる。
【0109】
固形及び液状組成物は、任意の医薬として許容される着色剤を用いて着色し、それらの外観を改善し、そして/或いは製品及び単位用量レベルの患者の識別を容易にすることもできる。
【0110】
本発明の液状医薬組成物中では、酢酸ペプチド及び任意の他の固形賦形剤は、液状担体、例えば水、植物油、アルコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール又はグリセリン中に溶解又は懸濁される。
【0111】
液状医薬組成物は、液状担体中で溶解性しない活性成分又は他の賦形剤を、組成物全体に均一に分散させるための乳化剤を含むことができる。本発明の液状組成物中で有用であり得る乳化剤としては、例えばゼラチン、卵黄、カゼイン、コレステロール、アカシア、トラガカント、ツノマタ、ペクチン、メチルセルロース、カーボマー、セトステアリルアルコール及びセチルアルコールが挙げられる。
【0112】
本発明の液状医薬組成物は、生成物のマウス・フィール(mouth−feel)を改善し、そして/或いは胃腸管粘膜を被覆するために粘度促進剤を含むことができる。このような粘度促進剤としては、アカシア、アルギン酸ベントナイト、カーボマー、カルボキシメチルセルロースカルシウム若しくはナトリウム、セトステアリルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ゼラチングアーガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリビニルアルコール、ポビドン、炭酸プロピレン、プロピレングリコールアルギン酸塩、アルギン酸ナトリウム、ナトリウムデンプングリコール酸塩、デンプントラガカント及びキサンタンガムが挙げられる。
【0113】
甘味料、例えばソルビトール、サッカリン、サッカリンナトリウム、スクロース、アスパルテーム、フルクトース、マンニトール及び転化糖は、味を改善するために添加することができる。
【0114】
防腐剤及びキレート剤、例えばアルコール、安息香酸ナトリウム、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール及びエチレンジアミン四酢酸塩は、貯蔵安定性を向上させるために、摂取に安全な濃度で添加することができる。
【0115】
本発明によると、液状組成物は、緩衝液、例えばグルコン酸(guconic acid)、乳酸、クエン酸又は酢酸、グルコン酸ナトリウム(sodium guconate)、乳酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム又は酢酸ナトリウムを含むこともできる。用いる賦形剤及びその量の選択は、経験、並びに標準的な手順及びその分野の参考資料の考慮に基づいて、製剤科学者により容易に決定され得る。
【0116】
注射用(非経口)医薬組成物を調製する場合、溶液及び懸濁液は滅菌し、好ましくは血液に対して等張にする。注射用調製物は、当業界で一般的に知られた担体を用いることができる。例えば、注射用調製物のための担体としては、水、エチルアルコール、プロピレングリコール、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシル化(polyoxylated)イソステアリルアルコール、及びポリオキシエチレンソルビタンの脂肪酸エステルが挙げられるが、これらに限定されない。当業者は、注射用調製物を等張にするのに必要な塩化ナトリウム、グルコース、又はグリセリンの量を、少しの又は全く実験せずに、容易に決定することができる。追加の成分、例えば溶解剤、緩衝剤、及び鎮痛剤を添加することができる。
【0117】
本発明の固形組成物としては、粉末、顆粒、凝集及び圧縮組成物が挙げられる。製剤としては、経口、口腔、直腸、非経口(例えば、皮下、筋肉内、及び静脈内)、吸入及び点眼投与に適した製剤が挙げられる。任意の所定の場合において最も適した投与は、処置する状態の性質及び重度に依存するが、本発明の最も好ましい経路は、経口である。製剤は、通常、単位投与形態で与えられ、医薬分野において周知の任意の方法で調製することができる。
【0118】
製剤としては、錠剤、粉末、カプセル、坐剤、サッシェ(sache)、トローチ及びロゼンジ(losenge)、並びに液状シロップ、懸濁液及びエリキシル剤のような固形製剤が挙げられる。
【0119】
本発明の製剤は、本発明の組成物、好ましくは粉末化又は粒状固形組成物を含むカプセルであることができる。そのカプセル殻は、ゼラチンから作られ、可塑剤、例えばグリセリン及びソルビトール、及び乳白剤又は着色剤を任意に含むことができる。
【0120】
活性成分及び賦形剤は、当業界で既知の方法により組成物及び製剤中に配合することができる。
【0121】
錠剤又はカプセル充填のための組成物は、湿式造粒法により調製することができる。湿式造粒法においては、いくつかの又は全ての粉末形態の活性成分及び賦形剤を混合し、その後、液体、典型的な水の存在下で更に混合し、粉末を顆粒へと凝集させる。顆粒は、選別及び/又は製粉し、乾燥させ、その後、所望の粒径に選別及び/又は選別する。顆粒は、その後、錠剤化することができ、或いは、錠剤化の前に、他の賦形剤、例えば流動促進剤及び/又は潤滑剤を添加することができる。
【0122】
錠剤化組成物は、通常、乾式混合により調製することができる。例えば、活性成分及び賦形剤の混合組成物は、スラッグ又はシートへと圧縮し、その後圧縮された顆粒へと粉末状にすることができる。圧縮顆粒は、その後、錠剤へと圧縮することができる。
【0123】
乾式造粒の代わりとして、混合組成物を、直接的な圧縮技術を用いて、圧縮製剤へと直接的に圧縮することができる。直接的な圧縮は、造粒をせずに、より均一な錠剤を生成する。直接的な圧縮錠剤化に特に良く適した賦形剤としては、微結晶性セルロース、噴霧乾燥ラクトース、リン酸二カルシウム二水和物及びコロイド状シリカが挙げられる。直接的な圧縮錠剤化における、これらの及び他の賦形剤の適切な使用は、特に直接的な圧縮錠剤の製剤化チャレンジにおける経験と技術を有する当業者に知られている。
【0124】
本発明のカプセル充填は、錠剤化に関して記載した任意の上記の混合物及び顆粒を含んで成ることができるが、それらは最終的な錠剤化段階にかけられていない。
【0125】
本発明の固形組成物は、粉末、顆粒、凝集体及び圧縮組成物を含む。製剤としては、経口、口腔、直腸、非経口(例えば、皮下、筋肉内、及び静脈内)、吸入及び点眼投与に適した製剤が挙げられる。任意の所定の場合において最も適した経路は、処置する状態の性質及び重度に依存するが、本発明の最も好ましい経路は、経口である。製剤は、通常、単位投与形態で与えられ、医薬分野において周知の任意の方法で調製することができる。
【0126】
本発明は、特定の実施例及び好ましい実施態様に関して記載されるが、本発明のこれらの実施例に限定されないことが理解される。従って、特許請求される本発明は、当業者に明らかであるように、本明細書中で記載される特定の実施例及び好ましい実施態様からのバリエーションを含む。
【0127】
装置
HPLC
以下のHPLC法は、欧州薬局方(pharmacopia)に従う:
ロイプロリドに対するHPLC法:
関連物質。液体クロマトグラフィー(2.2.29):標準化手順を用いる。
試験溶液(a)。試験する物質を、移動相に溶解し、1.0mg/mlの濃度を得る。
試験溶液(b)。1.0mlの試験溶液(a)を、移動相で20.0mlまで希釈する。
標準溶液(a)。ロイプロレリンCRSを、移動相に溶解し、1.0mg/mlの濃度を得る。
標準溶液(b)。1.0mlの標準溶液(a)を、移動相で20.0mlまで希釈する。
分離溶液。5.0mlの標準溶液(a)を、水Rで希釈する。5mlの当該溶液に、100μlの1Mの水酸化ナトリウムを添加し、勢いよく振盪する。オーブンの中で100℃において60分間加熱して、直ちに冷却し、50μlの希釈リン酸Rを添加する。勢いよく振盪する。
カラム:
−サイズ:l=0.10m、Φ=4.6mm、
−固定相:クロマトグラフィーRのためのオクタデシルシリルシリカゲル(3μm)。
移動相:約15.2gのトリエチルアミンRを、800mlの水Rに溶解し、リン酸RでpH3.0に調整し、1000mlの水Rで希釈する。850mlのこの溶液を、2倍量のプロパノールRと3倍量のアセトニトリルRの150mlの混合物に添加する。
流速:1.0〜1.5ml/分。
検出:220nmにおける分光光度計。
注入:20μlの試験溶液(a)及び分離溶液。
実行時間:90分。
ロイプロレリンに関する保持比(保持時間=41〜49分):
不純物E=約0.7;不純物F=約0.7;不純物H=約0.78;
不純物A=約0.8;不純物B=約0.9;不純物I=約0.94;
不純物J=約1.09;不純物C=約1.2;不純物G=約1.3;
不純物K=約1.31;不純物D=約1.5。
系適合性:分離溶液:
−分離:不純物及びロイプロレリンによるピークの間の1.5分。
限界:
−不純物D:最大10パーセント、
−不純物A、B、C:各不純物に対して、最大0.5パーセント、
−任意の他の不純物:各不純物に対して、最大0.5パーセント、
−合計:最大2.5パーセント、
−無視限界:0.1パーセント。
【0128】
ゴセレリンに対するHPLC法
関連物質。液体クロマトグラフィー(2.2.29)。
試験溶液。試験する物質を水Rに溶解し、1.0mg/mlの濃度を得る。
標準溶液(a)。ゴセレリンCRSのバイアルの内容物を、水Rに溶解し、1.0mg/mlの濃度を得る。
標準溶液(b)。1.0mlの試験溶液を、水Rで10mlに希釈する。
標準溶液(c)。1.0mlの試験溶液を、水Rで10.0mlに希釈する。
分離溶液(a)。4−D−Ser−ゴセレリンのバイアルの内容物を、水Rに溶解し、0.1mg/mlの濃度を得る。等しい体積の当該溶液と標準溶液(c)を混合する。
分離溶液(b)。ゴセレリン有効性混合物CRSのバイアルの内容物を、1.0mlの水Rで溶解する。
カラム:
−サイズ:l=0.15m、Φ=4.6mm、
−固定相:12.5mmポアサイズを有する、オクタデシルシリルアモルファス有機シリカポリマーR(3.5μm)、
−温度:50〜55℃。
移動相:トリフルオロ酢酸R、クロマトグラフィーR用のアセトニトリル、水R(0.5:200:800 V/V/V)。
流速:0.7〜1.2ml/分。
検出:220nmにおける分光光度計。
注入:10μlの試験溶液(a)、標準溶液(b)及び分離溶液。
実行時間:90分。
ゴセレリンに関する保持比:不純物A=約0.67;
不純物C=約0.78;不純物B=約0.79;不純物D=約0.85;
不純物E=約0.89;不純物F=約0.92;不純物G=約0.94;
不純物H=約0.98;不純物I=約1.43;不純物J=約1.53;
不純物K=約1.67;不純物L=約1.77。
系適合性:
−保持時間:分離溶液(b)で得られたクロマトグラムにおいて、ゴセレリン=40分〜50分;必要であれば、移動相の流速を調整する;流速の調整が、第一ピークの正しい保持時間をもたらさない場合は、移動相中のアセトニトリルの組成物を変え、ゴセレリンに対する要求される保持時間を得る;
−分離:分離溶液(a)で得られるクロマトグラムにおいて、不純物Aとゴセレリンによるピークの間で最小7.0分;
−対称性因子:分離溶液(a)で得られるクロマトグラムにおいて、不純物Aとゴセレリンによるピークに対して0.8〜2.5;
−分離溶液(b)で得られるクロマトグラムは、ゴセレリン有効性混合物CRSにより提供されるクロマトグラムに類似する。第一ピークの前に溶出し、不純物E及び不純物Gに対応する2つのピークは、明確に視認できる。第一ピークの後に溶出する3つのピークは、明確に視認できる。
限界:
−不純物E:標準溶液(b)で得られるクロマトグラムにおいて、第一ピークの面積以下(0.1パーセント)、
−任意の他の不純物:各不純物に対して、標準溶液(b)で得られるクロマトグラムにおいて、第一ピークの面積の0.5倍以下(0.5パーセント)、
−合計:標準溶液(b)で得られるクロマトグラムにおいて、第一ピークの面積の2.5倍以下(2.5パーセント)、
−無視限界:標準溶液(b)で得られるクロマトグラムにおいて、第一ピークの面積の0.05倍(0.05パーセント)。
【実施例】
【0129】
実施例1:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Leu−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号1)(ロイプロリド前駆体)の調製
保護ペプチドの合成は、Fmoc−Pro−OHの2−Cl−Trt−Cl樹脂への導入から出発する段階的なFmocSPPS(固相ペプチド合成)手順により実施した。樹脂(2−Cl−Trt−Cl樹脂、1kg)を、洗浄後に、DMF中のFmoc−Pro−OH(470g)の溶液と共に、ジイソプロピルエチルアミンの存在下で、2時間撹拌した。樹脂の洗浄後に、Fmoc保護基を、DMF中の20%のピペリジンで処理することにより除去した。残留試薬の洗浄後に、第二のアミノ酸(Fmoc−Arg(Pbf))を導入し、第一のカップリング段階を開始した。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBt(N−ヒドロキシベンゾトリアゾール)を用いてその場で活性化し、その後50分間樹脂に結合させた。カップリングの間、ジイソプロピルエチルアミンを有機塩基として用いた。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆された。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去した。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返した。配列中の最後のアミノ酸(pGlu)を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されていた。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されていた:Ser(t−Bu)、Arg(Pbf)、Tyr(tBu)、及びHis(Trt)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いた。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、2150gの乾燥ペプチド−樹脂を得た。
【0130】
上記のように調製したペプチドを、DCM中の1%のTFA溶液を用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断した。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和した。溶媒を減圧下で蒸発させ、保護ペプチドを、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、1070gの粉末を得た。これは、MSによりpGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Leu−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号1)として同定された。
【0131】
実施例2:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Leu−Leu−Arg(Pbf)−Pro−NHEt(配列番号1)の調製
実施例1に記載のように調製したpGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Leu−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号1)の粗ペプチド(1070g)を、DMFに溶解したエチルアミンと反応させた。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施した。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いた。反応の完了を、HPLC分析により観察した。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させた。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥し、MSによりpGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Leu−Leu−Arg(Pbf)−Pro−NHEt(配列番号1)として同定した。
【0132】
実施例3:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Leu−Leu−Arg−Pro−NHEt(配列番号1)の調製
pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Leu−Leu−Arg(Pbf)−Pro−NHEt(配列番号1)(実施例2で得られた約1000g)からの保護基を、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTの溶液を用いて、2時間、室温で除去した。生成物を、10倍量のMTBEの添加により沈殿させ、ろ過し、減圧下で乾燥させて、680gの生成物を得た。
【0133】
粗ペプチドを、アセトニトリルの水溶液に溶解した。得られた溶液を、C18RP−HPLCカラム上に導入し、精製して、>99.0%の純度でロイプロリド塩を含む画分を得た。対イオンを酢酸で置換するRP−HPLC上での処理の後、ペプチドを含む画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチド(286g、42%の収率)を得た(>99.0%の純度(HPLC))。このペプチドは、0.1%未満のD−Ser4−ロイプロリド、0.4%未満のD−His2−ロイプロリド、0.1%未満のD−pGlu1−ロイプロリド、及び0.1%以下の任意の他の不純物を含んでいた。
【0134】
上記と類似の方法で処理する、実施例1に類似した別の調製において、ペプチドは、>99.5%の純度が得られ、0.1%未満のD−Ser4−ロイプロリド、0.2%未満のD−His2−ロイプロリド、0.1%未満のD−pGlu1−ロイプロリド、及び0.1%以下の任意の他の不純物を含んでいた。
【0135】
実施例4:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−OH(配列番号4)(ゴセレリン前駆体)の調製
保護ペプチドの合成は、Fmoc−Pro−OHの2−Cl−Trt−Cl樹脂への導入から出発する段階的なFmocSPPS(固相ペプチド合成)手順により実施した。樹脂(2−Cl−Trt−Cl樹脂、100g)を、洗浄後に、DMF中のFmoc−Pro−OHの溶液と共に、ジイソプロピルエチルアミンの存在下で、2時間撹拌した。樹脂の洗浄後に、Fmoc保護基を、DMF中の20%のピペリジンで処理することにより除去した。残留試薬の洗浄後に、第二のアミノ酸(Fmoc−Arg(NO2))を導入し、第一のカップリング段階を開始した。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBt(N−ヒドロキシベンゾトリアゾール)を用いてその場で活性化し、その後50分間樹脂に結合させた。カップリングの間、ジイソプロピルエチルアミンを有機塩基として用いた。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆された。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去した。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返した。配列中の最後のアミノ酸(pGlu)を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されていた。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されていた:D−Ser(t−Bu)、Arg(NO2)、Tyr(Bzl)、及びHis(Fmoc)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いた。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、210gの乾燥ペプチド−樹脂を得た。
【0136】
上記のように調製したペプチドを、DCM中の1%のTFA溶液を用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断した。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和した。溶媒を減圧下で蒸発させ、保護ペプチドを、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、98gの粉末を得た。これは、MSによりpGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−OH(配列番号4)として同定された。
【0137】
実施例5:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−HNNHCONH2(配列番号4)の調製
実施例4に記載のように調製したpGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(N02)−Pro−OH(配列番号4)の粗ペプチド(98g)を、DMF/水に溶解したセミカルバジド塩酸塩と反応させた。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施した。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いた。反応の完了を、HPLC分析により観察した。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させた。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥し、MSによりpGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−HNNHCONH2(配列番号4)として同定した。
【0138】
実施例6:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser(tBu)−Leu−Arg−Pro−HNNHCONH2(配列番号4)の調製
実施例5で得られたpGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−HNNHCONH2(配列番号4)(102g)からの保護基を、DMF中の5%のPd/C上での水素化分解により除去した。生成物を、10倍量のMTBEの添加により沈殿させ、ろ過し、減圧下で乾燥させて、91gの生成物を得た。
【0139】
粗ペプチドを、アセトニトリルの水溶液に溶解した。得られた溶液を、C18RP−HPLCカラム上に導入し、精製して、>99.0%の純度でゴセレリン塩を含む画分を得た。対イオンを酢酸で置換するRP−HPLC上での処理の後、ペプチドを含む画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチド(32g)を得た(>99.0%の純度(HPLC))。不純物の合計は1.0%未満であり、各不純物は0.5%未満である。
【0140】
実施例7:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−NHEt(配列番号3)(ブセレリン前駆体)の調製
実施例4に記載のように調製したpGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−OH(配列番号3)の粗ペプチド(100g)を、DMFに溶解したエチルアミンと反応させた。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施した。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いた。反応の完了を、HPLC分析により観察した。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させた。これを、ろ過により分離し、乾燥し、MSによりpGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−NHEt(配列番号3)として同定した。
【0141】
実施例8:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser−(tBu)−Leu−Arg−Pro−HNEt(配列番号3)の調製
実施例7で得られたpGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−NHEt(配列番号4)(98g)からの保護基を、DMF中の5%のPd/C上での水素化分解により除去した。生成物を、10倍量のMTBEの添加により沈殿させ、ろ過し、減圧下で乾燥させて、84gの生成物を得た。
【0142】
粗ペプチドを、アセトニトリルの水溶液に溶解した。得られた溶液を、C18RP−HPLCカラム上に導入し、精製して、>99.0%の純度でブセレリン塩を含む画分を得た。対イオンを酢酸で置換するRP−HPLC上での処理の後、この画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチド(28g)を得た(>99.0%の純度(HPLC))。不純物の合計は1.0%未満であり、各不純物は0.5%未満である。
【0143】
実施例9:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Trp−Leu−Arg(Pbf)−Pro−Gly−OH(配列番号2)(トリプトレリン前駆体)の調製
保護ペプチドの合成は、Fmoc−Gly−OHの2−Cl−Trt−Cl樹脂への導入から出発する段階的なFmocSPPS(固相ペプチド合成)手順により実施した。樹脂(2−Cl−Trt−Cl樹脂、100g)を、洗浄後に、DMF中のFmoc−Gly−OHの溶液と共に、ジイソプロピルエチルアミンの存在下で、2時間撹拌した。樹脂の洗浄後に、Fmoc保護基を、DMF中の20%のピペリジンで処理することにより除去した。残留試薬の洗浄後に、第二のアミノ酸(Fmoc−Pro−OH)を導入し、第一のカップリング段階を開始した。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBt(N−ヒドロキシベンゾトリアゾール)を用いてその場で活性化し、その後50分間樹脂に結合させた。カップリングの間、ジイソプロピルエチルアミンを有機塩基として用いた。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆された。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去した。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返した。配列中の最後のアミノ酸(pGlu)を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されていた。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されていた:Ser(t−Bu)、Arg(Pbf)、Tyr(tBu)、及びHis(Trt)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いた。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、236gの乾燥ペプチド−樹脂を得た。
【0144】
上記のように調製したペプチドを、DCM中の1%のTFA溶液を用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断した。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和した。溶媒を減圧下で蒸発させ、保護ペプチドを、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、133gの粉末を得た。このペプチドは、MSによりpGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Trp−Leu−Arg(Pbf)−Pro−Gly−OH(配列番号2)として同定された。
【0145】
実施例10:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Trp−Leu−Arg(Pbf)−Pro−Gly−NH2(配列番号2)の調製
pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Trp−Leu−Arg(Pbf)−Pro−Gly−OH(配列番号2)の粗ペプチド(実施例9に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させた。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施した。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いた。反応の完了を、HPLC分析により観察した。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させた。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥し、MSによりpGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Trp−Leu−Arg(Pbf)−Pro−Gly−NH2(配列番号2)として同定した。
【0146】
実施例11:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Trp−Leu−Arg−Pro−Gly−NH2(配列番号2)の調製
実施例10で得られたpGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Trp−Leu−Arg(Pbf)−Pro−Gly−NH2(配列番号2)(122g)からの保護基を、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTの溶液を用いて、2時間、室温で除去した。生成物を、10倍量のMTBEの添加により沈殿させ、ろ過し、減圧下で乾燥させて、85gの生成物を得た。
【0147】
粗ペプチドを、アセトニトリルの水溶液に溶解した。得られた溶液を、C18RP−HPLCカラム上に導入し、精製して、>99.0%の純度でトリプトレリン塩を含む画分を得た。対イオンを酢酸で置換するRP−HPLC上での処理の後、この画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥酢酸トリプトレリン(27g)を得た(>99.0%の純度)。不純物の合計は1.0%未満であり、各不純物は0.5%未満である。
【0148】
類似の手順により、トリプトレリン溶液をRP−C18樹脂上に導入し、その対イオンをパモ酸塩で置換した。得られた溶液を凍結乾燥してパモ酸トリプトレリンを得た(>99.0%の純度)。不純物の合計は1.0%未満であり、各不純物は0.5%未満である。
【0149】
実施例12:Mpa(Trt)−Tyr(tBu)−Phe−Gln(Trt)−Asn−Cys(Acm)−Pro−D−Arg(Pbf)−Gly−OH(配列番号5)(デスモプレシン前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Gly)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の置換を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−D−Arg(Pbf))を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。配列中の最後の構成要素(Trt−Mpa)を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Gln(Trt)、D−Arg(Pbf)、Tyr(tBu)、及びCys(Acm)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0150】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、乾燥粉末を得る。このペプチドは、Mpa(Trt)−Tyr(tBu)−Phe−Gln(Trt)−Asn−Cys(Acm)−Pro−D−Arg(Pbf)−Gly−OH(配列番号5)として同定される。
【0151】
実施例13:Mpa−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys(Acm)−Pro−D−Arg−Gly−NH2(配列番号5)の調製
MPa(Trt)−Tyr(tBu)−Phe−Gln(Trt)−Asn−Cys(Acm)−Pro−D−Arg(Pbf)−Gly−OH(配列番号5)の粗ペプチド(実施例12に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥し、MSによりMpa(Trt)−Tyr(tBu)−Phe−Gln(Trt)−Asn−Cys(Acm)−Pro−D−Arg(Pbf)−Gly−NH2(配列番号5)として同定する。
【0152】
上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗生成物を得る(Mpa−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys(Acm)−Pro−D−Arg−Gly−NH2)(配列番号5)。
【0153】
実施例14:デスモプレシンの調製
【化2】

Mpa−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys(Acm)−Pro−D−Arg−Gly−NH2(配列番号5)粗ペプチド(実施例13に記載のように調製した)を、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>95%の純度の生成物を含む画分を混合し、約1g/Lの濃度に希釈する。酢酸中の等モル量のイオジンを、室温で勢いよく混合しながら添加し、その後、過剰のイオジンを、少量のアスコルビン酸により中和する。得られた溶液を、C18RP−HPLCカラム上に導入し、精製して、>98.5%の純度でデスモプレシン塩を含む画分を得る。対イオンの酢酸による交換(RP−HPLCカラム上での)の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得る、14.9g(>99.0%の純度)。
【0154】
実施例15:Boc−Cys(Trt)−Ser(tBu)−Asn(Trt)−Leu−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Cys(Acm)−Val−Leu−Gly−Lys(Boc)−Leu−Ser(tBu)−Gln(Trt)−Glu(tBu)−Leu−His(Trt)−Lys(Boc)−Leu−Gln(Trt)−Thr(tBu)−Tyr(tBu)−Pro−Arg(Pbf)−Thr(tBu)−Asn(Trt)−Thr(tBu)−Gly−Ser(tBu)−Gly−Thr(tBu)−Pro−OH(配列番号6)(カルシトニン(サケ)前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Pro)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.5mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Thr(tBu))を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Cys(Trt)及びCys(Acm)、Gln(Trt)、Arg(Pbf)、Tyr(tBu)、Ser(tBu)、Thr(tBu)、Asn(Trt)、及びLys(Boc)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0155】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0156】
実施例16:Cys−Ser−Asn−Leu−Ser−Thr−Cys(Acm)−Val−Leu−Gly−Lys−Leu−Ser−Gln−Glu−Leu−His−Lys−Leu−Gln−Thr−Tyr−Pro−Arg−Thr−Asn−Thr−Gly−Ser−Gly−Thr−Pro−NH2(配列番号6)の調製
粗ペプチド(実施例15に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗半保護(semi−protected)ペプチドを得る(Cys−Ser−Asn−Leu−Ser−Thr−Cys(Acm)−Val−Leu−Gly−Lys−Leu−Ser−Gln−Glu−Leu−His−Lys−Leu−Gln−Thr−Tyr−Pro−Arg−Thr−Asn−Thr−Gly−Ser−Gly−Thr−Pro−NH2)(配列番号6)。
【0157】
実施例17:カルシトニン(サケ)の調製
Cys−Ser−Asn−Leu−Ser−Thr−Cys(Acm)−Val−Leu−Gly−Lys−Leu−Ser−Gln−Glu−Leu−His−Lys−Leu−Gln−Thr−Tyr−Pro−Arg−Thr−Asn−Thr−Gly−Ser−Gly−Thr−Pro−NH2(配列番号6)粗ペプチド(実施例16に記載のように調製した)を、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>95%の純度の生成物を含む画分を混合し、約1g/Lの濃度に希釈する。酢酸中の等モル量のイオジンを、室温で勢いよく混合しながら添加し、その後、過剰のイオジンを、少量のアスコルビン酸により中和する。得られた溶液を、C18RP−HPLCカラム上に導入し、精製して、>98.5%の純度でカルシトニン塩を含む画分を得る。対イオンの酢酸による交換(RP−HPLCカラム上での)の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得る(>99.0%の純度)。
【0158】
実施例18:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Trp−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号8)(デスロレリン前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Pro)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Arg(Pbf))を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:His(Trt)、Arg(Pbf)、Tyr(tBu)、及びSer(tBu)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0159】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0160】
実施例19:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Trp−Leu−Arg(Pbf)−Pro−NHEt(配列番号8)
粗保護ペプチド(実施例18に記載のように調製した)を、DMFに溶解したエチルアミンと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0161】
実施例20:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Trp−Leu−Arg−Pro−NHEt(配列番号8)
上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチドを得る、pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Trp−Leu−Arg−Pro−NHEt(配列番号8)。
【0162】
粗ペプチドを、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>98.5%の純粋な生成物を含む画分を混合し、酢酸とのイオン交換のために、RP−HPLCカラム上に再び導入する。対イオンの交換の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチド(>99.0%の純度)を得る。
【0163】
実施例21:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−Gly−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号9)(フェルチレリン前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Pro)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Arg(Pbf))を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:His(Trt)、Arg(Pbf)、Tyr(tBu)、及びSer(tBu)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0164】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0165】
実施例22:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−Gly−Leu−Arg(Pbf)−Pro−NHEt(配列番号9)
粗保護ペプチド(実施例21に記載のように調製した)を、DMFに溶解したエチルアミンと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0166】
実施例23:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−Gly−Leu−Arg−Pro−NHEt(配列番号9)
上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチドを得る、pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−Gly−Leu−Arg−Pro−NHEt(配列番号9)。
【0167】
粗ペプチドを、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>98.5%の純粋な生成物を含む画分を混合し、酢酸とのイオン交換のために、RP−HPLCカラム上に再び導入する。対イオンの交換の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチド(>99.0%の純度)を得る。
【0168】
実施例23:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−Gly−Leu−Arg(Pbf)−Pro−NH2(配列番号10)(ゴナドレリン前駆体)
粗保護ペプチド(実施例21に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0169】
実施例24:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−Gly−Leu−Arg−Pro−NH2(配列番号10)
上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチドを得る、pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−Gly−Leu−Arg−Pro−NH2(配列番号10)。
【0170】
粗ペプチドを、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>98.5%の純粋な生成物を含む画分を混合し、酢酸とのイオン交換のために、RP−HPLCカラム上に再び導入する。対イオンの交換の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチド(>99.0%の純度)を得る。
【0171】
実施例25:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−His(Bzl)−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号11)(ヒステレリン前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Pro)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Arg(Pbf))を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:His(Trt)及びD−His(Bzl)、Arg(Pbf)、Tyr(tBu)、及びSer(tBu)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0172】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0173】
実施例26:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−His(Bzl)−Leu−Arg(Pbf)−Pro−NH2(配列番号11)
粗保護ペプチド(実施例25に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0174】
実施例27:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−His(Bzl)−Leu−Arg−Pro−NH2(配列番号11)
実施例26からの保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチドを得る、pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−His(Bzl)−Leu−Arg−Pro−NH2(配列番号11)。
【0175】
粗ペプチドを、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>98.5%の純粋な生成物を含む画分を混合し、酢酸とのイオン交換のために、RP−HPLCカラム上に再び導入する。対イオンの交換の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチド(>99.0%の純度)を得る。
【0176】
実施例28:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−2−Nal−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号12)(ナファレリン前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Pro)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Arg(Pbf))を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:His(Trt)、Arg(Pbf)、Tyr(tBu)、及びSer(tBu)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0177】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0178】
実施例29:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−2−Nal−Leu−Arg(Pbf)−Pro−NH2(配列番号12)
粗保護ペプチド(実施例28に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0179】
実施例30:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−2−Nal−Leu−Arg−Pro−NH2(配列番号12)
実施例29からの保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチドを得る、pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−2−Nal−Leu−Arg−Pro−NH2(配列番号12)。
【0180】
粗ペプチドを、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>98.5%の純粋な生成物を含む画分を混合し、酢酸とのイオン交換のために、RP−HPLCカラム上に再び導入する。対イオンの交換の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチド(>99.0%の純度)を得る。
【0181】
実施例31:Boc−D−Ala−D−2−Nal−Ala−Trp−D−Phe−Lys(Boc)−OHの調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Lys(Boc)−OH)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−D−Phe−OH)を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。最後のアミノ酸(Boc−D−Ala−OH)を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Lys(Boc)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0182】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0183】
実施例32:Boc−D−Ala−D−2−Nal−Ala−Trp−D−Phe−Lys(Boc)−NH2(配列番号13)
粗保護ペプチド(実施例31に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0184】
実施例33:D−Ala−D−2−Nal−Ala−Trp−D−Phe−Lys−NH2(配列番号13)
実施例32からの上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチドを得る、D−Ala−D−2−Nal−Ala−Trp−D−Phe−Lys−NH2(配列番号13)。
【0185】
粗ペプチドを、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>98.5%の純粋な生成物を含む画分を混合し、酢酸とのイオン交換のために、RP−HPLCカラム上に再び導入する。対イオンの交換の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチド(>99.0%の純度)を得る。
【0186】
実施例34:Ac−D−Nal−D−Cpa−D−Pal−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Cit−Leu−Arg(Pbf)−Pro−D−Ala−OH(配列番号14)(セトロレリクス前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−D−Ala)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Pro)を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Arg(Pbf)、Tyr(tBu)、及びSer(tBu)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。最後のアミノ酸(Fmoc−D−Nal)の添加、及びFmoc保護基の除去の後に、N末端を無水酢酸によりアセチル化する。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0187】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0188】
実施例35:Ac−D−Nal−D−Cpa−D−Pal−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Cit−Leu−Arg(Pbf)−Pro−D−Ala−NH2(配列番号14)
粗保護ペプチド(実施例34に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0189】
実施例36:Ac−D−Nal−D−Cpa−D−Pal−Ser−Tyr−D−Cit−Leu−Arg−Pro−D−Ala−NH2(配列番号15)
上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチドを得る、Ac−D−Nal−D−Cpa−D−Pal−Ser−Tyr−D−Cit−Leu−Arg−Pro−D−Ala−NH2(配列番号15)。
【0190】
粗ペプチドを、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>98.5%の純粋な生成物を含む画分を混合し、酢酸とのイオン交換のために、RP−HPLCカラム上に再び導入する。対イオンの交換の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチド(>99.0%の純度)を得る。
【0191】
実施例37:Ac−D−Nal−D−Cpa−D−Pal−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Cit−Leu−Lys(イソプロピル)−Pro−D−Ala−OH(配列番号15)(テベレリクス前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−D−Ala)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Pro)を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Tyr(tBu)及びSer(tBu)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、N末端のFmoc基を除去し、アミノ基を無水酢酸によりアセチル化する。ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0192】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0193】
実施例38:Ac−D−Nal−D−Cpa−D−Pal−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Cit−Leu−Lys(イソプロピル)−Pro−D−Ala−NH2(配列番号15)
粗保護ペプチド(実施例37に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0194】
実施例39:Ac−D−Nal−D−Cpa−D−Pal−Ser−Tyr−D−Cit−Leu−Lys(イソプロピル)−Pro−D−Ala−NH2(配列番号15)
上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチドを得る、Ac−D−Nal−D−Cpa−D−Pal−Ser−Tyr−D−Cit−Leu−Lys(イソプロピル)−Pro−D−Ala−NH2(配列番号15)。
【0195】
粗ペプチドを、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>98.5%の純粋な生成物を含む画分を混合し、酢酸とのイオン交換のために、RP−HPLCカラム上に再び導入する。対イオンの交換の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチド(>99.0%の純度)を得る。
【0196】
実施例40:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−DTrp(2−Me)−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号16)(アボレリン前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Pro−OH)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Arg(Pbf)−OH)を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。最後のアミノ酸(pGlu)を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:His(Trt)、Ser(tBu)、Tyr(tBu)、及びArg(Pbf)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0197】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0198】
実施例41:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−DTrp(2−Me)−Leu−Arg(Pbf)−Pro−NHEt(配列番号16)
粗保護ペプチド(実施例40に記載のように調製した)を、DMFに溶解したエチルアミンと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0199】
実施例42:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−DTrp(2−Me)−Leu−Arg−Pro−NHEt(配列番号16)
実施例41からの保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチドを得る、pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−DTrp(2−Me)−Leu−Arg−Pro−NHEt。
【0200】
粗ペプチドを、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>98.5%の純粋な生成物を含む画分を混合し、酢酸とのイオン交換のために、RP−HPLCカラム上に再び導入する。対イオンの交換の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチド(>99.0%の純度)を得る。
【0201】
実施例43:Boc−D−Nal−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−D−Trp−Lys(Boc)−Val−Cys(Acm)−Thr(tBu)−OH(配列番号17)(ランレオチド前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Thr(tBu))は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Cys(Acm))を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Cys(Trt)及びCys(Acm)、Tyr(tBu)、Thr(tBu)、及びLys(Boc)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0202】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0203】
実施例44:H−D−Nal−Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Val−Cys(Acm)−Thr−NH2(配列番号17)の調製
粗保護ペプチド(実施例43に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。これを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0204】
上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、半保護ペプチドを得る、D−Nal−Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Val−Cys(Acm)−Thr−NH2(配列番号17)。
【0205】
実施例45:ランレオチドの調製
D−Nal−Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Val−Cys(Acm)−Thr−NH2(配列番号17)粗ペプチド(実施例44に記載のように調製した)を、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>95%の純度の生成物を含む画分を混合し、約1g/Lの濃度に希釈する。酢酸中の等モル量のイオジンを、室温で勢いよく混合しながら添加し、その後、過剰のイオジンを、少量のアスコルビン酸により中和する。得られた溶液を、C18RP−HPLCカラム上に導入し、精製して、>98.5%の純度でトリフルオロ酢酸ランレオチドを含む画分を得る。対イオンの酢酸による交換(RP−HPLCカラム上での)の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得る(>99.0%の純度)。
【0206】
実施例46:Boc−D−Phe−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−D−Trp−Lys(Boc)−Cys(Acm)−Trp−OH(配列番号18)(バプレオチド前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Trp)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Cys(Acm))を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。最後のアミノ酸(Boc−D−Phe)を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Cys(Trt)及びCys(Acm)、Tyr(tBu)、及びLys(Boc)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0207】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0208】
実施例47:H−D−Phe−Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Cys(Acm)−Trp−NH2(配列番号18)
粗ペプチド(実施例46に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0209】
上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗半保護ペプチドを得る、H−D−Phe−Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Cys(Acm)−Trp−NH2(配列番号18)。
【0210】
実施例48:バンプレチドの調製
H−D−Phe−Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Cys(Acm)−Trp−NH2(配列番号18)粗ペプチド(実施例47に記載のように調製した)を、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>95%の純度の生成物を含む画分を混合し、約1g/Lの濃度に希釈する。酢酸中の等モル量のイオジンを、室温で勢いよく混合しながら添加し、その後、過剰のイオジンを、少量のアスコルビン酸により中和する。得られた溶液を、C18RP−HPLCカラム上に導入し、精製して、>98.5%の純度でトリフルオロ酢酸バンプレチドを含む画分を得る。対イオンの酢酸による交換(RP−HPLCカラム上での)の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得る(>99.0%の純度)。
【0211】
実施例49:Mpa(Trt)−D−Tyr(Et)−Ile−Thr(tBu)−Asn(Trt)−Cys(Acm)−Pro−Orn(Boc)−Gly−OH(配列番号19)(アトシバン前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Gly)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Orn(Boc))を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Cys(Acm)、Thr(tBu)、Asn(Trt)、及びOrn(Boc)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0212】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0213】
実施例50:Mpa−D−Tyr(Et)−Ile−Thr−Asn−Cys(Acm)−Pro−Orn−Gly−NH2(配列番号19)
粗ペプチド(実施例49に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0214】
上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗半保護ペプチドを得る、Mpa−D−Tyr(Et)−Ile−Thr−Asn−Cys(Acm)−Pro−Orn−Gly−NH2(配列番号19)。
【0215】
実施例51:アトシバンの調製
MPa−D−Tyr(Et)−Ile−Thr−Asn−Cys(Acm)−Pro−Orn−Gly−NH2(配列番号19)粗ペプチド(実施例50に記載のように調製した)を、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>95%の純度の生成物を含む画分を混合し、約1g/Lの濃度に希釈する。酢酸中の等モル量のイオジンを、室温で勢いよく混合しながら添加し、その後、過剰のイオジンを、少量のアスコルビン酸により中和する。得られた溶液を、C18RP−HPLCカラム上に導入し、精製して、>98.5%の純度でトリフルオロ酢酸アトシバンを含む画分を得る。対イオンの酢酸による交換(RP−HPLCカラム上での)の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得る(>99.0%の純度)。
【0216】
実施例52:Boc−Gly−Gly−Gly−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−Phe−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Cys(Acm)−Pro−Lys(Boc)−Gly−OH(配列番号20)(テルリプレシン前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Gly)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Lys(Boc))を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。Boc−Glyとして用いる最後のアミノ酸を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Cys(Trt)及びCys(Acm)、Tyr(tBu)、Gln(Trt)、Asn(Trt)、及びLys(Boc)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0217】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0218】
実施例53:Gly−Gly−Gly−Cys−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys(Acm)−Pro−Lys−Gly−NH2(配列番号20)
粗ペプチド(実施例52に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0219】
上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗半保護ペプチドを得る、Gly−Gly−Gly−Cys−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys(Acm)−Pro−Lys−Gly−NH2(配列番号19)。
【0220】
実施例54:テルリプレシンの調製
Gly−Gly−Gly−Cys−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys(Acm)−Pro−Lys−Gly−NH2(配列番号20)粗ペプチド(実施例53に記載のように調製した)を、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>95%の純度の生成物を含む画分を混合し、約1g/Lの濃度に希釈する。酢酸中の等モル量のイオジンを、室温で勢いよく混合しながら添加し、その後、過剰のイオジンを、少量のアスコルビン酸により中和する。得られた溶液を、C18RP−HPLCカラム上に導入し、精製して、>98.5%の純度でトリフルオロ酢酸テルリプレシンを含む画分を得る。対イオンの酢酸による交換(RP−HPLCカラム上での)の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得る(>99.0%の純度)。
【0221】
実施例55:Boc−Cys(Trt)−Phe−Phe−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Cys(Acm)−Pro−Lys(Boc)−Gly−OH(配列番号21)(フェリプレシン前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Gly)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Lys(Boc))を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。Bocで保護される最後のアミノ酸を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Cys(Trt)及びCys(Acm)、Gln(Trt)、Asn(Trt)、及びLys(Boc)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0222】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0223】
実施例56:H−Cys−Phe−Phe−Gln−Asn−Cys(Acm)−Pro−Lys−Gly−NH2(配列番号21)
粗ペプチド(実施例55に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗半保護ペプチドを得る、H−Cys−Phe−Phe−Gln−Asn−Cys(Acm)−Pro−Lys−Gly−NH2(配列番号21)。
【0224】
実施例57:フェリプレシンの調製
H−Cys−Phe−Phe−Gln−Asn−Cys(Acm)−Pro−Lys−Gly−NH2(配列番号21)粗ペプチド(実施例56に記載のように調製した)を、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>95%の純度の生成物を含む画分を混合し、約1g/Lの濃度に希釈する。酢酸中の等モル量のイオジンを、室温で勢いよく混合しながら添加し、その後、過剰のイオジンを、少量のアスコルビン酸により中和する。得られた溶液を、C18RP−HPLCカラム上に導入し、精製して、>98.5%の純度でトリフルオロ酢酸フェリプレシンを含む画分を得る。対イオンの酢酸による交換(RP−HPLCカラム上での)の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得る(>99.0%の純度)。
【0225】
実施例58:Boc−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−Phe−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Cys(Acm)−Pro−Orn(Boc)−Gly−OH(配列番号22)(オルニプレシン前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Gly)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Orn(Boc))を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。Bocで保護される最後のアミノ酸を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Cys(Trt)及びCys(Acm)、Tyr(tBu)、Gln(Trt)、Asn(Trt)、及びOrn(Boc)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0226】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0227】
実施例59:H−Cys−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys(Acm)−Pro−Orn−Gly−NH2(配列番号22)
粗ペプチド(実施例58に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0228】
上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗半保護ペプチドを得る、H−Cys−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys(Acm)−Pro−Orn−Gly−NH2(配列番号22)。
【0229】
実施例60:オルニプレシンの調製
H−Cys−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys(Acm)−Pro−Orn−Gly−NH2(配列番号22)粗ペプチド(実施例59に記載のように調製した)を、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>95%の純度の生成物を含む画分を混合し、約1g/Lの濃度に希釈する。酢酸中の等モル量のイオジンを、室温で勢いよく混合しながら添加し、その後、過剰のイオジンを、少量のアスコルビン酸により中和する。得られた溶液を、C18RP−HPLCカラム上に導入し、精製して、>98.5%の純度でトリフルオロ酢酸オルニプレシンを含む画分を得る。対イオンの酢酸による交換(RP−HPLCカラム上での)の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得る(>99.0%の純度)。
【0230】
実施例61:Boc−Cys(Acm)−Tyr(tBu)−Phe−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Cys(Trt)−Pro−Arg(Pbf)−Gly−OH(配列番号23)(バソプレシン前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Gly)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Arg(Pbf))を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。Bocで保護される最後のアミノ酸を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Cys(Trt)及びCys(Acm)、Tyr(tBu)、Gln(Trt)、Asn(Trt)、及びArg(Pbf)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0231】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0232】
実施例62:H−Cys(Acm)−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys−Pro−Arg−Gly−NH2(配列番号23)
粗ペプチド(実施例61に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗半保護ペプチドを得る、H−Cys(Acm)−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys−Pro−Arg−Gly−NH2(配列番号23)。
【0233】
実施例63:バソプレシンの調製
H−Cys(Acm)−Tyr−Phe−Gln−Asn−Cys−Pro−Arg−Gly−NH2(配列番号23)粗ペプチド(実施例62に記載のように調製した)を、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>95%の純度の生成物を含む画分を混合し、約1g/Lの濃度に希釈する。酢酸中の等モル量のイオジンを、室温で勢いよく混合しながら添加し、その後、過剰のイオジンを、少量のアスコルビン酸により中和する。得られた溶液を、C18RP−HPLCカラム上に導入し、精製して、>98.5%の純度でトリフルオロ酢酸バソプレシンを含む画分を得る。対イオンの酢酸による交換(RP−HPLCカラム上での)の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得る(>99.0%の純度)。
【0234】
実施例64:Boc−Cys(Acm)−Tyr(tBu)−Ile−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Cys(Trt)−Pro−Leu−Gly−OH(配列番号24)(オキシトシン前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Gly)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Leu)を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。Bocで保護される最後のアミノ酸を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Cys(Trt)及びCys(Acm)、Tyr(tBu)、Gln(Trt)、及びAsn(Trt)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0235】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0236】
実施例65:H−Cys(Acm)−Tyr−Ile−Gln−Asn−Cys−Pro−Leu−Gly−NH2(配列番号24)
粗ペプチド(実施例64に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗半保護ペプチドを得る、H−Cys(Acm)−Tyr−Ile−Gln−Asn−Cys−Pro−Leu−Gly−NH2(配列番号24)。
【0237】
実施例66:オキシトシンの調製
H−Cys(Acm)−Tyr−Ile−Gln−Asn−Cys−Pro−Leu−Gly−NH2(配列番号24)粗ペプチド(実施例65に記載のように調製した)を、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製する。>95%の純度の生成物を含む画分を混合し、約1g/Lの濃度に希釈する。酢酸中の等モル量のイオジンを、室温で勢いよく混合しながら添加し、その後、過剰のイオジンを、少量のアスコルビン酸により中和する。得られた溶液を、C18RP−HPLCカラム上に導入し、精製して、>98.5%の純度でトリフルオロ酢酸オキシトシンを含む画分を得る。対イオンの酢酸による交換(RP−HPLCカラム上での)の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得る(>99.0%の純度)。
【0238】
実施例67:Boc−Asp(tBu)−Tyr(SO3H)−Met−Gly−Trp−Met−Asp(tBu)−Phe−OH(配列番号25)(シンカリド前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Phe)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Asp(tBu))を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。Bocで保護される最後のアミノ酸を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Asp(tBu)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0239】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0240】
実施例68:H−Asp−Tyr(SO3H)−Met−Gly−Trp−Met−Asp−Phe−NH2(配列番号25)
粗ペプチド(実施例65に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0241】
上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチドを得る、H−Asp−Tyr(SO3H)−Met−Gly−Trp−Met−Asp−Phe−NH2(配列番号25)。粗ペプチドを、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製して、>98.5%の純度でシンカリド溶液を含む画分を得る。対イオンのアンモニアによる交換(RP−HPLCカラム上での)の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得る(>99.0%の純度)。
【0242】
実施例69:N−アセチル−Tyr(tBu)−Thr(tBu)−Ser(tBu)−Leu−Ile−His(Trt)−Ser(tBu)−Leu−Ile−Glu(tBu)−Glu(tBu)−Ser(tBu)−Gln(Trt)−Asn(Trt)−Gln(Trt)−Gln(Trt)−Glu(tBu)−Lys(Boc)−Asn(Trt)−Glu(tBu)−Gln(Trt)−Glu(tBu)−Leu−Leu−Glu(tBu)−Leu−Asp(tBu)−Lys(Boc)−Trp−Ala−Ser(tBu)−Leu−Trp−Asn(Trt)−Trp−Phe−OH(配列番号26)(エンフビルチド前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Phe)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Trp)を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Tyr(tBu)、Thr(tBu)、Ser(tBu)、His(Trt)、Glu(tBu)、Gln(Trt)、Asn(Trt)、Lys(Boc)、及びAsp(tBu)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0243】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0244】
実施例70:N−アセチル−Tyr−Thr−Ser−Leu−Ile−His−Ser−Leu−Ile−Glu−Glu−Ser−Gln−Asn−Gln−Gln−Glu−Lys−Asn−Glu−Gln−Glu−Leu−Leu−Glu−Leu−Asp−Lys−Trp−Ala−Ser−Leu−Trp−Asn−Trp−Phe−NH2(配列番号26)
粗ペプチド(実施例69に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0245】
上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチドを得る。粗ペプチドを、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製して、>98.5%の純度でエンフビルチド溶液を含む画分を得る。対イオンの酢酸による交換(RP−HPLCカラム上での)の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得る(>99.0%の純度)。
【0246】
実施例71:Boc−Ser(tBu)−Asn(Trt)−Leu−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Asn(Trt)−Val−Leu−Gly−Lys(Boc)−Leu−Ser(tBu)−Gln(Trt)−Glu(tBu)−Leu−His(Trt)−Lys(Boc)−Leu−Gln(Trt)−Thr(tBu)−Tyr(tBu)−Pro−Arg(Pbf)−Thr(tBu)−Asp(tBu)−Val−Gly−Ala−Gly−Thr(tBu)−Pro−OH(配列番号27)(エルカトニン前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Pro)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Thr(tBu))を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。Bocで保護される最後のアミノ酸を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Ser(tBu)、Thr(tBu)、Asn(Trt)、Lys(Boc)、Gln(Trt)、His(Trt)、Arg(Pbf)、及びAsp(tBu)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0247】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0248】
実施例72:H−Ser−Asn−Leu−Ser−Thr−Asn−Val−Leu−Gly−Lys−Leu−Ser−Gln−Glu−Leu−His−Lys−Leu−Gln−Thr−Tyr−Pro−Arg−Thr−Asp−Val−Gly−Ala−Gly−Thr−Pro−NH2(配列番号27)
粗ペプチド(実施例69に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0249】
上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチドを得る、H−Asp−Tyr(SO3H)−Met−Gly−Trp−Met−Asp−Phe−NH2(配列番号25)。粗ペプチドを、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製して、>98.5%の純度でペプチド溶液を含む画分を得る。対イオンの酢酸による交換(RP−HPLCカラム上での)の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得る(>99.0%の純度)。
【0250】
実施例73:Boc−His(Trt)−Ser(tBu)−Asp(tBu)−Gly−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(tBu)−Glu(tBu)−Leu−Ser(tBu)−Arg(Pbf)−Leu−Arg(Pbf)−Glu(tBu)−Gly−Ala−Arg(Pbf)−Leu−Gln(Trt)−Arg(Pbf)−Leu−Leu−Gln(Trt)−Gly−Leu−Val−OH(配列番号28)(ヒトセクレチン前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Val)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Leu)を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。Bocで保護される最後のアミノ酸を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Ser(tBu)、Thr(tBu)、Glu(tBu)、Gln(Trt)、His(Trt)、Arg(Pbf)、及びAsp(tBu)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0251】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0252】
実施例74:H−His−Ser−Asp−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Glu−Leu−Ser−Arg−Leu−Arg−Glu−Gly−Ala−Arg−Leu−Gln−Arg−Leu−Leu−Gln−Gly−Leu−Val−NH2(配列番号28)(ヒトセクレチン)
粗ペプチド(実施例73に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0253】
上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチドを得る、H−Asp−Tyr(SO3H)−Met−Gly−Trp−Met−Asp−Phe−NH2(配列番号25)。粗ペプチドを、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製して、>98.5%の純度でペプチド溶液を含む画分を得る。対イオンの酢酸による交換(RP−HPLCカラム上での)の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得る(>99.0%の純度)。
【0254】
実施例75:Boc−His(Trt)−Ser(tBu)−Asp(tBu)−Gly−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(tBu)−Glu(tBu)−Leu−Ser(tBu)−Arg(Pbf)−Leu−Arg(Pbf)−Asp(tBu)−Ser(tBu)−Ala−Arg(Pbf)−Leu−Gln(Trt)−Arg(Pbf)−Leu−Leu−Gln(Trf)−Gly−Leu−Val−OH(配列番号29)(ブタセクレチン前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Val)は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Leu)を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。Bocで保護される最後のアミノ酸を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Ser(tBu)、Thr(tBu)、Glu(tBu)、Gln(Trt)、His(Trt)、Arg(Pbf)、及びAsp(tBu)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0255】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0256】
実施例76:H−His−Ser−Asp−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Glu−Leu−Ser−Arg−Leu−Arg−Asp−Ser−Ala−Arg−Leu−Gln−Arg−Leu−Leu−Gln−Gly−Leu−Val−NH2(配列番号29)(ブタセクレチン)
粗ペプチド(実施例75に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0257】
上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチドを得る、H−Asp−Tyr(SO3H)−Met−Gly−Trp−Met−Asp−Phe−NH2(配列番号25)。粗ペプチドを、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製して、>98.5%の純度でペプチド溶液を含む画分を得る。対イオンの酢酸による交換(RP−HPLCカラム上での)の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得る(>99.0%の純度)。
【0258】
実施例77:Boc−Cys(Trt)−Lys(Boc)−Gly−Lys(Boc)−Gly−Ala−Lys(Boc)−Cys(Trt)−Ser(tBu)−Arg(Pbf)−Leu−Met−Tyr(tBu)−Asp(tBu)−Cys(Trt)−Cys(Trt)−Thr(tBu)−Gly−Ser−(tBu)−Cys(Trt)−Arg(Pbf)−Ser(tBu)−Gly−Lys(Boc)−Cys(Trt)−OH(配列番号30)(ジコノチド前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Cys(Trt))は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Lys(Boc))を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。Bocで保護される最後のアミノ酸を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Cys(Trt)、Lys(Boc)、Ser(tBu)、Tyr(tBu)、Thr(tBu)、Arg(Pbf)、及びAsp(tBu)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0259】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0260】
実施例78:Boc−Cys(Trt)−Lys(Boc)−Gly−Lys(Boc)−Gly−Ala−Lys(Boc)−Cys(Trt)−Ser(tBu)−Arg(Pbf)−Leu−Met−Tyr(tBu)−Asp(tBu)−Cys(Trt)−Cys(Trt)−Thr(tBu)−Gly−Ser(tBu)−Cys(Trt)−Arg(Pbf)−Ser(tBu)−Gly−Lys(Boc)−Cys(Trt)−NH2(配列番号30)
粗ペプチド(実施例77に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0261】
実施例79:H−Cys−Lys−Gly−Lys−Gly−Ala−Lys−Cys−Ser−Arg−Leu−Met−Tyr−Asp−Cys−Cys−Thr−Gly−Ser−Cys−Arg−Ser−Gly−Lys−Cys−NH2(配列番号30)環状(1−16)、(8−20)、(15−25)トリス(ジスルフィド)
実施例78からの保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチドを得る。粗ペプチドを、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製し、>95.0%の純度で非環状ペプチドの溶液を含む画分を得る。酢酸アンモニウム緩衝液によりpHを約7〜8に調整後、グルタチオンを添加して、空気を溶液に24時間通気して、粗環状ペプチドを得る。粗環状ペプチドを、調製用RP−HPLCにより精製し、>98.5%の純度の画分を得る。対イオンの酢酸による交換(RP−HPLCカラム上での)の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチド(>99.0%の純度)を得る。
【0262】
実施例80:Mpa−Har−Gly−Asp−Trp−Pro−Cys(Acm)−NH2(配列番号7)(エプチフィバチド前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−樹脂(50g)から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS(固相ペプチド合成)手順により実施した。第一のアミノ酸(Fmoc−Pro)は、先の段階において、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得た。樹脂の洗浄後、第二のアミノ酸(Fmoc−Trp)を導入して、第一のカップリング段階を開始した。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、50分間樹脂に結合させた。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いた。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆された。樹脂の洗浄後、α−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去した。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返した。配列中の最後の構成要素(Trt−Mpa)を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−Nα保護されていた。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されていた:Asp(tBu)及びHar(Pbf)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いた。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、80gの乾燥ペプチド−樹脂を得た。
【0263】
上記のように調製したペプチドを、DCM中の1%のTFAの溶液を用いる3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断した。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。得られた溶液を、DIPEAの添加により中和し、約10%のペプチド含量まで濃縮した。C末端の修飾は、TBTU/HOBtによるカルボキシ末端の活性化及びDMA中のCys(Acm)−NH2溶液を用いたカップリングにより達成した。溶媒を除去した後に、保護ペプチドをエーテル中で沈殿させ、乾燥させた。保護基は、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTの溶液を用いて、2時間、室温で除去した。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、30gの生成物を得た。
【0264】
実施例81:エプチフィバチドの調製
【化3】

Mpa−Har−Gly−Asp−Trp−Pro−Cys(Acm)−NH2(配列番号7)粗ペプチド(30g、実施例80に記載のように調製した)を、調製用C18RP−HPLCカラム上で精製した。>95%の純度の生成物を含む画分を混合し、約1g/Lの濃度に希釈した。酢酸中の等モル量のイオジンを、室温で勢いよく混合しながら添加し、その後、過剰のイオジンを、少量のアスコルビン酸により中和した。得られた溶液を、C18RP−HPLCカラム上に導入し、精製して、>98.5%の純度でトリフルオロ酢酸エプチフィバチドを含む画分を得た。この画分を混合し、対イオン交換のためのC18RP−HPLCカラム上に導入した。最後に、対イオン交換後の画分を凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得た、6.9g(>99.0%の純度)。
【0265】
実施例82:Mpa−Har−Gly−Asp−Trp−Pro−Cys−NH2(配列番号7)(エプチフィバチド前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−樹脂(50g)から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS(固相ペプチド合成)手順により実施した。第一のアミノ酸(Fmoc−Pro)は、先の段階において、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得た。樹脂の洗浄後、第二のアミノ酸(Fmoc−Trp)を導入して、第一のカップリング段階を開始した。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、50分間樹脂に結合させた。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いた。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆された。樹脂の洗浄後、□−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去した。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返した。配列中の最後の構成要素(Trt−Mpa)を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−N□保護されていた。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されていた:Asp(tBu)。Harは、側鎖基上の保護をせずに用いた。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いた。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、78gの乾燥ペプチド−樹脂を得た。
【0266】
上記のように調製したペプチドを、DCM中の1%のTFAの溶液を用いる3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断した。得られた溶液を、DIPEAの添加により中和し、約10%のペプチド含量まで濃縮した。C末端の修飾は、TBTU/HOBtによるカルボキシ末端の活性化及びDCM中のCys(Trt)−NH2溶液を用いたカップリングにより達成した。溶媒を除去した後に、保護ペプチドを水中で沈殿させ、乾燥させた。保護基は、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTの溶液を用いて、2時間、室温で除去した。生成物を、10倍量のMTBEを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、32gの生成物を得た。
【0267】
実施例83:エプチフィバチドの調製
【化4】

Mpa−Har−Gly−Asp−Trp−Pro−Cys−NH2(配列番号7)粗ペプチド(30g、実施例80に記載のように調製した)を、調製用C18 RP−HPLCカラム上で精製した。>95%の純度の生成物を含む画分を混合し、約1g/Lの濃度に希釈した。酢酸中の等モル量のイオジンを、室温で勢いよく混合しながら添加し、その後、過剰のイオジンを、少量のアスコルビン酸により中和した。得られた溶液を、C18 RP−HPLCカラム上に導入し、精製して、>98.5%の純度でトリフルオロ酢酸エプチフィバチドを含む画分を得た。この画分を混合し、対イオン交換のためのC18RP−HPLCカラム上に導入した。最後に、対イオン交換後の画分を凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得た、7.1g(>99.0%の純度)。
【0268】
実施例84:Boc−His(Trt)−Gly−Glu(tBu)−Gly−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(tBu)−Asp(tBu)−Leu−Ser(tBu)−Lys(Boc)−Gln(Trt)−Met−Glu(tBu)−Glu(tBu)−Glu(tBu)−Ala−Val−Arg(Pbf)−Leu−Phe−Ile−Glu(tBu)−Trp−Leu−Lys(Boc)−Asp(tBu)−Gly−Gly−Pro−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser(tBu)−OH(配列番号31)(エクセナチド前駆体)の調製
ペプチドの合成は、2−Cl−Trt−塩化物樹脂から出発する、通常の段階的なFmoc SPPS手順により実施される。第一のアミノ酸(Fmoc−Ser(tBu))は、先の実施例で説明したように、樹脂上に導入し、約0.7mmol/gのアミノ酸/樹脂の導入を得る。樹脂の洗浄及びピペリジン/DMFでの処理によるFmoc基の除去の後、第二のアミノ酸(Fmoc−Pro)を導入して、配列伸長を続ける。Fmoc保護アミノ酸を、TBTU/HOBtを用いてその場で活性化し、その後、約50分をかけて樹脂に結合させる。カップリングの間に、有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミン又はコリジンを用いる。カップリングの完了は、ニンヒドリン試験により示唆される。樹脂の洗浄後、□−アミン上のFmoc保護基を、20分間DMF中の20%のピペリジンにより除去する。ペプチド配列に従って、別のアミノ酸を添加するたびに、これらの段階を繰り返す。Bocで保護される最後のアミノ酸を除いて、用いる全てのアミノ酸は、Fmoc−N□保護されている。三官能性アミノ酸は、以下のように側鎖保護されている:Ser(tBu)、Thr(tBu)、Glu(tBu)、Gln(Trt)、His(Trt)、Arg(Pbf)、及びAsp(tBu)。活性化アミノ酸の3つの同等物を、カップリング反応において用いる。合成の最後に、ペプチド−樹脂を、DMF、その後DCMで洗浄し、減圧下で乾燥させて、乾燥ペプチド−樹脂を得る。
【0269】
上記のように調製したペプチドを、DCM溶液中の1%のTFAを用いて、3回の繰り返し洗浄(それぞれ15分)により、室温で樹脂から切断する。酸性ペプチド溶液を、DIPEAにより中和する。生成物を、10倍量の水を添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチド粉末を得る。
【0270】
実施例85:H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asp−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2(配列番号31)(エクセナチド)
粗ペプチド(実施例84に記載のように調製した)を、DMFに溶解したアンモニアと反応させる。TBTU/HOBtの反応混合物への添加により、ペプチドのカルボキシル基の活性化をその場で実施する。有機塩基として、ジイソプロピルエチルアミンを用いる。反応の完了を、HPLC分析により観察する。反応の最後に、DMF溶液を水にゆっくりと添加し、粗保護ペプチドを、オフホワイト色の固体として沈殿させる。このペプチドを、ろ過により分離し、乾燥させる。
【0271】
上記の保護ペプチドを、95%のTFA、2.5%のTIS、2.5%のEDTを含む混合物を用いて、2時間、室温で処理する。生成物を、10倍量のエーテルを添加することにより沈殿させ、ろ過し、そして減圧下で乾燥させて、粗ペプチドを得る。粗ペプチドを、調製用C18 RP−HPLCカラム上で精製して、>98.5%の純度でペプチド溶液を含む画分を得る。対イオンの酢酸による交換(RP−HPLCカラム上での)の後、画分を回収し、凍結乾燥して、最終的な乾燥ペプチドを得る(>99.0%の純度)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)保護又は非保護の、C末端において超酸性不安定型樹脂に結合したアミノ酸を調製すること;
b)当該アミノ酸を、カップリング試薬の存在下で、保護又は非保護の別のアミノ酸とカップリングすること;
c)段階b)を繰り返して、ペプチドを得ること、ここで、当該ペプチドは、樹脂からの切断の際にペプチド上に残る少なくとも1つの保護基で保護される;
d)弱酸性溶液と混合することにより、樹脂から当該保護ペプチドを切断すること;及び
e)段階d)で得られた保護ペプチドを適切なアミンでアミド化すること
を含んで成る、C末端アミド誘導体であるペプチドを調製する方法。
【請求項2】
段階e)のアミド化が、塩基の存在下である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
塩基がジイソプロピルエチルアミンである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
超酸性不安定型樹脂が、クロロトリチル樹脂、Rink酸樹脂、NovaSyn TGT樹脂、及びHMPB−AM樹脂から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
カップリング試薬が、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロホウ酸塩(TBTU)である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
段階d)の弱酸性溶液が、有機不活性溶媒中の約0.1%〜約5%のTFA、又は酢酸のトリフルオロエタノール及びDCMとの混合物を含んで成る溶液である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
段階d)で得られる樹脂に結合した保護ペプチドを、段階e)の前に単離する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
単離が、沈殿、結晶化、抽出、又はクロマトグラフィーによる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
単離が、沈殿による、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
段階d)で得られる保護ペプチドが、配列:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Leu−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号1)を有するアミノ酸から成る保護ロイプロリド前駆体である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
配列:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Leu−Leu−Arg(Pbf)−Pro−OH(配列番号1)を有するアミノ酸から成る保護ロイプロリド前駆体。
【請求項12】
段階e)のアミド化が、段階d)で得られた保護ペプチドを、DMF中のエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、配列:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Leu−Leu−Arg(Pbf)−Pro−NHEt(配列番号1)を有するアミノ酸から成る保護ロイプロリドを得ることを含んで成る、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
a)保護ロイプロリドを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTを含んで成る酸組成物と反応させること;
b)MTBEを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るロイプロリドの沈殿を得ること:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Leu−Leu−Arg−Pro−NHEt(配列番号1);及び
c)ロイプロリドを単離すること
を更に含んで成る、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
段階d)で得られる保護ペプチドが、配列:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−OH(配列番号4)を有するアミノ酸を含んで成る保護ゴセレリン前駆体である、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
配列:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−OH(配列番号4)を有するアミノ酸から成る保護ゴセレリン前駆体。
【請求項16】
段階e)のアミド化が、段階d)で得られる保護ペプチドを、DMF/水中のセミカルバジド及びジイソプロピルエチルアミンの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、配列:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg(NO2)−Pro−HNNHCONH2(配列番号4)を有するアミノ酸から成る保護ゴセレリンを得ることを含んで成る、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
a)保護ゴセレリンを、水素化分解条件下で処理すること;
b)MTBEを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るゴセレリンの沈殿を得ること:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser(tBu)−Leu−Arg−Pro−HNNHCONH2(配列番号4);及び
c)ゴセレリンを単離すること
を更に含んで成る、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
段階d)で得られる保護ペプチドが、配列:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Trp−Leu−Arg(Pbf)−Pro−Gly−OH(配列番号2)を有するアミノ酸を含んで成る、保護トリプトレリン前駆体である、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
配列:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Trp−Leu−Arg(Pbf)−Pro−Gly−OH(配列番号2)を有するアミノ酸を含んで成る、保護トリプトレリン前駆体。
【請求項20】
段階e)のアミド化が、保護ペプチドを、DMF中のアンモニア及びジイソプロピルエチルアミンの存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、配列:pGlu−His(Trt)−Trp−Ser(tBu)−Tyr(tBu)−D−Trp−Leu−Arg(Pbf)−Pro−Gly−NH2(配列番号2)を有するアミノ酸から成る保護トリプトレリンを得ることを含んで成る、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
a)保護トリプトレリンを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTと反応させること;
b)MTBEを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成るトリプトレリンの沈殿を得ること:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Trp−Leu−Arg−Pro−Gly−NH2(配列番号2);及び
c)トリプトレリンを単離すること
を更に含んで成る、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
段階d)で得られる保護ペプチドが、配列:Mpa(Trt)−Har−Gly−Asp(tBu)−Trp−Pro−OH(配列番号7)を有するアミノ酸から成る保護エプチフィバチド前駆体である、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
配列:Mpa(Trt)−Har−Gly−Asp(tBu)−Trp−Pro−OH(配列番号7)を有するアミノ酸から成る、保護エプチフィバチド前駆体。
【請求項24】
段階e)のアミド化が、保護ペプチドを、DMF中のCys(Trt)−NH2の存在下で、カップリング試薬を用いて処理し、配列:Mpa−Har−Gly−Asp−Trp−Pro−Cys(Acm)−NH2(配列番号7)を有するアミノ酸から成る保護エプチフィバチドを得ることを含んで成る、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
a)保護エプチフィバチドを、水を含むTFA溶液、TIS及びEDTと反応させること;
b)エーテルを添加して、以下の配列を有するアミノ酸から成る非環状エプチフィバチドの沈殿を得ること:Mpa−Har−Gly−Asp−Trp−Pro−Cys(Acm)−NH2(配列番号7);
c)非環状エプチフィバチドを環化すること;及び
d)以下の配列を有するアミノ酸から成るエプチフィバチドを単離すること:Mpa−Har−Gly−Asp−Trp−Pro−Cys−NH2(配列番号7)環状(1−7)ジスルフィド
を更に含んで成る、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
単離が、沈殿により実施される、請求項13、17、21、及び25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
沈殿が、メチル−tert−ブチルエーテル(MTBE)、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル及びそれらの混合物から成る群から選択される溶媒からである、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
溶媒が、メタノール、エタノール又はアセトニトリルと混合される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
a)ロイプロリド、ゴセレリン、トリプトレリン及びエプチフィバチドから成る群から選択されるペプチドを、HPLCクロマトグラフィーにより精製し、同時にペプチドの対イオンを酢酸で置換し、酢酸ペプチドを得ること;及び
b)酢酸ロイプロリド、酢酸ゴセレリン、酢酸トリプトレリン及び酢酸エプチフィバチドから成る群から選択される酢酸ペプチドの溶液を乾燥させること
を更に含んで成る、請求項13、17、21、及び25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
乾燥が、凍結乾燥又は噴霧乾燥による、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
約0.1%未満のD−Ser4−ロイプロリドを含む、酢酸ロイプロリド。
【請求項32】
約0.2%未満のD−His2−ロイプロリドを含む、酢酸ロイプロリド。
【請求項33】
約0.1%未満のD−pGlu1−ロイプロリドを含む酢酸ロイプロリド。
【請求項34】
約0.1%以下の任意の他の不純物を含む酢酸ロイプロリド。
【請求項35】
約0.5%未満の任意の他の不純物を含む酢酸ゴセレリン。
【請求項36】
約0.5%未満の任意の他の不純物を含む酢酸トリプトレリン。
【請求項37】
HPLC法により測定した場合に、少なくとも約99.0%の純度を有する、酢酸ロイプロリド、酢酸トリプトレリン、酢酸ブセレリン、酢酸ゴセレリン、酢酸デスモプレシン、酢酸カルシトニン(サケ)、酢酸ランレオチド、酢酸バブレオチド、酢酸アトシバン、酢酸テルリプレシン、酢酸フェリプレシン 、酢酸オルニプレシン、酢酸バソプレッシン、酢酸オキシトシン、酢酸シンカリド、酢酸エンフビルチド、酢酸エクセナチド、酢酸エプチフィバチド、酢酸エルカトニン、ブタ酢酸セクレチン、ヒト酢酸セレクチン、及び酢酸ジコノチド、から成る群から選択される酢酸ペプチド。
【請求項38】
請求項29に記載の方法により生成される酢酸ロイプロリド、酢酸ゴセレリン、酢酸トリプトレリン及び酢酸エプチフィバチドから成る群から選択される酢酸ペプチド、及び少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤を含んで成る、医薬組成物。
【請求項39】
請求項29に記載の方法により生成される酢酸ロイプロリド、酢酸ゴセレリン、酢酸トリプトレリン及び酢酸エプチフィバチドから成る群から選択される酢酸ペプチドを、少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤と混合することを含んで成る、医薬製剤を調製するための方法。
【請求項40】
医薬組成物の製造のための、請求項29に記載の方法により生成される酢酸ロイプロリド、酢酸ゴセレリン、酢酸トリプトレリン及び酢酸エプチフィバチドから成る群から選択される酢酸ペプチドの使用。
【請求項41】
請求項1に記載のC末端アミド誘導体であるペプチドを得ること、得られたC末端アミド誘導体であるペプチドを、酢酸ロイプロリド、酢酸ゴセレリン、酢酸トリプトレリン、及び酢酸エプチフィバチドから成る群から選択される酢酸ペプチドに変換することを含んで成る、酢酸ロイプロリド、酢酸ゴセレリン、酢酸トリプトレリン及び酢酸エプチフィバチドから成る群から選択される酢酸ペプチドを調製するための方法。
【請求項42】
請求項41で得られる酢酸ペプチドを、少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤と混合することを含んで成る、医薬製剤を調製するための方法。

【公表番号】特表2008−534628(P2008−534628A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−504545(P2008−504545)
【出願日】平成18年5月2日(2006.5.2)
【国際出願番号】PCT/US2006/017044
【国際公開番号】WO2006/119388
【国際公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(506188688)ノベタイド,リミティド (3)
【Fターム(参考)】