説明

ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体δの活性化剤

【課題】
本発明の目的はPPARδの活性化剤を提供すること。
【解決手段】
本発明は、次の一般式(I)、


(式中、Rは置換されても良いフェニル基等を、Rは炭素数1〜8のアルキル基等を、Aは酸素原子等を、Xは炭素数1〜8のアルキレン鎖等を、YはC(=O)等を、R,R及びRは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基等を、BはCH等を、Zは酸素原子又は硫黄原子を、R及びRは水素原子等を、Rは水素原子等を表す。但し、R,R及びRの少なくとも一つは水素原子ではない。)
で表される化合物若しくはその塩、並びにこれを有効成分として含有するPPARδの活性化剤に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はペルオキシソーム増殖剤応答性受容体δの活性化剤に関する。
【背景技術】
【0002】
ペルオキシソーム(peroxisome)は動植物の細胞中に見られる小器官で、そのマトリックスにはカタラーゼをはじめとした種々の酵素が含まれている。ペルオキシソーム増殖剤(peroxisome proliferator)は、このペルオキシソームの増殖を誘発する物質で抗脂血薬(フィブラート類)、除草剤、フタル酸塩可塑剤等の多様な化合物群が知られている。
イッセマン(Isseman)らによりこのペルオキシソーム増殖剤によって活性化される核内受容体が同定され、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(peroxisome proliferator activated receptor:PPAR)と命名された。(非特許文献1:Nature,347,p645−650,1990)
PPARはこれまでPPARα、PPARγ及びPPARδの3種のサブ・タイプの存在が確認されている。(非特許文献2:Proc.Natl.Acad.Sci.USA,91,p7335−7359,1994)
上述したフィブラート系薬剤はこのうちPPARαに対しリガンド効果を有し、臨床では強い血清TG(トリグリセリド)の低下作用が認められている。
また糖尿病治療薬であるチアゾリジンジオン系化合物(Troglitazone,Rosiglitazone,Pioglitazone)は、PPARγのリガンドとして知られている。
PPARδ活性化能(活性化作用)を有する薬物としては、例えば次式、
【0003】
【化1】

【0004】
で表されるGW−2433(Glaxo Wellcome)、次式、
【0005】
【化2】

【0006】
で表されるL−165041(Merck)或いは次式、
【0007】
【化3】

【0008】
で表されるYM−16638(山之内製薬)等が知られている。
GW−2433はアテローム硬化症の予防及び治療薬としての使用が特許文献1(WO92/10468)に記載され、L−165041は糖尿病治療剤や抗肥満薬としての使用が特許文献2(WO97/28115)に記載され、そしてYM−16638については特許文献3(WO99/04815)に血清コレステロール低下作用、LDL−コレステロール低下作用を有する旨の記載がなされている。
更に最近、PPARδのリガンドは抗ガン剤や抗炎症剤としての応用を促す報告(非特許文献3:JBC,272(6)、p3406−3410,1997;非特許文献4:Cell、99,p335−345,1999)がなされている。
一方、本発明化合物である後記一般式(I)で表される化合物と類似した構造を有する化合物として次式で表される化合物A、
【0009】
【化4】

【0010】

が特許文献4(欧州特許558062号公報)に記載されており、又非特許文献5(J.Immunol.Methods,207(1),23−31,1997)には次式で表される化合物B、
【0011】
【化5】

【0012】

が記載されている。
上記化合物A及びB、並びに本発明化合物の後記一般式(I)で表される化合物は共にフェノキシ酢酸タイプの化合物であるが、このフェノキシ基が化合物A及びBにおいてはオキサゾリル基置換プロピル基やオキサゾリル置換エトキシ基で置換されており、一方、本発明化合物は、オキサゾリル基置換プロピオニル基等で置換されており、又オキサゾール環の置換基が化合物A及びBにおいてはエチル基又はフェニル基の何れか一つしかなく、両方の置換基を有する本発明化合物とは、明確な構造上の相違を有する。
尚、上記特許文献4(欧州特許558062号公報)には化合物Aが抗トロンビン剤、血圧降下剤等として有用である旨の記載があるが、この化合物がPPARδのリガンドとして有用である旨の具体的な記載はない。
さらに、上記非特許文献5は上記化合物Bの血糖降下作用に係わるものであるが、この化合物がPPARδのリガンドとして有用である旨の具体的な記載はない。
また、最近PPARα活性化能を有する置換オキサ(チア)ゾール誘導体に関する特許文献5(WO01/40207)が国際公開され、またPPAR調節剤として使用可能なビアリール基で置換されたオキサ(チア)ゾール誘導体に関する特許文献6(WO01/16120)が国際公開されている。
このうち、特許文献5(WO01/40207)は本願化合物におけるXがC(=O)NHで、Yがアルキレン鎖に相当し、特許文献6(WO01/16120)は本発明化合物におけるXがアルキレン鎖で、YがO、S等に相当することから何れも本発明化合物とは構造上、明確に相違する。
また下記一般式
【0013】
【化6】

【0014】
で表されるGW−501516が選択性の高いPPARδ活性化能を有する旨の報告がなされている。
(非特許文献6:Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.2001,Apr.24;98(9):5306−11、及び特許文献7:WO01/00603)
GW−501516は本願化合物におけるXがメチル基で、YがSに相当することから本願化合物とは構造上、明確に相違する。
更に最近、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体の活性化能を有する化合物が特許文献8(WO02/14291(日本ケミファ))及び特許文献9(WO02/50048(GLAXO))として国際公開されている。尚、特許文献9(WO02/50048)には合成中間体として、エチル[2−メチル−4−(3−(4−メチル−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,3−チアゾール−5−イル)プロパノイル)フェノキシ]酢酸、エチル[2−メチル−4−((4−メチル−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,3−チアゾール−5−イル)アセチル)フェノキシ]酢酸、エチル[4−(1−ヒドロキシ−3−(4−メチル−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,3−チアゾール−5−イル)プロピル)−2−メチルフェノキシ)酢酸、エチル[4−(1−ヒドロキシ−2−(4−メチル−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,3−チアゾール−5−イル)エチル)−2−メチルフェノキシ]酢酸が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】WO92/10468
【特許文献2】WO97/28115
【特許文献3】WO99/04815
【特許文献4】欧州特許558062号公報
【特許文献5】WO01/40207
【特許文献6】WO01/16120
【特許文献7】WO01/00603
【特許文献8】WO02/14291
【特許文献9】WO02/50048
【非特許文献】
【0016】
【非特許文献1】Nature,347,p645−650,1990
【非特許文献2】Proc.Natl.Acad.Sci.USA,91,p7335−7359,1994
【非特許文献3】JBC,272(6)、p3406−3410,1997
【非特許文献4】Cell、99,p335−345,1999
【非特許文献5】J.Immunol.Methods,207(1),23−31,1997
【非特許文献6】Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.2001,Apr.24;98(9):5306−11
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明の目的はペルオキシソーム増殖剤応答性受容体δの活性化能(活性化作用)を有する下記一般式(I)で表される化合物又はその塩を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
即ち、本発明は、次の一般式(I)、
【0019】
【化7】

【0020】
(式中、Rは置換基として炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子、炭素数2〜7のアシル基、ベンゾイル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基若しくはピリジル基から選ばれる基又は原子を有していても良いフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、チエニル基、フリル基、キノリル基若しくはベンゾチエニル基を表し、Rは炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、3〜7員環のシクロアルキル基若しくは3〜7員環のシクロアルキル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、又は置換基として炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子、炭素数2〜7のアシル基、ベンゾイル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基若しくはピリジル基から選ばれる基又は原子を有していても良いフェニル基、ナフチル基若しくはピリジル基で置換された炭素数1〜6個のアルキル基を表し、Aは酸素原子、硫黄原子、又はNRを表し、ここでRは水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、Xは置換基として炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基又は水酸基から選ばれる基を有していても良く、そして2重結合を含んでいても良い炭素数1〜8のアルキレン鎖を表し、YはC(=O)、C(=N−OR10)、CH(OR11)、CH=CH、C≡C、又はC(=CH)を表し、ここでR10、R11は水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、R、R及びRは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子、炭素数2〜7のアシル基、ベンゾイル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基又はピリジル基を表し、BはCH又は窒素原子を表し、Zは酸素原子又は硫黄原子を表し、R及びRは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又はハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、そしてRは水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。但し、R、R及びRの少なくとも一つは水素原子ではない。)
で表される化合物又はその塩に関する。
また、本発明は上記一般式(I)で表される化合物又はこれらの塩を有効成分として含有するペルオキシソーム増殖剤応答性受容体δの活性化剤に関する。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に本発明を詳細に説明する。
上記一般式(I)で、炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、又はペンチル基が挙げられる。
ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基としては1〜3個のフッ素原子、塩素原子若しくは臭素原子等のハロゲン原子により置換されたメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、またはt−ブチル基が挙げられ、好ましくはトリフルオロメチル基、クロロメチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−フルオロエチル基等が挙げられる。
炭素数1〜8のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基、又はペンチルオキシ基が挙げられる。
ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基としては1〜3個のフッ素原子、塩素原子若しくは臭素原子等のハロゲン原子により置換されたメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、またはt−ブトキシ基が挙げられ、好ましくはトリフルオロメトキシ基、クロロメトキシ基、2−クロロエトキシ基、2−ブロモエトキシ基、2−フルオロエトキシ基等が挙げられる。
炭素数2〜8のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基が挙げられる。
炭素数2〜8のアルキニル基としては、プロパルギル基が挙げられる。
3〜7員環のシクロアルキル基としては、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子等が挙げられる。
炭素数2〜7のアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基等が挙げられる。
3〜7員環のシクロアルキル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基としては、シクロヘキシルメチル基、シクロペンチルメチル基等が挙げられる。
(1)本発明化合物としては、Rが置換基として炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子、炭素数2〜7のアシル基、ベンゾイル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基若しくはピリジル基から選ばれる基又は原子を有していても良いフェニル基である上記一般式(I)の化合物又はその塩が好ましい。
(2)本発明化合物としては、Rが炭素数2〜8のアルキル基である上記一般式(I)、若しくは上記(1)記載の化合物又はその塩が好ましい。
(3)本発明化合物としては、Rの置換位置が2位である上記一般式(I)、若しくは上記(1)又は(2)記載の化合物、又はその塩が好ましい。
(Rの置換位置が2位の場合は、Rの置換位置が4位で、そして−X−Y−の置換位置が5位の場合とRの置換位置が5位で、−X−Y−の置換位置が4位の場合がある。)
(4)本発明化合物としては、Aが酸素原子若しくは硫黄原子である上記一般式(I)、若しくは上記(1)〜(3)記載の化合物又はその塩が好ましい。
(5)本発明化合物としては、Xが炭素数1〜8のアルキレン鎖である上記一般式(I)、若しくは上記(1)〜(4)記載の化合物又はその塩が好ましい。
(6)本発明化合物としては、YがC(=O)である上記一般式(I)、若しくは上記(1)〜(5)記載の化合物又はその塩が好ましい。
(7)本発明化合物としては、R,R及びRが水素原子、炭素数1〜8のアルキル基若しくはハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基である上記一般式(I)、若しくは上記(1)〜(6)記載の化合物又はその塩が好ましい。
(8)本発明化合物としては、BがCHである上記一般式(I)、若しくは上記(1)〜(7)記載の化合物又はその塩が好ましい。
(9)本発明化合物としては、Zが酸素原子である上記一般式(I)、若しくは上記(1)〜(8)記載の化合物又はその塩が好ましい。
(10)本発明化合物としては、R及びRが水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である上記一般式(I)、若しくは上記(1)〜(9)記載の化合物又はその塩が好ましい。
(11)本発明化合物としては、Rが水素原子である上記一般式(I)、若しくは上記(1)〜(10)記載の化合物又はその塩が好ましい。
(12)本発明化合物としては、Rが置換基として炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子、炭素数2〜7のアシル基、ベンゾイル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基若しくはピリジル基から選ばれる基又は原子を有していても良いフェニル基又はナフチル基で、Rが炭素数2〜8のアルキル基で、Aが酸素原子又は硫黄原子で、Xが置換基として炭素数1〜8のアルキル基を有していても良く、そして2重結合を含んでいても良い炭素数1〜8のアルキレン鎖で、YがC(=O)、CH=CH又はC(=CH)で、R,R及びRが水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子、炭素数2〜7のアシル基、ベンゾイル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基又はピリジル基で、BがCHで、Zが酸素原子又は硫黄原子で、R及びRが水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基で、そしてRが水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である上記一般式(I)記載の化合物又はその塩が好ましい。
(13)本発明化合物としてはXが炭素数1〜8のアルキレン鎖である上記(12)記載の化合物又はその塩が好ましい。
(14)本発明化合物としては、Rの置換位置が2位である上記(12)又は(13)記載の化合物又はその塩が好ましい。
(15)本発明化合物としては、Rが水素原子である上記(12)〜(14)記載の化合物又はその塩が好ましい。
(16)本発明化合物としては、R、R及びRのうち、水素原子以外の置換基が−Z−CRCOに対しオルト位に置換している上記(12)〜(15)記載の化合物又はその塩が好ましい。
上記一般式(I)で表される本発明化合物にはシス、トランスの幾何異性体や光学異性体等も存在する場合もあるが、これらの異性体も本発明に含まれる。
更にまた、本発明化合物としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩等の製薬学的に許容される塩も含まれる。
次に本発明化合物である一般式(I)の製造方法を記載する。
合成方法1
【0022】
【化8】

【0023】
(式中、Qはトシルオキシ基、ハロゲン原子(臭素原子等)等の脱離基を表し、そしてR、R、R、R、R、R、R、R、A、X、Y、B、及びZは前記と同じ。)
上記製法において、本発明化合物である一般式(I)で表される化合物は、一般式(a)で表されるフェノール又はチオフェノール化合物と一般式(b)で表される酢酸誘導体を反応させることにより得ることができる。
反応は、エチルメチルケトン等の溶媒中、炭酸カリウム等の塩基の存在下行うことができる。
尚、原料である一般式(a)で表される化合物は、例えば以下で示す合成スキームと同様な方法を用いて製造できる。
<原料合成例1>
Y=CO、Z=Oの場合
【0024】
【化9】

【0025】
(式中、nは1〜7の整数を表し、Bnはベンジル基を表し、そしてR、R、R、R、R、A及びB前記と同じ。)
<原料合成例2>
Z=Sの場合
【0026】
【化10】

【0027】
(式中、R、R、R、R、R、A、B、X及びYは前記と同じ。)

フェノール体をトリエチルアミン等の塩基存在下、塩化ジメチルチオカルバモイルと処理しジメチルチオカルバモイルオキシ体を得る。このジメチルチオカルバモイルオキシ体をn−テトラデカンあるいは無溶媒中で加熱処理することで転位体であるジメチルカルバモイルスルファニル体を得る。ジメチルカルバモイル基をNaOHあるいはMeONa等で処理することでチオフェノール体に変換出来る。
<原料合成例3>
Y=CO、Z=Oの場合
【0028】
【化11】

【0029】

(式中、mは0〜6の整数を表し、そしてR、R、R、R、R、A、B、及びBnは前記と同じ。)
アセトフェノン体と定法に従い合成したアルデヒド体をメタノール、エタノールあるいは無水ベンゼン等の溶媒中、塩基にNaOH,KOH,MeONa,EtONa,ピペリジン等を用い脱水縮合させα、β−不飽和ケトン体を得る。このα、β−不飽和ケトン体に水素化接触還元等を行うことで、オレフィンの還元と脱ベンジル化が進行し、目的物を得ることが出来る。
<原料合成例4>
Y=CO、Z=Oの場合
【0030】
【化12】

【0031】
(式中、R、R、R、R、R、A、B、n及びBnは前記と同じ。)
ベンズアルデヒド体を低温条件下、エーテルあるいはTHF等の溶媒存在下、定法により得たグリニヤー試薬と処理することでアルコール体を得た。このアルコール体をjones試薬(酸化クロム(VI)−硫酸−アセトン)あるいは酸化クロム(VI)−ピリジン錯体(クロロクロム酸ピリジニウム,二クロム酸ピリジニウム等)を用いることでケトン体に変換できる。更にDMSO酸化等を用いることでも同様にケトン体に変換できる。最後に脱ベンジル化を行い、目的物のフェノール体に変換出来る。
<原料合成例5>
Z=Oの場合
【0032】
【化13】

【0033】
(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表し、そしてR、R、A、X、Y及びBは前記と同じ。)
フェノール体を定法によりアリル化した後、無溶媒あるいはキノリン等を溶媒として加熱(150℃以上)することでオルト位にアリル基が転位した化合物を得る
<原料合成例6>
Z=Oの場合
【0034】
【化14】

【0035】
(式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表し、そしてR、R、A、X、Y及びBは前記と同じ。)
フェノール体を定法によりアシル化した後、AlCl,ZnCl等のルイス酸触媒下で加熱処理することでオルト位にアシル基が転位した化合物を得る。
<原料合成例7>
YがCH=CHの場合
【0036】
【化15】

【0037】
(式中、R、R、R、R、R、A、B及びnは前記と同じ。)
上記原料合成例1で得られたフェノール体を水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を用いることでアルコール体を得る。次いでこのアルコール体をハロゲン化試剤、スルホン化剤、あるいは脱水剤を用いる脱水反応によりオレフィン体を得ることができる。
合成方法2
=Hの場合
【0038】
【化16】

【0039】
(式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基を表し、そしてR、R、R、R、R、R、R、A、X、Y、B及びZは前記と同じ。)
上記製法において、本発明化合物である一般式(I)で表される化合物(R=水素原子)は、一般式(c)で表されるエステル体をエタノール−水等の溶媒中、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の塩基の存在下、加水分解反応に付すことで得ることができる。
合成方法3
Y=C(=N−OH)の場合
【0040】
【化17】

【0041】
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、A、X、B及びZは前記と同じ。)
上記製法において、本発明化合物である一般式(I)で表される化合物(YがC(=N−OH))は、一般式(d)で表されるケトン体にヒドロキシルアミンを作用させることで得ることができる。
合成方法4
YがC(=CH)の場合
【0042】
【化18】

【0043】
(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、A、B、Z及びnは前記と同じ。)
ケトン化合物(YがC(=O))を乾燥エーテルあるいはTHF等の溶媒中、t−BuOK、n−BuLi、sec−BuLi、EtONa等の塩基の存在下、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドと処理(Wittig反応)することで、メチレン鎖を導入できる。
合成方法5
Xがアルキル基で置換されたアルキレン鎖の場合
【0044】
【化19】

【0045】
(式中、R10は炭素数1〜8のアルキル基を表し、R、R、R、R、R、R、R、R、A、B、Z及びnは前記と同じ。)
ケトン化合物(Yが−C(=O))を乾燥エーテルあるいはTHF等の溶媒中、t−BuOK、BuLi、EtONa,NaH等の塩基の存在下、ヨードメタン等のハロゲン化アルキルと処理することでカルボニル基のα位へアルキル鎖が導入される。
かくして得られた本発明化合物の代表化合物例を次に示す。
(1) 次の一般式で表される化合物:
【0046】
【化20】

【0047】
(上記一般式(I)で表される化合物で、R=H、B=CH、R=Hで、そしてR、R、R、R、R、R、A、X、Y及びZが表1〜4記載の化合物。)
【0048】
【表1】

【0049】
【表2】

【0050】
【表3】

【0051】
【表4】

【0052】
(2)次の一般式で表される化合物:
【0053】
【化21】

【0054】
(上記一般式(I)で表される化合物で、R=H、R=H、B=CH、R=Hで、そしてR、R、R、R、R、A、X、Y及びZが表5及び6記載の化合物。)
【0055】
【表5】

【0056】
【表6】

【0057】

(3) 次の一般式で表される化合物:
【0058】
【化22】

【0059】

(上記一般式(I)で表される化合物で、R=H、B=CH、R=Hで、そしてR、R、R、R、R、R、A、X、Y及びZが表7記載の化合物。)
【0060】
【表7】

【0061】
次に本発明の薬理効果について述べる。
本発明化合物のPPARδ活性化能は、CV−1細胞にキメラ受容体発現プラスミド(GAL4−hPPARδ LBD)、レポータープラスミド(UASx4−TK−LUC)及びβ−ガラクトシダーゼ(β−GAL)発現プラスミドをリポフェクション試薬DMRIE−C(Life Technologies)によりトランスフェクト後、本発明化合物又は比較化合物であるL−165041の存在下、40時間培養後、可溶化細胞をルシフェラーゼ活性及びβ−GAL活性を測定することにより求めた。
尚、ルシフェラーゼ活性はβ−GAL活性で補正し、L−165041で処理した細胞のルシフェラーゼ活性を100%として、相対的なPPAR活性化能を算出した。同様な方法によりPPARα及びγについて相対的なPPAR活性化能を算出した。(後記実施例51,52)
表8〜10記載の様に、本発明化合物(実施例1〜50)は優れたPPARδ活性化能を有することが判明した。
また、後記実施例53(表11)から本発明化合物(実施例4及び10)は優れたHDLコレステロール増加作用を有することも明らかになった。
従って、本発明の一般式(I)で表される化合物は、優れたPPARδ活性化能を有することから、血糖降下剤、脂質低下剤、肥満、シンドロームX,高コレステロール血症、高リポ蛋白血症等の代謝異常疾患、高脂血症、動脈硬化症、循環器系疾患、過食症、虚血性疾患、肺ガン、乳がん、結腸ガン、大腸ガン、卵巣ガン等の悪性腫瘍、アルツハイマー病、炎症性疾患、骨粗鬆症(Mano H.et.Al.,(2000)J.Biol.Chem.,275:8126−8132)、バセドウ病眼症,副腎白質ジストロフィー等の予防、あるいは治療剤として期待される。
本発明化合物は、ヒトに対して一般的な経口投与又は非経口投与のような適当な投与方法によって投与することができる。
製剤化するためには、製剤の技術分野における通常の方法で錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、懸濁剤、注射剤、坐薬等の剤型に製造することができる。
これらの調製には、通常の賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、色素、希釈剤などが用いられる。ここで、賦形剤としては、乳糖、D−マンニトール、結晶セルロース、ブドウ糖などが、崩壊剤としては、デンプン、カルボキシメチルセルロースカルシウム(CMC−Ca)などが、滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどが、結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)などが挙げられる。
投与量は通常成人においては、注射剤で有効成分である本発明化合物を1日約0.1mg〜100mg,経口投与で1日1mg〜2000mgであるが、年齢、症状等により増減することができる。
次に、実施例を挙げ本発明を更に詳細に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例】
【0062】
実施例1
2−[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸

(1)3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン−1−オン
氷冷したTHF(5mL)に60%水素化ナトリウム(97mg,2.42mmol)を加えた。続いて2−[(3−メチル−4−ベンジルオキシ)ベンゾイル]酢酸エチル(757mg,2.42mmol)のTHF(4mL)溶液を30分間で滴下した。室温に戻し30分攪拌した後、4−ヨードメチル−5−イソプロピル−2−(2,4−ジクロロフェニル)オキサゾール(960mg,2.42mmol)を加え、窒素雰囲気下にて20時間加熱還流した。室温に戻した後、反応溶液のTHFを減圧留去し、この残渣に酢酸(6.4mL)−濃塩酸(1.6mL)を加え更に10時間加熱還流した。反応終了を確認した後、室温に戻し、氷冷水に注ぎ、酢酸エチルを加え有機層を分取した。有機層を飽和の炭酸水素ナトリウム水溶液、水、食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルを減圧留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)にて精製し上記の標題化合物を微黄白色結晶(706mg)として得た。(収率70%)

H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.30(d,6H,J=7Hz),
2.26(s,3H),
2.95(t,2H,J=7Hz),
3.19(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.30(t,2H,J=7Hz),
5.75(s,1H),
6.75(d,1H,J=8Hz),
7.30(dd,1H,J=2,8Hz),
7.49(d,1H,J=2Hz),
7.70(dd,1H,J=2,8Hz),
7.76(d,1H,J=2Hz),
7.88(d,1H,J=8Hz).

(2)2−[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル

上記の3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン−1−オン(209mg,0,50mmol)、2−ブロモ−2−メチルプロピオン酸エチル(489mg,2.50mmol))、炭酸カリウム(346mg,2.50mmol)をメチルエチルケトン(10mL)に懸濁させた後、40時間加熱還流した。室温に戻した後、不溶物を濾過、更にメチルエチルケトンにて洗浄し溶媒を留去した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=7/1)で精製し上記の標題化合物を無色油状物(272mg)として得た。(定量的収率)

H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.26(t,3H,J=7Hz),
1.29(d,6H,J=7Hz),
1.64(s,6H),
2.25(s,3H),
2.95(t,2H,J=7Hz),
3.18(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.32(t,2H,J=7Hz),
4.21(q,2H,J=7Hz),
6.60(d,1H,J=8Hz),
7.30(dd,1H,J=2,8Hz),
7.49(d,1H,J=2Hz),
7.71(dd,1H,J=2,8Hz),
7.80(d,1H,J=2Hz),
7.89(d,1H,J=8Hz).

(3)2−[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸

上記のエステル体(270mg,0.51mmol)をエタノール−水(6mL−3mL)の混合溶媒に懸濁させた後、水酸化リチウムの一水和物(65mg)を加え48時間加熱還流した。原料の消失を確認した後、反応溶液に氷を加え、続いて3N塩酸を加え中和した。析出した結晶を濾取した後、水洗後、一晩風乾させ更に減圧乾燥(60℃)することで標題化合物(170mg)を得た。(収率68%)

白色粉末
mp 100−105℃
H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.30(d,6H,J=7Hz),
1.66(s,6H),
2.24(s,3H),
2.94(t,2H,J=7Hz),
3.21(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.26(t,2H,J=7Hz),
6.71(d,1H,J=8Hz),
7.29(dd,1H,J=2,8Hz),
7.49(d,1H,J=2Hz),
7.56(dd,1H,J=2,8Hz),
7.79(d,1H,J=2Hz),
7.84(d,1H,J=8Hz).
実施例2
[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸

(1)[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル

実施例1の合成中間体3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン−1−オン(105mg,0.25mmol)、炭酸カリウム(103mg,0.75mmol)をアセトン(5.0mL)に懸濁させた後、ブロモ酢酸エチル(0.08mL,0.75mmol)を氷冷下で加えた。室温に戻し、6時間加熱還流した後、不溶物を濾過、更にアセトンにて洗浄後、溶媒を留去した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=7/1−4/1)で精製し上記の標題化合物を無色油状物(117mg)として得た。(収率92%)

H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.26(t,3H,J=7Hz),
1.30(d,6H,J=7Hz),
2.31(s,3H),
2.75(t,2H,J=7Hz),
3.18(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.33(t,2H,J=7Hz),
4.26(q,2H,J=7Hz),
4.69(s,2H),
6.69(d,1H,J=8Hz),
7.30(dd,1H,J=2,8Hz),
7.49(d,1H,J=2Hz),
7.8−7.85(m,2H),
7.89(d,1H,J=8Hz).

(2)[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸

上記のエステル体(110mg,0.22mmol)をエタノール−水(6mL−3mL)の混合溶媒に懸濁させた後、水酸化リチウムの一水和物(25mg)を加え6時間加熱還流した。原料の消失を確認後、氷冷し、3N塩酸を加え中和した。析出した結晶を濾取した後、水洗し、一晩風乾した。減圧乾燥(60℃)を行い標題化合物(85mg)を得た。(収率82%)

白色粉末
mp 155−158℃
H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.30(d,6H,J=7Hz),
2.27(s,3H),
2.96(t,2H,J=7Hz),
3.20(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.29(t,2H,J=7Hz),
4.70(s,2H),
6.68(d,1H,J=8Hz),
7.30(dd,1H,dd,J=2,8Hz),
7.49(d,1H,d,J=2Hz),
7.73(dd,1H,J=2,8Hz),
7.80(d,1H,J=2Hz),
7.85(d,1H,J=8Hz),

実施例3
[4−[3−[2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4−イソプロピル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸

(1)3−[2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4−イソプロピル−5−チアゾリル]−1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン−1−オン

氷冷したTHF(5mL)に60%水素化ナトリウム(27mg,0.67mmol)を加えた。続いて2−[(3−メチル−4−ベンジルオキシ)ベンゾイル]酢酸エチル(190mg,0.61mmol)のTHF(3mL)溶液を30分間で滴下した。室温に戻し30分攪拌した後、5−ヨードメチル−4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニルチアゾール(250mg,0.61mmol)を加え、窒素雰囲気下にて20時間加熱還流した。室温に戻した後、THFを減圧留去し、残渣に酢酸(3.2mL)−濃塩酸(0.8mL)を加え10時間加熱還流した。反応溶液を氷冷水に注ぎ、酢酸エチルを加え抽出、有機層を分取した。有機層を飽和の炭酸水素ナトリウム水溶液、水、食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルを減圧留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)にて精製し上記の標題化合物を微黄白色結晶(195mg)として得た。(収率73%)

H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.33(d,6H,J=7Hz),
2.29(s,3H),
3.14(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.2−3.3(m,4H),
5.35(s,1H),
6.80(d,1H,J=8Hz),
7.63(d,2H,J=8Hz),
7.74(dd,1H,J=2,8Hz),
7.79(d,1H,J=2Hz),
7.89(d,2H,J=8Hz).

(2)[4−[3−[2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4−イソプロピル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル

実施例2の(1)と同様の手法で標題化合物を得た。(収率80%)

無色油状物
H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.30(t,3H,J=7Hz),
1.33(d,6H,J=7Hz),
2.33(s,3H),
3.15(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.2−3.3(m,4H),
4.27(q,2H,J=7Hz),
4.71(s,2H),
6.71(d,1H,J=8Hz),
7.64(d,2H,J=8Hz),
7.75(dd,1H,J=2,8Hz),
7.81(d,1H,J=2Hz),
8.00(d,2H,J=8Hz).

(3)[4−[3−[2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4−イソプロピル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸

上記で得られたエステル体を用い実施例2の(2)と同様の手法で標題化合物を得た。(収率88%)

白色粉末
mp 145−150℃
H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.33(d,6H,J=7Hz),
2.32(s,3H),
3.15(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.2−3.3(m,4H),
4.76(s,2H),
6.75(d,1H,J=8Hz),
7.64(d,2H,J=8Hz),
7.81(dd,1H,J=2,8Hz),
7.82(d,1H,J=2Hz),
8.00(d,2H,J=8Hz).

実施例4
2−[4−[3−[2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4−イソプロピル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸

(1)2−[4−[3−[2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4−イソプロピル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル

実施例3の合成中間体3−[2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4−イソプロピル−5−チアゾリル]−1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン−1−オンを用い、実施例1の(2)と同様の手法で標題化合物を得た。(収率74%)

無色油状物
H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.21(t,3H,J=7Hz),
1.33(d,6H,J=7Hz),
1.65(s,6H),
2.27(s,3H),
3.15(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.2−3.3(m,4H),
4.22(q,2H,J=7Hz),
6.62(d,1H,J=8Hz),
7.64(d,2H,J=8Hz),
7.70(dd,1H,J=2,8Hz),
7.80(d,1H,J=2Hz),
8.00(d,2H,J=8Hz).

(2)2−[4−[3−[2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4−イソプロピル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸

上記のエステル体を用い実施例1の(3)と同様の手法で標題化合物を得た。(収率90%)

淡黄色アモルファス
H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.33(d,6H,J=7Hz),
1.67(s,6H),
2.27(s,3H),
3.14(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.2−3.3(m,4H),
6.75(d,1H,J=8Hz),
7.63(d,2H,J=8Hz),
7.72(dd,1H,J=2,8Hz),
7.80(d,1H,J=2Hz),
7.99(d,2H,J=8Hz).

実施例5
[2−アリル−4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]フェノキシ]酢酸

(1)3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−1−オン

氷冷したTHF(15mL)に60%水素化ナトリウム(120mg,3.00mmol)を加えた。続いて2−[(4−ベンジルオキシ)ベンゾイル]酢酸エチル(900mg,3.02mmol)のTHF(15mL)溶液を30分間で滴下した。室温に戻し30分攪拌した後、4−ヨードメチル−5−イソプロピル−2−(2,4−ジクロロフェニル)オキサゾール(1.20g,3.00mmol)を加えた。窒素雰囲気下にて20時間加熱還流した後、室温に戻しTHFを減圧留去した。残渣に酢酸(7.5mL)−濃塩酸(2.0mL)を加え5時間加熱還流した。室温に戻し、反応溶液を氷冷水にあけ、酢酸エチルを加え有機層を分取した。有機層を分取後、飽和の炭酸水素ナトリウム水溶液、水、食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルを減圧留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)にて精製し上記の標題化合物を微黄白色結晶(650mg)として得た。(収率53%)

H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.32(d,6H,J=7Hz),
2.96(t.2H,J=7Hz),
3.22(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.25(t,2H,J=7Hz),
6.77(d,2H,J=8Hz),
7.29(dd,1H.J=2,8Hz),
7.49(d,1H,J=2Hz),
7.60(s,1H),
7.76(d,2H,J=8Hz),
7.84(d,1H,J=8Hz).

(2)3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−(4−アリルオキシフェニル)プロパン−1−オン

3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−1−オン(202mg,0.50mmol)、炭酸カリウム(103mg,0.75mmol))をアセトン(5mL)に懸濁させた。氷冷下にて臭化アリル(91mg,0.75mmol)を加えた後、20時間室温で攪拌した。原料の消失を確認した後、反応物を水に注ぎ、酢酸エチルにて抽出した。有機層を分取後、水、食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルを減圧留去し、残渣に微黄色固体である標題化合物(205mg)を得た。(収率92%)

H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.30(d,6H,J=7Hz),
2.96(t,2H.J=7Hz),
3.18(dq,1H.J=7Hz,J=7Hz),
3.34(t,2H,J=7Hz),
4.59(dt,2H,J=2,5Hz),
5.25−5.35(m,1H)
5.40−5.45(m,1H)
5.95−6.10(m,1H),
6.93(d,2H,J=9Hz),
7.29(dd,1H,J=2,8Hz),
7.49(d,1H,J=2Hz),
7.89(d,1H,J=8Hz),
7.96(d,2H,J=9Hz).

(3)3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン−1−オン

3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−(4−アリルオキシフェニル)プロパン−1−オン(200mg,0.45mmol)を180℃にて5時間加熱した。室温に戻し、反応混合物を直接、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)に付し精製することで上記の標題化合物を微黄色油状物(36mg)として得た。(収率18%)

H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.30(d,6H,J=7Hz),
2.96(t,2H,J=7Hz),
3.18(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.33(t,2H,J=7Hz),
3.43(d,2H,J=6Hz),
5.1−5.2(m,2H),
5.51(s,1H),
5.85−6.1(m,1H),
6.82(d,1H,J=8Hz),
7.29(dd,1H,J=2,8Hz),
7.49(d,1H,J=2Hz),
7.79(d,1H,d,J=2Hz),
7.80(dd,1H,J=2,8Hz),
7.88(d,1H,J=8Hz),

(4)[2−アリル−4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]フェノキシ]酢酸エチル

実施例2の(1)と同様の手法にて上記標題化合物を得た。(収率84%)

無色油状物
H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.29(t,3H,J=7Hz),
1.30(d,6H,J=7Hz),
2.96(t,2H,J=7Hz),
3.18(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.33(t,2H,J=7Hz),
3.47(d,2H,J=6Hz),
4.26(q,2H,J=7Hz),
4.69(s,2H),
5.05−5.15(m,2H),
5.95−6.10(m,1H),
6.73(d,1H,J=8Hz),
7.30(dd,1H,J=2,8Hz),
7.49(d,1H,J=2Hz),
7.83(d,1H,J=2Hz),
7.84(dd,1H,J=2,8Hz)
7.88(d,1H,J=8Hz).

(5)[2−アリル−4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]フェノキシ]酢酸

実施例2の(2)と同様の手法にて上記標題化合物を得た。(収率81%)

白色粉末
m.p 145−150℃
H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.30(d,6H,J=7Hz),
2.96(t,2H,J=7Hz),
3.19(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.32(t,2H,J=7Hz),
3.46(d,2H,J=6Hz),
4.71(s,2H),
5.05−5.15(m,2H),
5.95−6.10(m,1H),
6.95(d,1H,J=8Hz),
7.30(dd,1H,J=2,8Hz),
7.49(d,1H,J=2Hz),
7.81(dd,1H,J=2,8Hz),
7.83(d,1H,J=2Hz),
7.86(d,1H,J=8Hz),

実施例6
[4−[3−[2−(2−ヒドロキシ−4−クロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸

(1)3−[2−(2−メトキシ−4−クロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン−1−オン

氷冷したTHF(50mL)に60%水素化ナトリウム(204mg,5.10mmol)を加えた。続いて2−[(3−メチル−4−ベンジルオキシ)ベンゾイル]酢酸エチル(1.60g,5.12mmol)のTHF(25mL)溶液を30分間で滴下した。室温に戻し30分攪拌した後、4−ヨードメチル−5−イソプロピル−2−(2−メトキシ−4−クロロフェニル)オキサゾール(2.00g,5.11mmol)を加え、窒素雰囲気下にて20時間加熱還流した。室温に戻した後、THFを減圧留去し、残渣に酢酸(16mL)−濃塩酸(4mL)を加え10時間加熱還流した。反応終了を確認後、室温に戻し、氷冷水に注ぎ、酢酸エチルを加え有機層を分取した。有機層を飽和の炭酸水素ナトリウム水溶液、水、食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルを減圧留去後、得られた残渣を濾取し、更にエーテル、ヘキサン洗浄を行い上記の標題化合物を白色粉末として得た。続いて、洗浄液を濃縮し、同様に残渣を濾取後、エーテル、ヘキサン洗浄を行った。上述の粉末と合わせ減圧乾燥し標題化合物を微黄白色結晶(1.80g)として得た。(収率70%)

H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.32(d,6H,J=7Hz),
2.18(s,3H),
2.91(t,2H,J=7Hz),
3.06(t,2H,J=7Hz),
3.18(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.87(s,3H),
6.70(d,1H,J=8Hz),
6.99(d,1H,J=2Hz),
7.03(dd,1H,J=2,8Hz),
7.41(dd,1H,J=2,8Hz),
7.49(d,1H,J=2Hz),
7.83(d,1H,J=8Hz),
8.94(s,1H),

(2)3−[2−(2−ヒドロキシ−4−クロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン−1−オン

上記の3−[2−(2−メトキシ−4−クロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン−1−オン(621mg,1.50mmol)を塩化メチレン(30mL) に懸濁させた後、氷冷した。窒素雰囲気下にて三塩化ホウ素(BCl)の1M 塩化メチレン溶液(3.0mL,3.00mmol)を1分間で滴下した。室温に戻し、72時間攪拌した後、氷冷水にあけ、クロロホルムならびに飽和の炭酸水素ナトリウムを加えた。有機層を分取後、水、食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。クロロホルムを減圧留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)にて精製し上記の標題化合物を無色油状物(385mg)として得た。(収率64%)

H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.31(d,6H,J=7Hz),
2.27(s,3H),
2.94(t,2H.J=7Hz),
3.19(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.29(t,2H,J=7Hz),
5.22(s,1H),
6.79(d,1H,J=8Hz),
6.90(dd,1H,J=2,8Hz),
7.04(d,1H,J=2Hz),
7.68(d,1H,J=8Hz),
7.74(dd,1H,J=2,8Hz),
7.78(d,1H,J=2Hz),
11.50(s,1H).

(3)[4−[3−[2−(2−ヒドロキシ−4−クロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル

上記の3−[2−(2−ヒドロキシ−4−クロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン−1−オン(378mg,0.95mmol)をアセトン(20mL)に溶解させた。氷冷下にて炭酸カリウム(158mg,0.95mmol)、ブロモ酢酸エチル(158mg,0.95mmol)を加え、室温に戻し20時間攪拌した。不溶物を濾過後、アセトンにて洗浄し溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し上記の標題化合物を白色固体(315mg)として得た。(収率69%)

H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.29(t,3H,J=7Hz),
1.31(d,6H,J=7Hz),
2.31(s,3H),
2.94(t,2H,J=7Hz),
3.20(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.30(t,2H,J=7Hz),
4.26(q,2H,J=7Hz),
4.69(s,2H),
6.70(d,1H,J=8Hz),
6.90(dd,1H,J=2,8Hz),
7.04(d,1H,J=2Hz),
7.68(d,1H,J=8Hz),
7.75−7.85(m,2H),
11.48(s,1H).

(4)[4−[3−[2−(2−ヒドロキシ−4−クロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸

実施例2の(2)と同様の手法にて上記標題化合物を得た。(収率87%)

白色粉末
mp159−161℃
H−NMR(CDCl,400MHz)
δ:
1.31(d,6H,J=7Hz),
2.31(s,3H),
2.94(t,2H,J=7Hz),
3.19(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),
3.30(t,2H,J=7Hz),
4.76(s,2H),
6.74(d,1H,J=8Hz),
6.90(dd,1H,J=2,8Hz),
7.04(d,1H,J=2Hz),
7.68(d,1H,J=8Hz),
7.80−7.85(m,2H).

実施例7
[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェニルスルファニル]酢酸
(1)3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−[3−メチル−4−(ジメチルチオカルバモイルオキシ)フェニル]プロパン−1−オン
実施例1の(1)で得られた3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン−1−オン(417mg,1.00mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(12mg,0.10mmol)、トリエチルアミン(0.28mL,2.00mmol)をdryジオキサン(5mL)に溶解させた後、氷冷下にて塩化ジメチルチオカルバモイル(148mg,1.20mmol)を加えた。反応温度を上げ一晩加熱還流した後、室温に戻し、再度、4−ジメチルアミノピリジン(12mg,0.10mmol)ならびに塩化ジメチルチオカルバモイル(148mg,1.20mmol)を加え20時間加熱還流した。反応溶液を室温に戻した後、氷冷水にあけ、酢酸エチルを加え有機層を分取した。有機層を水、食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルを減圧留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1 およびクロロホルム/ メタノール=100/1)にて精製することで上記の標題化合物を原料との混合物(170mg)として得た。
(2)3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−[3−メチル−4−(ジメチルカルバモイルスルファニル)フェニル]プロパン−1−オン
上記のチオカルバモイル体の粗体(160mg)をn−テトラデカン(10mL)に溶解させた後、内温250℃にて8時間加熱還流した。室温に戻した後、反応溶液を直接、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)に付し精製することで上記の標題化合物を微黄色油状物(120mg)として得た。(2工程収率24%)
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.31(d,6H,J=7Hz),2.45(s,3H),2.97(t,2H,J=7Hz),3.0−3.2(br,6H),3.19(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),3.38(t,2H,J=7Hz),7.30(dd,1H,J=2,8Hz),7.48(d,1H,J=2Hz),7.57(d,1H,J=8Hz),7.78(dd,1H,J=2,8Hz),7.88(d,1H,J=2Hz),7.89(d,1H,J=8Hz).
(3)3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−(3−メチル−4−メルカプトフェニル)プロパン−1−オン
上記のカルバモイル体(110mg,0.22mmol)をdryメタノール(5mL)に溶解させた後、0.5N MeONa(0.66mL,0.33mmol)を加え20時間加熱還流した。室温に戻し、反応溶液を氷冷水に注いだ。3N塩酸を加え中和後、酢酸エチルを加え有機層を分取した。有機層を水、食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾取した。酢酸エチルを減圧留去し、残渣に標題化合物を微黄色油状物(80mg)として得た。(収率84%)
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.30(d,6H,J=7Hz),2.34(s,3H),2.96(t,2H,J=7Hz),3.18(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),3.34(t,2H,J=7Hz),3.51(s,1H),7.2−7.3(m,2H),7.49(d,1H,J=2Hz),7.66(dd,1H,J=2,8Hz),7.75(d,1H,J=2Hz),7.88(d,1H,J=8Hz).
(4)[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェニルスルファニル]酢酸エチル
実施例2の(1)と同様な方法により標記化合物を得た。(収率89%)
無色油状物
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.25(t,3H,J=7Hz),1.30(d,6H,J=7Hz),2.39(s,3H),2.96(t,2H,J=7Hz),3.18(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),3.35(t,2H,J=7Hz),3.73(s,2H),4.20(q,2H,J=7Hz),7.2−7.35(m,2H),7.49(d,1H,J=2Hz),7.7−7.8(m,2H),7.88(d,1H,J=8Hz).
(5)[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェニルスルファニル]酢酸
上記のエステル体を用い、実施例2の(2)と同様な方法により標記化合物を得た。(収率71%)
白色粉末 m.p140−145℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.30(d,6H,J=7Hz),2.39(s,3H),2.96(t,2H.J=7Hz),3.19(dq,1H.J=7Hz,J=7Hz),3.32(t,2H,J=7Hz),3.77(s,2H),7.2−7.35(m,2H),7.49(d,1H,J=2Hz),7.7−7.8(m,2H),7.87(d,1H,J=8Hz).
実施例8
2−[4−[3−[2−(2−ヒドロキシ−4−クロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)2−[4−[3−[2−(2−ヒドロキシ−4−クロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
3−[2−(2−ヒドロキシ−4−クロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン−1−オン(150mg,0.38mmol)、2−ブロモ−2−メチルプロピオン酸エチル(146mg,0.75mmol)、炭酸カリウム(103mg,0.75mmol)をメチルエチルケトン(10mL)に懸濁させた後、20時間加熱還流した。室温に戻した後、不溶物を濾過、更にメチルエチルケトンにて洗浄し溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=8/1)で精製し上記の標題化合物を無色油状物(83mg)として得た。(収率43%)
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.21(t,3H,J=7Hz),1.31(d,6H,J=7Hz),1.64(s,6H),2.25(s,3H),2.93(t,2H,J=7Hz),3.19(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),3.28(t,2H,J=7Hz),4.22(q,2H,J=7Hz),6.60(d,1H,J=9Hz),6.90(dd,1H,J=2,9Hz),7.04(d,1H,J=2Hz),7.68(d,1H,J=9Hz),7.70(dd,1H,J=2,9Hz),7.78(d,1H,J=2Hz),11.48(s,1H).
(2)2−[4−[3−[2−(2−ヒドロキシ−4−クロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
上述のエステル体を用い実施例2の(3)と同様の手法で表記化合物を得た。(収率33%)
微白色アモルファス
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.31(d,6H,J=7Hz),1.68(s,6H),2.27(s,3H),2.94(t,2H,J=7Hz),3.20(dq,1H,J=7Hz,J=7Hz),3.29(t,2H,J=7Hz),6.77(d,1H,J=9Hz),6.90(dd,1H,J=2,9Hz),7.04(d,1H,J=2Hz),7.68(d,1H,J=9Hz),7.74(dd,1H,J=2,9Hz),7.80(d,1H,J=2Hz).
実施例9
[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−プロペニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
(1)4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピルオキサゾール−4−イル]−1−ヒドロキシプロピル]−2−メチルフェノール
氷冷下、水素化リチウムアルミニウム(92mg,2.42mmol)の乾燥THF(20mL)溶液に3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピルオキサゾール−4−イル]−1−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン−1−オン(1.01g,2.41mmol)を少しずつ加え、1時間撹拌後、室温にてさらに1時間撹拌した。反応溶液を再び氷冷し、固形物が析出するまで飽和硫酸ナトリウム水溶液を滴下した。不溶物を濾過により除去し、減圧下溶媒を留去後、残渣を酢酸エチル(15mL)で抽出した。少量の1M塩酸水溶液を加えた水(15mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して997mg(収率98%)の表記化合物を黄土色結晶として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.30(d,3H,J=7Hz),1.31(d,3H,J=7Hz),2.07(dt,2H,J=7Hz,7Hz),2.24(s,3H),2.67(dt,2H,J=2Hz,7Hz),3.07(m,1H),3.65(brs,1H),4.72(t,2H,J=7Hz),5.06(s,1H),6.71(d,1H,J=8Hz),7.06(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.15(d,1H,J=2Hz),7.30(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.50(d,1H,J=2Hz),7.91(d,1H,J=8Hz).
(2)4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピルオキサゾール−4−イル]−1−プロペニル]−2−メチルフェノール
上記のフェノール体(840mg,2.00mmol)にDMSO (8mL)を加え、150℃で2時間撹拌した。室温まで冷却後、酢酸エチル(20mL)を加え、水(20mL)および飽和食塩水(20mL)で順次洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、残渣を酢酸エチル/ヘキサン=1/10(6.6mL)から再結晶して592mgの表記化合物を淡黄色結晶として得た。また、結晶母液から58mgの表記化合物を淡黄色結晶として得た(合計収率81%)。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:1.31(d,6H,J=7Hz),2.22(s,3H),3.13(m,1H),3.45(dd,2H,J=1Hz,6Hz),4.72(brs,1H),6.19(dt,1H,J=6Hz,16Hz),6.37(d,1H,J=16Hz),6.69(d,1H,J=8Hz),7.06(d,1H,J=8Hz),7.12(s,1H),7.30(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.50(d,1H,J=2Hz),7.93(d,1H,J=8Hz).
(3)[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−プロペニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル
実施例2の(1)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.29(t,3H,J=7Hz),1.31(d,6H,J=7Hz),2.27(s,3H),3.12(m,1H),3.46(dd,2H,J=1Hz,6Hz),4.25(q,2H,J=7Hz),4.61(s,2H),6.22(dt,1H,J=6Hz,16Hz),6.39(d,1H,J=16Hz),6.63(d,1H,J=8Hz),7.10(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.18(d,1H,J=2Hz),7.30(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.50(d,1H,J=2Hz),7.94(d,1H,J=8Hz).
(4)[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−プロペニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
実施例2の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
淡黄色結晶 mp143−144℃
H−NMR(DMSO−d,400MHz) δ:1.27(d,6H,J=7Hz),2.17(s,3H),3.22(m,1H),3.43(d,2H,J=6Hz),4.66(s,2H),6.21(dt,1H,J=6Hz,16Hz),6.39(d,1H,J=16Hz),6.74(d,1H,J=8Hz),7.14(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.22(d,1H,J=2Hz),7.56(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.78(d,1H,J=2Hz),7.98(d,1H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:2968,2931,1734,1564,1502,1458,1387,1242,1203,1138,
1119,966,804.
実施例10
[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]−1−プロペニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
(1)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]−1−プロペニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル
実施例9と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHZ) δ:1.29(t,3H,J=7Hz),1.34(d,6H,J=7Hz),2.28(s,3H),3.12(m,1H),3.67(dd,2H,J=1Hz,6Hz),4.26(q,2H,J=7Hz),4.62(s,2H),6.17(dt,1H,J=6Hz,16Hz),6.40(d,1H,J=16Hz),6.65(d,1H,J=8Hz),7.11(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.19(d,1H,J=2Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),8.01(d,2H,J=8Hz).
(2)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]−1−プロペニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
実施例2の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
淡黄色粉末 mp125−128℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.34(d,6H,J=7Hz),2.28(s,3H),3.13(m,1H),3.68(dd,2H,J=1Hz,6Hz),4.68(s,2H),6.19(dt,1H,J=6Hz,16Hz),6.40(d,1H,J=16Hz),6.69(d,1H,J=8Hz),7.13(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.20(d,1H,J=2Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),8.01(d,2H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:2974,1751,1506,1325,1252,1225,1169,1136,1122,1119,1066,843.
【0063】
実施例11
[4−[3−[4−ヘキシル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
(1)[4−[3−[4−ヘキシル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル
実施例2の(1)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:0.89(t,3H,J=7Hz),1.29(t,3H,J=7Hz),1.3−1.5(m,6H),1.7−1.8(m,2H),2.33(s,3H),2.75(t,2H,J=8Hz),3.2−3.3(m,4H),4.27(q,2H,J=7Hz),4.71(s,2H),6.72(d,1H,J=8Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.8−7.9(m,2H),7.97(dd,2H,J=1Hz,8Hz).
(2)[4−[3−[4−ヘキシル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
実施例2の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
黄色アモルファス
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:0.88(t,3H,J=7Hz),1.3−1.5(m,6H),1.7−1.8(m,2H),2.32(s,3H),2.75(t,2H,J=8Hz),3.2−3.3(m,4H),4.76(s,2H),6.75(d,1H,J=8Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.7−7.9(m,2H),7.97(dd,2H,J=1Hz,8Hz).
IR(KBr)cm−1:2954,2929,2858,1724,1676,1603,1500,1441,1327,1284,1219,1169,1142,1111,1068.
実施例12
2−[4−[3−[4−ヘキシル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)2−[4−[3−[4−ヘキシル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:0.89(t,3H,J=7Hz),1.21(t,3H,J=7Hz),1.2−1.5(m,6H),1.65(s,6H),1.7−1.8(m,2H),2.27(s,3H),2.74(t,2H,J=8Hz),3.2−3.3(m,4H),4.22(q,2H,J=7Hz),6.62(d,1H,J=8Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.70(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.80(d,1H,J=2Hz),7.98(d,2H,J=8Hz).
(2)2−[4−[3−[4−ヘキシル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)と同様の手法により表記化合物を得た。
黄色油状物
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:0.88(t,3H,J=7Hz),1.3−1.5(m,6H),1.6−1.8(m,2H)1.69(s,6H),2.27(s,3H),2.74(t,2H,J=8Hz),3.2−3.3(m,4H),6.75(d,1H,J=8Hz),7.63(d,2H,J=8Hz),7.72(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.80(d,1H,J=2Hz),7.97(d,2H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:2956,2927,2858,1741,1678,1601,1500,1325,1261,1169,1124,1066,845.
実施例13
2−[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]−1−プロペニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)2−[4−[3−「4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]−1−プロペニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.25(t,3H,J=7Hz),1.34(d,6H,J=7Hz),1.55(s,6H),2.21(s,3H),3.12(m,1H),3.67(dd,2H,J=1Hz,6Hz),4.24(q,2H,J=7Hz),6.17(dt,1H,J=6Hz,16Hz),6.38(d,1H,J=16Hz),6.60(d,1H,J=8Hz),7.03(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.16(d,1H,J=2Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),8.01(d,2H,J=8Hz).
(2)2−[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]−1−プロペニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)と同様の手法により表記化合物を得た。
黄色油状物
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.34(d,6H,J=7Hz),1.61(s,6H),2.23(s,3H),3.13(m,1H),3.68(dd,2H,J=1Hz,6Hz),6.20(dt,1H,J=6Hz,16Hz),6.40(d,1H,J=16Hz),6.77(d,1H,J=8Hz),7.09(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.19(d,1H,J=2Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),8.01(d,2H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:2970,2929,2872,1716,1616,1500,1325,1167,1126,1066,964,845.
実施例14
[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−3−メチルフェノキシ]酢酸
(1)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−3−メチルフェノキシ]酢酸エチル
実施例2の(1)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.30(t,3H,J=7Hz),1.33(d,6H,J=7Hz),2.56(s,3H),3.15(m,1H),3.23(s,4H),4.28(q,2H,J=7Hz),4.65(s,2H),6.75(dd,1H,J=2Hz,9Hz),6.78(d,1H,J=2Hz),7.64(d,2H,J=9Hz),7.70(d,1H,J=9Hz),8.00(d,2H,J=9Hz).
(2)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−3−メチルフェノキシ]酢酸
実施例2の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp136−142℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.33(d,6H,J=7Hz),2.56(s,3H),3.15(m,1H),3.23(s,4H),4.72(s,2H),6.7−6.8(m,2H),7.64(d,2H,J=8Hz),7.71(d,1H,J=9Hz),8.00(d,2H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:2962,1741,1672,1603,1574,1450,1325,1260,1236,1211,1168,1126,1066,976,849,698,611.
実施例15
[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−3−メチルフェノキシ]酢酸
(1)[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−3−メチルフェノキシ]酢酸エチル
実施例2の(1)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.30(t,3H,J=7Hz),1.30(d,6H,J=7Hz),2.53(s,3H),2.94(t,2H,J=7Hz),3.19(m,1H),3.29(t,2H,J=7Hz),4.27(q,2H,J=7Hz),4.64(s,2H),6.72(dd,1H,J=2Hz,8Hz),6.76(d,1H,J=2Hz),7.30(dd,1H,J=2,9Hz),7.49(d,1H,J=2Hz),7.76(d,1H,J=9Hz),7.88(d,1H,J=8Hz)
(2)[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−3−メチルフェノキシ]酢酸
実施例2の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp 97−102℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.30(d,6H,J=7Hz),2.51(s,3H),2.93(t,2H,J=7Hz),3.19(m,1H),3.26(t,2H,J=7Hz),4.65(s,2H),6.71(dd,1H,J=2Hz,8Hz),6.75(d,1H,J=2Hz),7.29(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.48(d,1H,J=2Hz),7.72(d,1H,J=8Hz),7.85(d,1H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1;3454,2976,1730,1682,1637,1605,1564,1460,1383,1363,1317,1242,1201,1178,1120,1072,1051,978,868,818,741.
実施例16
[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−3−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−3−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.22(t,3H,J=7Hz),1.33(d,6H,J=7Hz),1.63(s,6H),2.52(s,3H),3.14(m,1H),3.22(s,4H),4.22(q,2H,J=7Hz),6.63(dd,1H,J=2Hz,9Hz),6.90(d,1H,J=2Hz),7.64(d,1H,J=9Hz),7.64(d,2H,J=9Hz),8.00(d,2H,J=9Hz).
(2)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−3−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)と同様の手法により表記化合物を得た。
黄色アモルファス
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.33(d,6H,J=7Hz),1.66(s,6H),2.53(s,3H),3.14(m,1H),3.23(s,4H),6.74(dd,1H,J=2Hz,8Hz),6.78(d,1H,J=2Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.66(d,1H,J=8Hz),8.00(d,2H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:3456,2968,2929,2873,1740,1736,1678,1603,1325,1248,1167,1126,1066.
実施例17
2−[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−3−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)2−[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−3−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.22(t,3H,J=7Hz),1.30(d,6H,J=7Hz),1.63(s,6H),2.49(s,3H),2.93(t,2H,J=7Hz),3.18(m,1H),3.28(t,2H,J=7Hz),4.23(q,2H,J=7Hz),6.61(dd,1H,J=2Hz,9Hz),6.67(d,1H,J=2Hz),7.30(dd,1H,J=2Hz,9Hz),7.49(d,1H,J=2Hz),7.70(d,1H,J=9Hz),7.88(d,1H,J=9Hz)
(2)2−[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−3−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)と同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp 98−100℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.30(d,6H,J=7Hz),1.63(s,6H),2.47(s,3H),2.92(t,2H,J=7Hz),3.1−3.3(m,3H),6.66(dd,1H,J=2Hz,9Hz),6.73(d,1H,J=2Hz),7.27(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.48(d,1H,J=2Hz),7.55(d,1H,J=9Hz),7.83(d,1H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:2980,2940,1720,1680,1600,1560,1460,1250,1145,1125.
実施例18
[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−プロピルフェノキシ]酢酸
(1)2−アリル−4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]フェノキシ酢酸エチル
実施例5の(2)(3)(4)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.29(t,3H,J=7Hz),1.33(d,6H,J=7Hz),3.15(m,1H),3.2−3.3(m,4H),3.48(d,2H,J=7Hz),4.26(q,2H,J=7Hz),4.71(s,2H),5.1−5.2(m,2H),5.9−6.1(m,1H),6.75(d,1H,J=9Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.8−7.9(m,2H),8.00(d,2H,J=8Hz).
(2)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−プロピルフェノキシ]酢酸エチル
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:0.95(t,3H,J=7Hz),1.28(t,3H,J=7Hz),1.33(d,6H,J=7Hz),1.6−1.8(m,2H),2.68(t,2H,J=7Hz),3.15(dq,1H,J=7Hz,7Hz),3.2−3.3(m,4H),4.26(q,2H,J=7Hz),4.70(s,2H),6.72(d,1H,J=9Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.7−7.9(m,2H),8.00(d,2H,J=8Hz).
(3)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−プロピルフェノキシ]酢酸
実施例2の(2)同様の手法により表記化合物を得た。
灰白色結晶 mp145−150℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:0.96(t,3H,J=7Hz),1.33(d,6H,J=7Hz),1.6−1.8(m,2H),2.68(t,2H,J=7Hz),3.15(dq,1H,J=7Hz,7Hz),3.2−3.3(m,4H),4.77(s,2H),6.76(d,1H,J=9Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.7−7.9(m,2H),8.00(d,2H,J=8Hz).
実施例19
2−アリル−4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]フェノキシ酢酸
実施例2の(2)同様の手法により表記化合物を得た。
淡黄色結晶
mp165−175℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.33(d,6H,J=7Hz),3.15(dq,1H,J=7Hz,7Hz),3.2−3.4(m,4H),3.48(d,2H,J=7Hz),4.76(s,2H),5.0−5.1(m,2H),5.9−6.1(m,1H),6.79(d,1H,J=9Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.8−7.9(m,2H),8.00(d,2H,J=8Hz).
実施例20
[4−[4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−ブテン−2−イル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
(1)[4−[4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−ブテン−2−イル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル
カリウム t−ブトキシド(120mg,1.07mmol)を乾燥エーテル(2mL)に懸濁し、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(350mg,0.98mmol)を加えて室温で2時間撹拌した後、[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル(450mg,0.89mmol)および乾燥エーテル(1.5mL)を加え、室温で16時間撹拌した。反応溶液にメチルトリフェニルホスホニウムブロミド(175mg,0.49mmol)、乾燥エーテル(5mL)、およびカリウム t−ブトキシド(60mg,0.53mmol)を加え、室温で30分撹拌した後、4時間加熱還流し、室温まで冷却した。反応溶液に酢酸エチル(10mL)を加え、水(10mL)および飽和食塩水(10mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/9)で精製して、131mg(収率29%)の表記化合物を無色油状物として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.24(d,6H,J=7Hz),1.30(t,3H,J=7Hz),2.29(s,3H),2.6−2.7(m,2H),2.8−3.0(m,3H),3.27(q,2H,J=7Hz),4.63(s,2H),5.00(d,1H,J=1Hz),5.23(d,1H,J=1Hz),7.66(d,1H,J=8Hz),8.21(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.26(d,1H,J=2Hz),7.31(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.50(d,1H,J=2Hz),7.92(d,1H,J=8Hz).
(2)[4−[4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−ブテン−2−イル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
実施例2の(2)同様の手法により表記化合物を得た。
淡黄色油状物
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.25(d,6H,J=7Hz),2.29(s,3H),2.6−2.7(m,2H),2.8−2.9(m,2H),2.93(m,1H),4.65(s,2H),5.01(d,1H,J=1Hz),5.23(d,1H,J=1Hz),6.69(d,1H,J=8Hz),7.22(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.26(d,1H,J=2Hz),7.32(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.50(d,1H,J=2Hz),7.91(d,1H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:3088,2968,2927,2872,1736,1605,1564,1504,1460,1225,1142,1107.
【0064】
実施例21
2−[4−[4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−ブテン−2−イル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)2−[4−[4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−ブテン−2−イル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.23(d,6H,J=7Hz),1.26(t,3H,J=7Hz),1.59(s,6H),2.30(s,3H),2.6−2.7(m,2H),2.8−3.0(m,3H),3.25(q,2H,J=7Hz),4.99(d,1H,J=1Hz),5.23(d,1H,J=1Hz),6.62(d,1H,J=8Hz),7.13(dd,2H,J=1Hz,8Hz),7.24(d,1H,J=2Hz),7.31(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.50(d,1H,J=2Hz),7.92(d,1H,J=8Hz).
(2)2−[4−[4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−1−ブテン−2−イル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)同様の手法により表記化合物を得た。
褐色油状物
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:1.24(d,6H,J=7Hz),1.61(s,6H),2.24(s,3H),2.6−2.7(m,2H),2.8−2.9(m,2H),2.91(m,1H),5.03(d,1H,J=1Hz),5.25(d,1H,J=1Hz),6.79(d,1H,J=8Hz),7.18(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.26(m,1H),7.31(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.50(d,1H,J=2Hz),7.91(d,1H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:2972,2935,2873,1716,1603,1564,1500,1464,1385,1250,1151,1107.
実施例22
[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−2−メチルプロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
(1)[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−2−メチルプロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル
[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル(450mg,0.89mmol)を乾燥THF(4mL)に溶解し、水素化ナトリウム(40mg,1.00mmol)を少しずつ加え、室温で30分間撹拌後、ヨウ化メチル(0.07mL,1.12mmol)を滴下して室温で27時間撹拌した。反応溶液に水素化ナトリウム(10mg,0.25mmol)およびヨウ化メチル(0.02mL,0.32mmol)を追加し、室温で19時間30分撹拌後、減圧下溶媒を留去した。残渣に酢酸エチル(5mL)を加え、飽和食塩水(2mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/9)で精製して、218mg(純度97%,収率46%)の表記化合物を無色油状物として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.18(d,3H,J=7Hz),1.22(d,3H,J=7Hz),1.28(d,3H,J=7Hz),1.29(t,3H,J=7Hz),2.29(s,3H),2.63(dd,1H,J=7Hz,14Hz),3.00(dd,1H,J=7Hz,14Hz),3.10(m,1H),4.00(m,1H),4.26(q,2H,J=7Hz),4.68(s,2H),6.67(d,1H,J=8Hz),7.30(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.48(d,1H,J=2Hz),7.8−7.9(m,2H),7.85(d,1H,J=8Hz).
(2)[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−2−メチルプロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸 実施例2の(2)同様の手法により表記化合物を得た。
白色アモルファス
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.18(d,3H,J=7Hz),1.22(d,3H,J=7Hz),1.28(d,3H,J=7Hz),2.28(s,3H),2.64(dd,1H,J=7,14Hz),2.98(dd,1H,J=7Hz,14Hz),3.13(m,1H),3.95(m,1H),4.64(s,2H),6.66(d,1H,J=8Hz),7.30(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.48(d,1H,J=2Hz),7.76(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.81(m,1H),7.82(d,1H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:3427,2970,2931,2873,1740,1672,1599,1564,1502,1456,1383,1271,1230,1120.
実施例23
2−[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−2−メチルプロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)2−[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−2−メチルプロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.20(d,3H,J=7Hz),1.22(d,3H,J=7Hz),1.27(d,3H,J=7Hz),1.63(s,3H),1.63(s,3H),2.23(s,3H),2.62(dd,1H,J=7Hz,14Hz),2.99(dd,1H,J=7Hz,14Hz),3.10(m,1H),3.99(m,1H),4.20(q,2H,J=7Hz),6.58(d,1H,J=8Hz),7.30(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.48(d,1H,J=2Hz),7.73(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.80(d,1H,J=2Hz),7.85(d,1H,J=8Hz).
(2)2−[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]−2−メチルプロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)同様の手法により表記化合物を得た。
白色アモルファス
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.16(d,3H,J=7Hz),1.21(d,3H,J=7Hz),1.27(d,3H,J=7Hz),1.65(s,3H),1.66(s,3H),2.23(s,3H),2.63(dd,1H,J=7Hz,14Hz),2.97(dd,1H,J=7Hz,14Hz),3.13(m,1H),3.94(m,1H),6.71(d,1H,J=8Hz),7.26(m,1H),7.46(d,1H,J=2Hz),7.61(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.7−7.9(m,2H).
IR(KBr)cm−1:3456,3431,2972,2933,2873,1740,1674,1599,1564,1498,1462,1385,1257,1142,1119.
実施例24
[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロペノイル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
(1)3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチルフェニル)チアゾール−5−イル]−1−(4−メトキシメトキシ−3−メチルフェニル)プロペノン
4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチルフェニル)チアゾール−5−カルボアルデヒド(803mg,2.68mmol)、1−(4−メトキシメトキシ−3−メチルフェニル)エタノン(521mg,2.68mmol)およびナトリウムメトキシド(9mg,0.13mmol)を乾燥MeOH(3mL)および乾燥THF(3mL)の混合溶媒に加え、室温で14時間撹拌した。再びナトリウムメトキシド(36mg,0.53mmol)および乾燥MeOH(3mL)を加えた後、室温で26時間撹拌し、減圧下溶媒を留去した。残渣に酢酸エチル(30mL)を加え、水(40mL)で洗浄後、水層を酢酸エチル(30mL,20mL)で抽出し、有機層を合せ、飽和食塩水(20mL)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/9)で精製して、1.04g(収率81%)の表記化合物を黄色結晶として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.39(d,6H,J=7Hz),2.33(s,3H),3.43(m,1H),3.51(s,3H),5.30(s,2H),7.14(d,1H,J=8Hz),7.30(d,1H,J=15Hz),7.71(d,2H,J=8Hz),7.8−7.9(m,2H),8.04(d,1H,J=15Hz),8.11(d,2H,J=8Hz).
(2)1−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチルフェニル)チアゾール−5−イル]プロペノン
3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチルフェニル)チアゾール−5−イル]−1−(4−メトキシメトキシ−3−メチルフェニル)プロペノン(1.04g,純度99.6%、2.18mmol)をイソプロパノール(4mL)およびTHF(16mL)の混合溶媒に溶解し、1M塩酸水溶液(2.6mL)を加えて室温で4時間撹拌後、65℃で19時間30分撹拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣をエタノール(6mL)およびヘキサン(2mL)の混合溶媒に懸濁後、結晶を濾取した。得られた結晶をエタノール(2mL)およびヘキサン(2mL)の混合溶媒、次いでヘキサン(2mL)で洗浄し、減圧下室温で30分乾燥して908mg(収率97%)の表記化合物を黄色結晶として得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.39(d,6H,J=7Hz),2.32(s,3H),3.44(m,1H),6.85(d,1H,J=8Hz),7.31(d,1H,J=15Hz),7.71(d,2H,J=8Hz),7.81(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.81(bs,1H),8.03(d,1H,J=15Hz),8.11(d,2H,J=8Hz).
(3)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロペノイル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル
実施例2の(1)同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.31(t,3H,J=7Hz),1.39(d,6H,J=7Hz),2.38(s,3H),3.44(m,1H),4.29(q,2H,J=7Hz),4.74(s,2H),6.77(d,1H,J=8Hz),7.29(d,1H,J=15Hz),7.71(d,2H,J=8Hz),7.86(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.88(bs,1H),8.03(d,1H,J=15Hz),8.11(d,2H,J=8Hz).
(4)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロペノイル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
実施例2の(2)同様の手法により表記化合物を得た。
黄色結晶 mp 203−205℃(dec.)
H−NMR(CDOD/CDCl=1/20,400MHz) δ:1.39(d,6H,J=7Hz),2.37(s,3H),3.44(m,1H),4.71(s,2H),6.82(d,1H,J=8Hz),7.30(d,1H,J=15Hz),7.72(d,2H,J=8Hz),7.8−7.9(m,2H),8.03(d,1H,J=15Hz),8.11(d,2H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:2964,2870,1761,1741,1601,1581,1329,1269,1230,1188,1171,1132,1109,1168,823.
実施例25
2−[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロペノイル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)2−[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾール]プロペノイル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.23(t,3H,J=7Hz),1.38(d,6H,J=7Hz),1.68(s,6H),2.32(s,3H),3.44(m,1H),4.24(q,2H,J=7Hz),6.68(d,1H,J=8Hz),7.29(d,1H,J=15Hz),7.71(d,2H,J=8Hz),7.78(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.87(d,1H,J=2Hz),8.02(d,1H,J=15Hz),8.11(d,2H,J=8Hz).
(2)2−[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾール]プロペノイル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)と同様の手法により表記化合物を得た。
黄色結晶 mp:187−189℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.38(d,6H,J=7Hz),1.72(s,6H),2.33(s,3H),3.46(m,1H),6.82(d,1H,J=8Hz),7.28(d,1H,J=15Hz),7.71(d,2H,J=8Hz),7.82(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.88(d,1H,J=2Hz),8.04(d,1H,J=15Hz),8.10(d,2H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:3466,2972,1740,1657,1655,1639,1603,1500,1327,1325,1273,1169,1128,1068.
実施例26
[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−メトキシフェニル)−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]プロピオン酸
(1)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−メトキシフェニル)−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]プロピオン酸エチル
実施例1の(2)同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.29(t,3H,J=7Hz),1.32(d,6H,J=7Hz),2.32(s,3H),3.11(dq,1H,J=7Hz,7Hz),3.1−3.3(m,4H),3.84(s,3H),4.27(q,2H,J=7Hz),4.70(s,2H),6.71(d,1H,J=8Hz),6.8−7.0(m,2H),7.7−7.9(m,4H).
(2)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−メトキシフェニル)−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]プロピオン酸
実施例1の(3)同様の手法により表記化合物を得た。
淡黄色結晶 mp 170−172℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.31(d,6H,J=7Hz),2.32(3H,s),3.11(dq,1H,J=7Hz,7Hz),3.1−3.3(m,4H),3.84(s,3H),4.76(s,2H),6.74(d,1H,J=8Hz),6.91(d,2H,J=9Hz),7.7−7.9(m,4H).
IR(KBr)cm−1;2970,1726,1672,1605,1517,1456,1367,1304,1302,1300,1282,1261,1209,1176,1130,1065,1034,1018,995,843,824.
実施例27
[4−[3−[2−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−イソプロピルチアゾール−5−イル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
(1)[4−[3−[2−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−イソプロピルチアゾール−5−イル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル
実施例2の(1)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.28(t,3H,J=7Hz),1.32(d,6H,J=7Hz),2.33(s,3H),3.14(m,1H),3.2−3.3(m,4H),4.27(q,2H,J=7Hz),4.71(s,2H),6.71(d,1H,J=8Hz),6.7−6.9(m,1H),7.4−7.5(m,2H),7.7−7.8(m,2H).
(2)[4−[3−[2−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−イソプロピルチアゾール−5−イル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
実施例2の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
淡黄色結晶 mp125−128℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.31(d,6H,J=7Hz),2.32(s,3H),3.13(m,1H),3.2−3.3(m,4H),4.75(s,2H),6.7−6.8(m,2H),7.4−7.5(m,2H),7.7−7.9(m,2H).
IR(KBr)cm−1:3446,2970,2929,2376,1749,1743,1676,1620,1599,1533,1504,1502,1458,1439,1363,1321,1271,1230,1176,1136,1134,1132,1072,1053,987,879,847,808,677.
実施例28
2−[4−[3−[2−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−イソプロピル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)2−[4−[3−[2−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−イソプロピル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.21(t,3H,J=7Hz),1.31(d,6H,J=7Hz),1.65(s,6H),2.27(3H,s),3.13(dq,1H,J=7Hz,7Hz),3.2−3.3(m,4H),4.22(q,2H,J=7Hz),6.62(d,1H,J=9Hz),6.79(dt,1H,J=2Hz,9Hz),7.4−7.5(m,2H),7.69(dd,1H,J=2Hz,9Hz),7.79(d,1H,J=2Hz).
(2)2−[4−[3−[2−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−イソプロピルチアゾール−5−イル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp 132−133℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.31(d,6H,J=7Hz),1.69(s,6H),2.28(s,3H),3.13(dq,1H,J=7Hz,7Hz),3.2−3.3(m,4H),6.77(d,1H,J=9Hz),6.7−6.8(m,1H),7.4−7.5(m,2H),7.73(dd,1H,J=2Hz,9Hz),7.81(d,1H,J=2Hz).
IR(KBr)cm−1;2974,2927,1741,1652,1620,1605,1535,1506,1502,1458,1363,1327,1321,1284,1263,1147,1122,1068,987,876,850,675.
実施例29
[4−[3−[4−イソプロピル−2−(2−ナフチル)−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
(1)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(2−ナフチル)−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル
実施例2の(1)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.28(3H,t,J=7Hz),1.37(6H,d,J=7Hz),2.33(3H,s),3.18(1H,m),3.2−3.3(4H,m),4.25(2H,q,J=7Hz),4.69(2H,s),6.71(1H,d,J=8Hz),6.4−6.5(2H,m),7.7−7.9(5H,m),8.04(1H,dd,J=2Hz,8Hz),8.34(1H,s)
(2)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(2−ナフチル)−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
実施例2の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
淡黄色結晶 mp97−100℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.37(6H,d,J=7Hz),2.32(3H,s),3.18(1H,m),3.2−3.3(4H,m),4.76(2H,s),6.74(1H,d,J=8Hz),7.4−7.5(2H,m),7.7−7.9(5H,m),8.03(1H,dd,J=2Hz,8Hz),8.33(1H,s).
IR(KBr)cm−1:3845,3745,3429,2962,2929,2368,2345,1749,1676,1601,1506,1502,1362,1255,1228,1132,1068,858,813,748,476,420
実施例30
2−[4−[3−[4−イソプロピル−2−(2−ナフチル)−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp 164−166℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.36(d,6H,J=7Hz),1.68(s,6H),2.28(s,3H),3.16(dq,1H,J=7Hz,7Hz),3.2−3.4(m,4H),6.76(d,1H,J=8Hz),7.4−7.5(m,2H),7.73(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.8−7.9(m,3H),7.82(d,1H,J=2Hz),8.03(dd,1H,J=2Hz,9Hz),8.34(s,1H).
IR(KBr)cm−1;2966,1741,1655,1620,1605,1365,1284,1263,1180,1147,1146,808,750.
【0065】
実施例31
[4−[3−[2−(4−ブチルフェニル)−4−イソプロピル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
(1)[4−[3−[2−(4−ブチルフェニル)−4−イソプロピル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル
実施例2の(1)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:0.92(3H,t,J=7Hz),1.29(3H,t,J=7Hz),1.32(6H,d,J=7Hz),1.3−1.4(2H,m),1.5−1.6(2H,m),2.32(3H,s),2.62(2H,t,J=8Hz),3.15(1H,m),3.2−3.3(4H,m),4.26(2H,q,J=7Hz),4.70(2H,s),6.71(1H,d,J=8Hz),7.19(2H,d,J=8Hz),7.7−7.8(4H,m).
(2)[4−[3−[2−(4−ブチルフェニル)−4−イソプロピル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
実施例2の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
淡黄色アモルファス
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:0.92(3H,t,J=7Hz),1.31(6H,d,J=7Hz),1.3−1.4(2H,m),1.5−1.7(2H,m),2.31(3H,s),2.62(2H,t,J=8Hz),3.12(1H,m),3.1−3.3(4H,m),4.74(2H,s),6.72(1H,d,J=8Hz),7.19(2H,d,J=8Hz),7.7−7.8(4H,m).
IR(KBr)cm−1:3435,2960,2929,2870,2860,2368,1741,1676,1601,1502,1456,1414,1360,1319,1275,1230,1176,1138,1065,985,885,837,812,627.
実施例32
2−[4−[3−[2−(4−ブチルフェニル)−4−イソプロピル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)2−[4−[3−[2−(4−ブチルフェニル)−4−イソプロピル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:0.92(t,3H,J=7Hz),1.21(t,3H,J=7Hz),1.32(d,6H,J=7Hz),1.3−1.4(m,2H),1.5−1.7(m,2H),1.65(s,6H),2.26(s,3H),2.62(t,2H,J=8Hz),3.11(dq,1H,J=7Hz,7Hz)3.2−3.3(m,4H),4.22(q,2H,J=7Hz),6.61(d,1H,J=9Hz),7.19(d,2H,J=8Hz),7.70(dd,1H,J=2Hz,9Hz),7.79(d,2H,J=8Hz),7.79(d,1H,J=2Hz).
(2)2−[4−[3−[2−(4−ブチルフェニル)−4−イソプロピル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp121−122℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:0.92(t,3H,J=7Hz),1.31(d,6H,J=7Hz),1.3−1.4(m,2H),1.5−1.7(m,2H),1.68(s,6H),2.27(s,3H),2.62(t,2H,J=8Hz),3.11(dq,1H,J=7Hz,7Hz),3.2−3.3(m,4H),6.76(1d,1H,J=9Hz),7.19(d,2H,J=8Hz),7.72(dd,1H,J=2Hz,9Hz),7.78(d,2H,J=8Hz),7.80(d,1H,J=2Hz).
実施例33
[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−クロロフェノキシ]酢酸
(1)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−クロロフェノキシ]酢酸エチル
実施例2の(1)と同様の手法により表記化合物を得た。
H NMR(CDCl,400MHz) δ:1.29(t,3H,J=7Hz),1.34(d,6H,J=7Hz),3.15(m,1H),3.26(s,4H),4.27(q,2H,J=7Hz),4.77(s,2H),6.85(d,1H,J=9Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.84(dd,1H,J=2Hz,9Hz),8.00(d,2H,J=8Hz),8.03(d,1H,J=2Hz)
(2)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−クロロフェノキシ]酢酸
実施例2の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp 149−151℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.34(d,6H,J=7Hz),3.15(m,1H),3.26(s,4H),4.82(s,2H),6.90(d,1H,J=8Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.87(dd,1H,J=2Hz,8Hz),8.00(d,2H,J=8Hz),8.04(d,1H,J=2Hz).
IR(KBr)cm−1:1724,1684,1616,1595,1496,1406,1360,1329,1281,1232,1203,1157,1117,1016,839,773.
実施例34
[4−[3−[2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4−イソプロピル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−クロロフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)[4−[3−[2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4−イソプロピル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−クロロフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.23(t,3H,J=7Hz),1.33(d,6H,J=7Hz),1.68(s,6H),3.14(m,1H),3.25(s,4H),4.23(q,2H,J=7Hz),6.82(d,1H,J=8Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.75(dd,1H,J=2Hz,8Hz),8.00(d,2H,J=8Hz),8.01(d,1H,J=2Hz).
(2)[4−[3−[2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4−イソプロピル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−クロロフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)同様の手法により表記化合物を得た。
淡黄色アモルファス
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.33(d,6H,J=7Hz),1.71(s,6H),3.14(m,1H),3.26(s,4H),7.02(d,1H,J=8Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.80(dd,1H,J=2Hz,8Hz),8.00(d,2H,J=8Hz),8.03(d,1H,J=2Hz).
実施例35
[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−クロロフェノキシ]酢酸
(1)[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−クロロフェノキシ]酢酸エチル
実施例2の(1)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.28(t,3H,J=7Hz),1.30(d,6H,J=7Hz),2.96(t,2H,J=7Hz),3.17(m,1H),3.33(t,2H,J=7Hz),4.27(q,2H,J=7Hz),4.76(s,2H),6.83(d,1H,J=8Hz),7.30(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.49(d,1H,J=2Hz),7.8−7.9(m,2H),8.05(d,1H,J=8Hz).
(2)[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−クロロフェノキシ]酢酸
実施例2の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp134−137℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.31(d,6H,J=7Hz),2.96(t,2H,J=7Hz),3.19(m,1H),3.30(t,2H,J=7Hz),4.78(s,2H),6.84(d,1H,J=8Hz),7.31(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.49(d,1H,J=2Hz),7.81(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.84(d,1H,J=8Hz),8.03(d,1H,J=2Hz).
IR(KBr)cm−1;3437,1720,1687,1593,1562,1497,1458,1406,1221,1203,1088,1038,833,808,744,692.
実施例36
2−[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−クロロフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)2−[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−クロロフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.23(t,3H,J=7Hz),1.30(d,6H,J=7Hz),1.67(s,6H),2.95(t,2H,J=7Hz),3.17(m,1H),3.31(t,2H,J=7Hz),4.23(q,2H,J=7Hz),6.80(d,1H,J=9Hz),7.30(dd,1H,J=2Hz,9Hz),7.49(d,1H,J=2Hz),7.77(dd,1H,J=2Hz,9Hz),7.88(d,1H,J=9Hz),8.03(d,1H,J=2Hz)
(2)2−[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−オキサゾリル]プロピオニル]−2−クロロフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(2)同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp 76−79℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.30(d,6H,J=7Hz),1.68(s,6H),2.95(t,2H,J=7Hz),319(m,1H),3.29(t,2H,J=7Hz),6.97(d,1H,J=9Hz),7.29(dd,1H,J=2Hz,9Hz),7.48(d,1H,J=2Hz),7.72(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.84(d,1H,J=8Hz),8.02(d,1H,J=2Hz).
IR(KBr)cm−1;2968,1720,1686,1593,1562,1493,1460,1402,1385,1306,1259,1200,1180,1146,1059,968,902,879,822,777,739,700,571.
実施例37
[4−[3−[5−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
(1)[4−[3−[5−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル
実施例2の(1)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.29(t,3H,J=7Hz),1.33(d,6H,J=7Hz),2.31(s,3H),3.14(t,2H,J=7Hz),3.37(m,1H),3.43(t,2H,J=7Hz),4.26(q,2H,J=7Hz),4.70(s,2H),6.70(d,1H,J=9Hz),7.63(d,2H,J=8Hz),7.8−7.9(m,2H),7.95(d,2H,J=8Hz).
(2)[4−[3−[2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−イソプロピル−4−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
実施例2の(1)と同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp125−132℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.33(d,6H,J=7Hz),2.30(s,3H),3.14(t,2H,J=7Hz),3.37(m,1H),3.42(t,2H,J=7Hz),4.74(s,2H),6.73(d,1H,J=9Hz),7.63(d,2H,J=8Hz),7.8−7.9(m,2H),7.94(d,2H,J=8Hz).
IR (KBr)cm−1;3425,2964,1751,1686,1603,1581,1504,1433,1410,1365,1329,1252,1173,1132,1111,1068,1018,989,841,815,675,611.
実施例38
2−[4−[3−[5−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)[4−[3−[5−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.21(t,3H,J=7Hz),1.33(d,6H,J=7Hz),1.64(s,6H),2.25(s,3H),3.14(t,2H,J=7Hz),3.36(m,1H),3.41(t,2H,J=7Hz),4.21(q,2H,J=7Hz),6.61(d,1H,J=8Hz),7.63(d,2H,J=8Hz),7.74(dd,1H,J=2,8Hz),7.81(bs,1H),7.95(d,2H,J=8Hz).
(2)2−[4−[3−[5−イソプロピル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp 89−93℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.34(d,6H,J=7Hz),1.67(s,6H),2.25(s,3H),3.14(t,2H,J=7Hz),3.38(m,1H),3.40(t,2H,J=7Hz),6.75(d,1H,J=8Hz),7.63(d,2H,J=8Hz),7.72(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.82(d,1H,J=2Hz),7.93(d,2H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1;2964,1720,1678,1601,1498,1458,1410,1365,1325,1257,1169,1135,1068,1016,972,847,771,606.
実施例39
[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
(1)[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
実施例2の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp158−161℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.34(d,6H,J=7Hz),2.29(s,3H),3.15(t,2H,J=7Hz),3.37(m,1H),3.40(t,2H,J=7Hz),4.73(s,2H),6.71(d,1H,J=8Hz),7.2−7.3(m,1H),7.47(d,1H,J=2Hz),7.7−7.9(m,2H),8.03(d,1H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1;2953,1740,1664,1602,1583,1551,1504,1475,1429,1363,1317,1277,1254,1244,1176.1132,1103,1063,989,887,862,821,777,683.
実施例40
2−[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)2−[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.21(t,3H,J=7Hz),1.34(d,6H,J=7Hz),1.62(s,6H),2.25(s,3H),3.14(t,2H,J=7Hz),3.36(m,1H),3.40(t,2H,J=7Hz),4.22(q,2H,J=7Hz),6.60(d,1H,J=9Hz),7.27(dd,1H,J=2,9Hz),7.47(d,1H,J=2Hz),7.73(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.81(bs,1H),8.07(d,1H,J=8Hz).
(2)2−[4−[3−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−4−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)同様の手法により表記化合物を得た。
白色アモルファス
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.34(d,6H,J=7Hz),1.66(s,6H),2.25(s,3H),3.14(t,2H,J=7Hz),3.38(m,1H),3.39(t,2H,J=7Hz),6.73(d,1H,J=8Hz),7.26(dd,1H,J=2Hz,9Hz),7.46(d,1H,J=2Hz),7.70(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.81(d,1H,J=2Hz),8.02(d,1H,J=8Hz).
【0066】
実施例41
[5−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフロロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
(1)[5−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフロロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル
実施例2の(1)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.30(t,3H,J=7Hz),1.33(d,6H,J=7Hz),2.35(s,3H),3.14(m,1H),3.2−3.3(m,4H),4.26(q,2H,J=7Hz),4.71(s,2H),7.24(d,1H,J=7Hz),7.35(d,1H,J=2Hz),7.49(dd,1H,J=2Hz,7Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),8.00(d,2H,J=8Hz).
(2)[5−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフロロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
実施例2の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
淡黄色結晶 mp130−133℃
H−NMR(DMSO−d,400MHz) δ:1.28(d,6H,J=7Hz),2.26(s,3H),3.1−3.3(m,3H),3.38(t,2H,J=7Hz),4.77(s,2H),7.30(d,1H,J=8Hz),7.35(s,1H),7.55(d,1H,J=8Hz),7.81(d,2H,J=8Hz),8.05(d,2H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:2968,2931,2872,1767,1741,1678,1618,1616,1579,1533,1506,1450,1412,1362,1327,1294,1242,1167,1126,1124,1122,1068,1016,978,874,847,777,609.
実施例42
2−[5−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフロロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)2−[5−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフロロメチルフェニル)−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.26(t,3H,J=7Hz),1.33(d,6H,J=7Hz),1.63(s,6H),2.29(s,3H),3.14(m,1H),3.2−3.4(m,4H),4.26(q,2H,J=7Hz),7.22(d,1H,J=8Hz),7.31(d,1H,J=2Hz),7.47(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),8.00(d,2H,J=8Hz)
(2)2−[5−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフロロメチルフェニル)−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp124−126℃
H−NMR(DMSO−d,400MHz) δ:1.27(d,6H,J=7Hz),1.54(s,6H),2.22(s,3H),3.1−3.4(m,5H),7.30(s,1H),7.31(d,1H,J=8Hz),7.56(d,1H,J=8Hz),7.81(d,2H,J=8Hz),8.05(d,2H,J=8Hz),13.12(bs,1H)
IR(KBr)cm−1:2972,1736,1684,1618,1616,1498,1452,1412,1327,1259,1167,1130,1068,1016,972,845,777.
実施例43
2−[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフロロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]プロピオン酸
(1)2−[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフロロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]プロピオン酸エチル
実施例3の中間体3−[2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−4−イソプロピル−5−チアサゾリル]−1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン−1−オン(433mg,1.00mmol)、炭酸カリウム(166mg,1.20mmol)をアセトン(10mL)に懸濁させた後、2−ブロモプロピオン酸エチル(216mg,1.20mmol)を氷冷下で加えた。室温で20時間攪拌した後、反応溶液を氷冷水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水(20mL)および飽和食塩水(20mL)で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精製し上記の表記化合物を無色油状物(534mg)として得た。(定量的収率)
H NMR(CDCl,400MHz) δ:1.24(t,3H,J=7Hz),1.33(d,6H,J=7Hz),1.66(d,3H,J=7Hz),2.31(s,3H),3.15(dq,1H,J=7Hz,7Hz),3.2−3.3(m,4H),4.20(q,2H,J=7Hz),4.82(q,1H,J=7Hz),6.68(d,1H,J=8Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.76(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.80(d,1H,J=2Hz),8.00(d,2H,J=8Hz).
(2)2−[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−トリフロロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]プロピオン酸
実施例2の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp120−123℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.33(d,6H,J=7Hz),1.70(d,3H,J=7Hz),2.31(s,3H),3.15(dq,1H,J=7Hz,7Hz),3.2−3.3(m,4H),4.88(q,1H,J=7Hz),6.73(d,1H,J=9Hz),7.63(d,2H,J=8Hz),7.77(dd,1H,J=2,9Hz),7.80(d,1H,J=2Hz),7.99(d,2H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:2950,1740,1670,1600,1500,1450,1320,1300,1275,1250,1190,1160,1130,1060,845.
実施例44
4−[3−[4−メチル−2−(4−トリフロロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
(1)[4−[3−[4−メチル−2−(4−トリフロロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル
実施例2の(1)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.29(t,3H,J=7Hz),2.31(s,3H),2.46(s,3H),3.2−3.3(m,4H),4.26(q,2H,J=7Hz),4.70(s,2H),6.71(d,1H,J=8Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.76(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.80(d,1H,J=2Hz),7.97(d,2H,J=8Hz).
(2)[4−[3−[4−メチル−2−(4−トリフロロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
実施例2の(1)と同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp194−195℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:2.32(s,3H),2.45(s,3H),3.2−3.3(m,4H),4.75(s,2H),6.74(d,1H,J=8Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.7−7.9(m,2H)7.96(d,2H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:3500,2900,1780,1730,1680,1610,1500,1410,1370,1330,1240,1180,1080,850.
実施例45
2−[4−[3−[4−ヘキシル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]−1−プロペニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)2−[4−[3−[4−ヘキシル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]−1−プロペニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:0.88(t,3H,J=7Hz),1.25(t,3H,J=7Hz),1.3−1.5(m,6H),1.58(s,6H),1.7−1.8(m,2H),2.22(s,3H),2.74(t,2H,J=7Hz),3.65(d,2H,J=6Hz),4.24(q,2H,J=7Hz),6.16(dt,1H,J=6Hz,16Hz),6.40(d,1H,J=16Hz),6.60(d,1H,J=8Hz),7.04(dd,1H,J=2,8Hz),7.16(d,1H,J=2Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.99(d,2H,J=8Hz)
(2)2−[4−[3−[4−ヘキシル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]−1−プロペニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)と同様の手法により表記化合物を得た。
淡褐色粉末 mp152−155℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:0.88(t,3H,J=7Hz),1.2−1.5(m,6H),1.61(s,6H),1.7−1.8(m,2H),2.23(s,3H),2.74(t,2H,J=7Hz),3.66(d,2H,J=6Hz),6.20(dt,1H,J=6Hz,16Hz),6.41(d,1H,J=16Hz),6.78(d,1H,J=8Hz),7.09(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.19(d,1H,J=2Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.99(d,2H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:2920,1700,1610,1500,1445,1320,1250,1160,1120,1060,900,840.
実施例46
2−[5−[3−[4−ヘキシル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)2−[5−[3−[4−ヘキシル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:0.89(t,3H,J=7Hz),1.26(t,3H,J=7Hz),1.3−1.4(m,6H),1.54(s,6H),1.7−1.8(m,2H),2.29(s,3H),2.74(t,2H,J=8Hz),3.2−3.3(m,4H),4.26(q,2H,J=7Hz),7.22(d,1H,J=8Hz),7.31(d,2H,J=8Hz),7.47(dd,1H,J=2Hz,8Hz),7.64(d,1H,J=2Hz),7.98(d,2H,J=8Hz).
(2)2−[5−[3−[4−ヘキシル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)と同様の手法により表記化合物を得た。
黄色油状物
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:0.88(t,3H,J=7Hz),1.2−1.4(m,6H),1.64(s,6H),1.7−1.8(m,2H),2.29(s,3H),2.73(t,2H,J=7Hz),3.2−3.3(m,4H),7.25(d,1H,J=8Hz),7.43(s,1H),7.50(d,1H,J=8Hz),7.62(d,2H,J=8Hz),7.96(d,2H,J=8Hz).
実施例47
[4−[3−[4−エチル−2−(4−トリフロロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
(1)[4−[3−[4−エチル−2−(4−トリフロロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル
実施例2の(1)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.30(t,3H,J=7Hz),1.32(t,3H,J=7Hz),2.33(s,3H),2.79(q,2H,J=7Hz),3.2−3.3(m,4H),4.27(q,2H,J=7Hz),4.71(s,2H),6.71(d,1H,J=8Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.8−7.9(m,2H),7.99(d,2H,J=8Hz).
(2)[4−[3−[4−エチル−2−(4−トリフロロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
実施例2の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp165−167℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.31(t,3H,J=7Hz),2.32(s,3H),2.79(q,2H,J=7Hz),3.2−3.3(m,4H),4.76(s,2H),6.74(d,1H,J=8Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.80(dd,1H,J=2,8Hz),7.81(d,1H,J=2Hz),7.97(d,2H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:2975,1760,1740,1670,1610,1600,1580,1500,1440,1360,1320,1260,1220,1160,1130,1110,1960,840,820.
実施例48
2−[4−[3−[4−エチル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)2−[4−[3−[4−エチル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.21(t,3H,J=7Hz),1.32(t,3H,J=7Hz),1.55(s,6H),2.27(s,3H),2.79(q,2H,J=7Hz),3.2−3.3(m,4H),4.22(q,2H,J=7Hz),6.62(d,1H,J=8Hz),7.64(d,2H,J=8Hz),7.69(dd,1H,J=2,8Hz),7.79(d,1H,J=2Hz),7.99(d,2H,J=8Hz).
(2)2−[4−[3−[4−エチル−2−(4−トリフルオロメチル)フェニル−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)と同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp168−170℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.31(t,3H,J=7Hz),1.69(s,6H),2.27(s,3H),2.78(q,2H,J=7Hz),3.2−3.3(m,4H),6.75(d,1H,J=8Hz),7.63(d,2H,J=8Hz),7.72(dd,1H,J=2,8Hz),7.80(d,1H,J=2Hz),7.97(d,2H,J=8Hz).
IR(KBr)cm−1:2950,1720,1680,1660,1580,1540,1440,1400,1360,1320,1260,1160,1120,1060,960,840,820.
実施例49
[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−メチルフェニル)−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
(1)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−メチルフェニル)−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸エチル
実施例2の(1)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.29(t,3H,J=7Hz),1.31(d,6H,J=7Hz),2.32(s,3H),2.37(s,3H),3.12(dq,1H,J=7Hz,7Hz),3.2−3.3(m,4H),4.27(q,2H,J=7Hz),4.70(s,2H),6.71(d,1H,J=8Hz),7.19(d,2H,J=8Hz),7.7−7.8(m,4H).
(2)[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−メチルフェニル)−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]酢酸
実施例2の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
白色結晶 mp188−190℃
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.32(d,6H,J=7Hz),2.32(s,3H),2.37(s,3H),3.12(dq,1H,J=7Hz,7Hz),3.2−3.3(m,4H),4.75(s,2H),6.73(d,1H,J=8Hz),7.18(d,2H,J=8Hz),7.7−7.8(m,4H).
IR(KBr)cm−1:2950,1720,1670,1600,1580,1500,1440,1360,1310,1280,1210,1180,1120,1060,820.
実施例50
2−[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−メチルフェニル)−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
(1)2−[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−メチルフェニル)−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸エチル
実施例1の(2)と同様の手法により表記化合物を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.21(t,3H,J=7Hz),1.32(d,6H,J=7Hz),1.65(s,6H),2.26(s,3H),2.37(s,3H),3.11(dq,1H,J=7Hz,7Hz),3.2−3.3(m,4H),4.22(q,2H,J=7Hz),6.61(d,1H,J=8Hz),7.19(d,2H,J=8Hz),7.69(dd,1H,J=2,8Hz),7.7−7.8(m,3H).
(2)2−[4−[3−[4−イソプロピル−2−(4−メチルフェニル)−5−チアゾリル]プロピオニル]−2−メチルフェノキシ]−2−メチルプロピオン酸
実施例1の(3)と同様の手法により表記化合物を得た。
黄色アモルファス
H−NMR(CDCl,400MHz) δ:1.31(d,6H,J=7Hz),1.67(s,6H),2.27(s,3H),2.36(s,3H),3.11(dq,1H,J=7Hz,7Hz),3.2−3.3(m,4H),6.72(d,1H,J=8Hz),7.18(d,2H,J=8Hz),7.70(d,1H,J=8Hz),7.72(d,2H,J=8Hz),7.79(s,1H).
【0067】
実施例51
(薬理実験1)
I.測定方法
(1)PPARα、γ、δ活性化能の測定
試験化合物〔実施例1〜8及び既知のPPARδアゴニストのL−165041(Berger,J.他,(1999)J.Biol.Chem.,274:6718−6725)〕のPPARα、γ及びδ活性化能を以下のように測定した。
1)材料
アフリカミドリザル腎線維芽細胞(CV−1細胞)は,東北大学加齢医学研究所 医用細胞資源センターより入手した。すべての試験化合物は,ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し,最終DMSO濃度0.1%で試験に用いた。
2)プラスミド
受容体発現プラスミド(GAL4−hPPARα LBD、GAL4−hPPARγ LBD、GAL4−hPPARδLBD),レポータープラスミド(UASx4−TK−LUC),β−ガラクトシダーゼ発現プラスミド(βGAL)はKliewer,S.A.他,((1992)Nature,358:771−774)と同様のものを使用した。
3)トランスフェクション
CV−1細胞を1ウェル当たり2×10個の細胞濃度で,24ウェル培養プレートに播き,24時間,4%胎児ウシ血清(FCS)添加OPTI−MEM I Reduced Serum Medium(Life Technologies)500μl/wellで培養した。その後,血清無添加のOPTI−MEMで細胞を洗い,DNA含有溶液〔1ウェル(250μl添加溶液)当たり,以下の成分を含有するもの;0.03μgのGAL4−hPPARδ LBD,0.25μgのUASx4−TK−LUC,0.35μgのβGAL、2μlのリポフェクション試薬DMRIE−C(Life Technologies),これらをOPTI−MEMに溶解し,室温で30分間静置したもの〕を添加して,37℃で5時間培養した。
4)試験化合物添加による細胞処理
DNA含有溶液を除き,試験化合物(終濃度:10−7Mあるいは10−6Mになるように100%DMSOに溶解したもの)を含む4%FCS−OPTI−MEM 500μlに新たに交換してさらに40時間,37℃で培養した。
5)レポーター遺伝子発現レベルの測定
培地を除き,PBSで2回洗った後,凍結融解を1回行い,1ウェル当たり,ルシフェラーゼ活性測定用可溶化緩衝液(25mM Tris−PO(pH 7.8),15%v/v Glyserol,2%CHAPS,1%Lecithin,1%BSA,4mM EGTA(pH 8.0),8mM MgCl,1mM DTT)100μlを添加して,室温で10分間放置した。そのうちの20μlを96ウェル測定用プレートに分取して,ルシフェラーゼ基質溶液100μl(ピッカジーン;ニッポンジーン社製)を添加し,MLR−100型マイクロルミノリーダ(コロナ電気社製)を用いて,1秒間の発光量(ルシフェラーゼ活性)を求めた。ルシフェラーゼ遺伝子の添加と同時に加えておいたβGALの細胞内導入による活性発現量を測定し,化合物添加によるルシフェラーゼ活性の変動を導入遺伝子のトランスフェクション効率で補正した。β−ガラクトシダーゼ活性の測定方法は,50μlの可溶化試料を別な96ウェルプレートに分取し,ONPG(2−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド)溶液100μlを添加して,室温で5分間インキュベートした。反応停止液(1M炭酸ナトリウム溶液)50μlを加え,414nmの吸光度を測定した。 溶媒として用いたDMSO(0.1%濃度)のみで処理した細胞のルシフェラーゼ活性値(コントロール値)を0%に,対照薬(PPARα:10−4M WY−165041,PPARγ:10−5M Rosiglitazone、PPARδ10−4M L−165041)で処理した細胞のルシフェラーゼ活性値を100%として,相対的なPPAR活性化能を算出した。
II.試験結果
試験結果を表8に示す。
【0068】
【表8】

【0069】
PPAR活性化能:対照薬を100%としたときの相対値
PPARα、γ、δ活性化能の測定は試験化合物濃度が10−7Mの値、但し実施例1のみ試験化合物濃度が10−6Mの値
対照薬
α:WY−14643 10−4
γ:Rosiglitazone 10−5
δ:L−165041 10−4
表8から明らかなように、実施例化合物はL−165041と比べ、同等又はそれ以上の強力なPPARδの活性化能を有することが明らかになった。
実施例52
(薬理実験2)
実施例9〜50の化合物に関し、実施例51と同様な方法でPPARα、γ、δ活性化能を測定し、その結果を表9及び10に示す。
【0070】
【表9】

【0071】
【表10】

【0072】
PPAR活性化能:対照薬を100%としたときの相対値
PPARα、γ、δ活性化能の測定は試験化合物濃度が10−7Mの値、
但し数字に()が付されている化合物(例えば、実施例 44他)の試験化合物濃度は10−6Mの値。
NT又は(NT)は未試験を表す。
対照薬
α:WY−14643 10−4
γ:Rosiglitazone 10−5
δ:L−165041 10−4
表9及び表10から実施例9〜50記載の化合物が優れたPPARδ活性化能を有することが明らかになった。また、表8〜10から一般式(I)で表される化合物で、Rがメチル基である実施例44の化合物は、Rがエチル基(実施例47他)、イソプロピル基(実施例3他)、ヘキシル基(実施例11他)の化合物に比べPPARδ活性化能が弱いことが明らかになった。従って、Rのアルキル基の炭素数は2以上が好ましい。
実施例53
(薬理実験3)
HDLコレステロール増加作用の測定
(試験方法)
HDLコレステロール増加作用を遺伝的肥満マウスであるdb/dbマウスを用いて検討した。db/dbマウス(10週齢)を血清中HDLコレステロール量を基準に群分けし,1%メチルセルロース溶液に懸濁した本発明化合物(後期の各実施例により合成した化合物)及びGW−501516を1日2回,1週間経口投与した。コントロール(薬物非投与群)には1%メチルセルロース溶液を同じく経口投与した。最終投与16時間後に採血し,血清中HDLコレステロール量を測定した。測定はコレトリコンボ(株式会社ヘレナ研究所)を用いたアガロース電気泳動法で求めたアポ蛋白コレステロール比率を,ピュアオートTCHO(第一化学薬品)を用いた酵素法により,自動分析装置(7060E型,株式会社日立製作所製)にて求めた総コレステロール量に代入して計算した。
(結果)
各化合物投与群の血清中HDLコレステロール量を求め,その値のコントロールに対する割合(パーセント)を計算しその結果を表11に示す。
【0073】
【表11】

【0074】
表11より本発明化合物は,コントロールに比較して有意にHDLコレステロール量が増加し,優れたHDLコレステロール増加作用を有することが明らかとなった。
従って,本発明化合物は優れたHDLコレステロール増加作用を有し,脂質改善剤として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の一般式(I)、
【化1】

(式中、Rは置換基として炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子、炭素数2〜7のアシル基、ベンゾイル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基若しくはピリジル基から選ばれる基又は原子を有していても良いフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、チエニル基、フリル基、キノリル基若しくはベンゾチエニル基を表し、Rは炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、3〜7員環のシクロアルキル基若しくは3〜7員環のシクロアルキル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、又は置換基として炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子、炭素数2〜7のアシル基、ベンゾイル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基若しくはピリジル基から選ばれる基又は原子を有していても良いフェニル基、ナフチル基若しくはピリジル基で置換された炭素数1〜6個のアルキル基を表し、Aは酸素原子、硫黄原子、又はNRを表し、ここでRは水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、Xは置換基として炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基又は水酸基から選ばれる基を有していても良く、そして2重結合を含んでいても良い炭素数1〜8のアルキレン鎖を表し、YはC(=O)、C(=N−OR10)、CH(OR11)、CH=CH、C≡C又はC(=CH)を表し、ここでR10、R11は水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、R、R及びRは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子、炭素数2〜7のアシル基、ベンゾイル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基又はピリジル基を表し、BはCH又は窒素原子を表し、Zは酸素原子又は硫黄原子を表し、R及びRは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又はハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、そしてRは水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。但し、R、R及びRの少なくとも一つは水素原子ではない。
さらに、Rが置換基として炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子、炭素数2〜7のアシル基、ベンゾイル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基若しくはピリジル基から選ばれる基又は原子を有していても良いフェニル基又はナフチル基であり、且つRが炭素数2〜8のアルキル基であり、且つAが酸素原子又は硫黄原子であり、且つXが置換基として炭素数1〜8のアルキル基を有していても良く、そして2重結合を含んでいても良い炭素数1〜8のアルキレン鎖であり、且つYがC(=O)、CH=CH又はC(=CH)であり、且つR、R及びRが水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子、炭素数2〜7のアシル基、ベンゾイル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基又はピリジル基であり、且つBがCHであり、且つZが酸素原子又は硫黄原子であり、且つR及びRが水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基であり、且つRが水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である場合を除く。)
で表される化合物又はその塩。
【請求項2】
が置換基として炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子、炭素数2〜7のアシル基、ベンゾイル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基若しくはピリジル基から選ばれる基又は原子を有していても良いフェニル基である請求の範囲第1項記載の化合物又はその塩。
【請求項3】
が炭素数2〜8のアルキル基である請求の範囲第1項若しくは2項記載の化合物又はその塩。
【請求項4】
の置換位置が2位である請求の範囲第1〜3項の何れかの項に記載の化合物又はその塩。
【請求項5】
Aが酸素原子若しくは硫黄原子である請求の範囲第1〜4項の何れかの項に記載の化合物又はその塩。
【請求項6】
Xが炭素数1〜8のアルキレン鎖である請求の範囲第1〜5項の何れかの項に記載の化合物又はその塩。
【請求項7】
YがC(=O)である請求の範囲第1〜6項の何れかの項に記載の化合物又はその塩。
【請求項8】
,R及びRが水素原子、炭素数1〜8のアルキル基若しくはハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基である請求の範囲第1〜7項の何れかの項に記載の化合物又はその塩。
【請求項9】
BがCHである請求の範囲第1〜8項の何れかの項に記載の化合物又はその塩。
【請求項10】
Zが酸素原子である請求の範囲第1〜9項の何れかの項に記載の化合物又はその塩。
【請求項11】
及びRが水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である請求の範囲第1〜10項の何れかの項に記載の化合物又はその塩。
【請求項12】
が水素原子である請求の範囲第1〜11項の何れかの項に記載の化合物又はその塩。
【請求項13】
請求の範囲第1〜12項の何れかの項に記載の化合物又はその塩を有効成分として含有するペルオキシソーム増殖剤応答性受容体δの活性化剤。

【公開番号】特開2009−102442(P2009−102442A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−32919(P2009−32919)
【出願日】平成21年2月16日(2009.2.16)
【分割の表示】特願2003−521216(P2003−521216)の分割
【原出願日】平成14年8月2日(2002.8.2)
【出願人】(000228590)日本ケミファ株式会社 (33)
【Fターム(参考)】