説明

ボイラ設備

【課題】CO2を回収する際において、設備容量のコンパクト化を図ると共にボイラのシステム効率の向上を図ることができるボイラ設備を提供する。
【解決手段】バイオマスを燃料としてガス化させることでガス燃料を生成するガス化炉10と、ガス化炉で生成されたガス燃料と化石燃料を燃焼させて発生した熱を回収するボイラ30とを設けると共に、ボイラ30のボイラ本体31での燃焼前において、COシフト反応器63及びCO2分離装置64とを設け、CO2を回収するようにしているので、ボイラ燃焼後に較べ、設備容量のコンパクト化を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオマスを用いて生成したガス燃料と石炭や油などの化石燃料とを燃料として併用して燃焼させ、この燃焼により発生した熱を回収することが可能なボイラ設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
バイオマスを燃料としてガス化させることで一酸化炭素や水素などを発生させ、これをガス燃料として生成するガス化炉が各種提案されている。また、石炭や油などの化石燃料を燃料として燃焼させることで熱を発生させ、この発生した熱を回収するボイラが各種提案されている。そして、ガス化炉で生成したガス燃料をボイラに供給し、このガス燃料と化石燃料とを燃料として併用して燃焼させ、熱を回収するようにした設備が、例えば、下記特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第4676177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなガス化炉とボイラとを組み合わせた設備にあっては、ボイラ火炉での燃焼の後に、ガス中のCO2を回収する場合、燃焼後の回収では、その処理ガス量が多く、プラント効率が低下したり、より大きな設備容量が必要となるという、問題がある。
【0005】
本発明は上述した課題を解決するものであり、CO2を回収する際において、設備容量のコンパクト化を図ると共にボイラのシステム効率の向上を図ることができるボイラ設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための本発明のボイラ設備は、バイオマスを燃料としてガス化させることでガス燃料を生成するガス化炉と、前記ガス燃料中に含まれる硫黄化合物を除去する脱硫装置と、脱硫後のガス燃料中のCOをCO2とH2に変換するCOシフト反応装置と、変換したCO2を分離するCO2分離装置と、CO2が分離されたH2主体のガス燃料を燃焼させて発生した熱を回収するボイラと、を備えることを特徴とするボイラ設備にある。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において、前記ボイラにおいて、バイオマスを燃料としてガス化させることで生成したガス燃料と化石燃料とを燃焼させて発生した熱を回収することを特徴とするボイラ設備にある。
【0008】
第3の発明は、第1又は2の発明において、前記CO2分離装置で分離されたCO2を前記ガス化炉に供給する供給ラインを有することを特徴とするボイラ設備にある。
【0009】
第4の発明は、第1乃至3のいずれか一つの発明において、前記ガス化炉に水蒸気を供給する水蒸気供給ラインを有することを特徴とするボイラ設備にある。
【0010】
第5の発明は、第1乃至4のいずれか一つの発明において、前記ガス化炉と、前記脱硫装置との間に、ガス燃料中のタール分を除去するタール除去装置と、タール分除去後のガス燃料を冷却する第1の熱交換器と、CO2分離装置の後段側にCO2が分離されたH2主体のガス燃料を加温する第2の熱交換器とを備えることを特徴とするボイラ設備にある。
【発明の効果】
【0011】
本発明のボイラ設備によれば、バイオマスを燃料としてガス化させることでガス燃料を生成するガス化炉と、ガス化炉で生成されたガス燃料と化石燃料を燃焼させて発生した熱を回収するボイラとを設けると共に、ボイラの火炉での燃焼前において、COシフト反応器及びCO2分離装置とを設け、CO2を回収するようにしているので、ボイラ燃焼後に較べ、設備容量のコンパクト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明の実施例1に係るボイラ設備を表す概略構成図である。
【図2】図2は、本発明の実施例2に係るボイラ設備を表す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照して、本発明に係るボイラ設備の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0014】
図1は、本発明の実施例1に係るボイラ設備を表す概略構成図である。
【0015】
実施例1のボイラ設備は、バイオマスを用いて生成したガス燃料と石炭や油などの化石燃料とを燃料として併用して燃焼させ、この燃焼により発生した熱を回収することが可能なボイラ設備である。
【0016】
この実施例1のボイラ設備は、図1に示すように、バイオマスを燃焼してガス化することでガス燃料を生成するガス化炉10と、このガス化炉10で生成したガス燃料と化石燃料とを燃焼することで発生した熱を回収するボイラ30を有している。
【0017】
ここで、バイオマスとは、再生可能な生物由来の有機性資源であって、化石資源を除いたものと定義する。例えば、間伐材、廃材木、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ、及びこれらを原料としたリサイクル系燃料(ペレットやチップ)などであり、ここに提示したものに限定されることはない。
【0018】
ガス化炉10は、循環流動層形式や気泡型流動層形式のガス化炉であって、ガス化炉本体11を有している。このガス化炉本体11は、中空形状をなして鉛直方向に沿って設置され、上下及び周囲の各壁部が全面耐火材料により構成され、外部への放熱が防止可能な構造であり、例えば、500〜1000℃で運転可能となっている。このガス化炉本体11は、流動材としての流動砂と燃料としてのバイオマスを供給可能となっており、内部でバイオマスを燃焼することで流動砂を高温化すると共に、二酸化炭素を主成分とする燃焼ガスが発生し、これをガス化剤としてガス化反応が起こる。ここで、流動砂としては、例えば、珪砂(主成分として、SiO、Alなど)であり、また、ガス化炉本体11内で発生したガスから硫黄を除去(脱硫)するために、炭酸カルシウム(CaCO)を投入してもよい。
【0019】
燃料供給系として、ホッパ12、スクリューフィーダ13、コンベア14、供給配管15を有している。ホッパ12は、所定量のバイオマスを貯留可能であり、スクリューフィーダ13は、このホッパ12に貯留されたバイオマスを所定量ずつ供給することができる。コンベア14は、スクリューフィーダ13から供給されたバイオマスを搬送可能であり、ここで、図示しない磁選機により釘や蝶番など、混入している金属製の異物を除去する。そして、バイオマスは、供給配管15を通して側部からガス化炉本体11内に投入される。
【0020】
なお、燃料供給系にて、ホッパ12の上流には乾燥装置16を設けても良い。この乾燥装置16は、バイオマスに含まれる水分を除去する。
【0021】
また、ガス化炉本体11は、燃焼ガスと流動砂を分離するサイクロン17が接続されている。即ち、ガス化炉本体11は、上側部が排出配管18を介してサイクロン17の上側部に連結されており、このサイクロン17は、下部が循環配管19を介してガス化炉本体11の下側部に連結されている。
【0022】
ガス化炉本体11は、下部にバイオマスに混入していた異物を除去する図示しない異物排出配管が連結されている。
【0023】
また、サイクロン17は、上部に生成した可燃性ガス、つまり、ガス燃料を送給するガス燃料配管24が連結されている。
【0024】
なお、ガス化炉10で生成されるガス燃料は、主成分が一酸化炭素(CO)、水素(H)、二酸化炭素(CO)、窒素(N)などから構成され、300〜1100kcal/Nm程度の低カロリーガスであり、650〜850℃の範囲に燃焼される。
【0025】
従って、ガス化炉10にて、ガス化炉本体11は、図示しない供給経路から流動砂が供給されており、バイオマスは、乾燥装置16で乾燥された後にホッパ12に貯留され、このホッパ12からスクリューフィーダ13及びコンベア14により供給配管15を通して流動床火炉11に投入される。また、流動床火炉11は、空気供給配管21により下部から燃焼用の高温空気が供給される。すると、ガス化炉本体11内にて、流動砂とバイオマスとが流動混合すると共に、バイオマスが燃焼して可燃性ガスが発生する。
【0026】
この燃焼により発生した可燃性ガスは、流動砂と共に排出配管18を通してサイクロン17に排出され、このサイクロン17により可燃性ガスと流動砂とに分離される。そして、分離された可燃性ガスは、ガス燃料としてガス燃料配管24を通してボイラ30に供給される。
【0027】
本実施例のボイラ設備においては、前記ガス火炉10からのガス燃料中のタール分を除去するタール除去装置60と、タール分除去後のガス燃料を冷却する第1の熱交換器61Aと、前記ガス燃料中に含まれる硫黄酸化物を除去する脱硫装置62と、脱硫後のガス燃料中のCOをCO2とH2に変換するCOシフト反応装置63と、変換したCO2を分離するCO2分離装置64と、CO2分離装置の後段側にCO2が分離されたH2主体のガス燃料を加温する第2の熱交換器61Bとを設け、ボイラ30のボイラ本体31にH2主体のガス燃料を供給するようにしている。
【0028】
すなわち、ガス化炉10からのガス燃料は、例えばNi系触媒等によるタール除去装置60でタール分が除去された後、第1の熱交換器61Aで、850〜650℃のガス温度を200〜350℃程度までガスガス熱交換している。
【0029】
その後、脱硫装置62でガス燃料中の硫黄成分(H2S)を除去し、COシフト反応器63において、ガス燃料中に含まれるCOをCO2に変換し、下記(1)のCOシフト反応により有用成分であるCO2とH2とを得るようにしている。
CO+H2O→CO2+H2…(1)
なお、このCOシフト反応を促進する触媒として種々のCOシフト触媒によりCOをCO2に変換している。
【0030】
COシフト反応器63でCOシフト反応がなされたガス燃料は、変換したCO2を分離するCO2分離装置64でCO2を分離し、H2主体のガス燃料を第2の熱交換器61Bで、120℃程度のガス温度を400〜700℃程度までガスガス熱交換している。
常圧でのCO2の回収としては、吸収法が適しており、この吸収法では、低温(約50℃)の吸収塔で吸着、高温(約120℃)の再生塔で脱着するので、第2の熱交換器61Bでの交換熱量を有効に活用することができる。
このガスガス交換は、第1の熱交換器61Aの吸熱量との熱交換により、可能な限り昇温して、プラント効率を向上させるようにしている。
【0031】
一方、ボイラ30は、コンベンショナルボイラであって、ガス燃料と化石燃料とを燃焼可能なボイラ本体31を有している。このボイラ本体31は、中空形状をなして鉛直方向に設置され、このボイラ本体31を構成する火炉壁の下部に燃焼装置32が設けられている。この燃焼装置32は、火炉壁に装着された複数の化石燃料用の燃焼バーナ33と、複数のガス燃料用の燃焼バーナ34とを有している。本実施例にて、化石燃料用の燃焼バーナ33は、周方向に沿って4個配設されたものが上下方向に4段配置されている。一方、ガス燃料用の燃焼バーナ34は、複数の化石燃料用の燃焼バーナ33の下方であって、周方向に沿って4個配設されたものが上下方向に1段配置されている。なお、化石燃料用の燃焼バーナ33とガス燃料用の燃焼バーナ34の配置関係は上下逆であってもよい。また、各燃焼バーナ33,34にて、周方向の数は4個に限るものではなく、段数も4段や1段に限るものではない。更に、各燃焼バーナ33,34対向するように配置してもよい。
【0032】
そして、化石燃料用の燃焼バーナ33は、微粉炭供給部35が供給配管36を介して連結されると共に、燃料油(または、燃料ガス)供給部37が供給配管38を介して連結されており、この場合、化石燃料として、微粉炭または燃料油が切替可能となっている。一方、ガス燃料用の燃焼バーナ34は、ガス化炉10からのガス燃料配管24が連結されている。この場合、ガス燃料配管24からガス燃料用の燃焼バーナ34に供給されるガス燃料は、400℃以上に維持することが望ましい。
【0033】
また、燃焼装置32は、各燃焼バーナ33,34に燃焼用空気を供給可能な空気供給配管39を有しており、この空気供給配管39は、基端部に送風機40が装着され、先端部がボイラ本体31の外周側に設けられた風箱41に連結されている。そのため、この風箱41に供給された空気を各燃焼バーナ33,34に供給することができる。
【0034】
ボイラ本体31は、上部に煙道42が連結されており、この煙道42に、対流伝熱部として排ガスの熱を回収するための、過熱器43,44、再熱器45,46、節炭器47,48,49が設けられており、ボイラ本体31での燃焼で発生した排ガスと水との間で熱交換が行われる。
【0035】
煙道42は、その下流側に熱交換を行った排ガスが排出される排ガス配管50が連結されている。この排ガス配管50は、空気供給配管39との間にエアヒータ51が設けられ、空気供給配管39を流れる空気と、排ガス配管50を流れる排ガスとの間で熱交換を行い、燃焼バーナ33,34に供給する燃焼用空気を200〜300℃の範囲に昇温することが望ましい。
【0036】
なお、排ガス配管50は、エアヒータ51より上流側に位置して、選択還元型触媒54が設けられ、エアヒータ51より下流側に位置して、電気集塵機55、誘引送風機56、脱硫装置57が設けられ、下流端部に煙突58が設けられている。
【0037】
従って、ボイラ30にて、送風機40を駆動して空気を吸引すると、この空気は、空気供給配管39を通してエアヒータ51で加熱された後に風箱41を介して各燃焼バーナ33,34に供給される。また、化石燃料としての微粉炭または燃料油は、供給配管36,38を通して化石燃料用の燃焼バーナ33に供給されると共に、ガス化炉10からのガス燃料は、ガス燃料配管24を通してガス燃料用の燃焼バーナ34に供給される。
【0038】
すると、化石燃料用の燃焼バーナ33は、燃焼用空気と化石燃料をボイラ本体31に噴射すると同時に着火し、また、ガス燃料用の燃焼バーナ34は、燃焼用空気とガス燃料をボイラ本体31に噴射すると同時に着火する。このボイラ本体31では、燃焼用空気、化石燃料、ガス燃料が燃焼して火炎が生じる。ボイラ本体31内の下部で火炎が生じると、燃焼ガスがこのボイラ本体31内を上昇し、煙道42に排出される。
【0039】
このとき、図示しない給水ポンプから供給された水は、節炭器47,48,49によって予熱された後、図示しない蒸気ドラムに供給され火炉壁の各水管(図示せず)に供給される間に加熱されて飽和蒸気となり、図示しない蒸気ドラムに送り込まれる。更に、図示しない蒸気ドラムの飽和蒸気は過熱器43,44に導入され、燃焼ガスによって過熱される。過熱器43,44で生成された過熱蒸気は、図示しない発電プラント(例えば、タービン等)に供給される。また、タービンでの膨張過程の中途で取り出した蒸気は、再熱器45,46に導入され、再度過熱されてタービンに戻される。なお、ボイラ本体31をドラム型(蒸気ドラム)として説明したが、この構造に限定されるものではない。
【0040】
その後、煙道42の節炭器47,48,49を通過した排ガスは、排ガス配管50にて、選択還元型触媒54でNOxなどの有害物質が除去され、電気集塵機55で粒子状物質が除去され、脱硫装置57により硫黄分が除去された後、煙突58から大気中に排出される。
【0041】
このように構成された実施例1のボイラ設備のボイラ30において、ボイラ30のボイラ本体31での燃焼前において、CO2を回収するようにしているので、ボイラ燃焼後に較べ、設備容量のコンパクト化を図ることができる。
さらに、ボイラ後流側に設置する脱硫装置57のコンパクト化を図ることができる。
【0042】
また、CO2分離装置64で分離されたCO2を前記ガス火炉10に供給する供給ラインを71有している。この際、酸素供給ライン72からの酸素を混合して供給するようにしている。酸素の供給割合としては、例えば20〜25%程度とするのが好ましい。
この結果、ガス化剤分圧の増加に寄与すると共に、反応性が低いバイオマス燃料に対しても炉底部において高酸素雰囲気で反応させることで、反応効率を向上させることができる。
【0043】
また、コンベンショナルボイラにて生成または排出される水蒸気や排ガス中のCO2をガス化剤として水蒸気ライン73により再循環させて使用することも可能となる。
特に、酸素濃度が21〜25%以上とする場合には、クエンチ及びガス化材として水蒸気の投入が好ましいものとなる。
【実施例2】
【0044】
図2は、本発明の実施例2に係るボイラ設備を表す概略構成図である。なお、実施例1のボイラ設備と同一部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
【0045】
実施例2のボイラ設備は、バイオマスを用いて生成したガス燃料を単独で用いて燃焼させ、この燃焼により発生した熱を回収することが可能なボイラ設備である。
【0046】
この実施例2のボイラ設備は、図1に示すボイラ設備において、ガス化炉10でバイオマス原料を燃焼させてガス燃料を生成させ、ボイラ本体31での燃焼前において、CO2を回収するようにし、従来の化石燃料を供給せずに、ガス燃料のみを燃焼バーナ34介して供給して、ボイラ本体31内で燃焼させ、発生した熱を回収するボイラ30を有している。
これにより、従来の混燃用の図1におけるボイラ30で設けられた集塵装置55及び脱硫装置57を省略することができる。
【0047】
また、クリーンなガス燃料となるので、脱硝装置54のコンパクト化又は廃止を図ることもできる。
【0048】
既存のボイラ設備において、化石燃料の供給を停止して、バイオマス原料由来のクリーンな燃料ガスのみで燃焼するようにしてもよい。また、新規に設置するボイラ設備として、バイオマス原料由来の燃料ガスのみで燃焼させて、システムのコンパクト化を図ると共にシステム効率の向上を図るようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明に係るボイラ設備は、ボイラの火炉での燃焼前において、CO2を回収するようにしているので、ボイラ燃焼後に較べ、設備容量のコンパクト化を図ることができ、いずれのボイラ設備にも適用することができる。
【符号の説明】
【0050】
10 ガス化炉
11 ガス化炉本体
12 ホッパ
15 供給配管
16 乾燥装置
17 サイクロン
21 空気供給配管
24 ガス燃料配管
25 除塵装置
26 サイクロン
30 ボイラ
31 ボイラ本体
32 燃焼装置
33 化石燃料用の燃焼バーナ
34 ガス燃料用の燃焼バーナ
39 空気供給配管
42 煙道
51 エアヒータ
52 除塵装置
53 ブロア
60 タール除去装置
61A 第1の熱交換器
61B 第2の熱交換器
62 脱硫装置
63 COシフト反応装置
64 CO2分離装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオマスを燃料としてガス化させることでガス燃料を生成するガス化炉と、
前記ガス燃料中に含まれる硫黄化合物を除去する脱硫装置と、
脱硫後のガス燃料中のCOをCO2とH2に変換するCOシフト反応装置と、
変換したCO2を分離するCO2分離装置と、
CO2が分離されたH2主体のガス燃料を燃焼させて発生した熱を回収するボイラと、を備えることを特徴とするボイラ設備。
【請求項2】
請求項1において、
前記ボイラにおいて、バイオマスを燃料としてガス化させることで生成したガス燃料と化石燃料とを燃焼させて発生した熱を回収することを特徴とするボイラ設備。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記CO2分離装置で分離されたCO2を前記ガス化炉に供給する供給ラインを有することを特徴とするボイラ設備。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一つにおいて、
前記ガス化炉に水蒸気を供給する水蒸気供給ラインを有することを特徴とするボイラ設備。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
前記ガス火炉と、前記脱硫装置との間に、ガス燃料中のタール分を除去するタール除去装置と、
タール分除去後のガス燃料を冷却する第1の熱交換器と、
CO2分離装置の後段側にCO2が分離されたH2主体のガス燃料を加温する第2の熱交換器とを備えることを特徴とするボイラ設備。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−220543(P2011−220543A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−86814(P2010−86814)
【出願日】平成22年4月5日(2010.4.5)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】