説明

ポリエチレンの製造方法

【課題】管型反応器を用いた高圧ラジカル重合によるポリエチレン製造プロセスにおいて、管型反応器内部におけるゲルの生成を抑制することができ、かつ、フィルムの腰および透明性の優れた特徴を有するポリエチレンの製造方法を提供する。
【解決手段】管型反応器を用いた高圧ラジカル重合によるポリエチレン製造プロセスにおいて、該管型反応器の流れ方向に少なくとも2以上n個の反応温度ピーク領域を形成し、各反応温度ピーク領域のピーク温度Tnが下記式(1)および(2)および(3)を満足することを特徴とするポリエチレンの製造方法。
1≦T2≦T3・・・・≦Tn (1)
n−T1≧10 (2)
1≧230 (3)
(但し、T1、T2、T3、・・・・Tn は、各反応温度ピーク領域のピーク温度(℃)、nは正の整数を表す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧ラジカル重合法によってポリエチレンを製造する方法に関するものである。さらに詳しくは、管型反応器を用いてフィッシュアイ生成を極力少なくすることができ、かつ、フィルムの腰および透明性の優れた特徴を有するポリエチレンの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
フィッシュアイとは、ポリマーを製膜したときにフィルム中に異物として残るゲルもしくは異物を核として凝集した粗大ポリマー粒子である。通常のポリエチレンの製造において、種々の原因からフィッシュアイの生成は避けられないが、一般の汎用フィルム用途ではそれほど厳しく要求されず、成型用途においては基本的に問題とされない。しかし、マスキングフィルム(プロテクトフィルム)用途等においては、フィッシュアイ数の低減が特に要求される。
【0003】
マスキングフィルムは、各種工業生産品あるいはその部品をその次の段階での使用までの間、その表面を保護するために用いられるポリエチレン等のプラスチックフィルムである。そして、そのフィッシュアイ数が、汎用フィルムに比べて極めて少ないことが要求される。また、その保護する物品により要求されるフィッシュアイのレベルは異なるが、マスキングフィルムにフィッシュアイが存在すると貼合の際に被覆対象物の表面に傷つきや凹みをつくらないことが必要である。例えばフォトレジスト向けマスキングフィルムなどのように、フィッシュアイが致命的な品質問題を引き起こすことが少なくない。このため、マスキングフィルム用のポリエチレンは、ゲルや異物等の管理に特別の注意をはらった専用設備で生産されることが好ましい。しかし、設備上の問題等から、汎用フィルム用又は成型用等のポリエチレンを製造している設備での併産が効率的に生産するためには望ましい。
【0004】
一方、特にフィルムに腰や、透明性を求め、かつ、インフレーション加工機やT-ダイ加工機による製膜の生産性向上を図るには、ある程度の高密度、低スウェル比(SR)の樹脂であることが好ましい。即ち、密度としては、918kg/m3以上、より好ましくは920kg/m3以上であり、スウェル比(SR)としては、1.55以下、より好ましくは1.50以下である。
【0005】
このような状況下において、許容されるフィッシュアイ数が少ないマスキングフィルムを、汎用フィルム用途や成型用途等のポリエチレンを製造している設備で併産するために、種々の方法が試みられている。例えば、ポリエチレンの重合後の造粒工程において、押出し機出口へ微細なスクリーンパックを取り付けるとともに熱交換器の洗浄を行う等の操作により、マスキングフィルム用のポリエチレンを汎用フィルムや成型用等と併産する方法である(例えば、特許文献1参照)。しかし、これらの方法は、重合後のポリマー中に存在するゲル等のフィッシュアイの形成要因を後処理工程において取り除く方法であり、重合段階でゲル生成量が多いとフィルターの詰まりや、微小フィッシュアイの発生原因となる可能性があった。
【0006】
そこで、従来望まれていた直径約0.3mm以上のフィッシュアイの低減の他、直径約0.3mm以下の微小フィッシュアイについても低減を求められる用途が増加しつつある状況下、前記の密度918kg/m3以上、スウェル比(SR)1.55以下のような物性を有するポリエチレンの製造に適している管型反応器を用いた製造プロセスにおいて、管型反応器内部での樹脂の付着・剥離により生成するゲルの発生の抑制を行い、微細なスクリーンパック等の後処理工程が不要な、又は、より効果的に処理が行えるポリエチレンの重合方法の確立が強く望まれていた。
【0007】
【特許文献1】特開2004−99875公報(第1頁〜第3頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
かかる状況において、本発明は、管型反応器を用いた高圧ラジカル重合によるポリエチレン製造プロセスにおいて、管型反応器内部におけるゲルの生成を抑制することができ、かつ、フィルムの腰および透明性の優れた特徴を有するポリエチレンの製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第一の発明は、管型反応器を用いた高圧ラジカル重合によるポリエチレン製造プロセスにおいて、該管型反応器の流れ方向に少なくとも2以上n個の反応温度ピーク領域を形成し、各反応温度ピーク領域のピーク温度Tnが下記式(1)および(2)および(3)を満足することを特徴とするポリエチレンの製造方法に係るものである。
1≦T2≦T3・・・・≦Tn (1)
n−T1≧10 (2)
1≧230 (3)
(但し、T1、T2、T3、・・・・Tn は、各反応温度ピーク領域のピーク温度(℃)、nは正の整数を表す。)
本発明の第二の発明は、第一の発明に係る条件の下前記n個の反応温度ピーク領域の平均反応温度Tavが240℃〜300℃になるように制御することを特徴とする第一の発明のポリエチレンの製造方法に係るものである。但し平均反応温度Tavは、下記式(4)に基づいて求めた温度である。
av=ΣTn(Tn−T’n)/Σ(Tn−T’n) (4)
(Tav:平均反応温度(℃)、T'n:第n-1番目ピークと第n番目ピーク間の最低温度(℃)、ただしT'1は反応器入口のフィードガス温度(℃)、nは正の整数を表す。)
本発明の第三の発明は、第一または第二の発明に係る条件の下、前記管型反応器の外壁冷却用流体の入口温度を160℃以上とすることを特徴とするポリエチレンの製造方法に係るものである。
本発明の第四の発明は、少なくとも、MFRが1.0以上である品種のポリエチレンを、前記n個の反応温度ピーク領域の平均反応温度Tavが270℃〜300℃、T1が260℃以上、反応器外壁冷却用熱媒体の入口温度が170℃以上の条件下に15時間以上重合を行った後に、第一から第三の発明に係る条件の下、異なる品種のポリエチレンの重合へ移行することを特徴とするポリエチレンの製造方法に係るものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、管型反応器を用いた高圧ラジカル重合によるポリエチレン製造プロセスにおいて、管型反応器内部におけるゲルの生成を抑制することができ、かつ、フィルムの腰および透明性の優れた特徴を有するポリエチレンの製造方法の提供が可能になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、管型反応器を用いた高圧ラジカル重合法におけるポリエチレンの製造方法であり、管型反応器中において、ターシャリブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ターシャリーブチルパーオキシ2-エチルヘキサノエート、ターシャリーブチルパーオキシピバレート、ターシャリーブチルパーオキシネオデカノエート等の有機過酸化物を重合開始剤として、150〜300MPaの圧力下、230℃以上で、エチレンモノマーを連続的に重合することによりポリエチレンを製造するに際して、ゲル発生量を極力抑制することができる方法である。
【0012】
管型反応器は、管径が約10〜150mmの50〜3000mの反応管と、複数箇所の重合開始剤注入設備、反応管の外壁冷却熱媒体を流すジャケット等より構成されている。複数箇所に重合開始剤をプランジャーポンプにより注入することにより、注入部分ごとに反応温度ピークを有する反応温度ピーク領域が管型反応器中のエチレンモノマーの流れ方向に形成される。本発明においては、少なくとも2以上n個のかかる反応温度ピーク領域を形成せしめ、かつ、各反応温度ピーク領域のピーク温度Tnが下記式(1)および(2)を満足するように反応温度を制御することによりゲル発生量の少ないポリエチレンを製造することができる。
1≦T2≦T3・・・・≦Tn (1)
n−T1≧10 (2)
1≧230 (3)
(但し、T1、T2、T3、・・・・Tn は、各反応温度ピーク領域のピーク温度(℃)、nは正の整数を表す。)
【0013】
反応温度ピーク領域は少なくとも2つ、好ましくは3〜4箇所形成させる。反応温度ピーク領域は、管型反応器中のエチレンモノマーの流れに重合開始剤を注入することにより重合反応が開始し、急速に反応温度が上昇して形成される。第1の反応温度ピーク領域の温度が下降したところで、再び重合開始剤を注入する。このような操作を繰り返し数個所の反応温度ピーク領域を形成する。
【0014】
各反応ピーク温度領域におけるピーク温度Tnは、注入する重合開始剤量により目的の温度になるように制御され、式(1)を満足するように順次高い温度になるようにする。また、最初のピーク温度T1と最後のピーク温度Tnの差は式(2)に示したように10℃以上に保たれる。さらに、ピーク温度T1は230℃以上であることが好ましい。このように反応温度を制御することにより、管型反応器の内壁への付着および剥離現象を減少することができる
【0015】
さらに好ましい態様は、前記n個の反応温度ピーク領域の平均反応温度Tav、即ち、n個の各反応温度ピーク領域において生成する樹脂量に対応する平均反応温度を意味しており、下記式(4)により算出される平均反応温度Tavが、
av=ΣTn(Tn−T’n)/Σ(Tn−T’n) (4)
(Tav:平均反応温度(℃)、T'n:第n-1番目ピークと第n番目ピーク間の最低温度(℃)、ただしT'1は反応器入口のフィードガス温度(℃)、nは正の整数を表す。)
240℃〜300℃になるように制御することである。
【0016】
avが240℃より低いと反応器内壁への付着あるいは剥離現象の抑制効果が不充分であり、300℃より高いと密度の低下あるいはスウェル比(SR)の上昇を伴うため、フィルムの腰や透明性が不十分であり、また、インフレーション加工機やT-ダイ加工機における高速製膜による生産性の向上を求める用途には不適当である。
【0017】
平均反応温度Tavを上記の240℃〜300℃の範囲内で変化させることにより、さらに細かく目的の製品に要求される物性を制御することができる。例えば、Tav=240〜260℃に制御すると、0.3mm以上のフィッシュアイが低減され、微小FEも適度に低減され、かつ高密度、低SRのポリエチレンを安定的に得ることができる。一方、Tav=260〜300℃に制御すると、0.3mm以上のフィッシュアイに加えて、さらに微小フィッシュアイが低減され、かつ高密度、低SRのポリエチレンを安定的に得ることができる。
【0018】
反応熱は、管型反応器のジャケットに外壁冷却用熱媒体を流して除去するが、この温度は、160℃以上であることが好ましい。熱媒体としては、約2.5MPaの高圧水を用い、160℃以上に保つことにより、超高圧下におけるポリマーの析出を抑制し反応器内部でのゲルの生成を防止することができる。
【0019】
さらに好ましくは、少なくともMFRが1.0以上である品種のポリエチレンを、前記n個の反応温度ピーク領域の平均反応温度Tavが270℃〜300℃、T1が260℃以上、反応器外壁冷却用熱媒体の入口温度が170℃以上の条件下に15時間以上重合を行った後、目的の品種のポリエチレンの製造を行うことである。目的の品種の前に重合する品種のMFRが1.0より低い、あるいはTavが270℃より低いと反応器内へのポリマーの付着がおきやすく、低FEの品種へ移行する環境として不適当である。
【0020】
反応温度ピーク領域の形成例を図1に示した。図1は、本発明の条件に合致するように重合開始剤の注入場所および注入量の制御を行い、反応温度ピーク領域をn箇所形成させた例を示す模式図である。エチレンモノマーの予熱を行い、フィードガス温度がT'1℃になった所で、重合開始剤の注入を行うと反応が開始しピーク温度T1まで上昇し徐々に低下しT'2になった所で第2の重合開始剤を注入する。この操作を繰り返し、第n番目の温度ピークTnを形成し、次工程の生成ポリマーの処理工程へ送る。
【0021】
このような反応条件により製造したポリエチレンは、マスキングフィルムに要求されるフィッシュアイ数に十分耐え得るものである。すなわち、ポリエチレンをインフレーション加工機にて60μm厚のフィルムに製膜後、1m2当りに存在する、ゲル若しくは繊維等の異物を核として凝集した、直径0.3mm以上の異物(フィッシュアイ)が、3個/m2以下であり、好ましくは2個/m2以下の値を示すのである。さらに特殊な用途で、特に超低フィッシュアイレベルを要求される製品では、直径0.3mm以上のフィッシュアイが0.2個/m2以下、より好ましくは0.15個/m2以下の値を示すのである。加えて、直径0.1mm以下のごく微小なフィッシュアイの量をも良好な水準に低減することができる。
【実施例】
【0022】
以下、本発明を実施例に基づいて、より具体的に説明するが、もとより本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0023】
実施例および比較例で用いた高圧ラジカル重合法ポリエチレンの物性は以下の方法で測定した。
(1)密度(単位:kg/m3
JIS K7112に従って測定を行った。100℃沸騰水中で1時間アニーリングした後、測定に用いた。
(2)スウェル比(SR)
JIS K7210に規定されたメルトフローレート測定装置を用い、メルトフローレート測定時に押出しされたストランドの直径Dを測定し、オリフィスの直径D0とストランドの直径Dの比(D/D0)をスウェル比(SR)の値とした。測定温度は190℃で行った。
(3)フィッシュアイ(FE)
60μmのインフレーションフィルムへ製膜後、レーザー式フィッシュアイカウンター((株)松島機械研究所製 Laser Eye)を用いて、直径0.3mm以上のフィッシュアイの数を計測して、通常サイズのフィッシュアイとした。
また、微小サイズのフィッシュアイは目視により、上記インフレーションフィルムを観察し、◎ … 非常に少ない、 ○ … 少ない、 × … 多い、と判定した。
【0024】
実施例1
内径46mm、長さ1170mの触媒注入点を4箇所に有する管型反応器、および造粒押出し機のスクリーンパックは150メッシュの金網を用いて、フィードエチレンガス流量35T/Hr、T1=230℃、T2=240℃、T3=250℃、T4=255℃、T'1=150℃、平均反応温度240℃、外壁冷却用熱媒体温度=170℃、反応圧力240MPaの条件でエチレンの高圧ラジカル重合を行った。管型反応器の入り口からの長さと反応温度の関係を図1に、得られたポリエチレンの物性を表1に示す。
【0025】
実施例2
1=270℃、T2=285℃、T3=290℃、T4=290℃、T'1=170℃、Tav=280℃とした以外は、実施例1と同様にしてエチレンを重合した。得られたポリエチレンの物性を表1に示す。
【0026】
実施例3
事前にTav=280℃、T1=280℃、外壁冷却用熱媒体温度=170℃の条件でMFR=2のポリエチレンを生産した後に、T1=265℃、T2=275℃、T3=280℃、T4=280℃、T'1=170℃、Tav=270℃とし、造粒押出し機のスクリーンパックを400メッシュの金網とした以外は、実施例1と同様にしてエチレンを重合した。得られたポリエチレンの物性を表1に示す。
【0027】
比較例1
1=T2=T3=T4=244℃、Tav=244℃とした以外は実施例1と同様にして製造した。得られたポリエチレンの物性を表1に示す。
比較例2
4−T1=4℃、T1=220℃、T2=T3=T4=224℃、Tav=223℃、外壁冷却用熱媒体温度=160℃とした以外は比較例1と同様にした。得られたポリエチレンの物性を表1に示す。
【0028】
【表1】

微小FE:◎ 非常に少ない、 ○ 少ない、 × 多い
【0029】
上記の結果から次のことがわかる。本発明の反応条件で重合した実施例1で得られたポリエチレンのフィルムは、通常サイズフィッシュアイは許容範囲内であり、微小フィッシュアイも少なく良好であった。また、密度、SRの値も良好であった。実施例2、3で得られたポリエチレンのフィルムは、通常サイズフィッシュアイ、微小フィッシュアイ共に非常に少なく、密度、SRの値も良好であった。
【0030】
一方、T4−T1=0℃として本発明の反応条件に合致しない比較例1は、微小フィッシュアイが不良であった。また、比較例2は、通常フィッシュアイ、微小フィッシュアイ共に不良であり、特に微小フィッシュアイは非常に多く不十分な結果であった。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明における複数の反応温度ピーク領域を有する反応例を示す管型反応器の入り口からの長さと反応温度の関係を示す模式図である。
【図2】実施例1の管型反応器の入り口からの長さと反応温度の関係を示す図である。
【符号の説明】
【0032】
T:管型反応器内の反応温度(℃)、Tn:各反応温度ピーク領域のピーク温度(℃)、T'1:管型反応器入口のフィードガス温度(℃)、T'n:第n−1番目ピークと第n番目ピーク間の最低温度(℃)、L:管型反応器の入り口からの長さ(m)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
管型反応器を用いた高圧ラジカル重合によるポリエチレン製造プロセスにおいて、該管型反応器の流れ方向に少なくとも2以上n個の反応温度ピーク領域を形成し、各反応温度ピーク領域のピーク温度Tnが下記式(1)および(2)および(3)を満足することを特徴とするポリエチレンの製造方法。
1≦T2≦T3・・・・≦Tn (1)
n−T1≧10 (2)
1≧230 (3)
(但し、T1、T2、T3、・・・・Tn は、各反応温度ピーク領域のピーク温度(℃)、nは正の整数を表す。)
【請求項2】
前記n個の反応温度ピーク領域の平均反応温度Tavが240℃〜300℃になるように制御することを特徴とする請求項1記載のポリエチレンの製造方法。
但し平均反応温度Tavは、下記式(4)に基づいて求めた温度である。
av=ΣTn(Tn−T’n)/Σ(Tn−T’n) (4)
(Tav:平均反応温度(℃)、T'n:第n-1番目ピークと第n番目ピーク間の最低温度(℃)、ただしT'1は反応器入口のフィードガス温度(℃)、nは正の整数を表す。)
【請求項3】
前記管型反応器の外壁冷却用熱媒体の入口温度を160℃以上とすることを特徴とする請求項1または2記載のポリエチレンの製造方法。
【請求項4】
少なくとも、MFRが1.0以上である品種のポリエチレンを、前記n個の反応温度ピーク領域の平均反応温度Tavが270℃〜300℃、T1が260℃以上、反応器外壁冷却用熱媒体の入口温度が170℃以上の条件下に15時間以上重合を行った後、異なる品種のポリエチレンの重合へ移行することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエチレンの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−169600(P2007−169600A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−271588(P2006−271588)
【出願日】平成18年10月3日(2006.10.3)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】