説明

マイクロポンプ

【課題】成形加工が容易で、かつ、小型化が可能なマイクロポンプを得ること。
【解決手段】基台2に形成されたチャンバ3と、該チャンバ3に形成されたチャンバノズル4と、前記チャンバ3の体積を増減させるチャンバ駆動部5と、前記チャンバノズル4の中心軸方向に形成された流出チャンネル7と、該流出チャンネル7の流出方向と異なる方向上に形成された流入チャンネル9と、前記流出チャンネル7の流出ノズル6と前記流入チャンネル9の流入ノズル8及びチャンバノズル4のそれぞれの開口が同じ交差空間部10に面するように配置され、前記チャンバノズル4から排出される流体の一部が前記流入チャンネル9を通過する際に流入する流体との衝突を回避するための回避空間部16が流入チャンネル9内に設けられ、前記流出チャンネル7よりも流入チャンネル9の流路抵抗が低くなるように流路抵抗に差を持たせたマイクロポンプ1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はマイクロ化に適したバルブのない新しい動作原理に基づくマイクロポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に気体、液体などの流体を搬送するために使用されているマイクロポンプは、流体の流入部、流出部、流体を一時的に溜めるためのチャンバと該チャンバの体積に変化を与えて流体を移動させるためのチャンバ駆動部で構成されている。
このような構成からなるマイクロポンプの従来例として、図9に示すようなデフューザ型ポンプ20がある。このデフューザ型ポンプ20は、基台21の中央内部にチャンバ22を形成し、このチャンバ22一方側が流入部23と繋がり、他方側が流出部24と繋がっている。チャンバ22はチャンバ22の体積に変化を与えるためのチャンバ駆動部25を有し、このチャンバ駆動部25はダイヤフラム26とこのダイヤフラム26に密着固定されて振動を与えるアクチュエータ27からなっている。又、前記流入部23は、チャンバ22に開口した流入ポート28から外側に向って縮径されている流入チャンネル29を通って外部へ開口した流入接続口30が図外の流体の供給源側と接続されている。従って、流入チャンネル29は外側へ向って径が縮小した円錐筒形状に形成されている。更に、前記流出部24は、チャンバ22に開口した流出ポート31から外側に向って拡径されている流出チャンネル32を通って外部へ開口した流出接続口33が図外の流体の送込み側と接続されている。従って、流出チャンネル32は外側に向って径が拡大した円錐筒形状に形成される(例えば、特許文献1)。
【0003】
このような従来のデフューザ型ポンプ20によると、チャンバ駆動部25の正駆動によってチャンバ22の体積が増加すると、流入チャンネル29及び流出チャンネル32の双方を通じて流体がチャンバ22内に入るが、前述のように、流入チャンネル29の流入ポート28が流入接続口30に向って縮径されており、流出チャンネル32の流出ポート31が流出接続口33に向って拡径されているので、流入チャンネル29から流入ポート28を通じて流入する流体の量の方が流出チャンネル32から流出ポート31を通じて流入する流体の量よりも多い。逆に、チャンバ駆動部25の逆駆動によってチャンバ22の体積が減じると、流出チャンネル32から流出ポート31を通じて流出する流体の量の方が流入チャンネル29から流入ポート28を通じて流出する流体の量より多い。このような現象は、流体は大きな開口から小さな開口へと流れる流量の方が、小さな開口から大きな開口に向って流れる流量よりも小さくなるという流体の性質によるものである。上記のようなチャンバ駆動源25によるチャンバ22内の流体の移動により、相対的に流入チャンネル29を通じて入り込む流体の量が流出チャンネル32を通じて入り込む流体の量よりも多く、逆に、流出チャンネル32を通じて排出される流体の量が流入チャンネル29を通じて排出される流体の量よりも多いために、チャンバ駆動部25の正逆駆動を交互に続けることによって時間の経過と共に流入部23から流出部24へと流体が流れ、しいては、流体の供給源から送込み側へと流体を流すことになるのである。
【特許文献1】特開2005−299597号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した従来技術によると、逆止バルブが不要なために、構造が簡潔になり、且つ、耐久性の向上が見込まれるが、チャンバ22に流入部23と流出部24を個別に2つ形成する必要があるために、流入ポート28と流出ポート31の2個のポートが必要であり、チャンバ22の小型化を図る観点からは問題がある。また、流入チャンネル29と流出チャンネル32を3次元形状に形成する場合に、底面に傾斜加工が必要となるが、マイク加工では深さ方向の斜面加工は高精度には出来ないと言う問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その手段とするところは、請求項1の発明のマイクロポンプにおいては、基台に形成されたチャンバと、該チャンバに形成されたチャンバノズルと、前記チャンバの体積を増減させるチャンバ駆動部と、前記チャンバノズルの中心軸方向に形成された流出チャンネルと、該流出チャンネルの流出方向と異なる方向上に形成された流入チャンネルと、前記流出チャンネルの流出ノズルと前記流入チャンネルの流入ノズル及びチャンバノズルのそれぞれの開口が同じ交差空間部に面するように配置され、前記チャンバノズルから排出される流体の一部が前記流入チャンネルを通過する際に流入する流体との衝突を回避するための回避空間部が流入チャンネル内に設けられ、前記流出チャンネルよりも流入チャンネルの流路抵抗が低くなるように流路抵抗に差を持たせたことにある。
【0006】
請求項2の発明のマイクロポンプは、前記流路抵抗が、流出ノズルと流入ノズルの開口面積の差によるものであることにある。
【0007】
更に、請求項3の発明のマイクロポンプは、前記チャンバ駆動部が、チャンバに設けたダイヤフラムとこのダイヤフラムを駆動する圧電アクチュエータであることにある。
【発明の効果】
【0008】
上記のこの発明の手段によると、チャンバ駆動部の正駆動によってチャンバの体積が増大すると、チャンバ内へ流体がチャンバノズルを通じて引き込まれるが、この時主として流入ノズルを通って流入チャンネルからチャンバ3内へ引き込まれる。流出ノズルを通って流出チャンネルからも引き込まれるが、流入チャンネルに較べれば流出チャンネルの流路抵抗が大きいために、流入チャンネルからの流体が多くチャンバ内に引き込まれる。
【0009】
次に、チャンバ駆動部の逆駆動によって、チャンバの体積が減少すると、チャンバ内の流体がチャンバノズルを通じて押し出される。この押し出し出された流体の大部分は、チャンバノズルの中心軸方向に速度を持って押し出されるので、このチャンバノズルの中心軸方向のチャンバノズルに接近して設けられている流出ノズルに入って流出チャンネルを通って流れ出る。
【0010】
チャンバノズルから押し出された一部分の流体は交差空間部から流入ノズルに入って流入チャンネルへ流れ出るが、この流入チャンネルには回避空間部が形成されているので、ここで押し出される流体と次の動作で流入される流体との大きな衝突が回避されて、流入される流体の量は大きく減じられることが回避される。
【0011】
以上のように、チャンバ駆動部の正逆駆動の繰り返しによって、相対的に流体供給源と接続されている流入チャンネルからの流体は、このマイクロポンプを通じて流出チャンネルを通じて送り側へと押し出されてゆくことになり、マイクロポンプとしての機能を果たすことになる。
【0012】
従って、この発明のマイクロポンプは、従来技術と比較して、チャンバに開口したポートであるチャンバノズルは1個でよいので、全体として小型化を図ることが可能となる。
加えて、チャンバノズル、流出ノズル、流出チャンネル、流入ノズル、流入チャンネルなどの各構成要件は、上方から深さ方向に直角に削り取る加工方法でよいので、加工が容易となる利点がある。
【0013】
また、前記流出チャンネル、流入チャンネルの流路抵抗の差が、それぞれの流出ノズル、流入ノズルの開口面積の差によるものである場合には、加工が簡単である利点がある。
【0014】
更に又、チャンバ駆動部が、ダイヤフラムと圧電アクチュエータである場合には、電圧を正逆交互に切り替えることによって、駆動させることが可能となるので、簡単な装置でマイクロポンプを構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
この発明の最良の実施の形態について以下図1乃至8に基づいて説明する。この発明のマイクロポンプ1は、図1、2に良く現れているように、基台2の一面側において、略中央部分に形成された所定の体積を有するチャンバ3と、該チャンバ3の一部を切欠いて形成したチャンバ3内の流体の出入口となるチャンバノズル4と、前記チャンバ3の体積を増減させるチャンバ駆動部5と、前記チャンバノズル4の中心軸方向の外側に形成された流出ノズル6を有する流出チャンネル7と、該流出チャンネル7の流出方向と異なる方向に形成された流入ノズル8を有する流入チャンネル9と、を具備している。
【0016】
そして、前記流出ノズル6、流入ノズル8及びチャンバノズル4が、チャンバノズル4の近辺で同じ交差空間部10内において面するように配置されている。又、前記基台2の深さ方向に加工された前記各構成要件を具備している一面側は、蓋部材11によって覆われて密封されている。前記チャンバ駆動部5はこの蓋部材11の反対側のチャンバ3の開口部分を密封するように覆っている。
【0017】
前記チャンバ駆動部5は、チャンバ3の体積に変化を与えて内部の流体を増減するもので、チャンバ3を覆うダイヤフラム12とこのダイヤフラム12に振動を与えて駆動させるアクチュエータ13からなっている。アクチュエータ13は、静電アクチュエータ、圧電アクチュエータ、熱アクチュエータ、電磁アクチュエータなどが用いられるが、圧電アクチュエータを使用した場合には、電圧を正逆交互に切り替えることによって、駆動させることが可能となるので、簡単な装置でマイクロポンプを構成することができる。
【0018】
前記流出チャンネル7は、前記チャンバノズル4の中心軸方向のチャンバ3と少しの距離だけ離れた位置にその入口に相当する前記流出ノズル6がチャンバノズル4と向かい合って配置されている。この流出チャンネル7の出口に相当する流出接続口14は基台2の一端側に設けられており、この流出接続口14から流体が必要な送込み側へと接続結合される。
【0019】
前記流入チャンネル9は、チャンバ3の外周囲の2方向からチャンバノズル4に至までの間に形成されており、前記基台2の他端側に形成している流入接続口15に接続している図外の流体供給源から供給される流体の出口となる前記流入ノズル8は、前記チャンバノズル4の前方の開口を挟んで相対向する位置に形成されている。この実施形態では、前記流出チャンネル7の流出方向とは略直角方向の位置となっているが、これに限定されることなく、流出チャンネル7の流出方向と異なる方向であればよい。
【0020】
しかし、チャンバノズル4の中心軸方向と流入チャンネル9の流入ノズル8の中心軸方向のなす角度は、チャンバノズル4の中心軸方向と流出チャンネル7の流出ノズル6の中心軸方向のなす角度よりは大きくなるようにして、チャンバノズル4から排出された速度のある流体が、流出ノズル6へより多く流入するようにしておく必要がある。このために、チャンバノズル4の大きさ、即ち、開口面積は、流出ノズル6よりも小さく、又、流入チャンネル9の流路抵抗を流出チャンネル7の流路抵抗よりも小さくするために、流出ノズル6の開口面積は、流入ノズル8の開口面積よりも小さくしておくことが好ましい。なお、流出ノズル6付近の流出チャンネル7と流入ノズル8付近の流入チャンネル9は、直線状に形成して流路抵抗を少なくしておくことが望ましい。
【0021】
更に又、流入チャンネル9の流路抵抗は、流出チャンネル7の流路抵抗より小さくなるように形成されている。この実施形態においては、流入チャンネル9が2つあって、夫々の流路の断面積の合計及び流入ノズル8の開口断面積の合計が、流出チャンネル7の流路の断面積及び流出ノズル6の開口断面積よりも夫々大きくなるように形成されている。このような実施形態以外の態様としては、流入チャンネル9や流出チャンネル7の内部壁面に異なる凹凸を形成して流路抵抗に差を生じさせる、各チャンネル7、9を異なる曲線状に形成して流路抵抗に差を生じさせる、流出接続口14や流入接続口15に接続する流体供給源や送込み側のものに異なる抵抗を持たせる、などの手段によるもの、或いはこれらの組み合わせであっても良い。
【0022】
更に、流入チャンネル9の数は、2つに限定されることなく、1つ又は3以上であっても良い。複数の場合には、各流入チャンネル9の合計した流路抵抗と流出チャンネル7の流路抵抗と比較し判断する。同様に、流出チャンネル7の数も2つ以上あってもよく、この場合も各流出チャンネル7の合計した流路抵抗と比較して判断する。
【0023】
このように、流入チャンネル9の流路抵抗を流出チャンネル7の流路抵抗よりも小さくすることによって、チャンバノズル4からの引き込み時においては、流入チャンネル9からの引き込み量が流出チャンネル7の引き込み量より多くなるようにしている。
【0024】
流入チャンネル9には、流入接続口15に接続されている図外の流体供給源から引き込まれる流体とチャンバノズル4から排出された流体の一部との大きな衝突を緩和し回避するために、流入ノズル8に近い流入チャンネル9に断面積が他の部分よりも大きい回避空間部16が形成されている。流入チャンネル9内を交互に反対方向に流体が通過するようにチャンバ駆動部5によって制御されているが、流体の通過には時間を要するので、入りと出の流体の速度が零となる以前に切り替えが行われる。このために、これら入りと出の流体が流入チャンネル9内で衝突を惹起して実質的に流路抵抗を増大させる要因となるために、流入チャンネル9内の一部に断面積が他の箇所の流入チャンネル9の断面積よりも大きい回避空間部16を形成して、これら衝突による流路抵抗を弱める作用をもたらしめているのである。
【0025】
前記チャンバノズル4、流出ノズル6及び流入ノズル8は、同じ交差空間部10に開口して面するように配置されているので、チャンバ3からの流体の出入りはこの1つのチャンバノズル4を通じて行われると共に、逆止バルブを設けない構造となっている。そして、この実施形態においては、チャンバノズル4と流出ノズル6が流入ノズル8の幅方向の長さを空けて相対向して形成されている。前記各ノズルは、基台2を平面的に深さ方向に切削加工して溝状になっているが、その深さ方向の距離は同一である必要はなく、例えば、流入ノズル8の開口面積を大きくするためにより深く削り取った構造にしても良い。いずれにしても、交差空間部10における各ノズルは、基台2の上方から切削し易い段差状に形成されているので、加工が容易な構造となっている。また、チャンバ3、流出チャンネル7、流入チャンネル9も上方からの深さ方向の削りだけで形成されるので、マイクロポンプ1全体としても加工が容易な構造となっている。
【0026】
以上の構成からなるこの発明のマイクロポンプ1の動作について、図5乃至図8に基づいて説明する。まず、図5において示す第1次吸入について説明する。チャンバ駆動部5のアクチュエータ13が圧電アクチュエータである場合には、駆動電圧を印加することによって、ダイヤフラム12が矢印A方向に変形して、チャンバ3の体積が増大すると、図外の流体供給源と接続されている流入接続口15から流入チャンネル9、流入ノズル8、交差空間部10及びチャンバノズル4を通じて流体がチャンバ3内に引き込まれる。この時、流出チャンネル7からも流出ノズル6、交差空間部10及びチャンバノズル4を通じてチャンバ3内へ一部の流体が引き込まれるが、流入チャンネル9の流路抵抗が流出チャンネル7の流路抵抗よりも小さいことから、流出チャンネル7からの流体よりも流入チャンネル9からの流体の方がより多くチャンバ3内に引き込まれることとなる。この第1次吸入においては、流入チャンネル9及び流出チャンネル7において、逆方向の流体の流れは生じていない。
【0027】
次に、図6に示す第1次排出について説明する。チャンバ駆動部5のアクチュエータ13に逆駆動電圧を印加することによって、ダイヤフラム12が矢印B方向に変形して、チャンバ3の体積が減少すると、チャンバノズル4、流出ノズル6、流出チャンネル7及び流出接続口14を通じて流体が排出される。この時、流入チャンネル9からもチャンバノズル4、交差空間部10、流入ノズル8を通じて流体が排出されるが、流出ノズル6の開口がチャンバノズル4の中心軸方向であるので、チャンバノズル4から排出される流体はその流出速度によってチャンバノズル4の中心軸方向へ排出されて行く。このために、多くの流体は交差空間部10を直進して流出ノズル6から流出チャンネル7へと排出されて行く。一部の流体は交差空間部10においてチャンバノズル4と略直交した位置に開口している流入ノズル8を通じて流入チャンネル9へも排出されるが、この流入チャンネル9には断面積の大きい回避空間部16が形成されているので、ここにおいて、排出される流体の速度が減少されると共に、時差によって逆方向から流入する流体との真正面からの衝突を回避され流入する流体と一体となって次工程でチャンバ3内へと引き込まれて行く。
【0028】
第2次以降の吸入は、図7に示すように、第1次と同様に行われるが、この時、流入チャンネル9には逆方向の流体の流れが残っているために、流入接続口15から吸入した流体の速度は回避空間部16において交ざりあってその速度が一部減じられるものの、多くの吸入された流体は流入ノズル8、交差空間部10を通じてチャンバノズル4からチャンバ3内へと吸入される。又、流出チャンネル7内にある流体の一部も流出ノズル6、交差空間部10を経てチャンバノズル4からチャンバ3内へ吸入される。しかし、チャンバノズル4から速度を持って流体が排出されているので、流出チャンネル7内においてもその速度をある程度維持しつつ流出接続口14方向へと進んでおり、この状態で逆方向の吸入の作用が生じたとしても急には方向転換し難く、加えて、流出チャンネル7の流路抵抗は流入チャンネル9の流路抵抗よりも大きいことから、流出チャンネル7からの吸入量は僅かである。
同様に、第2次以降の排出も、相対的に前述のように流出ノズル6から流出チャンネル7を経由して排出される。
【0029】
このようなチャンバ駆動部5の作用によって、吸入と排出の動作を繰り返し行なわれて、流体が流入接続口15から流出接続口14へと連続して送り込まれるのである。なお、流体としては、気体、液体のいずれであっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0030】
この発明のマイクロポンプは、マイクロマシンなどの微小な装置における気体や液体の供給に有効に活用できるので、将来のマイクロ応用技術に対する利用価値は極めて高い有用な発明である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明のマイクロポンプの実施形態の全体斜視説明図
【図2】図1のX−X線断面図
【図3】図1の要部拡大図
【図4】図3の平面図
【図5】第1次吸入の要部における斜視及び断面説明図
【図6】第1次排出の要部における斜視及び断面説明図
【図7】第2次以降の吸入の要部における斜視及び断面説明図
【図8】第2次以降の排出の要部における斜視及び断面説明図
【図9】従来のマイクロポンプの断面説明図
【符号の説明】
【0032】
1 マイクロポンプ
2 基台2
3 チャンバ
4 チャンバノズル
5 チャンバ駆動部
6 流出ノズル
7 流出チャンネル
8 流入ノズル
9 流入チャンネル
10 交差空間部
11 蓋部材
12 ダイヤフラム
13 アクチュエータ
14 流出接続口
15 流入接続口
16 回避空間部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台に形成されたチャンバと、該チャンバに形成されたチャンバノズルと、前記チャンバの体積を増減させるチャンバ駆動部と、前記チャンバノズルの中心軸方向に形成された流出チャンネルと、該流出チャンネルの流出方向と異なる方向上に形成された流入チャンネルと、前記流出チャンネルの流出ノズルと前記流入チャンネルの流入ノズル及びチャンバノズルのそれぞれの開口が同じ交差空間部に面するように配置され、前記チャンバノズルから排出される流体の一部が前記流入チャンネルを通過する際に流入する流体との衝突を回避するための回避空間部が流入チャンネル内に設けられ、前記流出チャンネルよりも流入チャンネルの流路抵抗が低くなるように流路抵抗に差を持たせたことを特徴とするマイクロポンプ。
【請求項2】
前記流路抵抗が、流出ノズルと流入ノズルの開口面積の差によるものであることを特徴とする請求項1に記載のマイクロポンプ。
【請求項3】
前記チャンバ駆動部が、チャンバに設けたダイヤフラムとこのダイヤフラムを駆動する圧電アクチュエータであることを特徴とする請求項1又は2記載のマイクロポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−281362(P2009−281362A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−137011(P2008−137011)
【出願日】平成20年5月26日(2008.5.26)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 刊行物による発表:SPIE−The International Society for Optical Engineering発行、“Proc of SPIE Volume:6800 Device and Process Technologies for Microelectronics,MEMS,Photonics,and Nanotechnology IV、2007年12月5日発行 電気通信回線を通じた発表:2008年1月9日掲載、http://www.spiedl.org/
【出願人】(593006630)学校法人立命館 (359)
【Fターム(参考)】