説明

マイクロ波無線通信システム、マイクロ波無線通信装置及びそれらに用いるデータ転送方法

【課題】 SNMPインタネット管理で使用するトラップデータパケットの消失をスパニングツリープロトコルSTPの経路変更によって極力防ぐことが可能なマイクロ波無線通信装置を提供する。
【解決手段】 無線回線品質チェック部14はマイクロ波無線通信装置1が無線回線上の回線品質を常時監視しており、無線回線のBER値の変更を契機としてデータベース16を参照しにいき、BER値に対応するパスコストを取出し、STP機能を起動させるために、ルートマイクロ波無線通信装置に向けてSTP再計算要求通知を送信する。マイクロ波無線通信装置1がルートマイクロ波無線通信装置として動作する場合には、STP再計算要求通知の受信を契機として各マイクロ波無線通信装置のパスコストを再計算させるために、STP処理部21を動作させて全ポートへBPDUを送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマイクロ波無線通信システム、マイクロ波無線通信装置及びそれらに用いるデータ転送方法並びにそのプログラムに関し、特にマイクロ波無線通信装置が無線区間、有線区間を交互にリング構成で繋がれることによって全体の系が構成されるマイクロ波無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のマイクロ波無線通信装置のリング構成にスパニングツリープロトコル(STP:Spanning Tree Protocol)を実装した場合に関して、図10及び図11を参照して説明する。ここで、マイクロ波無線通信システムはマイクロ波無線通信装置が無線区間、有線区間を交互にリング構成で繋がれることによって全体の系が構成されている。
【0003】
スパニングツリープロトコルにおけるポートの状態遷移は、ブロッキング(Blocking)状態、リスニング(Listening)状態、ラーニング(Learning)状態、フォワーディング(Forwarding)状態の4状態が有り、図10及び図11において、マイクロ波無線通信装置の電源断または無線回線品質劣化が発生しない前は系が安定している状態を示す。
【0004】
その場合、スパニングツリープロトコルのポート選択によって、リング構成の一部がブロッキング状態になる。例えば、図10及び図11の場合、マイクロ波無線通信装置4−8がブロッキング状態になっているとすると(図10及び図11におけるBのポート)、ブロッキング状態の時には、そのポートがデータパケット及びBPDU(Bridge Protocol Data Unit)の送信と、受信データパケットの他のポートへの転送を行わず、受信データパケットが廃棄される。
【0005】
マイクロ波無線通信装置4−8以外の装置はフォワーディング状態で受信データパケットの送信元MAC(Media Access Control)アドレスの記憶や、受信データパケットの他のポートへの転送や送信を行い、指定ポートの場合はBPDUの送信等も行う。このような安定状態からマイクロ波無線通信装置4−3とマイクロ波無線通信装置4−4との間の無線回線の品質劣化が発生したとする。
【0006】
その現象によって発生したトラップ(Trap)データパケットがマイクロ波無線通信装置4−4からマイクロ波無線通信装置(ルート)4−1へ向けて送信された時に消失してしまう場合がある。予め無線回線劣化によって、そのマイクロ波無線通信装置のポートをブロッキング状態に遷移させ、品質が良い方向に経路を変えておけば、極力、トラップデータパケットの消失を減らすことができる。
【0007】
マイクロ波無線通信装置4−4に電源断が発生した場合には、リング構成の場合、両端(隣あって接続された)の無線通信装置が切断通知をトラップデータパケットで上げることができるが、片側の隣り合って接続されているマイクロ波無線通信装置4−8は無線回線側のポートがブロッキング状態なので、トラップデータパケットの通知が消失する。
【0008】
リング構成の場合には、マイクロ波無線通信装置にバッテリ電源を設け、新しい経路が決まって自マイクロ波無線通信装置から電源断のトラップデータパケットを確実に上げられるようにし、無線回線や有線回線の切断が発生した訳ではなく、マイクロ波無線通信装置の電源断が発生したことを区別できるようにし、ユーザが復旧作業をする時に、統合監視制御端末上でマイクロ波無線通信装置に何が発生しているかを知ることができることによって、保守作業を効率的に進められるようにしている。
【0009】
尚、電池のように限られた容量による消耗要素の消耗を予防するのに、その消耗要素の消耗度が最小の通信経路を選択することで、最適な経路選択を行う方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
【特許文献1】特開平9−149079号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述した従来のマイクロ波無線通信システムでは、SNMP(Simple Network Management Protocol)インタネット管理で定義されているトラップデータパケット通信が用いられており、この通信の場合、トラップデータパケットの抜けが発生すると、統合監視制御端末上では情報を取得することができないため、極力、トラップデータパケット通信の抜けが発生しないような仕組みをマイクロ波無線通信装置側に設ける必要がある。
【0012】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、SNMPインタネット管理で使用するトラップデータパケットの消失をスパニングツリープロトコルSTPの経路変更によって極力防ぐことができるマイクロ波無線通信システム、マイクロ波無線通信装置及びそれらに用いるデータ転送方法並びにそのプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明によるマイクロ波無線通信システムは、マイクロ波無線通信装置が無線区間と有線区間とが交互となるようにリング構成で繋いで構成されるマイクロ波無線通信システムであって、
前記リング構成の部分にスパニングツリープロトコルを実装し、
前記マイクロ波無線通信装置各々が、無線回線の品質劣化を検出する第1の検出手段と、自装置の電源断を検出する第2の検出手段と、前記第1及び第2の検出手段のいずれかで変化が検出された時に自装置のパスコスト値を高い数値に更新して前記スパニングツリープロトコルの経路変更を図る制御手段とを備えている。
【0014】
本発明によるマイクロ波無線通信装置は、隣接する装置の一方と無線区間で接続されかつ前記隣接する装置の他方と有線区間で接続されてリング構成のシステムを構成するマイクロ波無線通信装置であって、
前記リング構成の部分にスパニングツリープロトコルを実装し、
無線回線の品質劣化を検出する第1の検出手段と、自装置の電源断を検出する第2の検出手段と、前記第1及び第2の検出手段のいずれかで変化が検出された時に自装置のパスコスト値を高い数値に更新して前記スパニングツリープロトコルの経路変更を図る制御手段とを備えている。
【0015】
本発明によるデータ転送方法は、マイクロ波無線通信装置が無線区間と有線区間とが交互となるようにリング構成で繋いで構成されるマイクロ波無線通信システムに用いられるデータ転送方法であって、
前記リング構成の部分にスパニングツリープロトコルを実装し、
前記マイクロ波無線通信装置が、無線回線の品質劣化を検出する第1の検出処理と、自装置の電源断を検出する第2の検出処理と、前記第1及び第2の検出処理のいずれかで変化が検出された時に自装置のパスコスト値を高い数値に更新して前記スパニングツリープロトコルの経路変更を図る制御処理とを実行している。
【0016】
本発明によるデータ転送方法のプログラムは、マイクロ波無線通信装置が無線区間と有線区間とが交互となるようにリング構成で繋いで構成されるマイクロ波無線通信システムに用いられるデータ転送方法のプログラムであって、
前記リング構成の部分にスパニングツリープロトコルを実装し、
コンピュータに、無線回線の品質劣化を検出する第1の検出処理と、自装置の電源断を検出する第2の検出処理と、前記第1及び第2の検出処理のいずれかで変化が検出された時に自装置のパスコスト値を高い数値に更新して前記スパニングツリープロトコルの経路変更を図る制御処理とを実行させている。
【0017】
すなわち、本発明のマイクロ波無線通信システムは、マイクロ波無線通信装置が無線区間、有線区間を交互にリング構成で繋いで構成されるシステムにおいて、リング構成部分にスパニングツリープロトコル(STP:Spanning Tree Protocol)を実装し、無線回線の品質劣化検出やバックアップ電源を用いたマイクロ波無線通信装置の電源断検出を組み合わせている。
【0018】
これによって、本発明のマイクロ波無線通信システムでは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)のネットワーク管理の代表的なSNMP(Simple Network Management Protocol)インタネット管理で使用するトラップ(Trap)データパケットの消失をスパニングツリープロトコルの経路変更によって極力防ぐことが可能となる。
【0019】
マイクロ波無線通信装置は、無線回線の品質劣化やマイクロ波無線通信装置の電源断を常時監視し、変化を検出したら、パスコスト値を高い数値に上げ、かつ上位のルートマイクロ波無線通信装置にスパニングツリープロトコル再計算要求通知を送信することを特徴とする。
【0020】
また、上位のルートマイクロ波無線通信装置は、配下のマイクロ波無線通信装置からスパニングツリープロトコル再計算要求通知を受信すると、全ポートへBPDU(Bridge Protocol Data Unit)を送信し、通常のスパニングツリープロトコルの機能をそのまま使用し、リング構成上において自動的に最適な経路変更を実行させることを特徴とする。
【0021】
上記のように、本発明のマイクロ波無線通信システムでは、マイクロ波無線通信装置が無線区間、有線区間を交互にリング構成で繋いで構成されるシステムにおいて、リング構成部分にスパニングツリープロトコルを実装し、無線回線の品質劣化検出やバックアップ電源を用いたマイクロ波無線通信装置の電源断検出を組み合わせることによって、SNMPインタネット管理で使用するトラップデータパケットの消失をスパニングツリープロトコルの経路変更によって極力防ぐことが可能となる。
【0022】
また、本発明のマイクロ波無線通信システムでは、無線回線のBER(Bit Error Rate)の値は悪いが、まだ無線回線断になっていないような状況の時、スパニングツリープロトコル再計算によって、回線品質が良い経路に変更されるため、トラップデータパケットの消失を回避することが可能となり、経路変更前の回線品質低下によるデータ送信の失敗を発生させないことが可能となる。
【0023】
さらに、本発明のマイクロ波無線通信システムでは、マイクロ波無線通信装置の電源断時のトラップデータパケットも最適な経路に変更されるため、上位の統合監視制御端末に通知することが可能となる。
【0024】
一方、本発明のマイクロ波無線通信システムでは、マイクロ波無線通信装置が無線回線の品質劣化やマイクロ波無線通信装置の電源断を常時監視し、変化を検出したら、パスコスト値を高い数値に上げ、かつ上位のルートマイクロ波無線通信装置にスパニングツリープロトコル再計算要求通知を送信することが可能となる。BER値やマイクロ波無線通信装置の電源断に対応するパスコストの値はデータベースとして、統合監視制御端末からユーザが更新可能とする応用も考えられる。
【0025】
上位のルートマイクロ波無線通信装置では、配下のマイクロ波無線通信装置からスパニングツリープロトコル再計算要求通知を受信すると、全ポートへBPDUを送信することで、通常のスパニングツリープロトコルの機能をそのまま使用し、リングネットワーク(Network)上において自動的に最適な経路変更を実行させることが可能となる。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、以下に述べるような構成及び動作とすることで、SNMPインタネット管理で使用するトラップデータパケットの消失をSTPの経路変更によって極力防ぐことができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例によるマイクロ波無線通信装置の構成を示すブロック図である。図1において、本発明の一実施例によるマイクロ波無線通信装置1は制御部11と、無線回線部(データ送受信)12と、有線回線部(データ送受信)13と、無線回線品質チェック部14と、監視制御端末インタフェース部15と、BER(Bit Error Rate)値/無線装置電源断パスコストデータベース(以下、データベースとする)16と、STP(Spanning Tree Protocol)データ保存部17と、バッテリ電源部18と、アンテナ19と、無線装置電源断検出部20と、STP処理部21とから構成されている。
【0028】
STPデータ保存部17はマイクロ波無線通信装置1の各ポート(有線回線ポート及び無線回線ポート)の状態遷移であるブロッキング(Blocking)状態、リスニング(Listening)状態、ラーニング(Learning)状態、フォワーディング(Forwarding)状態の4状態や、外部からのBPDU(Bridge Protocol Data Unit)を受信した時に入っているルート無線装置ID(識別情報)、送信元無線装置ID、それに対応するパスコスト情報、自マイクロ波無線通信装置のパスコスト等のSTP機能に関係する情報を保存する。
【0029】
無線装置電源断検出部20はマイクロ波無線通信装置1の電源断が発生したかどうかを常時監視しており、電源断を検出すると、バッテリ電源部18を動作させて装置がいきない電源断の状態になるのを回避し、STP動作が安定する所定時間(例えば、1分間)待ってから、バッテリ電源をOFFにする動作を実行する。マイクロ波無線通信装置1は電源断が検出されたのを契機としてデータベース16を参照しにいき、無線装置の電源断に対応するパスコストを取出し、STP機能を起動させるために、ルートマイクロ波無線通信装置(図示せず)に向けてSTP再計算要求通知を送信する。バッテリ電源をOFFにするまでの所定時間はユーザに設定可能とすることもできる。
【0030】
無線回線品質チェック部14はマイクロ波無線通信装置1が無線回線上の回線品質を常時監視しており、無線回線のBER値の変更を契機としてデータベース16を参照しにいき、BER値に対応するパスコストを取出し、STP機能を起動させるために、ルートマイクロ波無線通信装置に向けてSTP再計算要求通知を送信する。マイクロ波無線通信装置1がルートマイクロ波無線通信装置として動作する場合には、無線装置電源断検出部20や無線回線品質チェック部14を動作させず、STP再計算要求通知の受信を契機として各マイクロ波無線通信装置のパスコストを再計算させるために、STP処理部21を動作させて全ポートへBPDUを送信する。
【0031】
制御部11は例えばCPU(中央処理装置)であり、CPUが図示せぬ記憶媒体のプログラムを実行することで、マイクロ波無線通信装置1全体の制御を行っている。監視制御端末インタフェース部15は最上位のルートマイクロ波無線通信装置にのみ接続されかつ全マイクロ波無線通信装置を統合監視制御する統合監視制御端末2を繋げる時に使用される。
【0032】
図2は本発明の一実施例によるマイクロ波無線通信システムの構成例を示すブロック図である。図2においては、マイクロ波無線通信装置を無線装置と略して記載している。
【0033】
リングネットワーク(Network)Aにおいては、ルート無線装置31−1を先頭に、無線装置31−1,31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2間が交互に無線区間、有線区間となるようにリング構成で接続されている。また、無線装置間31−1,31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2は主信号に多重される補助信号(SV回線)を使用し、ルート無線装置31−1を経由して統合監視制御端末2上に情報の受け渡しを行っている。
【0034】
ここで、統合監視制御端末2と各無線装置31−1,31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2との間の通信は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)のネットワーク管理の代表的なSNMP(Simple Network Management Protocol)を使用している。
【0035】
図2において、31−1はルート無線装置を表し、この先頭のルート無線装置31−1のみが統合監視制御端末2と直接繋がっている。31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2はルート以外の無線装置を表し、101〜104は無線区間を表し、201〜204は有線ケーブルの区間を表している。
【0036】
また、リングネットワークAのリング構成部分にはSTPを実装し、無線回線101〜104の品質劣化検出やバックアップ電源を用いた無線装置の電源断検出を組み合わせることによって、トラップ(Trap)データパケットの消失を極力防ぐシステムを表している。
【0037】
点線で囲まれているリングネットワークAの部分はSTPが動作する処理単位を表している。リングネットワークAはリング構成のシステムの1設置場所の例であり、1つのルート無線装置31−1と複数のルート以外の無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2で構成されており、この単位を1リングネットワークとする。
【0038】
また、リングネットワークB及びリングネットワークCは1リングネットワーク単位で構成され、その単位でネットワークを接続することができ、その単位でSTPが動作処理しており、最終的には1つのネットワークに統合できることを表しており、最上位のルート無線装置31−1には統合監視制御端末2を繋げてSNMPを使った全ての無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2の監視制御を可能としている。
【0039】
図3は図1のデータベース16のBER値/パスコストのデータベース部分の構成を示す図である。図3において、データベース16のBER値/パスコストのデータベース部分16aはBER範囲(「1.00E・6以上」,「1.00E・5」,「1.00E・4」,「1.00E・3以下」)と、パスコスト(無線側)(「1(デフォルト値)」,「10」,「80」,「100」)とからなる。
【0040】
図4は図1のデータベース16の電源装置電源断パスコストのデータベース部分の構成を示す図である。図4において、データベース16の電源装置電源断パスコストのデータベース部分16bは無線装置電源状態(「正常」,「電源断」)と、パスコスト(無線側)(「1(デフォルト値)」,「100」)とからなる。
【0041】
図5は本発明の一実施例による設定メッセージBPDUのデータパケットの構成を示す図である。図5において、設定メッセージBPDUのデータパケット16cは宛先アドレスと、発信元アドレスと、設定メッセージ(BPDUデータ)とからなる。
【0042】
図6は図2のルート無線装置31−1のSTP処理を示すフローチャートであり、図7は本発明の一実施例による受信側無線装置のBER値通知処理を示すフローチャートであり、図8は本発明の一実施例による受信側無線装置の電源断通知処理を示すフローチャートであり、図9は本発明の一実施例による受信側無線装置の共通処理を示すフローチャートである。これら図1〜図9を参照して本発明の一実施例によるマイクロ波無線通信システムの動作について説明する。尚、図2に示す無線装置31−1,31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2は図1に示すマイクロ波無線通信装置1と同様の構成となっており、図6〜図9に示す処理は制御部11においてCPUがプログラムを実行することで実現される。
【0043】
ルート無線装置31−1は自装置以外からSTP再計算要求通知を受信すると(図6ステップS1)、通常のSTP機能の動作である全ポートへBPDUを送信する処理を実行して終了する(図6ステップS2)。この動作を契機として、リングネットワークA配下の無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2はパスコストの再計算を開始する。この場合の設定メッセージBPDUのデータパケット16cの構造は図5に示す通りである。
【0044】
無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2は、常時、無線回線の品質状態を監視し、BER値に変化があるかどうかを周期的に監視している(図7ステップS11)。無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2は、BER値に変化があった場合、SNMPで定義されているトラップデータパケットの通知を一時停止する(図7ステップS12)。このトラップデータパケットの通知の一時停止は無線回線品質劣化によるトラップデータパケットの抜けを回避するためである。
【0045】
次に、無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2は、データベース16のBER値/パスコストのデータベース部分16aを参照し、検出されたBER値に対応するパスコストを取出し、STPデータ保存部17で管理している自装置のパスコストの現状値を更新する(図7ステップS13)。
【0046】
無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2は、その状態で次にルート無線装置31−1にSTP再計算要求通知を送信し(図7ステップS14)、処理を終了する。STP再計算要求通知の送信は、ルート無線装置31−1がSTP再計算要求通知の受信を契機として、配下の無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2にBPDUを送信する処理を実行することになるので、受信側の無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2が新しいBPDUの受信を契機としてパスコストの再計算を実施することで、リングネットワークA内での無線装置の複数のポートにおけるブロッキング状態の位置を変更し、品質の良い方向へ経路を変更するためである。
【0047】
データベース16のBER値/パスコストのデータベース部分16aの一例を図3に示す。図3において、例えば、「1.00E−6以上」のBER値はパスコスト(無線回線側)が「1(デフォルト値)」、「1.00E−5」のBER値はパスコストが「10」、「1.00E−4」のBER値はパスコストが「80」、「1.00E−3以下」のBER値はパスコストが「100」となる。安定した状態ではパスコストのデフォルトが全ポートで「1」となり、その値を使ってSTPにおけるポートの状態が計算される。尚、BER値/パスコストのデータベース部分16aの内容もユーザが設定することができる。
【0048】
無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2は、常時、自装置の電源断を監視し、自装置の電源断が発生したかどうかを周期的に監視している(図8ステップS21)。無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2は、自装置の電源断が発生すると、SNMPで定義されているトラップデータパケットの通知を一時停止する(図8ステップS22)。このトラップデータパケットの通知の一時停止は、自装置の電源断が発生したことによるトラップデータパケットの抜けを回避するためである。
【0049】
次に、無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2はバッテリ電源部18を動作させて装置がいきない電源断の状態になるのを回避し(図8ステップS23)、ルート無線装置31−1にSTP再計算要求通知を送信する(図8ステップS24)。この後、無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2は、STP動作が安定する所定時間(例えば、1分間)待ってから、バッテリ電源をOFFにする(図8ステップS25)。
【0050】
無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2は、ルート無線装置31−1にSTP再計算要求通知を送信する際に、データベース16の電源装置電源断パスコストのデータベース部分16bを参照し、無線電源状態の電源断に対応するパスコストを取出し、STPデータ保存部17で管理している自装置のパスコストの現状値を更新し、その状態でSTP再計算要求通知の送信を行う。STP再計算要求通知を送信するのは、ルート無線装置31−1が受信を契機として、配下の無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2にBPDUを送信する処理を実行することになるので、受信側の無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2が新しいBPDUの受信を契機としてパスコストの再計算を実施することで、リングネットワークA内での無線装置の複数のポートにおけるブロッキング状態の位置を変更し、品質の良い方向へ経路を変更するためである。
【0051】
データベース16の電源装置電源断パスコストのデータベース部分16bの一例を図4に示す。図4において、例えば、無線装置の電源状態が正常の場合にはパスコスト(無線回線側)を1(デフォルト値)、無線装置の電源状態が電源断の場合にはパスコストを100とする。安定した状態ではパスコストのデフォルトは全ポートで「1」になり、その値を使ってSTP状態が計算される。尚、電源装置電源断パスコストのデータベース部分16bの内容もユーザが設定することができる。
【0052】
無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2は、常時、BPDUを受信したかどうかを周期的に監視している(図9ステップS31)。無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2は、BPDUを受信した場合、STPの機能として持っているトポロジー変化が検出されたかどうかを確認し(図9ステップS32)、変化があると、ブロッキング状態のポートがあればリスニング状態へと移行させ、変化がなければ、そのままのブロッキング状態としておく(図9ステップS33)。
【0053】
但し、本実施例では、ブロッキング状態を持つ無線装置があった場合、無線回線劣化や無線装置断の検出によって、トポロジー検出有りと判断させ、ブロッキング状態のポートをリスニング状態へと移行させ、STPにおけるポートの状態の再計算を実施させることを想定している。
【0054】
次に、無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2は、STP再計算を実行し、ルートポート、指定ポートを判定する処理に入る(図9ステップS34)。無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2は、新たにルートポートでも指定ポートでもないポートがあるかどうかを判断し(図9ステップS35)、あれば当該ポートをブロッキング状態へ移行し(図9ステップS36)、なければそのまま処理を続行する。
【0055】
無線装置31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2は、指定ポートからBPDUを送信し(図9ステップS37)、1分経過後、トラップデータパケットの通信を開始する(図9ステップS38)。ここで、1分経過するまで待つのはトラップデータパケットの抜けを防ぐためであり、STPを実装した各無線装置にBPDUの情報が行き渡って、STPにおけるポートの状態が安定する時間を待ってトラップデータパケットの通信を開始するようにしている。この1分間の時間間隔部分はユーザが設定可能となっている。
【0056】
図10は本発明の一実施例による無線回線の品質劣化検出にてSTP処理部分を動作させて経路を変更する動作を示す図である。この図10を参照して本発明の一実施例による無線回線の品質劣化検出にてSTP処理部分を動作させて経路を変更する動作について説明する。
【0057】
パスコストのデフォルト(安定している状態)は、全ての無線装置4−1〜4−8の全ポートが「1」になっているものとする。その場合、無線装置4−1〜4−7の両側(有線/無線)のポートと、無線装置4−8の有線側のポートとがフォワーディング状態(F)になっている。フォワーディング状態は受信データパケットの送信元MAC(Media Access Control)アドレスの記憶や受信データパケットの他のポートへの転送及び送信を行い、指定ポートの場合にはBPDUの送信等も行う。
【0058】
リングネットワークではSTPの機能によって、例えば無線装置4−8の無線ポート側がブロッキング状態(B)になっているものとする。そのため、各無線装置4−1〜4−8は経路が1方向に決まっており、リング構成上でのループによる輻輳状態や衝突等を回避している。
【0059】
このような安定状態から、無線装置4−3と無線装置4−4との間の無線回線の品質劣化が発生したとする。その現象によって発生したトラップデータパケットが無線装置4−4からルート無線装置4−1へ向けて送信された時に消失してしまう場合がある。
【0060】
しかしながら、本実施例では、無線装置4−3と無線装置4−4とが無線品質が悪化したことを検出し、自装置のパスコストをデフォルトの「1」からBER値に対応するコストに変更した後(ここでは「1」から「100」に変更)、ルート無線装置4−1へ向けてSTP再計算要求通知を送付する。その結果、リングネットワーク内のSTP再計算が実行され、STP再計算の実行後、STPにおけるポートの状態が遷移する。
【0061】
つまり、本実施例では、無線回線劣化によって、無線装置4−3及び無線装置4−4の無線側のポートがブロッキング状態に遷移し、品質が良い経路に変更されるので、無線装置4−4のトラップデータパケットをルート無線装置4−1へ確実に上げることができ、極力、トラップデータパケットの消失を減らすことができる。
【0062】
図11は本発明の一実施例による無線装置電源断検出にてSTP処理部分を動作させて経路を変更する動作を示す図である。この図11を参照して本発明の一実施例による無線装置電源断検出にてSTP処理部分を動作させて経路を変更する動作について説明する。
【0063】
パスコストのデフォルト(安定している状態)は、全ての無線装置4−1〜4−8の全ポートが「1」となっているものとする。その場合、無線装置4−1〜4−7の両側(有線/無線)のポートと、無線装置4−8の有線側のポートとがフォワーディング状態(F)になっていることを示している。フォワーディング状態は受信データパケットの送信元MACアドレスの記憶や受信データパケットの他のポートへの転送及び送信を行い、指定ポートの場合にはBPDUの送信等も行う。
【0064】
リングネットワークではSTPの機能によって、例えば無線装置4−8の無線ポート側がブロッキング状態になっているものとする。そのため、各無線装置4−1〜4−8は経路が1方向に決まっており、リング構成上でのループによる輻輳状態や衝突等を回避している。
【0065】
このような安定状態から無線装置4−4に電源断が発生したとする。リング構成の場合、両端(隣あって接続された)の無線装置が切断通知をトラップデータパケットで上げることができるが、片側の隣り合って接続されている無線装置4−8は無線回線側のポートがブロッキング状態なので、トラップデータパケットの通知が消失してしまう。
【0066】
しかしながら、本実施例では、リング構成を扱っているので、無線装置の電源断が発生したことを検出し、無線装置4−4のバッテリ電源を起動し、自装置のパスコストをデフォルトの「1」から無線装置の電源断に対応するコストに変更した後(ここでは「1」から「100」に変更)、ルート無線装置4−1へ向けてSTP再計算要求通知を送付する。その結果、リングネットワーク内のSTP再計算が実行され、STP再計算の実行後、STPにおけるポートの状態が遷移する。
【0067】
つまり、本実施例では、無線装置の電源断によって、無線装置4−4の無線側のポートをブロッキング状態に遷移させ、品質が良い経路に変更されるので、無線装置4−4から電源断のトラップデータパケットをルート無線装置4−1へ確実に上げることができ、極力、トラップデータパケットの消失を減らすことができる。
【0068】
このように、本実施例では、無線装置1,4−1〜4−8,31−1,31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2が無線区間101〜104、有線区間201〜204が交互となるようにリング構成で繋がれて構成されるマイクロ波無線通信システムにおいて、リング構成部分にSTPを実装し、無線回線の品質劣化検出やバックアップ電源を用いた無線装置1,4−1〜4−8,31−1,31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2の電源断検出を組み合わせることによって、SNMPインタネット管理で使用するトラップデータパケットの消失をSTPの経路変更によって極力防ぐことができる。
【0069】
つまり、本実施例では、無線回線のBERの値が悪いが、まだ無線回線断になっていないような状況の時、STP再計算によって回線品質が良い経路に変更するため、トラップデータパケットの消失を回避することができ、経路変更前の回線品質低下によるデータ送信の失敗の発生を防ぐことができる。
【0070】
また、本実施例では、無線装置1,4−1〜4−8,31−1,31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2の電源断時のトラップデータパケットも、最適な経路に変更することによって、上位の統合監視制御端末2に通知することができる。
【0071】
さらに、本実施例では、無線装置1,4−1〜4−8,31−1,31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2が無線回線の品質劣化や自装置の電源断を常時監視し、変化を検出したら、パスコスト値を高い数値に上げ、かつ上位のルート無線装置4−1,31−1にSTP再計算要求通知を送信することができる。
【0072】
BER値や無線装置の電源断に対応するパスコストの値はデータベースとして、統合監視制御端末2からユーザが更新可能とする応用も考えられる。上位のルート無線装置4−1,31−1は配下の無線装置4−2〜4−8,31−2,32−1,32−2,33−1,33−2,34−1,34−2からSTP再計算要求通知を受信したら、全ポートへBPDUを送信することができ、通常のSTPの機能をそのまま使用し、リングネットワーク上において自動的に最適な経路変更を実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の一実施例によるマイクロ波無線通信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例によるマイクロ波無線通信システムの構成例を示すブロック図である。
【図3】図1のデータベースのBER値/パスコストのデータベース部分の構成を示す図である。
【図4】図1のデータベースの電源装置電源断パスコストのデータベース部分の構成を示す図である。
【図5】本発明の一実施例による設定メッセージBPDUのデータパケットの構成を示す図である。
【図6】図2のルート無線装置のSTP処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施例による受信側無線装置のBER値通知処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施例による受信側無線装置の電源断通知処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施例による受信側無線装置の共通処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の一実施例による無線回線の品質劣化検出にてSTP処理部分を動作させて経路を変更する動作を示す図である。
【図11】本発明の一実施例による無線装置電源断検出にてSTP処理部分を動作させて経路を変更する動作を示す図である。
【符号の説明】
【0074】
1,4−2〜4−8,
31−2,32−1,
32−2,33−1,
33−2,34−1,
34−2 マイクロ波無線通信装置
4−1,31−1 ルートマイクロ波無線通信装置
11 制御部
12 無線回線部
13 有線回線部
14 無線回線品質チェック部
15 監視制御端末インタフェース部
16 BER値/無線装置電源断パスコストデータベース
16a BER値/パスコストのデータベース部分
16b 電源装置電源断パスコストのデータベース部分
16c 設定メッセージBPDUのデータパケット
17 STPデータ保存部
18 バッテリ電源部
19 アンテナ
20 無線装置電源断検出部
21 STP処理部
101〜104 無線区間
201〜204 有線区間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ波無線通信装置が無線区間と有線区間とが交互となるようにリング構成で繋いで構成されるマイクロ波無線通信システムであって、
前記リング構成の部分にスパニングツリープロトコルを実装し、
前記マイクロ波無線通信装置各々が、無線回線の品質劣化を検出する第1の検出手段と、自装置の電源断を検出する第2の検出手段と、前記第1及び第2の検出手段のいずれかで変化が検出された時に自装置のパスコスト値を高い数値に更新して前記スパニングツリープロトコルの経路変更を図る制御手段とを有することを特徴とするマイクロ波無線通信システム。
【請求項2】
前記制御手段は、上位のルート装置に前記スパニングツリープロトコルの再計算要求通知を送信することを特徴とする請求項1記載のマイクロ波無線通信システム。
【請求項3】
前記上位のルート装置は、配下のマイクロ波無線通信装置から前記スパニングツリープロトコル再計算要求通知を受信した時に全ポートへBPDU(Bridge Protocol Data Unit)を送信して前記リング構成上において自動的に最適な経路変更を実行させることを特徴とする請求項2記載のマイクロ波無線通信システム。
【請求項4】
前記制御手段は、前記第2の検出手段で自装置の電源断が検出された時にバックアップ電源で予め設定された所定時間だけ自装置に電源を供給することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか記載のマイクロ波無線通信システム。
【請求項5】
隣接する装置の一方と無線区間で接続されかつ前記隣接する装置の他方と有線区間で接続されてリング構成のシステムを構成するマイクロ波無線通信装置であって、
前記リング構成の部分にスパニングツリープロトコルを実装し、
無線回線の品質劣化を検出する第1の検出手段と、自装置の電源断を検出する第2の検出手段と、前記第1及び第2の検出手段のいずれかで変化が検出された時に自装置のパスコスト値を高い数値に更新して前記スパニングツリープロトコルの経路変更を図る制御手段とを有することを特徴とするマイクロ波無線通信装置。
【請求項6】
前記制御手段は、上位のルート装置に前記スパニングツリープロトコルの再計算要求通知を送信することを特徴とする請求項5記載のマイクロ波無線通信装置。
【請求項7】
自装置が前記上位のルート装置の場合に、配下の装置から前記スパニングツリープロトコル再計算要求通知を受信した時に全ポートへBPDU(Bridge Protocol Data Unit)を送信して前記リング構成上において自動的に最適な経路変更を実行させることを特徴とする請求項6記載のマイクロ波無線通信装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記第2の検出手段で自装置の電源断が検出された時にバックアップ電源で予め設定された所定時間だけ自装置に電源を供給することを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか記載のマイクロ波無線通信装置。
【請求項9】
マイクロ波無線通信装置が無線区間と有線区間とが交互となるようにリング構成で繋いで構成されるマイクロ波無線通信システムに用いられるデータ転送方法であって、
前記リング構成の部分にスパニングツリープロトコルを実装し、
前記マイクロ波無線通信装置が、無線回線の品質劣化を検出する第1の検出処理と、自装置の電源断を検出する第2の検出処理と、前記第1及び第2の検出処理のいずれかで変化が検出された時に自装置のパスコスト値を高い数値に更新して前記スパニングツリープロトコルの経路変更を図る制御処理とを実行することを特徴とするデータ転送方法。
【請求項10】
前記制御処理は、上位のルート装置に前記スパニングツリープロトコルの再計算要求通知を送信することを特徴とする請求項9記載のデータ転送方法。
【請求項11】
前記上位のルート装置が、配下のマイクロ波無線通信装置から前記スパニングツリープロトコル再計算要求通知を受信した時に全ポートへBPDU(Bridge Protocol Data Unit)を送信して前記リング構成上において自動的に最適な経路変更を実行させることを特徴とする請求項10記載のデータ転送方法。
【請求項12】
前記制御処理は、前記第2の検出処理で自装置の電源断が検出された時にバックアップ電源で予め設定された所定時間だけ自装置に電源を供給することを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか記載のデータ転送方法。
【請求項13】
マイクロ波無線通信装置が無線区間と有線区間とが交互となるようにリング構成で繋いで構成されるマイクロ波無線通信システムに用いられるデータ転送方法のプログラムであって、
前記リング構成の部分にスパニングツリープロトコルを実装し、
コンピュータに、無線回線の品質劣化を検出する第1の検出処理と、自装置の電源断を検出する第2の検出処理と、前記第1及び第2の検出処理のいずれかで変化が検出された時に自装置のパスコスト値を高い数値に更新して前記スパニングツリープロトコルの経路変更を図る制御処理とを実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−245837(P2006−245837A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−56758(P2005−56758)
【出願日】平成17年3月2日(2005.3.2)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】