マッサージ装置
【課題】 信頼性を長期に渡って保つことが可能で、マッサージ装置及びその背面に位置する浴槽表面の洗浄が容易なマッサージ装置を得る。
【解決手段】 入浴者8を着座姿勢で支持する支持手段Aと、浴槽8外に設けられる圧力流体源から供給される圧力流体により、入浴者8の身体部分を押圧する押圧手段Cと、入浴者に対する押圧手段Cの位置を決定する位置決め手段Bとを備えたマッサージ装置1を構成するに、支持手段Aを押圧手段C及び位置決め手段Bを内部に収納する防水構造の箱体A1と、この箱体A1と一体となって入浴者8を支持する支持手段本体A2とを備えて構成する。
【解決手段】 入浴者8を着座姿勢で支持する支持手段Aと、浴槽8外に設けられる圧力流体源から供給される圧力流体により、入浴者8の身体部分を押圧する押圧手段Cと、入浴者に対する押圧手段Cの位置を決定する位置決め手段Bとを備えたマッサージ装置1を構成するに、支持手段Aを押圧手段C及び位置決め手段Bを内部に収納する防水構造の箱体A1と、この箱体A1と一体となって入浴者8を支持する支持手段本体A2とを備えて構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入浴者を着座姿勢で支持する支持手段と、浴槽外に設けられる圧力流体源から供給される圧力流体により、前記着座姿勢にある入浴者の身体部分を押圧する押圧手段と、前記着座姿勢にある入浴者に対する前記押圧手段の位置を決定する位置決め手段とを備え、前記圧力流体源から圧力流体流通路を介して供給される圧力流体により前記押圧手段及び前記位置決め手段が作動するマッサージ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のマッサージ装置としては、特許文献1に開示のマッサージ装置がある。
この装置は、良好なマッサージ効果が得られるマッサージ装置を提供することを目的とするものであり、当該明細書の図1、2等に示されるように、身体2を支持する支持構造体3と、上水道から供給される水の圧力によって身体2を押圧する押圧器4a,4bと、上水道から押圧器4a,4bに水を導く流路5を開閉する押圧制御駆動弁6a,6bとを備えて構成されており、さらに各押圧器4a,4bを支持面20に沿って変位するための駆動ユニット40が備えられている。
【0003】
ここで、前記支持構造体3は支持手段に、前記押圧器4a,4bは押圧手段に相当する。さらに、この押圧手段に対しては、その位置決め手段としての駆動ユニット40が備えられており、入浴者の背中における位置決めを実行する。
【0004】
これら押圧器4a,4bは、圧力流体流通路である押圧水供給部分5a,5bを介して供給される押圧水により作動する。この作動は、例えば、入浴者の背中特定部分の押圧、押圧なしの状態によるもみである。前記位置決め手段も同様に押圧水として使用される圧力水によって作動する。
【0005】
さて、前記支持構造体3は、当該明細書の図1にも示されるように、浴槽内に、その中間部位及び下部部位が沈降する状態で設置され、入浴者にとって後頭部位に相当する部位が水面から突出した位置に保持される。この支持構造体の姿勢としては、浴槽内に設置された装着姿勢が用意されているだけである。
【0006】
即ち、当該明細書の〔0022〕段落に記載されているように、「支持構造体2は、たとえばアルミニウム合金などの金属材料から成る略L字状のフレーム11を、L字の内角領域側から、たとえば厚さ7mmの合成樹脂繊維製のシート部材12で覆って構成され、身体2の肩から背中を経て腰に至る背部14を支持する背部支持部15と、背部支持部15の下端部に連なって屈曲し、身体2の臀部16を支持する臀部支持部17とを有して構成される。そして、身体2を支持する支持面20は、シート部材12によってL字の内角領域側に臨んで形成され、背部支持部15の背部支持領域21と、臀部支持部17の臀部支持領域22とを有する」構成とされる。
【0007】
従って、このマッサージ装置は、フレーム11とシート部材12を基本構造体として構成されており、基本的に、フレーム11が、これのみで装置の基本的な枠組みを決定するものとなっている。また、「シート部材12が内角領域側(入浴者の背面が接する側)に臨んで形成されている」ことから、マッサージ装置全体は、押圧手段、位置決め手段等が浴槽水に接触することが予定されている。
【0008】
【特許文献1】特開2002−291831号(特許請求の範囲、図1、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、本願に係るマッサージ装置は、浴槽内に収納されて使用されるため、浴槽水の汚れ、水垢等の影響を受けることが考えられる。さらに、マッサージ装置自体を使用時に浴槽内に設置して使用するものであっても、長期の使用においては、腐食等により駆動部に機械的な問題を生じたり、外面の汚れによって美観を失ったり、また菌の発生により衛生上の問題が生じたりする虞がある。
そこで、これらの課題を解決すべく、マッサージ装置自体及び浴槽の洗浄等を容易に行えることが好ましい。
【0010】
本発明は、上記の課題に鑑みて成されたものであり、その目的は、マッサージ装置自体に対する信頼性を長期に渡って保つことが可能で、マッサージ装置及びその背面に位置する浴槽表面の洗浄が容易なマッサージ装置を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本願にあっては2つの構造を提案する。
その1の手法は、従来の装置におけるフレームを2分割して、一方を押圧手段及び位置決め手段を水密に収納した部位とし、他方を、当該部位を支持するものとするものであり(第一構成と呼ぶ)、他の手法は、フレームに所定形状の空間を穿つとともに、その沈水部分に関しては空間を水密に覆う蓋体を設け、この空間内に押圧手段と位置決め手段を位置させるものである(第二構成と呼ぶ)。
これら両手法において、押圧手段及び位置決め手段に対する作動用の圧力流体の供給は、装置の装着姿勢において、沈水部より高い位置から行うものとする。
【0012】
以下、さらに詳細に、上述の2構成に関して説明する。
1 第一構成
この構成においては、支持手段を構成するに、
前記押圧手段及び位置決め手段を内部に収納するとともに、マッサージ動作状態において浴槽内から突出した突出部を備えた防水構造の箱体と、
前記箱体と一体となって前記着座姿勢にある入浴者を支持する支持手段本体とを備え、
前記押圧手段及び前記位置決め手段と前記圧力流体源とが、前記突出部を経て配設される前記圧力流体流通路により接続されるものとする。
【0013】
この構成にあっては、支持手段が箱体と支持手段本体との組み合わせとして構成され、押圧手段及び位置決め手段が防水構造の箱体内に収納される。従って、押圧手段、位置決め手段が直接、浴槽水に接触することはない。一方、この箱体は突出部を備えており、この突出部に圧力流体流通路が備えられ、本来,浴槽水内に沈水することがない部位を介して、押圧手段及び位置決め手段に対する作動用の圧力流体の供給が実行される。
従って、この構成からも、浴槽水の箱体内への侵入が阻止され、箱体内に収納された手段を清浄で良好な作動状態に維持することができる。
【0014】
この構成の場合、前記支持手段本体に前記箱体を水密接触状態で収納する箱体収納空間を備え、前記箱体が、前記箱体収納空間に取付け取り外し自在に構成されていることが好ましい。
このようにしておくと、支持手段本体に対して箱体を設ける構成において、
箱体内に備えられる手段のメンテナンス時等に箱体自体を支持手段本体から取り外して、作業を行うことができる。また、支持手段本体のメンテナンスも容易に行える。
【0015】
2 第二構成
この構成においては、支持手段を構成するに、
前記押圧手段及び位置決め手段を内部に収納し、マッサージ動作状態において浴槽内から突出した突出空間部を備えた箱状空間を形成可能で、前記着座状態にある入浴者を支持する支持手段本体と、
前記支持手段本体に形成された箱状空間を水密に覆う蓋体とを備え、
前記押圧手段及び前記位置決め手段と前記圧力流体源とが、前記突出空間部を経て配設される前記圧力流体流通路により接続されるものとする。
【0016】
この構成にあっては、支持手段本体に箱状空間を形成し、この空間内に押圧手段及び位置決め手段を収納する。そして、この空間を水密に覆う蓋体を備える。従って、この構成にあっては、蓋体により箱状空間が水密に維持されるため、押圧手段、位置決め手段が直接、浴槽水に接触することはない。一方、この箱状空間は突出空間部を備えており、この突出空間部に圧力流体流通路が備えられ、本来、浴槽水内に沈水することがない部位を介して、押圧手段及び位置決め手段に対する作動用の圧力流体の供給が実行される。
従って、この構成からも、浴槽水の箱体内への侵入が阻止され、箱体内に収納された手段を清浄で良好な作動状態に維持することができる。
【0017】
この構成の場合、前記蓋体が、前記箱状空間の開口部に取付け取り外し自在に構成されていることが好ましい。このように取付け取り外し自在とすることで、箱状空間内におけるメンテナンスを容易に行うことができる。
【0018】
さて、これまで説明してきた第一構成、第二構成のいずれの構成にあっても、以下のような構造を採用することが好ましい。
【0019】
3 マッサージ装置背面側のメンテナンスを容易とする構造
この目的に対しては、前記支持手段を揺動可能とする揺動手段を、前記着座姿勢にある入浴者の頭部後方部位に備え、
前記支持手段が、入浴者が着座可能な装着姿勢と、前記支持手段の背面と前記浴槽側壁とが離間した分離姿勢との間で姿勢変更可能に構成されていることが好ましい。
【0020】
揺動手段を備えることで、支持手段をその装着姿勢と分離姿勢との間で選択的に姿勢変更できる。そして、入浴者が着座する使用状態にあっては、その装着姿勢を取らせ、分離姿勢にあっては、支持手段が揺動して支持手段の背面が浴槽側壁から分離したものとする。このようにすることで、支持手段の背面と浴槽側壁との洗浄等を容易に行うことができる。
【0021】
4 分離姿勢において姿勢保持する構造
さらに、上記構造において、
前記支持手段に浴槽幅方向に伸縮自在な伸縮部材を設け、
前記分離姿勢において、伸長状態にある前記伸縮部材が浴槽の側壁上に位置されて前記支持手段を前記分離姿勢に姿勢保持可能に構成されるとともに、前記装着姿勢において、前記伸縮部材が収縮状態に保たれることが好ましい。
【0022】
一般に、浴槽はその周部に側壁を備えるため、この側壁の上面を姿勢保持に利用することが可能である。従って、この構造においては、伸縮部材を支持手段に設け、装着姿勢においては伸縮部材が側壁内に収縮状態に保たれ、分離姿勢において伸長し、この伸縮部材が浴槽の側壁上に位置されるものとする。
従って、伸縮部材の伸長状態にあっては、支持手段全体がこの伸縮部材により支持されることとなる。
よって、比較的容易な構成で分離姿勢を確実に維持することが可能となり、分離姿勢での作業を容易に行える。また、装着姿勢と分離姿勢との間における姿勢変更も確実且つ簡易に行える。
【0023】
5 支持手段とそれに対向する側壁との関係
さらに、前記装着姿勢において、前記浴槽の側壁に対向して位置される前記支持手段本体の背面が、対向する前記側壁の表面に倣う形状としておくと、装着姿勢において、支持手段の前面側(入浴者の背面側)からの支持手段の背面側(浴槽の側壁に当接する側)の浴槽水の回り込みが避けられ、支持手段の背面を比較的清浄に保つことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本願に係るマッサージ装置を図面に基づいて説明する。
1.マッサージ装置の概略構成
本願に係るマッサージ装置1は、例えば、一般家庭で入浴しながら好適に使用することが可能な装置であり、図1に示すように、浴室2の浴槽3に設置されて使用される。勿論、業務用に使用されてもよい。
【0025】
本願に係るマッサージ装置1は、図1に示されるように、主要な機器として、浴槽3内に装着して使用され、実質的に椅子としての機能を果たす装置本体4と、装置1を浴室2側から操作するためのコントローラ5と、浴室2外の外壁面6に装置される室外ユニット7とを備えて構成される。入浴者8は、コントローラ5を操作することで、装置1を所望の作動状態とすることができる。
【0026】
コントローラ5、室外ユニット7及び装置本体4に備えられる機器は、相互に電気的若しくは機械的に接続されおり、装置本体4に備えられる機器は、圧力流体源である上水道9から供給される上水をその駆動流体として作動するものであり、図5に示すように、室外ユニット7に備えられる切替弁群10による圧力水の供給・排出により駆動制御される。さらに具体的には、前記コントローラ5から入力される装置作動指令に基づいて、室外ユニット7に備えられる制御器11により前記切替弁群10に対して適切な制御信号が生成され、この制御信号により切替弁群10が作動し、装置本体4内に備えられる機器である流体作動機器を働かせて、装置1の適切な作動状態が確保される。ここで作動とは、後述する位置決め手段Bによる押圧手段Cの位置決め、さらには、押圧手段C自体の作動が含まれる。
【0027】
上記の圧力水による作動を確保するため、室外ユニット7(具体的には切替弁群10)と装置本体4に備えられる流体作動機器である各シリンダ12との間には圧力流体流通路Rが設けられ、各機器の良好な作動が確保される。
【0028】
この圧力流体流通路Rは、入浴者の着座姿勢において枕部21となる浴槽外の浴槽上方位置Lに配策されており、この位置から、下記する第一構成にあっては、図1に示すように、箱体A1に設けられる突出部A1aを経て、第二構成にあっては、図10に示すように、箱状空間A3に設けられる突出空間部A3aを経て、装置本体4内の各流体作動機器12に接続される。
さらに、本願装置にあっては、装置本体4は、前記圧力流体流通路Rの配策位置である入浴者8の着座姿勢において枕部21となる浴槽外の浴槽上方位置Lに設けられている揺動軸13周りに、装置本体4が揺動自在に構成され、装置本体4及び装置本体4の背面側となる浴槽面30等の清掃、メンテナンスを容易に行える構成が採用されている。
【0029】
本願に係るマッサージ装置1の実施形態は、先に説明したように第一構成を採用するものと、第二構成を採用するものとの2種からなる。そこで、本願に係るマッサージ装置1の構成を、先ず、図1〜8に示す第一構成に基づいて主に説明する。
【0030】
1 第一構成
図1は、この実施形態に係るマッサージ装置1の概観視図を示す図面であり、図2はマッサージ装置1の主要部の取り合わせ構成を示す斜視図であり、図3は本願にいう分離姿勢にあるマッサージ装置の平面視図であり、図4はマッサージ装置1における揺動状態を示す図であり、図5は本願に係るマッサージ装置1の水圧駆動系統を示す系統図である。さらに、図6,7,8は箱体A1内の詳細を示す図であり、それぞれ側断面図(長手方向の断面で側面側から箱体内を見た図)、平断面図(箱体の底面に平行な断面で箱体表側から箱体内を見た図)及び正断面図(箱体の幅方向の断面で概略上側から箱体内を見た図)を示している。
【0031】
これらの図面に示すように、マッサージ装置1は、入浴者8を着座姿勢で支持する支持手段Aと、浴槽外に設けられる圧力流体源Sである上水道9から供給される圧力流体(圧力水)により、前記着座姿勢にある入浴者8の身体部分を押圧する押圧手段Cと、前記着座姿勢にある入浴者8に対する押圧手段Cの位置を決定する位置決め手段Bとを備え、圧力流体源Sから圧力流体流通路Rを介して供給される圧力流体により押圧手段C及び位置決め手段Bが作動する。
【0032】
以下、各手段に関してさらに詳細に説明する。
前記支持手段Aは、入浴者8をその着座姿勢で支持するものであり、前記押圧手段C及び位置決め手段Bを内部に収納するとともに、マッサージ動作状態において浴槽3内から突出した突出部A1aを備えた防水構造の箱体A1と、この箱体A1と一体となって着座姿勢にある入浴者8を支持する支持手段本体A2とを備えて構成されている。
図1、2に示すように、前記支持手段本体A2は概略椅子状に形成されており、その背もたれ部A2aに前記箱体A1を取り付け、取り外し可能に構成される。
【0033】
先にも説明したように、押圧手段C及び位置決め手段Bと前記圧力流体源Sとが、外部ユニット7に備えられる切替弁群10を介して突出部A1aを経て配設される圧力流体流通路Rにより接続されている。
【0034】
図1、2に示すように、前記支持手段本体A2と前記箱体A1が一体化した前記支持手段Aは、概略L字型の椅子を形成するように構成されており、その下側域にシート部A2bを、その背面域に背もたれ部A2aを備えるように形成されている。
前記シート部A2bは、図1に示すように、同図において左右方向である支持手段Aの前後方向の中央域が突出した表面形状に構成されており、前記背もたれ部A2aは、下側が前側(入浴者側)に突出し、上側が後側(入浴者から離間する側)とされる概略S字上の表面形状を形成するように構成されており、入浴者8の腰部8aを適切に支持できる構成が採用されている。
【0035】
前記箱体A1は、図1、2に示すように、概略縦長の直方体形状に形成されており、その表面(支持手段における表面)に蓋体A4を備えて構成されている。この箱体A1は、前記背もたれ部A2aの浴槽幅方向中央部位に、その長手方向を上下方向として支持手段本体A2と一体化される。この目的から、前記支持手段本体A2には、箱体収納用の収納部A2cが形成されており、この収納部A2cに箱体A1を取り付け、取り外し自在としている。
【0036】
さて、箱体A1と入浴者8にとって枕部21となる浴槽上面より上側の空間Lとの関係に関して述べると、この箱体A1は浴槽3の上面3aより上側に突出する位置する突出部A1aを備えて構成されている。一方、この箱体A1は、図1に示すマッサージ動作状態において沈水する部位が水密に構成され、箱体A1と蓋体A4との連結部位に関しても水密が確保される構成が採用されている。即ち、箱体A1と蓋体A4とは一体となって内部に水密構造の箱状空間A3を構成する。
【0037】
この箱体A1と蓋体A4との水密構成に関して、図8に基づいて説明する。
同図に示すように、この蓋体A4は、例えば可撓性の樹脂材から構成されており、平板状の蓋本体A4aと、その外周部に設けられるフランジ部A4bとを一体として構成されている。このフランジ部A4bの厚み方向中間位置には、箱体側に形成される水密保持部A1bに侵入するための舌状延出部A4cが備えられている。
【0038】
一方、箱体側の表面側端縁には、前記舌状延出部A4cが侵入するための水密保持部A1bが形成されている。この水密保持部A1bは、図示するように、蓋体A4に対して、その外周側に取り付けボルト14により保持される外周カバー15を備えて構成されており、その内側、内縁に水密用のOリング16を備えて構成される。
この構成を採用することにより、蓋体A4を取替え自在とするものにおいて、箱体A1に関して、その使用状態における浴槽8内に位置する部位に関して、所定の水密構成を達成できる。さらに、水密構造を得るという意味からは、蓋体の代わりに、図9に示すように、箱体A1全体を収納できる袋状の別部材A5を設けてもよい。
【0039】
以下、箱体A1内に収納される位置決め手段B及び押圧手段Cに関して説明する。
装置は、押圧手段Cとしての一対のもみ玉C1を備えたもみ玉駆動部C2が上下方向にのみ位置決め駆動される構成が採用されている。
さらに具体的には、この例では、図2,6,7,8に示すように、押圧手段Cは、もみ玉C1を所定の揺動軸C3周りに揺動駆動させることで入浴者の背面に押圧動作可能に構成され、さらに、もみ玉駆動部C2を上下方向で位置決めする位置決め手段Bが備えられている。
【0040】
図7に示すように、箱体A1内には、その箱状空間A3の幅方向で均等に配設された一対のガイドレール17が備えられ、このガイドレール17上をもみ玉駆動部C2が上下移動用シリンダ12aの働きで、スライド移動可能に構成されている。この上下移動用シリンダ12aは、箱状空間A3の幅方向(実質上、水平方向)に配設される揺動軸18周りに揺動自在に設けられている。
ここで、この上下移動用シリンダ12aは、上記圧力流体流通路Rを介して送られてくる圧力水によって、そのピストン(図示省略)が上下方向に移動可能に構成されており、図6(イ)(ロ)に示すように、このピストンと一体化される前記もみ玉駆動部C2の基体19が上下移動することで、この揺動軸18周りに揺動する。そして、その前後方向位置がガイドレール17に対する摺接状態で決定される。
【0041】
前記もみ玉駆動部C2は、図6,7に示すように、一対の摺動用ローラ20を幅方向両端部位に備えた基体19と、この基体19上に一対備えられるもみ玉揺動機構C4とを備えて構成されている。先にも説明したように、前記基体19は前記上下移動用シリンダ12aのピストンと一体に移動されて、その上下方向位置が決定される。その前後方向位置は、前記ガイドレール17との摺接に従ったものとなる。
【0042】
前記もみ玉揺動機構C4は、基体19上に箱体の幅方向に配設されるもみ玉揺動軸C3周りに揺動自在なもみ玉揺動支持板21の先端に設けられるもみ玉C1と、このもみ玉揺動用の揺動シリンダ12bとを備えて構成されている。そして、図6(ロ)に示すように、揺動シリンダ12bが伸長した伸長状態において、前記もみ玉揺動支持板21が揺動軸C3周りに揺動して、もみ玉C1が前方に押し出され、図6(イ)に示すように、揺動シリンダ12bの引退状態にあっては、前記もみ玉揺動支持板21が揺動軸C3周りに揺動引退して、もみ玉C1が後方に収納される。
従って、このもみ玉揺動機構C4は、揺動シリンダ12bの状態に従ってもみ玉C1を押し出し、引退させて、もみ動作を行うことができる。
【0043】
以上説明したように、第一構成の装置にあっては、上下移動用シリンダ12aと、一対の揺動シリンダ12bとを、その駆動用機器として装置本体4内(具体的には箱体A1内)に備えて構成されている。これらシリンダ12は、図5に示すように、内部にピストンpを備え、そのピストンの前面側及び背面側に形成される圧力流体室12cに圧力水を供給することで、そのピストン位置を決定できる構成とされており、それぞれ、一対の圧力流体路Rを一対の圧力流体室12cに接続することで、一方の流体室12cに圧力水を供給し、他方の流体室12cから圧力水を排出することで、その動作を決定するものである。図5に、上方方向移動用シリンダ12aと揺動シリンダ12bと、これらシリンダ12の各流体室12cに接続される各切替弁10aの接続構成を示した。各切替弁10aは、制御器11からの制御指令に伴って、所定の動作を実行することとなる。図5において、上側に図示される切替弁10aが方向設定用であり、下側に図示される切替弁10aがリリーフ用である。
【0044】
揺動支持構成
図4に示すように、前記支持手段Aを浴槽3の上面3aに平行で浴槽の幅方向(図1の表裏方向)に延びる揺動軸13回りに揺動可能とする揺動手段Dを、着座姿勢にある入浴者8の頭部後方部位である枕部21に備え、支持手段Aが、入浴者8が着座可能な装着姿勢(図1、図4(イ)に示す姿勢)と、支持手段Aの背面と浴槽側壁3bとが離間した分離姿勢(図4(ロ)に示す姿勢)との間で姿勢変更可能に構成されている。
さらに、支持手段Aを構成する支持手段本体A2には、図3に示すように浴槽幅方向に伸縮自在な伸縮部材22を設け、図3、図4(ロ)に示す分離姿勢において、伸長状態にある伸縮部材22が浴槽3の上面3a側壁上に位置されて支持手段Aを分離姿勢に姿勢保持可能に構成されている。
この伸縮部材22は、図2に示すように、上記支持手段Aの装着姿勢において収縮状態に保たれ、支持手段Aをその装着姿勢に保つことができる。この装着姿勢においては、浴槽の側壁に対向して位置される支持手段本体A2の背面が、対向する前記側壁の表面に倣う形状とされていることにより、実質的な隙間が発生することはない。
【0045】
以上の構成を採用することにより、マッサージ装置における実質的な駆動部位を浴槽水との接触の起こらないようにすることができ、機器の正常な動作を長期に亘って確保でき、また、メンテナンスも容易に行うことができる。
【0046】
さらに、浴槽の洗浄、マッサージ装置の背面の洗浄の要が発生した場合は、支持手段Aをその分離姿勢にすることで、浴槽8の洗浄、装置1のメンテナンスを良好に行える。
【0047】
2 第二構成
上記の第一構成にあっては、支持手段本体A2と箱体A1との組み合わせにおいて、支持手段Aを構成したが、箱体A1を別途備えることなく、先の例における支持手段本体A2に設けられる箱体収容用の箱状空間A3を設け、その空間A3内に押圧手段B及び位置決め手段Cを設置するものとし、さらに、この箱状空間A3の表面側に蓋体A4を設けて、この箱状空間を水密に構成するものとしてもよい。
この構成を図10に示した。この構成の場合、支持手段本体A2に対する蓋体A4の装着構造に関しては、図10、11に示す嵌め込み水密構造とすることができる。
この蓋体A4は、先に説明したと同様に、可撓性の樹脂材から構成されており、平板状の蓋体A4の周端部が水密に支持手段本体A2側に嵌め込まれ構成を示している。この樹脂材の板厚は、外周装着具A4sとの関係で、嵌め込み状態で圧縮装着される寸法とされており、その装着状態で水密状態を達成できる。
【0048】
このような構成を採用することにより、蓋体A4を取替え自在とするものにおいて、所定の水密構成を達成できる。
【0049】
さて、この構成の場合も、図10に示すように、箱状空間A3内に先に説明した位置決め手段Bおよび押圧手段Cを備えることで、マッサージ装置としての機能を発揮することができる。また、支持手段Aの揺動構成に関しては、枕部21に設けられる揺動軸13周りに揺動可能とすることで、その装着姿勢あるいは分離姿勢の選択が可能とされる点においては同様である。
【0050】
〔別実施の形態〕
本願に係る別実施の形態に関して以下説明する。
(1) これまで説明してきた実施形態にあっては、支持手段Aを揺動自在に構成するに、入浴者8に取って枕部21となる浴槽側壁の上側部位に揺動軸13を設けたが、この枕部21から図12に示すように肩もみ用もみ機構Eを備えてもよい。
同図に示す装置にあっては、枕部21から支持ハンドル23を両肩側に延出させるとともに、その中間部位に肩もみ用もみ体24を設け、その先端に握り部25を設けて、入浴者8が握り部25を上下方向、或いは軸周りに回転操作することで、肩もみを行える。この肩もみ用もみ体24に関しても、圧力水により膨張・収縮する構造としてもよい。
(2) これまで説明してきた実施の形態にあっては、上下移動用シンリダ12a及び一対の揺動シリンダ12bを備え、これらシリンダに圧力水を供給することで、位置決め手段及び押圧手段の駆動を確保するものとした。この構成にあては、一対のもみ玉C1が一体に上下方向位置について、その位置決めを実行される構成としたが、個々のもみ玉が上下方向及び左右方向に位置決めされる構成を採用してもよい。
さらに、もみ玉の押圧駆動に関しては、記載の実施形態に示されるように、所定軸周りの揺動により、もみ玉が入浴者の背中に対して近接・離間を繰返して動作する構成のほか、供給される圧力水を押圧水として使用して押圧駆動を行うものであってもよい。
(3) 上記の実施の形態にあっては、駆動用の圧力流体としては、上水を利用するものとしたが、ポンプ等により昇圧された圧力気体を使用することもできる。また、その駆動圧に関しては、必要とされる駆動力との関係で、昇圧して使用するものとしてもよい。
(4) さらに、マッサージ動作としては、人の背中に対するもみ、たたき、押圧動作のほか、ふくらはぎに対する適度な締め付け動作によるものとすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本願に係る第一構成のマッサージ装置の使用状態を示す図
【図2】箱体と支持手段本体との組み合わせ構成を示す図
【図3】分離姿勢にあるマッサージ装置の平面視図
【図4】マッサージ装置の揺動構成を示す図
【図5】マッサージ装置の水圧駆動系統を示す図
【図6】箱体内の側断面視図
【図7】箱体内の平断面視図
【図8】箱体内の正断面視図
【図9】箱体を袋状の別部材内に収納した場合の図8に相当する正断面視図
【図10】第二構成のマッサージ装置の使用状態を示す図
【図11】第二構成における蓋体の取り付け構成を示す図
【図12】肩もみ用もみ機構を備える別実施の構成を示す図
【符号の説明】
【0052】
1 マッサージ装置
2 浴室
3 浴槽
3a 上面
3b 浴槽側壁
4 装置本体
5 コントローラ
7 室外ユニット
8 入浴者
13 揺動軸
21 枕部
22 伸縮部材
A 支持手段
A1 箱体
A3 箱状空間
A4 蓋体
B 位置決め手段
C 押圧手段
C1 もみ玉
C3 揺動軸
C4 もみ玉揺動機構
D 揺動手段
E 肩もみ用もみ機構
【技術分野】
【0001】
本発明は、入浴者を着座姿勢で支持する支持手段と、浴槽外に設けられる圧力流体源から供給される圧力流体により、前記着座姿勢にある入浴者の身体部分を押圧する押圧手段と、前記着座姿勢にある入浴者に対する前記押圧手段の位置を決定する位置決め手段とを備え、前記圧力流体源から圧力流体流通路を介して供給される圧力流体により前記押圧手段及び前記位置決め手段が作動するマッサージ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のマッサージ装置としては、特許文献1に開示のマッサージ装置がある。
この装置は、良好なマッサージ効果が得られるマッサージ装置を提供することを目的とするものであり、当該明細書の図1、2等に示されるように、身体2を支持する支持構造体3と、上水道から供給される水の圧力によって身体2を押圧する押圧器4a,4bと、上水道から押圧器4a,4bに水を導く流路5を開閉する押圧制御駆動弁6a,6bとを備えて構成されており、さらに各押圧器4a,4bを支持面20に沿って変位するための駆動ユニット40が備えられている。
【0003】
ここで、前記支持構造体3は支持手段に、前記押圧器4a,4bは押圧手段に相当する。さらに、この押圧手段に対しては、その位置決め手段としての駆動ユニット40が備えられており、入浴者の背中における位置決めを実行する。
【0004】
これら押圧器4a,4bは、圧力流体流通路である押圧水供給部分5a,5bを介して供給される押圧水により作動する。この作動は、例えば、入浴者の背中特定部分の押圧、押圧なしの状態によるもみである。前記位置決め手段も同様に押圧水として使用される圧力水によって作動する。
【0005】
さて、前記支持構造体3は、当該明細書の図1にも示されるように、浴槽内に、その中間部位及び下部部位が沈降する状態で設置され、入浴者にとって後頭部位に相当する部位が水面から突出した位置に保持される。この支持構造体の姿勢としては、浴槽内に設置された装着姿勢が用意されているだけである。
【0006】
即ち、当該明細書の〔0022〕段落に記載されているように、「支持構造体2は、たとえばアルミニウム合金などの金属材料から成る略L字状のフレーム11を、L字の内角領域側から、たとえば厚さ7mmの合成樹脂繊維製のシート部材12で覆って構成され、身体2の肩から背中を経て腰に至る背部14を支持する背部支持部15と、背部支持部15の下端部に連なって屈曲し、身体2の臀部16を支持する臀部支持部17とを有して構成される。そして、身体2を支持する支持面20は、シート部材12によってL字の内角領域側に臨んで形成され、背部支持部15の背部支持領域21と、臀部支持部17の臀部支持領域22とを有する」構成とされる。
【0007】
従って、このマッサージ装置は、フレーム11とシート部材12を基本構造体として構成されており、基本的に、フレーム11が、これのみで装置の基本的な枠組みを決定するものとなっている。また、「シート部材12が内角領域側(入浴者の背面が接する側)に臨んで形成されている」ことから、マッサージ装置全体は、押圧手段、位置決め手段等が浴槽水に接触することが予定されている。
【0008】
【特許文献1】特開2002−291831号(特許請求の範囲、図1、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、本願に係るマッサージ装置は、浴槽内に収納されて使用されるため、浴槽水の汚れ、水垢等の影響を受けることが考えられる。さらに、マッサージ装置自体を使用時に浴槽内に設置して使用するものであっても、長期の使用においては、腐食等により駆動部に機械的な問題を生じたり、外面の汚れによって美観を失ったり、また菌の発生により衛生上の問題が生じたりする虞がある。
そこで、これらの課題を解決すべく、マッサージ装置自体及び浴槽の洗浄等を容易に行えることが好ましい。
【0010】
本発明は、上記の課題に鑑みて成されたものであり、その目的は、マッサージ装置自体に対する信頼性を長期に渡って保つことが可能で、マッサージ装置及びその背面に位置する浴槽表面の洗浄が容易なマッサージ装置を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本願にあっては2つの構造を提案する。
その1の手法は、従来の装置におけるフレームを2分割して、一方を押圧手段及び位置決め手段を水密に収納した部位とし、他方を、当該部位を支持するものとするものであり(第一構成と呼ぶ)、他の手法は、フレームに所定形状の空間を穿つとともに、その沈水部分に関しては空間を水密に覆う蓋体を設け、この空間内に押圧手段と位置決め手段を位置させるものである(第二構成と呼ぶ)。
これら両手法において、押圧手段及び位置決め手段に対する作動用の圧力流体の供給は、装置の装着姿勢において、沈水部より高い位置から行うものとする。
【0012】
以下、さらに詳細に、上述の2構成に関して説明する。
1 第一構成
この構成においては、支持手段を構成するに、
前記押圧手段及び位置決め手段を内部に収納するとともに、マッサージ動作状態において浴槽内から突出した突出部を備えた防水構造の箱体と、
前記箱体と一体となって前記着座姿勢にある入浴者を支持する支持手段本体とを備え、
前記押圧手段及び前記位置決め手段と前記圧力流体源とが、前記突出部を経て配設される前記圧力流体流通路により接続されるものとする。
【0013】
この構成にあっては、支持手段が箱体と支持手段本体との組み合わせとして構成され、押圧手段及び位置決め手段が防水構造の箱体内に収納される。従って、押圧手段、位置決め手段が直接、浴槽水に接触することはない。一方、この箱体は突出部を備えており、この突出部に圧力流体流通路が備えられ、本来,浴槽水内に沈水することがない部位を介して、押圧手段及び位置決め手段に対する作動用の圧力流体の供給が実行される。
従って、この構成からも、浴槽水の箱体内への侵入が阻止され、箱体内に収納された手段を清浄で良好な作動状態に維持することができる。
【0014】
この構成の場合、前記支持手段本体に前記箱体を水密接触状態で収納する箱体収納空間を備え、前記箱体が、前記箱体収納空間に取付け取り外し自在に構成されていることが好ましい。
このようにしておくと、支持手段本体に対して箱体を設ける構成において、
箱体内に備えられる手段のメンテナンス時等に箱体自体を支持手段本体から取り外して、作業を行うことができる。また、支持手段本体のメンテナンスも容易に行える。
【0015】
2 第二構成
この構成においては、支持手段を構成するに、
前記押圧手段及び位置決め手段を内部に収納し、マッサージ動作状態において浴槽内から突出した突出空間部を備えた箱状空間を形成可能で、前記着座状態にある入浴者を支持する支持手段本体と、
前記支持手段本体に形成された箱状空間を水密に覆う蓋体とを備え、
前記押圧手段及び前記位置決め手段と前記圧力流体源とが、前記突出空間部を経て配設される前記圧力流体流通路により接続されるものとする。
【0016】
この構成にあっては、支持手段本体に箱状空間を形成し、この空間内に押圧手段及び位置決め手段を収納する。そして、この空間を水密に覆う蓋体を備える。従って、この構成にあっては、蓋体により箱状空間が水密に維持されるため、押圧手段、位置決め手段が直接、浴槽水に接触することはない。一方、この箱状空間は突出空間部を備えており、この突出空間部に圧力流体流通路が備えられ、本来、浴槽水内に沈水することがない部位を介して、押圧手段及び位置決め手段に対する作動用の圧力流体の供給が実行される。
従って、この構成からも、浴槽水の箱体内への侵入が阻止され、箱体内に収納された手段を清浄で良好な作動状態に維持することができる。
【0017】
この構成の場合、前記蓋体が、前記箱状空間の開口部に取付け取り外し自在に構成されていることが好ましい。このように取付け取り外し自在とすることで、箱状空間内におけるメンテナンスを容易に行うことができる。
【0018】
さて、これまで説明してきた第一構成、第二構成のいずれの構成にあっても、以下のような構造を採用することが好ましい。
【0019】
3 マッサージ装置背面側のメンテナンスを容易とする構造
この目的に対しては、前記支持手段を揺動可能とする揺動手段を、前記着座姿勢にある入浴者の頭部後方部位に備え、
前記支持手段が、入浴者が着座可能な装着姿勢と、前記支持手段の背面と前記浴槽側壁とが離間した分離姿勢との間で姿勢変更可能に構成されていることが好ましい。
【0020】
揺動手段を備えることで、支持手段をその装着姿勢と分離姿勢との間で選択的に姿勢変更できる。そして、入浴者が着座する使用状態にあっては、その装着姿勢を取らせ、分離姿勢にあっては、支持手段が揺動して支持手段の背面が浴槽側壁から分離したものとする。このようにすることで、支持手段の背面と浴槽側壁との洗浄等を容易に行うことができる。
【0021】
4 分離姿勢において姿勢保持する構造
さらに、上記構造において、
前記支持手段に浴槽幅方向に伸縮自在な伸縮部材を設け、
前記分離姿勢において、伸長状態にある前記伸縮部材が浴槽の側壁上に位置されて前記支持手段を前記分離姿勢に姿勢保持可能に構成されるとともに、前記装着姿勢において、前記伸縮部材が収縮状態に保たれることが好ましい。
【0022】
一般に、浴槽はその周部に側壁を備えるため、この側壁の上面を姿勢保持に利用することが可能である。従って、この構造においては、伸縮部材を支持手段に設け、装着姿勢においては伸縮部材が側壁内に収縮状態に保たれ、分離姿勢において伸長し、この伸縮部材が浴槽の側壁上に位置されるものとする。
従って、伸縮部材の伸長状態にあっては、支持手段全体がこの伸縮部材により支持されることとなる。
よって、比較的容易な構成で分離姿勢を確実に維持することが可能となり、分離姿勢での作業を容易に行える。また、装着姿勢と分離姿勢との間における姿勢変更も確実且つ簡易に行える。
【0023】
5 支持手段とそれに対向する側壁との関係
さらに、前記装着姿勢において、前記浴槽の側壁に対向して位置される前記支持手段本体の背面が、対向する前記側壁の表面に倣う形状としておくと、装着姿勢において、支持手段の前面側(入浴者の背面側)からの支持手段の背面側(浴槽の側壁に当接する側)の浴槽水の回り込みが避けられ、支持手段の背面を比較的清浄に保つことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本願に係るマッサージ装置を図面に基づいて説明する。
1.マッサージ装置の概略構成
本願に係るマッサージ装置1は、例えば、一般家庭で入浴しながら好適に使用することが可能な装置であり、図1に示すように、浴室2の浴槽3に設置されて使用される。勿論、業務用に使用されてもよい。
【0025】
本願に係るマッサージ装置1は、図1に示されるように、主要な機器として、浴槽3内に装着して使用され、実質的に椅子としての機能を果たす装置本体4と、装置1を浴室2側から操作するためのコントローラ5と、浴室2外の外壁面6に装置される室外ユニット7とを備えて構成される。入浴者8は、コントローラ5を操作することで、装置1を所望の作動状態とすることができる。
【0026】
コントローラ5、室外ユニット7及び装置本体4に備えられる機器は、相互に電気的若しくは機械的に接続されおり、装置本体4に備えられる機器は、圧力流体源である上水道9から供給される上水をその駆動流体として作動するものであり、図5に示すように、室外ユニット7に備えられる切替弁群10による圧力水の供給・排出により駆動制御される。さらに具体的には、前記コントローラ5から入力される装置作動指令に基づいて、室外ユニット7に備えられる制御器11により前記切替弁群10に対して適切な制御信号が生成され、この制御信号により切替弁群10が作動し、装置本体4内に備えられる機器である流体作動機器を働かせて、装置1の適切な作動状態が確保される。ここで作動とは、後述する位置決め手段Bによる押圧手段Cの位置決め、さらには、押圧手段C自体の作動が含まれる。
【0027】
上記の圧力水による作動を確保するため、室外ユニット7(具体的には切替弁群10)と装置本体4に備えられる流体作動機器である各シリンダ12との間には圧力流体流通路Rが設けられ、各機器の良好な作動が確保される。
【0028】
この圧力流体流通路Rは、入浴者の着座姿勢において枕部21となる浴槽外の浴槽上方位置Lに配策されており、この位置から、下記する第一構成にあっては、図1に示すように、箱体A1に設けられる突出部A1aを経て、第二構成にあっては、図10に示すように、箱状空間A3に設けられる突出空間部A3aを経て、装置本体4内の各流体作動機器12に接続される。
さらに、本願装置にあっては、装置本体4は、前記圧力流体流通路Rの配策位置である入浴者8の着座姿勢において枕部21となる浴槽外の浴槽上方位置Lに設けられている揺動軸13周りに、装置本体4が揺動自在に構成され、装置本体4及び装置本体4の背面側となる浴槽面30等の清掃、メンテナンスを容易に行える構成が採用されている。
【0029】
本願に係るマッサージ装置1の実施形態は、先に説明したように第一構成を採用するものと、第二構成を採用するものとの2種からなる。そこで、本願に係るマッサージ装置1の構成を、先ず、図1〜8に示す第一構成に基づいて主に説明する。
【0030】
1 第一構成
図1は、この実施形態に係るマッサージ装置1の概観視図を示す図面であり、図2はマッサージ装置1の主要部の取り合わせ構成を示す斜視図であり、図3は本願にいう分離姿勢にあるマッサージ装置の平面視図であり、図4はマッサージ装置1における揺動状態を示す図であり、図5は本願に係るマッサージ装置1の水圧駆動系統を示す系統図である。さらに、図6,7,8は箱体A1内の詳細を示す図であり、それぞれ側断面図(長手方向の断面で側面側から箱体内を見た図)、平断面図(箱体の底面に平行な断面で箱体表側から箱体内を見た図)及び正断面図(箱体の幅方向の断面で概略上側から箱体内を見た図)を示している。
【0031】
これらの図面に示すように、マッサージ装置1は、入浴者8を着座姿勢で支持する支持手段Aと、浴槽外に設けられる圧力流体源Sである上水道9から供給される圧力流体(圧力水)により、前記着座姿勢にある入浴者8の身体部分を押圧する押圧手段Cと、前記着座姿勢にある入浴者8に対する押圧手段Cの位置を決定する位置決め手段Bとを備え、圧力流体源Sから圧力流体流通路Rを介して供給される圧力流体により押圧手段C及び位置決め手段Bが作動する。
【0032】
以下、各手段に関してさらに詳細に説明する。
前記支持手段Aは、入浴者8をその着座姿勢で支持するものであり、前記押圧手段C及び位置決め手段Bを内部に収納するとともに、マッサージ動作状態において浴槽3内から突出した突出部A1aを備えた防水構造の箱体A1と、この箱体A1と一体となって着座姿勢にある入浴者8を支持する支持手段本体A2とを備えて構成されている。
図1、2に示すように、前記支持手段本体A2は概略椅子状に形成されており、その背もたれ部A2aに前記箱体A1を取り付け、取り外し可能に構成される。
【0033】
先にも説明したように、押圧手段C及び位置決め手段Bと前記圧力流体源Sとが、外部ユニット7に備えられる切替弁群10を介して突出部A1aを経て配設される圧力流体流通路Rにより接続されている。
【0034】
図1、2に示すように、前記支持手段本体A2と前記箱体A1が一体化した前記支持手段Aは、概略L字型の椅子を形成するように構成されており、その下側域にシート部A2bを、その背面域に背もたれ部A2aを備えるように形成されている。
前記シート部A2bは、図1に示すように、同図において左右方向である支持手段Aの前後方向の中央域が突出した表面形状に構成されており、前記背もたれ部A2aは、下側が前側(入浴者側)に突出し、上側が後側(入浴者から離間する側)とされる概略S字上の表面形状を形成するように構成されており、入浴者8の腰部8aを適切に支持できる構成が採用されている。
【0035】
前記箱体A1は、図1、2に示すように、概略縦長の直方体形状に形成されており、その表面(支持手段における表面)に蓋体A4を備えて構成されている。この箱体A1は、前記背もたれ部A2aの浴槽幅方向中央部位に、その長手方向を上下方向として支持手段本体A2と一体化される。この目的から、前記支持手段本体A2には、箱体収納用の収納部A2cが形成されており、この収納部A2cに箱体A1を取り付け、取り外し自在としている。
【0036】
さて、箱体A1と入浴者8にとって枕部21となる浴槽上面より上側の空間Lとの関係に関して述べると、この箱体A1は浴槽3の上面3aより上側に突出する位置する突出部A1aを備えて構成されている。一方、この箱体A1は、図1に示すマッサージ動作状態において沈水する部位が水密に構成され、箱体A1と蓋体A4との連結部位に関しても水密が確保される構成が採用されている。即ち、箱体A1と蓋体A4とは一体となって内部に水密構造の箱状空間A3を構成する。
【0037】
この箱体A1と蓋体A4との水密構成に関して、図8に基づいて説明する。
同図に示すように、この蓋体A4は、例えば可撓性の樹脂材から構成されており、平板状の蓋本体A4aと、その外周部に設けられるフランジ部A4bとを一体として構成されている。このフランジ部A4bの厚み方向中間位置には、箱体側に形成される水密保持部A1bに侵入するための舌状延出部A4cが備えられている。
【0038】
一方、箱体側の表面側端縁には、前記舌状延出部A4cが侵入するための水密保持部A1bが形成されている。この水密保持部A1bは、図示するように、蓋体A4に対して、その外周側に取り付けボルト14により保持される外周カバー15を備えて構成されており、その内側、内縁に水密用のOリング16を備えて構成される。
この構成を採用することにより、蓋体A4を取替え自在とするものにおいて、箱体A1に関して、その使用状態における浴槽8内に位置する部位に関して、所定の水密構成を達成できる。さらに、水密構造を得るという意味からは、蓋体の代わりに、図9に示すように、箱体A1全体を収納できる袋状の別部材A5を設けてもよい。
【0039】
以下、箱体A1内に収納される位置決め手段B及び押圧手段Cに関して説明する。
装置は、押圧手段Cとしての一対のもみ玉C1を備えたもみ玉駆動部C2が上下方向にのみ位置決め駆動される構成が採用されている。
さらに具体的には、この例では、図2,6,7,8に示すように、押圧手段Cは、もみ玉C1を所定の揺動軸C3周りに揺動駆動させることで入浴者の背面に押圧動作可能に構成され、さらに、もみ玉駆動部C2を上下方向で位置決めする位置決め手段Bが備えられている。
【0040】
図7に示すように、箱体A1内には、その箱状空間A3の幅方向で均等に配設された一対のガイドレール17が備えられ、このガイドレール17上をもみ玉駆動部C2が上下移動用シリンダ12aの働きで、スライド移動可能に構成されている。この上下移動用シリンダ12aは、箱状空間A3の幅方向(実質上、水平方向)に配設される揺動軸18周りに揺動自在に設けられている。
ここで、この上下移動用シリンダ12aは、上記圧力流体流通路Rを介して送られてくる圧力水によって、そのピストン(図示省略)が上下方向に移動可能に構成されており、図6(イ)(ロ)に示すように、このピストンと一体化される前記もみ玉駆動部C2の基体19が上下移動することで、この揺動軸18周りに揺動する。そして、その前後方向位置がガイドレール17に対する摺接状態で決定される。
【0041】
前記もみ玉駆動部C2は、図6,7に示すように、一対の摺動用ローラ20を幅方向両端部位に備えた基体19と、この基体19上に一対備えられるもみ玉揺動機構C4とを備えて構成されている。先にも説明したように、前記基体19は前記上下移動用シリンダ12aのピストンと一体に移動されて、その上下方向位置が決定される。その前後方向位置は、前記ガイドレール17との摺接に従ったものとなる。
【0042】
前記もみ玉揺動機構C4は、基体19上に箱体の幅方向に配設されるもみ玉揺動軸C3周りに揺動自在なもみ玉揺動支持板21の先端に設けられるもみ玉C1と、このもみ玉揺動用の揺動シリンダ12bとを備えて構成されている。そして、図6(ロ)に示すように、揺動シリンダ12bが伸長した伸長状態において、前記もみ玉揺動支持板21が揺動軸C3周りに揺動して、もみ玉C1が前方に押し出され、図6(イ)に示すように、揺動シリンダ12bの引退状態にあっては、前記もみ玉揺動支持板21が揺動軸C3周りに揺動引退して、もみ玉C1が後方に収納される。
従って、このもみ玉揺動機構C4は、揺動シリンダ12bの状態に従ってもみ玉C1を押し出し、引退させて、もみ動作を行うことができる。
【0043】
以上説明したように、第一構成の装置にあっては、上下移動用シリンダ12aと、一対の揺動シリンダ12bとを、その駆動用機器として装置本体4内(具体的には箱体A1内)に備えて構成されている。これらシリンダ12は、図5に示すように、内部にピストンpを備え、そのピストンの前面側及び背面側に形成される圧力流体室12cに圧力水を供給することで、そのピストン位置を決定できる構成とされており、それぞれ、一対の圧力流体路Rを一対の圧力流体室12cに接続することで、一方の流体室12cに圧力水を供給し、他方の流体室12cから圧力水を排出することで、その動作を決定するものである。図5に、上方方向移動用シリンダ12aと揺動シリンダ12bと、これらシリンダ12の各流体室12cに接続される各切替弁10aの接続構成を示した。各切替弁10aは、制御器11からの制御指令に伴って、所定の動作を実行することとなる。図5において、上側に図示される切替弁10aが方向設定用であり、下側に図示される切替弁10aがリリーフ用である。
【0044】
揺動支持構成
図4に示すように、前記支持手段Aを浴槽3の上面3aに平行で浴槽の幅方向(図1の表裏方向)に延びる揺動軸13回りに揺動可能とする揺動手段Dを、着座姿勢にある入浴者8の頭部後方部位である枕部21に備え、支持手段Aが、入浴者8が着座可能な装着姿勢(図1、図4(イ)に示す姿勢)と、支持手段Aの背面と浴槽側壁3bとが離間した分離姿勢(図4(ロ)に示す姿勢)との間で姿勢変更可能に構成されている。
さらに、支持手段Aを構成する支持手段本体A2には、図3に示すように浴槽幅方向に伸縮自在な伸縮部材22を設け、図3、図4(ロ)に示す分離姿勢において、伸長状態にある伸縮部材22が浴槽3の上面3a側壁上に位置されて支持手段Aを分離姿勢に姿勢保持可能に構成されている。
この伸縮部材22は、図2に示すように、上記支持手段Aの装着姿勢において収縮状態に保たれ、支持手段Aをその装着姿勢に保つことができる。この装着姿勢においては、浴槽の側壁に対向して位置される支持手段本体A2の背面が、対向する前記側壁の表面に倣う形状とされていることにより、実質的な隙間が発生することはない。
【0045】
以上の構成を採用することにより、マッサージ装置における実質的な駆動部位を浴槽水との接触の起こらないようにすることができ、機器の正常な動作を長期に亘って確保でき、また、メンテナンスも容易に行うことができる。
【0046】
さらに、浴槽の洗浄、マッサージ装置の背面の洗浄の要が発生した場合は、支持手段Aをその分離姿勢にすることで、浴槽8の洗浄、装置1のメンテナンスを良好に行える。
【0047】
2 第二構成
上記の第一構成にあっては、支持手段本体A2と箱体A1との組み合わせにおいて、支持手段Aを構成したが、箱体A1を別途備えることなく、先の例における支持手段本体A2に設けられる箱体収容用の箱状空間A3を設け、その空間A3内に押圧手段B及び位置決め手段Cを設置するものとし、さらに、この箱状空間A3の表面側に蓋体A4を設けて、この箱状空間を水密に構成するものとしてもよい。
この構成を図10に示した。この構成の場合、支持手段本体A2に対する蓋体A4の装着構造に関しては、図10、11に示す嵌め込み水密構造とすることができる。
この蓋体A4は、先に説明したと同様に、可撓性の樹脂材から構成されており、平板状の蓋体A4の周端部が水密に支持手段本体A2側に嵌め込まれ構成を示している。この樹脂材の板厚は、外周装着具A4sとの関係で、嵌め込み状態で圧縮装着される寸法とされており、その装着状態で水密状態を達成できる。
【0048】
このような構成を採用することにより、蓋体A4を取替え自在とするものにおいて、所定の水密構成を達成できる。
【0049】
さて、この構成の場合も、図10に示すように、箱状空間A3内に先に説明した位置決め手段Bおよび押圧手段Cを備えることで、マッサージ装置としての機能を発揮することができる。また、支持手段Aの揺動構成に関しては、枕部21に設けられる揺動軸13周りに揺動可能とすることで、その装着姿勢あるいは分離姿勢の選択が可能とされる点においては同様である。
【0050】
〔別実施の形態〕
本願に係る別実施の形態に関して以下説明する。
(1) これまで説明してきた実施形態にあっては、支持手段Aを揺動自在に構成するに、入浴者8に取って枕部21となる浴槽側壁の上側部位に揺動軸13を設けたが、この枕部21から図12に示すように肩もみ用もみ機構Eを備えてもよい。
同図に示す装置にあっては、枕部21から支持ハンドル23を両肩側に延出させるとともに、その中間部位に肩もみ用もみ体24を設け、その先端に握り部25を設けて、入浴者8が握り部25を上下方向、或いは軸周りに回転操作することで、肩もみを行える。この肩もみ用もみ体24に関しても、圧力水により膨張・収縮する構造としてもよい。
(2) これまで説明してきた実施の形態にあっては、上下移動用シンリダ12a及び一対の揺動シリンダ12bを備え、これらシリンダに圧力水を供給することで、位置決め手段及び押圧手段の駆動を確保するものとした。この構成にあては、一対のもみ玉C1が一体に上下方向位置について、その位置決めを実行される構成としたが、個々のもみ玉が上下方向及び左右方向に位置決めされる構成を採用してもよい。
さらに、もみ玉の押圧駆動に関しては、記載の実施形態に示されるように、所定軸周りの揺動により、もみ玉が入浴者の背中に対して近接・離間を繰返して動作する構成のほか、供給される圧力水を押圧水として使用して押圧駆動を行うものであってもよい。
(3) 上記の実施の形態にあっては、駆動用の圧力流体としては、上水を利用するものとしたが、ポンプ等により昇圧された圧力気体を使用することもできる。また、その駆動圧に関しては、必要とされる駆動力との関係で、昇圧して使用するものとしてもよい。
(4) さらに、マッサージ動作としては、人の背中に対するもみ、たたき、押圧動作のほか、ふくらはぎに対する適度な締め付け動作によるものとすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本願に係る第一構成のマッサージ装置の使用状態を示す図
【図2】箱体と支持手段本体との組み合わせ構成を示す図
【図3】分離姿勢にあるマッサージ装置の平面視図
【図4】マッサージ装置の揺動構成を示す図
【図5】マッサージ装置の水圧駆動系統を示す図
【図6】箱体内の側断面視図
【図7】箱体内の平断面視図
【図8】箱体内の正断面視図
【図9】箱体を袋状の別部材内に収納した場合の図8に相当する正断面視図
【図10】第二構成のマッサージ装置の使用状態を示す図
【図11】第二構成における蓋体の取り付け構成を示す図
【図12】肩もみ用もみ機構を備える別実施の構成を示す図
【符号の説明】
【0052】
1 マッサージ装置
2 浴室
3 浴槽
3a 上面
3b 浴槽側壁
4 装置本体
5 コントローラ
7 室外ユニット
8 入浴者
13 揺動軸
21 枕部
22 伸縮部材
A 支持手段
A1 箱体
A3 箱状空間
A4 蓋体
B 位置決め手段
C 押圧手段
C1 もみ玉
C3 揺動軸
C4 もみ玉揺動機構
D 揺動手段
E 肩もみ用もみ機構
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入浴者を着座姿勢で支持する支持手段と、浴槽外に設けられる圧力流体源から供給される圧力流体により、前記着座姿勢にある入浴者の身体部分を押圧する押圧手段と、前記着座姿勢にある入浴者に対する前記押圧手段の位置を決定する位置決め手段とを備え、前記圧力流体源から圧力流体流通路を介して供給される圧力流体により前記押圧手段及び前記位置決め手段が作動するマッサージ装置であって、
前記支持手段を構成するに、
前記押圧手段及び前記位置決め手段を内部に収納するとともに、マッサージ動作状態において浴槽内から突出した突出部を備えた防水構造の箱体と、
前記箱体と一体となって前記着座姿勢にある入浴者を支持する支持手段本体とを備え、
前記押圧手段及び前記位置決め手段と前記圧力流体源とが、前記突出部を経て配設される前記圧力流体流通路により接続されるマッサージ装置。
【請求項2】
前記支持手段本体に前記箱体を水密接触状態で収納する箱体収納空間を備え、前記箱体が、前記箱体収納空間に取付け取り外し自在に構成されている請求項1記載のマッサージ装置。
【請求項3】
入浴者を着座姿勢で支持する支持手段と、浴槽外に設けられる圧力流体源から供給される圧力流体により、前記着座姿勢にある入浴者の身体部分を押圧する押圧手段と、前記着座姿勢にある入浴者に対する前記押圧手段の位置を決定する位置決め手段とを備え、前記圧力流体源から圧力流体流通路を介して供給される圧力流体により前記押圧手段及び前記位置決め手段が作動するマッサージ装置であって、
前記支持手段を構成するに、
前記押圧手段及び前記位置決め手段を内部に収納し、マッサージ動作状態において浴槽内から突出した突出空間部を備えた箱状空間を形成可能で、前記着座状態にある入浴者を支持する支持手段本体と、
前記支持手段本体に形成された箱状空間を水密に覆う蓋体とを備え、
前記押圧手段及び前記位置決め手段と前記圧力流体源とが、前記突出空間部を経て配設される前記圧力流体流通路により接続されるマッサージ装置。
【請求項4】
前記蓋体が、前記箱状空間の開口部に取付け取り外し自在に構成されている請求項3記載のマッサージ装置。
【請求項5】
前記支持手段を揺動可能とする揺動手段を、前記着座姿勢にある入浴者の頭部後方部位に備え、
前記支持手段が、入浴者が着座可能な装着姿勢と、前記支持手段の背面と前記浴槽側壁とが離間した分離姿勢との間で姿勢変更可能に構成されている請求項1〜4のいずれか1項記載のマッサージ装置。
【請求項6】
前記支持手段に浴槽幅方向に伸縮自在な伸縮部材を設け、
前記分離姿勢において、伸長状態にある前記伸縮部材が浴槽の側壁上に位置されて前記支持手段を前記分離姿勢に姿勢保持可能に構成されるとともに、
前記装着姿勢において、前記伸縮部材が収縮状態に保たれる請求項5記載のマッサージ装置。
【請求項7】
前記装着姿勢において、前記浴槽の側壁に対向して位置される前記支持手段本体の背面が、対向する前記側壁の表面に倣う形状とされている請求項5又は6記載のマッサージ装置。
【請求項1】
入浴者を着座姿勢で支持する支持手段と、浴槽外に設けられる圧力流体源から供給される圧力流体により、前記着座姿勢にある入浴者の身体部分を押圧する押圧手段と、前記着座姿勢にある入浴者に対する前記押圧手段の位置を決定する位置決め手段とを備え、前記圧力流体源から圧力流体流通路を介して供給される圧力流体により前記押圧手段及び前記位置決め手段が作動するマッサージ装置であって、
前記支持手段を構成するに、
前記押圧手段及び前記位置決め手段を内部に収納するとともに、マッサージ動作状態において浴槽内から突出した突出部を備えた防水構造の箱体と、
前記箱体と一体となって前記着座姿勢にある入浴者を支持する支持手段本体とを備え、
前記押圧手段及び前記位置決め手段と前記圧力流体源とが、前記突出部を経て配設される前記圧力流体流通路により接続されるマッサージ装置。
【請求項2】
前記支持手段本体に前記箱体を水密接触状態で収納する箱体収納空間を備え、前記箱体が、前記箱体収納空間に取付け取り外し自在に構成されている請求項1記載のマッサージ装置。
【請求項3】
入浴者を着座姿勢で支持する支持手段と、浴槽外に設けられる圧力流体源から供給される圧力流体により、前記着座姿勢にある入浴者の身体部分を押圧する押圧手段と、前記着座姿勢にある入浴者に対する前記押圧手段の位置を決定する位置決め手段とを備え、前記圧力流体源から圧力流体流通路を介して供給される圧力流体により前記押圧手段及び前記位置決め手段が作動するマッサージ装置であって、
前記支持手段を構成するに、
前記押圧手段及び前記位置決め手段を内部に収納し、マッサージ動作状態において浴槽内から突出した突出空間部を備えた箱状空間を形成可能で、前記着座状態にある入浴者を支持する支持手段本体と、
前記支持手段本体に形成された箱状空間を水密に覆う蓋体とを備え、
前記押圧手段及び前記位置決め手段と前記圧力流体源とが、前記突出空間部を経て配設される前記圧力流体流通路により接続されるマッサージ装置。
【請求項4】
前記蓋体が、前記箱状空間の開口部に取付け取り外し自在に構成されている請求項3記載のマッサージ装置。
【請求項5】
前記支持手段を揺動可能とする揺動手段を、前記着座姿勢にある入浴者の頭部後方部位に備え、
前記支持手段が、入浴者が着座可能な装着姿勢と、前記支持手段の背面と前記浴槽側壁とが離間した分離姿勢との間で姿勢変更可能に構成されている請求項1〜4のいずれか1項記載のマッサージ装置。
【請求項6】
前記支持手段に浴槽幅方向に伸縮自在な伸縮部材を設け、
前記分離姿勢において、伸長状態にある前記伸縮部材が浴槽の側壁上に位置されて前記支持手段を前記分離姿勢に姿勢保持可能に構成されるとともに、
前記装着姿勢において、前記伸縮部材が収縮状態に保たれる請求項5記載のマッサージ装置。
【請求項7】
前記装着姿勢において、前記浴槽の側壁に対向して位置される前記支持手段本体の背面が、対向する前記側壁の表面に倣う形状とされている請求項5又は6記載のマッサージ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−212144(P2006−212144A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−26616(P2005−26616)
【出願日】平成17年2月2日(2005.2.2)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月2日(2005.2.2)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】
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