説明

マルチホップ中継通信システムにおけるデータ送信及び電力制御

【課題】マルチホップ中継通信システムにおける分散型スケジューリング及び集中型スケジューリングを用いてデータを送信する。
【解決手段】分散型スケジューリングの場合、中継局は、第1のチャネル品質情報(CQI)を生成し、基地局へ送信し、加入者局からの第2のCQIを受信することができる。中継局は、第1のCQIに基づいて基地局によって送信されたデータを受信し、第2のCQIに基づいて加入者局へデータを再送信することができる。集中型スケジューリングの場合、中継局は、基地局のための第1のCQIを生成し、加入者局からの第2のCQIを受信し、両方のCQIを基地局へ送信することができる。中継局は、第1のCQIに基づいて基地局によって送信されたデータを受信し、第2のCQIに基づいて決定されたスケジューリング決定に基づいて加入者局へデータを再送信することができる。分散型電力制御及び集中型電力制御も行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、一般に通信に関し、特に、無線通信システムにおいてデータを送信する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、本願の譲受人に譲渡され、その全体が参照によって本願に組み込まれた、2007年3月16日出願の“CHANNEL INFORMATION MEASUREMENT AND REPORTING IN A WIRELESS MULTIHOP RELAY SYSTEM”と題された米国特許仮出願第60/895,388号に対する優先権を主張する。
【0003】
無線通信システムは、例えば音声、ビデオ、パケット・データ、メッセージング、ブロードキャスト等のような様々な通信サービスを提供するために広く開発されている。これらの無線システムは、利用可能なシステム・リソースを共有することによって多くのユーザをサポートすることができる多元接続システムであることができる。このような多元接続システムの例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交FDMA(OFDMA)システム、及び単一キャリアFDMA(SC−FDMA)システムを含む。無線システムは、テレコミュニケーションの分野において成長している分野として確立されてきた。昨今の傾向及び需要は、例えば音声、ビデオ、対話型ゲーム等のようなマルチメディア・サービスを、保証されたサービス品質(QoS)で配信することである。高品質のマルチメディア・サービスをサポートするために、高いデータ送信機能が望まれる。
【0004】
無線通信システムは、カバレージ及び/又は性能を改善するために、マルチホップ中継をサポートすることができる。マルチホップ中継を用いた場合、基地局は、1つ又は複数の中継局を介して加入者局へデータを送信することができる。各中継局は、アップストリーム局(例えば、基地局又は別の中継局)からデータを受信し、そのデータをダウンストリーム局(例えば、加入者局又は別の中継局)へ再送信することができる。1つの局から別の局への送信は、ホップと見なされる。効率の良い方式でデータを再送信することが、各中継局にとって望ましい。
【発明の概要】
【0005】
マルチホップ中継通信システムにおいて電力制御を実行し、データを送信する技術が、本明細書で説明される。1つの局面において、分散型スケジューリング及び/又は集中型スケジューリングが、データ送信のためにサポートされうる。別の局面において、分散型電力制御及び/又は集中型電力制御が、アップリンクにおいてサポートされうる。
【0006】
分散型スケジューリングの1つの設計において、中継局は、基地局からの第1のパイロットを受信し、第1のパイロットに基づいて基地局のためのリンク品質を推定し、推定されたリンク品質に基づいて第1のチャネル品質情報(CQI)を生成し、第1のCQIを基地局へ送信することができる。中継局はまた、第2のパイロットを加入者局へ送信し、第2のパイロットに基づいて加入者局によって生成された第2のCQIを受信することもできる。中継局は、第1のCQIに基づいて基地局によって送信されたデータを受信し、第2のCQIに基づいて加入者局へデータを再送信することができる。
【0007】
集中型スケジューリングの1つの設計において、中継局は、基地局からの第1のパイロットを受信し、第1のパイロットに基づいて基地局のためのリンク品質を推定し、推定されたリンク品質に基づいて第1のCQIを生成することができる。中継局は、第2のパイロットを加入者局へ送信し、第2のパイロットに基づいて加入者局によって生成された第2のCQIを受信することができる。中継局は、第1のCQI及び第2のCQIを基地局へ送信することができる。中継局は、第1のCQIに基づいて基地局によって送信されたデータを受信することができる。中継局は、第2のCQIに基づいて基地局によって決定されたスケジューリング決定を受信することもできる。中継局は、スケジューリング決定に基づいて加入者局へデータを再送信することができる。
【0008】
分散型電力制御の1つの設計において、中継局は、加入者局からの(例えば、CQIチャネルでの)第1の送信を受信し、第1の送信に基づいて加入者局のためのリンク品質を推定し、推定されたリンク品質に基づいて第1の電力調整値を生成し、第1の電力調整値を加入者局へ送信することができる。中継局は、基地局へ第2の送信を(例えば、別のCQIチャネルで)送信し、第2の送信に基づいて基地局によって生成された第2の電力調整値を受信することができる。中継局は、第1の電力調整値に基づいて決定された送信電力で加入者局によって送信されたデータを受信することができる。中継局は、第2の電力調整値に基づいて決定された送信電力で、基地局へデータを再送信することができる。
【0009】
集中型電力制御の1つの設計において、中継局は、加入者局からの第1の送信を受信し、第1の送信に基づいて加入者局のためのリンク品質を推定し、推定された加入者局のためのリンク品質と第2の送信とを基地局へ送信することができる。中継局は、第1の電力調整値及び第2の電力調整値を基地局から受信することができる。第1の電力調整値は、推定された加入者局のためのリンク品質に基づいて生成され、第2の電力調整値は、中継局からの第2の送信に基づいて生成されうる。中継局は、第1の電力調整値を加入者局へ送信することができる。中継局は、第1の電力調整値に基づいて決定された送信電力で加入者局によって送信されたデータを受信することができる。中継局は、第2の電力調整値に基づいて決定された送信電力で基地局へデータを再送信することができる。
【0010】
本開示の様々な局面及び特徴が、以下で更に詳しく説明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、マルチホップ中継をサポートする無線通信システムを示す。
【図2】図2は、マルチホップ中継を用いないフレーム構成を示す。
【図3】図3は、透過モードにおけるマルチホップ中継のためのフレーム構成を示す。
【図4】図4は、非透過モードにおけるマルチホップ中継のためのフレーム構成を示す。
【図5】図5は、非透過モードにおける3つのホップのためのフレーム構成を示す。
【図6】図6は、2ホップ中継における分散型スケジューリングのためのスキームを示す。
【図7】図7は、2ホップ中継における集中型スケジューリングのためのスキームを示す。
【図8】図8は、分散型スケジューリングをサポートする処理を示す。
【図9】図9は、分散型スケジューリングをサポートする装置を示す。
【図10】図10は、集中型スケジューリングをサポートする処理を示す。
【図11】図11は、集中型スケジューリングをサポートする装置を示す。
【図12】図12は、2ホップ中継における分散型電力制御のためのスキームを示す。
【図13】図13は、2ホップ中継における集中型電力制御のためのスキームを示す。
【図14】図14は、分散型電力制御をサポートする処理を示す。
【図15】図15は、分散型電力制御をサポートする装置を示す。
【図16】図16は、集中型電力制御をサポートする処理を示す。
【図17】図17は、集中型電力制御をサポートする装置を示す。
【図18】図18は、基地局、中継局、及び加入者局のブロック図を示す。
【発明を実施する形態】
【0012】
本明細書で説明される技術は、例えばCDMAシステム、TDMAシステム、FDMAシステム、OFDMAシステム、及びSC−FDMAシステムのような様々な無線通信システムのために用いられうる。「システム」及び「ネットワーク」という用語はしばしば、相互置換性を持って用いられる。CDMAシステムは、例えばcdma2000、ユニバーサル地上無線接続(UTRA)等のような無線技術を実施することができる。OFDMAシステムは、例えばウルトラ・モバイル・ブロードバンド(UMB)、次世代UTRA(E−UTRA)、(Wi−Fiとも称される)IEEE 802.11、(WiMAXとも称される)IEEE 802.16、IEEE 802.20、Flash−OFDM(登録商標)等のような無線技術を実施することができる。これら様々な無線技術及び規格は、当該技術において周知である。「無線技術」、「無線接続技術」、及び「エア・インタフェース」という用語はしばしば、相互置換性を持って用いられる。
【0013】
明確化のために、本技術のある局面は、 “Part 16: Air Interface for Fixed and Mobile Broadband Wireless Access Systems”と題された2004年10月1日付のIEEE 802.16、“Part 16: Air Interface for Fixed and Mobile Broadband Wireless Access Systems Amendment 2: Physical and Medium Access Control Layers for Combined Fixed and Mobile Operation in Licensed Bands”と題された2006年2月28日付のIEEE 802.16e、及び“Part 16: Air Interface for Fixed and Mobile Broadband Wireless Access Systems Multihop Relay Specification”と題された2007年12月24日付のIEEE 802.16jにおいてカバーされるWiMAXに関して以下説明される。これらの文書は公的に入手可能である。本技術はまた、WiMAXのために開発されている新たな無線インタフェースであるIEEE 802.16mのためにも用いられうる。IEEE 802.16jは、マルチホップ中継をカバーし、中継局を導入することによってIEEE 802.16規格の性能を改善することを意図されている。IEEE 802.16jのいくつかの目的は、カバレージ領域の拡大、スループット及びシステム容量の改善、加入者局のバッテリー寿命の節約、及び中継局の複雑さの最小化を含む。
【0014】
図1は、マルチホップ中継をサポートする無線通信システム100を示す。簡略化のために、図1は、1つの基地局(BS)110、3つの中継局(RS)120、122、及び124、及び2つの加入者局(SS)130及び132のみを示す。一般にシステムは、任意の数の加入者局のための通信をサポートする任意の数の中継局及び任意の数の基地局を含むことができる。基地局は、加入者局のための通信をサポートする局である。基地局は、例えば中継局及び加入者局の制御、管理、及び接続のような機能を実行することができる。基地局はまた、ノードB、次世代ノードB、アクセス・ポイント等とも称されうる。中継局は、他の中継局及び/又は加入者局への接続を提供する局である。中継局は、従属中継局及び/又は加入者局の制御及び管理を提供することもできる。中継局と加入者局との間のエア・インタフェースは、基地局と加入者局との間のエア・インタフェースと同一であることができる。基地局は、様々なサービスをサポートするために、バックホール(図1には示さず)を介してコア・ネットワークに接続されうる。中継局は、バックホールに直接接続されることもされないこともでき、その中継局を介したマルチホップ通信をサポートすることに限定された機能を有することもある。
【0015】
加入者局は、システム全体に散在することができ、各加入者局は、据置式又は移動式であることができる。加入者局は、移動局、端末、アクセス端末、ユーザ機器、加入者ユニット、局等とも称されうる。加入者局は、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、無線デバイス、無線モデム、ハンドヘルド・デバイス、ラップトップ・コンピュータ、コードレス電話等であることができる。加入者局は、ダウンリンク(DL)及びアップリンク(UL)を介して基地局及び/又は中継局と通信することができる。ダウンリンク(すなわち順方向リンク)は、基地局又は中継局から加入者局への通信リンクを称する。アップリンク(すなわち逆方向リンク)は、加入者局から基地局又は中継局への通信リンクを称する。
【0016】
図1に示す例において、基地局110は、中継局120を介して加入者局130と通信することができる。ダウンリンクにおいて、基地局110は、加入者局のためのデータを中継局120へ送信することができ、中継局120は、このデータを加入者局130へ再送信することができる。アップリンクにおいて、加入者局130は、中継局120へデータを送信することができ、中継局120は、このデータを基地局110へ再送信することができる。基地局110及び加入者局130は、互いに直接通信することもできる。
【0017】
基地局110は、中継局122及び124を介して加入者局132と通信することもできる。ダウンリンクにおいて、基地局110は、加入者局132のためのデータを中継局122へ送信することができ、中継局122は、このデータを中継局124へ再送信することができ、中継局124は、このデータを加入者局132へ更に再送信することができる。アップリンクにおいて、加入者局132は、中継局124へデータを送信することができ、中継局124は、このデータを中継局122へ再送信することができ、中継局122は、このデータを基地局110へ更に再送信することができる。基地局110は、加入者局132と直接通信することができず、加入者局132との通信のために1つ又は複数の中継局に頼ることがある。
【0018】
図1は、基地局110と加入者局130との間の2ホップ通信の例を示す。図1はまた、基地局110と加入者局132との間の3ホップ通信の例も示す。一般に、基地局及び加入者局は、任意の数のホップを介して通信することができる。以下の説明において、与えられた局の観点から、アップストリーム局は、基地局へのアップストリーム経路における局であり、ダウンストリーム局は、加入者局へのダウンストリーム経路における局である。
【0019】
図2は、IEEE 802.16における時分割二重通信(TDD)モードのための、マルチホップ中継を用いないフレーム構成200の例を示す。送信タイムラインは、フレーム単位に分割されうる。各フレームは、予め定められた持続期間、例えば5ミリ秒(ms)に及ぶことができ、ダウンリンク・サブフレームとアップリンク・サブフレームとに分割されうる。ダウンリンク・サブフレーム及びアップリンク・サブフレームは、送信送信ギャップ(TTG)と受信送信ギャップ(RTG)とによって分離されうる。
【0020】
物理サブチャネルの数が定められうる。各物理サブチャネルは、システム帯域幅にわたって分散するか、又は連続することができるサブキャリアのセットを含むことができる。論理サブチャネルの数もまた定められ、周知のマッピングに基づいて物理サブチャネルにマップされうる。論理サブチャネルは、リソースの割当てを簡略化することができる。
【0021】
図2に示すように、ダウンリンク・サブフレームは、プレアンブル、フレーム制御ヘッダ(FCH)、ダウンリンク・マップ(DL−MAP)、アップリンク・マップ(UL−MAP)、及びダウンリンク(DL)バーストを含むことができる。プレアンブルは、フレーム検出及び同期化のために加入者局によって用いられうる周知の送信を搬送することができる。FCHは、DL−MAP、UL−MAP、及びダウンリンク・バーストを受信するために用いられるパラメータを搬送することができる。DL−MAPは、ダウンリンク・アクセスのための様々なタイプの制御情報(例えば、リソース割当て)の情報要素(IE)を含むことができるDL−MAPメッセージを搬送することができる。UL−MAPは、アップリンク・アクセスのための様々なタイプの制御情報のIEを含むことができるUL−MAPメッセージを搬送することができる。ダウンリンク・バーストは、サービス提供されている加入者局のためのデータを搬送することができる。アップリンク・サブフレームは、アップリンク送信のためにスケジュールされた加入者局からのデータを搬送することができるアップリンク・バーストを含むことができる。
【0022】
一般に、ダウンリンク・サブフレーム及びアップリンク・サブフレームは、フレームの任意の断片をカバーすることができる。図2に示す例において、フレームは、43の直交周波数分割多重(OFDM)記号を含み、ダウンリンク・サブフレームは、27のOFDM記号を含み、アップリンク・サブフレームは、16のOFDM記号を含む。フレーム、ダウンリンク・サブフレーム、及びアップリンク・サブフレームは、他の持続期間を有することもできる。
【0023】
図1に示すように、基地局は、1つ又は複数の中継局を介して加入者局へデータを送信することができる。システムは、マルチホップ中継のための透過モード及び非透過モードをサポートすることができる。表1は、上述したIEEE 802.16j文書で詳細に説明される透過モード及び非透過モードのいくつかの特徴のリストである。
【表1】

【0024】
図3は、透過モードにおけるマルチホップ中継のためのフレーム構成を示す。図3の上半分は、基地局のためのフレーム310を示し、図3の下半分は、中継局のためのフレーム350を示す。
【0025】
フレーム310は、ダウンリンク・サブフレーム320及びアップリンク・サブフレーム330を含む。ダウンリンク・サブフレーム320は、ダウンリンク・アクセス・ゾーン322と、オプション透過ゾーン324とに分割されうる。各ゾーンは、任意の数のOFDM記号を含むことができる。基地局は、プレアンブル、FCH、DL−MAP、UL−MAP、中継MAP(R−MAP)、及びダウンリンク・バーストを、ダウンリンク・アクセス・ゾーン322において中継局及び/又は加入者局へ送信することができる。R−MAPは、オプション透過ゾーン324において、中継局のための詳細な割当てを伝送することができるR−MAPメッセージを搬送することができる。基地局は、ゾーン324の間、送信することもしないこともできる。アップリンク・サブフレーム330は、アップリンク・アクセス・ゾーン332と、アップリンク中継ゾーン334とに分割されうる。アップリンク・アクセス・ゾーン332は、加入者局によって基地局及び/又は中継局へ送信されたアップリンク・バーストを含むことができる。アップリンク中継ゾーン334は、中継局によって基地局へ送信されたアップリンク・バーストを含むことができる。
【0026】
フレーム350は、ダウンリンク・サブフレーム360及びアップリンク・サブフレーム370を含むことができる。ダウンリンク・サブフレーム360は、フレーム310のゾーン322及び324と時間調整されうるダウンリンク・アクセス・ゾーン362とオプション透過ゾーン364とに分割されうる。ゾーン362及び364は、中継受信送信ギャップ(R−RTG)によって分離される。中継局は、プレアンブル、FCH、DL−MAP、UL−MAP、R−MAP、及びダウンリンク・バーストを、ダウンリンク・アクセス・ゾーン362において基地局から受信することができる。中継局は、基地局から受信したデータの全て又はいくつかを、R−MAPメッセージによって示されるように、オプション透過ゾーン364において再送信することができる。アップリンク・サブフレーム370は、フレーム310のゾーン332及び334と時間調整されうるアップリンク・アクセス・ゾーン372とアップリンク中継ゾーン374とに分割されうる。アップリンク・アクセス・ゾーン372は、加入者局によって基地局及び/又は中継局へ送信されたアップリンク・バーストを含むことができる。アップリンク中継ゾーン374は、中継局によって基地局へ送信されたアップリンク・バーストを含むことができる。
【0027】
透過モードにおいて、基地局は、サービス提供されている各加入者局に割り当てられたダウンリンク・バーストを伝送するDL−MAPメッセージを送信することができる。加入者局は、プレアンブル、FCH、及びDL−MAPメッセージを基地局から受信し、DL−MAPメッセージに基づいて、自身が割り当てられたダウンリンク・バーストを決定することができる。加入者局はその後、基地局又は中継局何れかによって送信された、割り当てられたダウンリンク・バーストを処理することができる。中継局は、基地局からデータを受信し、基地局によって示されたようにデータを再送信することができる。
【0028】
図4は、非透過モードにおけるマルチホップ中継のためのフレーム構成を示す。図4の上半分は、基地局のためのフレーム410を示し、図4の下半分は、中継局のためのフレーム450を示す。
【0029】
フレーム410は、ダウンリンク・サブフレーム420及びアップリンク・サブフレーム430を含む。ダウンリンク・サブフレーム420は、ダウンリンク・アクセス・ゾーン422と、ダウンリンク中継ゾーン424とに分割されうる。基地局は、プレアンブル、FCH、DL−MAP、UL−MAP、及びダウンリンク・バーストを、ダウンリンク・アクセス・ゾーン422において加入者局へ送信することができる。基地局は、中継FCH(R−FCH)、R−MAP、及びダウンリンク・バーストを、ダウンリンク中継ゾーン424において中継局へ送信することができる。アップリンク・サブフレーム430は、アップリンク・アクセス・ゾーン432と、アップリンク中継ゾーン434とに分割されうる。アップリンク・アクセス・ゾーン432は、加入者局によって基地局及び/又は中継局へ送信されたアップリンク・バーストを含むことができる。アップリンク中継ゾーン434は、中継局によって基地局へ送信されたアップリンク・バーストを含むことができる。
【0030】
フレーム450は、ダウンリンク・サブフレーム460及びアップリンク・サブフレーム470を含む。ダウンリンク・サブフレーム460は、フレーム410のゾーン422及び424と時間調整されうるダウンリンク・アクセス・ゾーン462とダウンリンク中継ゾーン464とに分割されうる。中継局は、R−FCH、R−MAP、及びダウンリンク・バーストを、ダウンリンク中継ゾーン464において基地局から受信することができる。中継局は、基地局から受信したデータの全て又はいくつかのプレアンブル、FCH、DL−MAP、UL−MAP、及びダウンリンク・バーストを、次のフレームのダウンリンク・アクセス・ゾーン462において送信することができる。中継局によって再送信されたデータについて1フレームの遅延がある。アップリンク・サブフレーム470は、フレーム410のゾーン432及び434と時間調整されうるアップリンク・アクセス・ゾーン472とアップリンク中継ゾーン474とに分割されうる。アップリンク・アクセス・ゾーン472は、加入者局によって基地局及び/又は中継局へ送信されたアップリンク・バーストを含むことができる。アップリンク中継ゾーン474は、中継局によって基地局へ送信されたアップリンク・バーストを含むことができる。
【0031】
非透過モードにおいて、基地局は、ダウンリンク中継ゾーン424において、各中継局のためのダウンリンク・バーストを伝送することができるR−MAPメッセージを送信することができる。中継局は、R−MAPメッセージによって示されたように、基地局からのデータを受信することができる。中継局は、基地局から受信したデータを含むプレアンブル、FCH、DL−MAP、UL−MAP、及びダウンリンク・バーストを、ダウンリンク・アクセス・ゾーン462において加入者局へ送信することができる。DL−MAPメッセージは、中継局によって割り当てられたダウンリンク・バーストを各加入者局へ伝送することができる。各加入者局は、中継局からのデータ、DL−MAPメッセージ、FCH、及びプレアンブルを受信することができ、基地局から何も受信する必要がない。
【0032】
図5は、非透過モードにおける3つのホップのためのフレーム構成を示す。図5の上は、基地局のためのフレーム510を示し、図5の中は、第1の中継局(RS1)のためのフレーム530を示し、図5の下は、第2の中継局(RS2)のためのフレーム550を示す。
【0033】
フレーム510の場合、ダウンリンク・サブフレームは、ダウンリンク・アクセス・ゾーン512とダウンリンク中継ゾーン516とに分割されうる。アップリンク・サブフレームは、アップリンク・アクセス・ゾーン522とアップリンク中継ゾーン526とに分割されうる。基地局は、ダウンリンク・アクセス・ゾーン512において加入者局へ送信し、ダウンリンク中継ゾーン516において第1の中継局へ送信し、アップリンク・アクセス・ゾーン522において加入者局から受信し、アップリンク中継ゾーン526において第1の中継局から受信することができる。
【0034】
フレーム530の場合、ダウンリンク・サブフレームは、ダウンリンク・アクセス・ゾーン532と、ダウンリンク中継ゾーン534及び536とに分割されうる。アップリンク・サブフレームは、アップリンク・アクセス・ゾーン542と、アップリンク中継ゾーン544及び546とに分割されうる。第1の中継局は、ダウンリンク中継ゾーン536において基地局から受信し、ダウンリンク・アクセス・ゾーン532において加入者局へ送信し、ダウンリンク中継ゾーン534において第2の中継局へ送信することができる。第1の中継局は、アップリンク・アクセス・ゾーン542において加入者局から受信し、アップリンク中継ゾーン544において第2の中継局から受信し、アップリンク中継ゾーン546において基地局へ送信することができる。
【0035】
フレーム550の場合、ダウンリンク・サブフレームは、ダウンリンク・アクセス・ゾーン522と、ダウンリンク中継ゾーン554及び556とに分割されうる。アップリンク・サブフレームは、アップリンク・アクセス・ゾーン562と、アップリンク中継ゾーン564及び566とに分割されうる。第2の中継局は、ダウンリンク中継ゾーン554において第1の中継局から受信し、ダウンリンク・アクセス・ゾーン552及びダウンリンク中継ゾーン556において加入者局へ送信することができる。第2の中継局は、アップリンク・アクセス・ゾーン562及びアップリンク中継ゾーン566において加入者局から受信し、アップリンク中継ゾーン564において第1の中継局へ送信することができる。中継ゾーン556及び566は、省略されうる。
【0036】
図3及び図4は、1つの中継局を介した2つのホップをサポートする2つのフレーム構成を示す。図5は、2つの中継局を介した3つのホップをサポートするフレーム構成を示す。図4及び図5におけるフレーム構成の場合、各中継局によって再送信されたデータには1フレームの遅延がある。他のフレーム構成もまた、マルチホップ中継のために用いられうる。一般に、フレームは、基地局加入者局(BS−SS)通信、中継局中継局(RS−RS)通信、及び中継局加入者局(RS−SS)通信のための任意の数のゾーンを含むことができる。
【0037】
局面において、本システムは、マルチホップ中継を用いたダウンリンクでのデータ送信のための分散型スケジューリング及び/又は集中型スケジューリングをサポートすることができる。1つの設計において、分散型スケジューリング及び集中型スケジューリング両方が非透過モードのために用いられることができ、透過モードのためには集中型スケジューリングのみが用いられる。表2は、分散型スケジューリング及び集中型スケジューリングのいくつかの特徴のリストである。
【表2】

【0038】
図6は、2ホップ中継のための分散型スケジューリングを用いてデータを送信するスキームを示す。第1のホップは、基地局110から中継局120へのホップであり、第2のホップは、中継局120から加入者局130へのホップである。
【0039】
第1のホップの場合、基地局110は、中継局120へパイロットを送信することができる。中継局120は、基地局110からのパイロットに基づいて、BS−RSリンクの品質を推定し、BS−RSリンク品質を示すCQI(CQI#1と記載)を生成し、CQI#1を基地局110へ送信することができる。CQIは、搬送波対干渉雑音比(CINR)の形式又はその他何らかの形式で提供されうる。基地局110は、CQI#1に基づいて、中継局120のためのBS−RS送信をスケジュールすることができる。例えば基地局110は、CQI#1に基づいて、無線リソースを中継局120に割り当てる、及び/又は、BS−RS送信のための変調及び符号化スキームを選択することができる。基地局110は、CQI#1に基づいてスケジュールされたように、加入者局130のためのデータを中継局120へ送信することができる。
【0040】
第2のホップの場合、中継局120は、加入者局130へパイロットを送信することができる。加入者局130は、中継局120からのパイロットに基づいて、RS−SSリンクの品質を推定し、RS−SSリンク品質を示すCQI(CQI#2と記載)を生成し、中継局120へCQI#2を送信することができる。中継局120は、CQI#2に基づいて加入者局130のためのRS−SS送信をスケジュールすることができ、基地局110から受信したデータを、CQI#2に基づいてスケジュールされたように、加入者局130へ再送信することができる。
【0041】
中継局120は、CQIチャネル(CQICH)でCQI#1を基地局110へ定期的に送信することができ、加入者局130は、別のCQICHでCQI#2を中継局120へ定期的に送信することができる。基地局110は、中継局120のためのCQICHを割り当てることができ、中継局120は、加入者局130のためのCQICHを割り当てることができる。各リンクのためのCQICH割当ては、(i)スロットに分割されうる、CQIのための領域を示すファスト・フィードバック割当てIE、及び(ii)どのスロットが各局に割り当てられるかと、各局がどのような頻度で及び/又はいつCQIを送信すべきかとを示すCQICH割当てIE、を介して提供されうる。
【0042】
図7は、2ホップ中継のための集中型スケジューリングを用いてデータを送信するスキームを示す。基地局110は、中継局120へパイロットを送信することができ、中継局120は、加入者局130へパイロットを送信することができる。中継局120は、基地局110からのパイロットに基づいてBS−RSリンクの品質を推定し、BS−RSリンク品質を示すCQI#1を生成することができる。同様に加入者局130は、中継局120からのパイロットに基づいてRS−SSリンクの品質を推定し、RS−SSリンク品質を示すCQI#2を生成し、中継局120へCQI#2を送信することができる。中継局120は、中継局によって生成されたCQI#1及び加入者局130から受信したCQI#2を基地局110へ送信することができる。
【0043】
基地局110は、CQI#1に基づいて中継局120のためのBS−RS送信をスケジュールすることができ、またCQI#2に基づいて加入者局130のためのRS−SS送信をスケジュールすることもできる。基地局110は、加入者局130のためのデータを、CQI#1に基づいてスケジュールされたように中継局120へ送信することができる。基地局110は、RS−SS送信のためのスケジューリング決定を中継局120へ送信することもできる。中継局120は、基地局110からデータ及びスケジューリング決定を受信することができ、そのスケジューリング決定によって示されたように加入者局130へデータを再送信することができる。
【0044】
図6及び図7は、2ホップ中継のための分散型スケジューリングと集中型スケジューリングとをそれぞれ示す。2つより多いホップのための分散型スケジューリング及び集中型スケジューリングが、同様の方式で実行されうる。
【0045】
Nが任意の整数値でありうるN個のホップの分散型スケジューリングの場合、中継局は、基地局又は別の中継局であることができる次のアップストリーム局からのパイロットを受信することができる。中継局は、受信したパイロットに基づいて次のアップストリーム局のためのCQIを生成し、そのアップストリーム局へCQIを送信することができる。中継局は、中継局によって送信されたCQIに基づいて次のアップストリーム局によって送信されたデータを受信することができる。中継局は又、加入者局又は別の中継局であることができる次のダウンストリーム局へパイロットを送信することもできる。中継局は、中継局からのパイロットに基づいて次のダウンストリーム局によって生成されたCQIを受信することができる。中継局は、次のアップストリーム局から受信したデータを、次のダウンストリーム局から受信したCQIに基づいて、そのダウンストリーム局へ再送信することができる。
【0046】
N個のホップの集中型スケジューリングの場合、中継局は、各ダウンストリーム局からのCQIを受信することができる。中継局は、次のアップストリーム局のためのCQIを生成することもできる。中継局は、次のアップストリーム局のために生成されたCQI及び全てのダウンストリーム局からのCQIを次のアップストリーム局へ送信することができる。中継局は、中継局によって生成されたCQIに基づいて次のアップストリーム局によって送信されたデータを受信することができる。中継局はまた、(i)次のダウンストリーム局からのCQIに基づいて基地局によって生成されうる中継局のためのスケジューリング決定、及び(ii)他のダウンストリーム中継局がある場合、それらのダウンストリーム局からのCQIに基づいて基地局によって生成されうる他のダウンストリーム中継局のためのスケジューリング決定、を受信することもできる。中継局は、中継局のためのスケジューリング決定に基づいて次のダウンストリーム局へデータを再送信することができる。中継局はまた、他のダウンストリーム中継局がある場合、それらのためのスケジューリング決定を次のダウンストリーム局へ送信することもできる。
【0047】
図8は、図6に対応することができるマルチホップ中継における分散型スケジューリングのために中継局によって実行される処理800の設計を示す。中継局は、基地局又は別の中継局であることができる第1の局からの第1の送信を受信することができる(ブロック812)。第1の送信は、パイロット、制御情報等を備えることができる。中継局は、第1の送信に基づいて第1の局のためのリンク品質を推定し(ブロック814)、推定された第1の局のためのリンク品質に基づいて第1のCQIを生成し(ブロック816)、第1の局へ第1のCQIを送信する(ブロック818)ことができる。中継局はまた、加入者局又は別の中継局であることができる第2の局へ第2の送信を送信することもできる(ブロック820)。第2の送信は、パイロット、制御情報等を備えることができる。中継局は、第2の送信に基づいて第2の局によって生成された第2のCQIを受信することができる(ブロック822)。中継局は、第1のCQIに基づいて第1の局によって送信されたデータを受信し(ブロック824)、第2のCQIに基づいて第2の局へデータを再送信する(ブロック826)ことができる。
【0048】
第1の局は、第1のCQIに基づいて、第1の局から中継局へのデータ送信をスケジュールすることができる。中継局は、第2のCQIに基づいて、中継局から第2の局へのデータ送信をスケジュールすることができる。各局によるスケジューリングは、データ送信のための無線リソースの割当て、データ送信のための変調及び符号化スキームの選択等を含むことができる。
【0049】
図9は、マルチホップ中継における分散型スケジューリングをサポートする装置900の設計を示す。装置900は、第1の局からの第1の送信(例えば、パイロット)を受信するモジュール912、第1の送信に基づいて第1の局のためのリンク品質を推定するモジュール914、推定された第1の局のためのリンク品質に基づいて第1のCQIを生成するモジュール916、第1のCQIを第1の局へ送信するモジュール918、第2の局へ第2の送信(例えば、パイロット)を送信するモジュール920、第2の送信に基づいて第2の局によって生成された第2のCQIを受信するモジュール922、第1のCQIに基づいて第1の局によって送信されたデータを受信するモジュール924、及び第2のCQIに基づいて第2の局へデータを再送信するモジュール926を含む。
【0050】
図10は、図7に対応することができる、マルチホップ中継における集中型スケジューリングのために中継局によって実行される処理1000の設計を示す。中継局は、基地局又は別の中継局であることができる第1の局からの第1の送信を受信することができる(ブロック1012)。第1の送信は、パイロット、制御情報等を備えることができる。中継局は、第1の送信に基づいて第1の局のためのリンク品質を推定し(ブロック1014)、推定された第1の局のためのリンク品質に基づいて第1のCQIを生成する(ブロック1016)ことができる。中継局は、加入者局又は別の中継局であることができる第2の局へ第2の送信を送信することができる(ブロック1018)。第2の送信は、パイロット、制御情報等を備えることができる。中継局は、第2の送信に基づいて第2の局によって生成された第2のCQIを受信することができる(ブロック1020)。
【0051】
中継局は、第1のCQI及び第2のCQIを第1の局へ送信することができる(ブロック1022)。中継局は、第2のCQIを、第1のCQIとともにCQICHで、別のフィードバック・チャネルで、媒体アクセス制御(MAC)管理メッセージで、又はその他いくつかの手段を介して第1の局へ送信することができる。中継局は、第1のCQIに基づいて第1の局によって送信されたデータを受信することができる(ブロック1024)。中継局は、第2のCQIに基づいて基地局によって決定されたスケジューリング決定を受信することもできる(ブロック1026)。スケジューリング決定は、第2の局に割り当てられた無線リソース(例えば、サブチャネル)、第2の局のために選択された変調及び符号化スキーム等を備えることができる。中継局は、スケジューリング決定に基づいて第2の局へデータを再送信することができる(ブロック1028)。
【0052】
図11は、マルチホップ中継における集中型スケジューリングをサポートする装置1100の設計を示す。装置1100は、第1の局からの第1の送信(例えば、パイロット)を受信するモジュール1112、第1の送信に基づいて第1の局へのためのリンク品質を推定するモジュール1114、推定された第1の局のためのリンク品質に基づいて第1のCQIを生成するモジュール1116、第2の局へ第2の送信(例えば、パイロット)を送信するモジュール1118、第2の送信に基づいて第2の局によって生成された第2のCQIを受信するモジュール1120、第1のCQI及び第2のCQIを第1の局へ送信するモジュール1122、第1のCQIに基づいて第1の局によって送信されたデータを受信するモジュール1124、第2のCQIに基づいて基地局によって決定されたスケジューリング決定を受信するモジュール1126、及びスケジューリング決定に基づいて第2の局へデータを再送信するモジュール1128を含む。
【0053】
図9及び図11におけるモジュールは、プロセッサ、電子デバイス、ハードウェア・デバイス、電子構成要素、論理回路、メモリ等、又はそれらの任意の組合せを備えることができる。
【0054】
図8乃至図11は、マルチホップ中継における分散型スケジューリング及び集中型スケジューリングのための中継局の処理及び装置を示す。基地局の処理及び装置、及び加入者局の処理及び装置は、図6及び図7及び上記説明に基づく類似した方式で実現されうる。
【0055】
別の局面において、本システムは、マルチホップ中継を用いたアップリンク送信のための分散型電力制御及び/又は集中型電力制御をサポートすることができる。表3は、分散型電力制御及び集中型電力制御のいくつかの特徴のリストである。
【表3】

【0056】
一般に、与えられたリンクの品質は、そのリンクを介して受信された任意の送信に基づいて推定されうる。中継局及び加入者局は、各々が定期的にCQICHを送信することができるので、アップストリーム局は、送信している局のためのリンク品質を推定するためにCQICHを用いることができる。以下の説明は、リンク品質を推定するためにCQICHを用いることを想定する。
【0057】
局(例えば、加入者局又は中継局)は、データ及び/又は制御情報(例えば、CQI)をアップストリーム局へ送信することができる。データの送信電力及び制御情報の送信電力は、例えば一定のオフセットといった予め定められた関係を有することができる。局は、アップストリーム局から受信した電力調整値に基づいて、データ及び制御情報両方のための自身の送信電力を調整することができる。例えば送信電力は、(i)電力調整値によって示された量によって調整される、(ii)電力調整値によって示されたように予め定められた量だけ増加又は低減される、又は(iii)電力調整値に基づいて、その他いくつかの方式で調整されることができる。電力調整値(adjustment)はまた、電力調整(adjust)、電力制御(PC)コマンド、送信電力制御(TPC)コマンド等とも称されうる。
【0058】
図12は、2ホップ中継のための分散型電力制御のためのスキームを示す。第1のホップは加入者局130から中継局120へのホップであり、第2のホップは中継局120から基地局110へのホップである。
【0059】
第1のホップの場合、加入者局130は、第1のCQICH(CQICH#1と記載)を中継局120へ送信することができる。中継局120は、CQICH#1に基づいてRS−SSリンク品質を推定し、推定されたRS−SSリンク品質に基づいて第1の電力調整値(電力調整値#1と記載)を生成し、電力調整値#1を加入者局130へ送信することができる。加入者局130は、電力調整値#1に基づいて決定された送信電力で中継局120へデータを送信することができる。
【0060】
第2のホップの場合、中継局120は、第2のCQICH(CQICH#2と記載)を基地局110へ送信することができる。基地局110は、CQICH#2に基づいてBS−RSリンク品質を推定し、推定されたBS−RSリンク品質に基づいて第2の電力調整値(電力調整値#2と記載)を生成し、第2の電力調整値#2を中継局120へ送信することができる。中継局120は、加入者局130から受信したデータを、電力調整値#2に基づいて決定された送信電力で基地局110へ再送信することができる。
【0061】
図13は、2ホップ中継のための集中型電力制御のためのスキームを示す。加入者局130は、CQICH#1を中継局120へ送信することができ、中継局120は、CQICH#1に基づいてRS−SSリンク品質を推定することができる。中継局120は、CQICH#2及び推定されたRS−SSリンク品質を基地局110へ送信することができる。基地局110は、推定されたRS−SSリンク品質に基づいて電力調整値#1を生成することができる。基地局110はまた、CQICH#2に基づいてBS−RSリンク品質を推定し、推定されたBS−RSリンク品質に基づいて電力調整値#2を生成することもできる。基地局110は、電力調整値#1及び#2を中継局120へ送信することができ、中継局120は、電力調整値#1を加入者局130へ転送することができる。加入者局130は、電力調整値#1に基づいて決定された送信電力で中継局120へデータを送信することができる。中継局120は、電力調整値#2に基づいて決定された送信電力で基地局110へデータを再送信することができる。
【0062】
図12及び図13は、2ホップ中継のための分散型電力制御と集中型電力制御とをそれぞれ示す。2つより多いホップのための分散型電力制御及び集中型電力制御が同様の方式で実行されうる。
【0063】
N個のホップの分散型電力制御の場合、中継局は、加入者局又は別の中継局であることができる次のダウンストリーム局からの送信を受信することができる。中継局は、受信した送信に基づいて次のダウンストリーム局のためのリンク品質を推定し、推定されたリンク品質に基づいて電力調整値を生成し、その電力調整値を次のダウンストリーム局へ送信することができる。中継局は、中継局からの電力調整値に基づいて決定された送信電力で次のダウンストリーム局によって送信されたデータを受信することができる。中継局はまた、基地局又は別の中継局であることができる次のアップストリーム局への送信を送信することもできる。中継局は、中継局からの送信に基づいて推定されうる中継局のためのリンク品質に基づいて次のアップストリーム局によって生成された電力調整値を受信することができる。中継局は、次のダウンストリーム局から受信したデータを、次のアップストリーム局からの電力調整値に基づいて決定された送信電力で次のアップストリーム局へ再送信することができる。
【0064】
N個のホップの集中型電力制御の場合、中継局は、次のダウンストリーム局からの送信と、更なるダウンストリーム局がある場合、それら全てのための推定されたリンク品質とを受信することができる。中継局は、次のダウンストリーム局からの送信に基づいて、そのダウンストリーム局のためのリンク品質を推定することができる。中継局は、全てのダウンストリーム局のための推定されたリンク品質と、送信とを次のアップストリーム局へ送信することができる。中継局は、中継局からの送信に基づいて推定されうる中継局のためのリンク品質に基づいて基地局によって決定された電力調整値を受信することができる。中継局はまた、全てのダウンストリーム局のための推定されたリンク品質に基づいて基地局によって生成されうる、それらダウンストリーム局のための電力調整値を受信することもできる。中継局は、これらの電力調整値を次のダウンストリーム局へ転送することができる。中継局は、次のダウンストリーム局のための電力調整値に基づいて決定された送信電力でそのダウンストリーム局によって送信されたデータを受信することができる。中継局は、中継局のための電力調整値に基づいて決定された送信電力で、次のアップストリーム局へデータを再送信することができる。
【0065】
図14は、図12に対応することができる、マルチホップ中継における分散型電力制御のために中継局によって実行される処理1400の設計を示す。中継局は、加入者局又は別の中継局であることができる第1の局からの第1の送信を受信することができる(ブロック1412)。第1の送信は、CQICHで送信されたCQI、パイロット等を備えることができる。中継局は、第1の送信に基づいて第1の局のためのリンク品質を推定し(ブロック1414)、推定された第1の局のためのリンク品質に基づいて第1の電力調整値を生成し(ブロック1416)、第1の電力調整値を第1の局へ送信する(ブロック1418)ことができる。
【0066】
中継局は、基地局又は別の中継局であることができる第2の局へ第2の送信を送信することができる(ブロック1420)。第2の送信は、CQICHで送信されたCQI、パイロット等を備えることができる。中継局は、第2の送信に基づいて第2の局によって生成された第2の電力調整値を受信することができる(ブロック1422)。中継局は、第1の電力調整値に基づいて決定された送信電力で第1の局によって送信されたデータを受信することができる(ブロック1424)。中継局は、第2の電力調整値に基づいて決定された送信電力で第2の局へデータを再送信することができる(ブロック1426)。
【0067】
図15は、マルチホップ中継における分散型電力制御をサポートする装置1500の設計を示す。装置1500は、第1の局からの第1の送信を受信するモジュール1512、第1の送信に基づいて第1の局のためのリンク品質を推定するモジュール1514、推定された第1の局のためのリンク品質に基づいて第1の電力調整値を生成するモジュール1516、第1の電力調整値を第1の局へ送信するモジュール1518、第2の局へ第2の送信を送信するモジュール1520、第2の送信に基づいて第2の局によって生成された第2の電力調整値を受信するモジュール1522、第1の電力調整値に基づいて決定された送信電力で第1の局によって送信されたデータを受信するモジュール1524、及び第2の電力調整値に基づいて決定された送信電力で第2の局へデータを再送信するモジュール1526を含む。
【0068】
図16は、図13に対応することができる、マルチホップ中継における集中型電力制御のために中継局によって実行される処理1600の設計を示す。中継局は、加入者局又は別の中継局であることができる第1の局からの第1の送信を受信することができる(ブロック1612)。第1の送信は、CQICHで送信されたCQI、パイロット等を備えることができる。中継局は、第1の送信に基づいて第1の局のためのリンク品質を推定することができる(ブロック1614)。中継局は、推定された第1の局のためのリンク品質と第2の送信とを、基地局又は別の中継局であることができる第2の局へ送信することができる(ブロック1616)。第2の送信はCQICHで送信されたCQI、パイロット等を備えることができる。中継局は、推定された第1の局のためのリンク品質を、CQICHで、フィードバック・チャネルで、MAC管理メッセージで、又はその他いくつかの手段を介して第2の局へ送信することができる。
【0069】
中継局は、推定された第1の局のためのリンク品質に基づいて生成された第1の電力調整値と、第2の送信に基づいて生成された第2の電力調整値とを第2の局から受信することができる(ブロック1618)。中継局は、第1の電力調整値を第1の局へ送信することができる(ブロック1620)。中継局は、第1の電力調整値に基づいて決定された送信電力で第1の局によって送信されたデータを受信することができる(ブロック1622)。中継局は、第2の電力調整値に基づいて決定された送信電力で第2の局へデータを再送信することができる(ブロック1624)。
【0070】
図17は、マルチホップ中継における集中型電力制御をサポートする装置1700の設計を示す。装置1700は、第1の局からの第1の送信を受信するモジュール1712、第1の送信に基づいて第1の局のためのリンク品質を推定するモジュール1714、推定された第1の局のためのリンク品質と、第2の送信とを第2の局へ送信するモジュール1716、第2の局からの第1の電力調整値及び第2の電力調整値を受信するモジュール1718、第1の電力調整値を第1の局へ送信するモジュール1720、第1の電力調整値に基づいて決定された送信電力で第1の局によって送信されたデータを受信するモジュール1722、及び第2の電力調整値に基づいて決定された送信電力で第2の局へデータを再送信するモジュール1724を含む。
【0071】
図15及び図17のモジュールは、プロセッサ、電子デバイス、ハードウェア・デバイス、電子部品、論理回路、メモリ等、又はそれらの任意の組合せを備えることができる。
【0072】
図14乃至図17は、マルチホップ中継における分散型電力制御及び集中型電力制御のための中継局の処理及び装置を示す。基地局の処理及び装置、及び加入者局の処理及び装置は、図12及び図13及び上記説明に基づいて類似した方式で実現されうる。
【0073】
図18は、図1の基地局110、中継局120、及び加入者局130の設計のブロック図を示す。基地局110において、送信プロセッサ1810は、加入者局130及び他の加入者局のためのデータを受信し、そのデータを処理(例えば、符号化、インタリーブ、及び変調)し、データ記号を生成する。送信プロセッサ1810はまた、オーバヘッド記号を取得するためにオーバヘッド情報(例えば、MAPメッセージ、電力調整値、スケジューリング決定等)を処理し、パイロット記号を取得するためにパイロットを処理する。送信プロセッサ1810は更に、(例えばOFDMのための)データ記号、オーバヘッド記号、及びパイロット記号を処理し、出力チップを生成する。送信機(TMTR)1812は、出力チップを調整(例えば、アナログ変換、増幅、フィルタ、及び周波数アップコンバート)し、アンテナ1814を介して送信されるダウンリンク信号を生成する。
【0074】
中継局120において、アンテナ1834は、基地局110からのダウンリンク信号を受信し、受信した信号を受信機(RCVR)1836へ提供する。受信機1836は、受信した信号を調整(例えば、フィルタ、増幅、周波数ダウンコンバート、及びデジタル化)し、サンプルを提供する。受信プロセッサ1838は、受信記号を取得するために(例えばOFDMのための)サンプルを処理し、チャネル推定値を取得するために受信したパイロット記号を処理し、検出記号を取得するために、受信したデータ及びオーバヘッド記号にチャネル推定値を用いて検出を実行する。受信プロセッサ1838は更に、基地局110によって送信されたデータ及びオーバヘッド情報を復元するために検出記号を処理(例えば、復調、デインタリーブ、及び復号)する。送信プロセッサ1830は、データ記号、オーバヘッド記号、及びパイロット記号をそれぞれ生成するために、基地局110から受信したデータ、オーバヘッド情報、及びパイロットを処理する。送信プロセッサ1830は更に、出力チップを生成するために(例えばOFDMのための)これらの記号を処理する。送信機1832は、出力チップを調整し、アンテナ1834を介して送信されるダウンリンク中継信号を生成する。
【0075】
加入者局130において、中継局120からのダウンリンク中継信号がアンテナ1850によって受信され、受信機1852によって調整され、中継局120によって再送信されたデータを復元するために受信プロセッサ1854によって処理される。基地局110からのダウンリンク信号もまた、アンテナ1850によって受信され、受信機1852によって調整され、透過モードで基地局110によって送信されたオーバヘッド情報を復元するために受信プロセッサ1854によって処理される。アップリンクで送信するためのデータ、シグナリング(例えば、CQI)、及びパイロットは、送信プロセッサ1856によって処理され、アンテナ1850を介して送信されるアップリンク信号を生成するために送信機1858によって調整される。
【0076】
中継局120は、加入者局130からのアップリンク信号を受信及び処理し、加入者局によって送信されたデータ及びシグナリングを復元する。中継局120は、基地局110へ送信されるアップリンク中継信号を生成するために、データ、シグナリング、及びパイロットを処理する。基地局110において、アップリンク中継信号は、アンテナ1814によって受信され、受信機1816によって調整され、中継局120によって送信されたデータ及びシグナリングを復元するために受信プロセッサ1818によって処理される。
【0077】
コントローラ/プロセッサ1820、1840、及び1860は、それぞれ基地局110、中継局120、及び加入者局130の様々なユニットの動作を指示する。コントローラ/プロセッサ1840は、図8の処理800、図10の処理1000、図14の処理1400、図16の処理1600、及び/又は本明細書で説明された技術に関するその他の処理を実行又は指示することができる。メモリ1822、1842、及び1862は、それぞれ基地局110、中継局120、及び加入者局130のためのデータ及びプログラム・コードを格納する。
【0078】
本明細書で説明された技術は、様々な手段によって実現されうる。例えばこれらの技術は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの組合せにおいて実現されうる。ハードウェアでの実現の場合、本技術を実行するために用いられる処理ユニットは、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明された機能を実行するように設計されたその他電子ユニット、コンピュータ、又はそれらの組合せにおいて実現されうる。
【0079】
ファームウェア及び/又はソフトウェアでの実現の場合、本技術は、本明細書で説明された機能を実行するコード(例えば、手順、関数、モジュール、命令等)を用いて実現されうる。一般に、ファームウェア及び/又はソフトウェアのコードを具現化する任意のコンピュータ/プロセッサ読取可能媒体が、本明細書で説明された技術の実現において用いられうる。例えば、ファームウェア及び/又はソフトウェアのコードは、メモリ(例えば、図18のメモリ1822、1842又は1862)内に格納され、プロセッサ(例えばプロセッサ1820、1840又は1860)によって実行されることができる。メモリは、プロセッサ内に、あるいはプロセッサに外付けで実装されうる。ファームウェア及び/又はソフトウェアのコードはまた、例えばランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、不揮発性ランダム・アクセス・メモリ(NVRAM)、プログラマブル読取専用メモリ(PROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、FLASHメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクト・ディスク(CD)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、磁気記憶装置又は光学記憶装置等のようなコンピュータ/プロセッサ読取可能媒体内に格納されうる。コードは、1つ又は複数のコンピュータ/プロセッサによって実行可能であり、コンピュータ/プロセッサに、本明細書で説明した機能のある局面を実行させることができる。
【0080】
本開示の上記記載は、当業者をして、本開示の製造又は利用を可能とするために提供される。本開示に対する様々な変更例が当業者には明らかであり、本明細書で定義された一般原理は、本開示の精神又は範囲を逸脱することなく他の変形例にも適用されうる。従って、本開示は、本明細書で説明された設計及び例に限定することは意図されておらず、本明細書に開示された新規特徴及び原理と整合が取れた最も広い範囲と一致するように意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信のための装置であって、
第1のチャネル品質情報(CQI)を第1の局へ送信し、第2の局からの第2のCQIを受信し、第1のCQIに基づいて第1の局によって送信されたデータを受信し、第2のCQIに基づいて第2の局へ前記データを再送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリと
を備えた装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1の局からのパイロットを受信し、前記パイロットに基づいて前記第1の局のためのリンク品質を推定し、前記推定された第1の局のためのリンク品質に基づいて第1のCQIを生成するように構成された請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第2の局へパイロットを送信し、前記パイロットに基づいて第2の局によって生成された第2のCQIを受信するように構成された請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の局は、前記第1のCQIに基づいて前記第1の局からの前記データの送信をスケジュールし、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第2のCQIに基づいて前記第2の局への前記データの送信をスケジュールするように構成された請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記第2の局へのデータの送信をスケジュールするために、前記第2のCQIに基づいて前記第2の局のための変調及び符号化スキームを選択することと、前記第2の局に無線リソースを割り当てることとのうちの少なくとも1つを実行するように構成された請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第1の局は基地局であり、前記第2の局は加入者局である請求項1に記載の装置。
【請求項7】
無線通信のための方法であって、
第1のチャネル品質情報(CQI)を第1の局へ送信することと、
第2の局からの第2のCQIを受信することと、
前記第1のCQIに基づいて前記第1の局によって送信されたデータを受信することと、
前記第2のCQIに基づいて前記第2の局へ前記データを再送信することと
を備えた方法。
【請求項8】
前記第1の局からの第1のパイロットを受信することと、
前記第2の局へ第2のパイロットを送信することとを更に備え、
前記第1のCQIは前記第1のパイロットに基づいて生成され、前記第2のCQIは前記第2のパイロットに基づいて生成される請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2のCQIに基づいて、前記第2の局への前記データの送信をスケジュールすることを更に備えた請求項7に記載の方法。
【請求項10】
無線通信のための装置であって、
第1のチャネル品質情報(CQI)を第1の局へ送信する手段と、
第2の局からの第2のCQIを受信する手段と、
前記第1のCQIに基づいて前記第1の局によって送信されたデータを受信する手段と、
前記第2のCQIに基づいて前記第2の局へ前記データを再送信する手段と
を備えた装置。
【請求項11】
前記第1の局からの第1のパイロットを受信する手段と、
前記第2の局へ第2のパイロットを送信する手段とを更に備え、
前記第1のCQIは前記第1のパイロットに基づいて生成され、前記第2のCQIは第2のパイロットに基づいて生成される請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第2のCQIに基づいて、前記第2の局への前記データの送信をスケジュールする手段を更に備えた請求項10に記載の装置。
【請求項13】
少なくとも1つのコンピュータに、第1のチャネル品質情報(CQI)を第1の局へ送信させるコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、第2の局からの第2のCQIを受信させるコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記第1のCQIに基づいて前記第1の局によって送信されたデータを受信させるコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記第2のCQIに基づいて前記第2の局へ前記データを再送信させるコードと
を備えたコンピュータ読取可能媒体を備えたコンピュータ・プログラム製品。
【請求項14】
前記コンピュータ読取可能媒体は更に、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記第2のCQIに基づいて、前記第2の局への前記データの送信をスケジュールさせるコード
を備えた請求項13に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項15】
無線通信のための装置であって、
中継局へパイロットを送信し、前記パイロットに基づいて前記中継局によって生成された第1のチャネル品質情報(CQI)を受信し、前記第1のCQIに基づいて前記中継局へデータを送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサであって、前記データは、加入者局によって前記中継局へ送信された第2のCQIに基づいて、前記中継局によって前記加入者局へ再送信される少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリと
を備えた装置。
【請求項16】
無線通信のための装置であって、
第1の局のための第1のチャネル品質情報(CQI)を生成し、第2の局からの第2のCQIを受信し、前記第1のCQIと前記第2のCQIとを前記第1の局へ送信し、前記第1のCQIに基づいて前記第1の局によって送信されたデータを受信し、前記第1のCQIに基づいて決定されたスケジューリング決定に基づいて、前記第2の局へ前記データを再送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリと
を備えた装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1の局からのパイロットを受信し、前記パイロットに基づいて前記第1の局のためのリンク品質を推定し、前記推定された第1の局のためのリンク品質に基づいて前記第1のCQIを生成するように構成された請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第2の局へパイロットを送信し、前記パイロットに基づいて前記第2の局によって生成された第2のCQIを受信するように構成された請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記第1の局は、前記第1のCQIに基づいて、前記第1の局からの前記データの送信をスケジュールし、前記第2のCQIに基づいて前記スケジューリング決定を生成する請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記スケジューリング決定は、前記第2の局に割り当てられた無線リソースと、前記第2の局のために選択された変調及び符号化スキームとのうちの少なくとも1つを備えた請求項16に記載の装置。
【請求項21】
前記第1の局は基地局であり、前記第2の局は加入者局である請求項16に記載の装置。
【請求項22】
無線通信のための方法であって、
第1の局のための第1のチャネル品質情報(CQI)を生成することと、
第2の局からの第2のCQIを受信することと、
前記第1のCQIと前記第2のCQIとを前記第1の局へ送信することと、
前記第1のCQIに基づいて前記第1の局によって送信されたデータを受信することと、
前記第2のCQIに基づいて決定されたスケジューリング決定に基づいて、前記第2の局へ前記データを再送信することと
を備えた方法。
【請求項23】
前記第1の局からの第1のパイロットを受信することと、
前記第2の局へ第2のパイロットを送信することとを更に備え、
前記第1のCQIは前記第1のパイロットに基づいて生成され、前記第2のCQIは前記第2のパイロットに基づいて生成される請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第1の局からの前記データの送信は、前記第1のCQIに基づいて基地局によってスケジュールされ、前記スケジューリング決定は、前記第2のCQIに基づいて前記基地局によって生成される請求項22に記載の方法。
【請求項25】
無線通信のための装置であって、
中継局へパイロットを送信し、前記パイロットに基づいて生成された第1のチャネル品質情報(CQI)と、加入者局によって前記基地局へ送信された第2のCQIとを前記中継局から受信し、前記第2のCQIに基づいてスケジューリング決定を決定し、前記第1のCQIに基づいて前記中継局へデータを送信し、前記スケジューリング決定を前記中継局へ送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサであって、前記データは、前記スケジューリング決定に基づいて、前記中継局によって前記加入者局へ再送信される少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリと
を備えた装置。
【請求項26】
無線通信のための装置であって、
第1の局からの第1の送信を受信し、前記第1の送信に基づいて第1の電力調整値を生成し、前記第1の電力調整値を前記第1の局へ送信し、第2の局へ第2の送信を送信し、前記第2の送信に基づいて前記第2の局によって生成された第2の電力調整値を受信し、前記第1の電力調整値に基づいて決定された送信電力で前記第1の局によって送信されたデータを受信し、前記第2の電力調整値に基づいて決定された送信電力で前記第2の局へ前記データを再送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリと
を備えた装置。
【請求項27】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1の送信に基づいて前記第1の局のためのリンク品質を推定し、前記推定された第1の局のためのリンク品質に基づいて前記第1の電力調整値を生成するように構成された請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記少なくとも1つのプロセッサは、第1のチャネル品質情報チャネル(CQICH)で前記第1の局からの前記第1の送信を受信し、第2のCQICHで前記第2の局へ前記第2の送信を送信するように構成された請求項26に記載の装置。
【請求項29】
前記第1の局は加入者局であり、前記第2の局は基地局である請求項26に記載の装置。
【請求項30】
無線通信のための方法であって、
第1の局からの第1の送信を受信することと、
前記第1の送信に基づいて第1の電力調整値を生成することと、
前記第1の電力調整値を前記第1の局へ送信することと、
第2の局へ第2の送信を送信することと、
前記第2の送信に基づいて前記第2の局によって生成された第2の電力調整値を受信することと、
前記第1の電力調整値に基づいて決定された送信電力で前記第1の局によって送信されたデータを受信することと、
前記第2の電力調整値に基づいて決定された送信電力で前記第2の局へ前記データを再送信することと
を備えた方法。
【請求項31】
前記第1の電力調整値を生成することは、
前記第1の送信に基づいて前記第1の局のためのリンク品質を推定することと、
前記推定された第1の局のためのリンク品質に基づいて前記第1の電力調整値を生成することと
を備えた請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記第1の送信を受信することは、第1のチャネル品質情報チャネル(CQICH)で前記第1の局からの前記第1の送信を受信することを備え、前記第2の送信を送信することは、第2のCQICHで前記第2の局へ前記第2の送信を送信することを備えた請求項30に記載の方法。
【請求項33】
無線通信のための装置であって、
中継局からの送信を受信し、前記受信した送信に基づいて電力調整値を生成し、前記電力調整値を前記中継局へ送信し、前記中継局からのデータを受信するように構成された少なくとも1つのプロセッサであって、前記データは、加入者局によって前記中継局へ送信され、前記電力調整値に基づいて決定された送信電力で前記中継局によって再送信される少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリと
を備えた装置。
【請求項34】
無線通信のための装置であって、
第1の局からの第1の送信を受信し、前記第1の送信に基づいて前記第1の局のためのリンク品質を推定し、前記推定された第1の局のためのリンク品質と、第2の送信とを第2の局へ送信し、前記推定された第1の局のためのリンク品質に基づいて生成された第1の電力調整値と、前記第2の送信に基づいて生成された第2の電力調整値とを前記第2の局から受信し、前記第1の電力調整値を前記第1の局へ送信し、前記第1の電力調整値に基づいて決定された送信電力で前記第1の局によって送信されたデータを受信し、前記第2の電力調整値に基づいて決定された送信電力で前記第2の局へ前記データを再送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリと
を備えた装置。
【請求項35】
前記少なくとも1つのプロセッサは、第1のチャネル品質情報チャネル(CQICH)で前記第1の局からの前記第1の送信を受信し、第2のCQICHで前記第2の局へ前記第2の送信を送信するように構成された請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記推定された第1の局のためのリンク品質を、チャネル品質情報チャネル(CQICH)で、フィードバック・チャネルで、又は媒体アクセス制御(MAC)管理メッセージで前記第2の局へ送信するように構成された請求項34に記載の装置。
【請求項37】
前記第1の局は加入者局であり、前記第2の局は基地局である請求項34に記載の装置。
【請求項38】
無線通信のための方法であって、
第1の局からの第1の送信を受信することと、
前記第1の送信に基づいて前記第1の局のためのリンク品質を推定することと、
前記推定された第1の局のためのリンク品質と、第2の送信とを第2の局へ送信することと、
前記推定された第1の局のためのリンク品質に基づいて生成された第1の電力調整値と、前記第2の送信に基づいて生成された第2の電力調整値とを前記第2の局から受信することと、
前記第1の電力調整値を前記第1の局へ送信することと、
前記第1の電力調整値に基づいて決定された送信電力で前記第1の局によって送信されたデータを受信することと、
前記第2の電力調整値に基づいて決定された送信電力で前記第2の局へ前記データを再送信することと
を備えた方法。
【請求項39】
前記第1の送信を受信することは、第1のチャネル品質情報チャネル(CQICH)で前記第1の局からの前記第1の送信を受信することを備え、前記第2の送信を送信することは、第2のCQICHで前記第2の局へ前記第2の送信を送信することを備える請求項38に記載の方法。
【請求項40】
無線通信のための装置であって、
中継局からの送信を受信し、推定された加入者局のためのリンク品質を前記中継局から受信し、前記推定された加入者局のためのリンク品質に基づいて第1の電力調整値を生成し、前記中継局から受信した送信に基づいて第2の電力調整値を生成し、前記第1の電力調整値と前記第2の電力調整値とを前記中継局へ送信し、前記中継局からのデータを受信するように構成された少なくとも1つのプロセッサであって、前記データは、前記第1の電力調整値に基づいて決定された送信電力で前記加入者局によって送信され、前記第2の電力調整値に基づいて決定された送信電力で前記中継局によって再送信される少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリと
を備えた装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−151866(P2012−151866A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−45159(P2012−45159)
【出願日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【分割の表示】特願2009−554672(P2009−554672)の分割
【原出願日】平成20年3月14日(2008.3.14)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】