説明

マーカ情報取得装置

【課題】適切なタイミングでマーカと非接触IDタグの情報の読み取りを行えるようにすること。
【解決手段】光学的な特徴を有する光学的マーカ部11を備えるマーカから情報を取得するマーカ情報取得装置は、所定の撮影範囲を有し、当該撮影範囲内の光学的マーカ部11を撮影する画像入力部21と、上記光学的マーカ部11と共に該光学的マーカ部11に対して相対的位置が固定された非接触IDタグ12を備える複合マーカ10から、当該非接触IDタグ12の保持する情報を取得するRFID読取部23と、上記画像入力部21によって撮影された光学的マーカ部11の画像を処理することで、上記非接触IDタグ12が存在することを示す情報を検出したとき、当該マーカ情報取得装置の機能を切り替える情報取得制御部22とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を符号化したシンボルである光学的な特徴を有する光学的マーカ部と非接触IDタグとから構成される複合マーカから情報を取得するマーカ情報取得装置に関する。
【背景技術】
【0002】
情報を符号化したシンボルである光学的な特徴を有するマーカから情報を読み取る装置としては、バーコードリーダが一般的によく知られている。
【0003】
マーカ(バーコード)は、人間がその存在位置を認識可能であり、読取装置をバーコードに向けて情報を得ることが容易であり、多数の分野で使用されている。
【0004】
しかしながら、バーコードにはそれほど多くの情報を保持することができないという問題があり、より情報量の多い非接触IDタグ等が使用されつつある。しかし、非接触IDタグは、その存在を人間が認識することが難しい。
【0005】
このような問題を解決するために、特許文献1には、バーコードに、情報を記録した非接触IDタグ等を内蔵させた複合バーコードが開示されている。
【0006】
また、特許文献2には、その複合バーコード(一次元コード、二次元コード、非接触IDタグ)から情報を読み取る装置が開示されている。
【特許文献1】特開2001−5931号公報
【特許文献2】特開2001−52105号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、非接触IDタグの情報を読み取るには、携帯端末側から非接触IDタグに搬送波に乗せてデータ送信することで、非接触IDタグにその搬送波により必要な電力を発生させて、無線通信を行う必要がある。そのため、非接触IDタグの情報を読み取るために常に電力を供給する(送信する)と消費電力が大きく、PDA等の携帯型端末では、内蔵バッテリが早く消耗するという問題があった。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、適切なタイミングで光学的マーカ部と非接触IDタグの情報の読み取りを行うことが可能なマーカ情報取得装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のマーカ情報取得装置の一態様は、光学的な特徴を有する光学的マーカ部を備えるマーカから情報を取得するマーカ情報取得装置であって、
所定の撮影範囲を有し、当該撮影範囲内の光学的マーカ部を撮影する撮影手段と、
上記光学的マーカ部と共に該光学的マーカ部に対して相対的位置が固定された非接触IDタグを備える複合マーカから、当該非接触IDタグの保持する情報を取得する情報取得手段と、
上記撮影手段によって撮影された光学的マーカ部の画像を処理することで、上記非接触IDタグが存在することを示す情報を検出したとき、当該マーカ情報取得装置の機能を切り替える情報取得制御手段と、
を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、非接触IDタグが存在することを示す情報の検出に応じて、当該マーカ情報取得装置の機能を切り替えることができるので、適切なタイミングで光学的マーカ部と非接触IDタグの情報の読み取りを行うことが可能なマーカ情報取得装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
【0012】
[第1実施形態]
図1(A)は本発明の第1実施形態に係るマーカ情報取得装置の適用された情報呈示装置の構成を示す図である。また、図1(B)は本発明の第1実施形態に係る複合マーカの表面の正面図であり、図1(C)はその複合マーカの裏面の正面図である。
【0013】
本実施形態において、複合マーカ10は、図1(B)及び(C)に示すように、情報を符号化したシンボルである光学的マーカ部11と、非接触IDタグ12とが一体になったものである。
【0014】
ここで、光学的マーカ部11は、複合マーカ10の表面に配されたもので、予め定められた形状の枠部11Aと、その内部に記された文字を含む記号や意匠11Bとから構成される。即ち、少なくとも3つ以上の光学的に識別可能な特徴点を有し、当該特徴点の三次元的配置が既知であるとともに、当該特徴点を含むように撮影した画像から当該画像を撮影したカメラとの相対的位置姿勢が特定可能なものとなっている。
【0015】
また、非接触IDタグ12は、マーカ裏面(或いは内部)に設けられたもので、本実施形態では、電力受信とデータ送受信を兼ねるアンテナ12Aと、電子素子を内蔵したICチップ12Bと、情報を記憶する記憶部12Cとで構成されたRFIDタグとして提供されている。なお、ICチップ12Bと記憶部12Cは、別体構成としたが、1チップのICにより構成しても構わない。また、ICチップ12B及び記憶部12Cが矩形であり、ICチップ12Bにアンテナ12Aとしてダイポールアンテナが配置されている構成を示したが、それらの形状は適宜変更可能である。
【0016】
非接触IDタグ12としてのRFIDタグは、送受信回路を含むICチップ12Bで、搬送波に乗せて送信される外部からのデータをアンテナ12Aを介して受信し、その搬送波により必要な電力を発生させ、その電力を用いて、記憶部12Cに対してデータ読み出し及び書き込みと、アンテナ12Aを介しての送信を行い、外部に情報を送信するようになっている。
【0017】
上記記憶部12Cは、予め、上記光学的マーカ部11に関連する情報又はその光学的マーカ部11を有する複合マーカ10が固定された物品に関連する情報を記憶するものである。なお、本発明において、「固定」とは、物品に直接固定されるものに限らず、間接的な固定、つまり物品に対して所定の位置姿勢関係が変化することなく配置されることも含むものとする。
【0018】
また、情報を符号化したシンボルとしては、上記のような少なくとも3つ以上の光学的に識別可能な特徴点を有し、当該特徴点の三次元的配置が既知であるとともに、当該特徴点を含むように撮影した画像から当該画像を撮影したカメラとの相対的位置姿勢が特定可能な光学的マーカ部11に限定されるものではなく、三次元的な位置姿勢が特定できるようなマーカとして機能するものであれば、どのようなものであっても良いことは勿論である。
【0019】
このような複合マーカ10を使用する情報呈示装置20は、図1(A)に示すように、画像入力部21、情報取得制御部22、RFID読取部23、及び表示部24から構成されている。また、上記情報取得制御部22は、マーカ検出部22A、位置姿勢検出部22B、マーカ情報格納部22C、関連情報生成部22D、関連情報格納部22E、及び重畳画像生成部22Fから構成されている。ここで、該情報呈示装置20は、カメラ付PDAやカメラ付携帯電話機等の携帯型端末として提供されるものである。この場合、全ての構成をその携帯型端末内に設けても良いが、一部を通信によりアクセス可能なサーバ上に配置しても構わない。但し、携帯型端末は、少なくとも、画像入力部21とRFID読取部23と表示部24とを備えることが必要である。
【0020】
ここで、画像入力部21は、所定の撮影範囲を有するカメラにより、対象物(物品)に直接又は間接的に固定された複合マーカ10を撮影する撮影手段として機能するもので、その撮影した画像を情報取得制御部22のマーカ検出部22Aに入力する。マーカ検出部22Aは、上記画像入力部21より入力された画像内から複合マーカ10の光学的マーカ部11を検出し、光学的マーカ部11の情報の中にRFIDタグ存在情報があるか確認し、RFIDタグ存在情報を検出した場合には、RFID読取部23に読み出し指令を供給するものである。また、光学的マーカ部11の検出結果を位置姿勢検出部22Bに供給するものである。
【0021】
RFID読取部23は、上記マーカ検出部22Aよりマーカ検出の検出結果を受けて、上記複合マーカ10のRFIDタグである非接触IDタグ12から情報を読み出す情報取得手段として機能するものである。これは、非接触IDタグ12から情報を読み出すために、搬送波にデータ読み出しの指令を乗せて送信し、非接触IDタグ12から読み出した情報を関連情報生成部22Dに供給する。
【0022】
以上より、本実施形態では、上記光学的マーカ部11を検出し、光学的マーカ部11の情報の中にRFIDタグ存在情報があるかを確認し、RFIDタグ存在情報を検出したときにのみ、RFID読取部23による情報の読み出しを行うことで、情報呈示装置20のバッテリの消耗を抑えるものである。
【0023】
位置姿勢検出部22Bは、上記マーカ検出部22Aからのマーカ情報を用いて、マーカ情報格納部22Cに格納されている情報から対応するマーカを同定し、画像入力部21のカメラの位置及び姿勢を検出して、その検出結果を関連情報生成部22Dに供給するものである。ところで、上記光学的マーカ部に対する画像入力部21のカメラの位置姿勢は、特開2000−227309号公報、特開2001−126051号公報などに記載の公知の技術を利用して検出されるものである。なお、マーカ情報格納部22Cには、マーカのテンプレート画像やマーカの属するエリア情報、マーカの配置されている位置姿勢情報等のマーカに関する情報が格納されている。
【0024】
関連情報生成部22Dは、上記位置姿勢検出部22Bで検出された画像入力部21のカメラの位置姿勢に応じて、関連情報格納部22Eから予め設定された情報を抽出して関連情報を生成し、上記RFID読取部23から与えられた非接触IDタグ12から読み出した情報を同じくカメラの位置姿勢に応じて、その生成した関連情報に合成する。そして、その合成された関連情報と非接触IDタグ12から読み出した情報を重畳画像生成部22Fに供給する。ここで、関連情報格納部22Eには、モデル空間上に配置されたモデルの位置姿勢情報や形状情報、属性情報等の関連情報が格納されている。
【0025】
重畳画像生成部22Fは、上記画像入力部21からの画像と上記関連情報生成部22Dから供給される情報とを重畳し、表示部24に供給するものである。表示部24は、この重畳画像生成部22Fで生成された重畳画像を表示する。
【0026】
図2は、上記のような構成の情報呈示装置20の動作フローチャートである。
【0027】
まず、画像入力部21のカメラにより、図3(A)に示すように複合マーカ10が固定された物品30を撮影し、その画像をマーカ検出部22Aに入力して光学的マーカ部11を検出する(ステップS1)。このマーカ検出部22Aにおいては、まず、画像内から複合マーカ10の表面に配され光学的マーカ部11の予め定められた形状、本実施形態では四角枠である枠部11Aを検出する(四角枠の検出は、公知の画像処理手法であるので、説明は省略する)。次に、その検出した枠部11A(四角枠)の四隅の画像内での座標を検出し、四角枠の内部を抽出してアフィン変換を行う。そして、アフィン変換後の画像とマーカ情報格納部22Cに予め登録してあるマーカのテンプレート画像とのパターンマッチングを行い、光学的マーカ部11の同定(この場合、記号や意匠11Bが「50」のマーカであることを同定)を行う。もし、マーカのテンプレート画像と一致しない画像であれば、マーカとして検出せずに(ステップS2)、上記ステップS1に戻る。
【0028】
光学的マーカ部11が検出されると、その検出した光学的マーカ部11の情報を解析する(ステップS3)。光学的マーカ部11の情報の中にRFIDタグ存在情報を検出したか判定する(ステップS4)。即ち、上記ステップS3にて画像を解析した解析結果を利用し、RFIDタグを含む複合マーカに付与される共通の記号や意匠11Bとしての「50」が検出されたかどうかが、このステップS4にて判定される。
【0029】
判定の結果、RFIDタグ存在情報を検出した場合は、RFID読取部23により非接触IDタグ12から情報を読み出す(ステップS5)。これは、RFID読取部23が搬送波にデータ読み出しの指令を乗せて送信することにより行われる。即ち、非接触IDタグ12においては、アンテナ12Aで受信した搬送波により必要な電力を発生させ、ICチップ12Bはその電力を用いて記憶部12C内の情報を読み出して、アンテナ12Aにより送信を行う。RFID読取部23は、この非接触IDタグ12から送信されてきた情報(例えば、アノテーション情報(「高温注意」))を受信し、それをRFIDタグ情報として関連情報生成部22Dに供給する。
【0030】
次に、位置姿勢検出部22Bでは、上記マーカ検出部22Aによって検出されたマーカ情報から、上記画像入力部21のカメラで撮影した複合マーカ10を同定する(ステップS6)。
【0031】
こうしてマーカが同定されると、マーカ情報格納部22Cから対応するマーカの空間定位情報(マーカの配置されている位置姿勢情報)を入手できるので、位置姿勢検出部22Bでは、画像内での光学的マーカ部11の四隅の位置から画像入力部21のカメラの位置姿勢を検出することが可能になる(ステップS7)。そして、関連情報生成部22Dでは、この位置姿勢検出部22Bで検出したカメラの位置姿勢に応じて、関連情報格納部22Eから予め設定された情報を抽出して関連情報を生成し、それと上記RFID読取部23で読み取ったRFIDタグ情報と合成する(ステップS8)。
【0032】
ここで、例えば「50」のマーカに関しては、関連情報格納部22Eには、図3(B)に示すように、対応する物品30の三次元モデル22E1が関連情報として格納されている。また、そのモデル空間で複合マーカ10の下に配されたアノテーション情報(「高温注意」)23Aは、非接触IDタグ12から読み出したRFIDタグ情報である。
【0033】
従って、重畳画像生成部22Fは、上記画像入力部21からの画像と上記関連情報生成部22DからのRFIDタグ情報及び関連情報とを重畳し、図3(C)に示すように、表示部24の表示画面24Aに重畳画像を表示する(ステップS9)。
【0034】
以上のようにして、複合マーカ10のマーカ情報が検出され、カメラの位置姿勢が検出されると、表示画面24A上には重畳画像が表示されるものである。
【0035】
これに対して、上記ステップS4での判定の結果、RFIDタグ存在情報を検出できなかった場合には、非接触IDタグ12から情報の読み出しを行わずに、位置姿勢検出部22Bで、上記マーカ検出部22Aによって検出されたマーカ情報から、上記画像入力部21のカメラで撮影した複合マーカ10を同定する(ステップS10)。その後、位置姿勢検出部22Bで、画像入力部21のカメラの位置姿勢を検出し(ステップS11)、関連情報生成部22Dで、その検出したカメラの位置姿勢に応じて、関連情報格納部22Eから予め設定された情報を抽出して関連情報を生成する(ステップS12)。そして、重畳画像生成部22Fで、上記画像入力部21からの画像とその関連情報生成部22Dで生成した関連情報とを重畳して、表示部24の表示画面24Aに重畳画像を表示する(ステップS13)。
【0036】
従ってこの場合には、表示画面24A上にはアノテーション情報23Aのない重畳画像が表示されることになる。
【0037】
[第2実施形態]
図4(A)は本発明の第2実施形態に係るマーカ情報取得装置の適用された情報呈示装置の構成を示す図である。また、図4(B)は本発明の第2実施形態に係る複合マーカの表面の正面図であり、図4(C)はその複合マーカの裏面の正面図である。
【0038】
本実施形態に係る複合マーカ10は、マーカの表面に配置された光学的マーカ部11が二次元コード11Cにより構成され、非接触IDタグ12がマーカ裏面(或いは内部)に設けられたものである。このマーカ表面の二次元コード11Cには、図4(D)に示すように、RFIDタグ存在情報11C1とマーカ情報11C2とが符号化されて記憶されている。なお、二次元コード11Cは、情報が記憶できるものであれば何でも良く、もちろん一次元のコードでも構わない。また、光学的マーカ部11は、このようにRFIDタグ存在情報11C1とマーカ情報11C2とが一つのコードとして一緒くたに記憶されていなくて良い。即ち、二つの部位、つまり二つのコード、あるいは、一つのコードと上記第1実施形態のような記号や意匠11Bとに分けて記憶されていても良い。なお、二次元コード11Cは、例えば四隅に配置された大きな黒丸のような、少なくとも3つ以上の光学的に識別可能であり互いの配置が既知である特徴部を有している。
【0039】
このような二次元コード11Cにより構成された光学的マーカ部11を備える複合マーカ10を使用する情報呈示装置20は、図4(A)に示すように、画像入力部21、情報取得制御部22、RFID読取部23、及び表示部24から構成されている。そして、本実施形態においては、情報取得制御部22は、マーカ検出部22Aと制御部22Gとから構成されている。
【0040】
ここで、画像入力部21は、所定の撮影範囲を有するカメラにより、複合マーカ10を撮影する撮影手段であり、その撮影した画像を情報取得制御部22のマーカ検出部22Aに入力する。マーカ検出部22Aは、画像入力部21より入力された画像内から複合マーカ10の光学的マーカ部11を検出(二次元コード11Cを復号化)し、その検出結果を制御部22Gに供給するものである。
【0041】
制御部22Gは、上記マーカ検出部22Aによるマーカの検出結果を受けて、光学的マーカ部11の情報の中にRFIDタグ存在情報11C1があるか確認し、RFIDタグ存在情報11C1を検出した場合には、上記RFID読取部23に読み出し指令を供給するものである。
【0042】
RFID読取部23は、上記制御部22GよりRFIDタグ存在情報11C1の検出結果を受けて、上記複合マーカ10のRFIDタグである非接触IDタグ12から情報を読み出すために、搬送波にデータ読み出しの指令を乗せて送信し、非接触IDタグ12から読み出した情報を制御部22Gに供給するものである。
【0043】
即ち、本実施形態では、光学的マーカ部11(二次元コード11C)の情報の中にRFIDタグ存在情報11C1が存在する場合にのみ、RFID読取部23による情報の読み出しを行うことで、情報呈示装置20のバッテリの消耗を抑えるものである。
【0044】
制御部22Gは、上記光学的マーカ部11のマーカ情報11C2と、上記非接触IDタグ12から読み出した情報(RFIDタグ情報)とを表示部24に供給するものである。表示部24は、この制御部22Gで生成された情報を表示する。
【0045】
図5(A)は、上記構成の情報呈示装置20の動作フローチャートである。
【0046】
まず、画像入力部21のカメラにより、複合マーカ10を撮影し、その画像をマーカ検出部22Aに入力して光学的マーカ部11を検出する(ステップS1)。本実施形態では、このマーカ検出部22Aにおいて、まず、画像内から複合マーカ10の表面に配され光学的マーカ部11の予め定められたドットパターンの組合せであるかを検出する(各種二次元コードの情報検出は、公知であるので、説明は省略する)。もし、予め定められたドットパターンの組合せと一致しない画像であれば、マーカとして検出せずに(ステップS2)、上記ステップS1に戻る。
【0047】
光学的マーカ部11が検出されると、マーカ検出部22Aでは、その検出した光学的マーカ部11の情報を解析する(ステップS3)。本実施形態では、二次元コード11Cを復号化することになる。そして、制御部22Gは、上記マーカ検出部22Aによって得られた光学的マーカ部11の情報の中にRFIDタグ存在情報11C1が存在するか判定する(ステップS4)。
【0048】
この判定の結果、RFIDタグ存在情報11C1を検出した場合は、RFID読取部23により非接触IDタグ12から情報を読み出す(ステップS5)。これは、RFID読取部23が搬送波にデータ読み出しの指令を乗せて送信することにより行われる。即ち、非接触IDタグ12においては、アンテナ12Aで受信した搬送波により必要な電力を発生させ、ICチップ12Bはその電力を用いて記憶部12C内の情報を読み出して、アンテナ12Aにより送信を行う。RFID読取部23は、この非接触IDタグ12から送信されてきた情報を受信し、それをRFIDタグ情報として制御部22Gに入力する。そして、制御部22Gは、上記マーカ検出部22Aによって得られた光学的マーカ部11の情報の中のマーカ情報11C2と上記RFID読取部23で読み取った非接触IDタグ12からのRFIDタグ情報とを表示部24に表示する(ステップS21)。
【0049】
これに対して、上記ステップS4での判定の結果、RFIDタグ存在情報11C1を検出できなかった場合は、制御部22Gは、上記マーカ検出部22Aによって得られた光学的マーカ部11の情報の中のマーカ情報11C2のみを表示部に表示する(ステップS22)。
【0050】
図5(B)及び(C)は、本実施形態の表示部24の表示画面24Aの一例を示すものである。
【0051】
即ち、図5(B)は、上記ステップS21での表示例であり、光学的マーカ部11のマーカ情報11C2の表示24A1(概要:広告)と、光学的マーカ部11にRFIDタグ存在情報11C1を検出したことを示す表示24A2([詳細情報有り])と、非接触IDタグ12から読み出したRFIDタグ情報の表示24A3(「詳細情報:デジタルカメラの新機能のご案内です。」の部分)とがなされている。
【0052】
また、図5(C)は、上記ステップS22での表示例であり、光学的マーカ部11のマーカ情報11C2の表示24A1(概要:広告)と、光学的マーカ部11にRFIDタグ存在情報11C1を検出できなかったことを示す表示24A4([詳細情報無し])とがなされている。
【0053】
なお、本実施形態は、上記第1実施形態のような実画像との重畳表示を行う情報呈示装置にも同様に適用できることは勿論である。
【0054】
[第3実施形態]
図6は、本発明の第3実施形態に係るマーカ情報取得装置の適用された情報呈示装置20の構成を示す図である。これは、上記第2実施形態の構成に入力部25を追加したものであり、その他の構成は同一であるため、説明は省略する。
【0055】
入力部25は、ユーザからの指示を入力するための入力手段であり、本実施形態では、非接触IDタグ12からRFIDタグ情報の読み出し動作を行うか、行わないかを制御部22Gに指示するものである。
【0056】
即ち、本実施形態では、光学的マーカ部11の情報の中にRFIDタグ存在情報11C1が存在する場合に、RFID読取部23による情報の読み出しを行うかどうかをユーザに指示させることで、ユーザにとって不要な情報の読み出しによる情報呈示装置20のバッテリの消耗を抑えるものである。
【0057】
図7は、上記のような構成の情報呈示装置20の動作フローチャートである。
【0058】
まず、画像入力部21のカメラにより、複合マーカ10を撮影し、その画像をマーカ検出部22Aに入力して光学的マーカ部11を検出する(ステップS1)。本実施形態では、このマーカ検出部22Aにおいて、まず、画像内から複合マーカ10の表面に配され光学的マーカ部11の予め定められたドットパターンの組合せであるかを検出する(各種二次元コードの情報検出は、公知であるので、説明は省略する)。もし、予め定められたドットパターンの組合せと一致しない画像であれば、マーカとして検出せずに(ステップS2)、上記ステップS1に戻る。
【0059】
光学的マーカ部11が検出されると、マーカ検出部22Aでは、その検出した光学的マーカ部11の情報を解析する(ステップS3)。本実施形態では、二次元コード11Cを復号化することになる。そして、制御部22Gは、上記マーカ検出部22Aによって得られた光学的マーカ部11の情報の中にRFIDタグ存在情報11C1が存在するか判定する(ステップS4)。
【0060】
この判定の結果、RFIDタグ存在情報11C1を検出した場合は、制御部22Gは、表示部24に、上記マーカ検出部22Aによって得られた光学的マーカ部11の情報の中のマーカ情報11C2と、非接触IDタグ12のRFIDタグ情報を読み出すか否かの入力を促す情報とを表示することで、ユーザにRFIDタグ情報を読み出すかどうか問い合わせる(ステップS31)。この表示部24の表示による問い合わせに応じて、入力部25にユーザ指示が入力されると(ステップS32)、その指示内容がRFIDタグ情報を読み出す指示であるかを判定する(ステップS33)。
【0061】
そして、判定の結果、RFIDタグ情報を読み出す指示である場合は、制御部22GはRFID読取部23により非接触IDタグ12から情報を読み出す(ステップS5)。これは、RFID読取部23が搬送波にデータ読み出しの指令を乗せて送信することにより行われる。即ち、非接触IDタグ12においては、アンテナ12Aで受信した搬送波により必要な電力を発生させ、ICチップ12Bはその電力を用いて記憶部12C内の情報を読み出して、アンテナ12Aにより送信を行う。RFID読取部23は、この非接触IDタグ12から送信されてきた情報を受信し、それをRFIDタグ情報として制御部22Gに入力する。そして、制御部22Gは、上記マーカ検出部22Aによって得られた光学的マーカ部11の情報の中のマーカ情報11C2と、非接触IDタグ12から読み取られたRFIDタグ情報とを表示部24に表示する(ステップS21)。
【0062】
これに対して、上記ステップS33での判定の結果、RFIDタグ情報を読み出さない指示がユーザからなされたと判定した場合には、制御部22Gは、上記マーカ検出部22Aによって得られた光学的マーカ部11の情報の中のマーカ情報11C2と、RFIDタグ情報を読み出さない旨を示す情報とを表示部24に表示する(ステップS34)。
【0063】
また、上記ステップS4での判定の結果、RFIDタグ存在情報11C1を検出できなかった場合には、上記マーカ検出部22Aによって得られた光学的マーカ部11の情報の中のマーカ情報11C2のみを表示部24に表示する(ステップS22)。
【0064】
図8(A)乃至(D)は、本実施形態の表示部24の表示画面24Aの一例を示すものである。
【0065】
即ち、図8(A)は、上記ステップS31での表示例であり、光学的マーカ部11のマーカ情報11C2の表示24A1(概要:広告)と、光学的マーカ部11にRFIDタグ存在情報11C1を検出したことを示す表示24A2([詳細情報有り])と、ユーザにRFIDタグ情報を読み出すか否かの入力を促す情報の表示24A5(詳細情報を参照しますか?YES・NO)とがなされている。
【0066】
図8(B)は、上記ステップS21での表示例であり、光学的マーカ部11のマーカ情報11C2の表示24A1(概要:広告)と、光学的マーカ部11にRFIDタグ存在情報11C1を検出したことを示す表示24A2([詳細情報有り])と、非接触IDタグ12から読み出したRFIDタグ情報の表示24A3(詳細情報:デジタルカメラの新機能のご案内です。)とがなされている。
【0067】
図8(C)は、上記ステップS34での表示例であり、光学的マーカ部11のマーカ情報11C2の表示24A1(概要:広告)と、光学的マーカ部11にRFIDタグ存在情報11C1を検出したことを示す表示24A2([詳細情報有り])と、ユーザがRFIDタグ情報の読み出しをキャンセルした旨を示す情報の表示24A6(詳細情報の取得がキャンセルされました。)とがなされている。
【0068】
そして、図8(D)は、上記ステップS22での表示例であり、光学的マーカ部11のマーカ情報11C2の表示24A1(概要:広告)と、光学的マーカ部11にRFIDタグ存在情報11C1を検出できなかったことを示す表示24A4([詳細情報無し])とがなされている。
【0069】
なお、本実施形態も、上記第1実施形態のような実画像との重畳表示を行う情報呈示装置にも同様に適用できることは勿論である。
【0070】
以上実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
【0071】
例えば、非接触IDタグ12はRFIDタグに限定されるものではなく、赤外線等、非接触に情報を送信できるものであれば、どのようなものでも構わない。
【0072】
更に、非接触IDタグ12の記憶部12Cに、当該複合マーカ10の光学的マーカ部11における記号や意匠11Bの情報も記憶するようにしても良い。例えば、その記号や意匠11Bの相対的配置が特定できる配置情報を記憶すれば、マーカ情報格納部22Cにマーカの配置されている位置姿勢情を格納しておかなくても、光学的マーカ部11の位置姿勢を推定できるようになる。
【0073】
(付記)
前記の具体的実施形態から、以下のような構成の発明を抽出することができる。
【0074】
(1) 光学的な特徴を有する光学的マーカ部を備えるマーカから情報を取得するマーカ情報取得装置であって、
所定の撮影範囲を有し、当該撮影範囲内の光学的マーカ部を撮影する撮影手段と、
上記光学的マーカ部と共に該光学的マーカ部に対して相対的位置が固定された非接触IDタグを備える複合マーカから、当該非接触IDタグの保持する情報を取得する情報取得手段と、
上記撮影手段によって撮影された光学的マーカ部の画像を処理することで、上記非接触IDタグが存在することを示す情報を検出したとき、当該マーカ情報取得装置の機能を切り替える情報取得制御手段と、
を具備することを特徴とするマーカ情報取得装置。
【0075】
(対応する実施形態)
この(1)に記載のマーカ情報取得装置に関する実施形態は、第1乃至第3実施形態が対応する。それらの実施形態において、例えば、光学的マーカ部11が上記光学的マーカ部に、複合マーカ10が上記マーカ及び上記複合マーカに、情報呈示装置20が上記マーカ情報取得装置に、上記撮影手段は画像入力部21に、非接触IDタグ12が上記非接触IDタグに、RFID読取部23が上記情報取得手段に、そして情報取得制御部22が上記情報取得制御手段に、それぞれ対応する。
【0076】
(作用効果)
この(1)に記載のマーカ情報取得装置によれば、非接触IDタグが存在することを示す情報の検出に応じて、当該マーカ情報取得装置の機能を切り替えることができるので、適切なタイミングで光学的マーカ部と非接触IDタグの情報の読み取りを行うことが可能なマーカ情報取得装置を提供することができる。
【0077】
(2) 上記情報取得制御手段は、上記非接触IDタグが存在することを示す情報を検出したとき、上記情報取得手段に上記光学的マーカ部に対して相対的位置が固定された非接触IDタグから情報取得を行わせるよう当該マーカ情報取得装置の機能を切り替えることを特徴とする(1)に記載のマーカ情報取得装置。
【0078】
(対応する実施形態)
この(2)に記載のマーカ情報取得装置に関する実施形態は、第1乃至第3実施形態が対応する。
【0079】
(作用効果)
この(2)に記載のマーカ情報取得装置によれば、非接触IDタグを持たないマーカに対して非接触IDタグからの情報取得のための機能を働かせることが無く、マーカ情報取得装置の無駄な動作を防止できる。
【0080】
(3) 上記撮影手段によって撮影された光学的マーカ部の画像を処理することで得られた情報を表示するための表示手段を更に具備することを特徴とする(2)に記載のマーカ情報取得装置。
【0081】
(対応する実施形態)
この(3)に記載のマーカ情報取得装置に関する実施形態は、第1乃至第3実施形態が対応する。それらの実施形態において、例えば、表示部24が上記表示手段に対応する。
【0082】
(作用効果)
この(3)に記載のマーカ情報取得装置によれば、光学的マーカ部の画像に基づく情報を表示できる。
【0083】
(4) 上記表示手段に表示する情報は、上記マーカに非接触IDタグが存在することを示す情報を含むことを特徴とする(3)に記載のマーカ情報取得装置。
【0084】
(対応する実施形態)
この(4)に記載のマーカ情報取得装置に関する実施形態は、第1乃至第3実施形態が対応する。それらの実施形態において、例えば、光学的マーカ部11にRFIDタグ存在情報11C1を検出したことを示す表示24A2が、上記マーカに非接触IDタグが存在することを示す情報に対応する。
【0085】
(作用効果)
この(4)に記載のマーカ情報取得装置によれば、ユーザは撮影したマーカが非接触IDタグを持つものか否かを知ることができる。
【0086】
(5) 上記表示手段は、上記情報取得手段が情報取得した上記非接触IDタグの保持する情報をも表示することを特徴とする(3)に記載のマーカ情報取得装置。
【0087】
(対応する実施形態)
この(5)に記載のマーカ情報取得装置に関する実施形態は、第1乃至第3実施形態が対応する。それらの実施形態において、例えば、アノテーション情報23A、あるいは、非接触IDタグ12から読み出したRFIDタグ情報の表示24A3が、上記情報取得手段が情報取得した上記非接触IDタグの保持する情報に対応する。
【0088】
(作用効果)
この(5)に記載のマーカ情報取得装置によれば、より多くの情報をユーザに呈示できる。
【0089】
(6) 上記情報取得制御手段の動作指示を入力するための入力手段を更に具備することを特徴とする(5)に記載のマーカ情報取得装置。
【0090】
(対応する実施形態)
この(6)に記載のマーカ情報取得装置に関する実施形態は、第3実施形態が対応する。その実施形態において、例えば、入力部25が上記入力手段に対応する。
【0091】
(作用効果)
この(6)に記載のマーカ情報取得装置によれば、ユーザが情報取得を制御できる。
【0092】
(7) 上記入力手段による上記情報取得制御手段の動作指示は、上記マーカに非接触IDタグが存在するときに、上記情報取得手段に当該マーカ情報取得装置の機能を切り替えさせるか否かの指示であることを特徴とする(6)に記載のマーカ情報取得装置。
【0093】
(対応する実施形態)
この(7)に記載のマーカ情報取得装置に関する実施形態は、第3実施形態が対応する。その実施形態において、例えば、ユーザにRFIDタグ情報を読み出すか否かの入力を促す情報の表示24A5が、上記情報取得手段に当該マーカ情報取得装置の機能を切り替えさせるか否かの指示に対応する。
【0094】
(作用効果)
この(7)に記載のマーカ情報取得装置によれば、ユーザによっては不必要な情報取得を回避できる。
【0095】
(8) 上記切り替えられる機能は、上記情報取得手段に上記光学的マーカ部に対して相対的位置が固定された非接触IDタグから情報取得を行わせるか否かであることを特徴とする(7)に記載のマーカ情報取得装置。
【0096】
(対応する実施形態)
この(8)に記載のマーカ情報取得装置に関する実施形態は、第3実施形態が対応する。
【0097】
(作用効果)
この(8)に記載のマーカ情報取得装置によれば、非接触IDタグからの情報取得が不要なユーザには、光学的マーカ部から得られる情報のみを高速に呈示することが可能となる。
【0098】
(9) 上記光学的マーカ部には、当該光学的マーカ部に対して相対的位置が固定された上記非接触IDタグの存在を示す情報が光学的に識別可能な文字、記号、シンボルまたは符号を用いて保持されていることを特徴とする(1)に記載のマーカ情報取得装置。
【0099】
(対応する実施形態)
この(9)に記載のマーカ情報取得装置に関する実施形態は、第1乃至第3実施形態が対応する。それらの実施形態において、例えば、RFIDタグ存在情報11C1が上記非接触IDタグの存在を示す情報に、記号や意匠11Bあるいは二次元コード11Cが上記光学的に識別可能な文字、記号、シンボルまたは符号に、それぞれ対応する。
【0100】
(作用効果)
この(9)に記載のマーカ情報取得装置によれば、光学的マーカ部を撮影するだけで、非接触IDタグが存在するか否かを検出できる。
【0101】
(10) 上記光学的マーカ部は、少なくとも3つ以上の光学的に識別可能であり互いの配置が既知である特徴部を有し、当該特徴部を撮影した画像からその撮影位置を推定可能なように構成されていることを特徴とする(1)に記載のマーカ情報取得装置。
【0102】
(対応する実施形態)
この(10)に記載のマーカ情報取得装置に関する実施形態は、第1乃至第3実施形態が対応する。それらの実施形態において、例えば、枠部11Aあるいは二次元コード11Cの四隅に配置された大きな黒丸が、上記特徴部に対応する。
【0103】
(作用効果)
この(10)に記載のマーカ情報取得装置によれば、光学的マーカ部を撮影するだけで、その撮影位置を推定できる。
【0104】
(11) 上記光学的マーカ部と上記非接触IDタグは、一体的に構成されていることを特徴とする(1)に記載のマーカ情報取得装置。
【0105】
(対応する実施形態)
この(11)に記載のマーカ情報取得装置に関する実施形態は、第1乃至第3実施形態が対応する。
【0106】
(作用効果)
この(11)に記載のマーカ情報取得装置によれば、光学的マーカ部と非接触IDタグとが一体的に構成されているため、これらの相対的位置関係が複合マーカの製造時に決定されるので、物品に貼付するときに貼付作業を行う作業者の作業ミスなどによる相対位置のバラツキが発生しにくくなる。このため、非接触IDタグが本発明に係る装置の情報取得の可能な範囲に入っているときに非接触IDタグから情報取得が出来るため、より正確かつ迅速な情報取得が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】図1(A)は、本発明の第1実施形態に係るマーカ情報取得装置の適用された情報呈示装置の構成を示す図、図1(B)は、本発明の第1実施形態に係る複合マーカの表面の正面図であり、図1(C)は、その複合マーカの裏面の正面図である。
【図2】図2は、第1実施形態に係るマーカ情報取得装置の適用された情報呈示装置の動作フローチャートを示す図である。
【図3】図3(A)は実空間に配置された物品を示す図、図3(B)は関連情報格納部に記憶された関連情報と複合マーカの非接触IDタグに記憶されたRFIDタグ情報とを示す図であり、図3(C)は表示例を示す図である。
【図4】図4(A)は、本発明の第2実施形態に係るマーカ情報取得装置の適用された情報呈示装置の構成を示す図、図4(B)は、本発明の第2実施形態に係る複合マーカの表面の正面図、図4(C)は、その複合マーカの裏面の正面図であり、図4(D)は、その複合マーカにおける光学的マーカ部の情報構造を示す図である。
【図5】図5(A)は、第2実施形態に係るマーカ情報取得装置の適用された情報呈示装置の動作フローチャートを示す図、図5(B)は、光学的マーカ部がRFIDタグ存在情報を有する場合の表示例を示す図であり、図5(C)は、光学的マーカ部がRFIDタグ存在情報を有しない場合の表示例を示す図である。
【図6】図6は、本発明の第3実施形態に係るマーカ情報取得装置の適用された情報呈示装置の構成を示す図である。
【図7】図7は、第3実施形態に係るマーカ情報取得装置の適用された情報呈示装置の動作フローチャートを示す図である。
【図8】図8(A)は、光学的マーカ部がRFIDタグ存在情報を有する場合の問い合わせの際の表示例を示す図、図8(B)は、光学的マーカ部がRFIDタグ存在情報を有し且つユーザから情報読み出しを指示された場合の表示例を示す図、図8(C)は、光学的マーカ部がRFIDタグ存在情報を有し且つユーザから情報読み出さない指示がなされた場合の表示例を示す図であり、図8(D)は、光学的マーカ部がRFIDタグ存在情報を有しない場合の表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0108】
10…複合マーカ、 11…光学的マーカ部、 11A…枠部、 11B…記号や意匠、 11C…二次元コード、 11C1…RFIDタグ存在情報、 11C2…マーカ情報、 12…非接触IDタグ、 12A…アンテナ、 12B…ICチップ、 12C…記憶部、 20…情報呈示装置、 21…画像入力部、 22…情報取得制御部、 22A…マーカ検出部、 22B…位置姿勢検出部、 22C…マーカ情報格納部、 22D…関連情報生成部、 22E…関連情報格納部、 22F…重畳画像生成部、 22E1…三次元モデル、 22G…制御部、 23…RFID読取部、 23A…アノテーション情報、 24…表示部、 24A…表示画面、 24A1…光学的マーカ部のマーカ情報の表示、 24A2…光学的マーカ部にRFIDタグ存在情報を検出したことを示す表示、 24A3…非接触IDタグから読み出したRFIDタグ情報の表示、 24A4…光学的マーカ部にRFIDタグ存在情報を検出できなかったことを示す表示、 24A5…ユーザにRFIDタグ情報を読み出すか否かの入力を促す情報の表示、 24A6…ユーザがRFIDタグ情報の読み出しをキャンセルした旨を示す情報の表示、 25…入力部、 30…物品。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学的な特徴を有する光学的マーカ部を備えるマーカから情報を取得するマーカ情報取得装置であって、
所定の撮影範囲を有し、当該撮影範囲内の光学的マーカ部を撮影する撮影手段と、
上記光学的マーカ部と共に該光学的マーカ部に対して相対的位置が固定された非接触IDタグを備える複合マーカから、当該非接触IDタグの保持する情報を取得する情報取得手段と、
上記撮影手段によって撮影された光学的マーカ部の画像を処理することで、上記非接触IDタグが存在することを示す情報を検出したとき、当該マーカ情報取得装置の機能を切り替える情報取得制御手段と、
を具備することを特徴とするマーカ情報取得装置。
【請求項2】
上記情報取得制御手段は、上記非接触IDタグが存在することを示す情報を検出したとき、上記情報取得手段に上記光学的マーカ部に対して相対的位置が固定された非接触IDタグから情報取得を行わせるよう当該マーカ情報取得装置の機能を切り替えることを特徴とする請求項1に記載のマーカ情報取得装置。
【請求項3】
上記撮影手段によって撮影された光学的マーカ部の画像を処理することで得られた情報を表示するための表示手段を更に具備することを特徴とする請求項2に記載のマーカ情報取得装置。
【請求項4】
上記表示手段に表示する情報は、上記マーカに非接触IDタグが存在することを示す情報を含むことを特徴とする請求項3に記載のマーカ情報取得装置。
【請求項5】
上記表示手段は、上記情報取得手段が情報取得した上記非接触IDタグの保持する情報をも表示することを特徴とする請求項3に記載のマーカ情報取得装置。
【請求項6】
上記情報取得制御手段の動作指示を入力するための入力手段を更に具備することを特徴とする請求項1に記載のマーカ情報取得装置。
【請求項7】
上記入力手段による上記情報取得制御手段の動作指示は、上記マーカに非接触IDタグが存在するときに、上記情報取得手段に当該マーカ情報取得装置の機能を切り替えさせるか否かの指示であることを特徴とする請求項6に記載のマーカ情報取得装置。
【請求項8】
上記切り替えられる機能は、上記情報取得手段に上記光学的マーカ部に対して相対的位置が固定された非接触IDタグから情報取得を行わせるか否かであることを特徴とする請求項7に記載のマーカ情報取得装置。
【請求項9】
上記光学的マーカ部には、当該光学的マーカ部に対して相対的位置が固定された上記非接触IDタグの存在を示す情報が光学的に識別可能な文字、記号、シンボルまたは符号を用いて保持されていることを特徴とする請求項1に記載のマーカ情報取得装置。
【請求項10】
上記光学的マーカ部は、少なくとも3つ以上の光学的に識別可能であり互いの配置が既知である特徴部を有し、当該特徴部を撮影した画像からその撮影位置を推定可能なように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のマーカ情報取得装置。
【請求項11】
上記光学的マーカ部と上記非接触IDタグは、一体的に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のマーカ情報取得装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−268747(P2006−268747A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−89510(P2005−89510)
【出願日】平成17年3月25日(2005.3.25)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】