説明

メモリカード、撮像装置及び記録再生装置

【課題】大容量のデータを記録する場合の信頼性の向上と低消費電力の実現を図る。
【解決手段】複数枚のメモリカード200を縦列に収容可能なインターフェース部112を有する装置100において、光信号を用いてメモリカード200とデータ送受信を行う場合に、メモリカード200への電源供給を行う電源電位部140と、メモリカード200と接触される接地電位部150を備えた。また、メモリカード200に光信号を送信する発光部111と、メモリカード200から送信された光信号を受信する受光部113とを備えた。そして、発光部111から出射されてメモリカード200に受信される信号とメモリカード200から送信されて受光部113に入射される信号とが垂直方向の直線上を伝送されるように、発光部111と受光部113を配置した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接触式の電源電位部と非接触式の信号I/Fを備えたメモリカードと、このメモリカードが装着される撮像装置及び記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高解像度の静止画像や動画像等の大容量データを扱う機器の記録媒体として、半導体メモリに注目が集まっている。半導体メモリは、ハードディスク装置等に比べて小型かつ軽量であり、また、耐衝撃性・耐振動性の面でも信頼性を有している等の特徴を有するためである。さらに半導体メモリは、ハードディスクのようにディスクを常時回転させたり磁気ヘッドを頻繁に移動させたりする必要がないため、省電力化を実現可能であり、また、アクセス速度の高速化や、耐衝撃性・耐振動性の向上を図れる等のメリットも有する。
【0003】
また、半導体メモリの容量が大容量化してきていることもあり、業務用の撮像装置や記録再生装置等においても、記憶媒体として半導体メモリが採用され始めている。
【0004】
特許文献1には、複数のメモリカードを1つの大容量記録媒体として取り扱えるようにしたことについての開示がある。
【特許文献1】特開2004−264908号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、業務用の撮像装置や記録再生装置に用いられる記憶媒体においては、数万回に及ぶ書き込み・読み出しが行われるため、耐久性が要求される。ところが、記憶媒体に対する電源供給又は信号の供給が接触端子を介して行われる場合には、接触耐久性の面で記録媒体が信頼性を有しているとは言えないという問題があった。
【0006】
また、仮に電源を非接触で供給するとしても、例えば光インターフェース等を用いて電源を供給するとなると、電源供給の効率が落ちてしまうという問題があった。現状では、総合効率は13%程度となってしまう。記録媒体としてメモリカードを使用した撮像装置において、光インターフェースを用いて電源を供給する例を当てはめてみると、例えば1枚のメモリカードの消費電力(最大瞬間電力)を1Wとすると、メモリカードが収納される撮像装置側の消費電力は約7.7Wとなる。これでは、7.7−1=6.6Wの電力がロスされてしまうことになり、業務用に用いる商品としては成り立たなくなってしまう。
【0007】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、大容量のデータを記録する場合の信頼性の向上と低消費電力の実現を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、複数枚のメモリカードを縦列に収容可能な外部記録媒体インターフェース部を有する装置において、光信号を用いてメモリカードとデータの送受信を行う場合に、メモリカードへの電源供給を行う電源電位部と、メモリカードに接続される接地電位部とを備えた。また、メモリカードに光信号を送信する発光部と、メモリカードから送信された光信号を受信する受光部とを備えた。電源電位部及び接地電位部は、外部記録媒体インターフェース部のメモリカードが挿入される内側の側面に設けた。そして、発光部から送信されてメモリカードに受信される信号とメモリカードから送信されて受光部に受信される信号とが垂直方向の直線上を伝送されるように、受光部と発光部とを配置するようにしたものである。
【0009】
このようにしたことで、メモリカードに対する電源供給は接触インターフェース(以下I/Fと称す)を通して供給され、信号は非接触I/Fを介して伝送されるようになるため、メモリカードの接触耐久性が向上し、メモリカードに対する電力供給ロスもなくなる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、大容量のデータを記録する場合の信頼性の向上と低消費電力の実現を図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施の形態を、添付図面を参照して説明する。本実施の形態においては、メモリカードを記録媒体として用いる装置として、被写体の撮像及び記録、再生を行える撮像装置を例に挙げて説明する。撮像装置ではメモリカードを複数枚使用する構成としてある。メモリカードへの電源供給は、接触方式で行うようにしてあり、信号の伝送は非接触I/Fを通して行うようにしてある。本例においては、非接触I/Fとして光I/Fを用いてある。
【0012】
まず、撮像装置の内部構成例について、図1のブロック図を参照して説明する。撮像装置100は、記録媒体として複数のメモリカード200を使用する構成としてあり、複数枚のメモリカード200を縦列に挿入可能な、外部記録媒体I/F部112を備える。なお、本例では外部記録媒体I/F部112に複数のメモリカード200が挿入された例を挙げて説明するが、本発明は、メモリカード200が1枚のみ挿入された場合にも適用可能である。
【0013】
外部記録媒体I/F部112の側面の、メモリカード200との接触点に、メモリカード200への電源供給を行う電源電位部140(Vcc)と、接地電位部150(グランド)を設けてあり、それぞれを撮像装置100内の電源供給部130に接続してある。また、外部記録媒体I/F部112の下方には、発光部111を設けてあり、メモリカード200への各種指令信号(コマンド)や、メモリカード200に記録させたい音声信号や映像信号等のコンテンツデータ等は発光部111で電光変換し、光信号としてメモリカード200に供給する。
【0014】
メモリカード200に供給された各種コマンド又はコンテンツデータは、外部記録媒体I/F部112に挿入された複数枚のメモリカード200の間を、光I/Fを通して伝送され、最後に、外部記録媒体I/F部112の上方に設けられた受光部113にて受信される。発光部111は例えばLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)素子等で構成され、受光部113は、PD(Photodiode:フォトダイオード)素子等で構成される。メモリカード200の内部構成や、メモリカード200間の情報伝達手段等の詳細については後述する。
【0015】
撮像装置100は、撮像装置100の周囲の音声を集音するマイクロフォン101と、マイクロフォン101が得た音声を音声信号に変換する音声信号生成部102を備える。また、図示せぬレンズを通して得た被写体像を光電変換して映像信号を生成する撮像部103と、撮像部103で得られた映像信号に含まれるノイズの除去や、映像信号のデジタル信号への変換を行う画像信号生成部104を備える。
【0016】
撮像部103が撮像して得た映像データの各フレームには、メタデータ生成部106で生成されたタイムコードが付与される。タイムコードとは、映像データの各フレームにおける絶対時間のことであり、タイムコードが各フレームに付与されることで、映像の1フレームごとの電子編集が可能となる。また、メタデータ生成部106は、撮像部103が撮像して得た映像データの属性情報(メタデータ)を生成する。メタデータとは、映像データや音声データ等のコンテンツデータを識別するためのコンテンツIDや、コンテンツの長さ(時間)、映像サンプリングレートや解像度といった、コンテンツデータの属性情報である。
【0017】
メタデータ生成部106で生成されたタイムコードやメタデータと、マイクロフォン101を通して得られた音声信号、撮像部103を通して得られた映像信号は、信号処理部105に供給される。信号処理部105は、映像信号に対して白バランスをとるためのオートホワイトバランス処理や、γ補正処理等を行うと共に、必要に応じて映像信号をMPEG−2(Moving Picture Experts Group)等の形式に圧縮する。また信号処理部105は、図示せぬ同期信号生成部を備え、メモリカード200を含む撮像装置100の各部に対して同期信号(クロック)の供給を行う。本例では、クロックと各種信号とを重畳してメモリカード200に送信する構成としてある。
【0018】
信号処理部105で生成された映像信号及びクロックは、リード/ライト制御部107に供給される。制御部120は、CPU(Central Processing Unit)等で構成され、撮像装置100の各部の制御を行う。制御部120にはメモリ121が接続されており、制御部120は、メモリ121に記憶されたプログラムを読み出して実行する。そしてメモリ121には、制御部120が各種の処理を実行する上において必要なデータやプログラムなどが適宜記憶される。
【0019】
また、撮像装置100は、録画や再生を指示するボタンやスイッチ等で構成される操作部122と、液晶パネル等で構成される表示部123を備える。操作部122からの操作入力信号を制御部120が検出した場合は、制御部120は操作入力信号に従って各部の制御を行う。そして表示部123は、操作部122からの操作入力に基づいて制御部120で生成された指令信号等に従って、撮像部103で撮像した映像の表示や、メモリカード200に記録された映像の表示等を行う。
【0020】
リード/ライト制御部107は、制御部120の制御に基づき、外部記録媒体I/F部112に挿入されたメモリカード200に対するデータの書き込み又は読み出しを制御する。リード/ライト制御部107は、バッファメモリ117へのデータの書き込み又は読み出しの制御も行う。バッファメモリ117とは、7秒〜8秒程度のデータ量の映像データを一時的に格納可能なバッファである。
【0021】
特定のメモリカード200に映像データ等を記録している最中に、該当メモリカード以外のメモリカード200が抜き出された(イジェクトされた)り、新たなメモリカード200が挿入(ロード)された場合には、当該メモリカードに対して行われていた記録を一旦停止するようにしてある。そして、メモリカード200のロード/イジェクトが完了するまでの数秒間に、当該メモリカード200に記録されるはずであった映像データの退避先として、バッファメモリ117を使用するようにしてある。メモリカード200のロード/イジェクトの完了後は、バッファメモリ117に記録された映像データが、再び当該メモリカード200に記録される。このとき、バッファメモリ117からのデータ読み出しを、メモリカード200への書き込み速度より高速に行うようすることで、映像データのメモリカード200への記録が滞りなく行われるようになる。
【0022】
リード/ライト制御部107に供給されたデータのうち、その宛先が外部記録媒体I/F部112に挿入されたメモリカード200であるものは、パラレル・シリアル変換部108でシリアル信号に変換される。リード/ライト制御部107からパラレル・シリアル変換部108に送られるデータには、初期コマンドや記録コマンド、再生コマンド等の各種コマンドや、メモリカード200に記録させる映像データ等が含まれる。
【0023】
初期コマンドとは、撮像装置100での電源立ち上がり時や、メモリカード200が外部記録媒体I/F部112にロード又はイジェクトされた時に、メモリカード200の認証を行うためのコマンドである。記録コマンドは、特定のメモリカード200に対してデータの記録を指示するコマンドであり、記録コマンドには、対象となるメモリカード200のID、データを記録する領域の開始地点(スタートデータアドレス)及び終了時点(ストップデータアドレス)、記録するコンテンツの種類(クリップ番号)等が記載される。メモリカード200には、予めそれぞれに固有のIDが割り振られており、撮像装置100側でメモリカードのIDを指定することによって、メモリカード200を特定することが可能となる。再生コマンドは、メモリカード200に記憶された映像データを再生させるためのコマンドであり、再生コマンドには、メモリカード200のID及び、読み出したいデータが格納されている領域のアドレス等が記載される。
【0024】
パラレル・シリアル変換部108で変換されたシリアル信号は、光強度変調回路109に供給される。光強度変調回路109は、入力されたデータを、データ量に応じた強度の光に変調する。そして、駆動回路110を通して発光部111が駆動され、発光部111で信号が電光変換されて、生成された光信号がメモリカード200の受光部に供給される。複数枚のメモリカード200の間で行われる光信号の伝送については後述する。
【0025】
外部記録媒体I/F部112に縦列に挿入されたメモリカード200のうち、撮像装置100の受光部113に一番近い位置に挿入されたメモリカード200までコマンド又はコンテンツデータが伝送されると、その情報がメモリカード200の発光部から撮像装置100の受光部113に光信号で伝送される。
【0026】
受光部113は、例えばPDで構成され、受信した光の量に応じた電流を発生させる。受光部113には受光回路114が接続してある。受光回路114では、受光部113で生成された電流を電圧に変換して増幅し、デジタル信号を生成する。また、受光回路114は、増幅率(利得)の自動調整を行う図示せぬAGC(Automatic Gain Control)回路を備える。そして受光回路114は、生成したデジタル信号を復調回路115に伝送する。
【0027】
復調回路115は、入力されたデジタル信号を復調してベースバンド信号を得る。そして復調回路115は、得られたベースバンド信号をシリアル・パラレル変換部116に供給する。シリアル・パラレル変換部116は、入力された信号をパラレル信号に変換してリード/ライト制御部107に供給する。
【0028】
また撮像装置100は、外部記録媒体I/F部112にメモリカード200が挿入又は抜き出された場合に、それを検知するロード・イジェクト検出部118を備える。
【0029】
次に、図2を参照して、撮像装置100の外部記録媒体I/F部112に挿入されるメモリカード200の構成例について説明する。
【0030】
図2のメモリカード200は、電源が供給される接触端子として、メモリカード200の側面に電源電位部210を備える。電源電位部210は、撮像装置100の外部記録媒体I/F部112に差し込まれた状態で、外部記録媒体I/F部112の側面に設けられた電源電位部140と接触することで、電源の供給を受けるようにしてある。また、電源電位部210の反対側の側面には接地電位部220を設けてある。接地電位部220も、撮像装置100の外部記録媒体I/F部112の側面に設けられた接地電位部150と接触する構成としてある。電源電位部210と接地電位部220の配置の詳細については後述する。
【0031】
図2のメモリカード200は、信号の受信部として受光部201を備える。受光部201は、例えばPDで構成され、受信した光の量に応じた電流を発生させる。受光部201には受光回路202が接続してある。受光回路202では、受光部201で生成された電流を電圧に変換して増幅し、デジタル信号を生成する。また、受光回路202は、増幅率(利得)の自動調整を行う図示せぬAGC(Automatic Gain Control)回路を備える。そして受光回路202は、生成したデジタル信号を復調回路203に伝送する。
【0032】
復調回路203は、入力されたデジタル信号を復調してベースバンド信号を得る。そして復調回路203は、得られたベースバンド信号をシリアル・パラレル変換部204に供給する。また、メモリカード200はPLL(Phase Locked Loop)回路217を備え、PLL回路217にて、信号に重畳されたクロックの抽出を行う。PLL回路217で抽出したクロックは、復調回路203及びシリアル・パラレル変換部204に供給する。PLL回路217では、必要によりクロック周波数を変換する。シリアル・パラレル変換部204は、入力された信号をパラレル信号に変換してリード/ライト制御部240に供給する。リード/ライト制御部240に入力された信号の中に、撮像装置100から送信されたコマンドが含まれている場合は、コマンドは制御部211に伝送される。
【0033】
また、メモリカード200はCRC(Cyclic Redundancy Check:巡回冗長検査)演算部260を備え、得られた信号にデータ転送誤りがないかのチェックを行う。
【0034】
制御部211は、CPU(Central Processing Unit)等で構成され、撮像装置100から送信されたコマンドを受信した場合には、コマンドに応じた指令信号を生成してリード/ライト制御部240に供給する。リード/ライト制御部240は、メモリコントローラ等で構成され、制御部211から供給される指令信号や制御信号に基づいて、メモリ212へのデータの書き込み又はメモリ212からのデータの読み出しを制御する。メモリ212は、不揮発性の半導体メモリ等で構成される。
【0035】
リード/ライト制御部240は、撮像装置100からのコマンドを受信した場合で、そのコマンドの対象が自メモリカードでないと判断した場合は、受信コマンドを次の別のメモリカード200、つまり縦列配列における上位に位置するメモリカード200に伝送するようにしてある。また、撮像装置100から送信された再生コマンドを受けて、他のメモリカード200がメモリ212から読み出して転送したコンテンツデータを受信した場合も、そのコンテンツデータを上位のメモリカード200に伝送する。
【0036】
リード/ライト制御部240から出力される各種信号は、パラレル・シリアル変換部205でシリアル信号に変換された後、光強度変調回路206に伝送される。光強度変調回路206は、入力されたデータを、データ量に応じた強度の光に変調する。そして、駆動回路207を通して発光部208が駆動され、発光部208で信号が電光変換されて、生成された光信号が、上位に位置するメモリカード200の受光部201又は撮像装置100の受光部113に供給される。
【0037】
なお、本実施の形態においては、撮像装置100の受光回路114やメモリカード200の受光回路202において、AGC回路を備えた構成としたが、AGC回路を含まない構成としてもよい。
【0038】
次に、メモリカード200における電源電位部210と接地電位部220の配置の例について、図3を参照して説明する。図3はメモリカード200の外観図であり、図3に示されたメモリカード200は、モールド材等で筐体を構成してある。メモリカード200の内部には図示しない配線基板が格納してあり、配線基板の上面に発光部208、下面に受光部201が設けられている。発光部208及び受光部201は図3においては破線で示してあり、両部はメモリカードの厚み方向における上下の位置に一直線状に配置してある。
【0039】
図3において矢印で示した方向は、メモリカード200が撮像装置100の外部記録媒体I/F部112に差し込まれる方向である。そして、図3における手前側の側面に電源電位部210を設けてあり、反対側(奥側)の側面に接地電位部220を設けてある。接地電位部220は、メモリカード200の側面を100%占有するように設けてあるのに対し、電源電位部210は、メモリカード200の側面を50%程度占有するように設けてあり、その設置位置も、撮像装置100の外部記録媒体I/F部112に差し込まれる側としてある。このように構成されたメモリカード200が、撮像装置100の外部記録媒体I/F部112に差し込まれた状態を、図4に示してある。
【0040】
図4は、撮像装置100の外部記録媒体I/F部112を、差込口側から見た図である。図4において、外部記録媒体I/F部112は、メモリカード200を収納可能な4つのスロットを備えており、スロットの上から2番目と4番目にメモリカード200が挿入された様子を示してある。外部記録媒体I/F部112の左側の側面には、電源電位部210を設けてあり、右側の側面には接地電位部220を設けてある。メモリカード200との接触を良好にするため、電源電位部210と接地電位部220には板バネと突起部分を設けてある。この突起部分を介して、撮像装置100側の電源電位部210とメモリカード200の電源電位部140が接触し、撮像装置100からメモリカード200へ電源が供給される。メモリカード200の電源電位部210への電源供給は、撮像装置100の電源がオンとされている間は継続して行われる。また、撮像装置100側の設置電位部220とメモリカード200の接地電位部150が接触することで、メモリカード200内の電源電位部140にグランド(接地)電極が形成される。
【0041】
図4に示されたような、メモリカード200が縦列に挿入された状態で、撮像装置100の発光部111から送信された光信号が、発光部111に一番近い位置に位置するメモリカード200とその上位に位置するメモリカード200へ伝送され、最終的に撮像装置100の受光部113にて受信される。そして、図4に示された状態においては、撮像装備100の発光部111から出射されてメモリカード200に受信される信号と、メモリカード200から出射されて撮像装置100の受光部113に受信される信号とが、垂直方向の一直線上を伝送される。
【0042】
次に、メモリカード200が撮像装置100の外部記録媒体I/F部112に挿入される奥行き方向の位置と、メモリカード200への電源供給との関連について、図5及び図6を参照して説明する。図5及び図6は、外部記録媒体I/F部112を側面から見た断面図であり、メモリカード200が外部記録媒体I/F部112に差し込まれる位置を、一番手前側の(1)から、完全にローディングが完了する(11)の位置まで、段階的に示したものである。図5及び図6において、メモリカード200の電源電位部210は、双方向矢印で示してあり、撮像装置100における電源電位部140は、外部記録媒体I/F部112の奥行き方向の長さLとの比率(0.5L)で示してある。また、電源電位部140が設けられた部分とそうでない部分を分かりやすくするため、境目を垂直方向の破線で区切って示してある。
【0043】
図5は、図3にて例示してあるように、メモリカード200の電源電位部210がメモリカード200の側面の手前側約50%を占有するように設けてある場合の例を示す図である。外部記録媒体I/F部112における電源電位部140の配置位置及び、その長さは、メモリカード200の電源電位部210に対応させるようにしてある。電源電位部140の長さは、図5においては、外部記録媒体I/F部112の奥行き方向の長さLに対して、約半分の0.5Lとして示してある。
【0044】
この場合、メモリカード200の挿入位置が(1)から(5)までの間は、メモリカード200の電源電位210と撮像装置100の電源電位部140とが接触しないため、メモリカード200には電源が供給されない。(6)の位置まで差し込んだ時点で初めて、メモリカード200に電源が供給される。メモリカード200の挿入はユーザの手によって行われるものであり、その際ユーザはメモリカード200の手前側(挿入方向に対して)を持つものと想定される。図5に示すように、メモリカード200の電源電位部210を挿入方向の先端側半分に配置することで、電源が供給された状態ではメモリカードの電源電位部210は撮像装置100の中にほぼ収納されるようになる。よって、メモリカード200の電源電位部210にユーザが触れることがなくなる。
【0045】
メモリカード200の電源電位部210の配置の割合は、電源電位部210が配置される側面の面積に対して50%以下であればよく、図6に示されるように30%としても、電源が供給された状態のメモリカード200の電源供給部210を、ユーザが誤って触ってしまうことを防ぐことができる。
【0046】
このように、メモリカード200への電源供給を接触方式で行うようにしたため、メモリカード200への電源供給ロスが発生することが無くなる。よって、撮像装置100において低消費電力を実現することができるようになる。
【0047】
また、メモリカード200への信号の書き込み又は読み出しを、非接触のI/Fである光I/Fを通して行うようにしたため、接触端子を通して信号が供給される場合に比べて、信号の読み書きに対する耐久性が向上する。
【0048】
なお、本実施の形態においては、メモリカード200の電源電位部210を、メモリカード200の側面に設けるようにしたが、メモリカード200に電源が供給された状態で、電源電位部210にユーザが触れることがない位置であれば、メモリカード200の上面や下面、又は先端部に電源電位部210を設けるようにしてもよい。
【0049】
また、本実施の形態では、メモリカード200の電源電位部210を挿入方向に対して左側、接地電位部220を右側に設けてあるが、これはユーザに右利きが多いことを想定しての配置であり、電源電位部210と接地電位部220を逆側に配置するようにしてもよい。
【0050】
また、本実施の形態では、メモリカード200に対して行われる信号の読み書き回数を特に管理しない構成としてあるが、メモリカード200本体における読み書き回数をカウントし、カウント数に応じて警告等を行うように構成してもよい。つまり、各メモリカード200にカウンタ等を設け、カウンタで得られたカウント数をメモリ212等に記憶させておき、メモリ212に記憶させたカウント数を撮像装置100に送信させる。そして、撮像装置100側でメモリカード200から送信されたカウント数と予め指定しておいた閾値とを比較し、カウント数が閾値に近づいたと判定した場合に警告を行わせるようにしてもよい。この場合の警告は、表示部123への表示や、スピーカ(図示略)からの放音により行うようにする。もしくは、表示と放音を組み合わせて警告するようにしてもよい。このような管理を行う場合は、メモリカード200が挿入される外部記録媒体I/F部112のスロット単位での読み書き回数の管理も同時に行うようにする。
【0051】
また、本実施の形態では、メモリカード200が撮像装置100に挿入され、メモリカード200の電源電位部210と撮像装置100の電源電位部140とが接触した時点で、メモリカード200に電源が供給される構成としたが、メモリカード200への電源供給を、メモリカード200が挿入される外部記録媒体I/F部112のスロット毎に独立して行うようにしてもよい。つまり、スロット毎に電源供給用のスイッチ等を設け、そのスイッチのオン/オフによってメモリカード200への電源供給がオン又はオフされる構成としてもよい。メモリカード200がスロットに完全に挿入された状態となって初めて電源供給を行うようにする場合は、電源電位部210の占有面積を、メモリカード200の側面面積の100%としてもよい。
【0052】
またこの場合、スイッチ等の物理的機構を設けるのではなく、メモリカード200のスロットへの挿入/取り出しを、LED等を用いた非接触方式で検出するように構成しても良い。
【0053】
次に、メモリカード200内の発光部208と受光部201の配置の例について、図7を参照して説明する。図7は、メモリカード200を図3でI−Iとして示した線に沿う断面図として示したものである。図7において、メモリカード筐体の中に配線基板213が収納されており、配線基板213の上面に発光部208、下面に受光部201を配置してある。このように配置することで、メモリカード200の受光部201にて受信される信号と、発光部208から送信される信号とが垂直方向の一直線上を伝送されるようになり、撮像装置100の外部記録媒体I/F部112の上方に設けられた受光部113に光信号が送信されるようになる。
【0054】
なお、本例ではメモリカード200の受光部201と発光部208とを、配線基板213を介して上下垂直に配置するようにしたが、メモリカード200の厚み方向の高さを抑えるために、図8に示されたように、受光部201と発光部208とを水平方向に並べて配置するようにしてもよい。図8も、図3でI−Iとして示した線に沿う断面図として示したものである。このように構成する場合は、受光部201と発光部208との間にミラーを45°の角度で配置し、撮像装置100又は他のメモリカード200から伝送された光信号を受光部201の配置方向に反射させ、発光部208から発せられた光信号を上方に反射させるようにすればよい。
【0055】
次に、撮像装置100とメモリカード200及びメモリカード200間で行われる信号の伝送処理例について、図9〜図11を参照して説明する。まず、図9を参照して、撮像装置100とメモリカード200及びメモリカード200間で伝送される信号のデータパケット構成例について説明する。データパケットは、図9に示されるように、左端から、領域0a、領域0b、領域0cで構成されるデータパケット0と、領域1a、領域1b、領域1cで構成されるデータパケット1、領域2a、領域2b、領域2cで構成されるデータパケット2、領域Na、領域Nb、領域Ncで構成されるデータパケットNで構成される。
【0056】
データパケット0は撮像装置100用に設けられた領域であり、データパケット1〜Nは、メモリカード200用に設けられた領域である。データパケットNの“N”は、撮像装置100の外部記録媒体I/F部112に挿入されるメモリカード200の枚数と対応しており、Nに代入される数は、挿入されたメモリカード200の数に応じて変動する。
【0057】
データパケット0の領域0aには、撮像装置100のID(本例においては“0”とする)が書き込まれる。また領域0bには、メモリカード200に対するコマンドが書き込まれる。コマンドが、メモリカード200にコンテンツデータを記録させるための記録コマンドである場合には、メモリカード200に記録させたいビデオデータ、オーディオデータ、メタデータ等のコンテンツデータが領域0cに書き込まれる。なお、領域0cに書き込まれるデータには、ハイレゾデータだけでなく、サムネール表示用のローレゾデータも含まれる。
【0058】
データパケット1は、撮像装置100から送信された信号を最初に受信したメモリカード200に割り当てられる領域である。つまり、撮像装置100の発光部111から1番近い位置に挿入されているメモリカード200用の領域となる。本例においては、該当するメモリカード200を、メモリカードID#Aのメモリカードとしてある。データパケット2は、データパケット1が割り当てられたメモリカード200からの信号を受信したメモリカード200に割り当てられる。本例においては、該当するメモリカード200を、メモリカードID#Bのメモリカードとしてある。このようにして、データパケット1〜Nの領域は、撮像装置100から送信された信号が伝達される順に、各メモリカード200に割り当てられていく。
【0059】
データパケット1〜Nの各領域において、領域1a〜Naには各メモリカード200のID(メモリカード200の識別情報)が書き込まれる。“メモリシステム管理データ”として示された領域1b〜Nbには、各メモリカード200の管理情報が書き込まれる。管理情報には、例えば、各メモリカード200における記録済みアドレス空間と空きアドレス空間の情報や、各メモリカード200が保持しているコンテンツの種類(クリップ番号)等の情報がある。この情報が各メモリカード200間を伝送されて撮像装置100に入力されることで、撮像装置100側で各メモリカード200の枚数及び各メモリカード200の状況を把握することが可能となり、どのコンテンツをどのメモリカード200に記録させるか等の制御を行うことができるようになる。“ビデオ/オーディオ/メタデータ”として示された領域1c〜Ncは、各メモリカード200が記憶している映像データやオーディオデータ、メタデータ等が必要に応じて書き込まれる。
【0060】
次に、図10のフローチャートを参照して、撮像装置100から初期コマンドが送信されて、初期コマンドを受信したメモリカード200から、メモリカードのID及び管理情報が返信される場合の処理例について説明する。まず、撮像装置100のロード・イジェクト検出部118が、外部記録媒体I/F部112のいずれかのスロットにおいて、メモリカード200がローディング中又はイジェクト中であるか否かの判定を行う(ステップS1)。スロットに挿入されたいずれかのメモリカード200が、ローディング中又はイジェクト中であると判定された場合には、再びステップS1に戻る。ローディング中又はイジェクト中のメモリカード200はないと判定された場合は、撮像装置100の制御部120によって、初期コマンドが発行され(ステップS2)、メモリカード200に初期コマンドが送信される(ステップS3)。
【0061】
ここで送信されるパケットを“信号ストリーム[0]”としてあり、信号ストリーム[0]で送信されるパケットの構成例を図11(a)に示してある。図11(a)において、“ID”の領域(領域0a)には、撮像装置100のIDである0が記載され、コマンドの格納領域(領域0b)には“初期コマンド”が書き込まれている。
【0062】
再び図10に戻ると、ステップS3で撮像装置100から送信されたパケットを、撮像装置100の発光部111から一番近い位置にあるメモリカード200(ID#A)が受信する(ステップS4)。メモリカード200は受光部201(図2参照)で信号を受信すると、受信したパケットの誤り検出をCRC演算部260で行い(ステップS5)、誤りが検出された場合にはエラーステータスをデータパケットに書き込む(ステップS6)。ID#Aのメモリカード200は、撮像装置100から送信された信号を最初に受信したメモリカードであるため、データパケット0の次の領域であるデータパケット1が割り当てられる。よって、エラーステータスもデータパケット1に書き込まれる。
【0063】
ステップS5でエラーが検出されなかった場合は、自らのIDやシステム管理データをデータパケット1に書き込み(ステップS7)、発光部208(図2参照)から送信する(ステップS8)。ここで送信されるパケットを“信号ストリーム[1]”としてあり、信号ストリーム[1]で送られるパケットの構成例を図11(b)に示してある。
【0064】
図11(b)においては、データパケット0の次の領域であるデータパケット1が、メモリカード200(ID#A)に割り当てられている。“ID”の領域(領域1a)には、メモリカード200のIDである“A”が書き込まれ、“メモリシステム管理データ”が格納される領域(領域1b)には、システム管理データが書き込まれている。システム管理データとは、前述したように、メモリカード200(ID#A)における記録済みアドレス空間と空きアドレス空間の情報や、各メモリカード200が保持しているコンテンツの種類(クリップ番号)情報等で構成されるデータである。
【0065】
再び図10のフローチャートに戻ると、ステップS8で送信されたパケットは、ID#Aのメモリカード200の上位に位置するメモリカード200(ID#B)によって受信される(ステップS9)。ID#Bのメモリカード200においても、CRCチェックが行われ(ステップS10)、誤りが検出された場合には、エラーステータスがデータパケット1の次の領域であるデータパケット2に書き込まれる(ステップS11)。誤りが検出されなかった場合は、自らのID及びシステム管理データがデータパケット2に書き込まれる(ステップS12)。そして、このようにして生成されたパケットが、発光部208を通して送信される(ステップS13)。ここで送信されるパケットを“信号ストリーム[2]”としてあり、信号ストリーム[2]で送られるパケットの構成例を図11(c)に示してある。
【0066】
図11(c)においては、データパケット1の次の領域であるデータパケット2に、メモリカード200(ID#B)のデータが書き込まれている。“ID”の領域(領域2a)には、メモリカード200のIDである“B”が書き込まれ、“メモリシステム管理データ”が格納される領域(領域2b)には、システム管理データが書き込まれている。
【0067】
このようにして、撮像装置100から伝送された信号及び各メモリカード200の情報が記載されたデータパケットは、撮像装置100の外部記録媒体I/F部112のスロットのうち、撮像装置100の受光部113に一番近いスロットに挿入されたメモリカード200に伝送される。本例では、このメモリカード200のIDを“X”としてある。
【0068】
再び図10のフローチャートに戻ると、各メモリカード200間を伝送された信号は、撮像装置100の受光部113に一番近いスロットに挿入されたメモリカード200(ID#X)に受信される(ステップS14)。ID#Xのメモリカード200においても、CRCチェックが行われ(ステップS15)、誤りが検出された場合には、エラーステータスがデータパケットNに書き込まれる(ステップS16)。誤りが検出されなかった場合は、自らのID及びシステム管理データがデータパケットNに書き込まれる(ステップS17)。そして、生成されたパケットが発光部208を通して送信される(ステップS18)。ここで送信されるパケットを“信号ストリーム[N]”としてあり、信号ストリーム[N]で送られるパケットの構成例を図11(d)に示してある。
【0069】
図11(d)においては、データパケットNに、メモリカード200(ID#X)のデータが書き込まれている。“ID”の領域(領域Na)には、メモリカード200のIDである“X”が書き込まれ、“メモリシステム管理データ”が格納される領域(領域Nb)には、システム管理データが書き込まれている。
【0070】
再び図10のフローチャートに戻ると、各メモリカード200間を伝送された信号は、撮像装置100の受光部113によって受信される(ステップS19)。ここで受信されるパケットは、データパケットN個で構成されるパケットとなる。そして、撮像装置100においてもCRCチェックが行われ(ステップS20)、誤りが検出された場合にはステップS1に戻る。誤りなしと判定された場合には、受信した各パケットに記載された情報を基に各メモリカード200の認証チェックが行われる(ステップS21)。
【0071】
このように、撮像装置100から送信された初期コマンドに基づいて各メモリカード200のIDやシステム管理データが順に伝送され、最後に再び撮像装置100の受信部113で受信されることで、撮像装置100側で外部記録媒体I/F部112に挿入されたメモリカード200の数や、各メモリカード200の情報を把握することが可能となる。
【0072】
次に、図12及び図13を参照して、撮像装置100から記録コマンド及びコンテンツデータが送信されて、記録コマンド及びコンテンツデータを受信したメモリカード200が、コンテンツデータを記録する場合の処理例について説明を行う。
【0073】
図12のフローチャートにおいて、まず、撮像装置100のロード・イジェクト検出部118が、外部記録媒体I/F部112のいずれかのスロットにおいて、メモリカード200がローディング中又はイジェクト中であるか否かの判定を行う(ステップS30)。スロットに挿入されたいずれかのメモリカード200が、ローディング中又はイジェクト中であると判定された場合には、表示部123(図1参照)にエラー警告表示が行われる(ステップS31)。ローディング中又はイジェクト中のメモリカード200はないと判定された場合は、カード記録マネジメントが行われる(ステップS32)。
【0074】
カード記録マネジメントとは、初期コマンドを送信して得た各メモリカード200のID及びシステム管理データを基に、どのメモリカード200のどの領域に、どんなコンテンツを記録させるかといった判断を行うことである。そして、カード記録マネジメントに基づいてコマンドが生成される。
【0075】
ステップS32で行ったカード記録マネジメントの結果、データを記録させる先としてID#Bのメモリカード200が選定されたため、記録先としてID#Bのメモリカード200を指定した記録コマンドを、発光部111から送信する。ここで送信されるパケットを“信号ストリーム[0]”としてあり、信号ストリーム[0]で送信されるパケットの構成例を図13(a)に示してある。“ID”の領域(領域0a)には、撮像装置100のIDである0が記載され、コマンドの格納領域(領域0b)に“記録コマンド”が書き込まれている。この記録コマンドの中で、メモリカードのIDを指定してある。“ビデオ/オーディオ/メタデータ”として示された領域(領域0c)には、ID#Bのメモリカード200に記録させたい映像データや音声データ、タイムコードを含むメタデータ等が書き込まれる。
【0076】
再び図12のフローチャートに戻ると、ステップS33で撮像装置100から送信されたパケットを、撮像装置100の発光部111から一番近い位置にあるメモリカード200(ID#A)が受信する(ステップS34)。メモリカード200は受光部201(図2参照)で信号を受信すると、受信したパケットの誤り検出をCRC演算部260で行い(ステップS35)、誤りが検出された場合にはエラーステータスをデータパケット1に書き込む(ステップS36)。
【0077】
ステップS35で誤りが検出されなかった場合は、記録コマンドが自分宛に送られたものであるか否かの判定が行われ、判定の結果に基づいた処理が行われる。図12に示された例においては、記録コマンドに宛先として記載されたIDはBであるため、ID#Aのメモリカード300は、記録コマンドが自分に宛てられたものではないと判断する。宛先が自分のIDでない記録コマンドを受信した場合は、“メモリシステム管理データ”の領域に自らのIDとシステム管理データを記載後、記録コマンドをそのまま次のメモリカード200又は撮像装置100に伝送するようにしてある。
【0078】
よって、ID#Aのメモリカード200は、自らのIDとシステム管理データをデータパケット1に書き込み(ステップS37)、発光部208から送信する(ステップS38)。ここで送信されるパケットを“信号ストリーム[1]”としてあり、信号ストリーム[1]で送られるパケットの構成例を図13(b)に示してある。
【0079】
図13(b)においては、データパケット0の次の領域であるデータパケット1が、メモリカード200(ID#A)に割り当てられている。“ID”の領域(領域1a)には、メモリカード200のIDである“A”が書き込まれ、“メモリシステム管理データ”が格納される領域(領域1b)には、システム管理データが書き込まれている。
【0080】
再び図12のフローチャートに戻ると、ステップS38で送信されたパケット(信号ストリーム[1]は、ID#Aのメモリカード200の上方に位置するメモリカード200(ID#B)によって受信される(ステップS39)。ID#Bのメモリカード200においても、CRCチェックが行われ(ステップS40)、誤りが検出された場合には、エラーステータスがデータパケット1の次の領域であるデータパケット2に書き込まれる(ステップS41)。誤りが検出されなかった場合は、受信した記録コマンドが自分宛に送られたものであるかの判定が行われる。ID#Bのメモリカード200は、記録コマンド中に宛先として指定されたIDが自らのIDであったため、受信したパケットに含まれるコンテンツデータ及びメタデータを、記録コマンドに基づいて記録する(ステップS42)。そして、自らのID及びシステム管理データを、データパケット2に書き込む(ステップS43)。このようにして生成されたパケットは、メモリカード200(ID#B)の発光部208を通して送信される(ステップS44)。ここで送信されるパケットを“信号ストリーム[2]”としてあり、信号ストリーム[2]で送られるパケットの構成例を図13(c)に示してある。
【0081】
図13(c)においては、データパケット1の次の領域であるデータパケット2が、メモリカード200(ID#B)に割り当てられている。“ID”の領域(領域2a)には、メモリカード200のIDである“B”が書き込まれ、“メモリシステム管理データ”が格納される領域(領域2b)には、システム管理データが書き込まれている。撮像装置100用の領域であるデータパケット0の領域0cに書き込まれていたコンテンツデータ及びメタデータは、ステップS42の時点でID#Bのメモリカード200に記録されたため、図13(c)ではデータパケット0の領域0cは空白となっている。
【0082】
指定されたメモリカード200において記録が行われた後も、メモリカード200間をデータパケットが伝送され、最後に、撮像装置100の外部記録媒体I/F部112のスロットのうち、撮像装置100の受光部113に一番近いスロットに挿入されたメモリカード200(ID#X)に伝送される。
【0083】
再び図12のフローチャートに戻ると、各メモリカード200間を伝送された信号は、撮像装置100の受光部113に一番近いスロットに挿入されたメモリカード200(ID#X)に受信される(ステップS45)。ID#Xのメモリカード200においても、CRCチェックが行われ(ステップS46)、誤りが検出された場合には、エラーステータスがデータパケットNに書き込まれる(ステップS47)。誤りが検出されなかった場合は、自らのID及びシステム管理データがデータパケットNに書き込まれる(ステップS48)。そして、生成されたパケットが発光部208を通して送信される(ステップS49)。ここで送信されるパケットを“信号ストリーム[N]”としてあり、信号ストリーム[N]で送られるパケットの構成例を図13(d)に示してある。
【0084】
図13(d)においては、データパケットNに、メモリカード200(ID#X)のデータが書き込まれている。“ID”の領域(領域Na)には、メモリカード200のIDである“X”が書き込まれ、“メモリシステム管理データ”が格納される領域(領域Nb)には、システム管理データが書き込まれている。
【0085】
再び図12のフローチャートに戻ると、各メモリカード200間を伝送された信号は、撮像装置100の受光部113によって受信される(ステップS50)。ここで受信されるパケットは、データパケットN個で構成されるパケットとなる。そして、撮像装置100においてもCRCチェックが行われ(ステップS51)、誤りが検出された場合にはステップS30に戻る。誤りなしと判定された場合には、操作部122(図1参照)への操作入力等により記録一時停止の指示が行われたか否かの判定が行われ(ステップS52)、記録の一時停止が指示されたと判定された場合には、記録が停止され(ステップS53)、記録の一時停止を感知しない場合はステップS30に戻る。
【0086】
メモリカード200に記録されたコンテンツデータを再生したい場合にも同様の処理が行われる。まず撮像装置100から再生コマンドを含むデータパケットが送信され、再生コマンド中でIDが指定されたメモリカード200がパケットを受信した時に、そのメモリカード200に記憶されたコンテンツデータ及びメタデータが読み出される。そして読み出されたコンテンツデータ及びメタデータがデータパケットに書き込まれ、光I/Fを通して再び撮像装置100の受光部113に受信される。そして、撮像装置100の表示部123やスピーカ(図示略)を通して、メモリカード200に記憶されたコンテンツデータが再生される。
【0087】
このように、撮像装置100から送信された信号が、撮像装置100の外部記録媒体I/F部112のスロットに挿入された複数のメモリカード200間を、光I/Fを通して伝送されるようにしたため、メモリカード200に対する信号の読み書き回数に対する耐久性が向上する。
【0088】
なお、上述した実施の形態では、撮像装置100の受光部113の位置を固定としてあるが、外部記録媒体I/F部112に挿入されたメモリカード200の数や位置に応じて、撮像装置100の受光部113の高さ方向の配置位置を可変とする構成としてもよい。このように構成すれば、撮像装置100の受光部113とメモリカード200の発光部208との距離を最小限とすることができるようになり、撮像装置100の受光部113に送信される信号におけるS/N比(Signal to Noise ratio)を高くすることが可能となる。
【0089】
また、上述した実施の形態では、本発明の記録媒体をメモリカードに適用した例を挙げたが、汎用のメモリカードを接続可能なアダプタに適用してもよい。汎用のメモリカードとは、SDメモリカード、メモリステック等の規格に準拠した高速フラッシュメモリ等をさす。本発明をアダプタに適用した場合の構成例を図14に示してある。図14(a)では、2つのメモリソケット250を備えた例を示してあり、メモリソケット250に汎用メモリ20が接続されている様子が示されている。図14(a)において、メモリカード筐体214は二点鎖線で示してある。図示は省略してあるが、筐体の側面には電源電位部210及び接地電位部220を設けてあるものとする。メモリソケット250は配線基板213上に設けてあり、同一の基板上に、受光部201と発光部208と、受光部201と発光部208における送受信を制御する送受信制御部230も設けてある。
【0090】
この場合、送受信制御部230だけでなく、アダプタ上の各部を制御する制御部や、データのエンコード/デコードを行う回路、エンコード/デコード時のデータ退避用のメモリ等を搭載するようにしてもよい。
【0091】
またこの場合、メモリソケット250に挿入する記録媒体としては、アダプタに接続可能なコネクタを備えたものであれば、汎用メモリカード20のようにモールド加工されたものでなくてもよい。図14(b)に示されたような、配線基板213にメモリチップ21がワイヤ215で固定された形状のものを、コネクタ216を介して接続するようにしてもよい。
【0092】
また、上述した実施の形態では、撮像装置100で生成したクロックを、映像信号や音声信号等の他の信号に重畳させてメモリカード200へ供給する構成としたが、メモリカード200側のPLL回路(図示略)でのクロック抽出精度を上げるため、撮像装置100側にスクランブル回路、メモリカード200側にデスクランブル回路を設けるようにしてもよい。このように構成することで、DC(Direct Current)成分が抑制されるため、メモリカード200側で、クロックをより正確に再生できるようになる。
【0093】
また、上述した実施の形態では、撮像装置100及び各メモリカード200に設ける受光部と発光部を、各1個ずつとする構成としたが、受光部及び発光部を複数個持たせるようにしてもよい。例えば、撮像装置100とメモリカード200において受光部及び発光部を2つずつ持たせるようにすれば、信号の伝送経路が2本となり、伝送レートを向上させることができる。さらに、図15に示したように、メモリカード200上に受光部201と発光部208との組を複数(図15の場合は3つ)設け、このうち一本をクロックの伝送に用いるようにすれば、メモリカード200にPLL回路を設ける必要がなくなり、回路の簡略化及び低コスト化を図ることが可能となる。また、受光部201と発光部208の組を複数設ける場合は、図16に示すように受光部201と発光部208の配置位置を異ならせて配置し、信号が流れる方向を変えるようにしてもよい。
【0094】
また、上述した実施の形態では、撮像装置100で生成したクロックを映像信号や音声信号等の他の信号に重畳させて、光I/Fを通してメモリカード200へ供給する構成としたが、撮像装置100で生成したクロックを電源に重畳してメモリカード200へ供給する構成としてもよい。この場合のクロック重畳回路の構成例を、図17に示してある。撮像装置100の電源供給部130から供給される電源に対して、コイル141とコンデンサ142とで構成される発振回路で生成したクロックを重畳し、メモリカード200の電源電位部140に供給する。このように、メモリカード200に供給される電源にクロックを重畳する場合は、メモリカード200側にクロック抽出のための回路を設ける必要がある。図18に示されるメモリカード200′においては、電源電位部210から供給される、クロックが重畳された電源からクロックの周波数成分を抽出するBPF(Band Pass Filter)218を設け、PLL回路217が、BPF218でフィルタリングされた信号からクロックを再生するようにしてある。
【0095】
また、上述した実施の形態では、本発明を、撮像装置等の外部機器に装着されるメモリカードに適用した例を挙げたが、携帯電話端末等に組み込まれたリーダ/ライタを備えたメモリチップに適用するようにしてもよい。
【0096】
また、上述した実施の形態では、本発明を被写体の撮像及び記録、再生を行える撮像装置に適用した例を挙げたが、撮像部は備えず、記録及び再生のみを行うことが可能な記録再生装置に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の一実施の形態による撮像装置の構成例をブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるメモリカードの構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態によるメモリカードの構成例を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施の形態によるメモリカードと外部記録媒体I/F部との接触の例を示す正面図である。
【図5】本発明の一実施の形態によるメモリカードの挿入位置と電源供給開始位置との関連性を示す図である。
【図6】本発明の一実施の形態によるメモリカードの挿入位置と電源供給開始位置との関連性を示す図である。
【図7】本発明の一実施の形態による受光部と発光部の配置例を示す断面図である。
【図8】本発明の一実施の形態による受光部と発光部の配置例を示す断面図である。
【図9】本発明の一実施の形態による信号のパケット構成例を示す説明図である。
【図10】本発明の一実施の形態による初期認証時の処理例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施の形態による信号のパケット構成例を示す説明図である。
【図12】本発明の一実施の形態による記録時の処理例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施の形態による信号のパケット構成例を示す説明図である。
【図14】本発明の他の形態によるメモリカードの構成例を示す斜視図及び側面図である。
【図15】本発明の他の形態による受光部と発光部の配置例を示す断面図である。
【図16】本発明の他の形態による受光部と発光部の配置例を示す断面図である。
【図17】本発明の他の形態によるクロック重畳回路の構成例を示すブロック図である。
【図18】本発明の他の形態によるメモリカードの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0098】
100…撮像装置、101…マイクロフォン、102…音声信号生成部、103…撮像部、104…画像信号生成部、105…信号処理部、106…メタデータ生成部、107…リード/ライト制御部、108…パラレル・シリアル変換部、109…光強度変調回路、110…駆動回路、111…発光部、112…外部記録媒体I/F部、113…受光部、114…受光回路、115…復調回路、116…シリアル・パラレル変換部、117…バッファメモリ、118…ロード・イジェクト検出部、120…制御部、121…メモリ、122…操作部、123…表示部、130…電源供給部、140…電源電位部、150…接地電位部、200…メモリカード、201…受光部、202…受光回路、203…復調回路、204…シリアル・パラレル変換部、205…パラレル・シリアル変換部、206…光強度変調回路、207…駆動回路、208…発光部、210…電源電位部、211…制御部、212…メモリ、213…配線基板、214…メモリカード筐体、215…ワイヤ、216…コネクタ、217…PLL回路、230…送受信制御部、240…リード/ライト制御部、250…メモリソケット、260…CRC演算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置に装着された状態で、前記外部装置と光通信を介してデータの送受信を行うメモリカードにおいて、
前記外部装置から所定電圧の電源の供給を受ける電源電位部と、
前記外部装置の接地電位部と接続される接地電位部と、
前記外部装置又は他のメモリカードから送信された光信号を受信する受光部と、
前記外部装置又は他のメモリカードに光信号を送信する発光部とを備え、
前記受光部と前記発光部は、前記受光部に受信される信号と前記発光部から送信される信号とが直線上を伝送されるように配置されていることを特徴とする
メモリカード。
【請求項2】
請求項1記載のメモリカードにおいて、
前記受光部と前記発光部は、当該メモリカードの厚み方向における上下の位置に直線状に配置されており、前記受光部の受光面と前記発光部の発光面とは相反する方向に配置されていることを特徴とする
メモリカード。
【請求項3】
請求項1記載のメモリカードにおいて、
前記受光部と前記発光部は、その受光面及び発光面が互いに向き合った状態で当該メモリカードの水平方向における左右の位置に直線状に配置されており、前記受光部へ入射する信号及び前記発光部から出射される信号は、前記受光部と前記発光部との間に設けられたミラーを介して伝送されることを特徴とする
メモリカード。
【請求項4】
請求項1記載のメモリカードにおいて、
前記接地電位部は、当該メモリカードの筐体を構成する複数の面のうちのいずれかの面上に設けられることを特徴とする
メモリカード。
【請求項5】
請求項1記載のメモリカードにおいて、
前記電源電位部は、当該メモリカードの筐体を構成する複数の面のうちのいずれかの面上に設けられ、その配置は前記外部装置に挿入される側に対して行われるとともに、当該電源電位部の占有面積は、当該電源電位部が設けられる面に対する1/2以下であることを特徴とする
メモリカード。
【請求項6】
請求項1記載のメモリカードにおいて、
汎用のメモリカード又は、メモリチップを搭載した配線基板を接続可能なアダプタを備え、アダプタに接続された汎用のメモリカード又はメモリチップを、データ記録する記録部としたことを特徴とする
メモリカード。
【請求項7】
被写体像を撮像して映像信号を生成する撮像部と、前記撮像部で得た映像信号を記録する複数枚のメモリカードを縦列に収容可能な外部記録媒体インターフェース部とを有し、光信号を用いて前記メモリカードとのデータ送受信を行う撮像装置において、
前記メモリカードへの電源供給を行う電源電位部と、
前記メモリカードと接続される接地電位部と、
前記メモリカードに光信号を送信する発光部と、
前記メモリカードから送信された光信号を受信する受光部とを備え、
前記電源電位部及び前記接地電位部は、前記外部記録媒体インターフェース部におけるメモリカードとの接触面に設けられており、前記受光部と前記発光部は、前記発光部から送信されて前記メモリカードに受信される信号と前記メモリカードから送信されて前記受光部に受信される信号とが垂直方向の直線上を伝送されるように配置されていることを特徴とする
撮像装置。
【請求項8】
請求項7記載の撮像装置において、
前記受光部は、前記外部記録媒体インターフェース部に装着されたメモリカードの縦列方向での位置に合わせて、その配置位置を変更させることができることを特徴とする
撮像装置。
【請求項9】
請求項7記載の撮像装置において、
当該撮像装置への電源投入時又は前記外部記録媒体インターフェース部への前記メモリカードの挿入又は抜き出しがあった場合には、前記発光部に近い位置に挿入されたメモリカードから順に、前記受信部が設けられた方向にメモリカードの識別情報及び管理情報が伝送され、前記受信部は、前記外部記録媒体インターフェース部に挿入された全メモリカードの識別情報及び管理情報が含まれた信号を受信することを特徴とする
撮像装置。
【請求項10】
請求項7記載の撮像装置において、
信号伝送用の前記受光部及び前記送信部と、クロック伝送用の前記受光部及び前記送信部とを備えたことを特徴とする
撮像装置。
【請求項11】
請求項7記載の撮像装置において、
前記電源電位部を介してメモリカードに供給される電源には、クロックが重畳されることを特徴とする
撮像装置。
【請求項12】
複数枚のメモリカードを縦列に収容可能な外部記録媒体インターフェース部を有し、光信号を用いて前記メモリカードとのデータ送受信を行う記録再生装置において、
前記メモリカードへの電源供給を行う電源電位部と、
前記メモリカードと接続される接地電位部と、
前記メモリカードに光信号を送信する発光部と、
前記メモリカードから送信された光信号を受信する受光部とを備え、
前記電源電位部及び前記接地電位部は、前記外部記録媒体インターフェース部におけるメモリカードとの接触面に設けられており、前記受光部と前記発光部は、前記発光部から送信されて前記メモリカードに受信される信号と前記メモリカードから送信されて前記受光部に受信される信号とが垂直方向の直線上を伝送されるように配置されていることを特徴とする
記録再生装置。
【請求項13】
請求項12記載の記録再生装置において、
前記受光部は、前記外部記録媒体インターフェース部に装着されたメモリカードの縦列方向での位置に合わせて、その配置位置を変更させることができることを特徴とする
記録再生装置。
【請求項14】
請求項12記載の記録再生装置において、
当該記録再生装置への電源投入時又は前記外部記録媒体インターフェース部への前記メモリカードの挿入又は抜き出しがあった場合には、前記発光部に近い位置に挿入されたメモリカードから順に、前記受信部が設けられた方向にメモリカードの識別情報及び管理情報が伝送され、前記受信部は、前記外部記録媒体インターフェース部に挿入された全メモリカードの識別情報及び管理情報が含まれた信号を受信することを特徴とする
記録再生装置。
【請求項15】
請求項12記載の記録再生装置において、
信号伝送用の前記受光部及び前記送信部と、クロック伝送用の前記受光部及び前記送信部とを備えたことを特徴とする
記録再生装置。
【請求項16】
請求項12記載の記録再生装置において、
前記電源電位部を介してメモリカードに供給される電源には、クロックが重畳されることを特徴とする
記録再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−165389(P2008−165389A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−352604(P2006−352604)
【出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】