説明

メータ表示装置

【課題】指針の位置から得られる情報の視認性を高めることができるメータ表示装置を提供する。
【解決手段】デジタルスピードメータ1は、照明スイッチ19aがオンである場合、バックライト11dを点灯して夜間照明モードに切り替え、車速センサ53から速度データを取得する。この取得した速度データをもとに、指針36の周辺部31aが設定される。この文字盤31上の周辺部31aは、グラフィックコントローラ13が、TFT液晶11aに表示される文字盤31のLCD透過率、色度等の表示調整を行うことにより、その他の文字盤31上の領域に比べて輝度が高くなるように調節される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字盤に指針を重ねたメータを表示パネルに表示するメータ表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の速度計など、TFT液晶によりグラフィック表示を行うメータが知られている。図9は従来のメータ表示装置としての車両速度メータの外観を示す図である。この車両速度メータ111は、前面に表硝子111cが配置されたTFT液晶(TFT−LCD)111aを有する。また、TFT液晶111aの画面には、円形状の文字盤131に指針136を重ねた速度計130が表示される。また、この速度計130では、車両の速度を指示する指針136が文字盤131の中心を軸として回転自在に表示される。また、速度計130の下部には、走行距離を表すODO/TRIPメータ138が表示される。
【0003】
この車両速度メータでは、夜間にグラフィック表示を行う場合、昼間と同じ輝度のままだと、利用者が眩しさを感じることがあるので、通常、輝度を下げて表示することが行われる。しかし、一様に輝度を下げると、速度値など必要な車両情報を表示する部分の輝度も下がり、視認性が低下する。
【0004】
また、従来のメータ表示装置として、指針を旋回させて表示する際、指針の移動方向と反対側であって、この指針の側部に残像を軌跡として表示することで、指針の動きを分かり易くしたものが知られている(特許文献1参照)。
【0005】
また、従来のメータ表示装置として、通常指針画像とモーションブラー指針画像とが重ならないように表示するものが知られている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−239127号公報 (段落0057、図10)
【特許文献2】特開2007−309719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来のメータ表示装置には、つぎのような課題があった。すなわち、前述した残像もモーションブラー画像も、指針が通過した後側の領域に表示されるものであり、指針の前側の領域に表示されることはない。
【0008】
これらの画像は指針の動きをわかり易くしようとするものであり、夜間点灯時、メータ表示装置の輝度を下げても、指針の位置から速度値などの車両情報が確実に得られるようにするものではなかった。
【0009】
従って、従来のメータ表示装置では、夜間点灯時、指針の位置から得られる速度値などの車両情報の視認性が低下するという課題が改善されないままであった。
【0010】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、指針の位置から得られる情報の視認性を高めることができるメータ表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述した目的を達成するために、本発明に係るメータ表示装置は、下記(1)〜(8)を特徴としている。
(1) 文字盤に指針を重ねたメータを表示パネルに表示するメータ表示装置であって、
前記指針の周辺部に設定される前記文字盤の第1領域では、前記第1領域を除く前記文字盤の第2領域に比べて、輝度が高くなるように、前記表示パネルの表示を調整する表示調整手段を備えたこと。
(2) 上記(1)の構成のメータ表示装置であって、
前記表示調整手段は、前記第1領域と前記第2領域とで色度を変えること。
(3) 上記(1)の構成のメータ表示装置であって、
前記表示調整手段は、前記表示パネルに液晶が用いられた場合、前記第1領域と前記第2領域とで前記液晶の透過率を変えること。
(4) 上記(1)の構成のメータ表示装置であって、
前記指針は前記文字盤の中心を軸として回転自在に表示され、前記第1領域は前記指針の両側部を含むように設定されること。
(5) 上記(1)の構成のメータ表示装置であって、
前記表示パネルを照明する照明モードに切り替えるモード切替手段を備え、
前記表示調整手段は、前記モード切替手段によって照明モードに切り替えられた場合、前記表示パネルの表示を調整すること。
(6) 上記(5)の構成のメータ表示装置であって、
前記表示調整手段は、前記表示パネルの表示を調整する際、前記表示パネルを照明する照明部の輝度を調節すること。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれか一つの構成のメータ表示装置であって、
前記表示パネルの表示態様が異なる複数の照明モードを有し、
前記複数の照明モードの中から特定の照明モードの選択を受け付ける選択受付手段を備え、
前記モード切替手段は、前記選択受付手段によって選択が受け付けられた特定の照明モードに切り替え、
前記表示調整手段は、前記特定の照明モードに従って、前記表示パネルの表示を調整すること。
(8) 上記(7)の構成のメータ表示装置であって、
前記複数の照明モードには、前記第1領域から前記第2領域に至る範囲で、前記輝度が徐々に下がるように、前記表示パネルの表示を調整する照明モードが含まれること。
【0012】
上記(1)〜(8)の構成のメータ表示装置によれば、指針の周辺部に設定される文字盤の第1領域が、第2領域に比べて、輝度が高くなるように、表示パネルの表示を調整するので、指針の位置から得られる情報の視認性を高めることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明のメータ表示装置によれば、指針の周辺部に設定される文字盤の第1領域が、第2領域に比べて、輝度が高くなるように、表示パネルの表示を調整するので、指針の位置から得られる情報の視認性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、第1の実施形態におけるメータ表示装置であるデジタルスピードメータ1の構成を示す図である。
【図2】図2は、表示パネル11の画面を示す図である。
【図3】図3は、夜間点灯時のメータ表示動作手順を示すフローチャートである。
【図4】図4は、第2の実施形態におけるメータ表示装置であるデジタルスピードメータ1Aの構成を示す図である。
【図5】図5は、夜間照明モード選択SW19bにより設定された夜間照明モードに対応する、指針36の周辺部31aの表示態様を表すテーブルである。
【図6】図6(A)〜図6(D)は、夜間照明モードに対応する指針36の周辺部31aの表示態様を示す図である。
【図7】図7は、夜間照明モード時のメータ表示動作手順を示すフローチャートである。
【図8】図8(A)及び図8(B)は、表示パネル11に表示される、他の形状の文字盤を有するメータを示す図である。
【図9】図9は、従来のメータ表示装置としての車両速度メータの外観を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施の形態におけるメータ表示装置について図面を用いて説明する。本実施形態のメータ表示装置は、車両に搭載され、グラフィック表示を行うデジタルスピードメータ(車両速度メータ)に適用される。尚、本発明におけるメータとは、メータ表示装置により表示出力される、計器として視認可能な画像情報を指すものとする。
【0016】
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態におけるメータ表示装置であるデジタルスピードメータ1の構成を示す図である。デジタルスピードメータ1は、車両のメータパネルの一部である表示パネル11、グラフィックコントローラ13、CPU15、およびこのCPU15に接続される各種のI/Oインタフェース17、18、19を有する。
【0017】
表示パネル11は、グラフィック表示を行うTFT液晶(TFT−LCD)11a、および、見返し11bを挟んでTFT液晶11aの前面に配置された表硝子11cを有する(図2参照)。この表示パネル11は、水平同期信号に応じた電圧を印加するXドライバ21、および垂直同期信号に応じた電圧を印加するYドライバ23によって駆動される。
【0018】
また、表示パネル11には、LCD電源28からの印加電圧によって照度が調節されるバックライト11d(照明部)が設けられている。バックライト11dには、例えば、LED(Light Emitting Diode)、またはEL(Electro Luminescence)照明を用いることができる。このバックライト11dの照度を調節することで、表示パネル11に表示される画像の輝度が変更される。
【0019】
グラフィックコントローラ13は、後述する速度計など各種の画像データが格納されるフレームメモリ13aを有し、このフレームメモリ13aに格納された画像データを表示パネル11に伝送する。また、グラフィックコントローラ13は、Xドライバ21に水平同期信号を出力し、Yドライバ23に垂直同期信号を出力する。
【0020】
また、グラフィックコントローラ13は、CPU15からの指示に従って、画像データの値を変更することによりLCD透過率や色度を調節し、夜間点灯時、表示パネル11に表示される画像の表示を調整する。LCD透過率や色度を用いることで表示の調整が容易となる。
【0021】
CPU15には、EEPROM25が外付けされている。CPU15は、EEPROM25に格納された、後述するメータ表示動作プログラムを実行し、表示パネル11に表示される速度計等の画像データを生成し、グラフィックコントローラ13に伝送する。
【0022】
I/Oインタフェース17には、バッテリ51のプラス(+)に接続されたイグニッションスイッチ(IGN)52が接続され、イグニッションスイッチ52のON/OFFが入力される。I/Oインタフェース18には、車速センサ53など各種センサが接続され、車両データとして、車両速度、エンジン回転数等のデータが入力される。I/Oインタフェース19には、夜間点灯を行う照明スイッチ(SW)19a(モード切替手段)が接続されている。
【0023】
また、CPU15には、バッテリ51に接続されたCPU電源27から電力が供給される。同様に、表示パネル11には、バッテリ51に接続されたLCD電源28から電力が供給される。LCD電源28は、TFT液晶11aの各電極に電圧を印加するとともに、バックライト11dに電圧を印加する。
【0024】
図2は表示パネル11の画面を示す図である。表示パネル11には、速度計30が表示される。この速度計30は、円形状のスケール32を有する文字盤31、スケール32の内側に配置された目盛り33、各目盛り33の値を表す数値34、現在速度を指示する指針36、および積算走行距離や走行距離を表すODO/TRIPメータ38から構成される。このように、速度計30では、文字盤31に指針36が重ねて表示される。さらに、指針36は、文字盤31の中心を軸として回転自在に表示される。
【0025】
目盛り33は、0km/h〜180km/hまでの範囲で20km/hごとに区切られている。指針36は、文字盤31の中心を軸として回転し、車両の速度を指示する。ODO/TRIPメータ38には、ODO(積算走行距離)およびTRIP(走行距離)が2段に表示される。
【0026】
また、文字盤31には、夜間点灯時、他の領域と比較して輝度が高くなる、指針36の両側部を含むように設定される周辺部31a(第1領域)が存在する。この周辺部31aでは、LCD透過率や色度を調節することで、文字盤31上の他の領域31b(第2領域)に比べて、輝度が高くなるように、表示パネル11に表示される画像の表示調整が行われる。さらに、この表示調整と併行して、TFT液晶11aの背部に配置されたバックライト11dの照度(輝度)が調節されてもよい。これにより、広範囲な輝度の調整が可能となる。なお、ここでは、バックライト11dの輝度は、通常の夜間照明の輝度より高くなるように設定される。
【0027】
上記構成を有するデジタルスピードメータ1の表示動作を示す。図3は夜間点灯時のメータ表示動作手順を示すフローチャートである。この動作プログラムは、前述したように、EEPROM25に格納され、CPU15によって周期的に実行される。
【0028】
まず、CPU15は、I/Oインタフェース19を介して照明スイッチ19aの状態を入力し、照明スイッチ19aがオンまたはオフであるか否かを判別する(ステップS1)。
【0029】
照明スイッチ19aがオフである場合、CPU15はそのまま本処理を終了する。一方、照明スイッチ19aがオンである場合、CPU15は、バックライト11dを点灯して夜間照明モードに切り替え、また、I/Oインタフェース18を介して車両データとして車速センサ53から速度データ(指示値データ)を取得する(ステップS2)。
【0030】
CPU15は、取得した指示値データをもとに、輝度変化エリアである指針36の周辺部31aを設定する(ステップS3)。本実施形態では、周辺部31aの形状は、図2に示すように、指針36の先端側に、その両側部を含むように設定された楕円形である。また、この周辺部31aでは、前述したように、グラフィックコントローラ13がLCD透過率、色度等の表示調整を行うことにより、その他の文字盤領域に比べて輝度が高くなるように調節される。このS3処理は表示調整手段に相当する。なお、このとき、照明スイッチ19aのオンによって照明を行うバックライト11dの照度(輝度)を併行して調節するようにしてもよい。
【0031】
CPU15は、速度データ(指示値データ)及び輝度変化エリアである周辺部31aのデータを、グラフィックコントローラ13に伝送し、表示パネル11に画像を出力させる(ステップS4)。この後、CPU15は本処理を終了する。
【0032】
第1の実施形態のメータ表示装置によれば、夜間点灯時、表示パネルに表示される速度計において、一様に輝度を下げても、文字盤上の指針の周辺部が明るくなるので、指針の位置から得られる速度値などの車両情報の視認性を高めることができる。
【0033】
また、指針の両側部を含む周辺部が明るくなるので、利用者は、車両の加速中、これから指針が向かう方向の文字盤上の目盛りや速度値を容易に把握することができる。
【0034】
なお、夜間照明モードは、必ずしも夜間だけに利用されるものではなく、例えば、トンネル走行中など周囲が暗くなっている状況においても利用されるものである。
【0035】
(第2の実施形態)
図4は第2の実施形態におけるメータ表示装置であるデジタルスピードメータ1Aの構成を示す図である。第2の実施形態のデジタルスピードメータ1Aは、前記第1の実施形態とほぼ同様の構成を有するので、前記第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付すことによりその説明を省略する。ここでは、前記第1の実施形態と異なる構成について説明する。
【0036】
前記第1の実施形態では、夜間点灯時、その他の領域と比べて輝度が高い値に設定される指針の周辺部は楕円形状を有していたが、第2の実施形態では、複数の夜間照明モードの中から使用者が指針の周辺部の表示態様を選択可能である。
【0037】
I/Oインタフェース19には、照明スイッチ(SW)19aの他、夜間照明モード選択スイッチ(SW)19bが接続されている。また、EEPROM25には、夜間照明モード選択SW19bにより設定された夜間照明モードに対応する、指針36の周辺部31aの表示態様を示すテーブル25aが登録されている。ここでは、夜間照明モードは5つ選択可能であるが、任意の数であってもよい。
【0038】
図5は夜間照明モード選択SW19bにより設定された夜間照明モードに対応する、指針36の周辺部31aの表示態様を表すテーブル25aを示す図である。図6は夜間照明モードに対応する指針36の周辺部31aの表示態様を示す図である。
【0039】
テーブル25aでは、夜間照明モードが値1である場合、図2に示すように、指針36の周辺部31aは小さな楕円形の表示となる。また、夜間照明モードが値2である場合、図6(A)に示すように、指針36の周辺部31aは大きな楕円形の表示となる。
【0040】
夜間照明モードが値3である場合、図6(B)に示すように、指針36の周辺部31aは小さな扇形の表示となる。また、夜間照明モードが値4である場合、図6(C)に示すように、指針36の周辺部31aは大きな扇形の表示となる。また、夜間照明モードが値5である場合、図6(D)に示すように、指針36の周辺部31aは輝度が徐々に変化するグラデーション表示となる。つまり、周辺部31a(第1領域)からその他の領域(第2領域)に至る範囲で輝度が徐々に下がる。
【0041】
図7は夜間照明モード時のメータ表示動作手順を示すフローチャートである。この動作プログラムは、前述したように、EEPROM25に格納され、CPU15によって周期的に実行される。
【0042】
まず、CPU15は、I/Oインタフェース19を介して照明スイッチ19aの状態を入力し、照明スイッチ19aがオンまたはオフであるか否かを判別する(ステップS1)。
【0043】
照明スイッチ19aがオフである場合、CPU15はそのまま本処理を終了する。一方、照明スイッチ19aがオンである場合、CPU15は、I/Oインタフェース19を介して夜間照明モード選択スイッチ19bの状態をチェックし、利用者によって選択された夜間照明モードの値を取得する(ステップS1A)。このステップS1Aの処理は、利用者による夜間照明モード(特定の照明モード)の選択を受け付ける選択受付手段に相当する。
【0044】
CPU15は、I/Oインタフェース18を介して車両データとして車速センサ53から速度データ(指示値データ)を取得する(ステップS2)。
【0045】
CPU15は、取得した夜間照明モードの値および取得した指示値データをもとに、輝度変化エリアである指針36の周辺部31aを設定する(ステップS3A)。本実施形態では、周辺部31aの形状は、図5、図6に示すように、夜間照明モードの値によって種々異なる。
【0046】
また、この周辺部31aでは、前述したように、グラフィックコントローラ13がLCD透過率、色度等の表示調整を行うことにより、その他の文字盤領域に比べて輝度が高くなるように調節される。なお、このとき、バックライト11dの照度(輝度)を併行して調節するようにしてもよい。このように周辺部31aがその他の文字盤領域に比べて輝度が高くなることにより、指針の位置から得られる情報の視認性が向上する。
【0047】
CPU15は、速度データ(指示値データ)および輝度変化エリアである周辺部31aのデータを、グラフィックコントローラ13に伝送し、表示パネル11に画像を出力させる(ステップS4)。この後、CPU15は本処理を終了する。
【0048】
第2の実施形態のメータ表示装置によれば、利用者の好みに合わせた夜間照明モードで速度計を表示させることができ、嗜好性や視認性を高めることができる。
【0049】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
【0050】
例えば、上記実施形態では、表示パネルに表示される速度計は、円形状の文字盤を有していたが、任意の多角形など他の形状の文字盤を有してもよい。
【0051】
図8は表示パネル11に表示される、他の形状の文字盤を有するメータを示す図である。図8(A)は四角形の文字盤61を有するタコメータ60を示す。図8(B)は細長い矩形(ものさし状)の文字盤71を有するデジタルスピードメータ70を示す。いずれの場合においても、夜間点灯時、指針の周辺部61a、71aはその他の領域に比べて輝度が高くなるように表示される。このように、さまざまな形状の文字盤を有する各種のメータに、本発明は適用可能である。
【0052】
また、上記実施形態では、ユーザが照明SWをオンにすることで、夜間照明モードに切り替えていたが、照明SWの代わりに、光センサを用いて周囲が暗くなったことを検知し、夜間照明モードに切り替えるようにしてもよい。
【0053】
また、上記実施形態では、速度計としてのデジタルスピードメータに適用された場合を示したが、これに限らず、各種のメータに適用することが可能である。
【0054】
また、上記実施形態では、表示パネルにTFT液晶が用いられたが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、LED等が用いられてもよい。
【0055】
また、上記実施形態では、バックライトは、TFT液晶の背部に設けられ、TFT液晶を一様に照明するものであったが、指針の周辺部に相当する部分の輝度が他の輝度より高くなるように照明することが可能な特殊なバックライトを用いてもよい。
【0056】
本発明は、文字盤に指針が重なったメータを表示するメータ表示装置において、指針の位置から得られる情報の視認性を高めることができ、有用である。
【符号の説明】
【0057】
1、1A、70 デジタルスピードメータ
11 表示パネル
11d バックライト
13 グラフィックコントローラ
13a フレームメモリ
15 CPU
17、18、19 I/Oインタフェース
19a 照明スイッチ(SW)
19b 夜間照明モードスイッチ(SW)
21 Xドライバ
23 Yドライバ
25 EEPROM
25a テーブル
27 CPU電源
28 LCD電源
30 速度計
31、61、71 文字盤
31a、61a、71a 周辺部
31b その他領域
32 スケール
33 目盛り
36 指針
38 ODO/TRIPメータ
51 バッテリ
52 イグニッションキー(IG)
53 車速センサ
60 タコメータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字盤に指針を重ねたメータを表示パネルに表示するメータ表示装置であって、
前記指針の周辺部に設定される前記文字盤の第1領域では、前記第1領域を除く前記文字盤の第2領域に比べて、輝度が高くなるように、前記表示パネルの表示を調整する表示調整手段を備えたことを特徴とするメータ表示装置。
【請求項2】
前記表示調整手段は、前記第1領域と前記第2領域とで色度を変えることを特徴とする請求項1記載のメータ表示装置。
【請求項3】
前記表示調整手段は、前記表示パネルに液晶が用いられた場合、前記第1領域と前記第2領域とで前記液晶の透過率を変えることを特徴とする請求項1記載のメータ表示装置。
【請求項4】
前記指針は前記文字盤の中心を軸として回転自在に表示され、前記第1領域は前記指針の両側部を含むように設定されることを特徴とする請求項1記載のメータ表示装置。
【請求項5】
前記表示パネルを照明する照明モードに切り替えるモード切替手段を備え、
前記表示調整手段は、前記モード切替手段によって照明モードに切り替えられた場合、前記表示パネルの表示を調整することを特徴とする請求項1記載のメータ表示装置。
【請求項6】
前記表示調整手段は、前記表示パネルの表示を調整する際、前記表示パネルを照明する照明部の輝度を調節することを特徴とする請求項5記載のメータ表示装置。
【請求項7】
前記表示パネルの表示態様が異なる複数の照明モードを有し、
前記複数の照明モードの中から特定の照明モードの選択を受け付ける選択受付手段を備え、
前記モード切替手段は、前記選択受付手段によって選択が受け付けられた特定の照明モードに切り替え、
前記表示調整手段は、前記特定の照明モードに従って、前記表示パネルの表示を調整することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のメータ表示装置。
【請求項8】
前記複数の照明モードには、前記第1領域から前記第2領域に至る範囲で、前記輝度が徐々に下がるように、前記表示パネルの表示を調整する照明モードが含まれることを特徴とする請求項7記載のメータ表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2013−57568(P2013−57568A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195366(P2011−195366)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】