説明

モダフィニルとH3レセプターのアンタゴニストまたはインバースアゴニストとの組み合わせ

本発明は、特にナルコレプシー−カタプレクシー、そしてさらに一般的には睡眠、覚性または注意障害の処置に有用な、モダフィニルと少なくとも1つのヒスタミンH3レセプターのアンタゴニストまたはインバースアゴニストの組み合わせに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にナルコレプシー−カタプレクシーの処置のための、モダフィニルとヒスタミンH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストの組み合わせに関する。
【0002】
ナルコレプシー−カタプレクシー、またはジェリノー症候群は、通常の職業活動および社会活動に非常な支障となり得、そして時折入眠時幻覚と付随した、カタプレクシー(笑いまたは恐怖ほどに様々な情動によtte誘発される筋緊張の突然の喪失)の多少頻繁な発作およびREM睡眠の迷走性エピソード(覚醒の間および睡眠の間)を伴う、過度の日中の眠気によtte特徴付けられる稀であるが重大な障害である。更に、ナルコレプシーを有する個体は、種々の程度の認知障害を有し、そして肥満である傾向がある(Dauvilliers et al., Clin. Neurophysiol., 2003, 114, 2000; Baumann and Bassetti, Sleep Med. Rev., 2005, 9, 253によって概説される)。
【0003】
この障害は、視床下部前野に位置し、そして覚醒および睡眠を調節するアミン作動性ニューロンの主な群に投射している、ヒポクレチンとしても知られる2つのペプチド、オレキシンを産生する脳中の一群のニューロンの損失によって引き起こされる。この障害を有する患者は、一般に脳脊髄液中の非常に低レベルのオレキシンを有する。オレキシンノックアウトマウスは、ナルコレプシー被検体において見られる症候の多くを示し、このことはこれらのペプチドの役割を確認し、それによってこの疾患の優れた動物モデルを与える(Chemelli et al., Cell, 1999, 98, 437)。
【0004】
ナルコレプシーの症候を改善することができるいくつかの型の処置は既に存在するが、それらは症候を完全には除かず、更に、著しい副作用を引き起こし得、それらの有用性を制限している。
【0005】
例えば、カテコールアミンを放出するアンフェタミンまたはアナログ、例えばメチルフェニデートは、日中の眠気を処置するのに使用されるが、これらの薬剤は過度の興奮状態および心臓血管障害を誘発し、そして薬物嗜癖の潜在性も有する。
【0006】
その作用機序が明らかでない薬物であるモダフィニルも、アンフェタミンほど多くの副作用を引き起こすことなく日中の眠気を改善する。それにもかかわらず、その効力は制限されており、そしてそれは特に高用量で頭痛および悪心を引き起こしうる。更に、アンフェタミンおよび/またはモダフィニルは、疾患の最も廃疾的な(disabling)症候のいくつか、特にカタプレクシー発作、認知欠損および体重増加を改善しないようである。カタプレクシーに関しては、処置は抗うつ剤およびオキシベートを含む。前者の有効性は実証されておらず(Cochrane Database. Syst. Rev., 2005, 20, 3)、そして後者は非合法の乱用の薬物であり、その使用は制限されている。
【0007】
ヒスタミンH3レセプターアンタゴニストが、覚醒の維持における重大な役割を有する神経伝達物質であるヒスタミンを放出する脳中のヒスタミン作動性ニューロンの活性化を誘導することも示されている(Schwartz et al., Physiol. Rev. 1991, 71, 1)。
【0008】
発明の概要
予測外にも、本発明者らは、ヒスタミンH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストが抗カタプレクシー潜在力を示すことを示した。これは、モダフィニルによって強く強化されるが、それにもかかわらず、モダフィニルは単独では高用量においてさえ何ら抗カタプレクシー活性を発揮しない。
【0009】
信頼性のあるオレキシンノックアウトマウスモデルの使用を通して獲得されたこれらの知見に基づいて、本発明者らは、H3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストとモダフィニルとを組み合わせることによって、ナルコレプシー症候の全体のスペクトルのための完全な処置を提唱する。
【0010】
それゆえ、本発明の1つの主題は、生理学的に許容されうる媒体中に、モダフィニルおよび少なくとも1つのヒスタミンH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストを含む医薬組成物である。
【0011】
本発明の別の主題は、少なくとも1つのヒスタミンH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストとの組み合わせでの、睡眠、覚醒および覚性の障害を処置するための医薬の製造のためのモダフィニルの使用である。この組み合わせは、ナルコレプシー−カタプレクシーを処置するため、およびカタプレクシー発作を予防するために特に有用である。
【0012】
特定の実施態様によれば、モダフィニルおよびH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストを同じ医薬組成物内で組み合わせることができる。
【0013】
それらを別々に投与することを意図することもできる。これに関して、本発明は更に、同じパッケージ内に、
− 生理学的に許容されうる媒体中にモダフィニルを含む医薬組成物A;
− 生理学的に許容されうる媒体中にヒスタミンH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストを含む医薬組成物B、
を含むキットを提供する。
【0014】
発明の詳細な説明
モダフィニル
本発明は、そのラセミ形態にありうるかまたはその光学異性体の一方または他方としてでありうるモダフィニルを使用する。
米国特許第4,177,290号は、ラセミ形態にある2−ベンズヒドリルスルフィニルサナミド(2-benzhydrylsulfinylthanamide)とも呼ばれるモダフィニルを記載している。
しかし、本発明においては、米国特許第4,927,855号に記載されるような左旋性エナンチオマーが好ましい。
本発明は、モダフィニルの水和物および溶媒和物も含む。
【0015】
H3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニスト
本発明は、ヒスタミンH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストを使用する。用語「インバースアゴニスト」は、レセプターの構成的活性を逆転させるH3レセプターリガンドの性質を指す。一般に、インバースアゴニストは、アゴニストの逆の効果を発揮し、そしてこれらの効果の両方がアンタゴニストによってブロックされる。特に、イミダゾール誘導体は、ヒスタミンH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストとして使用されうる。しかし、特許出願WO00/06254に記載のアンタゴニストまたはインバースアゴニスト化合物が好適に使用される。
【0016】
かくして、好ましい実施態様において、ヒスタミンH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストは、式(I):
【化1】


(式中、
− RおよびRは、同じであるかまたは異なり、各々独立して:
アルキルまたはシクロアルキルを表すか、
またはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、
− 飽和窒素環
【化2】


(式中、mは2〜8である)、または
非芳香族不飽和窒素環
【化3】


(式中、pおよびqは独立して0〜3の範囲であり、そしてrは0〜4の範囲であり、但し、pおよびqは同時に0ではなく、そして2≦p+q+r≦8であり、
a〜dは、独立して水素原子またはアルキル、シクロアルキルまたはカルボアルコキシ基である)、または
− モルホリノ基、または
− N−置換されたピペラジノ基
【化4】


(式中、Rは、アルキル、シクロアルキル、カルボアルコキシ、アリール、アリールアルキル、アルカノイルまたはアロイル基である)
を表し、
i)A"鎖は、1〜6個の炭素原子を含有する線状または分枝状の飽和または不飽和炭化水素鎖からなる群より選ばれ、該炭化水素鎖は場合により硫黄原子であることができるヘテロ原子によって中断されており、
ii)X"は、酸素および硫黄原子、−NH−、−NHCO−、−N(アルキル)CO−、−NHCONH、−NH−CS−NH−、−NHCS−、−O−CO−、−CO−O−、−OCONH−、−OCON(アルキル)−、−OCON(アルケン)、−OCONH−CO−、−CONH−、−CON(アルキル)−、−SO−、−CO−、−CHOH−、−N(飽和または不飽和アルキル)、−S−C(=NY")−N−Y"−(Y"は同じであるかまたは異なる)、および−NR"C(=NR"")−NR'"(式中、R"およびR'"は水素原子またはアルキル部分を表し、そしてR""は水素原子を表すかまたはシアノもしくはCOY"基(式中、Y"はアルコキシ基を表す)の中から選ばれうる別の電気陰性基を表し;
iii)B"鎖は、アリール、アリールアルキル、アリールアルカノイル基;線状アルキル鎖−(CH−(nは1〜5の範囲である)または2〜8個の炭素原子を含有する分枝状アルキル鎖(該アルキル鎖は場合により1個以上の酸素または硫黄原子によって中断されている);および−(CH)n"−O−または−(CH)n"−S−基(式中、n" は1または2に等しい);からなる群より選ばれ;そして、
iv)Y"は、1〜8個の炭素原子を含有する線状もしくは分枝状アルキル基;3〜6個の炭素原子を含有するシクロアルキル基;ビシクロアルキル基;シクロアルケニル基;場合によりフェニル基で置換されているアリール基;窒素および硫黄の中から選ばれる1個または2個のヘテロ原子を含有する5員または6員の複素環部分(該複素環部分は、場合により置換されている);および上記したような複素環へのベンゼン核の縮合から生じる二環式部分からなる群より選ばれるか;
あるいは、
i’)A"鎖は、線状または分枝状の飽和または不飽和−(CHn"−アルキル基(式中、n"は1〜8の整数である);1〜8個の炭素原子を含む線状または分枝状アルケン基;および1〜4個の炭素原子を含む線状または分枝状アルキン基からなる群より選ばれ;
ii’)基X"は、−OCONH−、OCON(アルキル)−、−OCON(アルケン)−、−OCO−、−OCOSNH−、−CH−、−O−、−OCHCO−、−S−、−CO−、−CS−、アミンまたは飽和または不飽和アルキル基の中から選ばれ;
iii’)B"鎖は、1〜8個の炭素原子を含むアルキル基;および−(CHn"(ヘテロ原子)−(式中、ヘテロ原子は、好ましくは酸素または硫黄原子であり;n"
は1〜5の整数である)の中から選ばれ;そして
iv’)基Y"は、置換されていないかまたは1個以上の置換基で一置換または多置換されているフェニル基(該置換基は、同じであるかまたは異なり、ハロゲン原子、OCF、CHO、CF、SON(アルキル)、例えばSON(CH、NO、S(アリール)、SCH(フェニル)、線状または分枝状アルケン、場合によりトリアルキルシリル部分で置換されている線状または分枝状アルキン、−O(アルキル)−、−O(アリール)、−CHCN、ケトン、アルデヒド、スルホン、アセタール、アルコール、アルキル、−CH=CH−CHO、−C(アルキル)=N−OH、−C(アルキル)=N−O(アルキル)および他のケトン誘導体、−CH=NOH、−CH=NO(アルキル)および他のアルデヒド誘導体、−C(アルキル)=NH−CONH、およびO−フェニルまたは基−OCH(フェニル)、−C(シクロアルキル)=NOH、−C(シクロアルキル)=N−O(アルキル)の中から選ばれる);場合により置換されている複素環、シクロアルキル;二環式基および好ましくはノルボルニル基;窒素ヘテロ原子を含む複素環にまたは炭素環にまたはケトン官能基を含有する複素環に縮合したフェニル核;1〜8個の炭素原子を含む線状または分枝状アルキル基;1〜8個の炭素原子、特に1〜5個の炭素原子を含む線状または分枝状アルキン基;置換されていないかまたは一置換もしくは多置換されているフェニル基で一置換または多置換されている線状または分枝状アルキル基;アルキル基が線状または分枝状または環状であるフェニルアルキルケトン;置換されているかまたは置換されていないベンゾフェノン;線状、分枝状または環状の置換されているかまたは置換されていないフェニルアルコール;線状または分枝状アルケン;ピペリジル基;シクロアルキルフェニル基;多環式基、特にフルオレニル基、ナフチルもしくはポリヒドロナフチル基またはインダニル基;フェノール基;ケトンまたはケトン誘導体;ジフェニル基、フェノキシフェニル基;ベンジルオキシフェニル基を表す。特に好ましくはY"基はハロゲンである)
によって表わされる化合物である。
【0017】
特記しない限り、用語「アルキル」は、1〜8個の炭素原子、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む基を表し、そして用語「アルケン」および「アルキン」は、2〜8個の炭素原子、好ましくは2〜6個の炭素原子を含む基を表す。
【0018】
上記化合物は、ヒスタミンH3レセプターのアンタゴニストまたはインバースアゴニストリガンドの機能を示す、その薬学的に許容されうる塩または水和物または水和塩または多形結晶構造または光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマーまたはエナンチオマーの形態でも存在しうる。
【0019】
好ましい化合物は、式(I)
(式中、
− −NRは、置換されていないかまたは1個以上のアルキル基、好ましくはメチル基によって置換されているピペリジル基を表し;
− A"鎖は−(CH−鎖であり、xは1〜6、好ましくは1〜4の整数であり、更に好ましくはx=3であり;
− X"は酸素原子であり;
− B"鎖は−(CH−基であり、yは1〜4の整数であり、好ましくはy=2またはy=3であり;
− Y"は、置換されていないかまたは1個以上のハロゲン原子もしくは1個以上のアルキル基で置換されているフェニル基である)
によって表わされる化合物である。
【0020】
好ましくは、NRは置換されていないピペリジニル基を表し、そしてY"はハロゲン原子、好ましくは塩素で置換されているフェニル基である。
【0021】
特に好ましい化合物は:
1−{3−[3−(4−クロロフェニル)プロポキシ]プロピル}ピペリジンとも呼ばれる3−(4−クロロフェニル)プロピル−3−ピペリジノプロピルエーテルである。
【0022】
他のH3レセプターのインバースアゴニストは、下記の文献に記載されている:
【表1】



【0023】
特に、下記の個々の化合物に言及しうる:
3−フェニルプロピル 3−ピペリジノプロピルエーテル;
1−[5−(4−アセトアミドフェノキシ)−ペンチル]−ピロリジン;
1−(3−[(4−オキソブチル)フェノキシル]プロピル)ピペリジン;
1−(3−[4−(1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ]プロピル)−3−メチルピペリジン;
1−(3−[4−(1−ヒドロキシプロピル)フェノキシ]プロピル)−4−メチルピペリジン;
1−[3−(4−シアノフェノキシ)−プロピル]−ピペリジン;
N−[3−(4−シアノフェノキシ)−プロピル]−ヘキサメチレンイミン;
1−[3−(4−アセチルフェノキシ)−プロピル]−3−メチルピペリジン;
1−(3−[4−(1−エトキシプロピル)フェノキシ]プロピル)−2−メチルピペリジンオキシム;
1−[3−(4−ブロモフェノキシ)プロピル]ピペリジン;
1−[3−(4−イソプロピルフェノキシ)プロピル]ピペリジン;
1−[3−(4−sec−ブチルフェノキシ)プロピル]ピペリジン;
1−[3−(4−プロピルフェノキシ)プロピル]ピペリジン;
1−[3−(4−エチルフェノキシ)プロピル]ピペリジン。
前記化合物は出願WO00/06254に記載されている。
【0024】
下記の化合物にも言及しうる:
1−{3−[3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロポキシ]プロピル}ピロリジン;
trans−1−{3−[3−(3,4−ジメトキシフェニル)アリルオキシ]プロピル}ピペリジン;
1−{3−[3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロポキシ]プロピル}ピペリジン;
1−{3−[3−(4−メチルフェニル)プロポキシ]プロピル}ピペリジン;
1−{3−[3−(2−ナフチル)プロポキシ]プロピル}ピペリジン;
1−{3−[3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)プロポキシ]プロピル}ピペリジン;
1−{3−[3−(4−フルオロフェニル)プロポキシ]プロピル}ピロリジン;
trans−1−{3−[3−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)アリルオキシ]プロピル}ピロリジン;
1−{3−[3−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)プロポキシ]プロピル}ピロリジン;
1−{3−[3−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)プロポキシ]プロピル}ピロリジン;
1−{3−[3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)プロポキシ]プロピル}ピロリジン;
trans−1−{3−[3−(ベンゾフラン−5−イル)アリルオキシ]プロピル}ピロリジン;
1−{3−[3−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)アリル]オキシ}プロピルピペリジン;
trans−1−{3−[3−(ベンゾジオキソール−5−イル)アリルオキシ]プロピル}ピロリジン;
trans−1−{3−[4−(N,N−ジメチルカルバモイル)フェノキシ]プロピル}−3,5−ジメチルピペリジン;
trans−1−{3−[4−(N,N−テトラメチレンカルバモイル)フェノキシ]プロピル}−3,5−ジメチルピペリジン;
1−[3−(4−ベンゾイルフェニル)プロポキシ]ピペリジン;
1−[3−(4−シアノメチルフェニル)プロポキシ]ピペリジン;
trans−1−{3−[4−(1−ヒドロキシ−1−メチルチル)フェノキシ]プロピル}−3,5−ジメチルピペリジン;
(RS)−1−{3−[4−(1−ヒドロキシ−1−メチルチル)フェノキシ]プロピル}−3−メチルピペリジン;
1−{3−[4−(1−ヒドロキシ−1−プロピルブチル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン;
1−{3−[4−(1−ヒドロキシシクロペンチル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン
1−{3−[4−(1−ヒドロキシ−1−アリルブタ−3−エニル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン;
trans−1−[3−(4−イソプロペニルフェノキシ)プロピル]−3,5−ジメチルピペリジン;
trans−1−[3−(4−スチリルフェノキシ)プロピル]ピペリジン;
(3S,5S)−1−{3−[4−(trans−4−ジメチルアミノシクロヘキサ−1−イル)フェノキシ]プロピル}−3,5−ジメチルピペリジン;
1−{3−[4−(ベンジルオキシ)フェノキシ]プロピル}ピペリジン;
trans−3,5−ジメチル−1−[3−(4−フェノキシフェノキシ)プロピル]ピペリジン;
6−[4−(3−ピペリジノプロポキシ)フェニル]−2,3,4,5−テトラヒドロピリジン;
trans−6−{4−[3−(3,5−ジメチルピペリジノ)プロポキシ]フェニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−ピリジン;
trans−1−{3−[4−(4,5−ジヒドロ−3H−ピロール−2−イル)フェノキシ]プロピル}−3,5−ジメチルピペリジン;
1−{3−[4−(cis−4−ジメチルアミノシクロヘキサ−1−イル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン;
1−{3−[4−(trans−4−ジメチルアミノシクロヘキサ−1−イル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン;
1−{3−[4−(cis−4−テトラメチルアミノシクロヘキサ−1−イル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン;
1−{3−[4−(trans−4−テトラメチルアミノシクロヘキサ−1−イル)フェノキシ]−プロピル}ピペリジン;
trans−1−{3−[4−(cis−4−ジメチルアミノシクロヘキサ−1−イル)フェノキシ]プロピル}−3,5−ジメチルピペリジン;
trans−1−{3−[4−(trans−4−ジメチルアミノシクロヘキサ−1−イル)フェノキシ]プロピル}−3,5−ジメチルピペリジン;
1−{3−[(ビフェニル−4−イル)オキシ]プロピル}ピロリジン;
trans−1−{3−[(ビフェニル−4−イル)オキシ]プロピル}−3,5−ジメチルピペリジン;
(3S,5S)−1−{3−[(ビフェニル−4−イル)オキシ]プロピル}−3,5−ジメチルピペリジン;
1−{3−[(4’−メチルビフェニル−4−イル)オキシ]プロピル}ピペリジン;
1−{3−[(4’−メトキシビフェニル−4−イル)オキシ]プロピル}ピペリジン;
(RS)−1−{3−[(ビフェニル−4−イル)オキシ]プロピル}−3−メチルピペリジン;
trans−3,5−ジメチル−1−{3−[(4’−メチルビフェニル−4−イル)オキシ]プロピル}ピペリジン;
1−{3−[(2’−メチルビフェニル−4−イル)オキシ]プロピル}ピペリジン;
1−{3−[4−(3−チエニル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン;
1−{[3−{4−(4−ピリジル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン;
trans−3,5−ジメチル−1−{3−[4−(4−ピリジル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン;
1−{3−[4−(3−ピリジル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン;
trans−3,5−ジメチル−1−{3−[4−(ピロール−1−イル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン;
trans−3,5−ジメチル−1−{3−[4−(ピラゾール−3−イル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン;
ジ−1,1’−{(ビフェニル−4,4’−ジイル)ビス[オキシ(プロパン−1,3−ジイル)]}ピペリジン;
4−(3−{[4’−(3−ピペリジノプロポキシ)ビフェニル−4−イル]オキシ}プロピル)モルホリン;
1−(3−{[4’−(3−ピペリジノプロポキシ)ビフェニル−4−イル]オキシ}プロピル)ピロリジン;
ジ−1,1’−{(ビフェニル−4,4’−ジイル)ビス[オキシ(プロパン−1,3−ジイル)]}ピロリジン;
ジ−1,1’−{メチレンビス[(フェニル−1,4−ジイル)オキシ(プロパン−1,3−ジイル)]}ピペリジン;
(3S,5S)−1−{3−[4−(trans−4−ジメチルアミノシクロヘキサ−1−イル)フェノキシ]プロピル}−3,5−ジメチルピペリジン;
(3S)−1−{3−[4−(trans−4−ジメチルアミノシクロヘキサ−1−イル)フェノキシ]プロピル}−3−メチルピペリジン;
(3S)−3−メチル−1−{3−[4−(4−ピリジル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン;
1−(3−{[4’−(ピペリジノメチル)ビフェニル−4−イル]オキシ}プロピル)ピペリジン;
(3S,5S)−1−{3−[4−(trans−4−モルホリノシクロヘキサ−1−イル)フェノキシ]プロピル}−3,5−ジメチルピペリジン;
(3S)−1−{3−[4−(trans−4−モルホリノシクロヘキサ−1−イル)フェノキシ]プロピル}−3−メチルピペリジン;
1−{3−[4−(trans−4−モルホリノシクロヘキサ−1−イル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン;
1−{3−[4−(cis−4−モルホリノシクロヘキサ−1−イル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン、ジヒドロクロリド;
1−{3−[4−(trans−4−モルホリノシクロヘキサ−1−イル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン、ジヒドロクロリド;
(3S)−3−メチル−1−{3−[4−(cis−4−モルホリノシクロヘキサ−1−イル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン、ジヒドロクロリド;
(3S)−3−メチル−1−{3−[4−(trans−4−モルホリノシクロヘキサ−1−イル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン、ジヒドロクロリド;
1−(3−{[4’−(ピペリジノメチル)ビフェニル−4−イル]オキシ}プロピル)ピペリジン;
1−{3−[4−(4−ピペリジノブタ−1−イン−1−イル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン;
(E)−1−(3−{[4’−(3−ピペリジノプロパ−1−エン−1−イル)ビフェニル−4−イル]オキシ}プロピル)ピペリジン;
(Z)−1−(3−{[4’−(3−ピペリジノプロパ−1−エン−1−イル)ビフェニル−4−イル]オキシ}プロピル)ピペリジン;
1−メチル−4−[4’−(3−ピペリジノプロポキシ)ビフェニル]ピペラジン;
1−{3−[4−(cis−4−ジメチルアミノシクロヘキサ−1−イル)メチルフェノキシ]プロピル}ピペリジン;
1−{3−[4−(trans−4−ジメチルアミノシクロヘキサ−1−イル)メチルフェノキシ]プロピル}ピペリジン;
4−(3−{[4’−(3−ピペリジノプロピル)ビフェニル−4−イル]オキシ}プロピル)ピペリジン;
(3S,5S)−1−{3−[4−(trans−4−アミノシクロヘキサ−1−イル)フェノキシ]プロピル}−3,5−ジメチルピペリジン;
(3S)−4−{4−[3−(3−メチルピペリジン−1−イル)プロポキシ]フェニル}ピリジン 1−オキシド;
(3S)−4−{4−[3−(3−メチルピペリジン−1−イル)プロポキシ]フェニル}ピリジン 1−オキシド;
4−[4−(3−ピペリジノプロポキシ)フェニル]ピリジン 1−オキシド;
2−メチル−4−(4−{3−[(3S)−3−メチルピペリジン−1−イル]プロポキシ}フェニル)ピリジン 1−オキシド;
2−ヒドロキシ−4−(4−{3−[(3S)−3−メチルピペリジン−1−イル]プロポキシ}フェニル)ピリジン;
1−メチル−4−(4−{3−[(3S)−3−メチルピペリジン−1−イル]プロポキシ}フェニル)ピリジニウム;
2−(3−ピペリジノプロポキシ)−4−(4−{3−[(3S)−3−メチルピペリジン−1−イル]プロポキシ}フェニル)ピリジン;
2−メチル−4−(4−{3−[(3S)−3−メチルピペリジン−1−イル]プロポキシ}フェニル)ピリジン;
1−{3−[4−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン;
(3S)−1−{3−[trans−4−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)フェノキシ]プロピル}−3−メチルピペリジン;
(3S)−1−{3−[4−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)フェノキシ]プロピル}−3−メチルピペリジン;
1−{3−[trans−4−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)フェノキシ]プロピル}ピロリジン;
(3S)−1−{3−[4−(4−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシル)フェノキシ]プロピル}−3−メチルピペリジン;
1−{3−[trans−4−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン;
1−{3−[trans−4−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)フェノキシ]プロピル}−2−メチルピロリジン;
1−メチル−4−[4−(3−ピペリジノプロポキシ)ベンジルオキシ]ピペリジン;
1−メチル−4−[4−(3−ピペリジノプロポキシ)ベンジルオキシメチル]ピペリジン;
1−メチル−4−{2−[4−(3−ピペリジノプロポキシ)ベンジルオキシ]エチル}ピペリジン;
1−エチル−3−[4−(3−ピペリジノプロポキシ)ベンジルオキシ]ピペリジン。
【0025】
好ましくは、前記アンタゴニストまたはインバースアゴニストは、Johnson&Johnsonによって出願された特許出願US2005/0222151に記載の化合物でも、Janssenによって出願された特許出願WO2006/138714に記載の化合物でもない。
【0026】
より詳細には、前記アンタゴニストまたはインバースアゴニストは好ましくは、式(V):
【化5】


(式中、
AおよびBを含有する環において:
1)A、BおよびBはCHであるか、
2)AはCHであり、BおよびBの一方はNであり、BおよびBの他方はCHであるか;または
3)Aは存在せず、BはCHであり、そしてBはOであり;
LはC1〜4アルキレンまたは共有結合であり;
Qは、−(CH)−O−、−(CHC≡C−(式中、部分−O−および−C≡C−は環に結合している)、カルボニルまたはチオカルボニルであり;
mは2、3または4であり、
nは1、2、3または4であり、
は、場合によりRで一置換または二置換されており、独立して、H、C1〜7アルキル、C2〜7アルキニル、C3〜7シクロアルキル、フェニル、ベンジル、ピリジニル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、およびO、S、−N=、>NHおよび>NC1〜4アルキルの中から選ばれる1または2個のヘテロ原子を有し、0、1または2個の二重結合を有する5、6または7員の芳香族複素環からなる群より選ばれ;
は、場合によりRで一置換または二置換されており、独立して、C1〜7アルキル、C2〜7アルキニル、C3〜7シクロアルキル、フェニル、ベンジル、ピリジニル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、およびO、S、−N=、>NHおよび>NC1〜4アルキルの中から選ばれる1または2個のヘテロ原子を有し、0、1または2個の二重結合を有する5、6または7員の非芳香族複素環からなる群より選ばれるか;
あるいは、
およびRは、結合している窒素に両方が結合して環を形成することができ、該環は:
1)4〜7員の非芳香族複素環であって、該複素環は、結合している窒素から少なくとも1個の炭素によって分離されている0または1個のさらなるヘテロ原子を有し、該ヘテロ原子は、O、S、−N=、>NH、および>NC1〜4アルキルの中から選ばれ、該複素環は、0、1または2個の二重結合を有し、カルボニルである0、1または2個の炭素構成員を有し、0、1または2個の置換基Rを有する、複素環、
2)ベンゾまたはピリド基に縮合した4〜7員の非芳香族複素環であって、該複素環は、結合している窒素から少なくとも1個の炭素によって分離されている0または1個のさらなるヘテロ原子を有し、該ヘテロ原子は、O、S、−N=、>NHおよび>NC1〜4アルキルの中から選ばれ、該複素環は、0または1個のさらなる二重結合を有し、カルボニルである0、1または2個の炭素構成員を有し、そして0、1または2個の置換基Rを有する、複素環、
からなる群より選ばれ;
は、独立して、−C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、ピリジル、フラニル、チエニル、ベンジル、ピリミジニル、ピロリル、ハロ、−OH、−OC1〜6アルキル、−OC3〜6シクロアルキル、−O−フェニル、−O−ベンジル、−SH、−SC1〜6アルキル、SC3〜6シクロアルキル、−S−フェニル、−S−ベンジル、−CN、−NO、−N(R)R(式中、RおよびRは、独立してHおよびC1〜4アルキルの中から選ばれるか;またはRおよびRは、結合している窒素に両方が結合して5、6または7員の単環式複素環を形成することができ、O、S、−N=、>NH、および、>NC1〜4アルキルの中から選ばれ、該環は場合により−C1〜4アルキル、−OH、−OC1〜4アルキル、ハロ、または−COOC1〜4アルキルで置換されている)、−(C=O)N(R)R、−(C=O)C1〜4アルキル、−SCF、−OCF、−CF、および−COOCアルキル、および−COOHからなる群より選ばれ;
は、独立して、−C1〜6アルキル、ハロ、−OH、−OC1〜6アルキル、CN、−NO、−CF、および−COOC1〜4アルキルからなる群より選ばれ、
は、場合によりRで一置換または二置換されており、独立して、−H、−C1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、−C2〜7アルキニル、−C3〜7シクロアルキル、フェニル、ベンジル、ピリジニル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、およびO、S、−N=、>NH、および>NC1〜4アルキルの中から選ばれる1または2個のヘテロ原子を有し、0、1または2個の二重結合を有する5、6、または7員の非芳香族単環式複素環からなる群より選ばれ;そして
は、場合によりRで一置換または二置換されており、独立して、−C1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、−C2〜7アルキニル、−C3〜7シクロアルキル、フェニル、ベンジル、ピリジニル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、およびO、S、−N=、>NH、および>NC1〜4アルキルの中から選ばれる1または2個のヘテロ原子を有し、0、1または2個の二重結合を有する5、6または7員の非芳香族単環式複素環からなる群より選ばれ;
は、独立して、−C1〜6アルキル、−C2〜6アルケニル、−C3〜6シクロアルキル、フェニル、ピリジル、フラニル、チエニル、ベンジル、ピリミジニル、ピロリル、ハロ、−OH、−OC1〜6アルキル、−OC3〜6シクロアルキル、−O−フェニル、−O−ベンジル、−SH、−SC1〜6アルキル、−SC3〜6シクロアルキル、−S−フェニル、−S−ベンジル、−CN、−NO、−N(R)R(式中、RおよびRは、独立してHおよびC1〜4アルキルの中から選ばれるか;またはRおよびRは、結合している窒素に両方が結合して5、6または7員の単環式複素環を形成することができ、O、S、−N=、>NH、および>NC1〜4アルキルの中から選ばれ、該環は場合により−C1〜4アルキル、−OH、−OC1〜4アルキル、ハロ、または−COOC1〜4アルキルで置換されている)、−(C=O)N(R)R、−(C=O)C1〜4アルキル、−SCF、−OCF、−CF、および−COOC1〜4アルキル、および−COOHからなる群より選ばれるか;
あるいは、
およびRは、結合している窒素に両方が結合して環を形成することができ、該環は:
1)4〜7員の非芳香族複素環であって、該複素環は、結合している窒素から少なくとも1個の炭素によって分離されている0または1個のさらなるヘテロ原子を有し、該ヘテロ原子は、O、S、−N=、>NH、および>NC1〜4アルキルの中から選ばれ、該複素環は、0、1または2個の二重結合を有し、カルボニルである0、1または2個の炭素構成員を有し、0、1または2個の置換基Rを有する、複素環、および
2)ベンゾまたはピリド基の4〜7員の芳香族環への縮合から生じる非芳香族複素環であって、該複素環は、結合している窒素から少なくとも1個の炭素によって分離されている0または1個のさらなるヘテロ原子を有し、該ヘテロ原子は、O、S、−N=、>NH、および>NC1〜4アルキルの中から選ばれ、該複素環は、0または1個のさらなる二重結合を有し、カルボニルである0、1、2個の炭素構成員を有し、そして0、1または2個の置換基Rを有する、複素環、
からなる群より選ばれ;
は、独立して、−C1〜6アルキル、ハロ、−OH、−OC1〜6アルキル、−CN、−NO、−CF、および−COOC1〜4アルキルからなる群より選ばれる)
によって表わされる化合物;
およびそのエナンチオマー、ジアステレオマー、水和物、溶媒和物ならびに薬学的に許容されうる塩、エステルおよびアミド、ではなく、
そして該アンタゴニストまたはインバースアゴニストは、式(W):
【化6】


(式中、
X、YおよびZの1つまたは2つはNであり、そしてX、YおよびZの残りはCRであり;Lは−O−または−CH−であり、そしてnは1または2であるか;Lは−C≡C−であり、そしてnは0または1であり;mは0、1または2であり;
R1は−Hであるか、またはR1は−C1〜6アルキル、−C3〜6アルケニル、−C3〜6アルキニル、−C1〜6アルキルC3〜7シクロアルキル、−COOC1〜6アルキル、または−COOベンジルであり、各々は場合によりRで一置換、二置換、または三置換されており;
は、−OH、−OC1〜6アルキル、場合により−OC1〜4アルキルもしくはハロによって置換されているフェニル、−CN、−NO、−N(R)R(式中、RおよびRは独立して−Hまたは−C1〜6アルキルである)、−C(O)N(R)R、−N(R)C(O)R、−N(R)SO1〜6アルキル、−C(O)C1〜6アルキル、−S(O)0〜2−C1〜6アルキル、SON(R)R、−SCF、ハロ、−CF、−OCF、−COOH、および−COOC1〜6アルキルからなる群より選ばれ;
およびRは、独立して、−Hまたは:
A)−C1〜6アルキル、−C3〜6アルケニル、−C3〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキリル、−C1〜6アルキルC3〜7シクロアルキル、ベンジル;
B)場合により2つの隣接した炭素によって3または4員の炭化水素に縮合されて5または6員の芳香族環を形成しているフェニルまたはピリジルであって、該芳香族環は1個の炭素原子が>O、>S、>NHまたは>N(C1〜4アルキル)によって置換されており、そして多くても1個の炭素原子が場合により−N=によって置換されている、フェニルまたはピリジル;
C)4〜8員の複素環であって、該複素環は、結合点である1個の炭素原子を有し、>O、>S(O)0〜2、および>NHの中から選ばれる一個または2個のヘテロ原子を有し、そして0または1個の二重結合を有する、複素環;および
D)環に5個または6個の原子を有する芳香族単環式炭化水素であって、結合点である1個の炭素原子を有し、1個の炭素原子が>O、>S、>NH、または>N(C1〜4アルキル)によって置換されており、多くても1個のさらなる炭素原子が場合により−N=によって置換されており、そして場合によりベンゼンまたはピリジンと縮合されている、芳香族単環式炭化水素;
からなる群より選ばれ;
A)〜D)の各々は場合により−OH、−C1〜4アルキルOH、−OC1〜6アルキル、−CN、−NO、−N(R)R(式中、RおよびRは独立して−Hまたは−C1〜6アルキルである)、−C(O)N(R)R、−N(R)C(O)R、−N(R)SO1〜6アルキル、−C(O)C1〜6アルキル、S(O)0〜2−C1〜6アルキル、SON(R)R、−SCF、ハロ、−CF、−OCF、−COOH、−COOC1〜6アルキル、−OC(O)N(R)R、および−OC(O)ORの中から選ばれる基で一置換、二置換、または三置換されているか;
あるいは、
およびRは、それによってそれらが結合している窒素に両方が結合して4〜8員の複素環を形成することができ、該複素環は、結合している窒素から少なくとも1個の炭素によって分離されている0または1個のさらなるヘテロ原子を有し、該ヘテロ原子は>O、>(O)0〜2、>NH、および>NRからなる群より選ばれ、該複素環は、0〜1個の二重結合を有し、結合している窒素からカルボニルである少なくとも1つの炭素によって分離されている0、1または2個の炭素を有し、場合によりベンゼンまたはピリジンと縮合されており、場合により架橋を形成する1個の炭素を有し、そして0〜5個の炭素置換基Rffを有し、
は、場合によりハロで一置換、二置換、または三置換されている−C1〜6アルキル 、−C3〜6アルケニル、−C3〜6アルキニル、−C3〜7シクロアルキル、−C1〜6アルキルC3〜7シクロアルキル、−C2〜6アルキルOH、−C(O)N(R)R(式中、RおよびRは独立して−Hまたは−C1〜6アルキルである)、−C(O)R(式中、RはC1〜6アルキル、−C3〜8シクロアルキル、フェニル、または5または6員の芳香族複素環であり、各々は場合により−C1〜3アルキル、−OH、−OC1〜6アルキル、−CF、またはハロで一置換、二置換、または三置換されている)、−S(O)0〜2−C1〜6アルキル、および−COOC1〜6アルキルからなる群より選ばれ;
ffは、場合によりハロで一置換、二置換、または三置換されている−C1〜6アルキル 、−C3〜6アルケニル、−C2〜6アルキニル、−C3〜7シクロアルキル、−C1〜6アルキルC3〜7シクロアルキル、ハロ、−OH、−C1〜6アルキルOH、−OC1〜6アルキル、−OC2〜3アルキルO−、−CN、−NO、−N(R)R(式中、RおよびRは独立して−Hまたは−C1〜6アルキルである)、−C(O)NR()R、−N(R)C(O)R、−N(R)SO1〜6アルキル、−C(O)R(式中、Rは−C1〜6アルキル、−C3〜8シクロアルキル、フェニル、または5または6員の芳香族複素環であり、各々は場合により−C1〜3アルキル、−OH、−OC1〜6アルキル、−CF、またはハロで一置換、二置換、または三置換されている)、−S(O)0〜2−C1〜6アルキル、−SON(R)R、−SCF、−OCF、−COOH、および−COOC1〜6アルキルからなる群より選ばれ;
は、−OH、−OC1〜6アルキル、−CF、−C1〜6アルキル、またはハロであり、2つの置換基Rは一緒に結合してメチレンまたはエチレンを形成することができるか、またはRの1つはRと結合してメチレン、エチレンまたはプロピレンを形成し;ここで、各メチレン、エチレンまたはプロピレンは場合により−OH、−OC1〜6アルキル、−SC1〜6アルキル、−CF、−C1〜6アルキル、アミンまたはハロで置換されており;
は、−H、−C1〜6アルキル、−OH、−OC1〜6アルキル、−SC1〜6アルキル、およびハロからなる群より選ばれ;
Arは、
a)場合によりRで一置換、二置換、または三置換されているかまたはフッ素、−(CH2〜3NH−、−(CH1〜2NH(CH)−、−(CH2〜3N(C1〜4アルキル)、−または−(CH1〜2N(C1〜4アルキル)(CH)−で二置換されているフェニル;
ここでRは:
1)−OH、−C1〜6アルキル、場合によりハロで一置換、二置換、または三置換されている−OC1〜6アルキル、−C2〜6アルケニル、−OC3〜6アルケニル、−C2〜6アルキニル、−OC3〜6アルキニル、−C3〜6シクロアルキル、−OC3〜6シクロアルキル、−CN、−NO、−N(R)R(式中、RおよびRは、独立して−Hまたは−C1〜6アルキルであるか、またはRおよびRは、それらが結合している窒素に両方が結合して4〜8員の複素環を形成し、該複素環は、>O、>S(O)0〜2、>NH、および>NC1〜6アルキルの中から選ばれる1個または2個のヘテロ原子を有し、0または1個の二重結合を有し、0または1個のカルボニル基を有する)、−SON(R)R、−SCF、ハロ、−CF、−COOH、−COOC1〜6アルキルおよび−COOC3〜7シクロアルキル:
2)a)4〜8員の飽和または部分的飽和複素環であって、>O、>S(O)0〜2、>NH、および>NC1〜6アルキルの中から選ばれる1個または2個のヘテロ原子を有し、0または1個のカルボニルを有し;該環は場合によりRで一置換、二置換、または三置換されている、飽和または部分的飽和複素環;
からなる群より選ばれ;
ここでRは、−OH、−C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキル、フェニル、−CN、−NO、−N(R)R(式中、RおよびRは独立して−H、−C1〜6アルキルまたは−C2〜6アルケニルである)、−C(O)N(R)R、−N(R)C(O)R、−N(R)SO1〜6アルキル、−C(O)C1〜6アルキル、−S(O)0〜2−C1〜6アルキル、−SON(R)R、−SCF、ハロ、−CF、−OCF、−OCHF、−COOH、および−COOC1〜6アルキルからなる群より独立して選ばれる置換基である;
b)2つの隣接した環炭素によって3員の炭化水素に縮合されて5員の縮合芳香族環を形成しているフェニルまたはピリジルであって、該炭化水素の1つの炭素原子が>O、>S、>NH、または>N(C1〜4アルキル)によって置換されており、そして該炭化水素中の1つのさらなる炭素原子が場合により−N=によって置換されており、該縮合環が場合によりRで一置換、二置換、または三置換されている、フェニルまたはピリジル;
ここでRは、−OH、−C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキル、フェニル、−CN、−NO、−N(R)R(式中、RおよびRは独立して−Hまたは−C1〜6アルキルである)、−C(O)N(R)R、−N(R)C(O)R、−N(R)SO1〜6アルキル、−C(O)C1〜6アルキル、S(O)0〜2−C1〜6アルキル、−SON(R)R、−SCF、ハロ、−CF、−OCF、OCHF、−COOH、および−COOC1〜6アルキルからなる群より独立して選ばれる置換基である;
c)2つの隣接した構成員によって4員の炭化水素に縮合されて6員の縮合芳香族環を形成しているフェニルであって、0、1または2個の炭素原子が−N=によって置換されており、該縮合環が場合によりRで一置換、二置換、または三置換されている、フェニル;
d)5員の芳香族単環式炭化水素であって、結合点である1個の炭素原子を有し、1個の炭素原子が>O、>S、>NHまたは>N(C1〜4アルキル)によって置換されており、多くても1個のさらなる炭素原子が場合により−N=によって置換されており、該芳香族単環式炭化水素は場合によりRで一置換または二置換されており、そして場合により2つの隣接した炭素原子によってベンゼンまたはピリジンと縮合されており、ベンゼンまたはピリジンと縮合された部分は場合によりRで一置換、二置換、または三置換されている、芳香族単環式炭化水素;および、
e)6員の芳香族単環式炭化水素であって、結合点である1個の炭素原子を有し、1個または2個の炭素原子が−N=によって置換されており、該芳香族単環式炭化水素は場合によりRで一置換または二置換されており、そして場合により2つの隣接した炭素原子によってベンゼンまたはピリジンと縮合されており、ベンゼンまたはピリジンと縮合された部分は場合によりRで一置換または二置換されている、芳香族単環式炭化水素;
からなる群より選ばれるアリールまたはヘテロアリール環である)
によって表わされる化合物;
およびそのエナンチオマー、ジアステレオマー、水和物、溶媒和物ならびにその薬学的に許容されうる塩、エステルおよびアミド、でもない。
【0027】
医薬組成物
本発明において規定されるように、モダフィニルが、ヒスタミンH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストでの処置への補助剤として投与されて、ナルコレプシーカタプレクシーに対する該処置の治療効果を強化する、特にH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストの抗カタプレクシー効果を強化することを意図する。
【0028】
モダフィニルおよびH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストは、同じ医薬組成物内に存在しうる。
【0029】
あるいは、モダフィニルおよびH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストを、別々に投与すること、即ち、同時に、または独立して、例えば異なる時間に投与することを意図する。
【0030】
本発明による医薬は、任意の適切な投与経路によって、例えば、経口、直腸経路または非経口経路によって、例えば静脈内、皮内注射によって投与されうる。好ましくは、経口投与が考慮される。
【0031】
それゆえ、医薬は、錠剤、カプセル剤、散剤または任意の固体経口形態または任意の液体経口調製物として処方されうる。医薬組成物は、一般に、例えば錠剤またはカプセル剤を調製するためにまたは液体調製物のために、全く古典的な方法で使用されるビヒクルなどの、生理学的に許容されうる媒体を含む。
【0032】
どのような投与経路および医薬組成物の形態でも、モダフィニルおよびH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストは、好ましくは、抗カタプレクシー効果に関して相乗的な量で投与される。
【0033】
先行技術において、モダフィニルは通常200〜800mgの経口用量で投与される。本発明は、H3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニスト、例えば1−{3−[3−(4−クロロフェニル)プロポキシ]プロピル}ピペリジン5〜50mg、好ましくは10〜40mgの用量、およびモダフィニル50〜500mg、好ましくは100〜300mg、更に好ましくは100〜150mgのみの用量を組み合わせて、後者の副作用を低減することを提唱する。
【0034】
それゆえ、本発明は、モダフィニル50〜500mg、およびH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニスト5〜50mgを含む医薬組成物を目的として有する。
【0035】
モダフィニルおよびヒスタミンH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストの組み合わせは、ナルコレプシー−カタプレクシーを処置するのに有用であり、そして更に一般的には、モダフィニルの適応の必要が示される障害を処置するのに有用である。標的疾患は、睡眠および覚醒の障害、例えば睡眠過剰、ナルコレプシー(ナルコレプシー−カタプレクシーを含む)、睡眠時無呼吸または呼吸低下、疲労、および交代勤務睡眠障害を含む。他の標的は、パーキンソン病(Ondo et al., J. Neurol. Neurosurg. Psych. 2005, 76, 1636; Happe, J. Clin. Psychol., 2001, 57, 1559)、アルツハイマー病、多発性硬化症等などの病理と関連した睡眠および覚醒の障害を含む。ADHD(注意欠陥多動性障害)などの注意障害も考慮される(Biederman et al., Pediatrics, 2005, 116, 777)。最後に、モダフィニルは、うつ病、尿失禁および虚血の処置のために、特にうつ病と関連した睡眠または覚醒障害の処置において、提唱されており、これにもまたH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストとの組み合わせが有用でありうる病理である。
【0036】
本発明は、前記障害、特にナルコレプシー−カタプレクシーを、その処置を必要としている患者において処置するための方法であって、治療有効量のモダフィニルおよび少なくとも1つのH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストを該患者に投与することを含む方法も提供する。
【0037】
本発明の精神においては、用語「処置」は、ナルコレプシー−カタプレクシーの治癒処置または予防処置を意味するものと理解されるべきであり、そして疾患の症候の改善、特にカタプレクシー発作の予防またはカタプレクシー発作数の低減を含む。
【0038】
好ましくは、患者は、人間であるが、非ヒト哺乳動物であってもよい。
【0039】
実施例
実施例1:ナルコレプシー/カタプレクシーモデル
連続的な脳波(EEG)記録および筋電(EMG)記録を6匹のオレキシンノックアウトマウス(Chemilli et al., Cell, 1999, 98, 437)の群において得た。
【0040】
マウスに、64g/kgの用量のモダフィニル単独、または20mg/kg用量の、強力なH3レセプターインバースアゴニストである、化合物1−{3−[3−(4−クロロフェニル)プロポキシ]プロピル}ピペリジン、またはこれらの2つの化合物の組み合わせ、またはそうでなければビヒクル(0.9%NaCl)の腹腔内注射を与えた。
【0041】
EEGおよびEMGデータの解析は以下を示した:
1.非変異体マウスと比較して、ビヒクル単独を受けるヌルマウスは、減少した覚醒、より多いREM睡眠のエピソードおよび覚醒からREM睡眠への直接の移行(ヒトにおけるナルコレプシー−カタプレクシー発作と等価であると考えられるこのマウスモデルにおける異常である)を示した(Willie et al., Neurosci. 2005, 130, 583);
【0042】
2.1−{3−[3−(4−クロロフェニル)プロポキシ]プロピル}ピペリジンおよびモダフィニルは、変異体マウスにおける覚醒の顕著な増加を生じた;
【0043】
3.モダフィニルは、覚醒−REM睡眠移行に対する効果を有しなかったが(Willie et al., 2005、上記、およびヒトナルコレプシーにおけるその抗カタプレクシー効果の欠如と一致して)、このパラメーターは、1−{3−[3−(4−クロロフェニル)プロポキシ]プロピル}ピペリジンによって改善された。
【0044】
4.2つの化合物の組み合わせは、認知過程と関連した、そしてこれらの動物において異常な、カタプレクシー移行および迅速なEEGリズムの変化を含む、これらのマウスにおけるすべての症候のほぼ完全な消失を導いた。
【0045】
モダフィニルの作用機序が基本的に未知である限り予測不能であったこの顕著な相乗作用は、二つの化合物間の代謝的相互作用の結果ではない。なぜなら、それらは最大用量で投与されたからである。2つの化合物の組み合わせは、ナルコレプシー−カタプレクシー総体症状の完全な処置を与え、そして通常のモダフィニル用量の低下を可能とする。
【0046】
実施例2:パーキンソン病モデル
本発明者らはまた、MPTP誘発性パーキンソン症を有するネコにおける覚醒について1−{3−[3−(4−クロロフェニル)プロポキシ]プロピル}ピペリジンおよびモダフィニルの組み合わせを調べた。MPTPは、中脳におけるドーパミン作動性ニューロンを選択的に破壊する神経毒である。MPTP処置された動物は、多くの患者で見られるのと類似した眠気を示す。モダフィニル単独は、これらの動物における覚醒の中程度の改善のみを生じさせるが(パーキンソン病におけるように)、それを1−{3−[3−(4−クロロフェニル)プロポキシ]プロピル}ピペリジンと組み合わせて投与した場合、このパラメーターのほぼ完全な正常化が存在した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬学的に許容されうる媒体中に、モダフィニルおよび少なくとも1つのヒスタミンH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストを含む医薬組成物であって、該アンタゴニストまたはインバースアゴニストは、式(V):
【化7】


(式中、
AおよびBを含有する環において、
1)A、BおよびBはCHであるか、
2)AはCHであり、BおよびBの一方はNであり、BおよびBの他方はCHであるか;または
3)Aは存在せず、BはCHであり、そしてBはOであり;
LはC1〜4アルキレンまたは共有結合であり;
Qは、−(CH)−O−、−(CHC≡C−(式中、基−O−および−C≡C−は環に結合している)、カルボニルまたはチオカルボニルであり;
mは2、3または4であり、
nは1、2、3または4であり、
は、場合によりRで一置換または二置換されており、独立して、H、C1〜7アルキル、C2〜7アルキニル、C3〜7シクロアルキル、フェニル、ベンジル、ピリジニル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、およびO、S、−N=、>NHおよび>NC1〜4アルキルの中から選ばれる1または2個のヘテロ原子を有し、0、1または2個の二重結合を有する5、6または7員の芳香族複素環からなる群より選ばれ;
は、場合によりRで一置換または二置換されており、独立して、C1〜7アルキル、C2〜7アルキニル、C3〜7シクロアルキル、フェニル、ベンジル、ピリジニル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、およびO、S、−N=、>NHおよび>NC1〜4アルキルの中から選ばれる1または2個のヘテロ原子を有し、0、1または2個の二重結合を有する5、6または7員の非芳香族複素環からなる群より選ばれるか;
あるいは、
およびRは、結合している窒素に両方が結合して環を形成することができ、該環は、
3)4〜7員の非芳香族複素環であって、該複素環は、結合している窒素から少なくとも1個の炭素によって分離されている0または1個のさらなるヘテロ原子を有し、該ヘテロ原子は、O、S、−N=、>NH、および>NC1〜4アルキルの中から選ばれ、該複素環は、0、1または2個の二重結合を有し、カルボニルである0、1、または2個の炭素構成員を有し、0、1または2個の置換基Rを有する、複素環、および
4)ベンゾまたはピリドに縮合した4〜7員の非芳香族複素環であって、該複素環は、結合している窒素から少なくとも1個の炭素によって分離されている0または1個のさらなるヘテロ原子を有し、該ヘテロ原子は、O、S、−N=、>NHC1〜4アルキルの中から選ばれ、該複素環は、0または1個のさらなる二重結合を有し、カルボニルである0、1または2個の炭素構成員を有し、そして0、1または2個の置換基Rを有する、複素環、
からなる群より選ばれ;
は、独立して、−C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、ピリジル、フラニル、チエニル、ベンジル、ピリミジニル、ピロリル、ハロ、−OH、−OC1〜6アルキル、−OC3〜6シクロアルキル、−O−フェニル、−O−ベンジル、−SH、−SC1〜6アルキル、SC3〜6シクロアルキル、−S−フェニル、−S−ベンジル、−CN、−NO、−N(R)R(式中、RyおよびRzは、独立してHおよびC1〜4アルキルの中から選ばれるか;またはRおよびRは、結合している窒素に両方が結合して5、6または7員の単環式複素環を形成することができ、O、S、−N=、>NH、および、>NC1〜4アルキルの中から選ばれ、該環は場合により−C1〜4アルキル、−OH、−OC1〜4アルキル、ハロ、または−COOC1〜4アルキルで置換されている)、−(C=O)N(R)R、−(C=O)C1〜4アルキル、−SCF、−OCF、−CF、および−COOCアルキル、および−COOHからなる群より選ばれ;
は、独立して、−C1〜6アルキル、ハロ、−OH、−OC1〜6アルキル、CN、−NO、−CFおよび−COOC1〜4アルキルからなる群より選ばれ、
は、場合によりRで一置換または二置換されており、独立して、−H、−C1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、−C2〜7アルキニル、−C3〜7シクロアルキル、フェニル、ベンジル、ピリジニル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、およびO、S、−N=、>NH、および>NC1〜4アルキルの中から選ばれる1または2個のヘテロ原子を有し、0、1または2個の二重結合を有する5、6、または7員の非芳香族単環式複素環からなる群より選ばれ;そして
は、場合によりRで一置換または二置換されており、独立して、−C1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、−C2〜7アルキニル、−C3〜7シクロアルキル、フェニル、ベンジル、ピリジニル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、およびO、S、−N=、>NH、および>NC1〜4アルキルの中から選ばれる1または2個のヘテロ原子を有し、0、1または2個の二重結合を有する5、6または7員の非芳香族単環式複素環からなる群より選ばれ;
は、独立して、−C1〜6アルキル、−C2〜6アルケニル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、ピリジル、フラニル、チエニル、ベンジル、ピリミジニル、ピロリル、ハロ、−OH、−OC1〜6アルキル、−OC3〜6シクロアルキル、−O−フェニル、−O−ベンジル、−SH、−SC1〜6アルキル、SC3〜6シクロアルキル、−S−フェニル、−S−ベンジル、−CN、−NO、−N(R)R(式中、RyおよびRzは、独立してHおよびC1〜4アルキルの中から選ばれるか;またはRおよびRは、結合している窒素に両方が結合して5、6または7員の単環式複素環を形成することができ、O、S、−N=、>NH、および>NC1〜4アルキルの中から選ばれ、該環は場合により−C1〜4アルキル、−OH、−OC1〜4アルキル、ハロ、または−COOC1〜4アルキルで置換されている)、−(C=O)N(R)R、−(C=O)C1〜4アルキル、−SCF、−OCF、−CF、および−COOC1〜4アルキル、および−COOHからなる群より選ばれるか;
あるいは、
およびRは、結合している窒素に両方が結合して環を形成することができ、該環は、
3)4〜7員の非芳香族複素環であって、該複素環は、結合している窒素から少なくとも1個の炭素によって分離されている0または1個のさらなるヘテロ原子を有し、該ヘテロ原子は、O、S、−N=、>NH、および>NC1〜4アルキルの中から選ばれ、該複素環は、0、1または2個の二重結合を有し、カルボニルである0、1または2個の炭素構成員を有し、0、1または2個の置換基Rを有する、複素環、および
4)ベンゾまたはピリドの4〜7員の芳香族環への縮合から生じる非芳香族複素環であって、該複素環は、結合している窒素から少なくとも1個の炭素によって分離されている0または1個のさらなるヘテロ原子を有し、該ヘテロ原子は、O、S、−N=、>NH、および>NCアルキルの中から選ばれ、該複素環は、0または1個のさらなる二重結合を有し、カルボニルである0、1、2個の炭素構成員を有し、そして0、1または2個の置換基Rを有する、複素環、
からなる群より選ばれ;
は、独立して、−C1〜6アルキル、ハロ、−OH、−OC1〜6アルキル、−CN、−NO、−CF、および−COOC1〜4アルキルからなる群より選ばれる)
によって表わされる化合物;
およびそのエナンチオマー、ジアステレオマー、水和物、溶媒和物ならびに薬学的に許容されうる塩、エステルおよびアミド、ではなく、
該アンタゴニストまたはインバースアゴニストは、式(W):
【化8】


(式中、
X、YおよびZの1つまたは2つはNであり、そしてX、YおよびZの残りはCRであり;Lは−O−または−CH−であり、そしてnは1または2であるか;Lは−C≡C−であり、そしてnは0または1であり;mは0、1または2であり;
は−Hであるか、またはRは−C1〜6アルキル、−C3〜6アルケニル、−C3〜6アルキニル、−C1〜6アルキルC3〜7シクロアルキル、−COOC1〜6アルキル、または−COOベンジルであり、各々は場合によりRで一置換、二置換、三置換されており;
は、−OH、−OC1〜6アルキル、場合により−OC1〜4アルキルもしくはハロによって置換されているフェニル、−CN、−NO、−N(R)R(式中、RおよびRは独立して−Hまたは−C1〜6アルキルである)、−C(O)N(R)R、−N(R)C(O)R、−N(R)SO1〜6アルキル、−C(O)C1〜6アルキル、−S(O)0〜2−C1〜6アルキル、SON(R)R、−SCF、ハロ、−CF、−OCF、−COOH、および−COOC1〜6アルキルからなる群より選ばれ;
およびRは、独立して、−Hまたは:
A)−C1〜6アルキル、−C3〜6アルケニル、−C3〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキリル、−C1〜6アルキルC3〜7シクロアルキル、ベンジル;
B)場合により2つの隣接した炭素によって3または4員の炭化水素に縮合されて5または6員の芳香族環を形成しているフェニルまたはピリジルであって、該芳香族環は1個の炭素原子が>O、>S、>NHまたは>N(C1〜4アルキル)によって置換されており、そして多くても1個の炭素原子が場合により−N=によって置換されている、フェニルまたはピリジル;
C)4〜8員の複素環であって、該複素環は、結合点である1個の炭素原子を有し、>O、>S(O)0〜2、および>NHの中から選ばれる一個または2個のヘテロ原子を有し、そして0または1個の二重結合を有する、複素環;および
D)環に5個または6個の原子を有する芳香族単環式炭化水素であって、結合点である1個の炭素原子を有し、1個の炭素原子が>O、>S、>NH、または>N(C1〜4アルキル)によって置換されており、多くても1個のさらなる炭素原子が場合により−N=によって置換されており、そして場合によりベンゼンまたはピリジンと縮合されている、芳香族単環式炭化水素;
からなる群より選ばれ;
A)〜D)の各々は場合により−OH、−C1〜4アルキルOH、−OC1〜6アルキル、−CN、−NO、−N(R)R(式中、RおよびRは独立して−Hまたは−C1〜6アルキルである)、−C(O)N(R)R、−N(R)C(O)R、−N(R)SO1〜6アルキル、−C(O)C1〜6アルキル、S(O)0〜2−C1〜6アルキル、SON(R)R、−SCF、ハロ、−CF、−OCF、−COOH、−COOC1〜6アルキル、−OC(O)N(R)R、および−OC(O)ORからなる群より選ばれる基で一置換、二置換、または三置換されているか;
あるいは、
およびRは、それによってそれらが結合している窒素に両方が結合して4〜8員の複素環を形成することができ、該複素環は、結合している窒素から少なくとも1個の炭素によって分離されている0または1個のさらなるヘテロ原子を有し、該ヘテロ原子は>O、>(O)0〜2、>NH、および>NRの中から選ばれ、該複素環は、0〜1個の二重結合を有し、結合している窒素からカルボニルである少なくとも1つの炭素によって分離されている0、1または2個の炭素を有し、場合によりベンゼンまたはピリジンと縮合されており、場合により架橋を形成する炭素を有し、そして0〜5個の炭素置換基Rffを有し、
は、場合によりハロで一置換、二置換、または三置換されている−C1〜6アルキル 、−C3〜6アルケニル、−C3〜6アルキニル、−C3〜7シクロアルキル、−C1〜6アルキルC3〜7シクロアルキル、−C2〜6アルキルOH、−C(O)N(R)R(式中、RおよびRは独立して−Hまたは−C1〜6アルキルである)、−C(O)R(式中、RはC1〜6アルキル、−C3〜8シクロアルキル、フェニル、または5または6員の芳香族複素環であり、各々は場合により−C1〜3アルキル、−OH、−OC1〜6アルキル、−CF、またはハロで一置換、二置換、または三置換されている)、−S(O)0〜2−C1〜6アルキル、および−COOC1〜6アルキルからなる群より選ばれ;
ffは、場合によりハロで一置換、二置換、または三置換されている−C1〜6アルキル 、−C3〜6アルケニル、−C2〜6アルキニル、−C3〜7シクロアルキル、−C1〜6アルキルC3〜7シクロアルキル、ハロ、−OH、−C1〜6アルキルOH、−OC1〜6アルキル、−OC2〜3アルキルO−、−CN、−NO、−N(R)R(式中、RおよびRは独立して−Hまたは−C1〜6アルキルである)、−C(O)N(R)Rh 、−N(R)C(O)R、−N(R)SO1〜6アルキル、−C(O)R(式中、Rは−C1〜6アルキル、−C3〜8シクロアルキル、フェニル、または5または6員の芳香族複素環であり、各々は場合により−C1〜3アルキル、−OH、−OC1〜6アルキル、−CF、またはハロで一置換、二置換、または三置換されている)、−S(O)0〜2−C1〜6アルキル、−SON(R)R、−SCF、−OCF、−COOH、および−COOC1〜6アルキルからなる群より選ばれ;
は、−OH、−OC1〜6アルキル、−CF、−C1〜6アルキル、またはハロであり、2つの置換基Rは一緒に結合してメチレンまたはエチレンを形成することができ、またはRの1つはRに結合してメチレン、エチレンまたはプロピレンを形成し;ここで、各メチレン、エチレンまたはプロピレンは場合により−OH、−OC1〜6アルキル、−SC1〜6アルキル、−CF、−C1〜6アルキル、アミンまたはハロで置換されており;
は、−H、−C1〜6アルキル、−OH、−OC1〜6アルキル、−SC1〜6アルキル、およびハロからなる群より選ばれ;
Arは:
f)場合によりRで一置換、二置換、または三置換されているかまたはフッ素、−(CH2〜3NH−、−(CH1〜2NH(CH)−、−(CH2〜3N(C1〜4アルキル)−、または−(CH1〜2N(C1〜4アルキル)(CH)−で二置換されているフェニル;
ここでRは:
1)−OH、−C1〜6アルキル、場合によりハロで一置換、二置換、または三置換されている−OC1〜6アルキル、−C2〜6アルケニル、−OC3〜6アルケニル、−C2〜6アルキニル、−OC3〜6アルキニル、−C3〜6シクロアルキル、−OC3〜6シクロアルキル、−CN、−NO、−N(R)R(式中、RおよびRは、独立して−Hまたは−C1〜6アルキルであるか、またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒に結合して4〜8員の複素環を形成し、該複素環は、>O、>S(O)0〜2、>NH、および>NC1〜6アルキルの中から選ばれる1個または2個のヘテロ原子を有し、0または1個の二重結合を有し、0または1個のカルボニル基を有する)、−SON(R)R、−SCF、ハロ、−CF、−COOH、−COOC1〜6アルキルおよび−COOC3〜7シクロアルキル:および
2)a)4〜8員の飽和または部分的飽和複素環であって、>O、>S(O)0〜2、>NH、および>NC1〜6アルキルの中から選ばれる1個または2個のヘテロ原子を有し、0または1個のカルボニルを有し;該環は場合によりRで一置換、二置換、または三置換されている、飽和または部分的飽和複素環;
からなる群より選ばれ;
ここでRは、−OH、−C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキル、フェニル、−CN、−NO、−N(R)R(式中、RおよびRは独立して−H、−C1〜6アルキル、または−C2〜6アルケニルである)、−C(O)N(R)R、−N(R)C(O)R、−N(R)SO1〜6アルキル、−C(O)C1〜6アルキル、−S(O)0〜2−C1〜6アルキル、−SON(R)R、−SCF、ハロ、−CF、−OCF、−OCHF、−COOH、および−COOC1〜6アルキルからなる群より独立して選ばれる置換基である;
g)2つの隣接した環炭素原子によって3員の炭化水素に縮合されて5員の縮合芳香族環を形成しているフェニルまたはピリジルであって、該炭化水素の1つの炭素原子が>O、>S、>NH、または>N(C1〜4アルキル)によって置換されており、該炭化水素中の1つのさらなる炭素原子が−N=によって置換されており、該縮合環が場合によりRtで一置換、二置換、または三置換されている、フェニルまたはピリジル;
ここでRは、−OH、−C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキル、フェニル、−CN、−NO、−N(R)R(式中、RおよびRは独立して−Hまたは−C1〜6アルキルである)、−C(O)N(R)R、−N(R)C(O)R、−N(R)SO1〜6アルキル、−C(O)C1〜6アルキル、S(O)0〜2−C1〜6アルキル、−SON(R)R、−SCF、ハロ、−CF、−OCF、OCHF、−COOH、および−COOC1〜6アルキルからなる群より独立して選ばれる置換基である;
h)2つの隣接した構成員によって4員の炭化水素に縮合されて6員の縮合芳香族環を形成しているフェニルであって、0、1または2個の炭素原子が−N=によって置換されており、該縮合環が場合によりRで一置換、二置換、または三置換されている、フェニル;
i)5員の芳香族単環式炭化水素であって、結合点である1個の炭素原子を有し、1個の炭素原子が>O、>S、>NH、または>N(C1〜4アルキル)によって置換されており、多くても1個のさらなる炭素原子が−N=によって置換されており、場合によりRで一置換または二置換されており、そして場合により2つの隣接した炭素原子によってベンゼンまたはピリジンと縮合されており、ベンゼンまたはピリジンと縮合された部分は場合によりRで一置換、二置換、または三置換されている、芳香族単環式炭化水素;および、
j)6員の芳香族単環式炭化水素であって、結合点である1個の炭素原子を有し、1個または2個の炭素原子が−N=によって置換されており、場合によりRで一置換または二置換されており、そして場合により2つの隣接した炭素原子によってベンゼンまたはピリジンと縮合されており、ベンゼンまたはピリジンと縮合された部分は場合によりRで一置換または二置換されている、芳香族単環式炭化水素;
からなる群より選ばれるアリールまたはヘテロアリール環である)
によって表わされる化合物;
およびそのエナンチオマー、ジアステレオマー、水和物、溶媒和物ならびにその薬学的に許容されうる塩、エステルおよびアミド、にも相当しないことが理解される、医薬組成物。
【請求項2】
H3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストが、式(I):
【化9】


(式中、
− −NRは、置換されていないかまたは1個以上のアルキル基、好ましくはメチル基で置換されているピペリジル基を表し;
− A"鎖は−(CH−鎖であり、xは1〜6、好ましくは1〜4の整数であり、更に好ましくはx=3であり;
− X"は酸素原子であり;
− B"鎖は−(CH−基であり、yは1〜4の整数であり、好ましくはy=2またはy=3であり;
− Y"は、置換されていないかまたは1個以上のハロゲン原子もしくは1個以上のアルキル基で置換されているフェニル基である)
によって表わされる化合物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
H3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストが、−NRが置換されていないピペリジル基を表し、そしてY"がハロゲン原子、好ましくは塩素で置換されているフェニル基である、式(I)によって表わされる化合物である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
アンタゴニストまたはインバースアゴニストが1−{3−[3−(4−クロロフェニル)プロポキシ]プロピル}ピペリジンである、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
経口投与に適切な形態にある、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
モダフィニル50〜500mg、およびH3レセプターインバースアゴニスト5〜50mgを含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
請求項1に記載のような式Vまたは式Wによって表わされる化合物ではない少なくとも1つのヒスタミンH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストと組み合わせて、睡眠、覚醒または覚性の障害を処置するための医薬を調製するためのモダフィニルの使用。
【請求項8】
医薬が、生理学的に許容されうる媒体中に、モダフィニルおよび少なくとも1つのヒスタミンH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストを含む医薬組成物である、請求項7に記載の使用。
【請求項9】
モダフィニルおよびH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストを別々に投与することを意図する、請求項8に記載の使用。
【請求項10】
H3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストが、式(I)
【化10】


(式中、
− −NRは、置換されていないかまたは1個以上のアルキル基、好ましくはメチル基で置換されているピペリジル基を表し;
− A"鎖は−(CH−鎖であり、xは1〜6、好ましくは1〜4の整数であり、更に好ましくはx=3であり;
− X"は酸素原子であり;
− B"鎖は−(CH−基であり、yは1〜4の整数であり、好ましくはy=2またはy=3であり;
− Y"は、置換されていないかまたは1個以上のハロゲン原子もしくは1個以上のアルキル基で置換されているフェニル基である)
によって表わされる化合物である、請求項7〜9のいずれか1項に記載の使用。
【請求項11】
H3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストが、−NRが置換されていないピペリジル基を表し、そしてY"がハロゲン原子、好ましくは塩素で置換されているフェニル基である、式(I)によって表わされる化合物である、請求項10に記載の使用。
【請求項12】
アンタゴニストまたはインバースアゴニストが1−{3−[3−(4−クロロフェニル)プロポキシ]プロピル}ピペリジンである、請求項11に記載の使用。
【請求項13】
モダフィニルおよびH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストを経口投与することを意図する、請求項7〜12のいずれか1項に記載の使用。
【請求項14】
モダフィニルを50〜500mgの用量で患者に投与することを意図し、そしてH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストを5〜50mgの用量で患者に投与することを意図する、請求項13に記載の使用。
【請求項15】
睡眠または覚醒の障害が、睡眠過剰、ナルコレプシー、睡眠時無呼吸もしくは呼吸低下、疲労、交代勤務睡眠障害、パーキンソン病、アルツハイマー病もしくは多発性硬化症と関連した睡眠および覚醒の障害、またはADHD(注意欠陥多動性障害)からなる群より選ばれる、請求項7〜14のいずれか1項に記載の使用。
【請求項16】
ナルコレプシーがナルコレプシーカタプレクシーである、請求項15に記載の使用。
【請求項17】
カタプレクシー発作の予防のための、請求項16に記載の使用。
【請求項18】
同じパッケージ内に、
− 生理学的に許容されうる媒体中にモダフィニルを含む医薬組成物A;
− 生理学的に許容されうる媒体中にヒスタミンH3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストを含む医薬組成物Bであって、該アンタゴニストまたはインバースアゴニストは、請求項1に記載のような式Vまたは式Wによって表わされる化合物ではないことが理解される、医薬組成物B、
を含むキット。
【請求項19】
H3レセプターアンタゴニストまたはインバースアゴニストが1−{3−[3−(4−クロロフェニル)プロポキシ]プロピル}ピペリジンである、請求項18に記載のキット。

【公表番号】特表2009−544673(P2009−544673A)
【公表日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−521313(P2009−521313)
【出願日】平成19年7月20日(2007.7.20)
【国際出願番号】PCT/FR2007/051702
【国際公開番号】WO2008/009866
【国際公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(501379856)
【Fターム(参考)】