説明

モダフィニル化合物を含んでなる薬剤溶液およびさまざまな疾患を処置するための薬剤の製造のためのそれらの使用

モダフィニル化合物を含んでなる薬剤組成物、および有機溶剤中のモダフィニル化合物を含んでなる薬剤非水性、ならびに疾患の処置における薬剤の製造のためのそれらの使用が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶液中のモダフィニル(modafinil)化合物を含んでなる薬剤組成物、そして具体的には、少なくとも一種の有機溶剤を含んでなる非水性溶液に関する。本発明は、モダフィニル化合物の固体分散物を含んでなる薬剤組成物にも関する。本発明は、さらに疾患の処置における組成物の使用の方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
モダフィニル(C1515NO S)は、2−(ベンズヒドリル−スルフィニル)アセトアミドであり、そして2−〔(ジフェニルメチル)スルフィニル〕アセトアミドとしても知られる。
【0003】
モダフィニルは活動亢進を伴う興奮および運動過剰の存在、および常同症(高投与量を除く)およびアポモルヒネおよびアンフェタミンの効果の増強性の欠如を特徴とする「神経心理的薬理学」スペクトルを示すとして記載されている(特許文献1、以後’290特許と称し、それは引用することにより本明細書にすべて編入される)。モダフィニルの単回投与は、マウスにおける運動活性の上昇およびサルにおける夜間活動性の上昇をもたらす(非特許文献1)。モダフィニルは特発性過剰睡眠および睡眠発作の処置のためにヒトにおいて試験して成功している(非特許文献2)。
【0004】
モダフィニルの他の使用も提示されている。特許文献2(引用することにより本明細書内にすべて編入される)は、ヒトにおけるニューロン保護作用を提供するため、および特にはパーキンソン病の処置のためのモダフィニルの使用を開示している。モダフィニルの左旋形、すなわち(−)ベンズヒドリルスルフィニル−アセトアミドは、鬱病、睡眠過剰およびアルツハイマー病の処置のために潜在的な利益を有するであろう(特許文献3、引用することにより本明細書内にすべて編入される)。特許文献4は、抗虚血薬剤としてのモダフィニルの使用を開示している。特許文献5は、尿失禁の処置のためのモダフィニルの使用を開示している。
【0005】
所定の固体粒径を有するモダフィニルの製剤は、特許文献6(引用することにより本明細書内にすべて編入される)中に記載され、そしてモダフィニルの左旋性異性体の製剤は特許文献3中に記載された。モダフィニルの複素環誘導体は、特許文献7(引用することにより本明細書内にすべて編入される)中に開示されている。
【0006】
モダフィニルは、米国において100mgおよび200mg固体単位投与剤型としてヒトへの使用が承認されている。液体組成物にモダフィニルを調剤することも望ましい。モダフィニルは非常に低い水および脂質溶解度を有することが観察され、従って製薬学的に許容できる組成物内にモダフィニルを可溶化することは困難である。モダフィニルを含む慣用の固体および液体調剤は、特許文献1中に記載されている。モダフィニルの液体懸濁液または乳化液は、特許文献6中に述べられている。モダフィニルの懸濁液は、特許文献2中で報告された。
【特許文献1】米国特許(US)第4,177,290号
【特許文献2】米国特許(US)第5,180,745号
【特許文献3】米国特許(US)第4,927,855号
【特許文献4】欧州特許出願公開第547952号(1993年6月23日公開)
【特許文献5】欧州特許出願公開第594507号(1994年4月27日公開)
【特許文献6】米国特許(US)第5,618,845号
【特許文献7】米国特許出願番号60/204、789号
【非特許文献1】デュテイルら(Duteil et al.,Eur.J.Pharmacol.180:49(1990))
【非特許文献2】バスツジら(Bastuji et al.,Prog.Neuro−Psych.Biol.Psych.12:695(1988))
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
製薬学的に許容できる溶剤中のモダフィニル化合物の溶解が困難でありそして予測不能なことが発見された。本発明者らは、多数の可溶化剤がUSP/NFに表示されていないかまたはそれらが数分の1パーセントより高いレベルでのそれらの使用を許容しないほどの毒性プロフィールを有することを発見した。本発明の目的は、それらの問題を克服しそしてモダフィニル化合物の製薬学的に許容できる組成物を調剤しそしてそれらを必要とする患者へのモダフィニル化合物の有効な生物学的利用可能な送達を提供することにある。
【0008】
従って、本発明の一つの目的は、溶液中にモダフィニル化合物を含んでなる薬剤組成物を提供することにある。具体的には、本発明の組成物は、非水性でありそして場合によりその他の賦形剤を含む。好ましくは、組成物は少なくとも1種の有機溶剤を含んでなる。
【0009】
本発明の別の目的は、本発明の組成物の治療有効量を患者に投与することを含んでなる、患者内の疾患または障害を処置する方法を提供することにある。
【0010】
本発明の別の目的は、固体分散物中のモダフィニル化合物を含んでなる薬剤組成物を提供することにある。具体的には、本発明の組成物は、少なくとも1種の固体状態キャリヤを含んでなる。
【0011】
モダフィニル化合物の固体分散組成物の治療有効量を患者に投与することを含んでなる、患者内の疾患または障害を処置する方法を提供することが本発明の他の目的である。
【発明を解決するための手段】
【0012】
以下の詳細な説明の間に明らかになるそれらおよびその他の目的は、その低い溶解度にもかかわらず、モダフィニル化合物がそれを必要とする患者への投与に基づいて生物学的利用可能である薬剤組成物としてモダフィニル化合物が調剤できるという発明者の発見により達成された。
【0013】
このように、第一の態様では、本発明は溶液内にモダフィニル化合物を含んでなる薬剤組成物を提供する。好ましくは薬剤組成物は非水性である。好ましくは薬剤組成物はモダフィニルを含んでなる。
【0014】
本明細書中に使用される場合に、「薬剤組成物」は、製薬学的に許容できる組成物を指す。
【0015】
本明細書中に使用される場合に、用語「製薬学的に許容できる」は、健全な医学判断の範囲内で、合理的な利益/リスク比に相応して過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、またはその他の問題ある合併症を発生することなく人間および動物の組織との接触に適するそれらの化合物、物質、組成物、および/または投与剤型を指す。
【0016】
本明細書中に使用される場合に、用語「一種のモダフィニル化合物」または「モダフィニル化合物」などは、モダフィニル、そのラセミ混合物、個々の異性体、酸付加塩、例えばモダフィニルの代謝酸、ベンズヒドリルスルフィニル酢酸、およびそのスルホン形、ヒドロキシル化形、多型形、類似体、誘導体、同種物およびそれらのプロドラッグを指す。プロドラッグは、患者の身体内で活性薬剤(モダフィニル化合物)に変換される化合物として当該技術分野では公知である。それらおよびその他のモダフィニル化合物、およびそれらの製剤は、米国特許第4,177,290号、第4,927,855号、第5,719,168号および米国特許出願番号60/204,789号中に開示されている。好ましい態様では、モダフィニル化合物はモダフィニルである。
【0017】
本明細書中に使用される場合に、「溶液」は、二種またはそれを越える物質の化学的および物理学的に均一な混合物を指す。溶液は、液体、固体または半固体媒体内に分散された固体を含んでなってもよい。好ましくは、溶液は、液体媒体内に固体を含んでなる。さらに好ましい態様では、可溶化された固体は、分子の大きさの粒子である。本出願の範囲内で、溶液は包接錯体、例えばシクロデキストリンとの薬剤の錯体化は含まない。
【0018】
本明細書中に使用される場合に、「固体分散物」は、固体状態キャリヤ中への薬剤の分散物を指す。固体分散物は、結晶性または無定形でキャリヤ中に分散した固相として薬剤が分離するような、薬剤の濃度が室温でのその飽和溶解度を越えている分散系も含むことができる。好ましくは、固体分散物は水溶性でありそして製薬学的に許容できる。
【0019】
本明細書中に使用される場合に、「固体状態キャリヤ」は、室温で固体状態で、または固体マトリックスとして存在するビヒクルを指す。固体状態キャリヤは、有機溶剤、そして特にはポリマー性有機溶剤を含むことができる。典型的には、固体状態キャリヤは、生理学的に不活性であり、そして水溶性また非水溶性であることができる。好ましくは、固体状態キャリヤは、ポリマー性、水溶性、そして製薬学的に許容できる。
【0020】
本明細書中に使用される場合に、「非水性」組成物は、0〜10重量%の水を含む組成物を指す。
【0021】
本明細書中に使用される場合に、「ポリオール」は、1個を越えるヒドロキシ基を有するアルコールを指す。その例は、それらに限定はされないが、グリコール、例えばエチレングリコールおよびプロピレングリコール、およびその他のジオール、グリセロール、およびその他のトリオール誘導体、および糖アルコールを含む。
【0022】
本明細書中に使用される場合に、「低級アルキルアルコール」は、1個のヒドロキシ基を含む分枝状または直鎖状C−Cアルキル基、例えばエタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、ペンタノール、ヘキサノールなどを指し、好ましい低級アルコールはエタノール、プロパノールおよびイソプロパノールを含む。
【0023】
本明細書中に使用される場合に、用語「アリールアルキルアルコール」は、1個のヒドロキシ基を含みアリール置換されたC−Cアルキル基、例えばベンジルアルコール、フェネチルアルコール、ジフェニルメチルアルコール(ベンズヒドロール)などを指し、好ましいアリールアルキルアルコールはベンジルアルコール、α−フェネチルアルコールおよびβ−フェネチルアルコールを含む。
【0024】
本明細書中に使用される場合に、「治療有効量」は、本明細書中に記載の疾患および病状の症状を軽減、消失、処置、予防または制御するために有効である量を指す。用語「制御」は、本明細書中に記載の疾患および病状の進行を遅延、中断、阻止、または停止できるが、しかしすべての疾患および病状症状の完全消失を必ずしも示すものではないすべての過程を指すことを意図し、そして多元的(prophylactic)処置を含むことを意図する。
【0025】
本明細書中に使用される場合に、「生物学的利用能」は、血流中に吸収されそして当該技術分野で公知の技術により、例えば化合物の血清レベルを測定することにより容易に決定できる投与量の一部分を指す。
【0026】
本明細書中に使用される場合に、用語「患者」は、本明細書中に記載の1種またはそれ以上の疾患および症状に悩まされるかまたは悩まされる可能性がある温血動物、例えば哺乳類動物、好ましくはヒトまたはヒトの子供を指す。
【0027】
本明細書中に使用される場合に、「単位投与(量)」は、患者に投与が可能であり、そして容易に取り扱いおよび包装でき、物理的および化学的に安定な単位投与量として存続し、モダフィニル化合物またはモダフィニル化合物を含んでなる製薬学的に許容できる組成物のいずれかを含んでなる単一投与量を意図する。
【0028】
本明細書中に使用される場合に、「賦形剤」は、薬剤組成物の調剤に使用され、そして、それ自体が一般的に治療的価値をほとんどまたは全く持たない物質を指す。典型的な賦形剤には、抗酸化剤、抗菌剤およびその他の保存剤、キレート剤、緩衝剤、毒性を調節する薬剤、着色、調味および希釈剤、乳化および懸濁剤、および薬剤的用途を有するその他の物質が含まれる。
【0029】
本明細書中に使用される場合に、用語「約」は、指定の値の±10%を値の範囲を指す。例えば、「約200」の用語は、200の±10%、すなわち180〜220を含む。
【0030】
ある好ましい態様では、組成物はいずれかの製薬学的に許容できる溶剤中のモダフィニル化合物を含んでなる。適当な溶剤の選択は、少なくとも1mg/mlの量のモダフィニル化合物を可溶化するものである。「適当な溶剤」または「適当な溶解度」は、少なくとも1mg/mlの溶解度を与える組成物を指すと理解される。「不良な溶剤」または「不良な溶解度」は、1mg/ml以下の溶解度を与える組成物を指す。
【0031】
好ましくは、モダフィニルの溶解度は、少なくとも約1mg/mlである。ある態様では、モダフィニル化合物の溶解度は約1〜約500mg/mlである。あるさらに好ましい態様では、モダフィニル化合物は約1〜約200mg/mlで存在する。他のさらに好ましい態様ではモダフィニル化合物の溶解度は約5〜約100mg/mlであり。そして最も好ましい態様では、約5〜約80mg/mlである。
【0032】
本発明のある態様では、組成物は少なくとも1種の有機溶剤を含んでなる。適当な有機溶剤は、当該技術分野の熟練者には容易に決定でき、そして製薬学的に許容できそしてモダフィニル化合物の適当な溶解度を与えるものでる。ある好ましい態様では、三種の溶剤が存在し、そして他のさらに好ましい態様は一種たは二種の溶剤を含む。ある好ましい態様では、いずれの追加の溶剤の量も組成物の約0.5〜約50%(v/v)、さらに好ましくは約1%〜約50%の量、そして最も好ましくは約5%〜約20%(v/v)の量を構成する。
【0033】
ある好ましい態様では、有機溶剤はジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレン炭酸エステル、ジメチルイソソルビド、1−メチル−2−ピロリジノン(”NMP”)、中鎖長モノグリセリド、またはポリオールである。高度に精製されたジエチレングリコールモノエチルエーテルはトランスクトール(Transcutol)TMである。中鎖長モノグリセリドは、グリセリルモノカプリラート(イムビトール(Imwitor)(R))、グリセリルカプリラート/カプラート(例えばカプムル(Capmul)(R))およびポリオキシエチレングリセリルカプロアート(例えばラブラソール(Labrasol)(R))を含む。ポリオールは、グリセリン、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、テトラグリコール(グリコフラノールとしても知られる)、またはポリエチレングリコールを含む。好ましいポリオールは、ポリエチレングリコールすなわち”PEG”を含み、これは一般式H(OCHCHOH(ここでnは少なくとも4である)の液体または固体ポリマーを指す。好ましいPEGは、約200〜約5000ドルトン、さらに好ましいPEGは約300〜約2000ドルトン、そして最も好ましいPEGは約300〜約1500ドルトンの平均分子量を有する。市場で入手できるPEG物質は、PEG−200、PEG−300、PEG−400、PEG−540、PEG−600、PEG−800、PEG−1000およびPEG−1450を含む。すべてが市場で入手できる形であり、例えばユニオン カーバイド社(Union Carbide Corporation)からは食品用および医薬用の両者が入手できる。本組成物内に使用するために特に好ましいPEG溶剤は、PEG−300、PEG−400およびPEG−1450を含み、ここでPEG−300およびPEG−400がさらに特に好ましい。
【0034】
他の好ましい態様において、組成物はモダフィニル化合物を適当に可溶化するいずれかの有機溶剤であることができる追加の溶剤を含んでなる。適当な追加の溶剤は、当該技術分野の熟練者には容易に決定できそして製薬学的に許容できそしてモダフィニル化合物の溶解度を改善するものである。好ましくは、追加の溶剤は有機溶剤を含んでなる、追加の溶剤は、上記の有機溶剤から選択されてもよく、ここで好ましい溶剤はポリオールである。ある好ましい態様では、追加、すなわち第二の溶剤は低級アルキルアルコールまたはアルキルアリールアルコール、そしてさらに好ましくはアルキルアリールアルコール、例えばベンジルアルコール、α−フェネチルアルコール、またはβ−フェネチルアルコールを含んでなる。
【0035】
さらに好ましい態様では、溶剤系は、ポリエチレングリコールとアリールアルキルアルコールとの混合物を含む。さらに好ましい態様は、好ましいポリエチレングリコールとアルキルアリールアルコール、例えばPEG−400とベンジルアルコール、PEG−400とα−フェネチルアルコール、PEG−400とβ−フェネチルアルコール、およびPEG−300とベンジルアルコールとの混合物などを含む。他のさらに好ましい態様では、組成物は約80%〜約99%のPEG−400と約1%〜約20%のベンジルアルコールとを含んでなる(v/v)。別の好ましい態様では、組成物は約90%〜約99%のPEG−400と約1%〜約10%のベンジルアルコールとを含んでなる。最も好ましい態様では、組成物は95:5(v/v)のPEG−400:ベンジルアルコールを含んでなる。
【0036】
ある好ましい態様では、組成物はモダフィニル化合物、または好ましくは、モダフィニルを約1〜約100mg/ml、好ましくは約1〜約60mg/ml、そして最も好ましくは約20〜約50mg/mlの濃度で、グリセリン、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレン炭酸エステル、中鎖長モノグリセリド、ジメチルイソソルビド、およびポリエチレングリコールから選択される第一の有機溶剤、および低級アルキルアルコールおよびアリールアルキルアルコールから選択される第二の有機溶剤を含んでなる。
【0037】
ある別の好ましい態様では、第一の有機溶剤はポリエチレングリコールであり、そして第二の有機溶剤はアルキルアリールアルコールである。さらに好ましい態様では、第一の有機溶剤はPEG−300またはPEG−400であり、そしてアルキルアリールアルコールはベンジルアルコールである。
【0038】
別の態様では、本発明はモダフィニル化合物の固体分散物を含んでなる組成物を提供する。好ましくは組成物は製薬学的に許容できる。好ましくは薬剤組成物は少なくとも1種の固体状態キャリヤを含んでなる。好ましくは薬剤組成物はモダフィニルを含んでなる。
【0039】
ある態様では、有機溶剤は固体分散物を形成するための固体状態キャリヤとして追加的に機能できる。ポリマー状であるかまたは室温で固体状態で存在する上記の有機溶剤のいずれも、固体状態キャリヤとして機能できる。適当な固体状態キャリヤは、モダフィニル化合物、および場合により他のキャリヤ、界面活性剤、またはその他の賦形剤と混合された場合に、固体分散物となるものである。当該技術分野の熟練者は、適当な固体状態キャリヤもしくは固体状態キャリヤの組み合わせ、およびそれらの相対量、および他の望ましい界面活性剤とそれらの相互作用、またはその他の賦形剤を慣用の技術の利用および得られた組成物の特性を観察して容易に決定できる。
【0040】
固体状態キャリヤとして追加的に機能する有機溶剤は、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレン炭酸エステル、ジメチルイソソルビド、1−メチル−2−ピロリジノン(”NMP”)、中鎖長モノグリセリド、またはポリオールを含む。高度に精製されたジエチレングリコールモノエチルエーテルはトランスクトール(Transcutol)TMである。中鎖長モノグリセリドは、グリセリルモノカプリラート(イムビトール(Imwitor)(R))、グリセリルカプリラート/カプラート(例えばカプムル(Capmul)(R))およびポリオキシエチレングリセリルカプロアート(例えばラブラソール(Labrasol)(R))を含む。ポリオールは、グリセリン、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、テトラグリコール(グリコフラノールとしても知られる)、またはポリエチレングリコールを含む。
【0041】
固体分散物中に使用するために好ましいPEGは、室温で固体状態で存在するものを含む。それらは典型的には約600〜約35,000ドルトンの平均分子量を有し、さらに好ましいPEGは約1,000〜約20,000ドルトンそして最も好ましいPEGは約3,000〜約8,000ドルトンを有するPEGを含む。市場で入手できる固体状態PEG材料は、PEG−600、PEG−900、PEG−1000、PEG−1450、PEG3350、PEG−4500、およびPEG−8000を含む。
【0042】
他のキャリヤは、これらに限定はされないが、有機酸、例えばクエン酸およびコハク酸、ゼラチン、糖類、例えばキシリトール、D−マンニトール、デキストロース、ガラクトース、スクロース、ソルビトール、ラクトース、シクロデキストリン、ポリビニル誘導体、例えばポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、および(ポリ塩化ビニル)、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレン、ポリオルトエステル、ポリ無水酸、カルボポール(Carbopol)TM、アルブミン(Albumin)TM、キトサン(Chitosan)TM、デキストラン、デキストリン(アミロデキストリン)、セルロース誘導体、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸酪酸セルロース、コ(乳酸/グリコイド)コポリマー、シリコンエラストマー、タルク、脂質、例えばトリステアリン、ベータシトステロール、コレステロール、天然グリセリド、およびポリ(L−乳酸)を含む。
【0043】
好ましい固体状態キャリヤは、ポリエチレングリコールのエーテル単独、他のポリエチレングコールとの組み合わせ、またはポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマー、デキストラン、およびラクトースの1種またはそれ以上との組み合わせである。
【0044】
他の態様では、本発明の組成物は、少なくとも1種の界面活性剤を含んでなる。ある種の界面活性剤、特にポリマー性界面活性剤は、固体状態キャリヤとして機能してもよい。好ましくは、界面活性剤は製薬学的に許容できる。適当な界面活性剤は、モダフィニル化合物、および場合により溶剤、賦形剤または固体状態キャリヤと混合された場合に、溶液、または固体分散物をもたらすものである。当該技術分野の熟練者は、適当な界面活性剤または界面活性剤の組み合わせ、およびそれらの相対量、およびその他の望ましし溶剤、賦形剤または固体状態キャリヤとのそれらの相互作用を、慣用の技術の利用および得られた組成物の特性を観察して容易に決定できる。
【0045】
界面活性剤は、それらに限定はされないが、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールエーテル、飽和ポリグリコール化グリセリド、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、中鎖長モノグリセリド、中鎖脂肪酸エステル、D−α−トコフェリルポリエチレングリコールコハク酸エステル、ポリエチレン/ポリプロピレングリコールコポリマー、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマー、ポリオキシルステアラート、ポリオキシエチレンステアラート、エトキシル化ヒマシ油、およびエトキシル化ヒドロキシステアリン酸を含む。その他の界面活性剤は、当該分野の一般的テキストであり、引用することによりそのすべてを本明細書に編入する「薬剤賦形剤のハンドブック」第二版(The Handbook of Pharmaceutical Excipients,2nd Ed.,The Pharmaceutical Press,London and American Pharmaceutical Association(1994))中に見いだすことができる。
【0046】
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート)は、脂肪酸の混合物を含んでなっている非イオン界面活性剤(合成洗剤)である。市場で入手できる例は、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラート(例えばトウイーン(Tween)(R) 20)、ポリオキシエチレン(40)ソルビタンモノパルミタート(例えばトウイーン(Tween)(R) 40)、ポリオキシエチレン(80)ソルビタンモノオレアート(例えばトウイーン(Tween)(R) 80)およびソルビタンモノラウラート(例えばスパン(Span)(R) 20)である。好ましいポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、ポリオキシエチレン(80)ソルビタンモノオレアート(特には、トウイーン(Tween)(R)80)およびソルビタンモノラウラート(特には、スパン(Span)(R)20)である。ポリエチレングリコールエーテルは、トリトン(Triton)x−100、トリトン(Triton)TMx−114、トリトンTMx−405、トリトンTMN−101を含む。飽和ポリグリコール化グリセリドは、例えば、モノ−、ジ−、またはトリグリセリドを含む。ポリエチレングリコールの二脂肪酸エステルは、例えばジェルシア(Gelsire)(R) 44/14(主としてPEG−1500の脂肪酸エステル、ガッテフォッス(Gattefosse,Saint−Priest、フランス、から入手可能)およびジェルシア(R) 50/13を含む。鎖長が炭素原子6〜10個である中鎖長モノグリセリドは、例えば、グリセリルモノカプリラート(イムビトール(Imwitor)(R)308)、グリセリルモノカプロアート(カプムル(Capmul)(R)MCM C−8)およびグリセリルカプリラート/カプラート(カプムル(Capmul)(R) MCM)およびポリオキシエチレングリセリルカプリラートとポリオキシエチレングリセリルカプロアートとの混合物(ラブラソール(Labrasol)(R) )を含む。中鎖長脂肪酸エステルは、中鎖長トリグリセリド、例えばグリセリルトリカプラートとグリセリルトリカプリラートとの混合物(ミグリオール(Miglyol)(R)612)を含む。エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマーは、例えば、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー(プルロニック(Pluronic)(R) F−68)を含む。ポリオキシルステアラートは、ポリエトキシル化(40)ステアリン酸(ミリー(Myrj)(R) 52)を含む。エトキシル化ヒマシ油は、例えばポリエトキシル化(60)水素化ヒマシ油(クレモファー(Cremophor)(R) EL)を含む。エトキシル化ヒドロキシステアリン酸は、例えばポリエチレングリコール660ヒドロキシステアラート(ソルトール(Solutol)(R) HS15)を含む。ある種の界面活性剤は室温で固体まはた半固体、例えばグリセリルモノカプリラート、ジェルシア(Gelsire)(R) 44/14およびジェルシア(Gelsire)(R)50/13である。
【0047】
その他の界面活性剤は、レシチン、例えばリン脂質、ジミリストイルDL−アルファ−ホスファチジルコリン、およびヒドロキシル化レシチン(例えばセントロレン(Centrolene)A)、他のイオン性界面活性剤、例えばドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、およびドデシルトリメチルアンモニウム(DTAB)、および胆汁酸塩、例えばコール酸、デオキシコール酸、コール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウムおよびデオキシコール酸ナトリウムなどを含む。
【0048】
好ましい界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ポリエチレン/プロピレングリコールコポリマー(例えばポロキサマー(Poloxamer)(R))、飽和ポリグリコール化グリセリドエステル(例えばジェルシア(Gelsire)(R))、ドデシルトリメチルアンモニウム(DTAB)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例えばポリオキシエチレン(80)ソルビタンモノオレアート、特にはトウイーン(Tween)(R)80、ポリエトキシル化(40)ステアリン酸、特にはミリー(Myrj)(R)52、ソルビタンモノラウラート、特にはスパン(Span)(R)20、およびレシチンを含む。
【0049】
本発明のある態様では、モダフィニル化合物は重量基準で組成物の約1〜50%を構成する。あるさらに好ましい態様では、モダフィニル化合物は重量基準で組成物の約3〜40%を構成し、さらに好ましい範囲は重量基準で組成物の約5〜25%である。他のさらに好ましい態様では、モダフィニル化合物は重量基準で組成物の約7〜12%を構成する。
【0050】
ある好ましい態様では、組成物は、モダフィニル化合物の少なくとも1個の単位投与量を含んでなる。あるさらに好ましい態様では、組成物はモダフィニル化合物の一個の単位投与量を含んでなる。好ましくは、モダフィニル化合物はモダフィニルである。モダフィニルの一日投与量は、好ましくは体重kgあたりに約0.01〜100mgの範囲である。一般的な目安として、ヒトへの一日投与量は、約0.1mg〜約2000mgの範囲である。好ましくは、単位投与量範囲は、一日1〜4回投与されて約1〜約500mgであり、そしてさらに好ましくは一日1〜2回投与されて約10mg〜約400mgである。ある好ましい態様では、単位投与量は100または200mgである。他の好ましい態様では、単位投与量は、患者内で約0.05〜約30μg/ml、そしてさらに好ましくは約1〜約20μg/mlの血清レベルを達成するために必要な量である。
【0051】
本発明の別の態様では、モダフィニル化合物、または好ましくはモダフィニル化合物の治療有効量を非水性の薬剤組成物としてそれを必要とする患者に投与することを含んでなる、患者内の疾患または障害を処置する方法を提供する。好ましい態様では、組成物は溶液である。
【0052】
本発明の別の態様では、モダフィニル化合物、または好ましくはモダフィニルの固体分散物を含んでなる組成物の治療有効量をそれを必要とする患者に投与することを含んでなる、患者内の疾患または障害を処置する方法を提供する。
【0053】
ある別の態様では、本明細書中に記載の薬剤組成物は、眠気、例えば睡眠発作と関連する過剰な昼間の眠気、または睡眠時無呼吸と関連する眠気、疲れ、パーキンソン病、脳虚血、卒中、睡眠時無呼吸症、摂食障害、注意欠陥多動障害、認知不全または疲労、例えば多発性硬化症よりもたらされる疲労(「MS疲労」)の処置、および覚醒の促進、食欲刺激、または体重増加の刺激のために有用である。
【0054】
組成物の治療有効量の投与は、当該技術分野の専門家のような臨床診断者により、慣用の技術の利用によりまたは類似した環境下で得られた結果を考察することにより容易に決定できる。治療有効量を決定する際に、患者の種、その大きさ、年齢、および全般的な健康、関係する特定の疾患、疾患の関与の程度およびその重症度、個別患者の反応、投与される特定の化合物、投与の方法、投与される製剤の生物学的利用能特性、選定された投与方式、併用投薬の使用、およびその他の関係する環境を含み、しかしこれらの限定はされない多数の因子が臨床診断者により考慮される。
【0055】
モダフィニル化合物の治療有効量は、投与される薬剤の投薬量、使用される化合物の化学特性(例えば疎水性)、化合物の効力、疾患の種類、患者の病状、および投与の経路を含む多数の因子に依存して変化するであろう。一般的に、処置は少量の投薬量で開始し、次いでその環境下での最適な望ましい効果が到達されるまで少量の増加量で増加できる。
【0056】
さらなる態様では、本発明は、患者への組成物の投与により、モダフィニル化合物が該患者内で約0.05〜約30μg/mlの血清レベルを有する、モダフィニル化合物を含んでなる製薬学的に許容できる組成物を提供する。好ましい態様では、モダフィニル化合物は該患者内で約1〜約20μg/mlの血清レベルを有する。他の好ましい態様では、所望の血清レベルを達成するために投与される組成物は、モダフィニル化合物を含んでなる非水性の薬剤組成物である。さらに好ましい態様では、モダフィニル化合物はモダフィニルである。
【0057】
さらなる態様では、本発明は患者への経口投与に適する組成物を提供する。経口投与は、シロップ剤、エリキシル剤、または乳剤を含む液状組成物の形、またはカプセル剤としての摂取を含む。
【0058】
主題の組成物は、カプセル剤型、例えば硬質および軟質カプセルおよびデンプンカプセル中で投与するために適すると期待される。硬質および軟質ゼラチンカプセルは、ラクマンら「工業的薬学の理論と実際」第三版(The Theory and Practice of Industrial Pharmacy,3d Ed. Lachman et al.,)374〜408ページ(Lea & Febiger,1986)(これは引用することによりすべて本明細書に編入される)中に詳細に考察されているように、ゼラチンブレンドから作製される。ゼラチンは、可塑化剤、例えばグリセリンUSPおよびソルビトールUSP、および水と混合できる。ゼラチンカプセルは、例えば保存剤、着色料、調味料などの添加剤を含むこともできる。市場で入手できるゼラチンカプセルは、ウオーナー−ランバート社(Warner−Lambert Co.)の事業部であるCAPSUGELにより製作されたものであり、それは約0.1〜約1.4mlの容積を有する#5〜#000のサイズの共通カプセルサイズ範囲で入手できる。さらに、本組成物のカプセルは、胃の酸性環境内でカプセルの崩壊を阻止する腸溶被覆で被覆してもよい。かかる腸溶被覆は、例えば米国特許(US)第5,206,219号(その開示は引用することによりすべて本明細書に編入される)から当該技術分野では周知である。
【0059】
ある態様では、組成物は場合により他の賦形剤を含んでなる。適当な賦形剤は、当該技術分野の熟練者により容易に決定でき、そして抗菌剤、例えばメチルパラベン、抗酸化剤、例えばアスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム、およびアスコルビン酸の脂肪酸エステル、例えばパルミチン酸アスコルビル、キレート剤、例えばエチレンジアミン四酢酸、緩衝剤、例えば酢酸塩、クエン酸塩またリン酸塩、毒性の調整のための薬剤、例えば塩化ナトリウムまたはデキストロース、調味料、甘味料および着色料、希釈剤および結合剤、乳化剤および懸濁剤、および当該技術分野の熟練者により有用と考えられるであろうその他の賦形剤、例えば引用することによりそのすべてを本明細書に編入する「薬剤賦形剤のハンドブック」第二版(The Handbook of Pharmaceutical Excipients,2nd Ed.,The Pharmaceutical Press,London and American Pharmaceutical Association,1994)中に見いだすことができるものを含んでもよい。
【0060】
本発明の組成物は、慣用の方法を用いて当該技術分野の熟練者により容易に調製できるモダフィニル化合物を含んでなる。モダフィニルおよび種々の誘導体を調製するための方法は、米国特許(US)第4,177,290号中に記載され、そして他のモダフィニル化合物を調製するための方法は、米国特許(US)第4,927,855号、第5,719,168号および米国特許出願番号60/204,789号中に記載されている。
【0061】
本発明の組成物の調剤には広い許容範囲がある。本発明の組成物は、室温で液体、半固体、または固体であってもよい。例えば、高めの分子量のPEG、例えばPEG−600は室温で固体であり、そしてPEGを液化しそしてモダフィニルを溶解するために加熱が必要である。それらのPEG溶液は、投与の所望の方法から要求されるようにして温かいままかまたは室温まで冷却してもよい。例えば、ゼラチンカプセルの剤型の経口調剤は、PEG−600の冷却した溶液を用いてもよい。本発明による組成物が室温で液体、半固体または固体のいずれであるかは、成分、またはその他の関係、例えば市場での可能性、投与等の選択に依存してもよい。
【0062】
その不活性または非活性成分(例えばモダフィニル以外の成分)が室温ですべて液状である組成物は、加熱することなく成分を単に混合して調製できる。モダフィニル化合物の所望の量を秤量して取り出し、そして加熱することなく不活性成分の混合物中に溶解できる。好ましくは60℃未満の温和な加熱は、不活性成分の完全な混合を促進するため、モダフィニル化合物の溶解を促進するため、またはそれら両者のために適用できる。
【0063】
室温で固体である1種またはそれ以上の成分を含んでなる組成物の調剤は、適度な高温、好ましくは60℃未満で実行される。例えば、室温のPEG−1450は固体でありそして約40〜約60℃の穏やかな加熱が溶剤としてのその使用のためのPEG−1450を液化させる。次いで、モダフィニル化合物は、溶解するまで加熱した液状PEG溶液中で攪拌できる。室温に冷却すると、溶液は固化し、そして40〜45℃への温和な加熱はPRG−1450内のモダフィニル化合物の透明な溶液をもたらす。調剤の1種またはそれ以上の成分の分解に導くおそれがある過剰な加熱を避けるように注意しなければならない。
【0064】
本発明の固体分散物の調製の方法は、当該技術分野の熟練者には周知の方法を含む。例えばサラジャッヂン(Sarajuddin,A.T.M.J.Pharm.Sci.1999,88(10),1058〜1066)参照。二種の一般的技術は、「融解(melt)」または「溶融(fusion)」法、および「溶剤」法を含む。いずれの方法でも、モダフィニル化合物を微粉の形まで磨砕すると有利である。
【0065】
融解法では、モダフィニル化合物およびキャリヤを最高融解固体の融点の僅か上の温度で透明な液体が形成されるまで融解させる。モダフィニル化合物をキャリヤと一緒に混合しそして得られたスラリーを加熱するか、またはキャリヤをまず融解し次いでモダフィニル化合物を液化したキャリヤ中に混入するかのいずれかで混合できる。いずれの方法でも、液化した混合物を迅速に冷却して凝固した物質を作製でき、次いでそれは錠剤またはカプセル内に調剤するための粉末を製造するために磨砕できる。
【0066】
溶剤法では、共通の有機溶剤中に成分を溶解しそして混合物を完全に混合してキャリヤ内にモダフィニル化合物を分散させる。次いで溶剤を蒸発して除去し、得られた固体組成物は慣用の方法を用いて容易に同様に調剤できる。
【0067】
本明細書中に提示した物質、方法および実施例は、説明を意図し、本発明の範囲または内容を限定するものと考えてはならない。別途に定義しない限り、すべての技術的および科学的用語は、それらの当該技術分野で認められた意味を有すると考える。
[実施例]
A.物質
下記の実施例中のすべての物質は市場で入手できるかまたは公知または容易に利用できる文献の方法により当該技術分野の熟練者により容易に調製できる。溶剤はUSP/NFグレードまたはそれ以上である。
B.方法
1.HPLC
組成物中のモダフィニル化合物含有量を測定するために下記のHPLC法を使用してもよい。モダフィニル化合物で飽和した溶液を1.2μmシリンジフィルターを通して濾過する。透明溶液の10μLをジメチルスルホキシド(フィシャー認証ACSグレード(Fischer Certified ACS Grade))の990μLを用いて1mLに希釈する。下記の代表的カラム条件を有するHPLC分析のために希釈溶液の10μLを採取する。
【0068】
流量:1.2mL/分
カラム:ODS、4.6x20mm、カラム温度:30℃
移動相:80%(65%アセトニトリル/35%1Mリン酸塩緩衝液)
20%水
分析時間:5分間
波長:222ナノメートル
濃度は、適当な希釈度をもって、0.4mg/mLで使用したモダフィニル化合物標準からの面積との比較により算出できる。
2.モダフィニル溶液を与えられたラット中の血液レベルの測定方法
成体雄スプラグ−ドーリー(Sprague−Dawley)ラットを投与前に一晩絶食させた。経口胃管栄養を介してラットにそれぞれの調剤を与え、ここでモダフィニル化合物の投与量は3.3ml/kgの投与体積中に100mg/kgである。投与の0.25、0.5、1、2、4および6時間後に尾部側面血管から血液を採取する。湿った氷上の血液を採取しそして13,000rpmで10分間遠心分離する。上清(血漿)を採取して乾燥した氷上で凍結させ、そして分析まで−70℃で保存する。これらの実験におけるモダフィニル化合物の血清レベルは、LC/MSで測定できる。
【実施例1】
【0069】
95:5(v/v)PEG−400:ベンジルアルコールの調製
PEG−400の95mLとベンジルアルコールの5mLとの混合物を室温で均一となるまで攪拌した。別の容器に、モダフィニルの0.1gを秤量しそして混合溶剤の1mLを攪拌しながら加えそして55〜60℃に加熱した。溶液を室温まで放冷しそして溶液を濾過してすべての不溶解固体を除いた。室温で粘度が高い溶液または固化する溶液の場合には、自由に流動する溶液が得られるまで加熱し次いで濾過して粒子状物質を含まない溶液を得た。
【0070】
モダフィニルの溶解度は、HPLCで測定して61mg/mlであった。
【実施例2】
【0071】
ラット内のモダフィニルの血清レベル
実施例1の組成物の投与に基づく、ラット内のモダフィニルの血清レベルを下記の表1に示す。オラプラス(Oraplus)(R)組成物は、例えば錠剤として経口法で投与した固体モダフィニルの生物学的利用能を模擬することを意図するが、しかしラットへ錠剤を投与することの困難さはない。オラプラス(R) は、市場で入手できる(パドック ラボラトリーズ(Paddock Laboratories,Minneapolis,MN))経口懸濁ビヒクルであり、そして主として純水、微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、カラギーナン(carrageenan)、クエン酸およびリン酸ナトリウム(緩衝剤として)、シメチコン(simethicone)(消泡剤)、およびソルビン酸カリウムおよびメチルパラベン(保存剤)から成る。
【0072】
【表1】

【実施例3】
【0073】
固体分散組成物
【0074】
【表2】

【0075】
表中、組成物は下記の方法の一つにより調製された。
A.モダフィニルとPEG−1000とを混合しそして高周波オーブン中で混合物が液化するまで加熱する(加熱時間は約13秒間)。
B.モダフィニルとPEG−1000とを混合してスラリーを形成し、次いで溶融PEG−8000を加え、そして高周波オーブン中で混合物が液化するまで加熱する(加熱時間は約17秒間)。
C.モダフィニルとPEG−1000とを混合してスラリーを形成し、次いでPVPをスラリーに加え、次いで溶融PEG−8000を加え、そして高周波オーブン中で混合物が液化するまで加熱する(加熱時間は約10秒間)。
D.PEG−1000を高周波オーブン中で液化するまで加熱し(約20秒間)、熱水浴上で、モダフィニルをPEG−1000中に入れて攪拌してスラリーを形成し、次いで溶融PEG−8000を加える。
E.当該技術分野の熟練者が認めるように、本発明の多数の変形および変更が上記の教示を利用して可能である。従って、別記の特許請求範囲の範囲内で、本発明は、本明細書中に特定して記載したとは異なる方法で実施できるであろうし、そして本発明の範囲は、すべてのかかる変更を包含すると考える。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モダフィニル化合物の固体分散物を含んでなる薬剤組成物。
【請求項2】
組成物がモダフィニルを含んでなる、請求項1の組成物。
【請求項3】
組成物が、少なくとも1種の固体状態キャリヤを含んでなる、請求項1の組成物。
【請求項4】
固体状態キャリヤが、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマー、デキストラン、およびラクトースから選択される、請求項3の組成物。
【請求項5】
固体状態キャリヤが、約600〜約35,000ドルトンの平均分子量を有するポリエチレングリコールである、請求項4の組成物。
【請求項6】
ポリエチレングリコールが約1,000〜約20,000ドルトンの平均分子量を有する、請求項5の組成物。
【請求項7】
ポリエチレングリコールが約3,000〜約8,000ドルトンの平均分子量を有する、請求項6の組成物。
【請求項8】
ポリエチレングリコールがPEG−1000、PEG−3350、およびPEG−8000から選択される、請求項7の組成物。
【請求項9】
ポリエチレングリコールがPEG−1000およびPEG−8000である、請求項8の組成物。
【請求項10】
追加の固体状態キャリヤがポリビニルピロリドンである、請求項5の組成物。
【請求項11】
固体状態キャリヤがPEG−1000、PEG−8000およびポリビニルピロリドンである、請求項10の組成物。
【請求項12】
さらに少なくとも1種の界面活性剤を含んでなる、請求項3の組成物。
【請求項13】
界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウム、ポリエチレン/プロピレングリコールコポリマー、飽和ポリグリコール化グリセリドエステル、ドデシルトリメチルアンモニウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、およびレシチンから選択される、請求項12の組成物。
【請求項14】
組成物がさらに少なくとも1種の界面活性剤を含んでなる、請求項10の組成物。
【請求項15】
界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウム、ポリエチレン/プロピレングリコールコポリマー、飽和ポリグリコール化グリセリドエステル、ドデシルトリメチルアンモニウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、およびレシチンから選択される、請求項14の組成物。
【請求項16】
界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウムである、請求項15の組成物。
【請求項17】
モダフィニル化合物が重量基準で組成物の約1%〜約50%を構成する、請求項1の組成物。
【請求項18】
モダフィニル化合物が重量基準で組成物の約3%〜約40%を構成する、請求項17の組成物。
【請求項19】
モダフィニル化合物が重量基準で組成物の約3%〜約40%を構成する、請求項18の組成物。
【請求項20】
モダフィニル化合物が重量基準で組成物の約5%〜約25%を構成する、請求項19の組成物。
【請求項21】
モダフィニル化合物が重量基準で組成物の約7%〜約12%を構成する、請求項20の組成物。
【請求項22】
1以上の単位投与量のモダフィニル化合物を含んでなる、請求項1の組成物。
【請求項23】
1単位投与量のモダフィニル化合物を含んでなる、請求項22の組成物。
【請求項24】
単位投与量が200mgである、請求項23の組成物。
【請求項25】
単位投与量が100mgである、請求項23の組成物。
【請求項26】
単位投与が錠剤またはカプセルである、請求項22の組成物。
【請求項27】
モダフィニル化合物の固体分散物を含んでなる組成物の治療有効量をそれを必要とする患者に投与することを含んでなる、患者内の疾患または障害を処置する方法。
【請求項28】
組成物が、眠気、疲れ、パーキンソン病、脳虚血、卒中、睡眠時無呼吸症、摂食障害、注意欠陥多動障害、認知不全または疲労の処置のため、および覚醒の促進、食欲の刺激、または体重増加の刺激のために投与される、請求項27の方法。
【請求項29】
患者への組成物の投与に伴って、モダフィニル化合物が該患者内で約0.05〜約30μg/mlの血清レベルを有する、請求項1の組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モダフィニル化合物の固体分散物を含んでなる薬剤組成物。
【請求項2】
組成物がモダフィニルを含んでなる、請求項1の組成物。
【請求項3】
組成物が、少なくとも1種の固体状態キャリヤを含んでなる、請求項1の組成物。
【請求項4】
固体状態キャリヤが、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマー、デキストラン、およびラクトースから選択される、請求項3の組成物。
【請求項5】
固体状態キャリヤが、約600〜約35,000ドルトンの平均分子量を有するポリエチレングリコールである、請求項4の組成物。
【請求項6】
ポリエチレングリコールが約1,000〜約20,000ドルトンの平均分子量を有する、請求項5の組成物。
【請求項7】
ポリエチレングリコールが約3,000〜約8,000ドルトンの平均分子量を有する、請求項6の組成物。
【請求項8】
ポリエチレングリコールがPEG−1000、PEG−3350、およびPEG−8000から選択される、請求項7の組成物。
【請求項9】
ポリエチレングリコールがPEG−1000およびPEG−8000である、請求項8の組成物。
【請求項10】
追加の固体状態キャリヤがポリビニルピロリドンである、請求項5の組成物。
【請求項11】
固体状態キャリヤがPEG−1000、PEG−8000およびポリビニルピロリドンである、請求項10の組成物。
【請求項12】
さらに少なくとも1種の界面活性剤を含んでなる、請求項3の組成物。
【請求項13】
界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウム、ポリエチレン/プロピレングリコールコポリマー、飽和ポリグリコール化グリセリドエステル、ドデシルトリメチルアンモニウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、およびレシチンから選択される、請求項12の組成物。
【請求項14】
組成物がさらに少なくとも1種の界面活性剤を含んでなる、請求項10の組成物。
【請求項15】
界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウム、ポリエチレン/プロピレングリコールコポリマー、飽和ポリグリコール化グリセリドエステル、ドデシルトリメチルアンモニウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、およびレシチンから選択される、請求項14の組成物。
【請求項16】
界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウムである、請求項15の組成物。
【請求項17】
モダフィニル化合物が重量基準で組成物の約1%〜約50%を構成する、請求項1の組成物。
【請求項18】
モダフィニル化合物が重量基準で組成物の約3%〜約40%を構成する、請求項17の組成物。
【請求項19】
モダフィニル化合物が重量基準で組成物の約3%〜約40%を構成する、請求項18の組成物。
【請求項20】
モダフィニル化合物が重量基準で組成物の約5%〜約25%を構成する、請求項19の組成物。
【請求項21】
モダフィニル化合物が重量基準で組成物の約7%〜約12%を構成する、請求項20の組成物。
【請求項22】
1以上の単位投与量のモダフィニル化合物を含んでなる、請求項1の組成物。
【請求項23】
1単位投与量のモダフィニル化合物を含んでなる、請求項22の組成物。
【請求項24】
単位投与量が200mgである、請求項23の組成物。
【請求項25】
単位投与量が100mgである、請求項23の組成物。
【請求項26】
単位投与が錠剤またはカプセルである、請求項22の組成物。
【請求項27】
モダフィニル化合物の固体分散物を含んでなる組成物の治療有効量をそれを必要とする患者に投与することを含んでなる、患者内の疾患または障害を処置する方法。
【請求項28】
組成物が、眠気、疲れ、パーキンソン病、脳虚血、卒中、睡眠時無呼吸症、摂食障害、注意欠陥多動障害、認知不全または疲労の処置のため、および覚醒の促進、食欲の刺激、または体重増加の刺激のために投与される、請求項27の方法。
【請求項29】
患者への組成物の投与に伴って、モダフィニル化合物が該患者内で約0.05〜約30μg/mlの血清レベルを有する、請求項1の組成物。
【請求項30】
モダフィニル化合物がモダフィニルである、請求項27または28の方法。
【請求項31】
モダフィニル化合物がモダフィニルの左旋形である、請求項27または28の方法。
【請求項32】
モダフィニル化合物がモダフィニルである、請求項3〜26または29のいずれかの組成物。
【請求項33】
モダフィニル化合物がモダフィニルの左旋形である、請求項1、3〜26または29のいずれかの組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モダフィニル化合物の固体分散物を含んでなる薬剤組成物。
【請求項2】
組成物がモダフィニルを含んでなる、請求項1の組成物。
【請求項3】
組成物が、少なくとも1種の固体状態キャリヤを含んでなる、請求項1の組成物。
【請求項4】
固体状態キャリヤが、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマー、デキストラン、およびラクトースから選択される、請求項3の組成物。
【請求項5】
固体状態キャリヤが、約600〜約35,000ドルトンの平均分子量を有するポリエチレングリコールである、請求項4の組成物。
【請求項6】
ポリエチレングリコールが約1,000〜約20,000ドルトンの平均分子量を有する、請求項5の組成物。
【請求項7】
ポリエチレングリコールが約3,000〜約8,000ドルトンの平均分子量を有する、請求項6の組成物。
【請求項8】
ポリエチレングリコールがPEG−1000、PEG−3350、およびPEG−8000から選択される、請求項7の組成物。
【請求項9】
ポリエチレングリコールがPEG−1000およびPEG−8000である、請求項8の組成物。
【請求項10】
追加の固体状態キャリヤがポリビニルピロリドンである、請求項5の組成物。
【請求項11】
固体状態キャリヤがPEG−1000、PEG−8000およびポリビニルピロリドンである、請求項10の組成物。
【請求項12】
さらに少なくとも1種の界面活性剤を含んでなる、請求項3の組成物。
【請求項13】
界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウム、ポリエチレン/プロピレングリコールコポリマー、飽和ポリグリコール化グリセリドエステル、ドデシルトリメチルアンモニウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、およびレシチンから選択される、請求項12の組成物。
【請求項14】
組成物がさらに少なくとも1種の界面活性剤を含んでなる、請求項10の組成物。
【請求項15】
界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウム、ポリエチレン/プロピレングリコールコポリマー、飽和ポリグリコール化グリセリドエステル、ドデシルトリメチルアンモニウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、およびレシチンから選択される、請求項14の組成物。
【請求項16】
界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウムである、請求項15の組成物。
【請求項17】
モダフィニル化合物が重量基準で組成物の約1%〜約50%を構成する、請求項1の組成物。
【請求項18】
モダフィニル化合物が重量基準で組成物の約3%〜約40%を構成する、請求項17の組成物。
【請求項19】
モダフィニル化合物が重量基準で組成物の約3%〜約40%を構成する、請求項18の組成物。
【請求項20】
モダフィニル化合物が重量基準で組成物の約5%〜約25%を構成する、請求項19の組成物。
【請求項21】
モダフィニル化合物が重量基準で組成物の約7%〜約12%を構成する、請求項20の組成物。
【請求項22】
1以上の単位投与量のモダフィニル化合物を含んでなる、請求項1の組成物。
【請求項23】
1単位投与量のモダフィニル化合物を含んでなる、請求項22の組成物。
【請求項24】
単位投与量が200mgである、請求項23の組成物。
【請求項25】
単位投与量が100mgである、請求項23の組成物。
【請求項26】
単位投与が錠剤またはカプセルである、請求項22の組成物。
【請求項27】
モダフィニル化合物の固体分散物を含んでなる組成物の治療有効量をそれを必要とする患者に投与することを含んでなる、患者内の疾患または障害を処置する方法。
【請求項28】
組成物が、眠気、疲れ、パーキンソン病、脳虚血、卒中、睡眠時無呼吸症、摂食障害、注意欠陥多動障害、認知不全または疲労の処置のため、および覚醒の促進、食欲の刺激、または体重増加の刺激のために投与される、請求項27の方法。
【請求項29】
患者への組成物の投与に伴って、モダフィニル化合物が該患者内で約0.05〜約30μg/mlの血清レベルを有する、請求項1の組成物。
【請求項30】
モダフィニル化合物がモダフィニルである、請求項27または28の方法。
【請求項31】
モダフィニル化合物がモダフィニルの左旋形である、請求項27または28の方法。
【請求項32】
モダフィニル化合物がモダフィニルである、請求項3〜26または29のいずれかの組成物。
【請求項33】
モダフィニル化合物がモダフィニルの左旋形である、請求項1、3〜26または29のいずれかの組成物。

【公表番号】特表2006−507300(P2006−507300A)
【公表日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−550141(P2004−550141)
【出願日】平成15年10月24日(2003.10.24)
【国際出願番号】PCT/US2003/034098
【国際公開番号】WO2004/041245
【国際公開日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【出願人】(505158024)セフアロン・インコーポレーテツド (21)
【Fターム(参考)】