説明

モチーフGX1X2G、PX1X2P、またはPX1X2Kを有するテトラペプチドを含有するパーソナルケアおよび化粧品組成物

【課題】パーソナルケアおよびスキンケア組成物を提供する。
【解決手段】本発明は、a)モチーフGXG、PXP、またはPXKを有するテトラペプチド、これらの誘導体、およびこれらの混合物の群から選択される安全で有効な量のテトラペプチドと、b)ヒドロキシ酸、ラジカルスカベンジャー、UV吸収剤、ビタミン、抗老化活性物質、バリア脂質、皮膚落屑活性物質、レチノイド、抗アクネ活性物質、タンニング活性物質、抗セルライト活性物質、抗炎症活性物質、抗菌活性物質、抗真菌活性物質、皮膚美白剤、皮膚活性化剤、皮膚治癒剤、保湿活性物質、およびこれらの混合物からなる群から選択される安全で有効な量の少なくとも1つの付加的な活性成分と、c)皮膚科学的に許容可能なキャリアとを含む局所パーソナルケアおよびスキンケア組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、しわ、ストレッチマークおよびくまを含む目に見える老化の徴候を処置するために有用な、モチーフGXG、PXP、またはPXKを有する特別なテトラペプチドを含有するパーソナルケアおよび化粧品組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
目に見える最初の老化の徴候は通常皮膚において見られ、皮膚の老化の最初の徴候には、細い線およびしわ、しみ、乾燥、赤色斑、たるみ、ならびに弛緩した皮膚が含まれ得る。毛髪の縮れ、くすみ(dullness)および減少もよく知られた症状である。例えば機械的ストレス、大気汚染、日光暴露(光老化)、ならびに家庭用および他の化学薬品との接触を含む種々のストレスの外因によって生じるこれらの徴候および状態を処置または予防するために、消費者は多数のスキンケアまたはヘアケア製品を利用することができる。当然ながら、このストレスは、当然ながら、食事、アクネ、および一般的な老化などのさらなる自然のストレスに追加されるものである。
【0003】
皮膚はこれらのストレスに永続的にさらされ、その結果、皮膚の老化および損傷の目に見える徴候、例えば乾燥およびしわなど、皮膚の菲薄化、ならびに他の組織学的変化が生じる。皮膚が老化するにつれて、タンパク質合成の低下、タンパク質分解の増大、全身の水分損失、ならびに皮膚バリア、結合組織および粘着力の全身的な破壊がある。
【0004】
老化または光損傷した皮膚に関連する細い線、しわ、乾燥および他の症状の減少を含む、皮膚の外観および生理機能の改善のために、多数の化合物が有用であるといわれている。多数の組成物が世界的な市場において入手可能である。しかしながら、改善は常に望ましい。
【0005】
レチノイド、アルファおよびベータ−ヒドロキシ酸、フラボノイドおよびイソフラボンは、アクネおよびしわに対して作用し、細胞の再生を加速し、ホルモンの不均衡を正すことが提唱されている。これらの療法は、不安定性(レチノイド、フラボノイド)、刺激(レチノイド、ヒドロキシ酸)および潜在的な副作用(フィトフラボン)などの問題を伴うことが多い。
【0006】
国際公開第00/43,417号は、皮膚の免疫機能障害および炎症を調節するための化粧品または医薬品組成物として、特定のペプチドおよび誘導体の使用を開示している。記載されたペプチドおよび誘導体は、2〜5個の間のアミノ酸長を有する。これらのペプチドおよび誘導体は、IL−6およびIL−8の組織濃度を、若い組織で観察されるレベルに近いレベルまで低下させることによって作用するといわれている。例示されるペプチドには、N−パルミトイル−Pro−Arg、N−パルミトイル−Thr−Lys−Pro−Arg、Arg−Lys−Pro−ArgおよびN−パルミトイル−Gly−Gln−Pro−Argが含まれる。国際公開第00/43,417号に従って種々のペプチドの組み合わせが可能であるが、文献はトリペプチドおよびテトラペプチドの特別な共通モチーフを明確に同定していない。特定のテトラペプチドを特に取り込んだ化粧品およびパーソナルケア製品を開示している米国特許第6,620,419号および米国特許第6,492,326号も参照されたい。
【0007】
商品名EYELISSの化粧製品も、目の下の腫れを処置するために現在市場に出ている。このSedermaの製品は、N−パルミトイル−Gly−Gln−Pro−ArgおよびジペプチドVal−Trpの混合物を含む。このジペプチドは有意なコラーゲン刺激活性を持たず、前記組み合わせは、テトラペプチド単独の使用によって誘発されるレベルを超える、この特性の増強を示さない。特開平07−324,097号および特開平08−311,098号(Daicel Chem, Ind. Ltd.)ならびにKawamoto Takafumi et al., Chemical Abstracts, Vol. 124, No. 19, 6 May 1996(Abstract No. 261765)も参照されたい。
【0008】
米国特許第4,772,591号、米国特許第3,849,576号、米国特許第5,135,913号、米国特許第4,859,653号および米国特許第4,760,051号、ならびに欧州特許第0070048(B)号には、化粧品組成物中の保湿化合物としてのアミノ酸の使用についてのより多くの例が記載されている。特定のビタミンおよびアミノ酸は、単独または様々な種類の組み合わせのいずれかで記載されている。これらは皮膚に浸透して、水分を保持し、皮膚の恒常性および細胞の再生を促進すると報告されている。
【0009】
米国特許第5,254,331号明細書には、タンパク質−アミノ酸−ビタミン−ヌクレオチド−複合体を含有する別のスキンケア製品が記載されている。この複合体は、プロピレングリコール、血清タンパク質、ナイアシンアミド、水、アデノシンリン酸およびArgからなる。複合体は表皮細胞の再生を促進し、皮膚の含水量を永久に高めるものであるべきである。
【0010】
スキンケア製品における最近のアミノ酸の使用の別の例は米国特許第6,974,799B2号に記載されており、特定のテトラペプチドのGHK−トリペプチドとの組み合わせが、ヒトの皮膚における目に見える老化の徴候に対して有益な効果を有し得る。
【0011】
しかしながら、皮膚および毛髪の老化を処置するためのアミノ酸化合物の分野における最近の研究にもかかわらず、他のテトラペプチドとは対照的に皮膚の改善を実際に示す特別なテトラペプチドは指定されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、本発明の目的は、多様なテトラペプチドの中で、毛髪および皮膚の老化の言及された症状の1または複数の軽減を提供することができる、パーソナルケアおよびスキンケア製品のための活性成分を同定することである。それとは別に、パーソナルケアおよびスキンケア組成物は、引用された従来技術の関連する既知の製品を考慮して、製造、配合および取り扱いが容易でなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0013】
意外にも、特別なモチーフGXG、PXP、またはPXKを有する特別なテトラペプチドを含む化粧品組成物は生物活性を示し、皮膚の線の回復を高めることができ、皮膚のストレッチマーク、炎症および微小損傷を減少させることができるので、目に見える老化の徴候の減少に役立つことがここで分かった。さらに、本発明の組成物は、皮膚に弾力性を取り戻すことにおいて、処置された皮膚にとって驚くほどの利益を示すことができる。
【0014】
従って、本発明の主題は、
a)モチーフGXG、PXP、またはPXKを有するテトラペプチド、これらの誘導体、およびこれらの混合物の群から選択される安全で有効な量のテトラペプチドと、
b)ヒドロキシ酸、ラジカルスカベンジャー、UV吸収剤、ビタミン、バリア脂質、皮膚落屑活性物質(desquamatory active)、レチノイド、抗アクネ活性物質、タンニング活性物質、抗セルライト活性物質、抗炎症活性物質、抗菌活性物質、抗真菌活性物質、皮膚美白剤、皮膚活性化剤(skin energizing agent)、皮膚治癒剤(skin healing agent)、保湿活性物質、およびこれらの混合物からなる群から選択される安全で有効な量の少なくとも1つの付加的な活性成分と、
c)皮膚科学的に許容可能なキャリアと
を含む局所パーソナルケアおよびスキンケア組成物である。
【0015】
1つの態様では、本発明は、少なくとも1つの付加的なスキンケア活性物質、または皮膚科学的に許容可能なキャリアを含む付加的な成分と組み合わせて配合された、上記のモチーフGXG、PXP、またはPXKを有するテトラペプチドを含有する局所組成物に関する。
【0016】
また本発明の特定の態様は、ヒトの皮膚の状態および外観を改善し、目に見える老化の徴候を予防および/または減少させるためにこのような組成物を使用する方法にも関する。これらの方法は、一般に、目的のために最適な量および頻度で、組成物を必要なときに皮膚に局所的に適用することにある。予防方法、発現の遅延方法、または皮膚状態の処置方法も考慮される。
【0017】
本明細書において引用される全ての刊行物は、参照によってその全体が本明細書に援用される。
【0018】
本発明の化粧品組成物は、特定のテトラペプチド、特にモチーフGXG、PXP、またはPXKの1つを有するテトラペプチドおよび誘導体ならびにこれらの混合物を含有する。文脈または明確な記述が他に指示しない限り、これらは本明細書では集合的に「テトラペプチド」と呼ばれる。1または複数の皮膚科学的に許容可能なキャリアを含む、1または複数の付加的な成分も、好ましくはこれらの組成物において使用される。
【0019】
本発明の「テトラペプチド」は、その構造内に4つのアミノ酸の中断されていない配列を含む化合物である。これらは、本明細書では、以下において括弧内で左側(N−末端)から右側(C−末端)へ示される伝統的な1文字法または3文字法を用いて示される。この命名では、例えば、G(Gly)はグリシンであり、K(Lys)はリジンであり、P(Pro)はプロリンである。
【0020】
本明細書で用いられる「アミノ酸」という用語は、天然に存在するアミノ酸の全て(光学的に活性であればD−またはL−配置の両方)、ならびにホモシステイン、オルニチン、ノルロイシンおよびp−バリンなどの既知の非天然、合成、および変性アミノ酸を含有および包含する。非天然アミノ酸の一覧は、D. C. RobertsおよびF. VellaccioによるPeptides, Vol. 5 (1983), Academic Press, Chapter VIにおいて見ることができる。本発明のペプチド内のアミノ酸は、その天然のL−配置で、非天然のD−配置で、あるいはラセミ混合物として存在し得る。
【0021】
誘導体も、本発明の「テトラペプチド」という用語によって包含されると考えられる。誘導体は、本明細書に記載されるアミノ酸モチーフGXG、PXP、またはPXKの1つを有する置換および再配列されたテトラペプチドの誘導体を含む。これらの誘導体は、特に、ヒドロキシ、アミノ、アミノアシル、硫酸またはスルフィド基により置換または非置換の、飽和または不飽和の、1または複数の、1〜29個の炭素原子を有する直鎖状アシル鎖または分枝状アシル鎖、長いまたは短いアシル鎖で置換された、テトラペプチドであるアシル誘導体を含む。N−アシル誘導体は、酢酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オクタン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リノール酸、リノレン酸、リポ酸、オレイン酸、イソステアリン酸、エライジン酸、2−エチルヘキサン酸、ココナッツ油脂肪酸、牛脂脂肪酸(tallow fatty acid)、硬化した牛脂脂肪酸、パーム核油脂肪酸、ラノリン脂肪酸などから誘導することができるアシル基を含む。アシル基の好ましい例には、アセチル基、パルミトイル基、エライドイル基、ミリスチル基、ビオチニル基およびオクタノイル基が含まれる。これらは置換されていてもよいし、非置換でもよい。置換される場合、これらは、好ましくは、ヒドロキシル、あるいは限定はされないがSOH、SHまたはS--Sなどの硫黄含有基によって置換される。
【0022】
「皮膚科学的に許容可能な」という用語は、本明細書において使用される場合、記載される組成物または成分が、毒性、不適合性、不安定性、アレルギー応答などの危険を伴わずにヒトの皮膚と接触して使用するのに適していることを意味する。「皮膚の老化の徴候」は、皮膚の老化による、外面で視覚的および触覚的に認識できる顕現、ならびに他の任意のマクロまたはミクロ効果を全て含むが、これらに限定されない。このような徴候は、内因子または外因子、例えば経時的な老化および/または環境的な損傷によって誘発または引き起こされ得る。これらの徴候は、しわおよび粗く深いしわ、皮膚の線、間隙、隆起、大きい毛穴(例えば、汗腺管、皮脂腺、または毛包などの付属器構造に関連する)もしくはむらまたは粗さなどの肌目の不連続の発生、皮膚の弾力性の喪失(機能性皮膚エラスチンの喪失および/または不活性化)、たるみ(目の領域および顎における腫れを含む)、皮膚の堅さの喪失、皮膚の緊張の喪失、皮膚の変形からの反跳の喪失、変色(目の下のくまを含む)、染み、薄さ(shallowness)、しみおよびそばかすなどの色素過剰の皮膚領域、角化症、異常な分化、過剰な角質化、弾力線維症、コラーゲンの分解、ならびに角質層、真皮、表皮、皮膚の脈管系(例えば、毛細血管拡張症またはクモ状血管)および下層組織、特に皮膚に最も近い組織における他の組織学的変化を含むがこれらに限定されない過程に起因し得る。
【0023】
「皮膚の老化」「皮膚の老化の徴候」、「局所適用」などの用語は全て、これらが化粧品およびパーソナルケア製品の開発、試験および市販の技術分野において一般にそして広く使用されている意味で使用される。
【0024】
本発明の「化粧品組成物」またはより簡単に、単に「組成物」という用語は、美容目的のため、衛生目的のため、または1または複数の医薬品成分の送達の基礎として使用することができる配合物に関する。またこれらの配合物は、一度に、これらの同じ目的の2つ以上のために使用することも可能である。例えば、薬用ふけ取りシャンプーは薬理学的な特性を有し、きれいな毛髪を提供するためのパーソナルケア製品として使用される。最低でも、これらの組成物は、テトラペプチド、その類似体または誘導体を含む。これらの組成物は、皮膚科学的に許容可能なキャリアなどの付加的な成分を含むこともできる。
【0025】
本明細書で使用される「化粧品」は、クリーム、ローション、ジェル、軟膏、乳剤、コロイド、溶液、懸濁液、コンパクト、固体、ペンシル、スプレー式配合物、ブラシ式配合物などの形態にかかわらず、口紅、マスカラ、ルージュ、ファンデーション、頬紅、アイライナー、リップライナー、リップグロス、フェイシャルまたはボディパウダー、サンスクリーンおよびサンブロック、ネイルポリッシュ、ムース、スプレー、スタイリングジェル、ネイルコンディショナーを含むが限定されない。パーソナルケア製品は、固体、粉末、液体、クリーム、ジェル、軟膏、ローション、乳剤、コロイド、溶液、懸濁液、または他の形態にかかわらず、バスおよびシャワージェル、シャンプー、コンディショナー、クリームリンス、毛髪染料および着色製品、リーブオン(leave-on)コンディショナー、サンスクリーンおよびサンブロック、リップバーム、スキンコンディショナー、ヘアスプレー、セッケン、ボディスクラブ、角質剥離剤(exfoliant)、収斂剤、脱毛およびパーマネント液、ふけ防止配合物、制汗および発汗抑制組成物、シェービング、プレシェービング、およびアフターシェービング製品、保湿剤、デオデラント(deoderant)、コールドクリーム、デオドラント、クレンザー、スキンジェル、リンスを含むが限定されない。本発明の医薬品は、薬学的活性成分の局所および経皮適用を含む皮膚科学的な目的のためのキャリアを含むが限定されない。これらは、ジェル、パッチ、クリーム、鼻用スプレー、軟膏、ローション、乳剤、コロイド、溶液、懸濁液、粉末などの形態であり得る。
【0026】
本発明の組成物のテトラペプチドは、好ましい実施形態によると、テトラペプチドGXG、PXP、またはPXKであり、ここで、XおよびXは異なるアミノ酸であるか、あるいは両方ともPである。
【0027】
さらに、本発明のテトラペプチドは、好ましくは、モチーフGXG、PXP、またはPXKを有するテトラペプチドの群から選択され、ここで、XおよびXはE、G、P、およびKからなる群から選択される異なるアミノ酸であるか、あるいは両方ともPである。
【0028】
本発明のテトラペプチドは、好ましくは、組成物の重量の約1ppm(0.0001w/w%、本明細書では「重量パーセント」、「重量%」とも称され、または単に重量によると示される)〜約1000ppm(0.1w/w%)、好ましくは約2ppm〜約250ppm(0.025w/w%)、そして最も好ましくは約10ppm〜約100ppmの量で使用される。
【0029】
好ましい実施形態は、テトラペプチドが、GEPG(配列番号1)、GPPG(配列番号2)、GEKG(配列番号3)、PGPP(配列番号4)、および/またはPKEK(配列番号5)の群から選択される局所組成物を含む。
【0030】
より好ましい実施形態は、N−アシル−GEPG(配列番号6)ペプチド、N−アシル−GPPG(配列番号7)ペプチド、N−アシル−GEKG(配列番号8)ペプチド、N−アシル−PGPP(配列番号9)ペプチドおよび/またはN−アシル−PKEK(配列番号10)ペプチドを含み、最も好ましくは、N−アシルは、N−パルミトイル、N−ラウリルまたはN−ミリスチルである。
【0031】
予想外に、選択されたテトラペプチド、ならびにその類似体および誘導体の組み合わせは、単独または組み合わせて、他の小さいペプチドから製造される製品と比べて有意な利点を提供できることが分かった。本発明のテトラペプチドの特別なモチーフは、コラーゲン、フィブロネクチン、エラスチン、および/またはヒアルロン酸の合成を高める能力またはこれらの分子の分解を減少させる共通の能力を有すると考えられる。従って、これらは、処置した皮膚の外観および/または構造の向上において活性である。従来技術分野において記載されるようなランダムに選択されたテトラペプチドの使用とは対照的に、本発明の特別なテトラペプチドは、そのモチーフGXG、PXP、またはPXKのために、活性化合物(vital compounds)の皮膚合成の活性化においてより優れた結果を示し、細胞免疫系の防御を刺激することができると考えられる。さらに、テトラペプチドPKEK(配列番号5)について、実験によって、炎症性サイトカインのUV誘発発現の阻害が示された。従って、テトラペプチドは、UV照射された皮膚を鎮めるのに役立つことができる。
【0032】
本発明の別の好ましい実施形態では、局所組成物はさらに、GAGP(配列番号11)テトラペプチドを含む。
【0033】
意外にも、特別なモチーフGXG、PXP、またはPXKを有するテトラペプチドの1または複数と、テトラペプチドGAGPとの混合物は、テトラペプチドGAGPを添加しない特別なモチーフGXG、PXP、またはPXKを有するテトラペプチドの1または複数の対応する混合物と比較して、化粧品組成物中の抗老化活性成分としてさらに優れた結果を示すことが分かった。
【0034】
特別なテトラペプチド、その類似体および/または誘導体に加えて、本発明の組成物は、化粧品、パーソナルケアまたはその他において活性であり、機能性であり、従来通りに使用され得る種々のその他の付加的な成分の少なくとも1つを含む。当然ながら、特定の付加的な成分の選択は、特定の用途および製品の配合に依存する。また、「活性」成分と「不活性成分」の違いは人為的であり、特定の用途および製品のタイプに依存する。ある用途または製品において「活性」成分である物質は別の用途または製品において「機能性」成分であることもあり、逆も同じである。特定の成分は、1つの配合物では永続性(substantivity)を提供し、別の配合物では経皮用途を容易にし、第3の配合物では単に適切な粘度を提供し得る。これらのどれが機能性であり、どれが活性であるかは意見の分かれるところである。しかしながら、結果にかかわらず、問題となっている物質は本発明の付加的な成分として適格であり得る。
【0035】
従って、本発明の組成物は、組成物の目的にいくらかの利点を提供する少なくとも1つの付加的な成分を含む。このような付加的な成分は、洗浄剤、毛髪調整剤、皮膚調整剤、ヘアスタイリング剤、ふけ防止剤、発毛促進剤、香料、サンスクリーンおよび/またはサンブロック化合物、顔料、保湿剤、塗膜形成剤、ヘアカラー、メイクアップ剤、洗剤、医薬品、増粘剤、乳化剤、湿潤剤、皮膚軟化薬、防腐剤、デオドラント活性物質、皮膚科学的に許容可能なキャリア、ならびに界面活性剤などの(限定されない)1または複数の物質を含み得る。
【0036】
組成物がヒトのケラチン組織と接触される好ましい実施形態では、付加的な成分は、ケラチン組織への適用に適していなければならない。すなわち、組成物中に取り込まれる場合、これらは、正しい医学的判断の範囲内で過度の毒性、不適合性、不安定性、アレルギー応答などを伴わずにヒトのケラチン組織(毛髪、爪、皮膚、唇)と接触して使用するのに適している。CTFA Cosmetic Ingredient Handbook, Ninth Edition (2002)には、スキンケア産業において一般に使用され、本発明の組成物中の付加的な成分として使用するのに適した様々な種類の非限定的な化粧品および医薬品成分が記載されている。これらの付加的な成分の種類の非限定的な例としては、研磨剤、吸収剤、美的成分、例えば香料、顔料、着色料/着色剤、精油、皮膚感覚剤(skin sensate)、収斂剤、抗アクネ剤、アンチケーキング剤、消泡剤、抗菌剤、酸化防止剤、バインダー、生物学的添加剤、緩衝剤、増量剤、キレート剤、化学的添加剤、着色剤、化粧品収斂剤、化粧品殺生物剤、変性剤、薬物収斂剤、外用鎮痛薬、組成物の塗膜形成特性および永続性を助けるための塗膜形成剤または物質、例えばポリマー、乳白剤(opacifying agent)、pH調整剤、推進剤、還元剤、金属イオン封鎖剤、皮膚漂白および美白剤(例えば、ハイドロキノン、コウジ酸、アスコルビン酸、リン酸アスコルビルマグネシウム、アスコルビルグルコサミン)、皮膚調整剤(例えば、種種のものおよび閉塞剤(occlusive)を含む湿潤剤)、皮膚鎮静(soothing)および/または治癒剤(例えば、パンテノール)および誘導体(例えば、エチルパンテノール)、アロエベラ、パントテン酸およびその誘導体、アラントイン、ビサボロール、およびグリチルリチン酸二カリウム、皮膚処置剤、増粘料、ならびにビタミンおよびこれらの誘導体が挙げられる。
【0037】
本発明の組成物は、一般に、少なくとも1つの付加的な成分を含有する。本発明の組成物は、さらに、複数の付加的な成分を含有してもよい。
【0038】
しかしながら、本発明の任意の実施形態では、本明細書において有用な付加的な成分は、これらが提供する利益によって、あるいはこれらの仮定される作用形態によって分類することができる。しかしながら、本明細書において有用な付加的な成分が、場合によっては、2つ以上の利益を提供し得る、あるいは2つ以上の作用形態で作用し得ることは理解されるべきである。従って、本明細書における分類は便宜上行われるものであって、付加的な成分を記載された特定の用途(単数または複数)に限定することは意図されない。
【0039】
皮膚落屑活性物質
より好ましくは、組成物の重量の、約0.1%〜約10%、さらにより好ましくは約0.2%〜約5%、また、好ましくは約0.5%〜約4%の、安全で有効な量の皮膚落屑活性物質が本発明の組成物に添加されてもよい。皮膚落屑活性物質は、本発明の皮膚外観利益を高める。例えば、皮膚落屑活性物質は、皮膚の肌目(例えば、滑らかさ)を改善する傾向がある。本発明における使用に適した1つの皮膚落屑系は、局所適用のために、少なくとも1つのアニオン性ポリアミノ酸マトリックス、少なくとも1つの多糖類および場合により1または複数の浸透圧保護剤の組み合わせを活性成分として含有し、Blasko-Begoihnらによる米国特許出願公開第20060275238号に記載されている。
【0040】
酵素、酵素阻害剤および酵素活性化剤(補酵素)
本発明の組成物は、安全で有効な量の1または複数の酵素、酵素阻害剤または酵素活性化剤(補酵素)を含有してもよい。酵素の例は、リパーゼ、プロテアーゼ、カタラーゼ、スーパーオキシド−ジスムターゼ、アミラーゼ、グルクロニダーゼ、リポキシゲナーゼ、ペルオキシダーゼ、特にグルタチオンペルオキシダーゼまたはラクトペルオキシダーゼ、セラミダーゼ、ヒアルロニダーゼである。これらの酵素は全て、抽出または発酵バイオテクノロジープロセスによって得ることができる。酵素阻害剤の例としては、トリプシン阻害剤、Bowmann Birk阻害薬、キモトリプシン阻害剤、酵素の活性を阻害する植物抽出物(タンニン、フラボノイド、スチルベン、ヒドロキシスチルベン、ケルセチンの有無にかかわらない)が挙げられる。酵素活性化剤および補酵素には、補酵素A、補酵素Q10(ユビキノン)、グリチルリジジン(glycyrrhizidine)、ベルベリン、クリシンが含まれる。
【0041】
植物抽出物および海洋抽出物
本発明の組成物は、植物源または海洋源から得られる、安全で有効な量の1または複数の抽出物を含有してもよい。これらの抽出物は標準抽出プロセスによって得ることができ、粉末、ペースト、バーム、油、または液体(すなわち、溶液)形態で使用することができる。これらの植物および海洋抽出物は、化粧品への使用においてよく知られている種々の特性(鎮静および抗炎症、酵素阻害、保湿、抗しわ、ホルモン補充、酸化防止、皮膚軟化、脂漏調節(seboregulating)、抜け毛防止、発毛促進、抗セルライト、皮膚治癒、皮膚ホワイトニング、脂肪分解、タンニング、抗菌など)を有し、本特許の特別なテトラペプチド体と有利に組み合わせることができる。
【0042】
抗アクネ活性物質
本発明の組成物は、安全で有効な量の1または複数の抗アクネ活性物質を含有してもよい。有用な抗アクネ活性物質の例としては、スフィンゴイド塩基、例えばフィトスフィンゴシンまたはテトラアセチルフィトフィンゴシン、レチノイド、例えばイソトレチノイン、レゾルシノール、硫黄、サリチル酸、過酸化ベンゾイル、エリスロマイシン、亜鉛などが挙げられる。
【0043】
抗しわ活性物質/ヒドロキシ酸
本発明の組成物は、さらに、安全で有効な量の1または複数の抗しわ活性物質を含有してもよい。本発明の組成物における使用に適した例示的な抗しわ活性物質としては、特にケラチン組織状態(例えば皮膚状態)の調節において、本発明のケラチン組織の外観利益を高めるような、硫黄含有DおよびLアミノ酸ならびにこれらの誘導体および塩、特にN−アセチル誘導体(その好ましい例はN−アセチル−DL−メチオニンである);チオール(例えばエタンチオール);ヒドロキシ酸(例えば、乳酸およびグリコール酸などのアルファ−ヒドロキシ酸、またはサリチル酸などのベータ−ヒドロキシ酸、およびドデシルアミドなどのサリチル酸誘導体);スチルベン;ヒドロキシスチルベン;ヒアルロン酸;フラボノイド;キサントン;ベータ−グルカン;スクレログルカン;トリテルペノイド酸(例えば、アルジュノール酸、ウルソール酸);ターメリック油;キシメニン酸;クレアチン;サリシクロイル(salicycloyl)−フィトスフィンゴシン、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、スフィンガニンおよびこれらの誘導体などのスフィンゴ脂質;フィチン酸;リポ酸;リゾホスファチジン酸;皮膚剥離剤(例えば、フェノールなど);ビタミンB化合物およびレチノイドが挙げられる。
【0044】
ビタミン化合物および酸化防止剤
本発明の組成物は、安全で有効な量のビタミンまたは酸化防止化合物を含有してもよい。トコフェロールおよびその誘導体、アスコルビン酸および誘導体、ナイアシンアミドおよび誘導体、アルファ−リポ酸、ならびにパンテノールは、特に好ましいビタミンおよび酸化防止化合物である。また、ビタミンB化合物は、皮膚状態を調節するために特に有用である。ビタミンB化合物が本発明の組成物中に存在する場合、組成物は、好ましくは、組成物の重量の、約0.01%〜約50%、より好ましくは約0.1%〜約10%、さらにより好ましくは約0.5%〜約10%、そしてさらにより好ましくは約1%〜約5%、さらにより好ましくは約2%〜約5%のビタミンB化合物を含有する。適切なビタミンB化合物の例は当該技術分野においてよく知られており、多数の供給源、例えばSigma Chemical Company(ミズーリ州セントルイス)、ICN Biomedicals, Inc.(カリフォルニア州アーバイン)およびAldrich Chemical Company(ウィスコンシン州ミルウォーキー)から市販されている。さらに、ビタミンEなどのその他のビタミン化合物は、本発明の化粧品組成物において使用するために特に好ましい。
【0045】
ビタミン化合物は、実質的に純粋な物質として、あるいは適切な物理的および/または化学的単離によって天然(例えば、植物)源から得られる抽出物として含有され得る。
【0046】
レチノイド
また本発明の組成物は、レチノイドを含有してもよい。本明細書で使用される場合、「レチノイド」は、皮膚においてビタミンAの生物活性を有するビタミンAまたはレチノール様化合物の全ての天然および/または合成類似体、ならびにこれらの化合物の幾何異性体および立体異性体を含む。レチノイドは、好ましくは、レチノール、レチノールエステル(例えば、パルミチン酸レチニル、酢酸レチニル、プロピオン酸レチニルを含むレチノールのC〜C22アルキルエステル)、レチナール、および/またはレチノイン酸(all−transレチノイン酸および/または13−cis−レチノイン酸を含む)であり、より好ましくはレチノイン酸以外のレチノイドである。これらの化合物は当該技術分野においてよく知られており、多数の供給源、例えばSigma Chemical Company(ミズーリ州セントルイス)、およびBoerhinger Mannheim(インディアナ州インディアナポリス)から市販されている。その他の適切なレチノイドは、トコフェリル−レチノアート[レチノイン酸(trans−またはcis−)のトコフェロールエステル]、アダパレン{6−[3−(1−アダマンチル)−4−メトキシフェニル]−2−ナフトエ酸}、およびタザロテン(エチル6−[2−(4,4−ジメチルチオ−クロマン−6−イル)−エチニル]ニコチナート)である。好ましいレチノイドは、レチノール、パルミチン酸レチニル、酢酸レチニル、プロピオン酸レチニル、レチナール、およびこれらの組み合わせである。レチノイドは、実質的に純粋な物質として、あるいは適切な物理的および/または化学的単離によって天然(例えば、植物)源から得られる抽出物として含有され得る。レチノイドは、好ましくは実質的に純粋であり、より好ましくは本質的に純粋である。
【0047】
本発明の組成物は、ケラチン組織状態を調節するため、好ましくは視覚的および/または触覚的な皮膚の不連続を調節するため、より好ましくは皮膚の老化の徴候を調節するため、さらにより好ましくは皮膚の老化に関連する皮膚の肌目の視覚的および/または触覚的な不連続を調節するために、得られる組成物が安全および有効であるように安全で有効な量のレチノイドを含有し得る。組成物は、好ましくは、0.005%(または約0.005%)〜2%(または約2%)、より好ましくは0.01%〜2%(または約2%)のレチノイドを含有する。レチノールは0.01%(または約0.01%)〜0.15%(または約0.15%)の量で使用されるのが好ましく、レチノールエステルは0.01%(または約0.01%)〜2%(または約2%)(例えば、約1%)の量で使用されるのが好ましく、レチノイン酸は0.01%(または約0.01%)〜0.25%(または約0.25%)の量で使用されるのが好ましく、トコフェリル−レチノアート、アダパレン、およびタザロテンは0.01%(または約0.01%)〜2%(または約2%)の量で使用されるのが好ましい。
【0048】
本発明の組成物がレチノイドおよびビタミンB化合物の両方を含有する場合、レチノイドは上記の量で使用されるのが好ましく、ビタミンB化合物は0.1%(または約0.1%)〜10%(または約10%)、より好ましくは2%(または約2%)〜5%(または約5%)の量で使用されるのが好ましい。
【0049】
本発明の組成物は、安全で有効な量の酸化防止剤/ラジカルスカベンジャーまたは酸化剤/還元剤を含んでもよい。酸化防止剤/ラジカルスカベンジャーまたは酸化剤/還元剤は、角質層における落屑の増大または肌目の変化を引き起こし得る紫外線放射に対して、そして皮膚の損傷を引き起こし得る他の環境要因に対して保護を提供するために特に有用である。これらの化合物は、毛髪の乾燥および他の化粧品用途においても有用であり得る。
【0050】
安全で有効な量の酸化防止剤/ラジカルスカベンジャーまたは酸化剤/還元剤は、好ましくは組成物の約0.1%〜約10%、より好ましくは約1%〜約5%で本発明の組成物に添加され得る。
【0051】
アスコルビン酸(ビタミンC)およびその塩、脂肪酸のアスコルビルエステル、アスコルビン酸誘導体(例えば、リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウム、ソルビン酸アスコルビル)、トコフェロール(ビタミンE)、ソルビン酸トコフェロール、酢酸トコフェロール、他のトコフェロールエステル、ブチル化ヒドロキシ安息香酸およびその塩、過酸化水素を含む過酸化物、ペルボラート、チオグリコラート、過硫酸塩、6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸(商品名TROLOX. RTM.で市販されている)、没食子酸およびそのアルキルエステル、特に没食子酸プロピル、尿酸およびその塩およびアルキルエステル、ソルビン酸およびその塩、リポ酸、アミン(例えば、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、アミノ−グアニジン)、スルフヒドリル化合物(例えば、グルタチオン)、ジヒドロキシフマル酸およびその塩、リシンピドラート、アルギニンピドラート、ノルジヒドログアイアレチン酸、バイオフラボノイド、クルクミン、リジン、1−メチオニン、プロリン、スーパーオキシドジスムターゼ、シリマリン、茶抽出物、ブドウの皮/種抽出物、メラニン、そしてローズマリー抽出物などの酸化防止剤/ラジカルスカベンジャーが使用され得る。好ましい酸化防止剤/ラジカルスカベンジャーは、ソルビン酸トコフェロールおよび他のトコフェロールエステル、より好ましくは酢酸トコフェロールから選択される。
【0052】
フラボノイド
本発明の組成物は、場合により、フラボノイド化合物を含有してもよい。本発明における使用に適したフラボノイドは、非置換フラバノン、一置換フラバノン、およびこれらの混合物から選択されるフラバノン;非置換カルコン、一置換カルコン、二置換カルコン、三置換カルコン、およびこれらの混合物から選択されるカルコン;非置換フラボン、一置換フラボン、二置換フラボン、およびこれらの混合物から選択されるフラボン;1または複数のイソフラボン;非置換クマリン、一置換クマリン、二置換クマリン、およびこれらの混合物から選択されるクマリン;非置換クロモン、一置換クロモン、二置換クロモン、およびこれらの混合物から選択されるクロモン;1または複数のジクマロール;1または複数のクロマノン;1または複数のクロマノール;これらの異性体(例えば、cis/trans異性体);およびこれらの混合物である。「置換」という用語は、本明細書で使用される場合、フラボノイドの1または複数の水素原子が、独立して、ヒドロキシル、C1〜C8アルキル、C1〜C4アルコキシル、O−グリコシドなど、またはこれらの置換基の混合物によって置き換えられたフラボノイドを意味する。
【0053】
適切なフラボノイドの例としては、非置換フラバノン、モノヒドロキシフラバノン(例えば、2’−ヒドロキシフラバノン、6−ヒドロキシフラバノン、7−ヒドロキシフラバノンなど)、モノアルコキシフラバノン(例えば、5−メトキシフラバノン、6−メトキシフラバノン、7−メトキシフラバノン、4’−メトキシフラバノンなど)、非置換カルコン(特に、非置換trans−カルコン)、モノヒドロキシカルコン(例えば、2’−ヒドロキシカルコン、4’−ヒドロキシカルコンなど)、ジヒドロキシカルコン(例えば、2’,4−ジヒドロキシカルコン、2’,4’−ジヒドロキシカルコン、2,2’−ジヒドロキシカルコン、2’,3−ジヒドロキシカルコン、2’,5’−ジヒドロキシカルコンなど)、およびトリヒドロキシカルコン(例えば、2’,3’,4’−トリヒドロキシカルコン、4,2’,4’−トリヒドロキシカルコン、2,2’,4’−トリヒドロキシカルコンなど)、非置換フラボン、7,2’−ジヒドロキシフラボン、3’,4’−ジヒドロキシナフトフラボン、4’−ヒドロキシフラボン、5,6−ベンゾフラボン、および7,8−ベンゾフラボン、非置換イソフラボン、ダイゼイン(7,4’−ジヒドロキシイソフラボン)、5,7−ジヒドロキシ−4’−メトキシイソフラボン、大豆イソフラボン(大豆から抽出された混合物)、非置換クマリン、4−ヒドロキシクマリン、7−ヒドロキシクマリン、6−ヒドロキシ−4−メチルクマリン、非置換クロモン、3−ホルミルクロモン、3−ホルミル−6−イソプロピルクロモン、非置換ジクマロール、非置換クロマノン、非置換クロマノール、およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0054】
これらは合成物質でもよいし、あるいは天然源(例えば、植物)からの抽出物として得られてもよい。天然で得られる物質はさらに誘導体化することもできる(例えば、天然源からの抽出に続いて調製されるエステルまたはエーテル誘導体)。本明細書において有用なフラボノイド化合物は、多数の供給源、例えば、Indofine Chemical Company, Inc.(ニュージャージー州サマービル)、Steraloids, Inc.(ニューハンプシャー州ウィルトン)、およびAldrich Chemical Company, Inc.(ウィスコンシン州ミルウォーキー)から市販されている。
【0055】
また、上記のフラボノイド化合物の混合物が使用されてもよい。
【0056】
本明細書で記載されるフラボノイド化合物は、本発明において、好ましくは、約0.01%〜約20%、より好ましくは約0.1%〜約10%、そしてさらにより好ましくは約0.5%〜約5%の濃度で存在する。
【0057】
抗炎症剤
安全で有効な量の抗炎症剤は、好ましくは組成物の約0.1%〜約10%、より好ましくは約0.5%〜約5%で本発明の組成物に添加され得る。抗炎症剤は本発明の皮膚の外観利益を高め、例えば、このような抗炎症剤はより均一で許容できる皮膚のトーンまたは色に寄与する。このような抗炎症剤は効力が大きく異なるので、組成物中で使用される抗炎症剤の正確な量は、使用される特定の抗炎症剤に依存するであろう。
【0058】
抗炎症剤は、ステロイド剤および非ステロイド剤に分類することができる。本発明の組成物において有用な特定のステロイド系および非ステロイド系抗炎症剤としては、ビサボロール、アラントイン、フィタントリオール、補酵素Q10、甘草抽出物、グリチルリジジン(glycyrrhizidine)およびイデベノンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0059】
これらの抗炎症剤ならびにこれらの抗炎症剤の皮膚科学的に許容可能な塩およびエステルの混合物が使用されてもよい。
【0060】
抗セルライト剤
また本発明の組成物は、安全で有効な量の抗セルライト剤を含有してもよい。適切な抗セルライト剤としては、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、およびアミノフィリンのようなキサンチン化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0061】
タンニング活性物質
本発明の組成物は、タンニング活性物質を含有してもよい。存在する場合、組成物は、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、より好ましくは約2重量%〜約7重量%、そしてさらにより好ましくは約3重量%〜約6重量%のジヒドロキシアセトンまたはエリスルロースを人工タンニング活性物質として含有することが好ましい。DHAまたは1,3−ジヒドロキシ−2−プロパノンとしても知られているジヒドロキシアセトンは、白色〜オフホワイトの結晶性粉末である。
【0062】
化合物はモノマーおよびダイマーの混合物として存在することができ、ダイマーは固体結晶状態において優勢である。加熱または溶融すると、ダイマーは分解してモノマーが得られる。ダイマー形態からモノマー形態へのこの転化は、水溶液中でも生じる。ジヒドロキシアセトンは、酸性pH値においてより安定であることも分かっている。Merck Index, Tenth Edition, entry 3167, p. 463 (1983)、および"Dihydroxyacetone for Cosmetics," E. Merck Technical Bulletin, 03-304 110, 319 897, 180 588を参照されたい。
【0063】
皮膚美白剤
本発明の組成物は、皮膚美白剤を含有してもよい。使用される場合、組成物は、好ましくは、組成物の重量の、約0.1%〜約10%、より好ましくは約0.2%〜約5%、また、好ましくは約0.5%〜約2%の皮膚美白剤を含有する。適切な皮膚美白剤としては、コウジ酸、アルブチン、クレアチニン、ターメリック油、テトラヒドロクルクルミノイド、アスコルビン酸およびその誘導体、フィトスフィンゴシン、N−アセチルフィトスフィンゴシン、スフィンゴシンホスホリルコリンおよびヒドロキノンを含む当該技術分野において知られているものが挙げられる。
【0064】
皮膚鎮静および皮膚治癒活性物質
本発明の組成物は、皮膚鎮静または皮膚治癒活性物質を含んでもよい。本明細書における使用に適した皮膚鎮静または皮膚治癒活性物質としては、パンテノール、デクスパンテノール、エチルパンテノール、アロエベラ、アラントイン、ビサボロール、およびグリチルリチン酸二カリウムを含むパンテン酸(panthenoic acid)誘導体が挙げられる。安全で有効な量の皮膚鎮静または皮膚治癒活性物質は、好ましくは、形成される組成物の重量の、約0.1%〜約30%、より好ましくは約0.5%〜約20%、さらにより好ましくは約0.5%〜約10%で本発明の組成物に添加され得る。
【0065】
抗菌および抗真菌活性物質
本発明の組成物は、抗菌または抗真菌薬活性物質を含有してもよい。このような活性物質は、微生物を破壊し、微生物の発生を予防し、あるいは微生物の病原性作用を妨げることができる。安全で有効な量の抗菌または抗真菌薬活性物質は、好ましくは約0.001%〜約10%、より好ましくは約0.01%〜約5%、そしてさらにより好ましくは約0.05%〜約2%で本発明の組成物に添加され得る。
【0066】
抗菌および抗真菌活性物質の例としては、ベータ−ラクタム薬物、グアニジウム化合物、キノロン薬物、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、テトラサイクリン、エリスロマイシン、アミカシン、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロバニリド、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、ドキシサイクリン、カプレオマイシン、クロルヘキシジン、N−オクチルラクトアミド、クロルテトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、クリンダマイシン、エタンブトール、イセチオン酸ヘキサミジン、メトロニダゾール、ペンタミジン、ゲンタマイシン、カナマイシン、リネオマイシン(lineomycin)、メタサイクリン、メテナミン、ミノサイクリン、ネオマイシン、ネチルマイシン、パロモマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、ミコナゾール、テトラサイクリン塩酸塩、エリスロマイシン、亜鉛エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート、ステアリン酸エリスロマイシン、硫酸アミカシン、ドキシサイクリン塩酸塩、硫酸カプレオマイシン、グルコン酸クロルヘキシジン、クロルヘキシジン塩酸塩、クロルテトラサイクリン塩酸塩、オキシテトラサイクリン塩酸塩、クリンダマイシン塩酸塩、エタンブトール塩酸塩、メトロニダゾール塩酸塩、ペンタミジン塩酸塩、硫酸ゲンタマイシン、硫酸カナマイシン、リネオマイシン塩酸塩、メタサイクリン塩酸塩、馬尿酸メテナミン、マンデル酸メテナミン、ミノサイクリン塩酸塩、硫酸ネオマイシン、硫酸ネチルマイシン、硫酸パロモマイシン、硫酸ストレプトマイシン、硫酸トブラマイシン、ミコナゾール塩酸塩、ケタコナゾール、アマンファジン塩酸塩、硫酸アマンファジン、オクトピロックス、パラクロロメタキシレノール、ニスタチン、トルナフタート、亜鉛ピリチオンおよびクロトリマゾールが挙げられる。
【0067】
本明細書において有用な活性物質の好ましい例には、サリチル酸、過酸化ベンゾイル、3−ヒドロキシ安息香酸、グリコール酸、乳酸、4−ヒドロキシ安息香酸、アセチルサリチル酸、2−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシペンタン酸、2−ヒドロキシへキサン酸、cis−レチノイン酸、trans−レチノイン酸、レチノール、フィチン酸、N−アセチル−L−システイン、リポ酸、アゼライン酸、アラキドン酸、過酸化ベンゾイル、テトラサイクリン、イブプロフェン、ナプロキセン、ヒドロコルチゾン、アセトアミノフェン、レゾルシノール、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロカルバニリド、オクトピロックス、リドカイン塩酸塩、クロトリマゾール、ミコナゾール、ケトコナゾール、硫酸ネオマイシン、およびこれらの混合物から選択されるものが含まれる。
【0068】
サンスクリーン活性物質およびUV吸収剤
紫外線への暴露は、角質層の過度の落屑および肌目の変化を生じ得る。従って、本発明の組成物は、場合により、サンスクリーン活性物質を含有してもよい。本明細書で使用される場合、「サンスクリーン活性物質」はサンスクリーン剤および物理的なサンブロックの両方を含む。適切なサンスクリーン活性物質は有機でも無機でもよい。
【0069】
本明細書において有用な無機サンスクリーンには、以下の金属酸化物:酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化鉄およびこれらの混合物が含まれる。本明細書において使用される場合、無機サンスクリーンは、組成物の重量の、約0.1%〜約20%、好ましくは約0.5%〜約10%、より好ましくは約1%〜約5%の量で存在する。
【0070】
様々な種類の従来の有機サンスクリーン活性物質が本明細書における使用に適している。Sagarin, et al., at Chapter VIII, pages 189 et seq., of Cosmetics Science and Technology (1972)は、多数の適切な活性物質を開示している。安全で有効な量の有機サンスクリーン活性物質は、一般的には組成物の重量の、約1%〜約20%、より一般的には約2%〜約10%で使用される。正確な量は、選択されるサンスクリーンおよび所望の日光阻止因子(SPF)に依存して変わるであろう。
【0071】
保湿剤
本発明の組成物は、保湿剤を含有してもよい。様々なこれらの物質を使用することができ、それぞれ、組成物の重量の、約0.01%〜約20%、より好ましくは約0.1%〜約10%、そしてさらにより好ましくは約0.5%〜約7%のレベルで存在し得る。これらの物質としては、アミノ酸および誘導体、クレアチンおよび誘導体、トリメチルグリシン、ミオイノシトール、ピログルタミン酸および誘導体、タウリン、尿素、乳酸、グアニジンおよび誘導体、ならびにヒドロキシ酸が挙げられるが、これらに限定されない。
【0072】
バリア脂質
本発明の組成物は1または複数のバリア脂質を含有することができる。好ましいバリア脂質としては、セラミド、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、偽セラミド、リン脂質、コレステロール、コレステリルエステル、遊離脂肪酸およびリゾリン脂質が挙げられるが、これらに限定されない。
【0073】
構造化剤(Structuring Agent)
本発明の組成物、そしてとくにその乳剤は、構造化剤を含有してもよい。構造化は、本発明の水中油型乳剤において特に好ましい。理論によって制限されることなく、構造化剤は、組成物の安定性に寄与するレオロジー特性を組成物に提供するのに役立つと考えられる。例えば、構造化剤は、液晶性ゲルの網状構造の形成を助ける傾向がある。構造化剤は、乳化剤または界面活性剤としての機能も果たすことができる。本発明の好ましい組成物は、約0.1%〜約20%、より好ましくは約0.1%〜約10%、さらにより好ましくは約0.5%〜約9%の1または複数の構造化剤を含有する。
【0074】
好ましい構造化剤は、約1〜約8のHLBと、少なくとも約45℃の融点とを有するものである。
【0075】
本発明の好ましい構造化剤は、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、ステアリン酸、パルミチン酸、平均で約1〜約5個のエチレンオキシド単位を有するステアリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、平均で約1〜約5個のエチレンオキシド単位を有するセチルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、およびこれらの混合物から選択される。本発明のより好ましい構造化剤は、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、平均約2個のエチレンオキシド単位を有するステアリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル(steareth-2)、平均約2個のエチレンオキシド単位を有するセチルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、およびこれらの混合物から選択される。さらにより好ましい構造化剤は、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、steareth-2、およびこれらの混合物から選択される。
【0076】
増粘剤(増粘料およびゲル化剤を含む)
本発明の組成物は、好ましくは組成物の重量の、約0.1%〜約5%、より好ましくは約0.1%〜約4%、そしてさらにより好ましくは約0.25%〜約3%の1または複数の増粘剤を含有することができる。
【0077】
増粘剤の非限定的な種類には、以下の:カルボン酸ポリマー、架橋ポリアクリレートポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、多糖類、ガム、ならびに主にキサンタンガムまたはセルロースおよびセルロース誘導体のような天然源に由来する物質を含む他の増粘およびゲル化剤から選択されるものが含まれる。
【0078】
皮膚科学的に許容可能なキャリア
本発明の組成物は、種々の化粧品および/またはパーソナルケア製品、例えば、スキンケア、ヘアケア、ネイルケア、フェイシャルおよびボディケア、およびサンスクリーン組成物(ローション、ジェル、スプレーなど)、ハンドクリーナー、バス組成物、日焼けオイル、制汗組成物、香料およびコロン、コールドクリーム、ヘアサンスクリーン組成物、プレシェーブ、デオドラント、局所医薬品軟膏、皮膚保湿剤、洗顔料、クレンジングクリーム、スキンジェル、シャンプー、ヘアコンディショナー、洗剤、家庭用洗浄製品、メイクアップ製品、口紅製品、マスカラ、ならびにヘアカラーリング製品に使用することができる。従って、上記のスキンケアまたはヘアケアペプチドのいずれかおよび他の活性物質に加えて、本発明において記載される化粧品組成物は、付加的な成分として皮膚科学的に許容可能なキャリアも含むことが多い。キャリアの形態、ならびにテトラペプチドと付加的な活性物質およびキャリアとの組み合わせから得られる最終製品の形態は、以下の:液体、ジェル、クリーム、油中水型および水中油型およびシリコーン乳剤、フォーム、ならびに固体のいずれかでよく、これらは透明でも不透明でもよく、局所調製物を含むがこれに限定されない水性および非水性の調製物として配合することができる。
【0079】
これらの物理形態のいずれかにおいて本発明を実現するために、調整剤、構造化剤および増粘剤などのさらなる物質、薬剤、および化合物が有用であるが、必ずしも必要ではない。これらの化合物は補助剤としての役割を有することもあるし、付加的な成分の役割を有することもある。いずれの役割によっても、これらは、本発明のテトラペプチドまたはテトラペプチド混合物およびこれらの誘導体と組み合わせるものとして本発明から排除されない。
【0080】
皮膚科学的に許容可能なキャリアの性質、最終製品の性質、およびこれらの調製方法はここで詳細に記載する必要はなく、入手可能な文献において多数の例を見ることができる。
【0081】
ほとんど場合、付加的な成分は、単独で、あるいはさらなる他の付加的な成分と組み合わせて皮膚科学的に許容可能なキャリアを含むであろう。付加的な成分の量は、組成物の約99.5%〜約99.99999%、好ましくは約99.9%〜約99.9999%、より好ましくは約99.99%〜約99.999%の範囲であり得る。要するに、組成物のバランスである。キャリア(水などのように単独の、または複雑な共溶媒の)が使用される場合、これらは組成物の全体のバランスを作り上げる。
【0082】
キャリアは様々な種類の形態であり得る。例えば、水中油型、油中水型、水中油中水型、およびシリコーン中水中油型乳剤を含むがこれらに限定されない乳剤キャリアが本明細書において有用である。
【0083】
好ましいキャリアは、水中油型乳剤、油中水型乳剤、およびシリコーン中水型乳剤などの乳剤を含有する。当業者に理解されるように、所与の成分は、組成物中の成分の水への溶解性/分散性に応じて、主に水または油/シリコーン相のいずれかに分配されるであろう。水中油型乳剤が特に好ましい。
【0084】
本発明の乳剤は、通常、上記のような溶液および脂質または油を含有する。脂質および油は動物、植物、または石油に由来することができ、天然でも合成でもよい。好ましい乳剤は、グリセリンなどの湿潤剤も含有する。乳剤は、好ましくは、キャリアの重量を基準として約0.01%〜約10%、より好ましくは約0.1%〜約5%の乳化剤をさらに含有するであろう。乳化剤は非イオン性でも、アニオン性でも、あるいはカチオン性でもよい。適切な乳化剤は、例えば、McCutcheon's Detergents and Emulsifiers, North American Edition, pages 317-324 (1986)に開示されている。
【0085】
乳剤
好ましい局所キャリアは、連続する水相と、その中に分散された疎水性の水に不溶性の相(「油相」)とを有する水中油型乳剤を含む。水中油型乳剤は、以下に詳細に説明される。
【0086】
好ましい水中油型乳剤は、局所キャリアの重量の、約25%〜約98%、好ましくは約65%〜約95%、より好ましくは約70%〜約90%の水を含有する。
【0087】
油相は、任意の化粧品油またはその混合物を含むことができる。このような油の例としては、液体パラフィン、スクアレン、ワセリンおよびセレシンなどの脂肪族炭化水素、オリーブ油、アーモンド油、ゴマ油、アボカド油、ヒマシ油、ココアバターおよびヤシ油などの植物油、サメ肝油、タラ肝油、鯨油、牛脂およびバター脂などの動物油、蜜ろう、カルナバパームワックス、鯨ろうおよびラノリンなどのワックス、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、およびベヘン酸などの脂肪酸、ラウリル、ステアリル、セチル、およびオレイルアルコールなどの脂肪族アルコール、ならびにミリスチン酸イソプロピル、イソセチル、またはオクタデシル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、アジピン酸のジイソプロピルエステル、もしくはセバシン酸ジイソプロピルなどの脂肪族エステルが挙げられるが、これらに限定されない。油−アルコールローションまたは油−アルコールゲルまたはアルコールゲルにおいて使用するための好ましいモノ−またはポリオールとしては、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセロールおよびソルビトールが挙げられる。
【0088】
ローションおよびクリームを含むがこれらに限定されない本発明の局所組成物は、皮膚科学的に許容可能な皮膚軟化薬を含有してもよい。このような組成物は、好ましくは、約1%〜約50%の皮膚軟化薬を含有する。本明細書において使用される場合、「皮膚軟化薬」は、乾燥の予防または軽減のため、および皮膚の保護のために有用である物質を指す。様々な種類の適切な皮膚軟化薬が知られており、本明細書において使用することができる。参照によって本明細書に援用されるSagarin, Cosmetics Science and Technology, 2nd Edition, Vol. 1, pp. 32-43 (1972)には、皮膚軟化薬として適切な物質の多数の例が含まれる。好ましい皮膚軟化薬はグリセリンである。グリセリンは、好ましくは0.001(または約0.001)〜30%(または約30%)、より好ましくは0.01(または約0.01)〜20%(または約20%)、さらにより好ましくは0.1(または約0.1)〜10%(または約10%)、例えば5%の量で使用される。
【0089】
また本発明の組成物は、広範囲の雑多な成分も含み得る。化粧品およびパーソナルケア産業において一般に使用されるいくつかの適切な雑多な成分は、参照によって本明細書に援用されるCTFA Cosmetic Ingredient Handbook, (9.sup.th Ed., 2002)に記載されている。これらの成分は従来通りの量で使用されるであろう。
【0090】
本発明の好ましい実施形態では、局所組成物は、組成物の重量の約10ppm〜約100ppmのGEPG、GPPG、GEKG、PKEK、またはPGPPのいずれかと、皮膚科学的に許容可能なキャリアと、
a)組成物の重量の約0.05%〜約1.5%のクレアチン、
b)組成物の重量の約0.01%〜約1.0%のセラミドおよび/またはスフィンゴ脂質、
c)組成物の重量の約0.01%〜約0.5%のヒアルロン酸および/またはベータグルカン、
d)組成物の重量の約0.05%〜約1.0%のアルジュノール酸(arjunolic acid)および/またはターメリック油
から選択される少なくとも1つの付加的な活性成分とを含む。
【0091】
一般に、パーソナルケア製品およびスキンケア製品のための典型的な配合は当該技術分野において広く知られており、例えば、成分の製造業者のパンフレットから得ることができる。可能性のある配合についての別の情報源は、例えば、annual "Kosmetik-Jahrbuch" (Editor: B. Ziolkowsky, Verlag fur Chemische Industrie)である。
【0092】
油/水クリーム配合物の典型的な例は次のとおりである:
Ceteareth-25 2.0%w/w
ステアリン酸グリセリル 4.0% w/w
ステアリルアルコール 2.0%w/w
ステアリン酸エチルヘキシル 8.5%w/w
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル 8.5%w/w
保存手段 0.1%w/w
水 100.0%w/wになるまで
テトラペプチドGXG、PXP、またはPX
0.0001%w/w〜0.1%w/w
【0093】
本発明の組成物の物理的な形態は重要ではなく、クリーム、ローション、軟膏、ジェル、乳剤、分散系、溶液、懸濁液、クレンザー、ファンデーション、無水調製物(スティック、特に口紅、ボディおよびバスオイル)シャワーおよびバスジェルおよびウォッシュ、シャンプーおよび頭皮トリートメントローション、スキン「エッセンス」、セラム、接着または吸収物質、経皮パッチ、ならびに粉末は、全て、テトラペプチド、その類似体およびその誘導体、ならびにこれらの化合物と他の付加的な成分との組み合わせを組み込むことができる。
【0094】
また本発明は、種々の使用も考慮する。まず、本発明は、モチーフGXG、PXP、またはPXKを有する特別なテトラペプチドの化粧品またはパーソナルケア製品における使用、ならびに化粧品およびパーソナルケアの目的のための使用を考慮する。
【0095】
特に、本発明に従って製造される製品は、皮膚の老化による、外面で視覚的および触覚的に認識できる顕現、ならびに他のマクロまたはミクロ効果を全て含む目に見える老化の徴候の軽減に役立つために使用することができる。このような徴候は、内因子または外因子によって誘発または引き起こされ得る。これらの徴候を減少させる場合の使用は一般的であってもよいし、あるいは、肌目の不連続、皮膚の線、間隙、隆起、大きい毛穴、もしくは皮膚のむらまたは粗さの発生、皮膚の弾力性の喪失、たるみ、皮膚の堅さの喪失、皮膚の緊張の喪失、皮膚の変形からの反跳の喪失、変色、染み、薄さ、色素過剰の皮膚領域、角化症、異常な分化、過剰な角質化、弾力線維症、コラーゲンの分解、ストレッチマーク、くまなどにおける目に見える徴候を減少させる場合の使用に特異的であってもよい。これらの美容目的でのこれらの配合物の使用は皮膚に広範な変化を生じ得るが、種々の状態の目に見える顕現において、より一時的な減少を生じることが多い。
【0096】
本発明の組成物は、目に見える老化の徴候の予防および/または減少のため、そしてヒトの皮膚または毛髪の状態およびその外観の改善のために有用である。これには、皮膚の予防的および治療的処置が含まれる。例えば、このような方法は種々の皮膚層および組織を厚くすることが意図され、皮膚の菲薄化を予防し、しわの出現を減少、予防および/または遅延させ、皮膚の堅さおよび弾力性を改善し、唇、毛髪および爪を柔軟および/または滑らかにし、痒みを予防および/または軽減し、しわおよび細い線を減少させ、ストレッチマークおよびくまを減少させ、そして/あるいはコラーゲンIの合成を刺激する。
【0097】
皮膚の外観を改善するこの方法は、有効な量の本発明の組成物を皮膚または毛髪に局所的に適用することを含む。必要とされる組成物の量、適用の頻度および使用期間は、組成物中に含有されるモチーフGXG、PXP、またはPXKを有するテトラペプチドまたはこれらの誘導体の量と、例えば、薬学的活性剤、ビタミン、アルファ−ヒドロキシ酸などを含み得る他の付加的な成分との特定の組み合わせと、所望される化粧品効果の強さとに依存するであろう。
【0098】
最も有利には、本発明の組成物は、長期間にわたって、少なくとも1週間、好ましくは1ヶ月間、さらにより好ましくは3ヶ月間、さらにより好ましくは少なくとも約6ヶ月間、そしてさらにより好ましくは少なくとも約1年間、1日に1回または好ましくは2回皮膚または毛髪に適用される。
【0099】
方法を実施するために、スキンローション、クリーム、ジェル、フォーム、軟膏、ペースト、乳剤、スプレー、コンディショナー、トニック、化粧用メイクアップ、口紅、ファンデーション、ネイルポリッシュ、アフターシェーブなどの形態の組成物が皮膚に適用され、皮膚に留まること(リーブオン)が意図される。組成物は、手で、へら、ワイプまたは同様の化粧用ツールを用いて適用することができる。閉塞または半閉塞パッチ、接着性または非接着性組織の使用により適用することもできる。
【0100】
本発明の別の実施形態では、皮膚組織におけるフィブロネクチン1の発現をアップレギュレートする方法を適用するために局所組成物を使用することができ、ここで、最も好ましくは、組成物中の成分として、配列番号2または配列番号4のテトラペプチドが使用される。
【0101】
本発明のさらに別の実施形態では、皮膚組織におけるヒアルロン酸シンテターゼの発現をアップレギュレートする方法を適用するために局所組成物を使用することができ、ここで、最も好ましくは、組成物中の成分として、配列番号1または配列番号3のテトラペプチドが使用される。
【0102】
本発明のさらに別の実施形態では、皮膚組織におけるコラーゲンIアルファ−1鎖の発現をアップレギュレートする方法を適用するために局所組成物を使用することができ、ここで、最も好ましくは、組成物中の成分として、配列番号11のテトラペプチド、または配列番号1、2、3、11のテトラペプチドの混合物が使用される。
【0103】
本発明のさらに別の実施形態では、皮膚組織におけるコラーゲンIアルファ−2鎖の発現をアップレギュレートする方法を適用するために局所組成物を使用することができ、ここで、組成物中の成分として、好ましくは配列番号1または配列番号4のテトラペプチド、そしてさらにより好ましくは配列番号1、2、3、11のテトラペプチドの混合物が使用される。
【0104】
本発明のさらに別の実施形態では、皮膚組織におけるコラーゲンの発現をアップレギュレートする方法を適用するために局所組成物を使用することができ、ここで、組成物中の成分として、好ましくは配列番号3または配列番号4のテトラペプチド、そしてさらにより好ましくは配列番号1、2、3、11のテトラペプチドの混合物が使用される。
【0105】
本発明は、以下の実施例および図面を参照することによってこれから説明されるが、これらは単なる実例であって、本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】ヒトの皮膚線維芽細胞(HDF)におけるフィブロネクチン1(FN1)の発現。1μg/mlのそれぞれのテトラペプチド(配列番号1〜配列番号4および配列番号11)、または4つ全てのテトラペプチド(配列番号1、2、3、11)の組み合わせと共に、HDFをインキュベートした。対照にはPBSを受けさせた。24時間のインキュベーションの後に細胞を回収し、RNAを単離した。定量的PCRによってFN1の発現を決定した。18s rRNAは、基準化のためのハウスキーピング遺伝子としての役割を果たした。3回の独立した実験の平均が与えられる。
【図2】ヒトの皮膚線維芽細胞(HDF)におけるヒアルロン酸シンテターゼ1(HAS1)の発現。1μg/mlのそれぞれのテトラペプチド(配列番号1〜配列番号4および配列番号11)、または4つ全てのテトラペプチド(配列番号1、2、3、11)の組み合わせと共に、HDFをインキュベートした。対照にはPBSを受けさせた。24時間のインキュベーションの後に細胞を回収し、RNAを単離した。定量的PCRによってFN1の発現を決定した。18s rRNAは、基準化のためのハウスキーピング遺伝子としての役割を果たした。3回の独立した実験の平均が与えられる。
【図3】ヒトの皮膚線維芽細胞(HDF)におけるコラーゲンIアルファ−1(COL1A1)の発現。1μg/mlのそれぞれの テトラペプチド(配列番号1〜配列番号4および配列番号11)、または4つ全てのテトラペプチド(配列番号1、2、3、11)の組み合わせと共に、HDFをインキュベートした。対照にはPBSを受けさせた。24時間のインキュベーションの後に細胞を回収し、RNAを単離した。定量的PCRによってFN1の発現を決定した。18s rRNAは、基準化のためのハウスキーピング遺伝子としての役割を果たした。3回の独立した実験の平均が与えられる。
【図4】ヒトの皮膚線維芽細胞(HDF)におけるコラーゲンIアルファ−2(COL1A2)の発現。1μg/mlのそれぞれのテトラペプチド(配列番号1〜配列番号4および配列番号11)、または4つ全てのテトラペプチド(配列番号1、2、3、11)の組み合わせと共に、HDFをインキュベートした。対照にはPBSを受けさせた。24時間のインキュベーションの後に細胞を回収し、RNAを単離した。定量的PCRによってFN1の発現を決定した。18s rRNAは、基準化のためのハウスキーピング遺伝子としての役割を果たした。3回の独立した実験の平均が与えられる。
【図5】ヒトの皮膚線維芽細胞(HDF)におけるコラーゲンの産生。1μg/mlのそれぞれのテトラペプチド(配列番号1〜配列番号4および配列番号11)、または4つ全てのテトラペプチド(配列番号1、2、3、11)の組み合わせと共に、HDFをインキュベートした。対照にはPBSを受けさせた。24時間のインキュベーションの後に細胞培養物の上澄みを採取した。上記のようにコラーゲンの量を決定した。3回の独立した実験の平均が与えられる。
【実施例】
【0107】
実施例1:
配列番号1〜配列番号4または配列番号11を単独、あるいは配列番号1〜3および11(配列番号1、2、3、11)の組み合わせ(それぞれのテトラペプチドを25%含有する)の効果を、ヒトの皮膚線維芽細胞(HDF)の細胞培養を用いてインビトロで調べた。細胞外マトリックス(ECM)分子の産生を決定するためのパラメータとして、フィブロネクチン(FN1)、ヒアルロン酸シンテターゼ(HAS1)、コラーゲン1型α1(COL1A1)およびCOL1A2のmRNA発現、ならびにコラーゲンの産生を用いた。
【0108】
そのために、Schieke et al. J Invest Dermatol 2002, 119: 1323-9によって記載されるように、5%COを含有する加湿雰囲気中、5%のウシ胎仔血清(Greiner、独国フリッケンハウゼン)、0.1%の1−グルタミン、2.5%のNaHCO、および1%のストレプトマイシン/アンホテリシンBを補充したEMEM(Life Technologies GmbH、独国エッゲンシュタイン)中で、新生児の包皮から調製したHDFをコンフルエンスに到達するまで4日間培養した。全ての研究について、継代培養中にその最初の表現型が変化するのを回避するために、初期継代(<12)の線維芽細胞のみを用いた。培養のために細胞を6ウェルプレートに保持した。1μg/mlの濃度でPBS中に溶解したペプチドを添加し、24時間インキュベートした。
【0109】
全RNAを単離するために、RNeasy Total RNA Kits(Qiagen、独国ヒルデン)を製造業者のガイドラインに従って用いた。260/280における光度測定(Biophotometer、Eppendorf、独国ハンブルク)によってRNA濃度を決定した。
【0110】
ランダムヒーラー(random healer)(Invitrogen、独国カールスルーエ)による逆転写工程のためのSuperscriptTM III First-Strand合成システムを用いて、全RNAの一定分量(100ng)をcDNA−合成に適用した。各遺伝子について、示したような(表1)公表されるcDNA配列に基づいて、Primer ExpressTM2.0ソフトウェア(Applied Bio systems、独国ダルムシュタット)によって特異的なプライマー対を設計した。ハウスキーピング遺伝子として18S rRNAを用いて、それぞれの遺伝子発現を基準化した。3回の独立した実験を行い、それぞれ3回決定し、これらの平均値を計算した。PCR反応は、Option 1(MJ Research、米国マサチューセッツ州ウォルサム)において、SYBR Green(登録商標)PCR Master Mix(Applied Bio systems、独国ダルムシュタット)を用いて実行した。46サイクルにわたる普遍的プロトコールを用いて各サンプルを二重に分析した。詳細には、10分間94℃のホットスタートtawポリメラーゼの活性化、20秒間95℃の浸透、20秒間55℃のアニーリング、30秒間72℃の伸長である。リアルタイムPCRにおいて対照細胞と処置細胞との相対発現を比較するために、2(−delta delta C(T))法を使用した。
【0111】
細胞培養物の上澄み中のコラーゲンの量は、Biocolor Ltd.(英国、北アイルランド、ニュータウンアベイ)からのSircolTMSoluble Collagen Assay(# SlOOO)を用いて、製造業者のガイドラインに従って決定した。
【0112】
【表1】

【0113】
FN1は、多くの細胞によって、最も顕著には線維芽細胞によって産生される糖タンパク質であり、これらの細胞をコラーゲン繊維に結びつけることによってこれらの細胞のECMへの付着を保証する。従って、FN1は、皮膚の強度および弾力性に関与する主要因子の1つである。ここで、我々は、テトラペプチドのそれぞれ、およびこれらの組み合わせ(配列番号1、2、3、11)により処置すると、FN1発現の顕著なアップレギュレーションが誘発され、配列番号2および配列番号4に関して、最強の効果が観察されたことを実証する(図1)。
【0114】
さらに、図2で実証されるように、試験したテトラペプチドのそれぞれおよび組み合わせで処置したHDFにおいてHAS1発現のかなりのアップレギュレーションが見られ、配列番号1および配列番号3に関しては最強の効果であった。この酵素は、結合組織、上皮組織、および神経組織全体に広く分配される非硫酸化グリコサミノグリカンであるヒアルロン酸(HA)の産生に関与する。HAはECMの主成分の1つを表し、細胞の増殖および遊走に大きく寄与することが報告されている。コラーゲンは、動物タンパク質含量の25%を占める主要な結合組織タンパク質である。コラーゲンは、三本鎖のロープ様コイル状構造を有する。皮膚、腱、および骨において見られる主要なコラーゲンは、2本のアルファ−1ポリペプチド鎖(COL1A1)および1本のアルファ−2鎖を含有する同じタンパク質である。テトラペプチドのそれぞれは、線維芽細胞におけるCOL1A1の発現のアップレギュレーションを誘発した。配列番号11について最強の効果が観察され、テトラペプチド配列番号1、2、3、11の組み合わせは、組み合わせの相乗効果を実証した(図3)。COL1A2の発現に関しては、配列番号1および配列番号4についてトリガー効果が観察され、さらに、配列番号11および配列番号1、2、3、11の組み合わせについてはより顕著であった(図4)。
【0115】
コラーゲンの三重らせん(コラーゲン繊維の一般的な形態である)の形成は、アミノ酸のグリコシル化および誘導体化を含む翻訳後修飾の種々の工程を必要とするので、我々はさらに、細胞培養物の上澄み中のコラーゲンタンパク質濃度を決定した。COL1A1およびCOL1A2の発現データにより、テトラペプチド配列番号1、2、3、11のテトラペプチドの組み合わせのコラーゲン産生に対する最強の効果が観察された(図5)。さらに、配列番号3および配列番号4による処置によって、線維芽細胞によるコラーゲンの著しく増大された産生が達成された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)モチーフGXG、PXP、またはPXKを有するテトラペプチド、これらの誘導体、およびこれらの混合物の群から選択される、安全で有効な量のテトラペプチドと、
b)ヒドロキシ酸、ラジカルスカベンジャー、UV吸収剤、ビタミン、抗老化活性物質、バリア脂質、皮膚落屑活性物質、レチノイド、抗アクネ活性物質、タンニング活性物質、抗セルライト活性物質、抗炎症活性物質、抗菌活性物質、抗真菌活性物質、皮膚美白剤、皮膚活性化剤、皮膚治癒剤、保湿活性物質、およびこれらの混合物からなる群から選択される、安全で有効な量の少なくとも1つの付加的な活性成分と、
c)皮膚科学的に許容可能なキャリアと
を含む局所パーソナルケアおよびスキンケア組成物。
【請求項2】
前記テトラペプチドが、前記組成物の重量の、約1ppm〜約1000ppm、好ましくは約2ppm〜約250ppm、最も好ましくは約10ppm〜約100ppmの量で使用される、請求項1に記載の局所組成物。
【請求項3】
前記テトラペプチドが、テトラペプチドGXG、PXP、またはPXKであり、XおよびXが異なるアミノ酸であるか、あるいは両方ともPである、請求項1または2に記載の局所組成物。
【請求項4】
前記テトラペプチドが、前記モチーフGXG、PXP、またはPXKを有するテトラペプチドの群から選択され、ここで、XおよびXが、E、G、P、およびKからなる群から選択される異なるアミノ酸であるか、あるいは両方ともPである、請求項3に記載の局所組成物。
【請求項5】
前記テトラペプチドが、GEPG(配列番号1)ペプチド、GPPG(配列番号2)ペプチド、GEKG(配列番号3)ペプチド、PGPP(配列番号4)ペプチド、およびPKEK(配列番号5)ペプチドの群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の局所組成物。
【請求項6】
N−アシル−GEPG(配列番号6)ペプチド、N−アシル−GPPG(配列番号7)ペプチド、N−アシル−GEKG(配列番号8)ペプチド、N−アシル−PGPP(配列番号9)ペプチドおよび/またはN−アシル−PKEK(配列番号10)ペプチドが、テトラペプチドとして使用される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の局所組成物。
【請求項7】
前記局所組成物が、GAGP(配列番号11)テトラペプチドをさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の局所組成物。
【請求項8】
前記局所組成物が、前記組成物の重量の、約10ppm〜約100ppmのGEPG、GPPG、GEKG、PKEK、またはPGPPのいずれかと、皮膚科学的に許容可能なキャリアと、
a)前記組成物の重量の約0.05%〜約1.5%のクレアチン、
b)前記組成物の重量の約0.01%〜約1.0%のセラミドおよび/またはスフィンゴ脂質、
c)前記組成物の重量の約0.01%〜約0.5%のヒアルロン酸および/またはベータグルカン、
d)前記組成物の重量の約0.05%〜約1.0%のアルジュノール酸および/またはターメリック油
から選択される少なくとも1つの付加的な活性成分とを含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の局所組成物。
【請求項9】
皮膚および/または毛髪における目に見える老化の徴候を減少させる方法であって、このような処置を必要とする皮膚または毛髪に、請求項1〜8のいずれか一項に記載の局所組成物を少なくとも1日に1回、長期間にわたって適用することを含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−504894(P2011−504894A)
【公表日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−535311(P2010−535311)
【出願日】平成20年10月1日(2008.10.1)
【国際出願番号】PCT/EP2008/063120
【国際公開番号】WO2009/068351
【国際公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(507375465)エヴォニク ゴールドシュミット ゲーエムベーハー (100)
【Fターム(参考)】