モータ装置
【課題】自動取り付けラインに対応可能となる組み付け性容易なブラシレスモータを備えたモータ装置を提供すること。
【解決手段】前記ハウジングは、回転軸6とともに一体回転するレゾルバロータ8aの外側に配置されるレゾルバステータ8b及びそのレゾルバステータ8bに接続された可撓性を有する導電体を回転軸6の軸方向から収容する収容部12eが凹設されている。収容部12eに収容された導電体の先端は、外部に露出するモータ端子に隣接して配置され、その導電体の先端に制御装置120の回路端子が接続される。
【解決手段】前記ハウジングは、回転軸6とともに一体回転するレゾルバロータ8aの外側に配置されるレゾルバステータ8b及びそのレゾルバステータ8bに接続された可撓性を有する導電体を回転軸6の軸方向から収容する収容部12eが凹設されている。収容部12eに収容された導電体の先端は、外部に露出するモータ端子に隣接して配置され、その導電体の先端に制御装置120の回路端子が接続される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、EPS(電力パワーステアリング:Electric Power Steering)装置用モータとして、主にブラシレスモータが利用されている。ブラシレスモータには、ロータの回転を制御するために、該ロータの回転角を検出する回転角センサとしてのレゾルバが設けられている。レゾルバは、制御回路に接続され、該制御回路は、レゾルバにより検出したロータの回転位置に応じてモータに供給する駆動電流を制御する。
【0003】
例えば、特許文献1には、レゾルバがモータケース内に組み込まれたブラシレスモータが開示されている。レゾルバは、レゾルバロータとレゾルバステータとの相対回転に基づいて、ロータの回転角を検出するものである。従って、組み付け工程において、レゾルバロータとレゾルバステータとを周方向に位置合わせする必要がある。しかし、上記特許文献1のブラシレスモータは、レゾルバがモータケース内に組み付けられているため、調整が困難である。また、レゾルバに接続される配線をモータケースの外側に引き出さなければならず、制御回路とレゾルバの接続が困難である。
【0004】
組み付けを容易にしたものとして、例えば特許文献2には、レゾルバステータがモータの外側に配置されたブラシレスモータが開示されている。このブラシレスモータは、例えば以下の工程により組み立てられている。
【0005】
組み立て方法の一例として、次の手順が挙げられる。
まず、レゾルバステータをモータのレゾルバ保持部に仮固定する。次に、既に組み付けてあるレゾルバロータとレゾルバステータの角度を0度の位置にあわせるために、レゾルバステータを回転方向に角度調整する。そして、レゾルバステータをねじなどで固定する。このようにして、モータのレゾルバ保持部に一つ一つ手作業でレゾルバを取り付ける必要がある。
【特許文献1】特開2003−32989号公報
【特許文献2】特開2003−88081号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、レゾルバは、検出信号を出力するためにレゾルバステータにはワイヤリードが接続され、そのワイヤリードの先端にはECU等との接続を容易にするためにコネクタが設けられている。そして、上記組立工程において、レゾルバステータとコネクタとをそれぞれ保持して組み付ける必要がある。このため、レゾルバステータをハウジングに固定するために手間がかかり、作業者の負担となっていた。さらに、レゾルバステータとコネクタとを組み付ける際も、可撓性を有すワイヤリードで接続するものであっても一体的でないために、自動組み付けラインに対応することもできなかった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、自動取り付けラインに対応可能となる組み付け性容易なブラシレスモータを備えたモータ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ステータ又はレゾルバステータを固定するハウジングと該ハウジングから外部に露出するモータ端子を備えたモータに、一体に固定したモータ装置であって、前記ハウジングは、回転軸とともに一体回転するレゾルバロータの外側に配置されるレゾルバステータ及びそのレゾルバステータに接続された可撓性を有する導電体を前記回転軸の軸方向から収容する収容部が凹設されるとともに、前記導電体の先端が前記モータ端子に隣接して配置されている、ことを要旨とする。この構成によれば、レゾルバステータとそのレゾルバステータに接続された導電体を回転軸の軸方向から収容部に収容することで、容易にレゾルバモータ及び導電体の組付けが容易となり、自動組付けラインにも対応可能となる。また、収容部に収容された導電体の先端はモータ端子に隣接して配置されるため、外部の給電端子及び制御装置の回路端子との接続が容易となる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載のモータ装置において、前記収容部の前記導電体の先端に係る部分は、前記ハウジングの軸方向外側から内側に通じさらに該内側において径方向外側に開口されてなる、ことを要旨とする。この構成によれば、導電体の先端を軸方向から収容することにより、該先端が径方向外側に露出することになって、内側にあるモータ端子とともに径方向外側に露出させることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載のモータ装置において、前記収容部は、当該モータ装置により駆動される被駆動体の取付面より径方向内側に位置している、ことを要旨とする。この構成によれば、前記収容部が前記被駆動体の取付面により覆われるので、該収容部が存在することによる気密対策をする必要がない。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のうちの何れか一項に記載のモータ装置において、前記ハウジングには、制御回路と該制御回路を収容するケースと該ケースから外部に露出する回路端子を備えた制御装置が一体に固定され、前記導電体の先端に該回路端子が接続されている、ことを要旨とする。この構成によれば、収容部に収容された導電体の先端はモータ端子に隣接して配置されるため、その導電体の先端に制御装置の回路端子が容易に接続される。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のうちの何れか一項に記載のモータ装置において、前記レゾルバステータ及び前記導電体の先端は、前記収容部を覆うホルダに固定され、該ホルダは前記導電体の先端に対する前記レゾルバステータの相対回動を可能とする回動機構を有し、前記ハウジングに導電体の先端を固定した後にホルダをモータの周方向に回動させ、ホルダに固定されたレゾルバステータの周方向の位置を調整する、ことを要旨とする。この構成によれば、レゾルバステータ及び導電体が固定されたホルダにより、自動取り付けラインを用いて取り付けを行なうことができ、自動取り付けラインに対応可能となる組み付け容易性なモータ装置を提供することができる。また、ハウジングの収容部を覆うホルダを回転させることにより、レゾルバの位置調整を容易に行うことができる。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のモータ装置において、前記ホルダは、第1の部材と第2の部材とから構成され、前記第1の部材は前記導電体の先端を固定し、前記第2の部材は前記レゾルバステータを固定し、前記第1の部材及び前記第2の部材は、前記第2の部材が前記回転軸の軸方向に着脱可能に係合されている、ことを要旨とする。この構成によれば、長さ調整可能な導電体とレゾルバステータを一体化してこれらの組付けを容易とし、第1の部材を軸方向に分離することのみで両者が相対回転可能となってレゾルバステータの位置調整が可能となる。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載のモータ装置において、前記ホルダは、第1の部材と第2の部材とから構成され、前記第1の部材は前記導電体の先端を固定し、前記第2の部材は前記レゾルバステータを固定し、前記第1の部材及び前記第2の部材は、前記第2の部材が前記回転軸を中心として回動可能なように係合されている、ことを要旨とする。この構成によれば、長さ調整可能な導電体とレゾルバステータを一体化してこれらの組付けを容易とし、第2の部材を回転させることによりレゾルバステータの位置調整が可能となる。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項5に記載のモータ装置において、前記回動機構は、前記導電体の先端を固定した第1の部材を、前記レゾルバステータが固定された第2の部材に組み付けるスナップフィット係合構造であり、該スナップフィット係合構造は、前記第1の部材と前記第2の部材との組付けを解除することが可能であるとともに、前記回転軸を中心として前記第2の部材の回動を可能とするように構成されている、ことを要旨とする。この構成によれば、スナップフィット係合構造を解除することにより、容易に第2の部材を回動することができるようになる。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載のモータ装置は、パワーステアリング装置に用いられることを特徴とするモータ装置である。このモータ装置を用いることで、コスト低減及び操舵性が良好なパワーステアリング装置を支援することができる。
【発明の効果】
【0017】
従って、上記記載の発明によれば、自動取り付けラインに対応可能となる組み付け性容易なブラシレスモータを備えたモータ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、ブラシレスモータ1のモータケース10は、有底筒状に形成されたモータケース本体11と、該モータケース本体11の開口部を閉塞するエンドプレート12とからなる。モータケース本体11の内周面にはステータ2が固定されている。ステータ2は、複数のティース3を有し、該ティース3にはモータコイル4が巻回されている。ステータ2の内側には、ロータ5が配設されている。ロータ5は、回転軸6有し、該回転軸6は、モータケース本体11の底部及びエンドプレート12に設けられた軸受け13,14により回転可能に軸支されている。尚、請求項に記載したハウジングとは、モータケース10(モータケース本体11及びエンドプレート12)をいう。
【0019】
エンドプレート12の内側には給電部(モータ端子)7が設けられ、該給電部7を介してステータ2のモータコイル4に3相(U,V,W)の駆動電力が供給される。この駆動電力により回転磁界が発生され、この回転磁界によってロータ5が回転する。
【0020】
エンドプレート12には、外側面からモータケース10の内側に向かって収容部12aが凹設され、該収容部12aにレゾルバ8が配設されている。レゾルバ8は、回転軸6に固定されたレゾルバロータ8aと、該レゾルバロータ8aの径方向外側に配置され環状に形成されたレゾルバステータ8bとから構成されている。そして、レゾルバステータ8bは回転軸6とともに一体回転する。
【0021】
図2に示すように、エンドプレート12の収容部12aは、ホルダ20により覆われている。このホルダ20は、円環状に形成され回転軸6が貫通される第2部材としてのカバープレート21が設けられ、このカバープレート21には第1部材としてのコネクタホルダ22が連結されている。図3に示すように、カバープレート21にはレゾルバステータ8bが固定されており、カバープレート21をエンドプレート12(図2等参照)に取着することにより、該エンドプレート12に固定されたレゾルバステータ8bがレゾルバロータ8aの径方向外側に配置される(図1参照)。
【0022】
また、エンドプレート12は回転軸6に内輪を隙間なく固定されたその軸受け13の外輪を隙間なく固定する軸受け収容凹部12dが形成されるとともに、その軸受け収容凹部12dと同軸加工されたレゾルバステータ8bの外周を収容するレゾルバ収容凹部12eが形成されている。このように、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置されている。
【0023】
図3に示すように、レゾルバステータ8bのコイル(図示略)には、可撓性を有する導電体としての配線31の第1端が接続され、配線31は固定片32a,32bによってコネクタホルダ22に固定されている。更に、配線31の第2端はセンサコネクタ30の端子(図示略)に接続され、該センサコネクタ30はコネクタホルダ22に固定されている。該センサコネクタ30は、図2に示すコネクタ収容凹部12pに収容される。該コネクタ収容凹部12pはレゾルバ収容凹部12eに連なるとともに、エンドプレート12の軸方向外側から内側に通じさらに該内側において径方向外側に開口されてなる。また、該コネクタ収容凹部12pは、前記レゾルバ収容凹部12eを含め、本モータ1により駆動される図示しない被駆動体の取付面より径方向内側に位置するよう形成されている。
【0024】
円環状に形成されたカバープレート21には、該カバープレート21をエンドプレート12に固定するための複数(本実施形態では2つ)の取付孔21bが形成されている。各取付孔21bには図1に示すネジ60a,60bがそれぞれ挿通され、該ネジ60a,60bをエンドプレート12に形成されたネジ孔12c(図2参照)に螺入することにより、カバープレート21がエンドプレート12に固定されている。
【0025】
各取付孔21bは、周方向に沿って延びる長孔状に形成されており、カバープレート21を固定するネジ60a,60bを緩めることにより該カバープレート21を周方向に回動させることができる。これにより、カバープレート21に固定されたレゾルバステータ8bの周方向の位置を調整することができる。
【0026】
ホルダ20を構成するカバープレート21とコネクタホルダ22は、回動機構としてのスナップフィット係合構造により連結されている。このスナップフィット係合構造は、図4に示すように、カバープレート21に形成された係合孔21aと、コネクタホルダ22に形成されたフック部22aとから構成されている。係合孔21aは、モータの径方向と直交する方向に沿って延びる長方形状に形成されるとともに、周方向の開口端を更に周方向に沿って切り欠いて係合部を形成することにより、全体的には十字状に形成されている。フック部22aは、カバープレート21の回動方向、つまり周方向に沿って配置された2つの係止片41,42を備えている。
【0027】
図5(a)に示すように、係止片41は、基端側がモータの内側(図において左側)に突出し、先端がカバープレート21側(図において右側)に突出する、J字状に形成されている。係止片42は、係止片41と対称に形成されている。また、一対の係止片41,42の先端は、外側(反対向面側)に向かって膨出されて爪部が形成され、その爪部の非挿入側(図において左側)は斜面41aとなっている。尚、図には表していないが、係止片42も係止片41と同様に形成されている。
【0028】
係止片41,42は、係合孔21aに挿入され、その挿入時に係合孔21aの係合部51と当接して両係止片41,42が互いに近づく方向に向かって撓まされ、差込み完了と共に自己復帰力によって、結合状態を保持する。係合孔21aの係合部51は、カバープレート21の表裏方向に斜面51a,51bが形成されている。これら斜面51a,51bは、係止片41,42の差し込みと抜き外しを容易にするために形成されている。カバープレート21とコネクタホルダ22とがスナップフィット係合構造によって係合状態にあるとき、カバープレート21とコネクタホルダ22とが離間する方向に力を加えると、カバープレート21とコネクタホルダ22の相対的な移動によって、係止片41,42が斜面51bに当接する。そして両係止片41,42が互いに近づく方向に向かって撓まされ、係止片41,42が係合孔21aから抜ける。つまり、カバープレート21とコネクタホルダ22との係合状態が解除される。
【0029】
また、コネクタホルダ22には、係合孔21aに挿入される一対の規制片43,44が形成されている。更に、コネクタホルダ22には、カバープレート21の周面21cに沿って湾曲する突起45が形成されている。規制片43,44は係合孔21aの径方向内面と当接し、突起45は周面21cと当接することで、係合状態においてカバープレート21とコネクタホルダ22との径方向の相対移動を規制する。
【0030】
コネクタホルダ22は、スナップフィット係合構造によってエンドプレート12に固定される。このスナップフィット係合構造は、図2に示すように、コネクタホルダ22に形成されたフック部22bと、エンドプレート12の収容部12a内面に形成された被係止片12bとにより構成されている。このスナップフィット係合構造を、図5(b)に従って詳述する。
【0031】
図5(b)に示すように、フック部22bは、コネクタホルダ22には上下に沿って配設され、互いに対向する2つの係止片33,34により構成されている。それら係止片33,34の先端にはそれぞれ2個のかぎ爪33a,33b,34a,34bが形成されている。詳述すると、上の係止片33にはレゾルバステータ8bに向くかぎ爪33a,33bが、また下の係止片34にはセンサコネクタ30方向に向いたかぎ爪34a,34bが設けられている。これらの爪及び突起は一度嵌めこむと外れないように、差込側は傾斜をつけて、反差込側は平らに形成されている。被係止片12bには、左右一対の被係止片から構成され、両被係止片には係止片33のかぎ爪33a,33b,34a,34bと係合する被係合部55a,55bが形成されている。両被係合片の間には、係止片33,34の内面に突出して形成される解除手段としての突起33c,34cが挿入される。尚、突起33c、34cは、コネクタホルダ22がエンドプレート12に上記スナップフィット係合した後に、事情によって、この係合を解除するために形成されたものである。すなわち、コネクタホルダ22に形成された解除手段としての貫通孔22cから平板状の治具をコネクタホルダ22の挿入方向(軸方向)からのみ挿入し前記突起33c、34cに押し当てることにより、係止片33、34を開き上記スナップフィット係合を解除することになる。
【0032】
上記のように構成されたブラシレスモータの組立を説明する。
先ず、予めカバープレート21及びコネクタホルダ22をスナップフィット係合構造で係合状態とし、ホルダ20としてマシンアームなどで自動取り付けを行なう。モータケース10側にホルダ20を装着するときは、カバープレート21がブラシレスモータ1のモータ出力側を覆うように嵌めこまれ、図6に示すように、ネジ60a,60bを取付孔21bに挿通してエンドプレート12のネジ孔12cに螺入する。
【0033】
次に、カバープレート21を軸方向に更に押し込むことで、カバープレート21とコネクタホルダ22とを連結するスナップフィット係合が外れるとともに、コネクタホルダ22がエンドプレート12とのスナップフィット係合構造によりエンドプレート12に固定される。その後、カバープレート21を回動させてレゾルバロータ8aとレゾルバステータ8bの角度調整を作業者が行ない、ネジ60a,60bを締め込み、カバープレート21をエンドプレート12に固定する。
【0034】
次に、本実施の形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)コネクタホルダ22と、レゾルバステータ8bが固定されたカバープレート21と組み合わせてホルダ20とし、そのホルダ20をエンドプレート12に取着するようにした。この構成によれば、一体型となったホルダにより、自動取り付けラインを用いて取り付けを行なうことができ、自動取り付けラインに対応可能となる組み付け容易性なブラシレスモータを提供することができる。
【0035】
(2)モータの周方向に相対回動を可能とするホルダの機構は、スナップフィット係合手段であり、先端をホルダから分離し、エンドプレートに固定したのちにカバーを回動させる。この構成によれば、スナップフィットを用いることで、マニュピレータなどが搭載された自動取り付けラインでの取り付けが可能とすることができる。
【0036】
(3)ホルダには、仮止め用スナップフィットと本止め用のスナップフィットとを別々に有し、仮止め用スナップフィットを取り外すことによりホルダを回動可能とする。この構成によれば、2段階に分けて取り付けを行なう。このため、段階的に操作を行い、組み付け状態を確認することができる。
【0037】
(4)スナップフィット係合によりコネクタホルダ22をエンドプレート12に固定するとともに、スナップフィット係合を解除するための解除手段を備える。この解除手段は、解除工具をコネクタホルダ22の取付け方向から挿入することのみにより解除するものである。これにより、コネクタホルダ22の取付け方向のみにより干渉物もなく容易に解除できる。また、コネクタホルダ22の解除状態を認識しつつ損傷させることなく解除できる。
【0038】
(5)エンドプレート12は回転軸6に内輪を隙間なく固定されたその軸受け13の外輪を隙間なく固定する軸受け収容凹部12dが形成されるとともに、その軸受け収容凹部12dと同軸加工されたレゾルバステータ8bの外周を収容するレゾルバ収容凹部12eが形成されている。このように、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置されている。この構成により、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置され、良好に回転を検知することができる。
【0039】
(第2の実施形態)
以下、本発明を具体化した第2の実施形態を図面に従って説明する。なお、第1の実施形態と同じ部分については同じ符号を付して説明及び図面を省略したものがある。
【0040】
図7に示すように、ブラシレスモータ1aのエンドプレート72には収容部72a(コネクタ収容凹部72f及びレゾルバ収容凹部72e)が凹設され、該収容部72aはホルダ80により覆われる。
【0041】
ホルダ80には、円環状に形成されモータの回転軸6が挿通されるカバープレート81が設けられ、そのカバープレート81にはコネクタホルダ82が連結されている。
エンドプレート72は(、第1の実施形態と同様に、)回転軸6に内輪を隙間なく固定されたその軸受け13(図1参照)の外輪を隙間なく固定する軸受け収容凹部12dが形成されるとともに、その軸受け収容凹部と同軸加工されたレゾルバステータ8bの外周を収容するレゾルバ収容凹部72eが形成されている。このように、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置されている。
【0042】
図8に示すように、カバープレート81には円周方向に沿って延びる取付孔81bが設けられており、この取付孔81bには図11に示すようにネジ60a,60bが挿通され、該ネジ60a,60bによってカバープレート81がエンドプレート72に固定される。
【0043】
上記のカバープレート81とコネクタホルダ82は、スナップフィット係合構造により連結されている。このスナップフィット係合構造は、図8に示すように、カバープレート81に形成された係合孔81aと、エンドプレート72の基端に形成されたフック部82bにより構成されている。係合孔81aには、図9(a)に示すように、コネクタホルダ82側の溝幅を狭くして段差部81dが形成されている。
【0044】
フック部82bは、径方向に沿って配列され、周方向に沿って延びる2つのフック部91a,91bから構成されている。各フック部91a,91bは、図9(b)に示すように、係合孔81aに挿通されるように形成されるとともに、該係合孔81aに形成された段差部81dに係合する係合突起が形成されている。従って、係合孔81aにフック部91a,91bを挿入することにより、カバープレート81とコネクタホルダ82が係合状態に保持される。
【0045】
また、コネクタホルダ82の基端には、カバープレート81の周面81cに沿って湾曲する突起82aが形成されている。フック部91a,91bの周方向の長さは、係合孔81aの長さよりも短く設定されている。従って、カバープレート81とコネクタホルダ82は、スナップフィット係合構造による係合状態で、突起82aをガイドとして周方向に相対移動可能となっている。
【0046】
コネクタホルダ82の先端には、スナップフィット係合構造を構成する係止片82cが形成されている。この係止片82cは、図10(a)(b)に示すように、エンドプレート72に形成されスナップフィット係合構造を構成する係止部101,102と係合することで、コネクタホルダ82をエンドプレート72に固定している。尚、係止部101、102の間には、上記スナップフィット係合した後の係止片82cの上部に形成されているかぎ爪82dに至る解除手段としての貫通溝72cが形成されている。貫通溝72cは、コネクタホルダ82がエンドプレート72に上記スナップフィット係合した後に、事情によって、解除するために形成されたものである。すなわち、コネクタホルダ82に形成された貫通溝72cから平板状の治具をコネクタホルダ82の挿入方向(軸方向)からのみ挿入し前記かぎ爪82dに押し当てることにより、係止片82cを押し開きスナップフィット係合を解除することになる。
【0047】
上記のように構成されたブラシレスモータは、先ず、予めカバープレート81及びコネクタホルダ82をスナップフィット係合構造で係合状態とし、ホルダ80としてマシンアームなどで自動取り付けを行なう。エンドプレート72にホルダ80を装着するときは、カバープレート81がブラシレスモータのモータ出力側を覆うように嵌めこまれ、コネクタホルダ82がスナップフィット係合構造によりエンドプレート72に固定される。そして、ネジ60a,60bを取付孔81bに挿通してエンドプレート72のネジ孔に螺入する。次に、カバープレート81を回動させてレゾルバロータ8aとレゾルバステータ8bの角度調整を作業者が行ない、ネジ60a,60bを締め込み、カバープレート81をエンドプレート72に固定する。
【0048】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(6)コネクタホルダ82と、レゾルバステータ8bが固定されたカバープレート81と組み合わせてホルダ80とし、そのホルダ80をエンドプレート72に取着するようにした。この構成によれば、一体型となったホルダ80により、自動取り付けラインを用いて取り付けを行なうことができ、自動取り付けラインに対応可能となる組み付け容易性なブラシレスモータを提供することができる。
【0049】
(7)カバープレート81に係合孔81aを形成し、コネクタホルダ82に係合孔81aに挿入されるフック部82bを形成し、該係合孔81aの周方向の長さを、フック部82bの周方向の長さよりも長くした。この構成により、係合孔81aとフック部82bにより構成されるスナップフィット係合構造によりカバープレート81とコネクタホルダ82とを係合状態としたまま、カバープレート81を回動させることができ、レゾルバステータ8bの位置合わせを行うことができる。
【0050】
(8)スナップフィット係合によりコネクタホルダ82をエンドプレート72に固定するとともに、スナップフィット係合を解除するための解除手段を備える。この解除手段は、解除工具をコネクタホルダ82の取付け方向から挿入することのみにより解除するものである。これにより、コネクタホルダ82の取付け方向のみにより干渉物もなく容易に解除できる。また、コネクタホルダ82の解除状態を認識しつつ損傷させることなく解除できる。
【0051】
(9)エンドプレート72は回転軸6に内輪を隙間なく固定されたその軸受け13(図1参照)の外輪を隙間なく固定する軸受け収容凹部12dが形成されるとともに、その軸受け収容凹部と同軸加工されたレゾルバステータ8bの外周を収容するレゾルバ収容凹部72eが形成されている。このように、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置されている。この構成により、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置され、良好に回転を検知することができる。
【0052】
(第3の実施形態)
以下、本発明を具体化した第3の実施形態を図面に従って説明する。
図12に示すように、本実施形態のモータ装置は、第1の実施形態におけるブラシレスモータ1を備えている。
【0053】
ブラシレスモータ1のエンドプレート12は直方体状に形成され、その上部には、図14(a)に示すように、ブラシレスモータ1の径方向に開口したコネクタ収容凹部としての第1収容凹部12f及び第2収容凹部12gが形成されている。第1収容凹部12fには上記センサコネクタ30が配設されており、第2収容凹部12gにはモータコネクタとしてのモータ巻線端子コネクタ110が配設されている。そして、上記センサコネクタ30及びモータ巻線端子コネクタ110は、ブラシレスモータ1の回転軸6と直交する方向に沿って配列されている。モータ巻線端子コネクタ110には、モータ側モータ巻線用端子(モータ端子)111a,111b,111cが設けられている。これらモータ側モータ巻線用端子111a〜111cは、それぞれ給電部7を介してモータコイル4に接続されている。
【0054】
エンドプレート12の上面には、制御装置120が、ネジ130により固定されている。 図12に示すように、制御装置120には、制御装置ハウジング121が設けられており、該制御装置ハウジング121には図示しない制御回路が搭載されており、その制御回路は、ハウジングカバー122にて覆われている。制御装置ハウジング121は、例えばアルミニウム等の金属よりなり、制御回路に含まれるトランジスタ等に対する放熱板(ヒートシンク)として機能する。制御装置120には、駆動電源が供給される電源用コネクタ123と、制御信号が供給される信号用コネクタ(図示略)とが、ブラシレスモータ1の軸方向端部(第1端部)に設けられている。
【0055】
図13に示すように、制御装置120には、ステータのモータコイルに3相(U,V,W)の駆動電力をそれぞれ供給するための回路端子としての3つの回路側モータ巻線用端子124a,124b,124c、及び、ブラシレスモータ1のセンサコネクタ30(図3参照)と接続される回路コネクタとしてのセンサ回路コネクタ125が、ブラシレスモータ1の軸方向端部(第2端部)に設けられている。回路側モータ巻線用端子124a〜124cの先端部は、ブラシレスモータ1の回転軸6の軸方向に沿って延びる板状に形成されている。センサ回路コネクタ125内には、ブラシレスモータ1の径方向に沿って延びる複数の回路側回転センサ用端子(図示略)が配置されている。これらの回路側回転センサ用端子は、センサ回路コネクタ125をセンサコネクタ30(図14(a)参照)と嵌合することにより、該センサコネクタ30内のモータ側回路センサ用端子と接続される。
【0056】
制御装置ハウジング121には、取付部126が形成されている。取付部126は、各回路側モータ巻線用端子124a〜124c及びセンサ回路コネクタ125の先端を覆うコ字状に形成されている。図12に示すように、取付部126は、下面がエンドプレート12の上面に当接される。取付部126には取付孔127が貫通形成されている。そして、エンドプレート12には、取付孔127に対応する位置にネジ孔12hが形成されており、取付孔127を介してネジ130(図12参照)をネジ孔12hに螺入することにより、エンドプレート12に制御装置ハウジング121、つまりブラシレスモータ1に制御装置120が取着される。
【0057】
ネジ孔12hは、エンドプレート12の端部(図14(a)において上下両端)に形成されるとともに、ブラシレスモータ1の回転軸6の軸方向(図14(a)において左右方向)に沿って2つ並設されている。取付孔127は、ネジ孔12hに対応する位置に形成されている。ネジ孔12h及び取付孔127をブラシレスモータ1の回転軸方向に沿って並設することにより、取付部126がエンドプレート12に強固に固定されるとともに、制御装置120がブラシレスモータ1の回転軸6に対して傾くのが防がれる。従って、センサコネクタ30、センサ回路コネクタ125、各端子111a〜111c,124a〜124cに無理な荷重が加わらないため、各端子に損傷を及ぼす虞がない。
【0058】
上記のように構成された制御装置120は、ブラシレスモータ1の径方向から取付部126の下面がエンドプレート12の上面に当接される。すると、制御装置120のセンサ回路コネクタ125がブラシレスモータ1のセンサコネクタ30と嵌合する。これらセンサコネクタ30及びセンサ回路コネクタ125には、スナップフィット構造が適用されている。即ち、センサコネクタ30とセンサ回路コネクタ125には互いに係合する係合部(図示略)が形成されており、両係合部によりセンサコネクタ30及びセンサ回路コネクタ125の離間を阻止する。尚、両係合部は特殊工具によって係合を解除することができるように構成されており、両係合部を損傷することなく両センサコネクタ30及びセンサ回路コネクタ125を離間させることができるようになっている。
【0059】
両センサコネクタ30及びセンサ回路コネクタ125が嵌合されると、エンドプレート12のネジ孔12hの位置と、制御装置120の取付部126に形成された取付孔127の位置とが、ほぼ一致する。このため、各ネジ孔12hに取付孔127を介してネジ130を螺入することにより、図12に示すように、ブラシレスモータ1に制御装置120が取着される。
【0060】
また、両センサコネクタ30及びセンサ回路コネクタ125が嵌合されると、ブラシレスモータ1に設けられたモータ側モータ巻線用端子111a〜111cに、制御装置120に設けられた回路側モータ巻線用端子124a〜124cがブラシレスモータ1の径方向に重ね合わされる。更に、各モータ側モータ巻線用端子111a〜111cに形成されたネジ孔112a〜112c(図14(a)参照)の位置と、回路側モータ巻線用端子124a〜124cに形成された貫通孔128a〜128c(図13参照)の位置とが、ほぼ一致する。このため、各ネジ孔112a〜112cに貫通孔45a〜45cを介してネジ131a〜131c(図14(b)参照)を螺入することにより、各モータ側モータ巻線用端子111a〜111cと各回路側モータ巻線用端子124a,124cとが、それぞれ接続される。
【0061】
以上記述したように、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加え、以下の効果を奏する。
(10)ブラシレスモータ1の径方向に沿って、該ブラシレスモータ1に対して制御装置120を移動させることにより、ブラシレスモータ1のモータ側モータ巻線用端子111a〜111cと制御装置120の回路側モータ巻線用端子124a〜124cとが接続可能な位置(接合対向位置)に配置されるとともに、ブラシレスモータ1のセンサコネクタ30と制御装置120のセンサ回路コネクタ125とが嵌合される。そして、制御装置120は、制御装置ハウジング121に形成された取付部126を、ブラシレスモータ1のエンドプレート12に当接させるとともに、ネジ130を螺入することにより、エンドプレート12に取着される。従って、各端子111a〜111c,124a〜124c、センサコネクタ30及びセンサ回路コネクタ125に荷重が加わらず、安定した状態でセンサコネクタ30、センサ回路コネクタ125及び端子111a〜111c,124a〜124cを容易に固定することができる。また、ネジ締結時においても端子に負荷を与えることがないため、各端子に損傷を及ぼす虞がない。
【0062】
尚、上記各実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・上記第3の実施形態は、第1の実施形態のブラシレスモータ1に制御装置120を取着したモータ装置を示した。これを、第2の実施形態のブラシレスモータ1aに、第2の実施形態の制御装置120と同様に構成された制御装置を取着したモータ装置に具体化してもよい。尚、ブラシレスモータ1,1a及び制御装置120の構成は、上記実施形態に限定されないことはいうまでもない。
【0063】
・モータ装置は、パワーステアリング装置に用いられる。本発明により各端子に荷重を加えることを抑制でき、また、制御装置のより確実なハウジングへの固定が可能となり、高い信頼性を要求されるパワーステアリング用ブラシレスモータの提供が可能となる。また、モータ装置は、エンドプレート12,72がこのモータ装置により駆動される被駆動体の取付面に取り付けられる。そして、エンドプレート12,72に形成された収容部12a,72aは、取付面より径方向内側に位置している。従って、収容部12a,72aが取付面により覆われるので、その収容部12a,72aが存在することによる機密対策をする必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】第1の実施形態におけるブラシレスモータの断面図。
【図2】ブラシレスモータの取り付け説明図。
【図3】ブラシレスモータの斜視図。
【図4】ブラシレスモータの分解斜視図。
【図5】(a)(b)はブラシレスモータの取り付け説明図。
【図6】本実施の形態におけるブラシレスモータの取り付け説明図。
【図7】第2の実施形態におけるブラシレスモータの取り付け説明図。
【図8】ブラシレスモータの分解斜視図。
【図9】(a)(b)はブラシレスモータの取り付け説明図。
【図10】(a)(b)はブラシレスモータの取り付け説明図。
【図11】ブラシレスモータの取り付け説明図。
【図12】第3の実施形態のモータ装置の一部断面図。
【図13】モータ装置の分解斜視図。
【図14】(a)はモータの一部平面図、(b)はモータ装置の一部平面図。
【符号の説明】
【0065】
1,1a…ブラシレスモータ、8…レゾルバ、8a…レゾルバロータ、8b…レゾルバステータ、11…モータケース本体、12,72…エンドプレート、12a,72a…収容部、20,80…ホルダ、21,81…第2の部材としてのカバープレート、22,82…第1の部材としてのコネクタホルダ、21a…スナップフィット係合構造を構成する係合孔、12b…スナップフィット係合構造を構成する係合片、82b,91,91b…スナップフィット係合構造を構成するフック部、82c…スナップフィット係合構造を構成する係止片、22a,22b…スナップフィット係合構造を構成するフック部、30…センサコネクタ、111a〜111c…モータ端子、120…制御装置、124a〜124c…回路側モータ巻線用端子125…センサ回路コネクタ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、EPS(電力パワーステアリング:Electric Power Steering)装置用モータとして、主にブラシレスモータが利用されている。ブラシレスモータには、ロータの回転を制御するために、該ロータの回転角を検出する回転角センサとしてのレゾルバが設けられている。レゾルバは、制御回路に接続され、該制御回路は、レゾルバにより検出したロータの回転位置に応じてモータに供給する駆動電流を制御する。
【0003】
例えば、特許文献1には、レゾルバがモータケース内に組み込まれたブラシレスモータが開示されている。レゾルバは、レゾルバロータとレゾルバステータとの相対回転に基づいて、ロータの回転角を検出するものである。従って、組み付け工程において、レゾルバロータとレゾルバステータとを周方向に位置合わせする必要がある。しかし、上記特許文献1のブラシレスモータは、レゾルバがモータケース内に組み付けられているため、調整が困難である。また、レゾルバに接続される配線をモータケースの外側に引き出さなければならず、制御回路とレゾルバの接続が困難である。
【0004】
組み付けを容易にしたものとして、例えば特許文献2には、レゾルバステータがモータの外側に配置されたブラシレスモータが開示されている。このブラシレスモータは、例えば以下の工程により組み立てられている。
【0005】
組み立て方法の一例として、次の手順が挙げられる。
まず、レゾルバステータをモータのレゾルバ保持部に仮固定する。次に、既に組み付けてあるレゾルバロータとレゾルバステータの角度を0度の位置にあわせるために、レゾルバステータを回転方向に角度調整する。そして、レゾルバステータをねじなどで固定する。このようにして、モータのレゾルバ保持部に一つ一つ手作業でレゾルバを取り付ける必要がある。
【特許文献1】特開2003−32989号公報
【特許文献2】特開2003−88081号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、レゾルバは、検出信号を出力するためにレゾルバステータにはワイヤリードが接続され、そのワイヤリードの先端にはECU等との接続を容易にするためにコネクタが設けられている。そして、上記組立工程において、レゾルバステータとコネクタとをそれぞれ保持して組み付ける必要がある。このため、レゾルバステータをハウジングに固定するために手間がかかり、作業者の負担となっていた。さらに、レゾルバステータとコネクタとを組み付ける際も、可撓性を有すワイヤリードで接続するものであっても一体的でないために、自動組み付けラインに対応することもできなかった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、自動取り付けラインに対応可能となる組み付け性容易なブラシレスモータを備えたモータ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ステータ又はレゾルバステータを固定するハウジングと該ハウジングから外部に露出するモータ端子を備えたモータに、一体に固定したモータ装置であって、前記ハウジングは、回転軸とともに一体回転するレゾルバロータの外側に配置されるレゾルバステータ及びそのレゾルバステータに接続された可撓性を有する導電体を前記回転軸の軸方向から収容する収容部が凹設されるとともに、前記導電体の先端が前記モータ端子に隣接して配置されている、ことを要旨とする。この構成によれば、レゾルバステータとそのレゾルバステータに接続された導電体を回転軸の軸方向から収容部に収容することで、容易にレゾルバモータ及び導電体の組付けが容易となり、自動組付けラインにも対応可能となる。また、収容部に収容された導電体の先端はモータ端子に隣接して配置されるため、外部の給電端子及び制御装置の回路端子との接続が容易となる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載のモータ装置において、前記収容部の前記導電体の先端に係る部分は、前記ハウジングの軸方向外側から内側に通じさらに該内側において径方向外側に開口されてなる、ことを要旨とする。この構成によれば、導電体の先端を軸方向から収容することにより、該先端が径方向外側に露出することになって、内側にあるモータ端子とともに径方向外側に露出させることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載のモータ装置において、前記収容部は、当該モータ装置により駆動される被駆動体の取付面より径方向内側に位置している、ことを要旨とする。この構成によれば、前記収容部が前記被駆動体の取付面により覆われるので、該収容部が存在することによる気密対策をする必要がない。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のうちの何れか一項に記載のモータ装置において、前記ハウジングには、制御回路と該制御回路を収容するケースと該ケースから外部に露出する回路端子を備えた制御装置が一体に固定され、前記導電体の先端に該回路端子が接続されている、ことを要旨とする。この構成によれば、収容部に収容された導電体の先端はモータ端子に隣接して配置されるため、その導電体の先端に制御装置の回路端子が容易に接続される。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のうちの何れか一項に記載のモータ装置において、前記レゾルバステータ及び前記導電体の先端は、前記収容部を覆うホルダに固定され、該ホルダは前記導電体の先端に対する前記レゾルバステータの相対回動を可能とする回動機構を有し、前記ハウジングに導電体の先端を固定した後にホルダをモータの周方向に回動させ、ホルダに固定されたレゾルバステータの周方向の位置を調整する、ことを要旨とする。この構成によれば、レゾルバステータ及び導電体が固定されたホルダにより、自動取り付けラインを用いて取り付けを行なうことができ、自動取り付けラインに対応可能となる組み付け容易性なモータ装置を提供することができる。また、ハウジングの収容部を覆うホルダを回転させることにより、レゾルバの位置調整を容易に行うことができる。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のモータ装置において、前記ホルダは、第1の部材と第2の部材とから構成され、前記第1の部材は前記導電体の先端を固定し、前記第2の部材は前記レゾルバステータを固定し、前記第1の部材及び前記第2の部材は、前記第2の部材が前記回転軸の軸方向に着脱可能に係合されている、ことを要旨とする。この構成によれば、長さ調整可能な導電体とレゾルバステータを一体化してこれらの組付けを容易とし、第1の部材を軸方向に分離することのみで両者が相対回転可能となってレゾルバステータの位置調整が可能となる。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載のモータ装置において、前記ホルダは、第1の部材と第2の部材とから構成され、前記第1の部材は前記導電体の先端を固定し、前記第2の部材は前記レゾルバステータを固定し、前記第1の部材及び前記第2の部材は、前記第2の部材が前記回転軸を中心として回動可能なように係合されている、ことを要旨とする。この構成によれば、長さ調整可能な導電体とレゾルバステータを一体化してこれらの組付けを容易とし、第2の部材を回転させることによりレゾルバステータの位置調整が可能となる。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項5に記載のモータ装置において、前記回動機構は、前記導電体の先端を固定した第1の部材を、前記レゾルバステータが固定された第2の部材に組み付けるスナップフィット係合構造であり、該スナップフィット係合構造は、前記第1の部材と前記第2の部材との組付けを解除することが可能であるとともに、前記回転軸を中心として前記第2の部材の回動を可能とするように構成されている、ことを要旨とする。この構成によれば、スナップフィット係合構造を解除することにより、容易に第2の部材を回動することができるようになる。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載のモータ装置は、パワーステアリング装置に用いられることを特徴とするモータ装置である。このモータ装置を用いることで、コスト低減及び操舵性が良好なパワーステアリング装置を支援することができる。
【発明の効果】
【0017】
従って、上記記載の発明によれば、自動取り付けラインに対応可能となる組み付け性容易なブラシレスモータを備えたモータ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、ブラシレスモータ1のモータケース10は、有底筒状に形成されたモータケース本体11と、該モータケース本体11の開口部を閉塞するエンドプレート12とからなる。モータケース本体11の内周面にはステータ2が固定されている。ステータ2は、複数のティース3を有し、該ティース3にはモータコイル4が巻回されている。ステータ2の内側には、ロータ5が配設されている。ロータ5は、回転軸6有し、該回転軸6は、モータケース本体11の底部及びエンドプレート12に設けられた軸受け13,14により回転可能に軸支されている。尚、請求項に記載したハウジングとは、モータケース10(モータケース本体11及びエンドプレート12)をいう。
【0019】
エンドプレート12の内側には給電部(モータ端子)7が設けられ、該給電部7を介してステータ2のモータコイル4に3相(U,V,W)の駆動電力が供給される。この駆動電力により回転磁界が発生され、この回転磁界によってロータ5が回転する。
【0020】
エンドプレート12には、外側面からモータケース10の内側に向かって収容部12aが凹設され、該収容部12aにレゾルバ8が配設されている。レゾルバ8は、回転軸6に固定されたレゾルバロータ8aと、該レゾルバロータ8aの径方向外側に配置され環状に形成されたレゾルバステータ8bとから構成されている。そして、レゾルバステータ8bは回転軸6とともに一体回転する。
【0021】
図2に示すように、エンドプレート12の収容部12aは、ホルダ20により覆われている。このホルダ20は、円環状に形成され回転軸6が貫通される第2部材としてのカバープレート21が設けられ、このカバープレート21には第1部材としてのコネクタホルダ22が連結されている。図3に示すように、カバープレート21にはレゾルバステータ8bが固定されており、カバープレート21をエンドプレート12(図2等参照)に取着することにより、該エンドプレート12に固定されたレゾルバステータ8bがレゾルバロータ8aの径方向外側に配置される(図1参照)。
【0022】
また、エンドプレート12は回転軸6に内輪を隙間なく固定されたその軸受け13の外輪を隙間なく固定する軸受け収容凹部12dが形成されるとともに、その軸受け収容凹部12dと同軸加工されたレゾルバステータ8bの外周を収容するレゾルバ収容凹部12eが形成されている。このように、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置されている。
【0023】
図3に示すように、レゾルバステータ8bのコイル(図示略)には、可撓性を有する導電体としての配線31の第1端が接続され、配線31は固定片32a,32bによってコネクタホルダ22に固定されている。更に、配線31の第2端はセンサコネクタ30の端子(図示略)に接続され、該センサコネクタ30はコネクタホルダ22に固定されている。該センサコネクタ30は、図2に示すコネクタ収容凹部12pに収容される。該コネクタ収容凹部12pはレゾルバ収容凹部12eに連なるとともに、エンドプレート12の軸方向外側から内側に通じさらに該内側において径方向外側に開口されてなる。また、該コネクタ収容凹部12pは、前記レゾルバ収容凹部12eを含め、本モータ1により駆動される図示しない被駆動体の取付面より径方向内側に位置するよう形成されている。
【0024】
円環状に形成されたカバープレート21には、該カバープレート21をエンドプレート12に固定するための複数(本実施形態では2つ)の取付孔21bが形成されている。各取付孔21bには図1に示すネジ60a,60bがそれぞれ挿通され、該ネジ60a,60bをエンドプレート12に形成されたネジ孔12c(図2参照)に螺入することにより、カバープレート21がエンドプレート12に固定されている。
【0025】
各取付孔21bは、周方向に沿って延びる長孔状に形成されており、カバープレート21を固定するネジ60a,60bを緩めることにより該カバープレート21を周方向に回動させることができる。これにより、カバープレート21に固定されたレゾルバステータ8bの周方向の位置を調整することができる。
【0026】
ホルダ20を構成するカバープレート21とコネクタホルダ22は、回動機構としてのスナップフィット係合構造により連結されている。このスナップフィット係合構造は、図4に示すように、カバープレート21に形成された係合孔21aと、コネクタホルダ22に形成されたフック部22aとから構成されている。係合孔21aは、モータの径方向と直交する方向に沿って延びる長方形状に形成されるとともに、周方向の開口端を更に周方向に沿って切り欠いて係合部を形成することにより、全体的には十字状に形成されている。フック部22aは、カバープレート21の回動方向、つまり周方向に沿って配置された2つの係止片41,42を備えている。
【0027】
図5(a)に示すように、係止片41は、基端側がモータの内側(図において左側)に突出し、先端がカバープレート21側(図において右側)に突出する、J字状に形成されている。係止片42は、係止片41と対称に形成されている。また、一対の係止片41,42の先端は、外側(反対向面側)に向かって膨出されて爪部が形成され、その爪部の非挿入側(図において左側)は斜面41aとなっている。尚、図には表していないが、係止片42も係止片41と同様に形成されている。
【0028】
係止片41,42は、係合孔21aに挿入され、その挿入時に係合孔21aの係合部51と当接して両係止片41,42が互いに近づく方向に向かって撓まされ、差込み完了と共に自己復帰力によって、結合状態を保持する。係合孔21aの係合部51は、カバープレート21の表裏方向に斜面51a,51bが形成されている。これら斜面51a,51bは、係止片41,42の差し込みと抜き外しを容易にするために形成されている。カバープレート21とコネクタホルダ22とがスナップフィット係合構造によって係合状態にあるとき、カバープレート21とコネクタホルダ22とが離間する方向に力を加えると、カバープレート21とコネクタホルダ22の相対的な移動によって、係止片41,42が斜面51bに当接する。そして両係止片41,42が互いに近づく方向に向かって撓まされ、係止片41,42が係合孔21aから抜ける。つまり、カバープレート21とコネクタホルダ22との係合状態が解除される。
【0029】
また、コネクタホルダ22には、係合孔21aに挿入される一対の規制片43,44が形成されている。更に、コネクタホルダ22には、カバープレート21の周面21cに沿って湾曲する突起45が形成されている。規制片43,44は係合孔21aの径方向内面と当接し、突起45は周面21cと当接することで、係合状態においてカバープレート21とコネクタホルダ22との径方向の相対移動を規制する。
【0030】
コネクタホルダ22は、スナップフィット係合構造によってエンドプレート12に固定される。このスナップフィット係合構造は、図2に示すように、コネクタホルダ22に形成されたフック部22bと、エンドプレート12の収容部12a内面に形成された被係止片12bとにより構成されている。このスナップフィット係合構造を、図5(b)に従って詳述する。
【0031】
図5(b)に示すように、フック部22bは、コネクタホルダ22には上下に沿って配設され、互いに対向する2つの係止片33,34により構成されている。それら係止片33,34の先端にはそれぞれ2個のかぎ爪33a,33b,34a,34bが形成されている。詳述すると、上の係止片33にはレゾルバステータ8bに向くかぎ爪33a,33bが、また下の係止片34にはセンサコネクタ30方向に向いたかぎ爪34a,34bが設けられている。これらの爪及び突起は一度嵌めこむと外れないように、差込側は傾斜をつけて、反差込側は平らに形成されている。被係止片12bには、左右一対の被係止片から構成され、両被係止片には係止片33のかぎ爪33a,33b,34a,34bと係合する被係合部55a,55bが形成されている。両被係合片の間には、係止片33,34の内面に突出して形成される解除手段としての突起33c,34cが挿入される。尚、突起33c、34cは、コネクタホルダ22がエンドプレート12に上記スナップフィット係合した後に、事情によって、この係合を解除するために形成されたものである。すなわち、コネクタホルダ22に形成された解除手段としての貫通孔22cから平板状の治具をコネクタホルダ22の挿入方向(軸方向)からのみ挿入し前記突起33c、34cに押し当てることにより、係止片33、34を開き上記スナップフィット係合を解除することになる。
【0032】
上記のように構成されたブラシレスモータの組立を説明する。
先ず、予めカバープレート21及びコネクタホルダ22をスナップフィット係合構造で係合状態とし、ホルダ20としてマシンアームなどで自動取り付けを行なう。モータケース10側にホルダ20を装着するときは、カバープレート21がブラシレスモータ1のモータ出力側を覆うように嵌めこまれ、図6に示すように、ネジ60a,60bを取付孔21bに挿通してエンドプレート12のネジ孔12cに螺入する。
【0033】
次に、カバープレート21を軸方向に更に押し込むことで、カバープレート21とコネクタホルダ22とを連結するスナップフィット係合が外れるとともに、コネクタホルダ22がエンドプレート12とのスナップフィット係合構造によりエンドプレート12に固定される。その後、カバープレート21を回動させてレゾルバロータ8aとレゾルバステータ8bの角度調整を作業者が行ない、ネジ60a,60bを締め込み、カバープレート21をエンドプレート12に固定する。
【0034】
次に、本実施の形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)コネクタホルダ22と、レゾルバステータ8bが固定されたカバープレート21と組み合わせてホルダ20とし、そのホルダ20をエンドプレート12に取着するようにした。この構成によれば、一体型となったホルダにより、自動取り付けラインを用いて取り付けを行なうことができ、自動取り付けラインに対応可能となる組み付け容易性なブラシレスモータを提供することができる。
【0035】
(2)モータの周方向に相対回動を可能とするホルダの機構は、スナップフィット係合手段であり、先端をホルダから分離し、エンドプレートに固定したのちにカバーを回動させる。この構成によれば、スナップフィットを用いることで、マニュピレータなどが搭載された自動取り付けラインでの取り付けが可能とすることができる。
【0036】
(3)ホルダには、仮止め用スナップフィットと本止め用のスナップフィットとを別々に有し、仮止め用スナップフィットを取り外すことによりホルダを回動可能とする。この構成によれば、2段階に分けて取り付けを行なう。このため、段階的に操作を行い、組み付け状態を確認することができる。
【0037】
(4)スナップフィット係合によりコネクタホルダ22をエンドプレート12に固定するとともに、スナップフィット係合を解除するための解除手段を備える。この解除手段は、解除工具をコネクタホルダ22の取付け方向から挿入することのみにより解除するものである。これにより、コネクタホルダ22の取付け方向のみにより干渉物もなく容易に解除できる。また、コネクタホルダ22の解除状態を認識しつつ損傷させることなく解除できる。
【0038】
(5)エンドプレート12は回転軸6に内輪を隙間なく固定されたその軸受け13の外輪を隙間なく固定する軸受け収容凹部12dが形成されるとともに、その軸受け収容凹部12dと同軸加工されたレゾルバステータ8bの外周を収容するレゾルバ収容凹部12eが形成されている。このように、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置されている。この構成により、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置され、良好に回転を検知することができる。
【0039】
(第2の実施形態)
以下、本発明を具体化した第2の実施形態を図面に従って説明する。なお、第1の実施形態と同じ部分については同じ符号を付して説明及び図面を省略したものがある。
【0040】
図7に示すように、ブラシレスモータ1aのエンドプレート72には収容部72a(コネクタ収容凹部72f及びレゾルバ収容凹部72e)が凹設され、該収容部72aはホルダ80により覆われる。
【0041】
ホルダ80には、円環状に形成されモータの回転軸6が挿通されるカバープレート81が設けられ、そのカバープレート81にはコネクタホルダ82が連結されている。
エンドプレート72は(、第1の実施形態と同様に、)回転軸6に内輪を隙間なく固定されたその軸受け13(図1参照)の外輪を隙間なく固定する軸受け収容凹部12dが形成されるとともに、その軸受け収容凹部と同軸加工されたレゾルバステータ8bの外周を収容するレゾルバ収容凹部72eが形成されている。このように、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置されている。
【0042】
図8に示すように、カバープレート81には円周方向に沿って延びる取付孔81bが設けられており、この取付孔81bには図11に示すようにネジ60a,60bが挿通され、該ネジ60a,60bによってカバープレート81がエンドプレート72に固定される。
【0043】
上記のカバープレート81とコネクタホルダ82は、スナップフィット係合構造により連結されている。このスナップフィット係合構造は、図8に示すように、カバープレート81に形成された係合孔81aと、エンドプレート72の基端に形成されたフック部82bにより構成されている。係合孔81aには、図9(a)に示すように、コネクタホルダ82側の溝幅を狭くして段差部81dが形成されている。
【0044】
フック部82bは、径方向に沿って配列され、周方向に沿って延びる2つのフック部91a,91bから構成されている。各フック部91a,91bは、図9(b)に示すように、係合孔81aに挿通されるように形成されるとともに、該係合孔81aに形成された段差部81dに係合する係合突起が形成されている。従って、係合孔81aにフック部91a,91bを挿入することにより、カバープレート81とコネクタホルダ82が係合状態に保持される。
【0045】
また、コネクタホルダ82の基端には、カバープレート81の周面81cに沿って湾曲する突起82aが形成されている。フック部91a,91bの周方向の長さは、係合孔81aの長さよりも短く設定されている。従って、カバープレート81とコネクタホルダ82は、スナップフィット係合構造による係合状態で、突起82aをガイドとして周方向に相対移動可能となっている。
【0046】
コネクタホルダ82の先端には、スナップフィット係合構造を構成する係止片82cが形成されている。この係止片82cは、図10(a)(b)に示すように、エンドプレート72に形成されスナップフィット係合構造を構成する係止部101,102と係合することで、コネクタホルダ82をエンドプレート72に固定している。尚、係止部101、102の間には、上記スナップフィット係合した後の係止片82cの上部に形成されているかぎ爪82dに至る解除手段としての貫通溝72cが形成されている。貫通溝72cは、コネクタホルダ82がエンドプレート72に上記スナップフィット係合した後に、事情によって、解除するために形成されたものである。すなわち、コネクタホルダ82に形成された貫通溝72cから平板状の治具をコネクタホルダ82の挿入方向(軸方向)からのみ挿入し前記かぎ爪82dに押し当てることにより、係止片82cを押し開きスナップフィット係合を解除することになる。
【0047】
上記のように構成されたブラシレスモータは、先ず、予めカバープレート81及びコネクタホルダ82をスナップフィット係合構造で係合状態とし、ホルダ80としてマシンアームなどで自動取り付けを行なう。エンドプレート72にホルダ80を装着するときは、カバープレート81がブラシレスモータのモータ出力側を覆うように嵌めこまれ、コネクタホルダ82がスナップフィット係合構造によりエンドプレート72に固定される。そして、ネジ60a,60bを取付孔81bに挿通してエンドプレート72のネジ孔に螺入する。次に、カバープレート81を回動させてレゾルバロータ8aとレゾルバステータ8bの角度調整を作業者が行ない、ネジ60a,60bを締め込み、カバープレート81をエンドプレート72に固定する。
【0048】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(6)コネクタホルダ82と、レゾルバステータ8bが固定されたカバープレート81と組み合わせてホルダ80とし、そのホルダ80をエンドプレート72に取着するようにした。この構成によれば、一体型となったホルダ80により、自動取り付けラインを用いて取り付けを行なうことができ、自動取り付けラインに対応可能となる組み付け容易性なブラシレスモータを提供することができる。
【0049】
(7)カバープレート81に係合孔81aを形成し、コネクタホルダ82に係合孔81aに挿入されるフック部82bを形成し、該係合孔81aの周方向の長さを、フック部82bの周方向の長さよりも長くした。この構成により、係合孔81aとフック部82bにより構成されるスナップフィット係合構造によりカバープレート81とコネクタホルダ82とを係合状態としたまま、カバープレート81を回動させることができ、レゾルバステータ8bの位置合わせを行うことができる。
【0050】
(8)スナップフィット係合によりコネクタホルダ82をエンドプレート72に固定するとともに、スナップフィット係合を解除するための解除手段を備える。この解除手段は、解除工具をコネクタホルダ82の取付け方向から挿入することのみにより解除するものである。これにより、コネクタホルダ82の取付け方向のみにより干渉物もなく容易に解除できる。また、コネクタホルダ82の解除状態を認識しつつ損傷させることなく解除できる。
【0051】
(9)エンドプレート72は回転軸6に内輪を隙間なく固定されたその軸受け13(図1参照)の外輪を隙間なく固定する軸受け収容凹部12dが形成されるとともに、その軸受け収容凹部と同軸加工されたレゾルバステータ8bの外周を収容するレゾルバ収容凹部72eが形成されている。このように、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置されている。この構成により、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置され、良好に回転を検知することができる。
【0052】
(第3の実施形態)
以下、本発明を具体化した第3の実施形態を図面に従って説明する。
図12に示すように、本実施形態のモータ装置は、第1の実施形態におけるブラシレスモータ1を備えている。
【0053】
ブラシレスモータ1のエンドプレート12は直方体状に形成され、その上部には、図14(a)に示すように、ブラシレスモータ1の径方向に開口したコネクタ収容凹部としての第1収容凹部12f及び第2収容凹部12gが形成されている。第1収容凹部12fには上記センサコネクタ30が配設されており、第2収容凹部12gにはモータコネクタとしてのモータ巻線端子コネクタ110が配設されている。そして、上記センサコネクタ30及びモータ巻線端子コネクタ110は、ブラシレスモータ1の回転軸6と直交する方向に沿って配列されている。モータ巻線端子コネクタ110には、モータ側モータ巻線用端子(モータ端子)111a,111b,111cが設けられている。これらモータ側モータ巻線用端子111a〜111cは、それぞれ給電部7を介してモータコイル4に接続されている。
【0054】
エンドプレート12の上面には、制御装置120が、ネジ130により固定されている。 図12に示すように、制御装置120には、制御装置ハウジング121が設けられており、該制御装置ハウジング121には図示しない制御回路が搭載されており、その制御回路は、ハウジングカバー122にて覆われている。制御装置ハウジング121は、例えばアルミニウム等の金属よりなり、制御回路に含まれるトランジスタ等に対する放熱板(ヒートシンク)として機能する。制御装置120には、駆動電源が供給される電源用コネクタ123と、制御信号が供給される信号用コネクタ(図示略)とが、ブラシレスモータ1の軸方向端部(第1端部)に設けられている。
【0055】
図13に示すように、制御装置120には、ステータのモータコイルに3相(U,V,W)の駆動電力をそれぞれ供給するための回路端子としての3つの回路側モータ巻線用端子124a,124b,124c、及び、ブラシレスモータ1のセンサコネクタ30(図3参照)と接続される回路コネクタとしてのセンサ回路コネクタ125が、ブラシレスモータ1の軸方向端部(第2端部)に設けられている。回路側モータ巻線用端子124a〜124cの先端部は、ブラシレスモータ1の回転軸6の軸方向に沿って延びる板状に形成されている。センサ回路コネクタ125内には、ブラシレスモータ1の径方向に沿って延びる複数の回路側回転センサ用端子(図示略)が配置されている。これらの回路側回転センサ用端子は、センサ回路コネクタ125をセンサコネクタ30(図14(a)参照)と嵌合することにより、該センサコネクタ30内のモータ側回路センサ用端子と接続される。
【0056】
制御装置ハウジング121には、取付部126が形成されている。取付部126は、各回路側モータ巻線用端子124a〜124c及びセンサ回路コネクタ125の先端を覆うコ字状に形成されている。図12に示すように、取付部126は、下面がエンドプレート12の上面に当接される。取付部126には取付孔127が貫通形成されている。そして、エンドプレート12には、取付孔127に対応する位置にネジ孔12hが形成されており、取付孔127を介してネジ130(図12参照)をネジ孔12hに螺入することにより、エンドプレート12に制御装置ハウジング121、つまりブラシレスモータ1に制御装置120が取着される。
【0057】
ネジ孔12hは、エンドプレート12の端部(図14(a)において上下両端)に形成されるとともに、ブラシレスモータ1の回転軸6の軸方向(図14(a)において左右方向)に沿って2つ並設されている。取付孔127は、ネジ孔12hに対応する位置に形成されている。ネジ孔12h及び取付孔127をブラシレスモータ1の回転軸方向に沿って並設することにより、取付部126がエンドプレート12に強固に固定されるとともに、制御装置120がブラシレスモータ1の回転軸6に対して傾くのが防がれる。従って、センサコネクタ30、センサ回路コネクタ125、各端子111a〜111c,124a〜124cに無理な荷重が加わらないため、各端子に損傷を及ぼす虞がない。
【0058】
上記のように構成された制御装置120は、ブラシレスモータ1の径方向から取付部126の下面がエンドプレート12の上面に当接される。すると、制御装置120のセンサ回路コネクタ125がブラシレスモータ1のセンサコネクタ30と嵌合する。これらセンサコネクタ30及びセンサ回路コネクタ125には、スナップフィット構造が適用されている。即ち、センサコネクタ30とセンサ回路コネクタ125には互いに係合する係合部(図示略)が形成されており、両係合部によりセンサコネクタ30及びセンサ回路コネクタ125の離間を阻止する。尚、両係合部は特殊工具によって係合を解除することができるように構成されており、両係合部を損傷することなく両センサコネクタ30及びセンサ回路コネクタ125を離間させることができるようになっている。
【0059】
両センサコネクタ30及びセンサ回路コネクタ125が嵌合されると、エンドプレート12のネジ孔12hの位置と、制御装置120の取付部126に形成された取付孔127の位置とが、ほぼ一致する。このため、各ネジ孔12hに取付孔127を介してネジ130を螺入することにより、図12に示すように、ブラシレスモータ1に制御装置120が取着される。
【0060】
また、両センサコネクタ30及びセンサ回路コネクタ125が嵌合されると、ブラシレスモータ1に設けられたモータ側モータ巻線用端子111a〜111cに、制御装置120に設けられた回路側モータ巻線用端子124a〜124cがブラシレスモータ1の径方向に重ね合わされる。更に、各モータ側モータ巻線用端子111a〜111cに形成されたネジ孔112a〜112c(図14(a)参照)の位置と、回路側モータ巻線用端子124a〜124cに形成された貫通孔128a〜128c(図13参照)の位置とが、ほぼ一致する。このため、各ネジ孔112a〜112cに貫通孔45a〜45cを介してネジ131a〜131c(図14(b)参照)を螺入することにより、各モータ側モータ巻線用端子111a〜111cと各回路側モータ巻線用端子124a,124cとが、それぞれ接続される。
【0061】
以上記述したように、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加え、以下の効果を奏する。
(10)ブラシレスモータ1の径方向に沿って、該ブラシレスモータ1に対して制御装置120を移動させることにより、ブラシレスモータ1のモータ側モータ巻線用端子111a〜111cと制御装置120の回路側モータ巻線用端子124a〜124cとが接続可能な位置(接合対向位置)に配置されるとともに、ブラシレスモータ1のセンサコネクタ30と制御装置120のセンサ回路コネクタ125とが嵌合される。そして、制御装置120は、制御装置ハウジング121に形成された取付部126を、ブラシレスモータ1のエンドプレート12に当接させるとともに、ネジ130を螺入することにより、エンドプレート12に取着される。従って、各端子111a〜111c,124a〜124c、センサコネクタ30及びセンサ回路コネクタ125に荷重が加わらず、安定した状態でセンサコネクタ30、センサ回路コネクタ125及び端子111a〜111c,124a〜124cを容易に固定することができる。また、ネジ締結時においても端子に負荷を与えることがないため、各端子に損傷を及ぼす虞がない。
【0062】
尚、上記各実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・上記第3の実施形態は、第1の実施形態のブラシレスモータ1に制御装置120を取着したモータ装置を示した。これを、第2の実施形態のブラシレスモータ1aに、第2の実施形態の制御装置120と同様に構成された制御装置を取着したモータ装置に具体化してもよい。尚、ブラシレスモータ1,1a及び制御装置120の構成は、上記実施形態に限定されないことはいうまでもない。
【0063】
・モータ装置は、パワーステアリング装置に用いられる。本発明により各端子に荷重を加えることを抑制でき、また、制御装置のより確実なハウジングへの固定が可能となり、高い信頼性を要求されるパワーステアリング用ブラシレスモータの提供が可能となる。また、モータ装置は、エンドプレート12,72がこのモータ装置により駆動される被駆動体の取付面に取り付けられる。そして、エンドプレート12,72に形成された収容部12a,72aは、取付面より径方向内側に位置している。従って、収容部12a,72aが取付面により覆われるので、その収容部12a,72aが存在することによる機密対策をする必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】第1の実施形態におけるブラシレスモータの断面図。
【図2】ブラシレスモータの取り付け説明図。
【図3】ブラシレスモータの斜視図。
【図4】ブラシレスモータの分解斜視図。
【図5】(a)(b)はブラシレスモータの取り付け説明図。
【図6】本実施の形態におけるブラシレスモータの取り付け説明図。
【図7】第2の実施形態におけるブラシレスモータの取り付け説明図。
【図8】ブラシレスモータの分解斜視図。
【図9】(a)(b)はブラシレスモータの取り付け説明図。
【図10】(a)(b)はブラシレスモータの取り付け説明図。
【図11】ブラシレスモータの取り付け説明図。
【図12】第3の実施形態のモータ装置の一部断面図。
【図13】モータ装置の分解斜視図。
【図14】(a)はモータの一部平面図、(b)はモータ装置の一部平面図。
【符号の説明】
【0065】
1,1a…ブラシレスモータ、8…レゾルバ、8a…レゾルバロータ、8b…レゾルバステータ、11…モータケース本体、12,72…エンドプレート、12a,72a…収容部、20,80…ホルダ、21,81…第2の部材としてのカバープレート、22,82…第1の部材としてのコネクタホルダ、21a…スナップフィット係合構造を構成する係合孔、12b…スナップフィット係合構造を構成する係合片、82b,91,91b…スナップフィット係合構造を構成するフック部、82c…スナップフィット係合構造を構成する係止片、22a,22b…スナップフィット係合構造を構成するフック部、30…センサコネクタ、111a〜111c…モータ端子、120…制御装置、124a〜124c…回路側モータ巻線用端子125…センサ回路コネクタ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステータ又はレゾルバステータを固定するハウジングと該ハウジングから外部に露出するモータ端子を備えたモータに、一体に固定したモータ装置であって、
前記ハウジングは、回転軸とともに一体回転するレゾルバロータの外側に配置されるレゾルバステータ及びそのレゾルバステータに接続された可撓性を有する導電体を前記回転軸の軸方向から収容する収容部が凹設されるとともに、前記導電体の先端が前記モータ端子に隣接して配置されている、ことを特徴とするモータ装置。
【請求項2】
請求項1記載のモータ装置において、
前記収容部の前記導電体の先端に係る部分は、前記ハウジングの軸方向外側から内側に通じさらに該内側において径方向外側に開口されてなる、ことを特徴とするモータ装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載のモータ装置において、
前記収容部は、当該モータ装置により駆動される被駆動体の取付面より径方向内側に位置している、ことを特徴とするモータ装置。
【請求項4】
請求項1〜3のうちの何れか一項に記載のモータ装置において、
前記ハウジングには、制御回路と該制御回路を収容するケースと該ケースから外部に露出する回路端子を備えた制御装置が一体に固定され、
前記導電体の先端に該回路端子が接続されている、ことを特徴とするモータ装置。
【請求項5】
請求項1〜4のうちの何れか一項に記載のモータ装置において、
前記レゾルバステータ及び前記導電体の先端は、前記収容部を覆うホルダに固定され、該ホルダは前記導電体の先端に対する前記レゾルバステータの相対回動を可能とする回動機構を有し、
前記ハウジングに導電体の先端を固定した後にホルダをモータの周方向に回動させ、ホルダに固定されたレゾルバステータの周方向の位置を調整する、
ことを特徴とするモータ装置。
【請求項6】
請求項5に記載のモータ装置において、
前記ホルダは、第1の部材と第2の部材とから構成され、
前記第1の部材は前記導電体の先端を固定し、
前記第2の部材は前記レゾルバステータを固定し、
前記第1の部材及び前記第2の部材は、前記第1の部材が前記回転軸の軸方向に着脱可能に係合されている、ことを特徴とするモータ装置。
【請求項7】
請求項5に記載のモータ装置において、
前記ホルダは、第1の部材と第2の部材とから構成され、
前記第1の部材は前記導電体の先端を固定し、
前記第2の部材は前記レゾルバステータを固定し、
前記第1の部材及び前記第2の部材は、前記第2の部材が前記回転軸を中心として回動可能なように係合されている、ことを特徴とするモータ装置。
【請求項8】
請求項5に記載のモータ装置において、
前記回動機構は、前記導電体の先端を固定した第1の部材を、前記レゾルバステータが固定された第2の部材に組み付けるスナップフィット係合構造であり、
該スナップフィット係合構造は、前記第1の部材と前記第2の部材との組付けを解除することが可能であるとともに、前記回転軸を中心として前記第2の部材の回動を可能とするように構成されている、
ことを特徴とするモータ装置。
【請求項9】
請求項1〜8の何れか一項に記載のモータ装置は、パワーステアリング装置に用いられることを特徴とするモータ装置。
【請求項1】
ステータ又はレゾルバステータを固定するハウジングと該ハウジングから外部に露出するモータ端子を備えたモータに、一体に固定したモータ装置であって、
前記ハウジングは、回転軸とともに一体回転するレゾルバロータの外側に配置されるレゾルバステータ及びそのレゾルバステータに接続された可撓性を有する導電体を前記回転軸の軸方向から収容する収容部が凹設されるとともに、前記導電体の先端が前記モータ端子に隣接して配置されている、ことを特徴とするモータ装置。
【請求項2】
請求項1記載のモータ装置において、
前記収容部の前記導電体の先端に係る部分は、前記ハウジングの軸方向外側から内側に通じさらに該内側において径方向外側に開口されてなる、ことを特徴とするモータ装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載のモータ装置において、
前記収容部は、当該モータ装置により駆動される被駆動体の取付面より径方向内側に位置している、ことを特徴とするモータ装置。
【請求項4】
請求項1〜3のうちの何れか一項に記載のモータ装置において、
前記ハウジングには、制御回路と該制御回路を収容するケースと該ケースから外部に露出する回路端子を備えた制御装置が一体に固定され、
前記導電体の先端に該回路端子が接続されている、ことを特徴とするモータ装置。
【請求項5】
請求項1〜4のうちの何れか一項に記載のモータ装置において、
前記レゾルバステータ及び前記導電体の先端は、前記収容部を覆うホルダに固定され、該ホルダは前記導電体の先端に対する前記レゾルバステータの相対回動を可能とする回動機構を有し、
前記ハウジングに導電体の先端を固定した後にホルダをモータの周方向に回動させ、ホルダに固定されたレゾルバステータの周方向の位置を調整する、
ことを特徴とするモータ装置。
【請求項6】
請求項5に記載のモータ装置において、
前記ホルダは、第1の部材と第2の部材とから構成され、
前記第1の部材は前記導電体の先端を固定し、
前記第2の部材は前記レゾルバステータを固定し、
前記第1の部材及び前記第2の部材は、前記第1の部材が前記回転軸の軸方向に着脱可能に係合されている、ことを特徴とするモータ装置。
【請求項7】
請求項5に記載のモータ装置において、
前記ホルダは、第1の部材と第2の部材とから構成され、
前記第1の部材は前記導電体の先端を固定し、
前記第2の部材は前記レゾルバステータを固定し、
前記第1の部材及び前記第2の部材は、前記第2の部材が前記回転軸を中心として回動可能なように係合されている、ことを特徴とするモータ装置。
【請求項8】
請求項5に記載のモータ装置において、
前記回動機構は、前記導電体の先端を固定した第1の部材を、前記レゾルバステータが固定された第2の部材に組み付けるスナップフィット係合構造であり、
該スナップフィット係合構造は、前記第1の部材と前記第2の部材との組付けを解除することが可能であるとともに、前記回転軸を中心として前記第2の部材の回動を可能とするように構成されている、
ことを特徴とするモータ装置。
【請求項9】
請求項1〜8の何れか一項に記載のモータ装置は、パワーステアリング装置に用いられることを特徴とするモータ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−109837(P2008−109837A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−124481(P2007−124481)
【出願日】平成19年5月9日(2007.5.9)
【出願人】(000101352)アスモ株式会社 (1,622)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月9日(2007.5.9)
【出願人】(000101352)アスモ株式会社 (1,622)
【Fターム(参考)】
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