説明

モール取付装置とその取付方法

【課題】ボディ側固定具とモール用固定具とを組み合わせて、組付け間違いを起こさず、十分な強度を確保できるモール取付装置。
【解決手段】モール取付装置は、ボディ側固定具(35)と、モール用固定具(40)を備える。ボディ側固定具は円柱状であり、下段部(33a)と、下段部より径が大きい上段部(33b)とを有し、上段部の上面には凹部(34)が形成されている。モール用固定具は、モール(60)を保持するモール係合部(42)と、ボディ側固定具に固定される基部(41)からなる。モール係合部は、モールの幅方向一端部を支持するモール支持部(43)と、モールの幅方向他端部に係合するモール係合爪(44)を有する。基部は、開口部(48)を有する外壁(47)と、開口部に対向するクリップ係合爪(46)を有する。ボディ側固定具の下段部はモール用固定具の開口部に係合し、クリップ係合爪はボディ側固定具の上段部の凹部に係合することにより、モール用固定具とボディ側固定具が結合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体にサイドモール等のモールを取り付けるモール取付装置とその取付方法に関する。特に、ボディ側固定具とモール用固定具とを組み合わせたモール取付装置及びその取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のフロントガラスと車体との間にできる隙間を覆う風防ガラス用モールは、その隙間の形状から細長く形成されている。従来のモール取付装置としては、モールにクリップを取付け、車体に固定したブラインドリベットにクリップを取付けるものが知られている。
【0003】
特許文献1には、車体に固定するためのベース部と、モール保持部からなるクリップと、リベット本体及びマンドレルからなるブラインドリベットとから構成され、クリップがブラインドリベットにより車体に保持され、このクリップにモールが取付けられることによって、モールが車体に取付けられるモール取付装置が示されている。リベット本体には樹脂キャップが被せられ、樹脂キャップにはリベット本体フランジから離れた位置にフランジが形成されている。クリップのベース部には、キャップ付きリベット本体の軸部を受け入れる凹部と、凹部に設けられた係止爪とが設けられている。この凹部にリベット本体の軸部を挿入することにより、モールを車体に固定する。
しかし、特許文献1のモール取付装置は、クリップを車体から取り外すとき、薄肉の係止爪が破損する恐れがある。また、クリップを予めモールに取付けておくことができなかった。
【0004】
特許文献2には、外装部品をボディパネルに取付ける外装部品取付用クリップが示されている。外装部品取付用クリップは、顎状の頭部を有するリベットチューブに頭部つきのリベットピンを挿入したブラインドリベットに、筒状のクリップ本体を挿入したもので、ボディパネルの取付孔に挿入した状態で、リベットピンを引抜きリベットチューブをかしめ加工し、ボディパネルに固定される。この外装部品取付用クリップの2つのフランジの間の軸部に、一側面に開口部のある略矩形の外装部品を横方向から挿入して固定する。
しかし、特許文献2の外装部品取付用クリップは、外装部品に横方向の力がかかると、抜ける恐れがあった。また、2つのフランジの間に外装部品を取付けるので、外装部品をボディに密着させることが難しかった。
【0005】
そのため、組付け間違いを起こさず、十分な強度を確保できるモール取付装置及びその取付方法が求められていた。
また、組立作業性がよく、部品の占有空間が小さく、軽量のモール取付装置が求められていた。
また、モールを取り外す際、部品が破損することなく、取り外すことができるモール取付装置が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−328425号公報
【特許文献2】特開平9−175444号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の目的は、ボディ側固定具とモール用固定具とを組み合わせて使用することにより、組付け間違いを起こさず、容易に外れることがなく、十分な強度を確保できるモール取付装置及びその取付方法を提供することである。
また、組立作業性がよく、部品の占有空間が小さく、軽量のモール取付装置を提供することである。
また、モールを取り外す際、クリップ係合爪が破損することなく、容易に取り外すことができるモール取付装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
これらの目的を達成するため、本発明では、モールに取付けたモール用固定具をボディパネルに取付けたボディ側固定具と勘合させることにより、モールをボディパネルに取付ける。
【0009】
本発明の第1の態様は、ボディ側固定具と、モール用固定具とを備え、モールをボディパネルに取付けるためのモール取付装置であって、
前記ボディ側固定具は、円柱状であり、下段部と、前記下段部より径が大きい上段部とを有し、前記上段部の上面には凹部が形成され、
前記モール用固定具は、前記モールを保持するモール係合部と、前記ボディ側固定具に固定される基部とから成り、
前記基部は、開口部を有する外壁と、前記外壁の前記開口部に対向するクリップ係合爪とを有し、
前記ボディ側固定具の前記下段部は、前記モール用固定具の前記外壁の前記開口部に入り、前記上段部は前記外壁と前記クリップ係合爪との間に位置し、前記クリップ係合爪は、前記ボディ側固定具の前記上段部の前記凹部に係合することにより、前記モール用固定具と前記ボディ側固定具とが結合される。
【0010】
その結果、モールに取付けたモール用固定具と、ボディパネルに取付けたボディ側固定具とを係合させることにより、モールをボディパネルに固定することができ、組付け間違いを起こさない。
モール用固定具のクリップ係合爪が、ボディ側固定具の上段部の凹部に係合するので、モール用固定具とボディ側固定具とが容易に外れないように結合される。
【0011】
前記モール用固定具の前記モール係合部は、前記モール係合部の長さ方向に延び、前記モールの幅方向の一端部を支持するモール支持部と、前記モールの幅方向の他端部に係合するモール係合爪とを有する。
モール係合部は、モールの幅方向の両端部に係合することにより、モールをしっかり保持することができる。
【0012】
又は、前記モール用固定具の前記モール係合部は、モール支持部と、前記モール支持部の端部から斜め方向に延び、前記モールの幅方向の一端部を支持する一対のモール支持腕と、前記モールの幅方向の他端部に係合するモール係合爪とを有していてもよい。
一対のモール支持腕が撓むのでモールに容易に取付けることができる。
【0013】
前記モール用固定具の前記基部の前記開口部の入口は幅が狭くなり、前記ボディ側固定具の前記下段部を、前記開口部に嵌め込んで係合させるようになっていてもよい。
モール用固定具が、ボディ側固定具から外れないように固定することができる。
【0014】
又は、前記モール用固定具の前記基部の前記開口部の入口は幅が広がっていて、前記ボディ側固定具の前記下段部を、前記開口部に導きやすくなっていてもよい。
容易にモール用固定具を固定する位置に導くことができる。
【0015】
前記ボディ側固定具はクリップ付リベットであり、
一端部のフランジと、中空筒状のスリーブを有するリベット本体と、前記スリーブの一端部に配置された頭部と、前記頭部から前記リベット本体を貫通して延びるマンドレルとからなるブラインドリベットと、
凹部が設けられた上段部と、前記上段部より径が小さい下段部と、前記リベット本体の前記スリーブと前記マンドレルの前記頭部とを覆う軸部とを有する、前記ブラインドリベットを覆う樹脂キャップが設けられ、
前記リベット本体の前記フランジを支持して前記マンドレルを引き抜いて、前記マンドレルの前記頭部が、前記リベット本体の前記スリーブと前記樹脂キャップの前記軸部とを拡径し、前記スリーブと前記軸部との拡径部分と、前記樹脂キャップの前記下段部との間に、前記ボディパネルを挟み、前記マンドレルの前記軸部は径小部で破断することにより、前記ボディパネルに取付けられて、前記クリップ付リベットとなる。
【0016】
こうすると、ブラインドリベットと樹脂キャップで、クリップ付リベットを成形し、ボディパネルの孔に確実に固定することができる。
【0017】
又は、ボディ側固定具は、ブラインドリベットと樹脂キャップにより、クリップ付リベットとして成形する代わりに、色々の材料で成形することができる。
前記ボディ側固定具はプラスチックで一体成形されていることが好ましい。又は、金属で成形されていることが好ましい。
こうすると、ボディ側固定具を簡単に成形することができる。また、ボディパネルに孔をあけることなく、ボディパネルに接着、溶接等により、ボディ側固定具を取付けることができる。
【0018】
本発明の第2の態様は、ボディ側固定具と、モール用固定具とを備えるモール取付装置により、モールをボディパネルに取付ける方法であって、
前記ボディ側固定具は、円柱状であり、下段部と、前記下段部より径が大きい上段部とを有し、前記上段部の上面には凹部が形成され、
前記モール用固定具は、モールを保持するモール係合部と、前記ボディ側固定具に固定される基部とから成り、
前記モール係合部は、前記モールの一端部を支持するモール支持部と、前記モールの幅方向の他端部に係合するモール係合爪とを備え、
前記基部は、開口部を有する外壁と、前記外壁の開口部に対向するクリップ係合爪とを有し、
前記方法は、樹脂キャップを被せたブラインドリベットにより、前記ボディパネルにクリップ付リベットを締結して前記ボディ側固定具とし、
前記モール用固定具を前記モール支持部の側から前記モールの内部に入れ、前記モールの縁部が前記モール支持部の裏側に当接するようにし、
前記モール係合爪が、前記モールの前記縁部の先端部に当接して固定されるようにして、前記モールに前記モール用固定具を取付け、
前記ボディ側固定具の下段を、前記モールを取付けた前記モール用固定具の前記外壁の前記開口部に挿入して、前記ボディ側固定具を前記モール用固定具にはめ込み、
前記モール用固定具の前記クリップ係合爪は、前記ボディ側固定具の凹部に係合し、前記モール用固定具が、前記ボディ側固定具に固定される、
段階を備える方法である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、モールに取付けたモール用固定具と、ボディパネルに取付けたボディ側固定具とを係合させて使用するので、組付け間違いを起こさず、容易に外れることがなく、十分な強度を確保することができる。
また、モール取付装置の組立作業性がよく、クリップ係合爪がボディ側固定具の上方にあるため、部品の占有空間が小さく、軽量となる。
また、クリップ係合爪を幅広に成形することができ、モールを取り外す際、クリップ係合爪が破損することがない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施形態によるクリップ付リベット(ボディ側固定具)とモール用固定具とを組み合わせたモール取付装置により、モールをボディパネルに取付けた状態を示す断面図である。
【図2】クリップ付リベットに使用するブラインドリベットの取付け前の正面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態によるブラインドリベットに被せられる樹脂キャップの一部を断面とした正面図である。
【図4】ブラインドリベットに樹脂キャップを被せ、樹脂キャップの一部を断面とした正面図である。
【図5】クリップ付リベットをボディパネルに取付けた状態を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態によるモール用固定具の斜視図である。
【図7】図6のモール用固定具の他の方向から見た斜視図である。
【図8】図6のモール用固定具の上面図である。
【図9】図6のモール用固定具の正面図である。
【図10】図6のモール用固定具の下面図である。
【図11】図6のモール用固定具の右側面図である。
【図12】図6のモール用固定具の背面図である。
【図13】図6のモール用固定具の図9のA−A断面図である。
【図14】図6のモール用固定具の図9のB−B断面図である。
【図15】図6のモール用固定具の図11のC−C断面図である。
【図16】図6のモール用固定具をモールに取付ける状態を示す斜視図である。
【図17】図6のモール用固定具をモールに取付けた状態を示す断面図である。
【図18】本発明の第2の実施形態によるボディ側固定具とモール用固定具とを組合わせたモール取付装置により、モールをボディパネルに取付けた状態を示す断面図である。
【図19】本発明の第2の実施形態によるモール取付装置のボディ側固定具の一部を断面とした図である。
【図20】本発明の第2の実施形態によるモール用固定具の斜視図である。
【図21】図20のモール用固定具の他の方向から見た斜視図である。
【図22】図20のモール用固定具の上面図である。
【図23】図20のモール用固定具の正面図である。
【図24】図20のモール用固定具の下面図である。
【図25】図20のモール用固定具の右側面図である。
【図26】図20のモール用固定具の背面図である。
【図27】図20のモール用固定具の図23のA−A断面図である。
【図28】図20のモール用固定具の図23のB−B断面図である。
【図29】図20のモール用固定具の図25のC−C断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態によるモール取付装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態によるボディ側固定具であるクリップ付リベット35と、モール用固定具40とからなるモール取付装置により、モール60をボディパネル70に取付けた状態を示す断面図である。モール60の端部は、ガラス75に接する。
まず、クリップ付リベット35を説明し、次にモール用固定具40を説明する。その後、クリップ付リベット35と、モール用固定具40とを使用して、モール60をボディパネル70に取付ける方法を説明する。
【0022】
(ボディ側固定具)
本発明の第1の実施形態では、ボディ側固定具は、クリップ付リベット35であり、ブラインドリベットによりボディパネル70に固定されたものである。
図2は、本発明の第1の実施形態によるクリップ付リベット35に使用するブラインドリベットを示す正面図である。ブラインドリベットは、リベット本体10と、マンドレル20とを有する。
【0023】
リベット本体10は、円筒状のスリーブ11と、スリーブ11の一端に形成され、スリーブ11より大径のフランジ12とを含む。マンドレル20は、細長い軸部21と、軸部21の一端部の頭部23とを備える。マンドレル20には、小径部分22が形成され、軸部21を強く引っ張ることにより、小径部分22で破断するようになっている。マンドレル20の軸部21は、フランジ12からリベット本体10を突出して延びており、この突出した軸部21を締結工具(図示せず)のジョーで把持し、強く引っ張ると、マンドレル20の頭部23がリベット本体10のスリーブ11の端部側を拡径させ、このスリーブ11の拡径部分とフランジ12とにより、ボディパネル70等に固定される。このようなブラインドリベットは良く知られているので、これ以上詳述しない。
【0024】
本発明の第1の実施形態では、ブラインドリベットに樹脂キャップ30が被さるように取付けられる。図3は、本発明の実施形態によるブラインドリベットに被せられる樹脂キャップ30の一部を断面とした正面図である。樹脂キャップ30は、頭部31と、軸部32と、2段の段部33a,33bとを有する。軸部32は中空で、リベット本体10のスリーブ11と、マンドレル20の頭部23を覆い、肉薄で、リベット本体の変形に伴い、変形しやすくなっている。樹脂キャップ30の頭部31は、マンドレル20の頭部23を覆うようになっている。段部33a,33bは、軸部32より大径で、肉厚が厚く、変形しにくくなっている。下段33aより上段33bのほうが大径になっている。下段33aの下面(上段33bと反対側の面)が、ボディパネル70に当接するようになっている。上段33bには、下段33aと反対側の面に凹部34が形成され、凹部34にリベット本体10のフランジ12が入るようになっている。また、上段33bの凹部34に、モール用固定具40のクリップ係合爪46を係合させるようになっている。
【0025】
図4は、本発明の第1の実施形態によるクリップ付リベット35に使用するキャップ付ブラインドリベットの取り付け前の、樹脂キャップ30の一部を断面とした正面図である。図4は、リベット本体10とマンドレル20からなるブラインドリベットに樹脂キャップ30を被せた状態で示す。リベット本体10のフランジ12は、樹脂キャップ30の凹部34に当接し、スリーブ11は、樹脂キャップ30の軸部32の中に入っている。
【0026】
図5は、クリップ付きリベット35をボディパネル70に取付けた状態を示す断面図である。取付前のキャップ付ブラインドリベットは、樹脂キャップ30とブラインドリベットとからなる。本明細書では、キャップ付ブラインドリベットをボディパネル70に取付けた後、クリップ付きリベット35ということとする。
図4のキャップ付ブラインドリベットを樹脂キャップ30の頭部31を先頭にして、図5の左方から、ボディパネル70の取付孔71に挿入し、樹脂キャップ30の下段33aの下面をボディパネル70の面に当接させる。リベット本体10のフランジ12をおさえ、マンドレル20の軸部21を把持して、図5の左方へ強く引き抜くと、マンドレル20の頭部23が、リベット本体10のスリーブ11を押し広げて拡径し、これに伴い樹脂キャップ30の軸部32も拡径したスリーブ11により押し広げられる。スリーブ11と軸部32の拡径部分と、下段33aとの間に、ボディパネル70を挟んで、キャップ付ブラインドリベットはボディパネル70に固定される。このとき、マンドレル20の軸部21は、小径部分22から破断し、破断部から頭部23の側が取付け部に残る。こうして、キャップ付ブラインドリベットがボディパネル70に取付けられて、クリップ付リベット35となる。
【0027】
ボディパネル70に取付けられた状態で、クリップ付リベット35は、スリーブ11が拡径したリベット本体10と、マンドレル20の小径部分22から頭部23までの残留部分と、軸部32が拡径した樹脂キャップ30とからなる。以下のクリップ付リベット35の説明においては、クリップ付リベット35を一つの部品として説明する。また、スリーブ11と樹脂キャップ30の拡径部分、マンドレル20の頭部23、樹脂キャップ30の頭部31等のブラインド側の部分は、省略して説明する場合がある。
【0028】
クリップ付リベット35は、中心軸に対して対称なので、ボディパネル70に取付ける際、方向が限定されることはない。リベット本体10のスリーブ11が、ボディパネル70の取付孔71に位置合わせされるので、取付位置の精度が良い。また、凹部34により、モール用固定具40と係合することができる。
【0029】
(モール用固定具)
次に、モール用固定具40について説明する。図6はモール用固定具40の斜視図である。図7はモール用固定具40の他の方向から見た斜視図である。図8はモール用固定具40の上面図、図9は正面図、図10は下面図、図11は右側面図、図12は背面図である。図13は図9のA−A断面図、図14は図9のB−B断面図、図15は図11のC−C断面図である。
【0030】
モール用固定具40は、図7の斜視図、図9の正面図に示すように、下方に位置する基部41と、その上のモール係合部42とを備える。
図6の斜視図、図8の上面図に示すように、モール係合部42は、上部に長さ方向の全長にわたって延びるモール支持部43を有する。モール支持部43は、下面がモール60の幅方向の一端部に内側から係合し、モール60を安定的に保持する。
モール係合部42の端部の近くには、一対のモール係合爪44が設けられている。モール係合爪44の先端部は、モール60のモール支持部43と反対方向に延び、モール60の幅方向反対側に内側から係合し、モール60を保持する。モール用固定具40の長さ方向の一対のモール係合爪44の外側は、一対の端部壁37となっている。
【0031】
図7の斜視図に示すように、基部41は、中央部の下側にクリップ収容部45を有する。クリップ収容部45の底面は開いている。クリップ収容部45の一方の面は、外壁47である。外壁47の中央部にはほぼ四角形の開口部48が形成されている。クリップ収容部45の両側は、側壁49である。外壁47の開口部48に対向する位置に、クリップ係合爪46が設けられる。クリップ収容部45の上側は開口している。
【0032】
クリップ収容部45の幅は、クリップ付リベット35の上段33bの直径と等しいかこれより大きく、ここにクリップ付リベット35の上段33bを受け入れることができる。開口部48の幅はクリップ付リベット35の下段33aの直径と等しいかこれよりやや大きく、ここにクリップ付リベット35の下段33aを下方から挿入して、はめ込むことができるようになっている。開口部48の入口48bは幅がやや狭く、クリップ付リベット35から抜け落ちにくくなっている。これにより、モール用固定具40とクリップ付リベット35とを正確に位置決めし、固定することができる。
【0033】
図6の斜視図、図9のA−A断面図である図13に示すように、クリップ収容部45の中央部の1つのクリップ係合爪46の先端部は、モール係合爪44の先端部と同じ方向を向いている。図12の背面図に示すように、背面から見ると、クリップ係合爪46は、外壁47の開口部48の内側に入る。クリップ係合爪46は、クリップ付リベット35の凹部34に係合する。図1に示すように、外壁47の開口部48にクリップ付リベット35の下段33aを挿入していくと、図11のC−C断面図である図15に示す、開口部48の端部48aに当接する。この位置で、クリップ係合爪46は、モール用固定具40の凹部34に係合するようになっている。これにより、モール用固定具40は、クリップ付リベット35から容易に抜け落ちることがなく、必要な保持強度を得ることができる。
【0034】
本発明の第1の実施形態では、モール取付装置のモール用固定具40は、プラスチックの一体成形により成形される。又は、モール用固定具40は、金属製とすることもできる。使用温度が高温になる場合は、金属が適している。モール用固定具40を金属で作成した場合、クリップ収容部45は剛性が必要である。また、金属は弾性を有し、モール係合爪44、クリップ係合爪46はスナップフィット性を有するようにする必要がある。
【0035】
(モール取付方法)
次に、本発明の第1の実施形態によるクリップ付リベット35とモール用固定具40とからなるモール取付装置により、モール60をボディパネル70に取付ける方法について説明する。図16は、モール用固定具40をモール60に取付ける状態を示す斜視図である。(a)はモール用固定具40であり、(b)はモール60のクリップ取付部である。モール60のクリップ取付部には、モール用固定具40を取付ける位置の両端部に、位置決め部材61を有する。(c)は、モール60の位置決め部材61の間の位置にモール用固定具40を取付けた状態を示す。
【0036】
図17は、モール60にモール用固定具40を取付けた状態を示す断面図である。モール用固定具40をモール60に取付けるには、モール用固定具40をモール支持部43の側からモール60の内部に入れ、モール60の縁部62がモール支持部43の裏側に当接するようにする。モール用固定具40を図17の反時計回りに回転すると、モール係合爪44が、内側にたわみ、縁部63の上側に入り、モール係合爪44が縁部63の先端部に当接して、固定される。
【0037】
次に、図1を参照して、モール60にモール用固定具40を取付けたものを、ボディパネル70に取付けたクリップ付リベット35に取付ける動作を説明する。モール用固定具40のクリップ収容部45の位置に、クリップ付リベット35を合わせ、モール60を取付けたモール用固定具40の外壁47の開口部48に、クリップ付リベット35の下段33aを挿入していく。このとき、上段33bは、外壁47の内側とクリップ係合爪46との間のクリップ収容部45に入っていく。開口部48の入口48bの幅は下段33aの外径より少し小さく、クリップ付リベット35の下段33aをはめ込むことができる。
【0038】
図11のC−C断面図である図15に示すように、クリップ収容部45にクリップ付リベット35をはめ込んでいくと、クリップ係合爪46が上段33bに当接して撓む。モール用固定具40のクリップ係合爪46が上段33bの縁部を乗り越えると、クリップ係合爪46は、クリップ付リベット35の凹部34に係合する。このとき、外壁47の開口部48の端部48aが、クリップ付リベット35の下段33aに当接する。こうして、モール用固定具40は、クリップ付リベット35に固定されて、図1に示す状態になる。モール用固定具40のクリップ係合爪46が、クリップ付リベット35の凹部34に係合しているので、モール用固定具40は容易に外れることはない。
【0039】
(取外し方法)
図1に示す状態から、モール用固定具40付きのモール60をクリップ付リベット35から取外す場合は、クリップ係合爪46をクリップ付リベット35との係合を解除するように動かし、モール60とモール用固定具40を図1の上方へ引き上げる。こうして、モール60の付いたモール用固定具40を、ボディパネル70に取付けられたクリップ付リベット35から取外し、図17に示すモール60にモール用固定具40が付いた状態となる。
クリップ係合爪46は、樹脂キャップ30の軸部32よりも幅広に成形されており、剛性があるので、破損することがない。
【0040】
次に、図17に示す状態から、モール60の縁部63を右上方へ押し上げて、モール用固定具40モール係合爪44の係合を解除し、モール用固定具40を図17の時計回りに回転し、モール支持部43をモール60の縁部62から外すことにより、モール60からモール用固定具40を取り外す。
このように取り外せば、取り外すとき部品が破損することはない。
【0041】
(第2の実施形態)
図18は、本発明の第2の実施形態によるボディ側固定具35'(クリップ)と、モール用固定具40'とを組み合わせてモール取付装置とし、モール60をボディパネル70に取付けた状態を示す断面図である。第2の実施形態のボディ側固定具35'を説明し、次にモール用固定具40'を説明する。
第2の実施形態の説明においては、第1の実施形態のクリップ付きリベット35、モール用固定具40の各部分と同じ部分には、第1の実施形態の説明に使用した参照番号に「'」を付けて表す。第2の実施形態については、第1の実施形態と異なる点を主に説明し、第1の実施形態と同じ部分の説明は省略する。
第1、第2の実施形態において、ボディ側固定具35'(クリップ)と、モール用固定具40'とは別部品なので、第1の実施形態のクリップ付きリベット35と、第2の実施形態のモール用固定具40'とを組み合わせて使用することができ、また第2の実施形態のボディ側固定具35'と、第1の実施形態のモール用固定具40とを組み合わせて使用することもできる。
【0042】
(ボディ側固定具)
図19は、本発明の第2の実施形態によるモール取付装置のボディ側固定具35'の一部を断面とした図である。第2の実施形態のボディ側固定具35'は、樹脂で一体成形したものである。ボディ側固定具35'は、下段33a'と上段33b'とを有し、凹部34'が設けられている。ボディ側固定具35'は、溶接、接着72等によりボディパネル70'に固定する。第1の実施形態と異なり、ボディ側固定具35'には、クリップ付きリベット35の樹脂キャップ、マンドレルの頭部等のブラインド側の部分はない。
【0043】
第2の実施形態によるボディ側固定具35'はリベットを使用せず、溶接、接着72等によりボディパネル70に固定する。ボディ側固定具35'は、モール用固定具40への結合力と比較して、ボディパネル70に強く固定されていることが望ましい。
第2の実施形態では、ボディパネル70に取付孔をあける必要がない。そのため、応用範囲が広くなる。
又は、ボディ側固定具35'は、樹脂による一体成形に代えて、金属で形成することもできる。
【0044】
(モール用固定具)
第2の実施形態によるモール用固定具40'について説明する。図20は第2の実施形態のモール用固定具40'の斜視図である。図21はモール用固定具40'の他の方向から見た斜視図である。図22はモール用固定具40'の上面図、図23は正面図、図24は下面図、図25は右側面図、図26は背面図である。図27は図23のA−A断面図、図28は図23のB−B断面図、図29は図25のC−C断面図である。
【0045】
第1の実施形態のモール用固定具40では、モール係合部42の上部に全長にわたって一方の側に延びるモール支持部43を有していた。図20の斜視図に示すように、第2の実施形態のモール用固定具40'のモール支持部43'はモール係合部42'の全長には延びず、モール支持部43'の端部から斜め方向に延びる一対のモール支持腕51を有する。モール用固定具40'をモール60に取付けるとき、モール支持腕51が撓むので、モール60に容易に組付けることができる。第2の実施形態のモール用固定具40'には、モール係合部42'にはモール係合爪44'の外側に端部壁はなく、モール係合爪44'が端部となる。
【0046】
また、第1の実施形態のモール用固定具40では、外壁47の開口部48は、入口48bの幅が狭くなっていた。図21の斜視図に示すように、第2の実施形態のモール用固定具40'の外壁47'の開口部48'は、下部の開口部が広く、上部へ行くに従って幅が狭くなっている。そのため、ボディ側固定具35'の下段33a'を係合する位置に導きやすくなっている。
【0047】
より詳しくは、第2の実施形態のモール用固定具40'は、図21の斜視図、図23の正面図に示すように、下方に位置する基部41'と、その上のモール係合部42'とを備える。
図20の斜視図、図22の上面図に示すように、モール係合部42'は、上部にモール支持部43'を有する。モール支持部43'はモール60に係合しない。モール支持部43'の端部から、モール60の長手方向に対して一定の角度で、モール60の幅方向外側に向かって斜め方向に延びる一対のモール支持腕51を有し、モール支持腕51がモール60の幅方向端部の内側に係合する。
モール係合部42'の両端部には、それぞれモール係合爪44'が設けられている。モール係合爪44'は、モール60のモール支持腕51が係合する幅方向端部の内側とは、反対側の幅方向端部の内側に係合し、モール60を保持する。
【0048】
図21の斜視図に示すように、基部41'は、中央部の下側にクリップ収容部45'を有する。クリップ収容部45'の底面は開いている。クリップ収容部45'の一方の面は、外壁47'である。外壁47'の中央部には下方が広い開口部48'が形成されている。クリップ収容部45'の両側は、側壁49'である。外壁47'の開口部48'に対向する位置に、クリップ係合爪46'が設けられる。クリップ収容部45'の上側は開口している。
図25のC−C断面図である図29に示すように、開口部48'の幅は下方から上方へ行くに従って幅が狭くなっている。開口部48'の入口の幅は狭くなっていない。開口部48'の端部48a'の近くは、ボディ側固定具35a'の下段33aの外径に適合する形状である。そのため、ボディ側固定具35'の下段33a'を下方から挿入していくと、係合する位置に導かれ、係合する位置で安定して保持される。
【0049】
図20の斜視図、図23のA−A断面図である図27に示すように、クリップ収容部45'の中央部の1つのクリップ係合爪46'の先端部は、モール係合爪44'の先端部と同じ方向を向いている。クリップ係合爪46'は、ボディ側固定具35'の凹部34'に係合する。
図20の斜視図に示すように、モール係合部42'には、モール係合爪44'の外側に端部壁はなく、モール係合爪44'が端部となる。そのため、第1の実施形態のモール用固定具40より、構造が簡単になり、軽量化することができる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明の第1、第2の実施形態では、モールを固定するモール固定装置として説明したが、本発明の構造はモール以外に色々の部品を取付けるのに使用することができる。
第1の例としては、バンパー等の外装部品を固定するのに使用することができる。ボディパネル側にボディ側固定具を取付け、バンパー側にモール用固定具と同等の取付具を使用する。
第2の例としては、キッキングプレート等の内装部品を固定するのに使用することができる。ボディパネル側にボディ側固定具を取付け、キッキングプレート側にモール用固定具と同等の取付具を使用する。
本発明の第1、第2の実施形態の構造は、バンパー等の外装部品、キッキングプレート等の内装部品の固定に限定されない。一方の部品にボディ側固定具を取付け、他方の部品にモール用固定具と同等の部品取付具を取付けると、部品取付具と、ボディ側固定具とを結合することにより、容易にボディパネル等に部品を取付けることができる。
【符号の説明】
【0051】
10 リベット本体
11 スリーブ
12 フランジ
20 マンドレル
21 軸部
23 頭部
22 小径部分
30 樹脂キャップ
31 頭部
32 軸部
33a,33a' 下段
33b,33b' 上段
34,34' 凹部
35 クリップ付リベット(ボディ側固定具)
35' ボディ側固定具
37 端部壁
40,40' モール用固定具
41,41' 基部
42,42' モール係合部
43,43' モール支持部
44,44' モール係合爪
45,45' クリップ収容部
46,46' クリップ係合爪
47,47' 外壁
48,48' 開口部
48a,48a' 端部
48b 入口
49,49' 側壁
51 モール支持腕
60 モール
61 位置決め部材
70 ボディパネル
71 取付孔
72 接着
75 ガラス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボディ側固定具と、モール用固定具とを備え、モールをボディパネルに取付けるためのモール取付装置であって、
前記ボディ側固定具は、円柱状であり、下段部と、前記下段部より径が大きい上段部とを有し、前記上段部の上面には凹部が形成され、
前記モール用固定具は、前記モールを保持するモール係合部と、前記ボディ側固定具に固定される基部とから成り、
前記基部は、開口部を有する外壁と、前記外壁の前記開口部に対向するクリップ係合爪とを有し、
前記ボディ側固定具の前記下段部は、前記モール用固定具の前記外壁の前記開口部に入り、前記上段部は前記外壁と前記クリップ係合爪との間に位置し、前記クリップ係合爪は、前記ボディ側固定具の前記上段部の前記凹部に係合することにより、前記モール用固定具と前記ボディ側固定具とが結合されることを特徴とするモール取付装置。
【請求項2】
請求項1に記載のモール取付装置であって、前記モール用固定具の前記モール係合部は、前記モール係合部の長さ方向に延び、前記モールの幅方向の一端部を支持するモール支持部と、前記モールの幅方向の他端部に係合するモール係合爪とを有するモール取付装置。
【請求項3】
請求項1に記載のモール取付装置であって、前記モール用固定具の前記モール係合部は、モール支持部と、前記モール支持部の端部から斜め方向に延び、前記モールの幅方向の一端部を支持する一対のモール支持腕と、前記モールの幅方向の他端部に係合するモール係合爪とを有するモール取付装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載のモール取付装置であって、前記モール用固定具の前記基部の前記開口部の入口は幅が狭くなり、前記ボディ側固定具の前記下段部を、前記開口部に嵌め込んで係合させるようになっているモール取付装置。
【請求項5】
請求項1乃至3の何れか1項に記載のモール取付装置であって、前記モール用固定具の前記基部の前記開口部の入口は幅が広がっていて、前記ボディ側固定具の前記下段部を、前記開口部に導きやすくなっているモール取付装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載のモール取付装置であって、
前記ボディ側固定具はクリップ付リベットであり、
一端部のフランジと、中空筒状のスリーブを有するリベット本体と、前記スリーブの一端部に配置された頭部と、前記頭部から前記リベット本体を貫通して延びるマンドレルとからなるブラインドリベットと、
凹部が設けられた上段部と、前記上段部より径が小さい下段部と、前記リベット本体の前記スリーブと前記マンドレルの前記頭部とを覆う軸部とを有する、前記ブラインドリベットを覆う樹脂キャップが設けられ、
前記リベット本体の前記フランジを支持して前記マンドレルを引き抜いて、前記マンドレルの前記頭部が、前記リベット本体の前記スリーブと前記樹脂キャップの前記軸部とを拡径し、前記スリーブと前記軸部との拡径部分と、前記樹脂キャップの前記下段部との間に、前記ボディパネルを挟み、前記マンドレルの前記軸部は径小部で破断することにより、前記ボディパネルに取付けられて、前記クリップ付リベットとなるモール取付装置。
【請求項7】
請求項1乃至5の何れか1項に記載のモール取付装置であって、前記ボディ側固定具はプラスチックで一体成形されているモール取付装置。
【請求項8】
請求項1乃至5の何れか1項に記載のモール取付装置であって、前記ボディ側固定具は金属で成形されているモール取付装置。
【請求項9】
ボディ側固定具と、モール用固定具とを備えるモール取付装置により、モールをボディパネルに取付ける方法であって、
前記ボディ側固定具は、円柱状であり、下段部と、前記下段部より径が大きい上段部とを有し、前記上段部の上面には凹部が形成され、
前記モール用固定具は、モールを保持するモール係合部と、前記ボディ側固定具に固定される基部とから成り、
前記モール係合部は、前記モールの一端部を支持するモール支持部と、前記モールの幅方向の他端部に係合するモール係合爪とを備え、
前記基部は、開口部を有する外壁と、前記外壁の前記開口部に対向するクリップ係合爪とを有し、
前記方法は、樹脂キャップを被せたブラインドリベットにより、前記ボディパネルにクリップ付リベットを締結して前記ボディ側固定具とし、
前記モール用固定具を前記モール支持部の側から前記モールの内部に入れ、前記モールの縁部が前記モール支持部の裏側に当接するようにし、
前記モール係合爪が、前記モールの前記縁部の先端部に当接して固定されるようにして、前記モールに前記モール用固定具を取付け、
前記ボディ側固定具の下段を、前記モールを取付けた前記モール用固定具の前記外壁の開口部に挿入して、前記ボディ側固定具を前記モール用固定具にはめ込み、
前記モール用固定具の前記クリップ係合爪は、前記ボディ側固定具の凹部に係合し、前記モール用固定具が、前記ボディ側固定具に固定される、
段階を備えることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2012−145163(P2012−145163A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−3670(P2011−3670)
【出願日】平成23年1月12日(2011.1.12)
【出願人】(390025243)ポップリベット・ファスナー株式会社 (159)
【Fターム(参考)】