説明

ラベルの剥離方法、およびラベルの剥離装置

【課題】多種多様なラベルを確実に剥離処理可能なラベルの剥離方法、および剥離装置を提供する。
【解決手段】ケース体51の内部に、d−リモネンを主成分とする溶媒Sを含浸させた吸着材6を敷設し、粘着剤層3を介してラベル2が貼着された被着体1を、ラベル2が吸着材6と接触するようにケース体51の内部に載置し、蓋体に設けた押え治具7によって、被着体1を吸着材6側に押圧するようにし、吸着材6に含浸した溶媒Sが粘着剤層3に浸透して、粘着剤層3が膨潤することにより、粘着力を消失させ、ラベル2を剥離するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、プラスチック容器等に貼着しているラベルを容易に剥離し得るラベルの剥離方法、およびラベルの剥離装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、粘着ラベルが貼着された医薬品、化粧品、洗剤等の容器として使用されるプラスチックボトル、ガラス瓶、アルミ缶、スチール缶等(以下、これらを被着体と総称する)を回収、リサイクルするためには、被着体に貼着したラベルを剥離する必要がある。このため、従来は、水溶性もしくはアルカリ可溶性の粘着剤を用いた粘着ラベルを使用し、リサイクル工程で洗浄液として水、温水、アルカリ溶液等を用いて洗浄剥離するか、あるいは、水、温水やアルカリ溶液中でラベルの粘着力を低下させて剥離する等の方法が採られていた。
【0003】
しかし、このような方法では、粘着剤層中への洗浄液の浸透にかなりの時間を要し、また、高圧水によるラベルの剥離、ゴムローラーやブラシングによる接着剤の除去工程等を経る必要があるため、完全に除去するまでに長時間を要すると共に、大掛かりな設備等を必要としていた。また、アルカリ溶液を使用した場合には処理後の廃液処理にあたって中和処理が必要となるため、環境への配慮や被着体の回収に高いコストがかかる欠点があった。
【0004】
また、一般にLPGやMDE等の高圧ガスと一緒に石油系炭化水素等を、金属缶等の密封容器に封入するものがあり、粘着ラベル表面に直接噴霧してから、3ないし10分程度経過後、素手または治具を使用して容器から一枚づつ剥がしている。しかも、石油系炭化水素および高圧ガスは、共に可燃性があり危険なため、取り扱いに細心の注意が必要であり、一度に大量の剥離作業をすることはできない。
【0005】
そこで、粘着ラベルの粘着剤層表面と被着体表面との間に微細な空気を分布・封じ込めて、これを熱水中に浸漬することで粘着ラベルの剥離を容易にしたものが特許文献1により提案されている。
【0006】
また、粘着性に優れ、且つ容易に水に膨潤し得る粘着剤組成物が、特許文献2によって提案されている。
【0007】
更に、所定温度以下の冷却によって、接着力を大きく低下させることで、容器から容易に剥離、除去することができる易剥離性ラベルとその剥離方法が、特許文献3によって提案されている。
【0008】
一方、粘着剤層を介して被着体に接着された接着シートに、温水を高圧で吹き付けることにより、接着剤を被着体に残さずに且つ短時間で労力を要することなく被着体から剥離できる接着シートの剥離方法が、特許文献4によって提案されている。
【0009】
【特許文献1】特開2003−225962号公報
【特許文献2】特開2003−201306号公報
【特許文献3】特開平9−251272号公報
【特許文献4】特開平9−100448号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の粘着剤の構造や組成物を対象にした提案では、多品種の容器や多種類のラベルを、確実に処理することは不可能であった。その結果、特に、全国の医療機関から廃棄物として大量に排出されている使用済み輸液パック類や、試薬、錠剤等が詰められていたプラスチック容器類は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンとポリアミド系の複合体、エチレン−酢酸ビニール共重合体等、で出来ているため原料組成が非常に優れているのにも拘らず、容器表面に貼着されたラベルを容易に剥がすことができないので、リサイクルに回されることなく、焼却また埋立て処分されているのが現状である。
【0011】
本発明が解決しようとする課題は、多種多様なラベルを確実に剥離処理可能なラベルの剥離方法、およびラベルの剥離装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に係る発明は、粘着剤層を介してラベルが貼着されている被着体を、d−リモネンを主成分とする溶媒を含浸させた吸着材に接触させて、粘着剤層に溶媒が浸透して粘着剤層が膨潤することにより、粘着力を消失させ、ラベルを剥離するようにしたことを特徴とするラベルの剥離方法である。
【0013】
請求項2に係る発明は、一面が開口するケース体と、開口する前記一面を閉止可能な蓋体と、を備え、前記ケース体の内部には、d−リモネンを主成分とする溶媒を含浸させた吸着材が敷設してあり、粘着剤層を介してラベルが貼着されている被着体を、ラベルと吸着材とが接触するようにケース体の内部に載置し、吸着材に含浸した溶媒が粘着剤層に浸透して、粘着剤層が膨潤することにより、粘着剤層を消失させ、ラベルを剥離するようにしたことを特徴とするラベルの剥離装置である。
【0014】
請求項3に係る発明は、蓋体に押え治具を設け、この押え治具によって、被着体を吸着材側に押圧するようにしたことを特徴とする請求項2に記載したラベルの剥離装置である。
【0015】
請求項4に係る発明は、ケース体の内部に回転自在なブラシを設け、溶媒が浸透しているラベルを前記ブラシに接触させて、ラベルを剥離するようにしたことを特徴とする請求項2または3に記載のラベルの剥離装置である。
【0016】
請求項5に係る発明は、ケース体の底部に、被着体の形状に対応する形状の受入部を設け、この受入部内に溶媒を含浸させた吸着材を敷設したことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のラベルの剥離装置である。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、形状や材質が異なった様々な被着体、種々の原料と組成から作られている様々なラベル、これらのラベルを被着体に貼着するための粘着剤、を区別することなく、少量の溶媒で確実に剥離することができる。しかも、従来の噴霧剥離方法の欠点である被着体表面に糊等の残渣が残ることがない。
また、溶媒として用いるd−リモネン、即ちいわゆるオレンジオイルは、繰り返し使用することができ、接触回数を複数回とすることができ、経済的に有利である。
しかも、オレンジオイルは、オレンジ臭の癒し効果が得られるので、職場環境が改善される。
更に、一部をハサミやカッターで切断した輸液パックや、キャップを紛失した容器等、浮力の調整が困難な被着体に対しても容易に適用でき、ラベルを確実に剥離することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明は、ケース体の内部に、d−リモネンを主成分とする溶媒を含浸させた吸着材を敷設し、粘着剤層を介してラベルが貼着されている被着体を、ラベルが吸着材と接触するようにケース体の内部に載置し、蓋体に設けた押え治具によって、被着体を吸着材側に押圧するようにし、吸着材に含浸した溶媒が粘着剤層に浸透して、粘着剤層が膨潤することにより、粘着力を消失させ、ラベルを剥離するようにしたラベルの剥離方法、およびラベルの剥離装置、を実現した。
【実施例】
【0019】
次に、本発明の一実施例を図面について説明する。図1は、ラベルを粘着させた使い捨て容器を、被着体として例示する斜視図であって、ここでは、輸液パック1A、錠剤ビン1B、アンプル等のパッケージ1Cを示している。例えば、輸液パック1Aは、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンとポリアミド系の複合体、エチレン−酢酸ビニール共重合体等、からなる円筒状シートの前後端を溶着して袋状に形成したものであって、表面には、後述するラベル2が、粘着剤層3を介して貼着してある。また、錠剤ビン1Bは、プラスチック製或いはガラス製のビンであって、表面に粘着剤層3を介してラベル2が貼着してある。更に、パッケージ1Cは、プラスチック製であって、表面に粘着剤層3を介してラベル2が貼着してある。そして、図2は、輸液パック1A、錠剤ビン1B、パッケージ1Cの断面図である。
【0020】
前記したラベル2は、紙製のシート、或はポリエチレン系、ポリスチレン系等のプラスチックフィルムであって、成分、効能、使用法、注意事項等、必要な情報が記載されている。
【0021】
また、ラベル2を被着体に貼着するための粘着剤は、例えば、アクリル系、ビニル系化合物等、を使用することができる。
【0022】
一方、溶媒には、d−リモネン、即ち、いわゆるオレンジオイルを用いる。このオレンジオイルは、柑橘類の果皮に含まれる天然成分であるため、安全性がきわめて高い。また、独特の芳香によって、癒し効果も認められている。
【0023】
そして、この溶媒は、下記のような実験の結果、選択されたものである。即ち、オレンジオイル、ラベンダーオイル、天ぷら油、水道水に、プラスチックフィルムラベルが貼着されたプラスチック板を、室温で30分間静止状態で浸漬させ、別の容器に移してラベル表面をふき取り、ラベルを手でゆっくりと剥がして、浸漬前のラベル重量と、浸漬後のラベル重量を比較した。
【0024】
オレンジオイルは、浸漬後10.2%の重量増加が得られた。一方、ラベンダーオイル、天ぷら油、水道水では、浸漬の前後で、重量の変化はなかった。
【0025】
また、紙製のラベルについても同様の実験を行なったところ、オレンジオイルは43.6%、ラベンダーオイルは23.1%、天ぷら油は25.6%、水道水は、310.3%の重量増加がそれぞれ得られた。但し、水道水の場合は、印刷層から剥離するため、基材層および粘着剤層が、プラスチック板に残った。
【0026】
従って、d−リモネンを主成分とするいわゆるオレンジオイルが、種々のラベル2に対して有効であり、溶媒として適していることが分った。
【0027】
図3以下は、ラベルの剥離装置5の基本的な使用法を示す概略断面図である。即ち、ラベルの剥離装置5は、一面が開口するケース体51と、開口する前記一面を閉止可能な蓋体52と、を備えている。そして、このケース体51の内部には、d−リモネンを主成分とする溶媒Sを含浸させた吸着材6が敷設してある。
【0028】
そこで、粘着剤層3を介してラベル2が貼着された被着体1を、ラベル2が吸着材6と接触するようにケース体51の内部に載置する。すると、吸着材6に含浸した溶媒Sが粘着剤層3に浸透して、この粘着剤層3が膨潤することにより、粘着力が消失する。このため、ラベル2と被着体1とを容易に分離することができる。
【0029】
このようなラベル2の剥離方法、およびラベルの剥離装置5は、浮力の調整が出来ない被着体1、例えば、一部をハサミやカッターで切断した輸液パック1Aや、キャップを紛失した容器等、密封状態を保てなくなってしまい、溶媒液中に投入した場合には沈んでしまう被着体1に対して、きわめて有効である。
【0030】
そこで、図3以下に示す実施例においては、d−リモネンを主成分とするいわゆるオレンジオイルを溶媒Sとして吸着材6に含浸させ、この吸着材6をラベル2が貼着された被着体1に接触させるようにしている。
【0031】
吸着材6は、例えば、ポリプロピレン系等の合成高分子繊維からなる不織布、即ち高分子油吸着材として市販されているもの、を利用することができる。そして、この吸着材6の厚さは、4mm以下で十分である。また、多数の気泡を有するスポンジ材を使用することもできる。更に、溶媒Sを吸収し難い吸着材6、例えば綿晒しの布、を使用する場合には、被着体1のラベル2と吸着体6との間で、溶媒Sの液膜形成が生じることにより、浸透時間が著しく速くなり、剥離時間を油吸着材を使用した時よりも、50%短縮させることができる。一方、ガーゼは、糸と糸との隙間が広すぎるため溶媒Sの液膜形成ができないので、吸着材6としては適していない。
【0032】
一方、吸着材6の上面を覆う溶媒Sの液量は、吸着材6から1mm以下にする必要がある。これは、液量が多すぎると、被着体1が溶媒Sに浮いた状態になってしまい、ラベル部分を固定できない問題が生じるためである。言い換えると、溶媒Sは少量で十分であるといえる。
【0033】
そして、図3は、溶媒Sを含浸させた吸着材6を用いたラベル2の剥離装置5の一例を示す断面図であり、ラベル2が直方体の2表面にL字状に貼着された被着体1に適用した場合を示している。
【0034】
即ち、蓋体52を備えるケースの内部に吸着材6を敷き、ラベル2が貼着された被着体1の側面11を、底面61から立ち上がる吸着材6の側面62に接触させると共に、ラベル2が貼着された被着体1の面12を、吸着材6の上面に接触させる。すると、吸着材6に含浸している溶媒Sが粘着剤層3に浸透し、この粘着剤層3が膨潤することにより、粘着力を消失させ、ラベル2が剥離する。なお、紙製のラベル2の場合は、表面から溶媒Sが浸透して、浸透時間が短縮される。一方、プラスチックフィルムからなるラベル2のように、表面から浸透することが困難なものは、粘着剤層3の端面部分から浸透する。
【0035】
このように、溶媒Sを含浸させた吸着材6を使用する実施例は、被着体1の比重を調整することができずに、溶媒液中に沈んでしまうような場合に有効である。また、被着体1の形状に合わせて吸着材6を密着させることができ、少ない溶媒Sの使用で、確実にラベル2を剥離させることができる。
【0036】
図4は、被着体1を押え治具7により軽く押えるようにした実施例を示す断面図である。即ち、この実施例においては、蓋体52を備えるケース体51の内部に、例えばポリプロピレン系高分子の不織布を吸着材6として敷設する。また、この吸着材6には、オレンジオイルを溶媒Sとして、例えば10.6倍量を吸着させておく。そして、被着体1のラベル2が貼着されている面を、吸着材6に接触させるように、ケース内に載置する。次に、蓋体52に設けた押え治具7によって、被着体1の上面を軽く押圧するように押え治具7を設定する。なお、前記した実施例と同じ機能を有する部位には、同一符号を付して説明を省略する。
【0037】
この実施例によれば、被着体1が移動することがなく、確実にラベル2の貼着面を吸着材6に接触させることができる。
【0038】
図5は、輸液パック1A等の軟質系の被着体1に好適な実施例を示す断面図である。即ち、この実施例においては、蓋体52を備えるケース体51の内部に、溶媒Sとしていわゆるオレンジオイルを吸着させた吸着材6を敷設した浸透室53と、回転ブラシ8を備え、剥離したラベル2を回収する回収室54と、が仕切板部55を区切りとして設けてある。
【0039】
そこで、先ず、浸透室53内に、ラベル2が貼着されている面が吸着材6に接触するように、被着体1を載置する。次に、蓋体52に設けた押え治具7によって、被着体1の上面を軽く押圧する。
【0040】
そして、吸着材6に吸着させた溶媒Sが浸透し、粘着剤層3が膨潤して粘着力が失われたら、被着体1を浸透室53から引き出し、ラベル2を貼着した面が回転ブラシ8に接触するように回収室54へ移動させる。次に、被着体1を上から押えながら回転ブラシ8に接触させて、ラベル2を剥離させ、剥離したラベル2をケース体51内に設けた回収室54に回収する。なお、前記した実施例と同じ機能を有する部位には、同一符号を付して説明を省略する。
【0041】
この実施例によれば、切断して穴のあいた輸液パック1A等に適用して、迅速にラベル2を剥離することができる。また。剥離したラベル2の回収も容易である。
【0042】
図6は、いわゆるポリ缶等の円柱形の被着体1に好適な実施例を示す断面図である。即ち、この実施例においては、蓋体52を備えるケース体51の底部の形状を、円筒形の被着体1に対応するように、半円形に形成してある。なお、図示の実施例では、3つの半円形の受入部56が形成してある。そこで、溶媒Sとしていわゆるオレンジオイルを吸着させた吸着材6を、受入部56の形状に沿って敷設する。
【0043】
次に、ラベル2が貼着されている面が吸着材6に接触するように、被着体1を受入部56に載置し、蓋体52に設けた押え治具7によって、被着体1の上面を軽く押圧する。なお、図6に示す実施例では、3つある受入部56のうち中央の受入部56のみを使用しているが、左右の受入部56も利用して、3本同時に溶媒Sを浸透させるようにしてもよいし、サイズの異なる受入部56を形成して、被着体1の大きさに応じて受入部56を選択するようにしてもよい。また、受入部56は、スポンジ状の吸着材6に形成してもよい。なお、前記した実施例と同じ機能を有する部位には、同一符号を付して説明を省略する。
【0044】
この実施例によれば、蓋や栓を紛失したビンや缶を被着体1とすることができる。即ち、溶媒液中に沈んでしまう円筒形の被着体1のラベル2を剥離する際に、きわめて有効である。
【0045】
以上、本発明を図示の実施例について説明したが、本発明は前記した各実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した構成を変更しない限り適宜に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】ラベルを粘着させた使い捨て容器を例示する斜視図である。
【図2】ラベルを粘着させた使い捨て容器を例示する断面図である。
【図3】溶媒を含浸させた吸着体を敷設したケース内に、L字形に粘着したラベルを備える被着体を載置した状態の断面図である。
【図4】溶媒を含浸させた吸着体を敷設したケース内に、被着体を載置し、押え治具により軽く押圧した状態の断面図である。
【図5】溶媒を含浸させた吸着体を敷設したケース内に、被着体として軟質系の輸液パックを載置し、回転ブラシによりラベルを剥離する状態の断面図である。
【図6】溶媒を含浸させた吸着体を、半円形の受入部を形成したケース内に敷設し、円筒形の被着体を受入部に載置し、押え治具により軽く押圧した状態の断面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 被着体
1A 輸液パック
1B 錠剤ビン
1C パッケージ
2 ラベル
3 粘着剤層
5 剥離装置
6 吸着材
7 押え治具
8 回転ブラシ
11 側面
12 面
51 ケース体
52 蓋体
53 浸透室
54 回収室
55 仕切板部
56 受入部
61 底面
62 側面
S 溶媒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘着剤層を介してラベルが貼着されている被着体を、d−リモネンを主成分とする溶媒を含浸させた吸着材に接触させて、粘着剤層に溶媒が浸透して粘着剤層が膨潤することにより、粘着力を消失させ、ラベルを剥離するようにしたことを特徴とするラベルの剥離方法。
【請求項2】
一面が開口するケース体と、開口する前記一面を閉止可能な蓋体と、を備え、 前記ケース体の内部には、d−リモネンを主成分とする溶媒を含浸させた吸着材が敷設してあり、
粘着剤層を介してラベルが貼着されている被着体を、ラベルと吸着材とが接触するようにケース体の内部に載置し、
吸着材に含浸した溶媒が粘着剤層に浸透して、粘着剤層が膨潤することにより、粘着剤層を消失させ、ラベルを剥離するようにしたことを特徴とするラベルの剥離装置。
【請求項3】
蓋体に押え治具を設け、この押え治具によって、被着体を吸着材側に押圧するようにしたことを特徴とする請求項2に記載したラベルの剥離装置。
【請求項4】
ケース体の内部に回転自在なブラシを設け、溶媒が浸透しているラベルを前記ブラシに接触させて、ラベルを剥離するようにしたことを特徴とする請求項2または3に記載のラベルの剥離装置。
【請求項5】
ケース体の底部に、被着体の形状に対応する形状の受入部を設け、この受入部内に溶媒を含浸させた吸着材を敷設したことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のラベルの剥離装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−69222(P2008−69222A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−247869(P2006−247869)
【出願日】平成18年9月13日(2006.9.13)
【出願人】(506310991)株式会社タカヤナギ (5)
【Fターム(参考)】