説明

ラベル加工装置

【課題】ラベル本体の内域に切抜線で区分される抜取片が設けられている粘着ラベルであっても、その抜取片を人手に頼らず容易かつ効率的に除去できる簡便な装置を提供する。
【解決手段】剥離ライナSを折り曲げて該剥離ライナSから粘着ラベルLを剥離する分離部2、分離部2で折り曲げられた剥離ライナSを分離部2より突出したラベル本体L1の先端が差し掛かる合流位置3に迂回案内するライナガイド4、合流位置3に達したラベル本体L1の先端を剥離ライナSに押し付ける押圧部材88、及びラベル本体L1が分離部2から合流位置3に掛け渡された時その内域から抜取片L2を分離除去するラベル中抜手段を備える。ラベル中抜手段は、抜取片L2を突いてこれを分離部2で折り曲げられた剥離ライナSに貼り戻すプッシュロッド84を有し、剥離ライナSの迂回経路内には、剥離ライナSに貼り戻された抜取片L2を吸引捕集する吸気チャンバ91が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、片面に粘着層を有して帯状の剥離ライナに貼着された粘着ラベルを加工する装置に係わり、特に抜型によりラベル本体の内域に不要となる抜取片が形成される粘着ラベルに適用して、ラベル本体を剥離ライナ上に残して抜取片のみ除去するラベル加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、粘着ラベルを自動機によって貼着対象物に自動貼りできるよう、同粘着ラベルを帯状の剥離ライナに間隔をあけて貼着せしめたものが知られるが、その種の粘着ラベルは片面に粘着層が形成される帯状の基材と剥離ライナとを貼り合わせた後、基材の表面に印刷を施し、次いで同基材を抜型により所定形状に打ち抜くなどして製造される。
【0003】
ここに、基材を抜型で打ち抜いたとき、ラベルとして使用されるラベル本体の外周には枠状に連続する不要部分が形成されることが通例であるが、その不要部分が剥離ライナ上に残存すると、ラベル本体を貼着対象物に自動貼りするときに障害となる。
【0004】
このため、帯状の剥離ライナに貼着された粘着ラベルを製造する場合、基材を型抜きした後、ラベル本体の外周に形成される不要部分を巻取ローラにより巻き取り、剥離ライナ上にラベル本体のみ残存するようにしている(例えば、特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】特開平5−124136号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、ラベル本体の外周に不要部分が枠状に連続して形成されるものであれば、その種の不要部分を巻取ローラで巻き取りながら容易に除去することができるものの、図6に示される粘着ラベルLのように、不要部分としてラベル本体L1の内域に切抜線nで区分される抜取片L2が形成されるものでは、その抜取片L2が剥離ライナSの長さ方向に連続せずして各ラベル本体L1の内域に独立して存するので、巻取ローラを用いての除去は行えない。
【0007】
このため、図6のような粘着ラベルLでは、抜取片L2を一つずつ手作業で取り除いているのが実情であり、その除去作業に多くの時間と労力を費やしてしまうという問題があった。
【0008】
本発明は以上のような事情に鑑みて成されたものであり、その目的はラベル本体の内域に切抜線で区分される抜取片が設けられている粘着ラベルであっても、その抜取片を人手に頼らず容易かつ効率的に除去することのできる簡便な装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記目的を達成するため、所定形状を有するラベル本体の内域に切抜線で区分される抜取片が設けられている粘着ラベルを加工対象として、この粘着ラベルが貼着された帯状の剥離ライナからラベル本体を残して抜取片を除去する装置であり、
前記粘着ラベルが貼着された剥離ライナを折り曲げて該剥離ライナから粘着ラベルを剥離する分離部と、
前記分離部で折り曲げられた剥離ライナを分離部より突出したラベル本体の先端が差し掛かる合流位置に迂回案内するライナガイドと、
前記合流位置に達したラベル本体の先端を剥離ライナに押し付ける押圧部材と、
前記ラベル本体が前記分離部から合流位置に掛け渡されたとき該ラベル本体の内域に存する抜取片をラベル本体の内域から分離除去するラベル中抜手段と、
を有することを特徴とする。
【0010】
加えて、前記ラベル中抜手段は、抜取片を突いて該抜取片を前記分離部で折り曲げられた剥離ライナに貼り戻すプッシュロッドを有し、
前記分離部から合流位置に至る剥離ライナの迂回経路内には、剥離ライナに貼り戻された抜取片を吸引捕集する吸気チャンバが設けられ、
前記吸気チャンバに対向する位置には、該吸気チャンバによる抜取片の吸引を可能とするべく、抜取片のみ貼着された剥離ライナを吸気チャンバ側に折り曲げて該剥離ライナから抜取片を剥離突出せしめる剥離部材が設けられることを特徴とする。
【0011】
又、前記合流位置を経てラベル本体のみ貼着された剥離ライナを巻き取る巻取部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るラベル加工装置によれば、剥離ライナを分離部で折り曲げて粘着ラベルを剥離しながら、分離部で折り曲げられた剥離ライナを分離部より突出したラベル本体の先端が差し掛かる合流位置に迂回案内し、ラベル本体が分離部から合流位置に掛け渡されたとき該ラベル本体の内域に存する抜取片をラベル中抜手段によってラベル本体の内域から分離除去するようにしていることから、ラベル本体の内域に切抜線で区分される抜取片が設けられている粘着ラベルでも、ラベル本体を剥離ライナ上に残して抜取片のみ容易かつ効率的に除去することができる。
【0013】
特に、ラベル中抜手段として、抜取片を突いて該抜取片を分離部で折り曲げられた剥離ライナに貼り戻すプッシュロッドを有し、分離部から合流位置に至る剥離ライナの迂回経路内には、剥離ライナに貼り戻された抜取片を吸引捕集する吸気チャンバが設けられることから、ラベル本体から抜き取った抜取片が散乱して装置の部位などに粘着してしまうことを防止できる。
【0014】
又、合流位置を経てラベル本体のみ貼着された剥離ライナを巻き取る巻取部を有することから、中抜きされた粘着ラベル(ラベル本体)を公知の自動機により貼着対象物に自動貼りすることの可能な製品ロールを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面に基づいて本発明を詳しく説明する。図1は本発明に係るラベル加工装置を示す概略図であり、図2には加工前および加工後の粘着ラベルの態様を示す。
【0016】
図1において、R1は加工前の粘着ラベルを含む原反ロール、R2は加工後の粘着ラベルを含む製品ロールである。
【0017】
図2(a)から明らかなように、原反ロールR1は巻芯C1に帯状の剥離ライナS(シリコーンなどの剥離剤が塗布された主面をもつ台紙)を巻回したもので、その剥離ライナSの片面(主面)には所定の間隔をあけて粘着ラベルLが貼着されている。粘着ラベルLは、所定形状に型抜きされたラベル本体L1の内域に切抜線nで区分された抜取片L2が個々に独立した状態に設けられている形態で、剥離ライナSに対応する片面には粘着層が形成されている。尚、ラベル本体L1の外周に形成される枠状の不要部分は、従来方式に則って原反ロールR1の製造に際して予め除去されている。
【0018】
ここに、本発明に係るラベル加工装置は、図2(a)に示されるような粘着ラベルLを加工対象として、剥離ライナSからラベルとして不要な抜取片L2のみを除去し、図2(b)に示されるような巻芯C2に巻回された製品ロールR2を得るために用いられる。
【0019】
係る装置の全体的構成を図1により説明すると、1は原反ロールR1を回転自在に保持するラベル供給部で、このラベル供給部1は原反ロールR1の巻芯C1内に通される片持ち式の回転軸11を含み、この回転軸11に原反ロールR1を固定するチャック12が設けられると共に、原反ロールR1の外周にはその半径方向に移動可能なニップローラ13が圧接され、そのニップローラ13により原反ロールR1の惰性回転が防止される構成とされている。
【0020】
そして、原反ロールR1から引き出された剥離ライナSが転向ローラ14を介して分離部2まで導かれ、この分離部2にて剥離ライナSと粘着ラベルLが一時的に分離されるようになっている。
【0021】
分離部2は、図示せぬ装置フレームに金属板などからなるブレード21を固定することにより構成されており、そのブレード21の一端縁にて剥離ライナSが粘着ラベルLの存する面とは反対側に急激に(本例において略直角に)折り曲げられるようになっている。尚、粘着ラベルLは剥離ライナSよりも硬質の材料から形成されており、このため剥離ライナSをブレード21の一端縁で折り曲げながら下流側に移送すると、粘着ラベルLは折り曲がることなく直進してその先端から順に剥離ライナSから剥離されていき、ブレード21の一端縁よりその先方に突出するようになる。
【0022】
特に、ブレード21の一端縁よりその先方に突出した粘着ラベルL(ラベル本体L1)の先端が差し掛かる位置(合流位置3)には、ブレード21との間に所定のギャップGをあけて該ブレード21と同種の受板31が設けられ、この受板31上にて剥離ライナSとラベル本体L1が合流してその両者S,L1の貼り合わせが行われるようになっている。
【0023】
図1において、4は分離部2で折り曲げられた剥離ライナSを上記合流位置3に迂回案内するライナガイドである。本例において、ライナガイド4は分離部2の下方に配した複数のローラ41,42,43,44から構成され、その各ローラ41〜44に剥離ライナSが巻き掛けられるようになっている。
【0024】
一方、合流位置3まで迂回案内された剥離ライナSは、受板31の一端縁で該受板31の上面側に折り曲げられた後、ライナ移送部5を構成する駆動ローラ51を経由して下流端となる巻取部6まで導かれる。
【0025】
52は駆動ローラ51を図1の時計回りに回転させるサーボモータであり、駆動ローラ51の外周には剥離ライナSを介してニップローラ53が圧接する構成とされている。従って、サーボモータ52を駆動することにより、ラベル供給部1に位置する原反ロールR1から剥離ライナSの繰り出しが行われる。
【0026】
特に、サーボモータ52は、ラベルセンサ7の出力信号に基づいて間欠駆動され、これによって剥離ライナSが粘着ラベルL(正確には隣り合う粘着ラベルL,Lにおける抜取片L2)の配列ピッチずつ間欠送りされるようになっている。
【0027】
尚、ラベルセンサ7は、ラベル供給部1から分離部2に向かう粘着ラベルLの移動経路上に配置される近接センサ(例えば、反射形)であり、その出力信号(粘着ラベルの検出信号)が図示せぬ制御部に入力され、これに基づいて制御部によるサーボモータ52の駆動制御が行われるようになっている。
【0028】
又、巻取部6は巻芯C2内に通される片持ち式の回転軸61を含み、この回転軸61に巻芯C2を固定するチャック62が設けられると共に、製品ロールR2として巻芯C2に巻き取られた剥離ライナSの外周にはその半径方向に移動可能なニップローラ63が圧接され、そのニップローラ63により製品ロールR2の惰性回転が防止される構成とされている。特に、巻取部6を構成する回転軸61は、駆動ローラ51とは別のモータにより間欠回転されるようになっているが、その回転量は剥離ライナSの巻取量(製品ロールR2の直径)に応じて変化(製品ロールR2の直径が大きくなるに伴って漸次小さく)され、これにより駆動ローラ51による剥離ライナSの送り量と巻取部6による巻取量が合致するようになっている。
【0029】
ここに、分離部2を構成するブレード21と合流位置3に配される受板31との間に形成されるギャップG上には、剥離ライナSから剥離して分離部2の先方に突出した粘着ラベルL(ラベル本体L1)が分離部2から合流位置3に掛け渡されたとき、該ラベル本体L1の内域に存する抜取片L2をラベル本体L1の内域から分離除去するラベル中抜手段として駆動ユニット8が設けられる。
【0030】
又、分離部2から合流位置3に至る剥離ライナSの迂回経路内(ライナガイド4を構成する各ローラ41〜44に巻き掛けられた剥離ライナSの内側)には、屑回収部9として抜取片L2を吸引捕集する吸気チャンバが91設けられている。尚、吸気チャンバ91は吸引ファンや真空ポンプなどの吸気源92と連通される。
【0031】
従って、上記受板31上では剥離ライナSにラベル本体L1のみが貼着され、その受板31上を通過後に製品ロールR2として巻取部6で巻芯C2に巻き取られた剥離ライナSには、図2(b)のようにラベル本体L1のみが貼着されていることになる。
【0032】
図3は上記駆動ユニット8を示す正面図である。図3において、81は図示せぬ装置フレームに支柱81Aを介して固定されるユニットベースであり、このユニットベース81上には流体圧シリンダ82(本例において複動形のエアシリンダ)が設置されている。83Aは流体圧シリンダ82の伸縮ロッドに連結する上部可動板、83Bはユニットベース81の下方に配される下部可動板であり、その上部可動板83Aと下部可動板83Bは、ユニットベース81に固定したガイドブッシュ81Bを貫通するスライド軸83Cにて連結され、上記流体圧シリンダ82の伸縮駆動によりスライド軸83Cを介して下部可動板83Bが昇降するようになっている。
【0033】
本例において、下部可動板83Bには、抜取片L2に対応する2つのプッシュロッド84と、左右2つの固定軸85を介して水平状に保持される丸軸形のスクレーパ86、ならびに左右2つの可動軸87を介して水平状に保持される押圧部材88が設けられる。このうち、プッシュロッド84は下部可動板83Bの長さ方向に穿設される図示せぬ長孔に貫通され、粘着ラベルLの種類(ラベル本体L1に対する抜取片L2の位置)に応じて互いの間隔や左右方向の位置を調整可能とされている。
【0034】
又、プッシュロッド84、固定軸85、及び可動軸87は、各々その外周にねじ山を有して下端の高さを調整可能とされている。特に、プッシュロッド84と固定軸85は、それぞれ下部可動板83Bを挟んでねじ山に螺合するナット84A,85Aにより下部可動板83Bに固定される。一方、可動軸87は下部可動板83Bに対して上下に移動可能に設けられ、その下方移動が下部可動板83B上に位置するナット87Aで制限されるようになっており、該可動軸87の下部外周に形成される鍔部87Bと下部可動板83Bとの間には緩衝用のバネ89が介在されている。尚、左右一対の可動軸87に架設される押圧部材88は、ゴムや不織布などの柔軟材からなるパッド88Aとこれを保持するリテーナ88Bとにより構成されている。
【0035】
次に、図4は本発明に係るラベル加工装置の要部拡大図を示す。図4において、22はブレード21上に配される昇降可能なライナ押え、23はブレード21の一端縁で折り曲げられた剥離ライナSをその裏面側から支持するガード板、32は受板31と協同して剥離ライナSおよびラベル本体L1を挟み込む転圧ローラである。ここに、ライナ押え22は、図示せぬ流体圧シリンダの伸縮ロッドに取り付けられ、その流体圧シリンダの作動による降下時に、プッシュロッド84が抜取片L2を押圧するのに先行し、ブレード21と協同して剥離ライナSを挟み込む働きをする。尚、ライナ押え22を押圧部材88のようにバネを介して上記駆動ユニット8の下部可動板83Bに取り付け、下部可動板83Bの降下時に該ライナ押え22がプッシュロッド84による抜取片L2の押圧に先行してブレード21上の剥離ライナSを押圧し始めるようにしてもよい。
【0036】
又、図4から明らかなように、プッシュロッド84の先端はガード板23側に屈曲されている。そして、このプッシュロッド84は、ラベル本体L1が分離部2から合流位置3に掛け渡されたとき(詳しくはギャップGを跨いで両端がブレード21と受板31で支持された状態となったとき)、ラベル本体L1の内域に存する抜取片L2を上方から下方に突き込み、その抜取片L2を分離部2(ブレード21の一端縁)で折り曲げられた剥離ライナSに貼り戻す働きをする。
【0037】
尚、図4には、ライナ押え22、プッシュロッド84、スクレーパ86、ならびに押圧部材88が、下限位置まで移動された状態を示しているが、ライナ押え22及びプッシュロッド84は、ラベル本体L1の上面に臨む位置を待機位置として図4に示される下限位置との間で往復移動される。
【0038】
又、スクレーパ86は、ラベル本体L1の裏面(粘着層)に臨む位置を待機位置として図4に示した下限位置との間で往復移動され、その下限位置から上記待機位置に復帰するとき、剥離ライナSに貼り戻された抜取片L2をガード板23との間に挟み込み(抜取片L2の表面を擦り)、その抜取片L2が剥離ライナSから剥落してしまうことを防止する働きをする。
【0039】
一方、押圧部材88は、プッシュロッド84が抜取片L2を突くとき、合流位置3に達した状態にあるラベル本体L1の先端を受板31の一端部上にて剥離ライナSの先行部分に押し付け、ラベル本体L1の先端が分離部2側に引き戻されることを防止する働きをする。
【0040】
しかして、ラベル本体L1の内域から分離除去された抜取片L2は、分離部2で折り曲げられた剥離ライナSに貼り戻されつつ分離部2の下方に迂回され、合流位置3に達することなく迂回経路の中途で上記吸気チャンバ91により吸引捕集され、合流位置3では抜取片L2の存在しない剥離ライナSにラベル本体L1のみが順次貼着されていく。
【0041】
又、図4から明らかなように、吸気チャンバ91は吸気口91Aを剥離ライナS側に向けて配置され、これに対向する位置には抜取片L2のみ貼着された剥離ライナSを吸気チャンバ91側に折り曲げて該剥離ライナSから抜取片L2を剥離突出せしめる剥離部材93が設けられる。この剥離部材93は、吸気チャンバ91と共に屑回収部9を構成するもので、その形態は分離部2を構成するブレード21のように剥離ライナSに接触する一端縁が刃状の板状とされている。そして、係る屑回収部9によれば、剥離部材93により剥離ライナSから抜取片L2を剥離させながら、その抜取片L2を吸気口91Aから吸気チャンバ91内に吸い込むことができる。尚、吸気チャンバ91内には、吸引した抜取片L2を捕集する図示せぬ集塵袋が設けられる。
【0042】
以上、本発明の適用例を説明したが、係るラベル加工装置は上記例に限定されるものでなく、例えば図5に示すように、ライナガイド4を単一のローラ4で構成するようにしてもよい。又、合流位置3に達したラベル本体L1の先端を剥離ライナSに押し付ける押圧部材として、図5のようにローラ4に巻き掛けた剥離ライナSを通すローラ対33A,33Bを用い、分離部2より突出したラベル本体L1の先端がローラ対33A,33Bで銜えられるようにしてもよい。更に、図5のように分離部2に近接する位置に吸気チャンバ91を設け、プッシュロッド84にてラベル本体L1の内域から突き出した抜取片L2を剥離ライナSに貼る戻すことなく吸気チャンバ91で吸引捕集するようにしてもよい。
【0043】
一方、巻取部6を省略し、合流位置3を通過した剥離ライナSを公知のラベル自動貼り装置に導いて、当該公知装置で剥離ライナSに貼着されたラベル本体L1を貼着対象物に貼着するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係るラベル加工装置を示す概略図
【図2】本発明に係る粘着ラベルの加工前と加工後の状態を示す斜視図
【図3】ラベル中抜手段を構成する駆動ユニットを示す正面図
【図4】本発明に係るラベル加工装置を示す要部拡大図
【図5】本発明に係るラベル加工装置の変更例を示す要部概略図
【図6】加工対象とする粘着ラベルを示す説明図
【符号の説明】
【0045】
L 粘着ラベル
L1 ラベル本体
L2 抜取片
n 切抜線
2 分離部
21 ブレード
3 合流位置
31 受板
4 ライナガイド
41〜45 ローラ
6 巻取部
8 駆動ユニット
84 プッシュロッド
88 押圧部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定形状を有するラベル本体の内域に切抜線で区分される抜取片が設けられている粘着ラベルを加工対象として、この粘着ラベルが貼着された帯状の剥離ライナからラベル本体を残して抜取片を除去する装置であり、
前記粘着ラベルが貼着された剥離ライナを折り曲げて該剥離ライナから粘着ラベルを剥離する分離部と、
前記分離部で折り曲げられた剥離ライナを分離部より突出したラベル本体の先端が差し掛かる合流位置に迂回案内するライナガイドと、
前記合流位置に達したラベル本体の先端を剥離ライナに押し付ける押圧部材と、
前記ラベル本体が前記分離部から合流位置に掛け渡されたとき該ラベル本体の内域に存する抜取片をラベル本体の内域から分離除去するラベル中抜手段と、
を有することを特徴とするラベル加工装置。
【請求項2】
前記ラベル中抜手段は、抜取片を突いて該抜取片を前記分離部で折り曲げられた剥離ライナに貼り戻すプッシュロッドを有し、
前記分離部から合流位置に至る剥離ライナの迂回経路内には、剥離ライナに貼り戻された抜取片を吸引捕集する吸気チャンバが設けられ、
前記吸気チャンバに対向する位置には、該吸気チャンバによる抜取片の吸引を可能とするべく、抜取片のみ貼着された剥離ライナを吸気チャンバ側に折り曲げて該剥離ライナから抜取片を剥離突出せしめる剥離部材が設けられることを特徴とする請求項1記載のラベル加工装置。
【請求項3】
前記合流位置を経てラベル本体のみ貼着された剥離ライナを巻き取る巻取部を有することを特徴とする請求項1、又は2記載のラベル加工装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−172883(P2009−172883A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−14344(P2008−14344)
【出願日】平成20年1月25日(2008.1.25)
【出願人】(593069026)有限会社望月製作所 (4)
【Fターム(参考)】