説明

ラベル連続体の製造方法及びラベル連続体

【課題】 長尺状の剥離シート上に剥離可能に貼着されたラベルを簡単に剥離させて適切に被貼付物に貼付できるラベル連続体が簡単に得られるようにする。
【解決手段】 ラベル原紙10が粘着剤11により剥離可能に貼着された長尺状の剥離シート20を搬送させながら型抜きして剥離シート上にラベルを順々に形成する工程と、ラベルが形成された剥離シートを搬送させながらラベルを剥離させる工程と、ラベルが剥離された剥離シートを搬送させながら剥離させたラベルをこの剥離シートに剥離可能に貼着させる工程とを有するラベル連続体の製造方法において、ラベルを剥離させる際の剥離シートの搬送方向に対して、剥離されたラベルを貼着させる際の剥離シートの搬送方向を傾斜させ、剥離シートに形成された型抜き跡に対してラベルが傾斜するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、長尺状の剥離シート上に型抜きにより形成されたラベルが順々に剥離可能に貼着されたラベル連続体及びこのようなラベル連続体の製造方法に係り、特に、上記のようなラベル連続体において、長尺状の剥離シート上に剥離可能に貼着されたラベルを剥離シートから簡単に剥離させて適切に被貼付物に貼付できるようにすると共に、このようなラベル連続体が簡単に得られるようにした点に特徴を有するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、長尺状の剥離シート上に型抜きにより形成されたラベルが順々に剥離可能に貼着されたラベル連続体を用い、このラベル連続体におけるラベルをラベル自動貼付機等により剥離シートから剥離させて被貼付物に貼付することが行われている。
【0003】
ここで、上記のようなラベル連続体を製造するにあたり、従来においては、一般に、ラベル原紙が粘着剤により剥離可能に貼着された長尺状の剥離シートを搬送させながら、上記のラベル原紙に対してダイカットロール等の型抜き装置によりラベルに対応した型抜きを行い、型抜きされたラベルの周囲のかす取りを行うようにしていた。
【0004】
しかし、このようにラベル原紙に対してダイカットロール等の型抜き装置によりラベルに対応した型抜きを行った場合、剥離シートの表面におけるシリコン等の剥離面から下の紙層に至る型抜き跡が形成され、この型抜き跡の位置においてラベルの裏面に設けられた粘着剤が入り込んで紙層と密着するようになる。
【0005】
このため、このラベル連続体におけるラベルをラベル自動貼付機等により剥離シートから剥離させて被貼付物に貼付する場合に、ラベルが剥離シートから適切に剥離されなくなって、ラベルが被貼付物に貼付されなくなったり、剥離されたラベルの一部がラベル自動貼付機内に付着して、ラベルがラベル自動貼付機内に詰まったりするという問題があった。
【0006】
このような問題を解決するため、本出願人は、長尺状の剥離シート上に型抜きにより形成されたラベルを剥離シートから剥離させ、このように剥離させたラベルをラベルが剥離された剥離シートに再度貼着させるにあたり、ラベルが型抜き跡に対して、剥離シートの進行方向及び進行方向と交差する方向にずれるようにして貼着させ、ラベルが剥離シートから適切に剥離できるようにしたものを開発した(例えば、特許文献1,2参照。)。
【0007】
ここで、上記のようにラベルが型抜き跡に対して、剥離シートの進行方向及び進行方向と交差する方向にずれるようにして貼着させる場合、搬送される剥離シートを進行方向と交差する方向に対して常に一定した状態でずらせることが必要になり、その制御等が面倒であるという問題があった。
【特許文献1】特公平7−19127号公報
【特許文献2】特公平7−37090号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この発明は、長尺状の剥離シート上に型抜きにより形成されたラベルが順々に剥離可能に貼着されたラベル連続体における上記のような問題を解決することを課題とするものであり、上記のようなラベル連続体において、長尺状の剥離シート上に剥離可能に貼着されたラベルを剥離シートから簡単に剥離させて適切に被貼付物に貼付できるようにすると共に、このようなラベル連続体が簡単に得られるようにすることを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明のラベル連続体の製造方法においては、上記のような課題を解決するため、ラベル原紙が粘着剤により剥離可能に貼着された長尺状の剥離シートを搬送させながら上記のラベル原紙を型抜きして剥離シート上に順々にラベルを形成する工程と、ラベルが形成された剥離シートを搬送させながらラベルをこの剥離シートから順々に剥離させる工程と、ラベルが剥離された剥離シートを搬送させながらこの剥離シート上に上記の剥離されたラベルを剥離可能に順々に貼着させる工程とを有するラベル連続体の製造方法において、ラベルを剥離シートから順々に剥離させる際の剥離シートの搬送方向に対して、剥離されたラベルを剥離シート上に剥離可能に順々に貼着させる際の剥離シートの搬送方向を傾斜させて、剥離シート上に形成された型抜き跡に対して上記のラベルを傾斜して貼着させるようにした。
【0010】
このようにすると、長尺状の剥離シート上に型抜きにより形成されたラベルが順々に剥離可能に貼着されたラベル連続体において、上記の剥離シート上に形成された型抜き跡に対して上記のラベルが傾斜して貼着されたラベル連続体が得られるようになる。
【0011】
ここで、上記のように剥離シート上に形成された型抜き跡に対してラベルを傾斜して貼着させるにあたっては、ラベル原紙が粘着剤により剥離可能に貼着された長尺状の剥離シートを搬送させながらラベル原紙を型抜きして剥離シート上に順々にラベルを形成するにあたり、剥離シートの搬送方向に対してラベルが傾斜して形成されるように型抜きを行い、剥離シートの搬送方向に対して傾斜して型抜きされたラベルの角度と対応するように、この剥離シートからラベルを順々に剥離させる際の剥離シートの搬送方向に対して剥離させたラベルを貼着させる剥離シートの搬送方向を傾斜させ、ラベルを貼着させる剥離シート上にその搬送方向に沿って剥離されたラベルを貼着させることができる。
【0012】
このようにすると、剥離シート上に形成された型抜き跡が剥離シートの長手方向に対して傾斜する一方、ラベルが剥離シートの長手方向に沿って貼着されたラベル連続体が得られるようになる。
【0013】
また、剥離シート上に形成された型抜き跡に対してラベルを傾斜して貼着させるにあたっては、ラベル原紙が粘着剤により剥離可能に貼着された長尺状の剥離シートを搬送させながらラベル原紙を型抜きして剥離シートの搬送方向に沿ったラベルを順々に形成する一方、この剥離シートから剥離されたラベルを、ラベルを貼着させる剥離シート上にこの剥離シート搬送方向に対して傾斜させて貼着させるようにすることもできる。
【0014】
このようにすると、剥離シート上に形成された型抜き跡が剥離シートの長手方向に沿って形成される一方、ラベルが剥離シートの長手方向に対して傾斜して貼着されたラベル連続体が得られるようになる。
【0015】
ここで、剥離シート上に形成された型抜き跡に対するラベルの傾斜角度が小さいと、型抜き跡とラベルとが重なる部分が多くなって、ラベルを剥離シートから適切に剥離させることが困難になるおそれがあるため、型抜き跡に対するラベルの傾斜角度を0.5°以上にすることが好ましい。但し、型抜き跡に対するラベルの傾斜角度が大きくなりすぎると、剥離シートの幅を大きくしないと、ラベルの型抜きが行えなくなったり、ラベルを剥離シートの長手方向に対して傾斜して貼着する際にラベルが剥離シートからはみ出したりするという問題がある。このため、型抜き跡に対するラベルの傾斜角度を10°以下にすることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
この発明におけるラベル連続体の製造方法のように、ラベルを剥離シートから順々に剥離させる際の剥離シートの搬送方向に対して、剥離されたラベルを剥離シート上に剥離可能に順々に貼着させる際の剥離シートの搬送方向を傾斜させ、剥離シート上に形成された型抜き跡に対して上記のラベルを傾斜して貼着させるようにすると、ラベルが型抜き跡から傾斜してずれた状態になり、ラベルを剥離シートから簡単に剥離できるようになる。
【0017】
この結果、このラベル連続体におけるラベルをラベル自動貼付機等により剥離シートから剥離させて被貼付物に貼付する場合に、ラベルが適切に剥離されて被貼付物に貼付されるようになり、ラベルの貼付ミスが防止されると共に、剥離されたラベルの一部がラベル自動貼付機内に付着して、ラベルがラベル自動貼付機内に詰まったりするということもなくなる。
【0018】
また、剥離シートの搬送方向に対してラベルが傾斜して形成されるように型抜きを行い、このように傾斜して型抜きされたラベルの角度と対応するように、ラベルを順々に剥離させる際の剥離シートの搬送方向に対して剥離させたラベルを貼着させる剥離シートの搬送方向を傾斜させて、剥離されたラベルをこの剥離シート上にその搬送方向に沿って貼着させ、剥離シート上に形成された型抜き跡が剥離シートの長手方向に対して傾斜する一方、ラベルが剥離シートの長手方向に沿って貼着されたラベル連続体を得た場合において、ラベル自動貼付機等によりこのラベル連続体におけるラベルを剥離シートから剥離させて被貼付物に貼付させると、ラベルが剥離シートの送り方向に沿って真直ぐに被貼付物に貼付されるようになる。
【0019】
また、剥離シートの搬送方向に沿うようにしてラベルを型抜きする一方、この剥離シートから剥離されたラベルを、ラベルを貼着させる剥離シート上にその搬送方向に対して傾斜させて貼着させ、剥離シート上に形成された型抜き跡が剥離シートの長手方向に沿って形成される一方、ラベルが剥離シートの長手方向に対して傾斜して貼着されたラベル連続体を得た場合において、ラベル自動貼付機等によりこのラベル連続体におけるラベルを剥離シートから剥離させて被貼付物に貼付させるようにすると、方形状のラベルでは、剥離シートの長手方向に対して傾斜して貼着されたラベルの一部(先端側)が先に剥離シートから剥離されるようになり、ラベルがより簡単に剥離シートから剥離されるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、この発明の実施形態に係るラベル連続体の製造方法及びラベル連続体を添付図面に基づいて具体的に説明する。なお、この発明に係るラベル連続体の製造方法及びラベル連続体は、特に下記の実施形態に示したものに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
【0021】
(実施形態1)
実施形態1においては、図1に示すように、ラベル原紙10が粘着剤11により長尺状の剥離シート20の剥離面21に剥離可能に貼着されたものを用いるようにしている。
【0022】
そして、図2及び図3に示すように、上記のラベル原紙10が粘着剤11により剥離可能に貼着された長尺状の剥離シート20を巻き取った状態から、この剥離シート20を巻き戻して搬送させ、このように搬送される剥離シート20をダイカットロールからなる型抜き装置31に導き、この型抜き装置31によりラベル原紙10を方形状に型抜きし、型抜きされた方形状のラベル12の周辺におけるかす部分13をかす取りローラ32によって剥離シート20から剥離させて巻き取り、剥離シート20上に順々にラベル12を形成するようにしている。
【0023】
ここで、型抜き装置31によりラベル原紙10を型抜きして剥離シート20上に順々に方形状のラベル12を形成するにあたり、この実施形態1においては、図3に示すように、型抜き用切刃31aが周方向に対して傾斜して形成された型抜き装置31を用いて型抜きを行い、上記の剥離シート20の搬送方向に対してラベル12が傾斜して形成されるようにしている。なお、上記のように型抜き装置31により剥離シート20の搬送方向に対して傾斜するようにラベル12を形成するにあたっては、図示していないが、型抜き用切刃が周方向に沿って形成された型抜き装置を、剥離シートの搬送方向に対して傾斜して配置させるようにすることも可能である。
【0024】
また、上記のように型抜き装置31により剥離シート20の搬送方向に対して傾斜するようにラベル12を型抜きした場合、上記の剥離シート20の剥離面21にも、ラベル12に対応して剥離シート20の搬送方向、すなわち剥離シート20の長手方向に対して傾斜した型抜き跡22が形成されるようになる。
【0025】
そして、このようにラベル12が傾斜して形成された剥離シート20を、ラベル剥離再貼着装置40に導くようにしている。
【0026】
ここで、このラベル剥離再貼着装置40においては、図2及び図4に示すように、ラベル12が形成された上記の剥離シート20を剥離用プレート41に導き、この剥離用プレート41を用いて、剥離シート20をラベル12が形成された面とは反対側に折り返すようにして搬送させることによって剥離シート20に形成されたラベル12を剥離させる一方、ラベル12が剥離された剥離シート20を案内ローラ42に導くようにしている。
【0027】
そして、この案内ローラ42により剥離シート20の搬送方向をラベル12の傾斜角度と対応するように変更させて貼着用プレート43に導き、この貼着用プレート43上において、搬送方向が変更された剥離シート20の上に上記のように剥離させたラベル12を再度貼着させて、剥離シート20の上にラベル12が再度貼着されたラベル連続体を巻き取るようにしている。なお、上記のように案内ローラ42によって剥離シート20の搬送方向を変更させるにあたっては、この案内ローラ42として、図5(A)に示すように、ローラ径が一端側から他端側に向かって変化したテーパー状になったローラを用いるようにし、或いは図5(B)に示すように、ローラ径が一定のローラを少し傾斜させて配置させるようにすることができる。
【0028】
そして、上記のように剥離シート20の搬送方向をラベル12の傾斜角度と対応するように変更させ、搬送方向が変更された剥離シート20の上に剥離されたラベル12を再度貼着させると、上記のように変更された剥離シート20の搬送方向、すなわち剥離シート20の長手方向に沿ってラベル12が貼着されるようになり、前記のように剥離シート20の剥離面21にその長手方向に対して傾斜して形成された型抜き跡22に対し、ラベル12が傾斜して貼着されるようになる。
【0029】
この結果、剥離シート20上に形成された型抜き跡22が剥離シート20の長手方向に対して傾斜する一方、ラベル12が剥離シート20の長手方向に沿って貼着されたラベル連続体が得られるようになる。
【0030】
そして、ラベル自動貼付機(図示せず)により、このラベル連続体におけるラベル12を剥離シート20から剥離させて被貼付物(図示せず)に貼付するようにした場合に、ラベル12が剥離シート20上に形成された型抜き跡22からずれた状態にあるため、ラベル12が剥離シート20から簡単に剥離されるようになると共に、剥離されたラベル12が剥離シート20の送り方向に沿って真直ぐに被貼付物に貼付されるようになる。
【0031】
(実施形態2)
実施形態2においても、上記の実施形態1と同様に、ラベル原紙10が粘着剤11により長尺状の剥離シート20の剥離面21に剥離可能に貼着されたものを用いるようにしている。
【0032】
そして、この実施形態2においても、上記の実施形態1の場合と同様に、上記のラベル原紙10が粘着剤11により剥離可能に貼着された長尺状の剥離シート20を巻き取った状態から、この剥離シート20を巻き戻して搬送させ、このように搬送される剥離シート20をダイカットロールからなる型抜き装置31に導き、この型抜き装置31によりラベル原紙10を方形状に型抜きし、型抜きされた方形状のラベル12の周辺におけるかす部分13をかす取りローラ32によって剥離シート20から剥離させて、剥離シート20上に順々にラベル12を形成するようにしている。
【0033】
ここで、型抜き装置31によりラベル原紙10を型抜きして剥離シート20上に順々に方形状のラベル12を形成するにあたり、この実施形態2においては、図6に示すように、型抜き用切刃31aが周方向に沿って形成された型抜き装置31を用いて型抜きを行い、上記の剥離シート20の搬送方向、すなわち剥離シート20の長手方向に沿ってラベル12を形成している。
【0034】
そして、このように剥離シート20の長手方向に沿ってラベル12が形成された剥離シート20をラベル剥離再貼着装置40に導き、上記の実施形態1の場合と同様に、このラベル剥離再貼着装置40において、ラベル12が形成された上記の剥離シート20を剥離用プレート41に導き、この剥離用プレート41により剥離シート20に形成されたラベル12を剥離させる一方、ラベル12が剥離された剥離シート20を案内ローラ42に導くようにしている。
【0035】
そして、この実施形態2においては、上記の案内ローラ42により剥離シート20の搬送方向を適当な角度変更させて貼着用プレート43に導き、この貼着用プレート43上において、搬送方向が変更された剥離シート20の上に上記のように剥離されたラベル12を再度貼着させて、剥離シート20の上にラベル12が再度貼着されたラベル連続体を巻き取るようにしている。
【0036】
このようにすると、図7に示すように、上記の貼着用プレート43上において、剥離前の搬送方向に沿って剥離されたラベル12が、搬送方向が変更された剥離シート20の上に貼着されるようになり、ラベル12が変更された剥離シート20の搬送方向、すなわち剥離シート20の長手方向に対して所要角度傾斜して貼着されるようになり、前記のように剥離シート20の剥離面21にその長手方向に沿って形成された型抜き跡22に対し、ラベル12が傾斜して貼着されるようになる。
【0037】
この結果、剥離シート20の長手方向に沿って型抜き跡22が形成された剥離シート20の上に、ラベル12が剥離シート20の長手方向に対して傾斜して貼着されたラベル連続体が得られるようになる。
【0038】
そして、ラベル自動貼付機(図示せず)により、このラベル連続体におけるラベル12を剥離シート20から剥離させて被貼付物(図示せず)に貼付するようにした場合に、ラベル12が剥離シート20上に形成された型抜き跡22からずれた状態にあるため、ラベル12が剥離シート20から簡単に剥離されるようになると共に、剥離シート20の長手方向に対して傾斜して貼着されたラベル12の一部が先に剥離シート20から剥離されるようになり、ラベル12がより簡単に剥離シート20から剥離されるようになる。
【0039】
なお、上記の実施形態1,2においては、剥離シート20の搬送方向を上記のラベル剥離再貼着装置40に設けた案内ローラ42によって変更させるようにしただけであるため、ラベル原紙10が貼着された長尺状の剥離シート20の搬送方向と、ラベル12が再度貼着された剥離シート20の搬送方向とが傾斜することになるが、例えば、剥離シート20をラベル剥離再貼着装置40に導く途中に別の案内ローラ(図示せず)を設け、この別の案内ローラにより剥離シート20の搬送方向を、ラベル12が再度貼着された剥離シート20の搬送方向と逆の方向に傾斜させ、ラベル原紙10が貼着された長尺状の剥離シート20の搬送方向と、ラベル12が再度貼着された剥離シート20の搬送方向とを一致させることも可能である。
【0040】
また、上記の実施形態1,2においては、剥離シート20上に方形状のラベル12を形成するようにしたが、ラベル12の形状はこのような方形状のものに限定されず、例えば、楕円形状や菱形状等の形状にすることも可能である。
【0041】
また、上記の実施形態1,2においては、ラベル12を剥離させた剥離シート20を案内ローラ42により所要角度傾斜させて貼着用プレート43に導き、同じ剥離シート20にラベル12を再度貼着させるようにしたが、図8に示すように、剥離用プレート41によってラベル12を剥離させた剥離シート20を巻き取る一方、すでに巻き取った状態にある剥離シート20を巻き戻して上記の貼着用プレート43に導き、この剥離シート20の上に上記のように剥離されたラベル12を貼着させるようにすることも可能である。
【0042】
さらに、上記の実施形態1,2においては、ラベル12を剥離させる剥離シート20の搬送方向と、剥離されたラベル12を剥離可能に貼着させる剥離シート20の搬送方向とを、同一平面上において変更させるようにしたが、必ずしも同一平面上において変更させる必要はない。ラベル12を剥離させる剥離シート20の面と、剥離されたラベル12を剥離可能に貼着させる剥離シート20の面とが異なるように、例えば、ラベル12を剥離させる剥離シート20の搬送方向の面よりも、剥離されたラベル12を剥離可能に貼着させる剥離シート20の搬送方向の面が若干低くなるように段差状にしたり、またラベル12を剥離させる剥離シート20の搬送方向の面を上方に傾斜させる一方、剥離されたラベル12を剥離可能に貼着させる剥離シート20の搬送方向の面を下方に傾斜させるようにして交差させるようにすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】この発明の実施形態1,2において、ラベル原紙を粘着剤により長尺状の剥離シートの剥離面に剥離可能に貼着させた状態を示した断面説明図である。
【図2】この発明の実施形態1,2において、ラベル連続体を製造する工程を示した概略説明図である。
【図3】この発明の実施形態1において、型抜き装置によりラベル原紙を型抜きして剥離シート上にラベルを形成する状態を示した概略説明図である。
【図4】上記の実施形態1において、ラベル剥離再貼着装置により剥離シートからラベルを剥離させた後、剥離シートを案内ローラにより搬送方向を変更させ、搬送方向が変更された剥離シート上にラベルを再貼着させる状態を示した概略説明図である。
【図5】この発明の実施形態1,2において使用する案内ローラの例を示した概略説明図である。
【図6】この発明の実施形態2において、型抜き装置によりラベル原紙を型抜きして剥離シート上にラベルを形成する状態を示した概略説明図である。
【図7】上記の実施形態2において、ラベル剥離再貼着装置により剥離シートからラベルを剥離させた後、剥離シートを案内ローラにより搬送方向を変更させ、搬送方向が変更された剥離シート上にラベルを再貼着させる状態を示した概略説明図である。
【図8】この発明の実施形態1,2において、剥離用プレートによってラベルを剥離させた剥離シートを巻き取る一方、すでに巻き取った状態にある剥離シートを巻き戻して貼着用プレートに導いて剥離されたラベルを貼着させるようにした変更例の概略説明図である。
【符号の説明】
【0044】
10 ラベル原紙
11 粘着剤
12 ラベル
13 かす部分
20 剥離シート
21 剥離面
22 型抜き跡
31 型抜き装置
31a 型抜き用切刃
32 かす取りローラ
40 ラベル剥離再貼着装置
41 剥離用プレート
42 案内ローラ
43 貼着用プレート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベル原紙が粘着剤により剥離可能に貼着された長尺状の剥離シートを搬送させながら上記のラベル原紙を型抜きして剥離シート上に順々にラベルを形成する工程と、ラベルが形成された剥離シートを搬送させながらラベルをこの剥離シートから順々に剥離させる工程と、ラベルが剥離された剥離シートを搬送させながらこの剥離シート上に上記の剥離されたラベルを剥離可能に順々に貼着させる工程とを有するラベル連続体の製造方法において、ラベルを剥離シートから順々に剥離させる際の剥離シートの搬送方向に対して、剥離されたラベルを剥離シート上に順々に剥離可能に貼着させる際の剥離シートの搬送方向を傾斜させて、剥離シート上に形成された型抜き跡に対して上記のラベルを傾斜して貼着させることを特徴とするラベル連続体の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載したラベル連続体の製造方法において、上記の長尺状の剥離シートを搬送させながらラベル原紙を型抜きして剥離シート上に順々にラベルを形成するにあたり、上記の剥離シートの搬送方向に対してラベルが傾斜して形成されるように型抜きを行うことを特徴とするラベル連続体の製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載したラベル連続体の製造方法において、上記の剥離シートの搬送方向に対して傾斜して型抜きされたラベルの角度と対応するように、この剥離シートからラベルを順々に剥離させる際の剥離シートの搬送方向に対して剥離させたラベルを貼着させる剥離シートの搬送方向を傾斜させ、上記のラベルを貼着させる剥離シート上にこの剥離シートの搬送方向に沿って剥離されたラベルを貼着させることを特徴とするラベル連続体の製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載したラベル連続体の製造方法において、上記の長尺状の剥離シートを搬送させながらラベル原紙を型抜きしてこの剥離シートの搬送方向に沿ったラベルを順々に形成する一方、この剥離シートから剥離されたラベルを、ラベルを貼着させる剥離シート上にその搬送方向に対して傾斜させて貼着させることを特徴とするラベル連続体の製造方法。
【請求項5】
長尺状の剥離シート上に型抜きにより形成されたラベルが順々に剥離可能に貼着されたラベル連続体において、上記の剥離シート上に形成された型抜き跡に対して上記のラベルが傾斜して貼着されていることを特徴とするラベル連続体。
【請求項6】
請求項5に記載したラベル連続体において、剥離シート上に形成された型抜き跡に対するラベルの傾斜角度が0.5°以上であることを特徴とするラベル連続体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−168179(P2007−168179A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−366699(P2005−366699)
【出願日】平成17年12月20日(2005.12.20)
【出願人】(000205306)大阪シーリング印刷株式会社 (90)
【Fターム(参考)】