説明

リチウムイオン電池

リチウム電池は、膜構造によって互いに分離された負極構造および正極構造を有する。膜構造は、リチウムイオンに対してだけ伝導性であり、および150℃を上廻る温度で十分な機械的安定性を有する性質を示す層を有し、負極構造と正極構造との間の局部的な短絡が回避される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
リチウムイオン電池は、本質的に3つの層を有する。前記層の1つは、正極層であり、他の層は、負極層であり、これらの層の間には、フィルム層または膜層が存在し、正極層と負極層が分離されて維持される。
【0002】
正極層は、金属フィルムとその上に析出されたナノ結晶層とから構成されている。ナノ結晶層は、金属リチウムを吸蔵しうる材料から選択されている。この吸蔵は、化学的に生じるかまたは金属電極を有する境界に金属リチウムを析出することによって生じる。リチウムイオンを吸蔵するのに公知の材料は、リチウムイオンを介在させならびに放出しうるCoO2である。
【0003】
負極層は、ナノ結晶シリコンまたはナノ結晶カーボンから構成されている。負極層は、正極側から離れて対向する側に金属導電性層を備えている。
【0004】
これら2つの層の間に位置した膜またはフィルムは、正極および負極を互いに電気的および機械的に絶縁するために存在する。リチウムイオンだけがフィルムまたは膜を通過することができ;即ち、正極層と負極層との間の中間層は、リチウムイオンを伝導する。負極層と正極層との間の電気伝導は、リチウム電池内でリチウムイオンを介して行なわれ、電子は、リチウム電池の負荷回路に流入するかまたは充電中に電圧源から流出する。
【0005】
放電の場合、LiCoO2分子は、リチウムイオンを収容し、プラスに帯電されたリチウム原子および自由電子を生じる。電子は、負極接続部および需要部を通過して正極に流れ、一方で、プラスに帯電されたリチウムイオンは、膜を通過して正極に流れる。電流方向は、充電中に反対にされ、それによってリチウムイオンは、負極で電子と再結合されて負極層中に吸蔵された中性のリチウム原子に戻る。
【0006】
今日まで、PEO(ポリエチレンオキシド)は、フィルムまたは膜のための材料として使用された。この材料は、約150℃まで十分に安定であり、2つの電極の間での望ましい機械的分離および電気的分離が保証される。よりいっそう高い温度では、PEOは、2つの電極の間の領域内で短絡が存在し、電池を使用不可能にする程に少なくとも局部的に液化する。
【0007】
こうして、電極の間での膜の熱抵抗は、電池に印加されうる最大電圧の負荷量または電池の最大電圧の負荷量を定義する、本質的に定められた性質である。従って、充電プロセスは、よりいっそう臨界的な事象である。それというのも、リチウム電池の充電は、リチウム電池の加熱が発熱による電気化学的プロセスによってもたらされ、この熱がリチウム電池の内部抵抗から失われるような発熱的プロセスであるからである。膜の熱抵抗が高くなればなるほど、充電電流は、ますます高くなる可能性があり、これは、さらに充電時間に実質的な影響を及ぼす。
【0008】
この点から出発して、本発明の目的は、よりいっそう高い熱抵抗の膜を有するリチウム電池を開発することである。
【0009】
この目的は、本発明によれば、請求項1の特徴を有するリチウム電池によって達成される。
【0010】
新規のリチウム電池は、多重層化された正極を有する。この正極は、金属導電性層およびその上に析出された多結晶層を有する。負極層は、同様に多重層であり、多結晶層ならびに金属導電性層を有する。正極層と負極層とは、150℃を上廻る熱抵抗を示す膜構造によって互いに分離されている。
【0011】
双方の多結晶層は、好ましくはナノ結晶層である。
【0012】
正極または負極の金属導電性層は、ニッケル層または不銹鋼層であることができる。析出すべき最終層であり、したがって支持体としての役割を果たさない金属導電性層は、ガルヴァーニ電気的に析出されることができ、一方で、他の層は、安定性の支持体としての役割を果たす。
【0013】
正極層のための材料は、TiS2、MnO2、NiMnおよびCoO2の物質の中から選択されうる。
【0014】
負極層のための材料は、C、Si、LiAl、LiCおよびLiNiの物質の中から選択されうる。
【0015】
正極および負極のためのナノ結晶層の析出は、公知である。この目的のためには任意の適当な方法、例えばイオンめっき(イオンビームミキシング)がこれに該当する。
【0016】
イオン伝導性膜の構造は、単一層であってもよいし、二重層であってもよい。二重層の膜の場合には、この膜は、多孔質層材料とリチウムイオンだけを伝導する層とから構成されている。リチウムイオンを伝導する層は、薄手のリチウムイオン伝導層のための機械的保護層としての役割を果たす多孔質層よりも著しく薄手である。
【0017】
リチウムイオン伝導層は、最初に不透過性であり、析出直後にリチウムイオンに対しても不透過性である層であることができる。更に、適当な物理的な処理は、この薄手の最初に不透過性の層をリチウムイオン伝導性にすることができる。この目的のために、この層に、例えばイオンビーム法でリチウム原子またはリチウムイオンで衝撃を与え、それによってリチウムイオンの速度は、このリチウムイオンが膜を貫通し、チャンネルを離れるかまたは大部分の層を貫通するが、なお層内にはスタックが残存する。注入されたリチウム原子と相応する電極または保護フィルム層との間の残りの膜厚さは、20nmを上廻るべきでなく、一方で、フィルムそれ自体は、10〜20μmの層厚を示すことができる。
【0018】
膜層を形成する別の方法は、超音波噴霧と結合された高圧噴霧によりポリマー層のための基礎材料上に噴霧することから構成されている。Li3PO4またはLi3P、またはシリコンナノ粒子は、ポリマー材料に添加される。適した方法は、ドイツ連邦共和国特許第102008047955号明細書中に記載されており、このドイツ連邦共和国特許明細書は、参考のために本明細書中に引用されている。
【0019】
望ましい重合は、ポリマー材料が支持体の表面上に位置した高周波プラズマ中に噴霧される場合に起こる。
【0020】
そのつど、150℃を上廻るガラス転移温度を有するポリマーが使用される。記載された方法は、イオンに対して本質的に伝導性でない、相応して高いガラス転移温度を有するポリマーを、ガラス転移点に対して何らの不利な変化なしにイオンに対して伝導性にすることを可能にする。
【0021】
膜を形成するもう1つの方法は、共有結合ゲル電解質を使用することから構成されている。電解質は、星状および直鎖状のポリマー鎖を基礎とする。更に、リチウムイオンに対して伝導性でありかつ150℃未満のガラス転移点を有する材料は、足場として、ゲル電解質構造中に埋設されていてよい。耐熱性の足場をイオン伝導性を保証する低融点材料と組み合わせた場合、全体的に見て150℃を上廻る耐熱性を有する膜が製造される。
【0022】
最後に、ゾルゲル層は、回転塗布または浸漬塗布によって析出されてよい。ゾルゲル層は、ZrO2粒子ならびにH3PO4またはLi3PO4を含有する。ゾルゲルは、液体中の固体のコロイド状分散液を有するゲルに言及する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】唯一の図は、リチウムイオン電池の原理的な設計を示す。図は、一律の縮尺に従うものではなく、本発明の本質をよりいっそう理解し易くするために簡略化されている。
【実施例】
【0024】
図は、リチウムイオン電池1の概略的構造を示す。リチウムイオン電池は、同様に層として形成された、負極配置2ならびに正極配置3を有する。膜構造層4は、負極層2と正極層3との間に位置し、負極層2を正極層3から分離し、これら2つの層の間での電気的短絡を回避させる。
【0025】
正極層3は、例えばニッケルまたはインコネルバンドである支持体5から構成されている。このバンド状正極層5は、リチウムイオンを結晶格子中に収容しうる多結晶層6を支持し、このことは、当業者にインターカレーションと呼称されている。多結晶層6のための材料は、MnO2、COO2または同様のインターカレーション特性を有する他の物質のような物質の中から選択することができる。
【0026】
公知方法は、例えばイオンビーム混合により、多結晶層6を支持体5上に析出させるために使用され、この場合イオンビームは、ナノ結晶層の製造に使用される物質から構成されているそれぞれのターゲットに衝撃を与える。この衝撃を与えるイオンは、材料を剥離し、この材料を支持体5に輸送し、そこで相応するナノ結晶層を形成する。
【0027】
膜層4は、2つの有機層から構成されており;この有機層の構造とこの有機層に如何にして形成されるのかは、さらに下記に詳説される。
【0028】
更に、最終的に膜層4上の負極層2は、多結晶層7および金属導電性層8から構成されている。多結晶層7は、物質CSi、LiAl、LiCまたはLiNiから選択された材料から構成されている。材料は、金属リチウムが内部に埋設されうるように選択されている。
【0029】
負極層2の活性部分を表わす多結晶層7の析出は、上記の記載と同様に層6と関連して保証されうる。
【0030】
最後に、層8は、特に化学めっきによってガルヴァーニ電気的に析出される。層8は、例えば金属ニッケル層である。
【0031】
全体的に見て、図中に示された構造は、30μm〜100μmの厚さを有する。
【0032】
負極2と正極3との間に位置した膜層4は、一面でリチウムイオンに対して伝導性であるべきであり、他面、膜層が塗布中またはその後の操作中に損傷を受けないように十分に安定性であるべきである。更に、膜層4は、電池が操作中に加熱される際に膜層の機械的性質および電気的性質を保持するように十分に温度安定性でなければならない。それによって、冒頭に述べたように、充電プロセスは、よりいっそう臨界的なプロセスである。それというのも、充電プロセスは、熱損失と生じる熱が化学的プロセスにおいて合計されるような発熱プロセスであるからである。他面、放電プロセスは、化学的な発熱プロセスであり、この場合電気的な熱損失は、発熱プロセスにおいて部分的に除去され、放電中に同じ電流で電池の温度を低く維持するのに貢献する。
【0033】
当該専門家はリチウムイオンが伝導性であることで理解しているものは、簡単に言えば、リチウムイオンだけを通過させるが、しかし、他のイオンは通過させない篩のように作業する膜である。
【0034】
リチウムイオンの理論は、これ以上本明細書中で議論しないことにする。電池中で生じる電気物理的プロセスは、当業者に公知であり、本明細書中でこれ以上議論することは不要である。
【0035】
膜層2は、薄手の層11と厚手の層12から構成されている二重層を成している。薄手の層11は、5μm〜20μmの厚さを有し、一方で、厚手の層は、10〜20μmの厚さを有している。厚手の層12は、リチウム電池の製造プロセスにおいて使用され、さらなる製造プロセス中の損傷から薄手の層11を保護することができる。こうして、厚手の層12は、「多孔質」であり、即ち厚手の層は、リチウムイオンだけを通過させることができるのではない通路を有する。
【0036】
厚手の層12は、例えばポリスルホンフィルムから構成されていてよい。ポリスルホンフィルムは、本質的には多孔質ではない。ポリスルホンフィルムを多孔質にするために、ポリスルホンフィルムは、製造プロセスの後に延伸される。この延伸は、望ましい通過開口を形成する。その後に、こうして得られたフィルムは、例えば真空圧延によって薄手の層11上にもたらされる。
【0037】
リチウム電池1の機能にとって重要な層11は、2〜5μmの厚さを有する。層12のための層は、ポリスルホン、ポリベンズイミダゾールまたはポリホスファゼンであることができる。この材料は、望ましいイオン伝導性を形成させるために、層6上に析出された後にリチウムイオンに対して本質的に伝導性ではなく、形成された層には、リチウムイオンまたはリチウム原子によって衝撃が与えられる。この方法において、リチウムイオンまたはリチウム原子は、層11を貫通し、そこに望ましいチャンネル13が形成される。チャンネル13が層6を打ち抜くことは、不要である。14で表わされたリチウム原子が袋状のチャンネル13中に留まることで十分である。チャンネル13の袋状の端部と層6との間の距離は、10〜20nmであるべきである。その後の形成プロセスは、完全に層11の材料によってリチウムイオンを駆動する。
【0038】
こうして形成された、膜構造4のリチウムイオン伝導性析出層または層11は、その後に上記のように構成された層12によって保護されている。
【0039】
膜層の層11のための上記に述べた基礎材料は、全体で150℃を上廻るガラス転移温度を有し、その結果、高温でのリチウム電池の申し分のない動作を保証することができる。こうして本発明により製造されたリチウム電池は、公知技術水準によるPEOを有するリチウム電池構造よりも高い動作温度を許容する。従って、本発明による電池は、充填ならびに放電の双方の場合に高い電流に負荷されることができる。
【0040】
更に、新規のリチウム電池は、よりいっそう低い内部抵抗によって特徴付けられる。それというのも、負極と正極との間の「絶縁」膜は、従来技術の場合よりも薄手である。膜の厚さは、内部抵抗に影響を及ぼす。膜の厚さがよりいっそう薄手であるならば、電池の内部抵抗もよりいっそう低く、これは、さらに充電の際に熱損失を低く維持するのに貢献する。
【0041】
膜層4のリチウムイオン伝導性層11は、例えばLi3PO4、Li3Pまたはシリコンナノ粒子の群から選択された物質を添加しながら高圧下に上記材料を層4上に噴霧することによって形成されてもよい。望ましい重合は、高周波プラズマを噴霧された材料上に作用させることによって起こる。埋設された分子は、リチウムイオンが移動しうる望ましいチャンネル形成を後に実現させる。高圧噴霧の方法は、例えばドイツ連邦共和国特許第102008047955号明細書中に記載されている。本明細書中で不要な繰り返しを避けるために、この公知刊行物が引用されている。
【0042】
更に、膜層4のイオン伝導性層11を形成させる方法は、星状および直鎖状のポリマー鎖から構成されている結合ゲル電解質を導入することを有する。この物質は、150℃を上廻る温度で十分に機械的に安定性でもある機械的な足場を形成する。この足場内の中間空間は、元々リチウムイオンに対して伝導性であるPEOで充填されている。他面、埋設されたPEOは、他の原子の通過を阻止し、したがって、リチウムイオンに対してのみ伝導性であり、しかも150℃を上廻る温度、ひいてはPEOのガラス転移点を上廻る温度で伝導性である膜層4が形成される。ゲル電解質の足場は、液化されたPEOを局部的な溶解から回避させ、こうして負極と正極との間で短路を生じることができる。
【0043】
更に、望ましいリチウムイオン伝導性層11を形成させる方法は、ゾルゲル層を析出させることによって膜の形成を提供する。これは、ZrO2粒子と組み合わされた物質ポリベンズイミダゾールまたはポリホスファゼンから選択される。この材料は、回転塗布法または浸漬塗布法で塗布され、その後に重合される。埋設された酸化ジルコニウム分子は、相応するリチウムイオン伝導性を実現させる。
【0044】
リチウム電池は、膜構造によって互いに分離された負極構造および正極構造を有する。膜構造は、リチウムイオンに対してだけ伝導性であり、および150℃を上廻る温度で十分な機械的安定性を有する性質を示す層であり、負極構造と正極構造との間の局部的な短絡が回避される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属導電性支持体(5)および該支持体(5)上に位置した多結晶層(6)を有する正極(3)を備え、
少なくとも1つのリチウム伝導性層(11)を有するイオン伝導性膜構造(4)を備え、
多結晶層(7)および金属導電性層(8)から構成されている負極(2)を備え、その際、多結晶層(7)は、膜構造(4)に面している、リチウムイオン電池(1)において、
リチウム伝導性層(11)が薄手の気密性のポリマーフィルムであり、このポリマーフィルムが、チャンネルおよび/またはリチウムイオンまたはリチウム原子がリチウムイオンまたはリチウム原子での衝撃によってリチウム伝導性層(11)中に導入されるように物理的に処理されていることを特徴とする、リチウムイオン電池(1)。
【請求項2】
噴射されたリチウム原子と負極(2)、正極(3)またはリチウム伝導性層(11)に隣接する他の層との間の隙間が20nmを上廻らない、請求項1記載のリチウムイオン電池。
【請求項3】
リチウム伝導性層(11)が2〜19μm、殊に2〜5μmの厚さを有する、請求項1または2記載のリチウムイオン電池。
【請求項4】
イオン伝導性膜構造(4)が多孔質である第2の層(12)を有する、請求項1から3までのいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項5】
リチウム伝導性層(11)が第2の層(12)より薄手である、請求項4記載のリチウムイオン電池。
【請求項6】
第2の層が10〜20μmの厚さを有する、請求項4または5記載のリチウムイオン電池。
【請求項7】
金属導電性支持体(5)がニッケル層または不銹鋼層である、請求項1から6までのいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項8】
多結晶層(6,7)の少なくとも1つがナノ結晶層である、請求項1から7までのいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項9】
正極(3)の多結晶層(6)がMnO2、CoO2またはNiMnの物質の中から選択されている、請求項1から8までのいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項10】
イオン伝導性膜構造(4)がポリエーテルケトン、ポリスルホン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポリベンズイミダゾールまたはポリホスファゼンポリマーの物質群の中から選択されている、請求項1から9までのいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項11】
正極(2)の多結晶層(7)がC、Si、LiAl、LiCまたはLiNiの物質の中から選択されている、請求項1から10までのいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項12】
イオン伝導性膜構造(4)がポリエチレンオキシドを有する、請求項1から11までのいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項13】
リチウム伝導性膜(11)が星状または直鎖状のポリマー鎖から構成されている共有結合ゲル電解質を含有し、この共有結合ゲル電解質中には、リチウムイオン伝導性材料が埋設されている、請求項1から12までのいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項14】
金属導電性支持体(5)および該支持体(5)上に位置した多結晶層(6)を有する正極(3)を備え、
少なくとも1つのリチウム伝導性層(11)を有するイオン伝導性膜構造(4)を備え、
多結晶層(7)および金属導電性層(8)から構成されている負極(2)を備え、その際、多結晶層(7)は、膜構造(4)に面している、リチウムイオン電池(1)の製造法において、
リチウム伝導性層(11)が膜構造(4)の第2の層(12)上に析出された、薄手の気密性のポリマーフィルムであり、その後にリチウムイオンまたはリチウム原子で衝撃を与えることを特徴とする、リチウムイオン電池(1)の製造法。
【請求項15】
リチウム伝導性層(11)を膜構造(4)の第2の層(12)上の薄手の気密性のポリマーフィルムとして析出させる、請求項14記載の方法。
【請求項16】
リチウム伝導性層(11)を浸漬塗布または回転塗布により膜構造(4)の第2の層(12)上に析出させる、請求項15記載の方法。
【請求項17】
リチウム伝導性層(11)を高圧噴霧により膜構造(4)の第2の層(12)上に噴霧する、請求項14記載の方法。
【請求項18】
リチウム伝導性層(11)をLi3PO4、Li3Pまたはシリコン粒子の群の中から選択された物質を添加しながら膜構造(4)の第2の層(12)上に噴霧する、請求項17記載の方法。
【請求項19】
リチウム伝導性層(11)を負極(2)または正極上に析出させる、請求項14から18までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
リチウム伝導性層(11)を、ZrO2粒子を組み合わされた、ポリベンズイミダゾールまたはポリホスファゼンを有するゾルゲル層としての膜構造(4)の第2の層(12)上に析出させる、請求項14から19までのいずれか1項に記載の方法。

【図1】
image rotate


【公表番号】特表2012−506130(P2012−506130A)
【公表日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−532605(P2011−532605)
【出願日】平成21年10月19日(2009.10.19)
【国際出願番号】PCT/EP2009/063682
【国際公開番号】WO2010/046346
【国際公開日】平成22年4月29日(2010.4.29)
【出願人】(509131362)ドリッテ パテントポートフォーリオ ベタイリグングスゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト (7)
【氏名又は名称原語表記】Dritte Patentportfolio Beteiligungsgesellschaft mbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Berliner Strasse 1, D−12529 Schoenefeld/Waltersdorf, Germany
【Fターム(参考)】