説明

リポソーム及びリポソーム含有化粧料

【課題】安定性に優れたリポソーム
【解決手段】リン脂質(A成分)、ステロール(B成分)、HLB12.0〜16.0のポリオキシエチレンステロールエーテル(C成分)、多価アルコール(D成分)、水(E成分)を含有するリポソーム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリポソーム及びリポソーム含有化粧料の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
リポソームとは脂質(脂肪)(通常はリン脂質)の膜でできた単なる容器ないし袋で、リン脂質でできた多重層のカプセル構造のことをいう。その中には水相が閉じこめられている。薬剤を投与する方法としておもに医学の分野で注目されている。リン脂質の分子は松葉のような形をしていて、頭の部分が親水性、葉のように見える部分が疎水性という2つの性質を併せ持っているので、水に放たれると親水性の部分が水と引きつけあい、球形のリポソームを形成する。リポソームは、水溶性の美容成分をその親水性の部分に、油溶性の成分をその疎水性の部分に閉じこめることができる。
リポソームの大きさは100〜300nm(0.1〜0.3μm)が一般的であり、肌の細胞が60〜80μm、であって、細胞よりも小さな粒径であるが、ヒトの角質細胞の間隔は約50nmであり、リポソームの経皮吸収性を向上させ、保湿効果を発揮させるためには粒子径50nm以下のリポソームを調製することが好ましい。
また、リポソームそのものに関する発明及びリポソームは凝集しやすく安定性を向上させる発明の提案は、今までに多くなされている。
【0003】
例えば、粒子径が約100nm程度のリポソームが特許文献1(特開平3−5426号公報)、特許文献2(特開平3−181491号公報)、特許文献3(特開平3−218309号公報)等に開示されている。マルトペンタオースセチルアミドでリポソームを安定化剤として用いて粒子径が約30nmのリポソームを調製する発明が特許文献4(特開平5−317677号公報)開示されているが、この文献では、3日間の試験を行っただけであり、化粧品等に用いるためには、さらに安定性を向上することが望まれる。本発明に用いるポリオキシエチレンステロールエーテルとリン脂質、ステロール類化合物を含有する皮膚外用剤が特許文献5(特開平8−99854号公報)に開示されているが、リポソームの検討はなされていない。
【0004】
【特許文献1】特開平3−5426号公報
【特許文献2】特開平3−181491号公報
【特許文献3】特開平3−218309号公報
【特許文献4】特開平5−317677号公報
【特許文献5】特開平8−99854号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、安定性に優れたリポソームを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の主な構成は、次のとおりである。
(1) リン脂質(A成分)、ステロール(B成分)、HLB12.0〜16.0のポリオキシエチレンステロールエーテル(C成分)、多価アルコール(D成分)、水(E成分)を含有することを特徴とするリポソーム。
(2) 多価アルコール(D成分)としてジプロピレングリコールを含有することを特徴とする(1)記載のリポソーム。
(3) さらに、pH調整剤(F成分)を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載のリポソーム。
(4) リン脂質(A成分)濃度が0.1〜10質量%であって、
リン脂質(A成分)1に対して、ステロール(B成分)の濃度比(質量/質量)が0.01〜0.1、HLB12.0〜16.0のポリオキシエチレンステロールエーテル(C成分)の濃度比(質量/質量)が0.01〜0.5であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のリポソーム。
(5) リン脂質(A成分)、ステロール(B成分)、HLB12.0〜16.0のポリオキシエチレンステロールエーテル(C成分)、ジプロピレングリコールを含む多価アルコ−ル(D成分)、水(E成分)、pH調整剤(F成分)を60〜95℃にてホモミキサーにて混合・分散し、次いで、高圧乳化機を用いて高圧乳化して得られたリポソーム。
(6) リポソームの数平均粒子径が50nm以下である(1)〜(5)のいずれかに記載のリポソーム。
(7) (1)〜(6)のいずれかに記載のリポソームを含むことを特徴とする皮膚外用剤又は化粧料。
(8) 透明液体であることを特徴とする(7)記載の皮膚外用剤又は化粧料。
(9) リン脂質(A成分)、ステロール(B成分)、HLB12.0〜16.0のポリオキシエチレンステロールエーテル(C成分)、多価アルコ−ル(D成分)、水(E成分)、pH調整剤(F成分)を60〜95℃にてホモミキサーにて混合・分散し、次いで、高圧乳化機を用いて高圧乳化して、粒径が50nm以下のリポソームを製造する方法。
(10) 多価アルコ−ル(D成分)として、ジプロピレングリコールを含むことを特徴とする(9)記載のリポソームを製造する方法。
(11) (9)又は(10)記載の製造方法で得られたリポソームを0℃〜70℃以下の温度域で化粧料に添加し、pH5〜8に調整して化粧料を製造する方法。
【発明の効果】
【0007】
粒径50nm以下の安定なリポソームを調製することができた。
粒径50nm以下のリポソームを化粧水あるいは美容液に配合することにより、透明性が高く、美観に優れ、かつ保湿効果、感触に優れる化粧料を提供することができた。
粒径50nm以下のリポソームを化粧料に配合することにより、リポソームが皮膚に浸透し、保湿効果が向上することが期待できる。
粒径50nm以下のリポソームに美容成分を内包し、皮膚に適用することにより、美容成分の徐放性が期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明に用いるリン脂質(A成分)としては、卵黄レシチンや大豆レシチン等の天然のリン脂質、レシチン中の不飽和炭素鎖を水素添加により飽和結合に変えた水素添加卵黄レシチン、大豆レシチン等のリン脂質、天然レシチンから精製するか、あるいは合成したホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール等が挙げられる。これらのリン脂質を単独で、あるいは組み合わせて用いることができる。水素添加レシチンあるいは特定のリン脂質の濃度を高めた水素添加レシチンを用いてもよい。
【0009】
本発明に用いるリン脂質としては天然のレシチンを精製し、ホスファチジルコリン含量を55〜85質量%に調整したものが、安定で、微小なリポソームを調製するために好ましい。ホスファチジルコリン含量が55質量%未満では、リポソーム形成の効率が低下する。ホスファチジルコリン含量が85質量%を超えるとリポソームが凝集しやすくなる。リン脂質に不飽和結合が含まれる場合には、水素添加処理を施すことにより、リポソームの安定性が向上する。
【0010】
好ましいリン脂質としては日光ケミカルズ株式会社製 レシノールS−10M(水添レシチン)ホスファチジルコリン含量55〜65%、レシノールS−10E(水添レシチン)ホスファチジルコリン含量75〜85%、日清オイリオ株式会社製、ベイシスLP−60HR(水添レシチン)ホスファチジルコリン含量65〜75%、日本油脂株式会社製 COATSOME NC−61(水添レシチン)ホスファチジルコリン含量60%以上、キューピー株式会社製 卵黄レシチンPL100P(水添レシチン)ホスファチジルコリン含量約80%等が挙げられる。これら以外にも、日光ケミカルズ株式会社製 レシノールS−10(水添レシチン)、レシノールS−10EX(水添レシチン)、日清オイリオ株式会社製 ベイシスLP−60(レシチン)、ベイシスLP−20(レシチン)、ベイシスLP−20H(水添レシチン)、日本油脂株式会社製 COATSOME NC−21(水添レシチン)、COATSOME NC−20(レシチン)、キューピー株式会社製 卵黄レシチンPL−60(レシチン)、卵黄レシチンPL−100H(レシチン)、卵黄レシチンPL−30(レシチン)、卵黄レシチンPL95P(水添レシチン)、卵黄レシチンPL98P(水添レシチン)等を用いることが可能である。
【0011】
本発明のリポソームを調製するときのリン脂質の濃度は0.1〜10質量%が好ましい。安定なリポソームを調製するためには1〜2質量%が特に好ましい。
【0012】
本発明に用いるステロール(B成分)としては動物ステロール、植物ステロール(フィトステロール)、菌類ステロール等が挙げられる。
動物ステロールとしては例えばコレステロール、コレスタノール、7−デヒドロコレステロールが挙げられる。また、植物ステロール(フィトステロール)としてはシトステロール、スチグマステロール、フコステロール、スピナステロール、ブラシカステロール等が挙げられる。また、植物ステロールの水素添加物であるフィトスタノールが挙げられる。菌類ステロールとしては例えばエルゴステロールが挙げられる。
【0013】
本発明に用いるステロールとして、市販品を用いることができる。例えば、タマ生化学株式会社製 フィトステロールS(フィトステロール)、日本精化株式会社製 コレステロールJSCI(コレステロール)、コグニスジャパン株式会社製 GENEROL 122N(フィトステロール)等が挙げられる。
【0014】
本発明のリポソームを調製するときのステロールの濃度(質量/質量)は、リン脂質との濃度比でリン脂質を1としたときに0.01〜0.1が好ましく、0.01〜0.05が特に好ましい。リン脂質1に対して、ステロールの濃度比が0.01未満あるいは0.1を超えるとリポソームの安定性があまり良くない。
【0015】
本発明に用いるポリオキシエチレンステロールエーテル(C成分)としては、ポリオキシエチレンコレステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル等が挙げられる。
【0016】
本発明に用いるポリオキシエチレンステロールエーテルのHLBは12.0以上16.0未満である。ポリオキシエチレンステロールエーテルのHLBが12.0未満あるいは16.0を超えるとリポソームの安定性が悪くなる。
【0017】
本発明に用いるポリオキシエチレンステロールエーテルとして市販品を用いることができる。例えば、コグニスジャパン株式会社製 GENEROL 122N E10D(ポリオキシエチレン(10)フィトステロール) HLB12.5、日光ケミカルズ株式会社製 NIKKOL BPS−10T(ポリオキシエチレン(10)フィトステロール)HLB12.5、NIKKOL BPS−20T(ポリオキシエチレン(20)フィトステロール)HLB15.5、NIKKOL BPSH−25(ポリオキシエチレン(25)フィトスタノール)HLB14.5、日本エマルジョン株式会社製 CS−20(ポリオキシエチレン(20)コレステロール)HLB13、CS−24(ポリオキシエチレン(24)コレステロール)HLB14、CS−30(ポリオキシエチレン(30)コレステロール)HLB15等が挙げられる。
【0018】
本発明のリポソームを調製するときのポリオキシエチレンステロールエーテルの濃度(質量/質量)は、リン脂質との濃度比でリン脂質を1としたときに0.01〜0.5が好ましく、0.01〜0.3が特に好ましい。リン脂質1に対して、ポリオキシエチレンステロールエーテルの濃度比が0.01未満であるとリポソームの安定性があまり良くない。ポリオキシエチレンステロールエーテルの濃度比が0.5を超えるとミセル形成等によりリポソームが形成され難くなる。
【0019】
本発明に用いる多価アルコール(D成分)としては、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール等が挙げられる。
本発明のリポソームを調製するときにはジプロピレングリコールを配合することが好ましい。ジプロピレングリコールを配合しないと、沈殿の生成を防ぐことが困難である。
本発明のリポソームに水(E成分)を配合することが必須である。さらにpH調整剤(F成分)を配合し、pHを5〜8に調整することが好ましい。水(E成分)とpH調整剤(F成分)は、例えば、クエン酸バッファーとして用いることができる。
【0020】
本発明のリポソームは高圧乳化機を用いて調製することができる。リン脂質、ステロール、ポリオキシエチレンステロールエーテルの多価アルコール溶液、精製水、pH調整剤を60〜95℃に加温し、ホモミキサーにより分散する。次いで、高圧乳化機を用いて高圧乳化し、リポソームを調製する。高圧乳化機としてはプライミクス株式会社製 薄膜旋回型高速ホモミキサー(T.Kフィルミックス)、マイクロフルイディックス社製 超高圧ホモジナイザー(マイクロフルイダイザー)、エム・テクニック株式会社製 内部せん断力型ミキサー(クレアミックス)等を用いることができる。
例えば、エム・テクニック株式会社製 内部剪断力型ミキサー(クレアミックス)を用いた場合には、(ローターNo.R1、回転数14,000rpm以上)、(スクリーンNo.T15.5.24、回転数14,000rpm以上)で剪断力をかけることにより、50nm以下のリポソームを調製することができる。
【0021】
本発明のリポソームを調製する際に、リン脂質、ステロール、ポリオキシエチレンステロールエーテル、多価アルコール、精製水、pH調整剤以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、油剤、保湿剤、水溶性高分子、抗酸化剤、紫外線吸収剤、キレート剤、防腐剤、抗菌剤、着色剤、香料等を配合することができる。また、アスコルビン酸誘導体、トコフェロール、レチノール誘導体等のビタミン類や植物抽出液等の美容成分を配合し、リポソームに美容成分を内包させることができる。
【0022】
本発明のリポソーム含有化粧料の剤型は、水溶液(リポソームが分散した水溶液を意味する)、水中油型乳化組成物、油中水型乳化組成物、多重乳化組成物、多層状剤のいずれでもよい。また、前記調製したリポソームをそのまま用いてもよい。本発明のリポソーム含有化粧料は化粧水、乳液、クリーム、美容液、パック、育毛剤、日焼け止め化粧料、リキッドファンデーション、ヘアトリートメント、ヘアリンス等とすることができる。
本発明のリポソームは透明性が高く、安定なので、透明液体状の化粧水、美容液に特に好適に配合することができる。
【0023】
本発明のリポソーム含有化粧料に本発明のリポソームを含有させるためには、化粧料製造の最終工程でリポソームを70℃以下、好ましくは常温で攪拌混合することが望ましい。約70℃以上でリポソームを混合すると、リポソームが壊れる恐れがある。化粧料のpHは5〜8であると、リポソームの安定性の点で好ましい。
【0024】
[試験例1]
リポソームの調製並びに経時安定性試験
表1、2の組成にて、全量2kgのリポソーム分散液を調製した。リン脂質溶液(リン脂質のグリセリン溶液)を加温溶解して85℃とし、85℃に加温したステロール等溶液(ステロール、ポリオキシエチレンステロールエーテル等の非イオン性界面活性剤の多価アルコール溶液。ステロール、非イオン性界面活性剤の濃度が0のものも含めてステロール等溶液と呼ぶ。)を添加し混合した。次いで85℃の精製水を添加し、ホモミキサーで6000rpmの回転数で5分間処理した。室温まで冷却し、クエン酸バッファーを添加し混合した。得られた前処理物をエム・テクニック株式会社製 クレアミックスWモーション CLM−2.2/1.5Wで処理し、微小リポソームを得た。処理条件は(ローターNo.R1、回転数18,800rpm)、(スクリーンNo.T15.5.24、回転数15,000rpm)、処理時間30分間とした。
【0025】
得られた微小リポソームの数平均粒径を測定した。測定方法は次のとおりである。

[数平均粒径測定方法]
装置 ;光散乱光度計(大塚電子株式会社製、ELS-8000)
測定方法;動的光散乱法(DLS)
測定条件;25℃にて測定

【0026】
得られたリポソームの粒径を表1、2に示す。得られたリポソームの経時安定性を表3,4に示す。
リン脂質、フィトステロール、HLB12.0以上16.0未満のポリオキシエチレンステロールエーテル、ジプロピレングリコールを含有する実施例1〜4のリポソームは5℃〜50℃で3週間保管しても透明性を維持し安定であった。また、40℃3週間後の粒径はいずれも50nm以下であり、安定であった。
実施例1〜4と異なり、ジプロピレングリコールを含有しない実施例5、6のリポソームは製造直後よりかすかな沈殿が生じた。しかしながら、粒径は40℃3週間後に50nm以下であり、安定であった。
【0027】
比較例1〜8はいずれも製造直後の粒径は50nm以下であったが、フィトステロール、ポリオキシエチレンステロールエーテルを含有しない比較例1、ポリオキシエチレンステロールエーテルを含有しない比較例3、HLB12.0以上16.0未満のポリオキシエチレンステロールエーテルの代わりに、HLB9.5のポリオキシエチレン(5)フィトステロールを含有する比較例4、ポリオキシエチレンステロールエーテルの代わりにモノミリスチン酸デカグリセリル、ポリオキシエチレン(80)硬化ヒマシ油を含有する比較例7,8はいずれも沈殿の生成が激しく、3週間後の粒径を測定することができなかった。
フィトステロールを含有しない比較例2、HLB12.0以上16.0未満のポリオキシエチレンステロールエーテルの代わりにHLB17のポリオキシエチレン(30)コレスタノールを含有する比較例5、HLB18のポリオキシエチレン(30)フィトステロールを含有する比較例6は40℃3週間でかすかに沈殿が生じているが、粒径を測定することができた。40℃3週間後の粒径は比較例2で79.4nm、比較例5で85.3nm、比較例6で90.5nmであり、いずれも粒径が増大していた。
【0028】
【表1】

【0029】
【表2】

【0030】
【表3】

【0031】
【表4】

【0032】
[試験例2]
リポソーム配合化粧料の調製並びに経時安定性試験
表5の組成にて透明ローションを調製した。実施例2のリポソームを配合した実施例7、8のローションを−5℃、5℃、25℃、40℃、50℃で1ヶ月保管した結果、沈殿が発生せず透明であり、異臭が発生せず、安定であった。
【0033】
【表5】

【0034】
[処方例1]
透明ローション
(成分) (質量%)
グリセリン 10
シ゛フ゜ロヒ゜レンク゛リコール 3
1,2-ヘ゜ンタンシ゛オール 2.5
ブトウ糖 2
ラフィノース 2
カルホ゛キシメチルテ゛キストラン 0.01
トリメチルグリシン 2
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
2-メタクロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸フ゛チル共重合体 0.005
リン酸二水素カリウム 適量
実施例1のリポソーム 3
精製水 残余

【0035】
[処方例2]
乳液
(成分) (質量%)
グリセリン 5
シ゛フ゜ロヒ゜レンク゛リコール 3
1,3-フ゛チレンク゛リコール 3
1,2-ヘ゜ンタンシ゛オール 2
ブトウ糖 1
ラフィノース 1
トリメチルグリシン 2
スクワラン 5
マカデミアナッツ油 2
ホホバ油 2
シリコーン油 2
マカテ゛ミアナッツ脂肪酸フィトステリル 0.2
水添レシチン 1
(ヒト゛ロキシエチルアクリル酸/アクリルシ゛メチルタウリンNa)コホ゜リマー 0.5
モノステアリン酸ソルヒ゛タン 0.5
ホ゜リオキシエチレン(20)ソルヒ゛タンモノステアリン酸エステル
0.3
ホ゜リオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 0.2
ショ糖ヤシ油脂肪酸エステル 0.1
マロン酸ヒ゛スヒト゛ロキシエチルセチルアミト゛ 0.1
2-メタクロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸フ゛チル共重合体
0.005
カルボキシビニルポリマー 0.1
水酸化カリウム 適量
実施例3のリポソーム 4
精製水 残余

【0036】
[処方例3]
クリーム
(成分) (質量%)
グリセリン 10
シ゛フ゜ロヒ゜レンク゛リコール 5
1,3-フ゛チレンク゛リコール 3
1,2-ヘ゜ンタンシ゛オール 3
ホホバ油 10
スクワラン 5
マカデミアナッツ油 4
オレイン酸フィトステリル 2
シリコーン油 2
ベヘニルアルコール 1
マカテ゛ミアナッツ脂肪酸フィトステリル 0.2
ジステアリン酸デカグリセリル 3
モノステアリン酸デカグリセリル 2
キサンタンガム 0.05
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
カルボキシビニルポリマー 0.3
水酸化カリウム 適量
実施例4のリポソーム 5
精製水 残余

[処方例4]
透明美容液
(成分) (質量%)
グリセリン 2
シ゛フ゜ロヒ゜レンク゛リコール 8
1,3-フ゛チレンク゛リコール 3
エタノール 5
エチナシ葉エキス 0.001
シャクヤクエキス 0.001
ユキノシタエキス 0.001
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
セルロースガム 0.2
キサンタンガム 0.1
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
クエン酸 適量
クエン酸三ナトリウム 適量
実施例2のリポソーム 5
精製水 残余

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リン脂質(A成分)、ステロール(B成分)、HLB12.0〜16.0のポリオキシエチレンステロールエーテル(C成分)、多価アルコール(D成分)、水(E成分)を含有することを特徴とするリポソーム。
【請求項2】
多価アルコール(D成分)としてジプロピレングリコールを含有することを特徴とする請求項1記載のリポソーム。
【請求項3】
さらに、pH調整剤(F成分)を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のリポソーム。
【請求項4】
リン脂質(A成分)濃度が0.1〜10質量%であって、
リン脂質(A成分)1に対して、ステロール(B成分)の濃度比(質量/質量)が0.01〜0.1、HLB12.0〜16.0のポリオキシエチレンステロールエーテル(C成分)の濃度比(質量/質量)が0.01〜0.5であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリポソーム。
【請求項5】
リン脂質(A成分)、ステロール(B成分)、HLB12.0〜16.0のポリオキシエチレンステロールエーテル(C成分)、ジプロピレングリコールを含む多価アルコ−ル(D成分)、水(E成分)、pH調整剤(F成分)を60〜95℃にてホモミキサーにて混合・分散し、次いで、高圧乳化機を用いて高圧乳化して得られたリポソーム。
【請求項6】
リポソームの数平均粒子径が50nm以下である請求項1〜5のいずれかに記載のリポソーム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載のリポソームを含むことを特徴とする皮膚外用剤又は化粧料。
【請求項8】
透明液体であることを特徴とする請求項7記載の皮膚外用剤又は化粧料。
【請求項9】
リン脂質(A成分)、ステロール(B成分)、HLB12.0〜16.0のポリオキシエチレンステロールエーテル(C成分)、多価アルコ−ル(D成分)、水(E成分)、pH調整剤(F成分)を60〜95℃にてホモミキサーにて混合・分散し、次いで、高圧乳化機を用いて高圧乳化して、粒径が50nm以下のリポソームを製造する方法。
【請求項10】
多価アルコ−ル(D成分)として、ジプロピレングリコールを含むことを特徴とする請求項9記載のリポソームを製造する方法。
【請求項11】
請求項9又は10記載の製造方法で得られたリポソームを0℃〜70℃以下の温度域で化粧料に添加し、pH5〜8に調整して化粧料を製造する方法。

【公開番号】特開2007−291035(P2007−291035A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−122761(P2006−122761)
【出願日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(593106918)株式会社ファンケル (310)
【Fターム(参考)】