説明

リモートコントロール装置

【課題】手に持ったときのフィット感を損なうことなく、複数の操作スイッチのうちから使用状況に応じたスイッチのみを操作可能とするリモートコントロール装置を提供する。
【解決手段】一方の面側から露出する第1スイッチパターン41Aと、他方の面側から露出する第2スイッチパターン41Bとを、被操作対象となる機器、及びその使用状況に応じて選択する場合に、一方の面側のスイッチパターンが選択されたとき、他方の面側のスイッチパターンをケース20によって覆う。これにより、ユーザは、リモートコントロール装置10を手に持ったときのフィット感を損なうことなく、状況等に応じて、使用するスイッチパターンを変更することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リモートコントロール装置に関し、更に詳しくは、被操作対象としての装置に指令を送信するためのリモートコントロール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、一方の面側に押ボタンスイッチが配置され、他方の面側にスライドスイッチが配置されたリモートコントロール装置が記載されている。このリモートコントロール装置では、液晶板、押ボタンスイッチ、赤外線発光素子、スライドスイッチなど、表面側と裏面側に配置されるスイッチ類が、2つ折りにされたフレキシブル配線板に取り付けられている。
【0003】
また、特許文献2には、一方の面にマニュアル操作系の操作ボタンが配置され、他方の面に自動コース系の操作ボタンが配置されたリモートコントロール装置が記載されている。このリモートコントロール装置には、一方の面の電源スイッチがONになった場合に、他方の面の操作ボタンを無効化する禁止回路が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平08−023588号公報
【特許文献2】特開2001−000494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したリモートコントロール装置では、一方の面側のスイッチ等を操作している際に、誤って他方の面側のスイッチ等を操作してしまうことが考えられる。また、表裏両面にスイッチ等が配置されると、機器の表面に凹凸ができてしまい、装置を持ったときのフィット感が損なわれる場合がある。
【0006】
本発明は、上述の事情の下になされたもので、装置を持ったときのフィット感を損なうことなく、複数の操作スイッチのうちから使用状況に応じたスイッチのみを操作可能とするリモートコントロール装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明のリモートコントロール装置は、所定の装置に指令を入力するためのリモートコントロール装置であって、複数の操作スイッチからなるスイッチパターンが複数形成されたフレキシブルシートと、前記フレキシブルシートを、前記スイッチパターンごとに折り曲げて保持する保持部材と、前記複数のスイッチパターンのうち、ただ一つのスイッチパターンの操作を可能とする切り替え手段と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
装置を持ったときのフィット感を損なうことなく、複数の操作スイッチのうちから使用状況に応じたスイッチのみを操作可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るリモートコントロール装置の斜視図である。
【図2】リモートコントロール装置の展開斜視図である。
【図3】フレキシブル配線板の平面図である。
【図4】一体化したケースとフレームの端部を示す図である。
【図5】リモートコントロール装置の回路図である。
【図6】第3の実施形態に係るリモートコントロール装置の配線図である。
【図7】第4の実施形態に係るリモートコントロール装置の配線図である。
【図8】第5の実施形態に係るリモートコントロール装置の配線図である。
【図9】図9(A)〜図9(C)は、第6の実施形態に係るリモートコントロール装置を構成するフレキシブル配線板の平面図である。
【図10】図10(A)は、第7の実施形態に係るリモートコントロール装置を構成するフレームとフレキシブル配線板の斜視図である。図10(B)は、第7の実施形態に係るリモートコントロール装置を構成するケースの斜視図である。
【図11】第8の実施形態に係るリモートコントロール装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態を、図1〜図5を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係るリモートコントロール装置10の斜視図である。このリモートコントロール装置10は、無線により例えば空気調和装置などの機器に、ユーザからの指令を送信するための装置である。図1に示されるように、リモートコントロール装置10は、ケース20、フレーム30、複数のスイッチが形成されたフレキシブル配線板40などを含んで構成されている。
【0011】
図2は、リモートコントロール装置10の展開斜視図である。図2を参照するとわかるように、前記ケース20は、長手方向をY軸方向とする長方形の底板部21と、底板部21の+X側及び−X側の外縁と−Y側の外縁とに沿って設けられたU字状の枠部22の2部分からなる部材である。また、枠部22の+X側の内壁面及び−X側の内壁面には、長手方向をY軸方向とするレール部23が設けられている。
【0012】
前記フレーム30は、長手方向をY軸方向とし、上面及び下面に開口部31A,31Bが形成された長方形の枠体である。このフレーム30の+X側及び−X側の外壁面それぞれには、Y軸方向に伸びる溝33が形成されている。また、フレーム30の−Y側の外壁には、Y軸方向に貫通する2つの円形開口32A,32Bが、X軸方向に隣接して形成されている。
【0013】
前記フレキシブル配線板40は、ポリイミドフィルムをベース材料とする柔軟性のある基板である。図3は、フレキシブル配線板40の平面図である。図3に示されるように、フレキシブル配線板40は、長手方向をY軸方向とする長方形状に整形されている。そして、上面(+Z側の面)の−Y側の領域40aに複数の操作スイッチ42から構成された第1スイッチパターン41Aが形成され、+Y側の領域40bに複数の操作スイッチ43から構成された第2スイッチパターン41Bが形成されている。
【0014】
フレキシブル配線板40は、中央の2本の点線の位置で、図2に示されるように、第1スイッチパターン41Aが形成された領域40aと、第2スイッチパターン41Bが形成された領域40bが外側にくるように二つ折りにされる。そして、折り曲げられたフレキシブル配線板40は、フレーム30の内部に収容される。この状態のときには、図1及び図2を参照するとわかるように、フレキシブル配線板40に形成された第1スイッチパターン41Aが、フレーム30の開口部31Aから露出し、第2スイッチパターン41Bが、フレーム30の開口部31Bから露出した状態となる。
【0015】
フレキシブル配線板40のX軸方向の寸法は、フレーム30の開口部31A,31BのX軸方向の寸法よりもやや大きくなっている。このため、フレーム30の内部に収容されたフレキシブル配線板40は、第1スイッチパターン41Aが形成された面の外縁部と、第2スイッチパターン41Bが形成された面の外縁部が、フレーム30の内側の面に当接した状態となっている。そして、図面には現れていないが、2つ折りになったフレキシブル配線板40の間には、フレキシブル配線板40の位置を規制する部材と、操作スイッチ42,43それぞれの操作(押下)を検出するための検出回路及び指令を送信するための回路などが形成された基板とが配置されている。
【0016】
上述のように構成されたフレキシブル配線板40を収容したフレーム30と、ケース20は、図2を参照するとわかるように、まず、ケース20に形成されたレール部23の+Y側端を、フレーム30に形成された溝33の−Y側に挿入する。そして、フレーム30をケース20の内部へ摺動させることで、図1に示されるように、一体化することができる。なお、図1では、第1スイッチパターン41Aが露出し、第2スイッチパターン41Bがケース20によって覆われているが、フレーム30を、図2に示される状態から第2スイッチパターン41Bが上面側に位置するように反転させてから、ケース20と一体化させた場合には、第2スイッチパターン41Bが露出し、第1スイッチパターン41Aがケース20によって覆われた状態となる。
【0017】
図4は、上述のように一体化されたケース20及びフレーム30の−Y側端部を示す図である。図4に示されるように、フレーム30の内側には、円形開口32A,32Bをそれぞれ塞ぐように、タクトスイッチ35Aとタクトスイッチ35Bとが配置されている。
【0018】
本実施形態では、図1に示されるように、第1スイッチパターン41Aが露出し、第2スイッチパターン41Bが、ケース20によって覆われた場合に、図4に示されるように、タクトスイッチ35Aが、ケース20の枠部22から+Y側に突出する突出部24によって動作される。逆に、第2スイッチパターン41Bが露出し、第1スイッチパターン41Aが、ケース20によって覆われた場合には、タクトスイッチ35Bが、ケース20に形成された突出部24によって動作される。
【0019】
図5は、フレキシブル配線板40と、タクトスイッチ35A,35Bと、コネクタ45とを含んで構成される回路図である。図5に示されるように、フレキシブル配線板40の操作スイッチ42,43、及びタクトスイッチ35A,35Bは、通常開となり、動作時に閉となるノーマルオープンタイプの接点を有するスイッチである。そして、フレキシブル配線板40には、第1スイッチパターン41Aを構成する複数の操作スイッチ42と抵抗Rとが直列となり、操作スイッチ42同士が並列となるように、操作スイッチ42及び抵抗Rが形成されている。また、第2スイッチパターン41Bを構成する複数の操作スイッチ43と抵抗Rとが直列となり、操作スイッチ43同士が並列となるように、操作スイッチ43及び抵抗Rが形成されている。
【0020】
第1スイッチパターン41Aを構成する操作スイッチ42は、一端がコネクタ45を介して、上述の検出回路に接続され、他端が抵抗R及びタクトスイッチ35Aを介して、電源(不図示)のマイナス極に接続されたコモンラインCOMに接続されている。また、第2スイッチパターン41Bを構成する操作スイッチ43は、一端がコネクタ45を介して、上述の検出回路に接続され、他端が抵抗R及びタクトスイッチ35Bを介して、コモンラインCOMに接続されている。これにより、操作スイッチ42,43は、操作スイッチ42,43の状態(ON又はOFF)を検出するマイクロプロセッサ46の入力ポートに、コネクタ45を介して接続される。また、入力ポートは各々プルアップされている。
【0021】
本実施形態では、マイクロプロセッサ46により、タクトスイッチ35Aが動作している場合にのみ、第1スイッチパターン41Aを構成する操作スイッチ42の操作が検出され、タクトスイッチ35Bが動作している場合にのみ、第2スイッチパターン41Bを構成する操作スイッチ43の操作が検出される。
【0022】
具体的には、図1に示されるように、第1スイッチパターン41Aがケース20から露出している場合には、図4を参照するとわかるように、タクトスイッチ35Aのみが動作した状態となる。この状態のときには、リモートコントロール装置10は、ケース20から露出する第1スイッチパターン41Aを介してのみ、ユーザからの入力を受け付けることが可能になる。また、第2スイッチパターン41Bがケース20から露出している場合には、タクトスイッチ35Bのみが動作した状態となる。この状態のときには、リモートコントロール装置10は、ケース20から露出する第2スイッチパターン41Bを介してのみ、ユーザからの入力を受け付けることが可能になる。
【0023】
以上説明したように、本第1の実施形態に係るリモートコントロール装置10は、第1スイッチパターン41A及び第2スイッチパターン41Bのうちの一方を選択的にケース20から露出させることができる。したがって、ユーザは、使用状況や使用機器に応じて、使用するスイッチパターンを変更することができる。
【0024】
また、本第1の実施形態に係るリモートコントロール装置10は、一方のスイッチパターンがケース20から露出したときには、他方がケース20によって覆われる構造となっている。したがって、ユーザは、リモートコントロール装置10を使用するために当該リモートコントロール装置10を手に持った場合に、良好なフィット感を得ることができる。
【0025】
また、本第1の実施形態に係るリモートコントロール装置10は、フレーム30にケース20が装着された場合に限り、ケース20から露出したスイッチパターンの操作スイッチ42或いは操作スイッチ43を操作することが可能となる。これにより、ユーザは、フレーム30に対してケース20の着脱を行う際に、誤って操作スイッチ42,43を操作してしまったとしても、リモートコントロール装置10によって操作対象となる装置が起動等されることがない。したがって、操作対象機器を誤作動させることを回避することができる。
【0026】
また、本第1の実施形態に係るリモートコントロール装置10では、第1スイッチパターン41A、及び第2スイッチパターン41Bが、1つのフレキシブル配線板40に形成されている。このため、フレキシブル配線板40に形成されるスイッチパターンを変更するだけで、種々の機器に対応するリモートコントロール装置10を容易に製造することができる。したがって、設計変更などの開発コストを削減することが可能となる。
【0027】
なお、本第1の実施形態に係るリモートコントロール装置10は、第1スイッチパターン41A、及び第2スイッチパターン41Bのいずれかを覆うケース20を有している。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、フレーム30に、タクトスイッチ35A,35Bを動作させるスイッチなどを設けることで、ケース20を省略することができる。本第1の実施形態に係るリモートコントロール装置10は、フレーム30から露出する第1スイッチパターン41A、及び第2スイッチパターン41Bがフレキシブル配線板40に形成されている。このため、操作スイッチ42,43による凹凸も少なく、ケース20が省略されたとしても、ユーザは十分なフィット感を得ることができる。
【0028】
《第2の実施形態》
上記第1の実施形態では、タクトスイッチ35A,35Bによって、入力が可能なスイッチパターンが決定された。しかしながら、リモートコントロール装置10は、タクトスイッチ35A,35Bを用いることなく、ケース20がフレーム30に装着された際に、ケース20によって覆われたスイッチパターンの操作スイッチが常時操作された状態(オン状態)になるような構成としてもよい。
【0029】
この場合には、リモートコントロール装置10の検出回路などで、常時操作された状態の操作スイッチが含まれるスイッチパターンからの入力を無効にすることで、第1の実施形態に係るリモートコントロール装置10と同等のリモートコントロール装置10を実現することができる。これにより、タクトスイッチ35A,35Bを省略することができ、装置のさらなる低コスト化を図ることができる。
【0030】
《第3の実施形態》
上記第1の実施形態では、第1スイッチパターン41Aを構成する操作スイッチ42と、第2スイッチパターン41Bを構成する操作スイッチ43は、それぞれの一端が個別にコネクタ45に接続されている。しかしながら、リモートコントロール装置10は、一例として、図6に示されるように、一組の操作スイッチ42と操作スイッチ43とが、それぞれの一端が相互に接続された状態でフレキシブル配線板40に形成され、各接続点が、一本の導体を介してコネクタ45に接続されていてもよい。これにより、図5と図6とを比較するとわかるように、コネクタ45に接続される導体の本数が少なくなるため、コネクタ45の小型化、フレキシブル配線板40の小型化、ひいてはリモートコントロール装置10の小型化及び低コスト化を図ることができる。また、導体の本数が少なくなることに起因して、結線の信頼性も向上する。
【0031】
《第4の実施形態》
上記第1の実施形態では、図5に示されるように、第1スイッチパターン41Aの操作スイッチ42と、第2スイッチパターン41Bの操作スイッチ43とは、並列に接続されている。しかしながら、リモートコントロール装置10は、図7に示されるように、一組の操作スイッチ42と操作スイッチ43とが直列に接続され、第2の実施形態と同様に、ケース20によって覆われたスイッチパターンの操作スイッチが常時操作された状態になるような構成であってもよい。この場合には、何らかの方法で、覆われているスイッチパターンを検出することで、他方のスイッチパターンの操作を検出することが可能となる。本実施形態では、図5と図7を比較するとわかるように、導体の総量が減少するため、フレキシブル配線板40の小型化、ひいてはリモートコントロール装置10の小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0032】
《第5の実施形態》
上記第1の実施形態のリモートコントロール装置10は、一例として図8に示されるように、第1スイッチパターン41Aの操作スイッチ42、及び第2スイッチパターン41Bの操作スイッチ43が、マイクロコンピュータ60の入力ポート1〜4に接続されるキーマトリクスを構成していてもよい。
【0033】
本実施形態では、出力ポート1〜4が、順番にHレベルとなる。そして、タクトスイッチ35Aが動作している場合には、第1スイッチパターン41Aの操作スイッチ42が有効になる。また、タクトスイッチ35Bが動作している場合には、第2スイッチパターン41Bの操作スイッチ43が有効になる。本実施形態に係るリモートコントロール装置10のマイクロコンピュータ60は、Hレベルとなった出力ポート1〜4と、Hレベルとなった入力ポート1〜4との組み合わせから、どのスイッチパターンの操作スイッチが操作されたかを特定する。また、入力ポート5及び入力ポート6のうち、Hレベルとなった入力ポートに基づいて動作しているタクトスイッチを検出する。
【0034】
本実施形態によれば、フレキシブル配線板40へ接続される導体の数が、操作スイッチの数の平方根の2倍になるため、フレキシブル配線板40の小型化、ひいてはリモートコントロール装置10の小型化及び低コスト化を図ることができる。また、導体の本数が少なくなることに起因して、結線の信頼性も向上する。
【0035】
《第6の実施形態》
上記第1の実施形態では、フレーム30の内部に配置されたタクトスイッチ35A,35Bによって、操作が可能となるスイッチパターンの切り替えを行ったが、これらのタクトスイッチ35A,35Bに代えて、フレキシブル配線板40にタクトスイッチ35A,35Bと同等の役割をする操作スイッチ44A,44Bを設けてもよい。
【0036】
この操作スイッチ44A,44Bは、例えば図9(A)に示されるように、第1スイッチパターン41Aと第2スイッチパターン41Bとの間に設けることができる。また、操作スイッチ44A,44Bは、図9(B)に示されるように、フレキシブル配線板40の端部に別途設けられた部分や、図9(C)に示されるように、フレキシブル配線板40の側方に別途設けられた部分に設けてもよい。本実施形態では、タクトスイッチ35A,35Bを省略することができるので、リモートコントロール装置の小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0037】
《第7の実施形態》
上記第1の実施形態では、ケース20は、第1スイッチパターン41A及び第2スイッチパターン41Bのいずれかを覆うだけのものであったが、このケース20は、図10(A)及び図10(B)を参照するとわかるように、操作対象となる機器の状況などを表示する液晶パネル25などを有していてもよい。
【0038】
本実施形態のリモートコントロール装置10では、フレーム30とケース20とが一体化されると、ケース20に形成されたコネクタ部26に、フレーム30に設けられたコネクタ部36が嵌合し、液晶パネル25とフレーム30の内部の回路とが電気的に接続される。そして、液晶パネル25には、突出部24によって動作したタクトスイッチ35A,35Bに対応するスイッチパターンに関する情報などが表示される。
【0039】
《第8の実施形態》
リモートコントロール装置10は、図11に示されるように、フレーム30に対して、Y軸に平行な軸Lを中心に回転する液晶ユニット50を有していてもよい。本実施形態のリモートコントロール装置10では、タクトスイッチやリミットスイッチからなる検出部37によって、液晶ユニット50の画面50aが、図11における上方(+Z方向)を向いているか、下方(−Z方向)を向いているかが検出される。そして、画面50aが上方を向いている場合には、第1スイッチパターン41Aからの入力が可能となり、画面50aが下方を向いている場合には、第2スイッチパターン41Bからの入力が可能となる。本実施形態では、第1スイッチパターン41A、及び第2スイッチパターン41Bのいずれを使用する場合にも、液晶ユニット50の画面50aを利用することが可能となる。
【0040】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態によって限定されるものではない。
【0041】
例えば、上記各実施形態では、フレキシブルシートに2つのスイッチパターン41A,41Bが形成されている場合について説明したが、これに限らず、フレキシブルシートには、3つ以上のスイッチパターンが形成され、ケースは、いずれか1つのスイッチパターンのみを露出するような構成であってもよい。
【0042】
また、本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、空気調和装置などの機器を操作するリモートコントロール装置に適している。
【符号の説明】
【0044】
10 リモートコントロール装置
20 ケース
21 底板部
22 枠部
23 レール部
24 突出部
25 液晶パネル
26 コネクタ部
30 フレーム
31A,31B 開口部
32A,32B 円形開口
33 溝
35A,35B タクトスイッチ
36 コネクタ部
37 検出部
40 フレキシブル配線板
40a,40b 領域
41A 第1スイッチパターン
41B 第2スイッチパターン
42,43、44A,44B 操作スイッチ
45 コネクタ
46 マイクロプロセッサ
50 液晶ユニット
50a 画面
60 マイクロコンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の装置に指令を入力するためのリモートコントロール装置であって、
複数の操作スイッチからなるスイッチパターンが複数形成されたフレキシブルシートと、
前記フレキシブルシートを、前記スイッチパターンごとに折り曲げて保持する保持部材と、
前記複数のスイッチパターンのうち、ただ一つのスイッチパターンの操作を可能とする切り替え手段と、
を備えるリモートコントロール装置。
【請求項2】
前記フレキシブルシートは、一方の面に、複数の前記操作スイッチからなる第1のスイッチパターン及び第2のスイッチパターンが形成され、
前記保持部材は、一側に前記第1のスイッチパターンが位置し、他側に前記第2のスイッチパターンが位置するように折れ曲がった状態で、前記フレキシブルシートを保持し、
前記切り替え手段は、前記第1のスイッチパターン及び前記第2のスイッチパターンのうちの一方からの前記指令の入力を有効とし、他方からの前記指令の入力を無効とする請求項1に記載のリモートコントロール装置。
【請求項3】
複数の前記スイッチパターンそれぞれを構成する複数の前記操作スイッチは、共通の導体で接続されている請求項1又は2に記載のリモートコントロール装置。
【請求項4】
複数の前記操作スイッチは、前記スイッチパターン相互間での接続が、直列接続である請求項1又は2に記載のリモートコントロール装置。
【請求項5】
前記切り替え手段は、
操作を可能とする前記スイッチパターン以外の前記スイッチパターンを覆う、前記保持部材に対して着脱可能なケースを有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載のリモートコントロール装置。
【請求項6】
前記切り替え手段は、
前記スイッチパターンの前記操作スイッチを有効化する有効化スイッチを、前記スイッチパターン毎に有し、
前記ケースは、操作を可能とする前記スイッチパターンの前記有効化スイッチを動作させる請求項5に記載のリモートコントロール装置。
【請求項7】
前記有効化スイッチは、前記フレキシブルシートに形成されている請求項6に記載のリモートコントロール装置。
【請求項8】
表示画面を有し、前記第1のスイッチパターンが形成された第1の操作面と、前記第2のスイッチパターンが形成された第2の操作面とに平行な軸周りに回動可能に設けられた表示手段を更に備え、
前記切り替え手段は、
前記第1のスイッチパターンの前記操作スイッチを有効化する第1の有効化スイッチと、
前記第2のスイッチパターンの前記操作スイッチを有効化する第2の有効化スイッチと、を含み、
前記表示手段は、前記表示画面が前記第1の操作面側にある場合に、前記第1の有効化スイッチを動作させ、前記表示画面が前記第2の操作面側にある場合に、前記第2の有効化スイッチを動作させる請求項2に記載のリモートコントロール装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−24070(P2011−24070A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−168535(P2009−168535)
【出願日】平成21年7月17日(2009.7.17)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】