説明

リユース支援システム、管理装置及び画像形成装置

【課題】再使用条件をクリアして再生センターへいくルートを通る回収機の数を増やし、リユース頻度を向上させることである。
【解決手段】複写機101は、これを複写機として再使用しないことを決定するための所定の再使用不可条件を自己が満たすか否かを判断するために用いられる再使用判断情報(累積画像形成枚数等)を継続的に取得し、通信ネットワークを介して管理装置104へ送信する。管理装置は、受信した再使用判断情報に基づき、その複写機が再使用不可条件を満たすことになる前の所定の時点に到達したか否かを判断し、到達したと判断したときに、その旨を、当該複写機の販売店における販売担当者などに報知するための報知処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザー等から回収した画像形成装置等の機器を、その機器として再使用するか又は分解・分別して資源・エネルギーとしてリサイクルするかの回収事業の管理を行うためのリユース支援システム、管理装置及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ユーザー等から回収した機器(製品)は、分解・分別して資源・エネルギーとしてリサイクルするよりも、可能な限り製品のままでリサイクルした方が、環境負荷が少なく、リサイクル費用も少なくて済む場合が多い。近年、ユーザー等から回収した機器(以下「回収機」という。)を再生し、再び市場に供給してユーザーに再使用してもらうというリユース活動は、循環型社会の実現に貢献する活動であり、環境負荷の削減に大きく寄与しているところである。
【0003】
画像形成装置を例に挙げれば、ユーザー等から回収された回収機は、その回収の主担当である担当部署(以下「回収センター」という。)に回収された後、その回収機が画像形成装置として再使用できるか否か、すなわち、再使用条件をクリアしている否か(再使用不可条件を満たすか否か)が判断され、再使用できるものとできないものとに選別される。再使用不可条件を満たさずに再使用できると判断された回収機は、これを画像形成装置として再生するための処理を行う担当部署(以下「再生センター」という。)へ移される。再生センターへ移された回収機は、必要な再生処理工程を経て、再生機として再び市場に供給される。一方、再使用不可条件を満たすために再使用できないと判断された回収機は、これを分解・分別してリサイクル処理を行う担当部署(以下「リサイクルセンター」という。)へ移される。リサイクルセンターへ移された回収機は、分解・分別されて、再使用可能な部品については部品再生センターへ移されて再生処理がなされた後、製品メーカー等へ送られる。また、再使用可能な部品以外の部品や、再使用できる部品が少ない又は無い回収機については、粉砕等の処理がなされた後に、材料リサイクルを担当する担当部署(材料再生業者)や、廃棄等の最終処分を行う担当部署(最終処分業者)へ送られる。
【0004】
図12は、循環型の社会実現のためのコンセプトを示したコメットサークルである。
この図は、材料が図中右上の「原材料供給者」から提供され、材料メーカー、部品メーカー、製品メーカーを経て製品となり、販売者から購入したユーザーがその製品を使用し、製品が回収され、いくつかの方法でリサイクルされた後、再度製品になり、最終的に埋め立て等の最終処分に至るまでの資源循環の様子を示したものである。ユーザーを中心としたループの内側ほど、一般に、経済効率が良く、環境負荷が小さい資源循環を実現することができる。ユーザーから回収された回収機が再使用不可条件を満たさずに再使用できると判断された場合、回収センターからリサイクルセンターではなく再生センターへいくことになり、リサイクルセンターへいく場合に比べて、ループのより内側のルートを通ることになる。すなわち、回収センターからリサイクルセンターにいくルートを通る場合、回収センターから再生センターへいくルートを通る場合に比べて、環境負荷が大きい。よって、回収センターに回収された回収機が一台でも多く、再使用条件をクリアして(再使用不可条件を満たさずに)、再生センターへいくルートを通ることができるようにすることは、環境負荷を低減する上で非常に重要となる。
【0005】
再使用不可条件を判断するために用いられる再使用判断情報としては、例えば、初期時点からの累積画像形成枚数(以下「TCV」という。)が挙げられる。このTCVは、その回収機の実質稼働時間を示す指標値であるため、その回収機の耐用期間(部品の消耗度合等)を判断する上で有用な情報である。なお、ここでいう初期時点は、一般には、その回収機が最初に使用された時点付近(使用開始時点付近)に設定されるが、その回収機の耐用期間を判断する方法等に応じて任意に設定できる。再使用判断情報としてTCVを用いる場合の一例について説明すると、回収機のTCVがその回収機の耐用期間に対応する耐用枚数の例えば1/3(再使用基準枚数)を越えるという再使用不可条件を満たす場合には、その回収機は、再使用できないと判断され、リサイクルセンターへ送られる。一方、回収機のTCVが再使用基準枚数以下である場合には、その回収機は、再使用不可条件を満たさないので、再使用できると判断されて再生センターへ送られる。
【0006】
特許文献1には、顧客が画像形成装置を買い替える際に、その顧客が使用していた画像形成装置のTCVに応じた金額を割り引くことができる購入方法について開示されている。この購入方法によれば、その顧客が使用していた画像形成装置のTCVに応じて、その顧客が画像形成装置を買い替える時の機器購入代金からの割引金額が高くなるので、買い替えの促進が図られる。その結果、そのような割引がない場合に比べて、顧客側で廃棄されずに回収センターへ回収される画像形成装置が増えることが期待できるので、環境負荷の軽減に寄与し得る。
また、特許文献2には、回収機のTCVに応じて環境負荷の小さいリサイクル方法を選定することにより、その回収機に適したリサイクル方法を決めるリサイクル支援方法について開示されている。このリサイクル支援方法は、より環境負荷の小さいリサイクル方法で回収機をリサイクルできるので、環境負荷の軽減に寄与し得る。
【特許文献1】特開2003−98919号公報
【特許文献1】特開2007−94796号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、上記特許文献1に記載された販売方法は、顧客が使用していた画像形成装置のTCVが多いほど割引金額が高くなるので、TCVが再使用基準枚数以下である回収機の数を増やすことの効果が少ない。そのため、回収センターに回収される回収機の数を増やす効果は大きく期待できるものの、再生センターへいくルートを通る回収機の数を増やす効果はあまり期待できなかった。
また、上記特許文献2に記載されたリサイクル支援方法は、環境負荷の軽減に寄与し得るものの、TCVが再使用基準枚数以下である回収機の数を増やすことには効果が無いので、再生センターへいくルートを通る回収機の数を増やすことはできない。
【0008】
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、再使用条件をクリアして(再使用不可条件を満たさずに)、再生センターへいくルートを通る回収機の数を増やして、リユース頻度を向上させ、より環境負荷の削減を図ることが可能なリユース支援システム、管理装置及び画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、機器と管理装置とを通信ネットワークを介して少なくとも該機器から該管理装置への情報通信が可能に接続したリユース支援システムであって、上記機器は、当該機器の稼働状況に応じて又は経時的に変動する情報であって、当該機器をその機器として再使用しないことを決定するための所定の再使用不可条件を当該機器が満たすか否かを判断するために用いられる再使用判断情報を継続的に取得して記憶する情報取得記憶手段と、該情報取得記憶手段に記憶されている再使用判断情報を所定のタイミングで通信ネットワークを介して上記管理装置へ送信する送信手段とを有し、上記管理装置は、上記機器から送信される再使用判断情報を通信ネットワークを介して受信する受信手段と、該受信手段が受信した再使用判断情報に基づき、該再使用判断情報に対応する機器が上記再使用不可条件を満たすことになる前の所定の時点に到達したか否かを判断する判断手段と、該判断手段が上記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨を報知するための報知処理を行う報知処理手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1のリユース支援システムにおいて、上記機器は、上記情報取得記憶手段に記憶されている再使用判断情報に基づき、当該機器が再使用不可条件を満たすことになる前の所定の時点に到達したか否かを判断する自己判断手段と、該自己判断手段が上記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨をユーザーに報知する報知手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、機器と管理装置とを通信ネットワークを介して少なくとも該機器から該管理装置への情報通信が可能に接続したリユース支援システムであって、上記機器は、当該機器の稼働状況に応じて又は経時的に変動する情報であって、当該機器をその機器として再使用しないことを決定するための所定の再使用不可条件を当該機器が満たすか否かを判断するために用いられる再使用判断情報を継続的に取得して記憶する情報取得記憶手段と、該情報取得記憶手段に記憶されている再使用判断情報に基づき、当該機器が上記再使用不可条件を満たすことになる前の所定の時点に到達したか否かを判断する自己判断手段と、該自己判断手段が上記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨を示す判断結果情報を通信ネットワークを介して上記管理装置へ送信する送信手段とを有し、上記管理装置は、上記機器から送信される判断結果情報を通信ネットワークを介して受信する受信手段と、該受信手段が判断結果情報を受信したときに、該判断結果情報に対応する機器が上記所定の時点に到達した旨を報知するための報知処理を行う報知処理手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のリユース支援システムにおいて、通信ネットワークを介して少なくとも上記管理装置からの情報通信が可能となるように該管理装置に接続された複数の端末装置を有し、上記管理装置の報知処理手段が行う報知処理は、上記判断手段が上記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨を示す情報を通信ネットワークを介して当該判断に係る機器を担当する担当部署の端末装置に送信する処理であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のリユース支援システムにおいて、上記機器は、画像形成装置であることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5のリユース支援システムにおいて、上記再使用判断情報は、初期時点からの累積画像形成枚数であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、少なくとも機器からの情報通信が可能なように通信ネットワークを介して該機器と接続した管理装置であって、上記機器の稼働状況に応じて又は経時的に変動する情報であって、該機器をその機器として再使用しないことを決定するための所定の再使用不可条件を該機器が満たすか否かを判断するために用いられる再使用判断情報を、通信ネットワークを介して該機器から受信する受信手段と、該受信手段が受信した再使用判断情報に基づき、該再使用判断情報に対応する機器が上記再使用不可条件を満たすことになる前の所定の時点に到達したか否かを判断する判断手段と、該判断手段が上記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨を報知するための報知処理を行う報知処理手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、少なくとも管理装置への情報通信が可能なように通信ネットワークを介して該管理装置と接続した画像形成装置であって、当該画像形成装置の稼働状況に応じて又は経時的に変動する情報であって、当該画像形成装置を画像形成装置として再使用しないことを決定するための所定の再使用不可条件を当該画像形成装置が満たすか否かを判断するために用いられる再使用判断情報を継続的に取得して記憶する情報取得記憶手段と、該情報取得記憶手段に記憶されている再使用判断情報に基づき、当該画像形成装置が上記再使用不可条件を満たすことになる前の所定の時点に到達したか否かを判断する自己判断手段と、該自己判断手段が上記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨を示す判断結果情報を通信ネットワークを介して上記管理装置へ送信する送信手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、画像形成装置であって、当該画像形成装置の稼働状況に応じて又は経時的に変動する情報であって、当該画像形成装置を画像形成装置として再使用しないことを決定するための所定の再使用不可条件を当該画像形成装置が満たすか否かを判断するために用いられる再使用判断情報を継続的に取得して記憶する情報取得記憶手段と、該情報取得記憶手段に記憶されている再使用判断情報に基づき、当該画像形成装置が上記再使用不可条件を満たすことになる前の所定の時点に到達したか否かを判断する自己判断手段と、該自己判断手段が上記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨をユーザーに報知する報知手段とを有することを特徴とするものである。
【0010】
本発明においては、ユーザーにより使用されている稼働中の機器が再使用不可条件を満たすことになる前に、すなわち、その機器が再使用できなくなる前に、その旨が報知される。これにより、例えば、その機器を担当する担当者や、その機器のユーザーに対し、再使用できなくなる前に機器を回収することの契機を与えることができる。担当者に報知する場合には、再使用できなくなる前にそのユーザーに対して機器の買い換え等を促すなどの活動を行うことが可能となる。その結果、回収センターへより多くの再使用可能な回収機を回収することの効果が期待できる。また、ユーザーに報知する場合には、近年の環境負荷に対するユーザーの意識の高さも伴って、再使用できなくなる前にユーザー自身が機器の買い換えや使用中止などの決断をすることが十分に期待できる。その結果、回収センターへより多くの再使用可能な回収機を回収することの効果が期待できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、再使用条件をクリアして(再使用不可条件を満たさずに)、再生センターへいくルートを通る回収機の数を増やすことが可能となるので、リユース頻度を向上させ、より環境負荷の削減を図ることが可能となるという優れた効果が奏される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を、画像形成装置である複写機と、ユーザー情報の収集・管理等を担当する担当部署であるユーザー情報センター(お客様情報センター)に設置される管理装置とから構成されるリユース支援システムに適用した一実施形態について説明する。
本実施形態のリユース支援システムでは、各ユーザーの複写機と管理装置とが通信ネットワークを介して情報通信可能に接続されている。また、本実施形態のリユース支援システムには、各複写機を担当する担当部署である販売店の端末装置も、通信ネットワークを介して管理装置に接続されている。
【0013】
図1は、本実施形態に係るリユース支援システム全体の概略構成を示す説明図である。
なお、説明の都合上、以下の説明では、ユーザーはAとBのみとする。また、ユーザーAが使用している複写機は、再生して再使用する(リユースする)ことの対象とはなっていない再生非対象機種であり、ユーザーBが使用している複写機は、再使用条件をクリアすれば(再使用不可条件を満たさなければ)再生して再使用する対象となる再生対象機種であるとする。また、販売店も、説明の都合上、ユーザーBの複写機を担当する販売店のみとする。
【0014】
図2は、本リユース支援システムを構成する複写機の一例について、その主要構成を示したブロック図である。
本複写機は、複写機全体の制御を司る制御手段としての制御部1を備えており、制御部1は、演算手段たるCPU1aと、情報記憶部とを備えている。情報記憶部は、データを記憶するRAM、ROM、HDD(Hard Disk Drive )等で構成され、本実施形態では、例えば、システムOS、コピー、ファクシミリ、プリンタプロセスに必要な各種制御プログラム、プリンタのPDL(Page Description Language )処理系、システムの初期設定値等を納めたROM1bや、ワークメモリ用のRAM1c等で構成されている。操作表示部3は、文字情報等を表示する液晶ディスプレイ等から構成される表示部や、テンキー等などによって操作者から入力情報を受け付けて制御部1に送る操作受付手段としての操作表示部などから構成されている。操作表示部は、使用者等によって操作されるタッチパネル、ボタン、スイッチ類等で構成される。なお、図示していないが、本複写機がファクシミリ機能を持つ複合機である場合には、回線制御部(モジュラージャック、NCUすなわちNetwork Control Unit)を併せ持つ。
【0015】
図3は、本リユース支援システムを構成する複写機の概略構成を示す説明図である。
この複写機は、電子写真方式の画像形成装置であり、その画像形成手段としての画像形成システムは、複写機本体であるプリンタ部100と、給紙部200と、スキャナ部300と、原稿搬送部400とを備えている。スキャナ部300はプリンタ部100上に取り付けられ、そのスキャナ部300の上に原稿自動搬送装置(ADF)からなる原稿搬送部400が取り付けられている。また、複写機内の各装置の動作を制御する上述した制御部1も備えている。
【0016】
スキャナ部300は、コンタクトガラス32上に載置された原稿の画像情報を読取センサ36で読み取り、読み取った画像情報を制御部に送る。制御部は、スキャナ部300から受け取った画像情報に基づき、プリンタ部100の露光装置21内に配設された図示しないレーザやLED等を制御して感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cに向けてレーザ書き込み光Lを照射させる。この照射により、感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cの表面には静電潜像が形成され、この潜像は所定の現像プロセスを経由してトナー像に現像される。
【0017】
プリンタ部100は、露光装置21の他、一次転写装置62、二次転写装置22、定着装置25、排紙装置、図示しないトナー供給装置、トナー供給装置等も備えている。なお、上記現像プロセスについては後に詳述する。
【0018】
給紙部200は、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44、給紙カセットから記録媒体としての転写紙を繰り出す給紙ローラ42、繰り出した転写紙Pを分離して給紙路46に送り出す分離ローラ45、プリンタ部100の給紙路48に転写紙Pを搬送する搬送ローラ47等を備えている。本実施形態の装置においては、この給紙部以外に、手差し給紙も可能となっており、手差しのための手差しトレイ51、手差しトレイ上の転写紙Pを手差し給紙路53に向けて一枚ずつ分離する分離ローラ52も装置側面に備えている。レジストローラ49は、それぞれ給紙カセット44又は手差しトレイ51に載置されている転写紙Pを1枚だけ排出させ、中間転写体としての中間転写ベルト10と2次転写装置22との間に位置する二次転写ニップ部に送る。
【0019】
上記構成において、カラー画像のコピーをとるとき、原稿搬送部400の原稿台30上に原稿をセットするか、又は原稿搬送部400を開いてスキャナ部300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿搬送部400を閉じて原稿を押さえる。そして、図示しないスタートスイッチを押すと、原稿搬送部400に原稿をセットしたときは原稿をコンタクトガラス32上へと搬送して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは直ちに、スキャナ部300を駆動し、第1走行体33及び第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、画像情報を読み取る。そして、スキャナ部から画像情報を受け取ると、上述のようなレーザ書き込みや、後述する現像プロセスを実施させて感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40C上にトナー像を形成させるとともに、画像情報に応じたサイズの転写紙Pを給紙させるべく、4つのレジストローラのうちの1つを作動させる。
また、これに伴って、不図示の駆動モータで支持ローラ14、15、16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写ベルト10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成ユニット18でその感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cを回転して各感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40C上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写ベルト10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写ベルト10上に合成カラー画像を形成する。
【0020】
一方、給紙部200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、給紙カセット44の1つから転写紙Pを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47でプリンタ部100内の給紙路48に導き、この転写紙Pをレジストローラ49に突き当てて止める。又は、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上の転写紙Pを繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。そして、中間転写ベルト10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルトと二次転写ローラ23との当接部である二次転写ニップ部に転写紙Pを送り込み、ニップに形成されている転写用電界や当接圧力などの影響によってカラー画像を二次転写して転写紙P上にカラー画像を記録する。
【0021】
画像転写後の転写紙Pは、2次転写装置の搬送ベルト24で定着装置25へと送り込み、定着装置25で加圧ローラ27による加圧力と熱の付与によりトナー像を定着させた後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
【0022】
次に、本実施形態の複写機におけるプリンタ部100の詳細について説明する。
図4は、プリンタ部100の主要部拡大図である。このプリンタ部100は、中間転写ベルトとしての3つの支持ローラ14,15,16に指示された中間転写ベルト10と、中間転写ベルトに対向するよう併設され、表面にブラック、イエロー、マゼンタ、シアンのうちの1色のトナー像をそれぞれ担持する潜像担持体としての4つの感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cと、感光体ドラム表面にトナー像を形成するための現像手段としての現像ユニット61Bk、61Y、61M、61Cとを備えている。更に、感光体ドラム表面から一次転写後に残留しているトナーを除去する感光体クリーニング装置63Bk、63Y、63M、63Cも備えている。上記複数の感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40C、現像ユニット61Bk、61Y、61M、61C、そして、感光体クリーニング装置63Bk、63Y、63M、63Cからなる4つの画像形成ユニット18Bk、18Y、18M、18Cによってタンデム画像形成装置20が構成されている。また、支持ローラ15の向かって左に、トナー像を転写紙上に転写した後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去するベルトクリーニング装置17を備えている。
【0023】
ベルトクリーニング装置17には、クリーニング部材として2つのファーブラシ90、91を設けている。ファーブラシ90、91は、中間転写ベルト10に対して接触してカウンタ方向に回転するように設ける。そして、それぞれのファーブラシ90、91には、図示しない電源から各々異なる極性のバイアスを印加する。そして、これらのファーブラシ90、91には、それぞれ金属ローラ92、93を接触させ、ファーブラシに対して順または逆方向に回転可能に設けている。
【0024】
本実施形態において、中間転写ベルト10の回転方向上流側の金属ローラ92に電源94から(−)電圧を印加し、下流側の金属ローラ93に電源95から(+)電圧を印加する。それらの金属ローラ92、93には、それぞれブレード96、97の先端を押し当てている。そして、中間転写ベルト10の矢印方向への回転とともに、はじめ上流側のファーブラシ90を用いて例えば(−)のバイアスを印加して中間転写ベルト10表面のクリーニングを行う。仮に、金属ローラ92に−700V印加すると、ファーブラシ90は−400Vとなり、中間転写ベルト10上の(+)トナーをファーブラシ90側に転移させることができる。ファーブラシ側に転移させたトナーをさらに電位差によりファーブラシ90から金属ローラ92に転移させ、ブレード96により掻き落とす。
このように、ファーブラシ90で中間転写ベルト10上のトナーを除去するが、中間転写ベルト10上にはまだ多くのトナーが残っている。それらのトナーは、ファーブラシ90に印加される(−)のバイアスにより、(−)に帯電される。これは、電荷注入または放電により帯電されるものと考えられる。次いで下流側のファーブラシ91を用いて今度は(+)のバイアスを印加してクリーニングを行うことにより、それらのトナーを除去することができる。除去したトナーは、電位差によりファーブラシ91から金属ローラ93に転移させ、ブレード97により掻き落とす。ブレード96、97で掻き落としたトナーは、不図示のタンクに回収される。これらのトナーは、後述のトナーリサイクル装置を用いて現像装置61に戻すようにしてもよい。
【0025】
ファーブラシ91でクリーニングされた後の中間転写ベルト10表面は、ほとんどのトナーが除去されているがまだ少しのトナーが残っている。これらの中間転写ベルト10上に残ったトナーは、上述したようにファーブラシ91に印加される(+)のバイアスにより、(+)に帯電される。(+)に帯電されたトナーは、1次転写位置で印加される転写電界により感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40C側に転写され、感光体クリーニング装置63で回収することができる。
【0026】
中間転写ベルト10を挟んでタンデム画像形成装置20と反対の側には、2次転写装置22を備える。この2次転写装置22は、本実施形態においては、2つのローラ23間に、2次転写ベルト24を掛け渡して構成し、中間転写ベルト10を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、二次転写ニップ部を形成して中間転写ベルト10上のカラートナー画像を転写紙上に二次転写する。二次転写後の中間転写ベルト10は、ベルトクリーニング装置17で、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーが除去され、タンデム画像形成装置20による再度の画像形成に備える。上述した2次転写装置22には、画像転写後の転写紙Pを定着装置25へと搬送する転写紙P搬送機能も備えてなる。もちろん、2次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、この転写紙P搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
レジストローラ49は一般的には接地されて使用されることが多いが、転写紙Pの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。
【0027】
一般的に中間転写方式は紙粉が感光体ドラムにまで移動しづらいため、紙粉転写を考慮する必要が少なくアースになっていても良い。また、印加電圧として、DCバイアスが印加されているが、これは転写紙Pをより均一帯電させるためDCオフセット成分を持ったAC電圧でも良い。このようにバイアスを印加したレジストローラ49を通過した後の紙表面は、若干マイナス側に帯電している。よって、中間転写ベルト10から転写紙Pへの転写では、レジストローラ49に電圧を印加しなかった場合に比べて転写条件が変わり転写条件を変更する場合がある。
【0028】
なお、本実施形態においては、2次転写装置22および定着装置25の下に、上述したタンデム画像形成装置20と平行に、転写紙Pの両面に画像を記録すべく転写紙Pを反転する転写紙反転装置28(図3参照)を備えている。これによって、転写紙の片面に画像定着後に、切換爪で転写紙の進路を転写紙反転装置側に切り換え、そこで反転させて再び維持転写ニップでトナー像を転写させた後、排紙トレイ上に排紙させるようにしても良い。
【0029】
次に、上記タンデム画像形成装置20について説明する。
図5は、タンデム画像形成装置20の部分拡大図である。4つ画像形成ユニット18Bk、18Y、18M、18Cにおいては、同一の構成からなっているので、4つのカラー記号Bk、Y、M、Cを省略し1つのユニットの構成の詳細を説明する。この画像形成ユニットは、感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cのまわりに、帯電手段としての帯電装置60、現像装置61、一次転写手段としての一次転写装置62、感光体クリーニング装置63、除電装置64等を備えている。上記感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cは、図示例では、アルミニウム等の素管に、感光性を有する有機感光材を塗布し、感光層を形成したドラム状であるが、無端ベルト状であってもよい。
【0030】
また、図示を省略するが、少なくとも感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cを設け、画像形成ユニット18を構成する部分の全部または一部でプロセスカートリッジを形成し、プリンタ部100に対して一括して着脱自在としてメンテナンス性を向上するようにしてもよい。また、画像形成ユニット18を構成する部分のうち、帯電装置60は、図示例ではローラ状につくり、感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cに接触して電圧を印加することによりその感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cの帯電を行う。勿論、非接触のスコロトロンチャージャで帯電を行うことも出来る。
【0031】
現像装置61は、一成分現像剤を使用してもよいが、図示例では、磁性キャリアと非磁性トナーとよりなる二成分現像剤を使用している。そして、その二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブ65に二成分現像剤を供給付着させる攪拌部66と、その現像スリーブ65に付着した二成分現像剤のうちのトナーを感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cに転移する現像部67とを設け、その現像部67より攪拌部66を低い位置としている。
攪拌部66には、平行な2本のスクリュー68を設けており、2本のスクリュー68の間は、両端部を除いて仕切り板69で仕切っている。また、現像ケース70にトナー濃度センサ71を設けている。
現像部67には、現像ケース70の開口を通して感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cと対向して現像スリーブ65を設けるとともに、その現像スリーブ65内にマグネット72を固定して設ける。また、その現像スリーブ65に先端を接近してドクタブレード73を設けている。
現像スリーブ65は、非磁性の回転可能なスリーブ状の形状を持ち、内部には複数のマグネット72を配設している。マグネット72は、固定されているために現像剤が所定の場所を通過するときに磁力を作用させられるようになっている。
マグネット72は、例えば、ドクタブレード73の箇所から現像スリーブ65の回転方向にN1、S1、N2、S2、S3の5磁極を有する。現像剤は、マグネット72により磁気ブラシを形成され、現像スリーブ65上に担持される。現像スリーブ65は、現像剤の磁気ブラシを形成したマグネット72のS1側の領域に、感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cに対向して配設されている。
【0032】
以上の構成によって、2成分現像剤を2本のスクリュー68で攪拌しながら搬送循環し、現像スリーブ65に供給する。現像スリーブ65に供給された現像剤は、マグネット72により汲み上げて保持され、現像スリーブ65上に磁気ブラシを形成する。磁気ブラシは、現像スリーブ65の回転とともに、ドクタブレード73によって適正な量に穂切りされる。切り落とされた現像剤は、攪拌部66に戻される。
現像スリーブ65上に担持された現像剤のうちトナーは、現像スリーブ65に印加する現像バイアス電圧により感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cに転移して、その感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40C上の静電潜像を可視像化する。可視像化後、現像スリーブ65上に残った現像剤は、マグネット72の磁力がないところで現像スリーブ65から離れて攪拌部66に戻る。この繰り返しにより、攪拌部66内のトナー濃度が薄くなると、それをトナー濃度センサ71で検知して攪拌部66にトナーが補給される。
【0033】
一次転写装置62は、ローラ状の一次転写ローラ62によって構成し、中間転写ベルト10を挟んで感光体ドラム40に押し当てて設けている。なお、各一次転写ローラ62間には、中間転写ベルト10の基層11側に接触して導電性ローラ74を設けている。この導電性ローラ74は、転写時に各一次転写ローラ62により印加するバイアスが、中抵抗の基層11を介して隣接する各画像形成ユニット18に流れ込むことを阻止するものである。
【0034】
感光体クリーニング装置63は、例えばポリウレタンゴム製のクリーニングブレード75を用い、その先端を感光体ドラム40に押し当てている。更に、クリーニング性を高めるため、本実施形態においては、外周が感光体ドラム40に接触する接触導電性のファーブラシ76を矢印方向に回転自在に備えている。また、ファーブラシ76にバイアスを印加する金属製電界ローラ77を矢示方向に回転自在に備え、その電界ローラ77にスクレーパ78の先端を押し当てている。さらに、除去したトナーを回収する回収スクリュー79も設けている。
上記構成の感光体クリーニング装置63によって、感光体ドラム40に対してカウンタ方向に回転するファーブラシ76で、感光体ドラム40上の残留トナーを除去する。ファーブラシ76に付着したトナーは、ファーブラシ76に対してカウンタ方向に接触して回転するバイアスを印加された電界ローラ77に取り除かれる。電界ローラ77に付着したトナーは、スクレーパ78でクリーニングされる。感光体クリーニング装置63で回収したトナーは、回収スクリュー79で感光体クリーニング装置63の片側に寄せ、トナーリサイクル装置80で現像装置61へと戻して再利用する。
除電装置64は、除電ランプを用いており、光を照射して感光体ドラム40の表面電位を初期化する。
【0035】
上記構成のタンデム画像形成装置20における画像形成プロセスは次のように行われる。感光体ドラム40の回転とともに、まず帯電装置60で感光体ドラム40の表面を一様に帯電し、書込み光Lを照射して感光体ドラム40上に静電潜像を形成する。その後、現像装置61により静電潜像にトナーを付着させる現像を行いトナー像化し、そのトナー像を一次転写ローラ62で中間転写ベルト10上に一次転写する。画像転写後の感光体ドラム40の表面は、感光体クリーニング装置63で残留トナーを除去し、除電装置64で除電して再度の画像形成に備える。一方、感光体ドラム表面から除去した残留トナーは、後述するトナーリサイクル装置によって、再び現像に使用される。ここで、画像を形成する色の順番は、上記のものに限定されるものではなく、画像形成装置の持つ狙いや特性に応じて異なるものである。
【0036】
次に、本実施形態に係るリユース支援システムの制御系について説明する。
図6は、本リユース支援システムの制御系に関わる主要構成を示す機能ブロック図である。
各複写機101は、再使用判断情報として、初期時点付近からの累積画像形成枚数TCVを継続的にカウントして取得するTCVカウンタ部111と、TCVカウンタ部111のカウント値であるTCV情報を記憶する情報記憶部112と、情報記憶部112内のTCV情報及び通信情報(自己の複写機IDや機種ID等)を通信ネットワークを介して管理装置104へ送信するための送信手段としてのTCV通信部113とを備えている。本実施形態においては、TCVカウンタ部111と情報記憶部112とによって、情報取得記憶手段が構成されている。なお、本実施形態におけるTCV情報の初期時点は、自機の稼働開始時点(自機が最初にユーザーへ納品された時点)とする。
【0037】
管理装置104は、各複写機101から送信されるTCV情報及び通信情報を受信する受信手段としてのTCV通信部141と、対応する複写機IDごとに受信したTCV情報を逐次記憶する受信情報記憶手段としての受信情報記憶部142と、判断手段としての判断部143と、報知処理手段としての判断結果送信部144とを備えている。判断部143は、TCV通信部141でTCV情報を受信するたびに、受信情報記憶部142に記憶されている当該複写機のTCV情報に基づき、当該複写機が再使用不可条件を満たすことになる前の所定の時点(以下「買い替え相談時期」という。)に到達したか否かを判断する。この判断内容については後述する。この判断の結果、買い替え相談時期に到達したと判断された場合には、その旨を示す判断結果情報である買替促進信号を、当該複写機の複写機ID等とともに、判断結果送信部144から送信する。この送信先は、当該複写機を担当する販売店の端末装置106である。
【0038】
端末装置106は、ミニコンピュータあるいはパーソナルコンピュータで構成されている。端末装置106は、管理装置104から送信される買替促進信号(判断結果情報)等を受信する受信手段としての判断結果受信部161と、受信した買替促進信号等の情報を記憶する受信情報記憶手段としての受信情報記憶部162と、販売担当者に訪問先(当該複写機の設置場所)を通報したり当該複写機が上記買い替え相談時期に達している旨を報知したりするための報知手段としての表示手段である表示部163とを備えている。
【0039】
なお、本実施形態では、判断結果(当該複写機が買い替え相談時期に達した旨)の報知を販売店の端末装置106で行う場合について説明するが、他の装置、例えば対象の複写機101で報知するようにしてもよい。この場合、買替促進信号(判断結果情報)等の送信先に、当該複写機を含めるようにすればよい。また、この判断結果を管理装置104の表示装置等で報知し、オペレータが電話や電子メール等の他の連絡手段により、販売担当者に連絡するようにしてもよい。
【0040】
次に、本実施形態に係るリユース支援システムにおける複写機回収までの一連の流れについて説明する。
図7は、本リユース支援システムにおける複写機回収までの一連の流れを示すフローチャートである。
まず、管理装置104は、所定のタイミングで、TCV通信部141により、各複写機101に対してTCV要求信号を通信ネットワークを介して送信する(図1のルートA)。このTCV要求信号をTCV通信部113で受信した複写機101は、情報記憶部112に記憶されている最新のTCV情報を読み出して、このTCV情報を、自己の複写機IDや機種ID等の通信情報とともに、TCV通信部113から通信ネットワークを介して管理装置104へ送信する(図1のルートB)。管理装置104は、このようにして各複写機101からTCV情報及び通信情報を取得すると(S1)、その通信情報に含まれる複写機IDに対応づけて受信したTCV情報を受信情報記憶部142に記憶する。
【0041】
管理装置104の判断部143は、TCV通信部141でTCV情報を受信すると、まず、その通信情報に含まれる機種IDに対応する機種が再生対象機種か否かを判断する(S2)。この判断において、再生対象機種ではない、すなわち、再生非対象機種であると判断された場合(S2のNo)、そのまま処理を終了する。一方、再生対象機種であると判断された場合には(S2のYes)、次に、受信したTCV情報が示すTCVが、連絡TCV基準以上であって選別TCV基準以下であるという条件を満たすか否かを判断する(S3)。この判断において、条件を満たさないと判断された場合(S3のNo)、そのまま処理を終了する。
【0042】
ここで、「選別TCV基準」とは、TCVがこの選別TCV基準を越えた複写機が再使用不可条件を満たすことになる基準値(再使用基準枚数)であり、その複写機を再使用するか否かの閾値である。本実施形態の選別TCV基準は、当該機種に設定されている耐用TCV(当該機種の耐用期間に対応するTCV)の1/3に設定されている。
また、「連絡TCV基準」とは、当該複写機が再使用できなくなる前にユーザーへ買い替えを勧めるための適切な時期に対応するように予め設定されたTCVの基準値である。この連絡TCV基準は、選別TCV基準よりも小さい値であれば、任意に設定することができるが、選別TCV基準との差が小さすぎると、担当者からユーザーへ買い替えの相談をした際には既にTCVが選別TCV基準を越えていたという事態が生じるおそれがある点で注意を要する。また、連絡TCV基準と選別TCV基準との差が大きすぎると、買い替え意欲が少ないユーザーに対して買い替えの相談をすることになり適切でない場合がある点も注意が必要である。
【0043】
上記判断において条件を満たすと判断された場合(S3のYes)、当該複写機の複写機IDに基づいて特定される当該複写機の担当販売店の端末装置106を特定し、管理装置104の判断結果送信部144は、買替促進信号を当該複写機の複写機ID等とともにその端末装置106へ送信する(S4、図1のC)。端末装置106は、買替促進信号等を判断結果受信部161で受信すると、その買替促進信号等に応じた情報、例えば、その複写機IDに対応する複写機が買い替え相談時期に達した旨、ユーザー名、設置場所などの情報を、表示部163に表示して報知する(S5)。この情報に基づき、販売担当者は、例えば、その設置場所に訪問して(図1のD)ユーザーに直接買い替えの相談をするとか、ユーザーに電話等の連絡手段を用いて買い替えの相談をするとかして、ユーザーに買い替えを勧める(S6)。このとき、販売担当者は、このタイミングで買い替えを行えば、今まで使用していた複写機を再使用することができて環境負荷が少なく、循環型社会の実現に貢献できる等を、ユーザーに説明することで、ユーザーに買い替えを促す。このような説明は、近年の環境負荷に対するユーザーの意識の高さから、買い替えを促す上で非常に有効である。
【0044】
また、上述したように、上記の報知を対象の複写機101の操作表示部のタッチパネルを利用して行うようにしてもよい。この場合、例えば、タッチパネルに現在のTCVと選別TCV基準とを比較可能に表示することで、ユーザー自身で買い替え時期の検討が容易になるようにしてもよい。
【0045】
販売担当者の説明によりユーザーが買い替えを行うことを決断したら(S7のYes)、そのユーザーが使用していた複写機を回収して(S8)、その回収機は回収センターへ移される(図1のE)。これにより回収センターへ移される回収機は、そのTCVが選別TCV基準以下であるので、回収センターにおいて再使用できると判断されることになる。
本実施形態によれば、今までは再使用を意識しておらず、再使用できなくなるまで使い込んだ後に買い替えていたユーザーに対し、再使用可能なうちに買い替えを行ってもらうことを促すことができる。その結果、より環境負荷が少ないリユースの頻度が高まり、環境負荷の更なる削減を図ることができる。
【0046】
なお、本実施形態では、リユースの対象となる機器が画像形成装置としての複写機である場合について説明したが、FAX機能をも備えた複合機や、画像形成装置以外の機器であっても同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、買い替えの相談を販売店の販売担当者が行う場合について説明したが、複写機のメンテナンス等のサービスを担当する担当部署であるサービスセンターのサービスマンが行うようにしてもよい。この場合、端末装置106は販売店ではなくサービスセンターに設置するのがよい。この場合でも、複写機の回収は販売店が行うようにしてもよい。
【0047】
〔変形例1〕
次に、上述した実施形態の一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
図8は、本変形例1に係るリユース支援システム全体の概略構成を示す説明図である。
本変形例1では、管理装置104がユーザー情報センターではなく、販売店に設置されている。これにより、個々の販売店で、その販売店が担当する複写機101のTCVを把握し、TCVが連絡TCV基準以上になった複写機のユーザーに対して買い替えの相談を行うということが可能となる。本変形例1によれば、ユーザー情報センターを介さないので、より迅速な対応が可能となる。また、端末装置106が不要となる。
【0048】
なお、買い替えの相談をサービスセンターのサービスマンが行うようにする場合には、管理装置104は販売店ではなくサービスセンターに設置するのがよい。また、買い替えの相談をユーザー情報センターのオペレータが行うようにしてもよい。これらの場合でも、複写機の回収は販売店が行うようにしてもよい。
【0049】
〔変形例2〕
次に、上述した実施形態の他の変形例(以下、本変形例を「変形例2」という。)について説明する。
図9は、本変形例2に係るリユース支援システム全体の概略構成を示す説明図である。
本変形例2に係るリユース支援システムでは、生産管理データベース及び再生処理データベースを管理する担当部署であるホスト事業所のデータベース管理装置107が含まれている。このデータベース管理装置107のハードウェアは、上述した管理装置104と同様である。このデータベース管理装置107は、少なくともユーザー情報センターの管理装置104と通信ネットワークを介して接続されている。ユーザー情報センターの管理装置104は、所定のタイミングで、各ユーザーが使用している複写機101の機種名又は機種IDと、TCVと、再生対象機であるか否かの情報などを、複写機ID等とともに、データベース管理装置107へ送信する(図1のF)。一方、ホスト事業所のデータベース管理装置107は、所定のタイミングで、生産管理データベース及び再生処理データベースの内容を送信する(図1のG)。なお、データベース管理装置107が管理している生産管理データベース及び再生処理データベースの内容は、管理装置104や端末装置106からの要求に応じて又は一方的に、管理装置104や端末装置106へ送信できるようになっており、管理装置104や端末装置106と共有できる構成になっている。
【0050】
図10は、本リユース支援システムを構成する各装置が管理している各種データベースの連携を示す説明図である。
図中矢印Hは、回収センターからホスト事業所に複写機101の回収状況を連絡するためのルートを示している。図中矢印Iは、ユーザー情報センターから、市場の情報を連絡するためのルートを示している。図中矢印Jは、ホスト事業所で管理している再生状況(何ヶ月後にはどういう機能の製品を量産する予定かなど)を、ユーザー情報センターに連絡するためのルートを示している。図中矢印KとLは、ユーザー情報センターと販売店で必要な情報(何日後にユーザーの機械を買い替えるなど)のやり取りのルートを示している。
【0051】
図11は、本リユース支援システムに関わる再生処理データベースの概要を示す説明図である。
この再生処理データベースは、上述したとおりホスト事業所で管理されている。この再生処理データベースには、ユーザー(複写機ID)ごとに、少なくとも、そのユーザーが使用している複写機の機種名(機種ID)、その機種が再生対象機か否か、その複写機のTCV、その機種の連絡TCV基準、その機種の選別TCV基準を含んでいる。機種名(機種ID)は、ユーザーに複写機101が納入された時点で入力される。再生対象機であるか否かの情報も、ユーザーに複写機101が納入された時点で入力される。ただし、納入時点で未だ再生対象機かどうか決定していない場合には、決定した時点で入力される。TCVは、複写機101から通信ネットワークを介して管理装置104へ送られるTCV情報が随時入力される。連絡TCV基準及び選別TCV基準も、ユーザーに複写機101が納入された時点で入力されるが、納入時点で未だこれらの基準が決定していない場合には、決定した時点で入力される。
【0052】
本変形例2では、管理装置104が収集した各ユーザーの複写機のTCV情報は、随時、管理装置104からデータベース管理装置107へ送られる。これにより、データベース管理装置107が管理する再生処理データベースにおける各ユーザーのTCVデータが更新される。そして、本変形例2では、データベース管理装置107の図示しない制御部が判断手段として機能し、各ユーザーのTCVが、連絡TCV基準以上であって選別TCV基準以下であるという条件を満たすか否かを判断する。すなわち、上記実施形態ではユーザー情報センターの管理装置104で行っていた判断処理を、本変形例2ではホスト事業所のデータベース管理装置107で行うのである。そして、データベース管理装置107が上記条件を満たすと判断した場合、対象の複写機の複写機IDに基づいて特定される当該複写機の担当販売店の端末装置106を特定し、買替促進信号を当該複写機の複写機ID等とともにその端末装置106へ送信する報知処理を行う。
【0053】
なお、各販売店の端末装置106でホスト事業所のデータベース管理装置107が管理する再生処理データベースの内容を閲覧できる構成とした場合には、その閲覧により販売店側で上記条件を満たしたか否かを判断することも可能である。ただし、この場合には、各販売店における顧客情報が他の販売店でも閲覧できることになるので、他の販売店に関わる情報についてはユーザー名が見えないようにするなどの処理を施すことが好ましい。
【0054】
以上、本実施形態(各変形例を含む。以下同様。)に係るリユース支援システムは、機器である画像形成装置としての複写機101と管理装置104とを通信ネットワークを介して少なくとも複写機101から管理装置104への情報通信が可能に接続している。複写機101は、当該複写機101の稼働状況に応じて又は経時的に変動する情報であって、当該複写機101をその複写機として再使用しないことを決定するための所定の再使用不可条件(TCV>選別TCV基準)を当該複写機101が満たすか否かを判断するために用いられる再使用判断情報であるTCV情報を継続的に取得して記憶する情報取得記憶手段としてのTCVカウンタ部111及び情報記憶部112と、情報記憶部112に記憶されているTCV情報を所定のタイミングで通信ネットワークを介して管理装置104へ送信する送信手段としてのTCV通信部113とを有している。そして、管理装置104は、上記複写機101から送信されるTCV情報を通信ネットワークを介して受信する受信手段としてのTCV通信部141と、TCV通信部141が受信したTCV情報に基づき、そのTCV情報に対応する複写機101が上記再使用不可条件(TCV>選別TCV基準)を満たすことになる前の所定の時点(TCV=連絡TCV基準)に到達したか否かを判断する判断手段としての判断部143と、判断部143が上記所定の時点に到達した(TCV≧連絡TCV基準)と判断したときに、その旨を報知するための報知処理として、買替促進信号(判断結果情報)を販売店の端末装置106へ送信する処理や、管理装置104の表示装置等に表示する処理などを行う報知処理手段とを有する。これにより、ユーザーが使用している稼働中の複写機が再使用不可条件(TCV>選別TCV基準)を満たすことになる前に、すなわち、その複写機101が再使用できなくなる前に、その旨が販売担当者に報知される。これにより、販売担当者は、再使用できなくなる前に、そのユーザーに対して複写機101の買い換えを促すなど、その複写機の回収活動を行うことが可能となる。その結果、回収センターへより多くの再使用可能な回収機を回収することの効果が期待でき、リユース頻度が向上して、より環境負荷の削減を図ることができる。
なお、複写機101の制御部が、自己の情報記憶部112に記憶されているTCV情報に基づき、自己が再使用不可条件(TCV>選別TCV基準)を満たすことになる前の所定の時点(TCV=連絡TCV基準)に到達したか否かを判断する自己判断手段として機能し、記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨をユーザーに報知する操作表示部のタッチパネル等の報知手段を有していれば、近年の環境負荷に対するユーザーの意識の高さも伴って、再使用できなくなる前にユーザー自身が複写機101の買い換えや使用中止など複写機101を回収させる決断をすることも十分に期待できる。その結果、回収センターへより多くの再使用可能な回収機を回収することの効果が期待でき、リユース頻度が向上して、より環境負荷の削減を図ることができる。
なお、この場合、複写機101の制御部が上記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨を示す判断結果情報を通信ネットワークを介して管理装置104へ送信するようにすれば、管理装置104側で、各複写機が上記所定の時点に到達したか否かの判断を行う必要がなくなる。
また、本実施形態においては、通信ネットワークを介して少なくとも管理装置104からの情報通信が可能となるように端末装置106が管理装置104に接続されており、管理装置104は、上記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨を示す情報を通信ネットワークを介して当該判断に係る複写機101を担当する担当部署である販売店の端末装置106に送信する処理を報知処理として行う。これにより、その複写機101が再使用できなくなる前に、その旨が販売担当者に確実に報知される。よって、再使用できなくなる前に、そのユーザーに対して複写機101の買い換えを促すなど、その複写機の回収活動を行って、リユース頻度の向上、より環境負荷の削減を図ることができる。
【0055】
なお、本実施形態では、リユース対象の機器が画像形成装置としての複写機101である場合について説明したが、ファクシミリ機能を備えた複合機などの他の画像形成装置や、画像形成装置以外の機器であってもよい。
また、本実施形態では、再使用判断情報が初期時点からの累積画像形成枚数であるTCV情報である場合について説明したが、機器の稼働状況に応じて又は経時的に変動する情報であって、当該機器をその機器として再使用しないことを決定するための所定の再使用不可条件を当該機器が満たすか否かを判断するために用いられる再使用判断情報であれば、他の情報であってもよい。
また、本実施形態では、管理装置104を備えたリユース支援システムについて説明したが、上述したように、複写機101の制御部が、自己の情報記憶部112に記憶されているTCV情報に基づき、自己が再使用不可条件(TCV>選別TCV基準)を満たすことになる前の所定の時点(TCV=連絡TCV基準)に到達したか否かを判断する自己判断手段として機能し、記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨をユーザーに報知する操作表示部のタッチパネル等の報知手段を有していれば、必ずしも管理装置104は不要である。すなわち、管理装置104が無くても、近年の環境負荷に対するユーザーの意識の高さも伴って、再使用できなくなる前にユーザー自身が複写機101の買い換えや使用中止など複写機101を回収させる決断をすることが十分に期待できる。よって、販売担当者からの買い替え相談がなくても、回収センターへより多くの再使用可能な回収機を回収することの効果が期待でき、リユース頻度が向上して、より環境負荷の削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】実施形態に係るリユース支援システム全体の概略構成を示す説明図である。
【図2】同リユース支援システムを構成する複写機の一例について、その主要構成を示したブロック図である。
【図3】同リユース支援システムを構成する複写機の概略構成を示す説明図である。
【図4】同複写機のプリンタ部の主要部拡大図である。
【図5】同複写機のタンデム画像形成装置の部分拡大図である。
【図6】同リユース支援システムの制御系に関わる主要構成を示す機能ブロック図である。
【図7】同リユース支援システムにおける複写機回収までの一連の流れを示すフローチャートである。
【図8】変形例1に係るリユース支援システム全体の概略構成を示す説明図である。
【図9】変形例2に係るリユース支援システム全体の概略構成を示す説明図である。
【図10】同リユース支援システムを構成する各装置が管理している各種データベースの連携を示す説明図である。
【図11】同リユース支援システムに関わる再生処理データベースの概要を示す説明図である。
【図12】循環型の社会実現のためのコンセプトを示したコメットサークルである。
【符号の説明】
【0057】
101 複写機
104 管理装置
106 端末装置
107 データベース管理装置
111 TCVカウンタ部
112 情報記憶部
113 TCV通信部
141 TCV通信部
142 受信情報記憶部
143 判断部
144 判断結果送信部
161 判断結果受信部
162 受信情報記憶部
163 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器と管理装置とを通信ネットワークを介して少なくとも該機器から該管理装置への情報通信が可能に接続したリユース支援システムであって、
上記機器は、
当該機器の稼働状況に応じて又は経時的に変動する情報であって、当該機器をその機器として再使用しないことを決定するための所定の再使用不可条件を当該機器が満たすか否かを判断するために用いられる再使用判断情報を継続的に取得して記憶する情報取得記憶手段と、
該情報取得記憶手段に記憶されている再使用判断情報を所定のタイミングで通信ネットワークを介して上記管理装置へ送信する送信手段とを有し、
上記管理装置は、
上記機器から送信される再使用判断情報を通信ネットワークを介して受信する受信手段と、
該受信手段が受信した再使用判断情報に基づき、該再使用判断情報に対応する機器が上記再使用不可条件を満たすことになる前の所定の時点に到達したか否かを判断する判断手段と、
該判断手段が上記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨を報知するための報知処理を行う報知処理手段とを有することを特徴とするリユース支援システム。
【請求項2】
請求項1のリユース支援システムにおいて、
上記機器は、
上記情報取得記憶手段に記憶されている再使用判断情報に基づき、当該機器が再使用不可条件を満たすことになる前の所定の時点に到達したか否かを判断する自己判断手段と、
該自己判断手段が上記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨をユーザーに報知する報知手段とを有することを特徴とするリユース支援システム。
【請求項3】
機器と管理装置とを通信ネットワークを介して少なくとも該機器から該管理装置への情報通信が可能に接続したリユース支援システムであって、
上記機器は、
当該機器の稼働状況に応じて又は経時的に変動する情報であって、当該機器をその機器として再使用しないことを決定するための所定の再使用不可条件を当該機器が満たすか否かを判断するために用いられる再使用判断情報を継続的に取得して記憶する情報取得記憶手段と、
該情報取得記憶手段に記憶されている再使用判断情報に基づき、当該機器が上記再使用不可条件を満たすことになる前の所定の時点に到達したか否かを判断する自己判断手段と、
該自己判断手段が上記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨を示す判断結果情報を通信ネットワークを介して上記管理装置へ送信する送信手段とを有し、
上記管理装置は、
上記機器から送信される判断結果情報を通信ネットワークを介して受信する受信手段と、
該受信手段が判断結果情報を受信したときに、該判断結果情報に対応する機器が上記所定の時点に到達した旨を報知するための報知処理を行う報知処理手段とを有することを特徴とするリユース支援システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のリユース支援システムにおいて、
通信ネットワークを介して少なくとも上記管理装置からの情報通信が可能となるように該管理装置に接続された複数の端末装置を有し、
上記管理装置の報知処理手段が行う報知処理は、上記判断手段が上記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨を示す情報を通信ネットワークを介して当該判断に係る機器を担当する担当部署の端末装置に送信する処理であることを特徴とするリユース支援システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のリユース支援システムにおいて、
上記機器は、画像形成装置であることを特徴とするリユース支援システム。
【請求項6】
請求項5のリユース支援システムにおいて、
上記再使用判断情報は、初期時点からの累積画像形成枚数であることを特徴とするリユース支援システム。
【請求項7】
少なくとも機器からの情報通信が可能なように通信ネットワークを介して該機器と接続した管理装置であって、
上記機器の稼働状況に応じて又は経時的に変動する情報であって、該機器をその機器として再使用しないことを決定するための所定の再使用不可条件を該機器が満たすか否かを判断するために用いられる再使用判断情報を、通信ネットワークを介して該機器から受信する受信手段と、
該受信手段が受信した再使用判断情報に基づき、該再使用判断情報に対応する機器が上記再使用不可条件を満たすことになる前の所定の時点に到達したか否かを判断する判断手段と、
該判断手段が上記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨を報知するための報知処理を行う報知処理手段とを有することを特徴とする管理装置。
【請求項8】
少なくとも管理装置への情報通信が可能なように通信ネットワークを介して該管理装置と接続した画像形成装置であって、
当該画像形成装置の稼働状況に応じて又は経時的に変動する情報であって、当該画像形成装置を画像形成装置として再使用しないことを決定するための所定の再使用不可条件を当該画像形成装置が満たすか否かを判断するために用いられる再使用判断情報を継続的に取得して記憶する情報取得記憶手段と、
該情報取得記憶手段に記憶されている再使用判断情報に基づき、当該画像形成装置が上記再使用不可条件を満たすことになる前の所定の時点に到達したか否かを判断する自己判断手段と、
該自己判断手段が上記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨を示す判断結果情報を通信ネットワークを介して上記管理装置へ送信する送信手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
画像形成装置であって、
当該画像形成装置の稼働状況に応じて又は経時的に変動する情報であって、当該画像形成装置を画像形成装置として再使用しないことを決定するための所定の再使用不可条件を当該画像形成装置が満たすか否かを判断するために用いられる再使用判断情報を継続的に取得して記憶する情報取得記憶手段と、
該情報取得記憶手段に記憶されている再使用判断情報に基づき、当該画像形成装置が上記再使用不可条件を満たすことになる前の所定の時点に到達したか否かを判断する自己判断手段と、
該自己判断手段が上記所定の時点に到達したと判断したときに、その旨をユーザーに報知する報知手段とを有することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−66726(P2010−66726A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−235490(P2008−235490)
【出願日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】