説明

リングファンおよびシュラウド空気案内システム

【課題】先端ギャップの漏洩流を最小限にし、先端での失速を防止するリングファンおよびシュラウドアセンブリを提供することである。本発明のさらなる目的は、効率を改善し、騒音の発生を軽減したリングファンおよびシュラウドアセンブリを提供することである。
【解決手段】リングファンおよびシュラウド案内システムは、円錐形の外側リングを備えた回転ファン部材と、外側リングの少なくとも一部に重なる円筒状シュラウド部材とを含む。複数の案内ベーンはシュラウドに設けられ、先端ギャップ領域に流入する空気流の接線方向の速度成分を最小にし、システムを通る空気流を改善する。案内ベーンは湾曲構造を有することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概略的には、リングファンおよびシュラウドアセンブリに関し、より詳細には、空気流特性を改善したリングファンおよびシュラウドアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
軸流式ファンは、回転するインペラブレードを用いて空気または他の流体を送る。インペラブレードが回転すると、ブレードの両側に異なる圧力が発生する。インペラブレードの排出側には通常高圧が発生し、吸込み側には低圧が発生する。これら2つの側の間の差圧により、インペラブレードの先端付近で、ファンを通過する流体流れの一部が望ましくない逆流を形成し、高圧の排出側から低圧の吸込み側に流体が流れる。この逆流によりファンの効率が低下し、望ましくない騒音が発生し得ることは公知である。
【0003】
エンジン冷却ファンは、ファンの前方の領域がファンの後方の領域よりも圧力がかなり低くなるようなファンの前後の静圧を発生させる。空気流を所望の方向に向ける際に補助するために、多くのエンジン冷却ファンは、それらを囲んで円周方向に配置されたカウリングまたはシュラウドを有する。自動車冷却システムで使用するファンを実際に運用するに当たっては、車両の寿命期間を通じて、安全に、耐久性をもって機能するのを保証するために、回転ファン部材と静止シュラウド部材との間の隙間を最小限にすることが必要である。
【0004】
かかるシステムで使用される冷却ファン部材の多くは、リング型のファンである、すなわち、ファンは、ファンブレードの先端に配置された円周リング部材を有する。冷却ファンの前後に発生した圧力により、ファンのブレード先端または回転リングとシュラウドの静止面との間のギャップを漏洩流が通過する。
【0005】
リングファンでは、漏洩流は、回転リング後縁の先端ギャップに至り、非常に大きい接線方向速度成分でもってギャップ領域に流入する。漏洩流がギャップ領域を通過するときに、この渦流は、最終的にファンブレード先端のすぐ上流にあるギャップ領域の出口に到達するまで、回転リングの粘性抵抗により増強され続ける。
【0006】
再循環した漏洩流が主ファン空気流流路に再流入する際に、その漏洩流は、ファンの主流入空気流の速度および方向と一致しない、非常に大きい接線方向成分を有する。接線方向に向けられた再循環流れは、ほぼ軸方向である主空気流の流路で合流するので、ファンブレード先端にある前縁の最前部に隣接して渦が形成される。ファンブレードの前縁部は、主流の速度状態に合わせて設計されるので、ブレードに対向する渦は、意図した流入ベクトルに対してずれている。これにより、先端領域で失速が起こることがあり、その結果生じた低相対運動量流れが、ブレード先端およびファンリングの領域で「停滞」をもたらすことがある。これは、ファンの空気流量およびその静圧を低下させ、さらに、抵抗を増大させる。
【0007】
したがって、これらの複雑な状況を緩和するのに有効なリングファンおよびシュラウドアセンブリを得ることが望ましいであろう。さらに、ファンを通過する主空気流に漏洩流を再導入して戻す前に、接線方向の速度成分を最小にするかまたはなくすことが望ましいであろう。さらに、先端ギャップの漏洩流を最小限にし、先端での失速を防止することが望ましいであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、先端ギャップの漏洩流を最小限にし、先端での失速を防止するリングファンおよびシュラウドアセンブリを提供することである。本発明のさらなる目的は、効率を改善し、騒音の発生を軽減したリングファンおよびシュラウドアセンブリを提供することである。
【0009】
本発明のさらなる目的は、シュラウドおよび案内ベーンを、従来どおりの、2部品構成の成形型による射出成形加工で容易に形成できるリングファンおよびシュラウドアセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的に従って、リングファンおよびシュラウド案内アセンブリが提供される。ファンアセンブリは、円錐形の外側リング内に配置され、これに取り付けられた複数のインペラブレードを含む。静止シュラウド部材の一部は、ファン回転リングの一部に半径方向内側で重なることができる。シュラウド部材およびリング部材は、ファンの主吸気流流路に隣接する環状の再循環ノズルを形成する。湾曲した複数の案内ベーンがシュラウド部材に設けられ、先端ギャップに流入する逆流空気に作用する。軸方向に延びる案内ベーンは、その前縁部が、エアギャップに流入する空気流と合致するほぼ接線方向の向きをなす。逆流空気流の接線方向速度成分は、その漏洩流を再循環ノズルから空気流に再導入して戻す前に、湾曲した案内ベーンにより最小になるかまたはなくなる。
【0011】
先端ギャップは、再循環ノズルの面積よりもかなり大きい入口面積を有する。これは、集束する出口領域とともに、ファンの空気流に戻る漏洩流の空気流注入速度を速める。
【0012】
添付の図面および添付の特許請求の範囲を踏まえて考察すれば、本発明の下記の説明から本発明の他の特徴、利益、および利点が明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の好ましい実施形態による冷却システムを有する車両用エンジンの概略図である。
【図2】本発明の好ましい実施形態によるファンアセンブリを示している。
【図3】本発明の好ましい実施形態によるシュラウド部材を示している。
【図4】本発明の好ましい実施形態によるリングファンおよびシュラウドアセンブリを示している。
【図5】図4に示したリングファンおよびシュラウドアセンブリの、図4の5−5線に沿って切り取った断面図である。
【図6】図5に示したリングファンおよびシュラウドアセンブリ断面の部分拡大図である。
【図7】図6と同様の図であり、構成要素および空気流を概略的に示している。
【図8】本発明による案内ベーンの実施形態を示している。
【図9】本発明による案内ベーンの実施形態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、本発明によるリングファンおよびシュラウド案内システム10を示している。リングファンおよびシュラウド案内アセンブリ10は、様々な用途で使用され得ると考えられるが、1つの好ましい実施形態では、システム10は、エンジン11用の冷却システムでの使用を意図される。具体的には、本発明の好ましい実施形態は、トラックまたは大型車両のラジエータ冷却システムとの併用を意図されている。しかし、本発明は多くの用途で使用でき、トラックまたは他の車両のみに限定されるものでないのは当然のことである。
【0015】
ファン部材15は、中央ハブ部材13および複数のブレード部材12(「インペラ」部材とも呼ばれる)を有する。円周リング部材14は、ブレード部材の端部(または先端部)に配置され、これに連結されている。インペラブレードおよび回転リング要素を使用してファンアセンブリを形成することは当技術分野で公知であり、これらのファンアセンブリは、一般的にはリングファンと呼ばれている。
【0016】
また、好ましい実施形態では、リングファンは、連続した完全に環状のリング部材であり、ブレードの先端に配置されるが、リング部材は、ブレード間にギャップを設けて不連続とするか、またはリング自体に開口を有することも可能であるし、あるいは、リング部材(または、その不連続部分)をブレードの端部から若干半径方向内側に配置することも可能である。
【0017】
リング部材14は、ファンアセンブリに組み入れて形成される、つまり、ファンブレードの先端に固定して取り付けられるのが好ましい。本発明の好ましい実施形態によれば、リング部材はまた、図面に示すように、円錐形状を有する。外側リングは、ファンアセンブリの吸気側すなわち低圧側16の直径がより小さく、回転ファン部材の排気側すなわち高圧側17の直径がより大きくなっている。
【0018】
シュラウド部材20は円筒状形状であり、回転リングファン部材のすべてまたは主要部分を円周方向に囲んで、あるいはほぼ円周方向に囲んで配置されている。シュラウド部材はまた、リング部材の前縁部24の半径方向内側に配置され、リング部材の対応する部分26に軸方向に重なる部分または構成要素22を有する。部分26は、リング部材から半径方向距離D−1だけ離間し、環状の断面領域を備えたノズル30を形成している。このノズル30は、先端ギャップ36に流入した逆流空気34を主ファン空気流32に再注入するので、再循環ノズルと呼ばれる。
【0019】
リング部材の後縁部38とシュラウド部材の第2の部分または面40とは、特定の半径方向距離D−2だけ離間している。これは、先端ギャップ36または先端ギャップ領域と呼ばれ、空気流の一部(図7の矢印34を参照のこと)が、ファン15の主空気流とは反対の方向に逆流する領域である。先端ギャップ領域も環状の断面積を有する。
【0020】
距離D−2は、距離D−1よりも大きく、同様に、先端ギャップ領域36の環状の断面積は、再循環ノズル30の環状の断面積よりも大きくなっている。距離D−2は、距離D−1よりも実質的に50%以上大きいのが好ましい。
【0021】
複数の案内ベーン42がシュラウド部材内に設けられている。ファンの騒音および振動(NVH)を低減するために、ベーン部材間の間隔を変えて、完全な一回転の間にファンの一点に対して生じる圧力パルスの頻度を修正することができる。NVHを低減するのに寄与するためには、ベーンの個数およびファンブレードの個数が素数体系であるのも好ましい。この点について、1つの有り得るリングファンおよびシュラウドアセンブリでは、ファンブレード部材を13個、案内ベーン部材を31個とすることができる。
【0022】
示したように、本発明によれば、シュラウド部材は、主流入流れに隣接する流路を画定する再循環ノズルを形成している。再循環ノズルの領域の出口部分を集束させるとともに、先端ギャップ領域の入口面積をより大きくすることにより、効果的な形で、漏洩空気流をファン空気流に高速で注入して戻すことが可能になる。これはまた、先端ギャップ漏洩流を最小限にする。図7に示すように、先端ギャップ漏洩流50および上流の主流32は合流し、互いに向きが合致している。これは、リングに近いファンブレード先端の前縁角に対して適切な入射となっている。
【0023】
ノズル内の狭くなった領域からファンの先端空気流に再流入した高速漏洩流は、コアンダ効果によって回転リング部材に付着したままとなる。これは、ブレード先端部/回転リング領域に存在する低相対運動量流れを活動的にするのに寄与し、先端部での失速を防止する。
【0024】
案内ベーン42は、湾曲構造であるのが好ましい。図8に示すように、ベーンはまた、先端ギャップ領域に流入する空気流を最初に案内し、これの向きを合わせるほぼ接線方向の前縁部62と、再循環ノズルに隣接するほぼ半径方向の後縁部60とを有する。空気流がシュラウドチャンバを通過するときであり、かつファンに流れ込む空気流に漏洩流を再導入して戻す前に、案内ベーンにより、空気流の接線方向速度成分が最小になるかまたはなくなる。
【0025】
一部が湾曲していて、バランスを取るために、様々なタイプおよび構造のパターンがシュラウドの円周のまわりに等間隔で配置されている限り、シュラウドが様々な構造の案内ベーンを有することも可能である。案内ベーンの曲率の大きさが、シュラウドの周縁のまわりで違っていてもよい。
【0026】
シュラウド部材にある案内ベーンは、漏洩流が先端ギャップ領域に流入するときに、漏洩流を円滑に「捕捉」する。これについては、ベーン後縁部がほぼ半径方向であるとともに、前縁部がほぼ接線方向であることが助けとなる。これにより、流れ方向が、接線方向から半径方向および軸方向に緩やかに転換される。ベーンが再循環流れから接線方向の成分を事実上除去すると、子午面空気流が現れる。子午面空気流とは、接線方向の成分が存在せずに、半径方向および軸方向の速度成分のみを有するものである。
【0027】
再循環流れを高速で再注入することにより、低相対運動量流体が活動的になり、この再注入では、コアンダ効果が利用されて、主流が回転リングの表面に付着した状態を維持するのに寄与する。コアンダ効果は、1930年にヘンリ・マリ・コアンダ(Henri−Marie Coanda)によって発見された公知の空力的効果である。コアンダは、面の曲率または角度が流れ方向から急激に変化しない限り、ノズルから発した空気流が近くの面をたどって進む性質があることを観測した。本発明は、再循環ノズルから発した流れが、先端部での失速を防止する助けとなりながら、回転リングの内側面に沿って送られるという点から、この効果を利用する。さらに、一実施形態では、排出面を過ぎ、シュラウドに沿った空気流は、先端ギャップを逆流して再循環することなく面を出ていく。
【0028】
一実施形態では、シュラウド出口要素は、回転リングの後縁部とほぼ平行であり、これと合致する。先端ギャップ領域の入口と出口との間での流れ面積の減少と、ノズルの集束特性とにより、流れがファン流路に再度流入する際に、流れの加速が促進される。これは、ノズル前後の大幅な圧力降下を促進し、それによって、ファンの前後の高い静差圧を維持するファンの能力を向上させる。
【0029】
本発明の好ましい実施形態では、シュラウド案内ベーン部材は以下の点を特徴とする、すなわち、先端ギャップD−2は、1/4インチ〜1インチの範囲にあり、流入角Aは、0°〜20°の範囲にあり、流出角Bは、−20°〜+20°の範囲にある(図8〜9を参照のこと)。
【0030】
さらに、本発明によって形成された再循環ノズル30は、好ましい実施形態による以下の点を特徴とすることができる、すなわち、ノズルギャップD−1は、1/8インチ〜1/2インチの範囲にあり、ノズルでのシュラウドの重なり24は、0.1インチ〜1インチの範囲にあり、ノズル出口縁部のノズル角Cは、0°〜20°の範囲にある。
【0031】
本発明の場合、安定性および静的効率とともに、圧力上昇が大幅に改善される。通常、ブレード先端にあるリング部材の内側の下で捕捉された低相対運動量流体は活動的にされ、再循環流れは、渦分を除去した状態で流路に再注入して戻される。これは、ブレード先端領域を通る流れを流動させるのに寄与し、再循環流れが、ブレードの流入角と合致してブレードの前縁部に入るのを保証する。
【0032】
本発明によるリングファンおよびシュラウド案内システムは、2部品構成の射出成形型を使用して製造することができる。本発明によれば、現状のコンプレッサ先端ケーシングの一部の処理で明らかに使用されているような、ケーシングの壁にある、費用をかけて機械加工したチャネルを使用する必要はない。
【0033】
本発明の好ましい実施形態が本明細書に示され、説明されたが、当業者は、様々な変形形態および代替の実施形態を思いつくであろう。したがって、本発明は、本明細書で説明した好ましい実施形態に限定されるのではなく、その代わりとして、添付の特許請求の範囲によって限定されるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハブと前記ハブから外側に延びる複数のブレードとを有するファン部材と、
前記ブレードに取り付けられた、軸方向に延びる円錐形状のリング部材と、
前記ファン部材およびリング部材を囲んで配置されるシュラウド部材であって、前記リング部材の第1の部分に軸方向に重なり前記第1の部分の半径方向内側に配置された部分を有し、前記リング部材の第2の部分とともに先端ギャップを形成するシュラウド部材と、
前記シュラウド部材に配置され、前記先端ギャップを通る再循環空気流の接線方向成分を最小にする構造を有する複数の案内ベーンと
を含むリングファンおよびシュラウド空気案内システム。
【請求項2】
前記案内ベーンは湾曲面を有する、請求項1に記載のリングファンおよびシュラウド空気案内システム。
【請求項3】
前記シュラウド部材および前記リング部材の前記第1の部分は再循環ノズルを形成する、請求項1に記載のリングファンおよびシュラウド空気案内システム。
【請求項4】
前記先端ギャップは、前記再循環ノズルよりも断面積が大きく、前記先端ギャップを通る空気流は、前記再循環ノズルから前記ファンの空気流に注入して戻される際に増速される、請求項3に記載のリングファンおよびシュラウド空気案内システム。
【請求項5】
ハブ部材、複数のファンブレード部材、および前記ブレードの端部に取り付けられたリング部材を有する回転リングファン部材と、前記リングファン部材を囲んで実質的に円周方向に配置された静止シュラウド部材と
を含むリングファンおよびシュラウド空気案内システムであって、
前記シュラウド部材およびリング部材は、それらの間に先端ギャップを有し、前記先端ギャップは第1の環状断面領域を有して、その間に第1の離間距離を形成し、
前記シュラウド部材およびリング部材は、それらの間にノズル部材を有し、前記再循環ノズルは第2の環状断面領域を有して、その間に第2の離間距離を形成し、
前記シュラウド部材は、前記先端ギャップから流入した空気流を前記ノズル部材に案内し、さらにそこから外に案内して、前記回転リングファン部材によって発生した主空気流に戻す複数の案内ベーン部材を有する
リングファンおよびシュラウド空気案内システム。
【請求項6】
案内ベーン部材の個数は、ファンブレード部材の個数よりも多い、請求項5に記載のリングファンおよびシュラウド空気案内システム。
【請求項7】
31個の案内ベーン部材が設けられ、13個のファンブレード部材が設けられる、請求項6に記載のリングファンおよびシュラウド空気案内システム。
【請求項8】
前記案内ベーン部材はそれぞれ湾曲面を有する、請求項5に記載のリングファンおよびシュラウド空気案内システム。
【請求項9】
前記案内ベーン部材は、前記先端ギャップに隣接する位置から前記ノズルに隣接する位置まで延びる、請求項8に記載のリングファンおよびシュラウド空気案内システム。
【請求項10】
前記リング部材は円錐形構造を有する、請求項5に記載のリングファンおよびシュラウド空気案内システム。
【請求項11】
前記シュラウド部材は、前記リング部材の第1の部分に軸方向に重なり、前記第1の部分の半径方向内側に配置された第1の部分を有する、請求項5に記載のリングファンおよびシュラウド空気案内システム。
【請求項12】
前記リング部材は円錐形構造を有し、前記円錐形構造は、前記回転リングファン部材による空気流と同じ軸方向に半径寸法が増大する、請求項11に記載のリングファンおよびシュラウド空気案内システム。
【請求項13】
前記ノズルは、前記リング部材に軸方向に重なり、前記リング部材の半径方向内側に配置された、前記シュラウド部材の第1の部分と、前記リング部材の対応する第1の部分とを含む、請求項5に記載のリングファンおよびシュラウド空気案内システム。
【請求項14】
前記先端ギャップの前記第1の環状断面は、前記ノズル部材の前記第2の環状断面よりも面積が大きい、請求項5に記載のリングファンおよびシュラウド空気案内システム。
【請求項15】
前記第1の離間距離は、前記第2の離間距離よりも大きい、請求項5に記載のリングファンおよびシュラウド空気案内システム。
【請求項16】
前記案内ベーンはそれぞれ、前記先端ギャップから流入する空気流の接線方向成分を実質的に最小にするのに十分な湾曲構造を有する、請求項5に記載のリングファンおよびシュラウド空気案内システム。
【請求項17】
複数の前記案内ベーンは、前記先端ギャップから流入する空気流の接線方向成分を実質的に最小にするのに十分な湾曲構造を有する、請求項5に記載のリングファンおよびシュラウド空気案内システム。
【請求項18】
中央ハブ部材と、半径方向に突出する複数のブレード部材と、前記ブレード部材の端部に、またはそれに隣接して配置されたリング部材とを有する回転リングファン部材を提供する工程と、
前記回転リングファン部材を囲んでほぼ円周方向に配置され、湾曲した複数の案内ベーン部材を含む静止シュラウド部材を提供する工程と、
前記シュラウド部材の第1の部分と前記リング部材の第1の部分との間にノズル部材を提供する工程と、
前記シュラウド部材の第2の部分と前記リング部材の第2の部分との間に先端ギャップ領域を提供する工程であって、前記先端ギャップ領域の大きさは、前記ノズル部材の大きさよりも大きい工程と、
を含む、リングファンおよびシュラウド空気案内アセンブリの空気流を改善する方法。
【請求項19】
前記リング部材は、軸方向に延びる円錐形構造を有する、請求項18に記載のリングファンおよびシュラウド空気案内アセンブリの空気流を改善する方法。
【請求項20】
前記先端ギャップ領域の前記大きさについては、前記ノズル部材の対応する大きさよりも断面積および半径方向距離において大きい、請求項18に記載のリングファンおよびシュラウド空気案内アセンブリの空気流を改善する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−60952(P2013−60952A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−255786(P2012−255786)
【出願日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【分割の表示】特願2010−502343(P2010−502343)の分割
【原出願日】平成20年4月5日(2008.4.5)
【出願人】(500124378)ボーグワーナー インコーポレーテッド (302)
【Fターム(参考)】