説明

リーチ式フォークリフトおよびサスペンション機構

【課題】従来よりも、運転席の床面を低くすることのできるリーチ式フォークリフトを提供する。
【解決手段】キャスタリンク部73の一部分Lが、キャスタタイヤ67と接触しない領域において下方向にオフセットされ、こうしてオフセットされた部分Lに弾性部材79が配置されている。そのため、キャスタタイヤ67の上方領域として運転席4との間に確保しておくべき高さを、揺動制限部77および弾性部材79における上下方向の高さからオフセットされた分だけ相殺した高さとすればよくなる。これにより、キャスタリンク部73をオフセットさせていない場合と比較して、キャスタタイヤ67上方において確保しておくべき領域が小さくてもよくなるため、その分だけ、運転席4の床面を低くすることができる。こうして、運転席4の床面を低くすることにより、フォークリフト1における乗降のし易さを向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転席の下方空間に配置されたキャスタタイヤが、サスペンション機構により、本体に対して上下方向に変移可能な状態で保持されているリーチ式フォークリフト、に関する。
【背景技術】
【0002】
リーチ式フォークリフトにおいて、ドライブタイヤとキャスタタイヤとを幅方向に連結し、これらタイヤをリーチ式フォークリフト本体に対して上下方向に変移可能な状態で保持する、といった構成のサスペンション機構では、通常、キャスタタイヤ側から延びるキャスタリンク部(キャスタリンク12)と、ドライブタイヤ側から延びるドライブリンク部(ロアリンク11)と、が両タイヤ間に位置する同じ回動軸で上下に揺動するように本体に固定されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−045395公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のリーチ式フォークリフトでは、サスペンション機構として、キャスタタイヤの上方領域までキャスタリンク部とドライブリンク部とが延び、この上方領域におけるキャスタリンク部とドライブリンク部との間にスプリングを配置した構成を採用することで、キャスタタイヤにおいて発生する振動を吸収できるようにしている。
【0005】
ただ、この構成では、少なくともスプリングの上下方向の高さ分だけ、キャスタタイヤの上方領域を余分に確保しておく必要があるため、それに応じて運転席の床面を高くしなければならないという課題がある。
【0006】
リーチ式フォークリフトへの乗降は、運転席の床面が高いほど困難になるため、運転席の床面が高いことは乗降のし易さという観点で望ましいものではない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、従来よりも、運転席の床面を低くすることのできるリーチ式フォークリフトを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため第1の構成(請求項1)は、運転席の下方空間に配置されたキャスタタイヤが、該下方空間に配置されたサスペンション機構により、本体に対して上下方向に変移可能な状態で保持されているリーチ式フォークリフトである。そして、前記サスペンション機構は、前記キャスタタイヤを該キャスタタイヤの上方で支持するタイヤ支持部と、前記タイヤ支持部から前記本体の幅方向に沿って延びるキャスタリンク部と、前記キャスタリンク部が、前記本体の幅方向に延びた端部側を回動軸として上下方向に揺動するように、該端部側を前記本体に対して回動可能に固定する回動固定部と、前記キャスタリンク部の上方に配置され、該キャスタリンク部と直接または間接的に当接することにより該キャスタリンク部の揺動範囲を制限する揺動制限部と、前記キャスタリンク部と前記揺動制限部との間に配置され、これらのうちの一方を他方から離れる方向に付勢する弾性部材と、を備えている。
【0008】
さらに、前記キャスタリンク部は、前記本体の幅方向に沿った一部分が、前記キャスタタイヤと接触しない領域において一定距離だけ下方向へオフセットされた形状となっており、該オフセットされた領域に前記弾性部材が配置されている。
【0009】
このように構成されたリーチ式フォークリフトによれば、キャスタリンク部の一部分がキャスタタイヤと接触しない領域において下方向にオフセットされ、こうしてオフセットされた部分に弾性部材が配置されている。そのため、キャスタタイヤの上方領域として確保しておくべき高さを、揺動制限部および弾性部材における上下方向の高さ分ではなく、そこからオフセットされた分だけ相殺した高さとしておけばよくなる。
【0010】
これにより、キャスタリンク部をオフセットさせていない場合と比較して、キャスタタイヤ上方において確保しておくべき領域が小さくてもよくなるため、その分だけ、運転席の床面を全体的に低くすることができる。こうして、運転席の床面が全体的に低くなるため、運転席への乗降のし易さを向上させることができる。
【0011】
また、上記構成において、キャスタリンク部をオフセットさせる距離は特に限定されないが、例えば、揺動制限部または弾性部材における上下方向の高さ分、または、これら両方における上下方向の高さ分が確保されているのであれば、これらの高さ分とすればよい。このための構成としては、例えば、上記構成を以下に示す第2の構成(請求項2)のようにするとよい。
【0012】
この構成において、前記キャスタリンク部は、前記キャスタタイヤと上下方向に重ならない部分が、少なくとも、前記揺動制限部および前記弾性部材における上下方向の高さ分だけ下方向へオフセットされ、該オフセットされた領域に前記弾性部材が配置されている。
【0013】
この構成であれば、キャスタリンク部が、少なくとも揺動制限部および弾性部材における上下方向の高さ分だけ下方向にオフセットされ、こうしてオフセットされた領域に弾性部材が配置されるため、揺動制限部および弾性部材のためだけに余分に確保しておくべき領域が必要なくなるため、最大限運転席の床面を低くすることができる。
【0014】
また、上記各構成において、キャスタリンク部をオフセットさせるには、キャスタリンク部そのものを曲げることによる方法、キャスタリンク部にオフセット相当の溝を形成する方法、これらを併用した方法などが考えられる。
【0015】
これらのうち、キャスタリンク部そのものを曲げることによる方法を採用するためには、上記各構成を以下に示す第3の構成(請求項3)のようにするとよい。
この構成において、前記キャスタリンク部は、前記本体の幅方向に沿った一部分が、前記キャスタタイヤと接触しない領域において、下方向にオフセットされた凹状に曲げられている。
【0016】
この構成であれば、キャスタリンク部を曲げることにより、弾性部材の配置を下方向にオフセットさせることができる。
また、キャスタリンク部に溝を形成することによる方法を採用するためには、上記各構成を以下に示す第4の構成(請求項4)のようにするとよい。
【0017】
この構成において、前記キャスタリンク部は、前記オフセットされた部分に、前記弾性部材の一部を収容可能な収容溝が形成されている。
この構成であれば、キャスタリンク部に形成した溝により、弾性部材の配置を下方向にオフセットさせることができる。
【0018】
また、上記課題を解決するため第5の構成(請求項5)は、リーチ式フォークリフトにおける運転席の下方空間に配置されたキャスタタイヤを、リーチ式フォークリフト本体(以降、単に「本体」という)に対して上下方向に変移可能な状態で保持するサスペンション機構である。
【0019】
そして、前記キャスタタイヤを該キャスタタイヤの上方で支持するタイヤ支持部と、前記タイヤ支持部から前記本体の幅方向に沿って延びるキャスタリンク部と、前記キャスタリンク部が、前記本体の幅方向に延びた端部側を回動軸として上下方向に揺動するように、該端部側を前記本体に対して回動可能に固定する回動固定部と、前記キャスタリンク部の上方に配置され、該キャスタリンク部と直接または間接的に当接することにより該キャスタリンク部の揺動範囲を制限する揺動制限部と、前記キャスタリンク部と前記揺動制限部との間に配置され、これらのうちの一方を他方から離れる方向に付勢する弾性部材と、を備えている。
【0020】
さらに、前記キャスタリンク部は、前記本体の幅方向に沿った一部分が、前記キャスタタイヤと接触しない領域において一定距離だけ下方向へオフセットされた形状となっており、該オフセットされた部分に前記弾性部材が配置されている。
【0021】
この構成であれば、上記各構成と同様の作用、効果を得ることができる。
なお、この構成においては、キャスタリンク部を上記第2〜第4の構成と同様のものとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】リーチ式フォークリフトの斜視図である。
【図2】本体における内部構造を示す図である。
【図3】ドライブリンク部を示す図である。
【図4】サスペンション機構を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(1)全体構成
フォークリフト1は、荷役作業に用いられる産業車両であり、図1に示すように、本体2の前方に荷役機構3が設けられ、本体2の後方に運転席4およびステアリング装置5が設けられている。なお、本実施形態におけるフォークリフト1は、いわゆるリーチ式フォークリフトである。
【0024】
このステアリング装置5は、本体2の後方側において運転席4と隣接する位置に搭載されたものであり、図2に示すように、運転者の操作を受けるステアリング51、フォークリフト1の進行方向を決めるべく操舵される操舵輪であるドライブタイヤ53、ドライブタイヤ53を支持する駆動支持部55、ドライブタイヤ53を回転駆動させるための駆動モータ59、ステアリング51の操作トルクをドライブタイヤ53に伝達させてドライブタイヤ53を操舵する操舵伝達機構61、ステアリング51によるドライブタイヤ53の操舵をアシストするアシストモータ63などを備えている。
【0025】
これらのうち、アシストモータ63は、操舵伝達機構61により伝達されるステアリング51のトルクに応じた操舵トルクにて、駆動支持部55の操舵ギヤ57と噛み合わされた図示されないギヤを回転させることにより、操舵ギヤ57を介して、駆動支持部55および駆動支持部55に支持されたドライブタイヤ53を操舵する。
【0026】
また、操舵伝達機構61は、ステアリング51から駆動支持部55に向けて延びるロッド状の部材であり、操舵輪53側の端部(下端)に、駆動支持部55の操舵ギヤ57と噛み合わされた伝達ギヤ65が設けられており、ステアリング51の操作トルクが、この伝達ギヤ65および操舵ギヤ57を介して、駆動支持部55および駆動支持部55に支持された操舵輪53に伝達される。
(2)サスペンション機構
また、運転席4の床面となるフロアプレートの下方空間には、ドライブタイヤ53と、運転席4の下方空間に配置されたキャスタタイヤ67と、を幅方向(左右方向;以下同様)に連結するサスペンション機構7が設けられている。
【0027】
このサスペンション機構7は、ドライブタイヤ53およびキャスタタイヤ67を、本体2に対して上下方向に変移可能な状態で保持するための機構であって、キャスタタイヤ67を上方で支持するタイヤ支持部71、タイヤ支持部71から本体の幅方向に延びるキャスタリンク部73、キャスタリンク部73を本体2に対して回動可能に固定する回動固定部75、キャスタリンク部73の揺動範囲を制限する揺動制限部77、キャスタリンク部73と揺動制限部77との間に配置された弾性部材79、ドライブタイヤ53の上下方向への変移に従動する従動リンク部81、従動リンク部81と回動固定部75との間に掛け渡されたドライブリンク部83、を備えている。
【0028】
これらのうち、回動固定部75は、キャスタリンク部73がこの回動固定部75を中心に(回動軸として)上下方向に揺動するように、キャスタリンク部73を本体2に対して固定している。同様に、ドライブリンク部83がこの回動固定部75を中心に(回動軸として)上下方向に揺動するように、ドライブリンク部83を本体2に対して固定している。
【0029】
また、揺動制限部77は、キャスタリンク部73の上方に配置され、キャスタリンク部73の上面側と直接または間接的に当接することにより、キャスタリンク部73の揺動範囲を制限している。
【0030】
また、弾性部材79は、キャスタリンク部73の上面側と揺動制限部77の下面側との間に配置され、これらのうちの一方を他方から離れる方向に付勢する部材であり、この付勢力によって、キャスタタイヤ67において発生する振動を吸収する。なお、本実施形態において、弾性部材79は、スプリングにより構成されている。
【0031】
また、ドライブリンク部83は、従動リンク部81および回動固定部75それぞれに対して回動可能に連結されており、この回動固定部75を回動軸として、従動リンク部81側の端部が上下方向に揺動する。
【0032】
また、このドライブリンク部83には、図3に示すように、回動固定部75による固定箇所から、更にキャスタタイヤ67側へと左右方向(本実施形態ではほぼ水平)に延びる延出部85が形成されており、この延出部85に揺動制限部77が設けられた構造となっている。なお、ドライブリンク部83は、運転席4の下端(フロアプレート)と、リーチシリンダ95との間に配置されている。
【0033】
また、上述したキャスタリンク部73は、本体2の幅方向に沿った一部分が、キャスタタイヤ67と接触しない領域において一定距離だけ下方向へオフセットされた形状となっており、こうしてオフセットされた領域に弾性部材79が配置されている。これにより、ドライブリンク部83、揺動制限部77およびタイヤ支持部71を、回動固定部75の高さで揃えるように、本体4の横方向に並べて下方空間に配置することができる。
【0034】
本実施形態では、図4に示すように、キャスタタイヤ67と上下方向に重なっていない部分の一部Lが、少なくとも、揺動制限部77および弾性部材79における上下方向の高さ分(同図d1+d2)だけ下方向へオフセットされ、こうしてオフセットされた領域Lと、揺動制限部77との間に弾性部材79が配置されている。 なお、このオフセット量については、揺動制限部77または弾性部材79における上下方向の高さ分だけとしてもよい。
【0035】
ここで、キャスタリンク部73の一部分Lは、キャスタタイヤ67と上下方向に重なっていない部分が下方向へオフセットされた形状となっているが、キャスタタイヤ67と接触しない領域において下方向へオフセットされていれば、この形状に限定されない。例えば、キャスタタイヤ67が旋回や回転によっても到達することのない領域内であれば、キャスタタイヤ67と上下方向に重なる一部分を下方向へオフセットした形状としてもよい。
【0036】
本実施形態において、キャスタリンク部73は、本体2の幅方向に沿った一部分Lが、下方向へ一定距離(同図d1)だけオフセットされた凹状に曲げられていると共に、この部分に、弾性部材79の一部を収容可能な収容溝91が形成されていることによって、揺動制限部77および弾性部材79における上下方向の高さ分(同図d1+d2)だけ下方向へオフセットされた構造となっている。
【0037】
なお、ここで、キャスタリンク部73は、一部分Lを両端部より下方向へオフセットした凹状となるように曲げられているが、リーチシリンダ95など下方に配置された他の部材と干渉しない程度であれば、回転固定部75側の端部を一部分Lと同様に下方向へオフセットした形状となるように曲げてもよい。
【0038】
また、キャスタリンク部73において、オフセットされた部分は、サスペンション機構としての強度を確保できれば、この領域を凹状に曲げることによる方法、または、収容溝91を形成することによる方法のみで、揺動制限部77および弾性部材79における上下方向の高さ分オフセットされた構造を実現してもよい。
(3)作用,効果
上記のように構成されたリーチ式フォークリフト1によれば、キャスタリンク部73の一部分Lがキャスタタイヤ67と接触しない領域において下方向にオフセットされ、こうしてオフセットされた部分Lに弾性部材79が配置されている。そのため、キャスタタイヤ67の上方領域として運転席4との間に確保しておくべき高さを、揺動制限部77および弾性部材79における上下方向の高さ分ではなく、そこからオフセットされた分だけ相殺した高さとしておけばよくなる。
【0039】
これにより、キャスタリンク部73をオフセットさせていない場合と比較して、キャスタタイヤ67上方において確保しておくべき領域が小さくてもよくなるため、その分だけ、運転席4の床面を全体的に低くすることができる。これは、ドライブリンク部83、揺動制限部77およびタイヤ支持部71を、回動固定部75の高さで揃えるように並べて配置したうえで、それより低い位置に弾性部材79を収めることができるからである。こうして、運転席4の床面が全体的に低くなるため、運転席4への乗降のし易さを向上させることができる。
【0040】
特に、上記実施形態では、キャスタリンク部73が、少なくとも揺動制限部77および弾性部材79における上下方向の高さ分だけ下方向にオフセットされ、こうしてオフセットされた領域に弾性部材79が配置されるため、揺動制限部77および弾性部材79のためだけに余分に確保しておくべき領域が必要なくなるため、最大限運転席4の床面を低くすることができる。
【0041】
また、上記実施形態では、キャスタリンク部73を曲げ、また、キャスタリンク部に収容溝91を形成することにより、弾性部材79の配置を下方向にオフセットさせることができる。
【符号の説明】
【0042】
1…フォークリフト、2…本体、3…荷役機構、4…運転席、4…最大限運転席、5…ステアリング装置、7…サスペンション機構、51…ステアリング、53…ドライブタイヤ、53…操舵輪、55…駆動支持部、57…操舵ギヤ、59…駆動モータ、61…操舵伝達機構、63…アシストモータ、65…伝達ギヤ、67…キャスタタイヤ、71…タイヤ支持部、73…キャスタリンク部、75…回動固定部、77…揺動制限部、79…弾性部材、81…従動リンク部、83…ドライブリンク部、85…延出部、91…収容溝、95…リーチシリンダ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転席の下方空間に配置されたキャスタタイヤが、該下方空間に配置されたサスペンション機構により、本体に対して上下方向に変移可能な状態で保持されているリーチ式フォークリフトであって、
前記サスペンション機構は、
前記キャスタタイヤを該キャスタタイヤの上方で支持するタイヤ支持部と、
前記タイヤ支持部から前記本体の幅方向に沿って延びるキャスタリンク部と、
前記キャスタリンク部が、前記本体の幅方向に延びた端部側を回動軸として上下方向に揺動するように、該端部側を前記本体に対して回動可能に固定する回動固定部と、
前記キャスタリンク部の上方に配置され、該キャスタリンク部と直接または間接的に当接することにより該キャスタリンク部の揺動範囲を制限する揺動制限部と、
前記キャスタリンク部と前記揺動制限部との間に配置され、これらのうちの一方を他方から離れる方向に付勢する弾性部材と、を備えており、
前記キャスタリンク部は、前記本体の幅方向に沿った一部分が、前記キャスタタイヤと接触しない領域において一定距離だけ下方向へオフセットされた形状となっており、該オフセットされた部分に前記弾性部材が配置されている
ことを特徴とするリーチ式フォークリフト。
【請求項2】
前記キャスタリンク部は、前記キャスタタイヤと上下方向に重ならない部分が、少なくとも、前記揺動制限部および前記弾性部材における上下方向の高さ分だけ下方向へオフセットされ、該オフセットされた領域に前記弾性部材が配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載のリーチ式フォークリフト。
【請求項3】
前記キャスタリンク部は、前記本体の幅方向に沿った一部分が、前記キャスタタイヤと接触しない領域において下方向にオフセットされた凹状に曲げられている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリーチ式フォークリフト。
【請求項4】
前記キャスタリンク部は、前記オフセットされた部分に、前記弾性部材の一部を収容可能な収容溝が形成されている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のリーチ式フォークリフト。
【請求項5】
リーチ式フォークリフトにおける運転席の下方空間に配置されたキャスタタイヤを、リーチ式フォークリフト本体(以降、単に「本体」という)に対して上下方向に変移可能な状態で保持するサスペンション機構であって、
前記キャスタタイヤを該キャスタタイヤの上方で支持するタイヤ支持部と、
前記タイヤ支持部から前記本体の幅方向に沿って延びるキャスタリンク部と、
前記キャスタリンク部が、前記本体の幅方向に延びた端部側を回動軸として上下方向に揺動するように、該端部側を前記本体に対して回動可能に固定する回動固定部と、
前記キャスタリンク部の上方に配置され、該キャスタリンク部と直接または間接的に当接することにより該キャスタリンク部の揺動範囲を制限する揺動制限部と、
前記キャスタリンク部と前記揺動制限部との間に配置され、これらのうちの一方を他方から離れる方向に付勢する弾性部材と、を備えており、
前記キャスタリンク部は、前記本体の幅方向に沿った一部分が、前記キャスタタイヤと接触しない領域において一定距離だけ下方向へオフセットされた形状となっており、該オフセットされた部分に前記弾性部材が配置されている
ことを特徴とするサスペンション機構。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2013−1484(P2013−1484A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−132449(P2011−132449)
【出願日】平成23年6月14日(2011.6.14)
【出願人】(000183222)住友ナコ マテリアル ハンドリング株式会社 (39)
【Fターム(参考)】