説明

リードフレームおよびその製造方法、ならびに半導体装置およびその製造方法

【課題】半導体素子載置部材およびリード部とはんだとの接触面積を広くすることにより、半導体素子載置部材およびリード部とはんだとの密着性を高めることが可能なリードフレームおよびその製造方法、ならびに半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】リードフレーム10は、半導体素子21を載置する半導体素子載置部材11と、半導体素子載置部材11の周囲に設けられ、半導体素子21と電気的に接続されるリード部12とを備えている。半導体素子載置部材11の外面11bに配線用のめっき部材14が形成され、リード部12の外面12bに配線用のめっき部材15が形成されている。また外面11b、12bに連なる側面11c、11d、12c、12dの一部にも、めっき部材14、15が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下面実装型のリードフレームおよびその製造方法、ならびに下面実装型の半導体装置およびその製造方法に係り、とりわけ半導体素子載置部材およびリード部とはんだとの密着性を高めることが可能なリードフレームおよびその製造方法、ならびに半導体装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、薄型の半導体装置(半導体パッケージ)として、例えばQFN(Quad Flat Non-leaded package)タイプのものやSON(Small Outline Non-leaded Package)タイプ等のものが知られている(例えば特許文献1参照)。このような薄型の半導体装置の中には下面実装型のものが存在し、下面実装型の半導体装置は、半導体素子を搭載する下面実装型のリードフレームを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−135406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで近年、下面実装型の半導体装置を更に薄型化および小型化することが求められている。例えば下面実装型の半導体装置を更に薄型化しようとする場合、リードフレームを薄くすることが考えられる。しかしながら、リードフレームを薄くした場合、リードフレームと樹脂(封止樹脂部等)との接触面積が小さくなってしまうため、リードフレームと樹脂とが剥離しやすくなるおそれがある。
【0005】
さらに近年、薄型の半導体装置(例えばSONタイプ)内に搭載される半導体素子として、LED(発光ダイオード)素子を選択する場合がある。この場合、半導体装置は、リードフレーム周囲に設けられたLED素子を封止する樹脂(封止樹脂部)と、LED素子からの反射光を制御するための樹脂(外側樹脂部)とを有している。
【0006】
この場合、LED素子を封止する樹脂(封止樹脂部)は透明であることが必須である。またLED素子からの反射光を制御するための樹脂(外側樹脂部)は、LED素子からの光を反射しやすい性質をもつことが必要である。しかしながら、このような性質を満たす樹脂は、通常、リードフレームに対する密着性については不十分であることが多い。したがって、とりわけLED素子を含む半導体装置のリードフレームについては、樹脂の脱落を防止する構造を有することが求められている。
【0007】
一方、下面実装型の半導体装置を更に小型化しようとする場合、半導体素子載置部材およびリード部の外面(外部端子)の面積を小さくすることも考えられる。しかしながら、この場合、半導体素子載置部材およびリード部の外面(外部端子)と、半導体装置を実装するためのはんだとの接触面積が小さくなるため、これらの間の密着性が低下してしまうおそれがある。
【0008】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、半導体素子載置部材およびリード部とはんだとの接触面積を広くすることにより、半導体素子載置部材およびリード部とはんだとの密着性を高めることが可能なリードフレームおよびその製造方法、ならびに半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、半導体装置を構成するリードフレームにおいて、半導体素子を載置する半導体素子載置部材と、半導体素子載置部材の周囲に設けられ、半導体素子と電気的に接続されるリード部とを備え、半導体素子載置部材およびリード部は、それぞれ外面を有し、半導体素子載置部材およびリード部のうち少なくとも一方の外面に、配線用のめっき部材が形成され、かつ当該外面に連なる側面の一部にもめっき部材が形成されていることを特徴とするリードフレームである。
【0010】
本発明は、半導体素子載置部材およびリード部のうち少なくとも一方の外面に連なる側面は、外面から外側に遠ざかる方向に傾斜した傾斜面からなることを特徴とするリードフレームである。
【0011】
本発明は、半導体素子載置部材およびリード部のうち少なくとも一方の外面に連なる側面のうち、めっき部材が形成されていない部分に、樹脂との密着性を高める粗面部を形成したことを特徴とするリードフレームである。
【0012】
本発明は、半導体装置において、半導体素子載置部材と、半導体素子載置部材の周囲に設けられたリード部と、半導体素子載置部材上に載置された半導体素子と、リード部と半導体素子とを電気的に接続する導電部と、半導体素子と導電部とを封止する封止樹脂部とを備え、半導体素子載置部材およびリード部は、それぞれ外面を有し、半導体素子載置部材およびリード部のうち少なくとも一方の外面に、配線用のめっき部材が形成され、かつ当該外面に連なる側面の一部にもめっき部材が形成されていることを特徴とする半導体装置である。
【0013】
本発明は、半導体素子を取り囲む凹部を有する外側樹脂部を更に備え、封止樹脂部は、外側樹脂部の凹部内に充填されていることを特徴とする半導体装置である。
【0014】
本発明は、半導体素子載置部材およびリード部のうち少なくとも一方の外面に連なる側面は、外面から外側に遠ざかる方向に傾斜した傾斜面からなることを特徴とする半導体装置である。
【0015】
本発明は、半導体素子載置部材およびリード部のうち少なくとも一方の外面に連なる側面のうち、めっき部材が形成されていない部分に、樹脂との密着性を高める粗面部を形成したことを特徴とする半導体装置である。
【0016】
本発明は、半導体装置を構成するリードフレームの製造方法において、金属基板を準備する工程と、金属基板の表裏に、それぞれエッチング用レジスト層を形成する工程と、エッチング用レジスト層を耐腐蝕膜として金属基板の表裏にエッチングを施すことにより、半導体素子を載置するとともに外面を有する半導体素子載置部材と、半導体素子載置部材の周囲に設けられ、半導体素子と電気的に接続されるとともに外面を有するリード部とを形成する工程と、半導体素子載置部材およびリード部の表裏に、それぞれ所望パターンを有するめっき用レジスト層を形成する工程と、半導体素子載置部材およびリード部のうち少なくとも一方の外面に、めっきにより配線用のめっき部材を形成し、かつ当該外面に連なる側面の一部にもめっきによりめっき部材を形成する工程と、半導体素子載置部材およびリード部の表裏からめっき用レジスト層を除去する工程とを備えたことを特徴とするリードフレームの製造方法である。
【0017】
本発明は、めっき用レジスト層を除去する工程の後、外面に連なる側面のうちめっき部材が形成されていない部分に、樹脂との密着性を高める粗面部を形成する工程が設けられていることを特徴とするリードフレームの製造方法である。
【0018】
本発明は、半導体装置の製造方法において、リードフレームの製造方法によりリードフレームを製造する工程と、リードフレームの半導体素子載置部材上に半導体素子を載置する工程と、半導体素子とリード部とを導電部により接続する工程と、半導体素子と導電部とを封止樹脂部により封止する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、半導体素子載置部材およびリード部のうち少なくとも一方の外面に連なる側面の一部に、めっき部材が形成されている。このことにより、半導体素子載置部材またはリード部の外面と、半導体装置を実装するためのはんだとの密着性を高めることができる。これにより、半導体素子載置部材またはリード部の外面の面積を小さくすることができ、半導体装置の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるリードフレームを示す断面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態による半導体装置を示す断面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態によるリードフレームの製造方法を示す断面図。
【図4】本発明の第1の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図。
【図5】本発明の第1の実施の形態による半導体装置が、配線基板上に配置されている状態を示す断面図。
【図6】本発明の第1の実施の形態による半導体装置のリード部の外面および側面近傍を示す拡大図(図5のVI部拡大図)。
【図7】本発明の第2の実施の形態によるリードフレームを示す断面図。
【図8】本発明の第2の実施の形態による半導体装置を示す断面図。
【図9】本発明の第3の実施の形態によるリードフレームを示す断面図。
【図10】本発明の第3の実施の形態による半導体装置を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について、図1乃至図6を参照して説明する。
【0022】
リードフレームの構成
まず、図1により、本実施の形態によるリードフレームの概略について説明する。図1は、本実施の形態によるリードフレームを示す断面図である。
【0023】
図1に示すリードフレーム10は、半導体素子21(後述)を載置するために用いられるものである。このようなリードフレーム10は、半導体素子21を載置する半導体素子載置部材(ダイパッド)11と、半導体素子載置部材11の周囲に空間13を介して設けられ、半導体素子21と電気的に接続されるリード部12とを備えている。
【0024】
これら半導体素子載置部材11およびリード部12は、1枚の金属基板をエッチング加工することにより形成されたものである。半導体素子載置部材11およびリード部12の材料としては、例えば銅、銅合金、42合金(Ni41%のFe合金)等を挙げることができる。この半導体素子載置部材11およびリード部12の厚みは、半導体装置の構成にもよるが、0.05mm〜0.5mmとすることが好ましい。
【0025】
半導体素子載置部材11は、内面11aと外面11bとを有している。このうち内面11aは、図1の上側に位置しており、半導体素子21(後述)を載置する載置面に対応している。他方、外面11bは、図1の下側に位置しており、後述する一方の配線端子部43(図5)を接続するアウターリード部に対応している。
【0026】
また半導体素子載置部材11の外面11bの両側には、それぞれ側面11c、11dが連なっている。この側面11c、11dは、それぞれ外面11bから外側に遠ざかる方向に傾斜した傾斜面からなっている。すなわち半導体素子載置部材11は、その断面(図1)において内面11aから外面11bに向けて先細状となっている。
【0027】
半導体素子載置部材11の外面11bには、配線用のめっき部材14が形成されている。また外面11bに連なる側面11c、11dの一部にも、めっき部材14が形成されている。具体的には、側面11c、11dのうち外面11b側(下側)に位置する部分のみに、めっき部材14が形成されている。
【0028】
他方、側面11c、11dのうち内面11a側(上側)に位置する部分11e、11fにはめっき部材14が形成されておらず、半導体素子載置部材11を構成する金属(例えば銅)が露出している。
【0029】
一方、リード部12は、内面12aと外面12bとを有している。このうち内面12aは、図1の上側に位置しており、ボンディングワイヤ22(後述)を接続するボンディング面に対応している。他方、外面12bは、図1の下側に位置しており、後述する他方の配線端子部44(図5)を接続するアウターリード部に対応している。
【0030】
またリード部12の外面12bの両側には、それぞれ側面12c、12dが連なっている。この側面12c、12dは、それぞれ外面11bから外側に遠ざかる方向に傾斜した傾斜面からなっている。すなわちリード部12は、その断面(図1)において内面12aから外面12bに向けて先細状となっている。
【0031】
リード部12の外面12bには、配線用のめっき部材15が形成されている。また外面12bに連なる側面12c、12dの一部にも、めっき部材15が形成されている。具体的には、側面12c、12dのうち外面12b側(下側)に位置する部分のみに、めっき部材15が形成されている。
【0032】
他方、側面12c、12dのうち内面12a側(上側)に位置する部分12e、12fには、めっき部材15が形成されておらず、リード部12を構成する金属(例えば銅)が露出している。
【0033】
なお、めっき部材14、15としては、例えば銀めっきまたは金めっきを挙げることができる。めっき部材14、15の厚みは、例えば1μm〜5μmとすることが好ましい。
【0034】
一方、半導体素子載置部材11の内面11aには、第1の反射用めっき層16が形成されている。またリード部12の内面12aには、第2の反射用めっき層17が形成されている。なお、これら反射用めっき層16、17は、半導体素子21がLED素子からなる場合、半導体素子21からの光を反射する反射層として機能するものである。反射用めっき層16、17の構成は、反射層として機能するものであれば問わないが、例えば、めっき部材14、15と同様の材料(例えば銀めっきまたは金めっき)からなっていても良い。なお、反射用めっき層16、17の厚みは、例えば1μm〜5μmとすることが好ましい。
【0035】
なおこれに限らず、反射用めっき層16、17とめっき部材14、15とが、互いに異なる材料からなっていても良い。あるいは、半導体素子21としてLED素子を用いない場合には、このような反射用めっき層16、17を形成しなくても良い。
【0036】
また図1において、リードフレーム10が1つの半導体素子載置部材11と1つのリード部12とを有する場合を示している。しかしながらこれに限らず、リードフレーム10が複数の半導体素子載置部材11と複数のリード部12とを有していても良い。
【0037】
半導体装置の構成
次に、図2により、本実施の形態による半導体装置について説明する。図2は、本実施の形態による半導体装置(SONタイプ)を示す断面図である。以下において、半導体素子21がLED素子からなる場合について説明するが、上述したように、半導体素子21としてLED素子以外の半導体素子を用いることも勿論可能である。
【0038】
図2に示す半導体装置20は、図1に示すリードフレーム10を用いることにより作製されるものである。このような半導体装置20は、半導体素子載置部材11およびリード部12と、半導体素子載置部材11の内面11a上であって第1の反射用めっき層16上に載置された半導体素子21と、リード部12と半導体素子21とを電気的に接続するボンディングワイヤ(導電部)22とを備えている。
【0039】
半導体素子載置部材11とリード部12との間の空間13には、外側樹脂部23が充填されている。また外側樹脂部23は、半導体素子21およびボンディングワイヤ22を取り囲むように形成された凹部23cを有している。なお凹部23cの深さは、0.1mm〜0.5mmとすることが可能である。
【0040】
また半導体素子載置部材11の内面11aおよびリード部12の内面12aには、それぞれ第1の反射用めっき層16および第2の反射用めっき層17が形成されている。
【0041】
さらに半導体素子21とボンディングワイヤ22とは、透光性の封止樹脂部24によって封止されている。この封止樹脂部24は、外側樹脂部23の凹部23c内に充填されている。
【0042】
以下、このような半導体装置20を構成する各構成部材について、順次説明する。
【0043】
半導体素子載置部材11およびリード部12は、それぞれ外面11bおよび外面12bを有している。半導体素子載置部材11およびリード部12の外面11b、12bには、それぞれ配線用のめっき部材14、15が形成されている。また半導体素子載置部材11の外面11bに連なる側面11c、11dの一部にめっき部材14が形成され、リード部12の外面12bに連なる側面12c、12dの一部にめっき部材15が形成されている。
【0044】
なお半導体素子載置部材11およびリード部12の構成については、図1を用いて既に説明したので、同一部分には同一の符号を付して、ここでは詳細な説明は省略する。
【0045】
本実施の形態において、半導体素子21はLED素子からなっている。この場合、半導体素子21は、発光層として例えばGaP、GaAs、GaAlAs、GaAsP、AlInGaP、またはInGaN等の化合物半導体単結晶からなる材料を適宜選ぶことにより、紫外光から赤外光に渡る発光波長を選択することができる。このような半導体素子21としては、従来一般に用いられているものを使用することができる。
【0046】
また半導体素子21は、はんだまたはダイボンディングペーストにより、外側樹脂部23の凹部23c内において、半導体素子載置部材11の内面11a上(第1の反射用めっき層16上)に固定されている。なお、ダイボンディングペーストを用いる場合、耐光性のあるエポキシ樹脂やシリコーン樹脂からなるダイボンディングペーストを選択することが可能である。
【0047】
ボンディングワイヤ22は、例えば金等の導電性の良い材料からなり、その一端が半導体素子21の端子部21aに接続されるとともに、その他端がリード部12の内面12a(第2の反射用めっき層17)上に接続されている。
【0048】
外側樹脂部23は、例えば半導体素子載置部材11およびリード部12上に熱可塑性樹脂を射出成形またはトランスファ成形することにより形成されたものである。外側樹脂部23の形状は、射出成形またはトランスファ成形に使用する金型の設計により、様々に実現することが可能である。例えば、外側樹脂部23の全体形状を直方体、円筒形および錐形等の形状とすることが可能である。凹部23cの底面は、円形、楕円形または多角形等とすることができる。凹部23cの側壁の断面形状は、図2のように直線から構成されていても良いし、あるいは曲線から構成されていてもよい。
【0049】
外側樹脂部23に使用される熱可塑性樹脂については、特に耐熱性、耐候性および機械的強度に優れたものを選ぶことが望ましい。熱可塑性樹脂の種類としては、ポリアミド、ポリフタルアミド、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルサルホン、シリコーン、エポキシ、ポリエーテルイミドおよびポリブチレンテレフタレート等を使用することができる。さらにまた、これらの樹脂中に光反射剤として、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、チタン酸カリウム、窒化アルミニウムおよび窒化ホウ素のうちいずれかを添加することによって、凹部23cの底面及び側面において、発光素子からの光の反射率を増大させ、半導体装置20全体の光取り出し効率を増大させることが可能となる。
【0050】
封止樹脂部24としては、光の取り出し効率を向上させるために、半導体装置20の発光波長において光透過率が高く、また屈折率が高い材料を選択するのが望ましい。したがって耐熱性、耐候性、及び機械的強度が高い特性を満たす樹脂として、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂を選択することが可能である。特に、半導体素子21として高輝度LEDを用いる場合、封止樹脂部24が強い光にさらされるため、封止樹脂部24は高い耐候性を有するシリコーン樹脂からなることが好ましい。
【0051】
リードフレームの製造方法
次に、図1に示すリードフレーム10の製造方法について、図3(a)−(i)を用いて説明する。図3(a)−(i)は、本実施の形態によるリードフレームの製造方法を示す断面図である。なお図3(a)−(i)において、リードフレーム10が複数の半導体素子載置部材11および複数のリード部12を有する場合を例にとって説明する。
【0052】
まず図3(a)に示すように、平板状の金属基板31を準備する。この金属基板31としては、上述のように銅、銅合金、42合金(Ni41%のFe合金)等からなる金属基板を使用することができる。なお金属基板31は、その両面に対して脱脂等を行い洗浄処理を施したものを使用することが好ましい。
【0053】
次に、金属基板31の表裏全体にそれぞれ感光性レジスト32a、33aを塗布し、これを乾燥する(図3(b))。なお感光性レジスト32a、33aとしては、従来公知のものを使用することができる。
【0054】
続いて、この金属基板31に対してフォトマスクを介して露光し、現像することにより、所望の開口部32b、33bを有するエッチング用レジスト層32、33を形成する(図3(c))。
【0055】
次に、エッチング用レジスト層32、33を耐腐蝕膜として金属基板31に腐蝕液でエッチングを施す(図3(d))。腐蝕液は、使用する金属基板31の材質に応じて適宜選択することができる。例えば、金属基板31として銅を用いる場合、通常、塩化第二鉄水溶液を使用し、これは金属基板31の両面からスプレーエッチングにて行うことができる。
【0056】
次いで、図3(e)に示すように、エッチング用レジスト層32、33を剥離して除去する。このようにして、半導体素子21を載置する半導体素子載置部材11と、半導体素子載置部材11の周囲に設けられ、半導体素子21と電気的に接続されるリード部12とが得られる。
【0057】
続いて、半導体素子載置部材11およびリード部12の表裏全面に、それぞれ感光性レジスト34a、35aを塗布し、乾燥する(図3(f))。なお感光性レジスト34a、35aとしては、従来公知のものを使用することができる。
【0058】
次に、半導体素子載置部材11およびリード部12に対してフォトマスクを介して露光し、現像することにより、所望パターンを有するめっき用レジスト層34、35が形成される(図3(g))。
【0059】
この場合、表面側のめっき用レジスト層34には、第1の反射用めっき層16および第2の反射用めっき層17の形成部位に相当する箇所に、それぞれ開口部(レジスト不存在部)34b、34cが形成される。この開口部34b、34cからは、半導体素子載置部材11の内面11aおよびリード部12の内面12aが露出している。一方、これら内面11a、12aのうち外側樹脂部23により覆われる領域には、それぞれめっき用レジスト層34が残存している。
【0060】
また、裏面側のめっき用レジスト層35には、めっき部材14の形成部位に相当する箇所に開口部(レジスト不存在部)35bが形成され、この開口部35bからは、半導体素子載置部材11の外面11bおよび側面11c、11dが露出している。また裏面側のめっき用レジスト層35のうち、めっき部材15の形成部位に相当する箇所に開口部(レジスト不存在部)35cが形成され、この開口部35cからは、リード部12の外面12bおよび側面12c、12dが露出している。一方、半導体素子載置部材11の側面11c、11dのうち、内面11a側に位置する部分11e、11fと、リード部12の側面12c、12dのうち、内面12a側に位置する部分12e、12fとには、それぞれめっき用レジスト層35が残存している。
【0061】
次に、めっき用レジスト層34、35に覆われた半導体素子載置部材11およびリード部12の表裏に電解めっきを施す(図3(h))。
【0062】
これにより半導体素子載置部材11の内面11aおよびリード部12の内面12a上であって開口部34b、34cの内部に金属(例えば銀)を析出させ、それぞれ第1の反射用めっき層16および第2の反射用めっき層17を形成する。
【0063】
また、半導体素子載置部材11の外面11bおよびリード部12の外面12b上であって開口部35b、35cの内部に金属(例えば金または銀)を析出させ、めっき部材14、15を形成する。これにより、半導体素子載置部材11およびリード部12の外面11b、12bに、それぞれめっきにより配線用のめっき部材14、15が形成され、かつ外面11b、12bに連なる側面11c、11d、12c、12dの一部にも、各々めっきによりめっき部材14、15が形成される。
【0064】
次いで、半導体素子載置部材11およびリード部12の表裏からめっき用レジスト層34、35を剥離除去することにより、図1に示すリードフレーム10が得られる(図3(i))。
【0065】
半導体装置の製造方法
次に、図2に示す半導体装置20の製造方法について、図4(a)−(g)により説明する。図4(a)−(g)は、本実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【0066】
まず、上述した工程により(図3(a)−(i))、半導体素子載置部材11と、半導体素子載置部材11の周囲に設けられたリード部12とを備えたリードフレーム10を作製する(図4(a))。このリードフレーム10において、半導体素子載置部材11およびリード部12の外面11b、12bに、それぞれ配線用のめっき部材14、15が形成され、かつこれら外面11b、12bに連なる側面11c、11d、12c、12dの一部にも、それぞれめっき部材14、15が形成されている。
【0067】
次に、リードフレーム10に対して熱可塑性樹脂を射出成形またはトランスファ成形することにより、外側樹脂部23を形成する(図4(b))。これにより、外側樹脂部23とリードフレーム10とが互いに一体に結合される。またこのとき、射出成形またはトランスファ成形に使用する金型を適宜設計することにより、外側樹脂部23に凹部23cを形成するとともに、この凹部23c底面において第1の反射用めっき層16および第2の反射用めっき層17が外方に露出するようにする。この場合、外側樹脂部23は、その一部分が半導体素子載置部材11とリード部12との間の空間13に充填されるとともに、他の一部分がリードフレーム10の上方に向けて突設している。
【0068】
次に、リードフレーム10の半導体素子載置部材11の内面11a(第1の反射用めっき層16)上に、半導体素子21を搭載する。この場合、はんだまたはダイボンディングペーストを用いて、半導体素子21を半導体素子載置部材11の内面11a(第1の反射用めっき層16)上に載置して固定する(ダイアタッチ工程)(図4(c))。
【0069】
次いで、半導体素子21の端子部21aと、リード部12の内面12a(第2の反射用めっき層17)とを、ボンディングワイヤ22によって電気的に接続する(ワイヤボンディング工程)(図4(d))。
【0070】
その後、外側樹脂部23の凹部23c内に封止樹脂部24を充填し、この封止樹脂部24により半導体素子21とボンディングワイヤ22とを封止する(図4(e))。
【0071】
次に、各半導体素子21間の外側樹脂部23をダイシングすることにより、リードフレーム10を各半導体素子21毎に分離する(図4(f))。この際、まずリードフレーム10をダイシングテープ37上に載置して固定し、その後、例えばダイヤモンド砥石等からなるブレード38によって、各半導体素子21間の外側樹脂部23を垂直方向に切断する。
【0072】
このようにして、図2に示す半導体装置20を得ることができる(図4(g))。
【0073】
本実施の形態の作用効果
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について、図5および図6(a)(b)を用いて説明する。図5は、本実施の形態による半導体装置が配線基板上に配置されている状態を示す断面図である。図6(a)は、図5のVI部拡大図であって、はんだ(接続はんだ部)による接続前の状態を示す図であり、図6(b)は、図5のVI部拡大図であって、はんだ(接続はんだ部)による接続後の状態を示す図である。
【0074】
図5に示すように、本実施の形態による半導体装置20を配線基板41上に配置する。このような配線基板41は、基板本体42と、基板本体42上に形成された配線端子部43、44とを有している。このうち一方の配線端子部43は、半導体装置20を実装するための一方の接続はんだ部45を介して、半導体素子載置部材11の外面11bに接続されている。また他方の配線端子部44は、半導体装置20を実装するための他方の接続はんだ部46を介して、リード部12の外面12bに接続されている。
【0075】
このようにして、半導体装置20を配線基板41上に配置するとともに、一対の配線端子部43、44間に電流を流した場合、半導体素子載置部材11上の半導体素子21(LED素子)に電流が加わり、半導体素子21が点灯する。
【0076】
この際、半導体素子21からの光は、封止樹脂部24を通過して封止樹脂部24の表面から放出され、または第1の反射用めっき層16(第2の反射用めっき層17)の表面で反射することにより封止樹脂部24の表面から放出される。あるいは、半導体素子21からの光の一部は、外側樹脂部23で反射することにより、封止樹脂部24の表面から放出される。このように、半導体素子21からの光を効率良く取り出すことができる。
【0077】
ところで、半導体装置20を配線基板41に接続する際、図6(a)に示すように、他方の接続はんだ部46が、リード部12の外面12bに設けられためっき部材15に接触する。その後、他方の接続はんだ部46が加熱されることにより、他方の接続はんだ部46が溶解し、リード部12と連結される。
【0078】
この際、図6(b)に示すように、他方の接続はんだ部46を構成する金属(例えば錫)が外面12b上に拡がって、かつ側面12d(12c)側に吸い上げられる。またこの際、めっき部材15を構成する金属(例えば金)は、他方の接続はんだ部46内部に拡散する。これにより、めっき部材15と他方の接続はんだ部46とが一体となって結合する。したがって、めっき部材15と他方の接続はんだ部46とが冷却されて固まった後、これらは一体となって外面12bおよび側面12d(12c)を覆う。
【0079】
このように、他方の接続はんだ部46が、側面12c、12d側に拡がることにより、リード部12と他方の接続はんだ部46との接触面積を広くとることができる。このことにより、リード部12と他方の接続はんだ部46との密着性を高めることができる。この結果、リード部12の外面12bの面積を小さくすることが可能となる。
【0080】
なお、半導体素子載置部材11の外面11bにおいても、これと同様の作用を得ることができる。
【0081】
また上述したように、本実施の形態による半導体装置20においては、半導体素子載置部材11の外面11bに連なる側面11c、11d(リード部12の外面12bに連なる側面12c、12d)は、外面11b(外面12b)から外側に遠ざかる方向に傾斜した傾斜面からなっている。これにより、半導体素子載置部材11(リード部12)と外側樹脂部23との接触面積を大きくすることができる。
【0082】
すなわち、側面11c、11d(側面12c、12d)が外面11b(外面12b)に対して垂直となっている場合(比較例)と比較して、側面11c、11d(側面12c、12d)の面積を広くとることができる。したがって、外側樹脂部23と半導体素子載置部材11(リード部12)との密着性を向上させることができ、外側樹脂部23が空間13から脱落することを防止することができる。
【0083】
このように、外側樹脂部23と半導体素子載置部材11およびリード部12との密着性を向上させたことにより、ストレスに対する半導体装置20の強度を向上させることができる。したがって、半導体装置20に対してストレスが加わった場合であっても、半導体装置20から外側樹脂部23が脱落することを防止することかできる。
【0084】
例えば、半導体装置20のサーマルサイクル試験を実施した際、半導体素子載置部材11およびリード部12を構成する金属(例えば銅)と、外側樹脂部23を構成する合成樹脂(例えばシリコーン樹脂)との間に熱膨張の差が発生するが、この場合であっても外側樹脂部23が半導体素子載置部材11およびリード部12から剥離してしまうおそれがない。
【0085】
このように外側樹脂部23の脱落を防止できることにより、半導体素子載置部材11およびリード部12の厚みを薄くすることができ、この結果、半導体装置20の厚みを薄くすることができる。具体的には半導体装置20の厚みを0.2mm〜0.8mmとすることができる。さらに、上述したように、半導体素子載置部材11の外面11bおよびリード部12の外面12bの面積を小さくすることができるので、半導体装置20の平面形状を小さくすることができる。具体的には半導体装置20の一辺を0.2mm〜5mmとすることができる。
【0086】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態によるリードフレームおよび半導体装置について、図7および図8を参照して説明する。図7は、本実施の形態によるリードフレームを示す断面図であり、図8は、本実施の形態による半導体装置を示す断面図である。図7および図8に示す実施の形態は、半導体素子載置部材11の外面11bおよびリード部12の外面12bに連なる側面11c、11d、12c、12dのうち、めっき部材14、15が形成されていない部分11e、11f、12e、12fに、粗面部18、19を形成した点が異なるものであり、他の構成は上述した図1乃至図6に示す実施の形態と略同一である。図7および図8において、図1乃至図6に示す実施の形態と同一部分には同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0087】
すなわち図7に示すリードフレーム50および図8に示す半導体装置60において、半導体素子載置部材11の外面11bに連なる側面11c、11dのうち、めっき部材14が形成されていない部分11e、11fに、樹脂(外側樹脂部23)との密着性を高める粗面部18が形成されている。同様に、リード部12の外面12bに連なる側面12c、12dのうち、めっき部材15が形成されていない部分12e、12fに、樹脂(外側樹脂部23)との密着性を高める粗面部19が形成されている。
【0088】
さらに、半導体素子載置部材11およびリード部12の内面11a、12aのうち、第1の反射用めっき層16および第2の反射用めっき層17が設けられていない領域11g、12gにも、樹脂(外側樹脂部23)との密着性を高める粗面部18、19が形成されている。
【0089】
このような粗面部18、19は、例えば半導体素子載置部材11およびリード部12の表面にマイクロエッチングにより形成された粗面からなっていても良い。
【0090】
ところで、粗面部18、19を形成する場合、上述しためっき用レジスト層34、35を除去する工程(図3(i))の後、半導体素子載置部材11およびリード部12のうちめっき部材14、15が形成されていない部分(すなわち符号11e、11f、11g、12e、12fおよび12gで示す部分)に、樹脂との密着性を高める粗面部18、19を形成する。
【0091】
この場合、半導体素子載置部材11およびリード部12のうち、めっき部材14、15が形成されていない部分にマイクロエッチング液を供給する。これにより、半導体素子載置部材11およびリード部12を構成する金属を選択的に粗化することができ(マイクロエッチング)、このようにして粗面部18、19を形成することができる。
【0092】
このようなマイクロエッチング液は、金属表面を僅かに溶かし、微細な凹凸の粗面を形成する表面処理剤である。この場合、半導体素子載置部材11およびリード部12をマイクロエッチング液に浸漬することにより粗面を形成することができる。あるいは、マイクロエッチング液に浸漬する代わりにマイクロエッチング液をスプレーにより噴霧する方法でも良い。半導体素子載置部材11およびリード部12が銅からなる場合、マイクロエッチング液としては、過酸化水素水と硫酸とを主成分とするマイクロエッチング液が好適である。なおマイクロエッチング液は、めっき部材14、15を溶解しないので、めっき部材14、15に影響を与えることなく、半導体素子載置部材11およびリード部12の表面に部分的な粗面を形成することができる。
【0093】
このほか、本実施の形態によるリードフレームの製造方法および半導体装置の製造方法については、それぞれ図3(a)−(i)および図4(a)−(g)を用いて説明した方法と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0094】
このように本実施の形態によれば、側面11c、11d(側面12c、12d)のうち、内面11a(内面12a)側に位置する部分11e、11f(部分12e、12f)に、粗面部18(粗面部19)を形成している。このことにより、とりわけこの部分において外側樹脂部23とリードフレーム10との密着性を高めることができる。
【0095】
なお本実施の形態においては、粗面部18、19は、半導体素子載置部材11の側面11c、11dとリード部12の側面12c、12dとの両方に形成されている。しかしながらこれに限らず、粗面部18、19を、半導体素子載置部材11の側面11c、11dおよびリード部12の側面12c、12dのうち、1つまたは複数の側面のみに形成しても良い。
【0096】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態によるリードフレームおよび半導体装置について、図9および図10を参照して説明する。図9は、本実施の形態によるリードフレームを示す断面図であり、図10は、本実施の形態による半導体装置を示す断面図である。図9および図10に示す実施の形態は、半導体素子載置部材11の周囲に、リード部12が2つ設けられている点が異なるものであり、他の構成は上述した図1乃至図6に示す実施の形態と略同一である。図9および図10において、図1乃至図6に示す実施の形態と同一部分には同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0097】
すなわち図9に示すリードフレーム70および図10に示す半導体装置80において、半導体素子載置部材11の周囲であって、半導体素子載置部材11を挟んで互いに対向する位置に、一対のリード部12が設けられている。また、半導体素子載置部材11の外面11b全体および側面11c、11dの一部に、配線用のめっき部材14が形成されている。さらに、各リード部12の外面12b全体および側面12c、12dの一部に、配線用のめっき部材15が形成されている。
【0098】
図10において、半導体素子21は一対の端子部21aを有しており、この一対の端子部21aは、それぞれボンディングワイヤ22を介して、対応する各リード部12に接続されている。
【0099】
本実施の形態によるリードフレームの製造方法および半導体装置の製造方法については、それぞれ図3(a)−(i)および図4(a)−(g)を用いて説明した方法と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0100】
なお本実施の形態において、半導体装置80は1つの半導体素子載置部材11と2つのリード部12とを有している。しかしながらこれに限らず、半導体装置が2つ以上の半導体素子載置部材11および/または3つ以上のリード部12を有していても良い。
【0101】
また本実施の形態においても、図7および図8に示す実施の形態と同様、半導体素子載置部材11の側面11c、11dおよびリード部12の側面12c、12dのうち、めっき部材14、15が形成されていない部分に粗面部を形成しても良い。
【0102】
なお、上述した第1の実施の形態乃至第3の実施の形態においては、本発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【0103】
すなわち上述した実施の形態においては、半導体素子載置部材11の外面11bおよびリード部12の外面12bの両方に、配線用のめっき部材14、15を形成し、かつこれら外面11b、12bに連なる側面11c、11d、12c、12dの一部に、それぞれめっき部材14、15が形成されている。しかしながらこれに限らず、半導体素子載置部材11およびリード部12のうちいずれか一方の外面(外面11bまたは外面12b)および側面(側面11c、11dまたは側面12c、12d)のみにめっき部材14またはめっき部材15を形成しても良い。
【0104】
また上述した実施の形態においては、半導体素子載置部材11の側面11c、11dおよびリード部12の側面12c、12dがいずれも傾斜面からなっている。しかしながらこれに限らず、半導体素子載置部材11の側面11c、11dおよびリード部12の側面12c、12dのうち、1つまたは複数の側面のみが傾斜面からなっていても良い。
【符号の説明】
【0105】
10、50、70 リードフレーム
11 半導体素子載置部材
11a 内面
11b 外面
11c、11d 側面
12 リード部
12a 内面
12b 外面
12c、12d 側面
14、15 めっき部材
16 第1の反射用めっき層
17 第2の反射用めっき層
18、19 粗面部
20、60、80 半導体装置
21 半導体素子
22 ボンディングワイヤ(導電部)
23 外側樹脂部
24 封止樹脂部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体装置を構成するリードフレームにおいて、
半導体素子を載置する半導体素子載置部材と、
半導体素子載置部材の周囲に設けられ、半導体素子と電気的に接続されるリード部とを備え、
半導体素子載置部材およびリード部は、それぞれ外面を有し、
半導体素子載置部材およびリード部のうち少なくとも一方の外面に、配線用のめっき部材が形成され、かつ当該外面に連なる側面の一部にもめっき部材が形成されていることを特徴とするリードフレーム。
【請求項2】
半導体素子載置部材およびリード部のうち少なくとも一方の外面に連なる側面は、外面から外側に遠ざかる方向に傾斜した傾斜面からなることを特徴とする請求項1記載のリードフレーム。
【請求項3】
半導体素子載置部材およびリード部のうち少なくとも一方の外面に連なる側面のうち、めっき部材が形成されていない部分に、樹脂との密着性を高める粗面部を形成したことを特徴とする請求項1または2記載のリードフレーム。
【請求項4】
半導体装置において、
半導体素子載置部材と、
半導体素子載置部材の周囲に設けられたリード部と、
半導体素子載置部材上に載置された半導体素子と、
リード部と半導体素子とを電気的に接続する導電部と、
半導体素子と導電部とを封止する封止樹脂部とを備え、
半導体素子載置部材およびリード部は、それぞれ外面を有し、
半導体素子載置部材およびリード部のうち少なくとも一方の外面に、配線用のめっき部材が形成され、かつ当該外面に連なる側面の一部にもめっき部材が形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
半導体素子を取り囲む凹部を有する外側樹脂部を更に備え、封止樹脂部は、外側樹脂部の凹部内に充填されていることを特徴とする請求項4記載の半導体装置。
【請求項6】
半導体素子載置部材およびリード部のうち少なくとも一方の外面に連なる側面は、外面から外側に遠ざかる方向に傾斜した傾斜面からなることを特徴とする請求項4または5記載の半導体装置。
【請求項7】
半導体素子載置部材およびリード部のうち少なくとも一方の外面に連なる側面のうち、めっき部材が形成されていない部分に、樹脂との密着性を高める粗面部を形成したことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項記載の半導体装置。
【請求項8】
半導体装置を構成するリードフレームの製造方法において、
金属基板を準備する工程と、
金属基板の表裏に、それぞれエッチング用レジスト層を形成する工程と、
エッチング用レジスト層を耐腐蝕膜として金属基板の表裏にエッチングを施すことにより、半導体素子を載置するとともに外面を有する半導体素子載置部材と、半導体素子載置部材の周囲に設けられ、半導体素子と電気的に接続されるとともに外面を有するリード部とを形成する工程と、
半導体素子載置部材およびリード部の表裏に、それぞれ所望パターンを有するめっき用レジスト層を形成する工程と、
半導体素子載置部材およびリード部のうち少なくとも一方の外面に、めっきにより配線用のめっき部材を形成し、かつ当該外面に連なる側面の一部にもめっきによりめっき部材を形成する工程と、
半導体素子載置部材およびリード部の表裏からめっき用レジスト層を除去する工程とを備えたことを特徴とするリードフレームの製造方法。
【請求項9】
めっき用レジスト層を除去する工程の後、外面に連なる側面のうちめっき部材が形成されていない部分に、樹脂との密着性を高める粗面部を形成する工程が設けられていることを特徴とする請求項8記載のリードフレームの製造方法。
【請求項10】
半導体装置の製造方法において、
請求項8記載のリードフレームの製造方法によりリードフレームを製造する工程と、
リードフレームの半導体素子載置部材上に半導体素子を載置する工程と、
半導体素子とリード部とを導電部により接続する工程と、
半導体素子と導電部とを封止樹脂部により封止する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate