説明

レニン阻害剤としてのピペリジン誘導体

本出願は、一般式(I)(ここで、R、R、R、R、W、X、Z、m及びnは、各々、明細書において詳細に定義される通りである)の新規の置換型ピペリジン、それらの調製方法、及び医薬品としての、特にレニン阻害剤としてのこれらの化合物の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規の置換型ピペリジン、それらの製造方法、及び医薬品としての、特にレニン阻害剤としての化合物の使用に関する。
【0002】
医薬品として使用するためのピペリジン誘導体は、例えば、WO97/09311より既知である。しかしながら、特にレニン阻害に関しては、高度に有効な活性成分が依然として必要とされている。この点に関して、薬物動態学的特性の改良は、最も重要である。より良好な生物学的利用能に向けたこれらの特性は、例えば吸収、代謝的安定性、可溶性又は親油性である。
【0003】
従って、本発明は、一般式:
【化3】


[ここで、
(A)Rは、Rがハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、トリフルオロメチル、C1−6アルキル、ハロ−C1−6アルキル、ヒドロキシ−C1−6アルキル、C1−6アルコキシ−C1−6アルキル、シアノ−C1−6アルキル、カルボキシ−C1−6アルキル、C1−6アルカノイルオキシ−C1−6アルキル、C1−6アルコキシカルボニルオキシ−C1−6アルキル、C1−6アルコキシカルボニル、もしくはC1−6アルコキシ基1〜3個、又はC1−6アルキレンジオキシ基、及び/もしくはL1−T1−L2−T2−L3−T3−L4−T4−L5−U基により置換されていてもよい、テトラゾリルもしくはイミダゾリルである場合、アリールであるか;あるいは
(B)Rは、Xが−OCH−R11−CO−NR−である場合、アリールであるか;あるいは
(C)Rは、Zが−alk−NR−(ここで、alkは、C1−6アルキレンを意味する)であり、かつnが1である場合、アリールであるか;あるいは、
(D)Rは、アセトアミジニル−C1−6−アルコキシ、アセトアミジニル−C1−6−アルキル、アシル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、(N−アシル)−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルアミノ、C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、(N−C1−6−アルコキシ)−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、(N−C1−6−アルコキシ)−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルカルバモイル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルカルボニル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルカルボニルアミノ、1−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルイミダゾール−2−イル、2−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル−4−オキソイミダゾール−1−イル、1−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルテトラゾール−5−イル、5−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルテトラゾール−1−イル、6−アルコキシアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシアミノカルボニル−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシカルボニル、C1−6−アルコキシカルボニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシカルボニル−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、(N−C1−6−アルキル)−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルカルバモイル、(N−C1−6−アルキル)−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルカルボニルアミノ、(N−C1−6−アルキル)−C1−6−アルコキシカルボニルアミノ、(N−C1−6−アルキル)−C0−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、(N−C1−6−アルキル)−C0−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、(N−C1−6−アルキル)−C1−6−アルキルスルホニルアミノ−C1−6−アルコキシ、(N−C1−6−アルキル)−C1−6−アルキルスルホニルアミノ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルアミジニル、C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、ジ−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、ジ−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルアミノ−C2−6−アルコキシ、ジ−C1−6−アルキルアミノ−C2−6−アルコキシ、C1−6−アルキルアミノ−C1−6−アルキル、ジ−C1−6−アルキルアミノ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルカルバモイル、ジ−C1−6−アルキルカルバモイル、C0−6−アルキルカルボニル、C0−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C0−6−アルキルカルボニルアミノ、C0−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルカルボニルオキシ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキル−カルボニルオキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルスルホニル、C1−6−アルキルスルホニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルスルホニル−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルスルホニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルスルホニルアミノ−C1−6−アルキル、カルバモイル、カルバモイル−C1−6−アルコキシ、カルバモイル−C1−6−アルキル、カルボキシ−C1−6−アルコキシ、カルボキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、カルボキシ−C1−6−アルキル、シアノ、シアノ−C1−6−アルコキシ、シアノ−C1−6−アルキル、C3−6−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C3−6−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、シクロプロピル−C1−6−アルキル、O,N−ジメチルヒドロキシルアミノ−C1−6−アルキル、ハロ−C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルキル、(N−ヒドロキシ)−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、(N−ヒドロキシ)−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルキル、(N−ヒドロキシ)アミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、(N−ヒドロキシ)アミノカルボニル−C1−6−アルキル、2−オキソオキサゾリジニル−C1−6−アルコキシ、2−オキソオキサゾリジニル−C1−6−アルキル、O−メチルオキシミル−C1−6−アルキル又はトリフルオロメチル1〜4個により置換されているフェニルであるか;あるいは
(E)Rは、3−アセトアミドメチルピロリジニル3−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル−ピロリジニル、3,4−ジヒドロキシピロリジニル、2,6−ジメチルモルホリニル、3,5−ジメチル−モルホリニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、4,4−ジオキソチオモルホリニル、ジチアニル、ジチオラニル、2−ヒドロキシメチルピロリジニル、4−ヒドロキシピペリジニル、3−ヒドロキシピロリジニル、イミダゾリルアルコキシ、イミダゾリルアルキル、2−メチルイミダゾリルアルコキシ、2−メチルイミダゾリルアルキル、3−メチル[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルアルコキシ、5−メチル[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアルコキシ、3−メチル[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルアルキル、5−メチル[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアルキル、4−メチルピペラジニル、5−メチルテトラゾール−1−イルアルコキシ、5−メチルテトラゾール−1−イルアルキル、モルホリニル、[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルアルコキシ、[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルアルキル、オキサゾール−4−イルアルコキシ、オキサゾール−4−イルアルキル、2−オキソ[1,3]オキサジニル、2−オキソオキサゾリジニル、2−オキソイミダゾリジニル、2−オキソピロリジニル、4−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニルアルコキシ、2−オキソピロリジニルアルキル、2−オキソテトラヒドロピリミジニル、4−オキソチオモルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピロリル、[1,2,4]トリアゾール−1−イルアルコキシ、[1,2,4]トリアゾール−4−イルアルコキシ、[1,2,4]トリアゾール−1−イルアルキル、[1,2,4]トリアゾール−4−イルアルキル、テトラゾール−1−イルアルコキシ、テトラゾール−2−イルアルコキシ、テトラゾール−5−イルアルコキシ、テトラゾール−1−イルアルキル、テトラゾール−2−イルアルキル、テトラゾール−5−イルアルキル、チアゾール−4−イルアルコキシ、チアゾール−4−イルアルキル、チオモルホリニルにより置換されているアリールであるか;あるいは
(F)Rは、場合により置換されている、特に(D)もしくは(E)において特定されたように置換されているヘテロシクリルであり、特にベンゾ[1,3]ジオキソイル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ジヒドロベンゾフラニル、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−3H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジニル、2,3−ジヒドロインドリル、ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジニル、1,1−ジオキソジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジニル、インダゾリル、インドリル、[1,5]ナフトピリジル、オキサゾリル、2−オキソアゼパニル、3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、2−オキソベンゾオキサゾリル、3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジニル、2−オキソジヒドロベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、2−オキソジヒドロベンゾ[d][1,3]オキサジニル、2−オキソジヒドロ−1H−キナゾリニル、4−オキソジヒドロイミダゾリル、2−オキソ−1,3−ジヒドロインドリル、1−オキソ−3H−イソベンゾフラニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジニル、1−オキソピリジル、2−オキソテトラヒドロベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、4−オキソ−3H−チエノ[2,3−d]ピリミジニル、5−オキソ−4H−[1,2,4]トリアジニル、フタラジニル、ピラゾリル、1H−ピロリジニル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、ピロリル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロピラニル、トリアジニル、イミダゾ[1,5−a]ピリジニル、テトラヒドロ−イミダゾ[1,5−a]ピリジニル又は1,1,3−トリオキソジヒドロ−2H−1λ−ベンゾ[1,4]チアジニルであり;
は、フェニル、ナフチル、アセナフチル、シクロヘキシル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、オキソピリジニル、ジアジニル、トリアゾリル、チエニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、ピロリル、フリル、テトラゾリル又はイミダゾリルであり、これらの基は、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、トリフルオロメチル、C1−6−アルキル、ハロ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、シアノ−C1−6−アルキル、カルボキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルカノイルオキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシカルボニル、もしくはC1−6−アルコキシ基1〜3個又はC1−6−アルキレンジオキシ基により、及び/あるいはL1−T1−L2−T2−L3−T3−L4−T4−L5−Uにより置換されていてもよく;
L1、L2、L3、L4及びL5は、各々独立に、結合、C1−8−アルキレン、C2−8−アルケニレンもしくはC2−8−アルキニレンであるか、又は存在せず;
T1、T2、T3及びT4は、各々独立に、
(a)結合であるか、もしくは存在しないか、又は以下の基
(b)−CH(OH)−
(c)−CH(OR)−
(d)−CH(NR)−
(e)−CO−
(f)−CR
(g)−O−又は−NR
(h)−S(O)0−2
(i)−SONR
(j)−NRSO
(k)−CONR
(l)−NRCO−
(m)−O−CO−
(n)−CO−O−
(o)−O−CO−O−
(p)−O−CO−NR
(q)−N(R)−CO−N(R)−
(r)−N(R)−CO−O−
(s)ピロリジニレン、ピペリジニレン又はピペラジニレン
(t)−C(R11)(R12)−、
のうちの1つであり(ここで、(b)〜(t)から出発する結合は、結合がヘテロ原子から出発する場合、隣接する基の飽和又は芳香族の炭素原子につながり、かつ2個以下の基(b)〜(f)、3個の基(g)〜(h)、及び1個の基(i)〜(t)が存在する);
は、水素、ヒドロキシル、C1−6−アルコキシ又はC1−6−アルケニルオキシであり;
は、C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C−C−アルキル化されているアミノ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C−C−アルキル化されているアミノ−C1−6−アルコキシ、場合によりN−C1−6−アルキル化されているC1−6−アルコキシカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、場合によりN−C1−6アルキル化されているC1−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、場合によりN−C1−6−アルキル化されているC3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニルオキシ、アリール−C1−6−アルコキシ、アリールオキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C−C−アルキル化されているカルバモイル−C1−6−アルコキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C3−8−シクロアルキル−C−C−アルキル化されているカルバモイル−C1−6−アルコキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C−C−アルキル化されているカルバモイルオキシ、シアノアルキルオキシ、C3−8−シクロアルキルオキシ、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルコキシ、C3−8−シクロアルキルオキシ−C1−6−アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、ヘテロシクリル−C1−6−アルコキシ、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルオキシ−C1−6−アルコキシ又はオキソであり;
及びRは、各々独立に、水素、C1−6−アルキル、C2−6−アルケニル、アリール−C1−6−アルキル、もしくはアシルであるか、又はそれらに結合しているN原子と共に、付加的なN、O、もしくはS原子、又は−SO−もしくは−SO−基を含有していてもよい5〜6員複素環式環であり(ここで、付加的なN原子は、場合によりC1−6−アルキルラジカルにより置換されていてもよい);
及びRは、それらに結合している炭素原子と共に、−O−もしくは−S−原子又は−SO−もしくは−SO−基1個又は2個を含有していてもよい3〜7員環であり;
は、水素、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、アシル、アリール−C1−6−アルキル、C3−8−シクロアルキル又はC3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキルであり;
10は、カルボキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシカルボニル−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、又は水素であり;
11は、水素、ハロゲン、又はC1−6−アルキルであり;
12は、水素、ハロゲン又はC1−6−アルキルであり;
11及びR12は、それらに結合しているC原子と共に、C3−8−シクロアルキルであってもよく;
Uは、水素、C1−6−アルキル、シアノ、トリフルオロメチル、場合により置換されているC3−12−シクロアルキル、アリール 又はヘテロシクリルであり;
Xは、結合、酸素、もしくは硫黄であるか、又は>CR1112、>CHOR、−O−CO−、>CO、>C=NOR10、−O−CR1112−、−O−CR1112−CO−NR−、−CO−NR−もしくは−NR−(ここで、窒素、酸素、もしくは硫黄原子から出発する結合は、Z基の飽和C原子もしくはRにつながる)であり;
Wは、酸素又は硫黄であり;
Zは、C1−6−アルキレン、C2−6−アルケニレン、ヒドロキシ−C1−6−アルキリデン、−O−、−N−、−S−、−O−alk−、−NR−alk、−S−alk−、−alk−O−、−alk−S−又は−alk−NR−(ここで、alkは、C1−6−アルキレンを意味する)であり;ここで
(a)Zが−O−又は−S−である場合には、Xは、−CR1112−であり、かつRがL1−T1−L2−T2−L3−T3−L4−T4−L5−U置換基を含有しているか、又はRが前義のような水素以外の置換基のいずれかであり;
(b)Zが−O−alk−又は−S−alk−である場合には、Xは−CR1112−であり;かつ
(c)Xが結合である場合には、Zは、C1−6−アルキレン、C2−6−アルケニレン、−NR−alk−、−alk−NR−、−alk−O−又は−alk−S−であり;
nは、1であるか、又はXが−O−CO−である場合には、0もしくは1であり;
mは、0又は1である]
で示される置換型ピペリジン;及びそれらの塩、好ましくは薬剤学的に許容される塩を提供する。
【0004】
1−6−アルキル及びアルコキシル基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ならびにメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ及びtert−ブトキシである。C1−6−アルキレンジオキシラジカルは、好ましくは、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ及びプロピレンジオキシである。C1−6−アルカノイルラジカルの例は、アセチル、プロピオニル及びブチリルである。シクロアルキルとは、炭素原子3〜12個までを有する飽和環式炭化水素基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル及びアダマンチルである。C1−8−アルキレン基は、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、2−メチルプロピレン、テトラ−、ペンタ−及びヘキサメチレンであり、これらの基は、アシル、C1−6−アルコキシ、アリール、C3−8−シクロアルキル、又はハロゲン1〜3個によりさらに置換されていてもよく;C2−8−アルケニレン基は、例えば、ビニレン及びプロペニレンであり;C2−8−アルキニレン基は、例えば、エチニレンであり;アシル基は、アルカノイル基、好ましくはC1−6−アルカノイル基、又はベンゾイルなどのアロイル基である。アリールとは、一置換又は多置換されていてもよい単環式又は多環式の芳香族基、例えば、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、テトラヒドロナフチル又は置換テトラヒドロナフチルを意味し、特に好ましいのは、フェニル及び置換フェニルである。そのようなアリール基上の置換基の例は、C1−6−アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、アミノ、C1−6−アルケニル、C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニルオキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、カルバモイル、カルボキシル及びC1−6−アルキレンジオキシであり、各々、ハロゲン、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ又はジヒドロキシ−C1−6−アルキルアミノカルボニルで場合により置換されている、フェニル、フェノキシ、フェニルチオ、フェニル−C1−6−アルキルもしくはフェニル−C1−6−アルコキシである。アリール又はヘテロシクリル基上の置換基のさらなる例は、C1−6−アルコキシカルボニルフェニル、ヒドロキシ−C1−6−アルキルフェニル、ベンジルオキシ、ピリジルカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、C1−6−アルケニルオキシ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、メトキシベンジルオキシ、ヒドロキシベンジルオキシ、フェネチルオキシ、メチレンジオキシベンジルオキシ、ジオキソラニル−C1−6−アルコキシ、シクロプロピル−C1−6−アルキル、シクロプロピル−C1−6−アルコキシ、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ、カルバモイルオキシ−C1−6−アルコキシ、ピリジルカルバモイルオキシ−C1−6−アルコキシ、ベンゾイルオキシ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシカルボニル、C0−6−アルキルカルボニルアミノ、C0−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、C0−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、(N−C1−6−アルキル)−C0−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、(N−C1−6−アルキル)−C0−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C3−6−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、C3−6−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、ジ−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルキル、ジ−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルカルボニルオキシ−C1−6−アルコキシ、シアノ−C1−6−アルキル、シアノ−C1−6−アルコキシ、2−オキソオキサゾリジニル−C1−6−アルキル、2−オキソオキサゾリジニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシカルボニル−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシカルボニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルスルホニルアミノ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルスルホニルアミノ−C1−6−アルコキシ、(N−C1−6−アルキル)−C1−6−アルキルスルホニルアミノ−C1−6−アルキル、(N−C1−6−アルキル)−C1−6−アルキルスルホニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルアミノ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルアミノ−C2−6−アルコキシ、ジ−C1−6−アルキルアミノ−C1−6−アルキル、ジ−C1−6−アルキルアミノ−C2−6−アルコキシ、C1−6−アルキルスルホニル−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルスルホニル−C1−6−アルコキシ、カルボキシ−C1−6−アルキル、カルボキシ−C1−6−アルコキシ、カルボキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルカルボニル、アシル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、(N−C1−6−アルキル)−C1−6−アルコキシカルボニルアミノ、(N−ヒドロキシ)−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルキル、(N−ヒドロキシ)−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、(N−ヒドロキシ)アミノカルボニル−C1−6−アルキル、(N−ヒドロキシ)アミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシアミノカルボニル−C1−6−アルキル、6−アルコキシアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、(N−C1−6−アルコキシ)−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルキル、(N−C1−6−アルコキシ)−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、(N−アシル)−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルアミノ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルカルバモイル、(N−C1−6−アルキル)−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルカルバモイル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルカルボニル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルカルボニルアミノ、(N−C1−6−アルキル)−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルカルボニルアミノ、1−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルイミダゾール−2−イル、1−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルテトラゾール−5−イル、5−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルテトラゾール−1−イル、2−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル−4−オキソイミダゾール−1−イル、カルバモイル−C1−6−アルキル、カルバモイル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルバモイル、ジ−C1−6−アルキルカルバモイル、C1−6−アルキルスルホニル、C1−6−アルキルアミジニル、アセトアミジニル−C1−6−アルキル、O−メチルオキシミル−C1−6−アルキル、O,N−ジメチルヒドロキシアミノ−C1−6−アルキル、C3−6−シクロアルキル−C1−6−アルカノイル、アリール−C1−6−アルカノイル、ヘテロシクリル−C1−6−アルカノイルであり;ならびに各々ハロゲン、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ又はジヒドロキシ−C1−6−アルキルアミノカルボニルで場合により置換されている、ピリジル、ピリジルオキシ、ピリジルチオ、ピリジルアミノ、ピリジル−C1−6−アルキル、ピリジル−C1−6−アルコキシ、ピリミジニル、ピリミジニルオキシ、ピリミジニルチオ、ピリミジニルアミノ、ピリミジニル−C1−6−アルキル、ピリミジニル−C1−6−アルコキシ、チエニル、チエニル−C1−6−アルキル、チエニル−C1−6−アルコキシ、フリル、フリル−C1−6−アルキル、フリル−C1−6−アルコキシである。
【0005】
ヘテロシクリルという用語は、特に、(不飽和ヘテロシクリルラジカルの場合)アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、オキシド、ニトロもしくは水素、あるいはアリール基について上記に定義されたような置換基により、又は(飽和ヘテロシクリル基の場合)アルキルもしくはアルコキシにより、一置換又は多置換されていてもよい、窒素1〜4個及び/又は硫黄もしくは酸素原子1もしくは2個を有する、単環式又は二環式の、飽和及び不飽和の複素環式基を意味する。ヘテロシクリル基の例は、ピリジル、チエニル、ピラジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ベンゾチアゾリル、フリル、ピラニル、ピリミジニル、モルホリニル、キナゾリニル、キノリル、キノキサリニル、イソキノリル、ベンゾ[b]チエニル、イソベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、2−オキソベンズイミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、インドリル、ピロリル、2−オキソジヒドロベンゾ[d][1,3]オキサジニル、4−オキソジヒドロイミダゾリル、5−オキソ−4H−[1,2,4]トリアジニル、3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジニル、テトラヒドロキノキサリニル、2−オキソジヒドロ−1H−キナゾリニル、1,1,3−トリオキソジヒドロー2H−1λ−ベンゾ[1,4]チアジニル、1−オキソピリジル、ジヒドロ−3H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、2−オキソテトラヒドロベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、2−オキソジヒドロベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、1H−ピロリジニル、フタラジニル、1−オキソ−3H−イソベンゾフラニル、4−オキソ−3H−チエノ[2,3−d]ピリミジニル、3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、[1,5]ナフトピリジル、ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジニル、1,1−ジオキソジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジニル、2−オキソ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジニル、ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジニル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ベンゾオキサゾリル、2−オキソベンゾオキサゾリル、2−オキソ−1,3−ジヒドロインドリル、2,3−ジヒドロインドリル、インダゾリル又はベンゾフラニルである。置換されているヘテロシクリル基の例は、ニトロベンゾチアゾリル、フェニルテトラゾリル、フェニルオキサジアゾリル、フェニルピペリジニル、フェニルピペラジニル、フェニルピロリジニル、チエニルオキサジアゾリル、フラニルオキサジアゾリル、ベンジルオキサジアゾリル又はフェニルオキサゾリルである。飽和ヘテロシクリル基の例は、アゼチジニル、ジオキソラニル、ジオキサニル、ジチオラニル、ジチアニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−メチルピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、2−ヒドロキシメチルピロリジニル、3−ヒドロキシピロリジニル、3,4−ジヒドロキシピロリジニル、4−ヒドロキシ−ピペリジニル、4−オキソピペリジニル、3,5−ジメチルモルホリニル、4,4−ジオキソチオモルホリニル、4−オキソチオモルホリニル、2,6−ジメチルモルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、2−オキソイミダゾリジニル、2−オキソオキサゾリジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソ[1,3]オキサジニル、2−オキソアゼパニル、2−オキソテトラヒドロピリミジニル等である。
【0006】
、R、及びRの場合、アリール、アロイル、及びヘテロシクリル基は、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルコキシ、ヘテロシクリルアルコキシアルキル又はヘテロシクリルによりさらに置換されていてもよく、例えばピペリジノアルキル、ピペリジノアルコキシ、ピペリジノアルコキシアルキル、モルホリノアルキル、モルホリノアルコキシ、モルホリノアルコキシアルキル、ピペラジノアルキル、ピペラジノアルコキシ、ピペラジノアルコキシアルキル、[1,2,4]トリアゾール−1−イルアルキル、[1,2,4]トリアゾール−1−イルアルコキシ、[1,2,4]トリアゾール−4−イルアルキル、[1,2,4]トリアゾール−4−イルアルコキシ、[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルアルキル、[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルアルコキシ、3−メチル[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルアルキル、3−メチル[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルアルコキシ、5−メチル[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアルキル、5−メチル[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアルコキシ、テトラゾール−1−イルアルキル、テトラゾール−1−イルアルコキシ、テトラゾール−2−イルアルキル、テトラゾール−2−イルアルコキシ、テトラゾール−5−イルアルキル、テトラゾール−5−イルアルコキシ、5−メチル−テトラゾール−1−イルアルキル、5−メチルテトラゾール−1−イルアルコキシ、チアゾール−4−イルアルキル、チアゾール−4−イルアルコキシ、オキサゾール−4−アルキル、オキサゾール−4−イルアルコキシ、2−オキソピロリジニルアルキル、2−オキソピロリジニルアルコキシ、イミダゾリルアルキル、イミダゾリルアルコキシ、2−メチルイミダゾリルアルキル、2−メチルイミダゾリルアルコキシ又はN−メチルピペラジノアルキル、N−メチルピペラジノアルコキシ、N−メチルピペラジノアルコキシアルキル、及びまたアルキルアミノアルキル、アルキルアミノアルコキシ、アルキルアミノアルコキシアルキル、モノ−及びポリヒドロキシアルキル、−アルコキシ、−アルコキシアルキル及び−アルコキシアルコキシ、カルバモイルアルキルオキシ、C1−6−アルコキシ、アミノ−C1−6−アルコキシ、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ、ジオキソラニル、ジオキサニル、ジチオラニル、ジチアニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリル、4−メチルピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、2−ヒドロキシメチルピロリジニル、3−ヒドロキシピロリジニル、3,4−ジヒドロキシピロリジニル、3−アセトアミドメチルピロリジニル、3−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルピロリジニル、4−ヒドロキシピペリジニル、4−オキソピペリジニル、3,5−ジメチルモルホリニル、4,4−ジオキソチオモルホリニル、4−オキソチオモルホリニル、2,6−ジメチルモルホリニル、2−オキソイミダゾリジニル、2−オキソオキサゾリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソ[1,3]オキサジニル、2−オキソテトラヒドロピリミジニル等、あるいは−O−CHCH(OH)CHNR基により置換されていてもよい(ここで、NRは、モノもしくはジ−C1−6−アルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノもしくはN−メチルピペラジノ基である)。
【0007】
NRにより表わされる5及び6員複素環式環の例は、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、2−ヒドロキシメチルピロリジニル、3−ヒドロキシピロリジニル、3,4−ジヒドロキシピロリジニル、4−ヒドロキシピペリジニル、4−オキソピペリジニル、3,5−ジメチルモルホリニル、4,4−ジオキソチオモルホリニル、4−オキソチオモルホリニル、2,6−ジメチルモルホリニル、2−オキソイミダゾリジニル、2−オキソオキサゾリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソ[1,3]オキサジニル、2−オキソテトラヒドロピリミジニル等である。CRにより表わされる3〜7員環の例は、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、1,3−ジオキソラニル、1,3−ジオキサニル、1,3−ジチオラニル及び1,3−ジチアニルである。
【0008】
ハロゲンは、例えば、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素である。
【0009】
ポリヒドロキシアルキルという用語は、ヒドロキシル基2〜6個により置換されていてもよいC−Cアルキル基、例えば、グリセリル、アラビチル、ソルビチル等を意味する。
【0010】
式(I)の化合物は、少なくとも3個の不斉炭素原子を有し、従って、光学的に純粋なジアステレオマー、ジアステレオマー混合物、ジアステレオマーラセミ化合物、ジアステレオマーラセミ化合物の混合物の形態で、又はメソ化合物として存在してもよい。本発明はこれらの形態を全て包含する。ジアステレオマー混合物、ジアステレオマーラセミ化合物又はジアステレオマーラセミ化合物の混合物は、慣習的な方法により、例えば、カラムクロマトグラフィ、薄層クロマトグラフィ、HPLC等により分離してもよい。
【0011】
「薬剤学的に許容される塩」という表現には、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のような無機又は有機の酸との塩が包含される。
【0012】
好ましい本発明の化合物は、一般式(IA):
【化4】


[ここで、R、R、R、R、W、X、及びZ、n及びmは、各々、式(I)の化合物に関して既に定義された通りである]で示されるものである。
【0013】
式(I)の化合物、又はより好ましくは式(IA)の化合物のさらなる好ましい群は、
が、(A)、(B)もしくは(C)に特定されたような条件の下でアリールであるか、又は(D)もしくは(E)に特定されたように置換されたヘテロシクリルであり、ここで、ヘテロシクリルが、より好ましくは、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ジヒドロベンゾフラニル、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−3H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジニル、2,3−ジヒドロインドリル、ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジニル、1,1−ジオキソジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジニル、インダゾリル、インドリル、[1,5]ナフトピリジル、オキサゾリル、2−オキソアゼパニル、3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、2−オキソベンゾオキサゾリル、3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジニル、2−オキソジヒドロベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、2−オキソジヒドロベンゾ[d][1,3]オキサジニル、2−オキソジヒドロ−1H−キナゾリニル、4−オキソジヒドロイミダゾリル、2−オキソ−1,3−ジヒドロインドリル、1−オキソ−3H−イソベンゾフラニル、2−オキソピペリジニル 2−オキソ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジニル、1−オキソピリジル、2−オキソテトラヒドロベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、4−オキソ−3H−チエノ[2,3−d]ピリミジニル、5−オキソ−4H−[1,2,4]トリアジニル、フタラジニル、ピラゾリル、1H−ピロリジニル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、ピロリル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロピラニル、トリアジニル、イミダゾ[1,5−a]ピリジニル、テトラヒドロ−イミダゾ[1,5−a]ピリジニル又は1,1,3−トリオキソジヒドロ−2H−1λ−ベンゾ[1,4]チアジニルより選択される化合物のものである。
【0014】
式(I)の化合物、又はより好ましくは式(IA)の化合物のさらなる好ましい群は、
が、(A)、(B)、(C)、(D)、(E)又は(F)について特定されたような、より好ましくは(B)、(D)、(E)又は(F)について特定されたような、請求項1において定義されたようなものであり;
が、フェニル、ピリジル、シクロヘキシル、テトラゾリルであるか、あるいは、各々、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、トリフルオロメチル、C1−6−アルキル、ハロ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、シアノ−C1−6−アルキル、カルボキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルカノイルオキシ−C1−6−アルキル、C1−6アルコキシカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシカルボニル、C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキレンジオキシにより、又はL1−T1−L2−T2−L3−T3−L4−T4−L5−U基により置換されている、フェニル、ピリジル、シクロヘキシル、もしくはテトラゾリルであるか;あるいはナフチルもしくはアセナフチルであり;
L1、L2、L3、L4及びL5が、各々独立に、結合、C1−8−アルキレン、C2−8−アルケニレンもしくはC2−8−アルキニレンであるか、又は存在せず;
T1、T2、T3及びT4が、各々独立に、
(a)結合であるか、もしくは存在しないか、又は以下の基
(b)−CH(OH)−
(c)−CH(OR)−
(d)−CH(NR)−
(e)−CO−
(f)−CR
(g)−O−又は−NR
(h)−S(O)0−2
(i)−SONR
(j)−NRSO
(k)−CONR
(l)−NRCO−
(m)−O−CO−
(n)−CO−O−
(o)−O−CO−O−
(p)−O−CO−NR
(q)−N(R)−CO−N(R)−
(r)−N(R)−CO−O−
(s)ピロリジニレン、ピペリジニレン又はピペラジニレン
(t)−C(R11)(R12)−、
のうちの1つであり(ここで、(b)〜(t)から出発する結合は、結合がヘテロ原子から出発する場合、隣接する基の飽和又は芳香族の炭素原子につながり、かつ2個以下の基(b)〜(f)、3個以下の基(g)〜(h)、及び1個以下の基(i)〜(t)が存在する);
が、水素、ヒドロキシル、C1−6−アルコキシ又はC1−6−アルケニルオキシであり;
が、C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシであり、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C−C−アルキル化されているアミノ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C−C−アルキル化されているアミノ−C1−6−アルコキシ、場合によりN−C1−6−アルキル化されているC1−6−アルコキシカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、場合によりN−C1−6アルキル化されているC1−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、場合によりN−C1−6−アルキル化されているC3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニルオキシ、アリール−C1−6−アルコキシ、アリールオキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C−C−アルキル化されているカルバモイル−C1−6−アルコキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C3−8−シクロアルキル−C−C−アルキル化されているカルバモイル−C1−6−アルコキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C−C−アルキル化されているカルバモイルオキシ、シアノアルキルオキシ、C3−8−シクロアルキルオキシ、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルコキシ、C3−8−シクロアルキルオキシ−C1−6−アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、ヘテロシクリル−C1−6−アルコキシ、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルオキシ−C1−6−アルコキシ、又はオキソであり;
及びRが、各々独立に、水素、C1−6−アルキルもしくはアシルであるか、又はそれらに結合しているN原子と共に、付加的なN、O、もしくはS原子を含有していてもよい5もしくは6員複素環式環であり;
及びRが、それらに結合している炭素原子と共に、−O−もしくは−S−原子1個又は2個を含有していてもよい3〜7員環であり;
が、水素、C1−6−アルキル、アシル、アリールアルキル、C3−8−シクロアルキル、又はC3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキルであり;
11が、水素又はC1−6−アルキルであり;
12が、水素又はC1−6−アルキルであり;
11及びR12が、それらに結合しているC原子と共に、C3−8−シクロアルキルであってもよく;
Uが、水素、C1−6−アルキル、C3−12−シクロアルキル、シアノ、アリール又はヘテロシクリルであり;
Xが、酸素、硫黄、又は−CR1112−、−CHOR−、−O−CO−、−CO−、−O−CR1112−、−O−CR1112−CO−NR−もしくは−CO−NR−基であり;
Wが、酸素又は硫黄であり;
Zが、C1−6−アルキレン、O、−alk−O−(ここで、alkは、C1−6−アルキレンを意味する)であり;
nが、1であるか、又はXが−O−CO−である場合には、0もしくは1であり;
mが、0であるか、又はRが水素である場合には、1である、
化合物ならびにその薬剤学的に許容される塩のものである。
【0015】
Wが存在しない(mは、0である)式(I)及び(IA)の化合物は、さらに好ましい。Xは、好ましくは、酸素、硫黄、−O−CR1112−、−OCR1112−CO−NR−、−CR1112−又は−CO−であり;Zは、好ましくは、メチレン、O又は−alk−O−である。
【0016】
好ましいR基の群には、上記の置換されたフェニル及びナフチル基が含まれ、またテトラヒドロナフチル及びメチル置換テトラヒドロナフチルも含まれる。同様に好ましいR基は、各々、1−4 シアノ、ヒドロキシ、オキシド、オキソ、ハロゲン、ハロ−C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルキル、カルバモイル、カルボキシル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、ジ−C1−6−アルキルアミノ、2,3−ジヒドロキシプロポキシ、2,3−ジヒドロキシプロポキシ−C1−6−アルコキシ、2,3−ジメトキシプロポキシ、メトキシベンジルオキシ、ヒドロキシベンジルオキシ、フェネチルオキシ、メチレンジオキシベンジルオキシ、ジオキソラニル−C1−6−アルコキシ、シクロプロピル−C1−6−アルコキシ、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ、ピリジルカルバモイルオキシ−C1−6−アルコキシ、3−モルホリノ−2−ヒドロキシプロポキシ、ベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ、ピコリルオキシ、C1−6−アルコキシカルボニル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、C0−6−アルキルカルボニルアミノ、C0−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、C0−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、(N−C1−6−アルキル)−C0−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、(N−C1−6−アルキル)−C0−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C3−6−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、C3−6−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、ジ−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルキル、ジ−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルカルボニルオキシ−C1−6−アルコキシ、シアノ−C1−6−アルキル、シアノ−C1−6−アルコキシ、2−オキソキサゾリジニル−C1−6−アルキル、2−オキソオキサゾリジニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシカルボニル−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシカルボニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルスルホニルアミノ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルスルホニルアミノ−C1−6−アルコキシ、(N−C1−6−アルキル)−C1−6−アルキルスルホニルアミノ−C1−6−アルキル、(N−C1−6−アルキル)−C1−6−アルキルスルホニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルアミノ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルアミノ−C1−6−アルコキシ、ジ−C1−6−アルキルアミノ−C1−6−アルキル、ジ−C1−6−アルキルアミノ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルスルホニル−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルスルホニル−C1−6−アルコキシ、カルボキシ−C1−6−アルキル、カルボキシ−C1−6−アルコキシ、カルボキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルカルボニル、アシル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、(N−C1−6−アルキル)−C1−6−アルコキシカルボニルアミノ、(N−ヒドロキシ)−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルキル、(N−ヒドロキシ)−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、(N−ヒドロキシ)アミノカルボニル−C1−6−アルキル、(N−ヒドロキシ)アミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシアミノカルボニル−C1−6−アルキル、6−アルコキシアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、(N−C1−6−アルコキシ)−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルキル、(N−C1−6−アルコキシ)−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、(N−アシル)−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルアミノ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルカルバモイル、(N−C1−6−アルキル)−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルカルバモイル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルカルボニル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルカルボニルアミノ、(N−C1−6−アルキル)−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルカルボニルアミノ、1−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルイミダゾール−2−イル、1−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルテトラゾール−5−イル、5−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルテトラゾール−1−イル、2−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル−4−オキソイミダゾール−1−イル、カルバモイル−C1−6−アルキル、カルバモイル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルバモイル、ジ−C1−6−アルキルカルバモイル、C1−6−アルキルスルホニル、ピペリジノアルキル、ピペリジノアルコキシ、ピペリジノアルコキシアルキル、モルホリノアルキル、モルホリノアルコキシ、モルホリノアルコキシアルキル、ピペラジノアルキル、ピペラジノアルコキシ、ピペラジノアルコキシアルキル、[1,2,4]トリアゾール−1−イルアルキル、[1,2,4]トリアゾール−1−イルアルコキシ、[1,2,4]トリアゾール−4−イルアルキル、[1,2,4]トリアゾール−4−イルアルコキシ、[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルアルキル、[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルアルコキシ、3−メチル[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルアルキル、3−メチル[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルアルコキシ、5−メチル[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアルキル、5−メチル[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアルコキシ、テトラゾール−1−イルアルキル、テトラゾール−1−イルアルコキシ、テトラゾール−2−イルアルキル、テトラゾール−2−イルアルコキシ、テトラゾール−5−イルアルキル、テトラゾール−5−イルアルコキシ、5−メチル−テトラゾール−1−イルアルキル、5−メチルテトラゾール−1−イルアルコキシ、チアゾール−4−イルアルキル、チアゾール−4−イルアルコキシ、オキサゾール−4−イルアルキル、オキサゾール−4−イルアルコキシ、2−オキソピロリジニルアルキル、2−オキソピロリジニルアルコキシ、イミダゾリルアルキル、イミダゾリルアルコキシ、2−メチルイミダゾリルアルキル、2−メチルイミダゾリルアルコキシ、N−メチルピペラジノアルキル、N−メチルピペラジノアルコキシ、N−メチルピペラジノアルコキシアルキル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリル、4−メチルピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、2−ヒドロキシメチルピロリジニル、3−ヒドロキシピロリジニル、3,4−ジヒドロキシピロリジニル、3−アセトアミドメチルピロリジニル、3−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルピロリジニル、4−ヒドロキシピペリジニル、4−オキソピペリジニル、3,5−ジメチルモルホリニル、4,4−ジオキソチオモルホリニル、4−オキソチオモルホリニル、2,6−ジメチルモルホリニル、2−オキソイミダゾリジニル、2−オキソオキサゾリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソ[1,3]オキサジニル又は2−オキソテトラヒドロピリミジニルにより置換されている、ピリジル、ベンゾイミダゾリル、ジ−C1−6−アルコキシピリミジニル、2−及び5−ベンゾ[b]チエニル、6−及び7−キノリル、6−及び7−イソキノリル、6−及び7−テトラヒドロキノリル、6−及び7−テトラヒドロイソキノリル、6−キノキサリニル、6−及び7−キナゾリニル、インドリル、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−3H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、2−オキソベンゾオキサゾリル、2−オキソ−1,3−ジヒドロインドリル、2,3−ジヒドロインドリル、インダゾリル、イミダゾ[1,5−a]ピリジニル、テトラヒドロ−イミダゾ[1,5−a]ピリジニル又はベンゾフラニル、である。
【0017】
は、最も好ましくは、置換された3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジニルである。
【0018】
好ましいR基は、フェニルもしくはピリジルであるか、又は、各々、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、トリフルオロメチル、C1−6−アルキル、ハロ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、シアノ−C1−6−アルキル、カルボキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルカノイルオキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシカルボニル、C1−6−アルコキシ又はC1−6−アルキレンジオキシにより置換されている、フェニルもしくはピリジルである。
【0019】
同様に好ましいR基は、各々、L1−T1−L2−T2−L3−T3−L4−T4−L5−U基(ここで、L1及びL2は、好ましくは存在しないか、又はC1−8アルキレンであり、かつL3は、存在せず、かつUは、水素、C1−6−アルキル、シクロ−C3−6−アルキル、フェニルピペリジニル、フェニルピペラジニル、フェニルピロリジニル、フェニル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルチオ、C1−6−アルキルスルフィニル、C1−6−アルキレンジオキシ、ハロゲン、ベンゾイル−C1−6−アルキル、ハロゲン−C1−6−アルキル、C1−6−アルカノイルオキシもしくはヒドロキシルにより置換されているフェニルであるか;又はナフチルであるか;又はピリジル、チエニル、ピラジニル、トリアゾリル、イミダゾリル、フェニルオキサジアゾリル、チエニルオキサジアゾリル、フリルオキサジアゾリル、フェニルオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、フリル、ピリミジニル、ニトロベンゾチアゾリル、フェニルテトラゾリル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、もしくはモルホリニルである)により置換されている、フェニル又はピリジルである。
【0020】
T1〜T4基の場合には、定義(a)〜(c)、(e)〜(h)、(k)〜(n)及び(r)〜(t)が好ましい。
【0021】
特に好ましいR基の例は、フェニルであるか、あるいは
2−ベンゾチアゾリルチオ−C1−6−アルキル、
2−ベンジルオキシ−3−メトキシプロポキシ、
2−ベンゾイルオキシ−3−メトキシプロポキシ、
2,3−ジヒドロキシプロポキシ、
2−ヒドロキシ−3−ベンジルアミノプロポキシ、
2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロポキシ、
2−ヒドロキシ−3−フェニルチオプロポキシ、
2−メトキシ−3−フェノキシプロポキシ、
2−メトキシ−3−ベンジルオキシプロポキシ、
2−メチル−3−フルオロフェニルブチリルオキシ−C1−6−アルコキシ、
2−メチル−3−フェノキシプロポキシ、
2−C1−6−アルケニルオキシ−4−フェニルブチル、
3,4,5−トリメトキシフェニルオキサジアゾリル−C1−6−アルコキシ、
6−ニトロ−2−ベンゾチアゾリルチオ−C1−6−アルキル、
アダマンチルオキシ−C1−6−アルコキシ、
アダマンチル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、
ベンズアミド−C1−6−アルコキシ、
ベンズアミド−C1−6−アルキル、
ベンゾ[1,3]ジオキソリルオキシ−C1−6−アルコキシ、
ベンゾイル−C1−6−アルコキシ及びそのケタール、
ベンゾイル−C1−6−アルキル及びそのケタール、
ベンゾイル−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルキル、
ベンゾイル−C1−6−アルコキシカルボニル−C1−6−アルキル、
ベンゾイル−C1−6−アルキルアミノカルボニル、
ベンゾイルオキシ、
ベンゾイルオキシ−C1−6−アルキルベンゾイルオキシ−C1−6−アルコキシ、
ベンゾイルオキシ−C1−6−アルコキシ、
ベンゾイルオキシ−C1−6−アルキル、
ベンゾチアゾリルチオ−C1−6−アルコキシ、
ベンゾチアゾリルチオ−C1−6−アルキル、
ベンジルカルバモイル−C1−6−アルコキシ、
ベンジルオキシ−C1−6−アルコキシカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、
ベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ、
ベンジルチオ−C1−6−アルコキシ、
ビシクロオキシ−C1−6−アルコキシ、
ビシクロ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、
カルバモイルオキシ−C1−6−アルコキシ、
カルバモイルオキシ−C1−6−アルキル、
カルボキシ−C1−6−アルコキシ、
カルボキシ−C1−6−アルキル、
シアノ、
シアノ−C1−6−アルコキシ、
シアノ−C1−6−アルキル、
シアノフェニル−C1−6−アルコキシ、
シクロヘキシルカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、
シクロヘキシルオキシ−C1−6−アルコキシ、
シクロプロピルカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、
ジオキソラニル−C1−6−アルコキシ、
フリルオキサジアゾリル−C1−6−アルコキシ、
フロイルオキシ−C1−6−アルコキシ、
ハロフェノキシ−C1−6−アルキル、
ハロベンゾイル−C1−6−アルコキシ、
ハロベンゾイルオキシ−C1−6−アルキル、
ハロベンゾイルオキシ−C1−6−アルコキシ、
ハロベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ、
ハロゲン、
ハロ−C1−6−アルキル、
ハロフェノキシ、
ハロフェノキシ−C1−6−アルコキシ、
ハロフェノキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、
ハロフェニル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、
ハロフェニルオキサジアゾリル−C1−6−アルコキシ、
N−ハロフェニルピロリジン−3−イルオキシ、
ヒドロキシル、
ヒドロキシベンゾイルオキシ−C1−6−アルキル、
ヒドロキシベンゾイルオキシ−C1−6−アルコキシ、
ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ、
ヒドロキシ−C1−6−アルキル、
イミダゾリルカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、
メトキシベンゾイル−C1−6−アルキル、
メトキシベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ、
メチレンジオキシベンゾイル−C1−6−アルコキシ、
モルホリノ−C1−6−アルコキシ、
モルホリノカルボニルオキシ−C1−6−アルコキシ、
モルホリノカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、
N−メチルアミノフェニルカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、
N−メチルベンジルアミノ−C1−6−アルコキシ、
1−メチルシクロヘキシルオキシ−C1−6−アルコキシ、
1−メチルシクロヘキシル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、
N−メチルピロリルカルボニルオキシ−C1−6−アルコキシ、
4−メチルテトラヒドロピラン−4−イルオキシ−C1−6−アルコキシ、
4−メチルテトラヒドロピラン−4−イル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、
N−C1−6−アルキルベンズアミド−C1−6−アルキル、
ナフチル−C1−6−アルコキシ、
ニコチノイルオキシ−C1−6−アルコキシ、
ニコチノイルオキシ−C1−6−アルキル、
1−6−アルカノイルベンゾイルオキシ−C1−6−アルキル、
1−6−アルカノイルオキシ−C1−6−アルコキシ、
1−6−アルカノイルオキシ−C1−6−アルキル、
2−6−アルケニルベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ、
2−6−アルケニルオキシ、
2−6−アルケニルオキシベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ、
1−6−アルコキシ、
1−6−アルコキシベンゾイルオキシ−C1−6−アルキル、
1−6−アルコキシカルボニル、
1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、
1−6−アルコキシベンゾイルアミノ−C1−6−アルキル、
1−6−アルコキシベンジルカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、
1−6−アルコキシベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ、
1−6−アルコキシベンジルチオ−C1−6−アルコキシ、
1−6−アルコキシカルボニル−C1−6−アルコキシ、
1−6−アルコキシカルボニル−C1−6−アルキル、
1−6−アルコキシフェニルオキサジアゾリル−C1−6−アルコキシ、
1−6−アルコキシフェニルオキシ−C1−6−アルコキシ、
1−6−アルキル、
1−6−アルキルベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ、
1−6−アルキルフェノキシ−C1−6−アルコキシ、
1−6−アルキレンジオキシ、
1−6−アルキレンジオキシベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ、
1−6−アルキルスルホニルベンゾイル−C1−6−アルコキシ、
1−6−アルキルチオベンゾイルオキシ−C1−6−アルコキシ、
1−6−アルキルチオベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ、
ベンゾイルオキシベンジル−C1−6−アルコキシ、
ヒドロキシベンジル−C1−6−アルコキシ、
1−6−アルコキシベンジル−C1−6−アルコキシ、
1−6−アルコキシベンジルカルボニルオキシ−C1−6−アルコキシ、
フェノキシベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ、
フェノキシカルボニル−C1−6−アルキル、
フェノキシ−C2−6−アルケニルオキシ、
フェノキシ−C2−6−アルキニルオキシ、
フェニル−C1−6−アルカノイルアミノ−C1−6−アルキル、
フェニル−C2−6−アルケニルオキシ、
フェニル−C1−6−アルコキシ、
フェニル−C1−6−アルキル、
フェニル−C1−6−アルキルアミノカルボニル、
フェニル−C1−6−アルキルカルボニル−C1−6−アルコキシ、
フェニル−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルキル、
フェニルアミノカルボニルオキシ−C1−6−アルコキシ、
フェニルアミノカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、
フェニルヒドロキシ−C1−6−アルキル、
フェニルオキサジアゾリル−C1−6−アルコキシ、
フェニルオキサジアゾリル−C1−6−アルキル、
フェニルオキサゾリル−C1−6−アルコキシ、
フェニルオキシ−C1−6−アルコキシ、
フェニルスルファモイル−C1−6−アルキル、
フェニルスルフィニル−C1−6−アルキル、
フェニルスルホニル−C1−6−アルコキシ、
フェニルスルホニル−C1−6−アルキル、
フェニルテトラゾリルチオ−C1−6−アルキル、
フェニルチオ−C1−6−アルコキシ、
フェニルチオ−C1−6−アルキル、
ピラジニルカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、
ピリジルアミノカルボニルオキシ−C1−6−アルコキシ、
ピリジルアミノカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、
ピリジルカルバモイルオキシ、
ピリジル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、
ピリジル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、
ピリジルオキサジアゾリル−C1−6−アルコキシ、
ピリジルチオ−C1−6−アルキル、
ピリミジニルオキシ−C1−6−アルコキシ、
ピリミジニルチオ−C1−6−アルキル、
チエノイルオキシ−C1−6−アルコキシ、
チエノイルオキシ−C1−6−アルキル、
チエニルオキサジアゾリル−C1−6−アルコキシ、
トリアゾリル−C1−6−アルコキシ、
トリフルオロメチルベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ、又は
トリフルオロメチル
により置換されたフェニルである。
【0022】
極めて特に好ましいR基の例は、
アダマンチルオキシ−C1−6−アルコキシ、
アダマンチル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、
ビシクロオキシ−C1−6−アルコキシ、
ビシクロ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、
ハロベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ、
ハロフェノキシ−C1−6−アルコキシ、
ハロフェノキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、
ハロフェニル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、
N−ハロフェニルピロリジン−3−イルオキシ、
1−メチルシクロヘキシルオキシ−C1−6−アルコキシ、
1−メチルシクロヘキシル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、
4−メチルテトラヒドロピラン−4−イルオキシ−C1−6−アルコキシ、
4−メチルテトラヒドロピラン−4−イル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、
1−6−アルコキシ、
1−6−アルコキシベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ、
1−6−アルキルベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ又は
1−6−アルキルフェノキシ−C1−6−アルコキシ
により置換されたフェニルである。
【0023】
上記に明示された化合物群は、限定的なものと見なされるべきではなく、むしろ、例えば、一般的な定義をより具体的な定義に置き換えるため、これらの化合物群の一部を相互に、もしくは与えられた定義に交換すること又はそれらを省略することが、実際的に可能である。
【0024】
式(I)の化合物は、文献から既知の調製法に類似した様式で調製してよい。類似の調製方法は、例えば、WO97/09311に記載されている。特定の調製方法の変形の詳細は、実施例から得ることができる。
【0025】
式(I)の化合物は、光学的に純粋な形態で調製されてもよい。鏡像体への分離は、自体既知の方法により、好ましくは、合成の初期段階で光学的に活性な酸、例えば(+)−もしくは(−)−マンデル酸との塩形成、かつ分別結晶によるジアステレオマー塩の分離によるか、あるいは好ましくは、後期段階でキラル補助基ビルディングブロック、例えば(+)−もしくは(−)−カンファノイルクロリドによる誘導体化、かつクロマトグラフィ及び/又は結晶化によるジアステレオマー生成物の分離、かつその後のキラル補助基との結合の切断のいずれかにより、達成され得る。存在するピペリジンの絶対的な配置を決定するため、純粋なジアステレオマー塩及び誘導体は、一般的な分光学的方法により分析され得、その中でも、単結晶に対するX線分光法は、特に適当な方法を構成する。
【0026】
式(I)及び(IA)の化合物には、1個以上の原子が安定な非放射性同位体に交換された化合物;例えば、水素原子が重水素に交換された化合物も含まれる。
【0027】
本明細書に記載された化合物のプロドラッグ誘導体とは、インビボ適用時に、化学的又は生理学的な方法により元の化合物を放出する誘導体である。プロドラッグは、例えば、生理学的pHが達成された時に、又は酵素的変換により、元の化合物に変換され得る。プロドラッグ誘導体は、例えば、容易に入手可能なカルボン酸のエステル、チオール、アルコール又はフェノールのS−アシル及びO−アシル誘導体であり得る(ここで、アシル基は本明細書において定義された通りである)。生理学的な媒体におけるソルボリシスにより元のカルボン酸に変換される薬剤学的に許容されるエステル誘導体、例えば、低級アルキルエステル、シクロアルキルエステル、低級アルケニルエステル、ベンジルエステル、低級ω−(アミノ、モノ−又はジアルキルアミノ、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル)アルキルエステルもしくは低級α−(アルカノイルオキシ、アルコキシカルボニル又はジアルキルアミノカルボニル)アルキルエステルなどの、一置換又は二置換された低級アルキルエステルが好ましく;従って、ピバロイルオキシメチルエステル及び類似のエステルが、従来の様式で利用される。
【0028】
遊離化合物とプロドラッグ誘導体と塩化合物との密接な関係のため、本発明におけるある種の化合物には、可能でありかつ適切である場合には、そのプロドラッグ誘導体及び塩形態も包含される。
【0029】
式(I)又は(IA)の化合物及びそれらの薬剤学的に許容される塩は、天然酵素レニンに対する阻害作用を有する。後者は、腎臓から血液へ移り、そこで、アンジオテンシノーゲンを切断してデカペプチドアンジオテンシンIを形成させ、次いで、それが、肺、腎臓及びその他の器官においてオクタペプチドアンジオテンシンIIへと切断される。アンジオテンシンIIは、動脈収縮により直接的にも血圧を増加させるし、細胞外液の容量の増大に関連している、副腎からのナトリウムイオンの放出を阻害するホルモンアルドステロンの放出によって間接的にも血圧を増加させる。この増大は、アンジオテンシンII自体の作用、又は切断産物としてそれから形成されるヘプタペプチドアンジオテンシンIIIの作用に起因し得る。レニンの酵素活性の阻害剤は、アンジオテンシンIの形成を低下させ、その結果として、より少ない量のアンジオテンシンIIを形成させる。この活性ペプチドホルモンの低下した濃度が、レニン阻害剤の降血作用の直近の原因である。
【0030】
レニン阻害剤の作用を検出する1つの実験的方法は、異なる系(ヒト血漿、合成又は天然のレニン基質と共に使用される精製されたヒトレニン)においてアンジオテンシンIの形成の低下が測定されるインビトロ試験による。使用される1つのインビトロ試験は、以下のようなNussberger et al. (1987) J. Cardiovascular Pharmacol., Vol.9, p.39-44によるものである。この試験は、ヒト血漿におけるアンジオテンシンIの形成を測定する。形成されたアンジオテンシンIの量が、その後のラジオイムノアッセイにおいて決定される。阻害剤がアンジオテンシンIの形成に対して如何なる作用を及ぼすかが、異なる濃度のこれらの物質の添加により、この系において試験される。IC50とは、アンジオテンシンIの形成を50%低下させる特定の阻害剤の濃度をさす。本発明の化合物は、約10−6〜10−10mol/lの最小濃度でインビトロ系における阻害作用を示す。
【0031】
塩枯渇動物において、レニン阻害剤は、血圧減少をもたらす。ヒトレニンは、他の種のレニンと異なる。ヒトレニンと霊長類レニンとは酵素活性領域において実質的に相同的であるため、ヒトレニンの阻害剤を試験するためには、霊長類(マーモセット、カリスリックスジャッカス(Callithrixjacchus))が使用される。使用される1つのインビボ試験は、以下の通りである:試験化合物は、通常のケージ内を自由に動くことができる意識のある約350gの体重を有する両方の性別の正常血圧マーモセットで試験される。血圧及び心拍数が、下行大動脈のカテーテルを使用して測定され、放射測定により記録される。内因性のレニンの放出が、1週間の減塩食と、フロセミド(5−(アミノスルホニル)−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸)(5mg/kg)の単回筋肉内注射との組み合わせにより、刺激される。フロセミドの注射から16時間後に、試験物質が、注射カニューレによって大腿動脈へと直接投与されるか、又は懸濁物もしくは溶液として胃管栄養法により胃へと投与されるかのいずれかにより、血圧及び心拍数に対するそれらの効果が評価される。本発明の化合物は、i.v.では約0.003〜約0.3mg/kgの用量で、そしてp.o.では約0.3〜約30mg/kgの用量で、記載されたインビボ試験において効果的に血圧を低下させる。
【0032】
式(I)、又は好ましくは式(IA)の化合物及びそれらの薬剤学的に許容される塩は、医薬として、例えば、医薬組成物の形態で使用され得る。医薬組成物は、経腸的に、例えば、経口的に、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤、もしくは懸濁剤の剤形で、経鼻的に、例えば、点鼻薬の形態で、経直腸的に、例えば、坐剤の形態で、又は経皮的に、例えば、軟膏もしくはパッチの形態で、投与され得る。投与は、非経口的に、例えば、注射剤の形態で、筋肉内又は静脈内になされてもよい。
【0033】
錠剤、コーティング錠、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤を製造するため、式(I)又は式(Ia)の化合物及びそれらの薬剤学的に許容される塩は、薬剤学的に不活性の無機又は有機の賦形剤により製剤化され得る。例えば、錠剤、コーティング錠、及び硬ゼラチンカプセル剤のために使用されるそのような賦形剤は、乳糖、トウモロコシデンプン又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩等であり得る。軟ゼラチンカプセル剤のための適当な賦形剤は、例えば、植物油、ロウ、脂肪、半固体及び液体のポリオール等である。液剤及びシロップ剤の製造のための適当な賦形剤は、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖、グルコース等である。注射剤のための適当な賦形剤は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセリン、植物油、胆汁酸、レシチン等である。坐剤のための適当な賦形剤は、例えば、天然油又は硬化油、ロウ、脂肪、半固体又は液体のポリオール等である。医薬組成物は、さらに、保存剤、可溶化剤、粘性増加物質、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、風味剤、浸透圧を改変させるための塩、緩衝液、コーティング又は抗酸化剤を含んでもよい。それらは、その他の治療的に有益な物質も含み得る。
【0034】
本発明は、さらに、高血圧及び心不全、ならびに緑内障、心筋梗塞、腎不全及び再狭窄の治療又は予防における、式(I)、又は好ましくは式(IA)の化合物及びその薬剤学的に許容される塩の使用を提供する。
【0035】
式(I)、又は好ましくは式(IA)の化合物及びそれらの薬剤学的に許容される塩は、心血管作用を有する1つ以上の薬剤、例えば、フェントラミン、フェノキシベンザミン、プラゾシン、テラゾシン、トラジン(tolazine)、アテノロール、メトプロロール、ナドロール、プロプラノロール、チモロール、カルテオロール等などのα−及びβ−遮断薬;ヒドララジン、ミノキシジル、ジアゾキシド、ニトロプルシド、フロセキナン(flosequinan)等などの血管拡張薬;アムリノン、ベンシクラン、ジルチアゼム、フェンジリン(fendiline)、フルナリジン、ニカルジピン、ニモジピン、パーヘキシレン(perhexilene)、ベラパミル、ガロパミル(gallopamil)、ニフェジピン等などのカルシウム拮抗薬;シラザプリル、カプトプリル、エナラプリル、リシノプリル等などのACE阻害剤;ピナシジルのようなカリウム活性化剤;ケタンセリンなどの抗セロトニン作動薬;トロンボキサン合成酵素阻害剤;中性エンドペプチターゼ阻害剤(NEP阻害剤);アンジオテンシンII拮抗薬;及びヒドロクロロチアジド、クロロチアジド、アセタゾラミド、アミロライド、ブメタニド、ベンズチアジド、エタクリン酸、フロセミド、インダクリノン(indacrinone)、メトラゾン、スピロノラクトン、トリアムテレン、クロルサリドン等などの利尿薬;メチルドパ、クロニジン、グアナベンズ、レセルピンなどの交感神経遮断薬;ならびに糖尿病又は急性もしくは慢性の腎不全などの腎障害に関連しているヒト及び動物における高血圧、心不全又は血管疾患の処置のために適しているその他の薬剤と組み合わせて投与されてもよい。そのような組み合わせは、別々に、又は複数の成分を含む調製物において、利用してもよい。
【0036】
式(I)又は(IA)の化合物と組み合わせて使用され得るさらなる物質は、WO02/40007の1頁のクラス(i)〜(ix)の化合物(ならびにその中にさらに掲載された優先及び例)、ならびにWO03/027091の20頁及び21頁に明示された物質である。
【0037】
用量は、広い範囲内で変動し得、当然、個々の各症例における個々の状況に適応させられなければならない。一般に、経口投与の場合、成人(70kg)1人当たり約3mg〜約3g、好ましくは約10mg〜約1g、例えば約300mgという1日用量が適切であり得、これが、例えば等しいサイズである1〜3回分に好ましくは分割されるが、適切であることが見出された場合には、明示された上限を超えてもよく;典型的には、子供は、年齢及び体重に応じてより低い用量を受容する。
【0038】
以下の実施例は、本発明を例示するものである。全ての温度が摂氏温度で、圧力はmbarで報告される。特に断りない限り、反応は室温で行われる。略語「Rf=xx(A)」とは、例えば、Rf値xxが溶媒系Aにおいて決定されることを意味する。溶媒の相互比率は、常に、容量部により報告される。最終生成物及び中間体の化学名は、プログラムオートナム(AutoNom)2000(自動命名法)の補助によって作成された。特に断りない限り、3−ヒドロキシ(又はアルコキシ)−4−フェニル−5−アルコキシピペリジン単位の絶対的な立体化学は、(3S,4S,5R)(又は、3−アルコキシ基に依っては3S,4R,5R)である。
【0039】
【表1】















【0040】
薄層クロマトグラフィ溶離剤系:
A ジクロロメタン−メタノール−25%濃アンモニア=200:20:1
B ジクロロメタン−メタノール−25%濃アンモニア=200:20:0.5
C ジクロロメタン−メタノール−25%濃アンモニア=200:10:1
D ジクロロメタン−メタノール−25%濃アンモニア=90:10:1
E ジクロロメタン−メタノール−水−濃酢酸=750:270:50:5
F ジクロロメタン−メタノール=1:4
G ジクロロメタン−メタノール−25%濃アンモニア=200:5:1
H ジクロロメタン−メタノール=9:1
I ジクロロメタン−メタノール−25%濃アンモニア=40:10:1
J ジクロロメタン−メタノール−25%濃アンモニア=80:10:1
K ジクロロメタン−メタノール−25%濃アンモニア=60:10:1
L ジクロロメタン−メタノール−25%濃アンモニア=90:20:1
M ジクロロメタン−メタノール−25%濃アンモニア=200:40:1
N ジクロロメタン−メタノール−25%濃アンモニア=200:20:1+10%
メタノール
O ジクロロメタン−メタノール−25%濃アンモニア=200:100:2
P ジクロロメタン−メタノール−25%濃アンモニア=95:5:1
Q ジクロロメタン−メタノール−25%濃アンモニア=200:15:2
R ジクロロメタン−メタノール−25%濃アンモニア=200:20:2
S ジクロロメタン−メタノール−25%濃アンモニア=200:15:1
T ジクロロメタン−メタノール−25%濃アンモニア=200:50:1
【0041】
ハイパーシル(Hypersil)BDS C−18(5μm);カラム:4×125mmにおけるHPLC勾配
I 5分+2.5分(1.5ml/分)で90%水/10%アセトニトリル〜0%水/100%アセトニトリル
II 40分(0.8ml/分)で95%水/5%アセトニトリル〜0%水/100%アセトニトリル
0.1%トリフルオロ酢酸を含有
【0042】
以下の略語が使用される:
Rf 薄層クロマトグラフィにおける、物質が移動した距離と、出発点から溶離剤の前端線までの間隔との比率
Rt HPLCにおける物質の保持時間(分単位)
m.p. 融点(温度)
【0043】
一般的方法A:(N−BOC脱保護)
1mmolの「N−BOC誘導体」を含むクロロホルム溶液5mlを、メタノール15ml及び2N HCl 2.5mlと連続的に混和し、60℃で18時間かけて撹拌する。反応混合物を室温にまで冷却し、1M 炭酸水素ナトリウム水溶液(40ml)へと注ぎ入れ、tert−ブチルメチルエーテル(2×60ml)で抽出する。有機相をブライン(1×60ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)によって残渣から標記化合物を得る。
【0044】
一般的方法B:(N−Cbz脱保護)
1mmolの「N−Cbz誘導体」を含むテトラヒドロフラン溶液15mlを、15〜20℃で10% Pd/C 100〜200mgの存在下で2〜20時間かけて水素化する。反応混合物を濾過により清浄化し、濾液を蒸発により濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から標記化合物が得られる。
【0045】
一般的方法C:(9−BBN還元)
1mmolの「ラクタム」を含むテトラヒドロフラン溶液3mlを、9−BBN(テトラヒドロフラン中0.5M)(3.2〜6.4当量)と混和し、(HPLCにより変換を確認しながら)1〜2時間かけて還流下撹拌する。反応混合物を室温にまで冷却し、エタノールアミン(3.2〜6.4当量)と混和し、蒸発により濃縮する。残渣を、0℃で1:1酢酸エチル−ヘプタン(30ml)中で一夜撹拌し、濾過により清浄化し、濾液を蒸発により濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から標記化合物が得られる。
【0046】
一般的方法D:(O−アルキル化)
1mmolの「アルコール」、1.0〜2.0mmolの「ハロゲン化ベンジル」を含むN,N−ジメチルホルムアミド溶液2.0mlを、1.1mmolの水素化ナトリウム分散物(60%)と、−10℃で撹拌しながら混和する。反応混合物を、−10℃で1時間、室温で18時間かけて撹拌する。混合物を、1M 炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)へと注ぎ入れ、tert−ブチルメチルエーテル(2×50ml)で抽出する。有機相を、水(1×50ml)及びブライン(1×60ml)で連続的に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から標記化合物が得られる。
【0047】
一般的方法E:(塩素化)
40mmolの「ベンジルアルコール」を含むピリジン6.40ml及びジクロロメタン100mlの溶液を、塩化チオニル7.65mlを含むジクロロメタン20mlの予冷された溶液に、0〜5℃で、滴下にてゆっくりと加える。反応混合物を、0℃で1時間、次いで室温で1時間撹拌し、その後、氷水200mlに注入する。混合物をジクロロメタン(2×200ml)で抽出する。有機相を、1M 炭酸水素ナトリウム水溶液(2×200ml)及びブラインで連続的に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から標記化合物が得られる。
【0048】
一般的方法F:(フェノールアルキル化I)
20mmolの「フェノール」を含むN,N−ジメチルホルムアミド60mlの混合物を、炭酸カリウム4.15g及び30mmolの「ハロゲン化物」又は「トシラート」と共に100℃で24時間かけて撹拌する。次いで、反応混合物を蒸発により濃縮する。残渣を、1M 炭酸水素ナトリウム水溶液(40ml)と混和し、酢酸エチル(2×60ml)で抽出する。有機相をブライン(1×60ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から標記化合物が得られる。
【0049】
一般的方法G:(フェノールアルキル化II)
1mmolの「トシラート」、2mmolの「フェノール」、2mmolの炭酸カリウム及びアセトニトリル20mlの懸濁液を、90℃で24時間かけて撹拌する。次いで、反応混合物を蒸発により濃縮する。次いで、残渣を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と混和し、酢酸エチル(2×)で抽出する。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から標記化合物が得られる。
【0050】
一般的方法H:(トシル化)
12mmolのp−トルエンスルホニルクロリドを含むジクロロメタン15mlの溶液を、10mmolの「アルコール」、15mmolのトリエチルアミン、1mmolの4−ジメチルアミノピリジンを含むジクロロメタン90mlの溶液に、0℃で、滴下にて添加する。反応混合物を室温で2〜18時間かけて撹拌する。反応混合物を、ジクロロメタンで希釈し、その後、水及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から標記化合物が得られる。
【0051】
一般的方法I:(フェノールアルキル化III)
1mmolの「フェノール」、1.0〜1.5mmolの「トシラート」又は「臭化物」、1.5mmolの炭酸セシウム及びアセトニトリル2mlの懸濁液を、80℃で2時間かけて撹拌する。反応混合物を冷却し、水に注ぎ入れ、酢酸エチル(2×)で抽出する。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から標記化合物が得られる。
【0052】
一般的方法J:(アルコール脱シリル化)
1mmolの「シリルエーテル」を含むテトラヒドロフラン5mlの溶液を、1.5〜2.0mmolのテトラブチルアンモニウムフルオリド(テトラヒドロフラン中1M溶液)と混和し、その溶液を室温で1〜2時間かけて撹拌する。その後、反応溶液を、水で希釈し、tert−ブチルメチルエーテルで2回抽出する。合わせた有機相を、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から標記化合物が得られる。
【0053】
一般的方法K:(ボラン還元)
1mmolの「ラクタム」を含むテトラヒドロフラン3mlの溶液を、ボラン−テトラヒドロフラン錯体(テトラヒドロフラン中1M)(3.0〜6.0当量)と混和し、(HPLC又はTLCによって変換をモニタリングしながら)室温で1〜3時間かけて撹拌する。反応混合物を室温にまで冷却し、メタノール(3.0〜6.0当量)と混和し、蒸発により濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から標記化合物が得られる。
【0054】
実施例1
4−{4−[1−(3−フルオロフェニル)ピロリジン−3−イルオキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−3−オール
方法Bと同様にして、ベンジル4−{4−[1−(3−フルオロフェニル)ピロリジン−3−イルオキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2h−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート0.373gを使用して、標記化合物を調製した。
【0055】
出発物質を下記の通り調製した:
a)ベンジル4−{4−[1−(3−フルオロフェニル)ピロリジン−3−イルオキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2h−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート
方法Jと同様にして、4−{4−[1−(3−フルオロフェニル)ピロリジン−3−イルオキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2h−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸0.590gを反応させた。標記化合物を、無色の固体として得た。Rf=0.14(1:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=5.57。
【0056】
b)ベンジル4−{4−[1−(3−フルオロフェニル)ピロリジン−3−イルオキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
方法Kと同様にして、ベンジル4−{4−[1−(3−フルオロフェニル)ピロリジン−3−イルオキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート0.740gを反応させた。標記化合物を、無色の油状物として得た。Rf=0.45(1:1 EtOAc−ヘプタン)。
【0057】
c)ベンジル4−{4−[1−(3−フルオロフェニル)ピロリジン−3−イルオキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
方法Dと同様にして、ベンジル4−{4−[1−(3−フルオロフェニル)ピロリジン−3−イルオキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート0.852gと6−クロロメチル−4−(3−メトキシプロピル)−4H−ベンズ[1,4]オキサジン−3−オン0.507gを反応させた。標記化合物を、黄色を帯びた油状物として得た。Rf=0.45(1:2 EtOAc−ヘプタン)。
【0058】
d)ベンジル4−{4−[1−(3−フルオロフェニル)ピロリジン−3−イルオキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
方法Iと同様にして、ベンジル3−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシフェニル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート0.500gと1−(3−フルオロフェニル)ピロリジン−3−イル−p−トルエン−4−スルホナート0.455gを反応させた。標記化合物を、無色の油状物として得た。Rf=0.43(1:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=7.42。
【0059】
e)ベンジル3−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシフェニル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
酢酸エチル90ml中の4−(4−ヒドロキシフェニル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−3−オール3.140gの溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液90ml及びクロロギ酸ベンジル1.57mlと混和した。混合物を30分間激しく撹拌し、次に相を分離した。水相を酢酸エチル100mlで抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 F60)により、残渣から、無色の固体として得た。Rf=0.49(ジクロロメタン−メタノール−濃アンモニア=200:20:1);Rt=5.89。
【0060】
f)4−(4−ヒドロキシフェニル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−3−オール
方法Bと同様にして、4−(4−ベンジルオキシフェニル)−1−(1−フェニルエチル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−3−オール5.210gを反応させた。標記化合物を、無色の固体として得た。Rf=0.19(ジクロロメタン−メタノール−濃アンモニア=200:20:1);Rt=3.80。
【0061】
g)4−(4−ベンジルオキシフェニル)−1−(1−フェニルエチル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−3−オール
ボラン−テトラヒドロフラン錯体150ml(テトラヒドロフラン中1M)を、0℃で、1,2−ジメトキシエタン280ml中の4−(4−ベンジルオキシフェニル)−1−(1−フェニルエチル)−3−トリイソプロピルシラニルオキシ−1,2,3,4−テトラヒドロピリジン20.00gの溶液に滴下により加えた。その後、反応溶液を30℃で3時間かけて撹拌した。溶液を室温に冷却し、水70mlで加水分解した。加水分解した溶液を更に5分間撹拌し、その後過炭酸ナトリウム56.00gと混和し、懸濁液を50℃で1時間撹拌した。反応混合物を水600mlに注ぎ、酢酸エチル2×500mlで抽出した。合わせた有機相を水及びブライン、各々400mlで洗浄し、蒸発により濃縮した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 F60)により、残渣から、黄色を帯びた油状物として得た。Rf=0.23(1:2 EtOAc−ヘプタン);Rt=5.75。
【0062】
h)4−(4−ベンジルオキシフェニル)−1−(1−フェニルエチル)−3−トリイソプロピルシラニルオキシ−1,2,3,4−テトラヒドロピリジン
ジクロロメタン250ml中の4−(4−ベンジルオキシフェニル)−1−(1−フェニルエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロピリジン−3−オール[257928-45-3]14.70gの懸濁液を2,6−ルチジン6.80mlと混和し、0℃まで冷却した。トリイソプロピルシリルトリフルオロメタンスルホナート12.60mlを滴下により加え、混合物を0℃で更に1時間撹拌した。反応溶液を水400mlに注ぎ、相を分離した。水相をジクロロメタン200mlで抽出した;合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 F60)により、残渣から、黄−褐色の油状物として得た。Rf=0.66(1:2 EtOAc−ヘプタン);Rt=5.83。
【0063】
i)1−(3−フルオロフェニル)ピロリジン−3−イルp−トルエン−4−スルホナート
p−トルエンスルホニルクロリドを少量ずつ、ジクロロメタン15ml中の1−(3−フルオロフェニル)−ピロリジン−3−オール0.320g、トリエチルアミン0.40ml及びN,N−ジメチルアミノ−ピリジン0.022gの溶液に加えた。溶液を室温で24時間かけて放置し、その後飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlに注いだ。混合物をtert−ブチルメチルエーテル2×50mlで抽出し、合わせた有機相をブライン30mlで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 F60)により、残渣から、明褐色の固体として得た。Rf=0.45(1:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=5.15。
【0064】
j)1−(3−フルオロフェニル)ピロリジン−3−オール
シュレンク(Schlenk)フラスコ50mlに、最初に、(R)−(−)−3−ピロリジノール塩酸塩0.800g及びナトリウムtert−ブトキシド1.350gを仕込み、アルゴン下、脱気したトルエン5mlと混和した。懸濁液を室温で30分間かけて撹拌した。3−フルオロブロモベンゼン1.000gを加え、混合物を90℃まで加熱した。脱気したトルエン5ml中のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム−クロロホルム錯体0.272gと(±)−2,2′−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1′−ビナフチルとの混合物を90℃で加え、混合物をこの温度で3時間かけて撹拌した。反応混合物をHyfloで濾過し、濾液をシリカゲル5gと混和し、蒸発により濃縮した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 F60)により、残渣から、暗褐色の油状物として得た。Rf=0.21(2:3 EtOAc−ヘプタン);Rt=3.55。
【0065】
k)6−クロロメチル−4−(3−メトキシプロピル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン
方法Eと同様にして、6−ヒドロキシメチル−4−(3−メトキシプロピル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン0.37gを反応させた。標記化合物を、無色の油状物として得た。Rf=0.60(2:1 EtOAc−ヘプタン)。Rt=4.05。
【0066】
l)6−ヒドロキシメチル−4−(3−メトキシプロピル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン
アセトニトリル150ml中の6−ヒドロキシメチル−4H−ベンゾール[1,4]オキサジン−3−オン1.79g、1−クロロ−3−メトキシプロパン2.20ml、アルミナに担持されたKF10g及びヨウ化カリウム0.033gの懸濁液を72時間かけて撹拌還流した。混合物を冷却し、濾過により清浄化し、濾液を蒸発乾固により濃縮した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から得た。Rf=0.60(9:1 ジクロロメタン−メタノール);Rt=2.74。
【0067】
m)6−ヒドロキシメチル−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン
テトラヒドロフラン230ml中のメチル3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボキシラート6.9gの混合物を−40℃まで冷却した。30分間かけて、水素化ジイソブチルアルミニウム88.9ml(トルエン中1.5M)を、−40℃で滴下により加えた。反応混合物を、−40℃〜−20℃で、1.5時間かけて撹拌し、その後注意深く2N HCl(冷)150mlに注いだ。有機相を除去し、水相をテトラヒドロフラン(5×100ml)で抽出した。有機相をブライン(1×100ml)で洗浄し、脱脂綿で濾過し、蒸発により濃縮した。標記化合物を、結晶化(エタノールから)により、残渣から、ベージュ色の結晶として得た。Rf=0.16(2:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=2.23;融点:186〜187℃。
【0068】
実施例1に記載の方法に従って、下記の化合物を同様の方法で調製した:
実施例
8:4−{4−[3−(3−フルオロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−3−オール
9:5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−4−[4−(3−o−トリルオキシプロポキシ)フェニル]ピペリジン−3−オール
12:4−{4−[3−(2−フルオロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−3−オール
16:4−{4−[1−(2−フルオロフェニル)ピロリジン−3−イルオキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ− 2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−3−オール
17:4−{4−[1−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イルオキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−3−オール
20:4−{4−[3(R)−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−ブトキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−3−オール
【0069】
出発物質を下記の通り調製した:
a)(R)−トルエン−4−スルホン酸3−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−ブチルエステル
一般手順Hに従って、(R)−3−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−ブタン−1−オール0.8gから出発して、標記化合物を、黄色を帯びた油状物として得た。Rf=0.45(EtOAc−ヘプタン 1:2);Rt=5.10。
【0070】
b)(R)−3−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−ブタン−1−オール
一般手順Jに従って、(R)−[3−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−ブトキシ]−トリイソプロピル−シラン2gから出発して、標記化合物を、黄色を帯びた油状物として得た。Rf=0.25(EtOAc−ヘプタン 1:2);Rt=3.73。
【0071】
c)(R)−[3−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−ブトキシ]−トリイソプロピル−シラン
一般手順Iに従って、(S)−メタンスルホン酸1−メチル−3−トリイソプロピルシラニルオキシ−プロピルエステル1.85gを2,5−ジフルオロフェノール0.859gと反応させた。標記化合物を、黄色を帯びた油状物として得た。Rf=0.26(EtOAc−ヘプタン 1:5);Rt=7.09。
【0072】
d)(S)−メタンスルホン酸1−メチル−3−トリイソプロピルシラニルオキシ−プロピルエステル
メタンスルホニルクロリド(0.837g)を、−15℃に冷却した乾燥テトラヒドロフラン40ml中の4−トリイソプロピルシラニルオキシ−ブタン−2−オール1.47g及びトリエチルアミン0.905gの溶液に、滴下により加えた。混合物をその温度で15分間、次に室温で2時間撹拌した。次に、それを氷/水50mlに注ぎ、tert−ブチルメチルエーテル(2×100 ml)で抽出した。合わせた有機相を1N HCl 30ml及びブライン30mlで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、蒸発させて、標記化合物を無色の油状物として得た。Rf=0.23(EtOAc−ヘプタン 1:5)。
【0073】
e)(S)−4−トリイソプロピルシラニルオキシ−ブタン−2−オール
トリエチルアミン(1.173g)を、乾燥テトラヒドロフラン15ml中のトリイソプロピルクロロシラン2.246g及び(S)−(+)−1,3−ブタンジオール1gの溶液に、滴下により加えた。混合物を室温で48時間撹拌し、次にtert−ブチルメチルエーテル400mlで希釈し、各々1N HCl 30ml、水50ml及びブライン50mlで洗浄した。有機相を乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濾過し、蒸発乾固した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、無色の油状物として得た。Rf=0.31(EtOAc−ヘプタン 1:5)。
【0074】
23:5−[4−(3メトキシプロピル)−3.4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−4−{4−[2−(2−メチル−ベンジルオキシ)−エトキシ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール
【0075】
出発物質を下記の通り調製した:
a)トルエン−4−スルホン酸2−(2−メチル−ベンジルオキシ)−エチルエステル
標記化合物を、方法Hに従って、2−(2−メチル−ベンジルオキシ)−エタノール2.900gから出発して、明黄色の油状物として得た。Rf=0.32(EtOAc−ヘプタン 1:2);Rt=4.99。
【0076】
b)2−(2−メチル−ベンジルオキシ)−エタノール
ジブチルスズオキシド(6.100g)を、トルエン(250ml)中のエチレングリコール(1.500g)の溶液に加えた。反応混合物を、Dean-Stark装置中で24時間加熱還流した。反応混合物を90℃まで冷却し、テトラブチルアンモニウムブロミド(1.550g)及び2−メチルベンジルブロミド(6.62ml)を加えた。トルエン約50mlを留去し、次に残留反応混合物を2時間加熱還流した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、明黄色の油状物として得た。Rf=0.25(EtOAc−ヘプタン 1:1);Rt=3.20。
【0077】
実施例2
4−{4−[3−(2−メトキシベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシイルピペリジン−3−オール
方法Bと同様にして、ベンジル3−ヒドロキシ−4−{4−[3−(2−メトキシベンジルオキシ)−プロポキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート1.000gを使用して、標記化合物を調製した。
【0078】
出発物質を下記の通り調製した:
a)ベンジル3−ヒドロキシ−4−{4−[3−(2−メトキシベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート
方法Jに従って、ベンジル4−{4−[3−(2−メトキシベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート3.100gを反応させた。標記化合物を、黄色の樹脂として得た。Rf=0.25(3:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=5.50。
【0079】
b)ベンジル4−{4−[3−(2−メトキシベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
方法Cに従って、ベンジル4−{4−[3−(2−メトキシベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート3.800gを反応させた。標記化合物を、黄色を帯びた油状物として得た。Rf=0.33(1:1 EtOAc−ヘプタン)。
【0080】
c)ベンジル4−{4−[3−(2−メトキシベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
方法Dに従って、ベンジル3−ヒドロキシ−4−{4−[3−(2−メトキシベンジルオキシ)−プロポキシ]フェニル}−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート3.150g及び6−クロロメチル−4−(3−メトキシプロピル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(実施例1k)1.583gを反応させた。標記化合物を、黄色を帯びた油状物として得た。Rf=0.33(1:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=7.64。
【0081】
d)ベンジル3−ヒドロキシ−4−{4−[3−(2−メトキシベンジルオキシ)−プロポキシ]フェニル}−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
方法Iに従って、ベンジル3−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシフェニル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート(実施例1e)2.500gと3−(2−メトキシベンジルオキシ)プロピルp−トルエン−4−スルホナート2.017gを反応させた。標記化合物を、黄色の油状物として得た。Rf=0.43(1:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=7.42。
【0082】
e)3−(2−メトキシベンジルオキシ)プロピルp−トルエン−4−スルホナート
方法Jに従って、 3−(2−メトキシベンジルオキシ)プロパン−1−オール[188879-03-0]59.00gを反応させた。標記化合物を、無色の固体として得た。Rf=0.21(1:4 EtOAc−ヘプタン);Rt=5.05。
【0083】
実施例3
4−(4−メトキシフェニル)−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−3−オール
方法Bと同様にして、ベンジル3−ヒドロキシ−4−(4−メトキシフェニル)−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート0.0352gを使用して、標記化合物を調製した。
【0084】
出発物質を下記の通り調製した:
a)ベンジル3−ヒドロキシ−4−(4−メトキシフェニル)−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート
方法Jに従って、ベンジル4−(4−メトキシフェニル)−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート0.170gを反応させた。標記化合物を、白色を帯びた油状物として得た。Rf=0.05(1:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=4.72。
【0085】
b)ベンジル4−(4−メトキシフェニル)−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
方法Kに従って、ベンジル4−(4−メトキシフェニル)−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート0.200gを60℃で反応させた。標記化合物を、無色の油状物として得た。Rf=0.50(1:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=5.10。
【0086】
c)ベンジル4−(4−メトキシフェニル)−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
実施例1cに従って、ベンジル3−ヒドロキシ−4−(4−メトキシフェニル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート0.375gと6−クロロメチル−4−(3−メトキシプロピル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン0.210gを反応させた。標記化合物を、無色の油状物として得た。Rf=0.46(1:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=7.02。
【0087】
d)ベンジル3−ヒドロキシ−4−(4−メトキシフェニル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
アセトン6ml中のベンジル3−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシフェニル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート(実施例1e)0.440gの溶液を、硫酸ジメチル0.088ml及び炭酸カリウム0.163gと混和した。懸濁液を65℃で18時間撹拌した。冷却後、反応混合物を濾過し、蒸発により濃縮した。残渣を水30mlと混和し、tert−ブチルメチルエーテル100mlで抽出した。有機相をブライン30mlで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 F60)により、残渣から、無色の油状物として得た。Rt=6.47。
【0088】
実施例4
6−[5−メトキシ−4−(4−メトキシフェニル)ピペリジン−3−イルオキシメチル]−4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
方法Bと同様にして、ベンジル3−メトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート0.0672gを使用して、標記化合物を調製した。
【0089】
出発物質を下記の通り調製した:
a)ベンジル3−メトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート
方法Dに従って、ベンジル3−ヒドロキシ−4−(4−メトキシフェニル)−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例3a)0.0758gを反応させた。標記化合物を、無色の油状物として得た。Rt=5.29。
【0090】
実施例5
6−(5−メトキシ−4−{4−[3−[2−メトキシベンジルオキシ]プロポキシ]フェニル}ピペリジン−3−イルオキシメチル)−4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
方法Bと同様にして、ベンジル3−メトキシ−4−{4−[3−(2−メトキシベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート0.145gを使用して、標記化合物を調製した。
【0091】
出発物質を下記の通り調製した:
a)ベンジル3−メトキシ−4−{4−[3−(2−メトキシベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート
N,N−ジメチルホルムアミド5.0ml中のベンジル3−ヒドロキシ−4−{4−[3−(2−メトキシベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ] ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例2a)0.276g及びヨウ化メチル0.070mlの溶液を、−10℃で撹拌しながら、水素化ナトリウム分散液(60%)0.019gと混和した。反応混合物を−10℃で1時間かけて、かつ室温で18時間撹拌した。混合物を1M 炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)に注ぎ、tert−ブチルメチルエーテル(2×50ml)で抽出した。有機相を水(1×50ml)及びブライン(1×60ml)で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から、無色の油状物として得た。Rf=0.37(2:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=5.92。
【0092】
実施例6
4−{4−[3−(2−クロロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシピペリジン−3−オール
ベンジル4−{4−[3−(2−クロロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート0.125gをジオキサン3.8mlに溶解した。メタノール及び40%水酸化カリウム水溶液各々3.8mlを加え、反応混合物を密閉したフラスコ中で14時間かけて撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、水30mlで希釈し、酢酸エチル(3×60ml)で抽出した。合わせた有機相を水50mlで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濾過し、蒸発により濃縮した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から得た。
【0093】
出発物質を下記の通り調製した:
a)ベンジル4−{4−[3−(2−クロロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート
方法Jと同様にして、ベンジル4−{4−[3−(2−クロロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒロド−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボキシラート0.386gを反応させた。標記化合物を、黄色を帯びた油状物として得た。Rf=0.16(1:1 EtOAc/ヘプタン);Rt=5.64。
【0094】
b)ベンジル4−{4−[3−(2−クロロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
方法Kと同様にして、ベンジル4−{4−[3−(2−クロロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート0.525gを60℃で反応させた。標記化合物を、橙色の油状物として得た。Rf=0.08(1:3 EtOAc/ヘプタン)。
【0095】
c)ベンジル 4−{4−[3−(2−クロロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
実施例1cと同様にして、ベンジル4−{4−[3−(2−クロロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート0.460g及び6−クロロメチル−4−(3−メトキシプロピル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン0.213gを反応させた。標記化合物を、橙色の油状物として得た。Rf=0.10(1:3 EtOAc/ヘプタン);Rt=7.68。
【0096】
d)ベンジル4−{4−[3−(2−クロロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}3−ヒドロキシ−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
方法Iと同様にして、ベンジル3−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシフェニル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート(実施例1e)0.400gと1−(3−ブロモプロポキシ)−2−クロロベンゼン[50912-59-9]0.241gを反応させた。標記化合物を、橙色の油状物として得た。Rf=0.10(1:3 EtOAc/ヘプタン);Rt=7.00。
【0097】
実施例7
6−(4−{4−[1−(3−フルオロフェニル)ピロリジン−3−イルオキシ]フェニル}−5−メトキシピペリジン−3−イルオキシメチル−4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
実施例5と同様にして、ベンジル4−{4−[1−(3−フルオロフェニル)ピロリジン−3−イルオキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラートを使用して、標記化合物を調製した。
【0098】
実施例10
4−{4−[3−(2−フルオロベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−3−オール
方法Bと同様にして、ベンジル4−{4−[3−(2−フルオロベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート0.144gを使用して、標記化合物を調製した。
【0099】
出発物質を下記の通り調製した:
a)ベンジル4−{4−[3−(2−フルオロベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート
方法Jと同様にして、ベンジル4−{4−[3−(2−フルオロベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート0.522gを反応させた。標記化合物を、白色を帯びた油状物として得た。Rf=0.15(1:1 EtOAc/ヘプタン);Rt=5.51。
【0100】
b)ベンジル4−{4−[3−(2−フルオロベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
方法Kと同様にして、ベンジル4−{4−[3−(2−フルオロベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート0.688gを60℃で反応させた。標記化合物を、無色の油状物として得た。Rf=0.49(1:1 EtOAc/ヘプタン)。
【0101】
c)ベンジル4−{4−[3−(2−フルオロベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピル−シラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
実施例1cと同様にして、ベンジル4−{4−[3−(2−フルオロベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート0.548gと6−クロロメチル−4−(3−メトキシプロピル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン0.236gを反応させた。標記化合物を、黄色を帯びた油状物として得た。Rt=7.57。
【0102】
d)ベンジル4−{4−[3−(2−フルオロベンジルオキシ)プロポキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
方法Iと同様にして、ベンジル3−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシフェニル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート(実施例1e)0.400gと3−(2−フルオロベンジルオキシ)プロピルp−トルエン−4−スルホナート0.298gを反応させた。標記化合物を、黄色を帯びた油状物として得た。Rf=0.54(1:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=6.89。
【0103】
e)3−(2−フルオロベンジルオキシ)プロピルp−トルエン−4−スルホナート
方法Hと同様にして、3−(2−フルオロベンジルオキシ)プロパン−1−オール5.94gを反応させた。標記化合物を、白色の固体として得た。Rf=0.27(1:4 EtOAc−ヘプタン);Rt=4.99。
【0104】
f)3−(2−フルオロベンジルオキシ)プロパン−1−オール
ヘキサン120ml中の2−フルオロベンズアルデヒド10g、プロパンジオール7.21g及びピリジニウムp−トルエンスルホナート0.20gの溶液を、水分離漏斗中で90℃にて17時間撹拌し、次に濃縮した。残渣をトルエン90mlに溶解し、0℃で冷却した。水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中25%)150mlをゆっくりと滴下により加え、反応混合物を0℃で2時間撹拌した。水120ml中のクエン酸一水和物33gの溶液を、続いて2N HCl 120mlを滴下により加えた。混合物を0℃で更に1時間撹拌し、水150mlに注ぎ、トルエンで2回抽出した。合わせた有機相を1M炭酸水素ナトリウム溶液及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発により濃縮した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 F60)により、残渣から、無色の油状物として得た。Rf=0.39(2:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=3.22。
【0105】
実施例11
4−{4−[3−(2,5−ジフルオロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−3−オール
方法Bと同様にして、ベンジル4−{4−[3−(2,5−ジフルオロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート0.140gを使用して、標記化合物を調製した。
【0106】
出発物質を下記の通り調製した:
a)ベンジル4−{4−[3−(2,5−ジフルオロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート
方法Jと同様にして、ベンジル4−{4−[3−(2,5−ジフルオロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート0.421gを反応させた。標記化合物を、白色を帯びた油状物として得た。Rf=0.15(1:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=5.47。
【0107】
b)ベンジル4−{4−[3−(2,5−ジフルオロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
方法Kと同様にして、ベンジル4−{4−[3−(2,5−ジフルオロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート0.620gを60℃で反応させた。標記化合物を、無色の油状物として得た。Rf=0.47(1:1 EtOAc−ヘプタン)。
【0108】
c)ベンジル4−{4−[3−(2,5−ジフルオロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
実施例1cと同様にして、ベンジル4−{4−[3−(2,5−ジフルオロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート0.453gと6−クロロメチル−4−(3−メトキシプロピル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン0.209gを反応させた。標記化合物を、黄色の油状物として得た。Rf=0.47(1:1 EtOAc−ヘプタン)。Rt=7.26。
【0109】
d)ベンジル4−{4−[3−(2,5−ジフルオロフェノキシ)プロポキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
方法Iと同様にして、ベンジル3−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシフェニル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート(実施例1e)0.400gと2−(3−ブロモプロポキシ)−1,4−ジフルオロベンゼン0.236gを反応させた。標記化合物を、無色の油状物として得た。Rf=0.09(1:3 EtOAc−ヘプタン)。Rt=6.74。
【0110】
e)2−(3−ブロモプロポキシ)−1,4−ジフルオロベンゼン
アセトニトリル160ml中の2,5−ジフルオロフェノール9.78g、1,3−ジブロモプロパン150.24g及び炭酸カリウム15.585gとの混合物を、還流下、16時間かけて撹拌した。反応混合物を冷却し、水400mlで希釈し、tert−ブチルメチルエーテル400mlで2回抽出した。合わせた有機相を1N NaOH 400ml及びブライン300mlで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発により濃縮した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から、無色の油状物として得た。Rf=0.66(1:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=4.89。
【0111】
実施例13
4−{4−[2−(3−フルオロベンジルオキシ)エトキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−3−オール
方法Bと同様にして、ベンジル4−{4−[2−(3−フルオロベンジルオキシ)エトキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート0.200gを使用して、標記化合物を調製した。
【0112】
出発物質を下記の通り調製した:
a)ベンジル4−{4−[2−(3−フルオロベンジルオキシ)エトキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート
方法Jと同様にして、ベンジル4−{4−[2−(3−フルオロベンジルオキシ)エトキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート0.410gを反応させた。標記化合物を、黄色を帯びた樹脂として得た。Rf=0.13(2:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=5.31。
【0113】
b)ベンジル4−{4−[2−(3−フルオロベンジルオキシ)エトキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
方法Kと同様にして、ブチル4−{4−[2−(3−フルオロベンジルオキシ)エトキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート0.590gを反応させた。標記化合物を、黄色を帯びた油状物として得た。Rf=0.40(1:1 EtOAc−ヘプタン)。
【0114】
c)ベンジル4−{4−[2−(3−フルオロベンジルオキシ)エトキシ]フェニル}−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
方法Dと同様にして、ベンジル4−{4−[2−(3−フルオロベンジルオキシ)エトキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート0.575gと6−クロロメチル−4−(3−メトキシプロピル)−4H−ベンズ[1,4]オキサジン−3−オン(実施例1k)0.300gを反応させた。標記化合物を、鮮黄色の油状物として得た。Rf=0.29(1:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=7.18。
【0115】
d)ベンジル4−{4−[2−(3−フルオロベンジルオキシ)エトキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート
方法Iと同様にして、ベンジル3−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシフェニル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシピペリジン−1−カルボキシラート(実施例1e)0.500gと2−(3−フルオロベンジルオキシ)エチルp−トルエン−4−スルホナート2.017gを反応させた。標記化合物を、黄色の油状物として得た。Rf=0.43(1:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=7.42。
【0116】
e)2−(3−フルオロベンジルオキシ)エチルp−トルエン−4−スルホナート
方法Jと同様にして、2−(3−フルオロベンジルオキシ)エタノール3.010gを反応させた。標記化合物を、黄色を帯びた油状物として得た。Rf=0.32(1:2 EtOAc−ヘプタン);Rt=4.82。
【0117】
f)2−(3−フルオロベンジルオキシ)エタノール
トルエン360ml中のエチレングリコール1.47mlの溶液を、ジブチルスズオキシド6.650gと混和し、その後反応溶液を水分離漏斗上で20時間かけて加熱還流した。反応溶液を穏やかに冷却し、テトラブチルアンモニウムブロミド3.380g及び3−フルオロベンジルブロミド10.00gと混和した。トルエン50mlを留去し、その後反応混合物を2時間かけて加熱還流した。反応混合物を蒸発により濃縮し、標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から、黄色を帯びた液体として得た。Rf=0.23(1:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=3.04。
【0118】
実施例13に記載の方法に従って、下記の化合物を同様の方法で調製した:
実施例
14:4−{4−[2−(2,5−ジフルオロベンジルオキシ)エトキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−3−オール
15:4−{4−[2−(2−フルオロベンジルオキシ)エトキシ]フェニル}−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−3−オール
24:4−{4−[3−(アダマンタン−1−イルオキシ)−プロポキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−3−オール
【0119】
出発物質を下記の通り調製した:
a)トルエン−4−スルホン酸3−(アダマンタン−1−イルオキシ)−プロピルエステル
ジクロロメタン12ml中の3−(アダマンタン−1−イルオキシ)−プロパン−1−オール0.941gの溶液を、トリエチルアミン0.99ml、4−ジメチルアミノピリジン0.061g、p−トルエンスルホニルクロリド1.07gと混和し、次に室温で3時間撹拌した。その後、反応混合物を水50mlに注ぎ、ジクロロメタン50mlで2回抽出した。合わせた有機相をブライン50mlで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発により濃縮した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から、無色の油状物として得た。Rf=0.33(1:3 EtOAc−ヘプタン);Rt=5.91。
【0120】
b)3−(アダマンタン−1−イルオキシ)−プロパン−1−オール
テトラヒドロフラン85ml中の1−アリルオキシ−アダマンタン1.25gの撹拌溶液を、0℃にて、ボラン−メチルスルフィド錯体1.62mlで処理した。反応溶液を、1.5時間かけて加熱還流し、その後5℃に冷却し、2M NaOH 1.61ml及び過酸化水素(30%)0.33mlと混和した。混合物を加熱還流し、更に1.5時間撹拌し、その後室温まで冷却し、1M 炭酸カリウム溶液85mlと混和した。混合物をtert−ブチルメチルエーテル(2×80ml)で抽出し、合わせた有機相をブライン40mlで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から、無色の油状物として得た。Rf=0.38(1:1 EtOAc−ヘプタン)。
【0121】
c)1−アリルオキシアダマンタン
水素化ナトリウム0.434gと無水テトラヒドロフラン75mlとの混合物と1−アダマントール1.0g及び臭化アリル0.936mlと混和した。反応混合物を加熱還流し、更に18時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、水150mlに注ぎ、tert−ブチルメチルエーテル(2×150ml)で抽出した。合わせた有機相をブライン100mlで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から、黄色の油状物として得た。Rf=0.79(1:2 EtOAc−ヘプタン)。
【0122】
25:5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−4−{4−[3−(1−メチル−シクロヘキシルオキシ)−プロポキシ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール
【0123】
実施例18
6−[5−(2−メトキシエトキシ)−4−(4−メトキシフェニル)ピペリジン−3−イルオキシメチル]−4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
方法Bと同様にして、ベンジル3−(2−メトキシエトキシ)−4−(4−メトキシフェニル)−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート0.027gを使用して、標記化合物を調製した。
【0124】
出発物質を下記の通り調製した:
a)ベンジル3−(2−メトキシエトキシ)−4−(4−メトキシフェニル)−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4,ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート
無水テトラヒドロフラン4ml中のベンジル3−ヒドロキシ−4−(4−メトキシフェニル)−5−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4,ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例3a)0.156gの溶液を、水素化ナトリウム(パラフィン中60%分散)0.028gと混和した。反応混合物を室温で10分間撹拌し、その後加熱還流した。テトラヒドロフラン2ml中の2−メトキシエチルp−トルエンスルホナート0.083gの溶液を、5分間かけて滴下により加え、その後反応混合物を16時間かけて加熱還流した。反応混合物を冷却し、水10mlと混和し、tert−ブチルメチルエーテル(2×20ml)で抽出した。合わせた有機相をブライン20mlで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発により濃縮した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から、無色の油状物として得た。Rf=0.30(2:1 EtOAc−ヘプタン);Rt=5.21。
【0125】
実施例19
6−[5−シクロヘキシルオキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−ピペリジン−3−イルオキシメチル]−4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
標記化合物を、方法Cに従って、3−(シクロヘキ−2−エニルオキシ)−4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル0.039gから出発して、調製した。
【0126】
出発物質を下記の通り調製した:
a)3−(シクロヘキ−2−エニルオキシ)−4−(4−メトキシフェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
方法Dに従って、3−ヒドロキシ−4−(4−メトキ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(実施例3a)0.105gを、3−ブロモシクロヘキセン0.065gと反応させた。標記化合物を無色の油状物として得た。Rf=0.45(EtOAc−ヘプタン 2:1);Rt=5.85。
【0127】
実施例21
6−[5−シクロペンチルオキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−ピペリジン−3−イルオキシメチル]4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
標記化合物を、方法Cに従って、3−(シクロペンタ−2−エニルオキシ)−4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル0.035gから出発して、調製した。
【0128】
出発物質を下記の通り調製した:
a)3−(シクロペンタ−2−エニルオキシ)−4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
ジクロロメタン6ml中の3−ヒドロキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(実施例3a)0.105g及び2,2,2−トリクロロ−アセトイミド酸シクロペンタ−2−エニルエステル(CAS 748780-85-0)0.061gの溶液を、アルゴン下、−60℃まで冷却した。ボロントリフルオロエチルエーテラート(0.023ml)を滴下により加え、反応混合物を−60℃〜−40℃で2時間撹拌した。反応混合物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、ジクロロメタン(2×)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、無色の油状物として得た。Rf=0.50(EtOAc−ヘプタン 2:1);Rt=5.69。
【0129】
実施例22
4−{4−[2−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−エトキシメチル]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−3−オール
標記化合物を、方法Bに従って、4−{4−[2−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−エトキシメチル]−フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル0.08gから出発して、調製した。
【0130】
出発物質を下記の通り調製した:
a)4−{4−[2−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−エトキシメチル]−フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
方法Jに従って、4−{4−[2−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−エトキシメチル]−フェニル}−3−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル0.241gを反応させて、標記化合物を無色の油状物として得た。Rf=0.38(EtOAc−ヘプタン 2:1);Rt=5.26。
【0131】
b)4−{4−[2−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−エトキシメチル]−フェニル}−3−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
方法Dに従って、4−(4−クロロメチル−フェニル)−3−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル0.458gを、2−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−エタノール0.159gと反応させた。標記化合物を無色の油状物として得た。Rf=0.45(EtOAc−ヘプタン 1:2)。
【0132】
c)4−(4−クロロメチル−フェニル)−3−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
クロレンアミン2.82gを、0℃に冷却した乾燥塩化メチレン20ml中の4−(4−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル1gの溶液に滴下により加えた。反応混合物を0℃で5分間、かつ室温で18時間撹拌した。次に、それを水100ml及びtert−ブチルメチルエーテル100mlに注いだ。混合物を室温で1時間激しく撹拌した。有機相を分離し、ブライン75mlで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、黄色の油状物として得た。Rf=0.40(EtOAc−ヘプタン 1:1.5)。
【0133】
d)4−(4−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
方法Cに従って、4−(4−メトキシカルボニル−フェニル)−3−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル6.25gを、還流下で48時間BBN−H(テトラヒドロフラン中4N)300mlと、次にエタノールアミン5.04mlと反応させた。標記化合物を橙色の油状物として得た。Rf=0.16(EtOAc−ヘプタン 1:2)。
【0134】
e)4−(4−メトキシカルボニル−フェニル)−3−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
方法Dに従って、3−ヒドロキシ−4−(4−メトキシカルボニル−フェニル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル7.97gを、6−クロロメチル−4−(3−メトキシ−プロピル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン4.486gと反応させた。標記化合物を橙色の油状物として得た。Rf=0.25(EtOAc−ヘプタン 1:2);Rt=6.81。
【0135】
f)3−ヒドロキシ−4−(4−メトキシカルボニル−フェニル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
アルゴン下でN,N−ジメチルホルムアミド80ml及びメタノール60mlを含有するオートクレーブに、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン0.402g及び酢酸パラジウム(II)0.217gを充填した。混合物を室温で20分間撹拌し、次に3−ヒドロキシ−4−(4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−フェニル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル11.95g及びトリエチルアミン5.469gを加えた。混合物を、5barの一酸化炭素雰囲気下、70℃で3時間撹拌し、次に室温まで冷却した。N,N−ジメチルホルムアミド40ml及びメタノール30ml中の酢酸パラジウム(II)0.109g及び1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン0.201gの溶液を加え、混合物を5barの一酸化炭素雰囲気下、3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、メタノールの蒸留により減圧下で濃縮し、水200mlに注ぎ、tert−ブチルメチルエーテル2×250mlで抽出した。合わせた有機相をブライン50mlで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、無色の油状物として得た。Rf=0.31(EtOAc−ヘプタン 2:3);Rt=6.36。
【0136】
g)3−ヒドロキシ−4−(4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−フェニル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
トリエチルアミン(3.05ml)及びN−フェニル−ビス(トリフルオロメタンスルホニルイミド)7.66gを、乾燥ジクロロメタン80ml中の3−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシ−フェニル)−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−炭酸ベンジルエステル(実施例1e)10gの溶液に加えた。混合物を室温で4時間撹拌し、減圧下で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、黄色の油状物として得た。Rf=0.17(EtOAc−ヘプタン 1:3);Rt=6.60。
【0137】
h)2−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−エタノール
方法Jに従って、[2−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−エトキシ]−トリイソプロピル−シラン1.31gを反応させて、標記化合物を黄色の油状物として得た。Rf=0.23(EtOAc−ヘプタン 1:1);Rt=3.18。
【0138】
i)[2−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−エトキシ]−トリイソプロピル−シラン
アセトン10ml中の2,5−ジフルオロフェノール0.800g、炭酸カリウム1.65gと1−ヨード−2−(トリイソプロピルシリルオキシ)エタン(CAS 93550-77-7)1.98gとの混合物を80℃で30時間撹拌した。混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液75mlに注ぎ、tert−ブチルメチルエーテル2×75 mlで抽出した。合わせた有機相をブライン75mlで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、黄色の油状物として得た。Rf=0.75(EtOAc−ヘプタン 1:10);Rt=6.67。
【0139】
実施例22に記載の方法に従って、下記の化合物を同様の方法で調製した:
実施例26
4−{4−[2(S)−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−プロポキシメチル]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−3−オール
4−{4−[2(S)−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−プロポキシメチル]−フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル0.069g、40%水酸化カリウム水溶液(2ml)、メタノール(2ml)とジオキサン(3ml)との混合物を密閉管中で100℃まで14時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20ml)に注ぎ、tert−ブチルメチルエーテル(2×50ml)で洗浄した。合わせた有機相を水(15ml)、ブライン(10ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を得た。
【0140】
出発物質を下記の通り調製した:
a)(S)−2−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−プロパン−1−オール
方法Kに従って、(S)−2−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−プロピオン酸エチルエステル1.33gを60℃で5時間反応させて、標記化合物を無色の油状物として得た。Rf=0.21(EtOAc−ヘプタン 1:3);Rt=3.51。
【0141】
b)(S)−2−(2,5−ジフルオロ−フェノキシ)−プロピオン酸エチルエステル
方法Iに従って、L−(−)−乳酸メタンスルホニル2.00g及び2,5−ジフルオロフェノール1.256gを室温で48時間反応させて、標記化合物を無色の油状物として得た。Rf=0.39(EtOAc−ヘプタン 1:5);Rt=4.53。
【0142】
35 4−{4−[2−(2,5−ジクロロ−フェノキシ)−エトキシメチル]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−3−オール
【0143】
実施例27
4−{4−[2−(2−クロロ−ベンジルオキシ)−エトキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−3−オール
4−{4−[2−(2−クロロ−ベンジルオキシ)−エトキシ]フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル0.125g、40%水酸化カリウム水溶液(8ml)及びメタノール(8ml)との混合物を密閉管中で105℃まで6時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水(40ml)及び酢酸エチル(40ml)で希釈した。層を分離し、水層を酢酸エチルで1回抽出した。合わせた有機物を、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を得た。
【0144】
出発物質を、実施例1と同様にして、2−(2−クロロ−ベンジルオキシ)−エタノール(CAS 1199-30-0)から出発して調製した。
【0145】
実施例28
ジメチル−カルバミン酸4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ−ピペリジン−3−イルエステル
標記化合物を、方法Cに従って、3−ジメチルカルバモイルオキシ−4−(4−メトキシフェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル0.029gから出発して、調製した。
【0146】
出発物質を下記の通り調製した:
a)3−ジメチルカルバモイルオキシ−4−(4−メトキシフェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
水素化ナトリウム(0.007g)を、テトラヒドロフラン2ml中の3−ヒドロキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(実施例3a)0.105gの溶液に加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。N,N−ジメチルカルバモイルクロリド(0.029ml)を加え、混合物を2時間加熱還流した。更なる水素化ナトリウム(0.007g)及びN,N−ジメチルカルバモイルクロリド(0.010ml)を加え、混合物を更に1時間加熱還流した。反応混合物を水でクエンチし、tert−ブチルメチルエーテル(2×)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、無色の油状物として得た。Rf=0.38(EtOAc−ヘプタン 3:1);Rt=5.26。
【0147】
実施例29
4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3(R)−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−3−オール
標記化合物を、方法Cに従って、4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−3−(R)−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル0.022gから出発して、調製した。
【0148】
出発物質を下記の通り調製した:
a)4−{4−[1−[3−フルオロ−フェニル]−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−3(R)−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
テトラヒドロフラン1ml中のジイソプロピルアゾジカルボキシラート0.025mlの溶液を、テトラヒドロフラン1ml中の4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(実施例1a)0.045g、安息香酸0.015g及びトリフェニルホスフィン0.032gの溶液に滴下により加えた。反応溶液を室温で3時間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残渣をSiO2の短パッドで精製した。次に、粗物質をメタノール/テトラヒドロフラン 4:1 2.5mlに溶解した。炭酸カリウム(0.034g)を溶液に加え、混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、tert−ブチルメチルエーテル(2×)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、減圧下で濃縮した。標記化合物を、無色のガラスとして得て、更に精製しないで使用することができた。Rf=0.51(EtOAc−ヘプタン 2:1);Rt=5.59。
【0149】
実施例30
酢酸4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−3−イルエステル
標記化合物を、方法Cに従って、3−アセトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル0.038gから出発して、調製した。
【0150】
出発物質を下記の通り調製した:
a)3−アセトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
無水酢酸(0.018ml)を、ジクロロメタン2ml中の3−ヒドロキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(実施例3a)0.051g、N,N−ジメチルアミノピリジン0.002g及びトリエチルアミン0.036mlの溶液に加えた。混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、tert−ブチルメチルエーテル(2×)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、無色の油状物として得た。Rf=0.22(EtOAc−ヘプタン 1:1);Rt=5.31。
【0151】
実施例31
4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)ピロリジン−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−3(R)−イルアミン
標記化合物を、方法Cに従って、3(R)−アジド−4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル0.106gから出発して、調製した。
【0152】
出発物質を下記の通り調製した:
a)3(R)−アジド−4−{4−[1−[3−フルオロ−フェニル]−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
ジメチルホルムアミド4ml中の4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−3−メタンスルホニルオキシ−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル0.174gとアジ化ナトリウム0.141gとの混合物を、100℃で24時間加熱した。反応混合物を水に注ぎ、tert−ブチルメチルエーテル(2×)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、無色のロウとして得た。Rf=0.39(EtOAc−ヘプタン 1:1);Rt=5.98。
【0153】
b)4−[4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル]−3−メタンスルホニルオキシ−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
メタンスルホニルクロリド(0.040ml)を、ジクロロメタン1ml中の4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(実施例1a)0.261g、トリエチルアミン0.090ml及びN,N−ジメチルアミノピリジン0.005gの溶液に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次に飽和重炭酸ナトリウム水溶液に注ぎ、tert−ブチルメチルエーテル(2×)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、減圧下で濃縮した。標記化合物を、ベージュ色の泡状物として得て、更に精製しないで次の工程に使用することができた。Rt=5.76。
【0154】
実施例32
2,2−ジメチルプロピオン酸4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−3−イルエステル
標記化合物を、方法Cに従って、3−(2,2−ジメチル−プロピオニルオキシ)−4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル0.042gから出発して、調製した。
【0155】
出発物質を下記の通り調製した:
a)3−(2,2−ジメチル−プロピオニルオキシ)−4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
塩化ピバロイル(0.020ml)を、ピリジン2ml中の3−ヒドロキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(実施例3a)0.052g及びN,N−ジメチルアミノピリジン0.003gの溶液に加えた。混合物を還流下で4時間撹拌し、次に飽和重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、tert−ブチルメチルエーテル(2×)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、無色の油状物として得た。Rf=0.31(EtOAc−ヘプタン 1:1);Rt=5.89。
【0156】
実施例32に記載の方法に従って、下記の化合物を同様の方法で調製した:
実施例33
イソ酪酸4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−3−イルエステル
【0157】
実施例34
4−{4−[3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−プロポキシメチル]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−3−オール
標記化合物を、実施例26に従って、4−{4−[3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−プロポキシメチル]−フェニル}−3−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル0.160gから出発して、調製した。
【0158】
出発物質を、実施例22と同様にして、3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−プロパン−1−オールから出発して、調製した。
【0159】
出発物質を下記の通り調製した:
a)3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−プロパン−1−オール
方法Kに従って、3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)プロピオン酸(CAS: 130408-15-0)2.10gを反応させて、標記化合物を無色の油状物として得た。Rf=0.21(EtOAc−ヘプタン 1:3);Rt=3.54。
【0160】
実施例36
6−[4−(4−メトキシ−フェニル)−5−フェノキシ−ピペリジン−3−イルオキシメチル]−4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
標記化合物を、方法Cに従って、3−(4−クロロ−フェノキシ)−4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル0.023gから出発して、調製した。
【0161】
出発物質を下記の通り調製した:
a)3−(4−クロロ−フェノキシ)−4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
水素化ナトリウム(0.012g)を、N,N−ジメチルホルムアミド2ml中の3−ヒドロキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(実施例3a)0.050gの冷却(0℃)溶液に加えた。混合物を0℃で15分間撹拌し、1−クロロ−4−フルオロベンゼン(0.013ml)を加えた。混合物を70℃まで2時間加熱した。反応物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、tert−ブチルメチルエーテル(2×)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(10ml)で溶解した。飽和炭酸ナトリウム水溶液(10ml)を加え、混合物を0℃まで冷却した。クロロギ酸ベンジル(0.015ml)を加え、次に反応混合物を30分間激しく撹拌した。層を分離し、水層を酢酸エチル(1×)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、無色のロウとして得た。Rf=0.12(EtOAc−ヘプタン 1:2);Rt=5.94。
【0162】
実施例37
4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)ピロリジン−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−3(S)−イルアミン
標記化合物を、実施例31と同様にして、4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−3−(R)−ヒドロキシ−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(実施例29a)から出発して、調製した。
【0163】
実施例38
{4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−3−イル−メチル−アミン
標記化合物を、方法Cに従って、3−(ベンジルオキシカルボニル−メチル−アミノ)−4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸−ベンジルエステル0.046gから出発して、調製した。
【0164】
出発物質を下記の通り調製した:
a)3−(ベンジルオキシカルボニル−メチル−アミノ)−4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
水素化ナトリウム(0.011g)を、N,N−ジメチルホルムアミド2ml中の3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル0.087gの冷却(0℃)溶液に加えた。混合物を0℃で15分間撹拌し、次にヨウ化メチル(0.023ml)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌した。反応物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、tert−ブチルメチルエーテル(2×)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、無色のロウとして得た。Rf=0.15(EtOAc−ヘプタン 1:1);Rt=6.09。
【0165】
b)3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
飽和炭酸ナトリウム水溶液(3ml)を、酢酸エチル(3ml)中の4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)ピロリジン−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−3(S)−イルアミン(実施例37)0.090gの溶液に加え、混合物を0℃まで冷却した。クロロギ酸ベンジル(0.056ml)を加え、次に反応混合物を30分間激しく撹拌した。層を分離し、水層を酢酸エチル(1×)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、無色のロウとして得た。Rf=0.23(EtOAc−ヘプタン 1:1);Rt=5.88。
【0166】
実施例39
(2−{4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル]−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−3−イルオキシ}−エチル)−メチル−アミン
メタノール/テトラヒドロフラン 6:1 14ml中のN−{2−[4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−1−(トルエン−4−スルホニル)−ピペリジン−3−イルオキシ]−エチル}−4,N−ジメチル−ベンゼンスルホンアミド0.500g及びリン酸二水素ナトリウム一水和物0.341gの懸濁液を、Na/Hg 3.200gで2時間かけて少量ずつ処理した。最後の部分を加えた後、反応混合物を室温で16時間撹拌した。混合物をHyfloで濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をジクロロメタン/飽和重炭酸ナトリウム水溶液の2:1の混合物に取った。層を分離し、有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製した。
【0167】
出発物質を下記の通り調製した:
a)N−{2−[4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−1−[トルエン−4−スルホニル]−ピペリジン−3−イルオキシ]−エチル}−4,N−ジメチル−ベンゼンスルホンアミド
水素化ナトリウム(0.306g)を、乾燥テトラヒドロフラン10ml中の4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−1−(トルエン−4−スルホニル)−ピペリジン−3−オール1,430gの溶液に加えた。混合物を50℃まで温め、テトラヒドロフラン10ml中のトルエン−4−スルホン酸2−[メチル−(トルエン−4−スルホニル)−アミノ]−エチルエステル(CAS 3559-06-6)4.770gの溶液を加えた。反応溶液を50℃で20時間撹拌した。溶液を室温まで冷却し、tert−ブチルメチルエーテルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液及びブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、無色の泡状物として得た。Rf=0.47(EtOAc−ヘプタン 2:1);Rt=5.95。
【0168】
b)4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−(2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−1−(トルエン−4−スルホニル)−ピペリジン−3−オール
飽和炭酸ナトリウム水溶液(25ml)を、酢酸エチル(25ml)中の4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−3−オール(実施例1)1.280gの溶液に加え、混合物を0℃まで冷却した。4−トルエンスルホニルクロリド(0.460g)を加え、次に反応混合物を1時間激しく撹拌した。層を分離し、水層を酢酸エチル(1×)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、無色の泡状物として得た。Rf=0.16(EtOAc−ヘプタン 1:1);Rt=5.40。
【0169】
実施例40
4−(4−イソブチル−フェニル)−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−3−オール
エタノール4ml中の3−ヒドロキシ−4−{4−[1−(2−メトキシ−アセトキシ)−2−メチル−プロピル]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(ジアステレオ異性体混合物)102.5mgの撹拌溶液に、エタノールアミン10μl及びPd/C(10%、Engelhard)を加えた。混合物を0℃で14時間水素化した。次に、反応混合物をセライトパッドで濾過し、減圧下で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、無色の油状物として得た。Rf=0.22(ジクロロメタン−メタノール−アンモニア 200:20:1);Rt=4.28。
【0170】
出発物質を下記の通り調製した:
a)3−ヒドロキシ−4−{4−[1−(2−メトキシ−アセトキシ)−2−メチル−プロピル]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(ジアステレオ異性体混合物)
テトラヒドロフラン1.5ml中の4−{4−[1−(2−メトキシ−アセトキシ)−2−メチル−プロピル]−フェニル}−3−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(ジアステレオ異性体混合物)182.3mgの撹拌溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン中1M)0.58mlを加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、白色の泡状物として得た。Rf=0.18(EtOAc−ヘプタン 2:1);Rt=5.11。
【0171】
b)4−{4−[1−(2−メトキシ−アセトキシ)−2−メチル−プロピル]−フェニル}−3−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(ジアステレオ異性体混合物)
トルエン3.5ml中の4−[4−(1−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル)−フェニル]−3−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(ジアステレオ異性体混合)194mgの撹拌溶液に、0℃で、ピリジン53μl、4−ジメチルアミノピリジン3.1mg及びメトキシアセチルクロリド56μlを加えた。溶液を室温まで温め、2時間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、明黄色の油状物として得た。Rf=0.26(EtOAc−ヘプタン 2:3)。
【0172】
c)4−[4−(1−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル)−フェニル]−3−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(ジアステレオ異性体混合物)
テトラヒドロフラン5ml中の4−(4−ホルミル−フェニル)−3−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル320mgの撹拌溶液に、0℃で、臭化イソプロピルマグネシウム(テトラヒドロフラン中1M)0.49mlを加えた。1時間撹拌した後、反応混合物を室温まで温めた。反応混合物を1M HClでクエンチし、酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、黄色の油状物として得た。Rf=0.27(EtOAc−ヘプタン 1:2)。
【0173】
d)4−(4−ホルミル−フェニル)−3−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
ジメチルスルホキシド3ml中のo−ヨードオキシ安息香酸(IBX)230mgの撹拌溶液に、室温で、ジメチルスルホキシド3ml中の4−(4−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−5−トリイソプロピルシラニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(実施例22)500mgの溶液を加えた。反応混合物を30分間撹拌し、次に0.5N NaOHを加えた。得られた混合物をtert−ブチルメチルエーテル(2×)で抽出し、合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、黄色の油状物として得た。Rf=0.54(EtOAc−ヘプタン 1:1);Rt=6.09。
【0174】
実施例41
6−{4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−5−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)−エトキシ]−ピペリジン−3−イルオキシメチル}−4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
標記化合物を、実施例39に従って、6−[4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−5−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)−エトキシ]−1−(トルエン−4−スルホニル)−ピペリジン−3−イルオキシメチル]−4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン0.600gから出発して、調製した。
【0175】
出発物質を下記の通り調製した:
a)6−[4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ−フェニル}−5−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)−エトキシ]−1−(トルエン−4−スルホニル)−ピペリジン−3−イルオキシメチル]−4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
ジブチルスズオキシド(0.0686g)を、乾燥トルエン15ml中の3−[4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ−1−(トルエン−4−スルホニル)−ピペリジン−3−イルオキシ]−プロピオニトリル1.20g及びトリメチルシリルアジド2.36gの溶液に加えた。混合物を100℃で19時間撹拌し、次に室温に冷却し、酢酸エチル100mlで希釈し、1N HCl 30mlで洗浄した。水相を酢酸エチル 100ml(2×)で抽出した。合わせた有機相を水50ml及びブライン50mlで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、無色の油状物として得た。Rf=0.10(EtOAc);Rt=5.19。
【0176】
b)3−[4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−1−(トルエン−4−スルホニル)−ピペリジン−3−イルオキシ]−プロピオニトリル
2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロ−ピリミド[1,2−a]アゼピン(DBU)0.378gを、光から保護された密閉管中の乾燥アセトニトリル12ml中の4−{4−[1−(3−フルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イルオキシ]−フェニル}−5−[4−(3−メトキシ−プロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメトキシ]−1−(トルエン−4−スルホニル)−ピペリジン−3−オール(実施例39b)1.85g及びアクリロニトリル0.658gの溶液に加えた。混合物を50℃で48時間撹拌し、次に室温まで冷却した。アクリロニトリル0.658g及びDBU 0.378gを加え、反応混合物を50℃で24時間撹拌した。この方法を1回繰り返し、次に混合物を減圧下で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2 60F)により精製して、標記化合物を、無色の油状物として得た。Rf=0.33(EtOAc−ヘプタン 1:1);Rt=5.74。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式:
【化1】


[ここで、
(A)Rは、Rがハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、トリフルオロメチル、C1−6アルキル、ハロ−C1−6アルキル、ヒドロキシ−C1−6アルキル、C1−6アルコキシ−C1−6アルキル、シアノ−C1−6アルキル、カルボキシ−C1−6アルキル、C1−6アルカノイルオキシ−C1−6アルキル、C1−6アルコキシカルボニルオキシ−C1−6アルキル、C1−6アルコキシカルボニル、もしくはC1−6アルコキシ基1〜3個、又はC1−6アルキレンジオキシ基、及び/もしくはL1−T1−L2−T2−L3−T3−L4−T4−L5−U基により置換されていてもよい、テトラゾリルもしくはイミダゾリルである場合、アリールであるか;あるいは
(B)Rは、Xが−OCH−R11−CO−NR−である場合、アリールであるか;あるいは
(C)Rは、Zが−alk−NR−(ここで、alkは、C1−6アルキレンを意味する)であり、かつnが1である場合、アリールであるか;あるいは
(D)Rは、アセトアミジニル−C1−6−アルコキシ、アセトアミジニル−C1−6アルキル、アシル−C1−6アルコキシ−C1−6アルキル、(N−アシル)−C1−6アルコキシ−C1−6アルキルアミノ、C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6アルキル、C1−6アルコキシ−C1−6アルキル、(N−C1−6アルコキシ)−C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルコキシ、(N−C1−6アルコキシ)−C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルキル、C1−6アルコキシ−C1−6アルキルカルバモイル、C1−6アルコキシ−C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルコキシ−C1−6アルキルカルボニルアミノ、1−C1−6アルコキシ−C1−6アルキルイミダゾール−2−イル、2−C1−6アルコキシ−C1−6アルキル−4−オキソイミダゾール−1−イル、1−C1−6アルコキシ−C1−6アルキルテトラゾール−5−イル、5−C1−6アルコキシ−C1−6アルキルテトラゾール−1−イル、6−アルコキシアミノカルボニル−C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシアミノカルボニル−C1−6アルキル、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルコキシカルボニル−C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシカルボニル−C1−6アルキル、C1−6アルコキシカルボニルアミノ−C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシカルボニルアミノ−C1−6アルキル、C1−6アルキル、(N−C1−6アルキル)−C1−6アルコキシ−C1−6アルキルカルバモイル、(N−C1−6アルキル)−C1−6アルコキシ−C1−6アルキルカルボニルアミノ、(N−C1−6アルキル)−C1−6アルコキシカルボニルアミノ、(N−C1−6アルキル)−C0−6アルキルカルボニルアミノ−C1−6アルコキシ、(N−C1−6アルキル)−C0−6アルキルカルボニルアミノ−C1−6アルキル、(N−C1−6アルキル)−C1−6アルキルスルホニルアミノ−C1−6アルコキシ、(N−C1−6アルキル)−C1−6アルキルスルホニルアミノ−C1−6アルキル、C1−6アルキルアミジニル、C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルコキシ、ジ−C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルコキシ、C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルコキシ−C1−6アルキル、C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルキル、C1−6アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−6アルコキシ、C1−6アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−6アルキル、ジ−C1−6アルキルアミノカルボニル−C1−6アルキル、C1−6−アルキルアミノ−C2−6−アルコキシ、ジ−C1−6−アルキルアミノ−C2−6−アルコキシ、C1−6−アルキルアミノ−C1−6−アルキル、ジ−C1−6−アルキルアミノ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルカルバモイル、ジ−C1−6−アルキルカルバモイル、C0−6−アルキルカルボニル、C0−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C0−6−アルキルカルボニルアミノ、C0−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルカルボニルオキシ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルスルホニル、C1−6−アルキルスルホニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルスルホニル−C1−6−アルキル、C1−6−アルキルスルホニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルスルホニルアミノ−C1−6−アルキル、カルバモイル、カルバモイル−C1−6−アルコキシ、カルバモイル−C1−6−アルキル、カルボキシ−C1−6−アルコキシ、カルボキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、カルボキシ−C1−6−アルキル、シアノ、シアノ−C1−6−アルコキシ、シアノ−C1−6−アルキル、C3−6−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C3−6−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルキル、シクロプロピル−C1−6−アルキル、O,N−ジメチルヒドロキシアミノ−C1−6−アルキル、ハロ−C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルキル、(N−ヒドロキシ)−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、(N−ヒドロキシ)−C1−6−アルキルアミノカルボニル−C1−6−アルキル、(N−ヒドロキシ)アミノカルボニル−C1−6−アルコキシ、(N−ヒドロキシ)アミノカルボニル−C1−6−アルキル、2−オキソオキサゾリジニル−C1−6−アルコキシ、2−オキソオキサゾリジニル−C1−6−アルキル、O−メチルオキシミル−C1−6−アルキル又はトリフルオロメチル1〜4個により置換されているフェニルであるか;あるいは
(E)Rは、3−アセトアミドメチルピロリジニル、3−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキルピロリジニル、3,4−ジヒドロキシピロリジニル、2,6−ジメチルモルホリニル、3,5−ジメチルモルホリニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、4,4−ジオキソチオモルホリニル、ジチアニル、ジチオラニル、2−ヒドロキシメチルピロリジニル、4−ヒドロキシピペリジニル、3−ヒドロキシピロリジニル、イミダゾリルアルコキシ、イミダゾリルアルキル、2−メチルイミダゾリルアルコキシ、2−メチルイミダゾリルアルキル、3−メチル[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルアルコキシ、5−メチル[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアルコキシ、3−メチル[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルアルキル、5−メチル[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアルキル、4−メチルピペラジニル、5−メチルテトラゾール−1−イルアルコキシ、5−メチルテトラゾール−1−イルアルキル、モルホリニル、[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルアルコキシ、[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルアルキル、オキサゾール−4−イルアルコキシ、オキサゾール−4−イルアルキル、2−オキソ[1,3]オキサジニル、2−オキソオキサゾリジニル、2−オキソイミダゾリジニル、2−オキソピロリジニル、4−オキソピペリジニル、2−オキソ−ピロリジニルアルコキシ、2−オキソピロリジニルアルキル、2−オキソテトラヒドロピリミジニル、4−オキソチオモルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピロリル、[1,2,4]トリアゾール−1−イルアルコキシ、[1,2,4]トリアゾール−4−イルアルコキシ、[1,2,4]トリアゾール−1−イルアルキル、[1,2,4]トリアゾール−4−イルアルキル、テトラゾール−1−イルアルコキシ、テトラゾール−2−イルアルコキシ、テトラゾール−5−イルアルコキシ、テトラゾール−1−イルアルキル、テトラゾール−2−イルアルキル、テトラゾール−5−イルアルキル、チアゾール−4−イルアルコキシ、チアゾール−4−イルアルキル、チオモルホリニルにより置換されているアリールであるか;あるいは
(F)Rは、場合により置換されている、特に(D)もしくは(E)において特定されたように置換されているヘテロシクリルであり、特にベンゾ[1,3]ジオキソイル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ジヒドロベンゾフラニル、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−3H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジニル、2,3−ジヒドロインドリル、ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジニル、1,1−ジオキソジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジニル、インダゾリル、インドリル、[1,5]ナフチリジル、オキサゾリル、2−オキソアゼパニル、3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、2−オキソベンゾオキサゾリル、3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジニル、2−オキソジヒドロベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、2−オキソジヒドロベンゾ[d][1,3]オキサジニル、2−オキソジヒドロ−1H−キナゾリニル、4−オキソジヒドロイミダゾリル、2−オキソ−1,3−ジヒドロインドリル、1−オキソ−3H−イソベンゾフラニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジニル、1−オキソピリジル、2−オキソテトラヒドロベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、4−オキソ−3H−チエノ[2,3−d]ピリミジニル、5−オキソ−4H−[1,2,4]トリアジニル、フタラジニル、ピラゾリル、1H−ピロリジニル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、ピロリル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロピラニル、トリアジニル、イミダゾ[1,5−a]ピリジニル、テトラヒドロ−イミダゾ[1,5−a]ピリジニル又は1,1,3−トリオキソジヒドロ−2H−1λ−ベンゾ[1,4]チアジニルであり;
は、フェニル、ナフチル、アセナフチル、シクロヘキシル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、オキソピリジニル、ジアジニル、トリアゾリル、チエニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、ピロリル、フリル、テトラゾリル又はイミダゾリルであり、これらの基は、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、トリフルオロメチル、C1−6−アルキル、ハロ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、シアノ−C1−6−アルキル、カルボキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルカノイルオキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシカルボニル、もしくはC1−6−アルコキシ基1〜3個又はC1−6−アルキレンジオキシ基により、及び/あるいはL1−T1−L2−T2−L3−T3−L4−T4−L5−U基により置換されていてもよく;
L1、L2、L3、L4及びL5は、各々独立に、結合、C1−8−アルキレン、C2−8−アルケニレンもしくはC2−8−アルキニレンであるか、又は存在せず;
T1、T2、T3及びT4は、各々独立に、
(a)結合であるか、もしくは存在しないか、又は以下の基
(b)−CH(OH)−
(c)−CH(OR)−
(d)−CH(NR)−
(e)−CO−
(f)−CR
(g)−O−又は−NR
(h)−S(O)0−2
(i)−SONR
(j)−NRSO
(k)−CONR
(l)−NRCO−
(m)−O−CO−
(n)−CO−O−
(o)−O−CO−O−
(p)−O−CO−NR
(q)−N(R)−CO−N(R)−
(r)−N(R)−CO−O−
(s)ピロリジニレン、ピペリジニレン又はピペラジニレン
(t)−C(R11)(R12)−、
のうちの1つであり(ここで、(b)〜(t)から出発する結合は、結合がヘテロ原子から出発する場合、隣接する基の飽和又は芳香族の炭素原子につながり、かつ2個以下の基(b)〜(f)、3個の基(g)〜(h)、及び1個の基(i)〜(t)が存在する);
は、水素、ヒドロキシル、C1−6−アルコキシ又はC1−6−アルケニルオキシであり;
は、C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C−C−アルキル化されているアミノ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C−C−アルキル化されているアミノ−C1−6−アルコキシ、場合によりN−C1−6−アルキル化されているC1−6−アルコキシカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、場合によりN−C1−6アルキル化されているC1−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、場合によりN−C1−6−アルキル化されているC3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニルオキシ、アリール−C1−6−アルコキシ、アリールオキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C−C−アルキル化されているカルバモイル−C1−6−アルコキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C3−8−シクロアルキル−C−C−アルキル化されているカルバモイル−C1−6−アルコキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C−C−アルキル化されているカルバモイルオキシ、シアノアルキルオキシ、C3−8−シクロアルキルオキシ、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルコキシ、C3−8−シクロアルキルオキシ−C1−6−アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、ヘテロシクリル−C1−6−アルコキシ、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルオキシ−C1−6−アルコキシ又はオキソであり;
及びRは、各々独立に、水素、C1−6−アルキル、C2−6−アルケニル、アリール−C1−6−アルキル、もしくはアシルであるか、又はそれらに結合しているN原子と共に、付加的なN、O、もしくはS原子、又は−SO−もしくは−SO−基を含有していてもよい5〜6員複素環式環であり(ここで、付加的なN原子は、場合によりC1−6−アルキル基により置換されていてもよい);
及びRは、それらに結合している炭素原子と共に、−O−もしくは−S−原子又は−SO−もしくは−SO−基1個又は2個を含有していてもよい3〜7員環であり;
は、水素、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、アシル、アリール−C1−6−アルキル、C3−8−シクロアルキル又はC3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキルであり;
10は、カルボキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシカルボニル−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル又は水素であり;
11は、水素、ハロゲン又はC1−6−アルキルであり;
12は、水素、ハロゲン又はC1−6−アルキルであり;
11及びR12は、それらに結合しているC原子と共に、C3−8−シクロアルキルであってもよく;
Uは、水素、C1−6−アルキル、シアノ、トリフルオロメチル、場合により置換されているC3−12−シクロアルキル、アリール又はヘテロシクリルであり;
Xは、結合、酸素、もしくは硫黄であるか、又は>CR1112、>CHOR、−O−CO−、>CO、>C=NOR10、−O−CR1112−、−O−CR1112−CO−NR−、−CO−NR−、もしくは−NR−(ここで、窒素、酸素、もしくは硫黄原子から出発する結合は、Z基の飽和C原子もしくはRにつながる)であり;
Wは、酸素又は硫黄であり;
Zは、C1−6−アルキレン、C2−6−アルケニレン、ヒドロキシ−C1−6−アルキリデン、−O−、−N−、−S−、−O−alk−、−NR−alk、−S−alk−、−alk−O−、−alk−S−又は−alk−NR−(ここで、alkは、C1−6−アルキレンを意味する)であり;ここで
(a)Zが−O−又は−S−である場合には、Xは、−CR1112−であり、かつRがL1−T1−L2−T2−L3−T3−L4−T4−L5−U置換基を含有しているか、又はRが前義のような水素以外の置換基のいずれかであり;
(b)Zが−O−alk−又は−S−alk−である場合には、Xは、−CR1112−であり;かつ
(c)Xが結合である場合には、Zは、C1−6−アルキレン、C2−6−アルケニレン、−NR−alk−、−alk−NR−、−alk−O−又は−alk−S−であり;
nは、1であるか、又はXが−O−CO−である場合には、0もしくは1であり;
mは、0又は1である]
で示される化合物、及びその塩、プロドラッグ、又は1個以上の原子がそれらの安定非放射性同位体により置き換えられている化合物、特に薬剤学的に許容される塩。
【請求項2】
一般式(IA):
【化2】


[ここで、置換基R、R、R、R、W、X、及びZ、n及びmは、各々、請求項1記載の式(I)の化合物に関して明示されたように定義される]に相当する、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
が、(A)、(B)、(C)、(D)、(E)又は(F)について特定された、より好ましくは(B)、(D)、(E)又は(F)について特定された、請求項1において定義されたとおりであり;
が、フェニル、ピリジル、シクロヘキシル、テトラゾリルであるか、あるいは、各々、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、トリフルオロメチル、C1−6−アルキル、ハロ−C1−6−アルキル、ヒドロキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、シアノ−C1−6−アルキル、カルボキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルカノイルオキシ−C1−6−アルキル、C1−6アルコキシカルボニルオキシ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシカルボニル、C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキレンジオキシにより、又はL1−T1−L2−T2−L3−T3−L4−T4−L5−U基により置換されている、フェニル、ピリジル、シクロヘキシルもしくはテトラゾリルであるか;あるいはナフチルもしくはアセナフチルであり;
L1、L2、L3、L4及びL5が、各々独立に、結合、C1−8−アルキレン、C2−8−アルケニレンもしくはC2−8−アルキニレンであるか、又は存在せず;
T1、T2、T3及びT4が、各々独立に、
(a)結合であるか、もしくは存在しないか、又は以下の基
(b)−CH(OH)−
(c)−CH(OR)−
(d)−CH(NR)−
(e)−CO−
(f)−CR
(g)−O−又は−NR
(h)−S(O)0−2
(i)−SONR
(j)−NRSO
(k)−CONR
(l)−NRCO−
(m)−O−CO−
(n)−CO−O−
(o)−O−CO−O−
(p)−O−CO−NR
(q)−N(R)−CO−N(R)−
(r)−N(R)−CO−O−
(s)ピロリジニレン、ピペリジニレン又はピペラジニレン
(t)−C(R11)(R12)−、
のうちの1つであり(ここで、(b)〜(t)から出発する結合は、結合がヘテロ原子から出発する場合、隣接する基の飽和又は芳香族の炭素原子につながり、かつ2個以下の基(b)〜(f)、3個以下の基(g)〜(h)、及び1個以下の基(i)〜(t)が存在する);
が、水素、ヒドロキシル、C1−6−アルコキシ又はC1−6−アルケニルオキシであり;
が、C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C−C−アルキル化されているアミノ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C−C−アルキル化されているアミノ−C1−6−アルコキシ、場合によりN−C1−6−アルキル化されているC1−6−アルコキシカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、場合によりN−C1−6アルキル化されているC1−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、場合によりN−C1−6−アルキル化されているC3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキルカルボニルアミノ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニル−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルカルボニルオキシ、アリール−C1−6−アルコキシ、アリールオキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C−C−アルキル化されているカルバモイル−C1−6−アルコキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C3−8−シクロアルキル−C−C−アルキル化されているカルバモイル−C1−6−アルコキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C−C−アルキル化されているカルバモイルオキシ、シアノアルキルオキシ、C3−8−シクロアルキルオキシ、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルコキシ、C3−8−シクロアルキルオキシ−C1−6−アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ、ヒドロキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、ヘテロシクリル−C1−6−アルコキシ、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルオキシ−C1−6−アルコキシ又はオキソであり;
及びRが、各々独立に、水素、C1−6−アルキル、もしくはアシルであるか、又はそれらに結合しているN原子と共に、付加的なN、O、もしくはS原子を含有していてもよい5もしくは6員複素環式環であり;
及びRが、それらに結合している炭素原子と共に、−O−もしくは−S−原子1個又は2個を含有していてもよい3〜7員環であり;
が、水素、C1−6−アルキル、アシル、アリールアルキル、C3−8−シクロアルキル又はC3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキルであり;
11が、水素又はC1−6−アルキルであり;
12が、水素又はC1−6−アルキルであり;
11及びR12が、それらに結合しているC原子と共に、C3−8−シクロアルキルであってもよく;
Uが、水素、C1−6−アルキル、C3−12−シクロアルキル、シアノ、アリール又はヘテロシクリルであり;
Xが、酸素、硫黄、又は−CR1112−、−CHOR−、−O−CO−、−CO−、−O−CR1112−、−O−CR1112−CO−NR−、もしくは−CO−NR−基であり;
Wが、酸素又は硫黄であり;
Zが、C1−6−アルキレン、O又は−alk−O−(ここで、alkはC1−6−アルキレンを意味する)であり;
nが、1であるか、又はXが−O−CO−である場合には、0もしくは1であり;
mが、0であるか、又はRが水素である場合には、1である、
請求項1又は2記載の化合物、ならびにその薬剤学的に許容される塩。
【請求項4】
が、アダマンチルオキシ−C1−6−アルコキシ、アダマンチル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、ビシクロオキシ−C1−6−アルコキシ、ビシクロ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、ハロベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ、ハロフェノキシ−C1−6−アルコキシ、ハロフェノキシ−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、ハロフェニル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル、N−ハロフェニルピロリジン−3−イルオキシ、1−メチルシクロヘキシルオキシ−C1−6−アルコキシ、1−メチルシクロヘキシル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、4−メチルテトラヒドロピラン−4−イルオキシ−C1−6−アルコキシ、4−メチルテトラヒドロピラン−4−イル−C1−6−アルコキシ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシ、C1−6−アルコキシベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ、C1−6−アルキルベンジルオキシ−C1−6−アルコキシ又はC1−6−アルキルフェノキシ−C1−6−アルコキシにより置換されたフェニルである、
請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物。
【請求項5】
医薬を製造するための、請求項1記載の一般式(I)の化合物の使用。
【請求項6】
高血圧及び心不全、ならびに緑内障、心筋梗塞、腎不全及び再狭窄の予防、進行の遅延又は治療のためのヒト用医薬品を製造するための、請求項1記載の一般式(I)の化合物の使用。
【請求項7】
請求項1記載の一般式(I)の化合物の治療的に有効な量が使用される、高血圧及び心不全、ならびに緑内障、心筋梗塞、腎不全及び再狭窄の予防、進行の遅延又は治療のための方法。
【請求項8】
請求項1記載の一般式(I)の化合物及び慣習的な賦形剤を含む医薬製剤。
【請求項9】
a)請求項1記載の一般式(I)の化合物及びb)少なくとも一つの医薬剤形を含む個々の要素から構成された調製物又はキットの形態であって、活性成分が心血管作用を有している薬剤学的組み合わせ。

【公表番号】特表2008−505871(P2008−505871A)
【公表日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519812(P2007−519812)
【出願日】平成17年7月11日(2005.7.11)
【国際出願番号】PCT/EP2005/053306
【国際公開番号】WO2006/005741
【国際公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(506250206)シュペーデル・エクスペリメンタ・アーゲー (36)
【氏名又は名称原語表記】SPEEDEL EXPERIMENTA AG
【Fターム(参考)】