説明

レーダ装置

【課題】クロスレンジ方向にドップラ成分がなくても、目標の形状を認識できるレーダ装置を提供する。
【解決手段】送信波に対する反射波を受信する受信器5と、受信器からの信号をパルス圧縮して得られた高距離分解能の信号を離散フーリエ変換により積分するDFT部62と、DFT部からの信号から目標を検出して目標信号として出力する検出部63と、検出部からの目標信号に基づき目標をレンジ毎に測角する測角部64と、測角部で測角することにより得られた各レンジの測角値により決定されるクロスレンジ方向の目標位置を記憶するメモリ65と、M回(Mは正の整数)の観測回数の各々においてメモリに記憶されたM組の各レンジの目標位置を加算または論理和演算し、目標の形状を得る加算部66を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機、船舶または車両といった目標の形状または形状の重心等を求めるレーダ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図10は、従来のレーダ装置の構成を示す図である。このレーダ装置は、信号発生器1、励振器2、サーキュレータ3、空中線4、受信機5、信号処理器6およびレーダ制御器11から構成されている。信号発生器1は、広帯域チャープ信号を発生して励振器2に送る。励振器2は、信号発生器1から送られてくる広帯域チャープ信号の周波数を変換した後に増幅し、送信信号としてサーキュレータ3を介して空中線4に送る。
【0003】
空中線4は、励振器2からサーキュレータ3を介して送られてくる送信信号を、電波に変換して空中に送信するとともに、空中から受信した電波を電気信号に変換し、受信信号としてサーキュレータ3を介して受信器5に送る。
【0004】
受信機5は、空中線4からサーキュレータ3を介して送られてくる受信信号の周波数を変換して信号処理器6に送る。信号処理器6は、詳細は後述するが、受信器5から送られてくる信号に対して信号処理を施すことにより目標を検出する。レーダ制御器11は、信号処理器6において行われる処理手順を制御する。
【0005】
信号処理器6は、パルス圧縮部61、DFT部62、検出部63および測角部64から構成されている。パルス圧縮部61は、受信器5から送られてくる信号をパルス圧縮してDFT部62に送る。DFT部62は、パルス圧縮部61から送られてくる信号を、離散フーリエ変換(DFT)することにより積分して検出部63に送る。
【0006】
検出部63は、DFT部62から送られてくる信号を所定のスレッショルドレベルと比較することにより目標を検出し、目標信号として測角部64に送る。測角部64は、検出部63から送られてくる目標信号に対し測角処理を施し、目標の角度および目標までの距離を算出する。
【0007】
上記のように構成される従来のレーダ装置において、目標の形状を認識する際には、図2(a)に示すようなレンジ方向は、例えば非特許文献1に示される広帯域パルス圧縮の技術を用いることにより高いレンジ方向の分解能で観測できるが、クロスレンジ方向(レンジ方向に対して直交する方向)は、通常のビーム幅では分解能が低いため、例えば非特許文献1に示される逆合成開口レーダ(ISAR:Inverse Synthetic Aperture Radar)等を用いてクロスレンジ方向の分解能を向上させている。
【非特許文献1】Donald R. Wehner,”High-Resolution Radar Second Edition”, Artech House(1995), pp.174-180
【非特許文献2】吉田孝監修、「改訂レーダ技術」、初版、社団法人電子情報通信学会、平成15年2月15日、pp283−285
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した従来のレーダ装置においては、目標の形状を認識する際には、目標がレーダ装置に向かって直進しており、クロスレンジ方向の揺らぎが少ないためドップラ成分が存在しない場合は、逆合成開口レーダではクロスレンジ方向の分解能が低く、目標の形状を認識できないという問題がある。
【0009】
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、その課題は、クロスレンジ方向にドップラ成分がなくても、目標の形状を認識できるレーダ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、送信波に対する反射波を受信する受信器と、受信器からの信号をパルス圧縮して得られた高距離分解能の信号を離散フーリエ変換により積分するDFT部と、DFT部からの信号から目標を検出して目標信号として出力する検出部と、検出部からの目標信号に基づき目標をレンジ毎に測角する測角部と、測角部で測角することにより得られた各レンジの測角値により決定されるクロスレンジ方向の目標位置を記憶するメモリと、M回(Mは正の整数)の観測回数の各々においてメモリに記憶されたM組の各レンジの目標位置を加算または論理和演算し、目標の形状を得る加算部とを備えたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、DFT部は、ドウェルタイムを長くしてドップラ分解処理を行うことによりドップラフィルタで分離した各信号について離散フーリエ変換により積分を行い、検出部は、DFT部から分離されて積分された信号の各々について目標を検出して目標信号として出力することを特徴とする。
【0012】
また、請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の発明において、加算部で得られた目標の形状に対して重心演算を行う重心演算部を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、目標がレーダ装置に向かって直進し、クロスレンジ方向に揺らぎがなく、ドプラ成分がないような場合であっても、目標の形状を認識できるレーダ装置を提供できる。
【0014】
具体的には、請求項1記載の発明によれば、目標を距離方向に高距離分解能にて測角し、M回の観測回数の各々において得られたM組の各レンジの目標位置を加算または論理和演算するので、複数反射点により形成される角度全てを含んだ形状を認識できる。
【0015】
また、請求項2記載の発明によれば、同一レンジセル内に複数の目標がある場合でも、移動速度の異なる複数目標の場合は、ドップラバンクで目標を分離し、上述した請求項1記載の発明と同様の処理を行うので、各目標の形状を認識できる。
【0016】
また、請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明または請求項2記載の発明において目標の形状を認識した後に、その重心等を算出するので、広がりをもつ目標の特徴的な位置を抽出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下においては、従来のレーダ装置の構成要素と同一または相当する部分には、従来の技術の欄で使用した符号と同じ符号を用いて説明する。また、以下では、送受信信号として、広帯域チャープ信号が用いられるものとする。
【実施例1】
【0018】
図1は、本発明の実施例1に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。このレーダ装置は、信号発生器1、励振器2、サーキュレータ3、空中線4、受信機5、信号処理器6aおよびレーダ制御器11aから構成されている。
【0019】
信号発生器1は、広帯域チャープ信号を発生する。この信号発生器1で発生された広帯域チャープ信号は、励振器2に送られる。
【0020】
励振器2は、信号発生器1から送られてくる広帯域チャープ信号の周波数を変換し、さらに増幅する。この励振器2で周波数変換および増幅された信号は、送信信号としてサーキュレータ3を介して空中線4に送られる。
【0021】
サーキュレータ3は、励振器2から送られてくる送信信号を空中線4に送るか、空中線4から送られてくる信号を受信器5に送るかを切り替える。
【0022】
空中線4は、N(Nは正の整数)個のアンテナ素子が間隔dで配列されて構成されており、励振器2からサーキュレータ3を介して送られてくる送信信号を、電波に変換して空中に送信するとともに、空中からの電波を受信して電気信号に変換し、受信信号としてサーキュレータ3を介して受信器5に送る。
【0023】
受信機5は、空中線4からサーキュレータ3を介して送られてくる受信信号の周波数を変換する。この受信器5で周波数が変換されら信号は、信号処理器6aに送られる。信号処理器6aは、受信器5から送られてくる信号に対して信号処理を施し、目標およびその形状を検出する。この信号処理器6aの詳細は後述する。レーダ制御器11aは、信号処理器6aにおいて行われる処理手順を制御する。
【0024】
次に、信号処理器6aの詳細を説明する。信号処理器6aは、パルス圧縮部61、DFT部62、検出部63、測角部64、メモリ65および加算部66から構成されている。
【0025】
パルス圧縮部61は、受信器5から送られてくる信号に対してパルス圧縮を施す。このパルス圧縮部61でパルス圧縮が施された信号は、DFT部62に送られる。
【0026】
DFT部62は、パルス圧縮部61から送られてくる信号を、離散フーリエ変換(DFT)することにより積分する。このDFT部62で積分することにより得られた信号は、検出部63に送られる。
【0027】
検出部63は、DFT部62から送られてくる信号を所定のスレッショルドレベルと比較することにより、目標を検出する。この検出部63で検出された目標を表す目標信号は、測角部64に送られる。この目標信号は、図2に示すように、目標をレンジ方向に輪切りにして観測した信号である。
【0028】
図2(a)に示すように、距離分解能が低い場合は、目標のレンジ方向の形状を認識することができないが、図2(b)に示すように、距離分解能が高い場合は、目標のレンジ方向の形状を認識することが可能になる。実施例1に係るレーダ装置では、図2(b)に示すような高距離分解能が用いられる。なお、高距離分解能を得るためには、チャープ信号の帯域を変更して広帯域チャープ信号とすることにより実現できる。
【0029】
測角部64は、検出部63から送られてくる目標信号、つまり、輪切りにした各レンジの信号に対して測角処理を実施する。この実施例1に係るレーダ装置においては、測角部64において位相モノパルス測角方式で測角が行われるものとする。なお、位相モノパルス測角方式については、例えば、『吉田孝監修、「改訂レーダ技術」、初版、社団法人電子情報通信学会、平成15年2月15日、pp260−264』に説明されている。
【0030】
位相モノパルス測角方式においては、まず、Σビームが、次式で算出される。
【数1】

ここで、
Xe(n);アンテナ素子信号(n=1〜N)
N ;アンテナ素子数
d ;アンテナ素子間隔
W(n) ;アンテナ素子ウェイト
λ ;波長
θ0 ;ビーム指向方向
次に、Δビームが、次式で算出される。
【数2】

【0031】
次に、上記式(1)式で算出されたΣビーム、および(2)式で算出されたΔビームから、次式により誤差電圧εが算出される。
【数3】

ここで、
Re;複素数の実数部
その後、あらかじめ用意された誤差電圧εと角度との関係を規定したモノパルス曲線を用いて、誤差電圧εから角度を読み取り、測角値φが求められる。測角部64は、上述した方法で測角値φをレンジセル毎に算出し、クロスレンジ方向の目標位置として、メモリ65に格納する。この測角値φの算出は、M回(Mは正の整数)の観測機会において実施される。
【0032】
メモリ65は、上述したように、M回の観測機会の各々において、測角部64で算出された各レンジの測角値φ、つまりクロスレンジ方向の目標位置を格納する。したがって、M回の観測機会が終了した時点では、M組の各レンジの目標位置が格納されることになる。このメモリ65の内容は、加算部66によって読み出される。
【0033】
加算部66は、M回の観測が終了した後、メモリ65からM組の目標位置を読み出し、これらをレンジ−クロスレンジ軸上で加算または論理和演算する。これにより、目標の画像が得られる。クロスレンジRcは、次式で算出することができる。
【数4】

ここで、
R;目標距離
φ;測角値[ラジアン]
以上のように構成されるレーダ装置の動作を、目標形状取得処理を中心に、図5に示すフローチャート、ならびに図3および図4に示す説明図を参照しながら説明する。この目標形状取得処理は、レーダ制御器11の制御の下に実施される。
【0034】
まず、ビームポジションが指定される(ステップS1)。すなわち、レーダ制御器11は、図3(a)に示すような方位方向および仰角方向によって規定される観測領域内の1つの方向にビームポジションを指定する。なお、ビームポジションは、観測領域内の全域を観測できるように、所定位置から順次に変更される。
【0035】
次いで、パルス圧縮が行われる(ステップS2)。すなわち、信号発生器1は、広帯域チャープ信号を発生して励振器2に送り、励振器2は、信号発生器1から送られてくる広帯域チャープ信号の周波数変換および増幅を行った後にサーキュレータ3を介して空中線4に送る。
【0036】
これにより、空中線4から指定された方向に電波が放射される。空中線4は、この電波の反射波を受信してサーキュレータ3を介して受信器5に送り、受信器5は、この信号の周波数を変換して信号処理器6のパルス圧縮部61に送る。パルス圧縮部61は、受信器5から送られてくる信号をパルス圧縮する。
【0037】
次いで、レンジ抽出が行われる(ステップS3)。すなわち、図3(b)に示すように、パルス圧縮部61において、パルス圧縮された信号から1つのレンジに対応する時間軸(PRI:Pulse Repetition Interval)方向の信号が抽出され、DFT部62に送られる。次いで、DFT処理が行われる(ステップS4)。すなわち、DFT部62は、パルス圧縮部61から送られてくる1つのレンジの信号を、図3(c)に示すように、離散フーリエ変換(DFT)により積分し、検出部63に送る。
【0038】
次いで、検出が行われる(ステップS5)。すなわち、検出部63は、DFT部62から送られてくる信号を所定のスレッショルドレベルと比較することにより目標を検出し、目標信号として測角部64に送る。
【0039】
次いで、測角が行われる(ステップS6)。すなわち、測角部64は、検出部63から送られてくる目標信号に対して、上述した手順で測角処理を実施する。次いで、メモリ65への格納が行われる(ステップS7)。すなわち、測角部64は、測角処理により得られた測角値を、クロスレンジ方向の目標位置としてメモリ65に格納する。これにより、図3(d)に示すように、1つのレンジに対する目標位置(黒丸で示す)がメモリ65に格納される。
【0040】
次いで、全レンジに対する処理が終了したかどうかが調べられる(ステップS8)。このステップS8において、全レンジに対する処理が終了していないことが判断されると、ステップS3に戻り、次のレンジに対する処理が行われる。
【0041】
このようにして、複数のレンジに対する目標位置を求めると、目標の反射点の相違により、目標位置は、図3(d)に示すようにばらつくが、ビーム幅の範囲を逸脱することはない。一方、ステップS8において、全レンジに対する処理が終了したことが判断されると、次いで、M回の観測が終了したかどうかが調べられる(ステップS9)。このステップS9において、終了していないことが判断されると、ステップS2に戻り、次の観測が行われる。
【0042】
上記ステップS9において、M回の観測が終了したことが判断されると、次いで、加算が行われる(ステップS10)。すなわち、M回の観測が終了した時点では、メモリ65には、図4(a)に示すような、M組の各レンジの目標位置が得られるので、加算部66は、M組の各レンジの目標位置を加算または論理和演算する。これにより、図4(b)に示すような、M組の各レンジの目標位置が合成されて、目標の形状が得られる。
【0043】
次いで、全てのビームポジションに対する処理が終了したかどうかが調べられる(ステップS11)。このステップS11において終了していないことが判断されると、ステップS1に戻り、次のビームポジションに対する処理が行われる。一方、ステップS11において、全てのビームポジションに対する処理が終了したことが判断されると、このレーダ装置における目標形状取得処理は終了する。
【0044】
なお、上述した実施例1に係るレーダ装置では、測角部64では、位相モノパルス測角方式で測角するように構成したが、振幅モノパルス測角方式で測角するように構成することもできる。
【0045】
また、上述した実施例1に係るレーダ装置では、レンジ方向の分解能を上げるために、広帯域チャープ信号を用いた方式を採用したが、例えば、ステップ周波数を用いる方式を採用することもできる。
【0046】
なお、ステップ周波数を用いる方式については、例えば、『Donald R.Wehner,”High-Resolution Radar Second Edition”,Artech House(1995),pp.200-209』や『ae Sok Son,”Range-Doppler Radar Imaging and Motion Compensation”,Artec House(2001),pp.13-15』などに説明されている。
【実施例2】
【0047】
上述した実施例1に係るレーダ装置では、図6(a)に示すように、同一ビーム幅内の同一レンジに複数の目標(目標1および目標2)が存在する場合は、正しく目標の形状を認識することができない。
【0048】
そこで、本発明の実施例2に係るレーダ装置は、図6(b)に示すように、各目標の移動速度の差を利用してドップラ分解処理を行うことによりドップラフィルタで目標を分離した後、各々のフィルタバンクにおいて実施例1で説明した処理を実施する。
【0049】
この際、各目標の移動速度が似通っていれば、図7(a)および図7(b)に示すように、分解能1/T1が低くなり、目標が同一バンクに入ってしまうため、目標をドップラフィルタで分離することができない。
【0050】
この場合は、図7(c)および図7(d)に示すように、目標にビームを照射し続ける時間であるドウェルタイムT(PRI×ヒット数)を長くして、ドップラフィルタの分解能1/T2をあげ、各々の目標が別バンクに入るように制御する。ドウェルタイムTは、DFT部62のパラメータを変更することにより長くすることができる。これにより、ドップラフィルタによって目標を分離し、その後、実施例1で説明した処理を実施するように構成する。
【実施例3】
【0051】
本発明の実施例3に係るレーダ装置は、実施例1または実施例2に係るレーダ装置によって得られた目標形状から、さらに目標の重心位置を求めるようにしたものである。
【0052】
図8は、実施例3に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。このレーダ装置は、実施例1に係るレーダ装置に、重心演算部67が追加されて構成されている。
【0053】
重心演算部67は、加算部66の処理により目標形状が認識された後、図9に示すように直交する軸(X軸、Y軸)に振幅を射影したものを、Ax(n)(n=1〜N)、Ay(m)(m=1〜M)とすると、次式による重心演算を実施して、重心位置Xg,Ygを算出する。
【数5】

ここで、
Ax(n);X(n)の位置に射影した振幅
Ay(n);Y(n)の位置に射影した振幅
重心位置Xgは、振幅Ax(n)が最大となるX軸座標である。また、重心位置Ygは、振幅Ay(n)が最大となるY軸座標である。
【0054】
なお、この実施例3では、重心位置を求めるように構成したが、目標の形状の中の特徴的な位置を示すために、重み付け等を行って他の位置を求めるように構成することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、目標の検出のみならず、目標の形状または形状の重心等を求めるレーダ装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施例1に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例1に係るレーダ装置のレンジ方向の分解能を説明するための図である。
【図3】本発明の実施例1に係るレーダ装置において行われる目標形状取得処理を説明するための図である。
【図4】本発明の実施例1に係るレーダ装置の加算部において行われる加算処理を説明するための図である。
【図5】本発明の実施例1に係るレーダ装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の実施例2に係るレーダ装置において行われる処理を説明するための図である。
【図7】本発明の実施例2に係るレーダ装置において行われる処理を説明するための図である。
【図8】本発明の実施例3に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施例3に係るレーダ装置において行われる重心演算処理を説明するための図である。
【図10】従来のレーダ装置を説明するための図である。
【符号の説明】
【0057】
1 信号生成器
2 励振器
3 サーキュレータ
4 空中線
5 受信器
6 信号処理器
61 パルス圧縮部
62 DFT部
63 検出部
64 測角部
65 メモリ
66 加算部
67 重心演算部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信波に対する反射波を受信する受信器と、
前記受信器からの信号をパルス圧縮して得られた高距離分解能の信号を離散フーリエ変換により積分するDFT部と、
前記DFT部からの信号から目標を検出して目標信号として出力する検出部と、
前記検出部からの目標信号に基づき目標をレンジ毎に測角する測角部と、
前記測角部で測角することにより得られた各レンジの測角値により決定されるクロスレンジ方向の目標位置を記憶するメモリと、
M回(Mは正の整数)の観測回数の各々において前記メモリに記憶されたM組の各レンジの目標位置を加算または論理和演算し、目標の形状を得る加算部と、
を備えたことを特徴とするレーダ装置。
【請求項2】
前記DFT部は、ドウェルタイムを長くしてドップラ分解処理を行うことによりドップラフィルタで分離した各信号について離散フーリエ変換により積分を行い、
前記検出部は、前記DFT部から分離されて積分された信号の各々について目標を検出して目標信号として出力することを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
【請求項3】
前記加算部で得られた目標の形状に対して重心演算を行う重心演算部を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のレーダ装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−240412(P2007−240412A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−65443(P2006−65443)
【出願日】平成18年3月10日(2006.3.10)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】