説明

ロケーション情報を使用して毎分の車両エンジン回転数及びギアポジション情報を判断する方法、装置、及びコンピュータプログラム製品

ロケーション情報の使用に一部基づいて車両ギア情報及び車両エンジンRPMデータを判断するための装置は、プロセッサと実行可能コンピュータプログラムコードを記憶するメモリとを含むことができ、実行可能コンピュータプログラムコードは、それぞれの時間での車両の1つ又はそれよりも多くのポジションを識別する第1ロケーション情報を評価して車両の速度を判断する段階を含む演算を装置に少なくとも実行させる。コンピュータプログラムコードは、更に、装置をして、判断された速度と車両のギアに対応する速度の第1範囲とを比較し、ギアに関連付けられた速度の第1範囲の速度に対応する判断された速度に少なくとも一部基づいて車両が作動している現在のギアを判断させることができる。対応するコンピュータプログラム製品及び方法も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、一般的に、ロケーション情報の使用に一部基づいて毎分の車両エンジン回転数(RPM)及びギアポジション情報を判断することに関し、特に、車両の強化された性能を促進するためにギアを変えるべき時を判断する方法、装置、及びコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
現代の通信時代は、ワイヤライン及び無線ネットワークの著しい拡大をもたらしている。コンピュータネットワーク、テレビジョンネットワーク、及び電話ネットワークは、消費者の要求によって喚起される先例を見ない技術的な拡大を体験している。無線及び移動ネットワーキング技術は、関連の消費者の要求に対処しており、同時に情報伝達のより一層の柔軟性及び即時性を提供している。
【0003】
現在及び将来のネットワーキング技術は、移動通信デバイス及び他のコンピュータデバイスの機能を強化することにより、ユーザに対する情報伝達の容易性及び便宜性を促進し続ける。しかし、情報伝達の容易性が増す時に、ユーザ及び企業は、通信デバイス、特に移動通信デバイスからより多くの機能を求め続けることになる。
【0004】
過去には、移動通信デバイスは、主に、アナログ音声通信だけをすることができるセルラー電話で構成されていた。移動通信デバイスが進化し、よりユビキタスになる時に、強化された通信機能、並びに2次的な機能が、その移動通信デバイスを通じてユーザに利用可能になっている。例えば、多くの移動通信デバイスが、音声コール通信機能のような1次機能を依然として提供しているが、多くの移動通信デバイスはまた、音楽及びビデオ再生機能、フォト及びビデオ取り込み、ロケーション識別、及び目的地ルーティングなども提供する。
【0005】
多くの移動通信デバイスで現在利用可能である様々な機能と共に、ユーザは、この機能を利用する新しいかつ異なるアプリケーションを絶えず望みかつ要求している。更に、ユーザがその日常生活の一部として移動通信デバイスに益々依存するにつれて、ユーザは、車両で移動通信デバイスを利用する可能性を認識し始めている。例えば、多くのユーザは、現在、1つ又はそれよりも多くの移動ルートを判断するためにその車両で移動端末のグローバルポジションシステム(GPS)機能を使用している。車両での広範囲の移動端末の使用を考えると、車両の機能を強化するために移動端末の機能を強化することが有益であると考えられる。
【0006】
これに関して、車両は、エンジンのクランクシャフトの回転速度又は毎分回転数(RPM)を測定するために回転速度計(本明細書では回転カウンタ又はレブカウンタとも呼ぶ)を利用することができ、回転速度計は、回転速度の安全な範囲を指示するマーキングを含むことができることは公知である。回転速度計は、運転条件に対する適切なギア設定を選択する場合に運転者を補助することができる。更に、高速でのギアの長期の使用は、エンジンに対する過度の消耗及び他の損傷を起こす場合がある。最高安全運転速度を超える速度は、一般的に、赤で記されたゲージの範囲によって指示されている。ゲージが赤の範囲に達した時に、この状態は、一般的に、最高安全制限値へのエンジンのレッドライニング又はエンジンのふかしと呼ばれる。
【0007】
車両のエンジンの毎分回転数を判断し、ギア設定を判断するための既存の機構の1つの欠点は、これらの機構が、一般的に高価であり、様々な構成要素を必要とするということである。例えば、古い車両では、回転速度計は、一般的に、点火コイルの低電圧側からの実効(RMS)電圧波によって駆動されるのに対して、他の車両では、エンジン速度は、交流機回転速度計出力からの振動数によって判断される。回転(rev)カウンタはまた、一般的にカムシャフト上のエンジンに取り付けられた駆動ユニットからの回転ケーブルによって駆動することができる。多くの最新の車両では、レブカウンタの信号は、通常、カムシャフト速度センサ又はクランクシャフトのいずれかからの情報を取得するエンジン電子制御ユニット(ECU)から生成される。
【0008】
車両のRPM及びギア設定を判断するための既存の機構は、様々なセンサと、エンジン、トランスミッション、又は車両の他の機器への接続とを利用するので、既存の機構は、かなり高価になる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、車両エンジンの毎分回転数、ギアポジション情報、並びにGPSデータの使用に少なくとも一部基づいてギアを変えるべき時を指示する情報を判断するために端末(例えば、移動端末)を利用する機構を提供することが望ましいと考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
従って、車両のエンジンRPMと、車両のギアポジション情報と、ロケーション情報を使用することに一部基づいて車両のギアを変えるべきか否かを指示する情報とを判断するための方法、装置、及びコンピュータプログラム製品を本発明の実施形態により提供する。この点に関して、例示的な実施形態は、例えば、移動又は固定端末の時間、速度、及びロケーション情報に関連付けられたGPSデータのようなロケーション情報を利用して、車両のギア情報及び車両のエンジンRPMデータを計算することができる。
【0011】
この点に関して、例示的な実施形態は、車両内の端末のロケーション情報(例えば、緯度及び経度の座標、並びに高度データ)を使用して、車両の現在の速度、並びに車両の加速度(例えば、時間の経過による車両の速度の変化)を判断するためにそれぞれの時間での車両の位置を判断することができる。車両の判断された速度は、エンジン性能を強化し、エンジンの部品の過度の消耗を最小にし、かつ車両の燃費を上げるために、車両のギアを安全に作動させることができる最適速度の範囲を指定する1つ又はそれよりも多くの表に記憶することができるデータと比較することができる。
【0012】
例示的な実施形態はまた、期間中の車両の加速度の評価及びそれぞれのギアに対応する速度の範囲の評価に基づいて、車両のギアが変わったか、例えば、高いギアにシフトアップされたか又は低いギアにシフトダウンされたか否かを判断し、車両がどのギアに変更されたかを判断するように構成することができ、ギアが変更されなかった場合、ギアを別のギアに変えるべきことを運転者に通知する指示を生成し、車両の作動を強化し、かつエンジンへの損傷を最小にするためにこの情報を使用することができる。例示的な実施形態はまた、ロケーション情報に基づいて生成することができる車両の検出された速度に一部基づく車両RPMデータを計算することができ、RPMデータ及び車両を移動させることができる速度を識別する情報は、電子ダッシュボードに表示することができ、それによって速度計、RPMゲージのような様々なデバイスを収容することができる物理的ダッシュボードを車両に配備することに関わるコストを最小にすることができる。例示的な実施形態が、ロケーション情報の使用に一部基づいて車両のエンジンRPMデータ及びギアポジション情報を計算するように構成されているために、車両における例示的な実施形態の使用は、例えば、センサ及びエンジンの一部への有線接続のような従来からの様々な物理的構成要素が、一般的に、RPMデータ及びギアポジション情報を判断するために利用されるので、コスト節約をもたらすことができる。
【0013】
1つの例示的な実施形態では、ロケーション情報の使用に一部基づいて車両のギア情報及び車両のエンジンRPMデータを判断する方法を提供する。本方法は、車両の速度を判断するために、それぞれの時間で車両の1つ又はそれよりも多くのポジションを識別する第1ロケーション情報を評価する段階を含むことができる。本方法は、判断された速度を車両のギアに対応する速度の第1範囲と比較する段階、及びギアの1つに関連付けられた速度の第1範囲の速度に対応する判断された速度に少なくとも一部基づいて車両が作動している現在のギアを判断する段階を更に含むことができる。
【0014】
別の例示的な実施形態では、ロケーション情報の使用に一部基づいて車両のギア情報及び車両のRPMデータを判断するためのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ実行可能プログラムコード命令を記憶する少なくとも1つのコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ実行可能プログラムコード命令は、車両の速度を判断するためにそれぞれの時間で車両の1つ又はそれよりも多くのポジションを識別する第1ロケーション情報を評価するためのプログラムコード命令を含むことができる。プログラムコード命令はまた、判断された速度を車両のギアに対応する速度の第1範囲と比較することができ、ギアの1つに関連付けられた速度の第1範囲の速度に対応する判断された速度に少なくとも一部基づいて車両が作動している現在のギアを判断することができる。
【0015】
別の例示的な実施形態では、ロケーション情報の使用に一部基づいて車両のギア情報及び車両のエンジンRPMデータを判断するための装置を提供する。装置は、プロセッサとコンピュータプログラムコードを含むメモリとを含むことができる。メモリ及びコンピュータプログラムコードは、プロセッサを用いて、車両の速度を判断するためにそれぞれの時間で車両の1つ又はそれよりも多くのポジションを識別する第1ロケーション情報を評価する段階を含む演算を装置に少なくとも実行させるように構成される。コンピュータプログラムコードは、更に、判断された速度と車両のギアに対応する速度の第1範囲とを装置に比較させることができ、かつギアの1つに関連付けられた速度の第1範囲の速度に対応する判断された速度に少なくとも一部基づいて車両が作動している現在のギアを判断することができる。
【0016】
本発明の実施形態は、ロケーション情報を一部利用することにより、車両のエンジンRPM及びギアポジションデータを判断する方法、装置、及びコンピュータプログラム製品を提供することができる。この結果、例えば、固定端末及び移動端末ユーザは、エンジンRPMデータ及び車両のギア情報を判断するための改善した機能を享受することができる。
【0017】
一般的な条件で本発明をこのように説明したところで、ここで、必ずしも縮尺通りではない添付の図面を以下に参照する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の例示的な実施形態によるシステムを示す概略ブロック図である。
【図2】本発明の例示的な実施形態によりロケーション情報を使用することに一部基づいて車両のエンジンRPMデータ及びギア情報を判断するための装置を示す概略ブロック図である。
【図3】本発明の例示的な実施形態によりデバイスを通じて表示される計器クラスター又は電子ダッシュボードを示す図である。
【図4A】本発明の例示的な実施形態によりロケーション情報の使用に一部基づいて車両のギア情報及び車両のRPMデータを判断するための流れ図を示す図である。
【図4B】本発明の例示的な実施形態によりロケーション情報の使用に一部基づいて車両のギア情報及び車両のRPMデータを判断するための流れ図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の一部の実施形態について、添付の図面に関して以下に十分に説明するが、図面では、本発明の全ての実施形態ではなく、一部が示されている。明らかに、本発明の様々な実施形態は、多くの異なる形態で実施することができ、本明細書に示す実施形態に制限されるものと解釈すべきではない。同様の参照番号は、全体を通して同じ要素を示している。本明細書で使用される「データ」、「コンテンツ」、「情報」、及び類似の語は、本発明の実施形態に従って送信、受信、及び/又は記憶することができるデータを指すために同義に使用することができる。更に、本明細書で使用される「例示的な」という語は、いずれの定性的な評価も意味するために提供されるのではなく、代わりに単に実施例の例証を意味するために提供される。従って、いずれのこのような語の使用も、本発明の実施形態の精神及び範囲を制限するものと捉えるべきではない。更に、一部の実施形態では、データ、コンテンツ、情報などは、全体を通して例示的な目的のためであり、制限の目的ではなく引のされるGPSデータが1つの例であるロケーション情報を含むことができる。
【0020】
図1は、本発明の実施形態から恩典を得ることができるシステムのブロック図を示している。図1に示すように、本発明の例示的な実施形態によるシステムの実施形態は、互いにネットワーク30を通じて通信することができる第1通信デバイス(例えば、移動端末10)及び第2通信デバイス20を含むことができる。場合によっては、本発明の実施形態は、1つ又はそれよりも多くの付加的な通信デバイスを更に含むことができ、そのうちの1つは、第3通信デバイス25として図1に示されている。一部の実施形態では、本発明の実施形態を利用するシステムの全てが、本明細書に示す及び/又は説明するデバイスの全てを含むわけではない。移動端末10及び/又は第2及び第3通信デバイス20及び25の一部の実施形態を例示的な目的のために以下に示して説明するが、「携帯情報端末(PDA)」、ポケットベル、移動テレビジョン、移動電話、ゲームデバイス、ラップトップコンピュータ、カメラ、ビデオレコーダ、音声/映像プレーヤ、ラジオ、「全地球測位システム(GPS)」デバイス、Bluetooth(登録商標)ヘッドセット、「ユニバーサルシリアルバス(USB)」デバイス、又は以上のあらゆる組合せ、及び他のタイプのボイス及びテキスト通信システムのような他のタイプの端末も、本発明の実施形態を容易に利用することができる。更に、サーバ及びパーソナルコンピュータのような移動式でないデバイスも、本発明の実施形態を容易に利用することができる。
【0021】
ネットワーク30は、対応する有線及び/又は無線インタフェースを通じて互いに通信することができる様々な異なるノード(第2及び第3通信デバイス20及び25をその例とすることができる)、デバイス、又は機能の集合を含むことができる。従って、図1の図示は、本発明のシステムの特定の要素の概略図の例であると理解すべきであり、本発明のシステム又はネットワーク30の全てを含む又はこれらの詳細な図ではない。必ずではないが、一部の実施形態では、ネットワーク30は、いくつかの第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、第3世代(3G)、3.5G、3.9G、第4世代(4G)移動通信プロトコル、及び/又は「ロングタームエボリューション(LTE)」などのいずれか1つ又はそれよりも多くに従って通信をサポートすることができる。一部の実施形態では、ネットワーク30は、2地点間(P2P)ネットワークとすることができる。
【0022】
移動端末10及び第2及び第3通信デバイス20及び25のような1つ又はそれよりも多くの通信端末は、ネットワーク30を通じて互いに通信することができ、各々は、例えば、「ローカルエリアネットワーク(LAN)」、「都市エリアネットワーク(MAN)」、及び/又は「インターネット」のような「ワイドエリアネットワーク(WAN)」などのデータネットワークに接続することができる1つ又はそれよりも多くのセルラー又は移動ネットワーク又はアクセスポイントの一部である基地局であるとすることができる基地サイトに信号を送信及び基地サイトから信号を受信するための1つ又は複数のアンテナを含むことができる。逆に、処理要素(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータなど)のような他のデバイスは、ネットワーク30を通じて移動端末10及び第2及び第3通信デバイス20及び25に接続することができる。移動端末10及び第2及び第3通信デバイス20及び25(及び/又は他のデバイス)をネットワーク30に直接又は間接的に接続することにより、移動端末10及び第2及び第3通信デバイス20及び25は、例えば、「ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)」及び/又は同種のものを含む多数の通信プロトコルに従って他のデバイスに又は互いに通信することができ、それによって移動端末10及び第2及び第3通信デバイス20及び25それぞれの様々な通信又は他の機能を実行することができる。更に、第2及び第3通信デバイス20及び25は、ネットワーク30を通じて互いに通信することができ、各々は、移動端末のロケーションをモニタするように構成された1つ又はそれよりも多くの衛星に信号を送信し、衛星から信号を受信することができることを指摘する必要がある。この点に関して、衛星から信号を受信することができる第2及び第3通信デバイス20及び25は、信号を移動端末(例えば、移動端末10)に送信することができる。第2及び第3通信デバイス20及び25によって移動端末に送信される信号は、所定の時間に移動端末のポジションを指示するデータ(例えば、経度、緯度、高度など)を収容することができる。
【0023】
更に、図1には示されていないが、移動端末10及び第2及び第3通信デバイス20及び25は、例えば、高周波(RF)、Bluetooth(BT)、赤外線(IR)、又はLAN、「無線LAN(WLAN)」、「マイクロウェーブアクセスのためのワールドワイド相互運用性(WiMAX)」、WiFi、「超広帯域(UWB)」、及び/又はWibree技術などを含むいずれかの異なるワイヤライン又は無線通信技術のいずれかに従って通信することができる。従って、移動端末10及び第2及び第3通信デバイス20及び25は、多数の異なるアクセス機構にいずれかによりネットワーク30に及び互いに通信することができる。例えば、「広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)」、CDMA2000、「モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM(登録商標))」、及び/又は「ジェネラル・パケット・ラジオ・サービス(GPRS)」などのような移動アクセス機構、並びにWLAN及び/又はWiMAXなどのような無線アクセス機構、及び「デジタル加入者回線(DSL)」、ケーブルモデム、及び/又は「イーサネット(登録商標)」などのような固定アクセス機構をサポートすることができる。更に、移動端末10及び第2及び第3通信デバイス20及び25が、1つ又はそれよりも多くの通信チャンネルを通じて互いに通信することができることも指摘する必要がある。この点に関して、移動端末10及び第2及び第3通信デバイス20及び25は、互いの間でGPSデータを並びにあらゆる他の適切なデータ、情報、コンテンツなどを交換するために通信チャンネルを利用することができる。
【0024】
例示的な実施形態では、第1通信デバイス(例えば、移動端末10)は、例えば、無線電話のような移動通信デバイス、又は「携帯情報端末(PDA)」、移動コンピュータデバイス、カメラ、ビデオレコーダ、音声/映像プレーヤ、「グローバル・ポジショニング・システム(GPS)」デバイス、ゲームデバイス、テレビジョンデバイス、ラジオデバイス、又は様々な他の同様のデバイス、又はその組合せのような他のデバイスとすることができる。第2及び第3通信デバイス20及び25は、移動又は固定通信デバイスとすることができるが、ネットワークデバイスとする必要はない。しかし、1つの実施例では、第2及び第3通信デバイス20及び25は、パーソナルコンピュータ(PC)又はラップトップコンピュータのようなリモートコンピュータ又は端末とすることができる。
【0025】
例示的な実施形態では、ネットワーク30は、スマート空間に配置されているアドホック又は分散ネットワークとすることができる。従って、デバイスは、ネットワーク30に入り、及び/又は出ることができ、ネットワーク30のデバイスは、それぞれのデバイス又はノード及びその対応する機能の追加又は削減を考慮に入れるために、他のデバイスの加入及び/又は退出に基づいて作動を調節することができる。例示的な実施形態では、ネットワーク30と通信するデバイスの1つ又はそれよりも多くは、デバイス(例えば、移動端末10)の緯度及び経度座標又は目的地又は出発点のような基準点に対するポジションのようなデバイスのロケーションを判断するように構成された位置決めセンサ(例えば、GPSデバイス)を利用することができる。更に、位置決めセンサは、位置決めセンサを含むデバイスが車両に位置する時に、移動する車両の速度及び加速度を判断するように構成される。
【0026】
例示的な実施形態では、移動端末10及び第2及び第3通信デバイス20及び25は、位置決めセンサを含むように構成することができる。しかし、他の代替実施形態では、移動端末10及び第2及び第3通信デバイス20及び25のうちの1つは、位置決めセンサを含むことができる。位置決めセンサを含まない通信デバイス(例えば、第3通信デバイス25)は、1つ又はそれよりも多くの衛星から信号を受信するネットワークデバイス(エンティティ)とすることができる。衛星から受信した信号は、1つ又はそれよりも多くのデバイス(例えば、移動端末10及び第2通信デバイス20)のロケーションを指示するデータを含むことができ、デバイスが衛星によって位置した時間を指示することができる。
【0027】
例示的な実施形態では、移動端末10、並びに第2及び第3通信デバイス20及び25は、本発明の実施形態を利用することができる装置(例えば、図2の装置)を利用することができる。
【0028】
図2は、本発明の実施形態から恩典を受けることができる装置のブロック図を示している。しかし、図示して以下に説明する装置は、単に、本発明の実施形態から恩典を受けることができる1つの装置を例証するものであり、従って、本発明の実施形態の範囲を制限するものと捉えるべきではないことを理解すべきである。1つの例示的な実施形態では、図2の装置は、ネットワーク(例えば、ネットワーク30)を通じて他のデバイスと通信することができる移動端末(例えば、移動端末10)において利用することができる。移動端末は、以下に限定されるものではないが、車両での使用を含む様々な環境で利用することができる。しかし、場合によっては、本発明の実施形態が実施される装置は、固定端末及び/又は他のデバイスと通信しない端末とすることができる。固定端末は、車両に統合することができる。この点に関して、固定端末は、車両から容易に着脱できず、車両が移動する時に車両と共に移動するデバイスとすることができる。移動又は固定端末は、マニュアル、セミオートマチック、又はオートマチックトランスミッションを有する車両のRPMデータ及びギア情報を判断することができる。本発明の実施形態を利用することができるシステムの全てが以下に説明されているわけではないことを指摘する必要がある。更に、本発明の実施形態を利用する装置のための他の構造も提供することができ、このような構造は、図2に示すものより多いか又は少ない構成要素を含むことができる。従って、一部の実施形態は、本明細書に示されている及び/又は説明するデバイスの全てより多いか又は少ないものを含むことができる。更に、一部の実施形態では、デバイス又は要素が互いに通信するように示されているが、以下では、このようなデバイス又は要素は、同じデバイス又は要素内に実施することができると考えるべきであり、従って、通信するように示すデバイス又は要素は、代替的に、同じデバイス又は要素の一部分になると理解すべきである。
【0029】
図2は、例示的な実施形態によりGPSデータの使用に少なくとも一部基づいて車両のエンジンRPMデータ及び車両のギアポジション情報を判断するための装置の概略ブロック図を示している。本発明の例示的な実施形態を図2に関してここで説明し、図2では、車両のRPMデータ及び車両のギアポジション情報を生成するための装置50のある一定の要素が表示されている。図2の装置50は、例えば、移動端末10(及び/又は第2通信デバイス20又は第3通信デバイス25)において利用することができる。代わりに、装置50は、ネットワーク30のネットワークデバイスに実施することができる。しかし、装置50は、代わりに、移動及び固定の両方(例えば、上記に列挙したデバイスのいずれかなど)で様々な他のデバイスに実施することができる、場合によっては、実施形態は、デバイスの組合せに実施することができる。従って、本発明の一部の実施形態は、分散方式における複数のデバイス(例えば、P2Pネットワークにおける1つ又は複数のデバイス)により、又はクライアント/サーバ関係におけるデバイスにより、完全に単一のデバイス(例えば、移動端末10)に実施することができる。更に、以下に説明するデバイス又は要素は、必須でなくてもよく、従って、デバイス又は要素のいずれもある一定の実施形態において省略することができることに注意すべきである。
【0030】
ここで、図2を参照して、車両RPMデータ及び車両ギアポジション情報を生成するための装置50を提供する。装置50は、プロセッサ70、ユーザインタフェース72、通信インタフェース74、及びメモリデバイス76を含むことができ、又はそうでなければそれらと通信することができる。メモリデバイス76は、例えば、揮発性及び/又は不揮発性メモリを含むことができる。メモリデバイス76は、情報、データ、ファイル、ディレクトリ、アプリケーション、命令、又は本発明の例示的な実施形態に従って様々な機能を装置が実行することを可能にするための同様のものを記憶するように構成することができる。例えば、メモリデバイス76は、プロセッサ70によって処理するための入力データをバッファに入れるように構成することができる。追加的に又は代替的に、メモリデバイス76は、プロセッサ70による実行のための命令を記憶するように構成することができる。更に別の代替として、メモリデバイス76は、情報及び/又はメディアコンテンツを記憶する複数のデータベースの1つとすることができる。更に、メモリデバイスは、車両のエンジン又は車両の他の構成要素に対する損傷を最小にするために、車両のそれぞれのギアが作動すべきである最高速度を指示するデータを含む1つ又はそれよりも多くの表を記憶するようにも構成することができることを指摘する必要がある。表におけるデータは、ギアを変えるべきか否かを判断する場合にプロセッサ70によって評価することができる。
【0031】
プロセッサ70は、いずれかの異なる方法で実施することができる。例えば、プロセッサ70は、処理要素、コプロセッサ、コントローラ、又は例えば「ASIC(特定用途向け集積回路)」、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、又はハードウエア加速器などのような集積回路を含む様々な他の処理デバイスのような様々な処理手段として実施することができる。例示的な実施形態では、プロセッサ70は、メモリデバイス76に記憶されるか又はそうでなければプロセッサ70に対してアクセス可能な命令を実行するように構成することができる。従って、ハードウエア又はソフトウエア方法により又はその組合せによって構成されるか否かで、プロセッサ70は、相応に構成される本発明の実施形態に従って演算を実行することができるエンティティ(例えば、回路に物理的に実施されたもの)を表すことができる。従って、例えば、プロセッサ70が、ASIC又はFPGAなどとして実施された時に、プロセッサ70は、本明細書に説明する演算を実行するために具体的に構成されたハードウエアとすることができる。代わりに、別の例として、プロセッサ70が、ソフトウエア命令の実行器として実施された時に、命令は、本明細書に説明するアルゴリズム及び演算を実行するためにプロセッサ70を具体的に構成することができ、これは、そうでなければ汎用処理要素、又は命令によって提供された特定の構成のためのものではない場合は他の機能的に構成可能な回路とすることができる。しかし、場合によっては、プロセッサ70は、本明細書に説明するアルゴリズム及び演算を実行するための命令によってプロセッサ70の更に別の構成によって本発明の実施形態を利用するようなった特定のデバイス(例えば、移動端末)のプロセッサとすることができる。
【0032】
一方、通信インタフェース74は、ネットワーク及び/又は装置50と通信するいずれかの他のデバイス又はモジュールからデータを受信及び/又はこれらにデータを送信するように構成されたハードウエア、ソフトウエア、又はハードウエアとソフトウエアの組合せのいずれかで実施されるデバイス又は回路のようなあらゆる手段とすることができる。この点に関して、通信インタフェース74は、例えば、アンテナ(又は複数のアンテナ)及び無線通信ネットワーク(例えば、ネットワーク30)と通信することを可能にするためのサポートハードウエア及び/又はソフトウエアを含むことができる。通信インタフェース74は、1つ又はそれよりも多くの通信チャンネルを通じてデータを受信及び/又は送信することができる。この点に関して、通信インタフェース74は、所定の時間の装置のロケーションを指示する情報(例えば、経度及び/又は緯度座標)を含むネットワークデバイス(例えば、第3通信デバイス25)からのデータ又は1つ又はそれよりも多くの信号を受信することができる。固定環境では、通信インタフェース74は、代替的に又は追加的に、有線通信もサポートすることができる。従って、通信インタフェース74は、ケーブル、「デジタル加入者回線(DSL)」、「ユニバーサルシリアルバス(USB)」、「イーサネット」、又は他の機構を通じて通信をサポートするための通信モデム及び/又は他のハードウエア/ソフトウエアを含むことができる。
【0033】
ユーザインタフェース72は、ユーザインタフェース72でユーザ入力の指示を受信し、及び/又は聴覚、視覚、機械的、又は他の出力をユーザに提供するためにプロセッサ70と通信することができる。従って、ユーザインタフェース72は、例えば、キーボード、マウス、ジョイスティック、ディスプレイ85、タッチスクリーン、マイクロフォン、スピーカ、又は他の入力/出力機構を含むことができる。装置は、装置を作動するために要求する場合がある様々な回路を給電するための並びに任意的に検出可能な出力として機械的な振動を提供するための振動式バッテリバックのようなバッテリを含む必要はない。装置はまた、検出可能な出力として機械的振動を提供するために振動式デバイスを含むことができる。この点に関して、振動式デバイスによって生成された振動は、ギアを変える最適時間に対するインジケータとして使用することができる。振動は、車両の運転速度が、所定のギアに対する臨界レベル(RPMゲージのレッドラインによって示すことができる)に近づいていると判断するプロセッサ70に応答してプロセッサ70による信号の受信に基づいて生成することができる。装置50の振動に基づいて、車両の運転者は、RPM及び速度データを含むダッシュボードを運転者が見る必要なく、ギアを変える必要があることを認識することができる。この点に関して、運転者は、RPMゲージを見て運転に集中することから気を逸らせてしまうのではなく、運転に集中することができる。装置が、サーバ又はいずれかの他のネットワークデバイスとして実施される例示的な実施形態では、ユーザインタフェース72は、制限することができ、遠隔に配置することができ、又は除去することができる。ディスプレイは、エンジンRPMデータ及び速度データを含む電子ダッシュボード(図3を参照)、並びにあらゆる他の適切なデータを表示するように構成された液晶ディスプレイ(LCD)とすることができる。
【0034】
装置50は、位置決めセンサ36を含むことができる。位置決めセンサ36は、プロセッサ70、タイミングデバイス82、及び車両モジュール84と通信することができる。位置決めセンサ36は、例えば、「全地球測位システム(GPS)」センサ、「支援全地球測位システム(支援GPS)」センサ、Bluetooth(BT)−GPSマウス、又は他のGPS又は位置決め受信機などを含むことができる。しかし、一実施形態では、位置決めセンサは、歩数計又は慣性センサを含むことができる。別の実施形態では、位置決めセンサは、ソフトウエアに従って作動するか又はそうでなければハードウエア又はハードウエアとソフトウエアの組合せで実施されるデバイス又は回路のようなあらゆる手段(例えば、ソフトウエアの制御下で作動するプロセッサ70、本明細書に説明する作動を実行するように具体的に構成されたASIC又はFPGAとして実施されるプロセッサ70、又はその組合せ)とすることができ、それによって以下に説明するような位置決めセンサの対応する機能を実行するようにデバイス又は回路を構成することができる。従って、ソフトウエアが用いられる実施例では、ソフトウエアを実行するデバイス又は回路(例えば、1つの実施例ではプロセッサ70)が、このような手段に関連付けられた構造を形成する。この点に関して、例えば、位置決めセンサ36は、とりわけ、車両のエンジンRPMデータ及び車両に関連付けられたギア情報を判断する場合に装置のプロセッサによって使用することができるGPSデータを生成するように構成することができる。
【0035】
タイミングデバイス82及び車両エンジンモジュール84を位置決めセンサ36の外部又は内部に配置することができることを指摘する必要がある。タイミングデバイス82及び車両エンジンモジュール84は、プロセッサ70と通信することができる(位置決めセンサ36を通じて)。タイミングデバイス82及び車両エンジンモジュール84は、通信デバイス(例えば、移動端末10及び/又は第2又は第3通信デバイス20及び25)のメモリに記憶されてプロセッサ70によって実行される命令としてコンピュータプログラム製品に実施することができる。代替的に、タイミングデバイス82及び車両エンジンモジュール84は、ソフトウエアに従って作動するあらゆるデバイス又は回路とすることができ、それによって本明細書で説明するようにタイミングデバイス及び車両エンジンモジュールの対応する機能を実行するようにデバイス又は回路を構成することができる。例えば、タイミングデバイス82は、車両を加速することができる期間及びギアが変えられたか否かを判断するための期間、並びにあらゆる他の適切な期間を判断するために位置決めセンサによって使用される1つ又はそれよりも多くの期間を生成することができる。車両エンジンモジュール84は、位置決めセンサからデータ(例えば、GPSデータ)を送信及び/又は受信することができ、このデータを使用して、現在使用されている車両のギアを判断し、強化されたエンジン性能のために使用する別のギアを提案し、車両エンジンRPMデータを判断し、かつ以下により詳しく説明する付加的な対応する機能を実行することができる。
【0036】
位置決めセンサ36が、信号三角測量又は他の機構に基づいて装置50のロケーションを判断することができることを指摘する必要がある。例えば、位置決めセンサ36は、ネットワークデバイス(例えば、一実施形態では第3通信デバイス25)から装置に送信することができる装置の緯度及び経度座標の受信に基づいて装置のロケーションを判断するように構成することができる。位置決めセンサ36はまた、目的地又は出発地点のような基準ポイントに対するポジションを評価することにより、装置のロケーションを判断するように構成することができる。位置決めセンサからの情報は、装置のメモリデバイス76に又はポジション履歴又はロケーション情報として記憶される別のメモリデバイスに伝送することができる。この点に関して、例えば、ポジション履歴は、それぞれの時間の装置50のポジションに対応する一連のデータポイントを定めることができる。位置決めセンサ36は、装置が、ルートに沿って、例えば、時限ロケーション更新を通じて移動する速度及び加速度を判断することができる。例えば、位置決めセンサは、装置が、それぞれの時間でのポジションの変化に基づいて移動する速度及び加速度を判断するように構成される。この点に関して、位置決めセンサは、装置が動く又は移動する速度を判断するために、第1ロケーションから第2ロケーションに装置が動くのに必要な時間を判断するように構成される。装置が、車両内に含まれるか又は車両内に統合されている時に、車両の速度は、装置50の速度に基づいて判断することができる。他の例示的な実施形態では、位置決めセンサは、装置が移動又は動く速度を取得するための運動検出ユニット(例えば、関連付けられたアルゴリズムを備えたジャイロメータ)を含むことができる。
【0037】
装置のメモリデバイスは、セルID情報を判断するための命令を記憶することができることを指摘する必要がある。この点に関して、メモリデバイスは、現在のセルのアイデンティティ、すなわち、装置が通信するセルIDアイデンティティ又はセルID情報を判断するプロセッサ70によって実行されるアプリケーションプログラムを記憶することができる。位置決めセンサは、装置のロケーションをより正確に判断するためにセルID情報を利用することができる。
【0038】
例示的な実施形態では、位置決めセンサは、装置50の時間の経過に伴う速度の変化(例えば、加速度)を検出するように構成することができる。例えば、位置決めセンサ36は、所定の時間間隔(例えば、3秒)の間に車両が速度を上げるか、速度を下げるか、又は停止するか否かを判断することができる。事前に判断される時間間隔は、タイミングデバイス82によって生成することができる。この点に関して、位置決めセンサ36は、所定の時間間隔に関連付けられた時間に従って車両の加速度を定期的にモニタすることができる。車両の速度が所定の時間間隔の間に変化する割合に基づいて、位置決めセンサ36は、1つの値を検出された加速度に割り当てることができる。
【0039】
例示的な実施形態では、位置決めセンサ36は、所定の時間間隔の間に10km/hrの速度での各増加に対する加速度に値を割り当てることができる。この点に関して、位置決めセンサ36が、所定の時間間隔(例えば、本明細書では所定の期間とも呼ぶ)の間に車両の速度が10km/hr増加したことを検出した時に、位置決めセンサ36は、1の加速度値を割り当てることができ、位置決めセンサ36が、所定の時間間隔の間に車両の速度が20km/hr増加したことを検出した時に、位置決めセンサ36は、2の加速度値を割り当てることができる。更に、位置決めセンサ36が、車両の速度が所定の時間間隔の間に30km/hrの速度だけ増加したことを検出した時に、位置決めセンサは、3の加速度値を割り当てることができる等々である。
【0040】
一方、位置決めセンサが、車両の速度が所定の時間間隔の間に10km/hr減速したように判断した時に、位置決めセンサ36は、減速に関連付けられた−1の値を割り当てることができる。この点に関して、位置決めセンサが、車両の速度が20km/hr減速したように判断した場合、位置決めセンサは、減速に関連付けられた−2の値を割り当てることができる等々である。上述の実施例は、位置決めセンサが所定の期間中に10km/hrの速度増加に基づいて加速度値を割り当てることができる例を説明したが、加速度値の割り当ては、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な速度の上昇(例えば、15km/hr、25km/hr、35km/hrなど)に基づくことができることを指摘する必要がある。
【0041】
位置決めセンサ36が、所定の時間間隔の間に車両の速度が変わらなかった(例えば、定常状態)又はゼロであることを検出した時に、位置決めセンサ36は、ゼロの加速度値を割り当てることができる。位置決めセンサ36は、車両の速度が、例えば、所定の期間(例えば、10秒など)に70km/hrの速度で運転するような車両の速度がある一定のままである状況で所定の時間間隔の間に変わらなかったことを検出することができる。ギアが変わる間は車両の速度が一般的に上昇しないので、位置決めセンサ36は、ギアが別のギアに変わるか又は移行する瞬間における所定の期間中は車両の加速度がゼロであると判断することができることを指摘する必要がある。更に、位置決めセンサ36は、車両が動いていないか又は停止している時に車両の加速度がゼロであると判断することができる。位置決めセンサ36によって判断されたこれらの加速度値は、現在のギアポジションを判断し、かつ以下に詳しく説明するようにギアを別のギア(例えば、高い又は低いギア)に変える必要があるか否かを判断する場合に使用することができる。
【0042】
例示的な実施形態では、位置決めセンサ36は、例えば、上述の方式でそれぞれの時間の装置のロケーション(例えば、GPSデータ)に基づいて車両の速度を判断することができ、車両の速度に関連付けられたデータは、以下に示す最高速度表のような最高速度表におけるデータと判断された速度(例えば、15km/hr)とを比較することができる車両エンジンモジュール84に送信することができる。
【0043】
(表)

【0044】
最高速度表は、車両のそれぞれのギア(例えば、ギア1)を安全に作動させることができる速度の範囲(例えば、1−29km/hr)を指示する。各ギアが作動すべきである速度の最適範囲は、様々な車両のギアに対する所定の速度での履歴RPMデータを評価することによって判断することができる。他の例示的な実施形態では、各ギアを作動すべきである速度の最適範囲は、プロセッサによって実行することができる装置のソフトウエアによって較正することができる。更に、ユーザは、プロセッサ70によって実行するための較正ソフトウエアを選択するために、装置50のポインティングデバイスを利用することができる。較正ソフトウエアは、運転者が、好ましくは自動車及び瓦礫のない道路で、例えば、0km/hrから120km/hrに車両を加速した時の各ギアの速度の最大作動範囲を自動的に設定することができる。車両が加速し、RPMが、RPMゲージ又はメータのレッドライン又は臨界値(例えば、図3の要素77を参照)に達する前に最高値に近づいた時に、運転者又は車両はギアを変えることができ、運転者又は車両がこの機構に従って各ギアを変えた時に、較正ソフトウエアは、車両の各ギアに対する最高安全運転速度を判断するように構成され、このデータは、最高速度表に保存してメモリデバイス76に記憶することができる。最高速度表における速度の範囲は、ギアを任意的な条件の下で作動すべきである速度の範囲の例であることを指摘する必要がある。しかし、速度の他の範囲を本発明の精神及び範囲から逸脱することなく車両のタイプ、ギアのタイプなどに基づいて最高速度表に含むことができる。最高速度表に示す速度の適切な範囲における車両のギアの作動は、適切な速度が利用される場合にそれぞれのギアが一般的にストレスを受けないので、車両の最適燃費及び性能をもたらすことができる。
【0045】
車両エンジンモジュール84は、現在使用すべきであるギアを指示するための基準として最高速度表におけるデータを利用することができることを指摘する必要がある。例えば、車両の速度が15km/hrである場合、車両エンジンモジュール84は、最高速度表におけるデータを評価し、ギア1が1−29km/hrの最高速度範囲に対応すると考えられるので、車両のギア1を車両のエンジンの最適使用ために現在使用すべきであると判断することができる。車両の速度が、所定のギア(例えば、ギア1)に対する最高運転速度を超え(例えば、35km/hr)、車両エンジンモジュール84が、車両が加速されている時間間隔の間にギアが変更されていないことを指示する位置決めセンサ36からの信号を受信した場合、車両エンジンモジュール84は、装置のディスプレイに送信することができるインジケータを生成することができ、インジケータは、現在のギアを高いギアに変えるべきことを指示することができる。位置決めセンサ36は、車両が加速されている時間間隔の間に位置決めセンサ36が加速における休止を検出しなかった時にギアが変更されなかったと判断することができ、この点に関して、位置決めセンサ36は、ギアが変更されなかったことを指示する信号を車両エンジンモジュール84に送信することができる。車両がある一定の期間中に加速されている時に、位置決めセンサ36によって加速における休止が検出されなかったことは、ギア変更の間の車両の加速が一般的にゼロであるか又は無視してよいので、ギアが変更されなかったことを位置決めセンサ36に示すことができ、換言すると、車両は、ギアが変更又は移行される間は、一般的に加速されない。この点に関して、位置決めセンサ36が、車両が加速される(例えば、10秒の期間中に50km/hrから70km/hrに加速される)期間中に加速における休止(例えば、ゼロ加速)を検出しなかった場合、位置決めセンサ36は、ギアが変わらなかったと判断することができる。
【0046】
例示的な実施形態では、車両エンジンモジュール84は、位置決めセンサ36が車両の加速における休止(例えば、ゼロ加速)を検出したことを指示する車両の加速における増加が後に続くギアをシフトするのにかかる時間に関連付けられた位置決めセンサからの信号の受信に応答して、ギアが変更されたと判断することができる。車両の加速における増加は、ギアが例えば高いギアに変更された後に速度を上げる(又は速度を上げる電子機器(例えば、クルーズ制御デバイス)を制御する)ためにガスペダルを運転者が押すことによって発生する場合がある。
【0047】
マニュアルトランスミッションを有する車両では、加速における休止はまた、クラッチが押された及びギアが変更又はシフトされた時間を含むことができることを指摘する必要がある。オートマチック及び/又はセミオートマチックトランスミッションを有する車両では、加速における休止は、ギアを自動的に変えるためにトランスミッションにかかる時間を含むことができる。例示的な実施形態では、ギアを変えるのに関連付けられた時間間隔は、マニュアル、オートマチック、又はセミオートマチックトランスミッションを有する車両で2秒とすることができる。しかし、ギアを変えるのに関連付けられた時間は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、あらゆる他の適切な時間とすることができる。ギアを変えるのに関連付けられた時間間隔は、タイミングデバイス82によって生成することができることを指摘する必要がある。
【0048】
車両のギアが高いギアに変わったこと(本明細書では「ギアチェンジアップ」とも呼ぶ)を図2の装置が検出することができる例示的な実施形態を従って、加速度情報及び以下に示すギアチェンジアップ表セットに関して以下に説明する。
【0049】
(表)

【0050】
ギアチェンジアップ表におけるギアの各々に対応する速度の範囲は、車両の最適及び効率的な使用を維持するために、車両のギアを高いギアに変えることができる速度の最適範囲に関する履歴データの評価に基づいて判断することができることを指摘する必要がある。更に、各ギアに関連付けられた速度の範囲は、最適条件化でギアが作動させることができる速度の範囲の例としての役割を果たすことを指摘する必要がある。従って、それぞれのギアに関連付けられたギアチェンジアップ表における速度の範囲は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、車両のタイプ、ギアのタイプなどに基づく様々な速度を含むことができる。
【0051】
更に、他の例示的な実施形態では、ギアチェンジアップ表における各ギアに関連付けられた速度の範囲は、最高速度表に関する上述の方式に類似の方式でプロセッサ70によって実行される較正ソフトウエアの実行において較正することができる。特に、プロセッサ70は、例えば、車両が0km/hrから120km/hrに加速された時にギアを高いギアにシフトするための速度の適切な範囲を判断することができる。較正は、約3000RPMで起こる通常のギアシフトに基づくことができ、対応する速度情報は、プロセッサ70によってギアチェンジアップ表に保存することができ、メモリデバイス76のようなメモリデバイスに記憶することができる。
【0052】
ギアが高いギアに変えられたことを図2の装置が検出する状況の一例として、運転者が、速度20km/hrで車両を運転しており、次に、60km/hrまで車両を加速するシナリオを考える。この点に関して、位置決めセンサ36は、例えば、それぞれの時間に装置のポジション又はロケーション(例えば、GPSデータ)を識別する情報に基づいて、車両が速度20km/hrで移動していることを検出することができる。車両の速度が20km/hrであることを検出する位置決めセンサ36に応答して、位置決めセンサ36は、最高速度表に識別された最高速度範囲の比較に基づいて車両がギア1で作動すべきであると判断することができる。例えば、最高速度表は、ギア1が1−29km/hr範囲の速度で安全に作動させることができることを指示する。
【0053】
定期的とすることができる観察時間間隔(例えば、3秒)の間、位置決めセンサ36は、車両の速度が所定の量(例えば、10km/hrだけ)上昇したか否かを評価することができ、速度が観察時間間隔の間に所定の量だけ上昇したことを位置決めセンサ36が判断した時に、位置決めセンサ36は、加速度値(例えば、10km/hrの速度での増加に基づく1の加速度値、20km/hrの速度増加に対する2の加速度値など)を速度の増加に基づく検出された加速度(例えば、30km/hr)に割り当てることができる。加速度値が正の整数(例えば、1、2、3などの値)である時に、位置決めセンサ36と通信するタイミングデバイス82は、加速における休止又は中断があるか否か(例えば、ゼロ加速)を検出するために、ある一定の期間(本明細書ではギアチェンジ期間とも呼ぶ)を開始することができる。例示的な実施形態では、加速における休止は、位置決めセンサ36が休止を検出するように、ギアチェンジ期間(例えば、2秒)の持続時間にわたって存続することが望ましいと考えられる。他の例示的な実施形態では、加速における休止は、位置決めセンサが休止を検出するように、ギアチェンジ期間の持続時間(例えば、2秒)よりも短く(例えば、1秒)存続することが望ましいと考えられる。
【0054】
ギアチェンジ期間中の加速における休止又は中断を検出する位置決めセンサに応答して、位置決めセンサは、車両の加速が、正の加速度値を再開された加速に割り当てるのに十分な割合で再開されたか否かを判断することができる。上述のように、位置決めセンサは、加速の割合が、観察時間間隔(例えば、3秒又はあらゆる他の適切な時間)に所定の量(例えば、10km/hr)だけ上昇した車両の速度(例えば、40km/hr)に基づいて正の値を割り当てるのに十分であると判断することができる。加速の以前の検出における休止、中止、又は中断の後に発生する場合がある加速に正の値を割り当て、かつ車両の現在の速度(例えば、40km/hr)がギアチェンジアップ表の評価に基づいて高いギアに対応する(例えば、40km/hrはギア1に対する速度範囲の外側にある)か否かを判断することに応答して、位置決めセンサ36は、車両のギア1がギア2にシフト又は変更されたと判断することができる。
【0055】
この点に関して、位置決めセンサは、加速の中止又は中断の間にギアがシフトされたと判断するように構成することができる。加速の中止又は中断は、ギアが変更されて加速の中止が車両の継続した加速の後に続く時に車両の加速は一般的にゼロなので、ギアチェンジを示すことができる。位置決めセンサはまた、車両の現在の速度が、ギアチェンジアップ表のギアに対応する範囲にあるか否かを判断し、車両が変更された高いギア、この実施例ではギア2であると判断することができる。
【0056】
位置決めセンサは、ギアがギア1からギア2に変更されたことを指示するデータを車両エンジンモジュール84に送信することができ、車両エンジンモジュール84は、ギア1からギア2へのギアチェンジを指示する指示を装置50のディスプレイ(例えば、ディスプレイ85)に送信することができる。
【0057】
位置決めセンサ36が、上述の実施例で加速の休止、中止、又は中断を検出しなかったが、車両の加速度が観察時間間隔の間に増加したように判断した場合、位置決めセンサは、車両の速度が、所定のギアに対して最適でないレベルに増加することがある場合も、ギアが変わらなかったと判断するように構成することができる。この点に関して、位置決めセンサ36は、車両の最適性能を維持するためにギアを変更すべきであることを車両エンジンモジュールに通知するデータを車両エンジンモジュール84に送信することができ、車両エンジンモジュールは、車両のエンジンの最適性能のためにギアを高いギアに変えるべきことを指示するデータをディスプレイに表示させる指示を装置のディスプレイ85のようなディスプレイに送信することができる(位置決めセンサ36及びプロセッサ70を通じて)。
【0058】
車両のギアが低いギアに変わったか又はシフトしたこと(本明細書では「ギアチェンジダウン」とも呼ぶ)を図2の装置が検出することができる例示的な実施形態について、加速度情報及び以下に示すギアチェンジダウン表のセットに関してここで説明する。
【0059】
(表)

【0060】
ギアチェンジダウン表のギアの各々に対応する速度の範囲は、車両の最適及び効率的な使用を維持するために車両のギアを低いギアに変えることができる速度の最適範囲に関する履歴データの評価に基づいて判断することができる。代替的に、速度の範囲は、車両が、例えば、120km/hrから0km/hrに減速する時にギアを低いギアに変える最適速度を検出することができるプロセッサ70による較正ソフトウエアの実行に応答して判断することができる。ギアチェンジダウン表の速度の範囲は、ギアを低いギアに変えるか又はシフトすべきである速度の範囲の例である。しかし、速度の他の範囲も、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、車両のタイプ、ギアのタイプなどに基づいてギアチェンジダウン表に含むことができる。
【0061】
装置50の位置決めセンサ36は、車両の速度が、所定の時間間隔(例えば、3秒又はあらゆる他の適切な時間間隔)の間に所定の量だけ(例えば、10km/hrだけ)低下していることを検出した位置決めセンサに応答して、車両のギアを低いギアにシフト又は変えるべきと判断することができる。この点に関して、位置決めセンサ36は、期間中に検出された減速に負の加速度値(例えば、−1)を割り当てることができる。ある一定の期間中の位置決めセンサ36によって検出された現在の速度及び負の加速度値の割り当てに基づいて、位置決めセンサは、ギアチェンジダウン表におけるデータを評価し、チェンジダウン又は下げなくてはならない車両のギアを判断することができる。例えば、ある一定の期間中に車両の速度が20km/hrに減速していると位置決めセンサ36が判断した場合、位置決めセンサ36は、ギアチェンジダウン表を評価し、ギアをギア2に下げなくてはならないと判断することができる。
【0062】
この点に関して、位置決めセンサ36は、ギアをギア2に下げるべきであることを指示する指示を車両エンジンモジュール84に送信することができ、車両エンジンモジュール84は、この実施例ではギア2のような低いギアにギアを変えるべきことを指示するデータをディスプレイ85に送信することができる(位置決めセンサ36及びプロセッサ70を通じて)。更に、位置決めセンサ36は、車両が停止するまでの所定の期間の減速をモニタし続けることができることを指摘する必要がある。
【0063】
従って、図2の装置が車両エンジンRPMデータを判断することができる方法を十分に以下に考察する。この点に関して、車両エンジンモジュール84は、RPMデータを判断するためにRPM方程式を利用することができ、RPM方程式は、RPM=(s−SFV)×GFVであり、ここで、s=車両の速度、SFV=速度と比較した時の各ギアがRPMにどのくらいの影響を与えるかに関する係数を指示するための変数、及びGFV=各ギアがRPMに影響を与える係数を指示するための変数である。
【0064】
SFV及びGFVに関連付けられた値が、RPMにおける所定のギアに対する速度の影響の較正及び推定、並びに各ギアがRPMにおいて有する影響に基づくことができることを指摘する必要がある。この点に関して、SFV及びGFV値は、車両のギアトランスミッション及び車両のエンジンタイプに依存する場合があり、SFV及びGFV値は、様々なギア比及びエンジンタイプに対してマニュアルで設定又は較正することができる。例えば、ディーゼルトラクタは、例えば、スポーツカーのような別の車両とは全く異なるギアトランスミッション及びエンジンタイプを有する場合がある。この点に関して、第5ギアにおけるトラクタの速度は、4000RPMで60km/hrとすることができるのに対して、4000RPMで第5ギアで運転するスポーツカーは、約180km/hrで移動することができる。従って、トラクタの第5ギアは、約15のSFV及び85のGFVを有するようにマニュアルで設定又は較正することができる。トラクタが60km/hrの速度で運転される時に、車両エンジンモジュール84は、対応するRPMが3825(例えば、(60−15)×85=3825RPM)であると判断することができる。
【0065】
車両エンジンモジュール84によるRPMデータの較正の別の例として、車両がギア2で運転しており、車両の速度が40km/hrであるという状況を考える。ギア2に対する較正及び推定に基づいて、SFVは20であり、GFVは143である。従って、車両エンジンモジュール84は、ギア2に対する最適RPMが2860RPM(例えば、(40−20)×143=2860RPM)であると判断することができる。
【0066】
各ギアに対するSFV及びGFV値の付加的な実施例が以下に示されている。
ギア1−5及びニュートラルに対するSFV値:
SFV=ニュートラルギアに対して1
SFV=第1ギアに対して1
SFV=第2ギアに対して20
SFV=第3ギアに対して40
SFV=第4ギアに対して60
SFV=第5ギアに対して80
ギア1−5及びニュートラルに対するGFV値:
GFV=ニュートラルギアに対して1
GFV=第1ギアに対して110
GFV=第2ギアに対して143
GFV=第3ギアに対して133
GFV=第4ギアに対して110
GFV=第5ギアに対して100
【0067】
ギアに対するRPMデータを計算する車両エンジンモジュール84の付加的な実施例として以下の例を考える:
車両の速度=100
ギア=第4ギア
SFV=第4ギアに対して60、及び
GFV=第4ギアに対して110
この点に関して、車両エンジンモジュール84は、車両が第4ギアで運転している間に110km/hrの速度で移動している時に、対応するRPM=4400(例えば、(100−60)×110=4400RPM)であると判断することができる。
【0068】
ギアが第5ギアに変わった時に、RPMの値を低くすることができる。例えば、車両の速度が100km/hrであり、車両が第5ギアで運転している時に、車両エンジンモジュール84は、RPM=2000(例えば、(100−80)×100=2000RPM)であると判断することができる。
【0069】
上述のSFV及びGFVの値は、較正及び推定に基づく例であり、この点に関して、SFV及びGFVの値は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく上述したものとは異なるものにすることができることを指摘する必要がある。
【0070】
ここで図3を参照すると、例示的な実施形態による計器クラスター又は電子ダッシュボードの例示的な実施形態が提供される。電子ダッシュボードは、車両エンジンモジュール84によって生成することができ、装置50のディスプレイ(例えば、ディスプレイ85)に表示することができる。電子ダッシュボードは、電子速度計及びRPMゲージを指示するデータを含む。RPMゲージは、エンジンのRPMが7000−8000RPMの範囲にある時に、エンジンが安全でないか又は効率的でない方式で作動している場合があることを示している。この点に関して、7000−8000RPM範囲は、エンジンが望ましくないかつ潜在的に安全でないレベルで作動している場合があることを指示するために、赤いマーキングを備えたエリア77(例えば、レッドライン)で示している。電子ダッシュボードを利用することにより、例示的な実施形態の装置は、車両の物理的なダッシュボードにおける空間を節約することができ、車両に物理的なダッシュボードを配備することに関連付けられたコストの低減をもたらすことができる。
【0071】
ここで図4A及び4Bを参照すると、GPSデータの使用に一部基づいて車両ギア情報及び車両エンジンRPMデータを判断するための流れ図が提供されている。作動400で、車両の速度をGPSデータに基づいて判断することができる。この点に関して、車両内の位置決めセンサ36は、それぞれの時間で車両のロケーション(例えば、GPSデータ)に関するロケーション又はポジション情報(例えば、緯度、経度、高度データなど)に基づいて速度を判断することができる。代替的に、車両の速度を位置決めセンサ36内のジャイロメータ又は速度を判断することができるあらゆる他の適切なデバイスのようなデバイスによって判断することができる。作動405では、車両が作動している現在のギアを判断するために、判断された速度を速度の範囲と比較することができる。例示的な実施形態では、位置決めセンサ36は、車両が作動している現在のギアを判断するために、検出された速度を最高速度表の速度の範囲と比較することができる。作動410では、車両の加速度は、所定の時間間隔で定期的にモニタすることができる。例示的な実施形態では、位置決めセンサ36は、3秒毎に車両の速度をモニタし、車両が加速されているか否かを判断する。しかし、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、異なるモニタリング時間を使用することができる。
【0072】
作動415では、モニタされる期間中の加速の所定の量(例えば、正の加速度値、例えば、10km/hrだけの速度の増加)の検出に応答して、位置決めセンサ36は、加速における休止、中止、又は中断を定期的に(例えば、3秒毎に)モニタすることができる。作動420では、位置決めセンサ36は、所定の時間(例えば、2秒など)にわたって存続する加速における休止、中止、又は中断があるか否かを判断することができる。作動425では、位置決めセンサが、ある一定の期間(例えば、9秒)の満了時に加速の休止又は中止を検出しなかったが、加速が継続しているように判断した場合、位置決めセンサは、ディスプレイに送信される指示を発生させることができる車両エンジンモジュール84に現在使用されているギアを高いギアに変えるべきことを指示するデータを送信することができる。
【0073】
作動430では、所定の時間量(例えば、2秒)の加速の休止又は中断の検出に応答して、位置決めセンサは、車両の加速が、中断後に所定の量だけ(例えば、10km/hrだけ)増加し続けているか否かを判断することができる。作動435では、車両の加速度が中断の検出後に所定の量だけ増加しなかったことを位置決めセンサが判断した時に、位置決めセンサは、車両の現在使用されているギアが変わらなかったと判断することができる。作動440では、中断の検出後に車両の加速度が所定の量だけ増加し続けたことを検出した位置決めセンサに応答して、位置決めセンサは、車両のギアが高いギアに変わっていると判断することができる。この点に関して、車両の継続した加速の前の検出された加速の休止は、ギアが変わったことを示すことができる。
【0074】
作動445では、位置決めセンサ36は、車両の現在の速度を検出し、検出された速度を所定のギアに対する速度の範囲と比較し、車両を変えるべき高いギアを判断することができる。この点に関して、位置決めセンサは、検出された速度をギアチェンジアップ表の速度の範囲と比較することができる。任意的に、作動450では、位置決めセンサ36は、ギアチェンジを指示するデータを車両エンジンモジュール84に送信することができ、車両エンジンモジュール84は、ギアチェンジを指示する装置(例えば、装置50)のディスプレイ(例えば、ディスプレイ85)に送信される指示を発生させることができる。作動455では、位置決めセンサ36は、車両が、ある一定の期間(例えば、3秒毎)に所定の量だけ減速している(例えば、速度が10km/hrだけ低下している)か否かを判断することができ、位置決めセンサは、車両の現在の速度を検出することができる。作動460では、位置決めセンサ36は、車両の減速中の検出された速度をそれぞれのギアに対する速度の範囲と比較し、車両を低下させなくてはならないギアを判断することができる。この点に関して、位置決めセンサは、検出された速度をギアチェンジダウン表の速度の範囲と比較し、車両を低下させなくてはならないギアを判断することができる。任意的に、車両エンジンモジュール84は、車両の検出された速度及びSFV及びGFV値に基づいて車両エンジンRPMデータを判断することができ、ここで、上述のように、RPM=(s−SFV)×GFVである。
【0075】
図4A及び4Bは、本発明の例示的な実施形態によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の流れ図であることを指摘する必要がある。流れ図の各ブロック又は段階、及び流れ図におけるブロックの組合せは、ハードウエア、ファームウエア、及び/又は1つ又はそれよりも多くのコンピュータプログラム命令を含むコンピュータプログラム製品のような様々な手段によって実行することができることは理解されるであろう。例えば、上述の手順の1つ又はそれよりも多くは、コンピュータプログラム命令によって実行することができる。この点に関して、例示的な実施形態では、上述の手順を実行するコンピュータプログラム命令は、メモリデバイス(例えば、メモリデバイス76)によって記憶され、プロセッサ(例えば、プロセッサ70)によって実行される。認められるように、いずれのこのようなコンピュータプログラム命令も、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行される命令が、流れ図ブロック又は段階に指示された機能を実施させるように、機械を生成するためにコンピュータ又は他のプログラマブル装置(例えば、ハードウエア)上にロードすることができる。一部の実施形態では、コンピュータ又は他のプログラマブル装置に特定の方式で機能するように指示することができるコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読メモリに記憶され、それによってコンピュータ可読メモリに記憶された命令は、流れ図ブロック又は段階に指示された機能を実施する命令を含む製造物品を生成する。コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上にロードすることができ、一連の作動段階をコンピュータ又は他のプログラマブル装置で実行させ、コンピュータ実行処理を作成し、それによってコンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行される命令は、流れ図ブロック又は段階に指示された機能を実施するための段階を提供する。
【0076】
従って、流れ図のブロック又は段階は、指示された機能を実行するための手段の組合せ、及び指示された機能を実行するための段階の組合せをサポートする。流れ図の1つ又はそれよりも多くのブロック又は段階、及び流れ図におけるブロック又は段階の組合せは、指示された機能又は段階、又は専用ハードウエア及びコンピュータ命令の組合せを実行する専用ハードウエアベースのコンピュータシステムによって実施することができることも理解されるであろう。
【0077】
例示的な実施形態では、上述の図4A及び4Bの方法を実行するための装置は、上述の作動(400−460)のいずれか又は各々を実行するように構成されたプロセッサ(例えば、プロセッサ70)を含むことができる。プロセッサは、例えば、ハードウエア実施型論理機能を実行し、記憶された命令を実行し、又は作動の各々を実行するためのアルゴリズムを実行することにより、作動(400−460)を実行するように構成することができる。代替的に、装置は、上述の作動の各々を実行するための手段を含むことができる。この点に関して、例示的な実施形態によると、作動400−460を実行するための手段の例は、例えば、プロセッサ70(例えば、上述の作動のいずれかを実行するための手段として)、位置決めセンサ36、及び車両制御モジュール84、及び/又は命令を実行するか又は上述のように情報を処理するためのアルゴリズムを実行するためのデバイス又は回路を含むことができる。
【0078】
本明細書に示す本発明の多くの修正及び他の実施形態は、以上の説明及び関連の図面に示す本発明の教示の恩典を受けるこれらの発明が関わる当業者に想起されるであろう。従って、本発明は、開示する特定的な実施形態に制限されず、修正及び他の実施形態が特許請求の範囲に含まれるように意図されていることは理解されるものとする。更に、以上の説明及び関連の図面は、要素及び/又は機能のある一定の例示的な組合せの関連において例示的な実施形態を説明しているが、要素及び/又は機能の様々な組合せを特許請求の範囲から逸脱することなく他の実施形態によって提供することができることを認めるべきである。この点に関して、例えば、特許請求の範囲の一部に示すように、上述したものとは明示的に異なる要素及び/又は機能の組合せも考えられている。特定の用語を本明細書で用いたが、これらは、一般的及び説明的な意味で使用されただけであり、制限の目的で使用されたものではない。
【符号の説明】
【0079】
400 GPSデータに基づいて車両の速度を判断する段階
405 判断された速度とギアに対する速度の範囲とを比較して車両が作動している現在のギアを判断する段階
410 車両が所定の時間間隔の間に加速されたか否かを定期的にモニタする段階
415 時間間隔の間の加速の所定の量の検出に応答して加速における休止又は中断のモニタリングを開始する段階

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれの時間での少なくとも1つの車両の1つ又はそれよりも多くのポジションを識別する第1のロケーション情報を評価して該車両の速度を判断する段階と、
前記判断された速度を前記車両の1つ又はそれよりも多くのそれぞれのギアに対応する速度の第1の範囲と比較する段階と、
プロセッサを通じて、前記ギアの1つに関連付けられた前記速度の第1の範囲の速度に対応する前記判断された速度に少なくとも一部基づいて、前記車両が作動している現在のギアを判断する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記車両が所定の期間中に所定の量だけ減速されたか否かを定期的に判断する段階と、
前記所定の量による前記車両の減速の検出に応答して、判断された速度と前記ギアに対応する速度の第2の範囲とを比較する段階と、
前記ギアの少なくとも1つに関連付けられた前記速度の第2範囲の速度に対応する前記判断された速度に少なくとも一部基づいて、前記現在のギアを前記車両のより低いギアに変えるべきと判断する段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のロケーション情報が、前記車両の少なくとも1つのロケーション又はポジションに対応する緯度、経度、及び高度データのうちの少なくとも1つを含むと判断する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記車両が所定の量だけ加速されたか否かを定期的に判断する段階と、
前記加速が前記所定の量に等しいか又はこれを超えたことの検出に応答して、該加速の休止又は中断があるか否かを判断する段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記判断が前記加速の休止又は中断を検出しなかった時に、方法が、
前記車両が前記所定の量によって加速し続けたか否かを判断する段階と、
前記車両が前記所定の量によって加速し続けたことに応答して、該車両の少なくとも1つのギアをより高いギアに変えるべきことを示してデバイスに送信される指示を発生させる段階と、
を更に含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記休止又は中断の持続時間が所定の時間量にわたって存続するか否かを判断する段階を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記車両が前記休止又は中断の検出後に所定の量によって加速し続けたか否かを判断する段階と、
前記所定の量による前記車両の前記継続した加速の検出に応答して、該車両の少なくとも1つのギアがより高いギアに変えられたと判断する段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記車両の前記加速が前記休止の検出後に再開されなかったことの検出に応答して、前記少なくとも1つのギアが変えられなかったと判断する段階を更に含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
対応する時間での前記車両の1つ又はそれよりも多くの異なるポジションを識別する第2のロケーション情報の評価に基づいて、該車両の現在の速度を検出する段階と、
前記現在の速度を前記ギアに対応する第3の範囲の速度と比較する段階と、
前記ギアのそれぞれのものに関連付けられた前記速度の第3の範囲の速度に対応する前記現在の速度に少なくとも一部基づいて、前記車両が変えるべきより高いギアを判断する段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、
を含み、
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、装置をして、少なくとも、
それぞれの時間での少なくとも1つの車両の1つ又はそれよりも多くのポジションを識別する第1のロケーション情報を評価して該車両の速度を判断し、
前記判断された速度を前記車両の1つ又はそれよりも多くのそれぞれのギアに対応する速度の第1の範囲と比較し、かつ
前記ギアの1つに関連付けられた前記速度の第1の範囲の速度に対応する前記判断された速度に少なくとも一部基づいて、前記車両が作動している現在のギアを判断する、
ことを実行させるように構成される、
ことを特徴とする装置。
【請求項11】
前記コンピュータプログラムコードは、更に、装置をして、
前記車両が所定の期間中に所定の量だけ減速されたか否かを定期的に判断させ、
前記所定の量による減速の検出に応答して、判断された速度と前記ギアに対応する速度の第2の範囲とを比較させ、かつ
前記ギアの少なくとも1つに関連付けられた前記速度の第2範囲の速度に対応する前記判断された速度に少なくとも一部基づいて、前記現在のギアを前記車両のより低いギアに変えるべきと判断させる、
ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記コンピュータプログラムコードは、更に、装置をして、前記第1のロケーション情報が、前記車両の少なくとも1つのロケーション又はポジションに対応する緯度、経度、及び高度データのうちの少なくとも1つを含むと判断させることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記コンピュータプログラムコードは、更に、装置をして、
前記車両が所定の量だけ加速されたか否かを定期的に判断させ、かつ
前記加速が前記所定の量に等しいか又はこれを超えたことの検出に応答して、該加速の休止又は中断があるか否かを判断させる、
ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記判断が前記加速の休止又は中断を検出しなかった時に、前記コンピュータプログラムコードは、更に、装置をして、
前記車両が前記所定の量によって加速し続けたか否かを判断させ、かつ
前記車両が前記所定の量によって加速し続けたことに応答して、該車両の少なくとも1つのギアをより高いギアに変えるべきことを示してデバイスに送信される指示を発生させる、
ことを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記コンピュータプログラムコードは、更に、装置をして、前記休止又は中断の持続時間が所定の時間量にわたって存続するか否かを判断させることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記コンピュータプログラムコードは、更に、装置をして、
前記車両が前記休止又は中断の検出後に所定の量によって加速し続けたか否かを判断させ、かつ
前記所定の量による前記車両の前記継続した加速の検出に応答して、該車両の少なくとも1つのギアがより高いギアに変えられたと判断させる、
ことを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項17】
前記コンピュータプログラムコードは、更に、装置をして、前記車両の前記加速が前記休止の検出後に再開されなかったことの検出に応答して、前記少なくとも1つのギアが変えられなかったと判断させることを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記コンピュータプログラムコードは、更に、装置をして、
対応する時間での前記車両の1つ又はそれよりも多くの異なるポジションを識別する第2のロケーション情報の評価に基づいて、該車両の現在の速度を検出させ、
前記現在の速度を前記ギアに対応する第3の範囲の速度と比較させ、かつ
前記ギアのそれぞれのものに関連付けられた前記速度の第3の範囲の速度に対応する前記現在の速度に少なくとも一部基づいて、前記車両が変えるべきより高いギアを判断させる、
ことを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項19】
コンピュータ可読プログラムコード部分が格納された少なくとも1つのコンピュータ可読記憶媒体、
を含み、
前記コンピュータ可読プログラムコード部分は、
それぞれの時間での少なくとも1つの車両の1つ又はそれよりも多くのポジションを識別する第1のロケーション情報を評価して該車両の速度を判断するためのプログラムコード命令と、
前記判断された速度を前記車両の1つ又はそれよりも多くのそれぞれのギアに対応する速度の第1の範囲と比較するためのプログラムコード命令と、
前記ギアの1つに関連付けられた前記速度の第1の範囲の速度に対応する前記判断された速度に少なくとも一部基づいて、前記車両が作動している現在のギアを判断するためのプログラムコード命令と、
を含む、
ことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【請求項20】
前記車両が所定の期間中に所定の量だけ減速されたか否かを定期的に判断するためのプログラムコード命令と、
前記所定の量による減速の検出に応答して、判断された速度と前記ギアに対応する速度の第2の範囲とを比較するためのプログラムコード命令と、
前記ギアの少なくとも1つに関連付けられた前記速度の第2範囲の速度に対応する前記判断された速度に少なくとも一部基づいて、前記現在のギアを前記車両のより低いギアに変えるべきと判断するためのプログラムコード命令と、
を更に含むことを特徴とする請求項19に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項21】
前記車両が所定の量だけ加速されたか否かを定期的に判断するためのプログラムコード命令と、
前記加速が前記所定の量に等しいか又はこれを超えたことの検出に応答して、該加速の休止又は中断があるか否かを判断するためのプログラムコード命令と、
を更に含むことを特徴とする請求項19に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項22】
前記判断が前記加速の休止又は中断を検出しなかった時に、
前記車両が前記所定の量によって加速し続けたか否かを判断するためのプログラムコード命令と、
前記車両が前記所定の量によって加速し続けたことに応答して、該車両の少なくとも1つのギアをより高いギアに変えるべきことを示してデバイスに送信される指示を発生させるためのプログラムコード命令と、
を更に含むことを特徴とする請求項21に記載のコンピュータプログラム製品。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate


【公表番号】特表2012−528282(P2012−528282A)
【公表日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−512468(P2012−512468)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【国際出願番号】PCT/IB2010/001287
【国際公開番号】WO2010/136889
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【Fターム(参考)】