説明

ロシア語検索装置およびプログラム

【課題】電子辞書等によるロシア語検索装置において、アルファベット文字の入力からロシア語辞書の見出し語を容易且つ迅速に検索することを可能にする。
【解決手段】[英字キリル文字読み変換入力]モードを設定した検索語入力画面G1の英字検索語入力エリアAeにおいて、ロシア語の読みに応じた英字の文字列[lemon]を入力すると、当該入力された英字の文字列は英字キリル文字類似音声変換テーブルに従いキリル文字の文字列[лемон(第1候補)][лэмон(第2候補)]に変換される。そして、当該変換されたキリル文字の文字列と一致するロシア語の見出し語が[露和辞書]に存在するか否かスペルチェックに掛けられ、一致する見出し語が存在しない場合には、最も近似する見出し語と一致する検索文字列[лимон]に訂正された後、該当する見出し語の説明情報[лимон レモン」が読み出されて説明情報表示画面G2として表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロシア語辞書を検索するためのロシア語検索装置およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、英語(アルファベット文字)を入力するための文字入力機器(メール機)において、ロシア語(キリル文字)を入力する場合、IPA(International Phonetic Alphabet)に基づいて、英語をロシア語読みして入力することが行われている。
【0003】
また、従来のワードプロセッサにおいて、単語頭部または一部の文字の順次の入力に応じて、単語データから使用頻度に応じた単語候補の1つを選択して入力し、入力文字列が誤っているときに、発音が類似する文字に変換して当該入力文字列を修正する技術が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平09−106400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
アルファベット文字のキーボードを備えた電子辞書装置において、ロシア語系の辞書を検索する場合、当該キーボードでロシア語を簡単に入力することはできない。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、アルファベット文字の入力からロシア語辞書の見出し語を容易且つ迅速に検索することが可能になるロシア語検索装置およびその制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載のロシア語検索装置は、ロシア語の見出し語とその説明情報とを対応付けた辞書データを記憶するロシア語辞書記憶手段と、英文字とその英文字に類似する読みのキリル文字とを対応付けた類似音声の文字変換テーブルを記憶するテーブル記憶手段と、ユーザ操作に応じて任意のロシア語の読みに対応した英文字を入力する英文字入力手段と、この英文字入力手段により入力された英文字を前記テーブル記憶手段により記憶された類似音声の文字変換テーブルに従いキリル文字に変換する文字変換手段と、この文字変換手段により変換されたキリル文字を前記ロシア語辞書記憶手段により記憶された辞書データに基づきスペルチェックするスペルチェック手段と、このスペルチェック手段によりスペルチェックされた前記キリル文字または同スペルチェックにより訂正されたキリル文字に対応して前記ロシア語辞書記憶手段により記憶された辞書データの見出し語を検索する辞書検索手段と、を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、アルファベット文字の入力からロシア語辞書の見出し語を容易且つ迅速に検索することが可能になるロシア語検索装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る電子辞書装置10の外観構成を示す正面図。
【図2】前記電子辞書装置10の電子回路の構成を示すブロック図。
【図3】前記電子辞書装置10のメモリ22に記憶される英字キリル文字類似音声変換テーブル22cを示す図。
【図4】前記電子辞書装置10のメモリ22に記憶される英字キリル文字類似形状変換テーブル22dを示す図。
【図5】前記電子辞書装置10による情報表示処理を示すフローチャート。
【図6】前記電子辞書装置10による情報表示処理に伴うロシア語読み変換検索処理を示すフローチャート。
【図7】前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うロシア語読み変換検索処理に従ったロシア語の検索表示動作(その1)を示す図。
【図8】前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うロシア語読み変換検索処理に従ったロシア語の検索表示動作(その2)を示す図。
【図9】前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うロシア語形状変換検索処理に従ったロシア語の検索表示動作(その1)を示す図。
【図10】前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うロシア語形状変換検索処理に従ったロシア語の検索表示動作(その2)を示す図。
【図11】前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うロシア語形状変換検索処理に従ったロシア語の検索表示動作(その3)を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態に係る電子辞書装置10の外観構成を示す正面図である。
【0012】
この電子辞書装置10は、以下に説明する電子辞書専用の携帯機器として構成されるか、辞書機能を備えたPDA(personal digital assistants)、PC(personal computer)、携帯電話、電子ブック、携帯ゲーム機等として構成される。
【0013】
この電子辞書装置10は、その本体ケース11と蓋体ケース12とがヒンジ部13を介して展開/閉塞可能な折り畳み型ケースを備えて構成される。この折り畳み型ケースを展開した本体ケース11の表面には、文字入力キー14a、辞書指定キー14b、[訳/決定]キー14c、[戻る/リスト]キー14d、カーソルキー14e、スピーカ15などを備えたキー入力部(キーボード)14、およびサブ画面(手書き入力部)16が備えられる。
【0014】
前記文字入力キー14aは、アルファベット文字、ひらがな文字、キリル文字、数字を共通の各キーで入力するキー群からなり、アルファベット文字は、単キーの入力により小文字が入力され、[シフト]キー14sと合わせた入力により大文字が入力される。
【0015】
前記サブ画面(手書き入力部)16は、ユーザがペンや指等でタッチした位置を検出するタッチ位置検出装置と表示装置が一体となった構造であり、キー入力部14の中央手前側において例えば256×64ドットのカラー液晶表示画面16dに透明タッチパネル16tを重ねて構成される。このサブ画面(手書き入力部)16の領域は、必要に応じて、手書き文字を入力するための手書き文字(漢字)入力領域や各種機能のアイコン入力領域、ロシア語辞書が指定された際のロシア語(キリル文字)のソフトキーボードKRの表示領域、あるいは当該各領域が混在する領域に切り替えられる。
【0016】
そして、前記サブ画面(手書き入力部)16が手書き文字入力領域に切り替えられた状態での手書き入力に伴う軌跡はそのカラー液晶表示画面16dにエコーバックして表示される。
【0017】
また蓋体ケース12の表面には、そのほぼ全面を対象に例えば480×320ドットのバックライト付きのメイン画面17が設けられる。このメイン画面17も、前記サブ画面(手書き入力部)16と同様に、ユーザがペンや指等でタッチした位置を検出するタッチ位置検出装置と表示装置が一体となった構造であり、バックライト付きのカラー液晶表示画面17dに透明タッチパネル17tを重ねて構成される。
【0018】
そして、前記辞書指定キー14bによりロシア語辞書が指定された場合に、前記メイン画面17に表示される検索語入力画面G1には、[英字キリル文字読み変換入力]モードの設定キーBs、[英字キリル文字形状変換入力]モードの設定キーBtが表示されると共に、英字による検索語入力エリアAeとキリル文字による検索語入力エリアAcとが表示される。
【0019】
[英字キリル文字読み変換入力]モードの設定キーBsがタッチされて選択表示hされ同モードに設定された場合には、英字検索語入力エリアAeに入力された英字の文字列の読みに応じて変換(類似音声変換)されたキリル文字の文字列がキリル文字検索語入力エリアAcに入力される。
【0020】
[英字キリル文字形状変換入力]モードの設定キーBtがタッチされて選択表示hされ同モードに設定された場合には、英字検索語入力エリアAeに入力された英字の文字列の形状に応じて変換(類似形状変換)されたキリル文字の文字列がキリル文字検索語入力エリアAcに入力される。
【0021】
図2は、前記電子辞書装置10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0022】
この電子辞書装置10は、各種の記録媒体に記録されたプログラム、又は、伝送されたプログラムを読み込んで、その読み込んだプログラムによって動作が制御されるコンピュータによって構成され、その電子回路には、CPU(central processing unit)21が備えられる。
【0023】
CPU21は、メモリ(フラッシュROM)22内に予め記憶された装置制御プログラム、あるいはROMカードなどの外部記録媒体23から記録媒体読み書き部24を介して前記メモリ22に読み込まれた装置制御プログラム、あるいはインターネットN上のWebサーバ(この場合はプログラムサーバ)30から通信部25を介して前記メモリ22に読み込まれた装置制御プログラムに応じて、回路各部の動作を制御する。
【0024】
前記メモリ22に記憶された装置制御プログラムは、キー入力部14、サブ画面(手書き入力部)16、メイン画面17からのユーザ操作に応じた入力信号、あるいは通信部25を介して接続されるインターネットN上の各Webサーバ30…との通信信号、あるいは記録媒体読み書き部24を介して外部接続されるEEPROM,RAM,ROMなどのメモリ・カード(記録媒体)23との接続通信信号に応じて起動される。
【0025】
このように前記CPU21には、メモリ22、記録媒体読み書き部24、通信部25、キー入力部14、サブ画面(手書き入力部)16、メイン画面17などが接続される。
【0026】
前記メモリ22に記憶される装置制御プログラムとしては、当該電子辞書装置10の全体の動作を司るシステムプログラムや、通信部25を介してインターネットN上の各Webサーバ30…や図示しないユーザPC(Personal Computer)などとデータ通信するための通信プログラムが記憶される。
【0027】
また、ロシア語系辞書が指定された場合に英字入力された文字列を類似音声変換または類似形状変換に従いキリル文字の検索文字列に変換するロシア語変換処理、検索文字列の入力に応じて見出し語を検索する見出し語検索処理、検索された見出し語に対応した説明情報(訳語・語義など)の読み出し表示処理など、同メモリ22内に記憶された辞書データベース22bに基づく処理全般を制御するための各種情報表示制御プログラム22aが記憶される。
【0028】
前記辞書データベース22bとしては、ロシア語(キリル文字)の見出し語に対応付けて日本語の説明情報が記述された[露和辞書]、日本語の見出し語に対応付けてロシア語の説明情報が記述された[和露辞書]、漢字/かなの見出し語に対応付けて日本語の説明情報が記述された[国語辞書]、英語(アルファベット)の見出し語に対応付けて日本語の説明情報が記述された[英和辞書]、漢字/かなの見出し語に対応付けて英語の説明情報が記述された[和英辞書]などが、予めあるいはダウンロードされて記憶される。
【0029】
また、前記メモリ22には、英字キリル文字類似音声変換テーブル22c、英字キリル文字類似形状変換テーブル22dが記憶され、ワークエリア22eが確保される。
【0030】
図3は、前記電子辞書装置10のメモリ22に記憶される英字キリル文字類似音声変換テーブル22cを示す図である。
【0031】
この英字キリル文字類似音声変換テーブル22cには、英字(アルファベット文字)の各大文字/小文字に対応付けて、その読みと類似の音声で発音されるキリル文字の各大文字/小文字が記述されるもので、英字1文字に対応する類似音声変換テーブルと英字2文字に対応する類似音声変換テーブルが用意される。
【0032】
図4は、前記電子辞書装置10のメモリ22に記憶される英字キリル文字類似形状変換テーブル22dを示す図である。
【0033】
この英字キリル文字類似形状変換テーブル22dには、英字(アルファベット文字)の各文字に対応付けて、類似の形状を有するキリル文字の各大文字/小文字が、複数有る場合はその候補順に記述される。
【0034】
ワークエリア22eには、前記情報表示制御プログラム22aの実行に伴い一時的に保存が必要なデータが記憶される。
【0035】
このように構成された電子辞書装置10は、CPU21が前記情報表示制御プログラム22a(ロシア語系辞書が指定された場合に英字入力された文字列を類似音声変換または類似形状変換に従いキリル文字の検索文字列に変換するロシア語変換処理、検索文字列の入力に応じて見出し語を検索する見出し語検索処理、検索された見出し語に対応した説明情報(訳語・語義など)の読み出し表示処理等を実行するためのプログラムを含む)に記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べる機能を実現する。
【0036】
次に、前記構成による電子辞書装置10の動作について説明する。
【0037】
図5は、前記電子辞書装置10による情報表示処理を示すフローチャートである。
【0038】
図6は、前記電子辞書装置10による情報表示処理に伴うロシア語読み変換検索処理を示すフローチャートである。
【0039】
図7は、前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うロシア語読み変換検索処理に従ったロシア語の検索表示動作(その1)を示す図である。
【0040】
辞書指定キー14bのユーザ操作に応じて[露和辞書]が指定されたと判断されると(ステップS1,S2(Yes))、図7(A)に示すように、英字による検索語入力エリアAeとキリル文字による検索語入力エリアAcとに加えて、[英字キリル文字読み変換入力]モードの設定キーBsおよび[英字キリル文字形状変換入力]モードの設定キーBtが表示されてなる検索語入力画面G1がメイン画面17に表示される。
【0041】
この[露和辞書]が指定された初期状態では、[英字キリル文字読み変換入力]モードがデフォルト設定され、当該設定キーBsが選択表示hされると共に、前記英字検索語入力エリアAeにカーソルCuが表示され、英字によるロシア語読みでの検索文字列の入力が促される(ステップS3(Yes))。
【0042】
そして、図6におけるロシア語読み変換検索処理へ移行される(ステップSA)。
【0043】
例えば“アンゲル”のように発音するロシア語を検索するために、ロシア語(キリル文字)を知らないユーザが、文字入力キー14aを操作し、同ロシア語の読み“アンゲル”を英字[angel]にして英字検索語入力エリアAeに順次入力する(ステップA1)。
【0044】
すると、前記英字検索語入力エリアAeにロシア語読みの英字[a][n][g][e][l]が入力される毎に、当該入力された英字が大文字か否か判断され(ステップA2)、小文字であると判断された場合は(ステップA2(No))、入力された英字が、メモリ22に記憶される英字キリル文字類似音声変換テーブル22cに従いキリル文字の文字列に変換され、キリル文字検索語入力エリアAcに順次入力される(ステップA3)。
【0045】
ここで、前記入力された英字に対して英字キリル文字類似音声変換テーブル22cに従い変換されたキリル文字に複数の候補があると判断された場合には(ステップA4(Yes))、当該候補分のキリル文字に変換された各文字列が生成されてそれぞれのキリル文字検索語入力エリアAc…に入力される(ステップA5)。
【0046】
具体的には、前記図7(A)で示したように、英字検索語入力エリアAeにロシア語読みの英字の文字列[angel]が入力されると、前記英字キリル文字類似音声変換テーブル22cに従いキリル文字の文字列[ангел]に変換され、キリル文字検索語入力エリアAcに順次入力される(ステップA1〜A4(No))。
【0047】
そして、図7(B)に示すように、[訳/決定]キー14cが操作され見出し語検索の実行が指示されると(ステップA6(Yes))、前記キリル文字検索語入力エリアAcに入力された検索文字列[ангел]が[露和辞書]22bに基づきロシア語のスペルチェックに掛けられる(ステップA7)。
【0048】
そして、前記スペルチェックに掛けられた検索文字列[ангел]と一致する見出し語が[露和辞書]22bから検索されると(ステップA8(Yes))、この検索された見出し語[ангел]とその説明情報「天使(てんし)」が説明情報表示画面G2としてメイン画面17に表示される(ステップA9)。
【0049】
また、前記同様に検索語入力画面G1の設定キーBsが選択表示hされた[英字キリル文字読み変換入力]モードの設定状態において、図7(C)に示すように、例えば“リモン”のように発音するロシア語を検索するために、同ロシア語の読み“リモン”を英字[lemon]にして英字検索語入力エリアAeに順次入力する(ステップA1)。
【0050】
すると、前記英字検索語入力エリアAeにロシア語読みで入力された英字の文字列[lemon]が、メモリ22に記憶される英字キリル文字類似音声変換テーブル22cに従い2候補あるキリル文字の文字列[лемон]と[лзмон]に変換され、それぞれのキリル文字検索語入力エリアAc…に入力される(ステップA2〜A5)。
【0051】
そして、図7(D)に示すように、[訳/決定]キー14cが操作されると(ステップA6(Yes))、前記キリル文字検索語入力エリアAc…に入力された2候補あるキリル文字の文字列[лемон]と[лзмон]についてスペルチェックが掛けられ、何れも[露和辞書]22bに一致する単語が無いことで、当該スペルチェックのガイドメッセージMsが前記検索語入力画面G1上に一時表示される(ステップA7)。
【0052】
すると、前記スペルチェックにより訂正されたキリル文字の文字列[лимон]と一致する見出し語が[露和辞書]22bから検索され(ステップA8(Yes))、図7(E)に示すように、当該検索された見出し語[лимон]とその説明情報「レモン」が説明情報表示画面G2としてメイン画面17に表示される(ステップA9)。
【0053】
したがって、前記構成の電子辞書装置10によれば、[英字キリル文字読み変換入力]モードを設定した検索語入力画面G1の英字検索語入力エリアAeにおいて、ロシア語の読みに応じた英字の文字列を入力すると、当該入力された英字の文字列は英字キリル文字類似音声変換テーブル22cに従いキリル文字の文字列に変換される。そして、当該変換されたキリル文字の文字列と一致するロシア語の見出し語が[露和辞書]22bに存在するか否かスペルチェックに掛けられ、一致する見出し語が存在しない場合には、最も近似する見出し語と一致する検索文字列に訂正された後、該当する見出し語の説明情報が読み出されて説明情報表示画面G2として表示される。
【0054】
このため、ロシア語検索しようとする見出し語のロシア語が分からなくても、検索したいロシア語の読みに応じた英字の検索文字列を入力するだけで、当該英字の検索文字列が英字キリル文字類似音声変換テーブル22cに従いキリル文字に変換され、[露和辞書]22bに基づきスペルチェックされた後、容易且つ迅速に一致する見出し語が検索されてその説明情報が表示されるようになる。
【0055】
図8は、前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うロシア語読み変換検索処理に従ったロシア語の検索表示動作(その2)を示す図である。
【0056】
前記同様に[露和辞書]22bが指定され、メイン画面17の検索語入力画面G1の設定キーBsが選択表示hされた[英字キリル文字読み変換入力]モードの設定状態において、図8(A)に示すように、例えば“CDディースク”のように発音するロシア語を検索するために、同ロシア語の読みを英字[CD-disc]にして英字検索語入力エリアAeに順次入力する(ステップA1)。
【0057】
ここで、[シフト]キー14sと文字入力キー14aとの組合せ操作により、前記英字検索語入力エリアAeに大文字の英字[C][D]が入力されたと判断されたときには(ステップA2(Yes))、当該大文字の英字[C][D]はキリル文字に変換されないままキリル文字検索語入力エリアAcに入力され(ステップA10)、次の英字の入力待ち状態になる(ステップA6(No)→A1)。
【0058】
そして、前記英字検索語入力エリアAeに前記大文字の英字[CD]に続く小文字の英字[disc]が入力されると、当該入力された英字の文字列[disc]が、メモリ22に記憶される英字キリル文字類似音声変換テーブル22cに従いキリル文字の文字列[диск]に変換され、キリル文字検索語入力エリアAcに[CD−диск]となって入力される(ステップA2〜A5)。
【0059】
そして、図8(B)に示すように、[訳/決定]キー14cが操作されると(ステップA6(Yes))、前記キリル文字検索語入力エリアAcに入力された大文字の英字とキリル文字からなる文字列[CD−диск]についてスペルチェックが掛けられ、[露和辞書]22bに一致する単語が無いことで、当該スペルチェックのガイドメッセージMsが前記検索語入力画面G1上に一時表示される(ステップA7)。
【0060】
すると、前記スペルチェックにより訂正されたキリル文字の文字列[CD−диска]と一致する見出し語が[露和辞書]22bから検索され(ステップA8(Yes))、図8(C)に示すように、当該検索された見出し語[CD−диска]とその説明情報「CDディスク」が説明情報表示画面G2としてメイン画面17に表示される(ステップA9)。
【0061】
また、前記同様に検索語入力画面G1の設定キーBsが選択表示hされた[英字キリル文字読み変換入力]モードの設定状態において、図8(D)に示すように、例えば“DVDリコーダ”のように発音するロシア語を検索するために、同ロシア語の読みを英字[DVD-recorder]にして英字検索語入力エリアAeに順次入力する(ステップA1)。
【0062】
ここで、[シフト]キー14sと文字入力キー14aとの組合せ操作により、前記英字検索語入力エリアAeに大文字の英字[D][V][D]が入力されたと判断されたときには(ステップA2(Yes))、当該大文字の英字[D][V][D]はキリル文字に変換されないままキリル文字検索語入力エリアAcに入力され(ステップA10)、次の英字の入力待ち状態になる(ステップA6(No)→A1)。
【0063】
そして、前記英字検索語入力エリアAeに前記大文字の英字[DVD]に続く小文字の英字[recorder]が入力されると、当該入力された英字の文字列[recorder]が、メモリ22に記憶される英字キリル文字類似音声変換テーブル22cに従いキリル文字の文字列[рекордер]に変換され、キリル文字検索語入力エリアAcに[DVD−рекордер]となって入力される(ステップA2〜A5)。
【0064】
そして、図8(E)に示すように、[訳/決定]キー14cが操作されると(ステップA6(Yes))、前記キリル文字検索語入力エリアAcに入力された大文字の英字とキリル文字からなる文字列[DVD−рекордер]について、[露和辞書]22bに基づきスペルチェックが掛けられる(ステップA7)。
【0065】
すると、前記スペルチェックされたキリル文字の文字列[DVD−рекордер]と一致する見出し語が[露和辞書]22bから検索され(ステップA8(Yes))、当該検索された見出し語[DVD−рекордер]とその説明情報「DVDレコーダー」が説明情報表示画面G2としてメイン画面17に表示される(ステップA9)。
【0066】
したがって、前記構成の電子辞書装置10によれば、[英字キリル文字読み変換入力]モードを設定した検索語入力画面G1の英字検索語入力エリアAeにおいて、ロシア語の読みに応じた英字の文字列を、固有名詞や略語等に相当する部分は大文字にして入力すると、当該入力された大文字の英字は変換されず、小文字の英字が英字キリル文字類似音声変換テーブル22cに従いキリル文字の文字列に変換される。そして、前記大文字の英字を組み合わせて変換されたキリル文字の文字列と一致するロシア語の見出し語が[露和辞書]22bに存在するか否かスペルチェックに掛けられ、一致する見出し語が存在しない場合には、最も近似する見出し語と一致する検索文字列に訂正された後、該当する見出し語の説明情報が読み出されて説明情報表示画面G2として表示される。
【0067】
このため、ロシア語検索しようとする見出し語のロシア語が分からなくても、検索したいロシア語の読みに応じた英字の検索文字列を、固有名詞や略語等の部分は大文字としそれ以外の部分は小文字にして入力するだけで、当該英字の検索文字列が、大文字部分はそのまま、小文字部分が英字キリル文字類似音声変換テーブル22cに従いキリル文字に変換され、[露和辞書]22bに基づきスペルチェックされた後、容易且つ迅速に一致する見出し語が検索されてその説明情報が表示されるようになる。
【0068】
図9は、前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うロシア語形状変換検索処理に従ったロシア語の検索表示動作(その1)を示す図である。
【0069】
図10は、前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うロシア語形状変換検索処理に従ったロシア語の検索表示動作(その2)を示す図である。
【0070】
図11は、前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うロシア語形状変換検索処理に従ったロシア語の検索表示動作(その3)を示す図である。
【0071】
辞書指定キー14bのユーザ操作に応じて[露和辞書]が指定されたと判断されると(ステップS1,S2(Yes))、図9(A)に示すように、英字による検索語入力エリアAeとキリル文字による検索語入力エリアAcとに加えて、[英字キリル文字読み変換入力]モードの設定キーBsおよび[英字キリル文字形状変換入力]モードの設定キーBtが表示されてなる検索語入力画面G1がメイン画面17に表示される。
【0072】
この[露和辞書]が指定された検索語入力画面G1において、任意のロシア語(ここでは[японец])を当該ロシア語(キリル文字)の形状に似た英字を入力して辞書検索するため、[英字キリル文字形状変換入力]モードの設定キーBtがペンPによりタッチされ選択表示hされる。すると、英字検索語入力エリアAeにカーソルCuが表示され、英字での検索文字列の入力が促される(ステップS4(Yes))。
【0073】
この際、サブ画面16に対して、ロシア語(キリル文字)のソフトキーボードKRが表示される(ステップS5)。
【0074】
そして、図9(B)に示すように、文字入力キー14aのユーザ操作に応じて、前記辞書検索したいロシア語[японец]の先頭のキリル文字[я]に似た英字[R]が入力され、英字検索語入力エリアAeに[r]として入力される(ステップS6(Yes))。
【0075】
すると、入力された英字[r]が、メモリ22に記憶される英字キリル文字類似形状変換テーブル22d(図4参照)に従い第1,第2候補のキリル文字[я][г]に変換され(ステップS9)、このうち第1候補のキリル文字[я]がキリル文字検索語入力エリアAcに仮入力される(ステップS10)。
【0076】
またこれに伴い、サブ画面16のロシア語ソフトキーボードKRにおいて、前記類似形状変換された第1候補のキリル文字[я]が赤色で識別表示mされ、第2候補のキリル文字[г]が青色で識別表示nされる(ステップS11)。
【0077】
ここで、図9(C)に示すように、引き続き文字入力キー14aのユーザ操作に応じて、前記辞書検索したいロシア語[японец]の2番目のキリル文字[п]に似た英字[N]が入力され、英字検索語入力エリアAeに[n]として追加入力される(ステップS6(Yes))。
【0078】
すると、前記キリル文字検索語入力エリアAcに仮入力されているキリル文字[я]があると判断され(ステップS7(Yes))、当該仮入力されたキリル文字[я]が確定入力される(ステップS8)。
【0079】
そして、前記追加入力された英字[n]が、英字キリル文字類似形状変換テーブル22d(図4参照)に従い第1候補のキリル文字[и],第2候補のキリル文字[п],第3候補のキリル文字[й],第4候補のキリル文字[л]に変換され(ステップS9)、このうち第1候補のキリル文字[и]がキリル文字検索語入力エリアAcに仮入力される(ステップS10)。
【0080】
またこれに伴い、サブ画面16のロシア語ソフトキーボードKRにおいて、前記類似形状変換された第1候補のキリル文字[и]が赤色で識別表示mされ、第2候補以降の各キリル文字[п][й][л]が何れも青色で識別表示n1,n2,n3される(ステップS11)。
【0081】
ここで、前記図9(C)で示したように、前記ロシア語ソフトキーボードKRに青色で識別表示n1されている第2項補のキリル文字[п]が、図10(D)に示すように、タッチ指定され赤色の識別表示mに切り替えられると、前記キリル文字検索語入力エリアAcに仮入力されている2つ目のキリル文字[и]が前記タッチ指定された第2項補のキリル文字[п]に切り替えられて確定入力される(ステップS12)。
【0082】
続いて、図10(E)に示すように、前記辞書検索したいロシア語[японец]の3番目のキリル文字[о]に近似した英字[o]が入力され、英字検索語入力エリアAeに[o]として追加入力される(ステップS6(Yes))。
【0083】
すると、前記入力された英字[o]が、英字キリル文字類似形状変換テーブル22d(図4参照)に従い第1候補のキリル文字[о],第2候補のキリル文字[ф],第3候補のキリル文字[ю]に変換され(ステップS9)、このうち第1候補のキリル文字[о]がキリル文字検索語入力エリアAcに仮入力される(ステップS10)。
【0084】
またこれに伴い、サブ画面16のロシア語ソフトキーボードKRにおいて、前記類似形状変換された第1候補のキリル文字[о]が赤色で識別表示mされ、第2候補以降の各キリル文字[ф][ю]が何れも青色で識別表示n1,n2される(ステップS11)。
【0085】
この後、図10(F)に示すように、引き続き文字入力キー14aのユーザ操作に応じて、前記辞書検索したいロシア語[японец]の4番目のキリル文字[н]に近似した英字[H]が入力され、英字検索語入力エリアAeに[h]として追加入力される(ステップS6(Yes))。
【0086】
すると、前記キリル文字検索語入力エリアAcに仮入力されているキリル文字[о]があると判断され(ステップS7(Yes))、当該仮入力されたキリル文字[о]が確定入力される(ステップS8)。
【0087】
そして、前記追加入力された英字[h]が、英字キリル文字類似形状変換テーブル22d(図4参照)に従い第1候補のキリル文字[н],第2候補のキリル文字[ч],第3候補のキリル文字[ю]に変換され(ステップS9)、このうち第1候補のキリル文字[н]がキリル文字検索語入力エリアAcに仮入力される(ステップS10)。
【0088】
またこれに伴い、サブ画面16のロシア語ソフトキーボードKRにおいて、前記類似形状変換された第1候補のキリル文字[н]が赤色で識別表示mされ、第2候補以降の各キリル文字[ч][ю]が何れも青色で識別表示n1,n2される(ステップS11)。
【0089】
続いて前記同様に、図11(G)に示すように、辞書検索したいロシア語[японец]の5番目のキリル文字[е]に近似した英字[E]が入力され、英字検索語入力エリアAeに[e]として追加入力される(ステップS6(Yes))。
【0090】
すると、前記キリル文字検索語入力エリアAcに仮入力されているキリル文字[н]があると判断され(ステップS7(Yes))、当該仮入力されたキリル文字[н]が確定入力される(ステップS8)。
【0091】
そして、前記追加入力された英字[e]が、英字キリル文字類似形状変換テーブル22d(図4参照)に従い第1候補のキリル文字[е],第2候補のキリル文字[ё],第3候補のキリル文字[э],第4候補のキリル文字[з]に変換され(ステップS9)、このうち第1候補のキリル文字[е]がキリル文字検索語入力エリアAcに仮入力される(ステップS10)。
【0092】
さらに前記同様に、図11(H)に示すように、辞書検索したいロシア語[японец]の6番目のキリル文字[ц]に近似した英字[U]が入力され、英字検索語入力エリアAeに[u]として追加入力される(ステップS6(Yes))。
【0093】
すると、前記キリル文字検索語入力エリアAcに仮入力されているキリル文字[е]があると判断され(ステップS7(Yes))、当該仮入力されたキリル文字[е]が確定入力される(ステップS8)。
【0094】
そして、前記追加入力された英字[u]が、英字キリル文字類似形状変換テーブル22d(図4参照)に従い第1候補のキリル文字[ц],第2候補のキリル文字[ч]に変換され(ステップS9)、このうち第1候補のキリル文字[ц]がキリル文字検索語入力エリアAcに仮入力される(ステップS10)。
【0095】
こうして、前記辞書検索したいロシア語[японец]の1番目から5番目のキリル文字までが前記キリル文字検索語入力エリアAcに確定入力され、さらに、6番目のキリル文字が同キリル文字検索語入力エリアAcに仮入力された状態で、図11(I)に示すように、[訳/決定]キー14cが操作されて検索実行が指示されると(ステップS13(Yes))、前記キリル文字検索語入力エリアAcに仮入力されている6番目のキリル文字[ц]が確定入力される(ステップS14(Yes)→S15)。
【0096】
そして、前記キリル文字検索語入力エリアAcに確定入力されたロシア語の見出し語[японец]が、前記ユーザ指定された[露和辞書]22bから検索され(ステップS16)、当該検索された見出し語[японец]とその説明情報「日本人(男性)※日本人女性は、японка」が説明情報表示画面G2としてメイン画面17に表示される(ステップS17)。
【0097】
なお、前記辞書検索したいロシア語について、そのキリル文字が何であるかを分かるユーザである場合には、前記サブ画面16に表示させたロシア語ソフトキーボードKRに表記されている各キリル文字をタッチして指定し、前記キリル文字検索語入力エリアAcに直接確定入力してもよい(ステップS18(Yes)→S19)。
【0098】
したがって、前記構成の電子辞書装置10によれば、[英字キリル文字形状変換入力]モードを設定した検索語入力画面G1の英字検索語入力エリアAeにおいて、ロシア語(キリル文字)の形状に応じた英字の文字列を入力すると、当該入力された英字の文字列は英字キリル文字類似形状変換テーブル22cに従いキリル文字の文字列に変換されキリル文字検索語入力エリアAcに入力されると共に、各英字毎にそのキリル文字の変換候補がサブ画面16に表示させたロシア語ソフトキーボードKRにて識別表示m,n1,n2,…される。そして、前記キリル文字検索語入力エリアAcに入力された各キリル文字をそのまま確定入力、あるいは前記サブ画面16に表示させたロシア語ソフトキーボードKRの他の変換候補を指定して確定入力すると、当該確定入力されたキリル文字の文字列と一致するロシア語の見出し語が[露和辞書]22bから検索され、その説明情報が読み出されて説明情報表示画面G2として表示される。
【0099】
このため、辞書検索しようとするロシア語(キリル文字)の見出し語の直接入力ができなくても、当該ロシア語(キリル文字)の形状に応じた英字の検索文字列を入力するだけで、当該英字の検索文字列が英字キリル文字類似形状変換テーブル22dに従いキリル文字に変換されると共に、複数の変換候補をサブ画面16に表示させて選択的に確定入力することができ、容易且つ迅速に所望のロシア語に一致する見出し語を検索してその説明情報を表示できるようになる。
【0100】
なお、ロシア語のキリル文字をよく分かるユーザであれば、キー入力部14の文字(キリル文字)入力キー14a(図1参照)を直接操作して、前記検索語入力画面G1のキリル文字検索語入力エリアAcに所望のロシア語の見出し語を入力し、通常のロシア語辞書検索を行うこともできる。
【0101】
前記各実施形態において記載した電子辞書装置10による各処理の手法およびデータベース、すなわち、図5のフローチャートに示す情報表示処理およびこれに伴うロシア語形状変換検索処理、図6のフローチャートに示す前記情報表示処理に伴うロシア語読み変換検索処理などの各手法、および辞書データベース22bや英字キリル文字類似音声変換テーブル22c,英字キリル文字類似形状変換テーブル22dのデータは、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリ・カード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録媒体23に格納して配布することができる。そして、メイン画面17およびサブ画面16を備えた電子機器のコンピュータは、この外部記録媒体23に記憶されたプログラムを記憶装置(22)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明した英字キリル文字類似変換入力によるロシア語検索機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0102】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態としてネットワークN上を伝送させることができ、このプログラムデータを、ネットワークNに接続された電子機器のコンピュータに通信部25によって取り込むことで、前述した英字キリル文字類似変換入力によるロシア語検索機能を実現することもできる。
【0103】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0104】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0105】
[1]
ロシア語の見出し語とその説明情報とを対応付けた辞書データを記憶するロシア語辞書記憶手段と、
英文字とその英文字に類似する読みのキリル文字とを対応付けた類似音声の文字変換テーブルを記憶するテーブル記憶手段と、
ユーザ操作に応じて任意のロシア語の読みに対応した英文字を入力する英文字入力手段と、
この英文字入力手段により入力された英文字を前記テーブル記憶手段により記憶された類似音声の文字変換テーブルに従いキリル文字に変換する文字変換手段と、
この文字変換手段により変換されたキリル文字を前記ロシア語辞書記憶手段により記憶された辞書データに基づきスペルチェックするスペルチェック手段と、
このスペルチェック手段によりスペルチェックされた前記キリル文字または同スペルチェックにより訂正されたキリル文字に対応して前記ロシア語辞書記憶手段により記憶された辞書データの見出し語を検索する辞書検索手段と、
を備えたことを特徴とするロシア語検索装置。
【0106】
[2]
前記英文字入力手段は、ユーザ操作に応じて任意のロシア語の読みに対応した英文字を大文字部と小文字部を組み合わせて入力し、
前記文字変換手段は、前記英文字入力手段により入力された英文字を前記テーブル記憶手段により記憶された類似音声の文字変換テーブルに従い前記大文字部は未変換のままキリル文字に変換する、
ことを特徴とする[1]に記載のロシア語検索装置。
【0107】
[3]
ロシア語の見出し語とその説明情報とを対応付けた辞書データを記憶するロシア語辞書記憶手段と、
英文字とその英文字に類似する形状のキリル文字とを対応付けた類似形状の文字変換テーブルを記憶するテーブル記憶手段と、
ユーザ操作に応じて任意のロシア語の形状に対応した英文字を入力する英文字入力手段と、
この英文字入力手段により入力された英文字を前記テーブル記憶手段により記憶された類似形状の文字変換テーブルに従いキリル文字に変換する文字変換手段と、
この文字変換手段により変換されたキリル文字に複数の変換候補がある場合は、ユーザ操作に応じて1つの変換候補に確定する変換確定手段と、
前記文字変換手段により変換されたキリル文字に複数の変換候補がない場合は当該文字変換手段により変換されたキリル文字、前記文字変換手段により変換されたキリル文字に複数の変換候補がある場合は前記変換確定手段により確定されたキリル文字に対応して前記ロシア語辞書記憶手段により記憶された辞書データの見出し語を検索する辞書検索手段と、
を備えたことを特徴とするロシア語検索装置。
【0108】
[4]
前記変換確定手段は、前記文字変換手段により変換されたキリル文字に複数の変換候補がある場合に、当該複数の変換候補をサブ画面に表示させる変換候補表示手段を有し、この変換候補表示手段によりサブ画面に表示された複数の変換候補をユーザ操作に応じて1つの変換候補に確定する、
ことを特徴とする[3]に記載のロシア語検索装置。
【0109】
[5]
電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
ロシア語の見出し語とその説明情報とを対応付けた辞書データをメモリに記憶させるロシア語辞書記憶手段、
英文字とその英文字に類似する読みのキリル文字とを対応付けた類似音声の文字変換テーブルをメモリに記憶させるテーブル記憶手段、
ユーザ操作に応じて任意のロシア語の読みに対応した英文字を入力する英文字入力手段、
この英文字入力手段により入力された英文字を前記テーブル記憶手段により記憶された類似音声の文字変換テーブルに従いキリル文字に変換する文字変換手段、
この文字変換手段により変換されたキリル文字を前記ロシア語辞書記憶手段により記憶された辞書データに基づきスペルチェックするスペルチェック手段、
このスペルチェック手段によりスペルチェックされた前記キリル文字または同スペルチェックにより訂正されたキリル文字に対応して前記ロシア語辞書記憶手段により記憶された辞書データの見出し語を検索する辞書検索手段、
として機能させるためのプログラム。
【0110】
[6]
電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
ロシア語の見出し語とその説明情報とを対応付けた辞書データをメモリに記憶させるロシア語辞書記憶手段、
英文字とその英文字に類似する形状のキリル文字とを対応付けた類似形状の文字変換テーブルをメモリに記憶させるテーブル記憶手段、
ユーザ操作に応じて任意のロシア語の形状に対応した英文字を入力する英文字入力手段、
この英文字入力手段により入力された英文字を前記テーブル記憶手段により記憶された類似形状の文字変換テーブルに従いキリル文字に変換する文字変換手段、
この文字変換手段により変換されたキリル文字に複数の変換候補がある場合は、ユーザ操作に応じて1つの変換候補に確定する変換確定手段、
前記文字変換手段により変換されたキリル文字に複数の変換候補がない場合は当該文字変換手段により変換されたキリル文字、前記文字変換手段により変換されたキリル文字に複数の変換候補がある場合は前記変換確定手段により確定されたキリル文字に対応して前記ロシア語辞書記憶手段により記憶された辞書データの見出し語を検索する辞書検索手段、
として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0111】
10 …電子辞書装置
11 …本体ケース
12 …蓋体ケース
13 …ヒンジ部
14 …キー入力部(キーボード)
14a…文字入力キー
14b…辞書指定キー
14c…[訳/決定]キー
14d…[戻る/リスト]キー
14e…カーソルキー
15 …スピーカ
16 …サブ画面(手書き入力部)
16d…カラー液晶表示画面
16t…透明タッチパネル
17 …メイン画面
17d…カラー液晶表示画面
17t…透明タッチパネル
21 …CPU
22 …メモリ
22a…情報表示制御プログラム
22b…辞書データベース
22c…英字キリル文字類似音声変換テーブル
22d…英字キリル文字類似形状変換テーブル
22e…ワークエリア
23 …外部記録媒体
24 …記録媒体読み書き部
25 …通信部
30 …Webサーバ
N …インターネット
G1 …検索語入力画面
Ae …英字検索語入力エリア
Ac …キリル文字検索語入力エリア
Cu …カーソル
Bs …[英字キリル文字読み変換入力]モード設定キー
Bt …[英字キリル文字形状変換入力]モード設定キー
KR …ロシア語(キリル文字)ソフトキーボード
G2 …説明情報表示画面
h …選択表示
m …第1候補識別表示
n …他の候補識別表示
P …タッチペン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロシア語の見出し語とその説明情報とを対応付けた辞書データを記憶するロシア語辞書記憶手段と、
英文字とその英文字に類似する読みのキリル文字とを対応付けた類似音声の文字変換テーブルを記憶するテーブル記憶手段と、
ユーザ操作に応じて任意のロシア語の読みに対応した英文字を入力する英文字入力手段と、
この英文字入力手段により入力された英文字を前記テーブル記憶手段により記憶された類似音声の文字変換テーブルに従いキリル文字に変換する文字変換手段と、
この文字変換手段により変換されたキリル文字を前記ロシア語辞書記憶手段により記憶された辞書データに基づきスペルチェックするスペルチェック手段と、
このスペルチェック手段によりスペルチェックされた前記キリル文字または同スペルチェックにより訂正されたキリル文字に対応して前記ロシア語辞書記憶手段により記憶された辞書データの見出し語を検索する辞書検索手段と、
を備えたことを特徴とするロシア語検索装置。
【請求項2】
前記英文字入力手段は、ユーザ操作に応じて任意のロシア語の読みに対応した英文字を大文字部と小文字部を組み合わせて入力し、
前記文字変換手段は、前記英文字入力手段により入力された英文字を前記テーブル記憶手段により記憶された類似音声の文字変換テーブルに従い前記大文字部は未変換のままキリル文字に変換する、
ことを特徴とする請求項1に記載のロシア語検索装置。
【請求項3】
ロシア語の見出し語とその説明情報とを対応付けた辞書データを記憶するロシア語辞書記憶手段と、
英文字とその英文字に類似する形状のキリル文字とを対応付けた類似形状の文字変換テーブルを記憶するテーブル記憶手段と、
ユーザ操作に応じて任意のロシア語の形状に対応した英文字を入力する英文字入力手段と、
この英文字入力手段により入力された英文字を前記テーブル記憶手段により記憶された類似形状の文字変換テーブルに従いキリル文字に変換する文字変換手段と、
この文字変換手段により変換されたキリル文字に複数の変換候補がある場合は、ユーザ操作に応じて1つの変換候補に確定する変換確定手段と、
前記文字変換手段により変換されたキリル文字に複数の変換候補がない場合は当該文字変換手段により変換されたキリル文字、前記文字変換手段により変換されたキリル文字に複数の変換候補がある場合は前記変換確定手段により確定されたキリル文字に対応して前記ロシア語辞書記憶手段により記憶された辞書データの見出し語を検索する辞書検索手段と、
を備えたことを特徴とするロシア語検索装置。
【請求項4】
前記変換確定手段は、前記文字変換手段により変換されたキリル文字に複数の変換候補がある場合に、当該複数の変換候補をサブ画面に表示させる変換候補表示手段を有し、この変換候補表示手段によりサブ画面に表示された複数の変換候補をユーザ操作に応じて1つの変換候補に確定する、
ことを特徴とする請求項3に記載のロシア語検索装置。
【請求項5】
電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
ロシア語の見出し語とその説明情報とを対応付けた辞書データをメモリに記憶させるロシア語辞書記憶手段、
英文字とその英文字に類似する読みのキリル文字とを対応付けた類似音声の文字変換テーブルをメモリに記憶させるテーブル記憶手段、
ユーザ操作に応じて任意のロシア語の読みに対応した英文字を入力する英文字入力手段、
この英文字入力手段により入力された英文字を前記テーブル記憶手段により記憶された類似音声の文字変換テーブルに従いキリル文字に変換する文字変換手段、
この文字変換手段により変換されたキリル文字を前記ロシア語辞書記憶手段により記憶された辞書データに基づきスペルチェックするスペルチェック手段、
このスペルチェック手段によりスペルチェックされた前記キリル文字または同スペルチェックにより訂正されたキリル文字に対応して前記ロシア語辞書記憶手段により記憶された辞書データの見出し語を検索する辞書検索手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項6】
電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
ロシア語の見出し語とその説明情報とを対応付けた辞書データをメモリに記憶させるロシア語辞書記憶手段、
英文字とその英文字に類似する形状のキリル文字とを対応付けた類似形状の文字変換テーブルをメモリに記憶させるテーブル記憶手段、
ユーザ操作に応じて任意のロシア語の形状に対応した英文字を入力する英文字入力手段、
この英文字入力手段により入力された英文字を前記テーブル記憶手段により記憶された類似形状の文字変換テーブルに従いキリル文字に変換する文字変換手段、
この文字変換手段により変換されたキリル文字に複数の変換候補がある場合は、ユーザ操作に応じて1つの変換候補に確定する変換確定手段、
前記文字変換手段により変換されたキリル文字に複数の変換候補がない場合は当該文字変換手段により変換されたキリル文字、前記文字変換手段により変換されたキリル文字に複数の変換候補がある場合は前記変換確定手段により確定されたキリル文字に対応して前記ロシア語辞書記憶手段により記憶された辞書データの見出し語を検索する辞書検索手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−181654(P2012−181654A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−43869(P2011−43869)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】