説明

ロバスト性持続放出製剤

ロバスト性持続放出組成物、ロバスト性持続放出組成物を含む固形投与製剤、ならびにこれらの組成物および固形投与製剤の製造方法、および使用方法が提供される。該持続放出組成物のロバスト性は、該親水性ガムの該粒径に関係する。持続放出組成物は、アルコールと共に摂取されたとき、用量ダンピングに耐える。該組成物は病気(例えば痛み)を患った患者を治療するために有用である。該組成物は少なくとも1つの薬物を含む。1つの実施形態において、該薬物がオピオイド(例えば、オキシモルフォン)である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1. 本発明の分野
本発明はロバスト性持続放出医薬組成物、ならびにそれを製造する方法および使用する方法を提供する。本発明の該組成物は少なくとも1つの薬物および持続放出送達システムを含む。
【背景技術】
【0002】
2. 本発明の背景
持続放出薬物組成物はしばしば、即時放出組成物と比べて高量の薬物を含む。持続放出組成物の機能性および安全性は、投与後の長期間(例えば8-24時間)に渡って、該組成物からの薬物放出の既知の制御された速度に基づく。組成物の該薬物放出特性は、しばしば該持続放出組成物の化学環境、例えば、pH、イオン強度および溶媒(例えばエタノール)の存在に依存する。
【0003】
持続放出組成物中に存在する相対的に高量の薬物は、該組成物が意図した制御放出速度よりも速い速度で薬物を放出する場合には、場合によっては、患者を害しうる。該組成物が意図した制御放出速度よりも遅い速度で薬物を放出する場合には、該薬物の治療効果は減少しうる。
【0004】
ほとんどの場合、持続放出組成物の失敗は、薬物の血流への急速な放出を生じる。この急速な放出は、通常、該組成物からの薬物の意図した持続放出より速く、時に「用量ダンピング(dose dumping)」と呼ばれる。
【0005】
用量ダンピングは患者に永続的な害および死亡さえも含む、重大な結果を生じうる。治療的に有益な用量を超えた場合に(例えば用量ダンピングよって)、致死的であり得る薬物の例には鎮痛薬(例えばオピオイド)がある。
【0006】
経口投与組成物は、しばしば一般に入手可能な飲料(例えば水、ジュース、炭酸飲料または時にはエタノール含有飲料)と共に摂取される。エタノール含有飲料は一般に、アルコール飲料、酒、または単にアルコールと呼ばれる。本明細書において「アルコール」とは、エタノール、またはエタノール含有(「アルコール」)飲料(例えばビール、ワイン、および強い酒(例えばウォッカ、ラム酒、またはウイスキー)を意味する。患者が該組成物をアルコール飲料と共に摂取する可能性があるため、エタノールの存在下の用量ダンピングは安全性の懸念を生じる。該薬物が該アルコールと相互に作用する場合には、このことは増幅される。さらなる安全性の懸念は、患者が該組成物の該薬物で治療しながらアルコール飲料を摂取することであって、たとえ該患者が該組成物をアルコール飲料と同時に摂取しない場合であってもである。
【0007】
薬物、例えば陶酔作用を引き起こす薬物を乱用することを望む患者は、意図的に用量ダンピングを誘発し、該薬物の陶酔作用を拡大したがり得る。さらに、薬物を乱用することを欲するヒトがすでにアルコールを乱用しているならば、該薬物の該持続放出組成物がアルコール飲料と同時に摂取される、または服用される可能性は増加する。
【0008】
2005年に、いくつかの薬物が、該薬物の該持続放出組成物に対するエタノールの影響が原因で、市場から回収されたか、またはそれらの警告ラベルが強化された。
【0009】
例えば、米国食品医薬品局(FDA)は、ある研究が、Palladoneをアルコールとともに摂取したときに、その持続放出組成物はダメージを受けて、用量ダンプとなりうることを示したため、(参照FDA Press Release of July 13, 2005)、Purdue Pharma社にPalladone登録商標(ヒドロモルホン塩酸塩)持続放出カプセル剤を市場から回収することを要求した。FDAはさらに、Palladone登録商標をたった1つのアルコール飲料と共に摂取しても、該患者にとって致命的結果となりうることを警告した。
【0010】
Alpharmaは、FDAがそれに対して、KADIAN登録商標ののラベル表示のアルコールに関する警告情報を拡大することを要求したことを報告する、報道発表をした(c.f. Alpharma press release of July 22, 2005)。該強化された警告は、KADIAN登録商標の該持続放出特性はアルコールの存在下では損なわれることを示すインビトロ試験の結果であった。
【0011】
AVINZA登録商標(モルヒネ硫酸塩持続放出カプセル剤)は、エタノールと共に摂取されたとき、用量ダンピングのリスクが増加することが認められた。該FDAによって行われたインビトロ試験はAVINZA 30 mgを900 mLのエタノール(20%および40%)含有バッファー溶液と混合したとき、放出された該モルヒネの用量はアルコール濃度依存性であり、より急速なモルヒネの放出をもたらし、それはインビボで、潜在的に致死的用量のモルヒネが吸収される結果となりうることを示した。結果として、2005年10月頃、Ligand Pharmaceuticals Inc社は、該AVINZA登録商標の組成物情報のいくつかの項を改訂して、患者はAVINZA登録商標の摂取中、アルコールを摂取すべきでないという警告を強調し、強化した。さらに、AVINZA登録商標療法中にアルコールを含有する処方薬または非処方薬を使用しないことを患者に警告した。
【0012】
FDAはまた、今後の持続放出製品に対し、持続放出特性のアルコール誘発侵食についてのインビトロ試験が、ルーチン的な特性化試験として、望ましいことを指示した。さらに、FDAは、特定の薬物(例えば、治療係数が狭い薬物、または高Cmaxまたは低Cminの重大な結果を持つ薬物)に対して、アルコールに敏感な持続放出組成物は承認すべきでないとの見解をもつ。FDAは、インビボ試験を通して用量ダンピングが生じないことを単に確認するよりもむしろ、組成物を意図的にエタノール耐性とすることを好む(c.f. Summary of FDA's position on alcohol-induced dose dumping as presented at the Pharmaceutical Sciences Advisory Committee Meeting Oct. 26, 2005)。
【0013】
該FDAによれば、インビボアルコール耐性試験は、該試験がヒト対象に引き起こしうる潜在的な害のために、好ましい方法ではない。該FDAによると、好ましい方法は、40%エタノールの存在下でのインビトロ溶解試験である。この方法は推奨される。なぜなら、ほとんどの一般的な「強い」酒の強度は、約80プルーフ、または約40%エタノールだからである。FDAは組成物を3グループ: 頑丈な、脆弱な、および不確かな;に分類することを提案している。該CDER(Center for Drug Evaluation and Research)でのOPS(Office of Pharmaceutical Science)、該Pharmaceutical Sciences Advisory Committee Meeting(2005年10月26日)において、職員は、脆弱な組成物において、高濃度のエタノール(例えば40%)は、低濃度のエタノール(例えば、20%または4%)と比較して、より速い薬物放出を引き起こし易いことを示すデータを提示した。FDAの頑丈な組成物例において、40%エタノール中で溶解した組成物からの該薬物放出は、エタノール無しの媒質中で溶解したコントロール組成物と比較して実際わずかに遅かった(同様ではあるが)。(Presentations at the Pharmaceutical Sciences Advisory Committee Meeting Oct. 26, 2005)
【0014】
製品ラベル表示の変更(すなわちアルコールと共に該薬物を摂取する危険の警告を付加)は、効果を制限するのみで、該薬物の乱用を意図する患者を阻止しそうにはない。
【0015】
痛みは最も頻繁に報告される症状であり、それは臨床医が直面する通常の臨床的問題である。米国で何百万という人々は、慢性的に治療が不十分であるかまたは不適切に処置された重度の痛みを患っている。オピオイドの鎮痛性の臨床的実用性は何世紀にもわたって認められてきた、そしてモルヒネおよびその誘導体は、様々な臨床的痛み状態で何十年もの間、鎮痛のために広く使用されてきた。
【0016】
オキシモルフォン HCl(14-ヒドロキシジヒドロモルヒノン塩酸塩)は半合成フェナントレン誘導体オピオイドアゴニストであり、急性痛および慢性痛の治療に使用され、他のオピオイド鎮痛薬に相当する鎮痛性効果を持つ。オキシモルフォンは現在、筋肉内、皮下、および静脈内投与用注射薬(1 mg/mL、1 mL アンプル中)として販売されている。かつては、オキシモルフォン HClの10 mg経口即時放出錠剤が販売された。オキシモルフォンHClは主に肝臓で代謝され、そしてグルクロン酸との結合および6-αおよび6-β ヒドロキシエピマーへの還元(reduction)を受ける。
【0017】
鎮痛性療法の重要な目的は、慢性痛の持続的な軽減を達成することである。鎮痛剤の正規の投与は、通常、前の用量の効果が切れる前に、次の用量を投与することを確保することを必要とする。オピオイドへの順応性は、投薬が求められる頻度の減少に応じて増加する。順応しないと、痛みのコントロールが最適からずれ、質の悪い生活成果をもたらす。現在「随時」よりも計画的なオピオイドの投与が、慢性非悪性の痛みの治療におけるそれらの使用のガイドラインで勧められている。残念ながら、従前の臨床的試験および臨床的経験からの証拠は、短い持続時間である即時放出オキシモルフォンの作用は、慢性痛の患者の鎮痛を最適レベルに維持するために4時間毎の投与を必要とすることを示唆する。さらに、即時放出オキシモルフォンは、オキシモルフォンが肝臓で広範囲に代謝されるため、低い経口生物学的利用能を示す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
多くの薬物、例えば、オピオイド (例えばオキシモルフォン)は、該持続放出組成物が失敗した場合、患者に深刻な有害作用または死さえも引き起こしうるため、医薬組成物の分野において、現在利用可能な持続放出組成物と比較して、よりロバスト性または頑丈であり、それ故より安全である必要性がある。
【0019】
いくつかの持続放出組成物が米国特許第5,399,358号(その開示内容は参照することによりそのまま本明細書に組み込まれる)に記載される。予想外に親水性ガム(例えばキサンタンガム)の粒径が該持続放出組成物のロバスト性および溶解特性に影響することが、今回、発見された。
【0020】
本出願の第2セクションの参考文献の引用は該参考文献が先行技術であることを承認するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0021】
3. 本発明の概要
本発明は持続放出医薬組成物および該持続放出組成物を含む固形投与製剤を提供する。本発明はまた、該持続放出組成物を用いる、患者を治療するための方法、および、例えば患者に治療的有効量の持続放出薬物組成物を提供することによって、用量ダンピングを、予防するための方法を提供する。本明細書に記載される該医薬組成物は、従来の持続放出組成物と比較して、用量ダンピングがしにくく、その結果、それらはより頑丈で、より安全で、よりさまざまな薬物に適用できる。
【0022】
本発明は薬物の安全性を高めて、薬物乱用の可能性を減らすためのエタノール耐性医薬組成物および方法をさらに提供する。これは、患者に有効量のエタノール耐性薬物組成物を処方および/または投与することによって達成することができる。該エタノール耐性薬物組成物はより安全であり、および市販の組成物と比較して乱用の可能性が少ない。なぜならそれらの水溶液中またはエタノール含有溶液中での持続放出溶解特性は本質的に同じだからである。1つの実施形態において、該エタノール耐性組成物中の該薬物は、オピオイド化合物またはその誘導体を含む。
【0023】
本発明はまた、用量ダンピングを予防するためのエタノール耐性医薬組成物および方法を提供する。これは患者に有効量のエタノール耐性薬物組成物を処方および/または投与することによって達成することができる。本明細書に記載される該エタノール耐性医薬組成物は飲料強度エタノールの存在下に用量ダンピングをしない。1つの実施形態において、該エタノール耐性組成物中の該薬物はオピオイド化合物、オピオイド化合物の医薬的に許容される塩、またはその誘導体を含む。
【0024】
1つの態様において、本発明は、薬物; ならびに親水性ガム、ホモポリサッカライドガム、および医薬希釈剤を含む持続放出送達システムを含む持続放出組成物を提供し、ここで、該持続放出組成物を作るために使用される該親水性ガムの少なくとも約30%は#270メッシュふるいを通過することができ、かつ該持続放出組成物はエタノール無しでまたはエタノール含有飲料と共に摂取した後2時間内に該薬物の約70%未満を放出する。
【0025】
別の態様において、本発明は、薬物; ならびに親水性ガム、一価カチオン、多価カチオンおよび塩から選択されるカチオン性架橋化合物、および医薬希釈剤を含む持続放出送達システムを含む持続放出組成物を提供し、ここで、該持続放出組成物を作るために使用される該親水性ガムの少なくとも約30%は#270メッシュふるいを通過することができ、かつ該持続放出組成物はエタノール無しでまたはエタノール含有飲料と共に摂取した後2時間内に該薬物の約70%未満を放出する。
【0026】
いくつかの実施形態において、該親水性ガムがヘテロポリサッカライドガムである。いくつかの実施形態において、該親水性ガムがキサンタンガムである。
【0027】
1つの実施形態において、該持続放出送達システムがさらに一価カチオン、多価カチオン、および塩から選択されるカチオン性架橋化合物を含む。1つの実施形態において、該カチオン性架橋剤がナトリウム塩である。
【0028】
さらに別の態様において、本発明は、薬物; ならびに親水性ガム、ホモポリサッカライドガム、および医薬希釈剤を含む持続放出送達システムを含む持続放出組成物を提供し、ここで、該持続放出組成物を作るために使用される該親水性ガム粒子の少なくとも約30%は直径約53ミクロンより小さく、かつ該持続放出組成物はエタノール無しでまたはエタノール含有飲料と共に摂取した後2時間内に該薬物の70%未満を放出する。
【0029】
さらに別の態様において、本発明は、薬物; ならびに親水性ガム、一価カチオン、多価カチオンおよび塩から選択されるカチオン性架橋化合物、および医薬希釈剤を含む持続放出送達システムを含む持続放出組成物を提供し、ここで、該持続放出組成物を作るために使用される該親水性ガム粒子の少なくとも約30%は直径約53ミクロンより小さく、かつ該持続放出組成物はエタノール無しでまたはエタノール含有飲料と共に摂取した後2時間内に該薬物の70%未満を放出する。いくつかの実施形態において、該持続送達システムがさらに疎水性ポリマーを含む。
【0030】
いくつかの実施形態において、該持続放出組成物が外部コーティングをさらに含む。いくつかの実施形態において、該外部コーティングが疎水性ポリマーおよび/または可塑剤を含む。
【0031】
いくつかの実施形態において、該薬物が水溶性薬物である。いくつかの実施形態において、該薬物が抗うつ薬、双極性障害、パニック障害、てんかん、片頭痛、および/または注意欠陥多動性障害を治療するために使用される薬物である。いくつかの実施形態において、該薬物がアルプラゾラム、炭酸リチウム、ジバルプロエクスナトリウム、アンフェタミンサッカラートの右旋性異性体およびd,l-アンフェタミンアスパラギン酸塩一水和物を含む、デキストロアンフェタミン中性硫酸塩およびアンフェタミン中性硫酸塩、トラマドール塩酸塩、およびその該医薬有効成分の他の医薬的に許容される塩からなる群から選択される。
【0032】
いくつかの実施形態において、該薬物がオピオイド、例えば、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチル ブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒネ、エトニタジン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメサドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メサドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルフィン、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモフィン、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルフォン、6-ヒドロキシオキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、その立体異性体、その代謝物、そのエーテル、そのエステル、およびその誘導体およびその医薬的に許容される塩である。
【0033】
さらに、本発明は持続放出医薬組成物および該持続放出組成物を含む固形投与製剤を製造する方法を提供する。
【0034】
1つの態様において、本発明は、薬物; および持続放出送達システムを含む、持続放出組成物を製造する方法を提供し、ここで該持続放出送達システムは親水性ガム、ホモポリサッカライドガム、および医薬希釈剤を含み、該方法は: 少なくとも一部に直径約53ミクロン未満の粒子を含む該親水性ガムを取得し; 該親水性ガム、該ホモポリサッカライドガムおよび該医薬希釈剤を造粒して顆粒剤を形成し; 該顆粒剤を該薬物と混合して粒状組成物を形成し; および該粒状組成物に圧力をかけて該組成物を製造することを特徴とする。
【0035】
別の態様において、本発明は、薬物、および持続放出送達システムを含む持続放出組成物を製造する方法を提供するものであって、ここで該持続放出送達システムは親水性ガム、一価カチオン、多価カチオンおよび塩から選択されるカチオン性架橋化合物、および医薬希釈剤を含み、該方法は: 少なくとも一部に直径約53ミクロン未満の粒子を含む親水性ガムを取得し; 該親水性ガム、該ホモポリサッカライドガムおよび該医薬希釈剤を造粒して顆粒剤を形成し; 該顆粒剤を該薬物と混合して粒状組成物を形成し; および該粒状組成物に圧力をかけて該組成物を製造することを特徴とする。
【0036】
いくつかの実施形態において、該親水性ガムの取得には、入手、製造、および/または加工を含む。いくつかの実施形態において、加工することは少なくとも一部の該親水性ガム粒子の大きさを測定し、および/または、少なくとも一部の該親水性ガムをふるいに通過させることを含む。いくつかの実施形態において、該ふるいが#270メッシュふるいである。
【0037】
いくつかの実施形態において、該持続放出組成物および固形投与製剤を製造する該方法が、該持続放出組成物の少なくとも一部に外部コーティングを施すことをさらに含む。
【0038】
いくつかの実施形態において、造粒することには、成分を水を含む溶液と混合することを含む。他の実施形態において、造粒することには、成分をアルコール溶液、例えばエタノールを含む溶液と混合することを含む。
【0039】
1つの態様において、本発明は、薬物; および持続放出送達システムを含む持続放出組成物を製造する方法を提供し、ここで該持続放出送達システムは、親水性ガム、ホモポリサッカライドガム、および医薬希釈剤を含み、該方法は: 平均および/または平均粒径が直径約53ミクロンより大きい該親水性ガム、該ホモポリサッカライドガムおよび該医薬希釈剤を、水を含む溶液と混合して顆粒剤を形成し; 該顆粒剤を薬物と混合して粒状組成物を形成し; および該粒状組成物に圧力をかけて該組成物を製造することを特徴とする。
【0040】
別の態様において、本発明は、薬物; および持続放出送達システムを含む持続放出組成物を製造する方法を提供し、ここで該持続放出送達システムは親水性ガム、一価カチオン、多価カチオンおよび塩から選択されるカチオン性架橋化合物、および医薬希釈剤を含み、該方法は: 平均および/または平均粒径が直径約53ミクロンより大きい該親水性ガム、該カチオン性架橋化合物および該医薬希釈剤を、水を含む溶液と混合して顆粒剤を形成し; 該顆粒剤を該薬物と混合して粒状組成物を形成し; および該粒状組成物に圧力をかけて該組成物を製造することを特徴とする。
【0041】
1つの実施形態において、持続放出組成物を製造する方法は、該持続放出組成物または該持続放出組成物を含む固形投与製剤のエタノール含有溶液中での溶解特性を記録することをさらに含む。
【0042】
1つの実施形態において、本発明は、持続放出組成物または本明細書に記載される持続放出組成物を含む固形投与製剤の治療的有効量を患者に投与することを含む、痛みを軽減するための方法を提供する。
【0043】
別の実施形態において、本発明は病気を持つ患者を治療するための方法を提供し、該方法は、該患者に本明細書に記載される持続放出組成物または持続放出組成物を含む固形投与製剤の治療的有効量を投与することを含む。
【0044】
別の態様において、本発明は、患者に本明細書に記載される持続放出組成物を提供することを含む、持続放出薬物組成物の用量ダンピングを減らすための方法を提供する。
【0045】
さらに別の態様において、本発明は本明細書に記載される持続放出組成物を含む固形投与製剤を提供する。いくつかの実施形態において、該固形投与製剤が粉剤、顆粒剤、錠剤、またはカプセル剤である。
【0046】
1つの態様において、該持続放出組成物は、約5〜約80 mgのオキシモルフォン塩酸塩および約80 mg〜約360 mgの持続放出送達システムを含み; ここで該持続放出送達システムは、約8.3%〜約41.7重量%のローカストビーンガム、約8.3%〜約41.7重量%のキサンタンガム(該キサンタンガム粒子の少なくとも約30%が#270メッシュふるいを通過することができる); 約20%〜約55重量%のデキストロース、約5%〜約20重量%の硫酸カルシウム二水和物、および約2%〜約10%のエチルセルロースを含み;かつ該持続放出組成物はエタノール無しでまたはエタノール含有飲料と共に摂取した後2時間内に該薬物の70%未満を放出する。
【0047】
別の態様において、該持続放出組成物は、約5〜約80 mgのオキシモルフォン塩酸塩および約300 mg〜約420 mgの持続放出送達システムを含み; ここで、該持続放出送達システムは、約8.3%〜約41.7重量%のローカストビーンガム、約8.3%〜約41.7重量%のキサンタンガム(少なくとも約30%の粒子が直径約53ミクロンより小さい); 約20%〜約55重量%のデキストロース、約5%〜約20重量%の硫酸カルシウム二水和物、および約2%〜約10%のエチルセルロースを含み;かつ該持続放出組成物はエタノール無しでまたはエタノール含有飲料と共に摂取した後2時間内に該薬物の70%未満を放出する。
【0048】
1つの実施形態において、該持続放出組成物は約20 mgのオキシモルフォン塩酸塩を含む。別の実施形態において、該持続放出組成物は約160 mgの持続放出送達システムを含む。さらに別の実施形態において、該持続放出組成物は約360 mgの持続放出送達システムを含む。さらに別の実施形態において、該持続放出送達システムは約25%のローカストビーンガム、約25%のキサンタンガム、約35%のデキストロース、約10%の硫酸カルシウム二水和物、および約5%のエチルセルロースを含む。
【0049】
別の態様において、本発明は、該薬物で治療する間にエタノールを摂取しうる患者に、エタノール耐性持続放出組成物(該薬物; および持続放出送達システムを含む)の形で有効量の該薬物を提供することを含む、エタノールの存在下での薬物の用量ダンピングを予防する方法を提供し、該送達システムは少なくとも1つの親水性ガム、少なくとも1つのホモポリサッカライドガムおよび少なくとも1つの医薬希釈剤を含み、またここで、該持続放出組成物を作るために使用される該親水性ガムの少なくとも約30%は#270メッシュふるいを通過することができ、かつ該持続放出組成物はエタノール無しでまたはエタノール含有飲料と共に摂取した後2時間内に該薬物の約70%未満を放出する。
【0050】
1つの態様において、本発明は、該薬物で治療する間にエタノールを摂取しうる患者に、エタノール耐性持続放出組成物(該薬物; および持続放出送達システムを含む)の形で有効量の該薬物を提供することを含む、エタノールの存在下での薬物の用量ダンピングを予防する方法を提供し、該送達システムは少なくとも1つの親水性ガム、一価金属カチオン、多価金属カチオンおよび塩から選択される少なくとも1つのカチオン性架橋化合物、および少なくとも1つの医薬希釈剤を含み、ここで、該持続放出組成物を作るために使用される該親水性ガムの少なくとも約30%は#270メッシュふるいを通過することができ、かつ該持続放出組成物はエタノール無しでまたはエタノール含有飲料と共に摂取した後2時間内に該薬物の約70%未満を放出する。
【0051】
別の態様において、本発明は該薬物で治療する間にエタノールを摂取しうる患者に、エタノール耐性持続放出組成物(該薬物; および持続放出送達システムを含む)の形で有効量の該薬物を提供することを含む、薬物組成物の安全性を改善する方法を提供し、該持続放出送達システムは少なくとも1つの親水性ガム、少なくとも1つのホモポリサッカライドガムおよび少なくとも1つの医薬希釈剤を含み、ここで、安全性の該改善は該組成物の親水性ガム粒径の制御およびエタノール耐性持続放出特性の成果である。
【0052】
さらに別の態様において、本発明は該薬物で治療する間にエタノールを摂取しうる患者に、エタノール耐性持続放出組成物(該薬物; および持続放出送達システムを含む)の形で有効量の該薬物を提供することを含む、薬物組成物の安全性を改善する方法を提供し、該送達システムは少なくとも1つの親水性ガム、一価金属カチオン、多価金属カチオンおよび塩から選択される少なくとも1つのカチオン性架橋化合物、および少なくとも1つの医薬希釈剤を含み、ここで、安全性の該改善は該組成物の親水性ガム粒径の制御およびエタノール耐性持続放出特性の成果である。
【0053】
1つの態様において、本発明は、持続放出送達システムおよび約5 mg〜約80 mgのオキシモルフォンを含む持続放出オキシモルフォン組成物を提供し、ここで、患者に単一用量を、約200 mL〜約300 mLの約4%〜約40%エタノールと共に経口投与した後、該組成物は血中オキシモルフォン濃度のセカンダリーピークを投与約12時間後に提供し、かつ該組成物は、投与後少なくとも約12時間該患者に鎮痛をもたらす。
【0054】
いくつかの実施形態において、該組成物が約20 mg〜約60 mgのオキシモルフォンまたは約40 mgのオキシモルフォンを含む。1つの実施形態において、該組成物は固体製剤、例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤または粉剤である。
【0055】
別の態様において、本発明は、持続放出送達システムおよび約5 mg〜約80 mgのオキシモルフォンを含む持続放出オキシモルフォン組成物を提供し、ここで、患者に単一用量を経口投与した後、該組成物は、約200 mL〜約300 mLの最高約40%エタノールを摂取したときに、エタノール無しに摂取したときと比較して、約5倍未満高いオキシモルフォンの最大血中濃度を提供し、かつ該組成物は、投与後少なくとも約12時間該患者に鎮痛をもたらす。
【0056】
1つの実施形態において、約200 mL〜約300 mLの最高約40%エタノールを摂取したときの該オキシモルフォン最大血中濃度は、エタノール無しに摂取したときと比較して、約2.5倍未満高い。
【0057】
いくつかの実施形態において、該組成物は、約20 mg〜約60 mgのオキシモルフォンまたは約40 mgのオキシモルフォンを含む。1つの実施形態において、該組成物は固体製剤、例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤または粉剤である。
【0058】
さらに別の態様において、本発明は、持続放出送達システムおよび約5 mg〜約80 mgのオキシモルフォンを含む持続放出オキシモルフォン組成物を提供し、ここで、患者に単一用量を経口投与した後、該組成物は、約200 mL〜約300 mLの約40%エタノールと共に摂取したときの該オキシモルフォン最大血中濃度の、高脂肪食の後にエタノール無しに摂取したときの該オキシモルフォン最大血中濃度に対する比が約0.5〜約2であり、および該組成物は、投与後少なくとも約12時間該患者に鎮痛をもたらす。
【0059】
1つの実施形態において、該組成物を約200 mL〜約300 mLの約40%エタノールと共に摂取したときの該オキシモルフォン最大血中濃度の、該組成物を高脂肪食の後にエタノール無しに摂取したときの該オキシモルフォン最大血中濃度に対する該比が約0.8〜約1.5である。
【0060】
いくつかの実施形態において、該組成物は、約20 mg〜約60 mgのオキシモルフォンまたは約40 mgのオキシモルフォンを含む。1つの実施形態において、該組成物は固体製剤、例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤または粉剤である。
【0061】
1つの態様において、本発明は、持続放出送達システムおよび約5 mg〜約80 mgのオキシモルフォンを含む持続放出オキシモルフォン組成物を提供し、ここで、患者に単一用量を、約200 mL〜約300 mLの約4%〜約40%エタノールと共に経口投与した後、該組成物が約0.1 ng/mL〜約15 ng/mLのオキシモルフォン最大血中濃度を呈し、かつ該組成物は、投与後少なくとも約12時間該患者に鎮痛をもたらす。
【0062】
いくつかの実施形態において、該組成物が、約0.5 ng/mL〜約7.5 ng/mLまたは約1 ng/mL〜約4 ng/mLのオキシモルフォンの最大血中濃度を提供する。
【0063】
1つの実施形態において、該組成物が、約10 mg〜約20 mgのオキシモルフォンを含み、かつ該組成物が約0.3 ng/mL〜約3.2 ng/mLまたは約0.4 ng/mL〜約2.8 ng/mLのオキシモルフォン最大血中濃度を呈する。
【0064】
いくつかの実施形態において、該組成物が約10 mgのオキシモルフォンを含み、かつ該組成物が約0.3 ng/mL〜約1.8 ng/mLまたは約0.5 ng/mL〜約1.5 ng/mLのオキシモルフォン最大血中濃度を呈する。
【0065】
別の実施形態において、該組成物が約20 mg〜約40 mgのオキシモルフォンを含み、かつ該組成物が約0.5 ng/mL〜約7 ng/mLまたは約0.9 ng/mL〜約6 ng/mLのオキシモルフォン最大血中濃度を呈する。
【0066】
さらに別の実施形態において、該組成物が約20 mgのオキシモルフォンを含み、かつ該組成物が約0.5 ng/mL〜約3.2 ng/mLまたは約0.75 ng/mL〜約2.8 ng/mLのオキシモルフォン最大血中濃度を呈する。
【0067】
1つの実施形態において、該組成物が約40 mg〜約80 mgのオキシモルフォンを含み、かつ該組成物が約1 ng/mL〜約15 ng/mLまたは約1.9 ng/mL〜約12 ng/mLのオキシモルフォン最大血中濃度を呈する。
【0068】
別の実施形態において、該組成物が約40 mgのオキシモルフォンを含み、かつ該組成物が約1 ng/mL〜約7 ng/mLまたは約1.4 ng/mL〜約5 ng/mLのオキシモルフォン最大血中濃度を呈する。
【0069】
さらに別の実施形態において、該組成物が約80 mgのオキシモルフォンを含み、かつ該組成物が約3.5 ng/mL〜約15 ng/mLまたは約4 ng/mL〜約13 ng/mLのオキシモルフォン最大血中濃度を呈する。
【0070】
1つの態様において、本発明は、持続放出送達システムおよび約5 mg〜約80 mgのオキシモルフォンを含む、持続放出オキシモルフォン組成物を提供し、ここで、該組成物は、患者へ単一用量を約200 mL〜約300 mLの約4%〜約40%エタノールと共に経口投与した約12時間後に、少なくとも約0.013 ng/mLのオキシモルフォンの最小血中濃度を提供し、かつ該組成物は、投与後少なくとも約12時間該患者に鎮痛をもたらす。
【0071】
1つの実施形態において、該組成物が約5 mgのオキシモルフォンを含み、かつ少なくとも約0.07 ng/mLのオキシモルフォンの最小血中濃度を提供する。
【0072】
別の実施形態において、該組成物が約10 mgのオキシモルフォンを含み、かつ少なくとも約0.15 ng/mLのオキシモルフォンの最小血中濃度を提供する。
【0073】
さらに別の実施形態において、該組成物が約20 mgのオキシモルフォンを含み、かつ少なくとも約0.3 ng/mLのオキシモルフォンの最小血中濃度を提供する。
【0074】
1つの実施形態において、該組成物が約40 mgのオキシモルフォンを含み、かつ少なくとも約0.6 ng/mLのオキシモルフォンの最小血中濃度を提供する。
【0075】
さらに別の実施形態において、該組成物が約80 mgのオキシモルフォンを含み、かつ少なくとも約1.2 ng/mLのオキシモルフォンの最小血中濃度を提供する。
【0076】
いくつかの実施形態において、該組成物が固形投与製剤、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、または粉剤である。
【0077】
1つの態様において、本発明は患者に持続放出送達システムおよび約5 mg〜約80 mgのオキシモルフォンを含む持続放出オキシモルフォン組成物を投与することを含む、痛みを軽減する方法を提供し、ここで該患者に単一用量を約200 mL〜約300 mLの約4%〜約40%エタノールと共に経口投与した後、該組成物は投与約12時間後に血中オキシモルフォン濃度のセカンダリーピークをもたらし、かつ該組成物は、投与後少なくとも約12時間該患者に鎮痛をもたらす。
【0078】
いくつかの実施形態において、該組成物が約20 mg〜約60 mgのオキシモルフォンまたは約40 mgのオキシモルフォンを含む。1つの実施形態において、該組成物は固体製剤、例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤または粉剤である。
【0079】
別の態様において、本発明は、患者に持続放出送達システムおよび約5 mg〜約80 mgのオキシモルフォンを含む持続放出オキシモルフォン組成物を投与することを含む、痛みを軽減する方法を提供し、ここで、患者に単一用量を経口投与した後、該組成物は、約200 mL〜約300 mLの最高約40%エタノールを摂取したときに、エタノール無しに摂取したときと比較して、約5倍未満高いオキシモルフォンの最大血中濃度を提供し、かつ該組成物は、投与後少なくとも約12時間該患者に鎮痛をもたらす。
【0080】
1つの実施形態において、約200 mL〜約300 mLの最高約40%エタノールを摂取したときの該オキシモルフォン最大血中濃度は、エタノール無しに摂取したときと比較して、約2.5倍未満高い。
【0081】
いくつかの実施形態において、該組成物が約20 mg〜約60 mgのオキシモルフォンまたは約40 mgのオキシモルフォンを含む。1つの実施形態において、該組成物は固体製剤、例えば錠剤、顆粒剤、カプセル剤または粉剤である。
【0082】
さらに別の態様において、本発明は、患者に持続放出送達システムおよび約5 mg〜約80 mgのオキシモルフォンを含む持続放出オキシモルフォン組成物を投与することを含む、痛みを軽減する方法を提供し、ここで、患者に単一用量を経口投与した後、該組成物は、約200 mL〜約300 mLの約40%エタノールと共に摂取したときの該オキシモルフォン最大血中濃度の、高脂肪食の後にエタノール無しに摂取したときの該オキシモルフォン最大血中濃度に対する比が約0.5〜約2であり、かつ該組成物は、投与後少なくとも約12時間該患者に鎮痛をもたらす。
【0083】
1つの実施形態において、該組成物を約200 mL〜約300 mLの約40%エタノールと共に摂取したときの該オキシモルフォン最大血中濃度の、該組成物を高脂肪食の後にエタノール無しに摂取したときの該オキシモルフォン最大血中濃度に対する該比が約0.8〜約1.5である。
【0084】
いくつかの実施形態において、該組成物が約20 mg〜約60 mgのオキシモルフォンまたは約40 mgのオキシモルフォンを含む。1つの実施形態において、該組成物は固体製剤、例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤または粉剤である。
【0085】
1つの態様において、本発明は、患者に持続放出送達システムおよび約5 mg〜約80 mgのオキシモルフォンを含む持続放出オキシモルフォン組成物を投与することを含む、痛みを軽減する方法を提供し、ここで、患者に単一用量を、約200 mL〜約300 mLの約4%〜約40%エタノールと共に経口投与した後、該組成物が約0.1 ng/mL〜約15 ng/mLのオキシモルフォン最大血中濃度を呈し、かつ該組成物は、投与後少なくとも約12時間該患者に鎮痛をもたらす。
【0086】
いくつかの実施形態において、該組成物が約0.5 ng/mL〜約7.5 ng/mLまたは約1 ng/mL〜約4 ng/mLのオキシモルフォンの最大血中濃度を提供する。
【0087】
1つの実施形態において、該組成物が約10 mg〜約20 mgのオキシモルフォンを含み、かつ該組成物が約0.3 ng/mL〜約3.2 ng/mLまたは約0.4 ng/mL〜約2.8 ng/mLのオキシモルフォン最大血中濃度を呈する。
【0088】
いくつかの実施形態において、該組成物が約10 mgのオキシモルフォンを含み、かつ該組成物が約0.3 ng/mL〜約1.8 ng/mLまたは約0.5 ng/mL〜約1.5 ng/mLのオキシモルフォン最大血中濃度を呈する。
【0089】
別の実施形態において、該組成物が約20 mg〜約40 mgのオキシモルフォンを含み、かつ該組成物が約0.5 ng/mL〜約7 ng/mLまたは約0.9 ng/mL〜約6 ng/mLのオキシモルフォン最大血中濃度を呈する。
【0090】
さらに別の実施形態において、該組成物が約20 mgのオキシモルフォンを含み、かつ該組成物が約0.5 ng/mL〜約3.2 ng/mLまたは約0.75 ng/mL〜約2.8 ng/mLのオキシモルフォン最大血中濃度を呈する。
【0091】
1つの実施形態において、該組成物が約40 mg〜約80 mgのオキシモルフォンを含み、かつ該組成物が約1 ng/mL〜約15 ng/mLまたは約1.9 ng/mL〜約12 ng/mLのオキシモルフォン最大血中濃度を呈する。
【0092】
別の実施形態において、該組成物が約40 mgのオキシモルフォンを含み、かつ該組成物が約1 ng/mL〜約7 ng/mLまたは約1.4 ng/mL〜約5 ng/mLのオキシモルフォン最大血中濃度を呈する。
【0093】
さらに別の実施形態において、該組成物が約80 mgのオキシモルフォンを含み、かつ該組成物が約3.5 ng/mL〜約15 ng/mLまたは約4 ng/mL〜約13 ng/mLのオキシモルフォン最大血中濃度を呈する。
【0094】
別の態様において、本発明は、患者に持続放出送達システムおよび約5 mg〜約80 mgのオキシモルフォンを含む持続放出オキシモルフォン組成物を投与することを含む、痛みを軽減する方法を提供し、ここで、該組成物は、患者へ単一用量を約200 mL〜約300 mLの約4%〜約40%エタノールと共に経口投与した約12時間後に、少なくとも約0.013 ng/mLのオキシモルフォンの最小血中濃度を提供し、かつ該組成物は、投与後少なくとも約12時間該患者に鎮痛をもたらす。
【0095】
1つの実施形態において、該組成物が約5 mgのオキシモルフォンを含み、かつ少なくとも約0.07 ng/mLのオキシモルフォンの最小血中濃度を提供する。
【0096】
別の実施形態において、該組成物が約10 mgのオキシモルフォンを含み、かつ少なくとも約0.15 ng/mLのオキシモルフォンの最小血中濃度を提供する。
【0097】
さらに別の実施形態において、該組成物が約20 mgのオキシモルフォンを含み、かつ少なくとも約0.3 ng/mLのオキシモルフォンの最小血中濃度を提供する。
【0098】
1つの実施形態において、該組成物が約40 mgのオキシモルフォンを含み、かつ少なくとも約0.6 ng/mLのオキシモルフォンの最小血中濃度を提供する。
【0099】
さらに別の実施形態において、該組成物が約80 mgのオキシモルフォンを含み、かつ少なくとも約1.2 ng/mLのオキシモルフォンの最小血中濃度を提供する。本明細書に記載される持続放出組成物は療法に使用することができる。さらに、本明細書に記載される持続放出組成物は病気の治療のための医薬の該製造に使用することができる。1つの実施形態において、該本明細書に記載される持続放出組成物は痛みを軽減するための医薬の該製造に使用することができる。
【0100】
いくつかの実施形態において、該組成物が固形投与製剤、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、または粉剤である。
【0101】
本発明のこれらのおよび他の態様および実施形態は本明細書において詳細に記載される。
【0102】
4. 本発明の詳細な説明
【0103】
4.1. 定義
本明細書において、特に断りがない限り、該接続詞 「または」は「および/または」の意味を含んで使用され、「どちらか一方/または」の意味に限られない。
【0104】
本明細書において、用語「ロバスト性」とは、その溶解特性が相当に改変されにくく、傷つけられにくく、または別な失敗が起こりにくくする持続放出組成物の特性を意味する。持続放出組成物の失敗の例は用量ダンピングである。「ロバスト性」および「頑丈な」は同義語であることを意味する。
【0105】
本明細書において、用語「微細な」とは、53ミクロンよりも小さい直径の、あるいは#270メッシュふるいを通過することができる粒子のポリマーの粒径を意味する。
【0106】
本明細書において、用語「用量ダンピング」とは、持続放出組成物から血流への薬物または活性成分の急速な放出を意味する。この急速な放出は、通常、該組成物からの薬物の該持続放出よりも速い。用量ダンピングとはまた、該薬物の該血漿中のピーク濃度が意図した該薬物の持続放出の該ピーク濃度よりも高い放出を意味する。用量ダンピングは、場合によっては、危険な過剰投薬を起こし、致命的結果を引き起こしうる。
【0107】
本明細書において、用語「持続放出」とは、該薬物が該組成物から制御された速度で放出され、その結果、該薬物の治療的に有益な血中濃度(しかし毒性濃度より低い)が長期間に渡り維持されることを意味する。
【0108】
本明細書において用語「持続放出」、「持続放出」および「制御放出」は同義語、すなわち、同一の意味を有するであることを意味する。
【0109】
本明細書において、用語「即時放出」は、該薬物が該組成物から短期間に(例えば、該組成物の投与後約4時間内)放出されることを意味する。
【0110】
本明細書において、用語「AUC」とは、濃度時間曲線下面積を意味する。
【0111】
本明細書において、用語「Cmax」とは、最高測定濃度を意味する。
【0112】
本明細書において、用語「RSD」とは、相対標準偏差を意味する。
【0113】
本明細書において、用語「CI」とは、信頼区間を意味する。
【0114】
本明細書において、用語「高脂肪食」とは、該食事の総カロリー量の約50パーセントが脂肪に由来する、食事を意味する。高脂肪食の例は、バターで炒めた卵2個、ベーコン2片、バター付きトースト2枚、ハッシュブラウンポテト4オンスおよび全乳8オンスである。
【0115】
本明細書において、用語「液体」には、例えば、胃腸液、水溶液(例えばインビトロ溶解試験に使用されるそれら)、および粘膜(例えば口、鼻、肺、食道などの)が含まれる。
【0116】
本明細書において、用語「エタノール耐性」とは、USP Procedure Drug Release USP 23 による溶解特性測定において、0.1N HClおよび40%エタノール溶液中で、1時間内に
活性成分(例えば、薬物)の50%未満を放出することを意味する。
【0117】
本明細書において、用語「薬物」には、症状を軽減する、病気を治療または予防するために使用される、いずれかの医薬的に活性な化学品または生物学的な化合物、およびいずれかのその医薬的に許容される塩が含まれる。
【0118】
本明細書に記載される該ロバスト性持続放出組成物に適する薬物には、これらに制限されないが、アルプラゾラム(XANAX XR登録商標)、炭酸リチウム(LITHOBID登録商標)、ジバルプロエクスナトリウム(DEPAKOTE登録商標)、アンフェタミンサッカラートの右旋性異性体およびd,l-アンフェタミン アスパラギン酸塩一水和物を含む、デキストロアンフェタミン中性硫酸塩およびアンフェタミン中性硫酸塩(ADDERALL XR登録商標)、トラマドール塩酸塩(トラマドール ER登録商標)およびオピオイド、例えばモルヒネ(AVINZA登録商標およびKADIAN登録商標)およびオキシコドン(OXYCONTIN登録商標)が挙げられる。
【0119】
本明細書において、用語「オピオイド」には、その立体異性体、その代謝物、その塩、そのエーテル、そのエステルおよび/またはその誘導体(例えば、医薬的に許容されるその塩)が含まれる。該オピオイドはmu-アンタゴニストおよび/または混合mu-アゴニスト/アンタゴニストであり得る。代表的なオピオイドには、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチル ブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒネ、エトニタジン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメサドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メサドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルフィン、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモフィン、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルフォン、6-ヒドロキシオキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、その立体異性体、その代謝物、その塩、そのエーテル、そのエステル、および/またはその誘導体が挙げられる。いくつかの実施形態において、該オピオイドはモルヒネ、コデイン、ヒドロモルホン、ヒドロコドン、オキシコドン、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、オキシモルフォン、6-ヒドロキシオキシモルフォン(6-α-ヒドロキシオキシモルフォンおよび/または6-β-ヒドロキシオキシモルフォンを含む)、またはトラマドールである.
【0120】
本明細書において、用語「オキシモルフォン」には、オキシモルフォン、その代謝物、およびその誘導体が含まれる。オキシモルフォンの代謝物には、例えば、6-ヒドロキシオキシモルフォン(例えば、6-α-ヒドロキシオキシモルフォンおよび/または6-β-ヒドロキシオキシモルフォン)が含まれる。
【0121】
本明細書において、用語「病気」は薬物での治療を必要とするいずれかの疾患または一群の症状を含む。代表的な病気には、パニック障害(広場恐怖症を伴うまたは伴わない)、双極性障害(躁鬱病)、急性躁病または双極性障害、てんかん、片頭痛、注意欠陥多動性障害(ADHD)、うつおよび痛みと関連する混合エピソードが挙げられる。
【0122】
該痛みは、軽い〜中程度、または中程度〜激しいであり得る。該痛みは急性または慢性であり得る。該痛みはまた、持続的であり、長期間にわたり持続的な日夜の軽減を必要としうる。該痛みは、例えば、癌、自己免疫疾患、感染、外科手術による外傷、または事故による外傷に関連しうる。該患者は動物、哺乳類、またはヒトであり得る。
【0123】
該薬物は当該技術分野に知られたいずれかの医薬的に許容される塩の形であり得る。代表的な医薬的に許容される塩には、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、臭化水素酸、マレリン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、パモ酸、ラウリン酸、ステアリン酸 、パルミチン酸、オレイン酸、ミリスチン酸、ラウリル硫酸、ナフタリンスルホン酸、リノール酸酸、リノレン酸などが挙げられる。
【0124】
薬物の該ロバスト性持続放出組成物は、長期間(例えば約8時間〜約24時間、または約12時間〜約24時間)に症状を軽減し、病気を治療または予防するのに十分な量で投与される。本明細書に記載される該ロバスト性持続放出経口固体製剤組成物は、4回/日、3回/日、2回/日、または1回/日のみ投与されうる。
【0125】
オピオイドの該持続放出組成物は長期間(例えば約8時間〜約24時間、または約12時間〜約24時間の間)痛みを軽減するのに十分な量で投与される。本明細書に記載される該オピオイド持続放出経口固体製剤組成物は、4回/日、3回/日、2回/日、または1回/日のみ投与されうる。
【0126】
治療的有効量の薬物とは、病気の症状を軽減または除去(例えば、該オピオイド持続放出組成物の投与前にあった痛みと比較して、痛みが減る)するのに十分な量である。
【0127】
該薬物は該組成物中に約0.5 ミリグラム〜約1000 ミリグラムの量で、約1 ミリグラム〜約800 ミリグラムの量で、約1 ミリグラム〜約200 ミリグラムの量で、または約1 ミリグラム〜約100 ミリグラムの量で存在することができる。
【0128】
4.2. 持続放出組成物のロバスト性に対する粒径の影響
親水性ガム(例えばキサンタンガム)の該粒径が、該持続放出組成物および該持続放出組成物を含む固形投与製剤の溶解特性に影響し、それによりそれらのロバスト性に影響することが予想外に見出された。そのような設計原理による品質の発見およびそれを薬物(例えばオピオイド)の持続放出組成物の該溶解特性に如何に適応するかを理解することは、これまで知られていなかった。
【0129】
とりわけ、親水性ガムの粒径がエタノール/エチルセルロース造粒化組成物のロバスト性に影響することが認められた。例えば、キサンタンガムを該親水性ガムとして含む、エタノール/エチルセルロース造粒化組成物は、直径が53ミクロンよりも小さい粒子の割合が約30%以上であるとき、ロバスト性である。種々の親水性ガムについて、この割合はより小さいまたはより大きく、例えば約20-80%、約40-60%、または約50%である。さらに、親水性ガム粒子を異なるメッシュフィルターによって選別した場合、ロバスト性持続放出組成物を製造するために必要とした該親水性ガムの該サイズ分布は異なり得る。該本明細書に記載される持続放出組成物のロバスト性は、該親水性ガムおよび粒径分布の選択の組み合わせである可能性が高い。概して、該親水性ガムが粗いほど、ロバスト性組成物のために必要とされる小さい粒子の該割合は大きくなる。同様に、該親水性ガムが微細であるほど、ロバスト性組成物のために必要とされる小さい粒子の割合はより小さくなる。場合によっては、該組成物が該組成物をロバスト性にする量よりも多い該親水性ガムの割合を有することが望ましい。該親水性ガムがキサンタンガムである場合、該組成物は53ミクロンよりも小さいキサンタンガム粒子を30%より多く、例えば、約40%、約50%、または約60%含みうる。
【0130】
以下は、いずれかの理論に制約されることを意図するものではない。特定の親水性ガム(例えばキサンタンガム)の親水性特性は、該持続放出組成物および該固形投与製剤の最初の水和に寄与し、それら組成物および固形投与製剤は、1つの実施形態においては、薬物、1つ以上のヘテロポリサッカライドガムおよび1つ以上のホモポリサッカライドガムを含み、また別の実施形態においては、薬物、1つ以上のヘテロポリサッカライドガムおよび一価カチオン、多価カチオン、および塩から選択される1つ以上の架橋化合物を含む。
【0131】
親水性ガム(例えばキサンタンガム)を含む持続放出組成物および固形投与製剤の完全性は、また、キサンタンガム粒子を含む組成物の造粒のために使用した方法に影響されることが認められた。
【0132】
選択した造粒方法が非水性溶媒 (例えばアルコール、グリセロール、プロピレングリコール、または他の非水性溶媒)での湿式造粒のとき、キサンタンガムの該粒径は該造粒化持続放出組成物および該固形投与製剤の水和および完全性に対して実質的な影響を有する。
【0133】
キサンタンガムの冷水での急速な水和は、本明細書に記載される非水造粒化持続放出組成物および完成品の固形投与製剤の該完全性に寄与する。キサンタンガムの水和の率は、該キサンタンガム粒径に依存することが認められた。小さい直径のキサンタンガム粒子は、例えば、大きい直径のキサンタンガム粒子よりも、より早く水和させるのであろう。それ故、より小さい平均および/または平均直径のキサンタンガム粒子を含む非水造粒化持続放出組成物および固形投与製剤は、より大きい平均および/または平均直径のキサンタンガム粒子を含む造粒化持続放出組成物および固形投与製剤と比較して、より速く水和され、よりロバスト性となるであろう。
【0134】
いくつかの実施形態においては、非水性溶媒での湿式造粒は、該組成物が環境流体に曝されたときにその水和を遅くするのに有効な量の1つ以上の疎水性物質(例えば、アルキルセルロース、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルのコポリマー、ワックス、セラック、ゼイン、水素化植物油、および前記のいずれかの混合物)の分散液を含む。
【0135】
例えば、選択した造粒方法がエタノールおよびエチルセルロースでの湿式造粒のとき、キサンタンガム粒子の大きさは該水和特性および該造粒化持続放出組成物および該固形投与製剤の完全性に影響する。
【0136】
選択した造粒方法が水または他の水溶液を用いる湿式造粒のとき、水和は、該水溶液からの水の使用で影響され、キサンタンガムの該粒径は、該固体製剤の水和に対して影響は小さいか、無視できるか、または存在さえもしないであろう。冷水への溶解性が乏しい、特定のホモポリサッカライドガム(例えばローカストビーンガム)、該持続放出組成物および固形投与製剤の該最初の水和に寄与することは見込まれない。それ故、これらのホモポリサッカライドガムの該平均および/または平均粒径は該水和特性および該持続放出組成物および該固形投与製剤の完全性に影響しない。
【0137】
粒径を当該技術分野で使用される適当な方法を用いて測定することができる。おそらく最も一般的な粒径の測定方法は、粒子をふるいに通して選別することを含む。他の代表的な方法には、光学的方法(例えば、レーザー回折測定、光学顕微法)、表面積測定(例えば、水銀ポロシメトリー、窒素ガス吸着、クリプトンガス吸着)がある。他の物理的な測定もまた粒径を算出するのに用いることができる。
【0138】
固形投与製剤(例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤および散剤)のロバスト性および完全性をいくつかの技術(例えば溶解特性測定)を用いて測定することができる。代表的な溶解特性の測定にはUSP I型、II型、III型、またはIV型溶解装置を用いる薬物放出測定がある。
【0139】
4.3. 持続放出組成物のロバスト性に対するエタノールの影響
該本明細書に記載される持続放出組成物はエタノールの存在下でそれらの持続放出溶解特性を保持することが見出された。
【0140】
以下は、いずれかの理論に制約されることを意図するものではない。架橋剤(例えばローカストビーンガム)によって架橋された該親水性化合物(例えばキサンタンガム)の該物理化学的特性は、それらが一緒になってガムまたはガム様マトリックスを形成するもので、それはエタノール中で不溶性または実質的に不溶性である。該組成物のこれらの溶解性特性は、該持続放出送達システム(その1つの実施形態では、1つ以上の親水性ガムおよび1つ以上のホモポリサッカライドガムを含み、および別の実施形態では1つ以上の親水性ガム、および1つ以上の一価カチオン、多価カチオン、および/または塩を含む)の該親水性の性質に起因し得る。少量の疎水性の物質(例えば、疎水性ポリマー(例えばエチルセルロース))はエタノールで該組成物の該溶解特性を実質的には変更しない、なぜなら、恐らく、該持続放出送達システムがその親水性の性質を保持するためである。該薬物の特性は、該ガムまたは該マトリックスのガム様特性に影響しそうになく、本明細書に記載される該組成物を広範囲の薬物に適当におよび/または適応可能にする。
【0141】
いくつかの因子がエタノールの存在下での該組成物からの薬物の放出に影響すると考えられる: エタノール中での該薬物の溶解性、該組成物(例えば、親水性化合物は、疎水性の化合物よりもエタノールに対してより耐性である) を含む物質、および該組成物の製剤形(例えば、錠剤は、エタノールに対してカプセル剤よりもより耐性である)。
【0142】
エタノールの存在下での該組成物からの薬物の放出に影響すると考えられるさらなる因子は: 該製剤の圧縮度(例えば、硬錠剤はエタノールに対して軟錠剤よりもより耐性がある)、錠剤組成物(例えば、一体化した錠剤組成物は、ゼラチンカプセル剤に包含されたマルチ粒子の単位投与製剤形よりもエタノールに対する耐性が低い)、およびエタノールへの溶解に抵抗性を有するゲル様コーティング(例えば、特定のセルロース)の存在である。
【0143】
それ故、組成物からの該薬物の該放出に対する、望ましくないエタノールの影響を予防し、または実質的に減らすために、該本明細書に記載される持続放出組成物を使用することができる。代表的な望ましくない影響には用量ダンピングおよび持続放出溶解特性の変化が含まれる。
【0144】
持続放出特性の変化は、例えば、該薬物の該生物学的利用能特性、例えばエタノール含有飲料と共にまたは無しに該薬物を投与した後の血漿濃度時間曲線の変化で変化を示すことができる。測定される代表的なパラメーターは、該高ピーク薬物濃度(Cmax)(その増加は薬物の該安全性リスクを増加し得る)、該治療期間の終わりでの薬物濃度(Cmin)(その減少は該薬物の該効果を減少しうる)である。本明細書に記載される該持続放出組成物は40%アルコールと共に摂取したとき0%アルコールと比較して約1.7倍の平均Cmaxの増加を示す。これは容認できると考えられる。なぜなら、薬物を投与した(標準高脂肪食を)食餌された個体の、絶食した個体に対するCmax比は、約0.7から約3.5に異なり得、平均Cmax比は約1.5だからである。それ故、薬物を40%エタノールと共に摂取することは、高脂肪食後に該薬物を摂取することに相当する影響を持つ。20%エタノールまたは4%エタノールと共に該薬物を摂取することは高脂肪食と比較してCmaxに対する影響は小さく、それぞれ比約1.2および約1.1の該平均Cmax比によって示されるとおりである。
【0145】
代表的なシナリオにおいて、エタノールよって持続放出特性が変わった組成物は、例えば、投与後すぐに(例えば、0〜6時間内)より多くの該薬物が放出され得、結果として意図されたよりも高いCmaxとなる。該薬物が有毒である場合、意図されたよりも高いCmaxは、該患者に死亡を含む有害な副作用をもたらし得る。この急速な放出の結果として、その後の放出に利用可能な薬物が少なくなり、その結果、該治療期間の終わり(すなわちその後の用量の投与直前)のCminは意図されたよりも低くなる。意図されたよりも低いCminは、該薬物の効果の減少または無効果さえもを生じ得、それにより患者において病気の再発を生じうる。
【0146】
意図されたよりも高いピーク薬物濃度Cmaxは、例えば、意図されたCmaxよりも4倍を超える高い濃度であり得る。意図されたよりも低いCmin濃度は、例えば、該意図されたCminの3分の1未満の濃度であり得る。
【0147】
2005年10月26日のPharmaceutical Sciences Advisory Committee Meetingにて、FDA職員は既知の薬物の承認後のインビボ試験結果を示した。該試験により、該薬物を40%アルコール含有飲料と共に摂取することにより、Cmaxの5倍の増加がもたらされ、および該薬物を20%アルコール含有飲料と共に摂取することにより、2倍のCmaxがもたらされたことが示された。該薬物を5%アルコール含有飲料と共に摂取するの影響は平均的に小さかったものの、少なくとも1つの対象でそれらのCmaxが2倍となった。
【0148】
それ故、該本明細書に記載される持続放出組成物を用いて、高濃度では有害作用の可能性ある薬物の安全性を増加することができ、および陶酔作用を生じる薬物(例えばオピオイド)の乱用を減らすことができる。本明細書に記載される該組成物を用いて、低い薬物濃度(例えば該治療的に有益な濃度より低い)が該患者の健康に不利に影響する状況にある患者への害を減らしまたは予防することができる。本明細書に記載される該組成物は狭い治療域の薬物(狭い治療係数の薬物と呼ばれる場合もある)の組成物に有用でありうる。
【0149】
本明細書に記載される組成物をアルコール飲料と共に摂取する、またはアルコール飲料の摂取の前または後に患者が摂取する場合、該組成物は本質的にその持続放出特性を保持するであろうし、該薬物を該結果として生じた親水性ゲルマトリックスからゆっくり放出するであろう。
【0150】
本明細書に記載される該組成物はエタノールの存在下で用量ダンピングをしないため、エタノールと共に摂取されるリスクのある薬物(例えば乱用の可能性ある薬物、およびアルコールおよび/または薬物乱用者に処方された薬物)、または過剰投与された場合、有害なまたは致命的な副作用を生じる薬物の組成物にそれらを使用することができる。そのような薬物の例にはオピオイドがある。
【0151】
加えて、病気(例えばパニック障害(広場恐怖症を伴うまたは伴わない)、双極性障害(躁鬱病)、急性躁病、または双極性障害、てんかん、片頭痛、注意欠陥多動性障害(ADHD)、うつおよび/または痛みに関連する混合エピソード)の治療を受ける患者は、一般的な人と比較してアルコールを摂取しがちであり得る。これは酩酊からの該陶酔作用を経験する、および/またはそれらの病気(例えば痛み)の該症状を除去するまたは軽減するいう該患者の願望の結果であり得る。
【0152】
本明細書に記載される該組成物からの遅い該薬物放出に起因して、該患者(例えば薬物中毒者)は、従来の組成物(例えばオピオイド組成物)を乱用することによって直ちに得られる該陶酔を、経口、吸入/摂取またはアルコール飲料を伴う経口摂取によっては経験しないであろう。従って、本明細書に記載される該薬物組成物は患者によって乱用されないであろうし、またはそれらの乱用の可能性は有意に減るであろう(例えば従来のオピオイド組成物と比較したとき)。
【0153】
例えば、該本明細書に記載される持続放出組成物は該組成物からの該薬物の抽出(該固形投与製剤を粉末にし、95%以上のエタノールを注ぎ、該生じた溶液を水で飲料強度のエタノールに希釈し、および該溶解しなかった物質をコーヒーまたは他のペーパーフィルターに通して濾過して除去することによる)に耐える。強い酒のエタノール含量は、一般的に40〜45%の範囲である。この抽出方法は、該組成物から抽出した該薬物を自身に注入して、該持続放出組成物からの薬物(例えばオピオイド)を乱用することを望む薬物中毒者によって用いられることを想定する。
【0154】
さらに、該薬物は持続放出組成物から長時間に渡りゆっくりと放出されるため、多くの持続放出組成物は相対的に高量の該薬物を含有する。高量の薬物を含有する持続放出組成物は、それらが失敗したとき、通常、少量の該薬物を含有する即時放出組成物と比較して患者により有害となり得る。それ故、本明細書に記載される該薬物組成物は、治療的に有益な濃度よりも高いと有害でおよび/または致命的でありうる薬物の安全性を高めることができる。
【0155】
4.4. 持続放出送達システム
該持続放出送達システムは少なくとも1つの親水性化合物を含む。いくつかの実施形態において、該親水性化合物はガム、例えばヘテロポリサッカライドガムであり、それは、液体に曝されると持続的速度で該薬物を放出するゲルマトリックスを形成する。
【0156】
該ゲルマトリックスからの該薬物の該放出速度は、該ゲルマトリックスの該成分および該消化管内の該水相間の該薬物の分配係数に依存する。本明細書に記載される該組成物において、薬物の親水性化合物に対する該重量比は、通常約1:0.5〜約1:25の範囲、または約1:0.5〜約1:20の範囲である。該持続放出送達システムは通常、約20%〜約80重量%の量で、約20%〜約60重量%の量で、約40%〜約60重量%の量で、または約50重量%の量で該親水性化合物を含む。
【0157】
該親水性化合物は当該技術分野に知られたいずれであってもよい。代表的な親水性化合物には、ガム、セルロースエーテル、アクリル樹脂、ポリビニルピロリドン、タンパク質由来化合物、およびその混合物が挙げられる。代表的なガムには、ヘテロポリサッカライドガムおよびホモポリサッカライドガム、例えばキサンタン、トラガント、パクチン、アラビアゴム、カラヤガム、アルギン酸塩、寒天、グアー、ヒドロキシプロピルグアー、カラゲナン、ローカストビーンガム、およびジェランガムが挙げられる。代表的なセルロースエーテルには、ヒドロキシアルキルセルロースおよびカルボキシアルキルセルロース、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル-セルロース、カルボキシメチルセルロース、およびその混合物が挙げられる。代表的なアクリル樹脂には、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレートおよびメチルメタクリレートのポリマーおよびコポリマーが挙げられる。いくつかの実施形態において、該親水性化合物はガム、例えばヘテロポリサッカライドガム、例えばキサンタンガムまたはその誘導体である。キサンタンガムの誘導体には、例えば、脱アシル化キサンタンガム、キサンタンガムの該カルボキシメチルエステル、およびキサンタンガムの該プロピレングリコールエステルが挙げられる。
【0158】
別の実施形態において、該持続放出送達システムが少なくとも1つの架橋剤をさらに含む。該架橋剤は該親水性化合物を架橋することができる化合物であって、液体の存在下にゲルマトリックスを形成し得る。該持続放出送達システムは通常、約0.5%〜約80重量%の量の、約2%〜約54重量%の量の、約20%〜約30重量%の量の、または約25重量%の量の該架橋剤を含む。
【0159】
代表的な架橋剤には、ホモポリサッカライドが挙げられる。代表的なホモポリサッカライドには、ガラクトマンナンガム(例えばグアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、およびローカストビーンガム)が挙げられる。いくつかの実施形態において、該架橋剤がローカストビーンガム、グアーガム、またはその誘導体である。他の実施形態において、該架橋剤が、アルギン酸誘導体または親水コロイドである。
【0160】
該持続放出送達システムが少なくとも1つの親水性化合物および少なくとも1つの架橋剤を含むとき、親水性化合物の架橋剤に対するの比は、通常約1:9〜約9:1、または約1:3〜約3:1である。
【0161】
いくつかの実施形態において、該持続放出送達システムは1つ以上のカチオン性架橋化合物を含む。いくつかの実施形態において、該カチオン性架橋化合物を、該架橋剤の代わりにまたは該架橋剤に加えて、使用しうる。該カチオン性架橋化合物を、該親水性化合物を架橋して、液体の存在下にゲルマトリックスを形成するのに十分な量で使用することができる。該カチオン性架橋化合物が該持続放出送達システム中、約0.5%〜約30重量%、または約5%〜約20重量%の量で含まれうる。
【0162】
代表的なカチオン性架橋化合物には、一価金属カチオン、多価金属カチオン、および無機塩(例えばアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属硫酸塩)、塩化物、ホウ酸塩、臭化物、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、およびその混合物が挙げられる。例えば、該カチオン性架橋化合物は、硫酸カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸カリウム、炭酸ナトリウム、塩化リチウム、リン酸三カリウム、ホウ酸ナトリウム、臭化カリウム、フッ化カリウム、重炭酸ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、乳酸カルシウム、硫酸マグネシウム、フッ化ナトリウム、またはその混合物の1つ以上であり得る。
【0163】
該持続放出送達システムが少なくとも1つの親水性化合物および少なくとも1つのカチオン性架橋化合物を含むときは、該親水性化合物の該カチオン性架橋化合物に対する比は、通常、約1:9〜約9:1、または約1:3〜約3:1である。
【0164】
液体へ曝露されるとゲルマトリックスを形成する化合物(例えば、該少なくとも1つの親水性化合物および該少なくとも1つの架橋剤; または該少なくとも1つの親水性化合物および該少なくとも1つのカチオン性架橋化合物)の2つの特性は、該化合物/物質の速い水和と、高いゲル強度を持つゲルマトリックスである。これらの2個の特性(これらは緩慢な放出のゲルマトリックスを達成するために必要である)は、該特定の化合物の組み合わせ(例えば、該少なくとも1つの親水性化合物および該少なくとも1つの架橋剤; または該少なくとも1つの親水性化合物および該少なくとも1つのカチオン性架橋化合物)によって最大化される。例えば、親水性化合物(例えばキサンタンガム)は、速い水和を提供する優れた水-ウィッキング特性を持つ。該親水性化合物と、該親水性化合物の該強固ならせん状の規則構造に架橋することができる物質(例えば、架橋剤および/またはカチオン性架橋化合物)の組み合わせは、それにより、相乗的に作用して、該ゲルマトリックスの予期よりも高い粘性(すなわち、高いゲル強度)を提供する。
【0165】
いくつかの実施形態において、該持続放出送達システムが当該技術分野に知られた医薬希釈剤の1つ以上をさらに含む。代表的な医薬希釈剤には、単糖類、二糖類、多価のアルコールおよびその混合物、例えばデンプン、乳糖、デキストロース、ショ糖、微結晶セルロース、ソルビトール、キシリトール、フルクトース、およびその混合物が挙げられる。他の実施形態において、該医薬希釈剤が水溶性であり、例えば乳糖、デキストロース、ショ糖、またはその混合物である。医薬希釈剤の親水性化合物に対する比は通常、約1:8〜約8:1、または約1:3〜約3:1である。該持続放出送達システム通常は約20%〜約80重量%の量の、例えば約35重量%の1つ以上の医薬希釈剤を含む。他の実施形態において、該持続放出送達システムは1つ以上の医薬希釈剤を約40%〜約80重量%の量で含む。
【0166】
いくつかの実施形態において、該持続放出送達システムが1つ以上の疎水性ポリマーをさらに含む。該疎水性ポリマーはそれを破壊すること無しに、該親水性化合物の該水和を遅くするのに十分な量を使用することができる。例えば、該疎水性ポリマーは該持続放出送達システム中に、約0.5%〜約20重量%の量で、約2%〜約10重量%の量で、約3%〜約7重量%の量で、または約5重量%の量で存在しうる。
【0167】
代表的な疎水性ポリマーには、アルキルセルロース(例えばC1-6アルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース)、他の疎水性のセルロース物質または化合物(例えば、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート)、ポリ酢酸ビニルポリマー(例えばポリビニルアセテートフタレート)、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステル由来のポリマーまたはコポリマー、ゼイン、ワックス、セラック、水素化植物油、およびその混合物が挙げられる。該疎水性ポリマーは、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、またはプロピルセルロースであり得る。
【0168】
本明細書に記載される該組成物は、さらに1つ以上の湿潤剤(例えばポリエトキシ化キャスターオイル、ポリエトキシ化水素化キャスターオイル、キャスターオイルからのポリエトキシ化脂肪酸、水素化キャスターオイルからのポリエトキシ化脂肪酸)、1つ以上の滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム)、1つ以上の緩衝剤、1つ以上の着色剤、および/または他の従来の成分を混ぜ得る。
【0169】
いくつかの実施形態において、薬物を含む該ロバスト性持続放出組成物は固体製剤組成物、例えば経口投与可能な固体製剤組成物(例えば、錠剤、複数の顆粒剤を含むカプセル剤、舌下用の錠剤、散剤、または顆粒剤)である。いくつかの実施形態において、該経口投与可能な固体製剤組成物は錠剤である。該錠剤は適宜、腸溶性コーティングまたは疎水性のコーティングを含む。
【0170】
4.5.オキシモルフォンを含むロバスト性持続放出組成物
1つの実施形態において、該ロバスト性本明細書に記載される持続放出組成物は鎮痛効果のある量のオキシモルフォンまたはその医薬的に許容される塩を含む。
【0171】
オキシモルフォンの投与は、しばしばオキシモルフォンの該経口即時放出組成物の該非常に低い生物学的利用能によって妨げられ、それは4時間毎の投薬頻度を必要とするからである。該ロバスト性本明細書に記載される持続放出組成物の該生物学的利用能は十分に高いので、該ロバスト性持続放出組成物を、痛みを患う患者を治療するために、1日に1回または2回のみの投薬で使用することができる。
【0172】
オキシモルフォンの該ロバスト性持続放出組成物を、痛みを長時間(例えば、約8時間〜約24時間の間、または約12時間〜約24時間の間)軽減するのに十分な量で投与する。
【0173】
本明細書に記載される該オキシモルフォン持続放出経口固体製剤組成物を4回/日、3回/日、2回/日、または1回/日投与し得る。
【0174】
特定の実施形態において、オキシモルフォンを含む該ロバスト性持続放出組成物の経口摂取およびこの組成物と胃腸液との接触に際し、該ロバスト性持続放出組成物は膨潤し、ゲル化して、親水性ゲルマトリックスを形成し、そこから該オキシモルフォンは放出される。該ゲルマトリックスの膨潤により、該組成物の容積密度の減少を引き起こし、および該ゲルマトリックスが該胃内容物上に浮くために必須な浮力を提供し、緩慢な該オキシモルフォンの送達が得られる。該親水性のマトリックス(その大きさはオリジナル組成物の大きさに依存するが)はかなり膨潤することができ、該幽門の開きを遮断するほどになる。該オキシモルフォンは該組成物中に分散される(そして結果として該ゲルマトリックス中)ため、インビボで該親水性ゲルマトリックスの該外側部分の分散または浸食によって、一定量のオキシモルフォンが単位時間当たりに放出される。該プロセスは、胃中で浮力性のままの該ゲルマトリックスにより、実質的に全ての該オキシモルフォンが放出されるまで続く。
【0175】
特定の実施形態において、該組成物の特定の該成分の該化学、例えば該親水性化合物(例えばキサンタンガム)は、該成分はオキシモルフォンの溶解性および該消化管の長さに沿った該pH変化に対して実質的に反応しない自己-緩衝剤と見なされるほどである。さらに、該成分の該化学は、特定の既知の粘膜付着性物質(例えばポリカルボフィル)と同様であると考えられる粘膜付着性の特性はバッカル送達システムに好ましい。従って、該ロバスト性持続放出組成物は、該消化管中のムチンと軽く相互作用し得、それにより、一定速度の該オキシモルフォンの送達を達成する別の方法が提供されうる。
【0176】
1つの実施形態において、USP Procedure Drug Release USP 23 (参照することによりその内容の全ては本明細書に組み込まれる)によって測定したとき、該ロバスト性本明細書に記載される持続放出組成物は、1時間後に約15%〜約50重量%のオキシモルフォン、4時間後に約45%〜約80重量%のオキシモルフォン、および10時間後に少なくとも約80重量%のオキシモルフォンのインビトロ溶解率を示す。本明細書に記載される該ロバスト性持続放出組成物の該インビトロおよびインビボ放出特性は、1つ以上の種々の水不溶性および/または水溶性の化合物の混合物を用いる、種々の可塑剤を用いる、該持続放出フィルムの厚さを変える(該コーティング中に放出-変更化合物を提供することを含む)、および/または該コーティングを通る通路を与えることにより、変更することができる。
【0177】
いくつかの実施形態は、約1 mg〜約200 mgのオキシモルフォン塩酸塩、または約5 mg〜約80 mgのオキシモルフォン塩酸塩; および約80 mg〜約200 mgの持続放出送達システム、または約120 mg〜約200 mgの持続放出送達システム、または約160 mgの持続放出送達システム; ここで該持続放出送達システムは約8.3〜約41.7%のローカストビーンガム、または約25%のローカストビーンガムを含む; 約8.3〜約41.7%のキサンタンガム(少なくとも約30%の粒子が直径約53ミクロンより小さい)、または約25%のキサンタンガム(少なくとも約30%の粒子が直径約53ミクロンより小さい); 約20〜約55%のデキストロース、または約35%のデキストロース; 約5〜約20%の硫酸カルシウム二水和物、または約10%の硫酸カルシウム二水和物; および約2〜10% エチルセルロース、または約5%のエチルセルロースを含むロバスト性持続放出固体製剤組成物を提供する。
【0178】
他の実施形態は、約1 mg〜約200 mgのオキシモルフォン塩酸塩、または約5 mg〜約80 mgのオキシモルフォン塩酸塩; および約80 mg〜約200 mgの持続放出送達システム、または約120 mg〜約200 mgの持続放出送達システム、または約160 mgの持続放出送達システム; ここで該持続放出送達システムは約8.3〜約41.7%のローカストビーンガム、または約25%のローカストビーンガムを含む; 約8.3〜約41.7%のキサンタンガム(該キサンタンガム粒子の少なくとも約30%が#270メッシュふるいを通過することができる)、または約25%のキサンタンガム(少なくとも約30%の該粒子が#270メッシュふるいを通過することができる); 約20〜約55%のデキストロース、または約35%のデキストロース; 約5〜約20%の硫酸カルシウム二水和物、または約10%の硫酸カルシウム二水和物; および約2〜約10%のエチルセルロース、または約5%のエチルセルロースを含むロバスト性持続放出固体製剤組成物を提供する。
【0179】
いくつかの実施形態は、約1 mg〜約200 mgのオキシモルフォン塩酸塩、または約5 mg〜約80 mgのオキシモルフォン塩酸塩; および約200 mg〜約420 mgの持続放出送達システム、または約300 mg〜約420 mgの持続放出送達システム、または約360 mgの持続放出送達システム; ここで該持続放出送達システムは約8.3〜約41.7%のローカストビーンガム、または約25%のローカストビーンガムを含む; 約8.3〜約41.7%のキサンタンガム(少なくとも約30%の粒子が直径約53ミクロンより小さい)、または約25%のキサンタンガム(少なくとも約30%の粒子が直径約53ミクロンより小さい); 約20〜約55%のデキストロース、または約35%のデキストロース; 約5〜約20%の硫酸カルシウム二水和物、または約10%の硫酸カルシウム二水和物; および約2〜10%のエチルセルロース、または約5%のエチルセルロースを含むロバスト性持続放出固体製剤組成物を提供する。
【0180】
他の実施形態は、約1 mg〜約200 mgのオキシモルフォン塩酸塩、または約5 mg〜約80 mgのオキシモルフォン塩酸塩; および約200 mg〜約420 mgの持続放出送達システム、または約300 mg〜約420 mgの持続放出送達システム、または約360 mgの持続放出送達システム; ここで該持続放出送達システムは約8.3〜約41.7%のローカストビーンガム、または約25%のローカストビーンガムを含む; 約8.3〜約41.7%のキサンタンガム(該キサンタンガム粒子の少なくとも約30%が#270メッシュふるいを通過することができる)、または約25%のキサンタンガム(少なくとも約30%の該粒子が#270メッシュふるいを通過することができる); 約20〜約55%のデキストロース、または約35%のデキストロース; 約5〜約20%の硫酸カルシウム二水和物、または約10%の硫酸カルシウム二水和物; および約2〜10%のエチルセルロース、または約5%のエチルセルロースを含むロバスト性持続放出固体製剤組成物を提供する。
【0181】
患者に経口投与したとき、該ロバスト性本明細書に記載される持続放出組成物は以下のインビボ特性を示す:(a)オキシモルフォンのピーク血漿濃度が投与後約2〜約6時間内に起こる;(b)該オキシモルフォンの鎮痛性作用の該持続時間が約8〜約24時間である; および(c)該相対的なオキシモルフォンの生物学的利用能が、オキシモルフォンの水溶液の経口投与と比較して、約0.5〜約1.5である。
【0182】
本明細書に記載される該方法において、本明細書に記載される該オキシモルフォン組成物は、該唯一の活性な医薬化合物として投与し得るものの、それらはまた、1つ以上の痛みに対して治療的に有効であると知られる化合物と組み合わせて使用することができる。
1つの実施形態において、1つ以上の本明細書に記載されるロバスト性持続放出オキシモルフォン組成物を充填する1つ以上の容器を含む医薬キットが提供される。該キットは痛みに対して治療的に有効であると当該技術分野に知られた他の医薬化合物、および使用説明書をさらに含み得る。
【0183】
4.6. 該ロバスト性持続放出組成物の製造
該ロバスト性本明細書に記載される持続放出組成物を湿式造粒方法によって製造することができる。本明細書に記載される該固形投与製剤を該組成物の直接打錠または湿式造粒によって製造することができる。
【0184】
いくつかの実施形態において、該持続放出組成物を湿式造粒技術によって製造する。該湿式造粒技術において、該成分、(例えば、親水性化合物(例えばキサンタンガム)、架橋剤、医薬希釈剤、カチオン性架橋化合物、疎水性ポリマーなど)を合わせて混合し、その後、1つ以上の液体(例えば、水、プロピレングリコール、グリセロール、アルコール)で湿らし、湿潤した塊が得られ、それを続いて乾燥した。ついで該乾燥した塊を従来の装置で粉砕して該持続放出送達システムの顆粒剤とした。その後、該持続放出送達システムを該所望の量で、該薬物、および適宜1つ以上の湿潤剤、1つ以上の滑沢剤、1つ以上の緩衝剤、1つ以上の着色剤、または他の従来の成分と混合して、粒状組成物を得る。該持続放出送達システムおよび該薬物を例えば、高せん断ミキサーで混合することができる。該薬物を微細におよび均一に該持続放出送達システム中に分散することができる。該粒状組成物を、均一な錠剤のバッチを作るのに十分な量にて、従来の生産スケールの錠剤化機械で通常の打錠圧、すなわち約2,000-16,000 psiにて錠剤化する。その後の液体に曝された際の水和が困難な程までに該混合物を圧縮すべきでない。持続放出送達システムを調製するための代表的な方法は、米国特許第4,994,276号、5,128,143号、5,135,757号、5,455,046号、5,512,297号および5,554,387号(参照することにより、その開示の全ては、本明細書に組み込まれる)に記載される。
【0185】
該持続放出送達システムが非水性溶液(例えばエタノール/エチルセロース懸濁液)で湿式造粒された場合、該親水性化合物(例えばキサンタンガム)の該粒径が該組成物および固形投与製剤の該ロバスト性および完全性に影響することが予想外に見出された。

【0186】
とりわけ、該親水性化合物(例えばキサンタンガム)の小さい粒子(例えば、53ミクロンよりも小さい直径)の該割合が、非水性溶媒での湿式造粒によって製造された該持続放出組成物および固形投与製剤の該ロバスト性および完全性に影響する。例えば、小さいキサンタンガム粒子が特定の割合(例えば約30%)未満である該キサンタンガムを、該組成物を調製するために使用した場合、該持続放出組成物は失敗する傾向がある。該組成物を製造するために使用した小さいキサンタンガム粒子の該割合が、特定の閾値に合うかまたは超えるときは、該組成物はロバスト性であり、失敗する傾向にない。例えば、直径が53ミクロンよりも小さいキサンタンガム粒子が約30%である閾値割合に合うかまたはこれを超えれば、該組成物および固形投与製剤のロバスト性および完全性に変化は認められない(テーブル 4を参照)。
【0187】
キサンタンガムの粒径および閾値割合の他の組み合わせはまた、本明細書に記載されるロバスト性持続放出組成物を製造するために使用され得ることは、当該技術分野の当業者に明らかであろう。例えば、該閾値割合が約30%未満(例えば約5〜25%の間、または約10〜20%の間)のとき、直径が45、38、32、25、または20ミクロンよりも小さいキサンタンガム粒子を含む組成物はロバスト性であり得る。該閾値割合が約30%を超える(例えば約30〜100%の間、または約50〜90%の間)とき、直径が63、75、90、106、125、または150ミクロンよりも小さいキサンタンガム粒子を含む組成物はロバスト性であり得る。非水性溶液で造粒された持続放出組成物および固形投与製剤のロバスト性および完全性は、該親水性化合物(例えばキサンタンガム)の該粒径分布を調節することによって改善されうる。該親水性化合物の該粒径分布は、例えば、該親水性化合物(例えばキサンタンガム)粒子をふるい(例えば、#270メッシュふるい)に通し、特定のサイズ(例えば、直径53ミクロン)よりも小さい粒子が通過させて、選別することによって、調節を達成されうる。ついで、所望のサイズの粒子を所望の割合持つバッチ、ロット、およびその組み合わせを、他の成分と組み合わせて、ロバスト性持続放出組成物を製造するために用いることができる。
【0188】
別法として、該親水性化合物(例えばキサンタンガム)を製造して所望の粒子分布を得ることができ、この場合に、選別または他の加工を必要としない。さらに、所望の粒径分布 (例えば平均粒径、平均粒径、最小粒径、最大粒径、またはその組み合わせ)を持つ該親水性化合物を、外部ソース、例えば製造業者または販売業者から入手することができる。
【0189】
該持続放出送達システムを水または他の水溶液で湿式造粒するとき、該親水性化合物(例えばキサンタンガム)の該粒径は、該持続放出組成物および該固形投与製剤の該ロバスト性および完全性に影響しないように見える(テーブル 5を参照)。
【0190】
錠剤化前の該医薬組成物の該平均粒径は、約50ミクロン〜約400ミクロン、または約185ミクロン〜約265ミクロンである。該医薬組成物の平均密度は、約0.3 g/mL〜約0.8 g/mL、または約0.5 g/mL〜約0.7 g/mLである。該医薬組成物から構成された該錠剤は通常、硬度約6〜約8 kgである。
【0191】
該固体製剤組成物の製造における該錠剤化工程を、直接打錠の代わりに湿式造粒を用いて行うとき、該親水性化合物(例えばキサンタンガム)の該粒径は、該固形投与製剤の該ロバスト性および溶解特性に影響しない。
【0192】
いくつかの実施形態において、内部のコアを覆う該持続放出コーティングは、少なくとも1つの薬物を含む。例えば、該薬物を含む該内部のコアを、液体に曝されたとき持続的速度で該核から該薬物を放出する持続放出フィルムでコートすることができる。
【0193】
1つの実施形態において、該持続放出コーティングは少なくとも1つの水不溶性化合物を含む。該水不溶性化合物は疎水性ポリマーであり得る。該疎水性ポリマーは、該持続放出送達システムに使用される該疎水性ポリマーと同じであっても、または異なっていてもよい。代表的な疎水性ポリマーには、アルキルセルロース(例えば、C1-6アルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース)、他の疎水性のセルロース物質または化合物 (例えば、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート)、ポリ酢酸ビニルポリマー(例えば、ポリビニルアセテートフタレート)、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステル由来ポリマーまたはコポリマー、ゼイン、ワックス(単独でまたは脂肪アルコールとの混合物として)、セラック、水素化植物油、およびその混合物が挙げられる。該疎水性ポリマーは、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、またはプロピルセルロースであり得る。該ロバスト性持続放出組成物は水不溶性化合物で約1〜約20重量%の重量増までコートすることができる。
【0194】
該持続放出コーティングは少なくとも1つの可塑剤 (例えばクエン酸トリエチル、フタル酸ジブチル、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、またはその混合物)をさらに含み得る
【0195】
該持続放出コーティングはまた少なくとも1つの水溶性の化合物(例えばポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはその混合物)を含み得る。該持続放出コーティングは少なくとも1つの水溶性の化合物を約1%〜約6重量%の量で、例えば、約3重量%の量で含み得る。
【0196】
該持続放出コーティングを該薬物核に、該薬物核上に該水不溶性化合物の水性分散物を噴霧することによって、適用することができる。該薬物核は、例えば、薬物および少なくとも1つの結合剤の混合散剤の乾燥造粒または湿式造粒によって; 薬物および少なくとも1つの結合剤を含む不活性ビーズをコーティングすることによって;または薬物および少なくとも1つの球形化剤の混合散剤を球形化することによって作られた粒状組成物であり得る。代表的な結合剤にはヒドロキシプロピルメチルセルロースが挙げられる。代表的な球形化剤には微結晶セルロースが挙げられる。該内部のコアは、該顆粒剤を打錠することによってまたは薬物を含む粉剤を打錠することによって作られた錠剤であり得る。
【0197】
他の実施形態において、本明細書に記載される少なくとも1つの薬物および持続放出送達システムを含む該組成物を、本明細書に記載される持続放出コーティングでコートする。さらに他の実施形態において、本明細書に記載される少なくとも1つの薬物および持続放出送達システムを含む該組成物を、本明細書に記載される疎水性ポリマーでコートする。さらに他の実施形態において、本明細書に記載される少なくとも1つの薬物および持続放出送達システムを含む該組成物を、腸溶性コーティング(例えばセルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、メタクリル酸コポリマー、セラック、ヒドロキシプロピルメチルセルローススクシネート、セルロースアセテートトリメリエート、またはその混合物)でコートする。さらに他の実施形態において、本明細書に記載される少なくとも1つの薬物および持続放出送達システムを含む該組成物を本明細書に記載されるように疎水性ポリマーでコートし、およびさらに本明細書に記載される腸溶性コーティングでコートする。本明細書に記載されるいずれかの該実施形態において、本明細書に記載される該薬物および持続放出送達システムを含む該組成物を、該持続放出フィルムの上方にまたは下方、該疎水性コーティングの上方にまたは下方、および/または該腸溶性コーティングの上方にまたは下方に適用し得る、親水性のコーティングで適宜コートすることができる。代表的な親水性のコーティングにはヒドロキシプロピルメチルセルロースが含まれる。
【0198】
以下は、いずれかの本発明の理論に制約されることを意図するものではない。該薬物持続放出組成物の経口摂取、および該組成物の胃腸液との接触に際し、該持続放出組成物は膨潤およびゲル化して、該薬物が放出する親水性ゲルマトリックスを形成する。該ゲルマトリックスの膨潤は該組成物の容積密度の減少を引き起こし、そして該ゲルマトリックスが胃内容物上に浮くために必要な浮力を提供し、該薬物の緩慢な送達が得られる。該親水性のマトリックス(その大きさは該オリジナルの組成物の大きさに依存する)は相当に膨潤し得、そして該幽門の開きを遮断するほどになる。該薬物が該組成物中に(そして、結果として該ゲルマトリックス中に)分散し、インビボで該該親水性ゲルマトリックスの外側部分の分散または浸食によって、一定量の薬物が単位時間当たりに放出されうるため、この現象をゼロ次放出特性またはゼロ次速度過程という。該プロセスは、胃中での浮力性のままの該ゲルマトリックスにより、実質的に全ての該薬物が放出されるまで、継続する。
【0199】
以下は、いずれかの本発明の理論に制約されることを意図するものではない。該組成物の特定の該成分の該化学、例えば該親水性化合物(例えばキサンタンガム)は、該成分は該薬物の溶解性および該消化管の長さに沿った該pH変化に対して実質的に反応しない自己-緩衝剤と見なされるほどである。さらに、該成分の該化学は、特定の既知の粘膜付着性物質、(例えばポリカルボフィル)と同様であると考えられる。粘膜付着性の特性はバッカル送達システムにとって好ましい。従って、該持続放出組成物は該消化管中の該ムチンと潜在的に軽く相互作用することができ、それにより、一定速度の該薬物の送達を達成する別の方法が提供されることが可能である。
【0200】
上記の該2個の現象(親水性ゲルマトリックスおよび粘膜付着特性)が、該ロバスト性本明細書に記載される持続放出組成物が該消化管の該ムチンおよび液体と相互作用しうる、そして該薬物の送達の一定速度を提供しうる、考えられるメカニズムである。
【0201】
4.7. ロバスト性持続放出組成物の実用性
本明細書に記載される該ロバスト性持続放出組成物および固形投与製剤は、組成物が失敗した場合に該患者にリスクを与えうる薬物の組成物に有用である。該組成物および本明細書に記載される該組成物を含む固形投与製剤は、組成物が失敗した場合に該患者にリスクを提供する薬物を提供する(例えば、指示し、投与する)のに有用である。該薬物の例には、例えば、オピオイド(例えばオキシモルフォン)が挙げられる。
【0202】
本明細書に記載される該ロバスト性持続放出組成物および固形投与製剤は、病気(例えば、痛み)の、該薬物、例えばオピオイド(例えばオキシモルフォン)の該ロバスト性持続放出組成物の治療的有効量を、該薬物で治療する間にエタノールを摂取しうる患者に指示しおよび/または投与することによる治療に有用である。治療的に有効な量は、該病気を除去するのに十分な量、または該病気を軽減するのに十分な量(すなわち、該ロバスト性持続放出組成物の投与前に存在した該症状と比較して該症状を減らす)である。
【0203】
明細書に記載される該方法において、本明細書に記載される該組成物および固形投与製剤を該単独の活性な医薬組成物として投与することができるが、それらをまた、該病気に対して治療的に有効であることが知られている化合物および/または組成物の1つ以上と組み合わせて使用することができる。
【0204】
本明細書に記載される該薬物組成物の1つ以上を含む医薬キットが提供される。医薬キットは、例えば、本明細書に記載される該ロバスト性持続放出組成物および/または固形投与製剤の1つ以上を充填する1つ以上の容器を含むことができる。該キットは病気に対して治療的に有効であると当該技術分野に知られた他の医薬化合物、および使用説明書をさらに含むことができる。
【実施例】
【0205】
5. 実施例
下記の実施例は説明だけためだけのものであり、該添付の特許請求の範囲の範囲を制限することを意図しない。
【0206】
いくつかの実験を、オピオイド(例えばオキシモルフォンおよびオキシコドン)と同様の用量、溶解度および他の物理化学的特性を有するアルブテロール硫酸塩を用いて行った。
【0207】
実施例 1
エタノール/エチルセルロース造粒を用いる、TIMERx-N登録商標持続放出送達システムの製造

TIMERx-N登録商標持続放出送達システムのロットを、米国特許第4,994,276号、第5,128,143号および第5,554,387号(それらの全ては参照することにより本明細書に組み込まれる)に特定される方法に関連する方法に従って製造した。
【0208】
キサンタンガム(Jungbunzlauer、Perhoven、AustriaまたはCP Kelco、Chicago、IL)のロットを一連のメッシュふるいを用いて、粒子-サイズ試験をした。これらのふるいには、#270メッシュふるいが含まれ、これは直径が53ミクロンよりも小さい粒子を通過させる(微細な粒子)。該ふるいを通過したキサンタンガム粒子の重量分率(すなわち、微細なキサンタンガムの割合)を決定した。ついで既知の割合の微細なキサンタンガム粒子のバッチを調製した。TIMERx-N登録商標を該必要量のキサンタンガム、ローカストビーンガム、硫酸カルシウム、およびデキストロースを高速ミキサー/造粒機で3分間乾式混合することにより調製した。エチルセルロースをエチルアルコールに溶かして、疎水性ポリマー(エチルセルロース)のスラリーを調製した。該スラリーを該乾式混合した混合物に加え、続いて該チョッパー/羽根車を動かしながら該物質を4分間造粒した。ついで流動層乾燥機中で該造粒物を、LOD(乾燥減量)が9重量%未満(例えば、代表的な LODは〜3-5%であった)となるまで乾燥した。該造粒物をついで1.0 mm(0.040”)ふるいを用いて粉砕した。
該持続放出の賦形剤の該成分はテーブル 1に記載される:
【表1】

【0209】
実施例 2
水造粒を用いるTIMERx-M50A登録商標持続放出送達システムの製造

TIMERx-M50A登録商標持続放出送達システムのロットを、米国特許第5,399,3586号(それらの全ては参照することにより本明細書に組み込まれる)に特定される方法に関連する方法に従って製造した。
【0210】
既知の割合の微細な粒子を持つキサンタンガムのバッチを実施例 1に従って調製した。TIMERx-M50A登録商標を、該必要量のキサンタンガム、ローカストビーンガム、硫酸カルシウム、およびマンニトールを高速ミキサー/造粒機中で3分間乾式混合することによって調製した。チョッパー/羽根車を動かしながら、水を該乾式混合した混合物に加え、該混合物をさらに3分間造粒した。ついで該造粒を流動層乾燥機中で乾燥減量(LOD)が約6重量%未満となるまで乾燥した。代表的なLODは〜3-5%の間であった。ついで該造粒を0.065”ふるいを用いて粉砕した。
該持続放出送達システムの該成分をテーブル 2に記載する。
【表2】

【0211】
実施例 3
種々の量の微細なキサンタンガムを用いた持続放出組成物および固形投与製剤の製造

持続放出組成物を、アルブテロール硫酸塩、ProSolv SMCC登録商標90(ケイ化微結晶セルロース、JRS Pharma LP、Patterson、New York)、およびTIMERx-N登録商標またはTIMERx-M50A登録商標を別々に#20 メッシュふるいに通して選別することによって調製した。該アルブテロール硫酸塩、ProSolv SMCC登録商標90および、実施例1および2に従って調製したTIMERx-N登録商標またはTIMERx-M50A登録商標を、それぞれ、Patterson-Kelley P/K Blendmaster V-Blender中で11分間混合した。PruvTM(フマル酸ステアリルナトリウム、NF、JRS Pharma LP、Patterson、New York)をこの混合物に加え、そして該混合物を5分間混合した。該混合した造粒物を、錠剤プレス上で、5/16”円形標準凹状斜角エッジ(round standard concave beveled edge)工具を用いて、224.0 mgおよび〜11 Kp 硬度に打錠した。
該最終錠剤組成物をテーブル3に記載する。
【表3】

【0212】
実施例 4
種々の量の微細なキサンタンガムを用いた固形投与製剤の溶解特性測定
TIMERx-N登録商標およびTIMERx-M50A登録商標持続放出送達システムを含むアルブテロール硫酸塩錠剤を実施例 3に記載のとおりに調製した。錠剤の溶解特性を、USP 装置 2 溶解テスターを用い、900 mLの50 mM リン酸カリウムバッファー(pH 4.5)中で評価した。該溶液を50 r.p.mで攪拌した。最大14時間までの間の所定間隔で一連の試料の約1.5 mLを回収した。
【0213】
全ての錠剤の薬物放出を、RP-HPLCによって、Phenomenex登録商標SecurityGuardTM C18(4 x 3.0 mm)ガードカラム付きWaters Symmetry登録商標C18 カラム(4.6 x 250 mm)(または相当するもの)を用いてモニターした。モニターする波長を226 nmにセットした。該移動相はバッファー: アセトニトリル:メタノール=85:10:5(v/v比)から成った。該バッファーは、(1 mLのトリエチルアミンおよび1 mLのトリフルオロ酢酸)/1 LのH2Oから成った。該カラム温度は30℃であり、該流量を1.5 mL/分に設定した。各時点で放出された該薬物の割合を測定するために、その時点で採取された該試料の該濃度を標準溶液の該濃度と比較した。100 mLの50 mMリン酸カリウムバッファー(pH 4.5)に45 mgのアルブテロール硫酸塩を溶解し、ついでこの溶液の5 mLを取って、それをさらに50 mLの50 mMリン酸カリウムバッファー(pH 4.5)で希釈することによって該標準溶液を調製した。
【0214】
異なる粒径分布をもつキサンタンガムを含む、アルコール/エチルセルロース-造粒TIMERx-N登録商標で作られた錠剤での、溶解実験の結果がテーブル 4に示される。
【表4】

【0215】
該エタノール/エチルセルロース-造粒TIMERx-N登録商標中に13.7%および27.9%の微細なキサンタンガムを含む錠剤は、ほとんど全量の薬物をほぼ直ちに放出した。これは望ましくない用量ダンピングの例である。微細なキサンタンガムが31.6%以上である錠剤は、該予期された持続放出方法で溶解した。テーブル 4の該データは、約31.6%および約88.8%の間の微細なキサンタンガム粒子を含有する組成物の溶解特性に実質的な違いはないようであることを示す。
【0216】
異なる粒径分布を持つキサンタンガムを含む水-造粒TIMERx-M50A登録商標で作られた錠剤の溶解実験の結果がテーブル 5に示される。
【表5】

【0217】
キサンタンガムを含む水-造粒TIMERx-M50A登録商標組成物の直接打錠によって作った錠剤は、キサンタンガム粒径に対して敏感ではない。テーブル 5の該データは、キサンタンガムが該組成物を調製する過程で水によって造粒されたとき、180ミクロン未満と75ミクロン未満の粒径を持つキサンタンガムで作られた該錠剤の溶解特性間に実質的な違いはないとみられることを示す。
【0218】
テーブル6 は直接打錠および異なる割合の#270(微細な)メッシュのキサンタンガム粒子を含むエタノール/エチルセルロース-造粒化持続放出組成物の造粒により作られた錠剤の溶解特性を示す。
【表6】

【0219】
該錠剤化段階で直接打錠または湿式造粒を用いて製造したTIMERx-N登録商標を含む錠剤の溶解特性の比較により、錠剤のロバスト性は、該錠剤を、直接打錠によって製造するしたときには、キサンタンガム粒径に対して敏感なようであるが、湿式造粒によって製造したときには、敏感ではないことが示された。微細な粒子が27.9%であるエタノール/エチルセルロース-造粒TIMERx-N登録商標を含む錠剤は、湿式造粒を用いて錠剤化したときは、所望の溶解特性を持ったが、直接打錠を用いて錠剤化したときは、そうではなかった。該微細なキサンタンガムの割合が約30%より多いときは、エタノール/エチルセルロース-造粒組成物の直接打錠による場合でも所望の溶解特性を持つ錠剤が製造された。
【0220】
実施例 5
種々の量の微細なキサンタンガムを用いた固形投与製剤のエタノール耐性

アルブテロール硫酸塩のTIMERx-N登録商標組成物の錠剤を実施例 3に記載されるように調製した。各組成物の溶解特性を実施例 4に記載されるように測定した。40%エタノール+60% 0.1 M HClの媒質をアルコールの存在下の溶解のモデルとして使用した。0.1M HClを、GI 管/胃領域より上部の生物学的な環境に似せるために選んだ。そこで該持続放出組成物が最初に該薬物を放出し始める。
【0221】
上記の方法に従って、USP II 型溶解装置を用いて、溶解実験を行った。異なる粒径分布のキサンタンガムを含むアルコール/エチルセルロース-造粒TIMERx-N登録商標で作った錠剤での溶解実験の結果がテーブル 7に示される。
【表7】

【0222】
該エタノール/エチルセルロース-造粒TIMERx-N登録商標に微細キサンタンガム28%を含む錠剤は、ほとんど全量の該薬物をほぼ直ちに放出した。これは望ましくない用量ダンピングの例である。微細キサンタンガム35%以上の錠剤は該予期された持続放出方法で溶解する。テーブル 7のデータは、微細キサンタンガム粒子約35%〜約86%を含有する組成物の溶解特性に実質的な違いはないが、微細キサンタンガム粒子約86%を含有する該組成物は、40%エタノール溶液中では、標準バッファー中と比較してわずかにゆっくりと溶解したことを示す。
【0223】
それ故、微細キサンタンガム約30%以上を含む組成物は、飲料強度エタノールの存在下および不存在下において、ロバスト性溶解特性を示し、および持続放出方法で溶解する。
【0224】
実施例 6
ロバスト性持続放出オキシモルフォン組成物および固形投与製剤の製造
キサンタンガム、ローカストビーンガム、硫酸カルシウム二水和物、およびデキストロースを高速混合/造粒機で数分間乾式混合することによって、制御放出送達システムを調製した。エチルセルロースをアルコールと混合することによって、スラリーを調製した。チョッパー/羽根車を動かしながら、該スラリーを該乾式混合した混合物に加え、そして数分間造粒した。ついで該造粒物をLOD(乾燥減量)が約10重量%未満まで乾燥した。該造粒をついでふるいを用いて粉砕した。該持続放出送達システムを調製するために用いた該成分の該相対的な量をテーブル 8Aに記載する。
【表8A】

【0225】
テーブル 8Aに示される該制御放出送達システムを用いて、40 mgのオキシモルフォン塩酸塩を含む錠剤を調製した。錠剤毎の該成分の量をテーブル 8Bに記載する。
【表8B】

【0226】
実施例 7
粉末化した持続放出オキシモルフォン錠剤の抽出耐性
静脈内ルートの投与での乱用の可能性について、40 mgのオキシモルフォンを含むTIMERx-N登録商標持続放出組成物の錠剤を試験した。該組成物を乱用しようとする人(例えば薬物中毒者)は、該オピオイドを該錠剤から抽出して、該得られた溶液を自身に注入することを試みうる。
【0227】
40 mgのオキシモルフォンを含むTIMERx-N登録商標持続放出組成物の錠剤を実施例 6の方法に従って調製し、粉末にした。該水抽出試験において、該得られた粉末を30 mLの水に分散させ、5 秒間攪拌した。該95%エタノール/水 抽出試験において、該得られた粉末を15 mLの95%エタノール分散し、5 秒間攪拌した、ついでさらなる15 mLの水で希釈した。該95%エタノール抽出試験において、該得られた粉末を30 mLの95%エタノールに分散し、5 秒間攪拌した。各試験において、該得られた溶液を15分間置き、その後ペーパーフィルターに通して濾過した。該濾過した溶液のオキシモルフォン回収率を、40℃にてHPLCを用い、Zorbax登録商標XDB-C18 カラムおよび230 nmに設定したUV 検出器を用いて、測定した。各試験のオキシモルフォン回収率はテーブル 9に示される。
【表9】

【0228】
少なくとも30%の粒子が#270メッシュふるいを通過することができるキサンタンガムを含むTIMERx-N登録商標で製剤化した、40 mgのオキシモルフォンを含む持続放出錠剤を粉末化し、水で抽出したとき、15分間後に約3〜4%のオキシモルフォンが水中に放出した。錠剤を95%エタノールに入れ、ついでそれを摂取可能な濃度に希釈することによる乱用を模倣するために、粉剤化した錠剤を、最初、95%エタノールに5 秒間懸濁し、続いて水で希釈して、47.5%エタノール溶液を得た。この実験において、15分間後に、約11-15%のオキシモルフォンが該水/エタノール溶液中に放出した。それ故、少なくとも30%の該粒子が#270メッシュふるいを通過することができるキサンタンガムを含むTIMERx-N登録商標で製剤化した、該粉末化持続放出40 mg オキシモルフォン錠剤は、1つ以上の可能性ある酷使状況でも、その抽出に耐える。
【0229】
実施例 8
飲料強度エタノールの存在下での持続放出オキシモルフォン錠剤の溶解特性
持続放出40 mg オキシモルフォン錠剤を実施例 6に記載のように調製した。溶解試験を12錠剤のセットについて、500 mLの0.1N HCl溶液、および500 mLのエタノール/0.1N HCl 溶液(エタノール濃度:4%、20%、および40%)中で行った。オキシモルフォン放出を上記のHPLCによって測定した。
【0230】
全ての媒質の該溶解試験を通して、錠剤は無傷のままであった。放出されたオキシモルフォン平均濃度がテーブル 10Aに示される。該0.1N HCl媒質に対する該エタノール溶解媒質についての類似性ファクター(Similarity factors)(f2)を標準的な方法を用いて計算し、該結果は、該薬物放出速度が該溶解媒質中のエタノール量と逆相関することを示す(テーブル10B)。該溶解媒質のエタノール含量の増加は、穏やかに該薬物放出速度を減少した。溶解実験の結果は、テーブル 10Aに要約される。
【表10A】

【0231】
該最高40%エタノールの存在によっては、該持続放出40 mgオキシモルフォン錠剤の溶解特性は有意に影響されなかった。該4%エタノールの存在は、該40 mg持続放出オキシモルフォン錠剤の溶解特性に対して、エタノールの不存在下でのそれらの溶解特性と比較して、ほんのわずかに影響した。オキシモルフォン放出は、該溶解媒質中のエタノール量と逆相関した。該溶解媒質中の20%および40%エタノールの存在は、該オキシモルフォンの放出を遅くし、制御された方法でなお放出された。0%および40%の間のエタノール濃度で用量ダンピングは認められなかった。それ故、本明細書に記載される持続放出組成物を含む錠剤は、少なくとも40%エタノールの存在下において、オキシモルフォンを制御された方法で放出する。
【表10B】

【0232】
エタノール含有媒質の0.1N HCl媒質(0%エタノール)に対する類似性ファクターは、該4%、20%および40%エタノール溶液についてそれぞれ、97、60および45であった。従って、オキシモルフォン錠剤は飲料強度濃度のエタノールに耐え、そして少なくとも最高40%エタノールの存在下に用量ダンピングしない。
【0233】
実施例 9
持続放出オキシモルフォン錠剤からのオキシモルフォンの生物学的利用能に対する、エタノールの影響
健康な被験者を、240 mL の40%、20%、4%、および0%(水)エタノールと共に投与されたときの該オキシモルフォン40 mg持続放出錠剤の薬物動態を評価するための試験に使用した。
【0234】
該試験デザインは、28人の対象における、ランダム化、非盲検、単回投与、4期クロスオーバーであった。オキシモルフォンの該オピオイド作用を遮断するために、ナルトレキソン HCl(50 mg)を各オキシモルフォン投与約12時間前および2時間前に、および投与12時間後に再び投与した。対象は投薬前の終夜、少なくとも8時間絶食した。投薬1時間前から投薬後1時間後を除き水は自由に認められた。投薬4時間後および10時間後に統一された食事を与えた。
【0235】
オキシモルフォン40 mg持続放出錠剤を、4つの別々の機会に、240 mL の: A)40%エタノール、B)20%エタノール、C)4%エタノール、またはD)0%エタノールと共に投与した。一連の血液試料を投薬後0〜48時間に採取した。血漿試料をオキシモルフォンについてアッセイした。オキシモルフォンについての薬物動態的パラメーターを、データ評価のためのノンコンパートメント方法を用いて決定した。自然対数に変換された(natural logarithmic transformed )Cmax、AUC0-t、およびAUC0-infについての点推定値および90% 信頼区間(CIs)をLeast Squares Means(LSMeans)を用いて計算した。該投薬の間隔(0-12時間)の間に嘔吐した対象の処置はいずれも、該主要な薬物動態的解析から除いた。
【0236】
30人の対象が、該試験に参加した。25人対象が該試験を完了した(これらの対象は4処置全てを受けた)。該投薬の間隔(0-12時間)内に嘔吐した対象をその処置の該薬物動態的解析から除いた。10 対象が処置 A(40%エタノール)の0-12時間の間に嘔吐し、および5 対象が処置 B(20%)エタノールの0-12時間の間に嘔吐した。処置 C(4%エタノール)または処置D(0%エタノール)に嘔吐した対象はなかった。各処置についての平均血漿濃度-時間データ(対象が嘔吐したしたときは、処置から対象のデータを除く)、がテーブル 11に示される。
【表11】

【表12】

【表13】

【0237】
テーブル 11の該平均血漿濃度-時間データにより、該40%および20%エタノール処置は、最初の4〜6時間の間に、該0%エタノール処置と比較して、より高い血漿濃度を生じることが示される。該4%エタノール処置の平均血漿濃度は、該0%エタノール処置のそれらと同様であった。投薬16〜48時間後については、全てのデータは同程度である。セカンダリーピークが、該4%エタノール処置および0%エタノール処置については5時間で、および4処置全てについて12時間で認められた。該40%エタノール処置の平均血漿濃度は、0.5〜6時間では、0%、4%、または20%と比較してより高かったが、その後、該濃度は下降し、8〜12時間では、該他の3処置と比較して、低かった。Cmaxは、該エタノール処置に直接的に関係していると思われる、唯一の薬物動態的パラメーターであった(テーブル12)。テーブル 13に示される比率から、該Cmaxにおける該40%エタノール、20%エタノールおよび4%エタノール処置についての増加は、該0%エタノール処置と比較して、それぞれ70%、31%、および7%であったことが認められる。該エタノール処置のAUC0-tおよびAUC0-infの変化は、0%エタノールと比較して1%〜13%の範囲である(テーブル13)。Cmax以外には、種々の処置間に、該薬物動態的パラメーターの有意な違いは認められなかった。
【0238】
嘔吐したか否かにかかわらず、全ての対象の解析が、テーブル 14および15に示される。各処置についての平均血漿濃度-時間データが、嘔吐に関して除外すること無しに、テーブル 14に示される。
【表14】

【0239】
嘔吐した対象の処置の除外無し(n=25)の平均血漿濃度-時間特性(テーブル14)により、該40%エタノール処置が5時間にセカンダリーピークを持つことが示され、それは、15 対象のみが示されるテーブル 11では明らかではなかった。該20%エタノール処置(n=25)は、20 対象を含むテーブル 11のそれと同様のようであった。該4%および0%エタノール処置は、テーブル 11のそれらと、同一対象の試料を表した。上記のテーブル 12に示されるように、Cmaxは該エタノール処置と直接的に関係すると思われる唯一の薬物動態的パラメーターであった(テーブル15)。
【表15】

【0240】
テーブル 16に示されるGMR データは、該40%エタノール、20%エタノールおよび4%エタノール処置についてのCmaxの増加は、該0%エタノール処置と比較して、それぞれ、62%、15%、および8%であったことを示す。該エタノール処置についてのAUC0-tおよびAUC0-infにおける変化は、0%エタノールと比較して、-10%〜7%に及んだ(テーブル16)。嘔吐した対象を含んだときには、該40%および20%のCmax、AUC0-tおよびAUC0-inf増加は、低かった。
【表16】

【0241】
実施例 10
40 mg持続放出オキシモルフォン錠剤および4 x 10 mg オキシモルフォン即時放出錠剤の生物学的利用能に対する食物の影響
持続放出40 mgオキシモルフォン錠剤およびオキシモルフォン即時放出錠剤(4×10 mg)の該生物学的利用能に対する該食物の影響を評価するために、健康な被験者で試験を行った。該試験デザインは、28 対象における、ランダム化、非盲検、単回投与、4期クロスオーバーであった。該40 mgオキシモルフォン持続放出錠剤および4×10 mg オキシモルフォン即時放出錠剤を摂食条件および絶食条件下で評価した。オキシモルフォンの該オピオイド作用を遮断するために、ナルトレキソン HCl(50 mg)を、各オキシモルフォン投与の約12時間前に投与した。対象は終夜、少なくとも投薬前8時間は絶食した。該摂食処置について、対象は高脂肪の朝食を取り、該朝食完了10分間後に投薬した。各用量を、240 mLの水とともに投与した。対象は、投薬4時間後まで、他の食物を許可されなかった。一連の血液試料を投薬後0〜72時間採取した。血漿試料をオキシモルフォンについてアッセイした。オキシモルフォンについての薬物動態的パラメーターを、ノンコンパートメント方法を用いて決定した。自然対数に変換されたCmax、AUC0-t、およびAUC0-infについての点推定値および90% CIsを、LSMeansを用いて計算した。
【0242】
25人の対象が該試験を完了した。該持続放出錠剤についての該絶食および摂食処置の該平均血漿濃度-時間データがテーブル 17に示される。
【表17】

【0243】
テーブル 17に示されるように、該摂食処置は、該最初の8時間は、該絶食処置と比較してより高い血漿オキシモルフォン濃度を生じた。両処置の該平均血漿濃度は、投薬後10〜48時間は同様であった。5時間に該絶食処置で、および12時間に両処置で、セカンダリーピークが認められた。該即時放出錠剤についての該絶食および摂食処置の該平均血漿オキシモルフォン濃度-時間データがテーブル 18に示される。該摂食処置は、該最初の10時間は、該絶食処置と比較して、より高い血漿濃度を生じた。両処置の該平均血漿濃度は、投薬後12〜48時間は、同様であった。セカンダリーピークが、12時間に該絶食および摂食処置で認められた。
【0244】
該即時放出オキシモルフォン錠剤(4 x 10 mg)の該摂食および絶食処置についての平均血漿オキシモルフォン濃度 時間特性がテーブル 18に示される。
【表18】

【0245】
4 x 10 mg即時放出オキシモルフォン錠剤での該摂食処置は、該最初の10時間は、該絶食処置と比較して、より高い血漿オキシモルフォン濃度を生じた。両処置の該平均血漿オキシモルフォン濃度は、投薬後12〜48時間は同様であった。セカンダリーピークが12時間に該絶食処置および摂食処置で認められた。該持続放出および該即時放出錠剤の両方で、Cmaxは食物の存在下に増加し、およびAUCは該即時放出錠剤で食物によって増加した(テーブル19)。該GMR データ(テーブル20)から、絶食条件下での投与と比較したとき、食物は、該持続放出および即時放出錠剤についてのCmaxを、それぞれ、51%および38%増加したことが認められる。食物は該即時放出錠剤のAUC0-tおよびAUC0-infをそれぞれ43%および38%増加した。食物と共に投与された該持続放出錠剤については、該AUC0-tおよびAUC0-infの増加は、10%未満であり、および該90% CIsは、80〜125%であった。
【表19】

【表20】

【0246】
該GMR データ(テーブル20)から、食物は、絶食条件下での投与と比較したとき、該持続放出および即時放出錠剤についてのCmaxを、それぞれ51%および38%、増加したことが認められる。食物は、該即時放出錠剤についてのAUC0-tおよびAUC0-infをそれぞれ43%および38%増加した。該持続放出錠剤について、食物の場合の該AUC0-tおよびAUC0-infの増加は小さく、そして該90% CIsは、80〜125%内であった。
【0247】
該インビトロ試験(実施例 8)は、40%エタノールは該オキシモルフォン持続放出40 mg 錠剤の該溶解速度を増加しないことを示した。これらのデータは、該組成物薬物放出マトリックスは飲料強度エタノール濃度によって損なわれず、かつ最高濃度40%のエタノールに曝露したとき、該早期のオキシモルフォンインビボ放出は生じないことを示す。しかしながら、該ヒトエタノール試験からの該データは、240 mLの40%エタノール、および、より少ない程度の20%エタノールの同時投与は、該AUCに対する明白な影響はないが、該40 mg持続放出錠剤からのオキシモルフォンの該Cmaxを増加したことを示した。(テーブル 12および13)。該インビトロおよびインビボ結果により、飲料強度エタノールは、直接的に組成物の該完全性に影響しないが、他の影響を引き起こし得、オキシモルフォンの吸収の速度の明らかな増加をもたらし得ることが示唆される。
【0248】
興味深いことに、オキシモルフォン40 mg持続放出錠剤を高脂肪食後に投与したときオキシモルフォンの吸収速度の増加も認められた(テーブル 19および20)。TIMERx-N登録商標で製剤化したオキシモルフォン錠剤を高脂肪食後またはエタノールと共に投与したとき(テーブル 11および16を参照)、該増加の程度および該血漿濃度-時間過程は、同様であった。この知見により、食物およびエタノールの間にCmaxの増加をもたらす共通のメカニズムがあり得ることが示唆される。オキシモルフォン即時放出錠剤および経口溶液の投与後に測定された該薬物動態的パラメーターは、高脂肪食後に投与したときにも影響を受けた(テーブル 19および20)。Cmaxの増加に加えて、エタノールまたは食物の後にAUCがはっきりとは変化しなかった該持続放出錠剤の結果とは異なり、該即時放出錠剤についてはAUCも増加した。これらの違いは、該持続放出錠剤は、エタノールの存在下ではオキシモルフォンを加速度的には放出せず、食物またはエタノールにより影響をうける消化管中ではオキシモルフォンの溶解濃度にすぎないことを示唆している。
【0249】
該インビトロ結果はオキシモルフォン持続放出組成物-エタノールの相互作用はないことを示す。該生物学的利用能試験の結果は、40 mgオキシモルフォン持続放出錠剤を40%エタノール240 mL(それはエタノールの過剰摂取に相当する)と共に摂取したとき、薬物動態的相互作用があることを示し、そのピーク血漿濃度の増加は、オキシモルフォン持続放出錠剤を標準化高脂肪食の後に投与したときに認められるものと同様であった。該この現象の根本的なメカニズムは、今は明らかでない。
【0250】
該インビトロおよび前のインビボデータの評価に基づいて、認められた該Cmaxの増加は、該持続放出送達システムの崩壊(すなわち、用量ダンピング)が原因のオキシモルフォンの早期の放出に起因することは考えられず、代わりに吸収速度の明らかな増加に起因することは考えられ、それは該組成物に非依存である。
【0251】
同様の結果が、他の薬物で得られることが期待される、なぜなら、該持続放出システムの該特性は、該組成物中の該薬物の性質よりも、該組成物の該溶解特性に有意に大きく影響するからである。エタノール溶解検査は、新しい持続放出製品の開発における標準的な方法になると意図される。
【0252】
本明細書に記載される、特許、特許出願、および刊行物は、参照することにより、その全ての内容が本明細書に組み込まれる。
【0253】
本明細書に記載されるものに加えて、本発明種々の変更が、上記の説明から当業者に明らかであろう。該変更は添付の特許請求の範囲に含まれることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物; ならびに
親水性ガム、ホモポリサッカライドガム、および医薬希釈剤を含む持続放出送達システム;
を含む持続放出組成物であって、
該持続放出組成物を作るために使用される該親水性ガムの少なくとも約30%は#270メッシュふるいを通過することができ、かつ該持続放出組成物はエタノール無しでまたはエタノール含有飲料と共に摂取した後2時間内に該薬物の約70%未満を放出する、該持続放出組成物。
【請求項2】
該親水性化合物がキサンタンガムである、請求項1に記載の持続放出組成物。
【請求項3】
該持続放出送達システムが疎水性ポリマーをさらに含む、請求項1に記載の持続放出組成物。
【請求項4】
該持続放出送達システムが一価カチオン、多価カチオン、および塩から選択されるカチオン性架橋化合物をさらに含む、請求項1に記載の持続放出組成物。
【請求項5】
さらに外部コーティングを含み、該外部コーティングは疎水性ポリマーを含む、請求項1に記載の持続放出組成物。
【請求項6】
さらに外部コーティングを含み、該外部コーティングは可塑剤を含む、請求項1に記載の持続放出組成物。
【請求項7】
該薬物がアルプラゾラム、炭酸リチウム、ジバルプロエクスナトリウム、アンフェタミンサッカラートの右旋性異性体およびd,l-アンフェタミンアスパラギン酸塩一水和物を含む、デキストロアンフェタミン中性硫酸塩およびアンフェタミン中性硫酸塩、トラマドール塩酸塩、およびその該医薬有効成分の他の医薬的に許容される塩からなる群から選択される、請求項1または2に記載の持続放出組成物。
【請求項8】
該薬物がオピオイドである、請求項1または2に記載の持続放出組成物。
【請求項9】
該オピオイドがmu-アゴニストまたは混合mu-アゴニスト/アンタゴニストである、請求項8に記載の持続放出組成物。
【請求項10】
該オピオイドがアルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチル ブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒネ、エトニタジン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメサドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メサドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルフィン、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモフィン、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルフォン、6-ヒドロキシオキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、その立体異性体、その代謝物、そのエーテル、そのエステル、およびその誘導体からなる群から選択される、請求項9に記載の持続放出組成物。
【請求項11】
該オピオイドがオキシモルフォンである、請求項10に記載の持続放出組成物。
【請求項12】
薬物; ならびに
親水性ガム、一価カチオン、多価カチオンおよび塩から選択されるカチオン性架橋化合物、および医薬希釈剤を含む持続放出送達システム;
を含む持続放出組成物であって、
該持続放出組成物を作るために使用される該親水性ガムの少なくとも約30%は#270メッシュふるいを通過することができ、かつ該持続放出組成物はエタノール無しでまたはエタノール含有飲料と共に摂取した後2時間内に該薬物の約70%未満を放出する、該持続放出組成物。
【請求項13】
該親水性化合物がキサンタンガムである、請求項12に記載の持続放出組成物。
【請求項14】
該持続放出送達システムが疎水性ポリマーをさらに含む、請求項12に記載の持続放出組成物。
【請求項15】
さらに外部コーティングを含み、該外部コーティングは疎水性ポリマーを含む、請求項12に記載の持続放出組成物。
【請求項16】
さらに外部コーティングを含み、該外部コーティングは可塑剤を含む、請求項12に記載の持続放出組成物。
【請求項17】
該薬物がアルプラゾラム、炭酸リチウム、ジバルプロエクスナトリウム、アンフェタミンサッカラートの右旋性異性体およびd,l-アンフェタミンアスパラギン酸塩一水和物を含む、デキストロアンフェタミン中性硫酸塩およびアンフェタミン中性硫酸塩、トラマドール塩酸塩、およびその該医薬有効成分の他の医薬的に許容される塩からなる群から選択される、請求項12または13に記載の持続放出組成物。
【請求項18】
該薬物がオピオイドである、請求項12または13に記載の持続放出組成物。
【請求項19】
該オピオイドがmu-アゴニストまたは混合mu-アゴニスト/アンタゴニストである、請求項18に記載の持続放出組成物。
【請求項20】
該オピオイドがアルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチル ブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒネ、エトニタジン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメサドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メサドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルフィン、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモフィン、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルフォン、6-ヒドロキシオキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、その立体異性体、その代謝物、そのエーテル、そのエステル、およびその誘導体からなる群から選択される、請求項19に記載の持続放出組成物。
【請求項21】
該オピオイドがオキシモルフォンである、請求項20に記載の持続放出組成物。
【請求項22】
薬物; ならびに
親水性ガム、ホモポリサッカライドガム、および医薬希釈剤を含む持続放出送達システム;
を含む持続放出組成物であって、
該持続放出組成物を作るために使用される該親水性ガム粒子の少なくとも約30%は直径約53ミクロンより小さく、かつ該持続放出組成物はエタノール無しでまたはエタノール含有飲料と共に摂取した後2時間内に該薬物の70%未満を放出する、該持続放出組成物。
【請求項23】
該親水性ガムがキサンタンガムである、請求項22に記載の持続放出組成物。
【請求項24】
該持続放出送達システムが疎水性ポリマーをさらに含む、請求項22に記載の持続放出組成物。
【請求項25】
該持続放出送達システムが一価カチオン、多価カチオン、および塩から選択されるカチオン性架橋化合物をさらに含む、請求項22に記載の持続放出組成物。
【請求項26】
さらに外部コーティングを含み、該外部コーティングは疎水性ポリマーを含む、請求項22に記載の持続放出組成物。
【請求項27】
さらに外部コーティングを含み、該外部コーティングは可塑剤を含む、請求項22に記載の持続放出組成物。
【請求項28】
該薬物がアルプラゾラム、炭酸リチウム、ジバルプロエクスナトリウム、アンフェタミンサッカラートの右旋性異性体およびd,l-アンフェタミンアスパラギン酸塩一水和物を含む、デキストロアンフェタミン中性硫酸塩およびアンフェタミン中性硫酸塩、トラマドール塩酸塩、および他の医薬的に許容されるその塩からなる群から選択される、請求項22または23に記載の持続放出組成物。
【請求項29】
該薬物がオピオイドである、請求項22または23に記載の持続放出組成物。
【請求項30】
該オピオイドがmu-アゴニストまたは混合mu-アゴニスト/アンタゴニストである、請求項29に記載の持続放出組成物。
【請求項31】
該オピオイドがアルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチル ブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒネ、エトニタジン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメサドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メサドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルフィン、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモフィン、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルフォン、6-ヒドロキシオキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、その立体異性体、その代謝物、そのエーテル、そのエステル、およびその誘導体からなる群から選択される、請求項30に記載の持続放出組成物。
【請求項32】
該オピオイドがオキシモルフォンである、請求項31に記載の持続放出組成物。
【請求項33】
薬物; ならびに
親水性ガム、一価カチオン、多価カチオンおよび塩から選択されるカチオン性架橋化合物、および医薬希釈剤を含む持続放出送達システム;
を含む、持続放出組成物であって、
該持続放出組成物を作るために使用される該親水性ガム粒子の少なくとも約30%は直径約53ミクロンより小さく、かつ該持続放出組成物はエタノール無しでまたはエタノール含有飲料と共に摂取した後2時間内に該薬物の70%未満を放出する、該持続放出組成物。
【請求項34】
該親水性ガムがキサンタンガムである、請求項33に記載の持続放出組成物。
【請求項35】
該持続放出送達システムが疎水性ポリマーをさらに含む、請求項33に記載の持続放出組成物。
【請求項36】
さらに外部コーティングを含み、該外部コーティングは疎水性ポリマーを含む、請求項33に記載の持続放出組成物。
【請求項37】
さらに外部コーティングを含み、該外部コーティングは可塑剤を含む、請求項33に記載の持続放出組成物。
【請求項38】
該薬物がアルプラゾラム、炭酸リチウム、ジバルプロエクスナトリウム、アンフェタミンサッカラートの右旋性異性体およびd,l-アンフェタミンアスパラギン酸塩一水和物を含む、デキストロアンフェタミン中性硫酸塩およびアンフェタミン中性硫酸塩、トラマドール塩酸塩、およびその該医薬有効成分の他の医薬的に許容される塩からなる群から選択される、請求項33または34に記載の持続放出組成物。
【請求項39】
該薬物がオピオイドである、請求項33または34に記載の持続放出組成物。
【請求項40】
該オピオイドがmu-アゴニストまたは混合mu-アゴニスト/アンタゴニストである、請求項39に記載の持続放出組成物。
【請求項41】
該オピオイドがアルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチル ブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒネ、エトニタジン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメサドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メサドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルフィン、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモフィン、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルフォン、6-ヒドロキシオキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、その立体異性体、その代謝物、そのエーテル、そのエステル、およびその誘導体からなる群から選択される、請求項40に記載の持続放出組成物。
【請求項42】
該オピオイドがオキシモルフォンである、請求項41に記載の持続放出組成物。
【請求項43】
薬物; および
持続放出送達システム;
を含む持続放出組成物を製造する方法であって、
該持続放出送達システムは親水性ガム、ホモポリサッカライドガム、および医薬希釈剤を含み、
該方法は
直径約53ミクロン未満の粒子が少なくとも30%である該親水性ガムを取得し;
該親水性ガム、該ホモポリサッカライドガムおよび該医薬希釈剤を造粒して顆粒剤を形成し;
該顆粒剤を該薬物と混合して粒状組成物を形成し; および
該粒状組成物に圧力をかけて該組成物を製造する;
ことを特徴とする、該製造方法。
【請求項44】
該親水性ガムがキサンタンガムである、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
取得には該親水性ガムを入手することを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
取得には該親水性ガムを製造することを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項47】
取得には該親水性ガムを加工することを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項48】
加工することには少なくとも一部の該ポリサッカライドガム粒子の大きさを測定することを含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
加工することには少なくとも一部の該親水性ガムをふるいに通過させることを含む、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
該ふるいが#270メッシュふるいである、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
該持続放出組成物の少なくとも一部に外部コーティングを施すことをさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項52】
該外部コーティングは疎水性ポリマーを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
該外部コーティングは可塑剤を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
造粒には成分を水を含む溶液と混合することを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項55】
造粒には成分をアルコール溶液と混合することを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項56】
該アルコール溶液はエタノールを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
該持続放出送達システムが一価カチオン、多価カチオン、および塩から選択されるカチオン性架橋化合物をさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項58】
該薬物がアルプラゾラム、炭酸リチウム、ジバルプロエクスナトリウム、アンフェタミンサッカラートの右旋性異性体およびd,l-アンフェタミンアスパラギン酸塩一水和物を含む、デキストロアンフェタミン中性硫酸塩およびアンフェタミン中性硫酸塩、トラマドール塩酸塩、およびその該医薬有効成分の他の医薬的に許容される塩からなる群から選択される、請求項43または44に記載の方法。
【請求項59】
該薬物がオピオイドである、請求項43または44に記載の方法。
【請求項60】
該オピオイドがmu-アゴニストまたは混合mu-アゴニスト/アンタゴニストである、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
該オピオイドがアルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチル ブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒネ、エトニタジン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメサドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メサドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルフィン、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモフィン、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルフォン、6-ヒドロキシオキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、その立体異性体、その代謝物、そのエーテル、そのエステル、およびその誘導体からなる群から選択される請求項60に記載の方法。
【請求項62】
エタノール含有溶液中での該組成物の溶解特性を記録することをさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項63】
該オピオイドがオキシモルフォンである、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
薬物; および
持続放出送達システム;
を含む持続放出組成物を製造する方法であって、
該持続放出送達システムは親水性ガム、一価カチオン、多価カチオンおよび塩から選択されるカチオン性架橋化合物、および医薬希釈剤を含み、
該方法は
直径約53ミクロン未満の粒子が少なくとも30%である該親水性ガムを取得し;
該親水性ガム、該ホモポリサッカライドガムおよび該医薬希釈剤を造粒して顆粒剤を形成し;
該顆粒剤を該薬物と混合して粒状組成物を形成し; および
該粒状組成物に圧力をかけて該組成物を製造する;
ことを特徴とする、該製造方法。
【請求項65】
該親水性ガムがキサンタンガムである、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
取得には該親水性ガムを入手することを含む、請求項64に記載の方法。
【請求項67】
取得には該親水性ガムを製造することを含む、請求項64に記載の方法。
【請求項68】
取得には該親水性ガムを加工するを含む、請求項64に記載の方法。
【請求項69】
加工することは少なくとも一部の該親水性ガム粒子の大きさを測定することを含む、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
加工することは少なくとも一部の該親水性ガムをふるいに通過させることを含む、請求項68に記載の方法。
【請求項71】
該ふるいが#270メッシュふるいである、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
該持続放出組成物の少なくとも一部に外部コーティングを施すことをさらに含む、請求項64に記載の方法。
【請求項73】
該外部コーティングは疎水性ポリマーを含む、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
該外部コーティングは可塑剤を含む、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
造粒には成分を水を含む溶液と混合することを含む、請求項64に記載の方法。
【請求項76】
造粒には成分をアルコール溶液と混合することを含む、請求項64に記載の方法。
【請求項77】
該アルコール溶液はエタノールを含む、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
該薬物がアルプラゾラム、炭酸リチウム、ジバルプロエクスナトリウム、アンフェタミンサッカラートの右旋性異性体およびd,l-アンフェタミンアスパラギン酸塩一水和物を含む、デキストロアンフェタミン中性硫酸塩およびアンフェタミン中性硫酸塩、トラマドール塩酸塩、およびその該医薬有効成分の他の医薬的に許容される塩からなる群から選択される、請求項64または65に記載の方法。
【請求項79】
該薬物がオピオイドである、請求項64または65に記載の方法。
【請求項80】
該オピオイドがmu-アゴニストまたは混合mu-アゴニスト/アンタゴニストである、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
該オピオイドがアルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチル ブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒネ、エトニタジン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメサドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メサドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルフィン、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモフィン、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルフォン、6-ヒドロキシオキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、その立体異性体、その代謝物、そのエーテル、そのエステル、およびその誘導体からなる群から選択される、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
該オピオイドがオキシモルフォンである、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
該持続放出組成物、または該持続放出組成物を含む固形投与製剤のエタノール含有溶液中での溶解特性を記録することをさらに含む、請求項64に記載の方法。
【請求項84】
薬物; および
持続放出送達システム;
を含む持続放出組成物を製造する方法であって、
該持続放出送達システムは親水性ガム、ホモポリサッカライドガム、および医薬希釈剤を含み、
該方法は
平均および/または平均粒径が直径約53ミクロンより大きい該親水性ガム、該ホモポリサッカライドガムおよび該医薬希釈剤を、水を含む溶液と混合して顆粒剤を形成し;
該顆粒剤を薬物と混合して粒状組成物を形成し; および
該粒状組成物に圧力をかけて該組成物を製造する;
ことを特徴とする、該製造方法。
【請求項85】
該親水性ガムがキサンタンガムである、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
該持続放出送達システムが一価カチオン、多価カチオン、および塩から選択されるカチオン性架橋化合物をさらに含む、請求項84に記載の持続放出組成物。
【請求項87】
該持続放出組成物の少なくとも一部に外部コーティングを施すことをさらに含む、請求項84に記載の方法。
【請求項88】
該薬物がアルプラゾラム、炭酸リチウム、ジバルプロエクスナトリウム、アンフェタミンサッカラートの右旋性異性体およびd,l-アンフェタミンアスパラギン酸塩一水和物を含む、デキストロアンフェタミン中性硫酸塩およびアンフェタミン中性硫酸塩、トラマドール塩酸塩、およびその該医薬有効成分の他の医薬的に許容される塩からなる群から選択される、請求項84に記載の方法。
【請求項89】
該薬物がオピオイドである、請求項84または85に記載の方法。
【請求項90】
該オピオイドがmu-アゴニストまたは混合mu-アゴニスト/アンタゴニストである、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
該オピオイドがアルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチル ブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒネ、エトニタジン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメサドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メサドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルフィン、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモフィン、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルフォン、6-ヒドロキシオキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、その立体異性体、その代謝物、そのエーテル、そのエステル、およびその誘導体からなる群から選択される、請求項90に記載の方法。
【請求項92】
該オピオイドがオキシモルフォンである、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
該持続放出組成物、または該持続放出組成物を含む固形投与製剤のエタノール含有溶液中での溶解特性を記録することをさらに含む、請求項84に記載の方法。
【請求項94】
薬物; および
持続放出送達システム;
を含む持続放出組成物を製造する方法であって、
該持続放出送達システムは親水性ガム、一価カチオン、多価カチオンおよび塩から選択されるカチオン性架橋化合物、および医薬希釈剤を含み、
該方法は
平均および/または平均粒径が直径約53ミクロンより大きい該親水性ガム、該カチオン性架橋化合物および該医薬希釈剤を水を含む溶液と混合して顆粒剤を形成し;
該顆粒剤を該薬物と混合して粒状組成物を形成し; および
該粒状組成物に圧力をかけて該組成物を製造する;
ことを特徴とする、該製造方法。
【請求項95】
親水性ガムがキサンタンガムである、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
該持続放出組成物の少なくとも一部に外部コーティングを施すことをさらに含む、請求項94に記載の方法。
【請求項97】
該薬物がアルプラゾラム、炭酸リチウム、ジバルプロエクスナトリウム、アンフェタミンサッカラートの右旋性異性体およびd,l-アンフェタミンアスパラギン酸塩一水和物を含む、デキストロアンフェタミン中性硫酸塩およびアンフェタミン中性硫酸塩、トラマドール塩酸塩、およびその該医薬有効成分の他の医薬的に許容される塩からなる群から選択される、請求項94または95に記載の方法。
【請求項98】
該薬物がオピオイドである、請求項94または95に記載の方法。
【請求項99】
該オピオイドがmu-アゴニストまたは混合mu-アゴニスト/アンタゴニストである、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
該オピオイドがアルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチル ブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒネ、エトニタジン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメサドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メサドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルフィン、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモフィン、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルフォン、6-ヒドロキシオキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、その立体異性体、その代謝物、そのエーテル、そのエステル、およびその誘導体からなる群から選択される、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
該オピオイドがオキシモルフォンである、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
請求項1、2、12、13、22、23、33および34のいずれか1つに記載の該持続放出組成物の治療的有効量を患者に投与することを特徴とする、病気を持つ患者を治療するための方法。
【請求項103】
請求項10、11、20、21、31、32、41、および42のいずれか1つに記載の該持続放出組成物の治療的有効量を患者に投与するを特徴とする、痛みを軽減するための方法。
【請求項104】
患者に請求項1、12、22および33のいずれか1つに記載の持続放出組成物を提供することを含む、持続放出薬物組成物の用量ダンピング(dose dumping)を減らすための方法。
【請求項105】
請求項10、11、20、21、31、32、41、および42のいずれか1つに記載の該持続放出組成物を含む固形投与製剤。
【請求項106】
粉剤を含む、請求項105に記載の固形投与製剤。
【請求項107】
錠剤を含む、請求項105に記載の固形投与製剤。
【請求項108】
カプセル剤を含む、請求項105に記載の固形投与製剤。
【請求項109】
約5〜約80 mgのオキシモルフォン塩酸塩および約80 mg〜約360 mgの持続放出送達システムを含む持続放出組成物であって; 該持続放出送達システムは約8.3%〜約41.7重量%のローカストビーンガム、約8.3%〜約41.7重量%のキサンタンガム(該キサンタンガム粒子の少なくとも約30%が#270メッシュふるいを通過することができる)、約20%〜約55重量%のデキストロース、約5%〜約20重量%の硫酸カルシウム二水和物、および約2%〜約10%のエチルセルロースを含み、かつ該持続放出組成物はエタノール無しでまたはエタノール含有飲料と共に摂取した後2時間内に該薬物の70%未満を放出する、該持続放出組成物。
【請求項110】
約20 mgのオキシモルフォン塩酸塩を含む、請求項109に記載の持続放出組成物。
【請求項111】
約160 mgの持続放出送達システムを含む、請求項109に記載の持続放出組成物。
【請求項112】
該持続放出送達システムが約25%のローカストビーンガム、約25%のキサンタンガム、約35%のデキストロース、約10%の硫酸カルシウム二水和物、および約5%のエチルセルロースを含む、請求項109に記載の持続放出組成物。
【請求項113】
外部コーティングをさらに含む、請求項109に記載の持続放出組成物。
【請求項114】
請求項109に記載の該持続放出組成物の治療的有効量を投与することを特徴とする、痛みを患う患者を治療するための方法。
【請求項115】
約5〜約80 mgのオキシモルフォン塩酸塩および約300 mg〜約420 mgの持続放出送達システムを含む持続放出組成物であって; 該持続放出送達システムは約8.3%〜約41.7重量%のローカストビーンガム、約8.3%〜約41.7重量%のキサンタンガム(少なくとも約30%の粒子が直径約53ミクロンより小さい)、約20%〜約55重量%のデキストロース、約5%〜約20重量%の硫酸カルシウム二水和物、および約2%〜約10%のエチルセルロースを含み、かつ該持続放出組成物はエタノール無しでまたはエタノール含有飲料と共に摂取した後2時間内に該薬物の70%未満を放出する、該持続放出組成物。
【請求項116】
約20 mgのオキシモルフォン塩酸塩を含む、請求項115に記載の持続放出組成物。
【請求項117】
約360 mgの持続放出送達システムを含む、請求項115に記載の持続放出組成物。
【請求項118】
該持続放出送達システムが約25%のローカストビーンガム、約25%のキサンタンガム、約35%のデキストロース、約10%の硫酸カルシウム二水和物、および約5%のエチルセルロースを含む、請求項115に記載の持続放出組成物。
【請求項119】
外部コーティングをさらに含む、請求項115に記載の持続放出組成物。
【請求項120】
請求項115に記載の該持続放出組成物の治療的有効量を投与することを特徴とする、痛みを患う患者を治療するための方法。
【請求項121】
請求項109〜113および115〜119のいずれか1つに記載の該持続放出組成物を含む、固形投与製剤。
【請求項122】
粉剤を含む請求項121に記載の固形投与製剤。
【請求項123】
錠剤を含む請求項121に記載の固形投与製剤。
【請求項124】
カプセル剤を含む、請求項121に記載の固形投与製剤。
【請求項125】
エタノールの存在下での薬物の用量ダンピングを予防する方法であって、
該薬物で治療する間にエタノールを摂取しうる患者に、
該薬物; および
持続放出送達システム;
を含むエタノール耐性持続放出組成物の形で有効量の該薬物を提供することを特徴とし、
該送達システムは少なくとも1つの親水性ガム、少なくとも1つのホモポリサッカライドガムおよび少なくとも1つの医薬希釈剤を含み、該持続放出組成物を作るために使用される該親水性ガムの少なくとも約30%は#270メッシュふるいを通過することができ、かつ該持続放出組成物はエタノール無しでまたはエタノール含有飲料と共に摂取した後2時間内に該薬物の約70%未満を放出する、該方法。
【請求項126】
該患者が物質乱用の経歴を持つ、請求項125に記載の方法。
【請求項127】
該物質乱用がアルコール乱用である、請求項126に記載の方法。
【請求項128】
該物質乱用が薬物乱用である、請求項126に記載の方法。
【請求項129】
該エタノール耐性持続放出組成物が固形投与製剤である、請求項125に記載の方法。
【請求項130】
該親水性ガムがキサンタンガムである、請求項125に記載の方法。
【請求項131】
流体に接触して破砕または粉末化されたとき、該固形投与製剤が粘膜付着性の特性を持つゲルマトリックスを形成する、請求項129に記載の方法。
【請求項132】
流体に接触して破砕または粉末化されたとき、該固形投与製剤が粘性溶液を形成する、請求項129に記載の方法。
【請求項133】
該固形投与製剤が錠剤である、請求項129に記載の方法。
【請求項134】
該持続放出送達システムが少なくとも1つの疎水性ポリマーを約5重量%未満の量でさらに含む、請求項125に記載の方法。
【請求項135】
該送達システムが一価カチオン、多価カチオン、および塩から選択されるカチオン性架橋化合物の少なくとも1つをさらに含む、請求項125に記載の方法。
【請求項136】
該薬物が抗うつ薬である、請求項125に記載の方法。
【請求項137】
該薬物が、双極性障害、パニック障害、てんかん、片頭痛、および/または注意欠陥多動性障害を治療するために使用される薬物である、請求項125に記載の方法。
【請求項138】
該薬物がオピオイドである、請求項125に記載の方法。
【請求項139】
該オピオイドがmu-アゴニストまたは混合mu-アゴニスト/アンタゴニストである、請求項138に記載の方法。
【請求項140】
該オピオイドがアルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチル ブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒネ、エトニタジン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメサドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メサドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルフィン、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモフィン、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルフォン、6-ヒドロキシオキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、その立体異性体、その代謝物、その塩、そのエーテル、そのエステルおよびその誘導体からなる群から選択される、請求項138に記載の方法。
【請求項141】
飲料強度エタノールの存在下に薬物の用量ダンピングを予防する方法であって、該薬物で治療する間にエタノールを摂取しうる患者に、
該薬物; および
持続放出送達システム;
を含むエタノール耐性持続放出組成物の形で有効量の該薬物を提供することを特徴とし、該送達システムは少なくとも1つの親水性ガム、一価金属カチオン、多価金属カチオンおよび塩から選択される少なくとも1つのカチオン性架橋化合物、および少なくとも1つの医薬希釈剤を含み、該持続放出組成物を作るために使用される該親水性ガムの少なくとも約30%は#270メッシュふるいを通過することができ、かつ該持続放出組成物はエタノール無しでまたはエタノール含有飲料と共に摂取した後2時間内に該薬物の約70%未満を放出する、該方法。
【請求項142】
該患者が物質乱用の経歴を持つ、請求項141に記載の方法。
【請求項143】
物質乱用がアルコール乱用である、請求項142に記載の方法。
【請求項144】
該物質乱用が薬物乱用である、請求項142に記載の方法。
【請求項145】
該エタノール耐性持続放出組成物が固形投与製剤である、請求項141に記載の方法。
【請求項146】
該親水性ガムがキサンタンガムである、請求項141に記載の方法。
【請求項147】
流体に接触して破砕または粉末化されたとき、該固形投与製剤が粘膜付着性の特性を持つゲルマトリックスを形成する請求項145に記載の方法。
【請求項148】
流体に接触して破砕または粉末化されたとき、該固形投与製剤が粘性溶液を形成する、請求項145に記載の方法。
【請求項149】
該固形投与製剤が錠剤である、請求項145に記載の方法。
【請求項150】
該持続放出送達システムが少なくとも1つの疎水性ポリマーを約5重量%未満の量でさらに含む、請求項141に記載の方法。
【請求項151】
該少なくとも1つのカチオン性架橋化合物がナトリウム塩である、請求項141に記載の方法。
【請求項152】
該薬物が抗うつ薬である、請求項141に記載の方法。
【請求項153】
該薬物が、双極性障害、パニック障害、てんかん、片頭痛、および/または注意欠陥多動性障害を治療するために使用される薬物である、請求項141に記載の方法。
【請求項154】
該薬物がオピオイドである、請求項141に記載の方法。
【請求項155】
該オピオイドがmu-アゴニストまたは混合mu-アゴニスト/アンタゴニストである、請求項154に記載の方法。
【請求項156】
該オピオイドがアルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチル ブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒネ、エトニタジン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメサドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メサドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルフィン、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモフィン、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルフォン、6-ヒドロキシオキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、その立体異性体、その代謝物、その塩、そのエーテル、そのエステルおよびその誘導体からなる群から選択される、請求項155に記載の方法。
【請求項157】
薬物組成物の安全性を改善する方法であって、該薬物で治療する間にエタノールを摂取しうる患者に、
該薬物; および
持続放出送達システム;
を含むエタノール耐性持続放出組成物の形で有効量の該薬物を提供することを特徴とし、
該持続放出送達システムは少なくとも1つの親水性ガム、少なくとも1つのホモポリサッカライドガムおよび少なくとも1つの医薬希釈剤を含み、安全性の該改善は該組成物の親水性ガム粒径の制御およびエタノール耐性持続放出特性の成果である、該方法。
【請求項158】
該患者が物質乱用の経歴を持つ、請求項157に記載の方法。
【請求項159】
該物質乱用がアルコール乱用である、請求項158に記載の方法。
【請求項160】
該物質乱用が薬物乱用である、請求項158に記載の方法。
【請求項161】
該エタノール耐性持続放出組成物が固形投与製剤である、請求項157に記載の方法。
【請求項162】
該親水性ガムがキサンタンガムである、請求項157に記載の方法。
【請求項163】
流体に接触して破砕または粉末化されたとき、該固形投与製剤が粘膜付着性の特性を持つゲルマトリックスを形成する、請求項161に記載の方法。
【請求項164】
流体に接触して破砕または粉末化されたとき、該固形投与製剤が粘性溶液を形成する、請求項161に記載の方法。
【請求項165】
該固形投与製剤が錠剤である、請求項160に記載の方法。
【請求項166】
該持続放出送達システムが少なくとも1つの疎水性ポリマーを約5重量%未満の量でさらに含む、請求項157に記載の方法。
【請求項167】
該送達システムが一価カチオン、多価カチオン、および塩から選択されるカチオン性架橋化合物の少なくとも1つをさらに含む、請求項157に記載の方法。
【請求項168】
該薬物が抗うつ薬である、請求項157に記載の方法。
【請求項169】
該薬物が、双極性障害、パニック障害、てんかん、片頭痛、および/または注意欠陥多動性障害を治療するために使用される薬物である、請求項157に記載の方法。
【請求項170】
該薬物がオピオイドである、請求項157に記載の方法。
【請求項171】
該オピオイドがmu-アゴニストまたは混合mu-アゴニスト/アンタゴニストである、請求項170に記載の方法。
【請求項172】
該オピオイドがアルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチル ブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒネ、エトニタジン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメサドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メサドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルフィン、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモフィン、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルフォン、6-ヒドロキシオキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、その立体異性体、その代謝物、その塩、そのエーテル、そのエステルおよびその誘導体からなる群から選択される、請求項171に記載の方法。
【請求項173】
薬物組成物の安全性を改善する方法であって、
該薬物で治療する間にエタノールを摂取しうる患者に、
該薬物; および
持続放出送達システム;
を含むエタノール耐性持続放出組成物の形で有効量の該薬物を提供することを特徴とし、
該送達システムは、少なくとも1つの親水性ガム、一価金属カチオン、多価金属カチオンおよび塩から選択される少なくとも1つのカチオン性架橋化合物、および少なくとも1つの医薬希釈剤を含み、安全性の該改善は該組成物の親水性ガム粒径の制御およびエタノール耐性持続放出特性の成果である、該方法。
【請求項174】
該患者が物質乱用の経歴を持つ、請求項173に記載の方法。
【請求項175】
物質乱用がアルコール乱用である、請求項174に記載の方法。
【請求項176】
該物質乱用が薬物乱用である、請求項174に記載の方法。
【請求項177】
該エタノール耐性持続放出組成物が固形投与製剤である、請求項173に記載の方法。
【請求項178】
該親水性ガムがキサンタンガムである、請求項173に記載の方法。
【請求項179】
流体に接触して破砕または粉末化されたとき、該固形投与製剤が粘膜付着性の特性を持つゲルマトリックスを形成する、請求項177に記載の方法。
【請求項180】
流体に接触して破砕または粉末化されたとき、該固形投与製剤が粘性溶液を形成する、請求項177に記載の方法。
【請求項181】
該固形投与製剤が錠剤である、請求項177に記載の方法。
【請求項182】
該持続放出送達システムが少なくとも1つの疎水性ポリマーを約5重量%未満の量でさらに含む、請求項173に記載の方法。
【請求項183】
該少なくとも1つのカチオン性架橋化合物がナトリウム塩である、請求項173に記載の方法。
【請求項184】
該薬物が抗うつ薬である、請求項173に記載の方法。
【請求項185】
該薬物が、双極性障害、パニック障害、てんかん、片頭痛、および/または注意欠陥多動性障害を治療するために使用される薬物である、請求項173に記載の方法。
【請求項186】
該薬物がオピオイドである、請求項173に記載の方法。
【請求項187】
該オピオイドがmu-アゴニストまたは混合mu-アゴニスト/アンタゴニストである、請求項186に記載の方法。
【請求項188】
該オピオイドがアルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチル ブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒネ、エトニタジン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメサドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メサドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルフィン、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモフィン、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルフォン、6-ヒドロキシオキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、その立体異性体、その代謝物、その塩、そのエーテル、そのエステルおよびその誘導体からなる群から選択される、請求項187に記載の方法。

【公表番号】特表2010−505949(P2010−505949A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−532331(P2009−532331)
【出願日】平成18年10月10日(2006.10.10)
【国際出願番号】PCT/US2006/039923
【国際公開番号】WO2008/045060
【国際公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(500175152)ペンウェスト ファーマシューティカルズ カンパニー (9)
【Fターム(参考)】