説明

ロングアーク型放電ランプ及びロングアーク型放電ランプを備えた紫外線照射器

【課題】 放電ランプの点灯駆動時に発光管が破裂したとしても、冷却ジャケットまでもが破損することを回避するための構成を備えたロングアーク型放電ランプ及びロングアーク型放電ランプを備えた紫外線照射器を提供することを目的とする。
【解決手段】 発光部に形成された密閉空間内に、一対の電極が互いに離間して配置されると共に発光物質が封入された発光管と、当該発光管の径方向外方に発光管の管軸に沿って前記発光部に当接ないしは近接して配設された保護管とを備えるロングアーク型放電ランプにおいて、前記保護管の径方向外方には破片捕捉体が設けられていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インキや塗料の乾燥、樹脂の硬化処理に使用する光化学反応用装置の紫外線照射光源や、半導体基板や液晶ディスプレイ用の液晶基板を露光するのに使用する露光装置の紫外線照射光源として用いられるロングアーク型の放電ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の紫外線照射用光源は、放電ランプが点灯時に過度に高温状態になることを回避するために、例えば特許文献1に開示されているように、内部に冷却液を循環させるための流路を備える水冷ジャケットを放電ランプの径方向の周囲に配設して、当該水冷ジャケットの内部に冷却液を流通させることにより放電ランプを冷却しながら点灯駆動するものが一般に知られている。
【0003】
図11は、従来の水冷ジャケットを備える紫外線照射用光源の構成の概略を示す断面図である。紫外線照射用光源は、紫外線を放射する直管状の放電ランプAと、放電ランプAの径方向外方を取り囲むように設けられた水冷ジャケットBとを備えるものである。放電ランプAは、両端の端子から電力が供給されて点灯し、発光管から熱線と紫外線とを放射する。水冷ジャケットBは、石英ガラス製の内管C及び外管Dとを端部で封じた二重管形状を有するものであって、外管Dの両端に付近には、その内側に冷却液を流すための給水口E、排水口Fが接続されている。GA,GBは突起部、Hは熱線を吸収する低融点ガラス製の管状フィルター、IA,IBは係止凸部、JA,JBは管状スペーサである。
【0004】
図11に示される紫外線照射装置においては、給水口Eから導入された冷却液が内管Cと内管Dの間の空間を通過して排水口Fから排出されることにより、放電ランプAの発光管が冷却された状態で点灯駆動される。
【0005】
ところが、この種の紫外線照射用光源においては、放電ランプAの積算点灯時間が長くなると、放電ランプAの発光管に紫外線歪みが蓄積して機械的強度が低下するために、発光管が点灯時における高圧状態に耐えられなくなって破損することが度々ある。そのため、従来の紫外線照射用光源においては、放電ランプの点灯駆動時における発光管内の圧力が常圧よりも著しく高いために、放電ランプAの発光管が破裂すると、発光管の周囲に配設されている水冷ジャケットBに向けて発光管のガラス片が飛散し、当該飛散したガラス片の衝撃を受けて水冷ジャケットBが破損するという問題が発生することが判明した。
【0006】
このように飛散した発光管の破片の影響を受けて水冷ジャケットBが破損すると、水冷ジャケットBの内部を循環している冷却液が露光装置などの内部に漏れ出すことになり、露光装置の内部に搭載されている精密機器が、冷却液に浸されることによって損傷してしまうという問題が生ずる。
【0007】
近年においては、半導体基板や液晶ディスプレイ用の液晶基板等の製造工程におけるスループットを向上させるために露光処理を迅速に行うことが必要とされていることに伴い、放電ランプに対して発光管から放射される紫外線の放射強度を高いものとすることが要求されている。このような要求に対し、発光管内に封入される、例えば水銀などの発光物質の封入量を増やすことが必要になっているために、放電ランプの点灯駆動時に発光管内が過剰に高圧状態になっており、従来にも増して発光管の破裂が生じやすくなっていることから、前記した水冷ジャケットの破損という問題が発生し易くなっているものと考えられる。
【0008】
【特許文献1】特許第3651094号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以上から、本発明は、放電ランプの点灯駆動時に発光管が破裂したとしても、冷却ジャケットまでもが破損することを回避するための構成を備えたロングアーク型放電ランプ及びロングアーク型放電ランプを備えた紫外線照射器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、発光部に形成された密閉空間内に、一対の電極が互いに離間して配置されると共に発光物質が封入された発光管と、当該発光管の径方向外方に発光管の管軸に沿って前記発光部に当接ないしは近接して配設された保護管とを備えるロングアーク型放電ランプにおいて、前記保護管の径方向外方には、破片捕捉体が設けられていることを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明のロングアーク型放電ランプは、前記破片捕捉体が、前記保護管の、前記発光部に当接ないしは近接している箇所から離間していることを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明のロングアーク型放電ランプは、前記保護管が、前記発光管の外表面に当接ないしは近接して配置される、相対的に外径の小さい小径部の端部に、前記発光管の外表面から離間して配置される、相対的に外径の大きい大径部が連続しており、当該大径部の外表面に前記破片捕捉体が固定されていることを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明のロングアーク型放電ランプは、前記保護管が直管状に形成されており、当該保護管の外表面には、当該保護管と前記破片捕捉体とを離間させるための環状のスペーサが固定されていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明のロングアーク型放電ランプは、発光部に形成された密閉空間内に、一対の電極が互いに離間して配置されると共に発光物質が封入された発光管と、当該発光管の径方向外方に発光管の管軸に沿って前記発光部に当接して配設された保護管とを備えるロングアーク型放電ランプにおいて、導電性を有する破片捕捉体が、前記保護管の前記発光部に当接する箇所の外表面に当接して設けられていることを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明のロングアーク型放電ランプは、前記破片捕捉体が網状に形成されていることを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明のロングアーク型放電ランプは、前記破片捕捉体がクロムを含有するステンレスからなることを特徴とする。
【0017】
さらにまた、本発明の紫外線照射器は、前記ロングアーク型放電ランプが、冷却液を循環させるための流路を備える冷却ジャケットの内部に収容されていることを特徴とする。
【0018】
さらにまた、本発明の紫外線照射器は、前記破片捕捉体と前記冷却ジャケットの間に、破片捕捉体を支持するための複数の支持体が、互いに離間して破片捕捉体の長手方向に順次に並ぶよう配置されていることを特徴とする。
【0019】
さらにまた、本発明の紫外線照射器は、前記破片捕捉体が、前記保護管の、前記冷却ジャケットの流路内に臨出している箇所の全長にわたって設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明のロングアーク型放電ランプによれば、保護管の径方向外方に破片捕捉体が設けられていることから、発光管および保護管が破損することによって飛散した破片が破片捕捉体によって確実に捕捉されることから、当該放電ランプを冷却ジャケットの内部に配置することにより、冷却ジャケットに対して破片が激突することを防止することができるため、冷却ジャケットが破損するという問題を解決することができる。
【0021】
しかも、本発明のロングアーク型放電ランプによれば、破片捕捉体が、保護管の、発光管の発光部に当接ないしは近接している箇所から離間して配置されているので、以下の効果を期待することができる。
破片捕捉体が、保護管の、発光管の発光部に当接ないしは近接している箇所に接している場合を想定する。この場合において、破片捕捉体は、発光部から放射される光を吸収したり、或いは、保護管および発光管からの熱伝達を受けることによって高温状態になる。そのため、高温状態になった破片捕捉体からの熱伝達を受けることによって保護管の温度が不均一になることに伴って、保護管に当接ないしは近接して配置されている発光管の発光部の温度までもが不均一となる結果、放電ランプの寿命に悪影響を与える虞がある。
然るに、破片捕捉体が、保護管の、発光管の発光部に当接ないしは近接している箇所から離間して配置されていることにより、保護管の温度および発光管の発光部の温度が共に均一になるため、放電ランプの寿命に悪影響を与えることを確実に回避することができる。
【0022】
さらに、前記保護管が、前記発光管の外表面に当接ないしは近接して配置される、相対的に外径の小さい小径部の端部に、前記発光管の外表面から離間して配置される、相対的に外径の大きい大径部が連続しており、当該大径部の外表面に前記破片捕捉体が固定されていることから、破片捕捉体が保護管の外表面から離間した状態で、破片捕捉体を保護管に対して容易に固定することができる。
【0023】
さらに、前記保護管が直管状に形成されており、当該保護管の外表面には、当該保護管と前記破片捕捉体とを離間させるための環状のスペーサが固定されているので、破片捕捉体が保護管の外表面から離間した状態で破片捕捉体を保護管に対して容易に固定することができる。
【0024】
また、導電性を有する破片捕捉体が、前記保護管の前記発光部に当接する箇所の外表面に当接して設けられている場合は、保護管の破片捕捉体が設けられた箇所における帯電を均一にすることができるため、保護管の外表面に黒色物質が偏在して付着することを防止することができる。したがって、ロングアーク型放電ランプの管軸方向における照度分布を一定に維持することができる。
【0025】
さらに、破片捕捉体を網状とすることにより、発光管および保護管の破片が広範囲にわたって飛散したとしても、これらの破片をより確実に捕捉することができる。
【0026】
さらに、破片捕捉体がクロムを含有するステンレスによって構成されていることにより、破片捕捉体中の金属イオンが冷却ジャケット内を循環している冷却液中に溶出することを確実に回避することができる。
【0027】
さらにまた、本発明の紫外線照射器によれば、前記ロングアーク型放電ランプが冷却液を循環させるための流路を備える冷却ジャケットの内部に収容されているので、放電ランプの点灯駆動時に冷却ジャケット内に冷却液を循環させることにより、発光部に当接ないしは近接して配設されている保護管を介して発光管を冷却することができる。
【0028】
さらにまた、前記破片捕捉体と前記冷却ジャケットの間に、破片捕捉体を支持するための複数の支持体が、互いに離間して破片捕捉体の長手方向に順次に並ぶよう配置されていることにより、破片捕捉体の全長が長い場合であっても、破片捕捉体が鉛直方向下方側に撓むことを防止することができるため、冷却ジャケットに破片捕捉体が接触することを防止することができる。これにより、放電ランプが破損したときに飛散する発光管および保護管の破片を捕捉することによって破片捕捉体が衝撃を受けたとしても、その衝撃が破片捕捉体を介して冷却ジャケットに対して伝播することがないので、冷却ジャケットが破損することを確実に回避することができる。
【0029】
さらにまた、破片捕捉体が、前記保護管の、前記冷却ジャケットの流路内に臨出している箇所の全長にわたって設けられているので、発光管が破裂することに伴って保護管が破裂した場合であっても、これらの破片が破片捕捉体によって確実に捕捉されるために、冷却ジャケットに接続されている吸引機構などの機器の内部に発光管および保護管の破片が流れ込むことを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
図1は、本発明のロングアーク型放電ランプの構成の概略を示す長手方向の全体断面図および径方向の断面図である。図2は、図1に示すロングアーク型放電ランプの一端側を拡大して示す一部拡大断面図である。図3は、本発明の紫外線照射器の構成の概略を説明する長手方向の全体断面図である。図4は、冷却ジャケットの構成の概略を示す長手方向の断面図である。
図1に示すように、ロングアーク型放電ランプ1(以下、単に放電ランプともいう)は、発光管10と保護管20とが、それぞれの中心軸が一致するよう発光管10の径方向外方に保護管20が配設された二重管構造であって、保護管20に対して網状の破片捕捉体30が設置されている。
【0031】
発光管10は、例えば石英ガラスなどの紫外線を透過する材料から構成されているもので、密閉空間Sを有する直管状の発光部11と、当該発光部11の両端に連続する棒状の封止部12,12とを備えている。発光部11の密閉空間Sには、タングステンからなる一対の電極13,13が、互いに離間して発光管10の管軸上において対向して配置されていると共に、例えば水銀などの発光物質と希ガスとが封入されている。発光部11の密閉空間S内には、水銀と希ガスとが、密閉空間S内における水銀密度が0.002mg/mm以上となり、かつ、密閉空間S内における希ガスの圧力が0.1気圧程度となるよう封入されている。封止部12は、モリブデンからなる金属箔14,14が発光管10の管軸に沿って伸びるよう埋設されることにより、所謂シュリンクシール法によって気密に封止されている。金属箔14は、先端側に電極13の基端部が接続されると共に、基端側に封止部12の外方に伸び出る外部リード15の先端部が接続されている。
【0032】
発光管10は、発光部11の両端部に封止部12,12に向けて次第に外径が小さくなるようスロープ部11A,11Aが形成されており、このスロープ部11A,11Aに封止部12,12が連続している。このスロープ部11Aに対向して、一対の電極13,13の各々が配置されている。
【0033】
保護管20は、例えば石英ガラスなどの紫外線を透過する物質によって構成されているもので、外径が小さく形成された直管状の小径部21と、当該小径部21の両端に連続して形成された、小径部21に比して相対的に外径の大きい直管状の大径部22,22とを備えている。小径部21は、その管軸方向の両端部に大径部22,22に向けて次第に外径が大きくなるようスロープ部21A,21Aがその全周にわたって形成されており、このスロープ部21A,21Aに大径部22,22が連続している。このように、保護管20に大径部22を形成するのは、後述するように、破片捕捉体30を大径部22に固定することにより、破片捕捉体30を小径部21から離間して配置し易いようにするためである。
【0034】
このように構成された保護管20は、発光管10の径方向外方に、小径部21が発光部11に当接ないしは近接した状態で、スロープ部21A,21Aが発光部11に形成されたスロープ部11A,11Aに対向すると共に、大径部22,22が封止部12,12に対向して配置されている。これにより、保護管20のスロープ部21A,21Aと、発光管10のスロープ部11A,11Aとの間、及び大径部22,22と封止部12,12との間に、それぞれ周方向にわたって環状の空隙が形成されている。
【0035】
保護管20が発光部11に当接ないしは近接していることにより、後述する保護管20の径方向外方に取付けられた冷却ジャケットの内部に冷却液を循環させた際に、発光部11の熱が保護管20の小径部21を介して冷却液中に排熱されるため、発光部11を効率良く冷却することができる。冷却効率を考慮すると、小径部21と発光部11とは、少なくとも100μm以下、好ましくは50μm以下の距離を隔てて離間していることが好ましい。
【0036】
このように、保護管20のスロープ部21A,21Aと、発光管10のスロープ部11A,11Aとの間に、図2に示すように環状の空隙Kが形成されていることにより、発光部11において電極13,13の径方向に面しているスロープ部11A,11Aが冷却されにくくなるので、電極13,13とスロープ部11Aの間に介在する空間領域SAに未蒸発の水銀が蓄積することに起因して発光部11から放射される紫外線の放射強度が低下する、という不具合の発生を防止することができる。
【0037】
保護管20には、その管軸方向の両端に形成された開口のそれぞれを塞ぐようベース部材23,23が嵌込まれて固定されている。ベース部材23は、例えばセラミックスなどの絶縁材料からなるものであり、径方向の中央部分に形成された貫通孔に、封止部12の外方に伸び出した外部リード15の一部分が挿通され、その基端側の端面が外部リード15の基端側の端面と同一平面上に位置した状態で外部リード15が固定されている。
【0038】
破片捕捉体30は、円筒形状を有する網状に形成されており、その中心軸が発光管10,保護管20のそれぞれの管軸上に位置するよう保護管20に固定されている。詳細には、破片捕捉体30は、保護管20の小径部21に対向する部位が小径部21から離間すると共に、その中心軸方向の両端部30A,30Aが保護管20の大径部22,22の外表面に当接した状態で、環状の弾性部材31によって保護管20に対して固定されている。尚、破片捕捉体30は、発光部11のみでなく封止部12,12も破損した場合を考慮して、金属箔14の基端部14Aに比して破片捕捉体30の長手方向の端部30A,30Aが、保護管20の管軸方向における外端部寄りに配置されていることが好ましい。
【0039】
このような破片捕捉体30は、例えばクロムを含有するステンレス等の金属によって構成されている。こうすることにより、後述する冷却ジャケット中を循環する冷却液中に破片捕捉体30を構成する金属が溶出することを防止することができる。
【0040】
このような放電ランプは、一対の外部リード15,15に不図示の給電装置を接続して、例えば6A、420V、2500Wの点灯条件で点灯駆動されることにより、発光部11の外方に波長250−400nmの紫外光が放射される。また、よう化鉄などを封入したロングアークメタハラでもよく、その場合は、350−450nmの放射が強化される。
【0041】
図3に示すように、紫外線照射器3は、放電ランプ1と、放電ランプ1の径方向外方に設置された冷却ジャケット40とによって構成され、保護管20の外周面と冷却ジャケット40の内周面との間に、保護管20の管軸方向に冷却液を循環させるための流路Lを備えている。
【0042】
冷却ジャケット40は、図4に示すように、発光管10および保護管20の管軸と同軸に配置される直管状の管状部材41と、断面がL字状に形成されており、管状部材41の両端に固定された流路構成体42,42とによって構成されている。管状部材41は、発光部11から放射される紫外線を透過することのできる物質により構成されており、例えば石英ガラスによって構成されている。流路構成体42は、管状部材41の両端に固定される管状部材固定部42Aと、保護管20の大径部22の端部に固定される、管状部材固定部42Aよりも相対的に外径の小さい保護管固定部42Bとを備えている。管状部材固定部42A,42Aは、Oリング43を介して管状部材41の両端にそれぞれ固定されている。保護管固定部42B,42Bは、Oリング43を介して保護管20の大径部22,22にそれぞれ固定される。
【0043】
同図に示す紫外線照射器3によれば、管状部材41の管軸方向の端部が管状部材固定部42Aに固定されると共に、管状部材41の両端部を超えて伸びる保護管20の管軸方向の端部が保護管固定部42Bに固定されている。このように、冷却ジャケット40は、管状部材41とその両端に固定されている一対の流路構成体42,42とにより仕切られた、冷却液を循環させるための流路Lが形成されており、図中の矢印に示すように、一方の流路構成体42から導入された冷却液が保護管20の外周面に沿って通過した後に他方の流路構成体42から排出されるようになっている。冷却液としては、例えば、比抵抗1〜10MΩ・cmの純水を使用する。
【0044】
このような紫外線照射器3においては、放電ランプ1の一対の外部リード15,15に接続された給電装置(不図示)によって、一対の電極13,13の間に高電圧が印加され、電極13,13の間に放電が発生することにより、放電ランプ1が点灯駆動される。放電ランプ1を点灯駆動した後に、一方の流路構成体42から冷却ジャケット40の内部に冷却液を導入すると共に、保護管20の管軸方向に沿って冷却液を通過させることにより、保護管20を介して発光部11を冷却する。
【0045】
以上のようなロングアーク型放電ランプにおいては、積算点灯時間が長くなって発光管10に紫外線歪みが蓄積することにより、点灯駆動時に発光管10が破裂すると共に保護管20が破裂する場合がある。この場合に、本発明の放電ランプによれば、保護管20の径方向外方に破片捕捉体30が配置されているので、図3に示す冷却ジャケット40の管状部材41に向けて発光管10や保護管20の破片が飛散したとしても、当該破片が破片捕捉体30によって確実に捕捉されるため、冷却ジャケット40の管状部材41を破損させる虞がない。従って、本発明の放電ランプを用いた紫外線照射器3によれば、冷却ジャケット40内の流路Lを循環している冷却液が漏れ出す心配がなく、周辺機器に悪影響を与えることがない。
特に、発光部11の密閉空間S内に0.002mg/mm以上の水銀が封入されており、点灯駆動時の密閉空間S内における圧力が2気圧以上となるロングアーク型放電ランプ1においては、発光部11内に発生する放電アークから放射される紫外線の放射強度が大きくなって発光部11に紫外線歪みが蓄積し易く、また、密閉空間Sが放電ランプの点灯駆動時に高圧状態になっており、発光管10が破損し易い状態になっていることから、本発明の破片捕捉体30を設けることが必要となる。
【0046】
しかも、本発明のロングアーク型放電ランプにおいては、破片捕捉体30は、保護管20の大径部22に当接して固定され、発光部11に当接ないしは近接する保護管20の小径部21に当接することのないように配置されていることから、次のような効果を期待することができる。すなわち、破片捕捉体30が保護管20の小径部21から離間していることにより、小径部21および発光部11の温度を不均一にすることがなく、また、小径部21付近において冷却ジャケット40内を循環する冷却液の流れが不均一になることがないため、小径部21および発光部11の温度が不均一になることを回避することができる。従って、本発明のロングアーク型放電ランプにおいては、小径部21および発光部11の温度が不均一になることに起因して、保護管20および発光管10が破損することを確実に回避することができる。
【0047】
次に、本発明のロングアーク型放電ランプの他の実施形態、及び本発明に係る紫外線照射器の他の実施形態について、図5ないし図8を用いて説明する。図5は、本発明のロングアーク型放電ランプの他の実施形態を説明するための長手方向の断面図及び径方向の断面図である。図6は、本発明のロングアーク型放電ランプの他の実施形態を説明するための長手方向の断面図である。図7および図8は、本発明に係る紫外線照射器の他の実施形態を説明するための長手方向の断面図である。尚、図5ないし図8においては、図1ないし図4と共通する構成については同一符号を付することにより説明を省略している。
【0048】
図5に示すロングアーク型放電ランプ5は、発光管10の径方向外方に、円環状の径方向断面を有する直管状の保護管50が配置されると共に、保護管50の径方向外方に円筒形状を有する網状の破片捕捉体30が配置されることによって構成されている。直管状の保護管50の外周面には、径方向の断面が円環状に形成されたスペーサ52が固定されている。このようなスペーサ52を破片捕捉体30と保護管50の間に介在させることによって、保護管50の外周面に破片捕捉体30が接触することのないよう、破片捕捉体30を保護管50から離間して配置することができる。
【0049】
このような図5に示すロングアーク型放電ランプ5においては、図1ないし図4に示すものと実質的に同じ効果を期待することができる。しかも、直管状の保護管50とスペーサ52とを併用することにより、破片捕捉体30を保護管50から離間して配置することができるために、図1ないし図4に示すもののように保護管の管軸方向の両端に大径部を形成する必要がなく、放電ランプを容易に製造することができるので、製造に要するコストを低減することができる。
【0050】
図6に示すロングアーク型放電ランプ6は、図5に示すものと同じく、発光管10の径方向外方に、円環状の径方向断面を有する直管状の保護管50が配置されると共に、保護管50の径方向外方に円筒形状を有する網状の破片捕捉体60が配置されることによって構成されている。破片捕捉体60は、発光管10の封止部12に対向する箇所が陥没することにより、径方向内方に向けて伸びる環状突起部61が円周方向の全体にわたって形成されている。このように、破片捕捉体60に環状突起部61を設けることにより、保護管50の外周面に破片捕捉体60が接触することのないよう、破片捕捉体60を保護管50から離間して配置することができる。
【0051】
このような図6に示すロングアーク型放電ランプ6においては、図5に示すものと実質的に同じ効果を期待することができる。しかも、予め環状突起部61を形成しておいた円筒状の破片捕捉体60の内部に直管状の保護管50を挿入するという簡単な作業によって放電ランプ6を製造することができ、図5に示したもののようにスペーサのような破片捕捉体とは物理的に別体の部材を用いる必要がないので、放電ランプの製造に必要な工程をさらに簡略化することができる。
【0052】
図7に示す紫外線照射器7は、網状の破片捕捉体30と冷却ジャケット40の管状部材41との間に、破片捕捉体30の中心軸方向の中央が鉛直方向に撓むことを防止するために、径方向の断面が円環状に形成された複数の支持体32が設けられている。複数の支持体32は、その内周面が円筒状の破片捕捉体30の外周面に当接した状態で、互いに離間して破片捕捉体30の長手方向に順次に並ぶよう配置されている。各支持体32は、その外周面が冷却ジャケット40の管状部材41の内周面に当接していても良く、又はその外周面が管状部材41の内周面から離間していても良く、要は、破片捕捉体30と管状部材41との間に介在するよう配置されていれば良い。
すなわち、複数の支持体32は、必ずしも破片捕捉体30に取付ける必要はなく、冷却ジャケット40の管状部材41の内周面に固定することもできる。
【0053】
図7に示すような紫外線照射器7においては、図1ないし図4に示されるものと実質的に同じ効果を期待することができる。しかも、図7に示す形態によれば、破片捕捉体30の長手方向の各端部30A,30Aが保護管20の大径部22の各端部に固定されており、かつ、破片捕捉体30の長手方向の全長が大きい場合であっても、破片捕捉体30が鉛直方向下方側に撓むことを防止することができるので、破片捕捉体30が冷却ジャケットの管状部材41の内周面に当接する虞がない。こうすることにより、放電ランプ1が破損したときに飛散する発光管10および保護管20の破片を捕捉することによって破片捕捉体30が衝撃を受けたとしても、その衝撃が破片捕捉体30を介して冷却ジャケット40の管状部材41に対して伝播することがないので、冷却ジャケット40が破損することを確実に回避することができる。
【0054】
図8に示す紫外線照射器8は、図1ないし図4に示すものと同一の構成を有する、発光管10、保護管20、破片捕捉体30および冷却ジャケット40を備えており、円筒形状を有する網状の破片捕捉体30が一対の流路構成体42,42に固定されている構成である。各流路構成体42は、保護管20の大径部22の外端部よりの内壁面に、大径部22と平行に伸びる円筒状の保持部42Cを備えている。保持部42Cには、破片捕捉体30の端部30A,30Aの厚みに適合する大きさの環状溝部が、保持部42Cの円周方向の全体にわたって形成されている。円筒状の破片捕捉体30は、その端部30A,30Aを保持部42C,42Cに対して嵌め込むことにより、流路構成体42,42に固定されている。
【0055】
図8に示す紫外線照射器8は、図3に示すものと実質的に同じ効果を期待することができ、しかも、次のような効果を期待することができる。すなわち、同図に示す破片捕捉体30は、管状部材41、流路構成体42,42とによって仕切られた流路L内に突き出すよう伸びている保持部42Cに嵌め込まれており、流路L内に臨出した保護管20の管軸方向の全長に対応して破片捕捉体30が設置されている。そのため、放電ランプ1の点灯駆動時に発光管10が破裂することに伴って保護管20が破裂した場合であっても、流路構成体42の先に繋がっているポンプなどの冷却液循環機構に向けて飛散しようとする破片を、破片捕捉体30によって確実に捕捉することができ、冷却液循環機構に破片が入り込むことを確実に防止することができる。
【0056】
前述したように、保護管の20(50)の温度と、発光管10の発光部11の温度とを均一にすることを考慮した場合は、ロングアーク型放電ランプの破片捕捉体30が、保護管20(50)の発光部11に当接ないしは近接している箇所から離間していることが好ましい。
【0057】
一方、以下に説明するように、冷却ジャケットと共に使用するロングアーク型放電ランプにおいては、冷却媒体中に含有される金属不純物が冷却媒体に晒される保護管の外表面に付着することにより、当該不純物によってランプから放射される光が吸収され、被処理物の被照射面上における放射照度が低下する不具合が生じる虞がある。このような不具合を解消することを考慮した場合は、後述するように、破片捕捉体が保護管の外表面に当接していることが好ましい。
破片捕捉体を保護管の外表面に当接させるか否かは、ロングアーク型放電ランプの用途・目的に応じて適宜選択することができる。
【0058】
図9は、本発明のロングアーク型放電ランプの他の実施形態を説明するための、長手方向の全体断面図である。図9においては、説明が重複することを避けるため、図5と共通する構成については図5と同一の符号を付している。
【0059】
図9に示すロングアーク型の放電ランプ9は、発光管10と、発光部11の外径と概ね等しい内径を有する円筒状の保護管50とが同軸上に配置されることにより二重管構造になっている。保護管50は、発光部11の外表面に当接して配置されている。
保護管50には、円筒形状を有する網状の破片捕捉体30が、環状の弾性部材31によって保護管50の外表面に当接して配置されている。破片捕捉体30は、保護管50の全長にわたって配置される必要はなく、後述するように、保護管50の発光部11に当接する箇所の外表面に当接していれば良い。
【0060】
破片捕捉体30は、例えばクロムを含有するステンレス等の金属により構成され、導電性を有している。クロムを含有するステンレス等の金属により構成されていることにより、冷却ジャケットを循環する冷却液中に破片捕捉体30を構成する金属が溶出する虞が無い。
【0061】
図10は、図9に示すロングアーク型放電ランプを備えた紫外線照射器の概略を説明する長手方向の全体断面図である。図10においては、説明が重複することを避けるため、図3,4と共通する構成については図3,4と同一の符号を付している。
【0062】
図10に示す紫外線照射器は、図4に示す冷却ジャケットと同一の構成を有する冷却ジャケット40を備えている。図10に示す紫外線照射器は、管状部材41の管軸方向の端部が管状部材固定部42Aに固定されると共に、管状部材41の両端部を超えて伸びる保護管50の管軸方向の端部が保護管固定部42Bに固定されている。このように、冷却ジャケット40は、管状部材41とその両端に固定されている一対の流路構成体42,42とにより仕切られた、冷却液を循環させるための流路Lが形成されており、図中の矢印に示すように、一方の流路構成体42から導入された冷却液が保護管50の外周面に沿って通過した後に他方の流路構成体42から排出されるようになっている。冷却液としては、例えば、比抵抗1〜10MΩ・cmの純水を使用する。
【0063】
図9に示すロングアーク型放電ランプは、発光管10が破裂すると共に保護管20が破裂する場合でも、保護管20の径方向外方に破片捕捉体30が配置されているので、冷却ジャケット40の管状部材41に向けて発光管10や保護管20の破片が飛散したとしても、当該破片が破片捕捉体30によって確実に捕捉され、冷却ジャケット40の管状部材41を破損させる虞がない。
【0064】
しかも、図9に示すロングアーク型放電ランプは、導電性を有する破片捕捉体30が保護管50の外表面に当接して配置されていることにより、冷却媒体中に含有される金属不純物が保護管50の外表面に局所的に付着することを確実に防止することができるので、被処理体の被照射面における放射照度を均一にすることができる。詳細には、以下に説明する。
【0065】
ロングアーク型放電ランプの点灯時においては、電極13,13間で放電が発生して発光金属が分解される等して発光部11の内部にプラズマが形成され、プラズマ中の電子が発光部11に向けて弾き飛ばされることによって、発光部11が帯電すると考えられる。
保護管50においては、発光部11と保護管50とが微小な隙間が介在する状態で点接触若しくは線接触していることから、長手方向における帯電量が均一にならないと考えられる。なぜなら、発光部11と保護管50とが接触しているところでは保護管50への帯電量が少ない反面、発光部11と保護管50との間に隙間があるところでは保護管50への帯電量が多いからである。
【0066】
この種の冷却ジャケットとともに使用するロングアーク型放電ランプによると、冷却媒体中に含有される金属不純物イオン(例えば、水道水中に含まれる金属イオン)が、帯電した保護管50の外表面に引き寄せられ、黒色の金属不純物が保護管50の外表面に付着する。
上記したように、ロングアーク型放電ランプの保護管50の帯電量が均一でない状態で冷却ジャケット内に冷却媒体を流した場合は、金属不純物が保護管50の外表面の内で帯電量が多いところに優先的に付着することにより、点灯時間の経過とともに多量の黒色の金属不純物が保護管50の外表面に局所的に付着することになる。
そのため、発光部11から出射される光が保護管50に付着した金属不純物に吸収されることによって、被処理体の被照射面における放射照度分布の均一性が損なわれる、と考えられる。
【0067】
本発明のロングアーク型放電ランプは、前述のとおり、導電性を有する破片捕捉体30が保護管50の外表面に当接して配置されているため、保護管50の破片捕捉体30に当接する領域において保護管50への帯電量を均一にすることができる。したがって、本発明のロングアーク型放電ランプは、金属不純物が保護管50の外表面に対して万遍無く堆積されるので、被処理体の被照射面における放射照度が局所的に低下することがなく、当該被照射面における放射照度分布を均一にすることができる。
【0068】
以上のことから、破片捕捉体30は、保護管50の発光部11に当接する領域における帯電量を均一にするために、保護管50の当該領域に対して設けられていれば良い。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明のロングアーク型放電ランプの構成の概略を示す長手方向の全体断面図である。
【図2】図1に示すロングアーク型放電ランプの一端側を拡大して示す一部拡大断面図である。
【図3】本発明の紫外線照射器の構成の概略を説明する長手方向の全体断面図である。
【図4】冷却ジャケットの構成の概略を示す長手方向の断面図である。
【図5】本発明のロングアーク型放電ランプの他の実施形態を説明するための、長手方向の断面図及び径方向の断面図である。
【図6】本発明のロングアーク型放電ランプの他の実施形態を説明するための、長手方向の断面図である。
【図7】本発明に係る紫外線照射器の他の実施形態を説明するための長手方向の断面図である。
【図8】本発明に係る紫外線照射器の他の実施形態を説明するための長手方向の断面図である。
【図9】本発明のロングアーク型放電ランプの他の実施形態を説明するための、長手方向の全体断面図である。
【図10】図9に示すロングアーク型放電ランプを備えた紫外線照射器の概略を説明する長手方向の全体断面図である。
【図11】従来の水冷ジャケットを備える紫外線照射用光源の構成の概略を示す断面図である。
【符号の説明】
【0070】
1 ロングアーク型放電ランプ
3 紫外線照射器
10 発光管
11 発光部
12 封止部
13 電極
14 金属箔
15 外部リード
20 保護管
21 小径部
22 大径部
23 ベース部材
30 破片捕捉体
31 弾性部材
32 支持体
40 冷却ジャケット
41 管状部材
42 流路構成体
5 ロングアーク型放電ランプ
50 保護管
52 スペーサ
6 ロングアーク型放電ランプ
60 破片捕捉体
61 環状突起部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光部に形成された密閉空間内に、一対の電極が互いに離間して配置されると共に発光物質が封入された発光管と、当該発光管の径方向外方に発光管の管軸に沿って前記発光部に当接ないしは近接して配設された保護管とを備えるロングアーク型放電ランプにおいて、
前記保護管の径方向外方には、破片捕捉体が設けられていることを特徴とするロングアーク型放電ランプ。
【請求項2】
前記破片捕捉体が、前記保護管の前記発光部に当接ないしは近接している箇所から離間していることを特徴とする請求項1に記載のロングアーク型放電ランプ。
【請求項3】
前記保護管は、前記発光部の外表面に当接ないしは近接して配置される、相対的に外径の小さい小径部の端部に、前記発光管の外表面から離間して配置される、相対的に外径の大きい大径部が連続しており、当該大径部の外表面に前記破片捕捉体が固定されていることを特徴とする請求項1に記載のロングアーク型放電ランプ。
【請求項4】
前記保護管が直管状に形成されており、当該保護管の外表面から前記破片捕捉体を離間させるための環状のスペーサが、当該保護管の外表面に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のロングアーク型放電ランプ。
【請求項5】
発光部に形成された密閉空間内に、一対の電極が互いに離間して配置されると共に発光物質が封入された発光管と、当該発光管の径方向外方に発光管の管軸に沿って前記発光部に当接して配設された保護管とを備えるロングアーク型放電ランプにおいて、
導電性を有する破片捕捉体が、前記保護管の前記発光部に当接する箇所の外表面に当接して設けられていることを特徴とするロングアーク型放電ランプ。
【請求項6】
前記破片捕捉体が網状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項5に記載のロングアーク型放電ランプ。
【請求項7】
前記破片捕捉体がクロムを含有するステンレスからなることを特徴とする請求項1または請求項5に記載のロングアーク型放電ランプ。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7に記載のロングアーク型放電ランプが、冷却液を循環させるための流路を備える冷却ジャケットの内部に収容されていることを特徴とする紫外線照射器。
【請求項9】
前記破片捕捉体と前記冷却ジャケットの間には、破片捕捉体を支持するための複数の支持体が、互いに離間して破片捕捉体の長手方向に順次に並ぶよう配置されていることを特徴とする請求項8に記載の紫外線照射器。
【請求項10】
前記破片捕捉体が、前記保護管の、前記冷却ジャケットの流路内に臨出している箇所の全長にわたって設けられていることを特徴とする請求項8に記載の紫外線照射器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−123676(P2009−123676A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−131530(P2008−131530)
【出願日】平成20年5月20日(2008.5.20)
【出願人】(000102212)ウシオ電機株式会社 (1,414)
【Fターム(参考)】