説明

ロータリーディップスイッチ

【課題】 操作にさほど力がかからず、電気的接続を確実に行うことができるロータリーディップスイッチを提供する。
【解決手段】 ロータ(70)の外周面(713)の一部分は表面(712)及び底面(712)のいずれかに対して所定の角度に傾斜すると共に間を開けて凹部(716)を設けている。カバー(80)の上部プレートの2つの対向する端部から下方へ曲げられた2つの折曲げ片(84)に、折曲げ片(84、84)の平面から内側に屈曲されてロータ(70)の外周面(713)に対向されるように舌片(86、86)が押し曲げられ、舌片(86、86)にクリック突部(863、863)が外周面(713)の斜面部分(715)と弾性的接触し、前記外周面の凹部(716)と係脱自在にするように内側に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスイッチに関し、特にロータリーディップスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
図1及び図2は従来のロータリーディップスイッチの一例(特許文献1)を示す分解斜視図、ロータ16をカバー17で蓋したときの側面断面図である。従来のロータリーディップスイッチ10は、図1及び図2に示されているように、絶縁の成形品でなるハウジング11と、該ハウジング11に埋込まれた複数の金属製端子12と、ハウジング11の上に設けられて金属のコンタクト板13を収容する円形凹部110と、該円形凹部110の上に設けられた抑え片14と、ハウジング11の上に設けられたオーリング15と、該オーリング15を反対側から押圧するようにハウジング11の上に円板状をして回転自在に設けられた絶縁成形品のロータ16と、ロータ16をカバーし、ハウジング11と係合されているカバー17とを備えている。
【0003】
ロータ16は、ドライバなどの工具(図示せず)を受け入れるための十字型のドライバ溝1611が形成された上面161と、コンタクト板13の複数の所定の可動コンタクト131、131、・・・を押圧するための複数の突出した押圧部164を有する底面162と、波型にデザインされて上面161と底面162を連接する外周面163とを有する。
【0004】
カバー17は、ロータ16の上面161を受け入れ、中央部にドライバ溝1611部分を露出させる円形開口171が形成された上部プレート172と、上部プレート172の二つの対向する端部から下方へ延伸してハウジング11と係合される2つの脚片173、173と、上部プレート172の他の二つの対向する端部から下方へ延伸する2つの折曲げ片175、175を有する。各折曲げ片175は、ロータ16の外周面163のいずれかの波部分に弾性的に当接するクリック突起174を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11―39997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のロータリーディップスイッチ10においては、ロータ16を回転し、クリック突起174が外周面のいずれかの波部分に弾性的に接触すると共に、押圧部164により対応する可動コンタクト131を押圧することで対応する端子12と電気的に接触すると、出力信号を発することができるが、カバー17の折曲げ片175のクリック突起174を用いて、ロータ16の外周面163に当接するとき、ロータ16の外周面163には径方向の力Fxのみが弾性的にかかることとなる。即ち、可動コンタクト131と対応する端子12には力がかからず、電気的接続を確実にすることができない。また、クリック突部174がロータ16の外周面163の波部分に対して直角に摺りながら係脱を行うので、ロータ16を回転させるのに力が要るという問題がある。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、操作にさほど力がかからず、電気的接続を確実に行うことができるロータリーディップスイッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、表面から下方へくり抜くように形成されている円形凹部を有し、円形凹部の底面に支えのピボットが設けられている絶縁性ハウジングと、前記ハウジングに埋設され、先端の固定コンタクトが前記円形凹部から露出する複数の固定接触端子と、前記固定コンタクトと接触するための可動コンタクトを備え、前記ピボットに挿通されて固定される金属製コンタクト板と、円板状をして前記円形凹部において前記コンタクト板の上に配置され、前記ハウジング側の底面と該底面と逆の表面を有し、該底面に前記ピボットに嵌挿して定位されるための中央孔及び前記コンタクト板の複数の所定の可動コンタクトを押圧するための複数の突出した押圧部を形成し、前記表面と前記底面を連接し、その一部分は前記表面及び前記底面のいずれかに対して所定の角度に傾斜すると共に間を開けて凹部を設けた外周面があるロータと、前記ロータをカバーして、円形中央開口を有する上部プレートと、上部プレートの2つの対向する端部から下方へ延伸して前記ハウジングと係合される2つの脚片と、前記上部プレートの他の2つの対向する端部から下方へ曲げられた2つの折曲げ片とからなり、前記折曲げ片に前記折曲げ片の平面から内側に屈曲されて前記ロータの外周面に対向されるように舌片が押し曲げられ、前記舌片の内側にクリック突部が前記外周面と弾性的接触するように形成されているカバーと、を備えたロータリーディップスイッチを提供する。
【0009】
また、前記ロータは、前記表面から円板部が前記カバーの前記円形開口側に突出し、前記円板部に前記カバーの前記円形開口に露出するドライバ溝が形成されていることが好ましい。
【0010】
また、前記外周面は、前記底面から前記表面へ内側に15〜70度の角度、より好ましくは45度の角度で傾斜することとする。
【0011】
また、前記外周面は、前記底面から前記表面へ外側に15〜70度の角度、より好ましくは45度の角度で傾斜することとしてもよい。
【0012】
また、前記外周面の凹部は、それぞれの開口幅が外側から内側に先細りするVの字形をし、前記カバーは、薄い金属板で製造され、前記舌片の前記クリック突部は、前記外周面の凹部を係止自在に受け入れるようVの字形をすることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明のロータリーディップスイッチによれば、舌片のクリック突部が傾斜している凹凸状外周面の斜面部分と弾性的接触すると、クリック突部が外周面の斜面部分に対する押圧力は、ロータの径方向にかかる分力と、下向きにコンタクト板に押し付ける分力とに分けることができることから、カバーのクリック突部が凹凸状外周面に強く押し付けることなくほどよく弾性的に押圧しながら、ロータがコンタクト板へ下向きに押し付けることができる。したがって、クリック突部が凹凸状外周面に対する摩擦が軽減し、ロータをより容易に回転させることができ、また、コンタクト板が固定コンタクトに対する垂直接触性を向上し電気的接続をより確実にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】従来のロータリーディップスイッチの分解斜視図である。
【図2】組み立てられた状態の、図1の従来のロータリーディップスイッチのカバーおよび回転部材の断面図である。
【図3】本発明の第1の好ましい実施例による、ロータリーディップスイッチの分解斜視図である。
【図4】第1の好ましい実施例のロータの底の部分の斜視図である。
【図5】組み立てられた状態の、第1の好ましい実施例の斜視図である。
【図6】図5の線VI〜VIに沿って切断したときの第1の好ましい実施例の断面図である。
【図7】図6における第1の好ましい実施例の部分拡大断面図である。
【図8】図6と類似するが、ロータを他の位置にした場合の参考図である。
【図9】第1の好ましい実施例において、カバーとロータとオーリングを外した場合の概略上面図である。
【図10】本発明の第2の好ましい実施例による、ロータリーディップスイッチの分解斜視図である。
【図11】組み立てられた状態の、第2の好ましい実施例の断面図である。
【図12】図11における第2の好ましい実施例の部分拡大断面図である。
【図13】図11と類似するが、ロータを他の位置にした場合の参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明についてより詳細に記載する前に、本明細書においては類似の構成に同一の符号が付されていることを明らかにしておく。
【0016】
図3は、本発明の第1の好ましい実施例による、ロータリーディップスイッチの分解斜視図である。図4は、このロータリーディップスイッチにおけるロータの底よりの斜視図である。図5は、組み立てられた状態の、第1の好ましい実施例の斜視図である。図6は、図5の線VI〜VIに沿って切断したときの第1の好ましい実施例の断面図である。図7は、図6における第1の好ましい実施例の部分拡大断面図である。図8は、図6と類似するが、ロータを他の位置にした場合の参考図である。図9は、第1の好ましい実施例において、カバーとロータとオーリングを外した場合の概略上面図である。
【0017】
図3〜9を参照して、本発明の第一の好ましい実施例におけるロータリーディップスイッチは、ハウジング20と、コンタクトターミナルユニット30と、コンタクト板40と、抑え片50と、オーリング60と、ロータ70と、カバー80とからなる。ハウジング20内にコンタクトターミナルユニット30と、コンタクト板40と、抑え片50と、オーリング60とを収納しながらカバー80により一番上のロータ70をカバーし、ハウジング20と係合されている。
【0018】
ハウジング20は、表面211と、該表面211と逆の底面212と、表面211の四角から上に延伸する4つの支柱22、22、22、22と、表面211から下に向かってえぐられ円形凹部23を形成する周囲壁231と底板232と、円形凹部23において底板232から突設されたピボット24を有する。底板232には、円形凹部23と空間的に連通する複数の切欠部2321が形成されている。
【0019】
コンタクトターミナルユニット30は、ハウジング20に埋設されている第1から第5の固定接触端子31、32、33、34、35を備える。第3の固定接触端子33は、第1及び第5の固定接触端子31、35と第2及び第4の固定接触端子32、34の間に配置され、第1及び第5の固定接触端子31、32は、第3の固定接触端子33の一側にあり、第2及び第4の固定接触端子34、35は、第3の固定接触端子33の他側に配置されている。第1〜第5の固定接触端子31、32、33、34、35は、それぞれの先端に切欠部2321、2321、・・・を通じて円形凹部23において露出し下方にやや折り曲げられる固定コンタクト311、321、331、341、351を有する。
【0020】
コンタクト板40は、中央部42に貫通孔41があり、中央部42から外側に延伸する第1及び第2の連結部43、44と、第1及び第2の連結部43、44から折れ曲がるように互いに延伸する第1及び第2の可動コンタクト45、46と、中央部42と第1及び第2の可動コンタクト45、46の間で第1の連結部43から折れ曲がるように延伸する第3の可動コンタクト47と、第1の連結部43から第1の可動コンタクト45と反対側に折れ曲がるように延伸する第4の可動コンタクト48と、中央部42と第4の可動コンタクト48の間で第2の連結部44から折れ曲がるように延伸する第5の可動コンタクト49を有する。ハウジング20の円形凹部23の中で、第1から第5の固定接触端子31、32、33、34、35の上に配置され、ピボット24に挿通されて固定される。第2から第5の可動コンタクト46、47、48、49はそれぞれ、ロータ70側に隆起した箇所を有する。
【0021】
抑え片50は、ピボット24に挿通される貫通孔51があり、円形凹部23の中でコンタクト板40より上に配置される。抑え片50には、第2〜5の可動コンタクト46、47、48、49の隆起部が露出する4つの整列配置された小穴52、52、52、52が設けられている。
【0022】
オーリング60は、支柱22と円形凹部23の間における表面211の上に配置されている。
【0023】
ロータ70は、本体71が円板状をし、前記ハウジング20の円形凹部23においてコンタクト板40の上に配置され、該ハウジング20側の底面711と該底面711と逆の表面712を有し、該底面711にリング壁72が突出てハウジング20の円形凹部23に挿入されて定位され、リング壁72内にピボット24に嵌挿されて定位されるための中央孔731を形成する円筒壁73が突出ている。リング壁72及び円筒壁73の間にコンタクト板40の複数の所定の可動コンタクト45〜49を押圧するための複数の押圧部74、74、・・・を突出して形成している。表面712に円板部75がカバー80側に突出し、従来と同様に、円板部75の表面から下方にくり抜いてドライバなどの工具(図示せず)を受け入れるための十字型のドライバ溝76が形成され、ベアリング部材77、77、・・・が表面712から突出て円板部75を囲うように設けられている。ロータ70は、表面712と底面711を連接する外周面713があり、外周面713の一部分は表面712及び底面711のいずれかに対して所定の角度に傾斜する。
【0024】
カバー80は、薄い金属板からできていて、円形開口81を有する上部プレート82と、上部プレート82の2つ対向する端部から下方へ延伸する脚片83と、上部プレート82の2つの対向する端部から下方へ曲げられた2つの折曲げ片84、84とからなる。折曲げ片84、84はいずれも逆のUの字形切溝85を有し、切溝85により折曲げ片84、84の平面から内側に屈曲されてロータ70の外周面713に対向されるように舌片86が押し曲げられている。舌片86、86には、クリック突部863、863が外周面713と男性的接触するように内側へ形成されている。
【0025】
この例では、図3、6に示すように、外周面713は、斜面部分である一部分715が底面711から表面712へ向って内側に15〜70度の角度、より好ましくは45度の角度で傾斜し、他部分714は、表面712から底面711へ下向きに垂直する環面部分としてある。外周面713の斜面部分715に間を開けて凹部716、716、・・・を設けている。凹部716のいずれは、図示の如く例えばそれぞれの開口幅が外側から内側に先細りするVの字形をする。これに対応して舌片86のクリック突部863は、外周面713の凹部716を係止自在に受け入れるようVの字形をもする。
【0026】
図3〜6を再び参照する。本発明のロータリーディップスイッチは、まずコンタクト板40と抑え片50が円形凹部23に配置され、表面211に配置されるようオーリング60がそれに続いて配置される。その後、ロータ70の底面711がオーリング60に対して押圧するように、リング壁72が、円形凹部23に嵌入されると共に、ドライバ溝76がカバー80の円形開口81から露出するように、ロータ70はカバー80に覆われる。それからカバー80の脚片83は、ツール(図示せず)を用いてハウジング20に係合される。このときに、上部プレート82はベアリング部材77の上に位置し、舌片86のクリック突部863はロータ70の外周面713の斜面部分715に弾性的に当接する。図示のように、使用中にはロータ70の回転による押圧部74が回転して第1〜5の可動コンタクト45〜49の1つを押して第1〜5のコンタクト311、321、331、341、351の1つと電気的に接続させることにより出力信号を発生させることができる。このとき、舌片86のクリック突部863が傾斜している凹凸状外周面713の斜面部分715と弾性的接触すると、クリック突部863が外周面713の斜面部分715に対する押圧力Fは、ロータ70の径方向にかかる分力Fxと、下向きにコンタクト板40に押し付ける分力Fyとに分けることができることから、クリック突部863が凹凸状外周面713に強く押し付けずにほどよく弾性的に押圧しながら、ロータ70がコンタクト板40へ下向きに押し付けることができる。したがって、クリック突部863が凹凸状外周面713に対して力強く押圧することなくほどよく押し付けることができるので、ロータ70をより容易に回転させることができる。また、コンタクト板40の可動コンタクトがコンタクトターミナルユニット30の固定コンタクトに対する垂直接触性が向上し、電気的接続をより確実にすることができる。特筆すべきは、ロータ70が回転している間、クリック突部863が対応するVの字形の凹部716に係合されると、生じる振動によりクリック感を得ることができる。
【0027】
次に、本発明の第2の好ましい実施例によるロータリーディップスイッチについて説明する。図10は、本発明の第2の好ましい実施例による、ロータリーディップスイッチの分解斜視図である。図11は、組み立てられた状態の、第2の好ましい実施例の断面図である。図12は、図11における第2の好ましい実施例の部分拡大断面図である。図13は、図11と類似するが、ロータを他の位置にした場合の参考図である。
【0028】
本実施例は、前記第1の実施例と違って、ロータ70´の本体71´の外周部713´は、一部分が底面711´から表面712´側に向って外側に傾斜する斜面部分715´と、他部分が斜面部分715´に続いて傾斜せずに表面712´側に垂直に延伸する環面部分714´とがある。底面711´側の斜面部分715´に間をおいて切りいれて複数の凹部716´を形成している。なお、この例では、斜面部分715´としては、底面711´から表面712´へ外側に15〜70度の角度、より好ましくは45度の角度で傾斜する構成とする。
【0029】
カバー80´は、上部プレート82に続いて折曲げ片84´、84´の平面から内側に屈曲されてロータ70´の外周面713´に対向されるように舌片86´、86´が押し曲げられ、舌片86´、86´にクリック突部863´、863´が舌片86´、86´の平面からさらに内側に折り曲げられて外周面713´に弾性的に接触して凹部716´と係合するように形成されている。
【0030】
第2の好ましい実施例の構成が図示のように組み立てられたあと、前記第1の例と同様に、舌片86´のクリック突部863´が傾斜している凹凸状外周面713´の斜面部分715´と弾性的接触すると、クリック突部863´が外周面713´の斜面部分715´に対する押圧力Fも、ロータ70´の径方向にかかる分力Fxと、下向きにコンタクト板40に押し付ける分力Fyとに分けることができることから、クリック突部863´が凹凸状外周面713´に強く押し付けずにほどよく弾性的に押圧しながら、ロータ70´がコンタクト板40へ下向きに押し付けることができるので、第1の好ましい実施例と類似した効果を達成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明の利点そして効果は次のように要約することができる。
【0032】
ロータ70、70´の外周面は、斜面部分715、715´が環面部分714、714´に対して15度から70度の角度で形成されていることから、各折曲げ片84、84´の舌片86、86´のクリック突部863、863´にある角度で力Fが押圧される(図7、12を参照)。すると、図示のように、押圧力Fはロータに対する径方向の分力Fxと重力方向の分力Fyが分けられるので、斜面部分715、715´をほどよく押圧でき、且つコンタクト板40を下向きに押し付けることができる。したがって、可動コンタクト45〜49と固定接触端子31〜35における対応する固定コンタクト311、321、331、341、351の間の接触が強化されることにより、電気的接続をより確実にすることができる効果を有する。
【0033】
また、クリック突部863、863´が斜面部分715、715´にかかる押圧力Fによる径方向の分力によってほどよく押圧できるので、力を大きく出さずにロータを回転させることができ、操作性を向上させることができる。
【0034】
ここでは本発明における最も実際的で好適な実施例であると考えられるものを記載したが、本発明はこの実施例に限定されることなく、最も幅広い解釈と同等のアレンジを含む様々な変化をカバーするものとする。
【符号の説明】
【0035】
20…ハウジング、22…支柱、231…周囲壁、232…底板、2321…切欠部、24、24´…ピボット、30…コンタクトターミナルユニット、31〜35…固定接触端子、311、321、331、341、351…固定コンタクト、40…コンタクト板、41、51…貫通孔、42…中央部、43、44…連結部、45〜48…可動コンタクト、52…小穴、71、71´…本体、711、711´…底面、712、712´…表面、713、713´…外周部、714、714´…環面部分、715、715´…斜面部、716、716´…凹部、72…リング壁、73…円筒壁、731…中央孔、74…押圧部、75…円板部、76…ドライバ溝、77…ベアリング部材、81…円形開口、82…上部プレート、83…脚片、84、84´…折曲げ片、85…切溝、86、86´…舌片、863、863´…クリック突部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面から下方へくり抜くように形成されている円形凹部を有し、円形凹部の底面に支えのピボットが設けられている絶縁性ハウジングと、
前記ハウジングに埋設され、先端の固定コンタクトが前記円形凹部から露出する複数の固定接触端子と、
前記固定コンタクトと接触するための可動コンタクトを備え、前記ピボットに挿通されて固定される金属製コンタクト板と、
円板状をして前記円形凹部において前記コンタクト板の上に配置され、前記ハウジング側の底面と該底面と逆の表面を有し、該底面に前記ピボットに嵌挿して定位されるための中央孔及び前記コンタクト板の複数の所定の可動コンタクトを押圧するための複数の突出した押圧部を形成し、前記表面と前記底面を連接し、その一部分は前記表面及び前記底面のいずれかに対して所定の角度に傾斜すると共に間を開けて複数の凹部を設けた外周面があるロータと、
前記ロータをカバーして、円形中央開口を有する上部プレートと、上部プレートの2つの対向する端部から下方へ延伸して前記ハウジングと係合される2つの脚片と、前記上部プレートの他の2つの対向する端部から下方へ曲げられた2つの折曲げ片とからなり、前記折曲げ片に前記折曲げ片の平面から内側に屈曲されて前記ロータの外周面に対向されるように舌片が押し曲げられ、前記舌片にクリック突部が前記外周面と弾性的接触し、前記ロータの凹部と係合自在に内側に形成されているカバーと、
を備えたことを特徴とするロータリーディップスイッチ。
【請求項2】
前記ロータは、前記表面から円板部が前記カバーの前記円形開口側に突出し、前記円板部に前記カバーの前記円形開口に露出するドライバ溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のロータリーディップスイッチ。
【請求項3】
前記外周面は、前記表面及び前記底面のいずれかに対して所定の角度に傾斜する環状斜面部分と、前記表面及び前記底面のいずれかに対して垂直である環面部分とをそなえたことを特徴とする請求項2に記載のロータリーディップスイッチ。
【請求項4】
前記外周面の前記斜面部分は、前記底面から前記表面へ内側に15〜70度の角度で傾斜することを特徴とする請求項3に記載のロータリーディップスイッチ。
【請求項5】
前記外周面の前記斜面部分は、前記底面から前記表面へ内側に45度の角度で傾斜することを特徴とする請求項4に記載のロータリーディップスイッチ。
【請求項6】
前記外周面の前記斜面部分は、前記底面から前記表面へ外側に15〜70度の角度で傾斜することを特徴とする請求項3に記載のロータリーディップスイッチ。
【請求項7】
前記外周面の前記斜面部分は、前記底面から前記表面へ外側に45度の角度で傾斜することを特徴とする請求項6に記載のロータリーディップスイッチ。
【請求項8】
前記凹部は、それぞれの開口幅が外側から内側に先細りするVの字形をし、
前記カバーは薄い金属板で製造され、
前記舌片の前記クリック突部は、前記凹部を係止自在に受け入れるようVの字形をすることを特徴とする請求項1に記載のロータリーディップスイッチ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2010−176935(P2010−176935A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−16268(P2009−16268)
【出願日】平成21年1月28日(2009.1.28)
【出願人】(597177127)百容電子股▲ふん▼有限公司 (7)
【Fターム(参考)】