説明

ワイヤハーネス

【課題】安価且つ経路保持に係り汎用性のあるワイヤハーネスを提供する。
【解決手段】ワイヤハーネス9は、経路保持をするにあたり経路保持部材17を用いる。経路保持部材17としては、剛性を有する棒形状のものを曲げて形成する。経路保持部材17は、屈曲部20の両側にそれぞれ取付固定される一対の取付用曲げ部24と、この一対の取付用曲げ部24を繋ぐ連結用曲げ部25とを有する。連結用曲げ部25には、屈曲部20の外側曲率形成部分21よりも内側曲率形成部分22に近い側に中間が当接する第一曲げ戻り規制部26を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路保持の機能を有するワイヤハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に開示されたワイヤハーネスは、三本の高圧電線と、この三本の高圧電線を一本ずつ収容して保護するための三本の金属保護パイプとを備えて構成されている。高圧電線は、車両の前側に搭載されるモータと、車両の中間又は後側に搭載されるインバータとを接続するものとして備えられている。
【0003】
ワイヤハーネスは、車体フレームの外側となる車体床下を通って配索されるようになっている。このため、金属保護パイプは石跳ねや水跳ねから高圧電線を保護することができるように形成されている。金属保護パイプは、石跳ねや水跳ねから高圧電線を保護し且つ高圧電線の撓みを防止する剛性を有するとともに、金属製であることから電磁シールド機能も有している。
【0004】
ワイヤハーネスは、真っ直ぐな状態の金属保護パイプに高圧電線を挿通し、これを三本分行った後に、車体床下におけるワイヤハーネスの配索経路に沿って金属保護パイプに曲げを施すことにより製造されている。ワイヤハーネスは、ハーネスメーカーの工場で上記の如く製造された後に、自動車メーカーの組み立て工場へと搬送されて車両の所定位置に組み付けられ、これにより配索が完了するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−224156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来技術にあっては、外装部材となる金属保護パイプがワイヤハーネスの経路保持部材としても機能している。ところで、経路保持部材として金属保護パイプ以外に好適な部材は、樹脂製のプロテクタが一例として挙げられる。
【0007】
プロテクタに関しては、金型を用いて成形される成形品であることから、材料を安価に入手することができるという反面、金型費用が嵩んだ場合には、プロテクタが高価なものになってしまうという問題点を有している。また、少量生産をする場合には、金型の償却費によってもプロテクタが高価なものになってしまうという問題点を有している。プロテクタが高価になれば、これに伴ってワイヤハーネス全体のコストが増大してしまうという問題点を有している。
【0008】
プロテクタは、金型起工のリードタイムが長く、このため金型図面作成を短期間で行わなければならず、結果、煩雑な設計変更が生じ易くなり、設計工数が掛かってしまうという問題点を有している。また、設計変更をする場合は、費用及び時間が掛かってしまうという問題点を有している。さらに、プロテクタは、配索対象となる車両毎に専用の部材となってしまうことから、汎用性が低いという問題点を有している。汎用性が低いのであれば、コスト増大の要因となってしまうという問題点を有している。
【0009】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、安価且つ経路保持に係り汎用性のあるワイヤハーネスを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の本発明のワイヤハーネスは、
一又は複数本の導電路を曲げて形成される屈曲部の曲げ形状を保持しこれにより経路保持をする部材として、若しくは、前記導電路の外側に設けられた外装部材を曲げて形成される屈曲部の曲げ形状を保持しこれにより経路保持をする部材として、剛性を有し且つ棒形状のものを曲げて形成される経路保持部材を用い、
該経路保持部材は、前記屈曲部の両側にそれぞれ取付固定される一対の取付用曲げ部と、該一対の取付用曲げ部を繋ぐ連結用曲げ部とを有し、
該連結用曲げ部には、前記屈曲部の外側曲率形成部分よりも内側曲率形成部分に近い側に中間が当接する第一曲げ戻り規制部を形成する、若しくは、前記外側曲率形成部分及び前記内側曲率形成部分を交互に保持する第二曲げ戻り規制部を形成する
ことを特徴とする。
【0011】
このような特徴を有する本発明によれば、プロテクタではない経路保持部材にて屈曲部の曲げ形状を保持する。これにより、ワイヤハーネスの経路保持を実現する。
【0012】
請求項2記載の本発明のワイヤハーネスは、請求項1に記載のワイヤハーネスにおいて、
前記外装部材をコルゲートチューブとする
ことを特徴とする。
【0013】
このような特徴を有する本発明によれば、外装部材としてコルゲートチューブを用い、このコルゲートチューブにおける屈曲部の曲げ形状を経路保持部材にて保持する。これによりワイヤハーネスの経路保持を実現する。経路保持部材の取付固定等にあたっては、コルゲートチューブの凹凸が引っ掛かり部分として有効になる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載された本発明によれば、経路保持に係りプロテクタを用いることがないことから、安価且つ汎用性のあるワイヤハーネスにすることができるという効果を奏する。この他、経路保持部材は棒形状のものによりなることから、軽量化を図ることができるという効果を奏する。また、棒形状のものによりなることから、設計変更が容易で、設計工数及び設計リードタイム等を短縮することができるという効果を奏する。
【0015】
請求項2に記載された本発明によれば、外装部材をコルゲートチューブにすることでも安価且つ汎用性のあるワイヤハーネスにすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明のワイヤハーネスに係る図であり、(a)は配索例を示す模式図、(b)は屈曲部及び経路保持部材の斜視図、(c)はA視方向からの屈曲部及び経路保持部材の側面図、(d)はB視方向からの屈曲部及び経路保持部材の側面図である(実施例1)。
【図2】屈曲部及び/又は経路保持部材の他の例を示す図であり、(a)〜(d)は斜視図及び側面図である(実施例2、3)。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ワイヤハーネスは、この経路保持をするにあたり経路保持部材を用いる。経路保持部材としては、剛性を有する棒形状のものを曲げて形成する。経路保持部材は、屈曲部の両側にそれぞれ取付固定される一対の取付用曲げ部と、この一対の取付用曲げ部を繋ぐ連結用曲げ部とを有する。連結用曲げ部には、屈曲部の外側曲率形成部分よりも内側曲率形成部分に近い側に中間が当接する第一曲げ戻り規制部を形成する。若しくは、第一曲げ戻り規制部に替えて、外側曲率形成部分及び内側曲率形成部分を交互に保持する第二曲げ戻り規制部を形成する。
【実施例1】
【0018】
以下、図面を参照しながら実施例1を説明する。図1は本発明のワイヤハーネスに係る図であり、(a)は配索例を示す模式図、(b)は屈曲部及び経路保持部材の斜視図、(c)はA視方向からの屈曲部及び経路保持部材の側面図、(d)はB視方向からの屈曲部及び経路保持部材の側面図である。
【0019】
本実施例においては、ハイブリッド自動車(電気自動車であってもよいものとする)に本発明のワイヤハーネスを採用する例を挙げて説明するものとする。
【0020】
図1において、引用符号1はハイブリッド自動車を示している。ハイブリッド自動車1は、エンジン2及びモータユニット3の二つの動力をミックスして駆動する車両であって、モータユニット3にはインバータユニット4を介してバッテリー5(電池パック)からの電力が供給されるようになっている。エンジン2、モータユニット3、及びインバータユニット4は、本実施例において前輪等がある位置のエンジンルーム6に搭載されている。また、バッテリー5は、後輪等がある自動車後部7に搭載されている(エンジンルーム6の後方に存在する自動車室内に搭載してもよいものとする)。
【0021】
モータユニット3とインバータユニット4は、公知の高圧ワイヤハーネス8により接続されている。また、バッテリー5とインバータユニット4は、本発明のワイヤハーネス9により接続されている。ワイヤハーネス9は、高圧用のものとして構成されている。ワイヤハーネス9は、この中間部10が車体床下11に沿って配索されている。車体床下11は、公知のボディであるとともに所謂パネル部材であって、所定位置には貫通孔(符号省略)が貫通形成されている。
【0022】
ワイヤハーネス9とバッテリー5は、このバッテリー5に設けられるジャンクションブロック12を介して接続されている。ジャンクションブロック12には、ワイヤハーネス9の後端13がコネクタ接続されている。ワイヤハーネス9の後端13側は、自動車室内側となる床上に配索されている。床上には、ワイヤハーネス9の前端14側も配索されている。ワイヤハーネス9の前端14側は、インバータユニット4にコネクタ接続されている。
【0023】
ここで本実施例での補足説明をすると、モータユニット3はモータ及びジェネレータを構成に含んでいるものとする。また、インバータユニット4は、インバータ及びコンバータを構成に含んでいるものとする。モータユニット3は、シールドケースを含むモータアッセンブリとして形成されるものとする。また、インバータユニット4もシールドケースを含むインバータアッセンブリとして形成されるものとする。バッテリー5は、Ni−MH系やLi−ion系のものであって、モジュール化してなるものとする。尚、例えばキャパシタのような蓄電装置を使用することも可能であるものとする。バッテリー5は、ハイブリッド自動車1や電気自動車に使用可能であれば特に限定されないものとする。
【0024】
先ず、ワイヤハーネス9の構成及び構造について説明をする。ワイヤハーネス9は、導電路集合体15と、この導電路集合体15の外側に設けられる外装部材16と、経路保持部材17とを備えて構成されている。
【0025】
導電路集合体15は、二本の高圧電線18と、この二本の高圧電線18を一括してシールドする電磁シールド部材19とを備えて構成されている(低圧電線をさらに含んでもよいものとする)。高圧電線18は、導体及び絶縁体(被覆)を含む導電路であって、電気的な接続に必要な長さを有するように形成されている。導体は、銅や銅合金やアルミニウムにより製造されている。導体に関しては、素線を撚り合わせてなる導体構造のものや、断面矩形又は丸形となる棒状の導体構造(例えば平角単心や丸単心となる導体構造であり、この場合、電線自体も棒状となる)のもののいずれであってもよいものとする。高圧電線18は、非シールド電線となる構成を有している。高圧電線18の端末には、コネクタ(図示省略)が設けられている。
【0026】
尚、本実施例においては高圧電線18を用いているが、この限りでないものとする。すなわち、公知のバスバーに絶縁体を設けたもの等を用いてもよいものとする。
【0027】
電磁シールド部材19は、二本の高圧電線18を覆う電磁シールド用の部材(電磁波対策用の部材)であって、導電性の金属箔を含むシールド部材、或いは金属箔単体などにて筒状に形成されている。電磁シールド部材19は、二本の高圧電線18の全長とほぼ同じ長さに形成されている。電磁シールド部材19は、図示しないコネクタを介して、又は直接インバータユニット4のシールドケース等に接続されている。
【0028】
尚、電磁シールド部材19は、本実施例において金属箔を含んでいるが、この限りでないものとする。すなわち、電磁波対策をすることが可能であれば、例えば極細の素線を多数有する編組を用いてもよいものとする。編組は、導電性を有して筒状に形成されるものとする。
【0029】
電磁シールド部材19は、高圧電線18が上記の如く非シールド電線となる構成であることから備えられている。高圧電線18が公知のシールド電線である場合にはこの限りでないものとする。
【0030】
外装部材16は、導電路集合体15を挿通することが可能な管体であるとともに、曲げ可能な柔軟性を有する管体であって、本実施例においては凹凸(山と谷)が連続する公知のコルゲートチューブ(蛇腹管)が用いられている(一例であるものとする)。外装部材16は、導電路集合体15を挿通した状態で適宜曲げが施されると、屈曲部20が形成されるようになっている。屈曲部20は、適宜位置に配置形成されている。
【0031】
屈曲部20における引用符号21は、曲げRが大きい側となる外側曲率形成部分を示している。また、引用符号22は、曲げRが小さい側となる内側曲率形成部分を示している。さらに、引用符号23は、外側曲率形成部分21及び内側曲率形成部分22の連続部分となる側部を示している。
【0032】
経路保持部材17は、屈曲部20の曲げ形状を保持し(維持し)、これによってワイヤハーネス9の経路保持をするための部材であって、剛性を有する棒形状のものを曲げることにより形成されている。剛性を有する棒形状のものとしては、アルミニウム、銅、鉄などの金属棒(必要に応じてメッキを施す)が好適であるものとする。また、具体的な断面形状としては、矩形状(角形状)、円形状、楕円形状、H型形状、中空形状などが好適であるものとする。経路保持部材17は、図示しないベンダー機などの金属を自在に曲げることができる機械で、決められた形状に曲げられて形成されている。本実施例においては、外装部材16がコルゲートチューブであることから、この凹凸に引っ掛かり易い断面矩形状の金属棒(細長い平板形状の金属棒)が用いられている。
【0033】
経路保持部材17は、屈曲部20の両側にそれぞれ取付固定される一対の取付用曲げ部24と、この一対の取付用曲げ部24を繋ぐ連結用曲げ部25とを有している。一対の取付用曲げ部24は、それぞれ外装部材16の周方向に巻き付くような状態に曲げ形成されている。連結用曲げ部25は、この中間に第一曲げ戻り規制部26を有するように曲げ形成されている。第一曲げ戻り規制部26は、屈曲部20の外側曲率形成部分21よりも内側曲率形成部分22に近い側(側部23から内側曲率形成部分22にかけて)に当接する部分として形成されている。すなわち、第一曲げ戻り規制部26は、屈曲部20の曲げ形状が元に戻らないように規制する部分として形成されている。連結用曲げ部25は、本実施例において捻りが含まれるように、また、第一曲げ戻り規制部26の位置が頂部となるように形成されている。連結用曲げ部25は、一対の取付用曲げ部24の連結部分が外側曲率形成部分21の側から延在するするように配置形成されている。
【0034】
経路保持部材17は、一対の取付用曲げ部24と第一曲げ戻り規制部26との三点で屈曲部20の曲げ形状を保持することができるように形成されている。
【0035】
経路保持部材17は、予めある程度曲げた状態にしておいて、この曲げの状態で屈曲部20に対し取り付けをするようにしてもよいものとする。若しくは、屈曲部20の位置で最初から曲げを施して取り付けをするようにしてもよいものとする。
【0036】
以上、図1を参照しながら説明してきたように、ワイヤハーネス9は経路保持部材17にて屈曲部20の曲げ形状を保持することができる。すなわち、ワイヤハーネス9の経路保持に係りプロテクタを用いることがないことから、安価且つ汎用性のあるワイヤハーネス9にすることができるという効果を奏する。
【実施例2】
【0037】
以下、図面を参照しながら実施例2を説明する。図2(a)及び(b)は屈曲部の他の例を示す斜視図及び側面図である。尚、上記実施例1と同一の構成部材には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0038】
図2(a)及び(b)において、実施例2のワイヤハーネス31は、経路保持部材17による曲げ形状の保持対象が実施例1と異なっている。すなわち、経路保持部材17は、複数の電線(導電路)を束ねてなる電線束32の屈曲部33を保持対象としている。
【0039】
屈曲部33における引用符号34は、曲げRが大きい側となる外側曲率形成部分を示している。また、引用符号35は、曲げRが小さい側となる内側曲率形成部分を示している。さらに、引用符号36は、外側曲率形成部分34及び内側曲率形成部分35の連続部分となる側部を示している。
【0040】
実施例2は実施例1と同様の効果を奏するのは言うまでもない。
【実施例3】
【0041】
以下、図面を参照しながら実施例3を説明する。図2(c)及び(d)は経路保持部材の他の例を示す斜視図及び側面図である。尚、上記実施例1と同一の構成部材には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0042】
図2(c)及び(d)において、ワイヤハーネス41は、導電路集合体15と、この導電路集合体15の外側に設けられる外装部材16と、経路保持部材42とを備えて構成されている。実施例3は経路保持部材42が実施例1と異なっている。
【0043】
経路保持部材42は、屈曲部20の曲げ形状を保持し、これによってワイヤハーネス41の経路保持をするための部材であって、剛性を有する棒形状のものを曲げて形成されている。経路保持部材42は、最終的な保持形状が異なるものの、実施例1の経路保持部材17と同じものが用いられている。
【0044】
経路保持部材42は、屈曲部20の両側にそれぞれ取付固定される一対の取付用曲げ部43と、この一対の取付用曲げ部43を繋ぐ連結用曲げ部44とを有している。一対の取付用曲げ部43及び連結用曲げ部44は、外装部材16の周方向に巻き付く(螺旋状に巻き付く)ような状態に曲げ形成されている。
【0045】
連結用曲げ部44は、このほぼ全体が第二曲げ戻り規制部45となるように曲げ形成されている。この第二曲げ戻り規制部45は、外側曲率形成部分21及び内側曲率形成部分22を交互に保持することができるように形成されている。第二曲げ戻り規制部45は、実施例1の経路保持部材17と同様に、屈曲部20の曲げ形状が元に戻らないように規制することができるように形成されている。
【0046】
実施例3は実施例1と同様の効果を奏するのは言うまでもない。
【0047】
この他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
【符号の説明】
【0048】
1…ハイブリッド自動車
2…エンジン
3…モータユニット
4…インバータユニット
5…バッテリー
6…エンジンルーム
7…自動車後部
8…高圧ワイヤハーネス
9…ワイヤハーネス
10…中間部
11…車体床下
12…ジャンクションブロック
13…後端
14…前端
15…導電路集合体
16…外装部材
17…経路保持部材
18…高圧電線(導電路)
19…電磁シールド部材
20…屈曲部
21…外側曲率形成部分
22…内側曲率形成部分
23…側部
24…取付用曲げ部
25…連結用曲げ部
26…第一曲げ戻り規制部
31…ワイヤハーネス
32…電線束(導電路)
33…屈曲部
34…外側曲率形成部分
35…内側曲率形成部分
36…側部
41…ワイヤハーネス
42…経路保持部材
43…取付用曲げ部
44…連結用曲げ部
45…第二曲げ戻り規制部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一又は複数本の導電路を曲げて形成される屈曲部の曲げ形状を保持しこれにより経路保持をする部材として、若しくは、前記導電路の外側に設けられた外装部材を曲げて形成される屈曲部の曲げ形状を保持しこれにより経路保持をする部材として、剛性を有し且つ棒形状のものを曲げて形成される経路保持部材を用い、
該経路保持部材は、前記屈曲部の両側にそれぞれ取付固定される一対の取付用曲げ部と、該一対の取付用曲げ部を繋ぐ連結用曲げ部とを有し、
該連結用曲げ部には、前記屈曲部の外側曲率形成部分よりも内側曲率形成部分に近い側に中間が当接する第一曲げ戻り規制部を形成する、若しくは、前記外側曲率形成部分及び前記内側曲率形成部分を交互に保持する第二曲げ戻り規制部を形成する
ことを特徴とするワイヤハーネス。
【請求項2】
請求項1に記載のワイヤハーネスにおいて、
前記外装部材をコルゲートチューブとする
ことを特徴とするワイヤハーネス。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−143029(P2012−143029A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−292020(P2010−292020)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】