説明

ワイヤレスコールシステム

【課題】 サービス提供側のユーザ同士で容易に応援要求することを可能とする。
【解決手段】 携帯型送受信器20は、ユーザによって応援ボタン29Bが押下されたことに応じて、応援依頼信号を微弱な無線信号として送信し、配置型送受信器10は、応援依頼信号を受信したことに応じて、第1の識別情報を添付した他の携帯型送受信器20に応援を求める応援要求信号を送信することで実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、呼出信号を送信して呼び出しを行うワイヤレスコールシステムに関し、詳しくは双方向通信可能なワイヤレスコールシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
飲食店などにおいて、客に対する従業員の迅速な応対を目的として、各テーブルに割り当てられ、所定の呼出ボタンの押下に応じて呼出信号を送信するワイヤレス送信器と、従業員により管理されワイヤレス送信器からの呼出信号を受信して、呼び出しがあった旨を従業員に通知するワイヤレス受信器とからなるワイヤレスコールシステムが考案、実施されている。
【0003】
ワイヤレス受信器には、店舗内の従業員が視認し易い位置に設置され、複数の呼出信号の受信結果を同時に表示することができる固定設置型のワイヤレス受信器の他に、各従業員が携帯して、呼出信号の受信結果を表示、報知することができる携帯型のワイヤレス受信器がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このようなワイヤレスコールシステムを利用することにより、飲食店などのサービス提供者は、最低限、客からの要求があった場合に接客などの各種サービスを提供すればよいため、必要以上に従業員を雇うことを回避でき経営上の無駄なコストを削減することができる。また、従業員が、客の要求に迅速に対応できることから、来店した客のサービスに対する満足度が向上するため、営業上の大きなメリットを獲得することができる。
【特許文献1】特開2001−126149号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、ワイヤレス送信器により送信される呼出信号をワイヤレス受信器で受信し呼び出し要求があった旨が通知されると、従業員は、呼び出し要求をしたユーザの応対に向かうことになる。このとき、客から複数の要求がなされたり一人の従業員だけでは対応できない場合がある。
【0006】
このようなとき、従業員は、客にしばらく待ってもらい他の従業員に応援を求めたり、テーブルに備えられたワイヤレス送信器の呼出ボタンを押下して、他の従業員を呼び応援を求める必要がある。
【0007】
しかしながら、客を待たせることは、サービスを提供する側としては望ましくない行為である。また、客が使用する目的で用意されているワイヤレス送信器は、テーブル上の任意の位置に置かれているため、例えば、従業員からは手の届きにくい位置に置かれていることもある。このような場合、無理にワイヤレス送信器へと手を伸ばすと、客にぶつかったり、手が届き易いように体を避けてもらうなど、客に不快感を与えてしまう可能性がある。
【0008】
そこで、本発明は、上述したような問題を解決するために案出されたものであり、客などのサービスを受ける側のユーザへ不快感を与えることなく、サービスを提供する側のユーザ同士で容易に応援要求をすることができるワイヤレスコールシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のワイヤレスコールシステムは、ユーザによって操作される操作手段と、無線信号を送信する第1の送信手段と、操作手段が操作されたことに応じて、応援依頼信号を微弱な無線信号として送信するよう第1の送信手段を制御する制御手段とを有する携帯型ワイヤレス送受信器と、第1の送信手段から送信される応援依頼信号を受信したことに応じて、第1の識別情報を添付した他の携帯型ワイヤレス送受信器に応援を求める応援要求信号を送信する第2の送信手段を有する配置型ワイヤレス送受信器とを備えることで、上述の課題を解決する。
【0010】
また、本発明のワイヤレスコールシステムは、ユーザによって操作される操作手段と、無線信号を送信する第1の送信手段と、操作手段が操作されたことに応じて、第1の識別情報の取得要求をする識別情報要求信号を微弱な無線信号として送信するよう第1の送信手段を制御する制御手段とを有する携帯型ワイヤレス送受信器と、第1の送信手段から送信される前記識別情報要求信号を受信したことに応じて、第1の識別情報を添付した要求応答信号を微弱な無線信号として送信する第2の送信手段を有する配置型ワイヤレス送受信器とを備える。そして、携帯型ワイヤレス送受信器の制御手段が、第2の送信手段から送信される要求応答信号を受信したことに応じて、要求応答信号から取得した第1の識別情報を添付した他の携帯型ワイヤレス送受信器に応援を求める応援要求信号を、通常の電波出力の無線信号として送信するよう第1の送信手段を制御することで、上述の課題を解決する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、客などのサービスを受ける側のユーザへ不快感を与えることなく、サービスを提供する側のユーザ同士で容易に応援要求をすることができ、さらに、応援要求をしている場所も明確に通知することを可能とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
[第1の実施の形態]
まず、図1を用いて、本発明の第1の実施の形態として示すワイヤレスコールシステム1について説明をする。
【0014】
このワイヤレスコールシステム1は、当該ワイヤレスコールシステム1によってサービスを受ける、例えば、飲食店の客といった非システム管理者側のユーザ(以下、第1ユーザと呼ぶ。)と、ワイヤレスコールシステム1を主体的に利用して客にサービスを提供する、例えば、飲食店の従業員といったシステム管理者側のユーザ(以下、第2ユーザと呼ぶ。)とによって利用される。
【0015】
図1に示すようにワイヤレスコールシステム1は、第1ユーザによって利用される複数の配置型送受信器10(nは、自然数)と、第2ユーザによって利用され、配置型送受信器10と所定の周波数帯域を利用して双方向に無線通信することができる複数の携帯型送受信器20(mは、自然数)とを備えている。
【0016】
このワイヤレスコールシステム1は、第2ユーザによる携帯型送受信器20を介してなされる応援依頼を受けた配置型送受信器10により、他の携帯型送受信器20に対して応援要求信号を送信して、応援依頼がなされている旨を通知することができる応援要求機能を備えている。
【0017】
(配置型送受信器10の構成)
配置型送受信器10は、携帯型送受信器20に無線信号を送信し、携帯型送受信器20から送信される無線信号を受信するアンテナ11、無線送受信部12と、送信するデータに基づき所定の周波数の搬送波を変調し、受信した無線信号に変調されているデータを復調して取り出す変復調部13と、当該配置型送受信器10を統括的に制御する信号処理部14と、少なくとも当該配置型送受信器10を一意に特定する識別情報(以下、第1の識別情報と呼ぶ。)を記憶しているデータ記憶部15と、携帯型送受信器20へ送信する無線信号の送信要求を入力する、例えば、押下ボタンなどである操作部16とを備えている。
【0018】
このような構成の配置型送受信器10は、小型形状をしており電源として図示しない電池を内蔵しているため、持ち運び自在であり、例えば、飲食店などの各テーブル上に簡易的に配置される。
【0019】
信号処理部14は、操作部16が操作されたことに応じて、データ記憶部15に記憶されている当該配置型送受信器10を一意に特定する第1の識別情報を読み出し、変復調部13、無線送受信部12を制御して、読み出した第1の識別情報を添付した無線信号をアンテナ11を介して携帯型送受信器20に送信する。この無線信号は、例えば、任意の携帯型送受信器20を呼び出すための呼出信号などである。
【0020】
また、信号処理部14は、アンテナ11、無線送受信部12を介して、携帯型送受信器20から微弱な無線信号として送信される応援依頼信号を受信したことに応じて、この微弱な無線信号を送信した携帯型送受信器20よりも離れた距離に位置している他の携帯型送受信器20に到達させることができる程度の出力で、無線送受信部12、アンテナ11を介して応援要求信号を送信する。このとき、信号処理部14は、データ記憶部15に記憶されている当該配置型送受信器10を一意に特定する第1の識別情報を応援要求信号に添付する。これにより、応援が必要な場所を通知することができる。
【0021】
また、信号処理部14は、携帯型送受信器20から送信される応援依頼信号に、携帯型送受信器20を一意に特定する識別情報(以下、第2の識別情報と呼ぶ。)が添付されていた場合には、この第2の識別情報も応援要求信号に添付するようにすることができる。これにより、応援が必要な第2ユーザを通知することができる。
【0022】
(携帯型送受信器20の構成)
図1に示すように、携帯型送受信器20は、アンテナ21と、配置型送受信器10から送信される無線信号を受信する無線受信部22と、受信した無線信号に変調されているデータを復調して取り出す復調部23と、送信するデータに基づき所定の周波数の搬送波を変調する変調部24と、変調したデータをアンテナ21を介して無線信号として配置型送受信器10に送信する無線送信部25と、無線送信部25から送信する無線信号を、信号処理部27からの命令に応じて、減衰させ微弱な無線信号としてアンテナ21を介して配置型送受信器10に送信する信号可変減衰部26と、当該携帯型送受信器20を統括的に制御する信号処理部27と、少なくともワイヤレスコールシステム1を構成する全ての配置型送受信器10の第1の識別情報、自身を含む全ての携帯型送受信器20の第2の識別情報を記憶したデータ記憶部28と、ユーザによる操作命令を入力する、例えば、押下ボタンなどである操作部29と、配置型送受信器10からの呼び出し要求を表示する、例えば、液晶ディスプレイなどである表示部30と、呼び出し要求に応じて発音する発音部31と、同じく呼び出し要求に応じて振動する振動部32とを備える。
【0023】
このような携帯型送受信器20は、例えば、図2に示すように、従業員などである第2ユーザが常に携帯できるような形状、重量となっており、内蔵される電池などで電源を確保している。図2に示すように、携帯型送受信器20は、操作部29として、第2ユーザが第1ユーザによる呼び出し要求に応対した旨を入力するための応対ボタン29Aと、当該携帯型送受信器20を携帯している第2ユーザだけによる応対が困難である場合に押下して、他の第2ユーザに応援要求をするための応援ボタン29Bとを備えている。
【0024】
また、図2に示すように、携帯型送受信器20は、表示部30として、液晶ディスプレイ30Dを備えている。この液晶ディスプレイ30Dは、例えば、配置型送受信器10が配置されているテーブルのテーブル番号などを表示させる表示領域DF1と、応援依頼をしている第2ユーザの従業員番号などを表示させる表示領域DF2とを備えている。
【0025】
信号処理部27は、第2ユーザにより応対ボタン29Aが押下されると、他の携帯型送受信器20に対して、呼び出し要求に応対したことを知らせる応対信号を送信する。この応対信号を受信した携帯型送受信器20を介して第2ユーザは、配置型送受信器10からの呼び出し要求に対する応対を、他の第2ユーザが実行したこと把握することができる。
【0026】
また、信号処理部27は、第2ユーザによる応対ボタン29Aの押下に応じて、配置型送受信器10から送信される呼出信号をトリガーとして実行される表示部30の表示、発音部31、振動部32の鳴動といった呼び出し動作の停止を要求する停止要求信号を配置型送受信器10に送信してもよい。配置型送受信器10は、この停止要求信号を受信したことに応じて携帯型送受信器20に対して呼出停止信号を送信し、表示部30、発音部31、振動部32による呼び出し動作を停止させる。これは、第2ユーザが、配置型送受信器10の操作部16を長押しすることで、携帯型送受信器20に呼出停止信号を送信し、呼び出し動作を停止させる機能と全く同じ機能である。
【0027】
このように、応対ボタン29Aの押下で呼び出し動作を停止させることができるため、第2ユーザは、第1ユーザの呼び出し要求に応じる毎に、わざわざ配置型送受信器10の操作部16を長押しする必要がなくなる。したがって、第2ユーザの利便性が向上し、第1ユーザを不快にさせてしまう可能性を低減させることができる。
【0028】
信号処理部27は、第2ユーザによる応援ボタン29Bの押下に応じて、応援依頼信号を生成し、信号可変減衰部26を制御することで通常の無線信号出力よりも出力を減衰させた微弱な無線信号として、この応援依頼信号を配置型送受信器10に送信するよう制御する。
【0029】
この時、信号処理部27は、配置型送受信器10に送信する微弱な応援依頼信号に、データ記憶部28に記憶されている当該携帯型送受信器20を一意に特定する第2の識別情報を添付するようにしてもよい。
【0030】
なお、無線送信部25から送信される無線信号を微弱な無線信号とし、信号可変減衰部26に換えて、信号可変増幅部を備えるようにしてもよい。この場合、信号処理部27は、第2ユーザによる応援ボタン29Bの押下に応じて、応援依頼信号を生成し信号可変増幅部による増幅処理を施さずにそのまま配置型送受信器10に送信する。逆に、通常の無線信号は、信号可変増幅部によって増幅させて配置型送受信器10に送信することになる。
【0031】
このような、応援ボタン29Bの押下に応じた、配置型送受信器10に送信される微弱な応援依頼信号に応じて、上述したように配置型送受信器10は、当該携帯型送受信器20よりも離れた距離に位置する別の携帯型送受信器20に応援要求信号を送信する。
【0032】
この応援要求信号は、微弱な無線信号ではなく、通常、配置型送受信器10と携帯型送受信器20とが双方向で無線通信を行う際の出力となっているため、応援依頼信号を送信した携帯型送受信器20にも到達することになる。信号処理部27は、この配置型送受信器10より送信された応援要求信号を受信したか否かに応じて、なんらかの理由により配置型送受信器10で応援要求信号を送信できなかった場合に対応する処理を実行する。
【0033】
携帯型送受信器20より送信される応援依頼信号は、微弱であるため、第1ユーザの呼び出し要求に応対するために配置型送受信器10へと近付いた状態でかろうじて配置型送受信器10へと到達することになる。したがって、配置型送受信器10がテーブル上のどの位置に配置されているか、配置型送受信器10の前に微弱な無線信号を妨害する障害物があるかなどによっても受信の可否が変わってくる。また、この微弱な無線信号は、電磁的な影響も受けやすいため、必ずしも配置型送受信器10で受信されるとは限らない。
【0034】
そこで、信号処理部27は、微弱な応援依頼信号を送信してからの時間を図示しないタイマにより計時し、所定の時間内に、配置型送受信器10から応援要求信号が受信できなかった場合に、自発的に応援要求信号を生成して、他の携帯型送受信器20に送信するように制御する。
【0035】
この時、信号処理部27は、他の携帯型送受信器20に送信する応援要求信号に、データ記憶部28に記憶されている当該携帯型送受信器20を一意に特定する第2の識別情報を必ず添付する。これにより、配置型送受信器10から第1の識別情報を取得できないことから応援要求のあった場所を特定することができなくても、少なくとも、どの第2ユーザが携帯している携帯型送受信器20から応援要求がなされたかを通知することができる。
【0036】
データ記憶部28は、上述したように、ワイヤレスコールシステム1を構成する全ての配置型送受信器10の第1の識別情報、自身を含む全ての携帯型送受信器20の第2の識別情報を記憶している。さらに、データ記憶部28は、記憶されている配置型送受信器10の第1の識別情報と各配置型送受信器10が配置されたテーブルのテーブル番号情報とを対応付けて記憶する。また、データ記憶部28は、記憶されている携帯型送受信器20の第2の識別情報と各携帯型送受信器20を携帯している第2ユーザを特定する第2ユーザ番号情報とを対応付けて記憶する。
【0037】
これにより、配置型送受信器10や他の携帯型送受信器20より送信される応援要求信号より取得される第1の識別情報、第2の識別情報に基づき、テーブル番号情報、第2ユーザ番号情報を取得し、表示部30の表示領域DF1、DF2に表示させることで、どのテーブルにて、どの第2ユーザが応援要求をしているのかを通知することができる。
【0038】
(応援要求処理動作)
続いて、図3に示すタイミングチャートを用いて、ワイヤレスコールシステム1の応援要求を実行した際の動作について説明をする。なお、説明のため、ワイヤレスコールシステム1は、2台の配置型送受信器10、10が店舗内の所定の距離だけ離れたテーブル上に配置されているものとし、配置型送受信器10から第1ユーザが呼び出し要求を行って携帯型送受信器20を携帯している第2ユーザが応対した状態であるとする。
【0039】
ステップS1において、携帯型送受信器20の信号処理部27は、応援ボタン29Bが押下されたかどうかを判断する。信号処理部27は、第2ユーザによって応援ボタン29Bが押下された場合は、ステップS2へと進み、押下されなかった場合は、アイドル状態となる。
【0040】
ステップS2において、信号処理部27は、応援ボタン29Bが押下されたことに応じて、応援依頼信号を生成すると共に、信号可変減衰部26を制御して応援依頼信号を微弱な電波として送信する。このとき、信号処理部27は、データ記憶部28に記憶されている自身を一意に特定する第2の識別情報を、応援依頼信号に添付するようにしてもよい。
【0041】
また、信号処理部27は、応援依頼信号を送信したにも関わらず、配置型送受信器10から応援要求信号が送信されなかった場合に対処するために、図示しないタイマによる計時を開始して、自ら応援要求信号を送信するタイミングを計る。
【0042】
ステップS3において、配置型送受信器10の信号処理部14は、携帯型送受信器20から送信された微弱な応援依頼信号を受信したかどうかを判断する。信号処理部14は、応援依頼信号を受信した場合はステップS5へと進め、受信できなかった場合はアイドル状態を継続する。
【0043】
ステップS4において、配置型送受信器10の信号処理部14は、携帯型送受信器20から送信された微弱な応援依頼信号を受信したかどうかを判断することになるが、第2ユーザが応対しているのは配置型送受信器10が設置されているテーブルであるため、距離が遠すぎて微弱な応援依頼信号を受信することはできず、アイドル状態を継続することになる。
【0044】
ステップS5において、配置型送受信器10の信号処理部14は、応援依頼信号を受信できたことに応じて、応援要求信号を生成し、応援要求信号を送信する。このとき、信号処理部14は、データ記憶部15に記憶されている自身を一意に特定する第1の識別情報を、応援要求信号に添付する。また、携帯型送受信器20から送信された応援依頼信号に、当該携帯型送受信器20を一意に特定する第2の識別情報が添付されていた場合には、この第2の識別情報を応援要求信号に添付するようにしてもよい。
【0045】
ステップS6において、携帯型送受信器20の信号処理部27は、ステップS5において、配置型送受信器10より送信された応援要求信号を受信したかどうかを判断する。応援要求信号は、配置型送受信器10より通常の出力で送信されるため、送信された場合には必然的に携帯型送受信器20にも到達することになる。
【0046】
信号処理部27は、応援要求信号を受信できない場合はステップS7へと進め、受信した場合はアイドル状態となる。
【0047】
ステップS7において、携帯型送受信器20の信号処理部27は、図示しないタイマでの計時が、所定時間を経過したかどうかを判断する。信号処理部27は、タイマによる計時が所定時間を経過した場合にはステップS8へと進み、所定時間を経過していない場合は、ステップS6へと戻り応援要求信号の受信待機状態を継続する。
【0048】
ステップS8において、携帯型送受信器20の信号処理部27は、微弱な応援依頼信号を送信したことに応じて、配置型送受信器10から送信されるはずの応援要求信号を所定の時間内に受信できなかったことに応じて、応援要求信号を自発的に生成し、通常の電波出力で応援要求信号を送信する。このとき、信号処理部27は、データ記憶部28に記憶されている自身を一意に特定する第2の識別情報を応援要求信号に添付する。
【0049】
ステップS9において、携帯型送受信器20の信号処理部27は、通常の電波出力で配置型送受信器10から送信された応援要求信号、又は、通常の電波出力で携帯型送受信器20から送信された応援要求信号を受信したかどうかを判断する。信号処理部27は、応援要求信号を受信した場合はステップS10へと進め、受信できなかった場合はアイドル状態を継続する。
【0050】
ステップS10において、携帯型送受信器20の信号処理部27は、受信した応援要求信号に添付されている、第1の識別情報、第2の識別情報のいずれか、又は第1の識別情報と第2の識別情報の両方を取り出す。
【0051】
例えば、信号処理部27は、第1の識別情報を取り出せた場合には、データ記憶部28を参照して、取り出した第1の識別情報に対応付けられている配置型送受信器10が設置されているテーブルを特定するテーブル番号情報を取得する。そして、携帯型送受信器20の信号処理部27は、取得したテーブル番号情報を表示部30に表示させると共に、発音部31、振動部32を制御して鳴動処理を実行し、当該携帯型送受信器20を携帯している第2ユーザに対して応援要求がなされていることを知らせる。
【0052】
このとき、信号処理部27は、第2の識別情報も取り出せた場合には、データ記憶部28を参照して、取り出した第2の識別情報に対応付けられている携帯型送受信器20を携帯している第2ユーザを特定する第2ユーザ番号情報を取得し、テーブル番号情報と共に、表示部30に表示させる。
【0053】
また、携帯型送受信器20の信号処理部27は、第2の識別情報のみを取り出せた場合には、データ記憶部28を参照して、取り出した第2の識別情報に対応付けられている携帯型送受信器20が携帯している第2ユーザを特定する第2ユーザ番号情報を取得する。そして、携帯型送受信器20の信号処理部27は、取得した第2ユーザ番号情報を表示部30に表示させると共に、発音部31、振動部32を制御して鳴動処理を実行し、当該携帯型送受信器20を携帯している第2ユーザに対して応援要求がなされていることを知らせる。
(第1の実施の形態の効果)
このようにして、本発明の第1の実施の形態として示すワイヤレスコールシステム1は、第2ユーザが携帯している携帯型送受信器20より、応援ボタン29Bを押下することに応じて、他の携帯型送受信器20を携帯している第2ユーザに応援要求をすることができる。このとき、微弱な応援依頼信号を配置型送受信器10に送信したことをトリガーとして、これを受信した配置型送受信器10により自身を特定する第1の識別情報を添付した応援要求信号が送信される。これにより、この応援要求信号を受信した携帯型送受信器20は、応援要求信号に添付された配置型送受信器10を特定する第1の識別情報に基づき、配置型送受信器10の設置場所である、例えば、テーブルを特定するテーブル番号情報などを表示部30を介して表示させることで、応援要求があった旨と応援要求があった場所とを第2ユーザに通知することができる。
【0054】
さらに、携帯型送受信器20は、配置型送受信器10に送信する微弱な応援依頼信号に、当該携帯型送受信器20を一意に特定する第2の識別情報を添付した場合、配置型送受信器10は、この第2の識別情報も応援要求信号に添付して送信させる。これにより、この応援要求信号を受信した携帯型送受信器20は、応援要求信号に添付された、応援依頼信号の送信元である携帯型送受信器20を特定する第2の識別情報に基づき、この携帯型送受信器20を携帯している、例えば、第2ユーザを特定する第2ユーザ番号情報などを表示部30を介して表示させることで、応援要求があった旨と応援要求があった場所とに加えて、応援要求をした人物を、別の第2ユーザに通知することができる。
【0055】
[第2の実施の形態]
次に、図4を用いて、本発明の第2の実施の形態として示すワイヤレスコールシステム2について説明をする。
【0056】
第2の実施の形態として示すワイヤレスコールシステム2は、上述したワイヤレスコールシステム1の配置型送受信器10に換えて、微弱な無線信号を送信することができる配置型送受信器40と、携帯型送受信器50とを設けるようにした。この配置型送受信器40は、応援要求信号を送信する機能はなく、携帯型送受信器50からの識別情報の取得要求に対して自身を一意に特定する識別情報(以下、第1の識別情報と呼ぶ。)を微弱な無線信号である要求応答信号にて返信する。
【0057】
一方、携帯型送受信器50は、要求応答信号を受信したことに応じて、通常の電波出力にて他の携帯型送受信器50に対する応援要求信号を送信する。
【0058】
このワイヤレスコールシステム2の配置型送受信器40、携帯型送受信器50は、それぞれ上述した第1ユーザ、第2ユーザに使用され、ワイヤレスコールシステム1を構成する配置型送受信器10、携帯型送受信器20と同様に、所定の周波数帯域を利用した双方向の無線通信に基づき、第1ユーザによる第2ユーザの呼び出し機能、第2ユーザ同士の応援要求機能を備えている。
【0059】
携帯型送受信器50は、配置型送受信器40に第1の識別情報を要求する識別情報要求信号を送信し、配置型送受信器40から返信される要求応答信号に応じて、応援要求信号を主体的に送信するという制御処理が異なるだけであって、上述した携帯型送受信器20と同様の構成となるため、各機能部については同一符号を付して説明を省略する。外観についても、図2に示したものと全く同じであるため説明を省略する。
【0060】
図4を用いて、配置型送受信器40の構成について説明をする。図4に示すように、配置型送受信器40は、アンテナ41と、携帯型送受信器50から送信される無線信号を受信する無線受信部42と、受信した無線信号に変調されているデータを復調して取り出す復調部43と、送信するデータに基づき所定の周波数の搬送波を変調する変調部44と、変調したデータをアンテナ41を介して無線信号として携帯型送受信器50に送信する無線送信部45と、無線送信部45から送信する無線信号を、信号処理部47からの命令に応じて、減衰させ微弱な無線信号としてアンテナ41を介して携帯型送受信器50に送信する信号可変減衰部46と、当該配置型送受信器40を統括的に制御する信号処理部47と、少なくとも当該配置型送受信器40を一意に特定する第1の識別情報を記憶しているデータ記憶部48と、携帯型送受信器50へ送信する無線信号の送信要求を入力する、例えば、押下ボタンなどである操作部49とを備えている。
【0061】
このような構成の配置型送受信器40は、小型形状をしており電源として図示しない電池を内蔵しているため、持ち運び自在であり、例えば、飲食店などの各テーブル上に簡易的に配置される。
【0062】
信号処理部47は、操作部49が操作されたことに応じて、データ記憶部48に記憶されている当該配置型送受信器40を一意に特定する第1の識別情報を読み出し、変調部44、無線送信部45を制御して、読み出した第1の識別情報を添付した無線信号をアンテナ41を介して携帯型送受信器50に送信する。この無線信号は、例えば、任意の携帯型送受信器50を呼び出すための呼出信号などである。
【0063】
また、信号処理部47は、アンテナ41、無線受信部42を介して、携帯型送受信器50から微弱な無線信号として送信される識別情報要求信号を受信したことに応じて、データ記憶部48に記憶されている当該配置型送受信器40を一意に特定する第1の識別情報を取得する。そして、この第1の識別情報を添付した要求応答信号を生成し、信号可変減衰部46を制御して、識別情報要求信号の送信元である携帯型送受信器50に対して、微弱な無線信号として要求応答信号を送信する。
【0064】
なお、無線送信部45から送信される無線信号を微弱な無線信号とし、信号可変減衰部46に換えて、信号可変増幅部を備えるようにしてもよい。この場合、信号処理部47は、要求応答信号を信号可変増幅部による増幅処理を施さずにそのまま携帯型送受信器50に送信する。逆に、呼出信号などの通常の無線信号は、信号可変増幅部によって増幅させて携帯型送受信器50に送信することになる。
【0065】
(応援要求処理動作)
続いて、図5に示すタイミングチャートを用いて、ワイヤレスコールシステム2の応援要求を実行した際の動作について説明をする。なお、説明のため、ワイヤレスコールシステム2は、2台の配置型送受信器40、40が店舗内の所定の距離だけ離れたテーブル上に配置されているものとし、配置型送受信器40から第1ユーザが呼び出し要求を行って携帯型送受信器50を携帯している第2ユーザが応対した状態であるとする。
【0066】
ステップS21において、携帯型送受信器50の信号処理部27は、応援ボタン29Bが押下されたかどうかを判断する。信号処理部27は、第2ユーザによって応援ボタン29Bが押下された場合は、ステップS22へと進み、押下されなかった場合は、アイドル状態となる。
【0067】
ステップS22において、携帯型送受信器50の信号処理部27は、応援ボタン29Bが押下されたことに応じて、識別情報要求信号を生成すると共に、信号可変減衰部26を制御して識別情報要求信号を微弱な電波として送信する。また、信号処理部27は、識別情報要求信号を送信したにも関わらず、応援要求信号を生成するトリガーとなる要求応答信号が配置型送受信器40から送信されなかった場合に対処するために、図示しないタイマによる計時を開始して、自ら応援要求信号を送信するタイミングを計る。
【0068】
ステップS23において、配置型送受信器40の信号処理部47は、携帯型送受信器50から送信された微弱な識別情報要求信号を受信したかどうかを判断する。信号処理部47は、識別情報要求信号を受信した場合はステップS25へと進め、受信できなかった場合はアイドル状態を継続する。
【0069】
ステップS24において、配置型送受信器40の信号処理部47は、携帯型送受信器50から送信された微弱な識別情報要求信号を受信したかどうかを判断することになるが、ユーザが応対しているのは配置型送受信器40が設置されているテーブルであるため、距離が遠すぎて微弱な識別情報要求信号を受信することはできず、アイドル状態を継続することになる。
【0070】
ステップS25において、配置型送受信器40の信号処理部47は、識別情報要求信号を受信できたことに応じて、要求応答信号を生成すると共に、信号可変減衰部46を制御して要求応答信号を微弱な電波として送信する。このとき、信号処理部47は、データ記憶部48に記憶されている自身を一意に特定する第1の識別情報を要求応答信号に添付する。
【0071】
ステップS26において、携帯型送受信器50の信号処理部27は、ステップS25において、配置型送受信器40より送信された要求応答信号を受信したかどうかを判断する。信号処理部27は、要求応答信号を受信した場合はステップS27へと進め、受信できない場合はステップS30へと進める。
【0072】
ステップS27において、携帯型送受信器50の信号処理部27は、要求応答信号を受信できたことに応じて、応援要求信号を生成すると共に、信号可変減衰部46の制御を止めて、通常の電波出力で応援要求信号を送信する。このとき、信号処理部27は、配置型送受信器40から送信された要求応答信号に添付されている配置型送受信器40を一意に特定する第1の識別情報を応援要求信号に添付する。また、信号処理部27は、データ記憶部28に記憶されている自身を一意に特定する第2の識別情報を、応援要求信号に添付して送信するようにしてもよい。
【0073】
ステップS28において、携帯型送受信器50の信号処理部27は、通常の電波出力で携帯型送受信器50から送信された応援要求信号を受信したかどうかを判断する。信号処理部27は、応援要求信号を受信した場合はステップS29へと進め、受信できなかった場合はアイドル状態を継続する。
【0074】
ステップS29において、携帯型送受信器50の信号処理部27は、受信した応援要求信号に添付されている、配置型送受信器40を特定する第1の識別情報を取り出す。そして、データ記憶部28を参照して、取り出した第1の識別情報に対応付けられている配置型送受信器40が設置されているテーブルを特定するテーブル番号情報を取得する。
【0075】
携帯型送受信器50の信号処理部27は、取得したテーブル番号情報を表示部30に表示させると共に、発音部31、振動部32を制御して鳴動処理を実行し、当該携帯型送受信器50を携帯している第2ユーザに対して応援要求がなされていることを知らせる。
【0076】
このとき、信号処理部27は、受信した応援要求信号に識別情報要求信号を送信した携帯型送受信器50を特定する第2の識別情報が添付されている場合には、この第2の識別情報を取得する。そして、データ記憶部28を参照して、取り出した第2の識別情報に対応付けられている携帯型送受信器50を携帯している第2ユーザを特定する第2ユーザ番号情報を取得し、テーブル番号情報と共に、表示部30に表示させる。
【0077】
ステップS30において、携帯型送受信器50の信号処理部27は、図示しないタイマでの計時が、所定時間を経過したかどうかを判断する。信号処理部27は、所定時間を経過した場合にはステップS31へと進み、所定時間を経過していない場合は、ステップS26へと戻り、要求応答信号の受信待機状態を継続する。
【0078】
ステップS31において、携帯型送受信器50の信号処理部27は、微弱な識別情報要求信号を送信したことに応じて、配置型送受信器40から送信されるはずの要求応答信号を所定の時間内に受信できなかったことに応じて、応援要求信号を自発的に生成し、通常の電波出力で応援要求信号を送信する。このとき、信号処理部27は、データ記憶部28に記憶されている自身を一意に特定する第2の識別情報を応援要求信号に添付する。
【0079】
ステップS32において、携帯型送受信器50の信号処理部27は、通常の電波出力で携帯型送受信器50から送信された応援要求信号を受信したかどうかを判断する。信号処理部27は、応援要求信号を受信した場合はステップS33へと進め、受信できなかった場合はアイドル状態を継続する。
【0080】
ステップS33において、携帯型送受信器50の信号処理部27は、受信した応援要求信号に添付されている、応援要求信号の送信元である携帯型送受信器50を特定する第2の識別情報を取り出す。そして、データ記憶部28を参照して、取り出した第2の識別情報に対応付けられている携帯型送受信器50を携帯している第2ユーザを特定する第2ユーザ番号情報を取得する。
【0081】
携帯型送受信器50の信号処理部27は、取得した第2ユーザ番号情報を表示部30に表示させると共に、発音部31、振動部32を制御して鳴動処理を実行し、当該携帯型送受信器50を携帯している第2ユーザに対して応援要求がなされていることを知らせる。
【0082】
(第2の実施の形態の効果)
このようにして、本発明の第2の実施の形態として示すワイヤレスコールシステム2は、第2ユーザが携帯している携帯型送受信器50より、応援ボタン29Bを押下することに応じて、他の携帯型送受信器50を携帯している第2ユーザに応援要求をすることができる。このとき、微弱な識別情報要求信号を配置型送受信器40に送信したことをトリガーとして、これを受信した配置型送受信器40により自身を特定する第1の識別情報を添付した微弱な要求応答信号が送信される。この要求応答信号を受信した携帯型送受信器50は、配置型送受信器40を特定する第1の識別情報を取得し、この第1の識別情報を添付した応援要求信号を通常の出力電波で送信する。
【0083】
この応援要求信号を受信した応援を要求される側の携帯型送受信器50は、応援要求信号に添付された配置型送受信器40を特定する第1の識別情報に基づき、配置型送受信器40の設置場所である、例えば、テーブルを特定するテーブル番号情報などを表示部30を介して表示させることで、応援要求があった旨と応援要求があった場所とを第2ユーザに通知することができる。
【0084】
さらに、携帯型送受信器50は、送信する応援要求信号に当該携帯型送受信器50を一意に特定する第2の識別情報を添付した場合、この応援要求信号を受信した応援を要求される側の携帯型送受信器50は、応援要求信号に添付された、識別情報要求信号の送信元である携帯型送受信器50を特定する第2の識別情報に基づき、この携帯型送受信器50を携帯している、例えば、第2ユーザを特定する第2ユーザ番号情報などを表示部30を介して表示させることで、応援要求があった旨と応援要求があった場所とに加えて、応援要求をした人物を、別の第2ユーザに通知することができる。
【0085】
なお、本発明の第1の実施の形態として示すワイヤレスコールシステム1の配置型送受信器10と携帯型送受信器20とは、直接、双方向の無線通信を行い第1、第2の識別情報の送受信を実行しているように示しているが、本発明はこれに限定されることなく、例えば、中継装置などを介して行うようにしてもよい。また、第2の実施の形態として示すワイヤレスコールシステム2においても同様に、中継装置を介した無線通信により、第1、第2の識別情報の送受信を実行するようにしてもよい。
【0086】
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の第1の実施の形態として示すワイヤレスコールシステムの構成について説明するための図である。
【図2】前記ワイヤレスコールシステムが備える携帯型送受信器の外観構成について説明するための図である。
【図3】前記ワイヤレスコールシステムによる応援要求動作について説明するためのタイミングチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態として示すワイヤレスコールシステムの構成について説明するための図である。
【図5】前記ワイヤレスコールシステムによる応援要求動作について説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0088】
1 ワイヤレスコールシステム
2 ワイヤレスコールシステム
10 配置型送受信器
12 無線送受信部
14 信号処理部
15 データ記憶部
16 操作部
20 携帯型送受信器
22 無線受信部
23 復調部
24 変調部
25 無線送信部
26 信号可変減衰部
27 信号処理部
28 データ記憶部
29 操作部
29B 応援ボタン
30 表示部
40 配置型送受信器
42 無線受信部
43 復調部
44 変調部
45 無線送信
46 信号可変減衰部
47 信号処理部
48 データ記憶部
49 操作部
50 携帯型送受信器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
当該配置型ワイヤレス送受信器を一意に特定する第1の識別情報を含む呼出信号を送信する配置型ワイヤレス送受信器と、前記呼出信号を受信して呼出信号に含まれる前記第1の識別情報に基づき、前記第1の識別情報で特定される配置型ワイヤレス送受信器からの呼び出しを通知する携帯型ワイヤレス送受信器とを備えるワイヤレスコールシステムであって、
前記携帯型ワイヤレス送受信器は、ユーザによって操作される操作手段と、無線信号を送信する第1の送信手段と、前記操作手段が操作されたことに応じて、応援依頼信号を微弱な無線信号として送信するよう前記第1の送信手段を制御する制御手段とを有し、
前記配置型ワイヤレス送受信器は、前記第1の送信手段から送信される前記応援依頼信号を受信したことに応じて、前記第1の識別情報を添付した他の携帯型ワイヤレス送受信器に応援を求める応援要求信号を送信する第2の送信手段を有すること
を特徴とするワイヤレスコールシステム。
【請求項2】
前記携帯型ワイヤレス送受信器の制御手段は、前記操作手段が操作されたことに応じて、前記応援依頼信号に、当該携帯型ワイヤレス送受信器を一意に特定する第2の識別情報を添付して、微弱な無線信号として送信するよう前記第1の送信手段を制御し、
前記配置型ワイヤレス送受信器の前記第2の送信手段は、前記第1の送信手段から送信される応援依頼信号を受信したことに応じて、前記応援要求信号に、前記第1の識別情報に加えて前記応援依頼信号から取得した第2の識別情報を添付して送信すること
を特徴とする請求項1記載のワイヤレスコールシステム。
【請求項3】
前記携帯型ワイヤレス送受信器の制御手段は、前記配置型ワイヤレス送受信器の第2の送信手段から送信される応援要求信号を、所定の時間内に受信できなかったことに応じて、当該携帯型ワイヤレス送受信器を一意に特定する第2の識別情報を添付した応援要求信号を、通常の電波出力の無線信号として送信するよう前記第1の送信手段を制御すること
を特徴とする請求項1又は請求項2記載のワイヤレスコールシステム。
【請求項4】
当該配置型ワイヤレス送受信器を一意に特定する第1の識別情報を含む呼出信号を送信する配置型ワイヤレス送受信器と、前記呼出信号を受信して呼出信号に含まれる前記第1の識別情報に基づき、前記第1の識別情報で特定される配置型ワイヤレス送受信器からの呼び出しを通知する携帯型ワイヤレス送受信器とを備えるワイヤレスコールシステムであって、
前記携帯型ワイヤレス送受信器は、ユーザによって操作される操作手段と、無線信号を送信する第1の送信手段と、前記操作手段が操作されたことに応じて、前記第1の識別情報の取得要求をする識別情報要求信号を微弱な無線信号として送信するよう前記第1の送信手段を制御する制御手段とを有し、
前記配置型ワイヤレス送受信器は、前記第1の送信手段から送信される前記識別情報要求信号を受信したことに応じて、前記第1の識別情報を添付した要求応答信号を微弱な無線信号として送信する第2の送信手段を有し、
前記携帯型ワイヤレス送受信器の制御手段は、前記第2の送信手段から送信される前記要求応答信号を受信したことに応じて、前記要求応答信号から取得した第1の識別情報を添付した他の携帯型ワイヤレス送受信器に応援を求める応援要求信号を、通常の電波出力の無線信号として送信するよう前記第1の送信手段を制御すること
を特徴とするワイヤレスコールシステム。
【請求項5】
前記携帯型ワイヤレス送受信器の制御手段は、前記第2の送信手段から送信される要求応答信号を受信したことに応じて、前記応援要求信号に、前記第1の識別情報に加えて、当該携帯型ワイヤレス送受信器を一意に特定する第2の識別情報を添付して、通常の電波出力の無線信号として送信するよう前記第1の送信手段を制御すること
を特徴とする請求項4記載のワイヤレスコールシステム。
【請求項6】
前記携帯型ワイヤレス送受信器の制御手段は、前記第2の送信手段から送信される要求応答信号を、所定の時間内に受信できなかったことに応じて、当該携帯型ワイヤレス送受信器を一意に特定する第2の識別情報を添付した他の携帯型ワイヤレス送受信器に応援を求める応援要求信号を、通常の電波出力の無線信号として送信するよう前記第1の送信手段を制御すること
を特徴とする請求項4又は請求項5記載のワイヤレスコールシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2007−94595(P2007−94595A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−280978(P2005−280978)
【出願日】平成17年9月27日(2005.9.27)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】