説明

ワーク搭載装置

【課題】ワーク搭載装置において、ハンガーと昇降台車との同期を、簡単かつ確実に行う。
【解決手段】リフト16の上昇の際、昇降ガイド28により、付勢手段18の付勢力を受けて、リフト16がハンガー12の移動方向Aとは反対方向へと移動する。従って、ハンガー12と自走式昇降台車14との相対速度の如何にかかわらず、リフト16の同期バー26はハンガー12へと接近し、ハンガー12の移動方向前方面12aに、確実にしかもソフトタッチで当接し、ハンガー12と自走式昇降台車14とが同期する。従って、同期バー26に過大な衝撃が加わることが無く、同期バー26及びその周辺部に過剰な強度を持たせる必要もなくなることから、自走式昇降台車14の大型化、重量の増大を回避することができる。又、自走式昇降台車14の加減速や急停止も容易となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークをリフトアップさせて、ハンガーにより懸架された状態で搬送されるワークの搭載対象物の所定位置に、ワークを搭載するための、ワーク搭載装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、自動車組み立てラインにおいて、車両に対しエンジンやサスペンションメンバ等の搭載物(以下、「ワーク」という。)を搭載するための搭載装置が用いられている。この搭載装置は、ハンガーに懸架された状態で移動する車体に対し並走する昇降台車を有している。そして、昇降台車に、例えばエンジンを載せ、車体下方からエンジンをリフトアップさせることにより車体のエンジンルーム内にエンジンを投入し、車体にエンジンを固定する作業を行うものである。そして、この搭載装置には、一台の昇降台車がハンガーの移動経路と平行に往復移動する形式のものや、複数の昇降台車がループ状の走行経路を移動する形式のものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平6−190662号公報(〔0005〕、〔0007〕、〔0010〕、図2〜図4)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記の搭載装置においては、従来から、移動するハンガーに対する昇降台車の同期を取るための手法として、機械同期方式や電気同期方式が用いられている。
機械同期方式は、ハンガーと昇降台車とを同期させるための細かい制御が不要であるが、ハンガーと昇降台車とを微小な位置ずれも無く同期させるためのクランプユニットが必要であることから、機械構造が複雑化し、昇降台車の大型化、重量の増大を来たすこととなる。又、昇降台車の走行面は、一般に作業床面としても用いられることから、昇降台車が走行面に落下した異物を巻き込むことによる装置の破損を防ぐために、クランプユニットには過負荷検知装置を設ける必要があり、昇降台車の更なる大型化、重量の増大を招いている。
【0005】
一方、電気同期方式の場合は、ハンガーと昇降台車とのスピードを比較して制御するものであることから、ハンガーに異常が発生した場合にはその異常が昇降台車にも波及し、異常の原因が何れにあるのかの判別を直ちに行うことが困難である。又、ハンガーと昇降台車と電気同期を確認するために、連続ラインシステムとして構成されているハンガー側も運転させる必要があり、昇降台車側のみでの同期確認作業は困難である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ワーク搭載装置において、ハンガーと昇降台車との同期を、簡単かつ確実に行うことにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
【0007】
(1)ワークの搭載対象物を吊下げて搬送するハンガーと、該ハンガーの移動経路に対し、少なくとも一部が平行するように走行経路が設定され、ワークを載置した状態で前記ハンガーと共に移動する自走式昇降台車とを備え、前記自走式昇降台車には、前記ハンガーの移動経路と平行に一定範囲の移動が自在なリフトと、該リフトを前記ハンガーの移動方向とは反対方向へと付勢する付勢手段とが設けられ、前記リフトには、上下方向に自在に伸縮し前記ハンガーの移動方向前方面に当接する同期バーと、前記リフトの上昇開始から少なくとも所定の高さに至るまでの間、前記付勢手段の付勢力を受けて前記リフトを前記ハンガーの移動方向とは反対方向へと移動させる昇降ガイドとが設けられているワーク搭載装置(請求項1)。
本項に記載のワーク搭載装置は、リフトの上昇開始から少なくとも所定の高さに至るまでの間、付勢手段の付勢力を受けるリフトは、昇降ガイドにより、ハンガーの移動方向とは反対方向へと移動するものである。従って、リフトの同期バーが伸張し、ハンガーの移動方向前方面に当接可能な状態であれば、ハンガーと自走式昇降台車との相対速度の如何にかかわらず、リフトの同期バーはハンガーへと接近し、ハンガーの移動方向前方面に確実にしかもソフトタッチで当接し、ハンガーと自走式昇降台車とが同期することとなる。
【0008】
(2)前記昇降ガイドは、前記自走式昇降台車上に位置固定された、少なくとも前記ハンガーの移動方向とは反対方向への上り傾斜面を有するガイド部材に沿って、前記リフトに取り付けられた従動子が移動する機械構造を有するワーク搭載装置(請求項2)。
本項に記載のワーク搭載装置は、昇降ガイドが、自走式昇降台車上に位置固定された、少なくともハンガーの移動方向とは反対方向への上り傾斜面を有するガイド部材に沿って、リフトに取り付けられた従動子が移動する機械構造を有することから、リフトは付勢手段の付勢力を受けて、上昇開始から少なくとも所定の高さに至るまでの間、昇降ガイドによりハンガーの移動方向とは反対方向へと移動する。よって、リフトの同期バーが伸張し、ハンガーの移動方向前方面に当接可能な状態であれば、ハンガーと自走式昇降台車との相対速度の如何にかかわらず、リフトの同期バーはハンガーへと接近し、ハンガーの移動方向前方面に確実にしかもソフトタッチで当接し、ハンガーと自走式昇降台車とが同期することとなる。
【0009】
(3)前記ガイド部材は、前記ハンガーの移動方向と平行な方向へと伸びる傾斜面を有するV字状ヤゲンであり、前記従動子は、前記V字状ヤゲンの傾斜面に接触可能なローラであるワーク搭載装置(請求項3)。
本項に記載のワーク搭載装置は、ガイド部材がハンガーの移動方向と平行な方向へと伸びる傾斜面を有するV字状ヤゲンであり、従動子がV字状ヤゲンの傾斜面に接触可能なローラであることから、リフトが付勢手段の付勢力を受けることで、リフトに取り付けられたローラが、Vヤゲンの傾斜面に沿って上昇する。よって、リフトは上昇開始から少なくとも所定の高さに至るまでの間、ハンガーの移動方向とは反対方向へと移動する。そして、リフトの同期バーが伸張し、ハンガーの移動方向前方面に当接可能な状態であれば、ハンガーと自走式昇降台車との相対速度の如何にかかわらず、リフトの同期バーはハンガーへと接近し、ハンガーの移動方向前方面に確実にしかもソフトタッチで当接し、ハンガーと自走式昇降台車とが同期することとなる。
【0010】
(4)前記自走式昇降台車には、前記リフトを前記ハンガーの移動経路と平行に移動自在に支持するためのスライドテーブルが設けられており、該スライドテーブルに前記同期バーが固定されているワーク載置装置(請求項4)。
本項に記載のワーク搭載装置は、自走式昇降台車には、リフトをハンガーの移動経路と平行に移動自在に支持するためのスライドテーブルが設けられており、スライドテーブルに同期バーが固定されていることから、リフトの昇降動作とは独立して、スライドテーブルに固定された同期バーを伸張させ、ハンガーの移動方向前方面に当接可能な位置まで伸張した状態とすることができる。すなわち、リフトの上昇前に同期バーを伸張させ、リフトの同期バーが、ハンガーの移動方向前方面に当接可能な位置まで伸張した状態とした上で、ハンガーと自走式昇降台車との相対速度の如何にかかわらず、昇降ガイド及び付勢手段により、スライドテーブルに固定された同期バーがハンガーへと接近し、ハンガーの移動方向前方面に確実にしかもソフトタッチで当接するものである。
【0011】
(5)上記(4)項において、前記スライドテーブルは、スライドレール及びスライドガイドを介して、前記自走式昇降台車に載置されているワーク載置装置。
本項に記載のワーク搭載装置において、スライドテーブルは、スライドレール及びスライドガイドを介して、前記自走式昇降台車に載置されていることから、スライドテーブルは、自走式昇降台車上を、極めて小さな力で移動することが可能である。
(6)上記(5)項において、付勢手段は、スプリングバランサ、ゴムその他の弾性体であるワーク載置装置。
本項に記載のワーク搭載装置は、スプリングバランサ、ゴムその他の弾性体が発生する弾力によって、該リフトを、前記ハンガーの移動方向とは反対方向へと付勢するものである。上記のように、スライドテーブルは極めて小さな力で移動可能であることから、リフト上に載せられたワークの重量の如何に係わらず付勢力を大きく調整することなしに、リフトはこれらの付勢手段の付勢力を受けて、上昇開始から少なくとも所定の高さに至るまでの間、昇降ガイドによりハンガーの移動方向とは反対方向へと移動する。なお、スプリングバランサは、スプリングの弾性力によってワイヤを巻き取る装置であり、ワイヤの張力を任意に調整することが可能である。
【0012】
(7)前記自走式昇降台車は、前記リフトの、前記ハンガーの移動経路と平行な方向の変位量を検出するセンサと、該センサの検出結果に基づき、前記自走式昇降台車の走行速度を変更する制御手段とを備えるワーク載置装置(請求項5)。
本項に記載のワーク搭載装置は、自走式昇降台車に設けられたセンサによって、リフトの、ハンガーの移動経路と平行な方向の変位量を検出する。そして、当該検出結果に応じ、制御手段により、自走式昇降台車の走行速度を変更することで、ハンガーの移動速度と自走式昇降台車の走行速度とを同期させるものである。
【0013】
具体的には、ハンガーの移動速度が自走式昇降台車の走行速度を上回る場合には、同期バーがハンガーの移動方向前方面に当接していることから、リフトはハンガーに押され、付勢手段の付勢力に抗して自走式昇降台車の前方寄りへと移動する。かかる前方への変位量が所定量を超えた場合に、自走式昇降台車の走行速度を加速することで、リフトの相対変位を減少させる。そして相対変位量が所定量未満となった時点で、自走式走行台車の走行速度を元に戻すことで、ハンガーとリフトとの相対変位量を一定の範囲内に収めることができる。
一方、ハンガーの移動速度が自走式昇降台車の走行速度を下回る場合には、ハンガーはリフトに対して相対的に後退し、付勢手段の付勢力を受けて、同期バーがハンガーの移動方向前方面に当接する状態を維持したまま、リフトは自走式昇降台車の後方寄りへと移動する。かかる後方への変位量が所定量を超えた場合に、自走式昇降台車の走行速度を減速することで、リフトの相対変位を減少させる。そして相対変位量が所定量未満となった時点で、自走式走行台車の走行速度を元に戻すことで、ハンガーとリフトとの相対変位量を一定の範囲内に収めることができる。
【0014】
(8)前記制御手段は、前記リフトの、前記ハンガーの移動経路と平行な方向の変位量が急増したことが、前記センサにより検出された場合に、前記自走式昇降台車を停止させる制御ロジックを備えるワーク搭載装置。
本項に記載のワーク搭載装置は、自走式昇降台車がその走行面に落下した異物を巻き込む等によって、自走式走行台車が急減速するといった、急激な速度変化が生じる場合には、ハンガーの移動速度と自走式昇降台車の走行速度差が急激に拡大し、リフトはハンガーに押され、付勢手段の付勢力に抗して自走式昇降台車の前方寄りへと大きく変位する。かかる大きな相対変位が生じた場合には、自走式昇降台車を緊急停止することで、自走式昇降台車の破損を防止する。
【0015】
(9)上記(8)項において、前記制御手段は、前記リフトの、前記ハンガーの移動経路と平行な方向の変位量が急増したことが、前記センサにより検出された場合に、前記リフトを停止させる制御ロジックを備えるワーク搭載装置(請求項6)。
本項に記載のワーク搭載装置は、自走式昇降台車の緊急停止を受けて、ハンガーも緊急停止することにより、同期バーやハンガーの破損、更には、ワークやワークの搭載対象物の破損を防止するものである。
【0016】
(10)前記制御手段は、停止状態の前記自走式昇降台車に対する前記ハンガーの接近を受けて、前記同期バーの伸張、前記自走式昇降台車の走行、及び、前記リフトの上昇を開始する制御ロジックを備えるワーク搭載装置(請求項7)。
本項に記載のワーク搭載装置は、ワークの搭載対象物に対しワークを搭載する作業を開始すべく、ハンガーの移動速度と自走式昇降台車の走行速度との同期を取るために、停止状態の自走式昇降台車に対するハンガーの接近を受けて、同期バーの伸張、自走式昇降台車の走行、及び、リフトの上昇を開始する。そして、リフトの上昇開始から少なくとも所定の高さに至るまでの間、昇降ガイドにより、付勢手段の付勢力を受けてリフトがハンガーの移動方向とは反対方向へと移動し、ハンガーとリフトとの相対速度の如何にかかわらず、リフトの同期バーはハンガーへと接近し、ハンガーの移動方向前方面に確実にしかもソフトタッチで当接するものである。
【0017】
(11)前記センサは、前記自走式昇降台車側に、ハンガーの移動経路と平行に並べて設けられた3個の近接センサと、前記リフト側に設けられた、前記3個の近接センサの全てにわたる長さを有するドグとからなるワーク搭載装置。
本項に記載のワーク搭載装置では、ハンガーの移動速度が自走式昇降台車の走行速度を上回る場合には、同期バーが、ハンガーの移動方向前方面に当接していることにより、リフトはハンガーに押され、自走式昇降台車の前方寄りへと移動する。かかる前方への変位量が所定量を超えた場合に、3個の近接センサのうち、ハンガーの移動方向最後方に位置する近接センサからドグが外れることで、ハンガーの移動速度が自走式昇降台車の走行速度を上回っていることを検知する。
【0018】
一方、ハンガーの移動速度が自走式昇降台車の走行速度を下回る場合には、ハンガーはリフトに対して相対的に後退し、リフトは自走式昇降台車の後方寄りへと移動する。かかる後方への変位量が所定量を超えた場合に、3個の近接センサのうち、ハンガーの移動方向最前方に位置する近接センサからドグが外れることで、ハンガーの移動速度が自走式昇降台車の走行速度を下回っていることを検知する。
他方、自走式走行台車が急減速するといった、急激な速度変化が生じる場合には、ハンガーの移動速度と自走式昇降台車の走行速度差が急激に拡大し、リフトはハンガーに押され、付勢手段の付勢力に抗して自走式昇降台車の前方寄りへと大きく変位する。かかる大きな相対変位が生じた場合には、3個の近接センサのうち、ハンガーの移動方向最後方に位置する近接センサと、中央に位置する近接センサとから、ほぼ同時にドグが外れることで、自走式走行台車の急減速を検知する。
【発明の効果】
【0019】
本発明はこのように構成したので、ワーク搭載装置において、ハンガーと昇降台車との同期を、簡単かつ確実に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて説明する。なお、従来技術と同一部分若しくは相当する部分については、詳しい説明を省略する。
本発明の実施の形態に係るワーク搭載装置10は、図1、図2に示されるように、ワークWの搭載対象物である車体Bを吊下げて搬送するハンガー12と、ワークWを載置した状態でハンガー12と共に移動する自走式昇降台車14とを備えている。なお、自走式昇降台車14の走行経路は、ハンガー12の移動経路に対し、少なくとも一部が平行するように設定されており、一台の自走式昇降台車14がハンガー12の移動経路と平行に往復移動する形式のものであっても良く、複数の自走式昇降台車14がループ状の走行経路を移動する形式のものであっても良い。
【0021】
自走式昇降台車14は、図3、図4にも示されるように、ハンガー12の移動経路と平行に移動自在なリフト16と、リフト16をハンガー12の移動方向(図1、図3の矢印A)とは反対方向へと付勢する付勢手段18とが設けられている。
リフト16は、ハンガー12の移動経路と平行に一定範囲のスライドが自在なスライドテーブル20上に設置されており、これによって、リフト16がハンガー12の移動経路と平行に移動自在となっている。又、スライドテーブル20は、スライドレール22及びスライドガイド24を介して、自走式昇降台車14に載置されている。なお、スライドテーブル20のスライド範囲は、最大で、自走式昇降台車14からスライドテーブル20がはみ出さない程度の範囲である。
【0022】
さらに、上下方向に自在に伸縮して、ハンガー12の移動方向前方面(同期部)12aに当接する同期バー26が、図示の例では、スライドテーブル20に固定されている。同期バー26は、電動又はエアアクチュエータによって自動的に(又は、必要に応じ手動により)、先端部26aの位置がハンガー12の同期部12aと当接可能な高さとなるように伸張し、又は、ハンガー12と干渉しない位置へと縮めることができる。なお、リフト16の昇降機構については、便宜上、パンタグラフ状のジャッキとして図示されているが、これに限定されるものではない。又、リフト16の動力源としては、電動又は油圧アクチュエータが適している。
付勢手段18には、スプリングバランサが用いられている。スプリングバランサ18は、スプリングの弾性力によって、スライドテーブル20に連結されたワイヤ18aを巻き取る装置であり、ワイヤ18aの張力を任意に調整することが可能である。
【0023】
又、自走式昇降台車14には、リフトが昇降範囲の下死点にある状態(図1〜図5)から、少なくとも所定の高さに至るまでの間(作業をするために必要な高さである必要は無い。)、付勢手段18の付勢力を受けて、リフト16をハンガー12の移動方向Aとは反対方向へと移動させる昇降ガイド28が設けられている。
昇降ガイド28は、自走式昇降台車14上に位置固定された、少なくともハンガー12の移動方向とは反対方向への上り傾斜面30aを有するガイド部材30に沿って、リフトに取り付けられた従動子32が移動する機械構造を有するものである。図示の例では、ガイド部材30は、ハンガーの移動方向と平行な方向へと伸びる傾斜面30a、30bを有するV字状ヤゲンである。一方、従動子32はローラであり、ブラケット34を介してリフト16に固定され、かかるV字状ヤゲンの傾斜面30a、30bに接触可能(上方へと離間可能)となっている。
【0024】
又、自走式昇降台車14は、リフト16の、ハンガーの移動経路と平行な方向Aの変位量を検出するセンサ36を備えている。図示の例では、センサ36は、自走式昇降台車14側に、ハンガーの移動経路と平行に並べて設けられた3個の近接センサ36a、36b、36cと、リフト16側(スライドテーブル20)に設けられた、3個の近接センサ36a、36b、36cの全てにわたる長さを有するドグ38とで構成されている。
【0025】
更に、自走式昇降台車14は、センサ36の検出結果に基づき、自走式昇降台車14の走行速度を変更する制御手段40(図3にのみ概略的に示す。)を備えている。制御手段40は、マイコン等の電子計算機によって構成されており、リフト16の、ハンガーの移動経路と平行な方向の変位量が急増したことが、センサ36により検出された場合に、自走式昇降台車14を停止させ、かつ、リフト12を停止させる(具体的には、リフト12の制御手段に、リフト12の停止要求を出力する。)制御ロジックを備えるものである。又、制御手段40は、車体Bに対しワークWを搭載する作業を開始する際に、停止状態の自走式昇降台車14に対するハンガー12の接近を受けて、同期バー26の伸張、自走式昇降台車14の走行、及び、リフト16の上昇を開始する制御ロジックを備えている。
【0026】
なお、自走式昇降台車14は、車輪42、モータ44及びモータ44に駆動される走行車輪46を備えている。又、自走式昇降台車14の下面からはガイドピン48が突出し、自走式昇降台車14の走行面(作業面)FLに敷設されたガイド溝50に係合することによって、自走式昇降台車14は、ハンガーの移動経路と平行に走行するものである。
又、リフト16上には、ワークWを載置するためのサブスライドテーブル52が、水平二軸方向にスライド可能に構成されたスライダ54を介して設置されている。
【0027】
ここで、車体BへとワークWを搭載する際の、本発明の実施の形態に係るワーク搭載装置10の動作について説明する。まず、自走式走行台車14へのワークWの積み込み作業の際には、図1、図2に示されるように、リフト16は昇降範囲の下死点に下降している。又、この際には、昇降ガイド28のガイド部材30のV字状をなす傾斜面30a、30bの底部に、ローラ32が位置することによって、自走式走行台車14上における、リフト16の、ハンガー12の移動経路と平行な方向における位置が、原位置にセットされる。この際にも、スライドテーブル20には、スプリングバランサ18によって、リフト16をハンガーの移動方向Aとは反対方向への張力が付与されている。
【0028】
車体Bを搬送するハンガー12は一定速度で移動しており、自走式昇降台車14は、所定の待機位置に停止している。そして、自走式昇降台車14に対するハンガー12の接近を、リミットスイッチ等適切なセンサによって検知した時点で、制御手段40からの指令により、同期バー26は、図5に示されるように、先端部26aがハンガー12の同期部12aに当接する高さへと伸張される。そして、図5のごとく、同期バー26の先端部26aがハンガー12の同期部12aに当接する直前で、制御手段40によりモータ44が回転し、走行車輪46が駆動されて、自走式昇降台車14は設定された速度(ハンガー12の移動速度と同じ速度。)で走行を開始する。又、これと同時に、制御手段40の指令によりリフト16の上昇が開始される。
【0029】
リフト16が上昇すると、リフト16を支持するスライドテーブル20が、スプリングバランサ18によって、ハンガーの移動方向Aとは反対方向へと引っ張られ、スライドテーブル20ごと、リフト16がハンガー12の移動方向Aとは反対方向へと移動する。この際、リフト16側に設けられたローラ32が、ガイド部材30の、ハンガー12の移動方向とは反対方向への上り傾斜面30aに当接した状態を維持したまま、傾斜面30aに沿って移動することにより、リフト16は比較的ゆっくりと後退(ハンガー12の移動方向Aとは反対方向への移動)をする。従って、同期バー26の先端部26aは、ハンガー12の同期部12aにソフトタッチで当接する(図6)。
【0030】
同期バー26の先端部26aがハンガー12の同期部12aに当接した後は、リフト16の後退は止まるがリフト16の上昇は継続され、図6に示されるように、リフト16側に設けられたローラ32は、ガイド部材30の傾斜面30aから離間する。そして、車体Bに対するワークWの搭載作業に適した高さまでリフト16が上昇した時点で、制御手段40の指令によりリフト16の上昇が停止する。
【0031】
車体BへのワークWの搭載作業が完了すると、リフト16は、制御手段40の指令により下降を開始する。そして、リフト16側に設けられたローラ32は、ガイド部材30の傾斜面30aに再度当接し、ローラ32が傾斜面30aに沿って移動しながら下降することにより、リフト16を支持するスライドテーブル20がスプリングバランサ18の張力に抗して前進(ハンガー12の移動方向Aへの移動)し、リフト16もスライドテーブルと共に前進する。そして、リフト16は昇降範囲の下死点へと下降し、図1、図2に示されるように、昇降ガイド28のガイド部材30の傾斜面30a、30bの底部に、ローラ32が位置することによって、リフト16の、ハンガー12の移動経路と平行な方向における、自走式走行台車14上の位置が、再び原位置へとセットされる。
【0032】
又、リフト16が下降する時点で、後述のごとく、ハンガー12の移動速度と自走式昇降台車14の走行速度とが不一致となり、リフト16がハンガー12に押されて、自走式昇降台車12の前方寄りへと移動しているような場合には、リフト16側に設けられたローラ32は、ガイド部材30の、ハンガー12の移動方向への上り傾斜面30bに当接し、ローラ32が傾斜面30bに沿って移動しながら下降することにより、同様に、リフト16が昇降範囲の下死点へと下降した時点で、リフト16の、ハンガー12の移動経路と平行な方向における位置は、再び原位置へとセットされる。
【0033】
従って、ガイド部材30の傾斜面30a、30bの長さは、リフト16の上昇時には、ローラ32がガイド部材30の傾斜面30a、30bの全行程にわたり傾斜面30a、30bに沿って移動する必要は無いが、リフト16の下降時において、リフト16が前後方向へと最大に変位しているような場合でも、ローラ32が外れないことを考慮して、決定されることが望ましい。
【0034】
さて、ハンガー12と自走式昇降台車14との同期状態(同期バー26の先端部26aがハンガー12の同期部12aに当接した状態。)において、何らかの理由により、ハンガー12の移動速度と自走式昇降台車14の走行速度とが不一致となった場合には、ワーク搭載装置10は以下のように作動する。
【0035】
まず、ハンガー12の移動速度が自走式昇降台車14の走行速度を上回る場合には、同期バー26が、ハンガー12の移動方向前方面(同期部12a)に当接していることにより、リフト16はハンガー12に押され、自走式昇降台車12の前方寄りへと移動する。そして、リフト16の前方への変位量が所定量(例えば、スライドテーブル20のスライド許容量)を超えた場合には、3個の近接センサ36a、36b、36cのうち、ハンガーの移動方向最後方に位置する近接センサ36cからドグ38(図3、図4参照)が外れることで、ハンガー12の移動速度が自走式昇降台車14の走行速度を上回っていることを検知することができる。
この場合には、制御手段40からの指令により、自走式昇降台車14の走行速度を加速することで、リフト16の相対変位を減少させる。そして、リフト16の相対変位量が所定量未満となった時点で、自走式走行台車14の走行速度を元に戻す(減速する)ことで、ハンガーとリフトとの相対変位量を一定の範囲内に収める。
【0036】
一方、ハンガー12の移動速度が自走式昇降台車14の走行速度を下回る場合には、ハンガー12はリフト16に対して相対的に後退し、リフト16は、スプリングバランサ18の張力により、自走式昇降台車14の後方寄りへと移動する。かかる後方への変位量が所定量を超えた場合には、3個の近接センサ36a、36b、36cのうち、ハンガーの移動方向最前方に位置する近接センサ36aからドグ38(図3、図4参照)が外れることで、ハンガー12の移動速度が自走式昇降台車14の走行速度を下回っていることを検知することができる。
この場合には、制御手段40からの指令により、自走式昇降台車14の走行速度を減速することで、リフト16の相対変位を減少させる。そして、リフト16の相対変位量が所定量未満となった時点で、自走式走行台車14の走行速度を元に戻す(加速する)ことで、ハンガー12とリフト16との相対変位量を一定の範囲内に収める。
【0037】
他方、自走式昇降台車14がその走行面FLに落下した異物を巻き込む等によって、自走式走行台車14が急減速するといった、急激な速度変化が生じる場合には、ハンガー12の移動速度と自走式昇降台車14の走行速度差が急激に拡大し、リフト16はハンガー12に押され、スプリングバランサ18の張力に抗して自走式昇降台車14の前方寄りへと大きく変位する。かかる大きな相対変位が生じた場合には、3個の近接センサ36a、36b、36cのうち、ハンガーの移動方向最後方に位置する近接センサ36cと、中央に位置する近接センサ36bとから、ほぼ同時にドグ38(図3、図4参照)が外れることで、自走式走行台車の急減速を検知することができる。
この場合には、制御手段40からの指令により、自走式昇降台車14を緊急停止することで、自走式昇降台車14の破損を防止する。又、自走式昇降台車14の緊急停止を受けて、制御手段40からの指令により、ハンガー12も緊急停止することにより、同期バー26やハンガー12の破損、更には、ワークWやボデーBの破損を防止する。
【0038】
上記構成をなす、本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能である。まず、本発明の実施の形態に係るワーク搭載装置10は、リフト16の上昇開始から少なくとも所定の高さに至るまでの間、昇降ガイド28により、付勢手段18の付勢力を受けてリフト16がハンガー12の移動方向Aとは反対方向へと移動するものである。従って、リフト16の同期バー26が、ハンガー12の移動方向前方面12aに当接可能な位置まで伸張した状態(図5)であれば、ハンガー12と自走式昇降台車14との相対速度の如何にかかわらず、リフト16の同期バー26はハンガー12へと接近し、ハンガー12の移動方向前方面12aに、確実にしかもソフトタッチで当接し、ハンガー12と自走式昇降台車14とが同期することとなる(図6)。
従って、同期バー26に過大な衝撃が加わることが無く、同期バー26及びその周辺部に過剰な強度を持たせる必要もなくなることから、自走式昇降台車14の大型化、重量の増大を回避することができる。又、自走式昇降台車14の加減速や急停止も容易となる。
【0039】
又、本発明の実施の形態に係るワーク搭載装置10は、昇降ガイド26が、自走式昇降台車14上に位置固定された、少なくともハンガーの移動方向Aとは反対方向への上り傾斜面30aを有するガイド部材(V字状ヤゲン)30に沿って、リフト16に取り付けられた従動子(ローラ)32が移動する機械構造を有することから、リフト16は付勢手段18の付勢力を受けて、上昇開始から少なくとも所定の高さに至るまでの間、昇降ガイド28によりハンガー12の移動方向Aとは反対方向へと移動する。よって、リフト16の同期バー26が、ハンガー12の移動方向前方面12aに当接可能な位置まで伸張した状態であれば、ハンガー12と自走式昇降台車14との相対速度の如何にかかわらず、リフト16の同期バー26はハンガー12へと接近し、ハンガー12の移動方向前方面に確実にしかもソフトタッチで当接し、ハンガー12と自走式昇降台車14とが同期することとなる。
【0040】
又、自走式昇降台車14には、リフト16をハンガー12の移動経路と平行に移動自在に支持するためのスライドテーブル20が設けられており、スライドテーブル20に同期バー26が固定されていることから、リフト16の昇降動作とは独立して、スライドテーブル20に固定された同期バー26を伸張させ、ハンガー12の移動方向前方面12aに当接可能な位置まで伸張した状態(図5)とすることができる。すなわち、リフト16の上昇前に同期バー26を伸張させ、同期バー26が、ハンガー12の移動方向前方面12aに当接可能な位置まで伸張した状態とした上で、ハンガー12と自走式昇降台車14との相対速度の如何にかかわらず、昇降ガイド28及び付勢手段18により、スライドテーブル20に固定された同期バー26はハンガー12へと接近し、ハンガー12の移動方向前方面12aに確実にしかもソフトタッチで当接するものである。
【0041】
又、スライドテーブル20は、スライドレール22及びスライドガイド24を介して、自走式昇降台車14に載置されていることから、スライドテーブル20は、自走式昇降台車14上を極めて小さな力で移動することが可能である。そして、スプリングバランサ、ゴムその他の弾性体が発生する弾力によって、リフト16をハンガー12の移動方向Aとは反対方向へと付勢しているが、スライドテーブル20は極めて小さな力で移動することから、リフト16上のワークWの重量の如何に係わらず、付勢力を大きく調整することなしに、リフト16はこれらの付勢手段18の付勢力を受けて、上昇開始から少なくとも所定の高さに至るまでの間、昇降ガイド28によりハンガー12の移動方向Aとは反対方向へと、円滑に移動することとなる。
【0042】
又、本発明の実施の形態に係るワーク搭載装置10は、自走式昇降台車14に設けられたセンサ36によって、リフト16の、ハンガー12の移動経路と平行な方向の変位量を検出し、当該検出結果に応じ、制御手段40により、自走式昇降台車14の走行速度を変更することで、ハンガー12の移動速度と自走式昇降台車14の走行速度とを同期させるものである。
【0043】
具体的には、ハンガー12の移動速度が自走式昇降台車14の走行速度を上回る場合には、同期バー26が、ハンガー12の移動方向前方面12aに当接していることにより、リフト16はハンガー12に押され、付勢手段18の付勢力に抗して自走式昇降台車14の前方寄りへと移動する。かかる前方への変位量が所定量を超えた場合に、自走式昇降台車14の走行速度を加速することで、リフト16の相対変位を減少させる。そして相対変位量が所定量未満となった時点で、自走式走行台車14の走行速度を元に戻すことで、ハンガー12とリフト16との相対変位量を一定の範囲内に収めることができる。
【0044】
一方、ハンガー12の移動速度が自走式昇降台車14の走行速度を下回る場合には、ハンガー12はリフト16に対して相対的に後退し、付勢手段18の付勢力を受けて、同期バー26がハンガー12の移動方向前方面12aに当接する状態を維持したまま、リフト16は自走式昇降台車14の後方寄りへと移動する。かかる後方への変位量が所定量を超えた場合に、自走式昇降台車14の走行速度を減速することで、リフト16の相対変位を減少させる。そして相対変位量が所定量未満となった時点で、自走式走行台車14の走行速度を元に戻すことで、ハンガー12とリフト16との相対変位量を一定の範囲内に収めることができる。
【0045】
更に、自走式走行台車14が急減速するといった、急激な速度変化が生じる場合には、ハンガー12の移動速度と自走式昇降台車14の走行速度差が急激に拡大し、リフト16はハンガー12に押され、付勢手段18の付勢力に抗して自走式昇降台車14の前方寄りへと大きく変位する。かかる大きな相対変位が生じた場合には、自走式昇降台車14を緊急停止することで、自走式昇降台車14の破損を防止することができる。
又、自走式昇降台車14の緊急停止を受けて、ハンガー12も緊急停止することにより、同期バー26やハンガー12の破損、更には、ワークWやワークの搭載対象物Bの破損を防止することができる。
【0046】
又、本発明の実施の形態に係るワーク搭載装置10は、ワークの搭載対象物Bに対しワークWを搭載する作業を開始すべく、ハンガー12の移動速度と自走式昇降台車14の走行速度との同期を取るために、停止状態の自走式昇降台車14に対するハンガー12の接近を受けて、同期バー26の伸張、自走式昇降台車14の走行、及び、リフト16の上昇を開始する。そして、リフト16の上昇開始から少なくとも所定の高さに至るまでの間、昇降ガイド28により、付勢手段18の付勢力を受けてリフト16がハンガーの移動方向Aとは反対方向へと移動する。そして、ハンガー12とリフト16との相対速度の如何にかかわらず、リフト16の同期バー26はハンガー12へと接近し、ハンガー12の移動方向前方面12aに、確実にしかもソフトタッチで当接し、ハンガー12と自走式昇降台車14とが同期することとなる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施の形態に係るワーク搭載装置の側面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るワーク搭載装置の正面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るワーク搭載装置の、自走式昇降台車の側面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るワーク搭載装置の、自走式昇降台車の正面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るワーク搭載装置による、搭載作業の手順を示す側面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るワーク搭載装置による、図5に続く搭載作業の手順を示す側面図である。
【符号の説明】
【0048】
10:ワーク搭載装置、12:ハンガー、12a:同期部、14:自走式昇降台車、16:リフト、18:付勢手段、20:スライドテーブル、26:同期バー、28:昇降ガイド、30:ガイド部材、 30a、30b:傾斜面、32:従動子、36:センサ、40:制御手段、A:ハンガーの移動方向、B:車体、FL:走行面、W:ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークの搭載対象物を吊下げて搬送するハンガーと、該ハンガーの移動経路に対し、少なくとも一部が平行するように走行経路が設定され、ワークを載置した状態で前記ハンガーと共に移動する自走式昇降台車とを備え、
前記自走式昇降台車には、前記ハンガーの移動経路と平行に一定範囲内の移動が自在なリフトと、該リフトを前記ハンガーの移動方向とは反対方向へと付勢する付勢手段とが設けられ、
前記リフトには、上下方向に自在に伸縮し前記ハンガーの移動方向前方面に当接する同期バーと、前記リフトの上昇開始から少なくとも所定の高さに至るまでの間、前記付勢手段の付勢力を受けて前記リフトを前記ハンガーの移動方向とは反対方向へと移動させる昇降ガイドとが設けられていることを特徴とするワーク搭載装置。
【請求項2】
前記昇降ガイドは、前記自走式昇降台車上に位置固定された、少なくとも前記ハンガーの移動方向とは反対方向への上り傾斜面を有するガイド部材に沿って、前記リフトに取り付けられた従動子が移動する機械構造を有することを特徴とする請求項1記載のワーク搭載装置。
【請求項3】
前記ガイド部材は、前記ハンガーの移動方向と平行な方向へと伸びる傾斜面を有するV字状ヤゲンであり、前記従動子は、前記V字状ヤゲンの傾斜面に接触可能なローラであることを特徴とする請求項2記載のワーク搭載装置。
【請求項4】
前記自走式昇降台車には、前記リフトを前記ハンガーの移動経路と平行に移動自在に支持するためのスライドテーブルが設けられており、該スライドテーブルに前記同期バーが固定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のワーク載置装置。
【請求項5】
前記自走式昇降台車は、前記リフトの、前記ハンガーの移動経路と平行な方向の変位量を検出するセンサと、該センサの検出結果に基づき、前記自走式昇降台車の走行速度を変更する制御手段とを備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のワーク載置装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記リフトの、前記ハンガーの移動経路と平行な方向の変位量が急増したことが、前記センサにより検出された場合に、前記自走式昇降台車を停止させ、かつ、前記リフトを停止させる制御ロジックを備えることを特徴とする請求項5記載のワーク搭載装置。
【請求項7】
前記制御手段は、停止状態の前記自走式昇降台車に対する前記ハンガーの接近を受けて、前記同期バーの伸張、前記自走式昇降台車の走行、及び、前記リフトの上昇を開始する制御ロジックを備えることを特徴とする請求項5又は6記載のワーク搭載装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−61562(P2009−61562A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−233091(P2007−233091)
【出願日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【特許番号】特許第4221619号(P4221619)
【特許公報発行日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】