説明

三次元造形方法

【課題】切削の際に補助材料によって形成された部分と造形材料によって形成された部分とが解離するのを防止して、三次元造形物を確実に作製できるようにする。
【解決手段】補助材料によって形成された補助材層を切削する工程と造形材料によって形成された造形材層を切削する工程とを繰り返し行った後、上記補助材層を除去して上記造形材層からなる三次元造形物を作製する三次元造形方法において、補助材料と造形材料とのいずれか一方の材料によって形成された領域の一部もしくは全部を、上記領域を形成する材料とは異なる他方の材料を供給して支持し、上記領域の一部を切削する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元造形方法に関し、さらに詳細には、補助材料により形成される補助材層と造形材料により形成される造形材層とを積層しながら三次元造形物を作製する三次元造形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、補助材料で形成された補助材層の所定部分を、エンドミルなどの切削ツールなどで切削して除去した後、当該除去された部分に造形材料によって造形材層を形成して、これらを繰り返し行うことにより、二次元的な断面形状が積層させるようにして所望の三次元造形物を得ることができるようにした三次元造形装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
上記したような三次元造形装置においては、既に形成された第一層(図1(a)参照)上に第二層が積層される為、第二層の補助材層は、第一層の造形材層に対する相互接着力でもって固定される(図1(b)参照)。そして、第二層の補助材層が切削ツールたるエンドミルによって切削成形されるものである(図1(c)参照)。
【0004】
しかしながら、作製する三次元造形物の形状や大きさ、造形材料ならびに補助材料の種類などによっては、相互接着力が切削ツールによる切削の切削抵抗に負けてしまい、造形材層上に積層された補助材層を切削成形する過程で第一層の造形材層と第二層の補助材層とが解離してしまい(図1(d)に示す破線参照)、結果的に三次元造形物を造形することができないという恐れがあった。
【特許文献1】特開平8−318573号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記したような従来の技術の有する種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、切削の際に補助材料によって形成された部分と造形材料によって形成された部分とが解離するのを防止して、三次元造形物を確実に作製できるようにした三次元造形方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、補助材料によって形成された補助材層を切削する工程と造形材料によって形成された造形材層を切削する工程とを繰り返し行った後、上記補助材層を除去して上記造形材層からなる三次元造形物を作製する三次元造形方法において、補助材料と造形材料とのいずれか一方の材料によって形成された領域の一部もしくは全部を、上記領域を形成する材料とは異なる他方の材料を供給して支持し、上記領域の一部を切削するようにしたものである。
【0007】
また、本発明のうち請求項2に記載の発明は、第1の材料によって形成された第1の領域上に、上記第1の材料とは異なる第2の材料を供給し、第2の領域を形成する第1の段階と、上記第1の段階で形成された上記第2の領域の一部もしくは全部の表面と接するとともに上記第1の領域と連結するようにして上記第1の材料を供給する第2の段階と、上記第2の領域の一部を切削する第3の段階とを有するようにしたものである。
【0008】
また、本発明のうち請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、上記第1の材料は補助材料と造形材料とのいずれか一方であり、上記第2の材料は上記第1の材料とは異なるいずれか他方であるようにしたものである。
【0009】
また、本発明のうち請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項3のいずれか1項に記載の発明において、上記補助材料と上記造形材料との少なくともいずれか一方を、略ドット状で供給するようにしたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、切削の際に補助材料によって形成された部分と造形材料によって形成された部分とが解離するのを防止して、三次元造形物を確実に作製できるという優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付の図面に基づいて、本発明による三次元造形方法の実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。
【0012】
はじめに、図2乃至図6を参照しながら、本発明の第1の実施の形態による三次元造形方法について説明する。
【0013】
図2には、本発明による三次元造形方法を実現する三次元造形装置の実施の形態の一例の概略構成説明図が示されている。この図2に示す三次元造形装置10は、上下方向に延長した略四角柱状の一対の支持部12L、12Rと、当該支持部12L、12Rを連結する底部12Bとにより構成されたU字型状の門型アーム部12を備えている。さらに一対の支持部12L、12Rの各々の上端部に支持されたレール部14と、レール部14にXYZ直交座標系におけるX軸方向(図2の座標系を示す参考図参照)に所定範囲内で移動自在に配設されたキャリッジ16を有する。
【0014】
また、キャリッジ16に対してZ軸方向に所定範囲内で移動自在に設けられたヘッド(図2および図3参照)に、スピンドル28と、補助材料を吐出するディスペンサー24と、造形材料を吐出するディスペンサー26とが併設されている。
【0015】
また、フレーム部18上には、Y軸方向に所定範囲内で移動自在な上面が平面状のテーブル22が配設されており、この上面22aにおいて、補助材料により形成される補助材層と造形材料により形成される造形材層とが積層されて三次元造形物が形作られるものである。
【0016】
なお、三次元造形装置10は、全体の動作をマイクロコンピュータにより制御されており、ディスペンサー24、ディスペンサー26ならびにスピンドル28は、ヘッドの移動に伴ってZ軸方向に、キャリッジ16の移動に伴ってX軸方向に、またテーブル22は、Y軸方向に移動される。
【0017】
従って、ディスペンサー24、ディスペンサー26ならびにスピンドル28に支持されたエンドミル30と、テーブル上面22aにおいて形作られる三次元造形物との相対的な位置関係は、X,Y,Z軸方向の任意の方向で移動可能となっている。
【0018】
次に、図3には、図2に示す三次元造形装置10のキャリッジ16部分を拡大して示した概略構成説明図(斜視図)が示されており、以下に詳細な説明を示す。
【0019】
ディスペンサー24は、図示しないタンクに収容された補助材料がヒーターを内蔵したシリンジ24bに供給されるように設計されており、シリンジ内部に貯留された補助材料を所定の温度に加熱することができる。
【0020】
なお、この実施の形態においては、補助材料として金属、特に、低融点合金を用いている。例えば、半田などである。
【0021】
所定の温度まで加熱された低融点合金は、シリンジ24b内で溶融し、シリンジ24bと連結されてディスペンサー24の先端に位置する吐出口24aから1滴1滴吐出され、飛滴となって所定の位置に所定量塗布されるように制御されている。
【0022】
ディスペンサー26は、図示しないタンクに収容された造形材料がシリンジ26bに供給されるように設計されており、シリンジ26bと連結されてディスペンサー26の先端に位置する吐出口26aから、造形材料が1滴1滴吐出され、飛滴となって所定の位置に所定量塗布されるように制御されている。
【0023】
なお、この実施の形態においては、造形材料としては紫外線が照射されると硬化する紫外線硬化樹脂を用いている。
【0024】
さらに、ディスペンサー26の吐出口26aの外周側に位置するようにしてライトガイド部材42が配設されている。このライトガイド部材42は、導入管部42cから引き込まれた紫外線を照射するための光ファイバー50が連結部42bを経てその先端部を傾斜面42sに位置させるように設計されている。このため、光ファイバー50の先端部から照射される紫外線は360°リング状に照射されて、本体部42aの略中央部位に穿設された貫通口42hの直下にスポット状に集光される(図6(b)参照)。
【0025】
従って前述のように、ディスペンサー26の吐出口26aより所定の位置に塗布された紫外線硬化樹脂は、ライトガイド部材42より照射する紫外線により硬化させることができるように制御されている。
【0026】
エンドミル30は回転するスピンドル28に連結され、切削部30aによって補助材層や造形材層を切削成形するものである。
【0027】
以上の構成において、図4乃至図6を参照しながら、上記した三次元造形装置10を用いて本発明の三次元造形方法により、図4(h)に示す略半球状体の三次元造形物100を作製する工程を詳細に説明する。なお、図4乃至図6においては適宜、補助材料によって形成された部分に薄墨を付して表すこととする。
【0028】
まずマイクロコンピュータの制御によって、テーブル22の上面22aと所定の間隔を開けて位置するディスペンサー24の吐出口24aから、補助材料である低融点合金の飛滴は、テーブル上面22aの所定の位置に略ドット状で供給され、エンドミル30による切削量が最小限に抑えられる三次元形状となり(図5(a)参照)、自然冷却して固化し補助材層102が形成される(図4(a)参照)。
【0029】
こうして補助材料たる低融点合金により形成された補助材層102(図4(a)参照)は、エンドミル30によって切削され、所望の形状102’を得る(図4(b)参照)。
【0030】
次に、マイクロコンピュータの制御によって、補助材層102’の上面102’aと所定の間隔を開けて位置するディスペンサー26の吐出口26aから、造形材料である紫外線硬化樹脂の飛滴は、補助材層102’上の所定の位置に略ドット状で供給されてエンドミル30による切削量が最小限に抑えられる三次元形状となる(図6(a)参照)。
【0031】
この際、前述のようにライトガイド部42により紫外線が照射され、紫外線硬化樹脂の硬化も同時に行われる(図6(b)参照)。
【0032】
こうして図4(c)に示すようにして補助材層102’上に造形材層104が積層されたならば、当該造形材層104の切削に先立って、補助材層102を形成する場合と同様の方法で、造形材層104をブリッジ状にサポートするようにして補助材料領域202が形成される(図4(d−1)ならびに図5(b)参照)。なお、図4(d−2)には、図4(d−1)のA矢視図が示されている。
【0033】
より詳細には、この補助材料領域202は、所定の幅を有する帯状であり、造形材層104の下層に位置する補助材層102’の上面102’aから、造形材層104を通って、再び補助材層102’の上面102’aに至るアーチ様に形成されている。つまり、補助材材料領域202は、内面202aが造形材層104の表面104aに接着しているとともに、その両端部202b,202cは造形材層104の下層に位置する同一の材料である低融点合金からなる補助材層102’と連結して所定の相互接着力を有するので、当該補助材料領域202によって、補助材層102’上に積層された造形材層104は、安定的に補助材層上面102’aに固定された状態で補助材層102’と一体化している。
【0034】
次に、造形材層104の補助材料領域202によって覆われていない部分が、エンドミル30によって切削され、切削された後の造形材層104’は所望の形状である外表面104’bを有するようになる(図4(e)参照)。
【0035】
この際、前述のように造形材層104は安定的に補助材層上面102’aに固定されており、即ち、造形材層104の切削は正確に行うことができる。
【0036】
こうして、造形材層104’が形成されたならば、外表面104b’を被覆するようにして、同様に補助材料領域204,206が形成される(図4(f)参照)。
【0037】
より詳細には、この補助材料領域204,206は、その内面が造形材層104’の外表面104’bに接着しているとともに、その下端部204a,206aは造形材層104’の下層に位置する同一の材料である低融点合金からなる補助材層102’と連結して所定の相互接着力を有するので、当該補助材料領域204,206によって、補助材層102’上の造形材層104’は、安定的に補助材層上面102’aに固定された状態で補助材層102’と一体化している。
【0038】
次に、従前の切削において切削が行われていない部分、即ち、造形材層104’の補助材料領域202によって覆われた部分が、エンドミル30によって所望の形状である外周面104’cに切削成形される(図4(g)参照)。
【0039】
また、この造形材層104’も前回と同様に、安定した固定により、正確な切削成形を行うことができる。
【0040】
次に前述の三次元造形物100’(図4(g)参照)を、テーブル22の上面22aから取り外すなどして、所定の温度に加温する。すると、補助材層102’と補助材料領域204,206とを形成する補助材料たる低融点合金が熱溶解除去され、造形材層104’によって構成される三次元造形物100(図4(h)参照)が得られる。
【0041】
上記したように、本発明の第1の実施の形態による三次元造形方法においては、補助材層102’に積層された造形材層104の切削に際しては、造形材層104,104’の一部に補助材料を供給して補助材料領域202,204,206を形成し、エンドミル30の切削抵抗に対して、造形材料からなる造形材層104,104’が補助材料によって安定的に固定されるようにしたため、正確な三次元造形物を作製することができる。
【0042】
従って、作製する三次元造形物の形状や大きさ、あるいは、造形材料ならびに補助材料の種類やその組み合わせなどによっては、相互接着力が乏しい条件となるような場合であっても、本発明による三次元造形方法によれば、三次元造形物の作製途中に、切削ツールによる切削の切削抵抗に負けて補助材料によって形成された部分と造形材料によって形成された部分とが解離するのを防止することができる。つまり、本発明は高い汎用性を有するものであり、本発明によれば、使用できる材料の幅や形状が大きく広がり、多様な三次元造形物を作製することができるようになる。
【0043】
次に、図7を参照しながら、本発明の第2の実施の形態による三次元造形方法について説明する。
【0044】
図7は、本発明の第2の実施の形態による三次元造形方法により、図7(h)に示す三次元造形物を作製する工程を順次示した説明図である。なお、図7においては適宜、補助材料によって形成された部分に薄墨を付して表すこととする。
【0045】
また、図7(h)に示す三次元造形物は、上記した第1の実施の形態の三次元造形物100(図4(h)参照)と同一のものであり、図4乃至図6に示した構成と同一の構成に関しては、理解を容易にするために、同一の符号を付して示すものとする。
【0046】
第1の実施の形態においては、造形材層104をブリッジ状にサポートするようにして、補助材料領域202、次いで204,206を形成したが、第2の実施の形態においては、造形材層104の略半分を覆うようにして補助材料領域302、次いで304を形成するものであり、第1の実施の形態と同様、第2の実施の形態においても、造形材層104,104’が補助材層によって安定的に固定されるようにしたため、正確な三次元造形物を作製することができる。
【0047】
なお、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(7)に説明するように変形してもよい。
【0048】
(1)上記した第1ならびに第2の実施の形態は、作製する三次元造形物の種類に応じて適宜組み合わせるようにしてもよい。さらに、単一の三次元造形物を作製するのに、造形材層を補助材料によって支持する工程と、補助材層を造形材料によって支持する工程とが行われるようにしてもよい。
【0049】
(2)上記した実施の形態においては、補助材料として低融点合金を用い、造形材料として紫外線硬化樹脂を用いるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、各種材料を補助材料あるは造形材料として用いるようにしてもよい。
【0050】
例えば、補助材料としては、ワックスなどの熱可塑性樹脂を用いるようにしてもよいし、造形材料としては、紫外線とは異なる放射線の可視光や電子線あるいはその他の光によって硬化する光硬化樹脂や、補助材料と同様にワックスなどの熱可塑性樹脂を用いるようにしてもよい。
【0051】
本発明による三次元造形方法によれば材料の自由度が広がるので、例えば、相互接着力が乏しいワックスと低融点合金との組み合わせも使用できるようになる。
【0052】
(3)上記した第1の実施の形態の補助材料領域202,204,206(図4参照)、第2の実施の形態の補助材料領域302,304(図7参照)はそれぞれ、上記した実施の形態の形状に限定されるものではなく、造形材料(または補助材料)によって形成された部分を支持する補助材料(または造形材料)の形状や位置、大きさなどは、作製する三次元造形物の形状や大きさ、製作の過程で造形材層と補助材層とが互いに接する面積、切削や積層の順序などに応じて適宜変更可能なものである。
【0053】
例えば、図4(d−1)に示す帯状の補助材料領域202の幅はおよそ2〜3mmとすることができるがこのサイズに限定されるものではない。また、作製する三次元造形物のによっては、造形材層の外周縁部に丘を作るようにして補助材料を塗布したり(図8(a)に示す符号502,504参照)、造形材層をすべて覆うように補助材料を塗布したり、造形材層の切削に先立ってドット状に供給される補助材料によって一連の鎖状で造形材層を支持するようにしてもよい(図8(b)に示す符号506参照)。
【0054】
また、作製する三次元造形物の形状などによっては、テーブル22の上面22aに最初に形成された補助材層(または造形材層)を支持するようにして造形材料(または補助材料)を塗布するようにしてもよい。
【0055】
(4)上記した実施の形態においては、補助材料領域202,204,206,302,304(図4ならびに図7参照)を形成した後直ちに、当該補助材料領域や造形材料領域によって支持されている造形材層や補助材層の切削を行うようにしたがこれに限られるものではないことは勿論である。
【0056】
形成された補助材料領域や造形材料領域の位置や形状、あるいは、作製する三次元造形物の形状や大きさ、そして切削や積層の工程などに応じては、例えば、造形材層を支持するために補助材料を塗布し、その後造形材層に補助材層や造形材層の積層を行ってから、塗布された補助材料によって支持されている造形材層の切削を行うようにしてもよい。本発明による三次元造形方法は、材料の塗布・積層・切削を組み合わせた三次元造形物の作製工程において適宜変更可能なものである。
【0057】
(5)上記した実施の形態においては、補助材料と造形材料とがいずれも略ドット状で供給されるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、補助材料のみ、あるいは、造形材料のみが、略ドット状で供給されるようにしても、材料を高精度に塗布することができるものである。また、補助材料や造形材料の種類や塗布する範囲などに応じて、略ドット状とは異なる手法、例えば、線状に塗布したり、あるいは、所定量を流し込むように塗布してもよい。
【0058】
(6)上記した実施の形態においては、図2ならびに図3に示す三次元造形装置10を用いるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、三次元造形装置10に各種構成を付加したり、あるいは、その他の造形装置を用いるようにしてもよい。
【0059】
従って、エンドミル30とは異なるカッターなどのその他の切削ツールを用いたり、作製する三次元造形物とディスペンサー24,26などとの相対的な位置関係を三次元方向で変化させる構成も各種採用可能なものである。また、補助材料によって形成された部分を取り除いて三次元造形物を得る工程が、造形装置内のシステムにおいて実施されるようにしてもよい。
【0060】
(7)上記した実施の形態ならびに上記(1)乃至(6)に示す変形例は、適宜に組み合わせるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、試作や量産での部品製作やデザインモデルを製作する際、モデリングマシンなど三次元加工装置や、ツールによって切削などを行う二次元彫刻装置などにおいて利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】(a)(b)(c)は、従来の三次元造形装置における手法を順次示す説明図であり、(d)は(c)の斜視説明図である。
【図2】本発明による三次元造形方法を実現する三次元造形装置の実施の形態の一例を示す概略構成説明図である。
【図3】図2に示す三次元造形装置のキャリッジ部分を拡大して示した概略構成説明図(斜視図)である。
【図4】(a)(b)(c)(d−1)(e)(f)(g)は、本発明の第1の実施の形態による三次元造形方法により、(h)に示す三次元造形物を作製する工程を順次示す説明図であり、(d−2)は(d−1)のA矢視図である。
【図5】(a)(b)は補助材料の塗布を模式的に示した説明図である。
【図6】(a)(b)は造形材料の塗布を模式的に示した説明図である。
【図7】(a)(b)(c)(d)(e)(f)(g)は、本発明の第2の実施の形態による三次元造形方法により、(h)に示す三次元造形物を作製する工程を順次示す説明図である。
【図8】(a)(b)は、本発明による三次元造形方法の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0063】
10 三次元造形装置
12 門型アーム部
14 レール部
16 キャリッジ
18 フレーム部
22 テーブル
24 ディスペンサー
26 ディスペンサー
28 スピンドル
30 エンドミル
42 ライトガイド部材
50 光ファイバー
100 三次元造形物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
補助材料によって形成された補助材層を切削する工程と造形材料によって形成された造形材層を切削する工程とを繰り返し行った後、前記補助材層を除去して前記造形材層からなる三次元造形物を作製する三次元造形方法において、
補助材料と造形材料とのいずれか一方の材料によって形成された領域の一部もしくは全部を、前記領域を形成する材料とは異なる他方の材料を供給して支持し、前記領域の一部を切削する
ことを特徴とする三次元造形方法。
【請求項2】
第1の材料によって形成された第1の領域上に、前記第1の材料とは異なる第2の材料を供給し、第2の領域を形成する第1の段階と、
前記第1の段階で形成された前記第2の領域の一部もしくは全部の表面と接するとともに前記第1の領域と連結するようにして前記第1の材料を供給する第2の段階と、
前記第2の領域の一部を切削する第3の段階と
を有することを特徴とする三次元造形方法。
【請求項3】
請求項2に記載の三次元造形方法において、
前記第1の材料は補助材料と造形材料とのいずれか一方であり、前記第2の材料は前記第1の材料とは異なるいずれか他方である
ことを特徴とする三次元造形方法。
【請求項4】
請求項1または請求項3のいずれか1項に記載の三次元造形方法において、
前記補助材料と前記造形材料との少なくともいずれか一方を、略ドット状で供給する
ことを特徴とする三次元造形方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2006−248039(P2006−248039A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−67704(P2005−67704)
【出願日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(000116057)ローランドディー.ジー.株式会社 (163)
【Fターム(参考)】